(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
身筒(11)及びスリーブ(12)を相対回転することにより、テスター用棒状化粧料(99)を保持した紅皿(13)を昇降動させる繰り出し機構(14)を内装したテスター用繰り出し構造部(1)と、該テスター用繰り出し構造部(1)の下部が挿入され、身筒(11)を回動不能にしかし抜脱可能に係合してテスター用繰り出し構造部(1)を保持する保持部(61)を設け、先端より前記テスター用繰り出し構造部(1)のスリーブ(12)が突出するホルダー(6)とより成り、
該ホルダー(6)には市販棒状化粧料(100)を収納した市販棒状化粧料繰り出し容器(4)底部(41)が当接する当接部(62)を設け、口元側壁の対向した位置に、軸線と直行した一対の水平スリット(63)を穿設し、該水平スリット(63)の口元側に肉薄で湾曲したブリッジ状のストッパー片(64)を構成し、該ストッパー片(64)は、外方向に湾曲した時、市販棒状化粧料繰り出し容器(4)の外装体(45)が挿入可能となり、内方向に湾曲した時、ホルダー(6)内に突出し、その軸心を中心とした内接円径はテスター用繰り出し構造部(1)のスリーブ(12)外径及び市販棒状化粧料繰り出し容器(4)のスリーブ(44)外径よりも大径で、キャップ嵌合部(42)に当接可能な径として市販棒状化粧料繰り出し容器(4)をホルダー(6)内に挟持可能とし、
テスター用繰り出し構造部(1)と市販棒状化粧料繰り出し容器(4)とを選択して装着できるようにしたことを特徴とするテスター用棒状化粧料容器。
身筒(11)及びスリーブ(12)を相対回転することにより、テスター用棒状化粧料(99)を保持した紅皿(13)を昇降動させる繰り出し機構(14)を内装したテスター用繰り出し構造部(1)と、該テスター用繰り出し構造部(1)の下部が挿入され、身筒(11)を回動不能にしかし抜脱可能に係合してテスター用繰り出し構造部(1)を保持する保持部(79)を設け、先端より前記テスター用繰り出し構造部(1)のスリーブ(12)が突出するホルダー(6)とより成り、
該ホルダー(6)には市販棒状化粧料繰り出し容器(4)底部(41)が当接する当接部(77)を設け、口元より軸線に平行な一対の切り欠き(71)を刻設して構成する弾性を有した舌片(72)を対向した位置に設け、該舌片(72)の先端内壁に保持凸部(73)を突設し、該保持凸部(73)間の軸心を中心とした内接円径はテスター用繰り出し構造部(1)のスリーブ(12)外径及び市販棒状化粧料繰り出し容器(4)のスリーブ(44)外径よりも大径で、市販棒状化粧料繰り出し容器(4)の外装体(45)を乗り越え可能で、かつキャップ嵌合部(42)に当接可能な径として市販棒状化粧料繰り出し容器(4)をホルダー(6)内に挟持可能とし、
テスター用繰り出し構造部(1)と市販棒状化粧料繰り出し容器(4)とを選択して装着できるようにしたことを特徴とするテスター用棒状化粧料容器。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上のような問題点に鑑み、従来のテスター用棒状化粧料容器の陳列方法、市販棒状化粧料繰り出し容器の装着機能などはそのままに、市販棒状化粧料繰り出し容器を装着した場合の不用意な脱落を防止したテスター用棒状化粧料容器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上のような課題を解消するため、本発明のテスター用棒状化粧料容器は、身筒(11)及びスリーブ(12)を相対回転することにより、テスター用棒状化粧料(99)を保持した紅皿(13)を昇降動させる繰り出し機構(14)を内装したテスター用繰り出し構造部(1)と、このテスター用繰り出し構造部(1)の下部が挿入され、身筒(11)を回動不能にしかし抜脱可能に係合してテスター用繰り出し構造部(1)を保持する保持部(21,53)を設けたベース(2)と、このベース(2)と着脱可能に係合し、先端に前記テスター用繰り出し構造部(1)が挿入可能で、スリーブ(12)の先端が突出する突出穴(31,58)を穿設したカバー(3)とより成り、前記ベース(2)には市販棒状化粧料(100)を収納した市販棒状化粧料繰り出し容器(4)の底部(41)が当接する当接部(22,50)を設け、前記カバー(3)の突出穴(31,58)は、前記市販棒状化粧料繰り出し容器(4)のキャップ嵌合部(42)が底面(34,57)に当接して、市販棒状化粧料繰り出し容器(4)をベース(2)とカバー(3)内で挟持可能とし、テスター用繰り出し構造部(1)と市販棒状化粧料繰り出し容器(4)とを選択して装着できるようにしたものである。
