特許第6333157号(P6333157)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6333157大気圧プラズマ処理装置、それを用いた大気圧プラズマ処理方法、および、導電性材料からなる粉体の大気圧プラズマ処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6333157
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】大気圧プラズマ処理装置、それを用いた大気圧プラズマ処理方法、および、導電性材料からなる粉体の大気圧プラズマ処理方法
(51)【国際特許分類】
   H05H 1/24 20060101AFI20180521BHJP
   B01J 19/08 20060101ALI20180521BHJP
【FI】
   H05H1/24
   B01J19/08 K
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-229806(P2014-229806)
(22)【出願日】2014年11月12日
(65)【公開番号】特開2016-95925(P2016-95925A)
(43)【公開日】2016年5月26日
【審査請求日】2017年6月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000126115
【氏名又は名称】エア・ウォーター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥村 直樹
【審査官】 右▲高▼ 孝幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭57-159856(JP,A)
【文献】 特開平5-202481(JP,A)
【文献】 特開平5-242995(JP,A)
【文献】 特開平7-328427(JP,A)
【文献】 特開2003-19434(JP,A)
【文献】 特表2017-504928(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0007910(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05H 1/24
B01J 19/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁材料からなる第1絶縁体管と、
前記第1絶縁体管の外周面上にて互いに間隔を置いて設けられ、互いの間に電圧が印加される1対の電極と、
前記第1絶縁体管と間隔を置いて前記第1絶縁体管の内側に挿通され、第2絶縁材料からなる第2絶縁体管と、
前記第2絶縁体管の内部にプロセスガスを供給する供給部と、
前記1対の電極間に電圧を印加する電源部とを備え、
前記電源部が前記1対の電極間に電圧を印加することにより前記第2絶縁体管の内部に発生した前記プロセスガスのプラズマによって被処理物を処理する、大気圧プラズマ処理装置。
【請求項2】
前記第2絶縁体管が、付け外し可能に設けられている、請求項1に記載の大気圧プラズマ処理装置。
【請求項3】
前記第2絶縁体管が、フィルム状の前記第2絶縁材料で構成され、
前記第2絶縁体管を熱圧着する機構と、
前記熱圧着する機構により熱圧着された前記第2絶縁体管の熱圧着部にて前記第2絶縁体管を切断する機構とをさらに備える、請求項1または2に記載の大気圧プラズマ処理装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の大気圧プラズマ処理装置にて被処理物を処理する、大気圧プラズマ処理方法であって、
前記供給部が前記第2絶縁体管の内部に前記プロセスガスを供給する工程と、
前記電源部が前記1対の電極間に電圧を印加することにより前記第2絶縁体管の内部に発生した前記プロセスガスのプラズマによって被処理物を処理する工程とを備える、大気圧プラズマ処理方法。
【請求項5】
前記被処理物が粉体である、請求項4に記載の大気圧プラズマ処理方法。
【請求項6】
前記粉体が導電性材料からなる、請求項5に記載の大気圧プラズマ処理方法。
【請求項7】
請求項3に記載の大気圧プラズマ処理装置にて導電性材料からなる粉体を処理する、導電性材料からなる粉体の大気圧プラズマ処理方法であって、
前記供給部が、前記第2絶縁体管の内部に前記プロセスガスを供給する工程と、
前記プロセスガスを供給する工程の後、前記第2絶縁体管の内部に前記粉体を供給する工程と、
前記電源部が前記1対の電極間に電圧を印加することにより前記第2絶縁体管の内部に発生した前記プロセスガスのプラズマによって前記粉体を処理する工程と、
前記熱圧着する機構が、前記第2絶縁体管を熱圧着して熱圧着部を形成することにより前記粉体を封止する工程と、
前記切断する機構が、前記第2絶縁体管を前記熱圧着部にて切断することにより、前記粉体が封止されたパックを切り離す工程とを備える、導電性材料からなる粉体の大気圧プラズマ処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大気圧プラズマ処理装置、それを用いた大気圧プラズマ処理方法、および、導電性材料からなる粉体の大気圧プラズマ処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、カーボンブラックなどの導電性材料を含有する、ゴム若しくは樹脂などの材料、または塗料などを用いて、導電性を付与された製品が製造されている。たとえば、電子部品の帯電防止用フィルム、包装紙、または、導電シートなどの製品が、導電性塗料を用いて製造されている。最近では、導電性塗料を用いて導電回路を形成することが試みられている。
