(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記サポートは、前記弾性構造として、前記側面に、前記回動軸の周りに所定範囲の弾性材料からなる弾性範囲を二色成形で前記サポートの他の部分と一体成形する請求項1〜2に記載のカップホルダ。
前記付勢部材は、前記ホルダ本体の前記底部に保持された固定端と、前記サポートの外側に配置された自由端とを持つ片持ちばねからなる請求項1〜6に記載のカップホルダ。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係るカップホルダは、
図1〜
図4、
図12に示される。
本発明のカップホルダ1は、上方に開口する収容空間2を囲む筒状の側壁31と底部32をもつホルダ本体3と、前記ホルダ本体3の側壁31に設けられる側壁開口部33と、前記側壁31から側壁開口部33の開口方向で、前記収容空間2と反対側(以下「後方側」という)に突出するブラケット部34と、前記側壁開口部33を通じて前記収容空間2に進退可能に前記ブラケット部34に支持されたサポート4と、前記サポート4と前記ホルダ本体3との間に設けられ、前記サポート4を前記収容空間2に進入する方向に付勢する付勢部材5と、を備え。前記ブラケット部34は、前記側壁31の前記側壁開口部33の下の部分を挟んで相対する位置で対称的に設けられ、前記サポート4を進退する間に揺動可能に挟んで保持することを特徴とする。
【0015】
図12に示すように、本発明のカップホルダ1は、二つの収容空間2が形成された有底筒状の前記ホルダ本体3と、前記収容空間2に進退する前記サポート4と、前記サポート4に付勢する前記付勢部材5とからなり、多サイズの容器6を収容できる。
ホルダ本体3:
【0016】
ホルダ本体3は、樹脂製であり、射出成形により成形されている。ホルダ本体3は、有底筒状を呈している。ホルダ本体3は、筒状の側壁31と、側壁31の下端を塞ぐ底部32とを備える。側壁31と底部32とにより囲まれた空間が容器6を収容する収容空間2である。容器6は収容空間2の上方から挿入される。2つの収容空間2は、該収容空間の間の凹部を介して連続した凹状を呈している。
【0017】
側壁31の内径は、
図12に示すように、収容空間2に収容される最大径の容器6dの外径よりも若干大きく、且つ収容空間2の上方から下方に向かって徐々に小さくなっている。
【0018】
側壁開口部33の配置は、
図2、
図3に示すように、上方から見ると、何れの一つの収容空間2に収容された容器6を周方向から取り囲むように2箇所の側壁開口部33が筒状の側壁31の四等分の位置の片側の二つの位置で形成されている。これらの側壁開口部33にはそれぞれ、サポート4の後述する当接凸部41aが配置されている。
【0019】
図3、
図4に示すように、ホルダ本体3の側壁31の側壁開口部33の下には、側壁31の収容空間2と反対側の後方側に一対のブラケット部34が突設されている。一対のブラケット部34は、側壁開口部33の下の側壁部分を挟んでいる位置に、相応の側壁開口部33により対称的に配置される。
【0020】
前記一対のブラケット部34は、間隔が、前記サポート4の両側面の後記軸座部の端面の幅と等しく設定される二つの内面からなる挟持部34aと、該挟持部34aに、対称的に設けられ、前記サポート4の回動軸42bを軸支する軸受部34bと、前記挟持部34aの後部に設けられた所定サイズの曲面からなるトランジション部34hと、を備える。
【0021】
前記挟持部34aでは、前記サポート4の回動軸42bを軸支する軸受部34bと、前記サポート4を押し込んで取り付ける時に、回動軸の両端に設けられた軸斜面と合わせて軸方向の圧力を提供するトランジション部34hと、を備える。
【0022】
