特許第6333603号(P6333603)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6333603
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20120101AFI20180521BHJP
   G06F 21/32 20130101ALI20180521BHJP
   G06F 21/35 20130101ALI20180521BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20180521BHJP
   G07C 9/00 20060101ALI20180521BHJP
   E05B 49/00 20060101ALI20180521BHJP
【FI】
   G06Q50/16 300
   G06F21/32
   G06F21/35
   G06K7/10 264
   G07C9/00 Z
   E05B49/00 J
   E05B49/00 R
【請求項の数】8
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2014-72908(P2014-72908)
(22)【出願日】2014年3月31日
(65)【公開番号】特開2015-194930(P2015-194930A)
(43)【公開日】2015年11月5日
【審査請求日】2016年12月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000108085
【氏名又は名称】セコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【弁理士】
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100123733
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 大樹
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100170346
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 望
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 隆
(72)【発明者】
【氏名】川島 到
(72)【発明者】
【氏名】山本 裕哉
【審査官】 松野 広一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−134081(JP,A)
【文献】 特開2013−251800(JP,A)
【文献】 特開2001−229350(JP,A)
【文献】 特開2006−053925(JP,A)
【文献】 特開2005−275436(JP,A)
【文献】 特開2003−186845(JP,A)
【文献】 特開2005−293172(JP,A)
【文献】 特開2002−006973(JP,A)
【文献】 藤川 真樹 外1名,ユーザビリティとセキュリティを考慮した出管理システムの提案,コンピュータセキュリティシンポジウム2004,日本,社団法人情報処理学会,2004年10月20日,Vol.2004, No.11,pp.577-582
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
E05B 49/00
G06F 21/32
G06F 21/35
G06K 7/10
G07C 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
規制区域へ進入するための装着型電子チケット端末の識別情報と、前記装着型電子チケット端末を所持するユーザについて予め取得された顔画像とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記装着型電子チケット端末、及び、前記ユーザが前記規制区域への進入の際に通過し得る周辺区域を撮影する監視カメラと通信可能な通信部と、
前記装着型電子チケット端末から、当該装着型電子チケット端末の人物への装着が検出されたことを示す装着検出情報を前記識別情報と共に受信した場合に、前記記憶された識別情報に対応する顔画像と前記監視カメラの撮像画像から抽出された顔画像とを照合することで、前記装着型電子チケット端末の装着者が前記ユーザであることを認証可能な制御部と
を具備し、
前記制御部は、
前記顔画像の照合により前記装着型電子チケット端末の装着者が前記ユーザであると認証された場合、当該装着者から読み取られた生体情報を送信するよう当該装着型電子チケット端末へ要求する生体情報送信要求を送信し、当該生体情報送信要求に対して受信した当該装着者の生体情報を前記識別情報と対応付けて前記記憶部に記憶し、
前記規制区域へ進入する前記装着型電子チケット端末から、当該装着型電子チケット端末の装着者から読み取られた生体情報を受信した場合、当該受信した生体情報と前記記憶された生体情報とを照合し、当該照合結果に応じて前記装着者の前記規制区域への進入可否を判断する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記装着型電子チケット端末との無線通信により当該装着型電子チケット端末の位置情報を取得し、前記撮像画像において前記取得した位置情報に対応する位置に存在する人物の顔画像を抽出する
情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記記憶部は、複数存在する前記周辺区域と当該各周辺区域を撮影する前記監視カメラとの対応関係を記憶し、
前記制御部は、前記複数の周辺区域のうち、前記取得した位置情報に対応する周辺区域を撮影する監視カメラの前記撮像画像から前記顔画像を抽出する
情報処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記顔画像の照合により、前記ユーザが、前記装着検出情報の受信から第1の時間内に認証されるか否かを判断する
情報処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記ユーザが、前記装着検出情報の受信から第1の時間内に認証されない場合、前記装着型電子チケット端末へ、未認証であることを前記装着者または周囲へ報知させるための報知要求を送信する
情報処理装置。
【請求項6】
請求項4に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記ユーザが、前記装着検出情報の受信から第1の時間内に認証された場合、前記受信された前記装着型電子チケット端末の識別情報を、前記規制区域への進入が許可された装着型電子チケット端末の識別情報として前記記憶部に記憶する
