特許第6332955号(P6332955)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6332955
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】マップ表示方法及びマップ表示装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20180521BHJP
【FI】
   G06F17/30 220Z
   G06F17/30 360Z
   G06F17/30 350C
【請求項の数】12
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-253229(P2013-253229)
(22)【出願日】2013年12月6日
(65)【公開番号】特開2015-111346(P2015-111346A)
(43)【公開日】2015年6月18日
【審査請求日】2016年10月28日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 第30条第2項適用、平成25年6月10日ウェブサイト(http://54.250.125.75/login/R103ogs)にて発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 第30条第2項適用、平成25年8月2日日経産業新聞平成25年8月2日付日刊、第1面において公開
(73)【特許権者】
【識別番号】313016554
【氏名又は名称】株式会社toor
(73)【特許権者】
【識別番号】502457249
【氏名又は名称】サイバネットシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119677
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100115794
【弁理士】
【氏名又は名称】今下 勝博
(72)【発明者】
【氏名】高枝 佳男
(72)【発明者】
【氏名】金田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】矢野 弘海
(72)【発明者】
【氏名】大原 康生
【審査官】 樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−323815(JP,A)
【文献】 特開2007−122126(JP,A)
【文献】 特開2004−178604(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メタ情報に時期情報を含むとともに時期情報とは異なるベクトル化可能なベクトル情報を含む単位データを複数有するデータ群を、ベクトル情報に基づいて単位データごとにベクトル化し、ベクトルによって表される点を、ベクトル情報の内容の近さに応じてマップ上に配置するマップ化手順と、
設定された時期情報に該当する単位データを前記データ群のなかから抽出する抽出手順と、
前記マップ上に配置されている各単位データの点のうちの抽出された単位データの点を強調する強調手順と、
を有するマップ表示方法。
【請求項2】
前記データ群に含まれる時期情報を、時系列順にタイムスケールの目盛りに割り当てるタイムスケール作成手順を前記マップ化手順と前記抽出手順の間にさらに有し、
前記抽出手順において、前記タイムスケールの目盛りで設定された時期情報に該当する単位データを前記データ群のなかから抽出する
ことを特徴とする請求項1に記載のマップ表示方法。
【請求項3】
前記抽出手順において、抽出した単位データの個数を算出し、
前記強調手順において、算出した個数を前記目盛りの近傍に配置する
ことを特徴とする請求項2に記載のマップ表示方法。
【請求項4】
前記抽出手順における前記設定された時期情報は、時系列順に順次設定され、
前記強調手順において、抽出された単位データを時系列順に順次強調する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のマップ表示方法。
【請求項5】
前記データ群は、各単位データに共通の1以上のメタ情報をもち、
前記抽出手順において、前記メタ情報のうちの少なくともいずれかの値がさらに設定され、設定された時期情報に該当するとともに設定されたメタ情報の値に該当する単位データを前記データ群のなかから抽出する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のマップ表示方法。
【請求項6】
前記データ群は、各単位データに共通の1以上のメタ情報をもち、
