特許第6333826号(P6333826)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6333826
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】アザインドリン
(51)【国際特許分類】
   C07K 5/06 20060101AFI20180521BHJP
   A61K 38/05 20060101ALI20180521BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20180521BHJP
【FI】
   C07K5/06ZNA
   A61K38/05
   A61P35/00
【請求項の数】33
【全頁数】98
(21)【出願番号】特願2015-536090(P2015-536090)
(86)(22)【出願日】2013年10月8日
(65)【公表番号】特表2015-534570(P2015-534570A)
(43)【公表日】2015年12月3日
(86)【国際出願番号】EP2013070881
(87)【国際公開番号】WO2014056871
(87)【国際公開日】20140417
【審査請求日】2016年10月7日
(31)【優先権主張番号】61/712,305
(32)【優先日】2012年10月11日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】306021192
【氏名又は名称】エフ・ホフマン−ラ・ロシュ・アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ホッグ, ジョーン ヘザー
(72)【発明者】
【氏名】ケスター, ロバート フランシス
(72)【発明者】
【氏名】リアン, ウェイリン
(72)【発明者】
【氏名】ユン, ウェイヤー
【審査官】 小金井 悟
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/059763(WO,A2)
【文献】 国際公開第2010/017035(WO,A2)
【文献】 国際公開第2006/017295(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07K 1/00−19/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:


[上式中:
Wは、
a)H、
b)1−3個の重水素原子を含んでもよいC1−6−アルキル、及び
c)SO及びORで置換されていてもよいC1−6−アルキル、
の群から選択され;
Yは、C1−6−アルキルであり;
Zは、Nであり;
は、
a)SOで置換されていてもよいC1−6−アルキル、
b)C3−7−シクロアルキル、及び
c)ヘテロシクリル
群から選択され;
は、
a)H
b)C(O)NHR及び
c)ヘテロアリール、
の群から選択され;
及びRは同一又は異なっていてもよく、それぞれ独立に
a)H、及び
b)C1−6−アルキル、
の群から選択され;
は、
a)H、
b)C1−6−アルキル、
c)NR、及び
d)アリール、
の群から選択され;
は、
a)H、
b)C1−6−アルキル、OR、ハロゲン、C(O)OR、C(O)NR、アリール、ヘテロシクリル、C(O)R、SO、シアノ及びCFで置換されていてもよいアリール、
c)C1−6−アルキル及びハロゲンで置換されていてもよいアリール、SO並びにCFで置換されていてもよい、C1−6−アルキル、及び
d)C1−6−アルキル及びハロゲンで置換されていてもよいヘテロアリー
の群から選択され;
及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ独立に、
a)H、及び
b)C1−6−アルキ
群から選択され;
、アリールである
の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
WがC1−6−アルキルである、請求項1に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項3】
Wがメチルである、請求項2に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項4】
YがC1−6−アルキルである、請求項1から3の何れか一項に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項5】
Yがメチル又はエチルである、請求項4に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項6】
がC1−6−アルキルである、請求項1から5の何れか一項に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項7】
がC3−7シクロアルキルである、請求項1から5の何れか一項に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項8】
がヘテロシクリルである、請求項1から5の何れか一項に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項9】
がHである、請求項1からの何れか一項に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項10】
がヘテロアリールである、請求項1からの何れか一項に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項11】
がC(O)NHRである、請求項1からの何れか一項に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項12】
が、C1−6−アルキル、OR、ハロゲン、C(O)OR、C(O)NR、アリール、ヘテロシクリル、C(O)R、SO、シアノ及びCFで置換されていてもよい、アリールである、請求項11に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項13】
が、C1−6−アルキル及びハロゲンで置換されていてもよいアリール、SO及びCFで置換されていてもよい、C1−6−アルキルである、請求項11に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項14】
が、C1−6−アルキル及びハロゲンで置換されていてもよいヘテロアリールである、請求項11に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項15】
及びRがHである、請求項1から14の何れか一項に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項16】
及びRの一方がHであり、他方はメチルである、請求項1から14の何れか一項に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項17】
及びRが両方ともメチルである、請求項1から14の何れか一項に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項18】
がC1−6−アルキルである、請求項1から17の何れか一項に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項19】
がアリールである、請求項1から17の何れか一項に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項20】
がC(O)NHRであり、Rが、C1−6−アルキル、OR、ハロゲン、C(O)OR、C(O)NR、アリール、ヘテロシクリル、C(O)R、SO、シアノ及びCFで置換されてもよい、アリールである、請求項1に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項21】
がC(O)NHRであり、Rが、C1−6−アルキル及びハロゲンで置換されていてもよいアリール、SO、及びCFで置換されていてもよいC1−6−アルキルである、請求項1に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項22】
がC(O)NHRであり、Rが、C1−6−アルキル及びハロゲンで置換されていてもよいヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項23】
W、Y及びRが、C1−6−アルキルであり;Rが、C(O)NHRであり;Rが、ハロゲン、C1−6−アルキル及びORで置換されていてもよいアリールであり;Rが、C1−6−アルキルである、請求項1に記載の化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩。
【請求項24】
W、Yが、C1−6−アルキルであり;Rが、ヘテロシクリルであり;Rが、C(O)NHRであり;Rが、ハロゲン及びC1−6−アルキルで置換されていてもよいアリールである、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項25】
(R,S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルアミド;
(R,S)−1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルアミド;
(R,S)−1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−メチルアミノ−ブチリルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルアミド;
(R,S)−1−[(2S,3S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ペンタノイル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルアミド;
(R,S)−1−[(2S,3S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−ブチリルアミノ)−ペンタノイル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルアミド;
(R,S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸アミド;
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−メトキシ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−メトキシ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸o−トリルアミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸o−トリルアミド;
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸ベンジルアミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸ベンジルアミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸5−クロロ−2−メチル−ベンジルアミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸ビフェニル−2−イルアミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸ナフタレン−1−イルアミド;
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−メチル−ピリジン−3−イル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−フルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(3,5−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸4−フルオロ−ベンジルアミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−クロロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−ベンゾイル−フェニル)−アミド;
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−ベンゾイル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フェノキシ−フェニル)−アミド;
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フェノキシ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−6−メチル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジメチル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−メチル−ピリジン−3−イル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(3−フルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−エチル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−ピペリジン−4−イル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−ベンゾイル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,3−ジメチル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−5−メチル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(3,5−ジメチル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−シアノ−フェニル)−アミド;
3−フルオロ−4−({(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボニル}−アミノ)−安息香酸メチルエステル;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−メタンスルホニル−エチル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(1−フェニル−エチル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−ジメチルスルファモイル−エチル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(1−メチル−1−フェニル−エチル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸5−フルオロ−2−メチル−ベンジルアミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸ピリミジン−5−イルアミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸ナフタレン−2−イルアミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−シアノ−2−フルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,3−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−ジメチルカルバモイル−2−フルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−4−メチルカルバモイル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,4−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−メチル−チアゾール−2−イル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(5−メチル−チアゾール−2−イル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸ベンゾチアゾール−2−イルアミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(3−フルオロ−ピリジン−4−イル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−クロロ−6−フルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−クロロ−6−メチル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,4,6−トリクロロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジクロロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−クロロ−6−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−エチルアミノ−プロピオニルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−エチルアミノ−プロピオニルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−ブチリルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
(R)−1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
(S)−1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
(R)−1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−メチルアミノ−ブチリルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−メチルアミノ−ブチリルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−(d3−メチル)アミノ−ブチリルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−シクロヘキシル−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−ブチリルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−(d3−メチル)アミノ−ブチリルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−エチルアミノ−プロピオニルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−エチルアミノ−ブチリルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
(S)−1−{(S)−2−[(S)−2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
(S)−1−{(S)−2−[(S)−2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ブチリルアミノ]−3−メチル−ブチリル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
(S)−1−{(S)−2−シクロヘキシル−2−[(S)−2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−プロピオニルアミノ]−アセチル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
(S)−1−{(S)−2−[(S)−2−(2−メタンスルホニル−エチルアミノ)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−{(S)−2−[(S)−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
(R)−1−[(S)−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
1−[(S)−4−メタンスルホニル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
1−[(S)−4−メタンスルホニル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド;
3−メチル−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−6−メチル−フェニル)−アミド; からなる群から選択される請求項11に記載の化合物、又は前記化合物の何れかの薬学的に許容される塩。
【請求項26】
(S)−N−{(S)−1−[(S)−2−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2,3−ジヒドロ−ピロロ[2,3−b〕ピリジン−1−カルボニル]−2−メチル−プロピル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;及び
(S)−N−{(S)−1−[(R)−2−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2,3−ジヒドロ−ピロロ[2,3−b〕ピリジン−1−カルボニル]−2−メチル−プロピル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;
からなる群から選択される請求項10に記載の化合物、又は前記化合物の何れかの薬学的に許容される塩。
【請求項27】
(S)−N−[(S)−1−(3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−ピロロ[2,3−b〕ピリジン−1−カルボニル)−2−メチル−プロピル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド;及び
(S)−N−[(S)−1−(3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−ピロロ[2,3−b〕ピリジン−1−カルボニル)−2−メチル−プロピル]−2−メチルアミノ−ブチルアミド;
からなる群から選択される請求項に記載の化合物、又は前記化合物の何れかの薬学的に許容される塩。
【請求項28】
(S)−N−[(S)−1−(3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−ピロロ[2,3−b〕ピリジン−1−カルボニル)−2−メチル−プロピル]−2−メチルアミノ−ブチルアミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸o−トリルアミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−クロロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−6−メチル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−5−メチル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−クロロ−6−フルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−クロロ−6−メチル−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,4,6−トリクロロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジクロロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−ブチリルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
3−メチル−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−6−メチル−フェニル)−アミド;
からなる群から選択される請求項1から27の何れか一項に記載の化合物、又は前記化合物の何れかの薬学的に許容される塩。
【請求項29】
薬学的に許容される担体又は賦形剤と共に、活性成分としての請求項1から28のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物。
【請求項30】
治療的活性物質として使用するための、請求項1から28の何れか一項に記載の化合物。
【請求項31】
がんの治療的及び/又は予防的処置のために使用するための、請求項1から28の何れか一項に記載の化合物。
【請求項32】
がんの治療的及び/又は予防的処置のための医薬の製造のための、請求項1から28の何れか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項33】
求項1から28の何れか一項に記載の化合物の治療的有効量を含む、がんを治療又は改善するための医薬
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アポトーシスインヒビタータンパク質(IAP)に結合するSMACタンパク質の阻害剤、及び/又はIAPに結合する活性化カスパーゼタンパク質の阻害剤として作用するアザインドリンに関する。これらの分子は、がん、特に固形腫瘍の改善、治療又はコントロールに有用である。
【0002】
これらの化合物は、XIAP及びcIAPを含むIAPタンパク質のBIR2及び/又はBIR3領域に結合し、カスパーゼカスケードの活性化又は再活性化をもたらすなどして、がんを含む増殖性疾患の治療に有用である。
【背景技術】
【0003】
がんは、局所腫瘍の増殖、及び潜在的には、遠隔転移を起こす制御されない細胞増殖の疾患である。がん細胞が成長することによる一つのメカニズムは、アポトーシスの回避、又はプログラム細胞死によるものである。アポトーシス経路における変化は、標準的な治療、例えば、化学療法又は放射線に対して抵抗性がある癌細胞、及び、癌の発生及び進行に関連している。例えば、E.Deanらの“X-linked inhibitor of apoptosis protein as a therapeutic target,” Expert Opin. Ther. Targets (2007) 11(11):1459-1471を参照のこと。
【0004】
アポトーシス細胞死の2つの基本的な経路は、内因性経路及び外因性経路である。内因性アポトーシス経路は、薬剤誘発性DNA損傷及び細胞ストレスを含む様々なメカニズムによって開始し得る。外因性経路は、ケモカインによるデスレセプターの活性化によって開始され得る。何れかの経路の開始は、カスパーゼと呼ばれるプロテアーゼのファミリーの活性化をもたらす。一旦活性化されると、カスパーゼは、エフェクターカスパーゼ3及び7の活性化、及び最終的な細胞死を導くイベントのカスケードを作る様々な基質を切断するように作用し得る。タンパク質のIAPファミリーは、カスパーゼに結合し、カスパーゼの活性を阻害してアポトーシスを阻害し得る。例えば、Dean, supra at 1460を参照のこと。
【0005】
IAPは、バキュロウイルスIAP反復(BIR)ドメインと呼ばれる相同構造ドメインの最大3つのコピー、BIR1、BIR2及びBIR3を含み得る。IAPの原型、cIAP及びXIAPのBIR3ドメインは、活性化カスパーゼ9に結合し、阻害し得る。対照的に、BIR2ドメインは、カスパーゼ3及び7に結合し、阻害する。アポトーシス促進タンパク質Smac(DIABLOとしても知られている)は、IAPからの活性化カスパーゼの放出及びアポトーシスプログラムの完了をもたらす活性化カスパーゼと競合するIAPのBIR2及びBIR3ドメインを阻害し得る。S.Wangらの“Design of Small-Molecule Smac Mimetics as IAP Antagonists,” Current Topics in Microbiology and Immunology 348, DOI 10.1007/82_2010_111, pp. 89-113を参照のこと。
【0006】
ペプチド及び低分子が、XIAP及びcIAPのBIR3領域に結合し、Smacタンパク質の作用を模倣し、活性化カスパーゼを放出することこが報告されている。Dean, supra; 及びM. Gyrd-Hanseらの“IAPs: From caspase inhibitors to modulators of NF-κB, inflammation and cancer,” Nature Review/Cancer, August 2010, Vol 10:561-574を参照のこと。
【発明の概要】
【0007】
本発明の別の一態様は、式I