【0003】
カーボンブラックは、疎水性であり、水に対する濡れ性が低い。そのため、高濃度のカーボンブラックを溶媒中に安定して分散させることは、極めて困難である。この理由は、カーボンブラックの表面に存在する親水性官能基、たとえば、カルボキシル基またはヒドロキシ基などの親水性官能基が極めて少ないことによる。
【0004】
そこで、カーボンブラックを酸化処理してカーボンブラックの表面に親水性官能基を付加することにより、カーボンブラックの水中での分散性能の改良を試みた改質カーボンブラックの製造方法を開示した先行文献として、特開昭57‐159856号公報(特許文献1)がある。
【0005】
特許文献1に記載された改質カーボンブラックの製造方法においては、カーボンブラックを低温酸素プラズマ処理することにより、カーボンブラックの粒子表面を酸化し、たとえば、カルボキシル基またはフェノール基などの親水性官能基をカーボンブラックの粒子表面に形成している。
【0006】
大気圧プラズマ処理により被処理物の表面を改質する処理方法を開示した先行文献として、特開平5−202481号公報(特許文献2)、および、特開平7−328427号公報(特許文献3)がある。
【0007】
特許文献2に記載された管内大気圧グロープラズマ反応方法においては、外周部に一対のスパイラル状平行電極対を設けた絶縁体管の一端部から反応性ガスと希ガスとの混合ガスを導入し、大気圧下で管内部にグロー放電プラズマを発生させて、管内部の流通物を処理している。
【0008】
特許文献3に記載された大気圧プラズマ粉体処理方法においては、絶縁体管が、外周部に、交流電源と接続される高周波電極と接地電極とからなる電極対を設けて形成されたプラズマ反応ゾーンを備えており、絶縁体管の一端部のガス流入口から希ガスまたは希ガスと反応性ガスとの混合ガスを導入し、絶縁体管の他端部に連なるガス排出口から上記ガスを排出し、大気圧下でプラズマ反応ゾーンにグロー放電を発生させることにより、プラズマ反応ゾーンに供給された粉粒体を処理している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開昭57−159856号公報
【特許文献2】特開平5−202481号公報
【特許文献3】特開平7−328427号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献3に記載された大気圧プラズマ粉体処理方法により、カーボンブラックなどの導電性材料を処理した場合、プラズマ発生領域においてアーク放電または異常放電が生じることがある。この場合、導電性材料を安定して処理することができない。
【0011】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、プラズマ発生領域におけるアーク放電または異常放電の発生を抑制して、導電性材料を安定して処理することができる、大気圧プラズマ処理装置、それを用いた大気圧プラズマ処理方法、および、導電性材料からなる粉体の大気圧プラズマ処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に基づく大気圧プラズマ処理装置は、第1絶縁材料からなる第1絶縁体管と、第1絶縁体管の外周面上にて互いに間隔を置いて設けられ、互いの間に電圧が印加される1対の電極と、第1絶縁体管と間隔を置いて第1絶縁体管の内側に挿通され、第2絶縁材料からなる第2絶縁体管と、第2絶縁体管の内部にプロセスガスを供給する供給部と、1対の電極間に電圧を印加する電源部とを備える。大気圧プラズマ処理装置は、電源部が1対の電極間に電圧を印加することにより第2絶縁体管の内部に発生したプロセスガスのプラズマによって被処理物を処理する。
【0013】
本発明の一形態においては、第2絶縁体管が、付け外し可能に設けられている。
本発明の一形態においては、第2絶縁体管が、フィルム状の前記第2絶縁材料で構成されている。大気圧プラズマ処理装置は、第2絶縁体管を熱圧着する機構と、熱圧着する機構により熱圧着された第2絶縁体管の熱圧着部にて第2絶縁体管を切断する機構とをさらに備える。
【0014】
本発明の第1の局面に基づく大気圧プラズマ処理方法は、上記のいずれかに記載の大気圧プラズマ処理装置にて被処理物を処理する、大気圧プラズマ処理方法である。大気圧プラズマ処理方法は、供給部が第2絶縁体管の内部にプロセスガスを供給する工程と、電源部が1対の電極間に電圧を印加することにより第2絶縁体管の内部に発生したプロセスガスのプラズマによって被処理物を処理する工程とを備える。
【0015】
本発明の一形態においては、被処理物が粉体である。
本発明の一形態においては、上記粉体が導電性材料からなる。
【0016】
