特許第6333840号(P6333840)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6333840最適化ポリゴンに基づいたシェルメッシュを形成する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6333840
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】最適化ポリゴンに基づいたシェルメッシュを形成する方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 17/20 20060101AFI20180521BHJP
【FI】
   G06T17/20 500
【請求項の数】10
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-546013(P2015-546013)
(86)(22)【出願日】2013年12月5日
(65)【公表番号】特表2016-502724(P2016-502724A)
(43)【公表日】2016年1月28日
(86)【国際出願番号】EP2013075662
(87)【国際公開番号】WO2014086925
(87)【国際公開日】20140612
【審査請求日】2016年11月24日
(31)【優先権主張番号】13/708,231
(32)【優先日】2012年12月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515100776
【氏名又は名称】ドンヤ ラブス アクチボラグ
【氏名又は名称原語表記】DONYA LABS AB
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ヨハンソン、グスタフ
(72)【発明者】
【氏名】リンダール、ウルリック
【審査官】 千葉 久博
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−310798(JP,A)
【文献】 特開2005−267272(JP,A)
【文献】 特開2003−123057(JP,A)
【文献】 特開平9−198524(JP,A)
【文献】 米国特許第6587104(US,B1)
【文献】 米国特許第6362820(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 17/00,17/10−17/30
A63F 9/24,13/00−13/98
G06T 19/00−19/20
G09G 5/00−5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元グラフィックス画像の最適化ポリゴンに基づいたシェルメッシュを形成するコンピュータにより実行される方法であって、
初期ポリゴンメッシュとして表現される三次元グラフィックス画像を取得するステップと
前記初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルを特定するステップと
前記初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルへの法線に沿って所定の量だけ、前記初期ポリゴンメッシュをリサイズするステップであって、前記のリサイズされた初期ポリゴンメッシュは、前記初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルよりも大きいか、又は小さい三次元プロファイルを有する、ステップと、
前記のリサイズされた初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルが、前記初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルよりも大きい場合、前記のリサイズされた初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルを調整することにより、第1のシェルメッシュを、前記第1のシェルメッシュが前記初期ポリゴンメッシュよりも少数のポリゴンを含むように、形成するステップであって、前記第1のシェルメッシュは、前記初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルの所定の部分を囲む、ステップと、
前記のリサイズされた初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルが、前記初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルよりも小さい場合、前記のリサイズされた初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルを調整することにより、第2のシェルメッシュを、前記第2のシェルメッシュが前記初期ポリゴンメッシュよりも少数のポリゴンを含むように、形成するステップであって、前記第2のシェルメッシュの所定の部分は、前記初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルによって囲まれる、ステップと、