の化合物又はその薬学的に許容される塩であり、式中、W、Y、Z、R、R、R及びRは、本出願に記載されたとおりである。
【0008】
本発明はまた、本発明の一つ又は複数の化合物又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体又は賦形剤を含む薬学的組成物に関する。
【0009】
本発明は、哺乳動物に対し治療上有効量の本発明による化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む、哺乳動物、具体的にはヒトにおける、特に固形腫瘍、例えば、肺、膵臓、結腸、乳房、骨及び前立腺がん、を含むがんを改善、コントロール又は治療する方法に更に関する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
定義
特に定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同一の意味を持つ。
【0011】
本明細書で使用される場合、以下の用語は以下の定義を有するものとする。
【0012】
「アルキル」は、一価の直鎖状又は分枝鎖状の、炭素原子数が1から12の飽和炭化水素を意味する。特定の実施態様において、アルキル基は、1から6個の炭素原子を有し、より特定の実施態様においては、1から4個の炭素原子を有する。本明細書で使用する「低級アルキル」は、1から6個の炭素原子(「C1−6−アルキル」)を有するアルキル基を意味する。アルキル基の例としては、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル、イソプロピル、ブチル(n−ブチルとしても知られる)、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等が含まれる。アルキル基は、場合によって、例えば、−CD、−CDCDなどのように重水素に富んでいてもよい。
【0013】
「アルコキシ」は、アルキルが本明細書で定義されるアルキル−O−基を指す。「C1−6−アルコキシ」は、C1−6−アルキルが本明細書で定義されるC1−6−アルキル−O−基を指す。例としては、メトキシ(OMe)、エトキシ(OEt)などが含まれる。
【0014】
「アリール」は、6から19個の炭素環原子を含む一価の芳香族炭素環式単環式、二環式又は三環式環系を意味する。アリール部分の例としては、限定されないが、フェニル、ナフチル(ナフタレニルとも呼ばれる)、トリル、キシリル、ピリジニル、キノリニル、ピリミジニル、イミダゾリル、チアゾリル、アントラセニル、テトラゾリル、及びフルオレニルが含まれる。
【0015】
「ベンゾイル」は、フェニル−CO−部分を意味する。
【0016】
「ベンジル」は、フェニル−CH−部分を意味する。
【0017】
「カルバモイル」は、−CO−N−部分を意味し、「C1−6−アルキル−カルバモイル」は、−CO−N(C1−6アルキル)を意味する。
【0018】
「シアノ」は、−C≡Nを意味する。
【0019】
「シクロアルキル」は、3から10個の環炭素原子からなる置換又は無置換の安定した一価の飽和単環、二環又は三環系を意味する。特定の実施態様において、シクロアルキルは、3から8個の環炭素原子の一価飽和単環式炭化水素基を、さらに特定の実施態様においては、3から7個の環炭素原子「C3−7−シクロアルキル」を表す。特定のシクロアルキル基は単環式である。単環式シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブチル(cyclobutnyl)、シクロペンチル、シクロヘキシル又はシクロヘプチルである。二環式は、共通の1個又は複数の炭素原子を有する2つの飽和炭素環からなることを意味する。二環式シクロアルキルの例は、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニルである。三環式は、共通の2個以上の炭素原子を有する2つの飽和炭素環からなることを意味する。三環シクロアルキルの例には、アダマンタンが含まれる。
【0020】
「ハロゲン」又は「ハロ」は、F、Cl、Br又はIから選択される原子を意味する。特定の実施態様において、ハロゲンは、F及びClを意味する。
【0021】
「ハロゲンアルキル」は、本明細書で定義される一つ又は複数のハロゲンで置換された、本明細書で定義されるアルキル基を指す。「ハロゲン−C1−6−アルコキシ」は、本明細書で定義される一つ又は複数のハロゲンで置換された本明細書で定義されるC1−6−アルキル基を指す。例としては、CF、CH−CF等が挙げられる。
【0022】
「ヘテロ原子」は、N、O又はSから選択される原子を意味する。
【0023】
「ヘテロアリール」は、少なくとも1つの環は1個、2個、又は3個のヘテロ原子を含み、残りの環原子は炭素である、最大2つまでの環を含む、置換又は無置換の芳香族ヘテロ環系を意味する。ヘテロアリール基の例としては、限定されないが、チエニル(チオフェニルとしても知られている)、フリル(フラニルとして知られている)、インドリル、ピロリル、ピリジニル、ピラジニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、キノリニル、イソキノリニル、インダゾリル、ピリミジニル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、ピラゾリル、ベンゾ[d]イソキサゾリル、ベンゾチアゾリル、2−オキソ−2H−クロメン−4−イル、ベンゾ[d]イソキサゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ナフチリジニル及びシンノリニルを含む。
【0024】
二環式のヘテロアリールの場合、一つの環がアリールであり、他方がヘテロアリールであり、且つ双方が独立して置換又は無置換であり得ると解される。
【0025】
「ヘテロシクリル」、「ヘテロ環(heterocycle)」又は「複素環(heterocyclic ring)」は、N、O及びSから選択される1、2、又は3個の環ヘテロ原子を含み、残りの環原子が炭素である、置換又は無置換の一価の飽和又は部分的に不飽和の単環式又は二環式環、3から9個の環原子の非芳香族炭化水素系を意味する。特定の実施態様において、ヘテロシクロアルキルは、N、O及びSから選択される1、2、又は3個の環ヘテロ原子を含み、残りの環原子は炭素である、4から7個の環原子の一価飽和単環式環系である。単環式飽和ヘテロシクロアルキルの例は、アジリジニル、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロ−チエニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、チアゾリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロフラニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリン−4−イル、アゼパニル、ジアゼパニル、ホモピペラジニル、又はオキサゼパニルである。部分的に不飽和なヘテロシクロアルキルの例は、ジヒドロフリル、イミダゾリジニル、ジヒドロ−オキサゾリル、ジヒドロ−オキサジアゾール、ジヒドロ−トリアゾリル、テトラヒドロ−ピリジニル、テトラヒドロ−トリアジニル又はジヒドロピラニルである。
【0026】
「オキソ」は、=Oを意味する。
【0027】
二環式のヘテロ環の場合、一つの環がヘテロ環であり他方がシクロアルキルであり得、且つ双方又は一方の環が独立に置換されていてもよいと解される。二環式飽和ヘテロシクロアルキルの例は、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、キヌクリジニル、8−オキサ−3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、9−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノニル、3−オキサ−9−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノニル、又は3−チア−9−アザ−ビシクロ[3.3.1]ノニルである。
【0028】
「IC50」は、特定の測定された活性の50%を阻害するのに必要な特定の化合物の濃度を意味する。IC50は、とりわけ以下に実施例100に記載されているように、測定され得る。
【0029】
「オキソ」又は(「オキシ」)は、=Oを意味する。
【0030】
例えば、薬学的に許容される担体、賦形剤などの「薬学的に許容される」とは、薬理学的に許容され、特定の化合物が投与される対象に対して実質的に非毒性であることを意味する。
【0031】
「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物の生物学的効能と性質を保持しており、且つ適当な非毒性有機酸もしくは無機酸、又は有機塩基もしくは無機塩基から形成される、通常の酸付加塩又は塩基付加塩を意味する。酸付加塩の例としては、無機酸、例えば塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸及び硝酸から誘導されるもの、及び、有機酸、例えばp?トルエンスルホン酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、トリフルオロ酢酸等から誘導されるものが含まれる。塩基付加塩の例としては、アンモニウム、カリウム、ナトリウム及び第4級アンモニウム水酸化物、例えばテトラメチルアンモニウム水酸化物から誘導されるものが含まれる。化合物の物理的及び化学的安定性、吸湿性、流動性及び溶解度を改善するための塩への薬学的化合物(即ち薬物)の化学的修飾は、薬化学者にとって周知の技術である。例えば、Anselら、Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems (1995) 456-457頁を参照のこと。
【0032】
置換アルキル、アリール又はヘテロアリール等における「置換」とは、置換(即ち、一個の水素原子の置換)が一つ又は複数の部位で起こりうること、及び、特に記載のない限り、各置換部位の置換基が、特定の選択肢から独立に選択されることを意味する。用語「置換されていてもよい」とは、(一つ又は複数の水素原子を有する)化学基の一つ又は複数の水素原子が、必ずしも必須ではないが、他の置換基で置換され得るということを意味する。
【0033】
本明細書中に記載の定義は、当該用語が単独で、又は組み合わされて現れるかどうかに関係なく適用される。明細書に記載の定義は、化学的に関連する組み合わせ、例えば、「ヘテロシクロアルキルアリール」、「ハロアルキルヘテロアリール」、「アリールアルキルヘテロシクロアルキル」又は「アルコキシアルキル」などを形成するために付加されてよいことが意図されている。組み合わせの最後のメンバーは、分子の残りに結合している基である。組み合わせの他のメンバーは、リテラルシーケンスに関して逆の順序で結合基に結合されていて、例えば、アリールアルキルヘテロシクロアルキルの組合せは、アリールによって置換されたアルキルで置換されたヘテロシクロアルキル基を指す。
【0034】
本出願で使用されるように、式又は基が置換基を欠落しているように見える、つまり、原子価が完全でないように見える場合には、欠落している置換基はHであると推定される。
【0035】
本明細書で提示する構造式において、破線の結合(a)は、置換基が紙の平面の下にあることを示し、くさび形の結合(b)は、置換基が紙の平面の上にあることを示す。
【0036】
一実施態様において、本発明は、式I

