(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1外装部と、第2外装部と、前後方向における端部領域が前記第1外装部と前記第2外装部と重なり接着される吸収性本体とを備え、前記第1外装部と前記第2外装部との間に位置する前記吸収性本体が股下部を構成する吸収性物品において、
前記吸収性本体は、前記前後方向に沿う両側縁部において、前記前後方向に延びる弾性部材をシートで挟み込んで構成されたレグギャザーを備え、
前記第1外装部および前記第2外装部のうち、少なくとも一方は、胴回り部を構成する上部領域と前記上部領域の下側に位置する下部領域とを備え、
前記上部領域は、前記端部領域に対して内側に位置する内部弾性部を備え、
前記下部領域は、前記端部領域に対して外側に位置し、前記端部領域の外側の面に接着される外部弾性部を備え、
前記内部弾性部は、前記端部領域と重なる領域において非接着であり、前記端部領域の周囲において、前記端部領域に対して外側に位置しているシート部に対して接着されており、
前記内部弾性部と前記端部領域の間には、開口端を股下部側としたポケットが構成され、
前記レグギャザーの前後方向における端部は、前記上部領域および前記下部領域と重なり、前記上部領域と重なる領域において、先端部から根本部までの間が前記第1外装部および/または前記第2外装部に接着されており、前記下部領域と重なる領域において、先端部から最も根本部に近い弾性部材ないし根本部までの何れかの位置までの間が前記第1外装部および/または前記第2外装部に非接着とされている
吸収性物品。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1ないし
図6を参照して本発明における吸収性物品を具体化した一実施形態におけるパンツ型使い捨ておむつについて説明する。
図1に示すように、パンツ型使い捨ておむつ10(以下、単に「おむつ10」という。)は、人体の腹部形状に追従する形状を有する前身頃10Fと、人体の背部形状に追従する形状を有する後身頃10Rと、前身頃10Fおよび後身頃10Rを繋ぐ股下部10Cとを備える。
【0015】
前身頃10Fにおいて股下部10Cと反対側は、人体の胴回りの部分を取り囲む胴回り部10Wを構成し、上端に、胴回り開口部10Aを備えている。また、前身頃10Fにおける左右両端部、後身頃10Rにおける左右両端部、および、股下部10Cにおける左右両端部とは、人体の太股部分を取り囲む形状を有した左右一対の脚回り開口部10Lを構成している。また、前身頃10Fと後身頃10Rの胴回り方向の左右両端部は、接合部11となっている。
【0016】
図2(a)は、パンツ型使い捨ておむつの展開状態を示す平面図、(b)は、(a)のa−a断面図である。なお、
図2(b)において、右側がおむつ装着者の肌側となる。
【0017】
前身頃10Fにおける胴回り部10Wは、腹側の第1外装部としての腹側外装体12Fで構成され、後身頃10Rにおける胴回り部10Wは、背側の第2外装部としての背側外装体12Rで構成されている。
【0018】
腹側外装体12Fおよび背側外装体12Rは、胴回り方向を長手方向とした矩形形状を有している。外装体を構成するシートは、一例として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、その他の熱可塑性樹脂を原料とした合成繊維からなる不織布であり、また、透液性シート、不透液性シートであってもよい。そして、腹側外装体12Fは、腹側外装体12Fを構成するシート間に腹側上部弾性部材15FUおよび腹側下部弾性部材15FDが挟まれて構成されている。背側外装体12Rもまた、背側外装体12Rを構成するシート間に背側上部弾性部材15RUおよび背側下部弾性部材15RDが挟まれて構成されている。これらの弾性部材15FU,15FD,15RU,15RDは、天然ゴム、合成ゴム、ウレタンなどから選ばれる1つ以上の材料により形成された弾性体であり、糸状または紐状に形成されている。弾性部材15FU,15FD,15RU,15RDは、複数本が互いに平行に、胴回り方向に沿って配置されている。
【0019】
腹側外装体12Fと背側外装体12Rとは、股下部10Cを構成する吸収性本体16で連結される。吸収性本体16は、前後方向を長手方向とした矩形形状を有している。
図2(b)に示すように、吸収性本体16は、液不透過性を有したバックシート17と、吸収体18と、液透過性を有したトップシート19と、バックシート17に対して外側に重ねられるカバーシート20とを備えている。おむつ10において、トップシート19は、着用者の肌と接する内側に配置され、バックシート17は、吸収体18に対して外側に配置され、カバーシート20は、バックシート17を覆うように、最外に配置される。そして、吸収性本体16において、外側から、カバーシート20、バックシート17、吸収体18、トップシート19の順に重なっている。
【0020】
