特許第6333432号(P6333432)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6333432押下状況が表示可能なプッシュボタン及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6333432
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】押下状況が表示可能なプッシュボタン及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01H 11/00 20060101AFI20180521BHJP
   H01H 13/02 20060101ALI20180521BHJP
   H01H 9/16 20060101ALI20180521BHJP
   H01H 9/18 20060101ALI20180521BHJP
【FI】
   H01H11/00 B
   H01H13/02 A
   H01H9/16 A
   H01H9/18 B
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-49784(P2017-49784)
(22)【出願日】2017年3月15日
【審査請求日】2017年3月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】510290360
【氏名又は名称】▲チョ▼錦雄
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(72)【発明者】
【氏名】▲チョ▼錦雄
【審査官】 段 吉享
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−100258(JP,A)
【文献】 特開2008−016211(JP,A)
【文献】 特開2000−260252(JP,A)
【文献】 特開平07−245190(JP,A)
【文献】 実開昭60−131925(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 11/00
H01H 9/16
H01H 9/18
H01H 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光性のキャップが提供される工程と、
前記キャップの表面層に薬剤が使用されて拭き掃除が行われる工程と、
乾燥除塵工程が行われ、前記キャップの表面層が乾燥されると共に塵が取り除かれる工程と、
第一UVインク層が前記キャップの表面層にスプレー塗装され、且つ前記第一UVインク層が固化される工程と、
固化した前記第一UVインク層の表面に半透明のクロム層が真空めっきされる工程と、
第二UVインク層が前記半透明のクロム層にスプレー塗装され、且つ前記第二UVインク層が固化される工程と、
透光性の接合用台座が提供され、前記キャップの底部に被装される工程と、
内部が中空状になる可動台座が提供され、一端が前記接合用台座に連結され、前記キャップが前記可動台座に連結される工程と、
ベースが提供され、内部には収容空間が形成され、前記収容空間の一端には開口部が形成され、且つ前記収容空間には発光モジュール、少なくとも1つの弾性部材、及び回路ユニットが内設され、前記可動台座は前記開口部から前記収容空間に納入され、且つ前記ベースに滑動可能に連結され、前記接合用台座により前記開口部が蓋をされる工程と、を含み、
前記キャップが押圧されると、前記可動台座により前記弾性部材が圧下されて下に移動され、前記回路ユニットが導通され、且つ前記発光モジュールの少なくとも1つの発光素子を発光させ、
前記発光素子の輝度は前記キャップを透過して外に表示され、前記プッシュボタンの押圧状況が表示され
前記キャップと前記接合用台座との間には画像層が更に設置され、少なくとも1つの画像または文字を含み、前記画像層は前記発光素子からの発光、前記接合用台座並びにキャップの透過光により、前記画像層の画像または文字が前記キャップを透過させて外部に明確に表示され、前記発光素子が発光しない場合、前記画像層は前記キャップを透過させて外部に表示されないことを特徴とする、
押下状況が表示可能なプッシュボタンの製造方法。
【請求項2】
