特許第6333310号(P6333310)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6333310
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】メディアを共有する方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20180521BHJP
   H04N 21/482 20110101ALI20180521BHJP
【FI】
   G06F13/00 520D
   H04N21/482
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2016-113766(P2016-113766)
(22)【出願日】2016年6月7日
(62)【分割の表示】特願2014-531990(P2014-531990)の分割
【原出願日】2012年9月21日
(65)【公開番号】特開2016-177838(P2016-177838A)
(43)【公開日】2016年10月6日
【審査請求日】2016年6月7日
(31)【優先権主張番号】13/239,077
(32)【優先日】2011年9月21日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506030756
【氏名又は名称】ソノズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100183276
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 裕三
(72)【発明者】
【氏名】ロン・キューパー
(72)【発明者】
【氏名】ジョニ・ホードリー
【審査官】 北川 純次
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−141746(JP,A)
【文献】 特表2008−500614(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
H04N 21/482
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディアアイテムを共有する方法であって、
第1のユーザからメディアリファレンスを示すデータを、第2のユーザのコンピューティングデバイスにより受信するステップ、ここで、受信したメディアリファレンスは、当該メディアリファレンスに対応する特定のメディアアイテムに対する第1のポインタを含む第1のサービス識別コードを含み、かつ、第1のユーザがメディアにアクセスするために使用する第1のメディアアクセスサービスに基づくものである、
第2のユーザのコンピューティングデバイスにより、第2のユーザがメディアにアクセスするために使用する第2のメディアアクセスサービスを特定するステップ、
第2のメディアアクセスサービスが第1のメディアアクセスサービスと異なるときに、第2のユーザのコンピューティングデバイスにより、データベース内を検索して既にマッピングされている第1のサービス識別コードと第2のサービス識別コードの翻訳を決定することにより、第2のメディアアクセスサービスから特定のメディアアイテムへのアクセスを可能とする第2のポインタを識別するステップ、ここで、第2のサービス識別コードは、特定のメディアアイテムに関連付けられており、かつ、第2のメディアアクセスサービスに基づく第2のポインタを含むものである、
第2のユーザのコンピューティングデバイスにより、第2のポインタを用いて、第2のメディアアクセスサービスを利用して特定のメディアアイテムを特定するステップ、
第2のユーザのコンピューティングデバイスにより、特定のメディアアイテムを再生デバイスに再生させるステップ、
を含む、方法。
【請求項2】
第2のポインタを識別するステップの前に、第2のユーザのコンピューティングデバイスにより、再生デバイスが第2のメディアアクセスサービスにアクセス可能であることを決定するステップ、
をさらに、含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
生デバイスによって特定のメディアアイテムを再生するステップは、第2のユーザのコンピューティングデバイスにより、第2のポインタを再生デバイスに対応する再生キューに追加するステップを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
2のポインタを識別するステップは、第2のユーザのコンピューティングデバイスにより、(i)データベース内での第2のポインタと特定のメディアアイテムとの関連性、および、(ii)同データベース内での第1のポインタと特定のメディアアイテムとの関連性に基づいて、当該データベース内で第2のポインタを識別するステップを含む、請求項1から3のいずれか1つに記載の方法。
【請求項5】
メディアリファレンスを示すデータは、特定のメディアアイテムに関連付けられたメタデータを含み
2のポインタを識別するステップは、
第2のユーザのコンピューティングデバイスにより、メタデータに基づいて第2のメディアアクセスサービス上で特定のメディアアイテムを識別するステップ、
第2のユーザのコンピューティングデバイスにより、第2のポインタを、識別された特定のメディアアイテムに対する第2のメディアアクセスサービスからのアクセスを可能にするポインタとして識別するステップ、
を含む、請求項1からのいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
再生デバイスは第1のハウスホールドにおける再生デバイスであり、
メディアリファレンスを示すデータを受信するステップは、第2のユーザのコンピューティングデバイスにより、当該データを第2のハウスホールドのコンピューティングデバイスから受信するステップを含む、請求項1からのいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
データベース内で第2のポインタを識別する前に、第2のユーザのコンピューティングデバイスにより、再生デバイスが第2のメディアアクセスサービスにアクセスするように構成されていることを決定するステップ、
をさらに含む、請求項1からのいずれか1つに記載の方法。
【請求項8】
請求項1からのいずれか1つに記載の方法をコンピューティングデバイスに実行させる命令を記憶した、コンピュータ読み取り可能媒体。
【請求項9】
1つ又は複数のプロセッサと、
プロセッサによって実行可能であってコンピューティングデバイスに所定の機能を実行させる命令を記憶したメモリとを備え、
所定の機能は、
第1のユーザからメディアリファレンスを示すデータを受信するステップ、ここで、受信したメディアリファレンスは、当該メディアリファレンスに対応する特定のメディアアイテムに対する第1のポインタを含む第1のサービス識別コードを含み、かつ、第1のユーザがメディアにアクセスするために使用する第1のメディアアクセスサービスに基づくものである、
第2のユーザがメディアにアクセスするために使用する第2のメディアアクセスサービスを特定するステップ、
第2のメディアアクセスサービスが第1のメディアアクセスサービスと異なるときに、データベース内を検索して既にマッピングされている第1のサービス識別コードと第2のサービス識別コードの翻訳を決定することにより、第2のメディアアクセスサービスから特定のメディアアイテムへのアクセスを可能とする第2のポインタを識別するステップ、ここで、第2のサービス識別コードは、特定のメディアアイテムに関連付けられており、かつ、第2のメディアアクセスサービスに基づく第2のポインタを含むものである、
第2のポインタを用いて、第2のメディアアクセスサービスを利用して特定のメディアアイテムを特定するステップ、
特定のメディアアイテムを再生デバイスに再生させるステップ、
を含む、コンピューティングデバイス。
【請求項10】
所定の機能はさらに、
第2のポインタを識別するステップの前に、再生デバイスが第2のメディアアクセスサービスにアクセス可能であることを決定するステップ、
を含む、請求項に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項11】
生デバイスによって特定のメディアアイテムを再生するステップは、第2のポインタを再生デバイスに対応する再生キューに追加するステップを含む、請求項又は10に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項12】
2のポインタを識別するステップは、(i)データベース内での第2のポインタと特定のメディアアイテムとの関連性、および、(ii)同データベース内での第1のポインタと特定のメディアアイテムとの関連性に基づいて、同データベース内で第2のポインタを識別するステップを含む、請求項から11のいずれか1つに記載のコンピューティングデバイス。
【請求項13】
メディアリファレンスを示すデータは、特定のメディアアイテムに関連付けられたメタデータを含み
2のポインタを識別するステップは、
メタデータに基づいて第2のメディアアクセスサービス上で特定のメディアアイテムを識別するステップ、
第2のポインタを、識別された特定のメディアアイテムに対する第2のメディアアクセスサービスからのアクセスを可能にするポインタとして識別するステップ、
を含む、請求項から12のいずれか1つに記載のコンピューティングデバイス。
【請求項14】
再生デバイスは第1のハウスホールドにおける再生デバイスであり、
メディアリファレンスを示すデータを受信するステップは、当該データを第2のハウスホールドのコンピューティングデバイスから受信するステップを含む、請求項から13のいずれか1つに記載のコンピューティングデバイス。
【請求項15】
請求項1からのいずれか1つに記載の方法をコンピューティングデバイスに実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示技術は、デジタルコンテンツに関し、特にメディアを共有する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
技術の発展によって、音楽コンテンツへのアクセス性や、テレビコンテンツ、映画および双方向コンテンツなどのその他の種類の媒体へのアクセス性も良くなっている。例えば、ユーザは、オーディオコンテンツやビデオコンテンツにアクセスするための従来の手段に加えて、インターネットラジオステーション、オンライン音楽サービスおよびオンライン映画サービスなどのオンラインストアを通じて、インターネット上でオーディオコンテンツ、ビデオコンテンツ又はその両方にアクセスすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本開示技術の特徴、態様、および利点は、以下の記載、添付の特許請求の範囲、および添付の図面に関してより良く理解される。
図1】本明細書に開示の方法および装置の実施形態が実施され得る例示的なシステムを示す図
図2A】内蔵アンプとスピーカを備える例示的なゾーンプレーヤーを示す図
図2B】内蔵アンプを備えるとともに外部スピーカに接続された例示的なゾーンプレーヤーを示す図
図2C】A/V受信機およびスピーカに接続された例示的なゾーンプレーヤーを示す図
図3】例示的なコントローラを示す図
図4】ファイルを共有するための例示的なシステムの内部機能ブロック図
図5図4の例示的なシステムを実装するように実行可能な例示的な方法および例示的な機械可読命令の代表的なフロー図
図6図4の例示的なシステムに関連付けられた例示的なユーザインタフェースのブロック図
図7図4の例示的なシステムおよび/又は図6の方法および命令を実装可能な例示的なプロセッサプラットフォームを示す図
【発明を実施するための形態】
【0004】
さらに、図面は、例示的な実施形態を説明することを目的としているが、本開示技術は、図面に示した配置および手段に限定されるものではない。
【0005】
I.概要
