特許第6333087号(P6333087)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6333087
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】化粧カバー
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/15 20060101AFI20180521BHJP
【FI】
   E04D13/15 301E
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-132748(P2014-132748)
(22)【出願日】2014年6月27日
(65)【公開番号】特開2016-11506(P2016-11506A)
(43)【公開日】2016年1月21日
【審査請求日】2016年12月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】302045705
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】大塚 公一郎
(72)【発明者】
【氏名】山本 嘉之
(72)【発明者】
【氏名】川村 文彦
【審査官】 前田 敏行
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−264220(JP,A)
【文献】 特開平08−302938(JP,A)
【文献】 特開平11−193611(JP,A)
【文献】 特開2001−262798(JP,A)
【文献】 特開2007−154596(JP,A)
【文献】 特開2002−088991(JP,A)
【文献】 特開平03−115636(JP,A)
【文献】 米国特許第05003732(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 13/15−13/158
E04D 3/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋外に配置され下方に傾斜して延びる化粧材同士の接合部を覆う化粧カバーであって、
前記化粧材の上面を覆う矩形板状の上面部と、
前記上面部から屈曲して延び、前記化粧材の側面を覆う矩形板状の側面部と、
屈曲することで前記上面部及び前記側面部の間に形成される境界線に沿って延びる屈曲部と、を備え、
前記屈曲部が延びる方向の少なくとも一方側において、前記側面部の上端部は、前記屈曲部が延びる方向に沿って前記上面部の端部から離間する方向に延出しており、
前記側面部の上端面は、前記上面部の表面と面一又は略面一である化粧カバー。
【請求項2】
前記屈曲部が延びる方向に直交する方向における前記上面部の寸法は、前記化粧材の上面の幅方向の寸法よりも小さい請求項1に記載の化粧カバー。
【請求項3】
前記化粧材は、その上面に前記傾斜方向に延びる溝を有し、
前記屈曲部が延びる方向に直交する方向における前記上面部の寸法は、前記化粧材の上面の幅方向における前記側面から前記溝までの距離以上である請求項1又は2に記載の化粧カバー。
【請求項4】
前記屈曲部が延びる方向に直交する方向における前記側面部の寸法は、前記化粧材の側面の高さ方向における寸法よりも小さい請求項1〜3のいずれか1項に記載の化粧カバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧カバーに関する。具体的には、屋根の端部に設けられる化粧材同士の接合部を覆う化粧カバーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物等の構造物の外面は、雨水の浸入防止や、美観向上のため、化粧材で覆われることがある。構造物を一つの化粧材で覆うことは困難なので、化粧材は、いくつか接合されて用いられる。このため、化粧材と化粧材との接合部に隙間が生じることがある。そこで、化粧材と化粧材の接合部を、所定の幅を有するカバーで覆う技術が知られている(特許文献1参照)。特許文献1では、所定の方向に延びる化粧材同士の接合部を、化粧材の延出方向に直交する方向に延び、化粧材の両側面と上面全体を覆う帯状のカバーが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3004699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、屋根の傾斜方向に沿う側端部、所謂ケラバと呼ばれる部分に化粧材を配置してその接合部をカバーで覆った場合には、雨水がカバーの上面に堰き止められて、カバーの側面を伝って下方に落ちてしまい、軒先の方へ流れなくなるという問題があった。
【0005】