本発明の第2の局面に基づく、導電性材料からなる粉体の大気圧プラズマ処理方法は、上記熱圧着する機構および上記切断する機構をさらに備える大気圧プラズマ処理装置にて導電性材料からなる粉体を処理する、導電性材料からなる粉体の大気圧プラズマ処理方法である。導電性材料からなる粉体の大気圧プラズマ処理方法は、供給部が、第2絶縁体管の内部にプロセスガスを供給する工程と、上記プロセスガスを供給する工程の後、第2絶縁体管の内部に上記粉体を供給する工程と、電源部が1対の電極間に電圧を印加することにより第2絶縁体管の内部に発生したプロセスガスのプラズマによって上記粉体を処理する工程と、上記熱圧着する機構が、第2絶縁体管を熱圧着して熱圧着部を形成することにより上記粉体を封止する工程と、上記切断する機構が、第2絶縁体管を熱圧着部にて切断することにより、上記粉体が封止されたパックを切り離す工程とを備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、プラズマ発生領域におけるアーク放電または異常放電の発生を抑制して、導電性材料を安定して処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態1に係る大気圧プラズマ処理装置の構成を示す断面図である。
図2】本発明の実施形態1に係る大気圧プラズマ処理装置におけるプラズマ処理部および電源部の構成を示す斜視図である。
図3】本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置の構成を示す斜視図である。
図4】本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置において、第2絶縁体管を下方に送る機構が第2絶縁体管を下方に送っている状態を示す斜視図である。
図5】本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置において、第3ローラ対が第2絶縁体管を熱圧着している状態を示す斜視図である。
図6】本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置において、供給部が第2絶縁体管の内部にプロセスガスを供給している状態を示す斜視図である。
図7】本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置において、供給部が第2絶縁体管の内部に導電性材料からなる粉体を供給している状態を示す斜視図である。
図8】本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置において、第1加熱ローラ対および第2加熱ローラ対が第2絶縁体管を熱圧着している状態を示す斜視図である。
図9】本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置において、第2絶縁体管を下方に送る機構が第2絶縁体管を下方に送っている状態を示す斜視図である。
図10】本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置において、第2絶縁体管を切断する機構が第2絶縁体管を熱圧着部にて切断した状態を示す斜視図である。
図11】本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置において、第2絶縁体管を切断する機構が第2絶縁体管をさらに熱圧着部にて切断した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の各実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置、それを用いた大気圧プラズマ処理方法、および、導電性材料からなる粉体の大気圧プラズマ処理方法について図面を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
【0020】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る大気圧プラズマ処理装置の構成を示す断面図である。図2は、本発明の実施形態1に係る大気圧プラズマ処理装置におけるプラズマ処理部および電源部の構成を示す斜視図である。
【0021】
図1,2に示すように、本発明の実施形態1に係る大気圧プラズマ処理装置100は、プラズマ処理部110と、供給部190と、連結部160と、捕集部170と、電源部180とを備える。本実施形態における被処理物は、カーボンブラックなどの導電性材料からなる粉体である。具体的には、被処理物として、たとえば、1次粒子径が48nmであるカーボンブラック(電気化学工業製のデンカブラック(登録商標))を用いることができる。ただし、被処理物は、粉体に限られず、固形物であってもよく、絶縁性材料で構成されていてもよい。
【0022】
プラズマ処理部110は、第1絶縁材料からなる第1絶縁体管121、および、第1絶縁体管121の外周面上にて互いに間隔を置いて設けられ、互いの間に電圧が印加される1対の電極122を有する放電管120と、第1絶縁体管121と間隔を置いて第1絶縁体管121の内側に挿通され、第2絶縁材料からなる第2絶縁体管130とを含む。
【0023】
本実施形態においては、第1絶縁体管121は、円筒形状を有しているが、第1絶縁体管121の形状は、円筒に限られず、筒状であればよい。第1絶縁材料としては、石英またはアルミナなどのセラミックを用いることができる。本実施形態においては、第1絶縁体管121は、外径が8mm、内径が5mmであり、石英で構成されている。
