特許第6332775号(P6332775)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6332775
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】ゴム排出パッド付き化粧品容器
(51)【国際特許分類】
   A45D 33/00 20060101AFI20180521BHJP
【FI】
   A45D33/00 650E
【請求項の数】10
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-557024(P2016-557024)
(86)(22)【出願日】2015年1月19日
(65)【公表番号】特表2017-512538(P2017-512538A)
(43)【公表日】2017年5月25日
(86)【国際出願番号】KR2015000537
(87)【国際公開番号】WO2015141937
(87)【国際公開日】20150924
【審査請求日】2016年9月12日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0033026
(32)【優先日】2014年3月20日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】506213681
【氏名又は名称】アモーレパシフィック コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジュン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ジ,ヘ ラン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ジョン ソン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジュ ホ
【審査官】 遠藤 邦喜
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−000223(JP,A)
【文献】 特開平09−289918(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/154394(WO,A1)
【文献】 特表2015−513987(JP,A)
【文献】 実開平07−016708(JP,U)
【文献】 特開2010−115216(JP,A)
【文献】 欧州特許第0528705(EP,B1)
【文献】 米国特許第1686973(US,A)
【文献】 米国特許第1922326(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体収容空間(15)を有する外容器(10)と、前記外容器(10)にヒンジ結合されて開閉される外容器蓋(20)とから構成される化粧品容器であって、
前記外容器(10)に収容され、内壁(32)を有する容器本体(30)と、
前記容器本体(30)の上端に結合されるフレーム(70)と、
前記フレーム(70)の上部に結合され、吐出口(51)が設けられた平板状のゴム排出パッド(50)と、
前記ゴム排出パッド(50)および前記フレーム(70)が結合されるテンションキャップ(60)とを含み、
前記ゴム排出パッド(50)は、端部に嵌め込み部(52)を有し、前記嵌め込み部(52)が前記フレーム(70)の結合突起(71)に嵌め込まれることで、前記フレーム(70)は前記容器本体(30)の内壁(32)に固定結合され、
前記テンションキャップ(60)は、テンション突条(61)を有し、前記容器本体(30)に結合され、前記テンション突条(61)が前記ゴム排出パッド(50)の縁部を押圧して前記ゴム排出パッド(50)をぴんと張るようにすることを特徴とする、ゴム排出パッド付き化粧品容器。
【請求項2】
前記容器本体(30)は、ヒンジ結合される容器蓋体(40)がさらに設けられることを特徴とする、請求項1に記載のゴム排出パッド付き化粧品容器。
【請求項3】
前記容器本体(30)の内壁(32)の側面に外壁(33)がさらに設けられることを特徴とする、請求項1に記載のゴム排出パッド付き化粧品容器。
【請求項4】
前記容器本体(30)の内壁(32)には嵌合突起(34)が設けられることを特徴とする、請求項1に記載のゴム排出パッド付き化粧品容器。
【請求項5】
前記容器本体(30)は内側に含浸部材(80)がさらに装着されることを特徴とする、請求項1に記載のゴム排出パッド付き化粧品容器。
【請求項6】
