特許第6333849号(P6333849)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6333849抗ウイルス化合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6333849
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】抗ウイルス化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 491/052 20060101AFI20180521BHJP
   A61K 31/4188 20060101ALI20180521BHJP
   A61P 31/14 20060101ALI20180521BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20180521BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20180521BHJP
【FI】
   C07D491/052CSP
   A61K31/4188
   A61P31/14
   A61P1/16
   A61K45/00
【請求項の数】6
【全頁数】170
(21)【出願番号】特願2015-549743(P2015-549743)
(86)(22)【出願日】2013年12月19日
(65)【公表番号】特表2016-503800(P2016-503800A)
(43)【公表日】2016年2月8日
(86)【国際出願番号】US2013076734
(87)【国際公開番号】WO2014100500
(87)【国際公開日】20140626
【審査請求日】2016年11月24日
(31)【優先権主張番号】61/745,452
(32)【優先日】2012年12月21日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/830,346
(32)【優先日】2013年3月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500029420
【氏名又は名称】ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ベーコン, エリザベス エム.
(72)【発明者】
【氏名】コテル, ジェロミー ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】リンク, ジョン オー.
(72)【発明者】
【氏名】トレホ マーティン, テレサ アレハンドラ
【審査官】 水島 英一郎
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/068234(WO,A1)
【文献】 国際公開第2012/109080(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
CAplus(STN)
REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化301】
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の化合物またはその薬学的に受容可能な塩
【請求項2】
求項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、および少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物。
【請求項3】
滅菌注射可能調製物の形態の請求項2に記載の薬学的組成物。
【請求項4】
滅菌注射可能な水性懸濁物または油性懸濁物の形態の請求項2に記載の薬学的組成物。
【請求項5】
滅菌注射可能な水性懸濁物の形態の請求項4に記載の薬学的組成物。
【請求項6】
式:
【化302】
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の化合物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の引用
本願は、米国特許法第119条第(e)項のもとで、米国仮出願第61/745,452号(2012年12月21日出願)に対する利益を主張し、そして米国出願第13/830,346号(2013年3月14日出願)に対する優先権を主張する。これらの全体は、本明細書中に参考として援用される。
【背景技術】
【0002】
背景
C型肝炎は、肝臓疾患により特徴付けられる、肝臓の慢性ウイルス性疾患として認識されている。肝臓を標的とする薬物が広く使用されており、有効性が示されているが、毒性および他の副作用が、これらの薬物の有用性を制限している。C型肝炎ウイルス(HCV)の阻害剤は、HCVによる感染の確立および伝播を制限するため、ならびにHCVに対する診断アッセイにおいて、有用である。
【0003】
新規なHCV治療剤が必要とされている。具体的には、HCV遺伝子型(例えば、遺伝子型1a、1b、2a、3a、4a)に対して広い活性を有するHCV治療剤が必要とされている。ウイルス抵抗をさほど受けやすくない剤もまた、特に必要とされている。阻害剤に対する抵抗性変異は、遺伝子型1aおよび1bに関し、HCV NS5AについてAntimicrobial Agents and Chemotherapy,2010年9月,第54巻,p.3641−3650に記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Antimicrobial Agents and Chemotherapy,2010年9月,第54巻,p.3641−3650
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
要旨
本開示は、C型肝炎(HCV)を処置するための薬学的組成物および方法において使用するための化合物を提供する。特に、1個の多環式コアと、少なくとも1個の2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルキャッピング基、4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルキャッピング基、またはテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イルキャッピング基を有する化合物が本明細書中で提供され、これらの化合物は、有利な特性(例えば、増強されたバイオアベイラビリティおよび/または特定のHCV遺伝子型(その公知の耐性変異体が挙げられるが、それらに限定されない)に対する増強された活性など)を示す(例えば、表1、2Aおよび2Bを参照のこと)。
【0006】
1つの実施形態において、本開示は、式(I):
1a−V1a−C(=O)−P1a−W1a−P1b−C(=O)−V1b−E1b (I)
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグを提供し、式(I)において:
1a
【0007】
【化1】
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【0008】
であり、そしてW1aは、1個または1個より多くのハロ、アルキル、ハロアルキル、必要に応じて置換されたアリール、必要に応じて置換された複素環、またはシアノで必要に応じて置換されており;
は、−O−CH−、−CH−O−、−O−C(=O)−、または−C(=O)−O−であり;
は、−CH−CH−、または−CH=CH−であり;
1aおよびP1bは各々独立して:
【0009】
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
【0010】
であり;
1aおよびV1bは各々独立して:
【0011】
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
【0012】
であり;
ただし、V1aおよびV1bのうちの少なくとも一方は
【0013】
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
【0014】
であり;
1aおよびE1bは各々独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)、または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であるか;あるいはE1a−V1aが一緒になったものは、R9aであるか;あるいはE1b−V1bが一緒になったものは、R9bであり;そして
9aおよびR9bは各々独立して:
【0015】
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
【0016】
である。
【0017】
本開示はまた、化合物において1または1より多くの位置で富化された同位体を含む、本開示の化合物である、同位体が富化された化合物を提供する。
【0018】
本開示はまた、本開示の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグおよび少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物を提供する。
【0019】
本開示はまた、C型肝炎(HCV)を処置する際に使用するための薬学的組成物を提供する。1つの実施形態において、この組成物は、HCVを処置するための、少なくとも1種のさらなる治療剤を含有する。1つの実施形態において、この治療剤は、リバビリン、NS3プロテアーゼ阻害剤、HCV NS5Bポリメラーゼのヌクレオシド阻害剤もしくはヌクレオチド阻害剤、α−グルコシダーゼ1阻害剤、ヘパトプロテクタント(hepatoprotectant)、HCVポリメラーゼの非ヌクレオシド阻害剤、またはこれらの組み合わせから選択される。1つの実施形態において、この組成物は、HCV NS5Bポリメラーゼのヌクレオシド阻害剤もしくはヌクレオチド阻害剤をさらに含有する。1つの実施形態において、このHCV NS5Bポリメラーゼのヌクレオシド阻害剤もしくはヌクレオチド阻害剤は、リバビリン、ビラミジン(viramidine)、レボビリン(levovirin)、L−ヌクレオシド、またはイサトリビン(isatoribine)から選択される。
【0020】
1つの実施形態において、本明細書中に記載されるような化合物、およびHCV NS5Bポリメラーゼの少なくとも1種のヌクレオシド阻害剤もしくはヌクレオチド阻害剤、および少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物が提供される。1つの実施形態において、この組成物は、インターフェロン、PEG化インターフェロン、リバビリンまたはこれらの組み合わせをさらに含有する。1つの実施形態において、このHCV NS5Bポリメラーゼのヌクレオシド阻害剤またはヌクレオチド阻害剤は、ソホスブビル(sofosbuvir)である。1つの実施形態において、本明細書中に記載されるような化合物と、少なくとも1種のNS3プロテアーゼ阻害剤と、少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアとを含有する、薬学的組成物が提供される。1つの実施形態において、この組成物は、ソホスブビルをさらに含有する。
【0021】
本開示はまた、インターフェロンまたはPEG化インターフェロンをさらに含有する、薬学的組成物を提供する。
【0022】
本開示はまた、ヌクレオシドアナログをさらに含有する、薬学的組成物を提供する。
【0023】
本開示はまた、上記ヌクレオシドアナログがリバビリン、ビラミジン、レボビリン、L−ヌクレオシド、およびイサトリビンから選択され、そして上記インターフェロンがα−インターフェロンまたはPEG化α−インターフェロンである、薬学的組成物を提供する。
【0024】
本開示はまた、C型肝炎を処置する方法を提供し、この方法は、治療有効量の本開示の化合物を含有する薬学的組成物をヒト患者に投与する工程を包含する。
【0025】
本開示はまた、HCVを阻害する方法を提供し、この方法は、HCV活性に関連する状態に罹患している哺乳動物に、HCVを阻害するために有効な量の本開示の化合物を投与する工程を包含する。
【0026】
本開示はまた、医学治療において使用するため(例えば、HCV活性を阻害する際、またはHCV活性に関連する状態を処置する際に使用するため)の本開示の化合物、およびHCVを阻害するため、または哺乳動物におけるHCV活性に関連する状態の処置のために有用な医薬の製造のための、本開示の化合物の使用を提供する。
【0027】
本開示はまた、本開示の化合物を調製するために有用な、本明細書中に開示される合成プロセスおよび新規中間体を提供する。本開示の化合物のうちのいくつかは、本開示の他の化合物を調製するために有用である。別の局面において、本開示は、C型肝炎またはC型肝炎関連障害の予防処置または治療処置において使用するための、本開示の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩あるいはプロドラッグを提供する。
【0028】
別の局面において、本開示は、サンプル中でHCV活性を阻害する方法を提供し、この方法は、このサンプルを本発明の化合物で処理する工程を包含する。
【0029】
式(I)の化合物は、数種のHCV遺伝子型に対して有用な活性を有することが見出された。さらに、式(I)の特定の化合物は、例えばGT1における抵抗性変異体に対して、有意な効力を示す。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
式(I):
1a−V1a−C(=O)−P1a−W1a−P1b−C(=O)−V1b−E1b (I)
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグであって、式(I)において:
1a
【化168】
[この文献は図面を表示できません]