【0024】
1対の電極122は、第1電極122aと第2電極122bとから構成されている。第1電極122aは、第1絶縁体管121の外周面上において、第1絶縁体管121の上端側に位置する第1環状部と、第1環状部と繋がって第1絶縁体管121の下端側に向けて延びる第1螺旋状部とから構成されている。第2電極122bは、第1絶縁体管121の外周面上において、第1絶縁体管121の下端側に位置する第2環状部と、第2環状部と繋がって第1絶縁体管121の上端側に向けて延びる第2螺旋状部とから構成されている。第1電極122aの第1螺旋状部と第2電極122bの第2螺旋状部とは、互いに間隔を置いて設けられている。なお、1対の電極122の構成は、上記に限られず、たとえば、第1絶縁体管121を互いの間に挟むように位置する1対の平板状の電極で構成されていてもよい。
【0025】
1対の電極122は、高周波電源181、第1配線182および第2配線183を含む電源部180と、電気的に接続されている。具体的には、第1電極122aの第1環状部と高周波電源181とが、第1配線182によって接続されている。第2電極122bの第2環状部と高周波電源181とが、第2配線183によって接続されている。第2電極122bは、接地されている。高周波電源181の稼働によって、第1電極122aと第2電極122bとの間に高周波の高電圧が印加される。
【0026】
第1電極122aおよび第2電極122bの各々を構成する材料としては、電気抵抗の低い材料であればよく、アルミニウム、タングステン、モリブデン、チタン、金、銀または銅などの金属を用いることができる。なお、第1電極122aおよび第2電極122bを、エポキシ系樹脂、シリコーン樹脂またはフッ素系樹脂などの電気絶縁性を有する材料からなる絶縁膜で被覆してもよい。これにより、第1絶縁体管121の外周面上にて異常放電が発生することを抑制できる。
【0027】
本実施形態においては、第2絶縁体管130は、円筒形状を有しているが、第2絶縁体管130の形状は、円筒に限られず、筒状であればよい。第2絶縁体管130は、第1絶縁体管121より長い。第2絶縁材料としては、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などのフッ素系樹脂、エポキシ系樹脂またはシリコーン樹脂などを用いることができる。本実施形態においては、第2絶縁体管130は、外径が4mm、内径が3mmであり、PFAで構成されている。
【0028】
第2絶縁体管130は、第1絶縁体管121と同軸配置されている。第1絶縁体管121と第2絶縁体管130との間には、ガス層が形成されている。本実施形態においては、ガス層を構成するガスは、空気であるが、空気に限られず、後述するプロセスガスより放電開始電圧が高いガスであればよい。ガス層を空気以外のガスで構成する場合、第1絶縁体管121と第2絶縁体管130との間に、ガス層を構成するガスを供給する、図示しないガス供給部が設けられる。
【0029】
第2絶縁体管130の下部は、供給部190と、付け外し可能に接続されている。第2絶縁体管130の上部は、連結部160と、付け外し可能に接続されている。これにより、第2絶縁体管130が、大気圧プラズマ処理装置100に対して、付け外し可能に設けられている。たとえば、第2絶縁体管130は、貫通孔を有する2つの弾性部材の貫通孔に第2絶縁体管130の両端がそれぞれ嵌入されることにより大気圧プラズマ処理装置100に対して着脱自在に取り付けられている。
【0030】
供給部190は、第2絶縁体管130の内部にプロセスガスを供給する。プロセスガスとしては、ヘリウムガスまたはアルゴンガスなどの希ガスを用いることができる。本実施形態においては、供給部190は、ガス導入部140と粉体導入部150とを含む。
【0031】
ガス導入部140は、円錐形の第1胴部141、第1胴部141の上部に繋がって上端に開口を有する円筒状の第1首部142、および、第1首部142の途中から突出して先端に開口を有する円筒状の第1枝部143を含む。第1首部142の上部は、ラッパ状に広がっている。プロセスガスは、第1枝部143の先端の開口から、ガス導入部140の内部に供給される。ガス導入部140は、ガラスなどの絶縁性材料で構成されている。
【0032】
粉体導入部150は、上端に開口を有する逆円錐形の本体部151、本体部151の下部に繋がって下端に開口を有する円筒状の足部152、本体部151の内部の下方に位置して本体部151の内周面全体と接触している第1フィルタ153、および、中央に貫通孔を有して本体部151の上端の開口を塞ぐ第1栓部154を含む。
【0033】
粉体導入部150の足部152は、ガス導入部140の第1首部142の内側に挿入されている。足部152の外周面と第1首部142の内周面との間には、隙間が形成されている。第1首部142の上端の開口は、本体部151の下部が挿入されて塞がれている。
【0034】
第1栓部154の貫通孔には、第2絶縁体管130の下部が、抜き差し可能に挿通されている。第2絶縁体管130の下端は、粉体導入部150の本体部151と、第1フィルタ153と、第1栓部154とによって囲まれた空間に達している。
【0035】