前記ホルダ本体3の前記側壁31は、前記側壁開口部33の下に、前記側壁31から前記収容空間2と反対側の後方に突出し、サポート4が収容空間2から退出する時に、前記サポート4の下規制部46と合わせて、退出移動を制限する少なくとも1つのストッパー35をもつことが好ましい。サポート4が最大退出位置へ移動するとき、サポート4の回動軸42b以下である下端部は、レバー作用で、ホルダ本体3の側壁31に向いて移動して、サポート4の前記下規制部46は前記ストッパー35と当接することで、最大退出位置に留まる。このため、サポート4は退出する時に、穏やかに最大退出位置に保持される。
サポート4
【0023】
サポート4は、前記側壁開口部33と対応して、前記側壁開口部33から何れの1つの収容空間2を臨むようにサポート4が二つ取り付けられて、対向側の側壁31と一緒に収容空間2に収容された容器6を取り囲む。
【0024】
前記サポート4は樹脂製であり、射出成形により一体成形されている。前記収容空間2を向うサポート4の前面41では、
図3、
図4に示すように、サポート4の当接凸部41aは、容器6を保持する部分であり、進入側に膨らんだ形状を呈している。当接凸部41aは、ホルダ本体3の側壁開口部33にホルダ本体3の外側から挿入される。当接凸部41aは、収容空間2側に最も突出して配置される先端部41bと、先端部41bの上下方向の上端、下端に向けて後退する上斜面部41c、下斜面部41dとを有する。上側の上斜面部41cは、緩やかな円弧形状を呈しており、下側の下斜面部41dは先端部41bから下方に向けて後退する方向に直線状に傾斜している。又、前面41の下部からなり、収容空間2から退出移動を制限するための下規制部46を設けることが好ましい。
【0025】
前記サポート4の当接凸部41aの幅方向の両側には、相対する二つの側面42があり。前記二つの側面42の下部にいずれも、当接凸部41aよりも下側に設けられ、前記ブラケット部の挟持部34aに挟まれる軸座部42aと、前記軸座部42aの端面から突出する前記サポート4の揺動の中心となる回動軸42bと、前記回動軸42bの端面で前記収容空間2に向う側に所定サイズの軸斜面部42cと、前記軸座部42aの近くに、前記回動軸42b及び前記軸座部42aを該回動軸42bの軸方向を沿って伸縮できるための弾性構造42fとしての切欠部42gと、該二つの側面42の上部に於いて前記上傾斜部の下に設けられる円弧突起部42jと、を備える。
【0026】
前記サポート4の側面42で、前記軸座部42a及び回動軸42bの近くに設けられた弾性構造42fについては、構造或は材料自身の弾性を利用して、前記回動軸42bの端面にかける圧力の有無により、幅方向の弾性変形を発生して、該弾性構造42fに載せられる前記軸座部42a及び回動軸42bが、該回動軸42bの軸方向に沿って伸縮することを実現する。該サポート4を前記一対のブラケット部34の間に押し込んで取り付ける時に、
図10(B)に示す通り、回動軸42bの端面に設けられた軸斜面部42cと、前記ブラケット部34の前記挟持部34aの後部に設けられる曲面状のトランジション部34hとにより、入れ込む時の反力を径方向から軸方向へ転換して、一対のブラケット部34の間の間隔より、自由状態の幅が大きな回動軸42bが軸方向に沿って縮んで、一対のブラケット部34の間に押し込まれる。また、前記軸受部34bまで押し込まれて、前記弾性変形が回復して、回動軸42bが軸受部34bに挿入し、軸座部42aがブラケット部34の挟持部34aに挟まれ、サポート4を取り付ける。
【0027】
前記サポート4の前記回動軸42b及び軸座部42aが該回動軸42bの軸方向を沿って伸縮できるために設けられる弾性構造42fとしての切欠部42gの構成については、前記サポート4の側面42に、前記軸座部42aの周りに、前記収容空間2に向う切欠部42gを設けて、切欠部に囲まれた側面42の残留部分が、片端が固定される薄板の構造になり、材料自身の弾性を利用して、載せた前記回動軸が軸方向を沿って伸縮することを実現できる。
【0028】
