(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記光源ユニット配列における、一対の光源ユニットの間に、前記発光素子を前記反射面の焦点位置に配置した光源ユニットを配置したことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の照明装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、実施形態の照明装置1を正面側から示す斜視図であり、
図2は照明装置1を裏面側から示す斜視図であり、
図3は照明装置1の平面図ある。照明装置1は、所定の照射距離において、所定の照射エリアを照明するための装置である。なお、以下の説明において、前後、及び、表裏とは、光源ユニットの放射方向に対応するものであり、本実施形態では、放射方向を前、或いは、表として説明している。
【0011】
本実施形態の照明装置1は、例えば道路の上方に設置され、所定の照射距離(例えば、19m)の、所定の照射エリア(例えば、8m×2m)を照らす装置である。照明装置1は、
図1に示すように、複数個(本実施形態では、24個)の光源ユニット10を備える。複数個(本実施形態では、12個)の光源ユニット10は、各々横並びに平板状の基板2に配列され、光源ユニット配列50を形成する。照明装置1は、一対の光源ユニット配列50を備える。図示は省略するが、基板2には、正面側に放熱パッドが設けられるとともに、裏面側に放熱パッドと電気的及び熱的に接続される各光源ユニット10の配線回路が設けられる。基板2は、樹脂等の絶縁性材からなる板材の両面に銅箔を設けて成り、放熱性を有する放熱パッド及び配線回路を有して、照明装置1の放熱部を構成している。また、基板2の裏面には、電源基板等の制御基板に接続するためのコネクタ5が設けられている。
【0012】
照明装置1は、大形支持体6に支持された少なくとも一対の光源ユニット配列50を備える。大形支持体6は、平面視V字状に形成され、詳細については後述するが、各光源ユニット配列50を所定の角度を持って連結させる。大形支持体6は、ベース8を備え、このベース8により立設可能に構成される。照明装置1は、
図3に示すように、箱形筐体200内に収納されて用いられる構成であってもよい。
【0013】
光源ユニット配列50は、
図4に示すように、発光素子たるLED11を支持する支持体13と、複数の反射体12と、を備える。本実施形態では、一つの支持体13で、複数個の反射体12(本実施形態では6個)が覆われる。支持体13は、例えばアルミニウム合金などの高熱伝導性を有する金属材からなる板材から形成される。支持体13は、6個の反射体12を覆う枠状の支持枠13Aを備える。支持体13には、各反射体12に対応する位置に、支持部130が設けられる。各支持部130には、各反射体12に発光面11A(発光部)を対向配置した発光素子たるLED11が支持される。各支持部130の裏面には、LED11に電力を供給する後述の回路パターン15が設けられる。つまり、支持体13は、光源ユニット配列50のLED基板として構成される。
本実施形態では、一枚の支持体13に複数のLED11を取り付けたため、各支持部130の温度を略均一に保つことができる。ひいては、支持体13に設けた複数のLED11の寿命を略均一にすることができる。なお、一つの支持体13で覆われた複数個の光源ユニット10の組を、照明装置1のメンテナンス時の交換単位としてもよい。なお、本実施形態では、1つの支持体13で複数の反射体12を覆う構成としたが、これに限らず、図示は省略するが、反射体12のそれぞれに支持体13を配置してもよい。
【0014】
光源ユニット10は、
図5に示すように、支持部130に支持された発光素子の一例たるLED11と、LED11の発光面11Aに対向配置された反射体12と、を備える。LED11は、発光素子の一例たるLED素子を1パッケージ又はランプに多数収めて構成された高出力のレンズ付LEDである。なお、光源ユニット10は、LED素子の他に、例えば有機EL等の発光素子を光源として用いる構成であっても良い。
【0015】