前記可動台座は本体と、前記本体の一端に設けられる接続端と、前記本体の他端に設けられる位置限定部とを備え、前記位置限定部は前記本体から横方向に延出され、且つ前記収容空間内に位置され、前記接続端は前記接合用台座に連結され、前記ベースにはケースがさらに被装され、前記ケースはフレーム及び前記フレームが延出される複数の固定壁を含み、前記フレームは前記開口部の箇所に位置され、前記可動台座の位置限定部は前記弾性部材への押動により前記フレームの底端に当接されることを特徴とする、請求項1に記載の押下状況が表示可能なプッシュボタンの製造方法。
【請求項3】
前記位置限定部は複数の案内溝を備え、各案内溝は前記位置限定部の表面が内側に凹むことにより成形され、且つ前記位置限定部の上部及び底部を縦方向に貫通させ、前記ベースの内壁には前記複数の案内溝の箇所に対応するように複数の凸部が設けられ、各凸部は前記内壁に沿って前記ベースの上部及び底部まで縦方向に延伸され、前記複数の案内溝は前記複数の凸部に滑動可能に連結されることを特徴とする、請求項に記載の押下状況が表示可能なプッシュボタンの製造方法。
【請求項4】
透光性であり、且つ表面層を含み、前記表面層上には第一UVインク層、半透明のクロム層、及び第二UVインク層が順にスプレー塗装されるキャップと、
内部には収容空間が形成され、前記収容空間の一端には開口部が形成されるベースと、
前記キャップの底部に被装され、透光性で前記収容空間の開口部を完全に蓋をさせる接合用台座と、
本体と、前記本体の一端に設けられる接続端と、前記本体の他端に設けられる位置限定部とを含み、前記位置限定部は前記本体から横方向に延出され、前記収容空間内に位置され、前記接続端は前記接合用台座に連結され、且つ前記キャップにより押圧されて移動される可動台座と、
前記ベースの収容空間に内設され、少なくとも1つの発光素子及び複数の導電端子からなり、且つ外部の回路基板に電気的に接続される発光モジュールと、
前記ベースの収容空間に内設され、一端が前記接合用台座に当接され、他端が前記ベースの底部に当接される少なくとも1つの弾性部材と、
前記ベースの収容空間に内設され、且つ前記外部の回路基板に電気的に接続される回路ユニットであって、前記可動台座の変位により前記プッシュボタンを導通させ、少なくとも1つの使用端の製品を制御させ、且つ前記発光素子を発光させ、前記発光素子からの発光が前記キャップを透過して外に表示される回路ユニットと、を備え
前記キャップと接合用台座との間には画像層がさらに設置され、少なくとも1つの画像または文字を含み、前記画像層は前記発光素子からの発光、前記接合用台座及びキャップの透過光により、前記キャップを透過させて前記画像層の画像または文字が外部に明確に表示され、且つ前記発光素子が発光しない場合、前記画像層は前記キャップを透過させて外部に表示されないことを特徴とする、
押圧状況が表示可能なプッシュボタン。
【請求項5】
前記可動台座の位置限定部は複数の案内溝を備え、各案内溝は前記位置限定部の表面が内側に凹むことにより成形され、且つ前記位置限定部の上部及び底部を縦方向に貫通させ、前記ベースの内壁には前記複数の案内溝に対応するように複数の凸部が設けられ、各凸部は前記内壁に沿って前記ベースの上部及び底部まで縦方向に延伸され、前記複数の案内溝は前記複数の凸部に滑動可能に連結されることを特徴とする、請求項に記載の押圧状況が表示可能なプッシュボタン。
【請求項6】
前記位置限定部の各案内溝は前記本体の外表面に平行になり、前記本体が前記可動台座で移動する際に前記収容空間にスムーズに進出することを特徴とする、請求項に記載の押圧状況が表示可能なプッシュボタン。
【請求項7】
フレーム及び前記フレームから延出される複数の固定壁を含むケースをさらに備え、前記ケースは前記ベースに被装され、前記フレームが前記開口部の箇所に位置され、前記可動台座の位置限定部は前記弾性部材への押動により前記フレームの底端に当接されることを特徴とする、請求項に記載の押圧状況が表示可能なプッシュボタン。
【請求項8】
前記キャップの半透明のクロム層は真空めっき法により前記第一UVインク層上にスプレー塗装されることを特徴とする、請求項に記載の押圧状況が表示可能なプッシュボタン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プッシュボタンに関し、より詳しくは、押下状況が表示可能なプッシュボタン及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のプッシュボタンは、主にベース及び可動ボタンで構成され、その作動方式は、ボタンが圧下されると、ベース内部の陰陽の電極が相互に接触されて導通されることにより、電源のオンとオフの作動が達成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前述した従来のプッシュボタンでは、軽く触れられてオンとオフが行われるものはマイクロスイッチであり、その体積は小さく、且つボタンの押圧による移動行程は長くないため、ボタンが確実に押圧されたかどうかを使用者が知覚することは難しく、突入電流によりボタンが損壊され、最終製品も損壊される場合がある。