図4に示すように、前記サポート4の上面では、当接凸部41aよりも上側において、前記進退方向を沿って前記収容空間2と反対側の後側に、前記サポート4が収容空間2に進入する移動を制限するための上規制部45を備えることが好ましい。該上規制部45は、サポート4が最大進入位置まで移動する時に、ホルダ本体3の側壁開口部33の開口上縁33aの上方の側壁に当接することで、サポート4がそれ以上収容空間2に進入することを制限している。
【0029】
図4に示すように、前記サポート4の前面41の下部からなる下規制部46を設けることが好ましい。該下規制部46は、サポート4が収容空間2から退出するとき、該下規制部46が前記ストッパー35に当たる最大退出位置を決めて、サポート4がそれ以上収容空間2から退出ことを制限している。
【0030】
前記サポート4の後面では、上面、下面及び両側面42の後端からなり、サポート4の上端部と下端部との間に直線状に延びる開口周縁43があり、該開口周縁43の上部を沿って、前記上規制部45の後ろにフランジー部44が設けられる。
【0031】
図12の実線で示すサポート4は、収容空間2に最も進入しているときの状態を示す。付勢部材5の付勢力によって、サポート4は、収容空間2に向けて常時進入しようとしている。サポート4の上側の前記上規制部45が、ホルダ本体3の側壁開口部33の開口上縁33aの上方の側壁に当接することで、サポート4を最大進入位置に留まらせる。サポート4が収容空間2に最も進入した進入基準位置にある時に、収容空間2を挟んでいる当接凸部41aの先端部41bと、対向の側壁31の間隔は、収容空間2に収容される最小径の容器6aの外径よりも若干大きな間隔となっている。
【0032】
図12の二点鎖線で示すサポート4は、収容空間2から最も退出しているときの状態である。収容空間2に最大径の容器6dを収容した時に、容器6dの側面に押されてサポート4が退出する。サポート4の当接凸部41aの先端部41bがホルダ本体3の側壁31の内面と略同一面上に位置するときを、サポート4の最大退出位置とするように設定されている。
【0033】
回動軸42b、軸座部42aは、サポート4の両側面42の下部に、サポート4の幅方向外側に向けて突出している。
【0034】
図4に示すように、円弧突起部42jは、サポート4の両側面42の上部に於いて、前記上傾斜部の下方に設けられる。該サポート4が前記収容空間2に進退移動する時に、該円弧突起部42jが、側壁開口部33の一対の開口側縁33bに挟まれて、サポート4が
揺動時に幅方向の移動を規制する。
【0035】
前記サポート4の前記回動軸42bの端面は、前記収容空間2に向う側に所定サイズの軸斜面部42cを設けて、前記ブラケット部34の後方側の端と前記挟持部34aの間に、所定サイズの曲面状のトランジション部34hを設けて、前記サポート4を側壁開口部33へ押して取り付ける時に、できる限りに前記回動軸42bにかける径方向の反力を、該回動軸の軸方向へ沿う圧力へ転換し、トランジション部34hの幅が狭まるに従って、前記側面42の弾性構造42fが発生する弾性変形により、該回動軸42bがサポート4の幅方向の内側へ縮んで、前記挟持部34aの間隔に適して、一対のブラケット部34の間に押し込まれる。前記回動軸42bが軸受部34bの位置に着くと、前記回動軸にかける圧力がなくなり、前記弾性構造42fの弾性変形の回復により、回動軸42bが元の幅へ戻し、軸受部34bに挿入して、軸受部34bの軸受面34cに軸支される。
前記付勢部材5:
【0036】
前記付勢部材5は、前記ホルダ本体3の前記底部32に保持された固定端と、前記サポート4の後側に配置された自由端とをもつ片持ちばねからなることが好ましい。片持ちばねは、サポート4及びホルダ本体3へ取り付けやすく、また、サポート4を収容空間2に向けて付勢させることができ、ホルダ本体3に揺動可能に保持している。このため、サポート4の保持構成が簡素で、組み付け工数も少ない。
【0037】