支持部130には、平面視円形の開口18と、この開口18を囲む枠状の支持枠130Aとが設けられる。また、支持部130には、開口18の中心Oに配置される略円板状の取付部13Bと、支持枠130Aから取付部13Bに向けて延びる2本のアーム部13Cと、開口18の外側に径方向に延出する支持体固定部13Dと、が設けられる。支持部130には、支持体13を形成する板材を例えば型抜き成形するなどして、支持枠130Aと、取付部13Bと、アーム部13Cと、支持体固定部13Dと、が一体に形成される。2本のアーム部13Cは、同一直線上に配置される。支持体固定部13Dは、アーム部13Cの延長線上で支持枠130Aに設けられる。
【0016】
支持部130の裏面には、LED11が取付部13Bに固定される。また、支持部130の裏面には、
図6(A)に示すように、回路パターン15が設けられ、この回路パターン15を介して外部からの電力がLED11に供給される。回路パターン15は、一のアーム部13Cに配置されるアノード電極(陽極)15Aと、他のアーム部13Cに配置されるカソード電極(陰極)15Bと、取付部13Bに配置されたサーマルランド15Cと、を備えている。アーム部13Cと回路パターン15との間には絶縁層16が設けられている。
【0017】
支持部130の対向する一対の支持体固定部13Dの裏面には、
図6(B)に示すように、反射体12の裏面に延びる導電体17がそれぞれ設けられている。導電体17は、アルミニウム合金、銅、黄銅等の高熱伝導性を有する金属材から棒状体に形成される。導電体17は、略円柱状に形成された本体部17Aと、本体部17Aの端面に設けられ、支持体固定部13Dの裏面に固定されるフランジ部17Bとを備えている。導電体17は、支持体固定部13Dに、ろう付け、はんだ付け、圧入、かしめ、ねじ止め等により固定される。一対の導電体17のうち、一方の導電体17はアノード電極15Aに接続され、他方の導電体17はカソード電極15Bに接続される。これらの導電体17、17は回路パターン15を介してLED11に電力を供給するLED11の配線を構成している。
【0018】
支持部130は、
図7に示すように、LED11の発光面11Aを背面側に向けた姿勢で、反射体12の上面12Aに、裏面を面接触させて固定される。
反射体12は、例えば樹脂材等の絶縁性材を用いて樹脂成形によって形成することができ、
図5に示すように、平面視矩形形状の箱型に形成される。なお、反射体12は、樹脂材等の絶縁性材を用いて形成される構成に限らず、例えば金属材で形成されてもよい。反射体12には、上面12Aを凹み状にして形成される反射面14が設けられる。反射面14は、反射体12の上面12Aに形成した凹みに反射材料を塗布して形成される。この構成によれば、反射体12を、樹脂等を用いて形成することで、光源ユニット10の軽量化を図る事ができるとともに、支持体13から反射体12への熱伝達を抑制することができ、熱的影響を抑えることができる。
反射面14は、LED11の発光面11Aに対向配置される。この凹み状の反射面14は、焦点Fに配置された光源からの入射光を平行光化して反射する回転放物面に形成されている。反射面14は、光源からの入射光を放射する放射開口14Aが、支持部130の開口18に対応する形状に形成され、対応する位置に配置される。
【0019】
反射体12は、導電体17、17に対応する反射体固定部12Bに、導電体17、17を通す溝21を備える。溝21は反射体12の上面12A(正面)から後面(裏面)に亘って形成され、反射体12の側方に開放している。導電体17は、下端(先端)が溝21を介して反射体12の後ろ側に突出するように構成される。これにより、導電体17を、光源ユニット10の放射方向に突出させることなく、支持体13の背面側から溝21を介して光源ユニット10の後ろ側に配線できる。よって、配線による光源ユニット10の放射光への影響を防止することができる。また、反射体12の側方を開放させた溝21に導電体17を通したため、導電体17に伝熱された熱を導電体17の側方からも放熱することができ、光源ユニット10の放熱性をより向上させることができる。
【0020】
反射体12の上面12Aには、反射面14の放射開口14Aの縁に沿って凸部22が設けられる。凸部22は、溝21が設けられた位置とは、略90度ずらした対角線上に2つ設けられる。支持体13には、凸部22に対応する位置に凹部23が形成され(