本明細書に開示された特定の実施形態は、社会的状況におけるメディアの共有を可能にする。本明細書に開示された特定の実施形態は、異なるオンラインメディアサービスに加入している複数のユーザの統合を可能にする。本明細書に開示された特定の実施形態は、ソーシャルネットワークでの音楽の共有を提供する。本明細書に開示された特定の実施形態は、2つ以上の家庭におけるネットワーク化されたオーディオシステムを利用することにより、そのシステムを介して、それらの2つ以上の家庭間でのメディアの共有を可能にする。本明細書に開示された特定の実施形態は、複数のメディアプロバイダー間におけるクロスサービスリンクを提供する。本明細書に開示された特定の実施形態は、最良のルート(route-to-best)によるメディア検索を提供する。追加の実施形態は、本明細書に記載されている。
【0006】
例えば、以下に記載されるような実施形態において、例えば、音楽などの媒体を、共有の記憶媒体にある同じファイルへのアクセスができない可能性のあるユーザおよび/又は同じオンライン音楽サービス(Rhapsody(商標)、MOG、Napster、Spotify(商標)およびオンライン音楽サービスの現在のすべての例)へアクセスしないユーザの間で共有することができる。オンライン音楽サービスは、無料であっても、有料加入形式に基づいてもよい。ほとんどの場合、常にではないが、オンライン音楽サービスは、ユーザによるサービスへの登録を要求する。
【0007】
第1のユーザによる音楽プレイリストが、第2のユーザにも利用可能である又は第2のユーザと共有されている例を想定する。音楽プレイリストは、トラックタイトルのリスト、並びにそのトラックタイトルに関連したアーティストおよびアルバムのリストを含んでもよい。音楽プレイリストは、1つ以上のトラックタイトルを含んでもよい。さらに、この例では、第1および第2のユーザは、共有の記憶媒体上の同じファイルへのアクセス権を有しておらず、同じオンライン音楽サービスへのアクセス権も有していない。
【0008】
音楽プレイリストは、様々な方法により、第2のユーザにも利用可能となる又は第2のユーザと共有されてもよい。その方法としては例えば、Facebookのようなソーシャルサイト上でプレイリストを利用可能とする、又はネットワーク化されたオーディオシステムにおける多くの家庭を通じて音楽のソーシャル体験を改善するために家庭用電化製品企業によって利用可能に提供されたソーシャルサービスシステムを介して(例えば、Sonosは、ネットワーク化されたオーディオシステムを製造、販売しており、そのようなシステムは、メディアの共有を通じて複数の家庭を接続する、ソーシャルポータルの提供が可能である)、プレイリストを利用可能とする方法がある。他には、電子メール、テキスト、インスタントメッセージ、および/又はTwitterを介してプレイリストを送信する方法や、第2のユーザがアクセス可能なデジタルマガジン又はウェブサイトにプレイリストを提示する方法、および/又はいくつかの他の既知の又は将来開発される方法又はシステムを介して第2のユーザにプレイリストを提供する方法などがある。
【0009】
第2のユーザによってプレイリストから選択された1つ以上の曲を再生するために、システム又はそのいくつかの態様は、以下で詳細に説明されるように、第2のユーザによる音楽のローカルライブラリ内において選択されたトラックタイトルに最もよく関連する音楽ファイルを検索する、および/又は、第2のユーザが加入しているオンライン音楽サービスにて検索を開始してもよく、そのオンライン音楽サービスは第1のユーザとは異なるオンライン音楽サービスであってもよい。
【0010】
成功した検索に続いて、第2のユーザのシステムは、その時点で音楽を取得および再生する、又は、待ち行列若しくは保持場所に音楽を(例えば、第2のユーザのソースへの適切なポインタなどとともに)追加して後で再生することもできる。システムが正しく音楽を見つけることができない場合、第2のユーザにその結果を示す、および/又は音楽の入手方法のオプションを提供してもよい(例えば、音楽を購入するためのURLリンクを提供する)。いくつかの実施形態では、オンライン音楽サービスのために書かれる(そのプログラムは「メディアプレーヤー」とも称される)とともに第2のユーザが加入しているソフトウェアアプリケーションは、そのプログラムと通信しているコンピュータスピーカ又はオーディオシステムを介して音楽の再生を可能とするプログラムであってもよい。メディアプレーヤーは、第2のユーザがその音楽サービスの加入者であることを決定したとき又はその後のタイミングで自動的に起動されてもよく、これにより音楽の再生が可能となる。
【0011】
検索およびシステム構成に応じて、第2のユーザによって再生される実際のトラックは、プレイリストの曲タイトルと同じ又は異なるアルバムのものであってもよい。一例では、推奨される曲および第2のユーザによって読み出された曲は両方とも、同じアルバムからのデジタルコピーであってもよい。別の例では、推奨される曲は、オリジナルのアルバムからのデジタルコピーである一方、第2のユーザによって読みだされる曲は、ベスト盤のアルバムからのデジタルコピーであってもよい。
【0012】
さらに、検索およびシステム構成に応じて、再生される実際のトラックは、音楽ファイルの質に部分的に基づいて決定されてもよい。すなわち、いくつかの実施形態において、選択されたトラックに関連する2つ以上の音楽ファイルが発見された場合、高品質の音楽ファイルが再生されてもよい。別の実施形態では、2つ以上の音楽ファイルが発見された場合に、より少ない帯域幅を消費するように低品質の音楽ファイルが再生される。
【0013】
上述の説明から移ると、音楽を共有又はマッチングする方法の例示的な実施形態は、第1のユーザから第2のユーザへの音楽リファレンス(music reference)の読み出しを行う工程を含む。第1のユーザは、音楽にアクセスするために第1の音楽アクセスサービスを使用している。例示的な方法はまた、音楽のリファレンスに関連付けられた音楽ファイルを識別する工程と、音楽にアクセスするために第2のユーザによって使用される第1の音楽アクセスサービスとは異なる第2の音楽アクセスサービスを識別する工程を含む。また、例示的方法は、第2の音楽アクセスサービスを使用して、音楽ファイルを再生する、示す(point to)又は待ち行列に入れる、のうちの少なくとも1つを行う工程を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、ユーザからの「リファレンス」は、アクティブなリファレンスやレコメンデーションであってもよい(例えば、ユーザが特定のレコメンデーションを提供する)。いくつかの実施形態では、「リファレンス」は、いくつかの他の定義された基準(例えば、ユーザの視聴又は閲覧の習慣)に基づいてもよい。いくつかの実施形態では、「リファレンス」は、コメント、意見又は提案である。他の例では、「リファレンス」は、例えば、第1のユーザが第2のユーザのために音楽トラックを購入するなどのように、贈り物であってもよい。
【0015】
いくつかの例示的な方法は、第2の音楽アクセスサービスを使用して、音楽ファイルを再生する、示す又は待ち行列に入れる、のうちの少なくとも1つを行う工程の前に、音楽リファレンスに応じて第2のユーザからの音楽リクエストを受信する工程を含む。
【0016】
いくつかの例示的な方法は、第2の音楽アクセスサービスを使用して、音楽ファイルを再生する、示す又は待ち行列に入れる、のうちの少なくとも1つを行う工程は、オンラインおよび/又はローカルストレージで音楽ファイルを検索する工程を含む。
【0017】
また、いくつかの例示的な方法は、第2の音楽アクセスサービスの代わりに音楽にアクセスするために第2のユーザによって使用される第3の音楽アクセスサービスを使用して、音楽ファイルを再生する、示す又は待ち行列に入れる、のうち少なくとも1つを行う工程をさらに含み、ここで、第3の音楽アクセスサービスは、第2の音楽アクセスサービスよりも安価な音楽へのアクセス又は第2の音楽アクセスサービスよりも質の高い音楽ファイルのうち、少なくとも1つを提供する。
【0018】
本開示に沿って実装された例示的な装置は、ファイルを推奨する第1のユーザによるファイルのレコメンデーションを受信するインタフェースと、第1のユーザによって使用される第1のサービスを検出し、第2のユーザによって使用される第2のサービスを検出する検証部と備える。例示的なシステムはさらに、第1のユーザによって使用される第1のサービスに基づいて、第1のサービス識別コードをファイルのレコメンデーションと関連付けるエンコーダを備える。さらに、例示的なシステムは、第2のサービスに基づいてファイルに関連付けられた第2のサービス識別コードのために、ローカルライブラリ又はネットワークアクセス可能データベースのうちの1つ以上を検索する検索部を備える。システムにおいて、エンコーダは、第2のサービス識別コードをファイルに関連付ける。さらに、例示的なシステムは、第2のサービスと第1のサービスが同じサービスである場合には、ファイルのレコメンデーションを第1のサービス識別コードとともに第2のユーザに提供し、第2のサービスと第1のサービスが異なるサービスである場合には、ファイルのレコメンデーションを第2のサービス識別コードとともに第2のユーザに提供する再生エンジンを備える。例示的なシステムはさらに、第1のサービス識別コード又は第2のサービス識別コードのうちの1つ以上をファイルのレコメンデーションに関連付けたことの記録を記憶するデータベースを備える。
【0019】
いくつかの実施形態では、ユーザからの「レコメンデーション」は、アクティブなリファレンスやレコメンデーションであってもよい(例えば、ユーザが特定のレコメンデーションを提供する)。いくつかの実施形態では、「レコメンデーション」は、いくつかの他の定義された基準(例えば、ユーザの視聴又は鑑賞の習慣)に基づいてもよい。いくつかの実施形態では、「レコメンデーション」は、前述の「リファレンス」と同義である。
【0020】
いくつかの実施形態では、第1のユーザは、ファイルのレコメンデーション内において第2のユーザを特定し、検索部は、ファイルに関連付けられた第2のサービス識別コードの検索を自動的に行う。いくつかの例では、サービス識別コードは、特定のサービス又は特定のファイルのうちの1つ以上に関連する情報を含む。例えば、Spotify上におけるマイケルジャクソンの歌「ビートイット」のサービス識別コードには、Spotifyというサービス自体、曲のタイトル「ビートイット」、アーティスト「マイケルジャクソン」、アルバム「スリラー」、および/又は、ジャンルとしてのポップ、R&B、ロックおよび/又はファンクのいずれかのうち、1つ以上に関連する情報が含まれてもよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、ファイルは音楽ファイルである。また、いくつかの実施形態では、音楽ファイルは、トラック、アーティスト、アルバム、プレイリスト、ステーション、ジャンルのうちの1つ以上である。他の実施形態では、ファイルは、ビデオ・オーディオファイル(例えば、映画又はテレビ番組)である。
【0022】
いくつかの実施形態では、エンコーダは、メタデータをファイルのレコメンデーションに関連付け、検索部は、第2のユーザが第2のサービスを使用していないときに、そのメタデータに基づいてファイルの位置を特定する。
【0023】
いくつかの実施形態では、データベースは、第1のユーザがソーシャルネットワークを形成するためのコネクションのリストを記憶する。また、いくつかの実施形態では、例示的なシステムは、コネクションによって推奨される付加的なファイルのレコメンデーションを第1のユーザに動的に通知する更新部をさらに備える。
【0024】
いくつかの実施形態では、再生エンジンは、ファイルを第2のサービス識別とともに第2のユーザの再生デバイスにあるプレイリストへ自動的に追加する。さらに、いくつかの実施形態では、そのプレイリストは、現在再生されている。
【0025】
いくつかの実施形態では、第1のサービス又は第2のサービスのうちの1つは、音楽サービス、ラジオサービス、オンラインラジオサービス又はオンラインストリーミング音楽サービスのうちの1つ以上である。
【0026】
いくつかの実施形態では、インタフェースは、ファイルに対する第2のユーザの楽しみレベルの指標を受信し、検索部は、その楽しみレベルに基づいて付加的なファイルのレコメンデーションの検索を行う。
【0027】