前記付勢部材5としての片持ちばねは、ホルダ本体3及びサポート4に取り付けやすく、また、サポート4を収容空間2に向けて付勢させることができる板ばね51からなるとよい。
【0038】
図4に示すように、付勢部材5としての板ばね51は、長板形状を呈している。板ばね51の下方の基部は、板ばね51の板固定端51bであり、矩形の
係止孔51cが開口している。ホルダ本体3の底部32に突設された取付部32aの係止部32bに係止されている。板ばね51の長手方向の板固定端51bから略1/4と1/2の位置には、第一屈曲部51dと第二屈曲部51eが形成されていて、第一屈曲部51dよりも上側の第一傾斜部51gは、第一屈曲部51dよりも下側の板固定端51bに対して所定の角度で収容空間2に向けて傾斜している。第二屈曲部51eよりも上側の第二傾斜部51hは、第二屈曲部51eよりも下側の第一傾斜部51gに対して所定の角度で収容空間2に向けて傾斜している。第二傾斜部51hの上は、第三屈曲部51fであり、該第三屈曲部51fの上側の板自由端51aは、第二傾斜部51hに対して所定の角度で収容空間2から離れて傾斜している。板ばね51は、第三屈曲部51fで、サポート4の開口周縁43のフランジー部44に囲まれている部分に押接することで、サポート4を収容空間2に進入する方向に付勢している。
【0039】
図11の符号Aは、板ばね51が自由状態である時を示し、
図5の符号Bは、板ばね51がホルダ本体3及びサポート4に取り付けられて、サポート4が最大進入位置にあるときの板ばね51の状態を示し、
図5の符号Cは、板ばね51がホルダ本体3及びサポート4に取り付けられて、サポート4が最大退出位置にあるときの板ばね51の状態を示す。板ばね51がホルダ本体3及びサポート4に取り付けられたときに、板ばね51は、自由状態のときよりも後方側に弾性変形しており、付勢力は進入方向に向いている。サポート4が最大進入位置から最大退出位置に位置する間の板ばね51の回転角度βは12.9°であり、サポート4の回転中心である回動軸42bの回転角度α(
図6)は20°に設定されている。
組立:
【0040】
図4に示すように、前記の構造で、サポート4の当接凸部41aを、ホルダ本体3の側壁31の側壁開口部33の後方側から押して、ブラケット部34のトランジション部34hが、サポート4の回動軸42bの軸斜面部42cと合わせて、該ブラケット部34から該回動軸42bへ作用する反力を該回動軸42bの径方向から軸方向を転換し、該回動軸42bの両端に圧縮し、前記弾性構造42fの弾性変形により、該回動軸42bが、該回動軸42bがサポート4の幅方向の内側へ収縮して、一対のブラケット部34の間隔に適して、挟持部34aに入り、軸受部34b間まで押し込まれ、前記弾性構造42fの弾性変形の回復により回動軸42bの幅が回復し、幅方向の外側へ伸びって、前記ブラケット部34の軸受部34bへ挿入する。前記回動軸42bが前記軸受部34bに挿入する同時に、前記サポート4の
揺動突起部42eが、ブラケット部34上面の導入部34gの上を通って、ガイド部34fの表面に沿ってガイドされ、該ガイド部34fの奥である保持部34eに押し込まれる。これで、回動軸42bが軸受部34bに軸支され、軸座部42aと
揺動突起座部42dが挟持部34aに挟まれ、
揺動突起部42eが保持部34eに掛かれる状態になった後に、前記付勢部材5の板ばね51を、前記収容空間2に向け、固定端を前記ホルダ本体3の底部32の取り付け部に挿入し、自由端をサポート4の後側の前記開口周縁43の前記フランジー部44に囲まれる部分に置いて、ホルダ本体3に対して
揺動できるサポート4及び付勢部材5の組立を完成できる。
【0041】
上記によれば、サポート4と付勢部材5を、ともに前記収容空間2に向って押し込んで組付け、サポート4と付勢部材5とで、サポート4を収容空間2に進入する方向に付勢しつつ、ホルダ本体3に揺動可能に保持されている。このため、サポート4の保持構成が簡素で、組み付け工数も少ない。組立後、ホルダ本体3の側壁31の後方側に設けられたブラケット部34は、前記保持部34eで前記サポート4の