本発明は、雨水を化粧材の接合部の近傍から下方へ落としにくく、化粧材の延出方向に沿って流すことのできる化粧カバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本発明は、屋外に配置され下方に傾斜して延びる化粧材(例えば、後述の化粧材2)同士の接合部(例えば、後述の接合部4)を覆う化粧カバーであって、前記化粧材の上面(例えば、後述の化粧材上面21)を覆う矩形板状の上面部(例えば、後述の上面部11)と、前記上面部から屈曲して延び、前記化粧材の側面(例えば、後述の化粧材側面22)を覆う矩形板状の側面部(例えば、後述の側面部12)と、を備え、屈曲して形成される屈曲部(例えば、後述の屈曲部13)が延びる方向の少なくとも一方側において、前記側面部の上端部は、前記上面部の端部よりも外側に延出しており、前記側面部の上端面は、前記上面部の表面と面一又は略面一である化粧カバーを提供する。
【0007】
前記屈曲部が延びる方向に直交する方向における前記上面部の寸法(例えば、後述の寸法W1)は、前記化粧材の上面の幅方向の寸法(例えば、後述の寸法W2)よりも小さいことが好ましい。
【0008】
前記化粧材は、その上面に前記傾斜方向に延びる溝を有し、前記屈曲部が延びる方向に直交する方向における前記上面部の寸法は、前記化粧材の上面の幅方向における前記側面から前記溝までの距離(例えば、後述の距離D)以上であることが好ましい。
【0009】
前記屈曲部が延びる方向に直交する方向における前記側面部の寸法(例えば、後述の寸法H1)は、前記化粧材の側面の高さ方向における寸法(例えば、後述の寸法H2)よりも小さいことが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、雨水を化粧材の接合部の近傍から下方へ落としにくく、化粧材の延出方向に沿って流すことのできる化粧カバーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態の化粧カバーが配置される屋根を示す斜視図である。
図2】本実施形態の化粧カバー及び化粧材を示す斜視図である。
図3】本実施形態の化粧カバーを示す斜視図である。
図4】本実施形態の化粧カバーを示す上面図である。
図5】本実施形態の化粧カバーを示す側面図である。
図6】本実施形態の化粧カバーの使用の状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。
図1は、本実施形態に係る化粧カバー1を有する屋根100の斜視図である。
図1に示すように、屋根100は、下地材(図示せず)と、太陽エネルギー利用装置102と、化粧材2とを有する。
下地材は、防水シートや防火鋼板等により覆われた野地板により構成され、建物の上部天面を塞いでいる。
太陽エネルギー利用装置102は、下地材の上に取り付けられる。太陽エネルギー利用装置102は、太陽光からエネルギーを生成する平面状の太陽光発電モジュール104と、太陽光発電モジュール104を下地材に取り付けるための部材とにより構成されている。
【0013】
化粧材2は、所謂ケラバ103と呼ばれる屋根100の傾斜方向に沿う側端部に設けられている。化粧材2は、ケラバ103を覆い、ケラバ103を保護するとともに美観を向上させている。
【0014】
図2は、本実施形態に係る化粧材2及び化粧材2に設けられる化粧カバー1の斜視図である。
図2に示すように、化粧材2は、屋根100の傾斜方向に沿う所定の長さを有し、長手方向が傾斜方向に沿う縦長の部材である。化粧材2は、複数の化粧材2が屋根100のケラバ103の長さに合わせて接合されることで、ケラバ103の全長を覆っている。化粧材2は、上面としての化粧材上面21と、側面としての化粧材側面22と、化粧材下面24と、を有する。また、隣り合う化粧材2と化粧材2との間には、接合部4が形成されている。
【0015】
化粧材上面21は、ケラバ103の上面を覆う面である。化粧材上面21は、化粧材2の長手方向に沿って延びる平坦な面である。化粧材上面21は、外側上面25と、溝23と、を有する。
【0016】
外側上面25は、化粧材上面21におけるケラバ103側に位置する面である。外側上面25は、化粧材2の長手方向に沿って延び、化粧材上面21の最外縁から内側に向かう所定幅を有する。
【0017】
溝23は、化粧材上面21の奥側、すなわち屋根100の内側で、化粧材上面21が下方に窪む段差により形成されている。溝23は、化粧材2の長手方向に沿って形成されている。溝23は、上面が開口して形成され、化粧材上面21で外側上面25から下方に屈曲する溝側面231と、溝側面231の下端から化粧材上面の延びる方向に沿う平坦な溝底面232と、溝側面231に対向する溝奥側端面233とにより構成される。
【0018】
化粧材側面22は、化粧材上面21の最外縁から下方に屈曲し、屋根100のケラバ103の側面を覆う面である。化粧材側面22は、屋根100の傾斜方向に沿って延びる平坦な面である。
【0019】
化粧材下面24は、化粧材上面21に対向し、屋根100のケラバ103の下面側を覆う面である。
【0020】
図3は、本実施形態の化粧カバー1の斜視図であり、図4は、化粧カバー1の上面図であり、図5は化粧カバー1の側面図である。