であり、そしてW1aは、1個または1個より多くのハロ、アルキル、ハロアルキル、必要に応じて置換されたアリール、必要に応じて置換された複素環、またはシアノで必要に応じて置換されており;
は、−O−CH−、−CH−O−、−O−C(=O)−、または−C(=O)−O−であり;
は、−CH−CH−、または−CH=CH−であり;
1aおよびP1bは各々独立して:
【化169】
[この文献は図面を表示できません]

であり;
1aおよびV1bは各々独立して:
【化170】
[この文献は図面を表示できません]

であり;
ただし、V1aおよびV1bのうちの少なくとも一方は
【化171】
[この文献は図面を表示できません]

であり;
1aおよびE1bは各々独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)、または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であるか;あるいはE1a−V1aが一緒になったものは、R9aであるか;あるいはE1b−V1bが一緒になったものは、R9bであり;そして
9aおよびR9bは各々独立して:
【化172】
[この文献は図面を表示できません]

である、
化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグ。
(項目2)
式:
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
【化174】
[この文献は図面を表示できません]

を有し、ここで式A1、A2、A3、およびA4に示されるイミダゾール環は、1個または1個より多くのハロ、ハロアルキル、シアノ、またはアルキルで必要に応じて置換されている、前出の項目のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグ。
(項目3)
式:
【化175】
[この文献は図面を表示できません]

を有し、ここで式A2およびA4に示されるイミダゾール環は、1個または1個より多くのハロ、ハロアルキル、シアノ、またはアルキルで必要に応じて置換されている、前出の項目のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグ。
(項目4)
1aおよびP1bは各々独立して:
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
である、前出の項目のいずれかに記載の化合物。
(項目5)
1aおよびV1bは各々独立して:
【化177】
[この文献は図面を表示できません]

であり;
ただし、V1aおよびV1bのうちの少なくとも一方は
【化178】
[この文献は図面を表示できません]

である、前出の項目のいずれかに記載の化合物。
(項目6)
1a
【化179】
[この文献は図面を表示できません]


であり、そしてW1aは、1個または1個より多くのハロ、アルキル、ハロアルキル、またはシアノで必要に応じて置換されており;
は、−O−CH−、または−CH−O−であり;
は、−CH−CH−、または−CH=CH−であり;
1aおよびP1bは各々独立して:
【化180】
[この文献は図面を表示できません]

であり;
1aおよびV1bは各々独立して:
【化181】
[この文献は図面を表示できません]

であり;
ただし、V1aおよびV1bのうちの少なくとも一方は
【化182】
[この文献は図面を表示できません]

であり;
1aおよびE1bは各々独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)、または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であるか;あるいはE1a−V1aが一緒になったものは、R9aであるか;あるいはE1b−V1bが一緒になったものは、R9bであり;そして
9aおよびR9bは各々独立して:
【化183】
[この文献は図面を表示できません]

である、項目1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグ。
(項目7)
1aおよびV1bのうちの一方は:
【化184】
[この文献は図面を表示できません]

であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【化185】
[この文献は図面を表示できません]

である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目8)
1aおよびV1bのうちの一方は:
【化186】
[この文献は図面を表示できません]


であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【化187】
[この文献は図面を表示できません]

である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目9)
1aおよびV1bのうちの一方は:
【化188】
[この文献は図面を表示できません]


であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【化189】
[この文献は図面を表示できません]

である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目10)
1aおよびV1bのうちの一方は:
【化190】
[この文献は図面を表示できません]


であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【化191】
[この文献は図面を表示できません]

である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目11)
1aおよびV1bのうちの一方は:
【化192】
[この文献は図面を表示できません]


であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【化193】
[この文献は図面を表示できません]

である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目12)
1aおよびV1bのうちの一方は:
【化194】
[この文献は図面を表示できません]


であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【化195】
[この文献は図面を表示できません]

である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目13)
1aおよびV1bのうちの一方は:
【化196】
[この文献は図面を表示できません]


であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【化197】
[この文献は図面を表示できません]

である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目14)
1aおよびV1bのうちの一方は:
【化198】
[この文献は図面を表示できません]


であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【化199】
[この文献は図面を表示できません]

である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目15)
1aおよびV1bのうちの一方は:
【化200】
[この文献は図面を表示できません]


であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【化201】
[この文献は図面を表示できません]

である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目16)
1aおよびP1bは各々独立して:
【化202】
[この文献は図面を表示できません]

である、前出の項目のいずれかに記載の化合物。
(項目17)
1aおよびV1bのうちの一方は:
【化203】
[この文献は図面を表示できません]


である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目18)
1aとV1bとの両方が:
【化204】
[この文献は図面を表示できません]


である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目19)
1aおよびV1bのうちの一方は:
【化205】
[この文献は図面を表示できません]


である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目20)
1aとV1bとの両方が:
【化206】
[この文献は図面を表示できません]


である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目21)
1aおよびV1bのうちの一方は:
【化207】
[この文献は図面を表示できません]


であり、ただし、結合(a)は、E1aまたはE1bに結合しており、そして結合(b)は、式(1)または(A1、A2、A3、もしくはA4)の−C(=O)−基に結合している、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目22)
1aおよびV1bのうちの一方は:
【化208】
[この文献は図面を表示できません]


であり、ただし、結合(a)は、E1aまたはE1bに結合しており、そして結合(b)は、式(1)または(A1、A2、A3、もしくはA4)の−C(=O)−基に結合している、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目23)
1aおよびV1bのうちの一方は:
【化209】
[この文献は図面を表示できません]


であり、ただし、結合(a)は、E1aまたはE1bに結合しており、そして結合(b)は、式(1)または(A1、A2、A3、もしくはA4)の−C(=O)−基に結合している、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目24)
1aおよびV1bのうちの一方は:
【化210】
[この文献は図面を表示できません]


であり、ただし、結合(a)は、E1aまたはE1bに結合しており、そして結合(b)は、式(1)または(A1、A2、A3、もしくはA4)の−C(=O)−基に結合している、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目25)
1aおよびP1bのうちの一方は:
【化211】
[この文献は図面を表示できません]


である、項目1〜24のいずれか1項に記載の化合物。
(項目26)
1aおよびP1bのうちの一方は:
【化212】
[この文献は図面を表示できません]


である、項目1〜24のいずれか1項に記載の化合物。
(項目27)
1aとP1bとの両方が:
【化213】
[この文献は図面を表示できません]


である、項目1〜24のいずれか1項に記載の化合物。
(項目28)
−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−は各々独立して:
【化214】
[この文献は図面を表示できません]
【化215】
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であり、
ただし、V1aおよびV1bのうちの少なくとも一方は
【化216】
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である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目29)
−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−は各々独立して:
【化217】
[この文献は図面を表示できません]

であり、
ただし、V1aおよびV1bのうちの少なくとも一方は
【化218】
[この文献は図面を表示できません]

である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目30)
−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−のうちの一方は:
【化219】
[この文献は図面を表示できません]
【化220】
[この文献は図面を表示できません]

であり、
そして−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−のうちの他方は:
【化221】
[この文献は図面を表示できません]

である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目31)
−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−のうちの一方は:
【化222】
[この文献は図面を表示できません]

であり;
そして−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−のうちの他方は:
【化223】
[この文献は図面を表示できません]

である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目32)
−V1a−C(=O)−P1a−と−P1b−C(=O)−V1b−との両方が:
【化224】
[この文献は図面を表示できません]


である、項目1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
(項目33)
1aおよびE1bのうちの少なくとも一方は、−N(H)(アルコキシカルボニル)である、前出の項目のいずれかに記載の化合物。
(項目34)
1aとE1bとの両方が−N(H)(アルコキシカルボニル)である、前出の項目のいずれかに記載の化合物。
(項目35)
1aおよびE1bのうちの少なくとも一方は、−N(H)C(=O)OMeである、前出の項目のいずれかに記載の化合物。
(項目36)
1aとE1bとの両方が−N(H)C(=O)OMeである、前出の項目のいずれかに記載の化合物。
(項目37)
【化225】
[この文献は図面を表示できません]
【化226】
[この文献は図面を表示できません]
【化227】
[この文献は図面を表示できません]
【化228】
[この文献は図面を表示できません]