前記含浸部材(80)は、BR(Butadiene Rubber)、SBR(Styrene Butadiene Rubber)、NR(Natural Rubber)、NBR(acrylonitrile−butadiene rubber)、湿式ウレタン、乾式ウレタン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ラテックス、シリコーン、PVA(PolyVinyl Alcohol)、シリコーン製エラストマー、ニトリルゴム、ブチルゴムおよびネオプレンよりなる群から選択される少なくとも1つの材質からなることを特徴とする、請求項に記載のゴム排出パッド付き化粧品容器。
【請求項7】
前記容器蓋体(40)は下側に密閉片(42)が設けられることを特徴とする、請求項に記載のゴム排出パッド付き化粧品容器。
【請求項8】
前記吐出口(51)は0.01mm〜1.2mmの大きさを有することを特徴とする、請求項1に記載のゴム排出パッド付き化粧品容器。
【請求項9】
前記ゴム排出パッド(50)に分布される前記吐出口(51)は100個〜600個であることを特徴とする、請求項1に記載のゴム排出パッド付き化粧品容器。
【請求項10】
前記ゴム排出パッド(50)に分布される前記吐出口(51)は300個〜500個であることを特徴とする、請求項に記載のゴム排出パッド付き化粧品容器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴム排出パッド付き化粧品容器に係り、さらに詳しくは、容器本体に、多数の吐出口が形成されているゴム排出パッドを結合させて、ゴム排出パッドを押圧すると、弾性により前記ゴム排出パッドが容器本体の下側にまで押されることにより、容器本体に収容された内容物を残量なく使用できると共に、容器本体に収容されている内容物が前記ゴム排出パッドの吐出口から排出されることにより、排出パッドへの押圧力によって吐出口の膨張サイズが変わるため内容物の吐出量を調節できる、ゴム排出パッド付き化粧品容器に関する。
【0002】
また、容器本体に、多数の吐出口が形成されているゴム排出パッドと、テンション突条が形成されているテンションキャップとを結合することにより、前記テンション突条がゴム排出パッドの縁部を押圧してゴム排出パッドをぴんと張るようにし、テンションキャップがゴム排出パッドを容器本体に強固に結合させ、ゴム排出パッドを押圧する時に前記ゴム排出パッドが容器本体から離脱することを防ぐ、ゴム排出パッド付き化粧品容器に関する。
【背景技術】
【0003】
一般に、自分の顔を美しく見せるために使用される化粧品は、その機能によって基礎化粧品、機能性化粧品およびメイクアップ化粧品などに大別される。
【0004】
前記メイクアップ化粧品は、顔や爪などの身体に塗布された時、色彩感を与えて肌の色を美しく表現できるので、基礎化粧品でカバーできない肌の欠点を見えないようにするために使用される。
【0005】
また、メイクアップ化粧品は、公害やほこり、紫外線などから肌を保護し、顔の輪郭を修正してくれるうえ、立体感を与える効果があって、広く用いられている。
【0006】
このようなメイクアップ化粧品で肌の欠陥をカバーしてなめらかに見えるようにするものとしてパウダーパクトがあるが、前記パウダーパクトは、粉状の内容物を収容し、パフを用いて前記粉状の内容物を化粧部位に塗布する方式で使用された。
【0007】
しかし、前記パウダーパクトを顔に塗布する際、粉状の内容物が飛散してしまい、顔へ密着し難くなる欠点がある。
【0008】
かかる欠点を克服するために、ゲル(gel)状内容物のファンデーションが開発されたところ、前記ファンデーション化粧品は、色調粉末原料に固着剤(binder)、乳化剤(emulsifier)などの成分を混合し、一定の温度で溶融、冷却させた後、内容物をファンデーションケースなどの化粧品容器に入れて完成品として生産する。
【0009】
前述したような従来のファンデーション容器として、韓国実用新案登録第20−0362370号に開示されている。このファンデーション容器は、図1に示すように、化粧材料が収容される内部容器1と、外周縁にねじ山が形成されており、前記内部容器1が内部に設けられた容器収納空間2に挿設される下部容器3と、下部が開口し、前記下部容器3の外周に形成されたねじ山に螺合され、上部にパフが保管されるパフ収納空間4を有する上部容器5と、前記上部容器5の一側面に設けられたヒンジに軸支され、上下開閉する蓋6から構成されている。
【0010】
しかしながら、前記従来のファンデーション容器は、化粧の際に、容器の下部容器3から上部容器5を分離した後、上部容器5に収容されている化粧品の内容物をパフで直接つけて使用しなければならないため、一度に多すぎる化粧品内容物がパフに付くという欠点があった。