[上式中、
Wが、
a)H、
b)1−3個の重水素原子を含んでもよいアルキル、
c)SO及びORで置換されていてもよいアルキル、
の群から選択され;
Yが、ORで置換されていてもよいアルキルであり;
ZがNであり;
が、
a)SOで置換されていてもよい低級アルキル、
b)シクロアルキル、
c)ヘテロシクリル、及び
d)アリール、
の群から選択され;
が、
a)H
b)C(O)NHR
c)ヘテロシクリル、及び
d)ヘテロアリール、
の群から選択され;
及びRは同一又は異なっていてもよく、それぞれ独立に、
a)H、及び
b)低級アルキル
の群から選択され;
が、
a)H、
b)低級アルキル、
c)NR、及び
d)アリール、
の群から選択され;
が、
a)H、
b)低級アルキル、OR、ハロゲン、C(O)OR、C(O)NR、アリール、ヘテロシクリル、C(O)R、SO、シアノ及びCFで置換されていてもよいアリール、
c)低級アルキル及びハロゲンで置換されていてもよいアリール、SO、並びにCFで置換されていてもよい、低級アルキル、
d)低級アルキル、OR、ハロゲン、アリール及びオキソで置換されていてもよいヘテロアリール、及び
e)ヘテロシクリル、
の群から選択され;
及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ独立に、
a)H、
b)低級アルキル、及び
c)アリール、
の群から選択され;
が、
a)低級アルキル、及び
b)アリール、
の群から選択される]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0037】
一実施態様において、本発明は、
Wが、
a)H、
b)1−3個の重水素原子を含んでもよいC1−6−アルキル、
c)SO及びORで置換されていてもよいC1−6−アルキル、
の群から選択され;
Yが、ORで置換されていてもよいC1−6−アルキルであり;
ZがNであり;
が、
a)SOで置換されていてもよいC1−6−アルキル、
b)C3−7−シクロアルキル、
c)ヘテロシクリル、及び
d)アリール、
の群から選択され;
が、
a)H
b)C(O)NHR
c)ヘテロシクリル、及び
d)ヘテロアリール
の群から選択され;
及びRは同一又は異なっていてもよく、それぞれ独立に、
a)H、及び
b)C1−6−アルキル、
の群から選択され;
が、
a)H、
b)C1−6−アルキル、
c)NR、及び
d)アリール、
の群から選択され;
が、
a)H
b)C1−6−アルキル、OR、ハロゲン、C(O)OR、C(O)NR、アリール、ヘテロシクリル、C(O)R、SO、シアノ及びCFで置換されていてもよいアリール、
c)C1−6−アルキル及びハロゲンで置換されていてもよいアリール、SO及びCFで置換されていてもよい、C1−6−アルキル、
d)C1−6−アルキル、OR、ハロゲン、アリール及びオキソで置換されていてもよいヘテロアリール、及び
e)ヘテロシクリル、
の群から選択され;
及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ独立に、
a)H、
b)C1−6−アルキル、及び
c)アリール、
の群から選択され;
が、
a)C1−6−アルキル、及び
b)アリール
の群から選択される;
式1の化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0038】
一実施態様において、本発明は、
Wが、CH−O−、CH−SO−又はOHによって一回置換されていてもよいC1−6−アルキルから選択され;
Yが、C1−6−アルキルであり;
ZがNであり;
が、CH−SO−、C3−7−シクロアルキル及びヘテロシクリルによって一回置換されていてもよいC1−6−アルキルから選択され;
が、C(O)NHR、H及びヘテロアリールから選択され;
及びRは同一又は異なっていてもよく、それぞれ独立に、H及びC1−6−アルキルから選択され;
が、
a)H;
b)ベンゾイル、C1−6−アルキル、ハロゲン−C1−6−アルキル、−COO−C1−6−アルキル、シアノ、C1−6−アルキル−カルバモイル−、C1−6−アルコキシ、−SO−C1−6−アルキル、フェニル及びピペリジニルから選択される、1つ、2つ又は3つの置換基によって置換されていてもよい、フェニル;
c)C1−6−アルキル及びハロゲンから選択される、1つ又は2つの置換基によって置換されていてもよい、ベンジル;
d)ベンゾチアゾリル
e)C1−6−アルキル;
f)ハロゲン−C1−6−アルキル
g)ハロゲン−フェニル−CH−;
h)C1−6−アルキル−SO−(CH−;
i)C1−6−アルキル−チアゾリル;
j)N(C1−6−アルキル)−SO−(CH−;
k)ナフチル;
l)C1−6−アルキル及びハロゲンから選択される1つの置換基によって置換されていてもよい、ピリジニル;
m)ピリミジニル;
n)1H−ベンゾイミダゾリル;
o)1−メチル−1−フェニル−エチル;及び
p)1−フェニル−エチルから選択される、
式1の化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0039】
一実施態様において、本発明は、
Wが、CD、CH−O−(CH−、CH−SO−(CH−、エチル、H、メチル及びOH−エチルから選択され;
Yが、メチル又はエチルから選択され;
ZがNであり;
が、CH−SO−(CH−、CH−CH−C(H、CH)−、−シクロヘキシル、イソプロピル、及びテトラヒドロピラニルから選択され;
が、1H−ベンゾイミダゾール−2−イル、C(O)NHR及びHから選択され;
及びRは同一又は異なっていてもよく、それぞれ独立に、H及びメチルから選択され、
が、
a)H;
b)ベンゾイル、Br、CF、Cl、COOCH、シアノ、ジメチルカルバモイル、エチル、F、メトキシ、メチル、メチルカルバモイル、メチル−SO、フェニル及びピペリジニルから選択された、1つ、2つ又は3つの置換基によって置換されていてもよい、フェニル;
c)Cl、F及びメチルから選択される1又は2つの置換基によって置換されていてもよい、ベンジル;
d)ベンゾチアゾリル
e)CF−CH−;
f)エチル;
g)メチル−SO−(CH−;
h)メチル−チアゾリル;
i)N(メチル)−SO−(CH−;
j)ナフチル;
k)F及びメチルから選択される1つの置換基によって置換されていてもよいピリジニル;
l)ピリミジニル;
m)1H−ベンゾイミダゾール;
n)1−メチル−1−フェニル−エチル;及び
o)1−フェニル−エチルから選択される、
式1の化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0040】
一実施態様において、本発明は、
Wが、メチルであり;
Yが、メチルであり;
Zが、Nであり;
が、イソプロピルであり;
が、C(O)NHRであり;
及びRが、Hであり;
が、
a)ベンゾイル、Br、CF、Cl、COOCH、シアノ、ジメチルカルバモイル、エチル、F、メトキシ、メチル、メチルカルバモイル、メチル−SO、フェニル及びピペリジニルから選択される1つ、2つ又は3つの置換基で置換されてもよい、フェニル;
b)Cl、F及びメチルから選択される1つ又は2つの置換基で置換されていてもよい、ベンジル;
c)ナフチル;
d)1−メチル−1−フェニル−エチル;及び
e)1−フェニル−エチルから選択される、
式1の化合物、又はその薬学的に許容される塩に関する。
【0041】
本発明の一実施態様は、Wが、上記で定義されるとおりに置換されていてもよいC1−6−アルキルである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。特定の実施態様において、Wは、メチルである。
【0042】
本発明の別の実施態様は、Yが、上記で定義されるとおりに置換されていてもよいC1−6−アルキルである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。特定の実施態様において、Yは、メチル又はエチルである。
【0043】
本発明の別の実施態様は、Rが、上記で定義した置換されていてもよいC1−6−アルキルである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。特定の実施態様において、Rはプロパニルである。
【0044】
本発明の別の実施態様は、Rが、C3−7−シクロアルキルである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。特定の実施態様において、Rはシクロヘキシルである。
【0045】
本発明の別の実施態様は、Rがヘテロシクリルである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。特定の実施態様において、Rはテトラヒドロピラニルである。
【0046】
本発明の別の実施態様は、Rが、アリールである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。特定の実施態様において、Rはフェニルである。
【0047】
本発明の別の実施態様は、RがHである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。
【0048】
本発明の別の実施態様は、Rが、ヘテロアリールである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。特定の実施態様において、Rはベンゾイミダゾリルである。
【0049】
本発明の別の実施態様は、RがC(O)NHRである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。特定の実施態様において、Rは、具体的には、フェニル及びナフタレニルを含む、上記で定義したとおりに置換されていてもよいアリールである。別の実施態様において、Rは、具体的には、メチル及びエチルを含む、上記で定義したとおりに置換されていてもよいC1−6−アルキルである。別の実施態様において、Rは、具体的には、ピリジニル、ピリミジニル、チアゾリル及びベンゾチアゾリルを含む、上記で定義したとおりに置換されていてもよいヘテロアリールである。
【0050】
本発明の別の実施態様は、R及びRが、Hである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。
【0051】
本発明の別の実施態様は、R及びRの一方はHであり、他方はメチルである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。
【0052】
本発明の別の実施態様は、R及びRがメチルである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。
【0053】
本発明の別の実施態様は、Rが、C1−6−アルキルである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。特定の実施態様において、Rはメチルである。
【0054】
本発明の別の実施態様は、Rが、アリールである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。特定の実施態様において、Rはフェニルである。
【0055】
本発明の別の実施態様は、Rが、C1−6−アルキル、OR、ハロゲン、C(O)OR、C(O)NR、アリール、ヘテロシクリル、C(O)R、SO、シアノ及びCFで置換されていてもよい、アリールである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。
【0056】
本発明の別の実施態様は、Rが、C1−6−アルキル及びハロゲンで置換されていてもよいアリール、SO及びCFで置換されていてもよい、C1−6−アルキルである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。
【0057】
本発明の別の実施態様は、Rが、C1−6−アルキル、OR、ハロゲン、アリール、及びオキソと置換されていてもよい、ヘテロアリールである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。
【0058】
本発明の別の実施態様は、W、Y及びRが、C1−6−アルキルであり;Rが、C(O)NHRであり;Rが、ハロゲン、C1−6−アルキル、及びORで置換されていてもよい、アリールであり;Rが、C1−6−アルキルである、式Iの化合物、又は前記化合物の薬学的に許容される塩に関する。
【0059】
本発明の別の実施態様は、W、YがC1−6−アルキルであり;Rがヘテロシクリルであり;RがC(O)NHRであり;且つRがハロゲン及びC1−6−アルキルで置換されていてもよいアリールである、式Iの化合物、又は薬学的に許容されるその塩に関する。
【0060】
がCONHRである、本発明による化合物は以下を含む。
(R,S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルアミド(実施例1);
(R,S)−1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルアミド(実施例4);
(R,S)−1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−メチルアミノ−ブチリルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルアミド(実施例5);
(R,S)−1−[(2S,3S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ペンタノイル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルアミド(実施例6);
(R,S)−1−[(2S,3S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−ブチリルアミノ)−ペンタノイル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルアミド(実施例7);
(R,S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸アミド(実施例8);
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−メトキシ−フェニル)−アミド(実施例9);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−メトキシ−フェニル)−アミド(実施例10);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例11);
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例12);
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸のo−トリルアミド(実施例13);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸のo−トリルアミド(実施例14);
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸ベンジルアミド(実施例15);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸ベンジルアミド(実施例16);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸5−クロロ−2−メチル−ベンジルアミド(実施例17);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸ビフェニル−2−イルアミド(実施例18);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸ナフタレン−1−イルアミド(実施例19);
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−メチル−ピリジン−3−イル)−アミド(実施例20);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−フルオロ−フェニル)−アミド(実施例21);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−アミド(実施例22);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(3,5−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例23);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸4−フルオロ−ベンジルアミド(実施例24);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−クロロ−フェニル)−アミド(実施例25);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−ベンゾイル−フェニル)−アミド(実施例26);
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−ベンゾイル−フェニル)−アミド(実施例27);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例28);
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例29);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フェノキシ−フェニル)−アミド(実施例30);
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フェノキシ−フェニル)−アミド(実施例31);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−6−メチル−フェニル)−アミド(実施例32);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジメチル−フェニル)−アミド(実施例33);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−フェニル)−アミド(実施例36);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−アミド(実施例37);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−メチル−ピリジン−3−イル)−アミド(実施例38);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(3−フルオロ−フェニル)−アミド(実施例39);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−エチル−フェニル)−アミド(実施例40);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−ピペリジン−4−イル−フェニル)−アミド(実施例41);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−ベンゾイル−フェニル)−アミド(実施例42);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,3−ジメチル−フェニル)−アミド(実施例43);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−5−メチル−フェニル)−アミド(実施例44);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(3,5−ジメチル−フェニル)−アミド(実施例45);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−アミド(実施例46);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−アミド(実施例47);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−シアノ−フェニル)−アミド(実施例48);
3−フルオロ−4−({(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボニル}−アミノ)−安息香酸メチルエステル(実施例49);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−アミド(実施例50);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−メタンスルホニル−エチル)−アミド(実施例51);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(1−フェニル−エチル)−アミド(実施例52);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−ジメチルスルファモイル−エチル)−アミド(実施例53);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(1−メチル−1−フェニル−エチル)−アミド(実施例54);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸5−フルオロ−2−メチル−ベンジルアミド(実施例55);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸ピリミジン−5−イルアミド(実施例56);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸ナフタレン−2−イルアミド(実施例57);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−シアノ−2−フルオロ−フェニル)−アミド(実施例58);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−4−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド(実施例59);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,3−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例60);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例61);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−ジメチルカルバモイル−2−フルオロ−フェニル)−アミド(実施例62);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−アミド(実施例63);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−4−メチルカルバモイル−フェニル)−アミド(実施例64);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,4−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例65);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−メチル−チアゾール−2−イル)−アミド(実施例66);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(5−メチル−チアゾール−2−イル)−アミド(実施例67);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸ベンゾチアゾール−2−イルアミド(実施例68);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(3−フルオロ−ピリジン−4−イル)−アミド(実施例69);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−クロロ−6−フルオロ−フェニル)−アミド(実施例70);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−クロロ−6−メチル−フェニル)−アミド(実施例71);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,4,6−トリクロロ−フェニル)−アミド(実施例72);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド(実施例73);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジクロロ−フェニル)−アミド(実施例74);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−クロロ−6−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド(実施例75);
(S)−1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−エチルアミノ−プロピオニルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例76);
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−エチルアミノ−プロピオニルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例77);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−ブチリルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例78);
(R)−1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例79);
(S)−1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例80);
(R)−1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−メチルアミノ−ブチリルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例81);
1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−メチルアミノ−ブチリルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例82);
1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−(d3−メチル)アミノ−ブチリルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例83);
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−シクロヘキシル−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例84);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−ブチリルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例85);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−(d3−メチル)アミノ−ブチリルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例86);
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−エチルアミノ−プロピオニルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例87);
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−エチルアミノ−ブチリルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例88);
(S)−1−{(S)−2−[(S)−2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例89);
(S)−1−{(S)−2−[(S)−2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ブチリルアミノ]−3−メチル−ブチリル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例90);
(S)−1−{(S)−2−シクロヘキシル−2−[(S)−2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−プロピオニルアミノ]−アセチル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例91);
(S)−1−{(S)−2−[(S)−2−(2−メタンスルホニル−エチルアミノ)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例92);
(S)−1−{(S)−2−[(S)−2−(2−メトキシ−エチルアミノ)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例93);
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例94);
(R)−1−[(S)−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例95);
1−[(S)−4−メタンスルホニル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例96);
1−[(S)−4−メタンスルホニル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(実施例97);
3−メチル−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例98);
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−6−メチル−フェニル)−アミド(実施例99);
又は前述の化合物の何れかの薬学的に許容される塩。
【0061】
がヘテロアリールである、本発明による化合物は以下を含む:
(S)−N−{(S)−1−[(S)−2−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2,3−ジヒドロ−ピロロ[2,3−b〕ピリジン−1−カルボニル]−2−メチル−プロピル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド(実施例34);及び
(S)−N−{(S)−1−[(R)−2−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2,3−ジヒドロ−ピロロ[2,3−b〕ピリジン−1−カルボニル]−2−メチル−プロピル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド(実施例35);
又は前述の化合物の何れかの薬学的に許容される塩。
【0062】
がHである、本発明による化合物は以下を含む:
(S)−N−[(S)−1−(3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−ピロロ[2,3−b〕ピリジン−1−カルボニル)−2−メチル−プロピル]−2−メチルアミノ−プロピオンアミド(実施例2);及び
(S)−N−[(S)−1−(3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−ピロロ[2,3−b〕ピリジン−1−カルボニル)−2−メチル−プロピル]−2−メチルアミノ−ブチルアミド(実施例3);
又は前述の化合物の何れかの薬学的に許容される塩を含む。
【0063】
本発明の別の実施態様は、以下から選択される化合物に関する:
(S)−N−[(S)−1−(3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−ピロロ[2,3−b〕ピリジン−1−カルボニル)−2−メチル−プロピル]−2−メチルアミノ−ブチルアミド(実施例3);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸のo−トリルアミド(実施例14);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−クロロ−フェニル)−アミド(実施例25);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例28);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−6−メチル−フェニル)−アミド(実施例32);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−フェニル)−アミド(実施例36);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−5−メチル−フェニル)−アミド(実施例44);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−アミド(実施例46);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−アミド(実施例47);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例61);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−アミド(実施例63);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−クロロ−6−フルオロ−フェニル)−アミド(実施例70);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−クロロ−6−メチル−フェニル)−アミド(実施例71);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,4,6−トリクロロ−フェニル)−アミド(実施例72);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジクロロ−フェニル)−アミド(実施例74);
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−ブチリルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例78);
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例94);
3−メチル−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(実施例98);及び
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−6−メチル−フェニル)−アミド(実施例99);又は前述の化合物の何れかの薬学的に許容される塩。
【0064】
式1の化合物、及びそれらの塩は、少なくとも1個の不斉炭素原子を有しており、それ故、異なる立体異性体の混合物として存在してもよい。様々な異性体は、既知の分離方法、例えば、クロマトグラフィーにより単離され得る。
【0065】
本明細書に開示され、上記式Iによってカバーされた化合物は、互変異性又は構造異性を示してもよい。本発明はそのような形態のこれらの化合物、又はそれらの混合物の任意の互変異性又は構造的異性体を包含することが意図され、上記の式に示されるいずれかの互変異性又は構造異性形態に限定されるものではない。
【0066】
投与量
本発明の化合物は、好ましくは、IAPのBIRドメインに結合し、IAPが他のタンパク質に結合するのを防ぐ。Bir結合タンパク質の例としては、限定されないが、カスパーゼ3、カスパーゼ7、カスパーゼ9、Smacなどが含まれる。IAPsの例としては、限定されないが、XIAP、cIAP1、cIAP2又はNAIPが含まれる。一態様において、本発明の化合物は、XIAP、cIAP1及び/又はcIAP2のBIR2及び/又はBIR3ドメインに結合する。別の態様において、本発明の化合物は、XIAP、cIAP1及び/又はcIAP2のBIR2ドメインに結合する。
【0067】
本発明の化合物は、特に癌細胞に対し、細胞においてアポトーシスを誘導するか、又はアポトーシスシグナルに対して細胞を感受性化するために有用である。アポトーシスシグナルは、例えば、放射線療法又は抗新生物化学療法によって癌細胞に誘導され得る。別法として、アポトーシスシグナルは、デスレセプターアゴニストによるデスレセプターの活性化により、癌細胞において誘導され得る。デスレセプターアゴニストは、例えば、腫瘍壊死因子α(TNF−α)のように天然に存在するものであるか、又は、例えば、DR4又はDR5抗体などのような合成抗体のように非天然のものであり得る。
【0068】
本発明の化合物は、特に腫瘍学的疾患のような細胞増殖性障害の改善、コントロール又は治療に有用である。これらの化合物及び前記化合物を含有する製剤は、例えば、急性骨髄性白血病のような血液がん、又は、例えば、乳房、結腸、肺及び前立腺の腫瘍のような固形腫瘍の治療又はコントロールに有用であると期待される。
【0069】
本発明による化合物の「治療有効量」又は「有効量」は、疾患の症状を予防、軽減又は改善するか、又は治療を受けている被験体の生存期間を延長するのに有効である化合物の量を意味する。治療有効量の決定は、当業者の技術範囲内である。
【0070】
本発明に係る化合物の治療有効量又は投与量は広い範囲内で変更してよく、当技術分野で既知の方法で決定されてもよい。そのような用量は、投与される患者と同様に、投与される特定の化合物、投与経路、投与される状態を含む、それぞれの特定の症例における個別の要件に適合される。一般に、約70Kgの体重の成人への経口又は非経口投与の場合には、指示があれば上限を超えてもよいが、約10mgから約10,000mg、好ましくは約200mgから約1,000mgの1日投与量が適切とされる。1日投与量は、単回投与として又は分割投与量として投与することができ、又は非経口投与については、一回又は複数回のボーラス注射又は持続注入として与えられてもよい。
【0071】
本発明の実施に有用な薬学的調製物、即ち、本発明の化合物を含むものは、経口(例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の形態で)、経鼻(例えば、鼻スプレーの形態で)又は直腸(例えば、坐剤の形態で)などで内用されてもよい。しかし、投与はまた、筋肉内又は静脈内(例えば、注射溶液の形態で)など非経口的に行われてもよい。更に、投与は、局所的(例えば、軟膏、クリーム剤又は油剤の形態で)に行われてもよい。
【0072】
組成物/製剤
代替的な実施態様において、本発明は、少なくとも1つの式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される賦形剤及び/又は担体を含む薬学的組成物を含む。
【0073】
これらの薬学的組成物は、経口、経鼻、直腸、膣及び/又は非経口投与(口腔及び舌下を含む)局所に適していてもよい。製剤は、単位投与形態で簡便に提供されてよく、薬学の分野で知られている任意の方法によって調製されてもよい。単一投与形態を製造するために担体物質と組み合わせることができる活性成分量は、特定の投与方式と同様に治療されるホストに応じて変化するであろう。単一投与形態を製造するために担体材料と組み合わせることができる活性成分の量は、一般的に、治療効果を生じる式Iの化合物の量であろう。一般的に、百パーセントのうち、この量は、活性成分の約1%から約99%までの範囲で、好ましくは、約5%から約70%で、最も好ましくは、約10%から約30%であろう。
【0074】
これらの製剤又は組成物を調製する方法は、場合によって1つ又は複数の副成分と共に、担体と本発明の化合物とを会合させる工程を含む。一般的に、製剤は、本発明の化合物を、液体担体又は微粉固体担体、又は両方と均一かつ緊密に会合させ、その後、必要に応じて生成物を成形することにより調製される。
【0075】
式Iの化合物及びその薬学的に許容される塩及びエステルは、錠剤、コーティング錠、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセルの製造のために、薬学的に不活性な、無機又は有機アジュバントと共に加工してよい。ラクトース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、トウモロコシデンプン又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩などは、例えば、錠剤、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセルのためのアジュバントとして使用してよい。
【0076】
軟ゼラチンカプセル剤に適したアジュバントは、例えば、植物油、ワックス、脂肪、半固体物質及び液体ポリオールなどである。液剤及びシロップ剤の製造に適したアジュバントは、例えば、HO、ポリオール、サッカロース、転化糖、ブドウ糖などである。注射液に適したアジュバントは、例えば、HO、アルコール、ポリオール、グリセロール、植物油などである。坐剤に適したアジュバントは、例えば、天然又は硬化油、ワックス、脂肪、半固体又は液体ポリオールなどである。局所製剤に適したアジュバントは、グリセリド、半合成及び合成グリセリド、水素化油、液体ロウ、液体パラフィン、液体脂肪アルコール、ステロール、ポリエチレングリコール及びセルロース誘導体である。
【0077】
更に、薬学的調製物は、防腐剤、可溶化剤、増粘物質、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色剤、フレーバー、浸透圧を変えるための塩、緩衝剤、マスキング剤又は抗酸化剤を含んでよい。それらはまた、他の治療物質を含んでいてもよい。
【0078】
本発明における化合物(一般式Iの化合物)は、以下のスキームに示す一般的な反応スキームを用いて調製され得る。
スキーム1
【0079】
一般構造2の適切に保護されたアザインドリンのアミン保護基PG2は、一般式3の化合物を得るために除去されてよい。一般式3の化合物は、一般式5の化合物を得るために、一般式4の化合物でアシル化されてよい。アシル化の方法は、限定されないが、ハロゲン化アシル、アシルアジド、及び標準的なペプチドカップリング試薬を含む。一般式5の化合物のアミン保護基PG3は、一般式6の化合物を得るために除去されてよい。一般式6の化合物は、一般式8の化合物を得るために、一般式7の化合物でアシル化されてよい。アシル化の方法は、限定されないが、標準的なペプチドカップリング試薬を含む。一般的な構造8の化合物のカルボン酸保護基PG1は、一般構造9の化合物を形成するために除去されてよい。一般式9の化合物は、一般式11の化合物を提供するために、アシル化試薬及び一般構造10の適切なアミンで処理されてよい。アミン保護基PG4は、一般式1の化合物を得るために除去されてよい。
【0080】
スキーム2及びスキーム3に示されるように、工程の順序は変更されてもよい。
スキーム2
スキーム3
【0081】
上述の反応及びプロセスを実行する方法は、本開示に基づいて当業者には明らかであろう、又は実施例から同様にして推定されてよい。出発物質は市販されているか、又は以下の実施例に記載のものと類似の方法によって製造されてよい。
【0082】
結晶形態
本発明の化合物が固体である場合、これらの化合物及びその塩が、異なる結晶又は多形形態で存在してよく、それらのいずれも本発明及び指定された式の範囲内であることが意図されることが当業者によって理解される。
【実施例】
【0083】
本発明の化合物は、既知の技術に従って合成されてもよい。以下の実施例及び参考文献は、本発明の理解を助けるために提供される。しかし、実施例は、添付の特許請求の範囲に記載されている本発明の真の範囲を限定するものではない。実施例中の反応体及び最終生成物の名前は、AutoNom 2000 Add−in v4.0 SP2(Elsevier/MDLのISIS Drawにおける機能)、又はAutoNom 2000 TT v4.01.305(Elsevier/MDL)、ChemDraw Pro Control 11.0.2(CambridgeSoft社)で利用可能な機能、又はelectronic notebooksのStruct=Name機能を使用して作成した。
【0084】
中間体の調製
中間体1
(R,S)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルアミド

工程1:250mLの丸底フラスコで、1−tert−ブチル2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1,2−ジカルボキシレート(M Boehringerらの方法を用いて調製。米国特許第7417144号)(3.0g、10.8mmol、当量:1.00)を、THF(18mL)及びMeOH(12mL)と混合し、無色の溶液を得た。水酸化リチウム一水和物(452mg、10.8mmol、当量:1.00)を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。粗反応混合物を真空中で濃縮し、オフホワイトの固体(2.9g)として、リチウム1−(tert−ブトキシカルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレート、m/z=265(M+H)を得た。
【0085】
工程2:100mLの丸底フラスコで、リチウム1−(tert−ブトキシカルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(400mg、1.48mmol、当量:1.00)、エタンアミン塩酸塩(145mg、1.78mmol、当量:1.2)及びHATU(675mg、1.78mmol、当量:1.2)をDMF(6mL)中で混合し、淡黄色の懸濁液を得た。トリエチルアミン(0.45ml、3.2mmol、当量:2.2)を添加した。次いで、反応物を一晩撹拌し、酢酸エチル(30mL)と飽和NaHCO水溶液(20mL)で希釈した。水層を分離して、DCM(20mL×2)で抽出した後、混合有機層を1MのNaOH水溶液(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物をn−ヘプタン(30mL×3)と共沸させ、tert−ブチル2−(エチルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−カルボキシレート(322mg)、m/z=292(M+H)を得た。
【0086】
工程3:100mLの丸底フラスコで、tert−ブチル2−(エチルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−カルボキシレート(402mg、1.38mmol、当量:1.00)を、DCM(8mL)で混合し、無色の溶液を得た。TFA(2mL、26.0mmol、当量:18.8)を添加し、反応物を室温で6時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、飽和NaHCO水溶液(30mL)を添加し、得られた混合物をDCM(20mL×3)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、真空中で濃縮し、オフホワイトの固体(210mg)として、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルアミド、m/z=192(M+H)を得た。
【0087】
中間体2
2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸アミド、トリフルオロ酢酸塩