図6参照)、支持体13の凹部23に、反射体12の凸部22を嵌め込んで、支持体13と、複数個の反射体12とが互いに位置決めされる。
【0021】
導電体17の下端には、
図7に示すように、内部にねじ山が切られたねじ孔26が形成されている。導電体17は、支持体13の支持体固定部13D裏面に固定されて、反射体12の溝21に貫通される。
基板2には、ねじ孔26に対応する位置に、導通孔25が形成されている。
支持体13は、支持体13と基板2との間に反射体12を挟みこんだ状態で、基板2の導通孔25に後側から挿入されたねじS2を導電体17のねじ孔26に螺合して、反射体12と一体に基板2に固定される。ねじS2は、アルミニウム合金などの高熱伝導性を有する金属材から形成される。
【0022】
これらの構成によれば、支持体13を、高熱伝導性を有する金属材から形成したため、支持体13の前面から放熱させることができる。また、高熱伝導性を有する金属材から形成した導電体17を支持体13の裏面側に設け、この導電体17を基板2の不図示の放熱パッドに接触させ、支持体13の裏面から基板2の放熱パッドにLED11の熱を伝熱させることができる。しかも、高熱伝導性を有する金属材から形成したねじS2を、導電体17に螺合するとともに、基板2の放熱パッドに接触させることができ、ねじS2によっても、支持体13の裏面から基板2の放熱パッドにLED11の熱を伝熱させることができる。これにより、支持体13の前面、及び、後面の両方からLED11の発熱を放熱できるため、LED11の出力が大きい場合でも、LED11の熱を効率よく放熱させることができる。なお、図示は省略するが、基板2の放熱パッドは、基板2の裏面の配線回路に熱的に接続されているため、放熱パッドの熱を配線回路から放熱させることができる。
【0023】
反射面14は、
図7に示すように、反射面部14X,14Yを備える。各反射面部14X,14Yは、焦点Fに配置された点光源からの光を中心軸Nに対して略平行な光として反射する回転放物面である。反射面部14Xと、反射面部14Yと、は互いに異なる曲率の放物面であり、LED11から反射面の中心軸N上までの距離が離れるほど曲率が小さくなるように構成されている。つまり、本実施形態では、LED11から反射面の中心軸N上までの距離が遠い反射面部14Yの曲率x2が、反射面部14Xの曲率x1より小さくなっている(
図8参照)。反射面部14Xと、反射面部14Yは、段差部14Zにより連ねられる。段差部14Zの高さは、反射面14の反射効率と加工条件とにより適宜に設定可能である。段差部14Zに入射したLED11からの光は、反射面14内で、反射を繰り返し、放射開口14Aから放射される。
【0024】
図8は、反射面14の特性を模式的に示す図である。
図8に示すように、LED11の発光面11Aは、面積を持つ。焦点Fから放射されるLED11からの光Lは、反射面14で反射され、反射面14の中心軸Nに対して略平行な平行光となる。しかし、焦点Fの周囲から放射されるLED11からの光L´は、反射面14で反射された際に、反射面14の中心軸Nに対して略平行な平行光にはならない。これにより、照明装置1から所定距離の照射面に投射されるLED11からの光による光源像は、所定の倍率で照射面に投射される。特に、反射面14の奥の方(放物面の頂点近傍)で反射されたLED11からの光Lは、大きな倍率で照射面に投射される。本実施形態では、反射面14に、反射面部14X,14Yを設けることで、LED11と、反射面14の奥の方(放物面の頂点近傍)との距離をとることができ、反射面14の奥の方で反射された光の光源像を小さくすることができる。このように、発光面11Aが面積を有している場合であっても、反射面14が反射面部14X,14Yを備えるため、LED11と、反射面14の奥の方との距離をとることができ、所定の範囲にLED11からの光束を収めることができる。これにより、焦点Fに配置したLED11から放射された光は、反射面14の中心軸Nに対して略平行な光Lとして反射される。また、反射面14を複数の反射面部14X,14Yで構成することにより、反射面14を単一の反射面部で構成する場合に比べ、反射面14の高さ(深さ)は大きくなるものの、放射開口を小さくすることができる。したがって、複数の光源ユニット10を並べて配置する照明装置1においては、密にユニットを配置することができ、装置を大型化することなく高出力化することができる。