【0011】
かかる問題を解消するために、本出願人は、図2に示すように、韓国登録特許第10−1159877号で、ゲル状の化粧品内容物を含浸部材200に含浸させてコンパクト容器100に収容した製品を提案している。
【0012】
しかし、この従来技術は、使用者が含浸部材200に含浸されているゲル状の内容物をパフにつけて使用することにより、含浸部材200の上部にあった内容物が益々無くなっていくと同時に、重力によって内容物が含浸部材200の下部に移動するので、含浸部材200の下部に含浸されている内容物は使用できないという問題があった。
【0013】
さらに、含浸部材200に含浸されている内容物をパフで直接つけて使用しなければならないため、化粧品内容物の吐出量を使用者が任意に制御することが難しいという問題もあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、その目的は、容器本体に、多数の吐出口が形成されているゴム排出パッドを結合し、ゴム排出パッドを押圧すると、弾性により前記ゴム排出パッドが容器本体の下側にまで押されるようにすることにより、容器本体に収容された内容物を残量なく使用できる、ゴム排出パッド付き化粧品容器を提供することにある。
【0015】
また、本発明の他の目的は、容器本体に収容されている内容物が前記ゴム排出パッドの吐出口を介して排出されるので、排出パッドを押圧する力によって吐出口の膨張サイズが変わるため、内容物の吐出量を調節できる、ゴム排出パッド付き化粧品容器を提供することにある。
【0016】
また、本発明の別の目的は、容器本体に、多数の吐出口が形成されているゴム排出パッドと、テンション突条が形成されているテンションキャップとを結合することにより、前記テンション突条がゴム排出パッドの縁部を押圧してゴム排出パッドをぴんと張るようにし、テンションキャップがゴム排出パッドを容器本体に強固に結合することにより、ゴム排出パッドを押圧する際に前記ゴム排出パッドが容器本体から離脱することを防止する、ゴム排出パッド付き化粧品容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、容器本体収容空間15を有する外容器10と、前記外容器10にヒンジ結合されて開閉される外容器蓋20とから構成される化粧品容器であって、前記外容器10に収容され、内壁32を有する容器本体30と、前記容器本体30とヒンジ結合される容器蓋体40と、前記容器本体30の上端に結合され、吐出口51を有するゴム排出パッド50と、前記ゴム排出パッド50を押圧すると同時に容器本体30に固定させるテンションキャップ60とを含み、
前記ゴム排出パッド50は端部に嵌め込み部52を有し、前記嵌め込み部52が容器本体30の内壁32に嵌め込まれることで、前記ゴム排出パッド50が容器本体30の内壁32に固定結合され、
前記テンションキャップ60は、テンション突条61を有し、容器本体30に結合され、
前記テンション突条61がゴム排出パッド50の縁部を押圧して前記ゴム排出パッド50をぴんと張るようにすることを特徴とする、ゴム排出パッド付き化粧品容器を提供する。
【0018】
また、本発明の容器本体30は、側面に内壁32と外壁33が設けられることを特徴とする。
【0019】
また、本発明の内壁32には嵌合突起34が設けられることを特徴とする。
【0020】
また、本発明の容器蓋体40は下側に密閉片42が設けられることを特徴とする。
【0021】
また、本発明の吐出口51は0.01mm〜1.2mmの大きさを有することを特徴とする。
【0022】
また、本発明の吐出口51は、100個〜600個をゴム排出パッド50に分布させて形成することを特徴とし、好ましくは300個〜500個とする。
【0023】
また、本発明の化粧品容器にはフレーム70がさらに備えられ、前記ゴム排出パッド50は、テンションキャップ60とフレーム70との間で結合されて、容器本体30に結合されることを特徴とする。
【0024】
また、本発明の容器本体30の内側には含浸部材80がさらに形成できる。
【発明の効果】
【0025】
上述のように、本発明に係るゴム排出パッド付き化粧品容器は、容器本体にゴム排出パッドを結合し、前記ゴム排出パッドが容器本体の下側にまで押圧されるようにすることにより、容器本体に収容された内容物を残量なく使用できる。
【0026】
また、本発明に係るゴム排出パッド付き化粧品容器は、容器本体に収容されている内容が前記ゴム排出パッドの吐出口を介して排出されることにより、排出パッドを押圧する力によって吐出口の膨張サイズが変わり、内容物の吐出量を調節できる。