工程1:THF(1.2mL)及びMeOH(0.8mL)中の1−tert−ブチル2−エチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1,2−ジカルボキシレート(M Boehringerらの方法を用いて調製。米国特許第7417144号)(200mg、684μmol、当量:1.00)の溶液に、LiOH(16.4mg、684μmol、当量:1.00)を一度に添加した。反応混合物を室温で72時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残留物をDCM(10mL)で処理し、オフホワイトの固体(200mg)として、リチウム1−(tert−ブトキシカルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸を得、これをさらに精製することなく使用した。
【0088】
工程2:DMF(5.00mL)中のリチウム1−(tert−ブトキシカルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(100mg、370μmol、当量:1.00)の懸濁液に、重炭酸アンモニウム(90.0mg、1.14mmol、当量:3.08)、HATU(210mg、552μmol、当量:1.49)及びトリエチルアミン(100μL、717μmol、当量:1.94)を順次添加した。得られた暗黄色の混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液(10mL)及び1MのNaOH水溶液(0.5mL)で希釈し、DCMで抽出した。混合有機層を乾燥(NaSO)し、n−ヘプタンを用いて残留DMFを共沸除去し、真空中で濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、DCM中の0%から10%のMeOH)により精製して、白色固体(100mg)として、tert−ブチル2−カルバモイル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−カルボキシレート、m/z=264(M+H)を得た。
【0089】
工程3:得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、DCM中の0%から10%のMeOH)により精製して、白色固体(100mg)として、tert−ブチル2−カルバモイル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−カルボキシレート、m/z=264(M+H)を得た。反応混合物を真空で濃縮し、DCM(2×10mL)で共沸した。得られた残留物をエーテルでトリチュレートし、オフホワイトの固体(95mg)として、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸アミド、トリフルオロ酢酸塩を得た。
【0090】
中間体3
(S)−1−((S)−2−アミノ−2−シクロヘキシル−アセチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド
【0091】
中間体4
(R)−1−((S)−2−アミノ−2−シクロヘキシル−アセチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド
工程1:100mLの丸底フラスコで、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−シクロヘキシル酢酸(2.6g、10.1mmol、当量:3.6)を、DCM(31mL)と混合し、無色の溶液を得た。溶液を氷浴で冷却し、トリエチルアミン(2.27mL、16.3mmol、当量:5.8)及びビス(2−メトキシエチル)アミノサルファトリフルオリド(2.23g、1.86mL、10.1mmol、当量:3.6)を添加した。10分後、DCM(2mL)中のメチル(R,S)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(500mg、2.81mmol、当量:1.00)を添加し、反応物を室温に加温し、その後4時間撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、その後、飽和NaHCO水溶液、水及び食塩水で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥して、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、24g、ヘキサン中0%から20%のEtOAc)によって精製し、その後、フラッシュクロマトグラフィーによる第二の精製(シリカゲル、40g、DCM中の0%から2%のEtOAc)により、メチル1−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−シクロヘキシルアセチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレート(660mg)を得た。
【0092】
工程2:50mLの丸底フラスコで、メチル1−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−シクロヘキシルアセチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレート(660mg、1.58mmol、当量:1.00)を、THF(14.8mL)及びメタノール(4.95mL)で混合し、無色の溶液を得た。溶液を氷浴で冷却し、1Mの水酸化リチウム水溶液(4.74mL、4.74mmol、当量:3)を添加した。冷却浴を除去し、反応物を室温で1時間撹拌した。0.1MのKHSO水溶液(4mL)を添加し、得られた混合物をEtOAcで抽出した。混合有機層をNaSOで乾燥して、真空中で濃縮し、白色固体(600mg)として、1−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−シクロヘキシルアセチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸、m/z=404(M+H)を得た。
【0093】
工程3:50mLの丸底フラスコで、1−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−シクロヘキシルアセチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(300mg、744μmol、当量:1.00)及びHATU(339mg、892μmol、当量:1.2)をDMF(7ml)と混合し、無色の溶液を得た。トリエチルアミン(124μL、892μmol、当量:1.2)及びアニリン(83mg、892μmol、当量:1.2)を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を水(10mL)に注ぎ入れ、EtOAc(2×25mL)で抽出した。混合有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、24g、ヘキサン中の5%から25%のEtOAc)により精製し、tert−ブチル(R)−(1S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(2−(フェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)エチルカルバメート(最初に溶出、160mg)及びtert−ブチル(S)−(1S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(2−(フェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)エチルカルバメート(二番目に溶出、130mg)、m/z=479(M+H)を得た。
【0094】
中間体3の場合:100mLの丸底フラスコで、tert−ブチル(S)−(1S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(2−(フェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)エチルカルバメート(130mg、272μmol、当量:1.00)を、DCM(2.6mL)と混合し、無色の溶液を得た。TFA(2.6mL、33.7mmol、当量:124)を添加し、反応物を1時間撹拌した。粗反応混合物を真空中で濃縮した。残留物をDCM(20mL)中に溶解し、飽和NaHCO水溶液(5mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥して、真空中で濃縮し、無色の油状物(80mg)として、(S)−1−((S)−2−アミノ−2−シクロヘキシル−アセチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド、m/z=379(M+H)を得た。
【0095】
中間体4の場合:100mLの丸底フラスコで、tert−ブチル(R)−(1S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−(2−(フェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)エチルカルバメート(100mg、209μmol、当量:1.00)をDCM(2mL)と混合し、無色の溶液を得た。TFA(2mL、26.0mmol、当量:124)を添加し、反応物を1時間撹拌した。粗反応混合物を真空中で濃縮した。残留物をDCM(20mL)中に溶解し、飽和NaHCO水溶液(5mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥して、真空中で濃縮し、白色固体(56mg)、m/z=379(M+H)として、(R)−1−((S)−2−アミノ−2−シクロヘキシル−アセチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミドを得た。
【0096】
中間体5
(S)−1−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド

表題化合物は、以下の変更を加え、原則的に中間体3と同様に合成した。
工程1:(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸を(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−シクロヘキシル酢酸の代わりに使用した。
【0097】
中間体6
(S)−1−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロフェニル)−アミド

以下の変更を加えて、中間体3について記載したように表題化合物を合成した。
【0098】
工程1:(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸を(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−シクロヘキシル酢酸の代わりに使用した。
工程3:DCM(7.8mL)中の1−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(260mg、715μmol、当量:1.00)及びジイソプロピルエチルアミン(375μL、2.15mmol、当量:3)の溶液に、ジフェニルホスフィンクロリド(372mg、300μL、1.57mmol、当量:2.2)を添加した。5分間撹拌した後、2,6−ジフルオロアニリン(109μL、1.07mmol、当量:1.5)を添加し、得られた溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を0.1MのKHSO水溶液(20mL)中に注ぎ、得られた混合物をEtOAcで抽出した。有機層を真空中で濃縮し、粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、ヘキサン中の0%から30%のEtOAc)によって精製し、tert−ブチル(S)−1−((S)−2−(2,6−ジフルオロフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(100mg)及びtert−ブチル(R)−1−((S)−2−(2,6−ジフルオロフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメートの白色の固体(80mg)、m/z=497(M+Na)を得た。
【0099】
中間体7
(R,S)−1−{(S)−2−[(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸

工程1:DCM中の(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸(2.22g、10.2mmol、当量:1.00)の溶液に、室温でピリジン(1.4mL、17.3mmol、当量:1.7)、その後、フッ化シアヌル(2.05g、1.3mL、15.2mmol、当量:1.49)を添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。氷(80mL)を添加し、得られた混合物を10分間急速に撹拌し、その後、混合物を粗いフリット漏斗を通して濾過し、DCM(2×30mL)を使用して沈殿物を洗浄した。ろ液を分液漏斗に入れ、有機層を分離した。その後、有機層を冷水(50mL)で洗浄し、NaSOで短時間乾燥させ、その後、約10mLの容積まで真空中で濃縮した。この溶液を、DCM(20mL)中の(R,S)−エチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレート(657mg、3.42mmol、当量:1.00)及びN−メチル(2.08g、2.26mL、20.5mmol、当量:6)の溶液に添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、及び1MのKHSO水溶液(100mL)で洗浄した。有機層を分離し、水層をEtOAc(2×100mL)で再抽出した。混合有機層は、飽和NaHCO水溶液(100mL)、0.1MのNaOH水溶液(50mL)及び食塩水で洗浄し、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、ヘキサン中の0%から30%のEtOAc)によって精製した。生成物を含有する混合留分を、0.1MのNaOH(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥して、真空中で濃縮し、(R,S)−エチル1−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(1.05g)、m/z=392(M+H)を得た。
【0100】
工程2:250mLの丸底フラスコで、(R,S)−エチル1−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレート(1g、2.55mmol、当量:1.00)をEtOH(5mL)中で混合し、無色の溶液を得た。HCl(ジオキサン中の2M、15.3mL、30.7mmol、当量:12)を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残留物をn−ヘプタンで共蒸発させ、淡黄色固体(0.82g)として、エチル1−((S)−2−アミノ−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレート塩酸塩、m/z=292(M+H)を得た。
【0101】
工程3:250mLの丸底フラスコにおいて、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパン酸(610mg、3.00mmol、当量:1.2)、(R,S)−エチル1−((S)−2−アミノ−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレート塩酸塩(820mg、2.5mmol、当量:1.00)及びHATU(1.14g、3.00mmol、当量:1.2)をDMF(12mL)と混合し、淡黄色の溶液を得た。ジイソプロピルエチルアミン(1.09mL、6.25mmol、当量:2.5)を添加し、その反応物を室温で1時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、水及び食塩水で洗浄し、その後、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、80g、ヘキサン中の0%から40%のEtOAc)によって精製し、無色の油状物(0.9g)、m/z=477(M+H)として、1−((S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレートを得た。
【0102】
工程4:250mLの丸底フラスコにおいて、(R,S)−エチル1−((S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレート(0.9g、1.89mmol、当量:1.00)を、THF(17mL)及びメタノール(5.67mL)と混合し、淡黄色の溶液を得た。水酸化リチウム水溶液(1M、5.7mL、5.7mmol、当量:3)を滴下し、その反応を室温で1時間撹拌した。KHSO水溶液(0.1M、30ml)を添加し、得られた混合物をDCM(50mL×2)で抽出した。混合有機層をNaSOで乾燥し、真空中で濃縮し、(R,S)−1−((S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(0.82g)、m/z=449(M+H)を得た。
【0103】
中間体8
(S)−1−{(S)−2−[(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸

工程1:DCM中で、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸(6.3g、29.0mmol、当量:1.00)の溶液に、ピリジン(4.01g、4.1mL、50.7mmol、当量:1.75)、その後、フッ化シアヌル(5.98g、3.8mL、44.3mmol、当量:1.53)を室温で添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。氷(160mL)を添加し、得られた混合物を15分間急速に撹拌した。得られた混合物を粗いフリット漏斗を通して濾過し、DCM(2×60mL)を使用して沈殿物を洗浄した。混合した濾液を分液漏斗に入れ、層を分離した。水層をDCM(1×50mL)で抽出し、その後、有機層を混合して、氷冷水(2×100mL)で洗浄し、NaSOで短時間乾燥させ、その後約20mLの容積まで真空中で濃縮した。この溶液を、DCM中(50mL)のエチル(R,S)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2.7g、14.0mmol、当量:1.00)及びN−メチル(5.7g、6.2mL、56.4mmol、当量:4.01)の溶液に添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、0.1MのKHSO水溶液で洗浄した。水層を、生成物全てがEtOAc層になるまでに(一度に50mL)をEtOAcで逆抽出した。混合EtOAc層を、0.2MのNaOH水溶液及び食塩水で洗浄し、真空中で濃縮し、約250mLに濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、80g、ヘキサン中0%から30%のEtOAc)によって精製した。得られた物質をEtOAc/ヘキサン(約200mL)中に取り、0.1MのNaOHで洗浄し、真空中で濃縮し、ラセミ体の所望の生成物(4.48g)を、無色の粘性油状物として得た。ジアステレオマーをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、120g、0%から20%のEtOAc/トルエン)によって分離し、(S)−エチル1−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(1.9g)及び(R)−エチル1−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2.1g)、m/z=392(M+H)を得た。
【0104】
工程2:EtOH(10mL)中の(S)−エチル1−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(1.9g、4.85mmol、当量:1.00)の溶液に、HCl(エーテル中2M、38.0mL、76.0mmol、当量:15.7)を添加し、得られた溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、n−ヘプタン1×75mL)と共沸させ、白色の固体(1.6g)として、(S)−エチル1−((S)−2−アミノ−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸塩酸塩を得た。
【0105】
工程3:DMF(20mL)中の(S)−エチル1−((S)−2−アミノ−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸塩酸塩(1.6g、4.88mmol、当量:1.00)の溶液に、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパン酸(1.2g、5.9mmol、当量:1.21)及びHATU(2.2g、5.79mmol、当量:1.19)を添加した。ジイソプロピルエチルアミン(2.2mL、12.6mmol、当量:2.58)を添加し、得られた黄色溶液を室温で1時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(100mL)及びヘキサン(50mL)で希釈し、0.1MのKHSO水溶液、0.1MのNaOH水溶液、及び食塩水で洗浄し、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、80g、0%から20%のEtOAc/(DCM:ヘキサン 1:1)、第1のスポットを溶出した後、20%から40%のEtOAc/(DCM:ヘキサン 1:1))により精製し、(S)−エチル1−((S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(二番目に溶出1.9g)、m/z=477(M+H)を得た。
【0106】
工程4:THF(36mL)中の(S)−エチル1−((S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(1.9g、3.99mmol、当量:1.00)の溶液及びMeOH(12mLの)を氷浴で冷却した。この溶液に、水中(12mL)の水酸化リチウム一水和物(0.5g、11.9mmol、当量:2.99)の溶液を添加し、冷却浴を除去した。1時間後、0.1MのKHSO水溶液(200mL)を添加することにより反応物をクエンチし、混合物をDCM(2×100mL)で抽出した。混合DCM層をNaSOで乾燥し、真空中で濃縮した。残留物をn−ヘプタン(1×100mL)で共沸し、白色の固体として、(S)−1−((S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(1.8g)、m/z=449(M+H)を得た。
【0107】
中間体9
(S)−2−[ベンジルオキシカルボニル−(2−メタンスルホニル−エチル)−アミノ]−プロピオン酸