を備える、方法。
【請求項2】
前記第1のシェルメッシュは、前記初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイル全体を囲む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2のシェルメッシュ全体、前記初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルによって囲まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のシェルメッシュ及び前記第2のシェルメッシュは、表示されるシーン内のポリゴン可視度を決定するために提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
三次元グラフィックス画像の最適化ポリゴンに基づいたシェルメッシュを形成する画像処理装置であって、
初期ポリゴンメッシュとして表現される三次元グラフィックス画像を取得する手段と、
前記初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルを特定する手段と、
前記初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルへの法線に沿って所定の量だけ、前記初期ポリゴンメッシュをリサイズする手段であって、前記のリサイズされた初期ポリゴンメッシュは、前記初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルよりも大きいか、又は小さい三次元プロファイルを有する、手段と
第1のシェルメッシュ又は第2のシェルメッシュを形成する手段であって、
前記のリサイズされた初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルが、前記初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルよりも大きい場合、前記第1のシェルメッシュが前記初期ポリゴンメッシュよりも少数のポリゴンを含むように前記のリサイズされた初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルを調整することであって、前記第1のシェルメッシュの所定の部分は、前記初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルを囲む、調整すること、又は
前記のリサイズされた初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルが、前記初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルよりも小さい場合、前記第2のシェルメッシュが前記初期ポリゴンメッシュよりも少数のポリゴンを含むように前記のリサイズされた初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルを調整することであって、前記第2のシェルメッシュの所定の部分は、前記初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルによって囲まれる、調整すること
を実行するように構成される手段と
を備える、画像処理装置。
【請求項6】
前記第1のシェルメッシュは、前記初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイル全体を囲む、請求項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記第2のシェルメッシュ全体、前記初期ポリゴンメッシュの前記三次元プロファイルによって囲まれる、請求項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記第1のシェルメッシュ及び前記第2のシェルメッシュは、表示されるシーン内のポリゴン可視度を決定するために提供される、請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項9】
請求項1に記載の方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを記憶しているコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してコンピュータグラフィックスに関し、より詳細には、三次元グラフィックス画像の最適化ポリゴンに基づいたシェルメッシュ(optimized polygon based shell mesh)を形成するコンピュータにより実行される方法に関する。本発明は、対応する画像処理装置及びコンピュータプログラム製品にも関する。
【背景技術】
【0002】