【0027】
また、本発明に係るゴム排出パッド付き化粧品容器は、容器本体にゴム排出パッドと、テンション突条付きテンションキャップとが結合され、前記テンションキャップがゴム排出パッドを容器本体に強固に結合させるので、ゴム排出パッドを押圧する時に前記ゴム排出パッドが容器本体から離脱することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】従来のファンデーション容器の断面図である。
図2】従来の他のファンデーション容器の開放された状態の斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器の開放された状態の斜視図である。
図4】本発明の一実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器の分解斜視図である。
図5】本発明の一実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器の開放された状態の断面図である。
図6a】本発明の一実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器の容器本体にゴム排出パッドを結合する状態の断面図である。
図6b】本発明の一実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器の容器本体にゴム排出パッドが結合された状態の断面図である。
図6c】本発明の一実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器の容器本体にテンションキャップを結合する状態の断面図である。
図6d】本発明の一実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器の容器本体にテンションキャップを結合した状態の断面図である。
図7】本発明の一実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器に含浸部材が装着され、開放された状態の断面図である。
図8a】本発明の他の実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器のテンションキャップとゴム排出パッドとフレームとが結合される状態の断面図である。
図8b】本発明の他の実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器のテンションキャップとゴム排出パッドとフレームとを結合した後、容器本体に結合する状態の断面図である。
図8c】本発明の他の実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器のテンションキャップとゴム排出パッドとフレームとを結合した後、容器本体に結合した状態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るゴム排出パッド付き化粧品容器の一実施形態を説明する。
【0030】
図3は本発明の一実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器の開放された状態の斜視図、図4は本発明の一実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器の分解斜視図、図5は本発明の一実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器の開放された状態の断面図である。図6aは本発明の一実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器の容器本体にゴム排出パッドを結合する状態の断面図、図6bは本発明の一実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器の容器本体にゴム排出パッドが結合された状態の断面図である。図6cは本発明の一実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器の容器本体にテンションキャップを結合する状態の断面図、図6dは本発明の一実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器の容器本体にテンションキャップを結合した状態の断面図である。