バックシート17を形成する材料は、例えば、液不透過性を有したポリエチレン樹脂製のフィルムである。バックシート17は、通気性を確保するため、微細孔が多数形成されている。トップシート19およびカバーシート20を形成する材料は、例えば、織布、不織布、多孔性フィルムなどから選ばれる1以上の材料である。また、トップシート19は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロンのような熱可塑性樹脂の繊維であって親水化処理が施された繊維から構成される液透過性を有した不織布などが用いられる。カバーシート20は、最外のシートであり、使用者に触れるシートであるため、手触り感を向上させる不織布などで構成されている。
【0021】
吸収体18は、前身頃10F、股下部10C、および、後身頃10Rに跨るように細長い帯形状を有している。吸収体18は、吸収性材料の成形体と、成形体を包むコアラップとで構成されている。吸収体18を形成する吸収性材料の成形体は、例えば、フラッフパルプ、高吸収性ポリマー、親水性シートなどの吸収性材料を成形したものである。また、コアラップは、ティシュや不織布などで構成されている。そして、吸収体18は、バックシート17とトップシート19との間に配置され接合される。吸収体18は、腹側外装体12Fと背側外装体12Rとの間に延在され、腹側端部18Fと背側端部18Rとを備えている。なお、吸収体18において、コアラップは省略されていてもよい。
【0022】
バックシート17、トップシート19、および、カバーシート20は、吸収体18に対して一回り大きな矩形形状を有したシートであり、中央領域に吸収体18が配置され、吸収体18の周辺部には吸収体18は存在しない。吸収性本体16における前後方向の両側縁部は、吸収体18が存在しないシート側縁部18Aである。シート側縁部18Aは、一例として、バックシート17、トップシート19、および、カバーシート20が重なって構成されている。また、シート側縁部18Aは、一例として、カバーシート20の前後方向に延びる両側縁部を内側に折り返して構成されている。また、吸収性本体16の前後方向における外装体12F,12Rと重なる領域の内面と外面は、外装体を構成するシートが接着される端部領域16Aとなる。端部領域16Aは、吸収性本体16の前後方向の両端部であって、吸収体18の腹側端部18Fおよび背側端部18Rと、これら端部18F,18Rの周辺部18Bと、シート側縁部18Aとを含む領域である。
【0023】
腹側外装体12Fは、腹側上部領域12FUと腹側下部領域12FDとを備えている。背側外装体12Rも、背側上部領域12RUと背側下部領域12RDとを備えている。
図2(b)に示すように、腹側上部領域12FUおよび背側上部領域12RUでは、腹側上部弾性部材15FUおよび背側上部弾性部材15RUが吸収性本体16に対して内側、すなわちトップシート19側に配置されており、胴回り開口部10Aや胴回り部10Wの一部を構成している。腹側下部領域12FDおよび背側下部領域12RDでは、腹側下部弾性部材15FDおよび背側下部弾性部材15RDが吸収性本体16に対して外側、すなわちバックシート17やカバーシート20側に配置されており、胴回り部10Wの一部を構成している。
【0024】
腹側上部領域12FUには、複数本の腹側上部弾性部材15FUが胴回り方向を長手方向としたシート間(腹側外部シート部26Fと腹側内部シート部25Fの間)において、胴回り方向における左右両端部に亘って伸長された状態で配置されている。背側上部領域12RUには、複数本の背側上部弾性部材15RUが胴回り方向を長手方向としたシート間(背側外部シート部26Rと背側内部シート部25Rとの間)において、胴回り方向における左右両端部に亘って伸長された状態で配置されている。
【0025】
また、腹側下部領域12FDには、複数本の腹側下部弾性部材15FDが胴回り方向を長手方向としたシート間(腹側外部シート部26Fと腹側内部シート部25Fの間)において、胴回り方向における左右両端部に亘って配置されている。背側下部領域12RDには、複数本の背側下部弾性部材15RDが胴回り方向を長手方向としたシート間(背側外部シート部26Rと背側内部シート部25Rとの間)において、胴回り方向における左右両端部に亘って配置されている。これら弾性部材15FU,15FD,15RU,15RDは、胴回り部10Wにおいて、ウェストギャザーやタミーギャザーを構成し、腹漏れや背漏れの発生を抑制する。
【0026】
図2(b)に示すように、腹側下部領域12FDおよび背側下部領域12RDは、吸収性本体16における端部領域16Aのカバーシート20に直接接着されている。
