【実施例】
【0014】
まず、本発明の具体的な実施形態について
図1乃至
図4に基づき説明する。本発明の押圧状況が表示可能なプッシュボタン1は、キャップ2と、可動台座3と、ベース4と、発光モジュール5と、2つの弾性部材6と、回路ユニット7と、ケース8とを備える。
キャップ2は透光性材質で製造され、表面層20を含み、その上に第一UVインク層21、半透明のクロム層22、及び第二UVインク層23が順に設けられる(
図5参照)。ちなみに、前述の第一UVインク層21及び第二UVインク層23が設けられることで、材料の性質により、キャップ2の光沢、耐水性、及び耐摩耗性が向上し、且つより精緻になり、環境保護にも適する。また、UVインクは遮蔽効果をも有し、外からキャップ2を覗いてもスイッチ内部の部材は見えない。前述の半透明のクロム層22はクロム銀であり、キャップ2の構造強度を強化させる。
【0015】
図2に示すように、可動台座3内は中空状であり、本体31と、本体31の一端に設けられる接続端32と、本体31の他端に設けられる位置限定部33とを備え、接続端32はキャップ2に連結させるために用いられる。具体的には、位置限定部33は本体31の下方に一体成形され、且つ本体31の外表面に横方向に延出される。
位置限定部33は複数の案内溝331を含み、各案内溝331は位置限定部33の表面が内側に凹むことにより成形され、且つ位置限定部33の上部及び底部を縦方向に貫通させ、各案内溝33は本体31の外表面に平行になる。この好ましい実施において、位置限定部33の少なくとも対向し合う両側には1対の案内溝331がそれぞれ設けられ、相互に間隔を空けて設置される。
【0016】
図3に示すように、ベース4内には収容空間40が形成され、収容空間40の一端には開口部401が形成され、収容空間40内には発光モジュール5、前記2つの弾性部材6、及び回路ユニット7が装設される。
各弾性部材6の一端は可動台座3の底部に当接され、他端はベース4の底部に当接される(
図5参照)。ベース4の内壁41には複数の案内溝331の箇所に対応するように複数の凸部411が設けられる。各凸部411は内壁41に沿ってベース4の上部及び底部まで縦方向に延伸され、複数の案内溝331は複数の凸部411に滑動可能に連結される。キャップ2が押圧されると、可動台座3が弾性部材6を押圧させて下に移動させる。この際、位置限定部33の縦方向に設けられ、すなわち、垂直方向に設けられる複数の案内溝331にベース4の複数の凸部411が嵌入され(
図4参照)、可動台座3が垂直に上下方向に移動され、キャップ2が受力される位置により可動台座3が偏向移動するのを防ぎ、可動台座3のスムーズな移動に影響させず、スイッチの導通が不確実にならない。
また、
図1、
図2及び
図5を参照する。キャップ2内には透光性の接合用台座24がさらに被装され、キャップ2を可動台座3の接続端32に連結させるために使用される。前記接合用台座24により収容空間40の上方が完全に遮蔽され、キャップ2の構造強度が強化されるほか、収容空間40の遮蔽にも使用され、スイッチの内部が発光させた後には、ベース4内の部材が外からは見えなくなる。
【0017】
図2に示すように、発光モジュール5は少なくとも1つの発光素子51及び複数の導電端子52を備え、外部の回路基板(図示せず)に電気的に接続される。この好ましい実施において、発光素子51は発光ダイオードである。ちなみに、発光素子51は導電端子52が通電された後に即時発光させ、またはプッシュボタン1の押圧により発光させる。
【0018】
さらに、
図2及び
図3に示すように、回路ユニット7は接触端子群71及び信号端子群72を備える。接触端子群71は可動台座3に設置され、且つ複数の接触端子を含む。信号端子群72はベース4の収容空間40に内設され、且つ複数の訊號端子を含み、前記外部の回路基板に電気的に接続される。
可動台座3は収容空間40内に向けて移動され、接触端子群71は連動されて信号端子群72に接触させ(
図6参照)、回路ユニット7が導通されて電気信号が伝送され、少なくとも1つの最終製品(図示せず)が制御されるか、或いは発光素子51の発光のオンとオフが実行される。
【0019】
図1及び
