(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について各図面を参照しながら詳述する。
〔1.発明の構成〕
以下、本発明の実施形態の火力発電設備1について説明する。
図1は実施形態の火力発電設備1の概略図である。実施形態の火力発電設備1は、アンモニアガスを燃焼可能なシステムであるが、微粉炭、油、天然ガスやBOG(boil off gas)等のアンモニアガス以外も燃焼可能な混焼発電設備1である。
【0013】
火力発電設備1は、アンモニアガス供給設備2と、アンモニアガス燃料用配管設備3と、ボイラ6と、脱硝設備90と、ガス燃料配管170を介してアンモニアガス以外のガス燃料を供給するガス燃料供給部70と、これら全体を制御する制御部7等を備える。
【0014】
[アンモニアガス供給設備2]
アンモニアガス供給設備2は、貯蔵タンク10と、気化器20と、アキュムレータ30と、アンモニアガス吸収部80等を備える。なお、アンモニアガス吸収部80は、アンモニアガス供給設備2に設けられたブロー弁81等から出るアンモニアガスを水中に吸収する貯水槽である。
【0015】
(貯蔵タンク10)
貯蔵タンク10は、加圧されて液化された液体アンモニアを貯蔵するもので、配管110を介して気化器20に接続されている。配管110は、途中が2方向に分岐されている。分岐された一方の配管110aには、気化器起動弁11及び気化器20内の圧力を制御する気化器圧力調整弁12が上流側から順次配置されている。分岐された他方の配管110bには、気化器バイパス弁13が配置されている。
【0016】
(気化器20)
気化器20は、貯蔵タンク10から供給される液体アンモニアを加熱して気化させるものである。気化器20において液体アンモニアは、温水中に浸漬されたコイル状配管内を通って昇温されて気化され、アンモニアガスとなる。気化器20の下流側は、配管120を介してアキュムレータ30に接続されている。
配管120は、途中が2方向に分岐されている。分岐された一方の配管120aには、アキュムレータ起動弁21、アキュムレータ30内の圧力を制御するアキュムレータ圧力調整弁22が上流側から順次配置されている。分岐された他方の配管120bには、アキュムレータバイパス弁23が配置されている。
【0017】
(アキュムレータ30)
アキュムレータ30は、アンモニアガスを蓄積し、圧力を安定させる装置である。アキュムレータ30の下流側からは配管130が延びている。配管130は、2方向に分岐されている。分岐された一方の配管132は、ヘッダー40に接続されている。分岐された他方の配管131は、アンモニアガス燃料用配管設備3に接続されている。
【0018】
[ヘッダー40]
ヘッダー40の下流側には、配管140が接続され、配管140は複数の脱硝配管141,142,143に分岐され、それぞれの脱硝配管141,142,143は、脱硝遮断弁41,42,43を介して脱硝設備90に接続されている。
【0019】
[脱硝設備90]
脱硝設備90において、脱硝配管141,142,143は、それぞれ脱硝装置91,92,93に接続されている。脱硝装置91,92,93には、ボイラ6から燃焼で生じた排ガスが送り込まれ、脱硝配管141,142,143のうちの脱硝遮断弁41,42,43が開いている配管から流入されたアンモニアガスを還元剤として、排ガス中の窒素酸化物が無害な窒素ガスと水とに転換される。
【0020】
[アンモニアガス燃料用配管設備3]
上述のように、アキュムレータ30から延びる配管130から分岐した配管131は、アンモニアガス燃料用配管設備3に接続されている。配管131の上流側には遮断弁31が設けられている。遮断弁31の下流側には、窒素ガス等のパージガスをアンモニアガス燃料用配管設備3に流入可能なパージ用ガス供給部37から延びるパージ配管133が、パージ弁36を介して接続されている。
【0021】
配管131におけるパージ配管133が接続されている接続部よりも下流側は、2方向に分岐されている。分岐された一方の配管131aには、圧力調整弁32が配置されている。分岐された他方の配管131bには、遮断弁33が配置されている。配管131aと配管131bとは、下流側で再度合流している。合流した配管131は、遮断弁34を介して流量計50に接続されている。