図2(a)に示すように、腹側下部弾性部材15FDは、端部領域16A上において、伸長していない状態、例えば切断された状態で配置されている。また、大半の背側下部弾性部材15RDは、端部領域16A上において、伸長していない状態、例えば切断された状態で配置されている。これにより、吸収性本体16は、腹側下部弾性部材15FDおよび背側下部弾性部材15RDの収縮に合わせて吸収性本体16が収縮し、吸収性本体16にひだが形成されることを抑制することができる。そして、吸収性本体16と肌との間に隙間が生じることを抑制でき、腹漏れや背漏れを抑制することができる。
【0027】
複数本の背側下部弾性部材15RDのうちで背側上部領域12RUの近くにおいて背側上部領域12RUの下端部に沿って位置する複数本の背側下部弾性部材15RD1は、吸収体18の背側端部18R上において、伸長した状態、すなわち切断されていない状態で配置されている。したがって、背側下部弾性部材15RD1が配置された領域では、背側端部18Rにひだ16Bを形成することができる。ひだ16Bが形成された背側端部18Rでは、吸収体18の厚さがひだ16Bが形成されていない領域よりも厚くなり、後述の背側ポケット30Rの開口端が臀部に押されて塞がりにくくなる。ひだ16Bを、背側ポケット30Rに導くガイドとして機能させることができる。
【0028】
図2(b)に示すように、腹側上部領域12FUは、腹側上部弾性部材15FUをシート(腹側外部シート部26Fと腹側内部シート部25F)で挟み込んで腹側内部弾性部27Fを構成している。また、腹側下部領域12FDも、腹側下部弾性部材15FDをシート(腹側外部シート部26Fと腹側内部シート部25F)で挟み込んだ腹側外部弾性部28Fを構成している。腹側上部領域12FUおよび腹側下部領域12FDは、腹側外部シート部26Fと腹側内部シート部25Fとによって、一連に繋がっている。
【0029】
背側上部領域12RUは、背側上部弾性部材15RUをシート(背側外部シート部26Rと背側内部シート部25R)で挟み込んで背側内部弾性部27Rを構成している。また、背側下部領域12RDも、背側下部弾性部材15RDをシート(背側外部シート部26Rと背側内部シート部25R)で挟み込んで背側外部弾性部28Rを構成している。背側上部領域12RUおよび背側下部領域12RDは、背側外部シート部26Rと背側内部シート部25Rとによって、一連に繋がっている。
【0030】
腹側外部シート部26Fおび背側外部シート部26Rは、肌とは反対側の最も外側に位置するとともに、胴回り開口部10Aの部分で内側に折り曲げられて最も肌側に位置するシートである。腹側内部シート部25Fおよび背側内部シート部25Rは、腹側外部シート部26Fおび背側外部シート部26Rに対向するシートである。
【0031】
腹側内部弾性部27Fを構成している腹側外部シート部26Fおよび腹側内部シート部25Fは、腹側上部弾性部材15FUおよび腹側下部弾性部材15FDを挟み込み、第1接着剤24で接着されている。腹側外部シート部26Fおよび腹側内部シート部25Fの折り返し部分は、胴回り開口部10Aを構成し、胴回り開口部10Aをシートの2枚重ねで構成することによって、強度を高めている。
【0032】
背側内部弾性部27Rを構成している背側外部シート部26Rおよび背側内部シート部25Rは、背側上部弾性部材15RUおよび背側下部弾性部材15RDを挟み込み、第1接着剤24で接着されている。背側外部シート部26Rおよび背側内部シート部25Rの折り返し部分は、胴回り開口部10Aを構成し、胴回り開口部10Aをシート2枚重ねで構成することによって、強度を高めている。
【0033】
腹側内部弾性部27Fおよび背側内部弾性部27Rにおいて、腹側上部弾性部材15FUおよび背側上部弾性部材15RUと隣接する腹側内部シート部25Fおよび背側内部シート部25Rは、端部領域16Aのトップシート19に対して非接着とされる。また、腹側内部弾性部27Fおよび背側内部弾性部27Rにおいて、端部領域16Aの周囲の領域では、胴回り開口部10Aで折り返された腹側内部シート部25F同士が第2接着剤25によって接着される。また、端部領域16Aのカバーシート20も腹側内部シート部25Fに対して第2接着剤25によって接着される。
【0034】
ここで、
図3(a)は、上部領域の接着領域を
図2(a)に対応して示す平面図、
図3(b)は、下部領域の接着領域を
図2(a)に対応して示す平面図である。
図2(b)および
図3(a)に示すように、腹側上部領域12FUにおいて、端部領域16Aのカバーシート20が腹側内部シート部25Fに対して第2接着剤25によって接着される領域が、第1接着領域22Aとなる。また、背側上部領域12RUにおいて、端部領域16Aのカバーシート20が背側内部シート部25Rに対して第2接着剤25によって接着される領域が、第1接着領域22Aとなる。
【0035】