【0025】
LED11は、
図9に示すように、光軸Kが、反射面14の中心軸Nと平行に配置される。焦点FにLED11を配置した場合には、
図9(A)に示すように、LED11から放射された光は反射体12の中心軸Nに対して略平行な光Lとして反射され、支持体13のアーム部13C間の開口18から前方に向けて放射される。光源ユニット10では、LED11は、焦点Fから中心軸Nに直行する面内でずれた位置に配置されてもよい。光源ユニット10では、反射面14に、焦点Fで放射された光のみならず、焦点Fからずれた位置で放射された光も入射するように構成されており、LED11は、発光面11Aの範囲内に焦点Fが位置する程度焦点Fからずれた位置に配置することができる。
【0026】
LED11の光軸Kを中心軸Nからずらして、LED11を配置した場合、
図9(A)、
図9(B)に示すように、LED11から放射された光Lは、反射面14の中心軸Nに対して平行な光とはならず、中心軸Nに対して斜め前方向に向けて開口18から放射される。開口18から放射される光Lの、反射面14の中心軸Nに対する角度は、中心軸Nと、LEDの光軸Kとのずらし量に応じて変化する。反射面14の反射特性として、LED11の光軸Kの中心軸Nからのずらし量が多くなると、光Lの中心軸Nに対する角度は、大きくなる。
【0027】
図10は、一対の光源ユニット10の構成を示し、
図11は、光源ユニット配列50の構成を示す。なお、光源ユニット配列50は、本実施形態では12個の光源ユニット10を配列して構成されているが、少なくとも横並びに配列された一対の光源ユニット10備えていれば良い。一対の光源ユニット10は、LED11の光軸Kが、反射面14の中心軸Nに対して、光源ユニット配列50の中心Cから離れる方向にずらして配置される。一対の光源ユニット10は、LED11の光軸Kが、反射面14の中心軸Nに対して、光源ユニット配列50の中心Cに近づく方向にずらして配置してもよい。このように、LED11の光軸Kを、反射面14の中心軸Nに対して、光源ユニット配列50の中心Cから離れる方向、または、中心Cに近づく方向にずらした光源ユニット10を対にして配置することで、各LED11から放射される光Lを交差させることで照射エリアを広げ、広範囲を照射させることができる。
【0028】
図11に示すように、光源ユニット配列50は、LED11の光軸Kを、反射面14の中心軸Nに対して、光源ユニット配列50の中心Cから離れる方向にずらした一対の光源ユニット10と、LED11の光軸Kを、反射面14の中心軸Nに対して、光源ユニット配列50の中心Cに近づく方向にずらした一対の光源ユニット10とを横並びに配列して構成されていてもよい。光源ユニット配列50に配列する光源ユニット10の数を増やすことにより、照射範囲を変えることなく、照射強度をあげることができる。
【0029】
図12は、一対の光源ユニット配列50の連結構成を示す図である。
図12に示すように各光源ユニット配列50は、所定の角度αを持って連結される。角度αは、照射距離や照射範囲に応じて適宜に設定される。本実施形態では、大形支持体6を予め所定の角度αを有する平面視略V字型に形成する構成としたが、これに限らず、照明装置1が、角度αを所望の角度に調節可能な機構を有する構成としてもよい。
図13は、光源ユニット配列50の照射エリアを示す図である。
図13(A)は、
図10に示した一対の光源ユニット10、および、
図11に示した光源ユニット配列50の照射エリアを示す。
図13(A)に示したように、一対の光源ユニット10、および、一対の光源ユニット10を二組配列した光源ユニット配列50では、略同じ範囲の照射エリアが照明される(本実施系形態では、略4m×2mの照射エリア)。
図13(B)は、一対の光源ユニット配列50を、所定の角度を持って連結させた照明装置1の照射エリアを示す。
図13(B)に示すように、各光源ユニット配列50を所定の角度を持って連結することで、広範囲の照射エリアを得ることができる(本実施系形態では、略8m×2mの照射エリア)。このように、各光源ユニット配列50を所定の角度を持って連結することで、装置を大型化することなく、広範囲の照射エリアを得ることができる。
【0030】
