【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の側面において、LEDドライバを動作させるための装置であって、装置は、LEDドライバに結合され、
−制御信号の値を取り込む入力部であって、供給される制御信号に基づいてLEDドライバがLEDの動作を制御できるようLEDドライバの制御信号インレットに制御信号が供給される、入力部と、
−所定のプロトコルに従って制御信号を変調して、変調された制御信号を同じ制御信号インレットに供給する変調器と
を含む、装置が提示される。
【0005】
本発明は、LEDの固有の挙動のために、対応するLEDドライバが、長寿命及び良好な光の質の両方を達成できるようLEDを制御することを可能にするドライバエレクトロニクスを含むことを要求されるという認識を含む。また、かかる従来のLEDドライバ内に使用される内部制御回路は、更なる機能/特徴を追加することによるアップグレードをどちらかと言えば複雑且つ高価にする所定のインターフェイスを通常含むことを認識した。既存のLEDドライバの効率的なアップグレードは特に困難である。なぜなら、一方には例えば制御チャネルの数及び/又はスペクトル組成が異なる多様なLEDトポロジーがあり、他方には多様なアプリケーションがあるからである。例えば、一部のドライバはLEDの調光(減光)を可能にする一方、他のドライバはLEDが発する光の色を調整できる。
【0006】
今日、LEDドライバは、最終的な適合プロセスの複雑さを抑えるプログラム可能汎用集積回路(IC)を通常備えることを認識した。例えば、このような汎用ICは対応する照明製造プロセスの最終段階でプログラミングされる。
【0007】
しかし、インターフェイスの利用可能性については依然として大きな制約がある。言い換えれば、LEDドライバに供給できる入力信号の数が限られている。このため、既存のLEDドライバに新たな特徴を組み入れることは困難である。結局は、むしろ、新しい入力信号に応じたLEDの制御を可能にする全く新しいLEDドライバを設計することが必要になろう。
【0008】
本発明は、更に、LEDドライバのICがはるかに速く変化する入力信号を感知できるのにも関わらず、既存のLEDドライバがスロー(ゆっくりとした)ダイナミクス、例えばLEDドライバが実装される基板のブリッジの温度によって制御信号をモニタリングするための入力部を有するという認識を含む。
【0009】
提案されるLEDドライバを動作させるための装置(以下、単純に装置とも呼ばれる)は、従来技術の上記欠点を克服する。
【0010】
概して言えば、装置は、非変調制御信号と同じ制御信号インレットに、すなわち、本来は(一次的には)異なる用途に使用されるインターフェイスに供給される生成変調制御信号によって新たな制御情報を導入することを可能にする。LEDドライバの一次機能がスローダイナミック非変調制御信号に応じて実行されるという事実は、比較的ハイダイナミックな信号を重畳させることが既存のLEDドライバの意図的用途を妨げないことを示唆する。したがって、装置は既存のLEDドライバの一次的な使用ケースを維持する。結果として、従来のLEDドライバのアプリケーションスコープを拡張することができる。言い換えれば、既存の内部センサインターフェイスを使用することにより、LEDドライバに外部制御情報を直接導入することができる。
【0011】
集積回路のプログラム可能特徴を利用して、一方ではLEDドライバの元々の意図された機能を維持しつつ、他方ではLEDドライバ、すなわち照明ソリューションに新たな特徴を追加することを可能にする信号重畳技術と組み合わせることにより、インターフェイス制約が回避される。この特徴の追加を実行可能たらしめるためには、LEDドライバ全体を完全に再設計する必要はない。したがって、低コスト且つ複雑さが低いアプリケーションスコープ拡張を達成することができる。
【0012】
例えば、手動のリモートコントロールに応じて又は自動の昼光センサ信号に応じて制御信号を変調することにより、既存のLEDドライバに調光機能を組み込むことができる。
【0013】