工程1:50mLの丸底フラスコ中で、2−(メチルスルホニル)エタノール(1.24g、9.99mmol、当量:1.00)をDCM(5mL)中で混合した。得られた溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(2.1mL、12.0mmol、当量:1.2)及びメタンスルホニルクロリド(1.37g、931μL、12.0mmol、当量:1.2)を添加した。氷浴を取り除き、反応を室温で一晩撹拌した。粗反応混合物を真空中で濃縮し、残留物をEtOAcと水とに分配した。有機層をNaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、80g、ヘキサン中の10%から80%のEtOAc)によって精製し、2−(メチルスルホニル)エチルメタンスルホネート(1.01g)を得た。
【0108】
工程2:100mLの丸底フラスコ中で、(S)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロパン酸(331mg、1.48mmol、当量:1.00)をTHF(9mL)と混合し、無色の溶液を得た。水素化ナトリウム(131mg、3.26mmol、当量:2.2)を添加した。反応物を室温で30分間撹拌し、その後、2−(メチルスルホニル)エチルメタンスルホネート(300mg、1.48mmol、当量:1.00)を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。反応物を飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。混合有機層を水及び食塩水で洗浄し、その後NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、ヘキサン中の10%から60%のEtOAc)により精製し、(S)−2−[ベンジルオキシカルボニル−(2−メタンスルホニル−エチル)−アミノ]−プロピオン酸(201mg)を得た。
【0109】
中間体10
(S)−2−[ベンジルオキシカルボニル−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−プロピオン酸

100mLの丸底フラスコ中で、(S)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロパン酸(1g、4.48mmol、当量:1.00)をDMF(10mL)で混合し、無色の溶液を得た。水素化ナトリウム(394mg、9.86mmol、当量:2.2)を添加した。30分後、1−ブロモ−2−メトキシエタン後(747mg、505μL、5.38mmol、当量:1.2)を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。反応物を飽和NHCl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。混合有機層を水及び食塩水で洗浄し、その後、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(40g、DCM中の0%から10%のMeOH)により精製し、(S)−2−[ベンジルオキシカルボニル−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−プロピオン酸(0.15g)を得た。
【0110】
中間体11
3−メチル−2,3−ジヒドロ−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル

工程1:50mLの丸底フラスコ中で、37%ホルムアルデヒド水溶液(4.49mL、60.3mmol、当量:6)に、ジメチルアミン塩酸塩(4.91g、60.3mmol、当量:6)を添加した。酢酸(5.00mL、87.3mmol、当量:8.7)の後に、エタノール(50mL)中のエチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(1.91g、10.0mmol、当量:1.00)を添加した。反応混合物を85℃に加熱し、週末を通じて撹拌した。粗反応混合物を、セライトのパッドを通して濾過し、元の体積の約20%まで真空中で濃縮して、水(100mL)を添加し、その後、DCM(50mL)で洗浄した。水層を冷却し、3MのNaOH水溶液の添加によりpH11まで塩基性化し、DCMで抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、真空中で濃縮し、淡黄色固体(1.9g)として、3−ジメチルアミノメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル、m/z=248(M+H)を得た。
【0111】
工程2:500mLの水素化ジャー内で、エチル3−((ジメチルアミノ)メチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(0.8g、3.24mmol、当量:1.00)及び炭素上の10%パラジウム(344mg、324μmol、当量:0.1)をエタノール(200mL)と混合し、黒色の懸濁液を得た。過塩素酸(6滴)を添加し、混合物を一晩水素雰囲気下(50psi)で振盪した。反応混合物をセライトのパッドを通して濾過し、真空中で濃縮した。
【0112】
残留物をDCM(200mL)、水(100mL)及び酢酸(0.2mL)に分配した。有機層をNaSOで乾燥し、真空中で濃縮し、エチル3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(0.235g)、m/z=205(M+H)を得た。
【0113】
工程3:250mLの丸底フラスコ中で、エチル3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(235mg、1.15mmol、当量:1.00)をアセトニトリル(10mL)と混合し、灰色の懸濁液を得た。BOC無水物(301mg、321μL、1.38mmol、当量:1.2)及びDMAP(7.03mg、57.5μmol、当量:0.05)を添加した。週末の間、室温で撹拌した後、追加のBoc−無水物(301mg、321μL、1.38mmol、当量:1.2)及びDMAP(7.03mg、57.5μmol、当量:0.05)を添加し、反応物を一晩70℃で加熱した。粗反応混合物を真空中で濃縮して、粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40g、ヘキサン中0%から15%のEtOAc)によって精製し、1−tert−ブチル−3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1,2−ジカルボン酸2−エチル(235mg)、m/z=305(M+H)を得た。
【0114】
工程4:100mLの丸底フラスコ中で、1−tert−ブチル2−エチル−3−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1,2−ジカルボキシレート(235mg、772μmol、当量:1.00)はEtOH(34mL)と混合し、無色の溶液を得た。炭素上10%パラジウム(82.2mg、77.2μmol、当量:0.1)を添加し、反応物を水素雰囲気(バルーン)において、室温で一晩撹拌した。セライトを通して、反応混合物を濾過し、真空中で濃縮して、1−tert−ブチル2−エチル−3−メチル2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1,2−ジカルボキシレート(235mg)、m/z=307(M+H)を得た。
【0115】
工程5:100mLの丸底フラスコ中で、1−tert−ブチル2−エチル−3−メチル2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1,2−ジカルボキシレート(235mg、767μmol、当量:1.00)に、THF(7.0mL)及びエタノール(2.3mL)と混合し、無色の懸濁液を得る。1MのLiOH水溶液(2.3mL、2.3mmol、当量:3)を添加し、反応物を7日間室温で撹拌した。0.1MのKHSO水溶液を添加し、得られた混合物をDCM(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し、真空中で濃縮し、3−メチル−2,3−ジヒドロ−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル(103mg)、m/z=277を得た。
【0116】
中間体12
3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン

THF(5mL)中の、3,3−ジメチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2(3H)−オン(B.アトキンソンらに従って調製、WO201192293)(153mg、943μmol、当量:1.00)の溶液に、室温で、水素化アルミニウムリチウム(2MのTHF中、0.95mL、1.9mmol、当量:2.01)を添加し、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。更に水素化アルミニウムリチウム、(THF中の2M、0.95mL、1.9mmol、当量:2.01)を添加し、撹拌を室温で1時間続けた。反応混合物を水(約1mL)、その後、酢酸エチル(約2mL)を添加することによりクエンチした。得られたスラリーに、ロッシェル塩水溶液(20mL)を添加し、混合物をEtOAc(2×20mL)で抽出した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、ヘキサン中0%から100%のEtOAc)により精製し、3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(73mg)、m/z=149(M+H)得た。
【0117】
実施例1
(R,S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルアミド

工程1:DCM(5mL)中の(R,S)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルアミド(中間体1)(32mg、167μmol、当量:1.00)の溶液に(S)−(9H−フルオレン−9−イル)メチル、1−クロロ−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(71.9mg、201μmol、当量:1.2)、その後、ピリジン(26.4mg、27μL、334μmol、当量:1.99)を添加し、その反応混合物を室温で撹拌した。(S)−(9H−フルオレン−9−イル)メチル1−クロロ−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(35mg、97.8μmol、当量:0.585)を追加した1時間後、ピリジン(26.5mg、27μL、335μmol、当量:2.00)を添加し、撹拌を2時間続けた。飽和NHCl水溶液(20mL)を添加し、生成物をEtOAc(3×20mL)で抽出した。混合有機層を真空中で濃縮し、粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、ヘキサン中0%から100%のEtOAc)によって精製し、(9H−フルオレン−9−イル)メチル(2S)−1−(2−(エチルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(93mg)、m/z=513(M+H)を得た。
【0118】
工程2:アセトニトリル(4mL)中の、(9H−フルオレン−9−イル)メチル(2S)−1−(2−(エチルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(85mg、166μmol、当量:1.00)の溶液に、ピペリジン(0.1mL、1.01mmol、当量:6.09)を添加し、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残留物を飽和NaHCO水溶液で処理した。水層をDCM/EtOAc(約1:10)で抽出し、混合有機層を真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、DCM中の0%から10%のMeOH)により精製し、1−((S)−2−アミノ−3−メチルブタノイル)−N−エチル2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキサミド(39mg)、m/z=291(M+H)を得た。
【0119】
工程3:DMF(1mL)中の、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパン酸
(40.9mg、201μmol、当量:1.5)及び1−((S)−2−アミノ−3−メチルブタノイル)−N−エチル2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキサミド(39mg、134μmol、当量:1.00)の溶液に、HATU(76.6mg、201μmol、当量:1.5)、その後、トリエチルアミン(30μL、215μmol、当量:1.6)を添加し、得られた溶液を室温で2時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO水溶液(10mL)に注ぎ、混合物をEtOAc(10mL)で抽出した。EtOAc層を真空中で濃縮し、粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、ヘキサン中0%から100%のEtOAc)により精製し、tert−ブチル(2S)−1−((2S)−1−(2−(エチルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(50mg)、m/z=476(M+H)を得た。
【0120】
工程4:DCM(1ml)中のtert−ブチル(2S)−1−((2S)−1−(2−(エチルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(50mg、105μmol、当量:1.00)の溶液にTFA(0.5mL、6.49mmol、当量:61.7)を添加し、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残留物を飽和NaHCO水溶液(5mL)で処理した。得られた水層をDCM(3×5mL)で抽出し、混合有機層をMgSOで乾燥し、その後、真空中で濃縮した。エチルエーテル及びヘキサンで得られた残留物の処理により、白色の固体(33mg)として、(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸エチルアミド、m/z=376(M+H)を得た。
【0121】
表1中の以下の実施例は、記載された反応物の変更を伴う、実施例1と同様の手順を用いて調製した。
【0122】
実施例9
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−メトキシ−フェニル)−アミド
【0123】
実施例10
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−メトキシ−フェニル)−アミド
工程1:(R,S)−1−((S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(中間体7)(59.7mg、133μmol、当量:1.00)、o−アニシジン(0.15mL、当量:10)、及びDMF(2.00mL)中のジイソプロピルエチルアミン(35μl、200μmol、当量:1.5)の溶液に、HATU(65.7mg、173μmol、当量:1.3)を添加し、得られた淡橙色の溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液(10mL)及び1MのNaOH水溶液(1mL)で希釈し、得られた混合物をEtOAc(2×10mL)で抽出した。混合有機抽出物をヘキサン(5mL)で希釈し、食塩水(1×5mL)で洗浄し、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、ヘキサン中0%から100%のEtOAc)により精製し、tert−ブチル(R)−(2S)−1−((2S)−1−(2−(2−メトキシフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(最初に溶出、36mg)、及びtert−ブチル(S)−(2S)−1−((2S)−1−(2−(2−メトキシフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(二番目に溶出、40mg)、m/z=554(M+H)を得た。
【0124】
実施例10について:DCM(2ml)中のtert−ブチル(S)−(2S)−1−((2S)−1−(2−(2−メトキシフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(40mg、72.2μmol、当量:1.00)の溶液に、TFA(1mL、13.0mmol、当量:180)を添加し、得られた溶液を室温で撹拌した。2時間後、反応混合物を真空中で濃縮した後、残留物を飽和NaHCO水溶液(5mL)で処理し、得られた混合物をDCM(2×5mL)で抽出した。混合有機層を真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、4g、DCM中0%から10%MeOH)により精製し、(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−メトキシフェニル)−アミド(22mg)、m/z=454(M+H)を得た。
【0125】
実施例9について:DCM(2ml)中のtert−ブチル(R)−(2S)−1−((2S)−1−(2−(2−メトキシフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(36mg、65.0μmol、当量:1.00)の溶液に、TFA(1mL、13.0mmol、当量:200)を添加し、得られた溶液を室温で撹拌した。2時間後、反応混合物を真空中で濃縮した後、残留物を飽和NaHCO水溶液(5mL)で処理し、得られた混合物をDCM(2×5mL)で抽出した。混合有機層を真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、4g、DCM中0%から10%MeOH)により精製し、(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−メトキシフェニル)−アミド(22mg)、m/z=454(M+H)を得た。
【0126】
表2中の以下の実施例は、記載された反応物の変更を伴う、実施例9及び実施例10と同様の手順を用いて調製した。
【0127】
実施例26
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−ベンゾイル−フェニル)−アミド
【0128】
実施例27
(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−ベンゾイル−フェニル)−アミド
工程1:DCM(2.4mL)中の(R,S)−1−((S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(中間体7)(80mg、178μmol、当量:1.00)及びジイソプロピルエチルアミン(95μL、544μmol、当量:3.05)の溶液にジフェニルホスフィンクロリド(93.2mg、75μL、394μmol、当量:2.21)を添加した。5分間撹拌した後、(2−アミノフェニル)(フェニル)メタノン(53mg、269μmol、当量:1.51)を添加し、得られた溶液を週末にわたって室温で撹拌した。反応混合物をシリカカラムに直接ロードし、粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、4g、ヘキサン中0%から100%のEtOAc)によって精製して、tert−ブチル(R)−(2S)−1−((2S)−1−(2−(2−ベンゾイルフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(最初に溶出、32mg)及びtert−ブチル(S)−(2S)−1−((2S)−1−(2−(2−ベンゾイルフェニル−カルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(二番目に溶出、27mg)、m/z= 628(M+H)を得た。
【0129】
実施例26:DCM(0.5mL)中の、tert−ブチル(S)−(2S)−1−((2S)−1−(2−(2−ベンゾイルフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(28mg、44.6μmol、当量:1.00)の溶液に、TFA(0.5mL、6.49mmol、当量:145)を添加し、得られた溶液を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残留物を飽和NaHCO水溶液(10mL)で処理した。得られた混合物をEtOAc(1×10mL)で抽出し、有機層を真空中で濃縮した。
粗製残留物をMeOH/DCM/エーテルで処理し、オフホワイトの固体(21mg)として、(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−ベンゾイル−フェニル)−アミド、m/z=528(M+H)を得た。
【0130】
実施例27:DCM(0.5mL)中の、tert−ブチル(R)−(2S)−1−((2S)−1−(2−(2−ベンゾイルフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(32mg、51.0μmol、当量:1.00)の溶液に、TFA(0.5mL、6.49mmol、当量:127)を添加し、得られた溶液を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残留物を飽和NaHCO水溶液(10mL)で処理した。得られた混合物をEtOAc(1×10mL)で抽出し、有機層を真空中で濃縮した。粗製残留物をMeOH/DCM/エーテルで処理し、オフホワイトの固体(24mg)として、(R)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−ベンゾイル−フェニル)−アミド、m/z=528(M+H)を得た。
【0131】
表3中の以下の実施例は、記載された反応物の変更を伴う、実施例26及び実施例27と同様の手順を用いて調製した。
【0132】
実施例34
(S)−N−{(S)−1−[(S)−2−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2,3−ジヒドロ−ピロロ[2,3−b〕ピリジン−1−カルボニル]−2−メチル−プロピル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド
【0133】
実施例35
(R)−N−{(S)−1−[(S)−2−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2,3−ジヒドロ−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−カルボニル]−2−メチル−プロピル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド
工程1:(R,S)−1−((S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(中間体7)(100mg、223μmol、当量:1.00)及びDMF(3.5mL)中のジイソプロピルエチルアミン(80μL、458μmol、当量:2.05)の溶液に、HATU(102mg、268μmol、当量:1.2)、その後、ベンゼン−1,2−ジアミン(29mg、268μmol、当量:1.2)を添加し、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液(15mL)で希釈し、得られた混合物をEtOAc(2×20mL)で抽出した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、ヘキサン中0%から100%のEtOAc)により精製した。
【0134】
工程2:25mLのフラスコ中で、tert−ブチル(R,S)−(2S)−1−((2S)−1−(2−(2−アミノフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(0.155g、230μmol、当量:1.00)は、酢酸(2ml)と混合し、得られた溶液を1時間90℃で加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、残留物を飽和NaHCO水溶液(10mL)で処理した。得られた混合物をEtOAc(2×10mL)で抽出した。クイックカラム(シリカゲル、12g、DCM中の0%から10%のMeOH)を実行し、より下側の移動スポットを除去して、tert−ブチル(R,S)−(2S)−1−((2S)−1−(2−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(95mg)、m/z=521(M+H)を得た。
【0135】
工程3:TFA(1mL、13.0mmol、当量:75.1)を、DCM(1mL)中のtert−ブチル(R,S)−(2S)−1−((2S)−1−(2−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(90mg、173μmol、当量:1.00)の溶液に添加し、得られた溶液を2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、飽和NaHCO水溶液(10mL)を残留物に添加した。生成物をDCMに抽出し、混合有機層を真空中で濃縮し、粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、4g、DCM中の0%から10%のMeOH)により精製した。単離された物質をMeOH/DCM/エーテルで処理し、(R)−N−{(S)−1−[(S)−2−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2,3−ジヒドロ−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−カルボニル]−2−メチル−プロピル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド(最初に溶出、33mg)及び(S)−N−{(S)−1−[(S)−2−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−2,3−ジヒドロ−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−カルボニル]−2−メチル−プロピル}−2−メチルアミノ−プロピオンアミド(二番目に溶出、34mg)、m/z=421(M+H)を、オフホワイトの固体として得た。
【0136】
実施例36
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−フェニル)−アミド