【0022】
流量計50は、配管131を流れるガスの流量を測定するものである。流量計50の下流側からは配管150が延びている。配管150は途中が2方向に分岐されている。分岐された一方の配管150aには、流量調整弁51が配置されている。分岐された他方の配管150bには、遮断弁52が配置されている。配管150aと配管150bとは、下流側で再度合流している。
【0023】
合流した配管150の下流側は、第2接続部56で2方向に分岐されている。
分岐された一方の配管は、アンモニアガス流出配管151aであり、アンモニア流出遮断弁55を介して、アンモニアガス供給設備2のアンモニアガス吸収部80に接続されている。アンモニアガス吸収部80は、上述のように貯水槽であり、アンモニアガスを水に溶解させる。
分岐された他方のアンモニアガス供給配管151bにはバーナ弁53が配置されている。配管150におけるバーナ弁53の下流側には、冷却空気が流入される冷却配管160が冷却空気弁61を介して接続されている。
なお、アンモニアガス流出配管151aは、バーナ弁53の下流で分岐していてもよい。
アンモニアガス供給配管151bの下流側は遮断弁54を介して、ガス燃料供給部70から、ボイラ6のバーナ62Aまで延びるガス燃料配管170の第1接続部72に接続されている。
【0024】
[ガス燃料供給部70]
ガス燃料供給部70には、LNG(液化天然ガス)が貯蔵されている。LNGを液化して貯蔵する場合に、外部からの自然入熱等によりLNGが気化してBOGガス(boil off gas)が発生する。本実施形態では、ガス燃料配管170は、このBOGを燃料としてバーナ62Aに送る配管である。
ガス燃料配管170は、第1接続部72の下流側においてボイラ6のバーナ62Aに接続されている。ガス燃料配管170における第1接続部72の上流側には、ガス燃料配管遮断弁71が配置される。
【0025】
[ボイラ6]
ボイラ6には、バーナ62が複数段(本実施形態では高さ方向に4段(バーナ62A,62B,62C,62D)及び複数列(本実施形態ではそれぞれの段に4つずつ)配置されている。
図2Aは4段のバーナ62の配置例を説明する図である。本実施形態では、4段のバーナ62A、62B、62C、62Dには、燃料として石炭貯蔵部75より石炭(微粉炭)が供給される。最上段の4つのバーナ62Aには、更に、ガス燃料が供給される。
【0026】
[バーナ62]
図2Aにおいては、バーナ62Aの各々の最外部に、上記のガス燃料配管170の先端に設けられたガスリング171が円弧状に配置され、ガスリング171から5本のバーナノズル172が分岐し、バーナノズル172の先端に噴射口173が備わる。更に、
図2Aにおいて最も右側に存在するバーナ62Aの5つの噴射口173のうち1つの噴射口173から、アンモニアが噴射されることにより、アンモニアが混焼される。
【0027】
図2Bは、
図2Aにおいて最も右側に存在するバーナ62Aの構成例であり、より具体的には、バーナ62Aを火炉と反対側から見た場合の各構成要素の配置図を示す。
【0028】
ガス燃料配管170の先端に、ガスリング171が設けられ、ガスリング171から、5つのバーナノズル172A〜172Eが分岐する。更に、バーナノズル172Aは噴射口173Aに、バーナノズル172Bは噴射口173Bに、バーナノズル172Cは噴射口173Cに、バーナノズル172Dは噴射口173Dに、バーナノズル172Eは噴射口173Eに接続する。
【0029】
また、噴射口173A〜173Eによって形成される五角形の中心には、微粉炭バーナノズル175が、重油バーナ174を包囲するように備わる。なお、以降では、微粉炭バーナノズル175を、「微粉炭噴射ノズル175」と呼称することもある。
【0030】
また、
図2Bにおいては、説明の便宜上、バーナノズル172Bに設けられた1つの弁のみ示すが、バーナノズル172A〜172Eの各々には、ガス燃料配管遮断弁71A〜71Eが備わる。
【0031】