また、腹側上部領域12FUにおける腹側内部弾性部27Fにおいて、第1接着領域22Aの周囲であって、胴回り開口部10Aで折り返された腹側内部シート部25F同士が第2接着剤25によって接着される領域が、第2接着領域22Bとなる。また、背側上部領域12RUにおける背側内部弾性部27Rにおいて、胴回り開口部10Aで折り返された背側内部シート部25R同士が第2接着剤25によって接着される領域が、第2接着領域22Bとなる。腹側内部弾性部27Fおよび背側内部弾性部27Rにおける第2接着領域22Bは、端部領域16Aの周囲となることで、股下部10Cを向いた凹部形状となる。この凹部形状の内側部分において、腹側内部弾性部27Fおよび背側内部弾性部27Rは、端部領域16Aのトップシート19に対して非接着部となる。これにより、腹側内部弾性部27Fの腹側内部シート部25Fと端部領域16Aのトップシート19との間には、腹側ポケット30Fが構成される。また、背側内部弾性部27Rの背側内部シート部25Rと端部領域16Aのトップシート19との間には、背側ポケット30Rが構成される。
【0036】
これらポケット30F,30Rは、股下部10C側を開口端とし、腹や背の方向に移動する尿や便などの排泄物を収容できるように構成されている。また、第2接着領域22Bは、胴回り開口部10Aと端部領域16Aの前後方向の先端部との間に所定の幅を有する余白部34を備え、ポケット30F,30Rに収容された排泄物が胴回り開口部10Aの方へ漏れることを抑制している。
【0037】
また、
図3(b)に示すように、腹側下部領域12FDおよび背側下部領域12RDにおいて、腹側外部弾性部28Fおよび背側外部弾性部28Rの腹側内部シート部25Fおよび背側内部シート部25Rが端部領域16Aのバックシート17に対して接着される領域が、第3接着領域22Cとなる。
【0038】
ここで、腹側ポケット30Fおよび背側ポケット30Rの大きさについて説明する。
図4に示すように、例えば乳幼児の体型は、腹部36側は股間部分において窪み部37を有しており、背部38側は、臀部39が出っ張っている。したがって、腹側ポケット30Fの開口端は、股間部分が窪んでいることで開いた状態になりやすく、排泄物も腹側ポケット30F内に浸入しやすくなる。また、腹側ポケット30Fは、尿などの液体が多く流入する傾向があり、小さ過ぎると腹漏れの原因となる。そこで、腹側ポケット30Fは、背側ポケット30Rに対して大きく深いものとし、尿などの排泄物を収容するための容積を十分確保し、腹漏れの発生を抑えるようにしている。そして、腹側ポケット30Fは、おむつ10を廃棄する際に、腹側ポケット30F以外の部分が丸められた状態で収容される。
【0039】
なお、背側ポケット30Rは、腹側ポケット30Fに対して小さく浅いものとなっており、臀部39によって、背側ポケット30Rの開口端が塞がれにくくなっている。
【0040】
図2(a)に示すように、吸収性本体16の内面、すなわちトップシート19上には、前後方向に沿う両端部に立体ギャザー21が配置されている。各立体ギャザー21は、吸収性本体16の前後方向に延在する第1弾性部材21Eと、第1弾性部材21Eを挟み込むサイドシート21Sとを備えている。第1弾性部材21Eは、複数本が互いに平行な状態で、かつ、ホットメルト接着剤が塗布され伸長された状態でサイドシート21Sに対して配置され、サイドシート21Sが二つ折りされることで、サイドシート21Sによって挟み込まれる。第1弾性部材21Eは、弾性部材15FU,15FD,15RU,15RDと同様な材料で構成されている。サイドシート21Sも、トップシート19やカバーシート20と同様なシートで構成され、例えば、液不透過性を有した不織布などを含んだ前後方向に延びる長尺のシート体で構成されている。
【0041】
サイドシート21Sは、前後方向において、腹側上部領域12FU、股下部10C、および、背側上部領域12RUに跨る長さを有している。第1弾性部材21Eは、サイドシート21Sの前後方向における長さよりも短く、腹側下部領域12FD、股下部10C、および、背側下部領域12RDに跨る長さを有している。具体的には、第1弾性部材21Eの前端部は、腹側下部領域12FDの下端部よりも腹側上部領域12FU側に位置し、かつ、腹側上部領域12FUよりも股下部10C側、すなわち腹側下部領域12FDに位置している。この例において、第1弾性部材21Eの前端部は、腹側下部領域12FDの腹側上部領域12FU側の端部に位置している。また、第1弾性部材21Eの後端部は、背側下部領域12RDの下端部よりも背側上部領域12RU側に位置し、かつ、背側上部領域12RUよりも股下部10C側、すなわち背側下部領域12RDに位置している。この例において、第1弾性部材21Eの後端部は、背側下部領域12RDの背側上部領域12RU側の端部に位置している。
【0042】
図5(a)に示すように、股下部10Cにおいて、第1弾性部材21Eを挟み込んだサイドシート21Sは、折り返された2つのシートの各端部、すなわち立体ギャザー21の基端部21Bが吸収性本体16のシート側縁部18Aにホットメルト接着剤などの接着剤21Aによって固定される。具体的には、第1弾性部材21Eを挟み込んだサイドシート21Sは、先端部が吸収性本体16の左右方向両端部から左右方向の中心線方向に向かって延びるように配置され、基端部21Bが接着剤21Aによって接着されている。さらに、サイドシート21Sは、基端部21Bにおける左右方向の中心線側の縁部を折返部21Tとして、折返部21Tから先端部21Pまでが吸収性本体16の左右方向両端部を向くように折り返されている。