図3及び図5に示すように、化粧カバー1は、側面視で逆L字型をしている。化粧カバー1は、化粧材2の化粧材上面21及び化粧材側面22に当接させて接合部4を覆うカバーである。化粧カバー1は、上面部11と、側面部12と、屈曲部13と、を有する。
【0021】
図3及び図4に示すように、上面部11は、化粧材上面21を覆う平坦な面であり、矩形板状の長方形に形成されている。上面部11は、上面部11の長手方向が、化粧材2の長手方向に沿うように配置される。上面部11は、ネジ孔114及び係止部113を有し、ネジ孔を介してネジにより化粧材上面21に固定される。
【0022】
図2に戻って、化粧カバー1が化粧材2に取り付けられた状態で、上面部11では、一対の幅方向に沿う側縁のうち、屋根100及び化粧材2の傾斜方向の上端側に位置する側縁が、上面部11の傾斜方向における上方の端部11aとなる。
上面部11は、幅方向に沿う側縁の寸法W1が、化粧材2の幅方向における寸法W2よりも小さく形成されている。上面部11は、化粧材2の溝側面231における上部の端縁まで延びている。上面部11の幅方向に沿う側縁の寸法W1は、化粧材側面22から溝23までの距離D以上に構成され、化粧材2の外側上面25の幅を覆うように寸法が合わされている。
【0023】
図5に示すように、係止部113は、上面部11の幅方向における奥側の端部が、下方に向かって屈曲した面により構成される。係止部113は、化粧カバー1を化粧材2に取り付けた際、化粧材上面21の溝側面231の上部の端縁に係止される。
【0024】
屈曲部13は、化粧カバー1が、上面部11側から以下に述べる側面部12側へ屈曲する上面部11と側面部12との境界に形成される。屈曲部13は、化粧カバー1の側面視L字状における短辺と長辺の接続される部分である。屈曲部13は、化粧材2の傾斜方向に沿うとともに、上面部11の長手方向に沿う側縁に沿って延びている。
【0025】
図3に示すように、側面部12は、屈曲部13の延びる方向に略直交する方向に屈曲して延びる面である。側面部12は、矩形板状の長方形の形状を有し、側面部12の長手方向に沿う一対の側縁12a、12bと、短手方向に沿う一対の側縁12c、側縁12dを有する。側面部12では、長手方向に沿う側縁12a、12bが、屈曲部13の延びる方向に直交して延び、短手方向に沿う側縁12c、12dが、屈曲部13の延びる方向に沿っている。
図2に戻って、側面部12は、側面部12の長手方向の側縁12a、12bが、化粧材2の高さ方向に沿うように配置される。側面部12は、側面部12の長手方向の側縁12a、12bの寸法H1が、化粧材2の高さ方向における寸法H2よりも短く形成されている。
【0026】
側面部12は、短手方向の側縁12c、12dが、上面部11の長手方向に沿う側縁よりも長く形成されている。側面部12は、化粧カバー1を化粧材2に取り付けた状態における、化粧材2の高さ方向における上端側の側縁12cの中央部で屈曲部13を介して上面部11と連続し、側縁12cの両端部120では、上面部11と連続していない。側面部12は、側縁12cの両端部120側で、化粧材2の高さ方向に起立している。側面部12は、側縁12cの両端部120が、上面部11の幅方向に延びる側縁の端部よりも外側に延出するように形成されている。図5に示すように、側面部12の上端面は、上面部11の表面と面一又は略面一となっている。面一又は略面一とは、同じ高さ、又はほぼ同じ高さであることを含む意味である。
【0027】
図2に示すように、化粧カバー1が化粧材2に取り付けられた状態では、屋根100及び化粧材2の傾斜方向を基準として、側面部12は、上面部11の傾斜方向における上方の端部11aよりも、側面部12の両端部120のうち傾斜方向における上方に位置している上端部120aの方が、外側(傾斜方向の上方)に位置するように延出している。具体的には、側面部12の側縁12cにおける上端部120a側と、上面部11の側縁の傾斜方向における上方の端部11aとで、L字が形成されるように、側面部12と上面部11が配置されている。
【0028】
図6は、本実施形態の化粧カバー1の使用の状態を示す概略図である。図6を参照して、化粧カバー1の使用の状態を説明する。
図6に示すように、化粧材2は、屋外で上方から下方に傾斜して、屋根100のケラバ103を覆うように設けられる。化粧材2は、傾斜方向に連続して配置され、隣接する化粧材2同士の間に接合部4が形成されている。
化粧カバー1は、化粧材上面21を上面部11が覆い、化粧材側面22を側面部12が覆うようにして、接合部4が化粧カバー1の傾斜方向の中央となるように配置される。
【0029】
本実施形態では、側面部12の短手方向の側縁12c、12dが、上面部11の長手方向に沿う側縁よりも長く形成されている。このため、側面部12は、屈曲部13が延びる方向の少なくとも一方側において、側面部12の上端部120aが上面部11の端部11aよりも外側に延出している。
【0030】