本開示に従って実施される別の例示的な方法は、ファイルを推奨する第1のユーザによるファイルのレコメンデーションの受領後、第1のユーザによって使用される第1のサービスを検証する工程と、第1のサービスに基づいて第1のサービス識別コードをそのファイルにエンコードする工程とを含む。例示的な方法はまた、第2のユーザによるファイルの要求の受領又はファイルのレコメンデーション内における第2のユーザの言及の検出のうちの1つ以上の後、第2のユーザによって使用される第2のサービスを検証する工程を含む。さらに、例示的な方法は、第2のサービスに基づいてファイルに関連付けられた第2のサービス識別コードのために、ローカルライブラリ又はネットワークアクセス可能データベースのうちの1つ以上を検索する工程を含む。さらに、例示的な方法は、第2のサービス識別をファイルにエンコードする工程を含む。例示的な方法はまた、第2のサービスと第1のサービスが同じサービスである場合には、ファイルのレコメンデーションを第1のサービス識別コードとともに第2のユーザに提供し、第2のサービスと第1のサービスが異なるサービスである場合には、ファイルのレコメンデーションを第2のサービス識別コードとともに第2のユーザに提供する工程を含む。さらに、例示的な方法は、第1のサービス識別コード又は第2のサービス識別コードのうちの1つ以上をファイルに関連付けたことの記録を記憶する工程を含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、例示的な方法は、メタデータをファイルのレコメンデーションにエンコードする工程と、第2のユーザが第2のサービスを使用していないときに、そのメタデータに基づいてファイルの位置を特定する工程とをさらに含む。
【0029】
いくつかの態様において、本方法は、第1のユーザがソーシャルネットワークを形成するためのコネクションのリストを記憶する工程をさらに含む。また、いくつかの実施形態において、本方法は、コネクションによって推奨される付加的なファイルのレコメンデーションを第1のユーザに動的に通知する工程をさらに含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、本方法は、ファイルを第2のサービス識別とともに第2のユーザの再生デバイスにあるプレイリストに自動的に追加する工程を含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、本方法はさらに、第2のユーザによるファイルに対する楽しみレベルの指標を受信する工程と、その楽しみレベルに基づいて付加的なファイルのレコメンデーションを検索する工程とを含む。
【0032】
例示的な有形機械可読媒体は、本開示に沿って実装される命令を記憶するとともに、その命令が実行されると機械に少なくとも、ファイルを推奨する第1のユーザによるファイルのレコメンデーションの受領後、第1のユーザによって使用される第1のサービスを検証する工程と、第1のサービスに基づいて第1のサービス識別コードをファイルにエンコードする工程とを行わせる。その命令が実行されると機械にさらに、第2のユーザによるファイルの要求の受領又はファイルのレコメンデーション内における第2のユーザの言及の検出のうちの1つ以上の後、第2のユーザによって使用される第2のサービスを検証する工程と、第2のサービスに基づいてファイルに関連付けられた第2のサービス識別コードのために、ローカルライブラリ又はネットワークアクセス可能データベースのうちの1つ以上を検索する工程とを行わせる。例示的な命令はさらに機械に、第2のサービス識別をファイルにエンコードする工程を行わせる。さらに、例示的な命令は機械に、第2のサービスと第1のサービスが同じサービスである場合には、ファイルのレコメンデーションを第1のサービス識別コードとともに第2のユーザに提供し、第2のサービスと第1のサービスが異なるサービスである場合には、ファイルのレコメンデーションを第2のサービス識別コードとともに第2のユーザに提供する工程を行わせる。例示的な命令は機械にさらに、第1のサービス識別コード又は第2のサービス識別コードのうちの1つ以上をファイルに関連付けたことの記録を記憶する工程を行わせる。
【0033】
いくつかの実施形態では、例示的な命令は機械に、メタデータをファイルのレコメンデーションにエンコードする工程と、第2のユーザが第2のサービスを使用していないときに、そのメタデータに基づいてファイルの位置を特定する工程とを行わせる。
【0034】
いくつかの実施形態では、例示的な命令は機械に、第1のユーザがソーシャルネットワークを形成するためのコネクションのリストを記憶する工程を行わせる。また、いくつかの実施形態において、例示的な命令は機械に、コネクションによって推奨される付加的なファイルのレコメンデーションを第1のユーザに動的に通知する工程を行わせる。
【0035】
幾つかの実施形態では、例示的な命令は機械に、ファイルを第2のサービス識別とともに第2のユーザの再生デバイスにあるプレイリストに自動的に追加する工程を行わせる。
【0036】
いくつかの実施形態では、例示的な命令は機械、第2のユーザによるファイルに対する楽しみレベルの指標を受信する工程と、その楽しみレベルに基づいて付加的なファイルのレコメンデーションを検索する工程とを行わせる。
【0037】
いくつかの実施形態では、ユーザは、アーティストおよび/又はアルバムおよび/又はトラックの「推奨(recommend)」を選択することができる。メディアの推奨を選択することにより、内部的なサービス固有の識別子が、友人などの一連のユーザのために、データベース内のレコメンデーションにエンコードされる。例えば、ユーザがオンライン音楽サービスRhapsodyを使用してトラックを推奨している場合、システムはそのレコメンデーション内にRhapsodyのIDをエンコードすることにより、他のユーザ(例えば、ユーザの友人)が何を推奨されているかを見たときにそのユーザがRhapsodyのアカウントを持っている場合には再生を行うようにすることもできる。また、アドレス帳(例えば、友人のリスト)は、例えば、以下で図3を用いて説明されるように、中央サーバ上に記憶されてオーディオシステムコントローラを介してアクセス可能とすることができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、システムは、検索機能を利用して、1つの音楽サービス上にあるトラックが別のところで再生されるようにすることもできる。システムが共有されるトラックのIDを取得するとともに、ユーザがそのサービスへの参加権(subscription)を有していないことを発見すると、システムは、どのような音楽サービス(およびローカルライブラリ)が現在利用可能であるかにかかわらず、トラックのメタデータ(アルバム/アーティスト/タイトル)を要求して検索を実行することができる。友人が推奨するアーティスト/アルバム/トラックの実際のリストをシステムがライブラリの項目として取り扱うことにより、レコメンデーションを動的に更新することもできる。
【0039】
以下において、コンポーネントの中でも特に、ハードウェア上で実行されるファームウェアおよび/又はソフトウェアを含む、例示的な方法、装置、システムおよび製品を開示するが、これらは単なる例示であってこれらに限定されるものではない。例えば、ファームウェア、ハードウェアおよび/又はソフトウェアのコンポーネントのいずれか又はその全てが、ハードウェア単独で、ソフトウェア単独で、ファームウェア単独で、および/又はハードウェア、ソフトウェアおよび/又はファームウェアの任意の組み合わせで具現化される。したがって、以下では、例示的な方法、装置、システム、および/又は製品を記述するが、これらの例は、このような方法、装置、システム、および/又は製品を実施するための唯一の方法ではない。
【0040】
特許請求の範囲の請求項がソフトウェアおよび/又はファームウェアの実施を純粋にカバーするように読めるときには、少なくとも1つの例における少なくとも1つの要素が、本明細書にて、ソフトウェアおよび/又はファームウェアを記憶するメモリ、DVD、CD、ブルーレイなどの有形媒体を含むように明示的に定義される。
【0041】
これらの実施形態および多くの付加的な実施形態が以降に記載されている。さらに、発明の詳細な説明は、例示的な環境、システム、手順、ステップ、論理ブロック、処理、およびネットワークに接続されたデータ処理デバイスの動作に直接的又は間接的に似た他の記号表現に関して主として提示される。これらのプロセスの記載および表現が一般的に当業者によって使用されることで、それらの仕事の内容が他の当業者に最も効果的に伝えられる。多数の特定の詳細が本開示の完全な理解を提供するために説明される。しかしながら、当業者は、本開示のいくつかの実施形態がある種の特定の詳細なしに実施できることを理解する。他の例では、周知の方法、手順、コンポーネント、および回路が詳細には説明されていないことで、不必要に実施形態の態様を不明瞭にすることを避けている。
【0042】
本明細書での「実施形態」への言及は、その実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、又は特性が、本発明の少なくとも1つの例示的な実施形態に含まれ得ることを意味する。明細書における様々な部分でのこのフレーズの使用は、同じ実施形態を必ずしも言及しておらず、また、他の実施形態と互いに排他的な別個の又は代替的な実施形態でもない。このように、本明細書に記載の実施形態を他の実施形態と組み合わせてもよいことが、明示的および暗示的に当業者によって理解される。
【0043】
II.例示的な環境
図面の全体を通して同様のパーツに対しては、同様の符号を用いる。図1は、例示的なシステム構成100を示し、このシステム構成100において、本明細書に記載の1つ以上の方法および/又は装置が実施又は実行される。システム構成100が、複数のゾーンを有する家庭に用いられた場合を、例示的に示す。それぞれのゾーンは例えば、オフィス、浴室、寝室、キッチン、ダイニングルーム、ファミリールーム、ホームシアタールーム、ユーティリティ又はランドリールーム、パティオなどの異なる部屋又はスペースを表す。ここには示されていないが、1つのゾーンが複数の部屋やスペースを占めるものであっても良い。各ゾーンに1つ以上のゾーンプレーヤー102―124が示されている。ゾーンプレーヤー102―124は、再生デバイス、マルチメディアユニット、スピーカなどで構成され、それぞれ、オーディオ、ビデオ、および/又はオーディオビジュアルの出力を行う。コントローラ130(ここでは例示的にキッチンに設けられている)は、システム構成100の制御を行う。システム構成100は、例示的なハウスオーディオシステム全体を表すが、本明細書に記載の技術は、これらの特定の場所への用途に限定されず、又は図1のハウスオーディオシステム100全体のような広範囲のシステムにも限定されない。
【0044】
図2A図2B図2Cは、ゾーンプレーヤー200−204の例示的なタイプを示す。図2A図2B図2Cのゾーンプレーヤー200―204のそれぞれは、図1のゾーンプレーヤー102―124のいずれにも対応するものである。いくつかの実施形態では、オーディオ出力を単一のゾーンプレーヤーを用いて生成する複数のゾーンプレーヤーが提供される。図2Aは、(例えば、無線により、および/又は有線のインタフェースを介して)受信された信号に対応する音声又はオーディオ出力を生成可能な音声生成機器208を示す。音声生成機器208は、内蔵アンプ(図示せず)とスピーカ(例えば、ツイーター、ミッドレンジドライバおよび/又はサブウーファー)とを備える。いくつかの実施形態では、図2Aのゾーンプレーヤー200は、ステレオ又はモノラルのオーディオを再生するように構成されてもよい。以降で詳細に説明するように、いくつかの実施形態では、図2Aのゾーンプレーヤー200は、第2の信号を、例えば、同じ又は異なるゾーン、スピーカ、受信機などにおける他のゾーンプレーヤーに送信することもできる。第2の信号の送信は例えば、複数のゾーンプレーヤー、スピーカ、受信機などが1つのネットワークを形成することでメディアコンテンツを例えば同期型又は分散型の手法により提示するようなシステムの一部であってもよい。
【0045】