このため、ボタンの押圧状況を外から確認できるようにするため、プッシュボタンに改良が加えられ、内部に段階的フィードバック構造または発光モジュールが設置された。一旦ボタンが押されると、内部の発光モジュールが発光させ、且つ透光性のボタンを透過させて外に表示され、ボタンが確実に押圧されたことを表示させる。
しかしながら、従来の内部発光機能を有するボタンは、ボタンが透光性ではあるが、その製造方式は射出成形技術により顔料が一緒に射出される。換言すれば、ボタンの成形後に、透光性が不足している場合、修正や変更が不可能であり、再度製造するしかないため、製造コストがかかりすぎる。また、ボタンの表面の光沢及び耐摩耗性が、射出成形される原料及び技術により制限されてしまう。
【0004】
そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本発明の提案に到った。
【0005】
本発明は、以上の従来技術の課題を解決する為になされたものである。本発明の目的は、内部から発光させることにより押圧状況が表示され、且つ耐摩耗性を有し、キャップの光沢が増すプッシュボタン及びその製造方法を提供することである。
【0006】
本発明の他の目的は、スイッチが押圧された後に垂直に上下移動させるようにし、スイッチを確実に導通させるプッシュボタンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る押下状況が表示可能なプッシュボタンは、透光性であり、且つ表面層を含み、前記表面層上には第一UVインク層、半透明のクロム層、及び第二UVインク層が順にスプレー塗装されるキャップと、内部には収容空間が形成され、前記収容空間の一端には開口部が形成されるベースと、前記キャップの底部に被装され、透光性で前記収容空間の開口部を完全に蓋をさせる接合用台座と、本体と、前記本体の一端に設けられる接続端と、前記本体の他端に設けられる位置限定部とを含み、前記位置限定部は前記本体から横方向に延出され、前記収容空間内に位置され、前記接続端は前記接合用台座に連結され、且つ前記キャップにより押圧されて移動される可動台座と、前記ベースの収容空間に内設され、少なくとも1つの発光素子及び複数の導電端子からなり、且つ外部の回路基板に電気的に接続される発光モジュールと、前記ベースの収容空間に内設され、一端が前記接合用台座に当接され、他端が前記ベースの底部に当接される少なくとも1つの弾性部材と、前記ベースの収容空間に内設され、且つ前記外部の回路基板に電気的に接続される回路ユニットであって、前記回路ユニットは前記可動台座の変位により前記プッシュボタンを導通させ、少なくとも1つの使用端の製品を制御させ、且つ前記発光素子を発光させ、前記発光素子からの発光が前記キャップを透過させて外に表示されることとを備える。
【0008】
本発明のプッシュボタンの具体的な実施によれば、前記キャップと接合用台座との間には画像層がさらに設置され、少なくとも1つの画像または文字を含み、前記画像層は前記発光素子からの発光、前記接合用台座及びキャップの透過光により、前記キャップを透過させて前記画像層の画像または文字が外部に明確に表示され、且つ前記発光素子が発光しない場合、前記画像層は前記キャップを透過させて外部に表示されない
【0009】
本発明のプッシュボタンの他の実施形態によれば、前記可動台座の位置限定部は複数の案内溝を備え、各案内溝は前記位置限定部の表面が内側に凹むことにより成形され、且つ前記位置限定部の上部及び底部を縦方向に貫通させ、前記ベースの内壁には前記複数の案内溝に対応するように複数の凸部が設けられ、各凸部は前記内壁に沿って前記ベースの上部及び底部まで縦方向に延伸され、前記複数の案内溝は前記複数の凸部に滑動可能に連結される。
【0010】