からなる群より選択される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグ。
(項目38)
【化229】
[この文献は図面を表示できません]
【化230】
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【化231】
[この文献は図面を表示できません]
【化232】
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からなる群より選択される化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグ。
(項目39)
式:
【化233】
[この文献は図面を表示できません]


を有する化合物。
(項目40)
式:
【化234】
[この文献は図面を表示できません]


を有する化合物。
(項目41)
前出の項目のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグ;および少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物。
(項目42)
障害C型肝炎(HCV)を処置する際に使用するための、項目41に記載の薬学的組成物。
(項目43)
HCVを処置するための少なくとも1種のさらなる治療剤をさらに含有する、項目41に記載の薬学的組成物。
(項目44)
前記さらなる治療剤が、リバビリン、NS3プロテアーゼ阻害剤、HCV NS5Bポリメラーゼのヌクレオシド阻害剤またはヌクレオチド阻害剤、α−グルコシダーゼ1阻害剤、ヘパトプロテクタント、HCVポリメラーゼの非ヌクレオシド阻害剤、あるいはこれらの組み合わせから選択される、項目43に記載の薬学的組成物。
(項目45)
HCV NS5Bポリメラーゼのヌクレオシド阻害剤またはヌクレオチド阻害剤をさらに含有する、項目41に記載の薬学的組成物。
(項目46)
前記HCV NS5Bポリメラーゼのヌクレオシド阻害剤またはヌクレオチド阻害剤は、リバビリン、ビラミジン、レボビリン、L−ヌクレオシド、またはイサトリビンから選択される、項目45に記載の薬学的組成物。
(項目47)
項目1〜41に記載の化合物、HCV NS5Bポリメラーゼの少なくとも1種のヌクレオシド阻害剤またはヌクレオチド阻害剤、および少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物。
(項目48)
インターフェロン、PEG化インターフェロン、リバビリンまたはこれらの組み合わせをさらに含有する、項目47に記載の薬学的組成物。
(項目49)
前記HCV NS5Bポリメラーゼのヌクレオシド阻害剤またはヌクレオチド阻害剤は、ソホスブビルである、項目47〜48のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目50)
項目1〜41に記載の化合物、少なくとも1種のNS3プロテアーゼ阻害剤、および少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物。
(項目51)
ソホスブビルをさらに含有する、項目50に記載の薬学的組成物。
(項目52)
C型肝炎を処置する方法であって、該方法は、ヒト患者に、治療有効量の項目1〜41のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグを含有する薬学的組成物を投与する工程を包含する、方法。
(項目53)
前記患者に、インターフェロンまたはPEG化インターフェロンを投与する工程をさらに包含する、項目52に記載の方法。
(項目54)
前記患者にリバビリンを投与する工程をさらに包含する項目52〜53のいずれか1項に記載の方法。
(項目55)
医学治療において使用するための、項目1〜41のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグ。
【発明を実施するための形態】
【0030】
詳細な説明
ここで本開示の特定の実施形態が詳細に参照され、その例が付随する構造および式に図示される。本開示は、列挙される実施形態に関連して記載されるが、これらの実施形態は、本開示をこれらの実施形態に限定することを意図されないことが理解される。そうではなく、本開示は、これらの実施形態により規定されるような本開示の範囲に入り得る、全ての代替例、改変物、および等価物を網羅することが意図される。
【0031】
化合物
本明細書中で式(I)について定義される「P」基(例えば、P1aおよびP1b)は、式(I)の−C(=O)−への1つの結合、およびW1a基への1つの結合を有する。P基の窒素は式(I)の−C(=O)−基に結合していること、およびP基の炭素はW1a基に結合していることが、理解されるべきである。
【0032】
【化6】
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【0033】
1a基において、Y基が存在する。このY基が−O−CH−基、または−CH−O−基と定義される場合、これらのY基は、方向性を有する。Y基は、それぞれが描かれる方向と同じ左から右への方向で、W1aに結合する。従って、例えば、Yが−O−CH−である場合、以下の構造:
【0034】
【化7】
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【0035】
の方向性が意図される。
【0036】
例えば、Yが−CH−O−である場合、以下の構造:
【0037】
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
【0038】
の方向性が意図される。
【0039】
構造Iにおいて、W1a基は、Iにおいて描かれるような、そしてW1aが描かれるような、左から右への方向性を有する。
【0040】
1a−V1a−C(=O)−P1a−W1a−P1b−C(=O)−V1b−E1b (I)
ここで:
1a
【0041】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0042】
である。
【0043】
例えば、P1a基はW1aのイミダゾール基に結合しており、そしてP1b基はW1aの五環式環系に結合している。
【0044】
「アルキル」とは、直鎖、第二級、第三級または環状の炭素原子を含む、C〜C18の炭化水素である。例は、メチル(Me、−CH)、エチル(Et、−CHCH)、1−プロピル(n−Pr、n−プロピル、−CHCHCH)、2−プロピル(i−Pr、i−プロピル、−CH(CH)、1−ブチル(n−Bu、n−ブチル、−CHCHCHCH)、2−メチル−1−プロピル(i−Bu、i−ブチル、−CHCH(CH)、2−ブチル(s−Bu、s−ブチル、−CH(CH)CHCH)、2−メチル−2−プロピル(t−Bu、t−ブチル、−C(CH)、1−ペンチル(n−ペンチル、−CHCHCHCHCH)、2−ペンチル(−CH(CH)CHCHCH)、3−ペンチル(−CH(CHCH)、2−メチル−2−ブチル(−C(CHCHCH)、3−メチル−2−ブチル(−CH(CH)CH(CH)、3−メチル−1−ブチル(−CHCHCH(CH)、2−メチル−1−ブチル(−CHCH(CH)CHCH)、1−ヘキシル(−CHCHCHCHCHCH)、2−ヘキシル(−CH(CH)CHCHCHCH)、3−ヘキシル(−CH(CHCH)(CHCHCH))、2−メチル−2−ペンチル(−C(CHCHCHCH)、3−メチル−2−ペンチル(−CH(CH)CH(CH)CHCH)、4−メチル−2−ペンチル(−CH(CH)CHCH(CH)、3−メチル−3−ペンチル(−C(CH)(CHCH)、2−メチル−3−ペンチル(−CH(CHCH)CH(CH)、2,3−ジメチル−2−ブチル(−C(CHCH(CH)、3,3−ジメチル−2−ブチル(−CH(CH)C(CH、およびシクロプロピルメチル
【0045】
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0046】
である。
【0047】
「アルケニル」とは、直鎖、第二級、第三級または環状の炭素原子を含み、少なくとも1個の不飽和部位(すなわち、炭素−炭素のsp二重結合)を有する、C〜C18の炭化水素である。例としては、エチレンまたはビニル(−CH=CH)、アリル(−CHCH=CH)、シクロペンテニル(−C)、および5−ヘキセニル(−CHCHCHCHCH=CH)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0048】
「アルキニル」とは、直鎖、第二級、第三級または環状の炭素原子を含み、少なくとも1個の不飽和部位(すなわち、炭素−炭素のsp三重結合)を有する、C〜C18の炭化水素である。例としては、アセチレン型(−C≡CH)およびプロパルギル(−CHC≡CH)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0049】
「アルキレン」とは、飽和の、分枝鎖または直鎖または環状の、1個〜18個の炭素原子の炭化水素基であって、親アルカンの同じ炭素原子または2個の異なる炭素原子からの2個の水素原子の除去により得られる2個の一価基中心を有するものをいう。代表的なアルキレン基としては、メチレン(−CH−)、1,2−エチル(−CHCH−)、1,3−プロピル(−CHCHCH−)、および1,4−ブチル(−CHCHCHCH−)などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0050】
「アルケニレン」とは、不飽和の、分枝鎖または直鎖または環状の、2個〜18個の炭素原子の炭化水素基であって、親アルケンの同じ炭素原子または2個の異なる炭素原子からの2個の水素原子の除去により得られる2個の一価基中心を有するものをいう。代表的なアルケニレン基としては、1,2−エチレン(−CH=CH−)が挙げられるが、これに限定されない。
【0051】
「アルキニレン」とは、不飽和の、分枝鎖または直鎖または環状の、2個〜18個の炭素原子の炭化水素基であって、親アルキンの同じ炭素原子または2個の異なる炭素原子からの2個の水素原子の除去により得られる2個の一価基中心を有するものをいう。代表的なアルキニレン基としては、アセチレン(−C≡C−)、プロパルギル(−CHC≡C−)、および4−ペンチニル(−CHCHCHC≡CH)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0052】