前記抽出手順において、前記メタ情報のうちの設定されたメタ情報について、抽出された単位データで形成される集合内での出現頻度を算出し、
前記強調手順において、設定された特定の出現頻度のメタ情報の値を前記マップの近傍に配置する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のマップ表示方法。
【請求項7】
メタ情報に時期情報を含むとともに時期情報とは異なるベクトル化可能なベクトル情報を含む単位データを複数有するデータ群を、時期情報とは異なる情報に基づいて単位データごとにベクトル化し、ベクトルによって表される点を、ベクトルの近さを表すマップ上に配置するマップ化部と、
設定された時期情報に該当する単位データを前記データ群のなかから抽出する抽出部と、
前記マップ上に配置されている各単位データの点のうちの抽出された単位データの点を強調する強調部と、
を備えるマップ表示システム。
【請求項8】
前記データ群に含まれる時期情報を、時系列順にタイムスケールの目盛りに割り当てるタイムスケール作成部をさらに備え、
前記抽出部は、前記タイムスケールの目盛りで設定された時期情報に該当する単位データを前記データ群のなかから抽出する
ことを特徴とする請求項7に記載のマップ表示システム。
【請求項9】
前記抽出部は、抽出した単位データの個数を算出し、
前記強調部は、算出した個数を前記目盛りの近傍に配置する
ことを特徴とする請求項8に記載のマップ表示システム。
【請求項10】
前記抽出部における前記設定された時期情報は、時系列順に順次設定され、
前記強調部は、抽出された単位データを時系列順に順次強調する
ことを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載のマップ表示システム。
【請求項11】
前記データ群は、各単位データに共通の1以上のメタ情報をもち、
前記抽出部は、前記メタ情報のうちの少なくともいずれかの値がさらに設定され、設定された時期情報に該当するとともに設定されたメタ情報の値に該当する単位データを前記データ群のなかから抽出する
ことを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載のマップ表示システム。
【請求項12】
前記データ群は、各単位データに共通の1以上のメタ情報をもち、
前記抽出部は、前記メタ情報のうちの設定されたメタ情報について、抽出された単位データで形成される集合内での出現頻度を算出し、
前記強調部は、設定された特定の出現頻度のメタ情報の値を前記マップの近傍に配置する
ことを特徴とする請求項7から11のいずれかに記載のマップ表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書相互間の内容の近さを表示するマップ表示方法及びマップ表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
大量の文書のなかから内容の近い文書を検索するサービスが提供されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1は、類似文書が近くに配置されるよう各文書の点をプロットする。これにより、各文書間の類似性を表すマップを作成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO2008/143116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
技術動向、ファッションの流行、センサーの測定値など、時期的な情報の流動性を比較検討したい場合は多い。このような場合に、特許文献1のマップは、時期で抽出した後に、抽出した集合についてマップを作成する必要があるため、比較したい時期の数だけ同じ作業を繰り返さなければなかった。また、特許文献1のマップは、抽出する時期をユーザが設定する必要があるため、ユーザに比較検討する対象の知識が求められた。そのため、特許文献1のマップを用いて時期的な情報の流動性を比較検討することは容易ではなかった。
【0005】
そこで、本発明は、時期的な情報の流動性の比較検討を容易にするマップ表示方法及びマップ表示システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明は、マップを表示した状態で、ユーザから指定された時期と一致する点を強調表示する。
【0007】
本願発明のマップ表示方法は、
メタ情報に時期情報を含むとともに時期情報とは異なるベクトル化可能なベクトル情報を含む単位データを複数有するデータ群を、ベクトル情報に基づいて単位データごとにベクトル化し、ベクトルによって表される点を、ベクトルの近さを表すマップ上に配置するマップ化手順と、
設定された時期情報に該当する単位データを前記データ群のなかから抽出する抽出手順と、