図2Bの例示的なゾーンプレーヤー202は、分離したスピーカ210のセットを起動するための内蔵アンプ(図示せず)を備える。図2Bのスピーカ210は、例えば、任意のタイプのラウドスピーカーを有してもよい。図2Bのゾーンプレーヤー202は、オーディオコンテンツに対応する信号を有線および/又は無線のチャネルを介して分離したスピーカ210へ通信する。図2Aのようにオーディオコンテンツを受信および生成する代わりに、図2Bのゾーンプレーヤー202はオーディオコンテンツを受信するとともに、分離したスピーカ210へ同じものを(例えば受信した信号の処理後に)送信する。図2Aの例示的なゾーンプレーヤーと同様に、いくつかの実施形態では、ゾーンプレーヤー202は、第2の信号を例えば、同じ又は異なるゾーン、スピーカ、受信機などにおける他のゾーンプレーヤーに送信することもできる。
【0046】
図2Cの例示的なゾーンプレーヤー204は、アンプを含まないが、内蔵アンプを有する受信機214又は別のオーディオおよび/又はビデオタイプのデバイスが図1のデータネットワーク128へ接続するとともに、データネットワーク128から受信機214および分離したスピーカ216のセットを介して受信したオーディオを再生することを可能にする。図2Cに示される有線結合に加えて、分離したスピーカ216は、例えばゾーンプレーヤー204および/又は受信機214との間における無線通信チャネルを介してオーディオコンテンツを受信することができる。いくつかの実施形態では、ゾーンプレーヤー202は、第2の信号を例えば、同じ又は異なるゾーン、スピーカ、受信機などにおける他のゾーンプレーヤーに送信することもできる。
【0047】
例として、ゾーンプレーヤーには、カリフォルニア州サンタバーバラのソノズ・インコーポレイテッドによって提供される「ソノズ(登録商標)S5」、「ソノズ プレイ:5」、「ゾーンプレーヤー120」および「ゾーンプレーヤー90」が含まれる。ゾーンプレーヤーは、本明細書では再生デバイスとも称されるが、図2A図2B図2Cに示される特定の例に限定されない。例えば、ゾーンプレーヤーは、有線又は無線のヘッドホンを含んでもよい。さらに別の例では、ゾーンプレーヤーは、サブウーファーを含む場合がある。一例では、ゾーンプレーヤーは、アップル社のiPod(商標)又は同様のデバイス用のドッキングステーションを含む、又はそれと交信可能である。いくつかの実施形態では、ゾーンプレーヤーは、例えば第1のゾーンプレーヤーから受信した1つ以上の信号を別の再生デバイスへ中継してもよい。いくつかの実施形態では、ゾーンプレーヤーは、第1の信号を受信して第1の信号に対応する出力を生成し、同時に又は別個に、第2の信号を受信して第2の信号を別のゾーンプレーヤー、スピーカ、受信機などに送信又は中継してもよい。このように、本明細書に記載の例示的なゾーンプレーヤーは、再生デバイスとして機能して、同時にゾーンプレーヤーのネットワーク内のハブとして動作可能である。
【0048】
図3は、ドッキングステーション302に入っている例示的な無線コントローラ300を示している。コントローラ300は、図1の制御デバイス130に対応し得る。コントローラ300には、タッチスクリーン304が設けられている。ユーザはタッチスクリーン304を用いて、コントローラ300と交信して、例えば、オーディオアイテムのプレイリストの読み出し・ナビゲート操作、1つ以上のゾーンプレーヤーの制御操作、およびシステム構成100全体の制御操作を行うことができる。さらに、コントローラ300は、とりわけ他の家庭のユーザとプレイリストを共有可能にするソーシャルポータルを提供してもよい。いくつかの実施形態では、システム構成100を制御するために、任意の数のコントローラが使用されてもよい。いくつかの実施形態では、システム構成100を制御することができるコントローラの数に制限が存在してもよい。コントローラは、無線コントローラ300のような無線式であっても、データネットワーク128に接続された有線式であってもよい。さらに、iPhone(商標)、iPad(商標)、アンドロイド(商標)電話などの任意のネットワーク対応ポータブルデバイス上で動作するアプリケーション、又は他の任意のスマートフォンやネットワーク対応デバイス上で動作するアプリケーションを、データネットワーク128に接続することでコントローラとして使用してもよい。ラップトップ又はデスクトップのPC又はMac上で動作するアプリケーションをコントローラとして使用しても良い。例示的なコントローラには、カリフォルニア州サンタバーバラのソノズ・インコーポレイテッドによって提供される「ソノズ(登録商標)コントローラ200」、「ソノズ(登録商標)iPhone用コントローラ」、「ソノズ(登録商標)iPad用コントローラ」、「ソノズ(登録商標)アンドロイド用コントローラ」および「ソノズ(登録商標)Mac又はPC用コントローラ」が含まれる。
【0049】
図1のシステム構成100に戻ると、特定のゾーンは、1つ以上のゾーンプレーヤーを含んでもよい。例えば、図1のファミリールームは、2つのゾーンプレーヤー106、108を含み、キッチンには1つのゾーンプレーヤー102が示されている。ゾーンプレーヤーをある部屋又はスペースに配置するとともに、そのゾーンプレーヤーをコントローラ130を介して新たな又は既存のゾーンに割り当てることにより、ゾーンを動的に構成してもよい。このように、ゾーンは、そのようにプログラムされている場合には、生成され、別のゾーンと組み合わされ、取り除かれ、特定の名前(例えば、「台所」)が与えられてもよい。ゾーンプレーヤー102−124は、図1に示されるデータネットワーク128などのデータネットワークに直接的又は間接的に接続される。データネットワーク128は、図中の他の構成要素から目立つように八角形で示されている。データネットワーク128は1つの場所にのみ示されているが、このようなネットワークをシステム構成100の中およびその周りに分配してもよい。
【0050】
特に、データネットワーク128は、有線ネットワーク、無線ネットワーク又は両方の組合せであってもよい。いくつかの実施形態では、ゾーンプレーヤー102−124のうちの1つ以上が、独自のメッシュネットワークに基づいてデータネットワーク128へ無線で接続される。いくつかの実施形態では、ゾーンプレーヤー102−124のうちの1つ以上が、非メッシュトポロジーを用いてデータネットワーク128へ無線で接続される。いくつかの実施形態では、ゾーンプレーヤー102−124のうちの1つ以上が、イーサネット(登録商標)又は同様の技術を用いてデータネットワーク128へ有線で接続される。データネットワーク128に接続した1つ以上のゾーンプレーヤー102−124に加えて、データネットワーク128は、インターネットなどの広域ネットワークへのアクセスを可能とするものであってもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、任意のゾーンプレーヤー102−124又は他の接続デバイスをブロードバンドルータに接続することにより、データネットワーク128を生成してもよい。そのとき、他のゾーンプレーヤー102−124を無線又は有線でデータネットワーク128に追加してもよい。例えば、データネットワーク128への接続を可能とするゾーンプレーヤー自体のボタンを単に押すことで、ゾーンプレーヤー(例えば、任意のゾーンプレーヤー102−124)をシステム構成100に追加してもよい。ブロードバンドルータは例えば、インターネットサービスプロバイダ(ISP)に接続されてもよい。ブロードバンドルータは、他の用途(例えば、ウェブサーフィン)にも使用することができるシステム構成100内の別のネットワークを形成するように使用されてもよい。データネットワーク128は、そのようにプログラムされる場合には、他の用途に使用されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、データネットワーク128は、家庭内での他の用途にも使用されている同一のネットワークである。
【0052】
いくつかの実施形態では、それぞれのゾーンは、別のゾーンと同じオーディオソースから再生を行ってもよく、又は、異なるオーディオソースから再生を行ってもよい。例えば、誰かがパティオでグリルしながらゾーンプレーヤー124を通じてジャズ音楽を聞いている一方で、誰かはキッチンで料理を準備しながらゾーンプレーヤー102を通じてクラシック音楽を聞くこともできる。さらに、オフィスにいる誰かが、パティオでゾーンプレーヤー124を通じて再生されているものと同じジャズ音楽をゾーンプレーヤー110を通じてオフィスで聞くこともできる。いくつかの実施形態では、ゾーンプレーヤー110、124を通じて再生されるジャズ音楽が同期して再生される。複数のゾーンにわたって再生を同期することで、オーディオを途切れなく聞きながら複数のゾーンを通過することができる。さらに、関連する全てのゾーンが同期してオーディオを再生するように、ゾーンを「パーティーモード」に設定することもできる。
【0053】
いくつかの実施形態では、1つのゾーンは、2つ以上のゾーンプレーヤーを含む。例えば、ファミリールームは2つのゾーンプレーヤー106、108を含み、ホームシアタールームは少なくとも3つのゾーンプレーヤー116、118、120を含む。所望の場合には、1つのゾーンが多数のゾーンプレーヤーを含むように構成されてもよく、例えば、ホームシアタールームが、5.1以上のチャネルのオーディオソースからのオーディオ(例えば、5.1以上のオーディオチャネルにてエンコードされたムービー)を再生する付加的なゾーンプレーヤーを有してもよい。1つのゾーンが、ファミリールームにおける2つのゾーンプレーヤー106、108のような2つ以上のゾーンプレーヤーを含む場合には、例えば、2つのゾーンプレーヤー106、108が同期して同じオーディオソースを再生するように構成されるか、あるいは、左右のチャネルにおいて2つの別々の音声を再生するようにペアであってもよい。換言すれば、音声のステレオ効果は、1つは左側の音声に対応しもう1つは右側の音声に対応する2つのゾーンプレーヤー106、108を通じて再現又は増強することができる。いくつかの実施形態では、ペアになっているゾーンプレーヤーが、他のゾーンプレーヤーと同期してオーディオを再生する。
【0054】
いくつかの実施形態では、3つ以上のゾーンプレーヤーが、3つ以上のチャネルの音声にてエンコードされたオーディオの各種チャネルを再生するように構成されてもよい。例えば、ホームシアタールームには、3つのゾーンプレーヤー116、118、120が示されている。音声が2.1チャネルおのオーディオとしてエンコードされている場合、ゾーンプレーヤー116は左側チャネルのオーディオを再生し、ゾーンプレーヤー118は右側チャネルのオーディオを再生し、ゾーンプレーヤー120はバス周波数を再生するように、それぞれが構成されてもよい。他の構成も可能であるが、ゾーンプレーヤーの数やオーディオの種類に依存する。さらに、一例として、特定のゾーンが、例えば映画からのオーディオを再生する場合のように、5.1チャネルのオーディオを再生し、その後、例えば2チャネルソースからのオーディオを再生する場合のように、ステレオを再生するように動的にスイッチするよう構成されてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、2つ以上のゾーンプレーヤーが、単一の統合ゾーンプレーヤーを形成するように音響的に統合されてもよい。(複数の別々のデバイスで構成されている)統合ゾーンプレーヤーは、統合されていないゾーンプレーヤーやペアになっているゾーンプレーヤーとは異なるように音声を処理および再現するように構成されてもよく、これは、統合ゾーンプレーヤーが音声を通過させる付加的なスピーカードライバを有するからである。統合ゾーンプレーヤーはさらに、単一のゾーンプレーヤーやさらに別の統合ゾーンプレーヤーとペアになってもよい。統合再生デバイスにおける各再生デバイスは、好ましくは統合モードに設定される。
【0056】
いくつかの実施形態では、例えば、所望の設定が完了するまで、ゾーンプレーヤーのグループ化、統合およびペアリングの任意を継続して行うことができる。グループ化、統合およびペアリングの動作は、好ましくは、スピーカ線を例えば個々のディスクリートスピーカーに物理的に接続および再接続することで異なる構成を構築することではなく、例えばコントローラ130を用いるなど制御インタフェースを通じて実施される。このように、本明細書に記載の特定の実施形態によれば、エンドユーザに音声再生を提供可能な、より柔軟で動的なプラットフォームを提供することができる。
【0057】