本体部151および足部152は、ガラスなどの絶縁性材料で、1体で構成されている。第1フィルタ153は、電気絶縁性を有する不織布などからなり、導電性材料からなる粉体1を下側から支持しつつ、プロセスガスを下側から上側に通過させる。第1栓部154は、ゴムまたは樹脂などの絶縁性材料で構成されている。
【0036】
連結部160は、上端が閉塞した円筒状の受入部161、受入部161の下部と繋がって斜め下方に延びる円筒状のスロープ部162、および、垂直方向下方に延びる円筒状の受渡部163を含む。連結部160は、ガラスなどの絶縁性材料で構成されている。
【0037】
受入部161の下端に、スロープ部162と繋がった傾斜板部が位置している。傾斜板部には、貫通孔が設けられている。傾斜板部の貫通孔には、第2絶縁体管130の上部が、抜き差し可能に挿通されている。第2絶縁体管130の上端は、受入部161の内部に達している。第2絶縁体管130と傾斜板部の貫通孔との間には、図示しないOリングが嵌め込まれており、互いの接続箇所が気密に保たれている。
【0038】
捕集部170は、半球形の第2胴部171、第2胴部171の上部に繋がって上端に開口を有する円筒状の第2首部172、第2胴部171の側部から斜め上方に突出して先端に開口を有する円筒状の第2枝部173、中央に貫通孔を有して第2首部172の上端の開口を塞ぐ第2栓部174、および、第2枝部173の途中に設けられた第2フィルタ175を含む。第2首部172の上部は、ラッパ状に広がっている。第2フィルタ175は、第2枝部173の途中で、第2枝部173の内部を塞いでいる。
【0039】
第2栓部174の貫通孔には、連結部160の受渡部163の下部が、抜き差し可能に挿通されている。受渡部163の下端は、捕集部170の第2胴部171と、第2首部172と、第2枝部173と、第2フィルタ175と、第2栓部174とによって囲まれた空間に達している。
【0040】
第2胴部171、第2首部172および第2枝部173は、ガラスなどの絶縁性材料で、1体で構成されている。第2フィルタ175は、電気絶縁性を有する不織布などからなり、導電性材料からなる粉体の通過は阻止しつつ、プロセスガスは通過させる。第2栓部174は、ゴムまたは樹脂などの絶縁性材料で構成されている。
【0041】
以下、本実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置100の動作について説明する。
まず、ガス導入部140からヘリウムガスを導入する。具体的には、ガス導入部140の第1枝部143の開口に接続された、図示しないガスボンベなどのガス供給源から、矢印10で示すように、たとえば、2L/minの流量でヘリウムガスからなるプロセスガスが供給される。第1枝部143の内部から第1首部142の内部に流入したプロセスガスは、足部152の外周面と第1首部142の内周面との間の隙間を下降して第1胴部141に到達した後、矢印11で示すように流動方向を変えて粉体導入部150の足部152の内部に流入する。
【0042】
矢印12で示すように粉体導入部150の足部152の内部を上昇したプロセスガスは、矢印13で示すように本体部151の内部を上昇して、第1フィルタ153を下側から上側に通過する。
【0043】
第1フィルタ153を通過して、本体部151と第1フィルタ153と第1栓部154とによって囲まれた空間に到達したプロセスガスは、この空間内で導電性材料からなる粉体1を噴き上げて、導電性材料からなる粉体1をプロセスガス中に分散させた状態で、矢印14で示すように第2絶縁体管130の内部に流入する。このように、本実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置100においては、供給部190が、第2絶縁体管130の内部に、導電性材料からなる粉体1とともにプロセスガスを供給する。
【0044】
次に、電源部180が1対の電極122間に電圧を印加することにより第2絶縁体管130の内部に、プロセスガスのプラズマを発生させる。具体的には、高周波電源181が稼働することにより、たとえば、第1電極122aと第2電極122bとの間に、40kHzの周波数の8kVの交流電圧が印加される。これにより、放電管120に電荷が蓄えられる。
【0045】
高周波電源181の印加電圧をさらに上昇させると、電界のひずみと集中により微小な部分放電が発生する。電界に沿って加速された電子が、カソードからアノードに向かう途中で第2絶縁体管130と衝突して2次電子を放出させることにより、電子なだれが発生して電子の数が増倍する。これらの多量の電子が第2絶縁体管130の内部のプロセスガスと衝突して絶縁破壊を起こすことにより、第2絶縁体管130の内部にプロセスガスのプラズマが発生する。すなわち、第2絶縁体管130の内部が、プラズマ発生領域である。第2絶縁体管130の内部は、0.8気圧以上1.2気圧以下の圧力に維持されており、第2絶縁体管130の内部においては、大気圧プラズマが発生する。
【0046】
導電性材料からなる粉体1は、第2絶縁体管130の内部を通過する間に、プロセスガスのプラズマによって表面が改質される。具体的には、導電性材料からなる粉体1の表面に、カルボキシル基、ヒドロキシ基、またはフェノール基などの親水性官能基が付加される。
【0047】