前記マップ上に配置されている各単位データの点のうちの抽出された単位データの点を強調する強調手順と、
を有する。
【0008】
本願発明のマップ表示方法では、
前記データ群に含まれる時期情報を、時系列順にタイムスケールの目盛りに割り当てるタイムスケール作成手順を前記マップ化手順と前記抽出手順の間にさらに有し、
前記抽出手順において、前記タイムスケールの目盛りで設定された時期情報に該当する単位データを前記データ群のなかから抽出してもよい。
【0009】
本願発明のマップ表示方法では、
前記抽出手順において、抽出した単位データの個数を算出し、
前記強調手順において、算出した個数を前記目盛りの近傍に配置してもよい。
【0010】
本願発明のマップ表示方法では、
前記抽出手順における前記設定された時期情報は、時系列順に順次設定され、
前記強調手順において、抽出された単位データを時系列順に順次強調してもよい。
【0011】
本願発明のマップ表示方法では、
前記データ群は、各単位データに共通の1以上のメタ情報をもち、
前記抽出手順において、前記メタ情報のうちの少なくともいずれかの値がさらに設定され、設定された時期情報に該当するとともに設定されたメタ情報の値に該当する単位データを前記データ群のなかから抽出してもよい。
【0012】
本願発明のマップ表示方法では、
前記データ群は、各単位データに共通の1以上のメタ情報をもち、
前記抽出手順において、前記メタ情報のうちの設定されたメタ情報について、抽出された単位データで形成される集合内での出現頻度を算出し、
前記強調手順において、設定された特定の出現頻度のメタ情報の値を前記マップの近傍に配置してもよい。
【0013】
本願発明のマップ表示システムは、
メタ情報に時期情報を含むとともに時期情報とは異なるベクトル化可能なベクトル情報を含む単位データを複数有するデータ群を、時期情報とは異なる情報に基づいて単位データごとにベクトル化し、ベクトルによって表される点を、ベクトルの近さを表すマップ上に配置するマップ化部と、
設定された時期情報に該当する単位データを前記データ群のなかから抽出する抽出部と、
前記マップ上に配置されている各単位データの点のうちの抽出された単位データの点を強調する強調部と、
を備える。
【0014】
本願発明のマップ表示システムでは、
前記データ群に含まれる時期情報を、時系列順にタイムスケールの目盛りに割り当てるタイムスケール作成部をさらに備え、
前記抽出部は、前記タイムスケールの目盛りで設定された時期情報に該当する単位データを前記データ群のなかから抽出してもよい。
【0015】
本願発明のマップ表示システムでは、
前記抽出部は、抽出した単位データの個数を算出し、
前記強調部は、算出した個数を前記目盛りの近傍に配置してもよい。
【0016】
本願発明のマップ表示システムでは、
前記抽出部における前記設定された時期情報は、時系列順に順次設定され、
前記強調部は、抽出された単位データを時系列順に順次強調してもよい。
【0017】
本願発明のマップ表示システムでは、
前記データ群は、各単位データに共通の1以上のメタ情報をもち、
前記抽出部は、前記メタ情報のうちの少なくともいずれかの値がさらに設定され、設定された時期情報に該当するとともに設定されたメタ情報の値に該当する単位データを前記データ群のなかから抽出してもよい。
【0018】
本願発明のマップ表示システムでは、
前記データ群は、各単位データに共通の1以上のメタ情報をもち、
前記抽出部は、前記メタ情報のうちの設定されたメタ情報について、抽出された単位データで形成される集合内での出現頻度を算出し、
前記強調部は、設定された特定の出現頻度のメタ情報の値を前記マップの近傍に配置してもよい。
【0019】
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、時期的な情報の流動性の比較検討を容易にするマップ表示方法及びマップ表示システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態に係るマップ表示システムの構成の一例を示す。
図2】本発明の実施形態に係るマップ表示システムのシーケンスを示す。
図3】単位データが公開特許公報である場合のデータ群の一例を示す。
図4】マップ化の一例を示す。
図5】表示部への第1の表示例を示す。
図6】表示部への第2の表示例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
【0023】
(実施形態1)
図1に、本実施形態に係るマップ表示システムの構成例を示す。本実施形態に係るマップ表示システムは、サーバ10と、ストレージ20と、ユーザ端末30を備える。ストレージ20は、サーバ10からアクセス可能な任意の記憶媒体である。サーバ10、ストレージ20及びユーザ端末30は、いずれも任意の数を採用しうるが、本実施形態では、サーバ10が1台、ストレージ20が2台、ユーザ端末30が1台の場合について示す。