【0043】
図5(b)に示すように、腹側下部領域12FDおよび背側下部領域12RDにおいても、立体ギャザー21の基端部が吸収性本体16のシート側縁部18Aに接着剤21Aによって固定される。股下部10C、ならびに、腹側下部領域12FDおよび背側下部領域12RDにおいて、第1弾性部材21Eを挟み込んだサイドシート21Sは、肌当接方向に対して立体ギャザー21として立ち上がることができればよい。第1弾性部材21Eを挟み込んだサイドシート21Sは、先端部21Pから折返部21Tまでが非接着とされ、立体ギャザー21を立ち上がり可能としている。第1弾性部材21Eを挟み込んだサイドシート21Sは、少なくとも、先端部21Pから折返部21Tに最も近い第1弾性部材21E1までが非接着であれば非接着の部分を立ち上がらせることができる。そして、先端部21Pまでの非接着の部分が長いほど、立体ギャザー21の立ち上がりの高さは高くなり、先端部21Pをしっかりと肌に当接させることができる。
【0044】
図5(c)に示すように、腹側上部領域12FUおよび背側上部領域12RUでは、第1弾性部材21Eが存在せず、サイドシート21Sの先端部21Pから折返部21Tまでの全領域が基端部21Bやシート側縁部18Aに対して接着剤21Aによって固定され、シール部21Cとなっている。なお、サイドシート21Sの先端部21Pから折返部21Tまでの全領域が第2接着剤25と一連の接着剤で接着されていてもよい。また、基端部21Bのシート側縁部18Aに対する接着やシール部21Cは熱溶着であってもよい。
【0045】
また、吸収性本体16のシート側縁部18Aは、カバーシート20の前後方向に沿う両側縁部を、中央側に折り返して構成されている。
図2(a)に示すように、そして、折り返されたシート側縁部18Aは、レグギャザー23を備えている。レグギャザー23は、シート側縁部18Aで吸収性本体16の前後方向に延在する第2弾性部材23Eを挟み込んで構成されている。そして、折り返されたカバーシート20と重ねられた先端部は、接着剤23Cによって接着されている(
図5(a)〜(c)参照)。接着剤23Cは、腹側下部領域12FDおよび背側下部領域12RDならびに腹側上部領域12FUおよび背側上部領域12RUにおいて、第2接着剤25と一体的となる。
【0046】
第2弾性部材23Eも、複数本が互いに平行な状態で、かつ、ホットメルト接着剤が塗布され伸長された状態で、腹側下部領域12FDから股下部10Cを介して背側下部領域12RDに亘って延在される。具体的には、第2弾性部材23Eの前端部は、腹側下部領域12FDの股下部10C側の端部よりも腹側上部領域12FU側に位置し、かつ、腹側上部領域12FUよりも股下部10C側、すなわち腹側下部領域12FDに位置している。この例において、第2弾性部材23Eの前端部は、腹側下部領域12FDの腹側上部領域12FU側の端部に位置している。また、第2弾性部材23Eの後端部は、背側下部領域12RDの股下部10C側の端部よりも背側上部領域12RU側に位置し、かつ、背側上部領域12RUよりも股下部10C側、すなわち背側下部領域12RDに位置している。この例において、第2弾性部材23Eの後端部は、背側下部領域12RDの背側上部領域12RU側の端部に位置している。第2弾性部材23Eの前端部や後端部は、下部領域12FD,12RDの股下部10C側の端部よりも上部領域12FU,12RU側に位置していればよく、例えば、第2弾性部材23Eの前端部や後端部を上部領域12FU,12RUに位置させたときには、レグギャザー23の範囲をより広くすることができる。
【0047】
レグギャザー23の前後方向における各端部(第2弾性部材23Eが存在しないシート側縁部18A)は、腹側上部領域12FUおよび腹側下部領域12FD、並びに背側上部領域12RUおよび背側下部領域12RDと重なり、腹側上部領域12FUおよび背側上部領域12RUと重なる全領域において、先端部(吸収性本体16の左右両端部)から根本部(左右方向における中心線に近い端部)までの間が外装体を構成するシート(腹側内部シート部25Fおよび背側内部シート部25R)に第2接着剤25によって接着されている(
図5(c)参照)。
【0048】
また、レグギャザー23の前後方向における各端部は、腹側下部領域12FDおよび背側下部領域12RDと重なる領域において、先端部(吸収性本体16の左右両端部)から根本部(左右方向における中心線に近い端部)までの間が、外装体を構成するシートに非接着とされ、折り返した部分の先端部のみがシート(腹側内部シート部25Fおよび背側内部シート部25R)に第2接着剤25によって接着されている(