改質された導電性材料からなる粉体2とともに第2絶縁体管130の内部を上昇して通過したプロセスガスは、連結部160の受入部161に到達した後、矢印15で示すように流動方向を変えて、矢印16で示すようにスロープ部162の内部を下降し、さらに受渡部163の内部を下降して、矢印17で示すように捕集部170の第2胴部171の内部に到達する。
【0048】
第2胴部171の内部に到達したプロセスガスは、導電性材料からなる粉体2をプロセスガス中に分散させた状態で、矢印18で示すように第2枝部173の内部に流入する。第2枝部173の内部を上昇したプロセスガスは、第2フィルタ175を下側から上側に通過する。プロセスガス中に分散していた導電性材料からなる粉体2は、第2フィルタ175を通過することができずに、第2枝部173から第2胴部171の内部に落下する。第2フィルタ175を通過したプロセスガスは、矢印19で示すように第2枝部173の開口から排出される。
【0049】
上記のように、本実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置100においては、導電性材料からなる粉体1を表面改質することができる。なお、大気圧プラズマ処理装置100には、導電性材料からなる粉体1を粉体導入部150に随時供給する機構がさらに設けられていてもよい。この場合、導電性材料からなる粉体1を連続して表面改質することができる。その結果、改質された導電性材料からなる粉体2を大量に製造することができる。
【0050】
本実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置100においては、第2絶縁体管130の内部をプラズマ発生領域としている。第2絶縁体管130の外側には、プロセスガスより放電開始電圧の高いガスからなるガス層が形成されている。そのため、第2絶縁体管130を設けずに第1絶縁体管121の内部全体をプラズマ発生領域とした場合に比較して、プラズマ発生領域である第2絶縁体管130の内部における電界集中を緩和することができる。
【0051】
これにより、導電性材料からなる粉体1が、第2絶縁体管130の内部においてアーク放電または異常放電を発生することを抑制できる。その結果、導電性材料からなる粉体1を安定して処理することができる。また、放電管120が導電性材料からなる粉体1によって汚れることを防止できる。
【0052】
さらに、第2絶縁体管130が、大気圧プラズマ処理装置100に対して付け外し可能に設けられていることにより、第2絶縁体管130が導電性材料からなる粉体1によって汚れた場合に、第2絶縁体管130を大気圧プラズマ処理装置100から取り外して洗浄した後、再び大気圧プラズマ処理装置100に取り付けることができる。または、汚れた第2絶縁体管130を、別の新しい第2絶縁体管130と交換することも可能である。
【0053】
なお、被処理物が固形物である場合には、第2絶縁体管130の内部で被処理物を静止させた状態で被処理物を改質してもよい。具体的には、絶縁性材料からなる紐などにより被処理物を上方から吊るす、または、絶縁性材料からなる支持具などにより被処理物を下方から支持することによって、被処理物を第2絶縁体管130の内部で静止させてもよい。
【0054】
固形物である被処理物を静止した状態で処理する場合には、大気圧プラズマ処理装置100は、プラズマ処理部110、ガス導入部140および電源部180を含んでいればよく、粉体導入部150、連結部160および捕集部170を含んでいなくてよい。すなわち、供給部190が、ガス導入部140のみで構成されていてよい。この場合、ガス導入部140の第1首部142の上部が、第2絶縁体管130の下部と接続される。
【0055】
以下、本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置について説明する。なお、本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置は、第2絶縁体管に関する構成が主に実施形態1に係る大気圧プラズマ処理装置100と異なるため、他の構成については説明を繰り返さない。
【0056】
(実施形態2)
図3は、本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置の構成を示す斜視図である。図3に示すように、本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置200においては、第2絶縁体管230が、フィルム状の第2絶縁材料で構成されている。後述するように、大気圧プラズマ処理装置200の処理開始前の状態における第2絶縁体管230の長さは、第1絶縁体管121の長さと比較して、2倍以上であることが好ましい。
【0057】
大気圧プラズマ処理装置200は、第2絶縁体管230を熱圧着する機構と、熱圧着する機構により熱圧着された第2絶縁体管230の熱圧着部にて第2絶縁体管230を切断する機構とをさらに備える。
【0058】
第2絶縁体管230を熱圧着する機構は、第2絶縁体管230の下方に位置し、互いに接離可能に設けられた3対の加熱ローラで構成されている。具体的には、第1絶縁体管121の直下に位置する第1加熱ローラ対220、第1加熱ローラ対220の下方に位置する第2加熱ローラ対221、および、第2加熱ローラ対221の直下に位置する第3加熱ローラ対222から、第2絶縁体管230を熱圧着する機構が構成されている。
【0059】