上述したように、LEDドライバの制御信号インレットから供給される非変調制御信号は、通常、スローダイナミクス、例えば基板の温度の信号である。かかる温度は定電流/定電圧が供給されるNTC/PTC抵抗器における電圧/電流を求めることにより測定され得る。例えば、それ未満ではLEDがオフにされる所定の最小温度が存在し、それ以上ではLEDが同様にオフにされる所定の最大温度が存在する。したがって、LEDドライバの一次機能は、温度が最大温度を超える場合又は最小温度を下回る場合にLEDを停止する又は動作電流を下げることであり得る。LEDドライバはこれらの限界温度に対応する電圧/電流値間の範囲内で制御信号を読み取る。この監視は、以下でより詳細に説明されるように、変調制御信号によって新たな制御情報を伝えるために内部制御回路によって検出可能なイベントを生成する信号重畳プロトコルを展開するために使用され得る。
【0014】
変調器は所定のプロトコルに従って制御信号を変調して、LEDドライバに供給される変調制御信号を生成する。したがって、所定のプロトコルは制御信号が如何に変調されるかを指定する。例えば、プロトコルはパルス幅変調スキーム、振幅変調スキーム、及び/又は周波数変調スキームを規定する。制御信号の変調には様々な可能性が存在する。
【0015】
例えば、変調器は制御信号にデジタル又はアナログ信号を加えることにより制御信号を変調する。また、変調器はパルス幅/デューティ比、周波数、及び/又は振幅等の特徴の1つ以上を変化(変動)させることにより制御信号を変調してもよい。
【0016】
例えば、装置は、制御信号を変調器からの変調出力信号と組み合わせる信号コンバイナを介してLEDドライバに結合される。LEDドライバに供給される生成された変調制御信号は、それに基づいて例えば出射光の強度を変えることによって及び/又は出射光のスペクトルを変えることによってLEDドライバがLEDを制御する制御コマンドを含んでもよい。
【0017】
本発明の説明の範囲においては、用語「制御信号」は、検知される制御信号に応じてLEDドライバがLEDの動作を制御できるよう、特定の制御信号インレット、例えばLEDドライバの集積回路に属するピンからLEDドライバが検知する信号を指す。例えば、制御信号はLEDの動作を制御するためにLEDドライバによって従来使用される信号、すなわち従来のLEDドライバ内に既に存在するベーシックな制御信号である。したがって、制御信号はLEDドライバが実装される基板の温度、駆動されるLED/LEDアレイの温度、ON/OFFコマンド、環境内の光強度、負荷電流/負荷電圧を示し得る。制御信号は例えばLEDドライバのハウジング内で発生してもよいが、かかるハウジングの外部から来てもよい。
【0018】
LEDドライバが変調制御信号に応じてLEDの動作を制御できるよう、LEDドライバの集積回路も所定のプロトコルに適合されることが通常好ましい。かかる適合は通常、ごくわずかなソフトウェア/ファームウェアアップデートを要する。例えば、変調がパルス幅変調により実行される場合、変調制御信号を解釈するためにタイマーに基づくイベントが使用されてもよい。あるいは又は更に、変調が振幅変調の場合、変調制御信号を解釈するために、調整可能な閾値を有する比較器を使用してもよい。通常、従来のLEDドライバ内には少なくともタイマー及び/又は比較器が存在する。
【0019】
例えば、装置によって動作されるLEDドライバの構成は、Cirrus LogicによるLEDドライバCS1610の構成に対応する。かかるLEDドライバはタイマー、比較器、アナログ−デジタルコンバータ、及び/若しくはデジタル−アナログコンバータ、又はこれらの任意の組み合わせ等の上記適合を可能にするハードウェア資源を有する。
【0020】
一実施形態では、装置の変調器は取り込まれる制御信号値に応じて制御信号を変調するよう構成される。
【0021】
信号重畳フォーマット、すなわち所定のプロトコルを展開するとき、及び、後続の段落で説明されるような機能不良モードを排除するためには、一次制御機能についての認識、すなわち非変調内部制御信号に依存するLEDドライバの動作についての認識は有益である。しかし、LEDドライバの通常/一次動作モード中、制御信号の実際の値は重畳プロセス、すなわち変調プロセスにとって必須ではない。むしろ、制御信号は単純にドライバに伝送される。