情報処理装置。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記記憶部は、前記装着型電子チケット端末が提供された日時を記憶し、
前記制御部は、前記顔画像の照合により、前記ユーザが、前記装着型電子チケット端末が提供された日時から第2の時間内に認証されるか否かを判断する
情報処理装置。
【請求項8】
ユーザが規制区域へ進入するための装着型電子チケット端末と、情報処理装置とを具備する情報処理システムであって、
前記装着型電子チケット端末は、
当該装着型電子チケット端末の識別情報を記憶する第1の記憶部と、
前記情報処理装置と通信可能な第1の通信部と、
当該装着型電子チケット端末が人物に装着されたことを検出可能な検出部と、
前記装着が検出された場合に、当該装着の検出を示す装着検出情報を前記記憶された識別情報と共に前記情報処理装置へ送信する第1の制御部とを有し、
前記情報処理装置は、
前記装着型電子チケット端末を所持する前記ユーザについて予め取得された顔画像と、前記識別情報とを対応付けて記憶する第2の記憶部と、
前記装着型電子チケット端末、及び、前記ユーザが前記規制区域への進入の際に通過し得る周辺区域を撮影する監視カメラと通信可能な第2の通信部と、
前記装着型電子チケット端末から前記装着検出情報を前記識別情報と共に受信した場合に、前記記憶された識別情報に対応する顔画像と前記監視カメラの撮像画像から抽出された顔画像とを照合することで、前記装着型電子チケット端末の装着者が前記ユーザであることを認証可能な第2の制御部とを有し、
前記第2の制御部は、
前記顔画像の照合により前記装着型電子チケット端末の装着者が前記ユーザであると認証された場合、当該装着者から読み取られた生体情報を送信するよう当該装着型電子チケット端末へ要求する生体情報送信要求を送信し、当該生体情報送信要求に対して受信した当該装着者の生体情報を前記識別情報と対応付けて前記第2の記憶部に記憶し、
前記規制区域へ進入する前記装着型電子チケット端末から、当該装着型電子チケット端末の装着者から読み取られた生体情報を受信した場合、当該受信した生体情報と前記記憶された生体情報とを照合し、当該照合結果に応じて前記装着者の前記規制区域への進入可否を判断する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施設、乗物、イベント会場への入場者の入場を管理することが可能な情報処理装置及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、装着型(ウェアラブル)端末を用いた入場/退場管理システムまたは入室/退室管理システムが提案されている。
【0003】
下記特許文献1には、自動改札機や電気錠等の処理機本体に、利用者の腕に装着される腕時計型の非接触型端末が接近したときに、処理機本体と非接触型端末との間でデータの授受を行って処理機本体を駆動させる非接触型端末が開示されている。
【0004】
下記特許文献2には、腕時計型の非接触IC収納装置から送信された識別情報を受信して鍵の施錠及び/または開錠を行い、時刻を記録して入退出管理を行う施錠/開錠装置が開示されている。
【0005】
下記特許文献3には、リストバンド型の認証デバイスが、被認証者の腕の静脈パターンを検出することで認証を行い、認証結果をドアノブ等のアクセス対象物へ送信することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平05−182038号公報
【特許文献2】特開2001−034734号公報
【特許文献3】特開2002−312324号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
通常、例えばイベントのチケットの発券または引渡しの際には、チケットの不正使用を防止するために、発券または引渡しを受ける人物が正規のチケット購入者であるか否かが、例えば運転免許証やパスポート等の身分証明書によって確認される。
【0008】
しかしながら、上記特許文献1及び2に記載の技術では、イベント会場や施設において腕時計型の端末を装着した人物が、実際にチケットを受け取った人物、すなわち、正規のチケット購入者であるか否かを確認することはできない。したがって、これらの技術においては、チケットの不正使用のおそれが払拭されない。
【0009】
また上記特許文献3に記載の技術では、静脈パターン等の生体情報を事前に登録する必要があるところ、チケットの発券所または引渡所においてユーザの生体データを読み取る作業は、ユーザにとっては煩わしいと感じる場合もあり、利便性が悪い。また、発券所または引渡所に生体情報を読み取るリーダを設置する必要があるため、高コストになる。
【0010】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、ユーザの利便性を損ねることなく、施設、乗物、イベント会場へ進入するための装着型電子チケット端末を装着した人物が予め登録された正規のユーザであることを認証でき、上記電子チケット端末の不正使用をユーザの利便性を損ねることなく低コストで防止することが可能な情報処理装置及び情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る情報処理装置は、記憶部と、通信部と、制御部とを有する。上記記憶部は、ユーザが規制区域へ進入するための装着型電子チケット端末の識別情報と、前記装着型電子チケット端末を所持するユーザについて予め取得された顔画像とを対応付けて記憶する。上記通信部は、上記装着型電子チケット端末、及び、上記ユーザが上記規制区域への進入の際に通過し得る周辺区域を撮影する監視カメラと通信可能である。上記装着型電子チケット端末から、当該装着型電子チケット端末の人物への装着が検出されたことを示す装着検出情報を上記識別情報と共に受信した場合に、上記記憶された識別情報に対応する顔画像と上記監視カメラの撮像画像から抽出された顔画像とを照合することで、前記装着型電子チケット端末の装着者が上記ユーザであることを認証可能である。
【0012】
これにより情報処理装置は、施設、乗物、イベント会場へ進入(入室・入場・乗車)するための装着型電子チケット端末を装着した人物が予め登録された正規のユーザであることを認証でき、上記電子チケット端末の不正使用をユーザの利便性を損ねることなく低コストで防止することができる。登録用のユーザの顔画像は、例えばチケット提供時に撮影、あるいは身分証明書から取得される。この顔画像の事前登録は生体認証の事前登録と比較してユーザの利便性を害するおそれが低く、またコストも比較的かからないため、当該顔画像を使ってチケット端末を装着したユーザを認証することで、チケットの不正使用が低コストで防止される。
【0013】