人工コンピュータグラフィックス(CG : computer graphics)環境の作成及びインタラクティブ視覚化は、コンピュータグラフィックスの分野での重要な用途である。CAD、建築ウォークスルー、シミュレーション、医療視覚化、及びコンピュータゲーム等の多くの用途は、インタラクティブナビゲーション(interactive navigation)を含み、すなわち、毎秒10フレームを超えるレートでコンピュータモデル/画面の至る所を移動することが可能である。
【0003】
インタラクティブコンピュータグラフィックスの分野内の共通の傾向は、CGデータセット量の増大である。大きなCGデータセットは、プロセスの加速に使用される特別なグラフィックスシステムを必要とする。しかし、現在のハイエンドコンピュータハードウェアを用いる場合であっても、インタラクティブ速度(interactive speed)でレンダリングすることができないモデルが存在する。CGデータのサイズ及びセカンダリコンピュータメモリのサイズは、それに関連するハードウェアの発展よりも速い速度で増大しているため、コンピュータハードウェアの発展が、説明した課題を解決する可能性は低い。
【0004】
CGデータは多くの場合、三角形メッシュ、又は更により一般的には複数のポリゴンを使用して表現される。これらのメッシュは通常、表示又はシミュレーション性能に向けて最適化されない。大半の用途では、初期メッシュは通常、最適化されたもので置換することができ、最適化されたものは、はるかに少ない数の面を有する近似であり得るか、又は上述したような特定の用途により合うようにする他の特性を含み得る。
【0005】
計算速度の低下を回避するために、多くの場合、少数の三角形/ポリゴンを有する三次元CGデータを事前に作成する自動技法が利用される。しかし、そのような技法を使用した後であってもなお、今日のハードウェアがレンダリングするには多すぎるポリゴンが存在する。問題は、コンピュータゲーム等のシーンが多くの場合、非常に高い深度複雑性、すなわち、各ピクセルの下に多くの層のジオメトリを有することである。
【0006】
例えば、建物内部、都市、山等のコンピュータゲームの大きなシーンを含む視覚画像は、描画する必要がある数百万のポリゴンを含み得る。そのような多数のポリゴンの描画は、今日の多くのコンピュータハードウェアシステムの処理能力を超えるタスクであり得る。この問題への一解決策は、そのようなシーンのわずかな部分のみが通常、実際に可視であることを認識する。すなわち、シーンを構成するポリゴンの多くは、他のポリゴンによって隠されているか、もしくはオクルージョンされるか、又は視点から遠すぎて完全に認識することができないことがある。
【0007】
そのような目的のために、特に複雑なポリゴン構造に関して、複雑なポリゴン構造に類似するが、ポリゴンオクルージョンに関連して特定プロセスでの使用により低い計算コストを導入する簡易化構造を手動で作成する(多くの場合、オクルージョンカリング(occlusion culling)と呼ばれる)一般的な傾向がある。そのようなプロセスにより、シーンのレンダリングを更に改善することが可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上述した簡易化構造の手動作成は、手間がかかるプロセスであり、例えば、コンピュータゲーム等を生成する場合に作業を低速化させ、コストを増大させる。さらに、その結果生成される簡易化ポリゴン構造の品質は、ポリゴン構造を作成するグラフィックスアーティストの技能によって制限される。したがって、可能であればオクルージョンカリングプロセスで有用な、三次元グラフィックス画像の最適化ポリゴンに基づいたシェルメッシュ形成の自動化を可能にすることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様によれば、上記したことは、少なくとも部分的に、三次元グラフィックス画像の最適化ポリゴンに基づいたシェルメッシュを形成するコンピュータにより実行される方法によった軽減可能であり、本方法は、初期ポリゴンメッシュとして表現される三次元グラフィックス画像を取得すること、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルを特定すること、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルへの法線に沿って所定の量だけ、ポリゴンメッシュをリサイズすることであって、リサイズされたポリゴンメッシュは、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルよりも大きいか、又は小さい三次元プロファイルを有する、リサイズすること、リサイズされたポリゴンメッシュの三次元プロファイルが、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルよりも大きい場合、ポリゴン最適化プロセスを使用して、リサイズされたポリゴンメッシュの三次元プロファイルを調整することにより、最適化シェルメッシュを形成することであって、最適化シェルメッシュは、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルの所定の大部分を囲む、最適化シェルメッシュを形成すること、又はリサイズされたポリゴンメッシュの三次元プロファイルが、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルよりも小さい場合、ポリゴン最適化プロセスを使用して、リサイズされたポリゴンメッシュの三次元プロファイルを調整することにより、シェルメッシュを形成することであって、シェルメッシュの所定の大部分は、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルによって囲まれる、シェルメッシュを形成することを含む。