図5(b)参照)。このように、レグギャザー23の先端部から最も根本部に近い第2弾性部材23E1までの間が少なくとも外装体を構成するシート(腹側内部シート部25Fおよび背側内部シート部25R)に対して非接着とされている。これにより、レグギャザー23は、腹側下部領域12FDおよび背側下部領域12RDにおいて、先端部から根本部までが外装体を構成するシート(腹側内部シート部25Fおよび背側内部シート部25R)に対して全接着されている場合に比べて、立ち上がることができる。
【0049】
以上のようなおむつ10では、腹側外部シート部26Fおよび腹側内部シート部25Fが腹側上部領域12FUおよび腹側下部領域12FDに跨って設けられている。背側外部シート部26Rおよび背側内部シート部25Rも背側上部領域12RUおよび背側下部領域12RDに跨って設けられている。そして、腹側外部シート部26Fおよび腹側内部シート部25Fと背側外部シート部26Rおよび背側内部シート部25Rとは、接合部11で接合されている。これにより、おむつ10を履く際にも、脚が上部領域と下部領域との間の隙間に進入してしまい、おむつ10が履きにくくなることを防ぐことができる。
【0050】
ここで、以上のようにおむつ10が着用された状態の立体ギャザー21とレグギャザー23の状態について説明する。
図6(a)に示すように、股下部10Cにおいて、レグギャザー23が第2弾性部材23Eの収縮により肌当接方向に例えばほぼ鉛直な状態に立ち上がり、シート側縁部18Aの先端部が股下に当接する。これに伴い、立体ギャザー21も、第1弾性部材21Eの収縮によりシート側縁部18Aに対して肌当接方向(高さ方向)に例えば鋭角(V字形状)に立ち上がる。そして、立体ギャザー21とレグギャザー23との間には、溝23Aが構成される。
【0051】
図6(b)に示すように、腹側下部領域12FDおよび背側下部領域12RDでは、股下部10Cほどではないものの、レグギャザー23が腹側内部シート部25Fおよび背側内部シート部25Rに対して肌当接方向に立ち上がり、シート側縁部18Aの先端部が脚部の付け根部に当接する。これに伴い、立体ギャザー21もシート側縁部18Aに対して肌当接方向(高さ方向)に例えば鋭角(V字形状)に立ち上がる。立体ギャザー21とレグギャザー23との間の溝23Aは、股下部10Cから連続して、腹側下部領域12FDおよび背側下部領域12RDにおいても構成される。
【0052】
図6(c)に示すように、腹側上部領域12FUおよび背側上部領域12RUでは、レグギャザー23の第2弾性部材23Eは配置されておらず、シート側縁部18Aは、着用者のウェストの内部弾性部27F,27Rが収縮することによって、腹部や腰部の形状に倣うように撓んで立ち上がる。また、立体ギャザー21の第1弾性部材21Eも配置されていない。第1弾性部材21Eを備えていない立体ギャザー21のサイドシート21Sは、腹側上部領域12FUおよび背側上部領域12RUと重なる全領域が吸収性本体16の内面に接着されている。したがって、立体ギャザー21は、シート側縁部18Aと一体的に撓んで立ち上がる。そして、腹側上部領域12FUおよび背側上部領域12RUにおける立体ギャザー21の立ち上がりに追従して腹側下部領域12FDおよび背側下部領域12RDならびに股下部10Cのレグギャザー23や立体ギャザー21もしっかりと立ち上がる。また、溝23Aは、立体ギャザー21のサイドシート21Sの全領域が吸収性本体16の内面に接着されることで、腹側上部領域12FUおよび背側上部領域12RUでは無くなることになる。すなわち、溝23Aは、上部領域12FU,12RUと下部領域12FD,12RDとの境界部分が終点となる。
【0053】
図6(a)に示すように、股下部10Cでは、立体ギャザー21が内側に位置しレグギャザー23が外側に位置する。排泄物である尿などの液体23Bは、股下部10Cにおいて、立体ギャザー21を乗り越えて、立体ギャザー21とレグギャザー23との間に浸入してしまうこともある。立体ギャザー21とレグギャザー23との間の液体23Bは、着用者の姿勢が変わることを契機として、立体ギャザー21とレグギャザー23との間の溝23Aを伝って腹側上部領域12FUおよび背側上部領域12RUの方向へ流れる。すると、腹側上部領域12FUおよび背側上部領域12RUでは、立体ギャザー21がシート側縁部18Aに接着されていることから、溝23Aがなくなり、液体23Bがポケット30F,30R内において、吸収領域の方向(D1方向)に流れることになる。
【0054】
以上、上記実施形態によれば以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)前身頃10Fおよび後身頃10Rが上部領域12FU,12RUおよび下部領域12FD,12RDに分かれ内部弾性部27F,27Rが吸収性本体16の内側に配置され、外部弾性部28F,28Rが吸収性本体16の外側に配置されたおむつ10において、立体ギャザー21とレグギャザー23とを配置することができる。これにより、脚回りからの漏れを抑制することができる。