上記制御部は、上記装着型電子チケット端末との無線通信により当該装着型電子チケット端末の位置情報を取得し、上記撮像画像において上記取得した位置情報に対応する位置に存在する人物の顔画像を抽出してもよい。
【0014】
これにより情報処理装置は、装着型電子チケット端末の位置を特定して、撮像画像内の探索範囲をその位置に限定することで、複数の人物が同時に撮影領域に存在する場合であっても高精度に装着者の顔認証を行えるとともに、顔認証処理を効率化及び高速化することができる。
【0015】
上記記憶部は、複数存在する上記周辺区域と当該各周辺区域を撮影する上記監視カメラとの対応関係を記憶してもよい。この場合上記制御部は、上記複数の周辺区域のうち、上記取得した位置情報に対応する周辺区域を撮影する監視カメラの上記撮像画像から上記顔画像を抽出してもよい。
【0016】
これにより情報処理装置は、装着型電子チケット端末の位置周辺に存在する人物について顔認証を実行することで、複数の人物が同時に撮影領域に存在する場合であっても高精度に装着者の顔認証を行えるとともに、顔認証処理を効率化及び高速化することができる。
【0017】
上記制御部は、上記顔画像の照合により、上記ユーザが、上記装着検出情報の受信から第1の時間内に認証されるか否かを判断してもよい。
【0018】
これにより情報処理装置は、顔認証に時間的な制限を設けることで、第1の時間内に認証されない場合に各種の対応をとることができる。
【0019】
上記制御部は、上記ユーザが、上記装着検出情報の受信から第1の時間内に認証されない場合、上記装着型電子チケット端末へ、未認証であることを前記装着者または周囲へ報知させるための報知要求を送信してもよい。
【0020】
これにより情報処理装置は、第1の時間内に顔認証がなされない状況、すなわち予め登録されたユーザではない第三者が装着型電子チケット端末を装着している可能性があることを検出することができる。また、第1の時間内に顔認証がなされない場合に報知要求を送信することで、装着型電子チケット端末を装着した人物に対して顔認証を意識的に行うように督促することができる。装着者が正規のユーザであれば、監視カメラの方を意識的に向くことで速やかに認証されることになる。また、チケット端末を鳴動させることで、チケット端末がユーザから脱落した可能性や、入場権限を有さない人物がチケットを装着している可能性を周囲に報知することもできる。
【0021】
なお、装着者検出情報の受信から第1の時間内あるいはそれより長い所定時間内に顔認証されない場合、装着型電子チケット端末の位置情報に対応する位置にいる人物を、監視カメラにより順次取得される撮影画像を解析して追跡してもよい。さらには、警備を担当する警備員が所持する端末へ、不審者の存在可能性を通報してもよい。
【0022】
上記制御部は、上記ユーザが、上記装着検出情報の受信から第1の時間内に認証された場合、上記受信された上記装着型電子チケット端末の識別情報を、上記規制区域への進入が許可された装着型電子チケット端末の識別情報として上記記憶部に記憶してもよい。
【0023】
これにより情報処理装置は、チケット装着者が本人確認されたことをもって装着型電子チケット端末を有効化することで、例えばユーザが上記規制区域への進入ゲートに進入した場合等に、進入の可否を厳格に判断することができる。
【0024】
また上記制御部は、上記ユーザが、上記装着検出情報の受信から第1の時間内に認証された場合、上記受信された識別情報を有する上記装着型電子チケット端末へ、当該装着型電子チケット端末の装着者から読み取られた生体情報を送信するよう要求する生体情報送信要求を送信し、受信した上記生体情報を上記識別情報と対応付けて上記記憶部に記憶してもよい。
【0025】
これにより情報処理装置は、顔認証によって本人確認した上でユーザの生体情報を登録するため、不正装着した第三者の生体情報が誤って登録されてしまうことを防止でき、チケットの不正使用をより強固に防止することができる。生体情報とは例えば、手首や指の静脈パターン、指紋パターン、脈波パターン、掌紋パターン等である。
【0026】
上記制御部は、上記規制区域へ進入する上記装着型電子チケット端末から、当該装着型電子チケット端末を装着したユーザから読み取られた生体情報を受信した場合に、当該受信された生体情報と上記記憶された生体情報とを照合し、当該照合結果に応じて上記ユーザの上記規制区域への進入可否を判断してもよい。
【0027】
これにより情報処理装置は、ユーザが上記規制区域へ進入するとき、装着時に本人確認されたユーザであることを生体情報により認証することで、チケットの不正使用による規制区域への進入を防ぐことができる。
【0028】
上記記憶部は、上記装着型電子チケット端末が提供された日時を記憶してもよい。この場合上記制御部は、上記顔画像の照合により、上記ユーザが、上記装着型チケット端末が提供された日時から第2の時間内に認証されるか否かを判断してもよい。
【0029】
これにより情報処理装置は、チケット提供日時から所定時間内に顔認証がなされない状況、すなわち予め登録されたユーザではない第三者が装着型電子チケット端末を装着している可能性があることを検出することができる。
【0030】
本発明の他の形態に係る情報処理システムは、ユーザが規制区域へ進入するための装着型電子チケット端末と、情報処理装置とを有する。
上記装着型電子チケット端末は、第1の記憶部と、第1の通信部と、検出部と、第1の制御部とを有する。上記第1の記憶部は、当該装着型電子チケット端末の識別情報を記憶する。上記第1の通信部は、上記情報処理装置と通信可能である。上記検出部は、当該装着型電子チケット端末が人物に装着されたことを検出可能である。上記第1の制御部は、上記装着が検出された場合に、当該装着の検出を示す装着検出情報を上記記憶された識別情報と共に上記情報処理装置へ送信する。
上記情報処理装置は、第2の記憶部と、第2の通信部と、第2の制御部とを有する。上記第2の記憶部は、上記装着型電子チケット端末を所持する前記ユーザについて予め取得された顔画像と、上記識別情報とを対応付けて記憶する。上記第2の通信部は、上記装着型電子チケット端末、及び、上記ユーザが上記規制区域への進入の際に通過し得る周辺区域を撮影する監視カメラと通信可能である。上記第2の制御部は、上記装着型電子チケット端末から、上記装着検出情報を上記識別情報と共に受信した場合に、上記記憶された識別情報に対応する顔画像と上記監視カメラの撮像画像から抽出された顔画像とを照合することで、前記装着型電子チケット端末の装着者が上記ユーザであることを認証可能である。
【0031】
本発明のまた別の形態に係る情報処理方法は、
ユーザが規制区域へ進入するための装着型電子チケット端末の識別情報と、前記装着型チケット端末を所持するユーザについて予め取得された顔画像とを対応付けて記憶すること、
上記装着型電子チケット端末から、当該装着型電子チケット端末の人物への装着が検出されたことを示す装着検出情報を上記識別情報と共に受信すること、及び、