揺動突起部42eを掛けて保持し、前記ガイド部34fで
揺動突起部42eの該ガイド部34fの表面に沿う
揺動をガイドする。これで、簡素な構造で前記収容空間2に向う付勢され、前記ホルダ本体3に対して
揺動できるサポート4を取り付けた。
【0042】
(第2実施形態)
前記ブラケット部は、軸受部の下に、成形しやすくするための軸受開口部を設け、軸受に挿入した回動軸が前記軸受開口部から落ちないように、前記サポートの前記側面に、前記回動軸と所定の間隔を隔て、前記ブラケット部の上面に掛けられ、前記回動軸により前記回動軸を中心に揺動できる揺動突起部が設けられ、前記ブラケット部は、上面に前記
揺動突起部を保持するための保持部と、前記
揺動突起部の
揺動動作をガイドするガイド部と、組立時に前記
揺動突起部をガイド部へ導くための導入部と、を設ける。
【0043】
前記サポート4をホルダ本体3に取付後、前記
揺動突起部42eが前記ブラケット部34の保持部34eに掛けられる。サポート4が、最大進入位置から最大退出位置まで揺動する間、該
揺動突起部42eは、ブラケット部34のガイド部34fの曲面にガイドされ、前記回動軸42bにより円弧状に
揺動して、保持部34eから20°揺動して終点位置で停止する。該ガイド部34fの表面と軸受部34bの軸受面34cが同軸なので、両側に設けたブラケット部34は、サポート4が最大進入位置と最大退出位置との間を移動する間、サポート4を安定に保持する。
揺動される時に、前記
揺動突起部42eが
揺動時の荷重を担って、回動軸42bに荷重を大きくかけることを避けて、サポート4をホルダ本体3に対して揺動可能に保持している。この為、比較的に短い回動軸42bを採用でき、サポート4を前記一対のブラケット部34の間に押し込む時に、前記弾性構造42fによりの必要な収縮ストロークが小さくて、実現しやすくなる。
【0044】
軸受開口を設けない場合に、軸受部を製造するために、金型で、可動側のキャビティ或は側壁を成形するスライドの中に、複式なスライドを設ける必要があり、金型の構造が複雑なので、金型の設計、製造及びメンテナンスの工数が比較的に多いである。
図14に示すように、前記軸受開口部34dを設けることにより、軸受部34b、軸受開口部を金型の可動側のキャビティ72Aで形成できる。従って、金型の中に、可動側のキャビティ72Aと1つのスライド73Aの組み合わせで、一セットのサポートと付勢部材に対応する構造(1つの側壁開口部、1対のブラケット部、1対の軸受部)を成形でき、金型の設計、製造及びメンテナンスに対しての工数が少なくなる。
【0045】
図5に示すように、軸受開口部は、幅が前記軸受部の直径と等しい或は軸受の直径より略大であり、縦方向の対称軸が前記軸受部の中心線と交差し、高さが前記軸受部を完全に開口するように、挟持部34aで、軸受部の下に設けられて、可動側のキャビティの軸受形成部がスムースに分離できることを保証する。
【0046】
図5に示すように、前記ブラケット部の上面では、前記保持部34eは、前記サポート4の
揺動突起部42eの外径より若干大きな曲面からなり、サポート4が最大進入位置にある時に、前記
揺動突起部42eを保持する。前記ガイド部34fは、前記軸受部34bから、前記サポート4の片側の回動軸42bと
揺動突起部42eの間の距離で離れて、該軸受部34bの軸受面34cと同軸の曲面からなり、該サポート4が前記回動軸42bにより、穏やかに揺動できるように、前記サポート4の
揺動突起部42eを載せて、該
揺動突起部42eを該表面にガイドする。前記導入部34gは、前記がガイド部34fと前記ブラケット部34の後端面を連結し、前記ガイド部34fより下後へ傾いている曲面からなり、前記サポート4を取り付ける時、後記
揺動突起部42eを前記ガイド部34fの上に導入する。
【0047】
前記