図7は本発明の一実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器に含浸部材が装着され、開放された状態の断面図である。図8aは本発明の他の実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器のテンションキャップとゴム排出パッドとフレームとが結合される状態の断面図、図8bは本発明の他の実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器のテンションキャップとゴム排出パッドとフレームとを結合した後、容器本体に結合する状態の断面図、図8cは本発明の他の実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器のテンションキャップとゴム排出パッドとフレームとを結合した後、容器本体に結合した状態の断面図である。
【0031】
本発明に係るゴム排出パッド付き化粧品容器は、容器本体収容空間15が形成された外容器10と、前記外容器10にヒンジ結合されて開閉される外容器蓋20とから構成される化粧品容器であって、
前記外容器10に収容され、内壁32を有する容器本体30と、前記容器本体30にヒンジ結合される容器蓋体40と、前記容器本体30の上端に結合され、吐出口51を有するゴム排出パッド50と、前記ゴム排出パッド50をぴんと張るように押圧するとともに容器本体30に固定させるテンションキャップ60とを含んでなる。
【0032】
前記外容器10は、一側面にロック片12付き押しボタン11が設けられ、前記押しボタン11の対向側にヒンジが設けられて外容器蓋20とヒンジで結合され、内部には容器本体収容空間15が設けられ、内周面には結合突起13が設けられ、内周縁にはヒンジブラケット装着溝14が設けられる。
【0033】
前記押しボタン11は、使用者の押圧動作により、押しボタン11の上部に延設されたロック片12が容易に後退して、外容器蓋20のロック突起21から離脱できるようにする。
【0034】
前記結合突起13は、外容器10の内周面に設けられ、容器本体30が装着結合される。
【0035】
前記ヒンジブラケット装着溝14には容器本体30のヒンジブラケット36が装着され、前記容器本体収容空間15には容器本体30が位置する。
【0036】
前記外容器蓋20は、外容器10の上部を覆うもので、外容器10とヒンジ結合で連結され、外容器10を開放または閉鎖する役割をする。
【0037】
前記外容器蓋20の一側にはロック突起21を備える。前記ロック突起21は、外容器10のロック片12に対応する突起形状を有する。
【0038】
前記容器本体30は、内容物収容空間31を備え、側面には内壁32と外壁33が設けられ、前記外壁33の外周面には結合溝35が設けられる。
【0039】
前記内容物収容空間31には内容物が収容される。
【0040】
また、容器本体30の内容物収容空間31には、図7に示すように、含浸部材80がさらに装着できる。
【0041】
前記含浸部材80は、BR(Butadiene Rubber)、SBR(Styrene Butadiene Rubber)、NR(Natural Rubber)、NBR(acrylonitrile−butadiene rubber)、湿式ウレタン、乾式ウレタン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ラテックス、シリコーン、PVA(PolyVinyl Alcohol)、シリコーン製エラストマー、ニトリルゴム、ブチルゴムおよびネオプレンよりなる群から選ばれる少なくとも一つの材質を含むことができる。
【0042】
前記内壁32は、上端に嵌合突起34が設けられ、図6dに示すように、前記嵌合突起34にはゴム排出パッド50の嵌め込み部52が嵌合される。
【0043】
前記外壁33は、容器蓋体40の密閉片42が嵌め込まれ、容器本体30の気密性を増大させる役割をする。
【0044】
前記内壁32と外壁33との間にはテンションキャップ60が挿嵌される。
【0045】
前記結合溝35は、外壁33の外周面に設けられる。前記結合溝35は、容器本体30が外容器10の容器本体収容空間15に収容されるときに前記容器本体30を固定結合するもので、外容器10の結合突起13と結合される。
【0046】
また、前記容器本体30は、容器蓋体40との結合のためのヒンジブラケット36およびヒンジピン37を有する。
【0047】
前記ヒンジブラケット36は、容器本体30の側面に設けられ、外容器10のヒンジブラケット装着溝14に装着され、ヒンジピン37によって容器蓋体40とヒンジ結合される。
【0048】