【0055】
(2)立体ギャザー21は、第1弾性部材21Eの前端部が腹側下部領域12FDの腹側上部領域12FU側の端部に位置し、後端部が、背側下部領域12RDの背側上部領域12RU側の端部に位置している。また、レグギャザー23の第2弾性部材23Eも、前端部が腹側下部領域12FDの腹側上部領域12FU側の端部に位置し、後端部が、背側下部領域12RDの背側上部領域12RU側の端部に位置している。すなわち、前後方向における第1弾性部材21Eおよび第2弾性部材23Eの配置される範囲はほぼ同じ範囲である。これにより、股下部10Cからポケット30F,30Rの開口端までの範囲で立体ギャザー21およびレグギャザー23を機能させることができ、排泄物を確実にポケット30F,30Rの方向に案内することができる。
【0056】
(3)立体ギャザー21は、腹側上部領域12FUおよび背側上部領域12RUでは、サイドシート21Sの先端部21Pから折返部21Tまで全領域が接着剤によって固定され、シール部21Cとなっている。したがって、当該上部領域において、着用時、立体ギャザー21は、レグギャザー23が構成されたシート側縁部18Aの立ち上がりとともに立ち上がり、さらに、この立ち上がりに追従させて、腹側下部領域12FDおよび背側下部領域12RDならびに股下部10Cの立体ギャザー21もしっかりと立ち上がらせることができる。これにより、脚回りからの漏れを抑制することができる。
【0057】
(4)シート側縁部18Aは、腹側上部領域12FUおよび背側上部領域12RUにおいて、着用者のウェストの内部弾性部27F,27Rが収縮することによって、腹部や腰部の形状に倣うように撓んで立ち上がる。腹側上部領域12FUおよび背側上部領域12RUの立ち上がりに追従して、腹側下部領域12FDおよび背側下部領域12RDにおけるレグギャザー23は、先端部(吸収性本体16の左右両端部)から根本部(左右方向における中心線に近い端部)までの間が外装体を構成する腹側内部シート部25Fおよび背側内部シート部25Rに対して非接着であるため、腹側内部シート部25Fおよび背側内部シート部25Rに対して立ち上がることができる。これにより、脚回りからの漏れを抑制することができる。
【0058】
(5)立体ギャザー21とレグギャザー23との間の溝23Aに浸入した液体23Bは、着用者の姿勢が変わることを契機として、溝23Aを伝って、腹側上部領域12FUおよび背側上部領域12RUの方向へ流れる。このような液体23Bは、上部領域12FU,12RUと下部領域12FD,12RDとの境界部分の終点に至ると、溝23Aが無くなることで、ポケット30F,30R内において、吸収領域の方向(D1方向)に流れ、吸収体18に吸収される。したがって、溝23Aに浸入した液体23Bがレグギャザー23から外に漏れることを防ぐことができる。
【0059】
(6)腹側上部領域12FUおよび背側上部領域12RUでは、ポケット30F,30Rの部分において、吸収性本体16の端部領域16Aに対して、内部弾性部27F,27Rが非接着なので、腹側上部弾性部材15FUおよび背側上部弾性部材15RUが自由に伸縮することができる。したがって、腹側上部領域12FUと背側上部領域12RUと肌との密着性が良くなり、また、着用者の動きに対する追従性を良くすることができる。この結果、腹漏れや背漏れの発生を抑制することができる。また、腹側上部弾性部材15FUおよび背側上部弾性部材15RUの伸縮が制限されないことで、腹側上部領域12FUおよび背側上部領域12RUにおける肌触りを良くすることができる。
【0060】
(7)腹側内部弾性部27Fおよび背側内部弾性部27Rの下側にさらに、腹側外部弾性部28Fおよび背側外部弾性部28Rを配しているので、ウェストギャザーやタミーギャザーを大きくし、腹漏れや背漏れの発生を抑制することができる。
【0061】
(8)吸収性本体16は、最外のシートとしてカバーシート20を備えているので、股下部10Cの外側の面における手触りを良くすることができる。
(9)腹側ポケット30Fは、背側ポケット30Rに対して大きく深いものとし、尿などの排泄物を収容するための容積を十分確保し、腹漏れの発生を抑えることができる。
【0062】
(10)腹側外部シート部26Fおよび腹側内部シート部25Fが腹側上部領域12FUおよび腹側下部領域12FDに跨って設けられている。背側外部シート部26Rおよび背側内部シート部25Rも背側上部領域12RUおよび背側下部領域12RDに跨って設けられている。そして、腹側外部シート部26Fおよび腹側内部シート部25Fと背側外部シート部26Rおよび背側内部シート部25Rとは、接合部11で接合されている。これにより、おむつ10を履く際にも、脚が上部領域と下部領域との間の隙間に進入してしまい、おむつ10が履きにくくなることを防ぐことができる。また、おむつ10を廃棄する場合、接合部11を破り、腹側外装体12Fと背側外装体12Rとを胴回り方向の両端部を切り離す1回の破る作業で着用者から脱がすことができる。