【0024】
図2に、本実施形態に係るマップ表示システムのシーケンスを示す。ストレージ20は、複数の単位データを保持する。単位データは、時期情報と、ベクトル化可能なベクトル情報と、を含む。ユーザ端末30は、通信ネットワークを介してマップ化要求を送信する(S101)。サーバ10は、ユーザ端末30からマップ化要求を受信すると、ストレージ20から複数の単位データを取得し(S102)、取得した単位データを用いて要求のあったマップを作成し(S103)、マップをユーザ端末30へ送信する(S104)。ユーザ端末30は、サーバ10から受信したマップを表示する(S105)。
【0025】
ユーザ端末30から時期が設定されると(S106)、サーバ10は、マップのうちの設定された時期情報に該当する単位データを抽出し(S107)抽出した単位データを強調し(S108)、強調した新たなマップをユーザ端末30へ送信する(S109)。ユーザ端末30は、サーバ10から受信したマップを表示する(S110)。
【0026】
ベクトル化の可能な情報であればマップ化は可能である。本発明は、時期情報を有し、かつ、ベクトル化の可能なベクトル情報を有する任意の情報について適用できるが、本実施形態では一例として、単位データが公開特許公報である場合について説明する。公開特許公報には、出願日、公開日、優先日といった時期情報とともに、請求の範囲、詳細の説明、要約といったベクトル情報を含む。請求の範囲、詳細の説明、要約には単語が含まれていることから、単語を要素とする文書ベクトルを公開特許公報ごとに生成することができる。
【0027】
図3に、本実施形態に係る公開特許公報の一例を示す。2010年10月にA社が出願した出願が公開番号PNで公開され、2004年5月にB社が出願した出願が公開番号PNで公開され、2011年10月にC社が出願した出願が公開番号PNで公開され、2003年10月にD社が出願した出願が公開番号PNで公開されているとする。
【0028】
サーバ10は、通信ネットワークを介してユーザ端末30及びストレージ20とデータの送受信を行う通信機能部(不図示)と、マップを作成するための構成を備える。マップを作成するための構成は、例えば、マップ化部11と、タイムスケール作成部17と、抽出部15と、強調部16と、を備える。
【0029】
サーバ10は、マップを作成するに際し、本実施形態に係るマップ表示方法を実行する。本実施形態に係るマップ表示方法は、マップ化手順と、タイムスケール作成手順と、抽出手順と、強調手順と、を順に有する。マップ化手順及びタイムスケール作成手順は図2に示すステップS103において行い、抽出手順は図2に示すステップS107において行い、強調手順は図2に示すステップS108において行う。
【0030】
マップ化手順では、マップ化部11が、単位データを複数有するデータ群を、ベクトル情報に基づいて単位データごとにベクトル化し、ベクトルによって表される点を、ベクトルの近さを表すマップ上に配置する。ベクトル情報は、例えば、詳細な説明に記載された文字列である。詳細な説明に記載された文字列は単語を含むため、単語を要素とするベクトル化が可能である。
【0031】
図4は、マップ上への配置例である。マップ上の各点が、各公開特許公報を表す。発明内容の近い公開特許公報ほど近くに配置される。詳細な説明に記載された文字列に基づいて公開特許公報ごとにベクトル化することで、詳細な説明に記載された発明の近さを表すマップ上に、PN〜PNの各点を配置することができる。マップ化の方法は任意であるが、例えば、概念検索アルゴリズムにおけるベクトル空間モデルを用いることができる。
【0032】
タイムスケール作成手順では、タイムスケール作成部17が、マップ化するデータ群に含まれる時期情報を、時系列順にタイムスケールの目盛りに割り当てる。タイムスケールの形状は任意であるが、例えば、図5に示すような1軸上に、出願日を時系列順に割り当てる。このとき、1つの目盛りは、出願日の1日だけを示してもよいし、2003年1月1日〜2003年12月31日のように期間を示してもよい。
【0033】
サーバ10が、図4に示すマップの近傍にタイムスケールの配置された画面表示をユーザ端末30へ送信する(S104)。すると、ユーザ端末30が、図4に示すマップとともにタイムスケールを表示する(S105)。
【0034】