前記容器蓋体40の一側面には、容易な開閉のために開閉つまみ41が設けられる。
【0049】
前記容器蓋体40の下端には密閉片42が設けられ、この密閉片が容器本体30の外壁33の内側に嵌め込まれて前記容器本体30の気密性を増大させる。
【0050】
前記容器蓋体40は、一側にヒンジ突起43が設けられ、このヒンジ突起が容器本体30のヒンジブラケット36に挿入された後、ヒンジピン37によって固定される。
【0051】
また、容器蓋体40の上面には、化粧道具であるパフ(図示せず)を保管することが可能なパフ内蔵空間44が設けられる。
【0052】
前記ゴム排出パッド50は、内容物が排出されるように多数の吐出口51を有し、端部に嵌め込み部52が設けられる。
【0053】
前記ゴム排出パッド50が弾性によって容器本体30の下側にまで押されるため、容器本体30に収容された内容物を残量なく使用することができ、前記内容物がゴム排出パッド50の吐出口51を通過して排出されるため、ゴム排出パッド50を押圧する力によって容器本体30内の内容物の吐出量を調整して浪費を防止することができる。
【0054】
前記ゴム排出パッド50は、天然ゴム、エラストマー、シリコーンゴム、NBRゴム、および弾性に優れた合成樹脂材の中、一つ以上で形成できる。
【0055】
前記吐出口51は、0.01mm〜1.2mの大きさを有し、その個数を100個〜600個にしてゴム排出パッド50に分布させて形成し、好ましくは300個〜500個にする。
【0056】
下記実施例1〜実施例6のそれぞれのゴム排出パッドについて、20代〜30代の女性消費者50人を対象として使用感を調べた。
【0057】
[実験例1]ゴム排出パッドの吐出口の大きさによる使用感の測定
ゴム排出パッドの吐出口の大きさによる消費者の使用感を測定した。
【0058】
【表1】
(1.0:非常に悪い、2.0:悪い、3.0:普通、4.0:良い、5.0:非常に良い)
【0059】
ゴム排出パッド50の吐出口51の大きさによる消費者の使用感を測定したところ、吐出口51のサイズが0.01mm未満であれば、内容物の排出が表面張力によって円滑ではないため、消費者の使用感が悪く、1.2mmを超過であれば、内容物が過度に排出されるため、消費者の使用感が悪く、ゴム排出パッド50が内容物の排出量を調節することができなくなる。
【0060】
[実験例2]ゴム排出パッドの吐出口の個数による使用感の測定
ゴム排出パッド50の吐出口51の個数による消費者の使用感を測定するために、ゴム排出パッド50の吐出口51の大きさを0.08mmにし、吐出口51の個数を変えたゴム排出パッド50を備える化粧品容器を提供した後、消費者の使用感を測定した。
【0061】
【表2】
(1.0:非常に悪い、2.0:悪い、3.0:普通、4.0:良い、5.0:非常に良い)
【0062】
ゴム排出パッド50の吐出口51の個数による使用感を測定したところ、吐出口51の個数が100個未満であれば、内容物の排出が円滑ではないため、消費者の使用感が悪く、 吐出口51の個数が600個を超過であれば、内容物の排出量が多くなりすぎて消費者の使用感が悪く、ゴム排出パッド50が内容物の排出量を調節することができなくなる。
【0063】
そして、上記表2に示すように、吐出口51の個数が300個以上400個未満である場合、内容物の排出量が最も適切であり、使用感が非常に優れている。
【0064】
つまり、内容物がゴム排出パッド50の吐出口51を通過して排出されるため、吐出口は、0.01mm〜1.2mmの大きさにし、100個〜600個の個数にしてこそ、優れた使用感を得ることができ、適切に内容物の排出量を調節することができる。
【0065】
前記ゴム排出パッド50は端部に嵌め込み部52を有し、前記嵌め込み部52は容器本体30の内壁32に嵌め込まれ、ゴム排出パッド50が容器本体30の内壁32に固定結合される。
【0066】
本発明の一実施形態では、ゴム排出パッド50が容器本体30の内壁32に直接固定結合されるのに対し、図8a〜図8cに示すように、本発明の他の実施形態では、フレーム70をさらに備え、前記ゴム排出パッド50は、テンションキャップ60とフレーム70との間で結合された後、容器本体30に結合できる。
【0067】
前記フレーム70は、上端に結合突起71が設けられ、前記結合突起71にゴム排出パッド50の嵌め込み部52を嵌めて結合する。
【0068】
前記ゴム排出パッド50は、図8bおよび図8cに示すように、フレーム70に嵌合された後、テンションキャップ60に結合されて容器本体30の内壁32の嵌合突起34に嵌合されると、フレーム70なしに結合される場合よりも強固に結合できる。
【0069】