また、アンモニアガス供給配管151bが、バーナノズル172Bに対し、ガス燃料配管遮断弁71Bの下流に設けられた第1接続部72において接続する。これにより、バーナノズル172Bへのアンモニアガスの供給、延いては、噴射口173Bによるアンモニアの混焼が可能となる。なお、以降では、バーナノズル172Bを、「アンモニア噴射ノズル172B」と呼称することもある。
【0032】
アンモニアガス供給配管151bには、遮断弁54が設けられ、遮断弁54の上流において、戻り配管176が分岐し、戻り配管176には遮断弁177が設けられる。戻り配管176は、アンモニアガス供給配管151bから、アンモニアガスをバーナノズル172Bに供給しない時に用いる配管であり、供給しない場合、遮断弁54を閉じ、遮断弁177を開放する。
一方、アンモニアガスをバーナノズル172Bに供給する際は、
図2Bに示すように、遮断弁54が開放され、ガス燃料配管遮断弁71Bと遮断弁177が閉じられる。
【0033】
なお、上記においては、アンモニアが供給されるバーナノズルは、バーナ62Aを構成する5つのバーナノズル172のうち1つ(172B)としたが、本発明の実施形態はこれには限られない。バーナ62Aを構成する複数のバーナノズル172のうち、任意個数のバーナノズル172に、アンモニアを供給してもよい。
また、ボイラ6の最上段に設けられた複数のバーナ62Aのうち、最も右側のバーナ62Aのみではなく、任意個数のバーナ62Aにおいて、アンモニアを混焼してもよい。
より具体的には、1段目の最も右側のバーナ62Aだけではなく、他のバーナ62Aにおいても、1つのバーナノズル172にアンモニアを供給することが望ましく、更に、バーナ62Aの全て、合計4つのバーナ62において、5つのバーナノズル172にアンモニアを供給することが、より望ましい。
更に、バーナ62Aのみならず、バーナ62B〜62Dにおいて、アンモニアを混焼させることが可能である。
【0034】
図2Cは、バーナ62の長軸方向の断面図の例であり、
図2Cの右側がボイラ6の火炉側に対応する。なお、
図2Cにおいては、下方に、ガスリング171に接続されたバーナノズル172B(アンモニア噴射ノズル172B)が、中央に重油バーナ174が存在し、重油バーナ174を包囲するように微粉炭バーナノズル175(微粉炭噴射ノズル175)が存在する。
【0035】
バーナノズル172Bは、ガスリング171から、火炉と反対方向に伸長した後、火炉側に屈曲するが、火炉と反対側への伸長部分にガス燃料配管遮断弁71Bが備わり、屈曲部分に第1接続部72が備わる。第1接続部72において、アンモニアガス供給配管151bが、バーナノズル172Bに接続する。バーナノズル172Bは、屈曲部分を経て、火炉側に伸長し、噴射口173Bに到達する。
アンモニアガスは、
図2C内の矢印で示されるように、アンモニアガス供給配管151bから、第1接続部72と、バーナノズル172Bの火炉方向への伸長部分を経て、噴射口173Bに供給され、噴射口173Bから噴射される。
【0036】
また、微粉炭は、微粉炭バーナノズル175から噴射される。
【0037】
図2Dは、バーナ62Aを火炉側から見た構成例を示し、
図2Bに示す構成例の裏側に対応する。また、
図2Dにおいて、実線の矢印はアンモニアガスの流れを示し、実線の円は、微粉炭火炎の長さ方向に対して垂直な断面の輪郭を示す。
【0038】
上記の繰り返しとなるが、アンモニアガス供給配管151bに設けられた遮断弁54が開放され、バーナノズル172Bに設けられたガス燃料配管遮断弁71Bと、戻り配管176に設けられた遮断弁177とが閉じられることにより、アンモニアガスは、アンモニアガス供給配管151b、第1接続部72、及びバーナノズル172Bを経由し、噴射口173Bに供給される。更に、微粉炭バーナノズル175から噴射される微粉炭火炎の、長さ方向に対して垂直な断面を円に近似した場合、
図2Dの矢印に示すように、噴射口173Bは、この円の接線方向にアンモニアを噴射する。
【0039】
アンモニアが微粉炭火炎の周囲を螺旋状の軌跡を描くよう噴射され、アンモニアの燃焼距離が長くなることにより、アンモニアの燃焼時間が確保され、アンモニアが完全燃焼されることが可能となる。
【0040】
〔2.燃焼試験〕
