特許第6331612号(P6331612)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6331612
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】配電系統保護装置及び変電設備
(51)【国際特許分類】
   H02H 3/34 20060101AFI20180521BHJP
   H02H 3/347 20060101ALI20180521BHJP
   H02H 7/22 20060101ALI20180521BHJP
   H02H 7/26 20060101ALI20180521BHJP
【FI】
   H02H3/34 M
   H02H3/347 A
   H02H7/22 A
   H02H7/26 B
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-80180(P2014-80180)
(22)【出願日】2014年4月9日
(65)【公開番号】特開2015-201988(P2015-201988A)
(43)【公開日】2015年11月12日
【審査請求日】2016年9月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006622
【氏名又は名称】株式会社安川電機
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100145012
【弁理士】
【氏名又は名称】石坂 泰紀
(74)【代理人】
【識別番号】100171099
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】古田 卓
(72)【発明者】
【氏名】山本 英雄
(72)【発明者】
【氏名】筬島 慎治
【審査官】 早川 卓哉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−061227(JP,A)
【文献】 特開平02−151216(JP,A)
【文献】 特開2012−255322(JP,A)
【文献】 特開2012−130140(JP,A)
【文献】 特開2005−294130(JP,A)
【文献】 特開2015−046952(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02H3/32−3/52
H02H7/22−7/30
H02B13/00−13/08
H02B1/00−7/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1変圧器の低圧側と、低圧側が分散型電源に接続された第2変圧器の高圧側との間に介在する第1遮断器と、
前記第1遮断器を収容する筐体と、
前記第1遮断器と前記第2変圧器との間における零相電圧を検出するように構成され、前記筐体内に収容された零相電圧検出器と、
前記零相電圧の検出に応じて前記第1遮断器を遮断状態に切り替えるように構成され、前記筐体内に収容された継電器と、を備え
前記筐体内は、遮断器室及び母線室に区画され、
前記遮断器室には前記第1遮断器が収容され、
前記母線室には、前記第1遮断器を前記第1変圧器の低圧側及び前記第2変圧器の高圧側にそれぞれ接続するように配線された第1母線及び第2母線が収容されており、
前記零相電圧検出器は前記母線室に収容されている配電系統保護装置。
【請求項2】
前記継電器は、前記遮断器室に収容される、請求項記載の配電系統保護装置。
【請求項3】
前記筐体外からのケーブルを接続可能であり、当該ケーブルと前記継電器とを中継するように構成され、前記遮断器室に収容された中継端子を更に備える、請求項記載の配電系統保護装置。
【請求項4】
前記中継端子は、前記筐体外において前記第2変圧器と前記分散型電源との間に介在する第2遮断器からのケーブルを接続可能である、請求項記載の配電系統保護装置。
【請求項5】
前記筐体は、互いに逆側に面する2側面のうち一方に第1扉を有し、前記2側面のうち他方に第2扉を有し、
前記遮断器室は前記筐体内における前記第1扉側に位置し、
前記母線室は前記筐体内における前記第2扉側に位置している、請求項1〜4のいずれか一項記載の配電系統保護装置。
【請求項6】
前記遮断器室と前記母線室とを区画する隔壁に設けられ、前記遮断器室内に位置する第1端子と、前記第1端子と導通し前記母線室内に位置し前記第2母線に接続された第2端子と、を有する貫通部材を更に備え、
前記零相電圧検出器は、前記母線室において、前記第2端子の下方に位置し、前記第2端子において前記第2母線に接続されている、請求項1〜5のいずれか一項記載の配電系統保護装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項記載の配電系統保護装置と、
前記第2変圧器と、