【0010】
本発明により、三次元グラフィックス画像のポリゴンに基づくシェルメッシュの形成を自動化することが可能である。本発明に伴う主な利点は、結果として生成されるシェルメッシュが、初期三次元プロファイルに関して所定の制限を有すること、すなわち、通常、初期三次元グラフィックス画像の三次元プロファイルよりも(少なくとも幾つかの点で)大きいか、又は小さいことを保証することが可能なことである。
【0011】
そのような結果が所定の範囲内であること(すなわち、シェルメッシュの所定の大部分が初期ポリゴンメッシュで囲まれるか、又は初期ポリゴンメッシュを囲むこと)を保証可能なことにより、結果としてシェルメッシュは特に、例えば、オクルージョンカリングプロセスで有用であり得る。
【0012】
本発明によれば、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルへの法線に沿って所定量だけポリゴンメッシュをリサイズするという表現は、基本的に、ポリゴンメッシュを「内側」にリサイズする場合、ポリゴンメッシュの外層を所定量だけ「はぎ」取る(pealing off)ことに対応するものとして理解されたい。ポリゴンメッシュを「外側」にリサイズする場合、逆の動作が実行される。すなわち、更なる層がポリゴンメッシュの外側に「追加」される。ポリゴン最適化プロセスに、最適化プロセスを実行し得る「スパン(span)」が与えられるため、このプロセスは、後のポリゴン最適化プロセスに、最適化の更なる改善を提供する。さらに、「ポリゴン最適化プロセス」という表現は、広義に解釈されるべきである。すなわち、本発明によれば、結果として生成されるシェルメッシュは、初期三次元グラフィックス画像のポリゴンメッシュと比較してより少数のポリゴンを含むように構成される。したがって、「最適化」という用語は、例えば、ポリゴンリダクションプロセスを実行するユーザ制約セットに依存し得る。
【0013】
簡潔に上述したように、オクルージョンカリングは、他のオブジェクトによって遮られるため、現時点で特定の視点からは見えない場合、オブジェクトのレンダリングをディセーブルする特徴である。本発明による方法によれば、オクルージョンカリングプロセスでは、初期三次元グラフィックス画像の三次元プロファイルよりも大きいシェルメッシュは、「オクルーディ」として提供し得、一方、初期三次元グラフィックス画像の三次元プロファイルよりも小さなシェルメッシュは、「オクルーダ」として提供し得る。理解されるように、オクルーダは、オクルーディを「隠す」ために提供される。
【0014】
しかし、結果として生成されるシェルメッシュが、例えば、物理ベースのシミュレーション及び計算に関連しても有用であり得ることに留意されたい。
さらに、所定の程度まで、シェルメッシュが初期三次元グラフィックス画像の三次元プロファイルよりも大きいか、又は小さいことを保証可能なことにより、本発明により形成されるオクルーディによって表現される三次元グラフィックス画像が実際に、これもまた(上記「スラック(slack)」に応じて所定の程度まで)本発明により形成されるオクルーダによって表現される三次元グラフィックス画像の背後に隠されることを保証することも可能であり得る。
【0015】
理解されるように、本発明による方法は一般に、結果として生成されるシェルメッシュに関連してかなり保守的である。すなわち、結果として生成されるシェルメッシュは、初期ポリゴンメッシュよりも大きいか、又は小さい。したがって、結果として生成されるシェルメッシュに関連して少なくとも幾らかのスラックを許容するのに適し得る。したがって、結果として生成されるシェルメッシュの大部分が初期ポリゴンメッシュよりも大きいか、又は小さいが、それでもなお、結果として生成されるシェルメッシュの所定の部分(場合により5%〜15%)は、(初期三次元グラフィックス画像の三次元プロファイルよりも大きいか、それとも小さいかに応じて)初期三次元グラフィックス画像の三次元プロファイルの「内部」又は「外部」にあり得る。スラック量は、例えば、本発明による方法を実行するコンピュータをユーザが制御することにより、すなわち、ユーザが、初期ポリゴンメッシュに関連して、結果として生成されるシェルメッシュを決定すべき「猶予(grace)」を決定することにより、動的に構成し得る。上記スラックの許容により、結果として生成されるシェルメッシュ内のポリゴン数を低減可能なことに関して、ポリゴン最適化プロセスを更に改善することが可能である。
【0016】
代替的には、最適化シェルメッシュは、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイル全体を囲むように構成し得る。同様に、シェルメッシュは、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルによって全体的に囲まれるように構成し得る。