図2を参照する。ケース8はフレーム81及びフレーム81の底部から延出される複数の固定壁82を備える。フレーム81の上部は内に向けて縮径されると共に収容空間40の真上まで延伸される。ケース8は上から下にベース4に被装され、フレーム81はベース4の開口部401の箇所に位置される。具体的な実施において、これら前記固定壁82は嵌合構造によりベース4の対応する壁面に嵌合される。
【0020】
図5に示すように、本発明に係るプッシュボタン1が未押圧の場合、可動台座3の位置限定部33は弾性部材6の押動によりフレーム81の底端に当接され、可動台座3の縦方向の移動を制限させる目的を達成させる。
【0021】
図6に示すように、キャップ2が押圧された後、回路ユニット7の接触端子群71が信号端子群72に電気的に接触させると、プッシュボタン1が導通され、発光素子51から発せられた光がキャップ2を透過させて直接表示され、スイッチの押圧状況が外から容易に確認できる。また、案内溝331が本体31の外表面に平行になり(
図4参照)、本体31が可動台座3で移動する際に収容空間40にスムーズに進出させる。
他の具体的な実施において、キャップ2と接合用台座24との間には画像層25がさらに設置され(
図5及び
図6参照)、その上には画像または文字、或いは画像及び文字の組み合わせが印刷される。前述の画像層25は別々に独立した透光フィルムであり、またはレーザー彫刻或いは印刷方式で接合用台座24の上面に直接形成される。
これにより、キャップ2の内部を透光させる発光素子51の発光が画像層25の画像または文字を表示させ(
図1参照)、ボタンの押圧状況またはボタンが対応する機能の説明の補助に用いられる。発光素子51が発光しない場合、画像層25がキャップ2を透過させて外に表示されることはない。
【0022】
図7は本発明に係る押下状況が表示可能なプッシュボタンの方法のブロックフローチャートであり、透光性のキャップ2が提供される工程S1と、キャップ2の表面層20に薬剤が使用されて拭き掃除が行われ、前述の薬剤はナフサであり、ヘキサンの成分を含有する工程S2と、乾燥除塵工程が行われ、キャップ2の表面層20が乾燥されると共に塵が取り除かれる工程S3と、第一UVインク層21がキャップ2の表面層20にスプレー塗装され、且つ第一UVインク層21が固化される工程S4と、固化した第一UVインク層21の表面に半透明のクロム層22が真空めっきされる工程S5と、第二UVインク層23が半透明のクロム層22にスプレー塗装され、且つ第二UVインク層23が固化される工程S6と、透光性の接合用台座24が提供され、キャップ2の底部に被装される工程S7と、内部が中空状になる可動台座3が提供され、その一端は接合用台座24に連結させるために用いられ、キャップ2が可動台座3に連結される工程S8と、ベース4が提供され、その内部に収容空間40が形成され、収容空間40の一端には開口部401が形成され、且つ収容空間40には発光モジュール5、少なくとも1つの弾性部材6、及び回路ユニット7が内設され、可動台座3は開口部401から収容空間40に納入され、且つベース4に滑動可能に連結され、接合用台座24により開口部401が蓋をされる工程S9とを含む。
前述の説明のように、本発明のキャップ2は3段階のスプレー塗装作業により表面層20に形成される半透明の透光膜であり、半透明のクロム層22は第一UVインク層21と第二UVインク層23との間に形成され、インク層による適度な遮蔽保護を受け、容易に摩損されなくなる。また、UVインクが固化された後には滑面が形成され、押圧の触感が高まる。
【0023】
総合すると、本発明に係るプッシュボタン1は3段階のスプレー塗装により第一UVインク層21、半透明のクロム層22、及び第二UVインク層23がキャップ2上に順に形成され、且つ接合用台座24の設置と組み合わせられて、ベース4内の発光素子51の発光がキャップ2を透過させて表示される。また、半透明のクロム層22の光沢特性により、表示の輝度が大幅に高まる。発光素子51が未発光の状態では、外からキャップ2を覗いてもベース4内部の構造は見えない。
【0024】
上述の実施形態は本発明の技術思想及び特徴を説明するためのものにすぎず、当該技術分野を熟知する者に本発明の内容を理解させると共にこれをもって実施させることを目的とし、本発明の特許請求の範囲を限定するものではない。従って、本発明の精神を逸脱せずに行う各種の同様の効果をもつ改良又は変更は、後述の請求項に含まれるものとする。