また、ゴム排出パッド50が結合されたフレーム70をテンションキャップ60に予め組み立てておいた後、容器本体30に組み立てると、本発明のゴム排出パッド付き化粧品容器を生産するとき、部品のモジュール化によって工程が簡便となり生産速度が増加する効果がある。
【0070】
前記テンションキャップ60は、上面にテンション突条61が設けられ、容器本体30の内壁32と外壁33との間に挿嵌される。
【0071】
前記テンション突条61は、図5図6d、図7および図8cに示すように、ゴム排出パッド50の縁部を押圧して前記ゴム排出パッド50をぴんと張るようにし、テンションキャップ60がゴム排出パッド50を容器本体30に堅固に結合することにより、ゴム排出パッド50の押圧時に、前記ゴム排出パッド50が容器本体30から離脱されることを防止する。
【0072】
次に、本発明の一実施形態に係るゴム排出パッド付き化粧品容器の組立方法および使用状態を詳細に説明する。
【0073】
本発明は、容器本体収容空間15を有する外容器10と、前記外容器10にヒンジ結合で結合される外容器蓋20とを含み、前記外容器10の内側に容器本体30が結合される。
【0074】
前記容器本体30は、容器の蓋40とヒンジ結合で結合される。
【0075】
その後、図6aおよび図6bに示すように、容器本体30の上端にゴム排出パッド50を結合して組み立てた後、図6cおよび図6dに示すように、容器本体30にテンションキャップ60を挿嵌することにより、本発明のゴム排出パッド付き化粧品容器の組み立てを完了する。
【0076】
または、前記ゴム排出パッド50が容器本体30に直接結合されず、図8a〜図8cに示すように、ゴム排出パッド50がフレーム70に結合されて、容器本体30に結合できる。
【0077】
前述の方法で組み立てられたゴム排出パッド付き化粧品容器の内容物を使用するためには、パフを使ってゴム排出パッド50を押圧する。
【0078】
前記ゴム排出パッド50を押圧すると、ゴム排出パッド50の弾性により前記ゴム排出パッド50が容器本体30の下側にまで押されることにより、前記容器本体30に収容された内容物を残量なく使用することができるという利点がある。
【0079】
また、前記容器本体30に収容されている内容物が前記ゴム排出パッド50の吐出口51から排出されるため、ゴム排出パッド50を押す力によって吐出口51の膨張大きさが変わるので、内容物の吐出量を調節できるという効果がある。
【0080】
図5図6d、図7および図8cに示すように、テンションキャップ60のテンション突条61がゴム排出パッド50の縁部を押圧してゴム排出パッド50をぴんと張るようにし、テンションキャップ60がゴム排出パッド50を容器本体30に堅固に結合することにより、使用者が本発明の化粧品容器を使用する際、前記ゴム排出パッド50が容器本体30から離脱することを防止できる。
【0081】
図7に示すように、容器本体30内には含浸部材80をさらに含むことができる。従来の低粘度な油中水型製品は、流通中の容器内で長期保管されるとき、内相の水相と外相の油相とが互いに分離される場合があるが、内容物を含浸部材80に含浸させておけば、スポンジタイプからなる含浸部材80の小さなセル内に内容物が入っているので、セル内の表面張力によって水相と油相に分離されないという利点がある。
【0082】
以上、本発明で説明したのは、ゴム排出パッド付き化粧品容器を実施するための一実施形態に過ぎないものである。本発明は、前記一実施形態に限定されるものではない。添付された請求の範囲で請求するように、本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば誰でも様々な変更実施を加え得る範囲まで本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。
【符号の説明】
【0083】
10 外容器
11 押しボタン
12 ロック片
13 結合突起
14 ヒンジブラケット装着溝
15 容器本体収容空間
20 外容器蓋
21 ロック突起
30 容器本体
31 内容物収容空間
32 内壁
33 外壁
34 嵌合突起
35 結合溝
36 ヒンジブラケット
37 ヒンジピン
40 容器蓋体
41 開閉つまみ
42 密閉片
43 ヒンジ突起
44 パフ内蔵空間
50 ゴム排出パッド
51 吐出口
52 嵌め込み部
60 テンションキャップ
61 テンション突条
70 フレーム
71 結合突起
80 含浸部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図6c
図6d
図7
図8a
図8b
図8c