【0007】
または、身筒(11)及びスリーブ(12)を相対回転することにより、テスター用棒状化粧料(99)を保持した紅皿(13)を昇降動させる繰り出し機構(14)を内装したテスター用繰り出し構造部(1)と、このテスター用繰り出し構造部(1)の下部が挿入され、身筒(11)を回動不能にしかし抜脱可能に係合してテスター用繰り出し構造部(1)を保持する保持部(61)を設け、先端より前記テスター用繰り出し構造部(1)のスリーブ(12)が突出するホルダー(6)とより成り、このホルダー(6)には市販棒状化粧料(100)を収納した市販棒状化粧料繰り出し容器(4)底部(41)が当接する当接部(62)を設け、口元側壁の対向した位置に、軸線と直行した一対の水平スリット(63)を穿設し、この水平スリット(63)の口元側に肉薄で湾曲したブリッジ状のストッパー片(64)を構成し、このストッパー片(64)は、外方向に湾曲した時、市販棒状化粧料繰り出し容器(4)の外装体(45)が挿入可能となり、内方向に湾曲した時、ホルダー(6)内に突出し、その軸心を中心とした内接円径はテスター用繰り出し構造部(1)のスリーブ(12)外径及び市販棒状化粧料繰り出し容器(4)のスリーブ(44)外径よりも大径で、キャップ嵌合部(42)に当接可能な径として市販棒状化粧料繰り出し容器(4)をホルダー(6)内に挟持可能とし、テスター用繰り出し構造部(1)と市販棒状化粧料繰り出し容器(4)とを選択して装着できるようにしたものである。
【0008】
または、身筒(11)及びスリーブ(12)を相対回転することにより、テスター用棒状化粧料(99)を保持した紅皿(13)を昇降動させる繰り出し機構(14)を内装したテスター用繰り出し構造部(1)と、このテスター用繰り出し構造部(1)の下部が挿入され、身筒(11)を回動不能にしかし抜脱可能に係合してテスター用繰り出し構造部(1)を保持する保持部(79)を設け、先端より前記テスター用繰り出し構造部(1)のスリーブ(12)が突出するホルダー(6)とより成り、このホルダー(6)には市販棒状化粧料繰り出し容器(4)底部(41)が当接する当接部(77)を設け、口元より軸線に平行な一対の切り欠き(71)を刻設して構成する弾性を有した舌片(72)を対向した位置に設け、この舌片(72)の先端内壁に保持凸部(73)を突設し、この保持凸部(73)間の軸心を中心とした内接円径はテスター用繰り出し構造部(1)のスリーブ(12)外径及び市販棒状化粧料繰り出し容器(4)のスリーブ(44)外径よりも大径で、市販棒状化粧料繰り出し容器(4)の外装体(45)を乗り越え可能で、かつキャップ嵌合部(42)に当接可能な径として市販棒状化粧料繰り出し容器(4)をホルダー(6)内に挟持可能とし、テスター用繰り出し構造部(1)と市販棒状化粧料繰り出し容器(4)とを選択して装着できるようにしたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は以上のように、テスター用棒状化粧料容器を倒立状態で陳列する陳列方法、テスター用繰り出し構造部(1)と市販棒状化粧料繰り出し容器(4)を選択的に装着できるようにした機能、などは従来のテスター用棒状化粧料容器と変わらず、市販棒状化粧料繰り出し容器(4)を装着する場合には、テスター用棒状化粧料容器の中に挟み込むような状態で保持しているため、試用を繰り返しても市販棒状化粧料繰り出し容器(4)が不用意に脱落してしまうようなことはない。しかもアダプターなどの特別なパーツを使用せずに実施できるため、本発明を実施したとしてもコストアップの要因とはならない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明実施形態1のテスター用棒状化粧料容器にテスター用繰り出し構造部を装着した状態の正面断面図である。
【