上記記憶された識別情報に対応する顔画像と、上記ユーザが上記規制区域への進入の際に通過し得る周辺区域を撮影する監視カメラの撮像画像から抽出された顔画像とを照合することで、上記装着型電子チケット端末の装着者が上記ユーザであることを認証することを含む。
【0032】
本発明のさらに別の形態に係るプログラムは、情報処理装置に、
ユーザが規制区域へ進入するための装着型電子チケット端末の識別情報と、前記装着型チケット端末を所持するユーザについて予め取得された顔画像とを対応付けて記憶するステップと、
上記装着型電子チケット端末から、当該装着型電子チケット端末の上記ユーザへの装着が検出されたことを示す装着検出情報を上記識別情報と共に受信するステップと、
上記記憶された識別情報に対応する顔画像と、上記ユーザが上記規制区域への進入の際に通過し得る周辺区域を撮影する監視カメラの撮像画像から抽出された顔画像とを照合することで、上記装着型電子チケット端末の装着者が上記ユーザであることを認証するステップと
を実行させる。
【発明の効果】
【0033】
以上のように、本発明によれば、施設、乗物、イベント会場へ進入するための装着型電子チケット端末を装着した人物が予め登録された正規のユーザであることを認証でき、上記電子チケット端末の不正使用をユーザの利便性を損ねることなく低コストで防止することができる。しかし、当該効果は本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の一実施形態に係るチケット認証システムの概要を示した図である。
図2】上記システムにおけるチケット認証サーバのハードウェア構成を示した図である。
図3】上記システムにおけるリストバンド端末のハードウェア構成を示した図である。
図4】上記リストバンド端末によるユーザの装着状態の監視処理の流れを示した図である。
図5】上記チケット認証サーバ及び監視カメラによるユーザの顔認証処理及び生体情報の登録処理の流れを示した図である。
図6】ユーザの入場ゲート装置の通過時におけるリストバンド端末の動作の流れを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0036】
[システムの概要]
図1は、本発明の一実施形態に係るチケット認証システムの概要を示した図である。
【0037】
同図に示すように、本システムは、ネットワーク上のチケット認証サーバ100と、リストバンド端末200と、入場ゲート装置300と、監視カメラ400とを有する。
【0038】
リストバンド端末200は、ユーザの手首に装着可能なリストバンド型の形状を有し、イベント等の会場内に入場するための電子チケットとして機能し、そのための情報を記憶したICタグを内蔵する。当該リストバンド端末200は、チケット発券所または引渡所において、例えば運転免許証やパスポート等の身分証明書の提示により本人確認が実施された上で、例えばユーザが持参したチケット引換券との交換により、ユーザに提供される。
【0039】
上記チケット発券所または引渡所は、会場近くの駅、空港、ホテル等の施設に設置されていてもよく、会場から離れた場所に設置されていてもよい。
【0040】
さらに、チケット発券所またはチケット引渡所にはカメラが設置されており、ユーザへの上記リストバンド端末200の提供の際に、当該ユーザの顔画像が撮影される。撮影された顔画像は、ユーザ情報、リストバンド端末200の識別情報等の情報と共に、チケット認証サーバ100に記憶される。
【0041】
なお、本人確認の際に提示された運転免許証やパスポート等の身分証明書の電子データを読み取ってユーザの顔画像を取得したり、身分証明書に表示された顔写真をスキャンすることで顔画像を取得したりすることもできる。
【0042】
監視カメラ400は、例えば会場周辺の複数のエリア、すなわち、ユーザが会場へ入場する際に通過し得る複数のエリアにそれぞれ設置され、それぞれ所定範囲内の画像を撮像し、当該撮像画像を上記チケット認証サーバ100へ送信することが可能である。
【0043】
また、監視カメラ400にはリストバンド端末200と無線通信可能なアンテナ(アクセスポイント)が併設される。当該アンテナは、リストバンド端末200から受信したIDと共に、リストバンド端末200の位置を特定するための情報として電波の到達時間や強度等の受信状況に関するデータを認証サーバ100へ送信する。
【0044】
リストバンド端末200の提供を受けたユーザは、イベント当日に会場へ向かう際に、リストバンド端末200を装着する。チケット認証サーバ100は、ユーザによる当該リストバンド端末200の装着状態を監視しており、リストバンド端末200の装着が検出されると、上記チケット認証サーバ100に登録された顔画像と、監視カメラの撮像画像から抽出される顔画像とを照合し、ユーザを認証する。
【0045】
またこの際、顔画像によりユーザが認証された場合には、チケット認証サーバ100は、リストバンド端末200によって読み取られたユーザの生体情報(例えば手首や指の静脈パターンや指紋、脈波、掌紋等)を受信し、当該生体情報をユーザ認証用に登録する。
【0046】
そして、上記ユーザが会場の入場ゲート装置300を通過する際には、リストバンド端末200、入場ゲート装置300及びチケット認証サーバ100間の通信により、ユーザの生体情報による認証が実行され、認証されたユーザは会場への入場を許可される。
【0047】
入場ゲート装置300は、その周囲領域へリクエスト信号を周期的に送出し、それに対するリストバンド端末200からの応答信号を検知することによってリストバンド端末200を検出する。入場ゲート装置300は、リストバンド端末200からの応答信号を復調して、それを送信したリストバンド端末200のID、生体情報または認証結果情報を取得し、チケット認証サーバ100へ送信する。なお、上述の周囲領域を同時に通過するユーザは多数であり得るため、入場ゲート装置300は、アンチコリジョン機能(複数同時読み取り機能)を有することが好適である。また、入場ゲート装置300は、会場の複数箇所に設置されており、また会場内においても施設毎に設置されている場合もある。
【0048】
本実施形態においては、上記リストバンド端末200を単に「バンド」と称する場合もある。
【0049】
なお、本実施形態のチケット認証システムは本発明の情報処理システムの一形態であり、チケット認証サーバ100は本発明の情報処理装置、リストバンド端末200は本発明の装着型電子チケット端末にそれぞれ対応する。また、イベント等の会場および会場周辺のエリアが、本発明の規制区域および周辺区域にそれぞれ対応する。
【0050】
[チケット認証サーバのハードウェア構成]
図2は、上記チケット認証サーバ100のハードウェア構成を示した図である。同図に示すように、チケット認証サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、入出力インタフェース15、及び、これらを互いに接続するバス14を備える。