【0017】
本発明との関連で、三次元プロファイルを、外部観測者によって見られる「ビュー独立シルエット(view-independent silhouette)」として見え得るため、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルの特定が通常、初期三次元グラフィックス画像の表面の任意のキャビティを除去し得ることを理解されたい。すなわち、三次元プロファイルは、初期三次元グラフィックス画像の全サイドから見えるシルエットとして解釈される。オクルーディの形成に当たり、シルエットリダクションは任意選択的にのみ実行し得る。
【0018】
さらに、初期三次元画像(全体)にわたりリサイズを等しく実行し得ることに留意されたい。しかし、初期三次元画像のタイプに応じて、自己交差(self-intersection)が生じないようにリサイズを制限することが必要であり得る。リサイズはビュー依存並びにオブジェクト依存でもあり得、したがって、異なるタイプのオブジェクト及び/又は異なるビューから見られるオブジェクトは、行われるリサイズの所定量に依存し得る。
【0019】
本発明との関連で、ポリゴン最適化プロセスを実行する概念は通常、「簡易化」シェルメッシュを形成することを含み、「簡易化」シェルメッシュでは、ポリゴン数は適宜低減されて(すなわち、当分野で既知の任意の自動ポリゴンリダクションプロセスを使用して)、結果として生成されるシェルメッシュを中間レンダリング/特定プロセスで使用することが、初期ポリゴンメッシュを使用してレンダリング/特定を実行することと比較して、計算の観点から有利であるようにシェルメッシュを簡易化する。さらに、シェルメッシュを形成するプロセスは通常、高分解能三次元グラフィックス画像(例えば、コンピュータゲームでの「アセット」)に対して実行されるが、有利なことに、幾らかポリゴン低減された(すなわち、LOD)の三次元画像に関連して使用することも可能である。
【0020】
さらに、内部でポリゴン最適化プロセスを実行し得る「内側境界(inner boundary)」を導入することも好ましいことがある。内側境界は、例えば、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルへの法線に沿って所定量だけ(内側に)ポリゴンメッシュをリサイズする場合と同様に特定し得る。可能な場合、内側境界は、リサイズされたポリゴンメッシュに関して、三次元プロファイルから(更に)内側に所定量のところに設定し得る。
【0021】
本発明の別の態様によれば、三次元グラフィックス画像の最適化ポリゴンに基づいたシェルメッシュを形成する画像処理装置が提供され、本装置は、初期ポリゴンメッシュとして表現される三次元グラフィックス画像を取得する手段と、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルを特定する手段と、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルへの法線に沿って所定の量だけ、ポリゴンメッシュをリサイズする手段であって、リサイズされたポリゴンメッシュは、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルよりも大きいか、又は小さい三次元プロファイルを有する、リサイズする手段と、
最適化シェルメッシュを形成する手段であって、
リサイズされたポリゴンメッシュの三次元プロファイルが、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルよりも大きい場合、ポリゴン最適化プロセスを使用して、リサイズされたポリゴンメッシュの三次元プロファイルを調整することであって、最適化シェルメッシュの所定の大部分は、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルを囲む、前記三次元プロファイルを調整すること、又は
リサイズされたポリゴンメッシュの三次元プロファイルが、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルよりも小さい場合、ポリゴン最適化プロセスを使用して、リサイズされたポリゴンメッシュの三次元プロファイルを調整することであって、シェルメッシュの所定の大部分は、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルによって囲まれる、前記三次元プロファイルを調整することを行うように構成される、前記最適化シェルメッシュを形成する手段とを備える。本発明のこの態様は、上述した利点と同様の利点を提供する。
【0022】
本発明は、好ましくは、上述した画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体で提供される。