ゾーンプレーヤー102−124によって再生されるオーディオコンテンツの供給源は多数ある。コンピュータ又はネットワーク接続ストレージ(NAS)に保存された個人のライブラリにある音楽が、データネットワーク128を介してアクセスされ、再生することができる。インターネットラジオステーション、番組、ポッドキャストは、データネットワーク128を介してアクセスすることができる。ユーザに音楽およびオーディオコンテンツをストリーム再生させたりダウンロードさせたりすることができる音楽サービスには、データネットワーク128を介してアクセスすることができる。さらに、音楽は例えば、ゾーンプレーヤーへのラインイン接続を通じて、ターンテーブル又はCDプレ−ヤーなどの従来の供給源から得ることができる。オーディオコンテンツもまた、例えば、アップル社のAirPlay(商標)無線技術を通じてアクセスすることができる。1つ以上の供給源から受信されたオーディオコンテンツは、データネットワーク128および/又はコントローラ130を介してゾーンプレーヤー102―124の間で共有されてもよい。
【0058】
システム構成100のユーザが自身のオーディオへのアクセスを取得する場所にかかわらず、ユーザは、自信の視聴体験を異なる家庭などの異なるシステム構成のユーザと共有することができる。このように、ある配信サービスにおけるアカウント保有者は、他の配信サービスにおけるアカウント保有者と曲を共有することができる。加えて、検索機能を用いて、アーティスト、アルバムおよび/又はタイトルを検索することにより、複数の音楽サービスにおいて又はローカルライブラリにおいて曲を共有することができる。
【0059】
III.例示的なメディア共有システム
図4を参照すると、一実施形態における、ファイルやメディアを共有又はマッチングするシステム400の例示的な機能ブロック図が示されている。ファイル共有システム400は、例えば、図1のゾーンプレーヤーの102−124のいずれかを操作するユーザが使用することができる。ファイル共有システム400又はそのいくつかの態様は、例えば、図1のシステム構成100とは独立して動作可能なソーシャルネットワーキングサービスのユーザにより使用することができる。
【0060】
例示的なシステム400は、例えば、中間部(intermediary)406によって通信可能に結合された第1のユーザ402と第2のユーザ404などの複数のユーザを含む。第1のユーザ402、第2のユーザ404および中間部406は、例えば、任意の適切な有線又は無線ベースの通信回線のような通信回線408を介して接続されている。第1のユーザ402、第2のユーザ404および中間部406は、例えば、音楽オープンアプリケーションプログラミングインタフェース(MOAPI)を含む任意の適切な通信プロトコルに従って通信することができる。また、図4には2人のユーザ402、404が示されているが、任意の数のユーザが中間部406に通信可能に結合されてもよい。
【0061】
例示的な中間部406は、例えば、ユーザ402、404の間で相互接続されているオンラインのソーシャルネットワークおよび/又はファイル共有サービスシステムであってもよい。中間部406は、Webベースのサブシステムであっても、および/又はユーザ402、404にて搭載されたアプリケーションであってもよい。図4の例では、中間部406は、インタフェース410を含み、インタフェース410は、以降でより詳細に説明するように、第1のユーザ402、第2のユーザ404およびネットワークデータベース412と通信するように使用される。加えて、第1のユーザ402は、第1のインタフェース414を含み、第2のユーザ404は、第2のインタフェース416を含み、第1のインタフェース414および第2のインタフェース416は、第1のユーザ402、第2のユーザ404およびシステム400の各々の間の交信を促進するようにそれぞれ使用される。
【0062】
例示的なシステム400においては、第1のユーザ402は再生デバイス418を有し、再生デバイス418は、ファイルを閲覧、視聴、操作、消費、あるいはその他の利用を行うために使用される任意のタイプのデバイスである。例示的な再生デバイス418は、上述したコントローラ300および/又はコンピュータ、携帯電話、MP3プレーヤー、タブレット、ステレオ、ラジオ、テレビ、又は他の任意の適切なデバイスであってもよい。ファイルは、例えば、音楽ファイル、ビデオ、新聞記事、本、雑誌又は他の任意の媒体であってもよい。例示的な音楽ファイルは、音楽のトラック、アーティスト、アルバム、プレイリスト又はジャンルを含む。第1のユーザは、ファイルを保存することができるライブラリ又はローカルデータベース420を有する。しかしながら、いくつかの例では、ローカルデータベース420がファイルの識別情報(identification)を記憶し、ファイルは、ネットワークデータベース412上(例えばインターネットなど)などを含むどこかに配置されている。第1のユーザは、上述の通信回線408を介してネットワークデータベース412に接続される。また、第2のユーザ404は、第2の再生デバイス422と第2のローカルデータベース424とを含み、これらは、第1の再生デバイス418と第1のローカルデータベース420に関連して説明した特徴と相関する。
【0063】
例示的な再生デバイス418は、第1のユーザがファイルへアクセスするためのサービスを操作する。再生デバイス418は、例えば、Spotify(商標)又はRhapsody(商標)というオンラインストリーミング音楽サービスや、Pandora(登録商標)又はLast.fmというインターネットラジオの音楽レコメンデーションサービスや、その他のラジオサービスなど、無料又は有料の申し込みベースの1つ以上のサービスを操作してもよい。再生デバイス418はまた、例えば、iTunesやその他のメディアプレーヤーコンピュータプログラムなどのローカルデータベース420からのファイルの使用を操作することができる。また、再生デバイス418は、例えば、YouTube(登録商標)や、他の任意のオンラインファイル共有のサイト又はリポジトリなどを含む、任意のウェブサイトからファイルを取得して表示することができる。また、再生デバイス418は、例えば、iTune StoreやNapster(商標)などを含むオンラインのベンダーと交信してファイルを取得することができる。
【0064】
システム400の一例の操作例では、第1のユーザ402は再生デバイス418を使用して、第1のファイルを消費する(例えば、音楽トラックを聴く)。第1のユーザ402は、第2のユーザ404にファイルを推奨する、あるいは、自身のネットワークの他のユーザや一般公衆のユーザにファイルを推奨することを希望する場合がある。例えば、第1のユーザ402は、特定の音楽、アルバム全体、アーティストの作品、音楽トラックの特定のプレイリストおよび/又は音楽の特定のジャンルを推奨することを希望する場合がある。いくつかの実施形態では、第1のユーザ402はファイルの推奨(レコメンデーション)を希望する内容の指示を入力し、その指示がインタフェース414および通信回線408を介して中間部406へ送信され、中間部406はインタフェース410でそのレコメンデーションを受信する。中間部406は、第1のユーザによって使用されるサービスを検出する検証部(verifier)426を含む。サービスが検出されると、エンコーダ428は、第1のユーザ402によって使用されるサービスに基づいてサービス識別コードをファイルのレコメンデーションに関連付ける。
【0065】
レコメンデーションの対象である特定のユーザの名前が指定されていない場合には、中間部406は、一定期間又は永続的に一般公衆又は第1のユーザ402の友人のネットワークへレコメンデーションを通信してもよい。ユーザ(例えば、第2のユーザ404)がレコメンデーションについて調査を希望する場合、すなわち、ファイルのダウンロードおよび消費を希望する場合には、第2のユーザ404はインタフェース410および通信回線408を介して中間部406にファイルの要求を送信することができ、その要求はインタフェース410で受信される。次に検証部426は、第2のユーザ404を調査することで、第2のユーザがファイルにアクセスするために操作しているサービスが何であるかを決定する。追加的に又は代替的に、レコメンデーションの中に具体的な名前のユーザ(例えば、第2のユーザ404)が含まれていた場合には、検証部426は、第2のユーザ404を自動的に調査して、第2のユーザ404からのファイルの要求を待つことなく、第2のユーザが操作するサービスが何であるかを特定してもよい。
【0066】
中間部406は、第1のサービス識別コードを有するファイルのレコメンデーションを第2のユーザ404に提供するための再生エンジン430を含み、ここでは、第2のサービスと第1のサービスが同じサービスである。第1のユーザ402が第1のサービスA(例えば、Spotify(商標))を使用し、第2のユーザ404もまた第1のサービスA(例えば、Spotify(商標))を使用する場合には、中間部406は、再生エンジン430を介して、第1のサービスAの識別情報がエンコードされ内蔵されたファイルのレコメンデーションを第2のユーザ404に送信し、これにより、第2のユーザ404は第1のサービスAを介してそのファイルを取得して消費することができる。
【0067】
検証部426が、第2のユーザ404が第2のサービスB(例えば、Rhapsody(商標))を使用していると決定した場合、中間部406は、第2のユーザ404をそのファイルに接続するための措置をとる。その理由は、ファイルのレコメンデーションにエンコードされた第1のサービスAが第2のサービスBに変換されないためである。すなわち、第2のサービスBは、第1のサービスAの識別子によってはファイルのレコメンデーションを認識しないということである。この例では、検索部432は、第2のサービスBに基づいて第2のサービスの識別コードをファイルに関連付けるために、ローカルライブラリ(例えば、ローカルデータベース424)やネットワークアクセス可能なデータベース(例えば、インターネット)を検索する。検索されると、エンコーダは第2のサービスの識別コードをそのファイルに関連付ける。また、再生エンジン430は、第2のサービスBの識別コードを含むファイルのレコメンデーションを第2のユーザ404に提供する。レコメンデーションおよび認識可能なコードを用いることで、第2のサービスBはそのファイルを検索して第2のユーザ404に提示することができる。いくつかの例では、検索部432は、例えば、タイトル、アーティストおよび/又はアルバムを識別するデータなど、そのファイルに関連するメタデータに基づいて、第2のサービスBにかかわらず、ローカルライブラリ(例えば、ローカルデータベース424)又はネットワークアクセス可能なデータベース(例えば、インターネット)を検索する。
【0068】
検証部426が、第2のユーザ404がどのサービスも使用していないと判断した場合には、中間部406は、第2のユーザ404をそのファイルに接続するための措置をとる。その理由は、ファイルのレコメンデーションにエンコードされた第1のサービスAが、第2のユーザ404におけるサービスレスのメディアプレーヤーに変換されないためである。この例では、検索部432は、例えば、タイトル、アーティストおよび/又はアルバムを識別するデータなど、そのファイルに関連するメタデータを取得する。適切なメタデータを用いて、中間部406は、ネットワークデータベース412内にてそのファイルを特定するとともに取得し、第2のユーザ404に提示することができる。
【0069】
例示的な中間部406は、第1のサービスの識別コード、第2のサービスの識別コードおよび/又はメタデータをファイルのレコメンデーションに関連付けたことの記録を記憶するための中央データベース434を有する。このように、いくつかの例では、第1のユーザ402と第2のユーザ404が異なるサービスを使用する場合には、中間部406は中央データベース434をチェックして、異なるサービスの識別コード間の変換が以前にマッピングされたかどうかを決定することができ、これにより、検索部432がネットワークデータベース412にアクセスすることの必要性をなくすことができる。
【0070】