【0022】
好ましくは、変調器は、取り込まれた制御信号値が所定の範囲内にある場合にのみ制御信号を変調し、取り込まれた制御信号値が所定の範囲外にある場合、制御信号を変調しないよう構成される。例えば、LEDドライバが実装されている基板又は駆動されるLED/LEDアレイの構成要素の温度を示す温度値の超過により、非変調制御信号がLEDが動作されるべきではないことをLEDドライバに示すことが考えられる。例えば、非変調制御信号はLEDを動作させるには基板の温度が高過ぎる又は低過ぎることを示す。このような場合、制御信号が変調されないままであることが得策であり得る。これにより、LEDの損傷を避けることができる。
【0023】
所定の範囲はプロトコル内に指定され得る。
【0024】
取り込まれた制御信号値に基づく制御信号の変調はフィードバック制御の実行を可能にするので、更に好適である。これにより、変調器は制御信号をより正確に変調できる。
【0025】
他の実施形態では、装置は、所定の範囲内から所定の範囲外への制御信号値の遷移を引き起こすトリガー手段を更に含み、制御信号値の遷移はLEDドライバに制御信号の変調の開始及び/又は終了を示す。
【0026】
トリガー手段は変調器の一体的部分であり得る。
【0027】
装置のトリガー手段は、制御信号値を素早く所定の範囲の下限値より十分低く引き下げることにより、又は、制御値を素早く所定の範囲の上限値より十分高く押し上げることによりLEDドライバに通知を行う。このイベントは、いくらかの所定の時間間隔の後、新たなコマンドが発生することをLEDドライバに知らせる。
【0028】
好ましくは、トリガー手段は、制御信号値の強制遷移が例えば温度変化によって引き起こされる制御信号値の自然な遷移とは明らかに異なるよう、制御信号値の比較的速い遷移を引き起こすよう構成される。例えば、制御信号は基板の温度、又は通常経時的に比較的ゆっくりと変化する任意の他のモニタリングパラメータに対応する電圧である。所定の範囲内の制御信号値から所定の範囲外への遷移は、例えば数ミリ秒内に起こり得る。好ましくは、トリガー手段は100ms未満で内部制御信号値の遷移を引き起こすよう構成される。
【0029】
制御信号が温度、例えばLEDドライバ/LED/LEDアレイが実装される基板の温度を示す上記実施形態では、非変調内部制御信号のダイナミクス、すなわち変化の速度は、LEDシステム全体の熱設計、適用される冷却方式、及び/又はヒートシンクのサイズに依存する。温度変化は新しい制御信号値に落ち着くまでに、例えば数秒から数分要し得る。これは重畳信号、すなわち変調された内部制御信号の速い遷移を導入するのに十分遅い。好ましくは、トリガー手段及び変調器は重畳情報、すなわち変調制御信号内に符号化される情報を、LEDアプリケーションのレイテンシ要件、すなわち駆動されるLEDドライバにおいて存在する時間制約も満たすために十分速く伝送するよう構成される。
【0030】
好ましくは、トリガー手段は、
−制御信号値を、LEDドライバに制御信号の変調が開始されることを示す、所定の範囲より低い又は高い第1のレベルにするよう構成され、且つ/又は、
−制御信号値を、LEDドライバに制御信号の変調が終了することを示す、所定の範囲より高い又は低い第2のレベルにするよう構成される。
【0031】
上記したように、トリガー手段は制御信号値を比較的速く所定の範囲から外すよう構成される。かかる制御信号の強制遷移はLEDドライバによって容易に検出され得る。制御信号の2つの遷移中、装置は制御信号を変調でき、よって情報、特に制御情報をLEDドライバに伝えることができる。
【0032】
他の実施形態では、変調器は制御信号に対して開始パルス幅変調スキーム及び/又は終了パルス幅変調スキームを実行し、開始パルス幅変調スキームは、LEDドライバに制御信号の変調が開始されることを示し、終了パルス幅変調スキームはLEDドライバに制御信号の変調が終了することを示す。
【0033】