本発明の更なる態様によれば、三次元グラフィックス画像の最適化ポリゴンに基づいたシェルメッシュを形成するように構成される画像処理装置を制御するコンピュータプログラム手段を記憶するコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品が提供され、コンピュータプログラム製品は、初期ポリゴンメッシュとして表現される三次元グラフィックス画像を取得するコードと、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルを特定するコードと、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルへの法線に沿って所定の量だけ、ポリゴンメッシュをリサイズするコードであって、リサイズされたポリゴンメッシュは、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルよりも大きいか、又は小さい三次元プロファイルを有する、前記リサイズするコードと、最適化シェルメッシュを形成するコードであって、リサイズされたポリゴンメッシュの三次元プロファイルが、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルよりも大きい場合、ポリゴン最適化プロセスを使用して、リサイズされたポリゴンメッシュの三次元プロファイルを調整することであって、最適化シェルメッシュの所定の大部分は、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルを囲む、前記三次元プロファイルを調整すること、又は
リサイズされたポリゴンメッシュの三次元プロファイルが、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルよりも小さい場合、ポリゴン最適化プロセスを使用して、リサイズされたポリゴンメッシュの三次元プロファイルを調整することであって、シェルメッシュの所定の大部分は、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルによって囲まれる、前記三次元プロファイルを調整することを行うように構成される、前記最適化シェルメッシュを形成するコードとを含む。本発明のこの態様は、上述した利点と同様の利点を提供する。
【0023】
画像処理装置は、好ましくは、サーバ、汎用コンピュータ、マイクロプロセッサ、又は任意の他のタイプの計算装置である。同様に、コンピュータ可読媒体は、リムーバブル不揮発性ランダムアクセスメモリ、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、USBメモリ、SDメモリカード、又は当分野で既知の同様のコンピュータ可読媒体の1つを含む任意のタイプのメモリ装置であり得る。
【0024】
本発明の更なる特徴及び利点が、添付の特許請求の範囲及び以下の説明を検討する場合に明らかになろう。当業者は、本発明の異なる特徴を組み合わせて、本発明の範囲から逸脱せずに、以下に説明される実施形態以外の実施形態を生成し得ることを認識する。
【0025】
本発明の様々な態様は、その特定の特徴及び利点を含め、以下の詳細な説明及び添付図面から容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】ポリゴンに基づいた三次元グラフィックス画像の一例を示す。
図2】本発明の現在好ましい実施形態による概念的画像処理システムを示す。
図3】本発明の一実施形態による方法ステップのフローチャートを示す。
図4】本発明による方法の異なるプロセスで生成されるグラフィックスオブジェクトの中間視覚化を提供する。
図5a】キャビティ低減の概念に関連する例示的な画像を示す。
図5b】キャビティ低減の概念に関連する例示的な画像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明について、本発明の現在好ましい実施形態が示される添付図面を参照して以下により完全に説明する。しかし、本発明は、多くの異なる形態で実施し得、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、完璧さ及び完全さのために提供されており、本発明の範囲を当業者に十分に伝達するものである。全体を通して、同様の参照符号は同様の要素を指す。
【0028】
三次元グラフィックスアクセラレータを有するシステムでは、アプリケーションプログラムは、三次元グラフィックス画像の表面(surface)上の点に対応する情報を含む三次元ジオメトリデータを生成する。これらの点はポリゴンの頂点として使用可能であり、結ばれた場合、グラフィックス画像の表現を形成するようにレンダリングし得る。通常、アプリケーションプログラムは、三次元ジオメトリデータをグラフィックスアクセラレータに転送し、符号化されたポリゴンを、例えばコンピュータ画面上にレンダリングする。
【0029】
三次元頂点を結んで、グラフィックス画像の表現を形成するプロセスは、ポリゴンメッシュの作成(creating a polygon mesh)と呼ばれることがある。図1は、そのようなポリゴンメッシュにタイル化された(tiled)、「うさぎ」の形態の例示的な三次元グラフィックス画像を示す。うさぎ102は、ここでは、多数の複数のポリゴンによって表現されている。
【0030】