本発明のプッシュボタンの製造方法は、透光性のキャップが提供される工程と、前記キャップの表面層に薬剤が使用されて拭き掃除が行われる工程と、乾燥除塵工程が行われ、前記キャップの表面層が乾燥されると共に塵が取り除かれる工程と、第一UVインク層が前記キャップの表面層にスプレー塗装され、且つ前記第一UVインク層が固化される工程と、固化した前記第一UVインク層の表面に半透明のクロム層が真空めっきされる工程と、第二UVインク層が前記半透明のクロム層にスプレー塗装され、且つ前記第二UVインク層が固化される工程と、透光性の接合用台座が提供され、前記キャップの底部に被装される工程と、内部が中空状になる可動台座が提供され、一端は前記接合用台座に連結させるために使用され、前記キャップが前記可動台座に連結される工程と、ベースが提供され、内部には収容空間が形成され、前記収容空間の一端には開口部が形成され、且つ前記収容空間には発光モジュール、少なくとも1つの弾性部材、及び回路ユニットが内設され、前記可動台座は前記開口部から前記収容空間に納入され、且つ前記ベースに滑動可能に連結され、前記接合用台座により前記開口部が蓋をされる工程とを含む。
前記キャップが押圧されると、前記可動台座により前記弾性部材が圧下されて下に移動され、前記回路ユニットが導通され、且つ前記発光モジュールの少なくとも1つの発光素子が発光させ、前記発光素子の輝度は前記キャップを透過させて外に表示され、前記プッシュボタンの押圧状況が表示される。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るプッシュボタンは3段階のスプレー塗装により第一UVインク層、半透明のクロム層、及び第二UVインク層がキャップ上に順に形成され、ベース内の発光素子の発光がキャップを透過させて表示され、且つ半透明のクロム層の光沢特性により、表示の輝度が大幅に高まる。
発光素子が未発光の状態では、外からキャップを覗いてもベース内部の構造が見えない。よって、本発明に係るプッシュボタンは、従来のプッシュボタンでは外から押圧状況または制御される製品の機能をはっきり確認できないという欠点を有効に解決させる。また、複数の案内溝にベースの複数の凸部が嵌入されることにより、可動台座が垂直に上下方向に移動されるようになり、キャップが受力される位置により可動台座が偏向移動するのを防止させる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る押下状況が表示可能なプッシュボタンを概略に説明する外観構成図である。
図2図1の部分を示す分解図である。
図3図1のベース及びその内部部材を示す構成図である。
図4】本発明の可動台座及び前記ベースを示す組立の概略図である。
図5】本発明のプッシュボタンが押されない断面図である。
図6】本発明のプッシュボタンが押された断面図である。
図7】本発明に係る押下状況が表示可能なプッシュボタンの製造方法を示すブロックフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明に係る押下状況が表示可能なプッシュボタン及びその製造方法の実施形態について説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【実施例】
【0014】
まず、本発明の具体的な実施形態について図1乃至図4に基づき説明する。本発明の押圧状況が表示可能なプッシュボタン1は、キャップ2と、可動台座3と、ベース4と、発光モジュール5と、2つの弾性部材6と、回路ユニット7と、ケース8とを備える。
キャップ2は透光性材質で製造され、表面層20を含み、その上に第一UVインク層21、半透明のクロム層22、及び第二UVインク層23が順に設けられる(図5参照)。ちなみに、前述の第一UVインク層21及び第二UVインク層23が設けられることで、材料の性質により、キャップ2の光沢、耐水性、及び耐摩耗性が向上し、且つより精緻になり、環境保護にも適する。また、UVインクは遮蔽効果をも有し、外からキャップ2を覗いてもスイッチ内部の部材は見えない。前述の半透明のクロム層22はクロム銀であり、キャップ2の構造強度を強化させる。
【0015】
図2に示すように、可動台座3内は中空状であり、本体31と、本体31の一端に設けられる接続端32と、本体31の他端に設けられる位置限定部33とを備え、接続端32はキャップ2に連結させるために用いられる。具体的には、位置限定部33は本体31の下方に一体成形され、且つ本体31の外表面に横方向に延出される。