【0051】
CPU11は、必要に応じてRAM13等に適宜アクセスし、各種演算処理を行いながらチケット認証サーバ100の各ブロック全体を統括的に制御する。ROM12は、CPU11に実行させるOS、プログラムや各種パラメータなどのファームウェアが固定的に記憶されている不揮発性のメモリである。RAM13は、CPU11の作業用領域等として用いられ、OS、実行中の各種アプリケーション、処理中の各種データを一時的に保持する。
【0052】
入出力インタフェース15には、表示部16、操作受付部17、記憶部18、通信部19等が接続される。
【0053】
表示部16は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic ElectroLuminescence Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等を用いた表示デバイスである。
【0054】
操作受付部17は、例えばマウス等のポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、その他の入力装置である。操作受付部17がタッチパネルである場合、そのタッチパネルは表示部16と一体となり得る。
【0055】
記憶部18は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、フラッシュメモリ(SSD;Solid State Drive)、その他の固体メモリ等の不揮発性メモリである。当該記憶部18には、上記OSや各種アプリケーション、各種データが記憶される。
【0056】
特に本実施形態において、記憶部18は、上記リストバンド端末200を識別するリストバンドID、当該リストバンド端末200を提供されたユーザのユーザ情報(氏名や住所等)及び顔画像を対応付けてユーザ毎に記憶している。また記憶部18は、上記顔画像による認証を経て入場者登録されたユーザの生体情報及び入場者登録フラグを、上記ユーザ情報と対応付けて記憶している。また記憶部18は、それらのデータを基にユーザを認証するためのプログラムも記憶している。その他、記憶部18は、複数の監視カメラ400のそれぞれの撮影範囲に関する情報(位置情報)も記憶している。さらに記憶部18は、ユーザがリストバンド端末200の提供を受けた日時を示す情報も記憶していてもよい。
【0057】
通信部19は、例えばEthernet(登録商標)用のNIC(Network Interface Card)であり、リストバンド端末200、入場ゲート装置300及び監視カメラ400との間の通信処理を担う。
【0058】
[リストバンド端末のハードウェア構成]
図3は、上記リストバンド端末200のハードウェア構成を示した図である。
【0059】
当該リストバンド端末200は、人の手首に装着されるため、その本体には、可撓性を持つゴムや樹脂等の素材が用いられ、環状あるいは帯状の形状とされる。したがって、手首への着脱が容易であり、手首に巻きつけて装着させると適度に手首と密着固定される。
【0060】
同図に示すように、リストバンド端末200は、CPU21、記憶装置22、近接センサ23、認証センサ24、タイマ25、LED(Light Emitting Diode)光源26、バッテリ27、コネクタ28、バイブレーション装置29、ブザー装置30、Bluetooth(登録商標)通信部31、NFC(Near field communication)通信部32、及び無線LAN通信部33を有している。
【0061】
CPU21は、必要に応じて記憶装置22等に適宜アクセスし、各種演算処理を行いながらリストバンド端末200の各ブロック全体を統括的に制御する。
【0062】
記憶装置22は、上記リストバンドIDやイベント情報等の電子チケット情報を記憶している。また、記憶装置22には、上記顔認証及び生体認証によりユーザが会場への入場権限を認証(入場許可)されたことを示す認証結果情報や、近接センサ23で検出された現在の装着状態も記憶している。また記憶装置22には、チケットを購入したユーザに関する情報が記憶されていてもよいし、個人情報保護の観点から、ユーザ情報は記憶されなくてもよい。
【0063】
近接センサ23は、リストバンド端末200の装着状態を検出する手段であり、その近傍における物体(ユーザの手首)の存在を検出することで、ユーザによるリストバンド端末200の装着及び非装着を検出する。近接センサ23としては、例えば静電容量型、誘導型、超音波型、光電型、磁気型等のあらゆるタイプのセンサが用いられ得る。なお、リストバンド端末200が帯状であり、その両端部を接続して手首に装着する構造である場合、端部同士の接続を接点スイッチ又は通電状態により検知し、それにより装着/非装着を検出することもできる。
【0064】
認証センサ24は、リストバンド端末200が人体の所定部位に装着された状態において、装着部位からユーザの生体情報を読み取るセンサである。本実施形態では、バンドは手首に装着される形態であり、認証センサ24は、ユーザの手首の静脈パターンを生体情報として読み取る。当該認証センサ24は、例えばユーザの手首の内側の静脈に対応する位置に設けられており、ユーザがリストバンド端末200を正しく装着している状態において、ユーザの操作を要することなく、上記静脈パターンの読み取りが可能とされている。
【0065】
タイマ25は、例えば上記近接センサ23によりユーザのリストバンド端末200の装着が検出された時点からの経過時間をカウントする。
【0066】
LED光源26は、例えばリストバンド端末200の動作モード、装着状態、通知された入場可否等を、例えば異なる色の発光によりユーザに報知することが可能である。
【0067】
バッテリ27は、リストバンド端末200の各部に作動電力を供給する。
【0068】
コネクタ28は、上記バッテリを充電するための商用電源等に接続されたケーブル(例えばUSBケーブル等)を接続可能である。
【0069】
バイブレーション装置29は、例えば上記顔認証処理がタイムアップした場合や、生体情報による認証に失敗した場合等に、ユーザにそれを報知したり、再度の認証処理を促したりするために、CPU21またはチケット認証サーバ100からの指令に基づいてリストバンド端末200を振動させる。またバイブレーション装置29は、ユーザの手首からリストバンド端末200が脱落した可能性等を報知したりするために用いられてもよい。
【0070】
ブザー装置30は、上記バイブレーション装置29と同様の目的で、バイブレーション装置と共にまたはバイブレーション装置29の代替として用いられ、所定の警報音を出力する。
【0071】
Bluetooth(登録商標)通信部31は、Bluetooth(登録商標)規格に基づいて、例えばチケット認証サーバ100や他の情報処理装置(例えばユーザや会場周辺の警備員等が携帯するスマートフォン等)と通信可能である。