上述したように、本発明は一般的に、三次元グラフィックス画像の最適化ポリゴンに基づいたシェルメッシュを形成するコンピュータにより実行される方法に関する。本発明の一般概念は通常、汎用プロセッサ(例えば、ユーザ制御のパーソナルコンピュータ)と、専用プロセッサと、処理構成要素を含む回路と、分散処理構成要素群(a group of distributed processing components)、処理するように構成された分散コンピュータ群(a group of distributed computers)等とを含む画像処理装置で実施し得る。プロセッサは、データ若しくは信号の処理を行うため、又はメモリに記憶されたコンピュータコードを実行するための任意の数のハードウェア構成要素であり得るか、又はそのような任意の数のハードウェア構成要素を含み得る。メモリは、本説明に記載される様々な方法を完了するか、又は促進するためのデータ及び/又はコンピュータコードを記憶する1つ又は複数の装置であり得る。メモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリを含み得る。メモリは、データベース構成要素、オブジェクトコード構成要素、スクリプト構成要素、又は本説明の様々な動作をサポートする任意の他のタイプの情報構造を含み得る。例示的な一実施形態によれば、任意の分散又はローカルメモリ装置を、本説明のシステム及び方法と共に利用し得る。例示的な一実施形態によれば、メモリは、(例えば、回路、又は任意の他の有線、無線、若しくはネットワーク接続を介して)プロセッサに通信可能に接続され、本明細書に記載の1つ又は複数のプロセスを実行するコンピュータコードを含む。
【0031】
しかし、図2に提供される概念図に示されるように、本発明による画像処理装置の一般的な機能は、追加及び/又は代替として、例えば、画像処理システム200によって分散環境で提供し得る。そのような一実施態様では、画像処理システム200は、インターネット206を介してサーバ/データベース装置204に接続されたユーザ制御の計算装置202(例えば、ユーザ制御のパーソナルコンピュータ)を備えるように構成し得る。したがって、本発明の概念を実行するリソースは通常、計算装置202及びサーバ/データベース装置204との間で分割し得る。
【0032】
ユーザ制御の計算装置202側でのハードウェア制約を更に低減するために、本発明により、本発明の概念によって提供される機能をユーザ/顧客に、例えば「オンデマンド」で提供することが可能である。一例として、元の三次元グラフィックス画像に基づいてポリゴン低減画像を生成したいユーザは、計算装置202に示されるユーザインタフェースを介して、サーバ204で実行中のポリゴンリダクションを最適化したコンピュータ実施(computer implementation)にアクセスし得る。代替的には、計算装置202には、原画像を生成するソフトウェア(例えば、3Dスタジオマックス(3D Studio Max)、マヤ(Maya)等)を提供し得、計算装置202で実行中のソフトウェアは、サーバ204で実行中の本発明の概念のコンピュータ実施にアクセス/対話する(例えば、APIにより、「オンデマンド」で、加入して、固定サービス等として)ように構成される。
【0033】
本発明の概念を実行するに当たり、図3及び図4を更に参照すると、プロセスは、例えば、計算装置202のユーザによって制御される結合画像処理システム200の形態の画像処理装置を用いて、三次元グラフィックス画像402を取得すること(S1)によって開始され、三次元グラフィックス画像402は、単一の別個のビュー(図4の上部に示される)から見た初期ポリゴンメッシュとして表現される。プロセスは、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイル404を特定し(S2)、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルへの法線に沿って所定量だけポリゴンメッシュをリサイズする(S3)ことに続き、リサイズされたポリゴンメッシュは、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルよりも大きい406か、又は小さい406’三次元プロファイルを有する。
【0034】
リサイズされたポリゴンメッシュの三次元プロファイル406が、初期ポリゴンメッシュ404の三次元プロファイルよりも大きい場合、プロセスは、上述したポリゴン最適化プロセスを使用して、リサイズされたポリゴンメッシュの三次元プロファイル406を調整することにより、最適化シェルメッシュ408を形成すること(S4)に続き、最適化シェルメッシュ408は、初期ポリゴンメッシュ404の三次元プロファイルを囲む(enclose)。
【0035】
代替的には、リサイズされたポリゴンメッシュの三次元プロファイル406’が、初期ポリゴンメッシュ404の三次元プロファイルよりも小さい場合、プロセスは代わりに、ポリゴン最適化プロセス(場合により同じ又は代替的に異なるポリゴン最適化/リダクションプロセス)を使用して、リサイズされたポリゴンメッシュの三次元プロファイル406’を調整することにより、シェルメッシュ408’を形成することに続き、シェルメッシュ408’は、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルによって囲まれる。