工程1:50mLの丸底フラスコ中で、(S)−1−((S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(中間体8)(50mg、111μmol、当量:1.00)及びHATU(50.9mg、134μmol、当量:1.2)をDMF中で混合し、無色の溶液を得た。ジイソプロピルエチルアミン(23.4μL、134μmol、当量:1.2)及び2−フルオロアニリン(14.9mg、134μmol、当量:1.2)を添加した。反応物を室温で1時間撹拌し、その後、酢酸エチルと水とに分配した。有機層をNaSOで乾燥させ、食塩水で洗浄し、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、ヘキサン中10%から40%のEtOAc)により精製し、無色の油状物(39mg)として、tert−ブチル(S)−1−((S)−1−((S)−2−(2−フルオロフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート、m/z=542(M+H)を得た。
【0137】
工程2:50mLの丸底フラスコ中で、tert−ブチル(S)−1−((S)−1−((S)−2−(2−フルオロフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(39mg、72.0μmol、当量:1.00)をDCM(3.00mL)と混合し、無色の溶液を得た。TFA(1.00mL、13.0mmol、当量:180)を添加し、反応物を室温で30分間撹拌し、その後、真空中で濃縮した。残留物をDCM中に取り、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮し、オフホワイトの固体(25mg)として、(S)−N−(2−フルオロフェニル)−1−((S)−3−メチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキサミド、m/z=442(M+H)を得た。
【0138】
表4中の以下の実施例は、記載された反応物の変更を伴う、実施例36と同様の手順を用いて調製した。
【0139】
実施例44
(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−5−メチル−フェニル)−アミド

工程1:(S)−1−((S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(中間体8)(50mg、111μmol、当量:1.00)及びDCM(1.5mL)中のジイソプロピルエチルアミン(58.4μL、334μmol、当量:3)の溶液に、ジフェニルホスフィンクロリド(58.0mg、46.7μL、245μmol、当量:2.2)を添加した。5分間撹拌した後、2−フルオロ−5−メチルアニリン(21mg、167μmol、当量:1.5)を添加し、得られた溶液を室温で2日間撹拌した。反応混合物を0.1MのKHSO水溶液(20mL)中に注ぎ、EtOAcで抽出した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、ヘキサン中0%から40%のEtOAc)により精製し、無色の油状物(49mg)として、tert−ブチル(S)−1−((S)−1−((S)−2−(2−フルオロ−5−メチルフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート、m/z=556(M+H)を得た。
【0140】
工程2:50mLの丸底フラスコ中で、tert−ブチル(S)−1−((S)−1−((S)−2−(2−フルオロ−5−メチルフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(49mg、88.2μmol、当量:1.00)をDCM(3ml)と混合し、無色の溶液を得た。TFA(1.00mL、13.0mmol、当量:147)を添加した。反応物を室温で1時間撹拌し、その後、真空中で濃縮した。残留物をDCM中に取り、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮し、白色の泡状物(37mg)として、(S)−1−[(S)−3−メチル−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−ブチリル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−5−メチル−フェニル)−アミド、m/z=456(M+H)を得た。
【0141】
表5中の以下の実施例は、記載された反応物の変更を伴う、実施例44と同様の手順を用いて調製した。
【0142】
実施例73
(S)−N−(2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)−1−((S)−3−メチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキサミド

工程1:50mLの丸底フラスコ中で、DMF(12.2mg、12.9μL、167μmol、当量:1.5)をDCM(1mL)で混合し、無色の溶液を得た。反応混合物を氷浴で冷却し、及びオキサリルクロリド(21.2mg、14.6μL、167μmol、当量:1.5)を添加した。ピリジン(13.2mg、13.5μL、167μmol、当量:1.5)、その後、(S)−1−((S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−3−メチルブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(中間体8)(50mg、111μmol、当量:1.00)を添加し、反応物を室温で1時間撹拌した。2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)アニリン(30.0mg、167μmol、当量:1.5)及びN−メチル(18μL、167μmol、当量:1.5)を添加し、反応混合物を週末の間、室温で撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、水及び食塩水で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、4g、ヘキサン中0%から40%のEtOAc)により精製し、tert−ブチル(S)−1−((S)−1−((S)−2−(2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメートを、無色の油状物(20mg)として得た。
【0143】
工程2:50mLの丸底フラスコ中で、tert−ブチル(S)−1−((S)−1−((S)−2−(2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(20mg、32.8μmol、当量:1.00)をDCM(1.5mL)で混合し、無色の溶液を得た。TFA(500μL、6.49mmol、当量:198)を添加し、反応混合物を室温で30分間撹拌した。粗反応混合物を真空中で濃縮した。残留物をDCM中に取り、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮し、白色の固体(10mg)として、(S)−N−(2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニル)−1−((S)−3−メチル−2−((S)−2−(メチルアミノ)プロパンアミド)ブタノイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキサミド、m/z=510を得た。
【0144】
表6中の以下の実施例は、記載された反応物の変更を伴う、実施例73と同様の手順を用いて調製した。
【0145】
実施例76
(S)−1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド

工程1:50mLの丸底フラスコ中で、1−((S)−2−アミノ−2−シクロヘキシルアセチル)−N−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキサミド(中間体3)(26mg、68.7μmol、当量:1.00)、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(エチル)アミノ)プロパン酸(17.9mg、82.4μmol、当量:1.2)及びHATU(31.3mg、82.4μmol、当量:1.2)をDMF(1.85mL)で混合し、無色の溶液を得た。トリエチルアミン(12μL、82.4μmol、当量:1.2)を添加した。反応物を室温で一晩撹拌し、その後、EtOAcと水とに分配した。有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、4g、ヘキサン中10%から25%のEtOAc)(33mg)により精製した。
【0146】
工程2:50mLの丸底フラスコ中で、tert−ブチル(S)−1−((S)−1−シクロヘキシル−2−オキソ−2−((S)−2−(フェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)エチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(エチル)カルバメート(33mg、57.1μmol、当量:1.00)をDCM(3ml)と混合し、無色の溶液を得た。TFA(1mL、13.0mmol、当量:227)を添加した。30分後、粗反応混合物を真空中で濃縮した。残留物をDCM中に取り、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮し、白色固体(23mg)として、(S)−1−[(S)−2−シクロヘキシル−2−((S)−2−エチルアミノ−プロピオニルアミノ)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド、m/z=478(M+H)を得た。
【0147】
表7中の以下の実施例は、記載された反応物の変更を伴う、実施例76と同様の手順を用いて調製した。
【0148】
実施例89
(S)−1−{(S)−2−[(S)−2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド

工程1:50mLの丸底フラスコ中で、(S)−1−((S)−2−アミノ−3−メチルブタノイル)−N−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキサミド(58mg、171μmol、当量:1.00)、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)プロパン酸(38.9mg、206μmol、当量:1.2)及びHATU(78.2mg、206μmol、当量:1.2)をDMF(3.98mL)と混合し、無色の溶液を得た。トリエチルアミン(30μL、206μmol、当量:1.2)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、その後、EtOAcと水に分配した。有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、ヘキサン中10%から50%のEtOAc)(75mg)により精製した。
【0149】
工程2:100mLの丸底フラスコ中で、tert−ブチル(S)−1−((S)−3−メチル−1−オキソ−1−((S)−2−(フェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)ブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イルカルバメート(75mg、147μmol、当量:1.00)をDCM(6mL)と混合し、無色の溶液を得た。
TFA(1.9mL、24.9mmol、当量:169)を添加した。反応物を30分間撹拌し、その後、真空中で濃縮した。残留物をDCM中に取り、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、そして真空中で濃縮し、(S)−1−((S)−2−((S)−2−アミノプロパンアミド)−3−メチルブタノイル)−N−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキサミド(55mg)を得て、これを更に精製することなく使用した。
【0150】
工程3:50mLの丸底フラスコ中で、(S)−1−((S)−2−((S)−2−アミノプロパンアミド)−3−メチルブタノイル)−N−フェニル2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキサミド(55mg、134μmol、当量:1.00)をMeOH(3mL)で混合し、無色の溶液を得た。1,4−ジオキサン−2,5−ジオール(8.87mg、73.9μmol、当量:0.55)、その後、酢酸(8μL、134μmol、当量:1.00)及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム(13mg、210μmol、当量:1.5)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌し、その後、1MのHCl水溶液を滴下してクエンチした。反応混合物をEtOAcで抽出し、0.1MのNaOH水溶液で塩基性化し、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮し、白色固体として、(S)−1−{(S)−2−[(S)−2−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸フェニルアミド(49mg)、m/z=454を得た。
【0151】
表8中の以下の実施例は、記載された反応物の変更を伴う、実施例89と同様の手順を用いて調製した。
【0152】
実施例92
(S)−1−{(S)−2−[(S)−2−(2−メタンスルホニル−エチルアミノ)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド

工程1:50mLの丸底フラスコ中で、(S)−1−((S)−2−アミノ−3−メチルブタノイル)−N−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキサミド(中間体6)(29mg、77.5μmol、当量:1.00)、(S)−2−((ベンジルオキシカルボニル)(2−(メチルスルホニル)エチル)アミノ)プロパン酸(中間体9)(30.6mg、93.0μmol、当量:1.2)、HATU(35.3mg、93.0μmol、当量:1.2)及びジイソプロピルエチルアミン(16μL、93.0μmol、当量:1.2)をDMF(2ml)と混合し、無色の溶液を得た。反応混合物を室温で一晩撹拌し、その後、EtOAcと水とに分配した。有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン中、4g、0%から50%のEtOAc)により精製し、ベンジル(S)−1−((S)−1−((S)−2−(2,6−ジフルオロフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(2−(メチルスルホニル)エチル)カルバメート(33mg)を得た。
【0153】
工程2:100mLの丸底フラスコ中で、ベンジル(S)−1−((S)−1−((S)−2−(2,6−ジフルオロフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−3−メチル−1−オキソブタン−2−イルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(2−(メチルスルホニル)エチル)カルバメート(33mg、48.1μmol、当量:1.00)及び炭素上の10%パラジウム(5.12mg、4.81μmol、当量:0.1)をMeOH(5mL)で混合し、室温で水素雰囲気(バルーン)下において1時間撹拌し、黒色懸濁液を得た。反応混合物を、セライトを通して濾過し、濾液を真空中で濃縮して、(S)−1−{(S)−2−[(S)−2−(2−メタンスルホニル−エチルアミノ)−プロピオニルアミノ]−3−メチル−ブチリル}−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(18mg)、m/z=552(M+H)を得た。
【0154】
表9中の以下の実施例は、記載された反応物の変更を伴う、実施例と同様の手順を用いて調製した。
【0155】
実施例94
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド
工程1:リチウム1−(tert−ブトキシカルボニル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(589mg、2.18mmol、当量:1.00)及び2,6−ジフルオロアニリン(480mg、0.4mL、3.72mmol、当量:1.71)ピリジン(7ml)(氷浴)の懸濁液に、三塩化ホスホリル(660mg、0.4mL、4.3mmol、当量:1.97)を滴下した。冷却浴を除去し、得られた黄色/オレンジ色の懸濁液を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残留物を水(20mL)で処理した。得られた混合物をEtOAc(2×20mL)で抽出し、混合有機層を食塩水(1×5mL)で洗浄した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、24g、DCM/ヘキサン(1:1)中の0%から100%のEtOAc)により精製した。混合されたフラクションを濃縮した後、オフホワイトの固体を5%のMeOH/エーテル(約10mL)で処理し、白色の固体(532mg)として、tert−ブチル2−(2,6−ジフルオロフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−カルボキシレートを得た。
【0156】
工程2:DCM(2mL)中の、tert−ブチル2−(2,6−ジフルオロフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−カルボキシレート(0.2g、533μmol、当量:1.00)の溶液に、TFA(2mL、26.0mmol、当量:48.7)を添加し、得られた溶液を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残留物を飽和NaHCO水溶液(10mL)で処理した。得られた混合物をDCM(3×10mL)で抽出し、混合有機層をNaSOで乾燥し、真空中で濃縮し、オフホワイトの固体(0.15g)、m/z=276(M+H)として、N−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキサミドを得た。
【0157】
工程3:DCM(2ml)中の、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)酢酸(94.2mg、363μmol、当量:2)及びジイソプロピルエチルアミン(127μL、727μmol、当量:4)の溶液に、N,N,N’,N’−テトラメチルフルオロホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート(115mg、436μmol、当量:2.4)を添加し、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。N−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキサミド(50mg、182μmol、当量:1.00)を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、0.1MのKHSO水溶液、0.1MのNaOH水溶液及び食塩水で洗浄し、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、ヘキサン中0%から50%のEtOAc)によって精製し、tert−ブチル(1R)−2−(2−(2,6−ジフルオロフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2h−ピラン−4−イル)エチルカルバメート(48mg)及びtert−ブチル(1S)−2−(2−(2,6−ジフルオロフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2h−ピラン−4−イル)エチルカルバメート(46mg)、m/z=517(M+H)を得た。
【0158】
工程4:DCM(1ml)中の、tert−ブチル(1S)−2−(2−(2,6−ジフルオロフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2h−ピラン−4−イル)エチルカルバメート(46mg、89.1μmol、当量:1.00)の溶液に、TFA(1mL、13.0mmol、当量:146)を添加し、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。残留物を飽和NaHCO水溶液(5mL)で処理し、混合物をDCM(2×5mL)で抽出した。混合有機層をNaSOで乾燥し、真空中で濃縮し、次の反応において直接使用した生成物(37mg)を得た。
【0159】
工程5:DMF中の、1−((S)−2−アミノ−2−(テトラヒドロピラン−4−イル)アセチル)−N−(2,6−ジフルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキサミド(37mg、88.9μmol、当量:1.00)、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパン酸(27.1mg、133μmol、当量:1.5)及びジイソプロピルエチルアミン(62μL、355μmol、当量:4)の溶液に、HATU(60.8mg、160μmol、当量:1.8)を添加し、得られた溶液を室温で撹拌した。反応混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(10mL)で抽出した。その後、有機層を0.1MのNaOH水溶液及び食塩水で洗浄し、その後、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、ヘキサン中0%から100%のEtOAc)により精製し、tert−ブチル(2S)−1−((1S)−2−(2−(2,6−ジフルオロフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2h−ピラン−4−イル)エチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(54mg)、m/z=602(M+H)を得た。
【0160】
工程6:DCM(1mL)中の、tert−ブチル(2S)−1−((1S)−2−(2−(2,6−ジフルオロフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)エチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(54mg、89.8μmol、当量:1.00)の溶液に、TFA(1mL、13.0mmol、当量:145)を添加し、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残留物を飽和NaHCO水溶液(10mL)で処理した。得られた混合物をDCM(2×10mL)で抽出し、混合有機層をNaSOで乾燥させ、その後、真空中で濃縮した。残留物をジエチルエーテル/ヘキサンで処理し、白色固体(45mg)、m/z=502(M+H)として、(S)−1−[(S)−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−2−(テトラヒドロピラン−4−イル)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミドを得た。
【0161】
実施例95
(R)−1−[(S)−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド

上記実施例94と同様の手順を以下のように変更して実施した。
【0162】
tert−ブチル(1R)−2−(2−(2,6−ジフルオロフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)エチルカルバメート(48mg)を使用して、工程4〜6を実施し、(R)−1−[(S)−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−2−(テトラヒドロピラン−4−イル)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2,6−ジフルオロ−フェニル)−アミド(45mg)、m/z=502(M+H)を得た。
【0163】
表10中の以下の実施例は、記載された反応物の変更を伴う、実施例94及び95と同様の手順を用いて調製した。
【0164】
実施例99
(S)−1−[(S)−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−6−メチル−フェニル)−アミド

工程1:100mLの丸底フラスコで、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)酢酸(270mg、1.04mmol、当量:1.00)をDCMと混合した(10mL)、無色の溶液を得た。ジイソプロピルエチルアミン(0.73mL、4.16mmol、当量:4)、その後、N,N,N’,N’−テトラメチルフルオロホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート(824mg、3.12mmol、当量:3)を添加した。反応物を室温で1時間撹拌し、その後、(S)−エチル、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(200mg、1.04mmol、当量:1.00)を添加した。室温で一晩撹拌した後、反応混合物を、飽和NaHCO水溶液(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、24g、ヘキサン中0%から30%のEtOAc)によって精製し、(S)−エチル1−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレート(220mg)、m/z=434(M+H)を得た。
【0165】
工程2:100mLの丸底フラスコで、(S)−エチル1−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレート(220mg、507μmol、当量:1.00)をDCM(10mL)と混合した。TFA(5mL、64.9mmol、当量:128)を添加し、反応物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残留物を飽和NaHCO水溶液(10mL)で処理した。得られた混合物をDCM(2×10mL)で、NaSOで乾燥させ、混合有機層を抽出し、次いで、真空中で濃縮し、(S)−エチル1−((S)−2−アミノ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレート(140mg)を得た。m/z=334(M+H)。
【0166】
工程3:100mLの丸底フラスコで、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパン酸(128mg、630μmol、当量:1.5)、(S)−エチル1−((S)−2−アミノ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(140mg、420μmol、当量:1.00)及びHATU(240mg、630μmol、当量:1.5)をDMF(2mL)で混合し、淡黄色の溶液を得た。ジイソプロピルエチルアミン(110μL、630μmol、当量:1.5)を添加し、反応物を週末の間室温で撹拌した。反応混合物をEtOAcと水と分離した有機層との間で分配し、NaSOで乾燥し、真空中で濃縮し、飽和NaHCO水溶液及び食塩水で洗浄した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、12g、ヘキサン中0%から40%のEtOAc)によって精製し、(S)−エチル1−((S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレート(188mg)、m/z=519(M+H)を得た。
【0167】
工程4:100mLの丸底フラスコで、(S)−エチル1−((S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボキシレート(188mg、363μmol、当量:1.00)、THF(3mL)及びエタノール(1mL)と混合し、無色の溶液を得た。1MのLiOH水溶液(1.1mL、1.1mmol、当量:3)を添加し、反応物を室温で1時間撹拌した。0.1MのKHSO水溶液(10mL)を添加し、得られた混合物をEtOAcで抽出した。混合有機層をNaSOで乾燥し、真空中で濃縮し、(S)−1−((S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(135mg)、m/z=491(M+H)を得た。
【0168】
工程5:DCM(1.8mL)中の、(S)−1−((S)−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)プロパンアミド)−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(60mg、122μmol、当量:1.00)及びジイソプロピルエチルアミン(64μL、367μmol、当量:3)の溶液に、ジフェニルホスフィンクロリド(63.7mg、51μL、269μmol、当量:2.2)を添加した。5分間撹拌した後、2−フルオロ−6−メチルアニリン(18.4mg、147μmol、当量:1.2)を添加し、得られた溶液を2日間室温で撹拌した。反応混合物を0.1MのKHSO水溶液(20mL)に注ぎ、得られた混合物をEtOAcで抽出した。混合有機層を真空中で濃縮し、粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、4g、ヘキサン中の10%から50%のEtOAc)によって精製し、tert−ブチル(S)−1−((S)−2−((S)−2−(2−フルオロ−6−メチルフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(30mg)、m/z=598(M+H)を得た。
【0169】
工程6:50mLの丸底フラスコで、tert−ブチル(S)−1−((S)−2−((S)−2−(2−フルオロ−6−メチルフェニルカルバモイル)−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−1−イル)−2−オキソ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチルアミノ)−1−オキソプロパン−2−イル(メチル)カルバメート(30mg、50.2μmol、当量:1.00)をDCM(3ml)と混合し、無色の溶液を得た。TFA(1mL、13.0mmol、当量:259)を添加し、反応物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残留物を飽和NaHCO水溶液(10mL)で処理した。得られた混合物をDCM(2×10mL)で抽出し、NaSOで乾燥させ、その後、混合有機層を真空中で濃縮し、(S)−1−[(S)−2−((S)−2−メチルアミノ−プロピオニルアミノ)−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−2−カルボン酸(2−フルオロ−6−メチル−フェニル)−アミド(13mg)、m/z=498(M+H)を得た。
【0170】
実施例100
生化学的アッセイ
BIR2及びBIR3に対するTR−FRETアッセイ
XIAPタンパク質のBIR2及び/又はBIR3ドメインのペプチドA(後述のSMAC由来ペプチド)への結合を阻害する試験化合物の能力は、試験化合物が細胞のアポトーシス経路の再活性化をもたらすSMAC模倣として作用することを証明する。
【0171】
Sweenyら(Biochemistry, 2006, 45, 14740 14748)によって報告された配列に基づいて合成された29個のペプチドのセットに対して、XIAPの6×ヒスチジンでタグ化されたBIR2ドメイン及びBIR3ドメインをスクリーニングすることにより、ペプチドAVPIAQKSEK−(ε−ビオチン)−OH1:2 TFA(「ペプチドA」)を、TR−FRETアッセイのための基質として同定した。ペプチドは、蛍光タグFITC又はTAMRAで標識し、Kd値は、蛍光偏光アッセイにより測定した。配列AVPIAQKSEKはアッセイで使用するために最適であると同定された。TR−FRETアッセイのための基質として、AVPIAQKSEK−(ε−ビオチン)−OH 1:2 TFAを得るため、ペプチド配列をビオチンで誘導体化した。
【0172】
XIAPタンパク質配列は、SWISS−PROTタンパク質配列データベースから得られ、BIR2及びBIR3ドメインは、それに由来した。TR−FRETアッセイのために使用されるBIR2ドメインの配列は、MRHHHHHHRDHFALDRPSETHADYLLRTGQVVDISDTIYPRNPAMYSEEARLKSFQNWPDYAHLTPRELASAGLYYTGIGDQVQCFACGGKLKNWEPGDRAWSEHRRHFPNCFFVLGRNLNIRSEである。
【0173】
TR−FRETアッセイのために使用されるBIR3ドメインの配列は、MRHHHHHHRSDAVSSDRNFPNSTNLPRNPSMADYEARIFTFGTWIYSVNK
EQLARAGFYALGEGDKVKCFHCGGGLTDWKPSEDPWEQHAKWYPGCKYLLEQKGQEYINNIHLTHSLEECLVRTTである。
【0174】
50mMのトリス塩酸(pH7.5)、100mMのNaCl、1mMのジチオスレイトール(DTT)及び0.1mg/mLのウシ血清アルブミン(BSA)の存在下で、10ナノモルの6xヒスチジンでタグ化されたXIAPのアミノ酸124〜240に相当するBIR2ドメイン、又はXIAPのアミノ酸241〜356に相当するBIR3ドメインを、20nMのペプチドのAVPIAQKSEK−(ε−ビオチン)−OH1:2 TFAと混合した。45分間の37℃でのインキュベーションに続いて、ユーロピウム−ストレプトアビジン及びアロフィコシアニン結合抗ヒスチジン抗体を、それぞれ1.5nM及び15nMの最終濃度まで添加した。時間分解蛍光−共鳴エネルギー転移(TR−FRET)シグナルを、1時間後に室温で測定した。試験化合物の効力は、10段階の希釈した濃度で評価した。各試験化合物のIC50値を算出するため、各濃度における阻害率を測定した。
【0175】
これらの値は、表11に一覧される。
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]