この実施形態では、LEDドライバは代わりに又は追加で特定の変調スキームによって変調の開始又は終了について通知を受けてもよい。かかる変調スキームを認識するために、LEDドライバは対応するタイマー、又はパルス幅変調スキームを検出可能な検出器を備えてもよい。
【0034】
ある好ましい一実施形態では、装置はLEDドライバを、
−LEDドライバが非変調制御信号に応じてLEDを制御する通常状態で動作し、
−LEDドライバが変調制御信号に応じてLEDを制御する動的状態で動作するよう制御する。
【0035】
例えば、装置は制御信号に対して例えば開始パルス幅変調スキームを実行することにより、又は制御信号を所定の範囲より高くさせることにより、LEDドライバに制御信号が変調され、LEDドライバに制御情報が伝えられることを示してもよい。この状態では、LEDドライバは、LEDが変調制御信号に応じて制御される動的状態にあると考えられる。
【0036】
LEDドライバが動的状態で動作する場合であっても、非変調制御信号の情報は必ずしも失われるわけではないことを強調する。例えば、制御信号がLEDドライバの基板の温度を示す電圧レベルである場合、変調制御信号の平均値が非変調制御信号の平均値に等しくなるよう、制御信号が変調されてもよい。したがって、一実施形態では、変調器は、非変調制御信号内に含まれる情報が保持され、更に制御信号インレットから供給されるよう制御信号を変調するべく構成される。
【0037】
他の好ましい実施形態では、装置は、変調器に結合される制御インターフェイスを更に含み、制御インターフェイスは、
−LEDドライバの環境から発生する外部制御信号を受信し、
−受信された外部制御信号に応じて制御信号の変調を制御する。
【0038】
この実施形態では、LEDドライバによって動作するLEDを外部制御できる。変調器が受信される外部制御信号に応じて制御信号の変調を実行できるよう、制御インターフェイスは変調器に結合される。
【0039】
一実施形態では、制御インターフェイスは光センサを含み、外部制御信号はLEDドライバの環境内で起こる光の変化によって誘導され得る。したがって、環境が比較的暗い場合はLEDが自動的にオンにされ、環境が自然に比較的明るい場合はLEDが再びオフにされてもよい。これにより、既存のLEDドライバに昼光制御を加えることができる。
【0040】
例えば、光センサは光レベル/強度を示す1つのデータ、例えば255の光レベルのうちの1つを示すバイト等を送るデジタルセンサである。あるいは、光センサは光レベルを示す電圧値を送るアナログセンサである。
【0041】
他の変形例では、制御インターフェイスは赤外線センサを含み、外部制御信号は赤外線信号を含む。この実施形態は、例えばリモートコントロールを介するLEDの制御を可能にする。単純なオン/オフ機能の他、調光機能を実行することもできる。例えば、リモートコントロールによって制御インターフェイス、すなわち赤外線センサに調光制御信号が送信でき、装置の変調器は赤外線センサによって受信された信号に応じて制御信号を変調する。変調された制御信号は、LEDが発する光の強度を上げるよう又はLEDが発する光の強度を下げるようLEDドライバに命令する。
【0042】
好ましくは、制御インターフェイス及び変調器は一体的なデバイス内に実装される。
【0043】
他の実施形態では、制御インターフェイスは存在検出センサ、例えばパッシブ赤外線感知(passive infrared sensing;PIR)によって動作するモーション検出センサによって実現される。これにより、自動ON/OFF制御が実現され得る。モーション検出は温度センサによって実行されてもよい。したがって、監視領域が人によって占有されていない場合、制御信号は、LEDドライバにLEDをオフにさせる、又はLEDが発する光の強度を特定の低い光レベルに下げさせるレベルに引き下げられる又は押し上げられる。存在検出センサによって監視される領域が人/動物/物体によって占有されている場合、存在検出センサは変調器にLEDドライバがLEDをオンにするよう制御信号を変調させることを命令する。
【0044】