データベースは、各ユーザ402、404用の友人やコネクションのリストのマッピングを有して、ユーザ402、404用のソーシャルネットワークを設けてもよい。さらに、例示的な中間部406は、ユーザのそれぞれのネットワークにおけるコネクションによって推奨される付加的なファイルのレコメンデーションをユーザ402、404に動的に知らせる更新部(updater)436を有してもよい。更新部434は、新しいレコメンデーション用のコネクションを定期的にチェックしたり、そのようなレコメンデーションをリアルタイムで受信する。
【0071】
それぞれのユーザ402、404はまた、潜在的なコネクションとしてのレコメンデーションおよび/又はさらなるメンバーについて、それぞれのソーシャルネットワークの中および外を検索することもできる。例えば、ユーザは、メンバーを参照したり、それぞれのメンバーについてコネクションを管理したり(例えば、メンバーをそのコネクションに招待する、招待を無視する又はコネクションを削除する)、およびメンバーによるファイル(例えば、トラック、アーティスト、アルバムおよび/又はジャンル)のレコメンデーションを閲覧することもできる。各ユーザは、特定のコネクションによって推奨されるファイルや全コネクションによって一般に推奨されるファイルを参照することができる。また、ユーザはコミュニティ全体(すなわち、そのユーザが接続されていないメンバーも含む)によるファイルのレコメンデーションを参照することもできる。ファイルレコメンデーションの検索は例えば、トラック、アーティスト、アルバム、および/又はジャンルなどのファイルの特定の種類に限ることもできる。また、検索階層は、操作不能なブラウザノードを含むことができる。例えば、あるメンバーとのコネクションが肯定された場合には、中間部406は、新たな接続履歴を通じてレコメンデーションを検索するように機能する、あるいはアクションを実行しないように機能することもできる。
【0072】
いくつかの例では、特定のユーザを引用するレコメンデーションが中間部406で受信されると、再生エンジン430は、サービスの識別情報とレコメンデーションを介して、特定のユーザの再生デバイスのプレイリストにそのファイルを自動的に追加することができる。いくつかの例では、そのプレイリストは現在、再生中のものである。すなわち、いくつかの例では、第1のユーザ402が第2のユーザ404にあるファイル(例えば、歌)を推奨している場合、再生エンジン430は、第2のユーザ404の再生デバイス422ですぐに再生できるようにその曲を待ち行列に入れる(queue)。
【0073】
また、以下に記載されるように、インタフェース410、414、416は、そのファイル又は他のファイルに関するユーザ402、404の楽しみレベル(enjoyment level)の指標を受ける。検索部432は、その楽しみレベルに基づいて付加的なファイルのレコメンデーションを検索することができる。
【0074】
図5は、実行され得る例示的な機械可読命令を表すフローチャートであり、これが実行されると、例えば、例示的なシステム400、例示的な中間部406、例示的なインタフェース410、例示的な検証部426、例示的なエンコーダ428、例示的な検索部432、例示的な再生エンジン430、例示的なデータベース434、例示的な更新部436および図4の他の構成要素などを実行することができる。図5の例において、機械可読命令は、図7に関連して後述される例示的なコンピュータ700に示されるプロセッサ712などのプロセッサによって実行されるプログラムを含む。プログラムは、CD―ROM、フロッピーディスク、ハードドライブ、デジタル多用途ディスク(DVD)又はメモリなどの、プロセッサ712に関連するコンピュータ可読媒体に記憶されたソフトウェアにて具現化することができるが、その代わりに、プログラム全体および/又はその一部をプロセッサ712以外のデバイスによって実行することもでき、および/又は、ファームウェアや専用ハードウェアにて具現化することができる。また、図5に示すフローチャートを参照して例示的なプログラムについて説明するが、代わりに、例示的なシステム400、例示的な中間部406、例示的なインタフェース410、例示的な検証部426、例示的なエンコーダ428、例示的な検索部432、例示的な再生エンジン430、例示的なデータベース434、例示的な更新部436および図4の他の構成要素を実行する他の多くの方法を使用してもよい。例えば、ブロックの実行順序を変更してもよく、および/又は、任意のブロックを変更、削除又は組み合わせてもよい。
【0075】
上述したように、図5の例示的なプロセスは、有形コンピュータ可読媒体に記憶されたコード化された命令(例えば、コンピュータ可読命令)を使用して実施されてもよい。有形コンピュータ可読媒体には、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、キャッシュ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、および/又は、情報が任意の持続時間(例えば、長期間、永久、短期間、一時的バッファリングおよび/又は情報のキャッシング)で保存されている任意の他の保存媒体などがある。本明細書で使用されるように、有形コンピュータ可読媒体との用語は、任意の種類のコンピュータ可読ストレージを含むが、伝播信号(propagating signal)は除外するように明示的に定義される。追加的又は代替的に、図5の例示的なプロセスは、非一時的(non-transitory)コンピュータ可読媒体に記憶されたコード化された命令(例えば、コンピュータ可読命令)を用いて実施されてもよい。非一時的コンピュータ可読媒体には、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、キャッシュ、ランダムアクセスメモリ、および/又は、情報が任意の持続時間(例えば、長期間、永久、短期間、一時的バッファリングおよび/又は情報のキャッシング)で保存されている任意の他の保存媒体などがある。本明細書で使用するように、非一時的コンピュータ可読媒体は、任意の種類のコンピュータ可読媒体を含むが、伝搬信号は除外するように明示的に定義される。
【0076】
図5は、ファイルやメディア(ブロック500)を共有・マッチングする方法の一例を示している。例示的な方法500を使用すると、1人のユーザから別のユーザへ音楽トラックなどのファイルを推奨することができる。第1のユーザ(例えば、図4の第1のユーザ402)がファイル(例えば、音楽トラック)を推奨すると、ファイルのレコメンデーションが提出され、例示的な方法500により、ファイルにアクセスするために第1のユーザによって使用されている第1のサービスが検証される(ブロック502)。ファイルのレコメンデーションは、第1のサービスに基づく第1のサービスの識別情報とともに(例えば、図4のエンコーダ428によって)エンコードされる(ブロック504)。ファイルのレコメンデーションは、第1の識別コードとともにデータベース(例えば、データベース434)内に記憶される(ブロック506)。
【0077】
ユーザからの「リファレンス」又は「レコメンデーション」は、アクティブなリファレンス又はレコメンデーションであってもよい。例えば、ユーザは、明示的に特定のレコメンデーション(例えば、「ジョンはビル・エヴァンスの「Our Love is Here to Stay」が好きだ」)を提供することがある。いくつかの実施形態では、ユーザがそのような情報の共有を許容する場合には、「リファレンス」又は「レコメンデーション」が、定義された他の基準に基づいてもよい。例えば、システム構成100に関して説明したようなデバイスを使用して、ユーザの視聴習慣を追跡するとともに、それをユーザ特定型のレコメンデーション(例えば、「ジョンはブリトニー・スピアーズの「Seal it With a Kiss」を聴く」)又は一般的な公衆型のレコメンデーションとして提供してもよい。すなわち、システムは、ユーザが実際にシステムを介して何を聞いているかを追跡し(異なる複数のソースからのオーディオをシステムを介して再生することができるので、この実施形態の利点はより広い範囲の視聴データがあることを含む)、その情報をリファレンスレコメンデーションの形式で提供することができる。所望の場合には、リファレンス又はレコメンデーションがアクティブか否かにかかわらず、リファレンス又はレコメンデーションを(ユーザが音楽を聴いているときに)リアルタイムで行うことができる。
【0078】
例示的な方法500は、第1のユーザによるファイルのレコメンデーションの中に第2のユーザ(例えば、第2のユーザ404)が記載・言及されているかどうかを決定する(ブロック508)。第1のユーザによってファイルのレコメンデーションの中に第2のユーザが記載されている場合には、プロセス500は、ファイルにアクセスするために第2のユーザが使用する第2のサービスの検証を継続する(ブロック510)。プロセス500は、第2のサービスが第1のサービスと同じであるかどうかを決定する(ブロック512)。第2のサービスが第1のサービスと同じである場合、すなわち、第1のユーザと第2のユーザがともに同じサービスを使用してファイルにアクセス(例えば、ストリーミング音楽を再生)している場合には、第1のサービスID(この例では、第2のサービスIDと同じ又は略同じであってもよい)を有するファイルのレコメンデーションを第2のユーザに送信するとともに、そのファイルを第2のユーザによる消費(例えば、再生)のために待ち行列に入れる(ブロック514)。第1のサービス識別コードには、そのファイルのURL、TinyURLおよび/又は任意の他の適切なポインタが含まれてもよい。プロセス500は、次のレコメンデーションが受信されるか別のレコメンデーションが処理されると、終了する(ブロック516)。
【0079】
第2のユーザの第2のサービスが確認されたときに(ブロック510)、第2のユーザの第2のサービスが第1のユーザによって使用される第1のサービスと同じでないと判定された場合(ブロック512)、プロセスは、第2のサービスが存在するかどうかを決定する、すなわち、第2のユーザがファイルにアクセスするために任意の特定のサービスを使用しているかどうかを決定する(ブロック518)。第2のユーザが第2のサービス(又は第1のサービス)を使用したり、あるいはそれに加入していない場合には、プロセス500は、ファイルのレコメンデーションに関連付けられているメタデータ、あるいは、例えば図4に示すエンコーダ428によってファイルのレコメンデーションがエンコードされたメタデータを介して、推奨されたファイルを検索し(ブロック520)、それにより、プロセス500は、第1のサービスを使用する第1のユーザによって推奨されたファイルを別のサービスが管理するファイルとマッチングして、推奨されたファイルに第2のユーザが接続することができるようにする。いくつかの例では、プロセス500は例えば、無料の音楽アクセスサービス上における音楽トラックのタイトルを使用して検索を行う。推奨されたファイルの場所が特定された場合には、ファイルがダウンロードされる、および/又はファイルへのリンクが第2のユーザに送信され、ファイルが第2のユーザによる消費のために待ち行列に入れられる(ブロック522)。プロセス500は、次のレコメンデーションが受信されるか、別のレコメンデーションが処理されると、終了する(ブロック516)。
【0080】
第2のユーザの第2のサービスが確認されたときに(ブロック510)、第2のユーザの第2のサービスが第1のユーザによって使用される第1のサービスと同じでないと判定され、かつ第2のサービスが存在する、すなわち第2のユーザがファイルにアクセスするために異なる第2のサービスを使用していると判定された場合(ブロック518)、プロセス500は、推奨されたファイルに関する第2のサービスの識別コードを(例えば検索部432を用いて)検索する(ブロック524)。第2のサービスの識別コードには、そのファイルのURL、TinyURLおよび/又は任意の他の適切なポインタが含まれてもよい。ファイルのレコメンデーションは、例えばエンコーダ428を用いて第2のサービスの識別情報とともにエンコードされ、それにより、プロセス500は、第1のサービスを使用する第1のユーザによって推奨されたファイルを第2のサービスが管理するファイルとマッチングして、推奨されたファイルに第2のユーザが接続することができるようにする。また、第2のサービスの識別情報を有するファイルのレコメンデーションは例えば、データベース434内に記憶される(ブロック528)。いくつかの例において、例えば、データベース434が同じ推奨ファイルに関連する2つのサービスのサービスコードを含む場合、データベース434は、2つのサービス間のファイルのマッチングに関する2つのサービス間の変換装置(translator)として機能することができる(ブロック528)。次にプロセス500は、第2のユーザに第2のサービスの識別情報および関連するファイルのレコメンデーションを送信し、推奨されたファイルを第2のユーザによる消費のために待ち行列に入れる(ブロック530)。プロセス500は、次のレコメンデーションが受信されるか、別のレコメンデーションが処理されると、終了する(ブロック516)。