【0072】
NFC通信部32は、NFC規格に基づいて、例えば上記入場ゲート装置300と通信可能である。NFC通信部32は記憶装置22と共に上記ICタグとして機能する。
【0073】
無線LAN通信部33は、例えばWi-Fi(Wireless Fidelity)等の規格に基づいて、各アクセスポイントを介してチケット認証サーバ100と通信可能である。チケット認証サーバ100との無線通信方式はこれに限定されず、特定小電力無線などを利用してもよい。
【0074】
[システムの動作]
次に、以上のように構成されたシステムの動作について説明する。以降の説明においては、チケット認証サーバのCPU11やリストバンド端末200のCPU21を主な動作主体として説明するが、この動作はそれらCPUの制御下において実行されるプログラムとも協働して行われる。
【0075】
(リストバンド端末の装着監視処理)
図4は、リストバンド端末200によるユーザの装着状態の監視処理の流れを示した図である。
【0076】
同図に示すように、リストバンド端末200のCPU21は、上記近接センサ23により、ユーザのリストバンド端末200の装着状態の変化を検出したか否かを判断する(ステップ41)。
【0077】
装着状態の変化を検出したと判断した場合(Yes)、CPU21は、当該変化が、非装着状態から装着状態への変化であるか否かを判断する(ステップ42)。
【0078】
非装着状態から装着状態への変化であると判断した場合(Yes)、CPU21は、それがユーザへリストバンド端末200が提供されてから初めての装着であるか否かを判断する(ステップ43)。
【0079】
初回の装着であると判断した場合(Yes)、CPU21は、上記無線LAN通信部33により、チケット認証サーバ100へ装着の検出を通知する(ステップ44)。当該装着検出通知には、リストバンド端末200のIDが含まれる。この装着検出の通知により、チケット認証サーバ100においては、後述する顔認証処理が開始される。
【0080】
続いてCPU21は、チケット認証サーバ100から、生体情報の送信要求を受信したか否かを判断する(ステップ45)。
【0081】
生体情報の送信要求を受信したと判断した場合(Yes)、CPU21は、上記認証センサ24によりユーザの生体情報(手首の静脈パターン)を読み取り(ステップ46)、読み取った生体情報を、無線LAN通信部33により、チケット認証サーバ100へ送信する(ステップ47)。
【0082】
一方、上記ステップ42において、装着状態から非装着状態への変化が検出されたと判断した場合(No)、CPU21は、記憶装置22に記憶されている認証結果情報を削除する(ステップ48)。当該認証結果情報の記憶処理については後述する。
【0083】
(チケット認証サーバによる顔認証処理)
図5は、チケット認証サーバ100及び監視カメラ400によるユーザの顔認証処理及び生体情報の登録処理の流れを示した図である。
【0084】
同図に示すように、チケット認証サーバ100のCPU11は、上記リストバンド端末200から、上記初回の装着検出通知を受信したか否かを判断する(ステップ51)。
【0085】
上記初回の装着検出通知を受信したと判断した場合(Yes)、CPU11は、当該装着検出通知に含まれるリストバンド端末200のIDを記憶部18に記憶する(ステップ52)。
【0086】
続いてCPU11は、顔認証処理用の所定時間の監視タイマを起動する(ステップ53)。所定時間は例えば30秒、1分、3分等であるが、これらに限られない。
【0087】
続いてCPU11は、上記リストバンド端末200の位置を検出する(ステップ54)。当該位置は、例えば、リストバンド端末200の周囲に存在する複数のアンテナ(アクセスポイント)から受信される電波の到達時間や強度等を基に、リストバンド端末200から各アンテナまでの距離に基づいて、三点測位法により把握される。
【0088】
また当該位置情報は、リストバンド端末200によって検出され、上記装着検出通知に含まれていてもよい。また上記三点測位法ではなく、例えばGPS(Global Positioning System)等の他の方法により位置が検出されてもよい。
【0089】
続いてCPU11は、上記検出された位置情報に対応する位置(区域)を撮影範囲とする(或いはその区域に存在する)監視カメラ400から、当該監視カメラ400の撮像画像を受信し、当該撮像画像から人物を抽出する(ステップ55)。CPU11は、当該撮像画像から、さらにリストバンド端末200の位置に対応する範囲を設定し、この対象範囲に含まれる人物を顔認証の対象人物として抽出してもよい。なお、人物の抽出範囲は、上記リストバンド端末200の位置情報から例えば数mの範囲までとされる。
【0090】
続いてCPU11は、上記撮像画像から人物を抽出できたか否かを判断する(ステップ56)。
【0091】
上記人物が抽出できたと判断した場合(Yes)、CPU11は、当該人物から顔画像を抽出し、当該抽出された顔画像と、上記リストバンドIDに対応する顔画像とを照合することで、当該リストバンド端末200の装着者が予め登録されたユーザであることを認証する(ステップ57)。この顔認証により、バンド装着者の上記会場への入場権限が確認される。リストバンド端末200の周辺に複数の人物が抽出された場合には、バンド位置から最も近い人物から順次顔認証を行い、認証成功した時点で次の処理に進む。なお、抽出された人物の中に、既に他のリストバンド端末200に対応するユーザとして入場者登録されている人物が含まれている場合、その人物は今回の顔認証の対象からは除外してもよい。
【0092】
照合された2つの顔画像が一致した場合(ステップ58のYes)、CPU11は、上記登録されたリストバンドIDを有するリストバンド端末200に対して、生体情報の送信要求を送信する(ステップ59)。
【0093】
そしてCPU11は、上記生体情報の送信要求に応答してリストバンド端末200から送信された生体情報を受信すると、当該生体情報を、リストバンドIDと対応付けて記憶部18に認証用に登録する(ステップ60)。
【0094】
生体情報を登録完了した後、CPU11は、上記リストバンドIDを有するリストバンド端末200(に対応するユーザ)を、入場権限を許可されたバンドとして登録する(記憶部18において入場者登録フラグをONにする)(ステップ61)。このとき、CPU11は、リストバンド端末200へ、入場可能なユーザとして登録されたことを通知してもよい。
【0095】
一方、上記ステップ56において、リストバンド端末200の位置に対応する区域の監視カメラ400の撮像画像から人物が抽出されなかった場合(No)、及び、上記ステップ58において、上記顔画像の照合によりバンド装着者の本人確認ができなかった場合(上記照合された2つの顔画像が一致しなかった場合)、CPU11は、上記監視タイマがタイムアップしたか否かを判断する(ステップ62)。