図2】本発明実施形態1のテスター用棒状化粧料容器に市販棒状化粧料繰り出し容器を装着した状態の正面断面図である。
【
図3】本発明実施形態1のテスター用棒状化粧料容器に市販棒状化粧料繰り出し容器を装着する説明図である。
【
図4】本発明実施形態2のテスター用棒状化粧料容器に市販棒状化粧料繰り出し容器を装着した状態の正面断面図である。
【
図5】本発明実施形態3のテスター用棒状化粧料容器にテスター用繰り出し構造部を装着した状態の正面断面図である。
【
図6】本発明実施形態3のテスター用棒状化粧料容器に市販棒状化粧料繰り出し容器を装着した状態の正面断面図である。
【
図7】本発明実施形態3のテスター用棒状化粧料容器に市販棒状化粧料繰り出し容器を装着する説明図である。
【
図8】本発明実施形態4のテスター用棒状化粧料容器にテスター用繰り出し構造部を装着した状態の正面断面図である。
【
図11】本発明実施形態4のテスター用棒状化粧料容器に市販棒状化粧料繰り出し容器を装着した状態の正面断面図である。
【
図13】本発明実施形態4のテスター用棒状化粧料容器に市販棒状化粧料繰り出し容器を装着する説明図である。
【
図14】本発明実施形態4のテスター用棒状化粧料容器に市販棒状化粧料繰り出し容器を装着する際の底面図である。
【
図15】本発明実施形態5のテスター用棒状化粧料容器にテスター用繰り出し構造部を装着した状態の正面断面図である。
【
図18】本発明実施形態5のテスター用棒状化粧料容器に市販棒状化粧料繰り出し容器を装着した状態の正面断面図である。
【
図19】本発明実施形態5のテスター用棒状化粧料容器に市販棒状化粧料繰り出し容器を装着する説明図である。
【
図20】本発明実施形態のテスター用棒状化粧料容器に装着されるテスター用繰り出し構造部の正面半断面図である。
【
図21】本発明実施形態のテスター用棒状化粧料容器に装着される市販棒状化粧料繰り出し容器の正面半断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明を実施するための形態1を説明する。まず、テスター用棒状化粧料99を収納したテスター用繰り出し構造部1をセットした場合について、
図1によって説明する。本発明実施形態1テスター用棒状化粧料容器は、テスター用棒状化粧料99を収納したテスター用繰り出し構造部1、ベース2、及びカバー3より成っており、テスター用繰り出し構造部1の先端がカバー3より突出し、倒立状態でテスター陳列台8の挿入穴81に挿入され、陳列されている。
【0012】
前記テスター用繰り出し構造部1は、
図20に示すように身筒11とスリーブ12が回動自在に脱落不能に連結している。このテスター用繰り出し構造部1には、テスター用棒状化粧料99を保持した紅皿13が内装され、更に前記身筒11とスリーブ12が相対回転することによって紅皿13を昇降動させる繰り出し機構14を内装している。また、身筒11の下部はスリーブ12の下端より突出している。この突出した身筒11の外側壁全周には、軸線と平行に回り止めローレット15を刻設している。更に身筒11の外側壁には、軸線と直行した係合凹溝16を周設している。
【0013】
前記ベース2は有底筒状をしており、開口側外側壁にカバー3が着脱可能に嵌合、連結する連結部23を設けている。この連結部23の外側壁には、係合突部24を突設している。また、ベース2の内壁全周には、軸線と平行に複数の板状の放射リブ25を設けている。この放射リブ25は、軸心に向かって、前記テスター用繰り出し構造部1の身筒11の外径よりも小径の位置まで突出している。この放射リブ25の開口部付近には、前記身筒11下部が挿入可能で、回り止めローレット15と回動不能に係合する保持部21が設けられ、放射リブ25との間に構成した段部26に身筒11の底部17が当接するようになっている。更に、保持部21の内側壁には、身筒11の係合凹溝16と抜脱可能に係合する保持突部27を設け、テスター用繰り出し構造部1を回動不能にしかし抜脱可能に保持している。このベース2は、収納される棒状化粧料の色が判別できるように、テスター用棒状化粧料99の色と一致した色に着色されている。
【0014】