位置限定部33は複数の案内溝331を含み、各案内溝331は位置限定部33の表面が内側に凹むことにより成形され、且つ位置限定部33の上部及び底部を縦方向に貫通させ、各案内溝33は本体31の外表面に平行になる。この好ましい実施において、位置限定部33の少なくとも対向し合う両側には1対の案内溝331がそれぞれ設けられ、相互に間隔を空けて設置される。
【0016】
図3に示すように、ベース4内には収容空間40が形成され、収容空間40の一端には開口部401が形成され、収容空間40内には発光モジュール5、前記2つの弾性部材6、及び回路ユニット7が装設される。
各弾性部材6の一端は可動台座3の底部に当接され、他端はベース4の底部に当接される(図5参照)。ベース4の内壁41には複数の案内溝331の箇所に対応するように複数の凸部411が設けられる。各凸部411は内壁41に沿ってベース4の上部及び底部まで縦方向に延伸され、複数の案内溝331は複数の凸部411に滑動可能に連結される。キャップ2が押圧されると、可動台座3が弾性部材6を押圧させて下に移動させる。この際、位置限定部33の縦方向に設けられ、すなわち、垂直方向に設けられる複数の案内溝331にベース4の複数の凸部411が嵌入され(図4参照)、可動台座3が垂直に上下方向に移動され、キャップ2が受力される位置により可動台座3が偏向移動するのを防ぎ、可動台座3のスムーズな移動に影響させず、スイッチの導通が不確実にならない。
また、図1図2及び図5を参照する。キャップ2内には透光性の接合用台座24がさらに被装され、キャップ2を可動台座3の接続端32に連結させるために使用される。前記接合用台座24により収容空間40の上方が完全に遮蔽され、キャップ2の構造強度が強化されるほか、収容空間40の遮蔽にも使用され、スイッチの内部が発光させた後には、ベース4内の部材が外からは見えなくなる。
【0017】
図2に示すように、発光モジュール5は少なくとも1つの発光素子51及び複数の導電端子52を備え、外部の回路基板(図示せず)に電気的に接続される。この好ましい実施において、発光素子51は発光ダイオードである。ちなみに、発光素子51は導電端子52が通電された後に即時発光させ、またはプッシュボタン1の押圧により発光させる。
【0018】
さらに、図2及び図3に示すように、回路ユニット7は接触端子群71及び信号端子群72を備える。接触端子群71は可動台座3に設置され、且つ複数の接触端子を含む。信号端子群72はベース4の収容空間40に内設され、且つ複数の訊號端子を含み、前記外部の回路基板に電気的に接続される。
可動台座3は収容空間40内に向けて移動され、接触端子群71は連動されて信号端子群72に接触させ(図6参照)、回路ユニット7が導通されて電気信号が伝送され、少なくとも1つの最終製品(図示せず)が制御されるか、或いは発光素子51の発光のオンとオフが実行される。
【0019】
図1及び図2を参照する。ケース8はフレーム81及びフレーム81の底部から延出される複数の固定壁82を備える。フレーム81の上部は内に向けて縮径されると共に収容空間40の真上まで延伸される。ケース8は上から下にベース4に被装され、フレーム81はベース4の開口部401の箇所に位置される。具体的な実施において、これら前記固定壁82は嵌合構造によりベース4の対応する壁面に嵌合される。
【0020】
図5に示すように、本発明に係るプッシュボタン1が未押圧の場合、可動台座3の位置限定部33は弾性部材6の押動によりフレーム81の底端に当接され、可動台座3の縦方向の移動を制限させる目的を達成させる。
【0021】
図6に示すように、キャップ2が押圧された後、回路ユニット7の接触端子群71が信号端子群72に電気的に接触させると、プッシュボタン1が導通され、発光素子51から発せられた光がキャップ2を透過させて直接表示され、スイッチの押圧状況が外から容易に確認できる。また、案内溝331が本体31の外表面に平行になり(図4参照)、本体31が可動台座3で移動する際に収容空間40にスムーズに進出させる。
他の具体的な実施において、キャップ2と接合用台座24との間には画像層25がさらに設置され(図5及び図6参照)、その上には画像または文字、或いは画像及び文字の組み合わせが印刷される。前述の画像層25は別々に独立した透光フィルムであり、またはレーザー彫刻或いは印刷方式で接合用台座24の上面に直接形成される。
これにより、キャップ2の内部を透光させる発光素子51の発光が画像層25の画像または文字を表示させ(図1参照)、ボタンの押圧状況またはボタンが対応する機能の説明の補助に用いられる。発光素子51が発光しない場合、画像層25がキャップ2を透過させて外に表示されることはない。
【0022】