タイムスケールのうちメモリの1つがユーザ端末30から設定され設定され(S106)、そのメモリが2003年7月10日〜2004年12月5日の出願日を示すとする。すると、サーバ10は抽出手順(S107)を実行する。抽出手順では、抽出部15が、設定された時期情報に該当する単位データをデータ群のなかから抽出する。抽出部15は、出願日が2003年7月10日〜2004年12月5日に含まれる公開番号PN及びPNの公開特許公報を抽出する。そして、強調手順(S108)において、強調部16は、公開番号PNの公開特許公報を示す点Pと、公開番号PNの公開特許公報を示す点Pと、を強調する。これにより、マップのうちの設定された時期情報に該当する点を強調した新たなマップを作成することができる。強調の方法は任意であるが、例えば、図5に示すように、点の周囲を点とは異なる色で囲む。そして、ステップS109及びS110を行う。これにより、ユーザ端末30に、図5に示すマップを表示することができる。
【0035】
さらにタイムスケールのうちメモリの1つがユーザ端末30から設定され設定され(S106)、そのメモリが2010年7月28日〜2011年12月24日の出願日を示すとする。すると、サーバ10は抽出手順(S107)を実行する。抽出手順では、抽出部15は、出願日が2010年7月28日〜2011年12月24日に含まれる公開番号PN及びPNの公開特許公報を抽出する。そして、強調手順(S108)において、強調部16は、図6に示すように、公開番号PNの公開特許公報を示す点Pと、公開番号PNの公開特許公報を示す点Pと、を強調する。そして、ステップS109及びS110を行う。これにより、ユーザ端末30に、図6に示すマップを表示することができる。
【0036】
以上説明したように、サーバ10が図5図6に示すマップをユーザ端末30へ送信し(S109)、ユーザ端末30が図5図6に示すマップを表示する(S110)。図5図6に示すマップは、発明の類似性を表したマップはそのままに、設定された時期に該当する点のみが強調されている。このため、本実施形態に係るマップ表示システムは、時期的な情報の流動性の比較検討を容易に行うことができる。
【0037】
なお、抽出手順において設定される時期情報は、自動で時系列順に順次設定されてもよい。例えば、ステップS104においてユーザ端末30へ送信されるマップの近傍に自動再生ボタンを配置する。ユーザ端末30において自動再生ボタンが押されると、ユーザ端末30は自動再生指示をサーバ10へ送信する。抽出部15は、自動再生指示を取得すると、時系列順に時期情報を自動で設定する。抽出部15は、設定する時期情報を時系列順に順次変更しながら、設定した時期情報に該当する公開特許公報をデータ群のなかから順次抽出する。そして、強調部15は、時期情報ごとに抽出した公開特許公報群を順次強調し、時系列順にアニメーション化する。これにより、公開特許公報の時期の移り変わりに従った分布の遷移を表示することができる。
【0038】
また、抽出手順では、抽出部15は、抽出した単位データの個数を算出することが好ましい。例えば、出願日が2003年7月10日〜2004年12月5日に含まれる公開特許公報の件数がM件であったとする。この場合、強調手順において、強調部16は、算出した個数「M件」を目盛りの近傍に配置する。これにより、図5に示すように、目盛りの近傍に、設定された時期に該当する公開特許公報の件数を「M件」と表示することができる。
【0039】
また、データ群は、各単位データに共通の1以上のメタ情報をもっていてもよい。例えば、各公開特許公報には出願人という共通のメタ情報がある。図2に示すステップS106において、ユーザ端末30から出願人の出現頻度を算出する旨の設定があった場合、抽出手順(ステップS107)において、抽出部15は、抽出された公開特許公報で形成される集合内での出願人の値の出現頻度を算出する。このとき、例えばB社出現頻度が最も高く、次にD社の出現頻度が高い場合は、図5に示すように、B社、D社の社名をマップの近傍に配置する。
【0040】
また、本実施形態において、データ群は、各単位データに共通の1以上のメタ情報をもっていてもよい。例えば、各公開特許公報には出願人という共通のメタ情報がある。図2に示すステップS106において、ユーザ端末30から、2003年7月10日〜2004年12月5日の出願日が設定されるとともに、出願人をBとする設定があるとする。この場合、抽出手順(ステップS107)において、抽出部15は、出願日が2003年7月10日〜2004年12月5日に含まれる公開番号PN及びPNのうちの、さらに出願人がB社である公開番号PNの公開特許公報を示す点Pを抽出し、公開番号PNの公開特許公報を示す点Pは抽出しない。そして、強調手順において、強調部16は、公開番号PNの公開特許公報を示す点Pを強調し、公開番号PNの公開特許公報を示す点Pは強調しない。
【0041】
なお、本実施形態では一例として、単位データが公開特許公報である場合について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、公開特許公報に代えて、時期情報とベクトル情報を含む任意の情報について適用することができる。