【0063】
なお、上記実施形態は以下のように適宜変更して実施することもできる。
・吸収性本体16は、バックシート17とカバーシート20の何れかを省略する構成としてもよい。
【0064】
・背側ポケット30Rの大きさは、腹側ポケット30Fの大きさと同じあってもよいし、背側ポケット30Rの方が腹側ポケット30Fよりも大きくてもよい。
・ポケット30F,30Rの何れか又は両方を省略する構成としてもよい。
【0065】
・ポケット30F,30Rの形状は、排泄物の浸入を妨げ収容できれば特に限定されるものではない。例えば、ポケット30F,30Rは、例えばポケット30F,30Rの開口端の幅が狭まった全体がΩ形状を有していてもよい。これにより、ポケット30F,30Rに入った排泄物が逆戻りすることを抑制することができる。また、ポケット30F,30Rの開口端の幅が胴回り開口部10A側の辺よりも広くてもよい。
【0066】
・おむつ10において、上部領域12FU,12RUだけを弾性部材を胴回り方向に配した弾性部としてもよいし、下部領域12FD,12RDだけを弾性部材を胴回り方向に配した弾性部としてもよい。また、上述の実施形態とは逆の構成で、下部領域12FD,12RDに内部弾性部を構成し、上部領域12FU,12RUに外部弾性部を構成するようにしてもよい。
【0067】
・腹側外装体12Fおよび背側外装体12Rを構成するシートは、液不透過性であってもよいし、液透過性であってもよい。
・おむつ10において、胴回り開口部10Aの部分が例えば1枚のシートで破れるおそれがない程度に強度を出すことができる場合、腹側内部シート部25Fおよび背側内部シート部25Rは、端部領域16A対して内側の位置と外側の位置で一連に繋がっていなくてもよい。すなわち、胴回り開口部10Aの部分は、腹側外部シート部26Fおよび背側外部シート部26Rだけで構成してもよい。
【0068】
・レグギャザー23は、カバーシート20の側縁部を折り返して間に第2弾性部材23Eを挟んで構成するのではなく、例えば、カバーシート20の前後方向に沿った両側縁部とバックシート17やトップシート19の長手方向に沿った両側縁部とを重ね合わせて、間に第2弾性部材23Eを挟んで構成してもよい。
【0069】
・おむつ10において、立体ギャザー21が省略された構成であってもよい。
【0070】
第2弾性部材23Eの端部は、レグギャザー23が立ち上がるのであれば、上部領域12FU,RUの股下部10C側の端部より上側に位置していてもよい。
また、第2弾性部材23Eの端部は、下部領域12FD,12RDの股下部10C側の端部より若干股下部10C側に位置していてもよい。すなわち、第2弾性部材23Eの端部は、下部領域12FD,12RDの股下部10C側の端部の近くに位置していれば、下部領域12FD,12RDと重なっていなくてもよい。
【0071】
・腹側外装体12Fおよび背側外装体12Rのうちの少なくとも一方が上部領域と下部領域とを備える構成であればよく、腹側外装体12F及び背側外装体12Rのうちの一方のみが上部領域と下部領域とを備える構成としてもよい。この場合には、レグギャザー23の前後方向における端部は、上部領域と重なる領域において、先端部から根本部までの間が上部領域および下部領域を備えた腹側外装体12Fまたは背側外装体12Rに接着され、下部領域と重なる領域において、先端部から最も根本部に近い弾性部材ないし根本部までの何れかの位置までの間が上部領域および下部領域を備えた腹側外装体12Fまたは背側外装体12Rに非接着とされる。
【0072】
・レグギャザー23の前後方向における端部は、上部領域と重なる領域において、先端部から根本部までの間が腹側外装体12Fおよび/または背側外装体12Rに実質的に接着される構成であればよく、先端と根本との間の中間部や先端を部分的に腹側外装体12Fおよび/または背側外装体12Rに非接着とする構成であってもよい。
【0073】
・吸収性物品としては、腹側外装体12Fと背側外装体12Rとが分離したパンツ型のおむつに限らず、腹側外装体と背側外装体とが一体化したパンツ型のおむつであってもよく、またパンツ型のおむつに限らず、テープ型のおむつであってもよい。また、乳幼児用又は介護を必要とする高齢者や障害者等の成人用の使い捨ておむつであってもよい。
【解決手段】吸収性本体16の前後方向における両端部領域16Aが腹側外装体12Fと背側外装体12Rと接着された使い捨ておむつ10において、腹側外装体12Fと背側外装体12Rとは、上部領域12FU,12RUと下部領域12FD,12RDとを備え、吸収性本体16は、前後方向に沿う両側縁部にレグギャザー23を備える。レグギャザー23は、上部領域12FU,12RUと重なる全領域が接着されており、下部領域12FD,12RDにおいて、高さ方向の先端部から基端部までの間が非接着とされている。