前記第2変圧器の低圧側の配電経路に配置された遮断器を有する保護装置と、を備える変電設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配電系統保護装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、需要家側に設置された分散型電源(例えば太陽光発電装置、風力発電装置等)の余剰電力を配電系統に供給するように構成された系統連系システムが実用化されている。このような系統連系システムにおいて、配電系統への電力供給を停止させる必要がある場合(例えば故障発生時等)には、送電系統からの電力供給を停止させると共に、需要家側の分散型電源からの電力供給をも停止させる必要がある。このため、分散型電源用のインバータの単独運転を検出した場合に当該インバータを配電系統から切り離す装置が需要家ごとに設置されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−213529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、配電系統をより確実に保護できる配電系統保護装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に係る配電系統保護装置は、第1変圧器の低圧側と第2変圧器の高圧側との間に介在する遮断器と、遮断器を収容する筐体と、遮断器と第2変圧器との間における零相電圧を検出するように構成され、筐体内に収容された零相電圧検出器と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、配電系統をより確実に保護できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】配電用変電設備の斜視図である。
図2】配電用変電設備の概略構成を示す配線図である。
図3】保護装置の斜視図である。
図4図3中のIV−IV線に沿う断面図である。
図5図3中のV−V線に沿う断面図である。
図6図3中のVI−VI線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0009】
図1に示すように、配電用変電所1は、三相変圧器2と、保護装置3と、保護装置4とを備える。三相変圧器2は、送電系統の三相変圧器から受電した電圧を配電用の電圧に変換する。
【0010】
図2に示すように、送電系統の三相変圧器5の低圧側は配電経路R1に接続されている。配電経路R1は複数の配電経路R2に分岐しており、複数の配電経路R2は複数の配電用変電所1にそれぞれ配されている。配電経路R2は、配電用変電所1において三相変圧器2の高圧側に接続されている。配電経路R1には遮断器6が設けられている。遮断器6は、例えば送電系統の異常に応じて配電経路を遮断する。配電経路R1,R2の電圧は例えば特別高圧(7kV以上)であり、20kV以上の特別高圧(例えば22kV)であってもよい。
【0011】
三相変圧器2の低圧側は配電経路R3に接続されている。配電経路R3は複数の配電経路R4に分岐しており、複数の配電経路R4は需要家側の複数の設備にそれぞれ接続されている。需要家側の複数の設備の少なくとも一部は太陽光発電装置又は風力発電装置等の分散型電源7である。配電経路R3,R4の電圧は高圧(7kV未満、例えば6.6kV)である。
【0012】
保護装置3は配電経路R2に設けられ、保護装置4は配電経路R4に設けられている。保護装置(配電系統保護装置)3は、遮断器10と、過電流継電器20と、零相電圧検出器30と、地絡過電圧継電器40と、中継端子51とを有する。
【0013】
遮断器10は、三相変圧器5(第1変圧器)の低圧側と三相変圧器2(第2変圧器)の高圧側とを接続する配電経路R2に配置されている。すなわち、遮断器10は三相変圧器5の低圧側と三相変圧器2の高圧側との間に介在している。遮断器10は例えばガス遮断器であり、開閉部11及び引き外しコイル12を有する。開閉部11は、接触子同士の開閉により、配電経路R2の遮断及び導通を切り替える。引き外しコイル12は、開閉部11の接触子同士を引き外す(遮断器10を遮断状態にする)ための磁力を駆動電力の供給に応じて発生する。なお、遮断器10は、駆動電力の供給に応じて配電経路R2を遮断可能なものであればどのようなものであってもよく、例えば真空遮断器であってもよい。
【0014】
過電流継電器(OCR)20は、遮断器10と三相変圧器2との間における過電流を検出し、遮断器10の引き外しコイル12に駆動電力を供給する経路を過電流の検出結果に応じて導通させる。すなわち、過電流継電器20は、過電流の検出に応じて遮断器10を遮断状態に切り替える。
【0015】
零相電圧検出器(ZPD)30は、遮断器10と三相変圧器2との間における零相電圧を検出するように構成されている。具体的に、零相電圧検出器30は、コンデンサ31,32と、変圧器33とを有する。コンデンサ31,32は、互いに直列に接続された状態で配電経路R2とグランドとの間に架け渡されている。変圧器33は、低圧側(グランド側)のコンデンサ32の電圧を降圧して出力する。なお、零相電圧検出器30は零相電圧に応じた電気信号を出力可能なものであればどのようなものであってもよい。例えば、零相電圧検出器30のコンデンサの数は2個に限られないし、変圧器33は必須ではない。