【0042】
(実施形態2)
本実施形態では、マップ化手順において、概念検索アルゴリズムにおけるベクトル空間モデルを用いて、ベクトル情報をマップ上に配置する方法の詳細について説明する。本実施形態においても、一例として、ベクトル情報が単語を要素とする文字列である場合について説明する。
【0043】
単位データdが、要素tに対してマトリクス表記できる場合、単位データdをベクトル空間モデルd=(t,t,t,……)で記述することができる。単位データdが文書dであり、要素tが単語tであり、文書d中に出現する単語tの出現頻度をnijとすると、文書dは文書ベクトルd=(ni1,ni2,ni3,……)で表すことができる。
【0044】
文書dにおける単語t、t、tの出現頻度がそれぞれ0、1、0であり、文書dにおける単語t、t、tの出現頻度がそれぞれ2、1、0であり、文書dにおける単語t、t、tの出現頻度がそれぞれ1、2、3である場合、単語文書行列Mは以下のように表される。
【0045】
【数1】
【0046】
文書集合d=Σdにおいて、各文書dの文書ベクトル相互間の近さを計算する。文書の内容が近いと、使用する単語の種類が類似するため、文書ベクトルの指し示す点は互いに近くに配置される。文書ベクトル相互間の近さを算出することで、文書の内容の近さを求めることができる。演算は、文書ベクトル相互間の距離であってもよいし、内積、外積等の任意の演算を用いてもよい。
【0047】
ここで、どの文書にも共通に使用される単語は文書の内容の近さに影響を与えない。そこで、文書ベクトルの算出においては、各文書に特徴的な単語とそれ以外の単語の文書ベクトルへの寄与に差を設けることが好ましい。例えば、tfidf(Term Frequency Inverse Document Frequency)法を使って重み付けを行う。これにより、文書の内容の近さの精度を向上することができる。
【0048】
得られた近さをベースに、マップ化アルゴリズムによりマップ化する。例えば、文書ベクトルの指し示す点を面上に配置する。これにより、全文書の文書ベクトルを多次元のベクトル空間にプロットすることができる。このとき、意味的距離が離れている文書同士は、文書同士の平面上の距離の精度を落として配置することが好ましい。また、図2に示すように平面に配置してもよいが、球面に配置してもよい。
【0049】
なお、本実施形態においてはベクトル情報が単語を含む文字列である場合について説明したが、本発明は文書に限らない。
【0050】
例えば、ベクトル情報は任意の文書であってもよい。文書は、単語を識別可能な任意の媒体であり、文字データのほか、動画や静止画などの画像データ、音声データが含まれる。なお、文字データは数字や記号を含み、単語にも数字や記号が含まれる。
【0051】
例えば、ベクトル情報として、オンラインサービスにおけるユーザのアクセスログ情報を例示することができる。単位データdを時刻とし、要素tをユーザとし、時刻d〜d+T(時間間隔T)の間におけるユーザtのアクセス数をnijとする。この場合、時刻dはベクトルd=(ni1,ni2,ni3,……)と表現することができる。これにより、マップ化アルゴリズムでマップ化が可能となる。
【0052】
例えば、ベクトル情報として、センサー情報を例示することができる。単位データdを時刻とし、要素tをセンサーとし、時刻d〜d+T(時間間隔T)の間におけるセンサーtの出力数値をnijとする。この場合、時刻dはベクトルd=(ni1,ni2,ni3,……)と表現することができる。これにより、マップ化アルゴリズムでマップ化が可能となる。
【0053】
例えば、ベクトル情報として、画像情報を例示することができる。単位データdを画像とし、要素tを周波数の成分とし、周波数の成分tの数値をnijとする。ここで周波数の成分は、画像dを周波数変換し、変換後の各周波数の成分である。この場合、画像dはベクトルd=(ni1,ni2,ni3,……)と表現できる。これにより、マップ化アルゴリズムでマップ化が可能となる。
【0054】
以上説明したように、概念検索アルゴリズムにおけるベクトル空間モデルを用いることで、ベクトル情報を有する単位データをマップ上に配置することができる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は情報通信産業に適用することができる。
【符号の説明】
【0056】
10:サーバ
11:マップ化部
15:抽出部
16:強調部
17:タイムスケール作成部
20:ストレージ
30:ユーザ端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6