好ましくは、照明を起動するとき、モーション検出信号は存在受容(occupancy acceptance)のために100ms未満の時間で変調器に到達する。
【0045】
他の好ましい実施形態では、変調器はスイッチングアレイを含み、
−スイッチングアレイは複数の制御可能なスイッチを含み、複数の制御可能スイッチのスイッチング状態に応じて複数の制御状態のうちの特定の制御状態に設定され、
−複数の制御状態はそれぞれ特定の制御信号値をもたらし、
−変調器は外部制御信号に応じてスイッチングアレイを特定の制御状態にする。
【0046】
この実施形態は、制御可能信号の複雑性が低い及び単純な変調を可能にする。例えば、スイッチングアレイが光センサ及び/又は赤外線センサ等の他のセンサ、並びにLEDドライバの動作電圧に結合される。制御インターフェイス、すなわちセンサの出力信号がスイッチングアレイの入力側に結合され、スイッチングアレイの出力側はLEDドライバの制御信号インレットに結合される。
【0047】
制御インターフェイスが電圧等のアナログ出力信号を供給するアナログセンサを含む場合、この実施形態は特に好ましい。この場合、変調器はこのアナログ電圧をLEDドライバの制御信号インレットに直接結合してもよいし、アナログセンサ出力信号に別のアナログ信号を加えることによって又はアナログセンサ出力信号から別のアナログ信号を差し引くことによって間接的に結合してもよい。
【0048】
例えば、変調器は動作電圧からセンサ出力電圧を減算して、対応する差電圧をLEDドライバの制御信号インレットに供給してもよい。
【0049】
また、変調器が、所定のプロトコルに従って複数の制御可能スイッチをスイッチングすることによって、センサ出力信号に応じて複数の制御可能スイッチを用いてパルス幅変調を実行してもよい。したがって、振幅を変調させることによってだけではなく、周波数及び/又はパルス幅を変調させることによっても制御情報をLEDドライバに伝えることができる。
【0050】
概して言えば、変調器は制御信号のパラメータである周波数、振幅、パルス幅のうちの1つ以上を変調するよう構成されることが好ましい。例えば、変調器は制御信号上にアナログ又はデジタル信号を重ねることによってかかる変調を実行するよう適合される。
【0051】
本発明の第2の側面では、LEDを駆動するためのLEDドライバユニットが提供され、LEDドライバユニットはLEDドライバと、本発明の第1の側面に係る装置とを含む。
【0052】
当該装置により、LEDドライバユニットは拡張されたアプリケーション範囲を呈する。
【0053】
好ましくは、LEDドライバが装置によって生成される変調制御信号に応じてLEDを制御できるよう、LEDドライバのプログラム可能内部制御回路は所定のプロトコルに適合される。言い換えれば、LEDドライバが装置によって生成される変調制御信号に応じてLEDを制御することができるよう、LEDドライバは変調制御信号を復調するよう構成された復調器を備えることが好ましい。
【0054】
通常、従来のLEDドライバモジュールは指定の適合に必要なハードウェア資源を既に備える。かかるハードウェア資源は、例えばタイマー、アナログ−デジタルコンバータ(ADC)、比較器、及び/若しくはデジタル−アナログコンバータ(DAC)、又はこれらの任意の組み合わせであり得る。このような構成要素は、LEDドライバが変調制御信号に応じてLEDを制御することができるよう容易に構成され得る。
【0055】
例えば、LEDドライバが変調器によって引き起こされる遷移を認識するよう、LEDドライバの比較器は1つ以上の特定の閾値を用いてプログラミングされ得る。LEDドライバのタイマーは、LEDドライバの内部制御回路が変調制御信号に応じてLEDを制御するよう割り込みを発生させるべくプログラミングされ得る。したがって、タイマーからの割り込みに基づき、内部制御回路は制御信号を読み取り、これを非変調制御信号又は変調制御信号の値として解釈する。従来のLEDドライバが変調制御信号を取り扱いそれに対応してLEDを制御し得るよう従来のLEDドライバを容易に適合させる様々な可能性が存在する。
【0056】