カバー3は、有底筒状をしており、底面34に突出穴31を穿設し、前記ベース2に保持されたテスター用繰り出し構造部1のスリーブ12の先端が貫通し、外部に突出するようになっている。また、カバー3の開口側は、ベース2の連結部23に嵌合しており、内側壁に連結部23の係合突部24と抜脱可能に係合する係合凹部32を設けている。このカバー3は、ベース2に嵌合した状態でテスター用繰り出し構造部1を抜き差しできるようになっている。
【0015】
次に本実施形態1のテスター用棒状化粧料容器に市販棒状化粧料繰り出し容器4をセットした場合について
図2によって説明する。ベース2及びカバー3内には、市販棒状化粧料繰り出し容器4が保持され、市販棒状化粧料繰り出し容器4の先端がカバー3より突出し、倒立状態でテスター陳列台8の挿入穴81に挿入され、陳列されている。
【0016】
市販棒状化粧料繰り出し容器4は、
図21に示すように外装体45、この外装体45より突出したスリーブ44、及びキャップ46より成るが、本発明実施形態のテスター用棒状化粧料容器への装着はキャップ46を取り去って行う。この市販棒状化粧料繰り出し容器4には、市販棒状化粧料100を保持した紅皿47が内装され、外装体45とスリーブ44を相対回転させることにより紅皿47を昇降動させる繰り出し機構48を内装している。
【0017】
カバー3は、開口部側より市販棒状化粧料繰り出し容器4が挿入可能となっており、突出穴31よりスリーブ44が外部に突出するようになっている。この時、キャップ46が抜脱可能に嵌合するキャップ嵌合部42の先端がカバー3の底面34に設けられた突出穴31の周囲に当接して下方への脱落を防止している。更にカバー3の内周面には、軸線と平行に多数の保持リブ33を突設し、外装体45の外周に当接して市販棒状化粧料繰り出し容器4を径方向のガタツキなく保持している。また、ベース2の先端部は、カバー3に嵌合した際、市販棒状化粧料繰り出し容器4の底部41が当接する当接部22となっており、市販棒状化粧料繰り出し容器4をベース2の当接部22とカバー3の底面34の間に軸線方向のガタツキなく保持している。
【0018】
本発明実施形態1のテスター用棒状化粧料容器よりテスター用繰り出し構造部1を除去し、市販棒状化粧料繰り出し容器4を装着する場合について
図3により説明する。テスター用繰り出し構造部1の抜き差しは、ベース2にカバー3が嵌合した状態で行える。この状態でテスター用繰り出し構造部1を係合凹溝16と保持突部27の係合力に抗して抜き取ればよい。テスター用棒状化粧料容器に市販棒状化粧料繰り出し容器4を装着する場合には、テスター用繰り出し構造部1を除去し、ベース2よりカバー3を抜脱し、カバー3内に市販棒状化粧料容器4を挿入し、再度ベース2を嵌合させればよい。その結果、市販棒状化粧料繰り出し容器4のスリーブ44はカバー3の突出穴31より突出し、キャップ嵌合部42の先端がカバー3の底面34に当接した状態でベース2の先端の当接部22が市販棒状化粧料繰り出し容器4の底部41に当接して、軸線方向のガタツキをなくし、カバー3の保持リブ33が市販棒状化粧料繰り出し容器4の外装体45側面に当接して径方向のガタツキをなくし、安定した保持が可能となっている。
【0019】
本発明実施形態2を説明する。実施形態1と本実施形態2の相違点は、カバー3に設けられた突出穴31の内径が、市販棒状化粧料繰り出し容器4のキャップ嵌合部42外径よりも僅かに大径とした点にある。その結果、
図4に示したように、テスター用棒状化粧料容器に市販棒状化粧料繰り出し容器4を装着した際、スリーブ44及び外装体45のキャップ嵌合部42が突出穴31より突出し、カバー3の底面34に、市販棒状化粧料繰り出し容器4にキャップ46を嵌合させた際、キャップ46の先端が当接するキャップ当接部分43が当接する。そのため、テスター用棒状化粧料容器に市販棒状化粧料繰り出し容器4を装着した際のカバー3より突出する突出量Lが増え、繰り出し操作し易くなる。
【0020】
本発明実施形態3を
図5〜7により説明する。本実施形態3と前述した実施形態の相違点は、テスター用棒状化粧料容器のベース2とカバー3をヒンジ5により開閉自在に連結した点にある。その結果、ベース2とカバー3を一体に成形することが可能となり、省パーツとなる。
【0021】
ベース2及びカバー3の反ヒンジ5側の開口縁部には、ベース2とカバー3が閉じた状態で係合し、かつ任意にその係合を解除できるフック51及び係合部52を設ける。