化粧カバー1を化粧材2に取り付けた状態で雨が降ると、雨は、図6の矢印の方向に示すように、屋根の傾斜方向上方から下方へ伝い落ちてくる。化粧材上面21を伝った雨水は、化粧カバー1の上面部11における傾斜方向における上方の端部11aに堰き止められて、溝23の方へ移動する。ここで、上面部11の屈曲部13が延びる方向に直交する方向における側縁、すなわち幅方向に沿う側縁の寸法W1は、化粧材2の幅方向の寸法W2よりも小さく形成されている。また、上面部11の幅方向に沿う側縁の寸法W1は、化粧材上面21の幅方向における、化粧材側面22から溝23までの距離D以上に形成され、化粧材上面21の外側上面25を覆っている。このため、雨水は、化粧材上面21から溝23に落とされて、溝23を伝い落ちていく。
【0031】
また、雨水は、側面部12の傾斜方向における上方に位置している上端部120a側に堰き止められ、化粧材側面22の方へ伝い落ちる雨水の量が低減される。なお、化粧材上面21を伝って流れ落ちた雨水は、屋根100の軒に至り、軒下に設けた雨樋(図示せず)に流れ込み、排水される。
【0032】
化粧カバー1の側面部12を伝って下方に雨水が落ちたとしても、側面部12の長さが化粧材2の高さよりも短く形成されている。このため、図6の破線の矢印に示すように、側面部12の表面を伝う雨水は、側面部12の下方側の短手方向に沿う下方側の側縁12dを伝って傾斜方向に移動し、分散する。
【0033】
なお、本実施形態では、上面部11が側面部12の側縁12cの略中央部に形成されており、側縁12cの両端部120が上面部11と連続していない形状を有しているので、一つの化粧カバー1を、屋根100における一方側のケラバ103と、一方のケラバ103に向かい合う他方側のケラバ103の両方に取り付けられる。
【0034】
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、屋外に配置され下方に傾斜して延びる化粧材2同士の接合部4を覆う化粧カバー1を、化粧材2の化粧材上面21を覆う矩形板状の上面部11と、上面部11から屈曲して延び、化粧材2の化粧材側面22を覆う矩形板状の側面部12と、を含んで構成した。また、屈曲して形成される屈曲部13が延びる方向の少なくとも一方側において、側面部12の上端部120aを、上面部11の端部11aよりも外側に延出させ、側面部12の上端面を、上面部11の表面と面一又は略面一とした。
【0035】
本実施形態によれば、化粧材2を伝って上方から落ちてくる雨水は、化粧カバー1の厚みにより、流れを堰き止められる。しかし、雨水は、化粧カバー1の側面部12における屈曲部13が延びる方向の一方側の上端部120aにより堰き止められて化粧材側面22から外側へ落ちにくくなり、化粧カバー1の上面部11における幅方向に沿う側縁の端部11aを伝って化粧材側面22と反対の方向へ誘導される。また、化粧カバー1の側面部12の上端面と、上面部11の表面とが面一又は略面一であるため、化粧カバー1の厚みに沿って化粧材2の内側方向へ雨水を導くことができる。よって、雨水が化粧カバー1の配置される化粧材2の接合部4の近傍から外側へ落ちにくくなり、ケラバ103の下方に集中して落下することを防止できる。
【0036】
また、本実施形態によれば、屈曲部13が延びる方向に直交する方向における上面部11の寸法W1を、化粧材2の化粧材上面21の幅方向の寸法W2よりも小さくした。これにより、雨水が上面部11の幅方向に沿う側縁の端部11aを伝って化粧材2の方へ流れやすくなる。
【0037】
また、本実施形態によれば、化粧材2を、化粧材上面21に傾斜方向に延びる溝23を含んで構成し、屈曲部13が延びる方向に直交する方向における上面部の寸法W1を、化粧材2の化粧材上面21の幅方向における、化粧材側面22から溝23までの距離D以上に構成した。これにより、上面部11の幅方向に沿う側縁を伝った雨水が溝23に落ちるので、雨水を溝23から下方に流すことができる。
【0038】
また、本実施形態によれば、屈曲部13が延びる方向に直交する方向における側面部12の寸法H1を、化粧材2の化粧材側面22の高さ方向における寸法H2よりも小さくした。これにより、雨水が化粧カバー1の側面部12を伝っても、すぐに下方に落下せず、化粧カバー1の側面部12の下方の側縁を伝って移動するので、落下する雨水が分散する。
【0039】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
例えば、上記実施形態では、上面部11は、側面部12の上端側の側縁12cの略中央部に位置し、側縁12cの両端部120では、側面部12と上面部11とが連続しない形状としているが、これに限られない。
上面部の傾斜方向における上方の端部が、側面部の傾斜方向における上方の端部よりも下方に位置していれば、傾斜方向下方側の端部において、上面部と下面部の下端部が連続して形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0040】
1 化粧カバー
2 化粧材
4 接合部
11 上面部
11a 端部
12 側面部
13 屈曲部
21 化粧材上面(上面)
22 化粧材側面(側面)
23 溝
120a 上端部
図1
図2
図3
図4
図5
図6