【0096】
上記監視タイマがタイムアップしたと判断した場合(Yes)、CPU11は、上記リストバンドIDを有するリストバンド端末200へ、ブザー出力またはバイブレーションまたはそれら両方を指示する鳴動指示(報知要求)を送信する(ステップ63)。
【0097】
これは、リストバンド端末200の装着者に対して顔認証が成功していないことを注意喚起するために行われ、これにより、正規のユーザであるならば、顔認証が成功するように監視カメラ400の方を向き暫く静止する等、顔認証が成功するための行動を促す効果が得られる。また、リストバンド端末200がユーザの身体から誤って脱落した可能性や、ユーザが故意にリストバンド端末200を取り外した可能性や、入場権限を有さない人物がリストバンド端末200を装着している可能性をユーザ又は周囲の人物に報知するためにも採用し得る。
【0098】
上記監視タイマがタイムアップしていないと判断した場合(No)、CPU11は、上記ステップ54以降の処理を繰り返す。
【0099】
CPU11は、以上のステップ52移行の処理を、初回の装着検出通知を受信したリストバンド端末200毎に受信順に実行する。
【0100】
(入場ゲート装置通過時の認証処理)
図6は、ユーザの入場ゲート装置300の通過時におけるリストバンド端末200の動作の流れを示した図である。
【0101】
同図に示すように、リストバンド端末200のCPU21は、入場ゲート装置300から、上記NFC通信部32により、認証情報のリクエスト信号を受信したか否かを判断する(ステップ71)。
【0102】
上記リクエスト信号を受信したと判断した場合(Yes)、CPU21は、生体情報による認証結果情報を保持しているか否かを判断する(ステップ72)。
【0103】
認証結果情報を保持していないと判断した場合(No)、CPU21は、上記認証センサ24により、ユーザの生体情報(手首の静脈パターン)を読み取る(ステップ73)。
【0104】
続いてCPU21は、上記読み取った生体情報と、当該リストバンド端末200のリストバンドIDを入場ゲート装置300へ送信する(ステップ74)。
【0105】
一方、上記ステップ72において、認証結果情報を保持していると判断した場合(Yes)、CPU21は、当該認証結果情報と、当該リストバンド端末200のリストバンドIDを入場ゲート装置300へ送信する(ステップ75)。
【0106】
ここで、リストバンド端末200が認証結果情報を保持している場合とは、会場内の他の入場ゲート装置300において生体情報により入場権限が認証済みである場合であり、ユーザが初めて会場に入場する場合には、認証結果は保持されていない。
【0107】
続いてCPU21は、入場ゲート装置300から入場許可通知を受信したか否かを判断する(ステップ76)。
【0108】
チケット認証サーバ100は、入場ゲート300を介してリストバンド端末200からリストバンドIDと生体情報または認証結果情報を受信すると、認証結果情報を受信した場合は当該ユーザの入場を許可し、生体情報を受信した場合にはリストバンドIDに対応して記憶された生体情報と照合して一致すれば当該ユーザの入場を許可する。なお、予め認証に必要な情報がチケット認証サーバ100から入場ゲート装置300へ送信され、入場ゲート装置300によって入場可否が判定されてもよく、また、IDと認証結果情報を受信した場合に限り入場ゲート装置300が入場許可と判定してもよい。
【0109】
ここで、当該入場許可信号が送信される(すなわち、入場権限が認証される)のは、上述した顔認証処理によりバンド装着者が入場権限を持つユーザであることを確認済みである場合に限られる。すなわち、バンド装着者の本人確認が済んでいない場合には、そのバンド装着者は入場可能なユーザとして登録されておらず、生体情報も登録されていないため、生体情報が照合不可となり、入場不許可信号が送信される。
【0110】
上記ステップ76において、入場許可通知を受信したと判断した場合(Yes)、CPU21は、入場が許可されたことを、例えばLED光源26の発光によりユーザに報知する。この場合例えばLED光源26は、緑色のLEDを点灯させる。
【0111】
そしてCPU21は、認証結果情報が記憶装置22に未だ記憶されていない場合、上記入場許可通知に基づく認証結果情報を新たに記憶装置22に記憶する。すなわち、CPU21は、上記入場権限が認証済みであることを示すフラグを記憶装置22に記憶する。装着監視処理にて説明したとおり、認証結果情報はリストバンド端末200が取り外される(装着から非装着)と破棄されるが、一定期間(例えば60分や8時間)が経過したときも自動的に破棄される。
【0112】
一方、上記ステップ76において、入場不許可通知を受信したと判断した場合(No)、CPU21は、入場が許可されなかったことを、例えばLED光源26の発光及びバイブレーション装置29の振動によりユーザに報知する。この場合例えばLED光源26は、赤色のLEDを点滅させる。
【0113】
リストバンド端末200は、以上の処理を、ユーザが会場内外の各入場ゲート装置300を通行する度に実行する。
【0114】
以上のように、本実施形態によれば、チケット認証システムは、リストバンド端末200の提供時にチケット購入者の顔画像を登録しておき、会場周辺エリアでの撮影によるバンド装着者の本人確認(顔認証処理)を経て生体情報を登録し、バンド装着者が会場入口の入場ゲート装置300を通行する際に生体認証を行う。したがって、予め静脈パターン等の生体情報を登録することなく、顔認証によりバンド装着者が正規ユーザであるか否かを確認することができ、ユーザの利便性を損ねることなく、施設、乗物、イベント会場への入場チケットの不正使用を低コストで防止することができる。すなわち、チケット提供時の顔画像の登録は、生体認証の登録と比較してユーザの抵抗感が小さく、またコストも比較的かからないため、当該顔画像によりユーザを認証した上で事後的に生体情報によりユーザを認証することで、チケットの不正使用が低コストで防止される。
【0115】
[変形例]
本技術は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。
【0116】
上述の実施形態においては、チケット認証サーバ100は、ユーザによるリストバンド端末200の装着検出通知の受信により監視タイマを起動させた。しかし、これに代えて、またはこれに加えて、チケット認証サーバ100は、リストバンド端末200のユーザへの提供時から監視タイマを起動してもよい。提供時とは、例えば、チケット発券所またはチケット引渡所にて、チケット認証サーバ100にリストバンドIDに対応付けて顔画像やユーザ情報が登録された時点、或いは登録を経てリストバンド端末200が発行された時点である。この場合、リストバンド端末200の提供日時が記憶され、当該提供日時から所定時間内にリストバンド端末200の装着及び顔認証がなされるか否かが判断される。これによりシステムは、例えばリストバンド端末200の提供が会場におけるイベント開催日当日である場合等、イベント開催までの日時が限られている場合に、ユーザにリストバンド端末200の装着及び顔認証処理を迅速に実行させることができる。