【0022】
ベース2は天井面55を有しており、この天井面55より筒状の保持筒85が垂下している。この保持筒85の内径は、前記テスター用繰り出し構造部1の身筒11よりも僅かに大径で、身筒11部分が挿入可能な保持部53となっている。この保持部53には、前記身筒11の回り止めローレット15に係合する縦リブ56及び、テスター用繰り出し構造部1の身筒11の底部17が天井面55に当接した状態で係合凹溝16に係合する保持突部54を設け、テスター用繰り出し構造部1を回動不能に且つ、抜脱可能に係合保持している。また、この保持筒85の先端部分は、市販棒状化粧料繰り出し容器4の底部41に当接する当接部50となっている。このベース2の先端部分には、色チップ7が止着されている。この色チップ7は、収納される棒状化粧料の色が判別できるように、テスター用棒状化粧料99の色と一致した色に着色されている。
【0023】
カバー3は有底筒状をしており、底面57に突出穴58を穿設し、前記ベース2に保持されたテスター用繰り出し構造部1のスリーブ12が貫通し、外部に突出するようになっている。この突出穴57の内径は、前記テスター用繰り出し構造部1のスリーブ12外径よりも大径で、かつ市販棒状化粧料繰り出し容器4のキャップ嵌合部42の外径よりも若干大径になっている。また、カバー3の開口側(ヒンジ5側)よりは、市販棒状化粧料繰り出し容器4が挿入可能となっており、突出穴58よりスリーブ44が外部に突出するようになっている。この時、キャップ嵌合部42のキャップ当接部分43がカバー3の突出穴58の周囲に当接して下方へ脱落しないようになっている。更にカバー3の内周面には、軸線と平行に多数の保持リブ59を突設し、外装体45の外周に当接して市販棒状化粧料繰り出し容器4を径方向のガタツキなく保持している。また、市販棒状化粧料繰り出し容器4を、ベース2の保持部53先端の当接部50とカバー3の底面57の間に軸線方向のガタツキなく保持している。尚、カバー3は、ベース2に嵌合した状態でテスター用繰り出し構造部1を抜き差しできるようになっている。
【0024】
本発明実施形態3のテスター用棒状化粧料容器よりテスター用繰り出し構造部1を除去し、市販棒状化粧料繰り出し容器4を装着する場合について
図7により説明する。テスター用繰り出し構造部1の抜き差しは、ベース2とカバー3が閉じた状態(フック51と係合部52が係合した状態)で行える。この状態でテスター用繰り出し構造部1を係合凹溝16と保持突部54の係合力に抗して抜き取ればよい。テスター用棒状化粧料容器に市販棒状化粧料繰り出し容器4を装着する場合には、テスター用繰り出し構造部1を除去し、フック51と係合部52の係合を解除してベース2を開き、その開口部よりカバー3内に市販棒状化粧料容器4を挿入し、再度ベース2を閉じてカバー3と係合させればよい。
【0025】
本発明実施形態4を
図8〜
図14より説明する。本実施形態4と前述した実施形態の相違点は、テスター用棒状化粧料容器がベース2とカバー3より構成するのではなく、ホルダー6の1パーツで構成した点にある。
【0026】
ホルダー6は天井面65を有しており、この天井面65より筒状の保持筒60が垂下している。この保持筒60の内径は、前記テスター用繰り出し構造部1の身筒11よりも僅かに大径で、身筒11部分が挿入可能な保持部61となっている。この保持部61には、前記身筒11の回り止めローレット15に係合する縦リブ67及び、テスター用繰り出し構造部1の身筒11の底部17が天井面65に当接した状態で係合凹溝16に係合する保持突部68を設け、テスター用繰り出し構造部1を回動不能に且つ、抜脱可能に係合保持している。また、この保持筒60の先端部分は、市販棒状化粧料繰り出し容器4の底部41に当接する当接部62となっている。ホルダー6の内周面には、軸線と平行に多数の保持リブ69を突設し、市販棒状化粧料繰り出し容器4の外装体45の外周に当接して市販棒状化粧料繰り出し容器4を径方向のガタツキなく保持する。このホルダー6の先端部分には、色チップ7が止着されている。この色チップ7は、収納される棒状化粧料の色が判別できるように、テスター用棒状化粧料99の色と一致した色に着色されている。
【0027】