以上説明したように、本発明を適用した実施形態によれば、LED11の発光面11Aを反射体12の凹状の反射面14に対向させ、発光面11Aからの光を反射面14に集めて、反射面14で反射した光を正面から出射させる複数個の光源ユニット10を有し、複数個の光源ユニット10を各々横並びに配列して一対の光源ユニット配列50を形成し、各光源ユニット配列50における、一対の光源ユニット10を、各光源ユニット配列50の中心から離れる方向、または、中心に近づく方向に、各LED11を反射面14の焦点F位置からずらして形成し、各光源ユニット配列50を所定の角度αを持って連結させた、ことを特徴とする。この構成によれば、各光源ユニット10のLED11を、光軸Kが反射面14の中心軸Nからずらして配置することで、各LED11からの光の照射エリアを広げることができる。また、LED11の光軸Kを反射面14の中心軸Nからずらした一対の光源ユニット10を横並びに配列して一対の光源ユニット配列50を構成して、各光源ユニット配列50を所定の角度αを持って連結させたため、照明装置1を大型化することなく、広い照射エリアを照明することができる。よって、各LED11の光軸Kのずらし量、および、各光源ユニット配列50間の角度αを調整することで、所定の照射距離において、所望の範囲の照射エリアを照らすことができる。
【0031】
また、本発明を適用した実施形態によれば、光源ユニット配列50は、平板状の基板2に、複数個の光源ユニット10を配列して形成されている。この構成によれば、基板2に取り付ける光源ユニット10の個数を変更することで、簡単に照明装置1の照射強度を変更することができる。
【0032】
また、本発明を適用した実施形態によれば、反射面14は、互いに曲率が異なる複数の反射面部14X,14Yを含み、各々の反射面部14X,14Yが、LED11から離れるほど曲率が小さくなるように連ねられた。この構成によれば、反射面14を単一の反射面部で構成する場合に比べ、反射面14の高さ(深さ)は大きくなるものの、放射開口を小さくすることができる。したがって、複数の光源ユニット10を並べて配置する照明装置1においては、密にユニットを配置することができ、装置を大型化することなく高出力化することができる。また、反射面14に、反射面部14X,14Yを設けることで、発光面11Aが面積を有している場合であっても、LED11と、反射面14の奥の方との距離をとることができ、所定の範囲にLED11からの光束を収めることができる。よって、照明装置1の遠方の照射エリアでもLED11の光源像が大きくなりすぎず、所望の照射エリア内にLED11からの光束を収め、照射エリア内で照射強度を制御することができる。よって、本実施形態のように、照明装置1から19m離れた、8m×2mの幅広の帯状の照射エリアを形成し、光の制御を適正に行うことができる。
【0033】
また、本発明を適用した実施形態によれば、複数の反射体12の正面に設けられ、複数の反射体12の各反射面14にLED11を対向配置する一つの支持体13を備え、支持体13を熱伝導性材料で形成するとともに、支持体13に導電性及び熱伝導性を有する材料で形成され、LED11の電気的及び熱的な接続を行う導電体17を設け、反射体12は、支持体13から延びる導電体17を通す、反射体12の正面から裏面に延びる溝21を有する。この構成によれば、支持体13の前面、及び、後面の両方からLED11の発熱を放熱できる。また、一つの支持体13に複数のLED11を取り付けることで、各反射体12に対応する位置に設けられた各支持部130の温度を略均一に保つことができる。ひいては、支持体13に設けた複数のLED11の寿命を略均一にすることができる。
【0034】
<変形例1>
上述した実施形態では、LED11の光軸Kを、反射面14の中心軸Nからずらして形成した一対の光源ユニット10を横並びに並べて光源ユニット配列50構成した。
図14は、変形例1の光源ユニット配列50を示す図である。光源ユニット配列50は、