【0117】
上述の実施形態においては、上記監視タイマがタイムアップした場合に、リストバンド端末200へ鳴動指示が送信された。これに加えて、鳴動指示後、さらに所定時間が経過した場合には、チケット認証サーバ100は、バンドの位置情報に対応する位置にいる人物を、監視カメラ400によって順次取得される撮影画像を解析して追跡し、さらに、その人物がいる位置やその人物を含む撮影画像を不審者情報として警備員や会場管理者が所持する通信端末に異常通報してもよい。
【0118】
上述の実施形態においては、入場ゲート装置300からのリクエスト信号によって生体情報の認証処理が実行された。しかし、当該リクエスト信号に代えて、リストバンド端末200に設けられた認証ボタンの押下により、ブザーやバイブレーションの鳴動の上、リストバンド端末200が認証モードへ移行し、認証処理を開始してもよい。
【0119】
上述の実施形態においては、上記リストバンド端末200は、チケット発券所または引渡所で提供された。しかし、リストバンド端末200が例えば郵送等により提供される場合には、顔画像が映った写真(紙)がチケット認証サーバ100の管理者へ郵送されて電子化されてもよいし、顔画像データがチケット認証サーバ100へ送信されてもよい。
【0120】
上述の実施形態においては、生体情報としてユーザの手首の静脈パターンが用いられたが、例えば、ユーザの指は手の甲の静脈パターンや、指紋パターン、脈波パターン、掌紋パターン等が用いられてもよい。指紋パターンが用いられる場合、上記リストバンド端末200と同様の形状のリストバンドが用いられ、その外側の表面に、ユーザが指を載置することで指紋を読み取り可能な指紋センサが用いられてもよい。
【0121】
また本発明は、上記生体情報の種類に応じて、リストバンド形状以外のウェアラブル端末にも同様に適用可能である。例えば、指の静脈パターンや指紋パターン、脈波パターンを利用する場合、指に装着可能な指先に装着するキャップ状やリング状の形態を採用でき、手の甲の静脈パターンや掌紋パターンを利用する場合、手に装着可能なグローブ状の形態を採用できる。
【0122】
上述の実施形態では、生体情報による認証処理は、入場ゲート装置300を介してチケット認証サーバ100によって実行された。しかし、当該認証処理は、チケット認証サーバ100が単独で実行してもよい。この場合チケット認証サーバ100は、入場ゲート装置300の近傍にリストバンド端末200が存在することを検知すると、無線LAN等によりリストバンド端末200から生体情報を取得し、照合を行う。
【0123】
また上記認証処理は、リストバンド端末200によって実行されてもよい。この場合リストバンド端末200の認証センサ24は、リストバンド端末200がユーザに装着された状態で生体情報を読み取るのみならず、読み取った生体情報を記憶装置22に登録し、登録された生体情報と、その後に読み取った生体情報とを照合することで認証処理を実行する。そしてリストバンド端末200は、その認証結果情報を記憶装置22に保持することで、ユーザの入場ゲート装置300の通行時には、当該認証結果情報を入場ゲート装置300へ送信することで通行の許可を受けることが可能である。上記認証処理は、リストバンド端末200の装着検出時に実行されてもよいし、リストバンド端末200に設けられた認証ボタンの押下により実行されてもよい。上記生体情報の認証の際には、上記LED光源26により認証結果が報知されてもよい。
【0124】
上述の実施形態においては、リストバンド端末200のユーザが初めて入場ゲート装置300を通過するときに生体認証が実行された。しかし、それに代えて、ユーザがリストバンド端末200を装着する度に、チケット認証サーバ100またはリストバンド端末200にて生体認証が実行されてもよい。この場合、リストバンド端末200が認証結果情報を保持することで、入場ゲート装置300の通過時における認証処理は不要となる。また、リストバンド端末200が、初回の装着検出時にチケット認証サーバ100への生体情報の登録が完了した時点で認証結果情報を保持する構成としてもよい。またリストバンド端末200が装着状態にある場合には常に(例えば定期的に)認証処理が実行されてもよい。
【0125】
また、上述の実施形態においては、ユーザが入場ゲート装置300を初めて通過した際の認証結果情報がリストバンド端末200に保持され、それ以降の入場ゲート装置300の通過時には、当該認証結果情報の送信により、再度の認証処理は不要とされた。しかし、認証結果情報が保持されず、入場ゲート装置300の通過の度に生体情報の読み取り及び認証処理が実行されてもよい。
【0126】
さらに、上述の実施形態においては、リストバンド端末200が装着されてから所定時間以内に顔認証されるかの監視をチケット認証サーバ100にて実行していた。しかし、それに代えて、上記監視をリストバンド端末200が行ってもよい。この場合、リストバンド端末200は、非装着から装着への状態変化を検出し、それが初回の装着である場合、チケット認証サーバ100へ装着通知(図4のステップ44)を行うと共に所定時間の監視タイマを起動する。そして、監視タイマがタイムアップするまでに、チケット認証サーバ100で顔認証が成功した後の生体情報要求に対して、読み取った生体情報を送信し(ステップ47)、入場者登録が完了した旨の通知を受けるか否かを監視する。
【0127】
また、上述の実施形態において、会場(規制区域)だけでなく会場周辺のエリア(周辺区域)への進入も規制してもよい。この場合、会場周辺エリアへの入口にもゲート装置を設け、外部から会場周辺エリアへ進入するためにゲート装置を通過する人物について進入可否を判定する。装着者の本人確認のための顔認証は会場周辺エリア内で行われることに鑑み、会場周辺エリアへの進入の際には、リストバンド端末200が検知されていること、或いはリストバンド端末200が装着状態であることを条件に、バンド所持者の進入を許可する。
【0128】
また上述の実施形態では、イベント会場への入場可否の判定処理に本発明が適用されたが、例えば所定の施設、部屋、乗物等、他の場所への進入可否の判定処理に本発明が適用されてもよい。
【符号の説明】
【0129】
11…CPU
18…記憶部
19…通信部
21…CPU
22…記憶装置
23…近接センサ
24…認証センサ
25…タイマ
26…LED光源
29…バイブレーション装置
30…ブザー装置
31…Bluetooth(登録商標)通信部
32…NFC通信部
33…LAN通信部
100…チケット認証サーバ
200…リストバンド端末
300…入場ゲート装置
400…監視カメラ
図1
図2
図3
図4
図5
図6