更にホルダー6の口元側壁の対向した位置に、軸線と直行した一対の水平スリット63を穿設している。この水平スリット63の口元側には、肉薄で湾曲したブリッジ状のストッパー片64を構成している。このストッパー片64は、中央部分を押圧することによって突出方向が反転するようになっている。ストッパー片64が内方向に湾曲すると、
図10及び
図12に示したようにホルダー6内に突出し、その軸心を中心とした内接円径はテスター用繰り出し構造部1のスリーブ12外径及び市販棒状化粧料繰り出し容器4のキャップ嵌合部42外径より大径となっている。その結果、テスター用繰り出し構造部1は、
図8及び
図10に示したようにストッパー片64の湾曲方向に関係なく抜き差しできる。また、市販棒状化粧料繰り出し容器4は、ストッパー片64が外方向に湾曲すると、
図14に示したようにホルダー6の開口側より、市販棒状化粧料繰り出し容器4の外装体45が挿入可能となり、ストッパー片64が内方向に湾曲すると、
図11及び
図12に示したようにキャップ嵌合部42のキャップ当接部分43が当接して、前記保持部61の当接部66との間に脱落不能に挟持可能となる。
【0028】
本発明実施形態4のテスター用棒状化粧料容器よりテスター用繰り出し構造部1を除去し、市販棒状化粧料繰り出し容器4を装着する場合について
図13により説明する。テスター用繰り出し構造部1の抜き差しは、ストッパー片64の湾曲方向に関係なく行える。この状態でテスター用繰り出し構造部1を係合凹溝16と保持突部68の係合力に抗して抜き取ればよい。テスター用棒状化粧料容器に市販棒状化粧料繰り出し容器4を装着する場合には、テスター用繰り出し構造部1を除去し、ストッパー片64の湾曲方向を外方向にして、ホルダー6内に市販棒状化粧料繰り出し容器4を挿入し、再度ストッパー片64の湾曲方向を内方向にして、市販棒状化粧料繰り出し容器4をホルダー6内に保持させればよい。
【0029】
本発明実施形態5を
図15〜19より説明する。本実施形態5と前述した実施形態4の相違点は、市販棒状化粧料繰り出し容器4の保持方法にある。
【0030】
ホルダー6は天井面74を有しており、この天井面74の側壁よりは、軸線と平行に複数の板状の放射リブ75を突設している。この放射リブ75は、前記テスター用繰り出し構造部1の身筒11下部が挿入可能で、回り止めローレット15と回動不能に係合している。更に、放射リブ75の内側壁には、テスター繰り出し構造部1の身筒11の底部17が天井面74に当接した状態で係合凹溝16と抜脱可能に係合する保持突部76を設け、
図15のようにテスター用繰り出し構造部1を回動不能にしかし抜脱可能に保持している。また、この放射リブ75の先端部分は、市販棒状化粧料繰り出し容器4の底部41に当接する当接部77となっている。ホルダー6の内周面には、軸線と平行に多数の保持リブ78を突設し、この保持リブ78が市販棒状化粧料繰り出し容器4の外装体45の外周に当接して
図18のように市販棒状化粧料繰り出し容器4を径方向のガタツキなく保持する。このホルダー6の先端部分には、色チップ7が止着されている。この色チップ7は、収納される棒状化粧料の色が判別できるように、テスター用棒状化粧料99の色と一致した色に着色されている。
【0031】
更に
図17のようにホルダー6の口元の対向した位置に、軸線と平行に2本の切り欠き71を刻設し、この切り欠き71の間に弾性を有した舌片72を構成している。この舌片72の先端内側壁には、保持凸部73を突設している。この保持凸部73は、ホルダー6内に突出し、その軸心を中心とした内接円径は
図15及び
図16のようにテスター用繰り出し構造部1のスリーブ12外径よりも大径で、
図18のように市販棒状化粧料繰り出し容器4のキャップ嵌合部42より大径で、外装体45外径よりも小径となっている。その結果、テスター用繰り出し構造部1は、保持凸部73に関係なく抜き差しできる。また、市販棒状化粧料繰り出し容器4は、舌片72を変形させて保持凸部73が市販棒状化粧料繰り出し容器4の外装体45を乗り越え、挿入可能となり、保持凸部73がキャップ嵌合部42のキャップ当接部分43に係合して、前記放射リブ75の当接部66との間に脱落不能に挟持される。
【0032】