揺動突起部42eは、前記軸座部42aと所定の間隔を隔てて設けられ、前記軸座部42aと同じ幅を持つ
揺動突起座部42dの端面から突出する。
揺動突起座部42dは、サポート4の両側面42の下部であって、回動軸42bより上側において、サポート4の幅方向外側に向けて突出している。
揺動突起部42eは、軸形状であり、回動軸42bと平行に延びている。
揺動突起座部42dは、両側の端面の間の幅が前記軸座部42aの両側の端面の幅と等しいであり、前記軸座部42aと、前記の同幅の間隔を持つブラケット部34の挟持部34aに挟まれる。
【0048】
前記サポート4をホルダ本体3に取付後、前記
揺動突起部42eが前記ブラケット部34の保持部34eに掛けられる。サポート4が、最大進入位置から最大退出位置まで揺動する間、該
揺動突起部42eは、ブラケット部34のガイド部34fの曲面にガイドされ、前記回動軸42bにより円弧状に
揺動して、保持部34eから20°揺動して終点位置で停止する。該ガイド部34fの表面と軸受部34bの軸受面34cが同軸なので、両側に設けたブラケット部34は、サポート4が最大進入位置と最大退出位置との間を移動する間、サポート4を安定に保持する。
揺動される時に、前記
揺動突起部42eが
揺動時の荷重を担って、回動軸42bに荷重を大きくかけることを避けて、サポート4をホルダ本体3に対して揺動可能に保持している。この為、比較的に短い回動軸42bを採用でき、サポート4を前記一対のブラケット部34の間に押し込む時に、前記弾性構造42fによりの必要な収縮ストロークが小さくて、実現しやすくなる。
【0049】
前記回動軸42bを軸受部34bに挿入する同時に、
揺動突起部42eがブラケット部34の導入部34gの上を通じて、ガイド部34fを沿って、該ガイド部34f奥の保持部34eに掛けられることで、簡素にサポート4をホルダ本体3に組み付けることができる。回動軸42bの伸縮することで簡易にサポート4をブラケット部34に支持させることができる。
【0050】
以上の構造で、ホルダ本体3の側壁31の外側に突出するブラケット部34は、前記軸受部34bがサポート4の回動軸42bを回動可能に軸支し、前記ガイド部34fが
揺動突起部42eを、該ガイド部34fの表面に沿って移動可能にガイドし、サポート4をホルダ本体3に対して
揺動できるように保持している。
【0051】
付勢部材5については、前記のように、サポート4及びホルダ本体3へ取り付けやすく、また、サポート4を収容空間2に向けて付勢させることができる片持ちばねの板ばね51を採用する。
【0052】
(第3実施形態)
前記の実施形態では、伸縮できる回動軸42bはサポート4に設けられ、軸受部34bはホルダ本体3のブラケット部34に設けたが、回動軸42bと軸受部34bの位置を交換してもよい。この場合に、
図6に示すように、前記サポート4の前記軸座の真ん中に設けられた第二軸受部42iと、前記ブラケット部34の挟持部34aに、前記の第二軸受部42iと係合できる第二回動軸34iとを設け、伸縮できる軸受で軸支され、
揺動の軸を定める。
【0053】
図10に示すように、10(B)と10(C)は、回動軸と軸受部を交換する前後に、軸と軸受を組付した後の状態を表している。軸と軸受が、位置を入り換え、形状を変更するに従って、前記トランジション部34hがなくなって、第二回動軸34iの収容空間2と遠ざかる側に第二斜面部34kを設けて、軸座部42aの収容空間2に向う側に所定の軸座斜面部42mを設ける。サポート4を取り付ける時に、軸座部42aの幅と挟持部34aの間隔が略等しいので、直接に挟持部34aの間にサポート4を押し込んで、該軸座部42aの軸座斜面部42mと、前記第二斜面部34kと合わせて、組立てる時に軸方向の反力を提供する。前記の弾性構造42fにより、軸座部42aがサポート4の幅方向の内側に向けて縮みながら、第二軸受部42iが第二回動軸34iに近づけ、該第二軸受部42iが該第二回動軸34iを囲んで、前記弾性構造42fの弾性変形の回復により、軸座部42aが元の幅に戻して、第二回動軸34iが第二軸受部42iに軸支され、