第1加熱ローラ対220、第2加熱ローラ対221および第3加熱ローラ対222の各々は、第2絶縁体管230に対して接近または離間するための可動部とヒータとを含んでいる。第1加熱ローラ対220および第2加熱ローラ対221の各々のローラは、円筒形状を有している。第3加熱ローラ対222のローラは、外周面における軸方向の中央部に凹部が設けられた円筒形状を有している。そのため、第3加熱ローラ対222に挟まれて熱圧着された第2絶縁体管230の熱圧着部は、幅方向の中央部が熱圧着されておらず、開口になっている。
【0060】
大気圧プラズマ処理装置200は、第2絶縁体管230を下方に送る機構をさらに備える。第2絶縁体管230を下方に送る機構は、互いに接離可能に設けられた3対のローラで構成されている。具体的には、第1絶縁体管121の上方に位置する第1ローラ対210、第1加熱ローラ対220の直下に位置する第2ローラ対211、および、第3加熱ローラ対222の直下に位置する第3ローラ対212から、第2絶縁体管230を下方に送る機構が構成されている。
【0061】
第1ローラ対210、第2ローラ対211および第3ローラ対212の各々は、第2絶縁体管230に対して接近または離間するための可動部を含んでいる。第1ローラ対210、第2ローラ対211および第3ローラ対212の各々のローラは、表面に凹凸が設けられた円筒形状を有している。この凹凸構造は、滑り止めの機能を有している。
【0062】
大気圧プラズマ処理装置200は、第2絶縁体管230を挟む機構をさらに備える。第2絶縁体管230を挟む機構は、互いに接離可能に設けられた挟持部240と、第2絶縁体管230に対して接近または離間するための可動部とを含む。挟持部240は、第2ローラ対211の直下に設けられている。
【0063】
第2絶縁体管230を切断する機構は、第2絶縁体管230を挟んで切断する1対の刃部250と、第2絶縁体管230に対して接近または離間するための可動部とを含む。1対の刃部250は、第3ローラ対212の直下に設けられている。
【0064】
大気圧プラズマ処理装置200は、連結部160および捕集部170を含んでおらず、図示しない供給部が、第2絶縁体管230の上部に、付け外し可能に接続されている。本実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置200においては、第2絶縁体管230の上方から、プロセスガスおよび導電性材料からなる粉体1を第2絶縁体管230の内部に供給する。
【0065】
以下、本実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置200の動作について説明する。
図4は、本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置において、第2絶縁体管を下方に送る機構が第2絶縁体管を下方に送っている状態を示す斜視図である。図4に示すように、第1ローラ対210、第2ローラ対211および第3ローラ対212の各々が、可動部によって第2絶縁体管230に接近して第2絶縁体管230を挟んだ状態で矢印で示すように回転することにより、第2絶縁体管230を下方に送る。このとき、第2絶縁体管230は、シート状になっている。
【0066】
図5は、本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置において、第3ローラ対が第2絶縁体管を熱圧着している状態を示す斜視図である。図5に示すように、第1ローラ対210、第2ローラ対211および第3ローラ対212の各々が停止した後、第3ローラ対212は、可動部によって第2絶縁体管230に接近して第2絶縁体管230を挟んだ状態でヒータが稼働することにより、第2絶縁体管230に熱圧着部231を形成する。上記のとおり、熱圧着部231の幅方向の中央部は熱圧着されておらず、開口になっている。
【0067】
図6は、本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置において、供給部が第2絶縁体管の内部にプロセスガスを供給している状態を示す斜視図である。図6に示すように、第1ローラ対210、第2ローラ対211、第3ローラ対212および第3加熱ローラ対222の各々が、可動部によって第2絶縁体管230から離間した後、供給部が、第2絶縁体管230の内部にプロセスガスを上方から供給する。具体的には、矢印20で示すように供給部が第2絶縁体管230の内部にプロセスガスを上方から供給することにより、第2絶縁体管230の内部にプロセスガスが充填されて第2絶縁体管230が膨らむ。第2絶縁体管230の内部に供給されたプロセスガスの一部は、熱圧着部231の開口から矢印21で示すように外部に排出される。その結果、第2絶縁体管230の内部は、0.8気圧以上1.2気圧以下の圧力に維持される。
【0068】
図7は、本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置において、供給部が第2絶縁体管の内部に導電性材料からなる粉体を供給している状態を示す斜視図である。図7に示すように、挟持部240が、可動部によって第2絶縁体管230に接近して第2絶縁体管230を挟んだ状態で、供給部が、第2絶縁体管230の内部に導電性材料からなる粉体1を上方から供給する。