好ましい一実施形態では、装置はLEDドライバのアナログ−デジタルコンバータを介してLEDドライバに動作的に接続され、アナログ−デジタルコンバータは変調又は非変調制御信号を受信し、受信された信号に応じて内部制御回路にデジタル制御信号を供給する。
【0057】
他の実施形態では、LEDドライバは、所定の範囲の内外をまたぐ制御信号の値の遷移を検出し、かかる遷移が発生する場合、LEDドライバの内部制御回路に比較器出力信号を供給する比較器を含み、比較器出力信号は制御信号の変調の開始又は終了を示す。
【0058】
他の実施形態では、LEDドライバは、内部制御回路に割り込み信号を供給するタイマーを含み、
−LEDドライバは、割り込み信号が非アクティブな場合、LEDが非変調制御信号に応じて制御される通常状態で動作し、
−LEDドライバは、割り込み信号がアクティブな場合、LEDが変調制御信号に応じて制御される動的状態で動作する。
【0059】
本発明の第3の側面では、LEDドライバの動作方法であって、
−制御信号の値を取り込むステップであって、制御信号はLEDドライバの制御信号インレットに供給され、LEDドライバが供給される制御信号に基づいてLEDの動作を制御することを可能にする、ステップと、
−所定のプロトコルに従って制御信号を変調するステップと、
−変調された制御信号を同制御信号インレットに供給するステップと
を含む、方法が提示される。
【0060】
本発明の第3の側面の方法は、本発明の第1の側面の装置の利点を共有する。
【0061】
本発明の第4の側面では、LEDドライバを動作させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータプログラムが装置を制御するコンピュータ上で実行されると、本発明の第1の側面に係る装置に本発明の第2の側面に係る方法のステップを実行させるためのプログラムコード手段を含む、コンピュータプログラムが提供される。
【0062】
本発明の第4の側面のコンピュータプログラムは、他のハードウェアとともに又は他のハードウェアの一部として供給される光学記憶媒体又はソリッドステート媒体等の適切な媒体によって記憶/供給され得るが、他の形態で、例えばインターネット又は他の有線若しくは無線通信システム等を介して供給されてもよい。
【0063】
本発明の第1の側面の装置、本発明の第2の側面のLEDドライバユニット、本発明の第3の側面の動作方法、及び本発明の第4の側面のコンピュータプログラムは、同様の及び/又は同一の好ましい実施形態、特に従属請求項に記載されるような好ましい実施形態を有することを理解されたい。
【0064】
また、本発明の好ましい一実施形態は、従属請求項と独立請求項との任意の組み合わせであり得ることを理解されたい。例えば、装置が上記トリガー手段と、制御信号に対して上記開始パルス幅変調スキーム及び上記終了パルス幅変調スキームを実行可能な変調器との両方を含むことは好ましい。通常、装置がLEDドライバを上記通常状態又は上記動的状態に設定できることは好ましい。また、トリガー手段に加えて、及び/又は上記開始/終了パルス幅変調スキームを実行可能な特定の変調器に加えて、好ましくは上記制御インターフェイスが存在することを理解されたい。
【0065】
本発明の第2の側面のLEDドライバユニットに関して、LEDドライバユニットは好ましくは上記比較器及び上記タイマーを含むことを理解されたい。
【0066】
本発明は一般的にLEDドライバが存在する如何なる場所/場面にも適用でき、特に照明制御等のホームアプリケーションにおいて、自動車アプリケーションにおいて、例えば室内又は屋外照明を制御するための既存のLEDドライバに昼光制御を加えるために、及び一般電子器全般に適用され得る。また、本発明は、ピンの数が少ないためにインターフェイスアクセスが制限される他の低コストのマイクロコントローラベースソリューションにも適用され得る。
【0067】
単一の制御信号のみを変調する代わりに、一実施形態では、変調器は複数の制御信号を取り込み変調することができる。本発明は1つだけの制御信号の変調に制限されない。
【0068】
本発明の上記及び他の側面は、下記の実施形態を参照して説明され、明らかになるであろう。