揺動の軸を定める。
【0054】
図15に示すように、挟持部に設けられた第二回動軸34iは、互いに縦方向に対して45°の面で分けられる可動側のキャビティとスライドで、形成されるので、可動側のキャビティと1つのスライドの組み合わせで、一セットのサポートと付勢部材に対応する構造(1つの側壁開口部、1対のブラケット部、1対の回動軸、1つの取り付け部)を成形でき、金型の設計、製造及びメンテナンスに対しての工数が少なくなる。
【0055】
付勢部材5については、前記のように、サポート4及びホルダ本体3へ取り付けやすく、また、サポート4を収容空間2に向けて付勢させることができる片持ちばねの板ばね51を採用する。
【0056】
(第4実施形態)
前記の実施形態では、サポートの幅方向に変形を提供する弾性構造42fはサポート4に設けられたたが、該弾性構造をブラケット部の挟持部に移してもよい。
図7に示すように、該挟持部に設けられた弾性部として、前記ブラケット部34の挟持部34aに、前記軸受部34b或は第二回動軸34iの周りに、前記収容空間2の遠ざかる側に向う第二切欠部34jを設けて、切欠部に囲まれた挟持部34の残留部分が、片端が固定される薄板の構造になり、材料自身の弾性を利用して、載せた前記軸受部或は第二回動軸が軸方向を沿って伸縮することを実現できる。
【0057】
付勢部材5については、前記のように、サポート4及びホルダ本体3へ取り付けやすく、また、サポート4を収容空間2に向けて付勢させることができる片持ちばねの板ばね51を採用する。
【0058】
(第5実施形態)
前記実施形態のカップホルダ1は、
図8に示すように、前記サポート4の側面42の下側に設けられた回動軸42b或は第二軸受部42i及び、ブラケット部の挟持部に設けられ軸受部34b或は第二回動軸34iが該軸方向に沿って伸縮できるための前記弾性構造42fとして、相応構造の周りに、サポート4の他部分の材料より弾性が優れる材料を二色成形で、弾性範囲42hを設けている(例:他部分がポリプロピレンで、弾性範囲がポリエチレンで成形する)。材料の弾性変形により、回動軸42b或は第二回動軸34iの両端から圧力を受けると、サポートの側面42の下側に設けられた回動軸42b或は第二軸受部42iの幅が縮んで、ブラケット部34の挟持部34aに設けられた軸受部34b或は第二回動軸34iの幅が伸びで、回動軸42bの元の幅より小さい前記ブラケット部34の挟持部34aの間隔に適して、サポート4を前記一対のブラケット部34の間に挿入できる。又、回動軸が軸受部に挿入、構造の前記弾性変形の回復により、回動軸が軸受部34bに軸支され、
揺動軸を定める。
【0059】
第2実施形態においては、前記サポート4の側面42、或はブラケット部34の挟持部34aに使用する弾性材料の材質と使用量は、回動軸42b或は第二回動軸34iの長さにより決められる。回動軸42b或は第二回動軸34iが長ければ長い程に、回動軸42b或は第二回動軸34iを組付けるために必要な伸縮量が大きくなり、必要な弾性構造42fの弾性と使用量が相応に大きくなる。
【0060】
付勢部材5については、前記のように、サポート4及びホルダ本体3へ取り付けやすく、また、サポート4を収容空間2に向けて付勢させることができる片持ちばねの板ばね51を採用する。
【0061】
(第6実施形態)
第4実施形態のカップホルダ1は、
図9に示すように、前記サポート4の二つの側面42の下部にある前記軸座部42aに、いずれも該軸座部42aと同軸的に貫通孔42kを開けて、又サポート4の前面41の裏側に、前記二つの孔と略同高の位置で軸取付部41eを設ける。両端に水平な横棒47bを付けたV字棒47aからなるV字回動軸47を前記軸取付部41eの間隔に取り付けて(V字棒の先端は後に向う)、収容空間2に向う側に軸斜面部42cを有する両端の横棒47bを前記軸座部42aの貫通孔42kに挿入し、軸座部42aの端面から露出させて、別体のV字回動軸47を含むサポート4の組立を完成する。