図14(A)に示すように、3個の光源ユニット10から構成されてもよい。3個の光源ユニット10から構成される光源ユニット配列50は、光源ユニット配列50の中心Cから離れる方向にLED11の光軸Kを反射面14の中心軸Nからずらした一対の光源ユニット10を備える。また、3個の光源ユニット10から構成される光源ユニット配列50には、LED11の光軸Kを反射面14の中心軸Nに合わせて配置した光源ユニット10が、光軸Kをずらした一対の光源ユニット10の間に配置される。なお、3個の光源ユニット10から構成される光源ユニット配列50は、光源ユニット配列50の中心Cから近づく方向にLED11の光軸Kを反射面14の中心軸Nからずらした一対の光源ユニット10を備えていてもよい。
図14(B)は、3個の光源ユニット10から構成される光源ユニット配列50の照射エリアを示す図である。光軸Kをずらした光源ユニット10と、光軸Kを中心軸Nに合わせた光源ユニット10とを組み合わせて光源ユニット配列50を構成する場合には、光軸Kをずらした光源ユニット10のみで光源ユニット配列50を構成する場合よりも、光軸Kのずらし量を大きくする方向で調整するのが望ましい。これにより、光軸Kをずらした一対の光源ユニット10の間に、光軸Kを中心軸Nに合わせた光源ユニット10を配置して光源ユニット配列50を構成し、照射エリア内での照射強度のバランスを良くし、かつ、広範囲の照射エリアを得ることができる(本実施形態では、略8m×2mの照射エリア)。
【0035】
以上説明したように、本発明を適用した実施形態によれば、光源ユニット配列50における、LED11の光軸Kを反射面14の中心軸Nからずらした一対の光源ユニット10の間に、LED11を反射面14の焦点Fの位置に配置し、LED11の光軸Kを反射面14の中心軸Nに合わせた光源ユニット10を配置した。この構成によれば、3個の光源ユニット10を横並びに配置して、照射エリアの範囲を横方向に広げることができ、装置を大型化することなく、広範囲の照射エリアを得ることができる。
【0036】
<変形例2>
上述した実施形態の照明装置1では、一対の光源ユニット配列50横並びに配置して、各光源ユニット配列50を所定の角度を持って連結させることで、広範囲の照射エリアを得る構成とした。
図15は、変形例2の照明装置100を正面側から示す斜視図であり、
図16は、変形例の照明装置100を裏面側から示す斜視図である。この変形例の照明装置100では、所定の角度αを持って連結させた一対の光源ユニット配列50から成る光源モジュール150を2組用いることで、より広範囲の照射エリアを得ることができる照明装置を提供する。なお、この変形例の説明において、上述した実施形態と同一の構成については、図中に同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0037】
照明装置100は、
図15および
図16に示すように、一対の光源ユニット配列50から成る光源モジュール150を2組備え、各光源モジュール150が、所定の角度βを持って連結される。照明装置100は、4個の光源ユニット配列50を支持する大形支持体106を備える。大形支持体106は、平面視V字状、および、側面視V字状に形成され、横並びに配置された各光源ユニット配列50を所定の角度αを持って連結させるとともに、縦並びに配置された各光源モジュール150を所定の角度βを持って連結させる。
【0038】
図17は、照明装置100の照射エリアを示す図である。
図17に示すように、照明装置100は、道路の幅方向Wを広い範囲で照らすとともに、道路方向Gにも広い範囲で照らすことができる(本実施形態では、8m×4m)。なお、照明装置100は、各光源ユニット配列50が、光軸Kを光源ユニット配列50の横方向の中心Cから、横方向に離れる方向、または、近づく方向にLED11をずらして形成した一対の光源ユニット10を備えているが、これに限定されない。例えば、照明装置は、光軸Kを光源ユニット配列50の縦方向の中心から、縦方向に離れる方向、または、近づく方向にLED11をずらして形成した一対の光源ユニット10を備えていても良い。各光源ユニット10の光軸Kをずらす方向、各光源ユニット配列50を連結させる角度、および/または、各光源モジュール150を連結させる角度を適宜に設定することで、一つの照明装置で所望の照射範囲を得ることができる。
【0039】
なお、上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を例示したものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。