【0016】
地絡過電圧継電器(OVGR)40は、遮断器10の引き外しコイル12に駆動電力を供給するための経路を、零相電圧検出器30の変圧器33の出力電圧が上昇するのに応じて導通させる。例えば、地絡過電圧継電器40は、変圧器33の出力電圧が予め設定された閾値を超えるのに応じて上記経路を導通させる。すなわち地絡過電圧継電器40は、遮断器10と三相変圧器2との間における零相電圧の検出に応じて遮断器10を遮断状態に切り替えるように構成されている。
【0017】
中継端子51は、筐体60(後述)外からのケーブルを接続可能であり、当該ケーブルと地絡過電圧継電器40とを中継するように構成されている。
【0018】
保護装置4は、複数の遮断器80を有する。複数の遮断器80は複数の配電経路R4にそれぞれ配置されている。遮断器80は、開閉部81と引き外しコイル82とを有する。開閉部81は、接触子同士の開閉により、配電経路R4の遮断及び導通を切り替える。引き外しコイル82は、接触子同士を引き外す(遮断器80を遮断状態にする)ための磁力を駆動電力の供給に応じて発生する。引き外しコイル82は、ケーブル83を介して中継端子51に接続されているので、引き外しコイル82に駆動電力を供給するための経路も、零相電圧検出器30の変圧器33の出力電圧が上昇するのに応じて導通する。このため、遮断器10と三相変圧器2との間における零相電圧の検出に応じて遮断器80も遮断状態に切り替えられる。
【0019】
続いて、図3図6を参照し、保護装置3の構造について説明する。上述した遮断器10、過電流継電器20、零相電圧検出器30、地絡過電圧継電器40及び中継端子51は筐体60内に収容されている。すなわち、保護装置3は、遮断器10等を収容する筐体60を更に備える。筐体60は、例えば直方体状を呈し、互いに逆側に面する2側面に扉61,62を有する。筐体60内は隔壁63により扉61側及び扉62側に区画されている。筐体60内の扉61側は遮断器室S1であり、筐体60内の扉62側は母線室S2である。すなわち、筐体60内は遮断器室S1及び母線室S2に区画されている。
【0020】
筐体60の天井部には3つの端子71及び3つの端子73が設けられている。全ての端子71,73は、母線室S2内に位置している。端子71,73は、碍子72,74によりそれぞれ支持されている。3つの端子71には、配電経路R2の三相変圧器5側を構成する3本のケーブル8がそれぞれ接続される。すなわち、3つの端子71は、三相変圧器5の低圧側にそれぞれ接続されている。3つの端子73には、配電経路R2の三相変圧器2側を構成する3本のケーブル9がそれぞれ接続される。すなわち、3つの端子73は、三相変圧器5の高圧側にそれぞれ接続されている。
【0021】
隔壁63には、水平方向に並ぶ3つの貫通部材75と、貫通部材75の下方において水平方向に並ぶ3つの貫通部材76とが設けられている。貫通部材75は、母線室S2内に位置する端子75a及び遮断器室S1内に位置する端子75bを有する。端子75a,75bは互いに導通している。貫通部材76は、母線室S2内に位置する端子76a及び遮断器室S1内に位置する端子76bを有する。端子76a,76bは互いに導通している。
【0022】
遮断器室S1には、遮断器10、過電流継電器20、地絡過電圧継電器40及び中継端子51が収容されている。
【0023】
遮断器10は、3つの開閉部11と、引き外しコイル12を内蔵した駆動部13と、これらを支持する台車14とを有する。開閉部11は柱状を呈し、上下に並ぶ端子11a,11bを有する。開閉部11は、互いに開閉可能な一対の接触子(不図示)を内蔵しており、接触子同士の開閉により端子11a,11b間を遮断又は接続する。3つの開閉部11の端子11aは、3つの貫通部材75の端子75bにそれぞれ接続される。3つの開閉部11の端子11bは、3つの貫通部材76の端子76bにそれぞれ接続される。駆動部13は、引き外しコイル12が発生した磁力に応じて、全ての開閉部11の接触部同士を引き外すように動作する。なお、遮断器10の配置・構造・形状は上述したものに限られない。
【0024】
過電流継電器20及び地絡過電圧継電器40は、隔壁63に固定されている。中継端子51は、筐体60の側壁に固定された端子台50上に設けられている。
【0025】
母線室S2には、3本の母線(第1母線)77、3本の母線(第2母線)78及び零相電圧検出器30が収容されている。
【0026】
3本の母線(第1母線)77は、3つの端子71と3つの端子75aとをそれぞれ接続するように配線されている。上述したように、端子71は三相変圧器5の低圧側に接続され、貫通部材75の端子75bは遮断器10の端子11aに接続されている。従って、3本の母線77は、遮断器10を三相変圧器5の低圧側に接続するように配線されている。
【0027】