【0081】
いくつかの例では、プロセス500は、第2のユーザがファイルにアクセスするために第2のサービスを使用している場合でも、第2のサービスの識別コードを検索しない。このような実施形態では、プロセス500は、例えば第1サービスの識別情報又はメタデータなどを介して、ファイルのレコメンデーションからファイルを識別するとともに、ファイルにアクセスするために第2のサービスを使用してもよい。したがって、第2のサービスが存在することが決定された後(ブロック518)、例示的なプロセス500は、メタデータを使用してファイル又はファイルへのポインタを検索することができる(ブロック520)。例えば、ある音楽トラックのファイルのレコメンデーションを読んだ後、プロセス500は、推奨された音楽トラックのタイトル、著者および/又はアルバムを決定してもよい。この情報を使用して、プロセス500は第2のサービスにアクセスして、推奨された音楽トラックを取得又はその位置を特定することができる。それにより、プロセス500は、第2のサービスの識別コードを取得又は採用することなく、第1のサービスを使用している第1のユーザによって推奨されるファイルを第2のサービスが管理するファイルとマッチングすることで、推奨されたファイルに第2のユーザを接続することもできる。この例では、プロセス500は、第2のデバイスの存在にかかわらず、フリーサービス上にあるファイル又はそのポインタを検索することもできる。
【0082】
いくつかの例では、プロセス500は、第2のユーザがファイルのレコメンデーションに記載されていないと判断する(ブロック508)。例えば、第1のユーザは、特定のファイルを好んでいることを示唆してもよく、あるいは、特に他のユーザにファイルを推奨するよりもむしろ大規模なネットワークやコミュニティにそのファイルを推奨してもよく、あるいは、ユーザが現在使用しているファイル(例えば、現在再生されている音楽トラック)を自動的にファイルのレコメンデーションに記載するようにしてもよい。第2のユーザがファイルのレコメンデーションで特定されていない場合(ブロック508)、例示的なプロセス500は、第2のユーザ(又は第3のユーザ、第4のユーザなど)が推奨されるファイルを要求しているかどうかを判断する(ブロック532)。第2のユーザが推奨されるファイルを要求している場合、例示的なプロセス500の制御によって、第2のユーザの第2のサービスが確認されたブロック510に戻る。第2のユーザが推奨されるファイルを要求していない場合、第2のユーザが推奨されるファイルを要求したと判断されるまで(ブロック532)、プロセス500は、(この特定のファイルのレコメンデーションに対して)待機状態となる(ブロック534)。
【0083】
図6は、例示的なグラフィカルユーザインタフェース600を示し、このグラフィカルユーザインタフェース600は例えば、第1、第2のユーザ402、404の再生デバイス418、422のそれぞれ、および/又は上述したコントローラ300に実装することができる。例示的なグラフィカルユーザインタフェース600は、ファイル制御パネル602、最新ステータスパネル604、待ち行列パネル606、ネットワーク更新パネル608およびネットワークリストパネル610を含む複数のパネルを有する画面を示している。任意の数のパネルを追加、除去、再配置などすることで、任意のタイプのグラフィカルユーザインタフェースを構成してもよい。さらに、各ユーザは、自分の特定のニーズおよび/又は好みに応じて、グラフィカルユーザインタフェースをカスタマイズすることができる。
【0084】
コントロールパネル602は、ファイル使用を制御するためのボタン又はキーを含んでおり、それにより例えば、音楽トラックの再生、停止若しくは一時停止、次のトラックへのスキップ、トラックの繰り返し、並びにボリュームのコントロールを実施することができる。
【0085】
最新ステータスパネル604は、現在使用されているファイルを示している。最新ステータスパネル604はまた、ファイルの再生を示すようにユーザが動作させることができるアイコンやボタン612を含む。最新ステータスパネル604は、ユーザが現在のファイルの推奨を希望していることを示すためのアイコンやボタン614を含む。ユーザが推奨ボタン(レコメンドボタン)616を動作させると、ユーザは、例えばユーザがファイルを推奨したい特定のユーザなどに対して追加情報を提供するように指示される。
【0086】
待ち行列パネル606は、使用可能な状態で置かれた他のファイルを表示する。待ち行列は、例えば、上述したように推奨されたファイルの許容又は受領に基づいて動的に変化することがある。また、待ち行列パネル606は、ファイルが現在使用又は消費されていない場合でも、ユーザが特定のファイルを好んでいることを示すためのアイコン616と、そのファイルを推奨するための推奨ボタン618とを備えている。
【0087】
ネットワーク更新パネル608は、ユーザのネットワーク内のコネクションの最近のアクティビティを示している。図6のグラフィカルユーザインタフェース600にはアクティビティが1つのみ示されているが、例えばスクロールスレッドなどを含めた任意の数のアクティビティが同様に表示されてもよい。この例におけるネットワーク更新パネル608は、友人又はコネクション(例えば、友人1)が特定のファイル(例えば、Xの音楽トラック)を好んでいる(お気に入りである)ことを示している。ユーザは、ネットワーク更新パネル608において、所望の場合には要求アイコン620を動作させることにより、ファイルの要求を指示される。ネットワーク更新パネル608は、ユーザに対してなされたレコメンデーションに関する情報や、ユーザのネットワーク内のその他のアクティビティ、又は例えば2つのユーザのコネクションの間におけるような公衆の他のアクティビティを含んでもよい。
【0088】
ネットワークリストパネル610は、ユーザのネットワーク内の友人やコネクションのリストを示す。この例では、友人F1―F10が表示されるが、ネットワークリストパネル610はスクロールリストを含めることもできる。さらに、ユーザは、特定のコネクションを選択することにより、ネットワークリストパネル610にリストされたコネクションのアクティビティの履歴に接続し閲覧することができる。さらに、ユーザはファイル名をドラッグしてそれをコネクション名にドロップすることにより、特定のコネクションに対して推奨ファイルを提供することができる。当業者は、図6に示す例示的なグラフィカルユーザインタフェース600が様々な方法により、操作および変更され得ることを理解する。
【0089】
以上のように、本明細書に開示された特定の実施形態によれば、例えば、クロスリンキング(cross-linking)、すなわち異なるメディアアクセスサービス間における音楽又は他のメディアファイルのマッチングを含むソーシャルコンテキスト(social context)内での音楽の共有のようなメディア共有が可能となる。例えば、TwitterやFacebookなどの従来のソーシャルネットワークは、テキスト情報の共有、すなわち、ユーザが何をしているか、ユーザが何を楽しんでいるか、あるいはユーザが何を視聴しているかなどを示すテキスト文字列(string)の共有に向けられている。本明細書に開示される例によれば、実際の音楽ファイルの共有および/又は異なる音楽アクセスサービス間における音楽ファイルのマッチングを行うことができる。これらの例は、例えば、上述した図1―4のシステムなどを含むウェブアクセス可能なシステムを用いて実行することができる。これらの例では、サブスクリプションベースのサービス(例えば、ラプソディ)を含めた第1の音楽サービスを使用している1人のアカウント所有者又はユーザが、他のアカウント所有者と曲を共有することができる。また、本明細書に記載されたシステムは、例えばアーティスト、タイトルおよび/又はアルバムの検索によって、音楽サービス間における又はローカルライブラリ内における音楽の共有および/又はマッチングを可能とする検索機能を有している。
【0090】
特定の実施形態では、MOAPI(音楽オープンアプリケーションプログラミングインタフェース)ベースの音楽サービスが確立されている。サービスへの参加を希望するユーザはアカウントを要求する。いくつかの例では、ユーザが認証情報を作成するために最初にアクセスする初期ウェブページが存在せず、ユーザはコントローラからユーザ名とパスワードを選択可能であり、利用可能であればそれがユーザのアカウントとなる。いくつかの例では、OATH(Initiative for Open Authentication)のような規格を採用することができる。
【0091】
いくつかの例では、「再生中」の画面上(例えば、図6のインタフェース600)において、ユーザは、「推奨(レコメンド)」のメディア(例えば、アーティスト/アルバム/トラック)を選択することができる。レコメンデーションは、例えば、ユーザのコネクション用のデータベースに対するサービス特有識別子の追加又はエンコードを含めた、1つ以上のトランザクションを開始する。ユーザが1つのサービス(例えば、Rhapsodyのトラック)からファイルを推奨する場合、本明細書に記載の例示的なシステムおよび方法は、レコメンデーション内に第1のサービス識別コード(例えば、RhapsodyのID)をエンコードする。そのときに、どのユーザのコネクションがユーザのレコメンデーションを見た場合でも、そのコネクションが同じファイルアクセスサービス(すなわち、この例ではラプソディ)を有している場合には、その推奨されたファイル(例えば、音楽トラック)を再生するようにエンコードを行う。ウェブベースの検索の実行のため、および/又はエンコード(符号化)されたサービス識別コードの復号化のために、ファームウェア適合(firmware adaptations)を行ってもよい。
【0092】
いくつかの例では、前述したように、システムは、ユーザのコネクションのリストを含んだアドレス帳を有している。いくつかの例では、アドレス帳は、中央サーバ(例えば、中央データベース434)に記憶される。
【0093】
いくつかの例では、ユーザのコネクションは、ユーザが使用しているファイルアクセス用のサービスと同じサービスを使用していない場合がある。例えば、ユーザの1つのコネクションは、Spotifyサービスを使用して音楽トラックにアクセスおよび/又はそれを再生する一方で、ユーザは、Rhapsodyサービスを使用する。いくつかの例では、例示的なシステムによれば、あるサービス上におけるファイル(例えば、音楽トラック)を本明細書に記載の1つ以上の検索により別のところで再生することができる。例えば、システム(例えば、中間部406)がユーザから共有トラック(例えば、推奨される音楽トラック)の識別情報を受け取るとともに、コネクション(すなわち、第2のユーザ)が第1のサービスへ加入していない(例えば、そのコネクションがRhapsodyに加入していない)ことを(検証部426を介して)発見した場合には、システムは音楽トラックのメタデータ(例えば、アルバム、アーティストおよび/又はタイトル)を要求するとともに、そのコネクションが使用しているサービスが何であるかの検索(この例ではSpotify)および/又はコネクションのローカルライブラリの検索を実行する。
【0094】
さらに、いくつかの例では、ユーザのコネクションが推奨していたファイルのリスト(例えば、アーティスト/アルバム/トラック)は、システム(例えば中間部406)により、ライブラリの項目として取り扱われる。これにより、レコメンデーションが生じたときに、ユーザのコネクションが推奨しているものをより動的に更新することができる。ユーザのコネクションを介する例示的な検索には、以下のようなものが含まれる:
友人
検索
メンバー