【0069】
次に、電源部180が1対の電極122間に電圧を印加することにより第2絶縁体管230の内部に発生したプロセスガスのプラズマによって導電性材料からなる粉体1を改質する。導電性材料からなる粉体1は、第2絶縁体管230の内部を通過する間に、プロセスガスのプラズマによって表面が改質される。改質された導電性材料からなる粉体2は、挟持部240に挟まれている部分にて受け止められて第2絶縁体管230に内包される。
【0070】
図8は、本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置において、第1加熱ローラ対および第2加熱ローラ対が第2絶縁体管を熱圧着している状態を示す斜視図である。図8に示すように、導電性材料からなる粉体1の改質が終了した後、第1加熱ローラ対220および第2加熱ローラ対221の各々は、可動部によって第2絶縁体管230に接近して第2絶縁体管230を挟んだ状態でヒータが稼働することにより、第2絶縁体管230に熱圧着部232,233を形成する。その後、挟持部240は、可動部によって第2絶縁体管230から離間する。これにより、改質された導電性材料からなる粉体2は、熱圧着部232と熱圧着部233とによって密封された第2絶縁体管230の内部に封止される。
【0071】
図9は、本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置において、第2絶縁体管を下方に送る機構が第2絶縁体管を下方に送っている状態を示す斜視図である。図9に示すように、第1ローラ対210および第2ローラ対211の各々が、可動部によって第2絶縁体管230に接近して第2絶縁体管230を挟んだ状態で矢印で示すように回転することにより、第2絶縁体管230を下方に送る。
【0072】
図10は、本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置において、第2絶縁体管を切断する機構が第2絶縁体管を熱圧着部にて切断した状態を示す斜視図である。図10に示すように、第2絶縁体管230を下方に送る機構が第2絶縁体管230を下方に送って、熱圧着部232が刃部250同士の間を通過する際に、刃部250が可動部によって第2絶縁体管230に接近し、第2絶縁体管230を熱圧着部232にて切断する。その後、刃部250は、可動部によって第2絶縁体管230から離間する。
【0073】
図11は、本発明の実施形態2に係る大気圧プラズマ処理装置において、第2絶縁体管を切断する機構が第2絶縁体管をさらに熱圧着部にて切断した状態を示す斜視図である。図11に示すように、第2絶縁体管230を下方に送る機構が第2絶縁体管230を下方に送って、熱圧着部233が刃部250同士の間を通過する際に、刃部250が可動部によって第2絶縁体管230に接近し、第2絶縁体管230を熱圧着部233にて切断する。これにより、改質された導電性材料からなる粉体2が封止されたパックが切り離される。
【0074】
上記工程を繰り返すことにより、本実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置200においては、改質された導電性材料からなる粉体2が、不活性ガス(プロセスガス)を充填されたパックになって連続して得られる。よって、改質された導電性材料からなる粉体2を取り扱う作業が簡略化できるとともに、改質された導電性材料からなる粉体2によって周囲が汚損されることを防止できる。上記パックを連続して多数製造するために、大気圧プラズマ処理装置200の処理開始前の状態における第2絶縁体管230の長さが、第1絶縁体管121の長さと比較して、2倍以上であること好ましい。
【0075】
本実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置200においても、導電性材料からなる粉体1が、第2絶縁体管230の内部においてアーク放電または異常放電を発生することを抑制できる。その結果、導電性材料からなる粉体1を安定して処理することができる。
【0076】
なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0077】
1 導電性材料からなる粉体、2 改質された導電性材料からなる粉体、100,200 大気圧プラズマ処理装置、110 プラズマ処理部、120 放電管、121 第1絶縁体管、122 1対の電極、122a 第1電極、122b 第2電極、130,230 第2絶縁体管、140 ガス導入部、141 第1胴部、142 第1首部、143 第1枝部、150 粉体導入部、151 本体部、152 足部、153 第1フィルタ、154 第1栓部、160 連結部、161 受入部、162 スロープ部、163 受渡部、170 捕集部、171 第2胴部、172 第2首部、173 第2枝部、174 第2栓部、175 第2フィルタ、180 電源部、181 高周波電源、182 第1配線、183 第2配線、190 供給部、210 第1ローラ対、211 第2ローラ対、212 第3ローラ対、220 第1加熱ローラ対、221 第2加熱ローラ対、222 第3加熱ローラ対、231,232,233 熱圧着部、240 挟持部、250 刃部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11