上記の「1.発明の構成」で構成を説明した火力発電設備1において、以下のアンモニア混焼による燃焼試験を行った。
【0041】
図3に示すように試験期間は7日間とし、1日目の13時から17時まで、2日目〜6日目の10時から17時まで、及び7日目の10時から13時までにおいて、最大450kg/hのアンモニア(なお、これは気化器20の最大流量であり、石炭400kgに相当する)を使用した。
より詳細には、1日目の13時〜15時においては100kg/hのアンモニアを燃焼し、1日目の15時〜16時においては200kg/hのアンモニアを燃焼し、1日目の16時〜17時においては400kg/hのアンモニアを燃焼し、2日目以降は450kg/hのアンモニアを燃焼した。
また、基本的には、ボイラを155MWの負荷で運転したため、アンモニアの混焼率は約0.6%(1MW相当)であったが、5日目のみにおいては、ボイラを120MWの負荷で運転したため、アンモニアの混焼率は約0.8%であった。なお、排ガス量超過がない範囲でアンモニアを燃焼した。
また、燃焼に用いた液体アンモニアは、純度99.98%、水分0.016%、油分が1.0ppm未満であり、アンモニアと混焼した石炭の炭種は、マウントオーエンが60%、ボカブライプレミアムが40%である。
【0042】
〔2.1 ボイラメタル温度〕
ボイラ6内に設けられた配管等の金属部分の温度、すなわちボイラメタル温度を、石炭専焼時と、アンモニアと石炭の混焼時とにおいて測定した。測定箇所は、1次過熱器出口、再熱器出口、2次過熱器入口、2次過熱器中間、2次過熱器出口の6箇所である。
【0043】
測定の結果、ボイラの負荷が155MWの場合には、1次過熱器出口のボイラメタル温度は400〜450℃、再熱器出口のボイラメタル温度は500〜550℃、2次過熱器入口のボイラメタル温度は400〜450℃、2次過熱器中間のボイラメタル温度は450〜500℃、2次過熱器出口のボイラメタル温度は500〜600℃であり、石炭専焼時と、アンモニアと石炭の混焼時とでは、ほぼ変化がなかった。
【0044】
同様に、ボイラの負荷が120MWの場合には、1次過熱器出口のボイラメタル温度は400〜450℃、再熱器出口のボイラメタル温度は500〜600℃、2次過熱器入口のボイラメタル温度は400〜450℃、2次過熱器中間のボイラメタル温度は450〜550℃、2次過熱器出口のボイラメタル温度は500〜600℃であり、石炭専焼時と、アンモニアと石炭の混焼時とでは、ほぼ変化がなかった。
【0045】
すなわち、ボイラ6内の温度分布に、アンモニアを石炭と混焼した影響は、ほぼ見られなかった。
【0046】
〔2.2 石炭量評価〕
図4は、混焼前と混焼後の1時間当たりの石炭使用量、及び、双方の石炭使用量の差を示す。なお、(b)の表は、(a)のグラフで用いた数値を表形式で示し、(c)の表は、(c)内の最も左の列で示される日にちの平均値を示す。
【0047】
混焼前に比較した混焼後の石炭使用量の減少分は、7日間の平均で、0.50T/hとなった。すなわち、アンモニア燃焼量の450kg/hは、石炭減少量の500kg/h(無水)とほぼ同じとなった。また、1〜7日目を比較すると、5日目の石炭減少量が、最大値の1.96T/hとなった。なお、上記の繰り返しとなるが、燃焼に用いた石炭の炭種は、マウントオーエン60%、ボカブライプレミアム40%である。
【0048】
〔2.3 ボイラ出口NOx値〕
図5の[A系]及び[B系]で示される断面図中の十字で示されるような、ボイラ出口のA系24点、B系24点の合計48点において、ECO(節炭器)出口ガスのNOx値を測定した。
図6は、混焼前と混焼後のボイラ出口におけるNOx値を示す。なお、1日目においては種々の機器の調整を実行し、3日目においてはNOx計の点検をしたために、データから除外している。また、(b)の表は、(a)のグラフで用いた数値を表形式で示し、(c)の表は、発電所出力、混焼率、及び(c)内の最も左の列で示される日にちの差の平均値を示す。また、混焼前の値は、アンモニア注入前30分の値であり、混焼後の値は、アンモニア注入後30分ごとに4点乃至5点のデータを取った、その平均値である。
【0049】