図7は本発明に係る押下状況が表示可能なプッシュボタンの方法のブロックフローチャートであり、透光性のキャップ2が提供される工程S1と、キャップ2の表面層20に薬剤が使用されて拭き掃除が行われ、前述の薬剤はナフサであり、ヘキサンの成分を含有する工程S2と、乾燥除塵工程が行われ、キャップ2の表面層20が乾燥されると共に塵が取り除かれる工程S3と、第一UVインク層21がキャップ2の表面層20にスプレー塗装され、且つ第一UVインク層21が固化される工程S4と、固化した第一UVインク層21の表面に半透明のクロム層22が真空めっきされる工程S5と、第二UVインク層23が半透明のクロム層22にスプレー塗装され、且つ第二UVインク層23が固化される工程S6と、透光性の接合用台座24が提供され、キャップ2の底部に被装される工程S7と、内部が中空状になる可動台座3が提供され、その一端は接合用台座24に連結させるために用いられ、キャップ2が可動台座3に連結される工程S8と、ベース4が提供され、その内部に収容空間40が形成され、収容空間40の一端には開口部401が形成され、且つ収容空間40には発光モジュール5、少なくとも1つの弾性部材6、及び回路ユニット7が内設され、可動台座3は開口部401から収容空間40に納入され、且つベース4に滑動可能に連結され、接合用台座24により開口部401が蓋をされる工程S9とを含む。
前述の説明のように、本発明のキャップ2は3段階のスプレー塗装作業により表面層20に形成される半透明の透光膜であり、半透明のクロム層22は第一UVインク層21と第二UVインク層23との間に形成され、インク層による適度な遮蔽保護を受け、容易に摩損されなくなる。また、UVインクが固化された後には滑面が形成され、押圧の触感が高まる。
【0023】
総合すると、本発明に係るプッシュボタン1は3段階のスプレー塗装により第一UVインク層21、半透明のクロム層22、及び第二UVインク層23がキャップ2上に順に形成され、且つ接合用台座24の設置と組み合わせられて、ベース4内の発光素子51の発光がキャップ2を透過させて表示される。また、半透明のクロム層22の光沢特性により、表示の輝度が大幅に高まる。発光素子51が未発光の状態では、外からキャップ2を覗いてもベース4内部の構造は見えない。
【0024】
上述の実施形態は本発明の技術思想及び特徴を説明するためのものにすぎず、当該技術分野を熟知する者に本発明の内容を理解させると共にこれをもって実施させることを目的とし、本発明の特許請求の範囲を限定するものではない。従って、本発明の精神を逸脱せずに行う各種の同様の効果をもつ改良又は変更は、後述の請求項に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0025】
1 プッシュボタン
2 キャップ
20 表面層
21 第一UVインク層
22 半透明のクロム層
23 第二UVインク層
24 接合用台座
25 画像層
3 可動台座
31 本体
32 接続端
33 位置限定部
331 案内溝
4 ベース
40 収容空間
401 開口部
41 内壁
411 凸部
5 発光モジュール
51 発光素子
52 導電端子
6 弾性部材
7 回路ユニット
71 接触端子群
72 信号端子群
8 ケース
81 フレーム
82 固定壁
S1 工程
S2 工程
S3 工程
S4 工程
S5 工程
S6 工程
S7 工程
S8 工程
S9 工程
【要約】      (修正有)
【課題】押下状況が表示可能なプッシュボタン及びその製造方法を提供する。
【解決手段】押下状況が表示可能なプッシュボタン1は、キャップ2と、可動台座3と、ベース4と、接合用台座24と、発光モジュールと、弾性部材と、回路ユニットと、ケース8とを備える。キャップは表面層を含み、その上には第一UVインク層、半透明のクロム層、及び第二UVインク層が順にスプレー塗装され、接合用台座は透光性でキャップの底部に被装される。可動台座は本体と、前記接合用台座に連結される接続端と、本体から横方向に延出される位置限定部とを備え、可動台座はキャップに押圧されることにより変位される。ベース内には収容空間が形成され、発光モジュール、弾性部材、及び回路ユニットが内設される。発光モジュールの発光素子が発光した後、その発光の輝度及び色はキャップを透過させて外に表示され、プッシュボタンの押圧状況の表示に用いられる。
【選択図】図1
図1
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図7