3本の母線(第2母線)78は、3つの端子73と3つの端子76aとをそれぞれ接続するように配線されている。上述したように、端子73は三相変圧器2の高圧側に接続され、貫通部材76の端子76bは遮断器10の端子11bに接続されている。従って、3本の母線78は、遮断器10を三相変圧器2の高圧側に接続するように配線されている。
【0028】
零相電圧検出器30は、母線室S2の下部に配置されており、端子76aの下方に位置している。零相電圧検出器30は、上述したコンデンサ31,32及び変圧器33を収容するケース34を更に有する。ケース34は、基部34aと、基部34aから3つの端子76a側にそれぞれ突出する3つの凸部34bとを有する。3つの凸部34b内には、3つのコンデンサ31がそれぞれ収容されている。3つのコンデンサ31は、3つの端子76aを介して3本の母線78にそれぞれ接続されている。基部34aにはコンデンサ32及び変圧器33が収容されている。変圧器33は、隔壁63を通して遮断器室S1内の地絡過電圧継電器40に接続されている。なお、零相電圧検出器30の配置・構造・形状は上述したものに限られない。
【0029】
以上に説明したように、保護装置3は、三相変圧器5の低圧側と三相変圧器2の高圧側との間に介在する遮断器10と、遮断器10を収容する筐体60と、遮断器10と三相変圧器2との間における零相電圧を検出するように構成され、筐体60内に収容された零相電圧検出器30とを備える。
【0030】
この構成により、遮断器10と三相変圧器2との間における零相電圧に基づいて配電系統の異常を検出し、異常個所への電力供給経路を直ちに遮断できる。また、単独運転の検出及びこれに応じた配電系統からの解列が需要家側において行われない場合であっても、需要家側の分散型電源7を配電系統側において確実に解列させることができる。従って、配電系統をより確実に保護できる。また、零相電圧検出器30を筐体60内に収容することで、零相電圧検出器30専用の筐体が不要となる。このため、保護装置3は変電所の省スペース化にも寄与する。
【0031】
筐体60内は、遮断器室S1及び母線室S2に区画され、遮断器室S1には遮断器10が収容され、母線室S2には、遮断器10を三相変圧器5の低圧側及び三相変圧器2の高圧側にそれぞれ接続するように配線された母線77,78が収容されており、零相電圧検出器30は母線室S2に収容されている。これにより、零相電圧検出器30を母線78に接続する作業が容易になるので、零相電圧検出器30を容易に設置できる。
【0032】
零相電圧検出器30を母線室S2に収容することで、零相電圧検出器30を母線78の接点近傍に配置できる。これにより、零相電圧検出器30を母線78に接続するための経路を短縮化できる。このため、零相電圧検出器30を母線室S2に収容することは保護装置3の小型化にも寄与し得る。
【0033】
母線78,79と、母線78に接続される零相電圧検出器30とをまとめて母線室S2に収容することで、遮断器室S1内における操作を行う作業者が高電圧に触れるリスクを軽減できる。このため、零相電圧検出器30を母線室S2に収容することは安全性の向上にも寄与し得る。
【0034】
なお、零相電圧検出器30が母線室S2に収容されることは必須ではなく、筐体60が遮断器室S1及び母線室S2に区画されることも必須ではない。
【0035】
保護装置3は、零相電圧検出器30を更に備える。零相電圧検出器30は、零相電圧の検出に応じて遮断器10を遮断状態に切り替えるように構成され、筐体60内に収容されている。このため、三相変圧器5側から配電系統の異常個所への電力供給経路を筐体60内において確実に遮断できる。零相電圧検出器30は、遮断器室S1に収容されている。このため、零相電圧検出器30と遮断器10とを容易に接続できる。なお、零相電圧検出器30が遮断器室S1に収容されることは必須ではなく、保護装置3が零相電圧検出器30を備えることも必須ではない。
【0036】
保護装置3は、中継端子51を更に備える。中継端子51は、筐体60外からのケーブルを接続可能であり、当該ケーブルと地絡過電圧継電器40とを中継するように構成され、筐体60内に収容されている。このため、筐体60内の地絡過電圧継電器40により、筐体60外の遮断器をも遮断状態に切り替えることが可能である。これにより、配電系統の異常個所への電力供給経路をより確実に遮断できる。中継端子51は、遮断器室S1に収容されている。これにより、中継端子51と地絡過電圧継電器40とを容易に接続できる。なお、中継端子51が遮断器室S1に収容されることは必須ではなく、保護装置3が中継端子51を備えることも必須ではない。
【0037】
以上、実施形態について説明したが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0038】
2…三相変圧器(第2変圧器)、3…保護装置(配電系統保護装置)、5…三相変圧器(第1変圧器)、10…遮断器、30…零相電圧検出器、40…地絡過電圧継電器、51…中継端子、60…筐体、77…母線(第1母線)、78…母線(第2母線)、S1…遮断器室、S2…母線室。
図1
図2
図3
図4
図5
図6