アンモニアの混焼率が約0.8%の5日目においては、他の日に比較して、アンモニアの混焼率が約0.6%から約0.8%に上昇したのに反して、混焼後のボイラ出口におけるNOx値が、混焼前より大きく減少することを確認した。
また、アンモニアの混焼率が約0.6%であった、2日目、4日目、6日目、7日目においては、混焼前に比較した混焼後のNOx値の増加量は安定しないと共に、その平均値は、0.17ppmとプラスの値を示した一方で、アンモニアの混焼率が約0.8%であった5日目の、混焼前に比較した混焼後のNOx値の増加量は、−13.75ppmとマイナスの値となったことを確認した。
これにより、アンモニアを石炭と混焼させる場合、アンモニア混焼率は0.8%以上が望ましく、またアンモニア供給量を増加させるほど、NOx値を低減できる可能性が示唆された。
これは、
4NO+4NH
3+O
2→4N
2+6H
2O
の化学反応式で示されるような、無触媒脱硝反応が進行したためであると推定される。
【0050】
〔2.4 ボイラ出口アンモニア濃度〕
図5に示すように、ボイラ出口の合計10点において、ECO(節炭器)出口ガスのアンモニア濃度を測定した所、燃料へのアンモニア注入前のアンモニア濃度は0.3ppmであり、燃料へのアンモニア注入後のアンモニア濃度は0.1〜0.4ppmであった。すなわち、燃料へのアンモニア注入後においても、ボイラ出口にはアンモニアはほとんど残留しておらず、アンモニアは完全燃焼していることが確認された。
これは、アンモニアが微粉炭火炎の周囲を螺旋状の軌跡を描くよう、アンモニアを微粉炭火炎の接線方向に噴射し、アンモニアの燃焼距離を長く取ったことにより、アンモニアの燃焼時間が確保されたためであると推定される。
【0051】
〔2.5 CO
2分析〕
図5に示すように、ボイラの出口2点において、ボイラからの排気ガスの組成を測定した。
図7は、ボイラの出力、アンモニア注入量と、ボイラからの排気ガス中のCO
2量を示す。なお、(b)の表は、(a)のグラフで用いた数値を表形式で示す。
当初のCO
2量が12.8%である所、アンモニアの混焼率は、0.6%〜0.8%であるため、CO
2量はそれらの数値の積である0.1%程度しか減少しないことが予測されたが、実際には、0.2〜1.3%減少した。
また、混焼率が約0.6%の場合における年間二酸化炭素削減量は、約3.99(千t−CO
2/年)であり、混焼率が約0.8%の場合における年間二酸化炭素削減量は、約4.12(千t−CO
2/年)であった。(なお、算定にあたっては、二酸化炭素排出係数は、平成27年度の電気事業者別排出係数(中国電力:0.0007t−CO
2/kWh)を使用し、設備稼働率は70%として算出した。)混焼したアンモニアがボイラ内で全て燃焼できたため、混焼した率に応じて、二酸化炭素排出量が削減できたものと考えられる。
【0052】
以上、本実施形態によると以下の効果を有する。
(1)本実施形態の燃焼方法は、微粉炭及びアンモニアをボイラ6において燃焼させて発電を行う火力発電設備1で実行される燃焼方法であって、ボイラ6での燃焼に用いられるアンモニアの微粉炭との混焼率が、0.8%以上であるである。
本実施形態によると、燃焼に用いたアンモニアが、同時に、燃焼により発生する排気ガス中のNOxを脱硝する作用を有することにより、アンモニアを有効活用することが可能となる。
【0053】
(2)また、本実施形態の燃焼方法において、ボイラ6は、微粉炭を噴射させる微粉炭バーナノズル175と、アンモニアを噴射させるアンモニア噴射ノズル172Bと、を備え、アンモニア噴射ノズル172Bは、微粉炭バーナノズル175から噴射される微粉炭の燃焼火炎の長さ方向に対して垂直な断面を円に近似した場合、この円の接線方向に、アンモニアを噴射する噴射口173Bを備える。
本実施形態によると、アンモニアが微粉炭火炎の周囲を螺旋状の軌跡を描くよう噴射され、アンモニアの燃焼距離が長くなることにより、アンモニアの燃焼時間が確保され、アンモニアが完全燃焼される。
本発明の燃焼方法は、微粉炭及びアンモニアをボイラ6において燃焼させて発電を行う火力発電設備1で実行される燃焼方法であって、ボイラ6での燃焼に用いられるアンモニアの微粉炭との混焼率が、0.8%以上である。