<メンバーのユーザ名>
私の友人への招待
アーティストのレコメンデーション
アルバムのレコメンデーション
トラックのレコメンデーション
私の友人が推奨するアーティスト
私の友人が推奨するアルバム
私の友人が推奨するトラック
私の友人
<友人のユーザ名>
アーティストのレコメンデーション
<アーティスト>
<アルバム>
<トラック>
アルバムのレコメンデーション
<アルバム>
<トラック>
トラックのレコメンデーション
<トラック>
アーティストのレコメンデーション
<アーティスト>
<アルバム>
<トラック>
アルバムのレコメンデーション
<アルバム>
<トラック>
トラックのレコメンデーション
<トラック>
友人リクエスト
<メンバーのユーザ名>
許可
無視
【0095】
いくつかの例では、このブラウザ階層を実装するために、ノーオペレーション(no-op)ブラウザノードを使用する。また、ユーザが例えば、友人リクエストの「許可」をクリックしたときに、サーバ(例えば、中間部406)は例えば、ファイルのレコメンデーションを含めた、新たに受け入れられた友人/コネクションに関する検索を実行することもできる。
【0096】
いくつかの例では、ユーザがアーティスト/アルバム/トラックをブラウズするときにおいて、システムに提供される識別情報の中に、具体的な音楽サービスを含んだ本明細書に記載の特別にエンコードされた識別情報が含まれてもよい。さらに、いくつかの例では、エンコード化には、例えば「トラック名(Rhapsody上)」などのトラックタイトルを含んだサービス名が含まれてもよい。
【0097】
いくつかの例では、ファイルのレコメンデーションが作成される、および/又は、ファイルのレコメンデーションが、待ち行列に追加される又は再生されるべきファイルのために、ユーザのネットワークおよび/又はユーザが関連付けられている他のソーシャルネットワークに送信される。例えば、ユーザがTwitterアカウントを有している場合に、ユーザの待ち行列に追加された音楽トラックおよび/又はユーザが再生しているトラックの一部又全てについての通信(例えば、Twitterでのつぶやきなど)が送られる場合がある。また、いくつかの例では、本明細書に記載されたシステムは、他のソーシャルネットワークへ通信を送信する、および/又は他のソーシャルネットワークから通信を受信する。例えば、中間部406は、つぶやきの受信を通常の方法(例えば、携帯電話やWebブラウザ)により行うTwitter送信部として働くことができる。いくつかの例では、例示的な中間部406は、推奨されるトラック又はアルバムを受信者(例えば、ユーザ)が自分のライブラリ又は待ち行列に直接的に追加できるようにするTwitter受信部として機能することもできる。
【0098】
また上述したように、いくつかの例では、ユーザは、ユーザ名およびプロフィールを発行して他のユーザをコネクション/友人リストに追加することにより、システム/サービスへオプトイン(opt-in)する。これには、友人を見つける、友人の追加を承認する並びに友人のリストを同期若しくは更新する、というような特徴又はプロセスが含まれる。
【0099】
いくつかの例では、ユーザがトラックを再生するときに、本明細書に記載のシステムは、1人以上の友人と音楽を共有するための機能やプロセスを提供する。また、いくつかの例では、本明細書に記載のシステムは、ユーザの友人がそのユーザと共有する音楽を入手する。いくつかの例では、ユーザは、自分のコントローラのボタンを押下又はクリックし、自分の友人(すなわちコネクション又はフォロワー)にトラック、アルバム、アーティスト、ステーション(例えば、Pandora、Last.FM、又は他の無線局)を「推奨(レコメンド)」することもできる。例えば、ユーザがRhapsodyのトラックを視聴しているときに「推奨」ボタンを押した場合、レコメンデーションを誘起および/又はカスタマイズするためのユーザの付加的なオプションを提供するメニューが表れてもよい。それには例えば、そのトラックの推奨を選択する表示、そのアルバムの推奨を選択する表示、そのアーティストの推奨を選択する表示、そのステーションの推奨を選択する表示などが含まれる。ユーザはまた、ネットワークを通じて、レコメンデーションとともにカスタマイズメッセージを特定の他のユーザおよび/又は別のネットワーク(例えば、フェイスブックやツイッター)への送信を選択することもできる(例えば、「私はリリーアレンのアルバム「Alrighr,Still」の「Knock ‘Em Out」を自分のSonosシステム上で楽しんでいる」、「私はリリーアレンのアルバム「Alrighr,Still」を自分のSonosシステム上で楽しんでいる」、「私はリリーアレンを自分のSonosシステム上で視聴して楽しんでいる」および/又は「私はBruce Springsteen Radioを自分のSonosシステム上で視聴して楽しんでいる」)。
【0100】
いくつかの例では、例示的なシステムは、ユーザが他のソーシャルネットワークサイトへアカウント情報を入力できるようにするためのインタフェースを含む(例えば、TwitterやFacebookのアカウント情報を入力する)。また、いくつかの例では、例示的なシステムは、例えば上述したようにメニューオプションを介してユーザをガイドする「再生中」の画面上に、ユーザインタフェースボタンを備える。加えて、いくつかの例では、例示的なシステムは共通のコードを含み、当該コードは、リクエストの主張(argument)やレコメンデーションを取得して、ユーザのアカウントに結合された他のソーシャルネットワークへAPIを送信する。また、いくつかの例では、ユーザのアカウントに結合された他のソーシャルネットワークのうち、ユーザがどのネットワークにレコメンデーションを送信するかの好み(例えば、TwitterやFacebookに、又はその両方に)を提供するためのオプションが含まれる。
【0101】
いくつかの例では、例示的なシステムは、レコメンデーションを、例えばTwitter用の140文字以下に制限するなど、他の任意のソーシャルネットワークに関連付けられたフォーマットに適合させる。また、いくつかの例では、例示的なシステムは、推奨されたトラック/ステーションストリーム用のURLおよび/又はtinyURL(例えばツイッター用など)を自動的に含む。
【0102】
本明細書に記載の例示的なシステムおよび方法によれば、例えば異なる国を含めて、様々な地理的テリトリーにわたってユーザはファイルの共有を行うことができる。例えば、米国のユーザが、(上述したような音楽にアクセスするために各ユーザが使用するサービスにかかわらず)スウェーデンのユーザに音楽トラックを推奨するとともに、スウェーデンのユーザがそのレコメンデーションを使用して、その音楽トラックを待ち行列に入れる、示す(point to)、入手する、ダウンロードする、再生する、又はコメントすることもできる。いくつかの例では、例示的なシステムによれば、ファイル(例えば、曲)に対するテリトリー特定の制限を含むライセンス取り決めにかかわらず、ファイルの共有又はマッチングを行うことができる。これは、例示的なシステムが、受信者/第2のユーザによって使用される第2のサービスを使用して、推奨されたファイルを第2のサービス内のファイルとマッチングすることで、第2のサービスを使用する第2のユーザによって得られるユーザライセンスに沿うようにするためである。これにより、このような例ではグローバルマッピングシステムが適用される。
【0103】
図7は、図5の命令を実行可能な例示的なコンピュータ700のブロック図であり、これにより、例示的なシステム400、例示的な中間部406、例示的なインタフェース410、例示的な検証部426、例示的なエンコーダ428、例示的な検索部432、例示的な再生エンジン430、例示的なデータベース434、例示的な更新部436および図4の他の構成要素を実行することができる。コンピュータ700は、例えば、サーバ、パーソナルコンピュータ、携帯電話(例えば、セル方式の携帯電話)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、インターネットアプライアンス、セットトップボックス(set top box)、又は任意の他のタイプのコンピューティングデバイスであってもよい。
【0104】
一例におけるコンピュータ700は、プロセッサ712を含む。例えば、プロセッサ712は、Pentium(登録商標)ファミリー、Itanium(登録商標)ファミリー又はXScale(登録商標)ファミリーからの1つ以上のIntel(登録商標)マイクロプロセッサによって実装することができる。当然のことながら、他のファミリーからのその他のプロセッサも適切である。
【0105】
プロセッサ712は、揮発性メモリ714および不揮発性メモリ716を含むメインメモリと、バス718を介して通信状態にある。揮発性メモリ714は、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、RAMBUSダイナミックランダムアクセスメモリ(RDRAM)および/又は任意の他のタイプのランダムアクセスメモリデバイスによって実装されてもよい。不揮発性メモリ716は、フラッシュメモリおよび/又は任意の他の所望のタイプのメモリデバイスによって実装されてもよい。メインメモリ714、716へのアクセスは、一般的には、メモリコントローラ(図示せず)によって制御される。
【0106】
コンピュータ700はまた、インタフェース回路720を含む。インタフェース回路720は、イーサネットインタフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)および/又はPCIエクスプレスインタフェースなどの任意のタイプのインタフェース規格によって実装されてもよい。
【0107】
1つ以上の入力デバイス722は、インタフェース回路720に接続されている。入力デバイス722により、ユーザは、データおよびコマンドをプロセッサ712に入力することができる。入力デバイスは、例えば、キーボード、マウス、タッチスクリーン、トラックパッド、トラックボール、アイソポイント(isopoint)および/又は音声認識システムによって実装されてもよい。
【0108】
1つ以上の出力デバイス724もまた、インタフェース回路720に接続されている。出力デバイス724は、例えば表示デバイス(例えば、液晶ディスプレイ、ブラウン管ディスプレイ(CRT)、プリンタおよび/又はスピーカ)によって実装されてもよい。よって、インタフェース回路720は、一般的には、グラフィックスドライバカードを含む。
【0109】
インタフェース回路720はまた、ネットワーク726(例えば、イーサネット接続、デジタル加入者回線(DSL)、電話回線、同軸ケーブル、携帯電話システムなど)を介した外部コンピュータとのデータ交換を促進するための、モデムやネットワークインタフェースなどの通信デバイス(例えば、リクエストサーバ)を含む。
【0110】
コンピュータ700はまた、ソフトウェアおよびデータを記憶するための1つ又は複数の大容量記憶デバイス728を含む。このような大容量記憶デバイス728の例としては、フロッピーディスクドライブ、ハードドライブディスク、コンパクトディスクドライブおよびデジタル多用途ディスク(DVD)ドライブが含まれる。大容量記憶デバイス728は、記憶データベース420、424、434を実装することができる。
【0111】
図7のコード化された命令は、大容量記憶デバイス728、揮発性メモリ714、不揮発性メモリ716、および/又はCDやDVD等のリムーバブル記憶媒体の中に記憶されてもよい。
【0112】
様々な発明が、ある程度の具体性を持って十分に詳細に記載されている。本開示の実施形態は、例示の目的のみで作られることと、部品の配置および組み合わせにおいて多くの変更が、特許請求の範囲に記載された発明の精神および範囲から逸脱しないように行われてもよいことが、当業者に理解される。本明細書に記載された実施形態は、情報単位の提示に関していくつかの制限を含むように見えるかもしれないが、形式又は配置の点で、実施形態は、そのような実施形態をはるかに超えて適用可能であることが、当業者によって理解される。したがって、本発明の範囲は、上記した実施形態よりむしろ添付された特許請求の範囲によって定義される。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7