本発明実施形態5のテスター用棒状化粧料容器よりテスター用繰り出し構造部1を除去し、市販棒状化粧料繰り出し容器4を装着する場合について説明する。テスター用繰り出し構造部1の抜き差しは、テスター用繰り出し構造部1を係合凹溝16と保持突部76の係合力に抗して抜き取ればよい。テスター用棒状化粧料容器に市販棒状化粧料繰り出し容器4を装着する場合には、テスター用繰り出し構造部1を除去し、ホルダー6内に市販棒状化粧料繰り出し容器4を挿入し、舌片72を変形させて保持凸部73が外装体45を乗り越え、キャップ嵌合部42のキャップ当接部分43に係合させて市販棒状化粧料繰り出し容器4をホルダー6内に保持させればよい。
【実施例】
【0033】
以上のように、本発明を実施する形態について説明したが、テスター用繰り出し構造部1は、市販棒状化粧料繰り出し容器4の外装体45を除いた構造部分を流用して構成することも可能である。この場合、市販棒状化粧料繰り出し容器4の製造時に発生した不良のうち、機能的な不良以外を救済、流用することが可能となる。逆に、テスター用繰り出し構造部1の繰り出し機構14と、市販棒状化粧料繰り出し容器4の繰り出し機構48のメカニズムを一致させる必要もない。また、実施形態においては、テスター用繰り出し構造部1の繰り出し機構14と、市販棒状化粧料繰り出し容器4の繰り出し機構48は、相対回転により昇降動する繰り出し機構を説明したが、摺動操作による繰り出し機構など、機構による制限はない。
【0034】
また、テスター用繰り出し構造部1を保持する保持部21,53,61、79は、軸線と平行に設けた多数の放射リブ25,75、若しくは保持筒60,85より成る構成を説明したが、保持部21,53,61、79の構成はどちらでも良く、その構成によって実施形態が限定されるようなことはない。テスター用繰り出し構造部1の底部17が当接する部位も、段部26を特別に設けても、天井面55,65,74であっても、その構成によって実施形態が限定されるようなことはない。テスター用繰り出し構造部1を回動不能に係合保持する構成も、回り止めローレット15と放射リブ25、75若しくは縦リブ56、67の組み合わせから成る構成に限定されるものではない。同様に、テスター用繰り出し構造部1を抜脱可能に係合保持する係合凹溝16と保持突部27,54,68,76の組み合わせも、逆にすることも可能である。
【0035】
実施形態1においては、ベース2の係合突部24がカバー3の係合凹部32と係合してベース2とカバー3が嵌合保持される構成を説明したが、その配置を逆にすることが可能であることは言うまでもない。また、例えばネジ結合などのベース2とカバー3が嵌合保持され、且つその嵌合が任意で解除できる構成を利用することも可能である。
【0036】
実施形態3の構成の場合、ベース2を閉じた状態で保持し、かつその係合を任意で解除できるフック51及び係合部52の配置も逆にすることも可能である。この係合保持機構は、ベース2を閉じた状態で保持し、かつその係合を任意で解除できる機構であれば、実施可能であることは言うまでもない。また、実施形態3では突出穴58の内径を市販棒状化粧料繰り出し容器4のキャップ嵌合部42の外径よりも僅かに大径にして、カバー3の底面57がキャップ当接部分43に当接する構成を説明したが、実施形態1のように、突出穴58の内径をテスター用繰り出し構造部1及び市販棒状化粧料繰り出し容器4のスリーブ12,44の外径よりも僅かに大径にして、カバー3の底面57がキャップ嵌合部42の先端に当接するよう構成してもよい。
【0037】
また、収納される棒状化粧料の色が判別できるように、ベース2をテスター用棒状化粧料99の色と一致した色に着色したり(実施形態1および2)、テスター用棒状化粧料99の色と一致した色に着色した色チップ7を止着したり(実施形態3、4、5)しているが、その構成によって実施形態が限定されるようなことはなく、実施形態1及び2のベース2にテスター用棒状化粧料99の色と一致した色に着色した色チップ7を止着することも、実施形態3のベース2や実施形態4及び5のホルダー6をテスター用棒状化粧料99の色と一致した色に着色することも可能である。この着色方法は、樹脂の着色成形、塗装、印刷など、その仕様によって選定すればよく、少なくとも一部分を着色することにより色の判別効果は期待できる。