【0036】
図4に示されるようなプロセスは、概念上、三次元画像の単一ビュー(view)に提供される。しかし、本発明によるプロセスが通常、三次元画像の全てのビューに提供されることを理解されたい。
【0037】
これより、キャビティリダクション(cavity reduction)の概念が、例えば、初期ポリゴンメッシュの三次元プロファイルの特定に関連して影響を有する場合の例を概念的に示す図5a及び図5bを参照する。図5aから見て分かるように、少なくとも幾つかの方向/幾つかのビューでのオブジェクト502、キャビティ506が実際に可視であることが明らかである。したがって、キャビティリダクション/消去は通常、実際のキャビティにより、例えば、キャビティ506に関連してオブジェクト502の「背後」に配置された更なるオブジェクトを見ることができる場合、適さない。したがって、キャビティリダクションはビューに依存し、特定のビューから見られるシルエットに基づく。
【0038】
しかし、他方、オブジェクト504に関連して、キャビティ508は、例えば、オブジェクト504の背後の更なるオブジェクトに対していかなる影響も有さない。したがって、オブジェクト504及びキャビティ508に関連して、キャビティリダクション/消去が可能となり、結果として生成されるシェルメッシュに関連して更なるポリゴンリダクションを可能にし得る。
【0039】
まとめると、本発明は、三次元グラフィックス画像の最適化ポリゴンに基づいたシェルメッシュを形成するコンピュータにより実行される方法に関する。本発明により、三次元グラフィックス画像のポリゴンに基づいたシェルメッシュの形成を自動化することが可能である。本発明に伴う主な利点は、結果として生成されるシェルメッシュが、初期三次元プロファイルに関して所定の制限を有すること、すなわち、通常、初期三次元グラフィックス画像の三次元プロファイルよりも(少なくとも幾つかの点で)大きいか、又は小さいことを保証することが可能なことである。
【0040】
本開示は、様々な動作を達成する、任意の機械可読媒体上の方法、システム、及びプログラム製品を意図する。本開示の実施形態は、既存のコンピュータプロセッサを使用して実施してもよく、若しくは他の目的で組み込まれた適切なシステムの専用コンピュータプロセスによって実施してもよく、又はハードワイヤードシステムによって実施してもよい。本開示の範囲内の実施形態は、記憶された機械実行可能命令又はデータ構造を搬送するか、又は有する機械可読媒体を備えるプログラム製品を含む。そのような機械可読媒体は、汎用若しくは専用コンピュータ又はプロセッサを有する他の機械によってアクセス可能な任意の利用可能な媒体とすることができる。例として、そのような機械可読媒体は、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、若しくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶装置、又は機械実行可能命令若しくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送若しくは記憶するために使用することができ、汎用若しくは専用コンピュータ又はプロセッサを有する他の機械によってアクセス可能な任意の他の媒体を含むことができる。情報がネットワーク又は別の通信接続(ハードワイヤード、無線、又はハードワイヤード若しくは無線の組み合わせのいずれか)を介して機械に転送又は提供される場合、機械は適宜、接続を機械可読媒体として見る。したがって、任意のそのような接続は適宜、機械可読媒体と呼ばれる。上記の組み合わせも機械可読媒体の範囲内に含まれる。機械実行可能命令は、例えば、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は専用処理機械に、特定の機能又は機能群を実行させる命令及びデータを含む。
【0041】
図は特定の順序の方法ステップを示すことがあるが、ステップの順序は示される順序と異なってもよい。また、2つ以上のステップを同時に又は部分的に同時に実行してもよい。そのような変形は、選ばれるソフトウェア及びハードウェアシステムと、設計者の選択とに依存する。全てのそのような変形形態は本開示の範囲内にある。同様に、ソフトウェア実施態様は、ルールに基づく論理と、様々な接続ステップ、処理ステップ、比較ステップ、及び判断ステップを達成する他の論理を使用する標準プログラミング技法を用いて達成することができる。さらに、本発明について、本発明の特定の例示的な実施形態を参照して説明したが、多くの異なる代替形態、変更形態等が当業者には明らかになろう。開示される実施形態に対する変形形態は、特許請求される本発明を実施する際、図面、本開示、及び添付の特許請求の範囲の研究から当業者によって理解され実施され得る。さらに、特許請求の範囲では、「備える」という用語は、他の要素又はステップを除外しない。
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b