【0062】
該サポート4をホルダ本体3に取り付けるために、一対の前記ブラケット部34の間に押し込んで、前記軸斜面部42cと前記ブラケット部34のトランジション部34hと合わせて、回動軸42bの両端に圧力を生じて、V字棒47a自身の弾性変形で、V字回動軸47の幅が縮んで、V字回動軸47の元の幅より小さい前記一対のブラケット部34の間隔に適して、サポート4を前記一対のブラケット部34の間に挿入できる。前記横棒47bを前記ブラケット部34の軸受部34bの位置まで押し込んで、V字棒47aの弾性変形の回復により、前記横棒47bが該軸受部34bに挿入でき、サポート4が
揺動する軸として使われる。
【0063】
前記V字回動軸47の形状について、V字棒47aの元の幅が、前記サポートの側面42の裏側の間隔より、若干長く設定され、V字棒47aの自身の弾性を利用して、前記側面42と緊密に接触する。前記サポートの
揺動方向上の前記V字棒の長さは、前記サポート本体40に入れられ、且つサポートの幅方向上に充分に伸縮変形できるよう(変形途中で、サポートの後ろの付勢部材5に接触しないこと)に設定られ、前記V字棒の両端に設けられた横棒47bの長さは、該横棒47bが前記サポート本体40の軸座部42aの貫通孔42kを通って、両端から所定の長さが露出できるように設定される。
【0064】
前記サポート4では、前記貫通孔42kの直径は、前記V字回動軸47の横棒47bが該貫通孔42kの中に自由に滑るように設定され、前記軸取付部41eの間隔は、前記V字棒47aを入れられ、且つ回転できないように設定される。
【0065】
付勢部材5については、前記のように、サポート4及びホルダ本体3へ取り付けやすく、また、サポート4を収容空間2に向けて付勢させることができる片持ちばねの板ばね51を採用する。
【0066】
弾性変形を提供する構造は、V字棒47aに限りではなく、U形或は他にサポートの幅方向に弾性変形を提供できる構造に変更してもよい。
【0067】
付勢部材5については、前記のように、サポート4及びホルダ本体3へ取り付けやすく、また、サポート4を収容空間2に向けて付勢させることができる片持ちばねの板ばね51を採用する。
【0068】
(第7実施形態)
前記実施形態のカップホルダ1は、
図13に示すように、サポート4及びホルダ本体3へ取り付けやすく、また、サポート4を収容空間2に向けて付勢させることができる円弧スプリング52を付勢部材5として採用する。該円弧スプリング52に応じて、ホルダ本体3の底部32の取付部32aに係止孔32cを設けて、前記円弧固定端52bを挿入して固定する、円弧スプリング52の他端はからなる円弧自由端52aが、サポート4の背面に突出する取付爪41fに当接して、固定される。
【0069】
図13に示すように、円弧スプリング52は、円弧形状をなす。円弧スプリング52の一端は、円弧固定端52bであり、円弧スプリング52の他端は、円弧自由端52aであり、実線と二点鎖線は、それぞれサポートが最大進入位置と最大退出位置にある時に該円弧スプリングの状態を表している。
【0070】
図13の実線で示すサポート4は、最大進入位置にあり、
図12の二点鎖線で示すサポート4は、最大退出位置にある。円弧スプリング52をサポート4とホルダ本体3の間に取り付けて、サポート4が最大進入位置に位置しているときから、最大後退位置に位置しているときまで、サポート4を進入方向に付勢している。
【0071】
第1〜第7実施形態では、サポート4の軸座部42aと
揺動突起座部42dが軸形状を呈しているが、ブラケット部34の挟持部34aに挟まれる幅があれば、これに限定されない。
【0072】
第1〜第7実施形態では、1つの収容空間2を囲む側壁31に2つのサポート4を備えているが、サポート4の数は1、3、又は4以上であってもよい。