用語「アルコキシ」または「アルキルオキシ」とは、本明細書中で使用される場合、親分子部分に酸素原子を介して結合している、アルキル基をいう。
【0053】
用語「アルコキシカルボニル」とは、本明細書中で使用される場合、親分子部分にカルボニル部分を介して結合している、アルコキシ基をいう。
【0054】
用語「シクロアルキル」とは、本明細書中で使用される場合、3個〜7個の炭素原子を有し、そしてヘテロ原子を有さない、飽和単環式炭化水素環系をいう。シクロアルキル基の代表的な例としては、シクロプロピル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。本開示のシクロアルキル基は、アルコキシ、アルキル、アリール、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、および−NRから独立して選択される1個、2個、3個、4個、または5個の置換基で必要に応じて置換されており、ここでアリールおよびヘテロシクリルは、さらに、アルコキシ、アルキル、シアノ、ハロ、ハロアルコキシ、ハロアルキル、ヒドロキシ、およびニトロから独立して選択される1個、2個、または3個の置換基で必要に応じて置換される。
【0055】
用語「シクロアルキルカルボニル」とは、本明細書中で使用される場合、親分子部分にカルボニル基を介して結合している、シクロアルキル基をいう。
【0056】
用語「シクロアルキルオキシ」とは、本明細書中で使用される場合、親分子部分に酸素原子を介して結合している、シクロアルキル基をいう。
【0057】
用語「シクロアルキルオキシカルボニル」とは、本明細書中で使用される場合、親分子部分にカルボニル基を介して結合している、シクロアルキルオキシ基をいう。
【0058】
「アリール」とは、親芳香環系の1個の炭素原子から1個の水素原子を除去することにより得られる、6個〜20個の炭素原子の一価芳香族炭化水素基を意味する。代表的なアリール基としては、ベンゼン、置換ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、およびビフェニルなどから誘導される基が挙げられるが、これらに限定されない。
【0059】
「アリールアルキル」とは、炭素原子(代表的には、末端炭素原子すなわちsp炭素原子)に結合している水素原子のうちの1個がアリール基で置き換えられている、非環状アルキル基をいう。代表的なアリールアルキル基としては、ベンジル、2−フェニルエタン−1−イル、ナフチルメチル、2−ナフチルエタン−1−イル、ナフトベンジル、および2−ナフトフェニルエタン−1−イルなどが挙げられるが、これらに限定されない。このアリールアルキル基は、6個〜20個の炭素原子を含み、例えば、このアリールアルキル基のアルキル部分(アルカニル基、アルケニル基またはアルキニル基が挙げられる)は、1個〜6個の炭素原子であり、そしてそのアリール部分は、5個〜14個の炭素原子である。
【0060】
「置換アルキル」、「置換アリール」、および「置換アリールアルキル」とは、1個または1個より多くの水素原子が各々独立して、非水素置換基で置き換えられている、アルキル、アリール、およびアリールアルキルをそれぞれ意味する。代表的な置換基としては、ハロ(例えば、F、Cl、Br、I)、−R、−OR、−SR、−NR、−CF、−CCl、−OCF、−CN、−NO、−N(R)C(=O)R、−C(=O)R、−OC(=O)R、−C(O)OR、−C(=O)NRR、−S(=O)R、−S(=O)OR、−S(=O)R、−OS(=O)OR、−S(=O)NRR(各Rは独立して、−H、アルキル、アリール、アリールアルキル、または複素環である)が挙げられるが、これらに限定されない。アルキレン基、アルケニレン基、およびアルキニレン基もまた、同様に置換され得る。
【0061】
式(I)の化合物の特定の部分に関して、用語「必要に応じて置換された」(例えば、必要に応じて置換されたアリール基)とは、0個、1個、2個、またはより多くの置換基を有する部分をいう。
【0062】
環構造における記号「-----」は、結合が単結合または二重結合であることを意味する。非限定的な例において、
【0063】
【化11】
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【0064】
「ハロアルキル」は、本明細書中で使用される場合、1個または1個より多くのハロゲン(例えば、F、Cl、Br、またはI)で置換されているアルキル基を包含する。ハロアルキルの代表的な例としては、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、および2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチルが挙げられる。
【0065】
「複素環」または「ヘテロシクリル」は、本明細書中で使用される場合、例としてであって限定ではなく、Paquette,Leo A.;Principles of Modern Heterocyclic Chemistry(W.A.Benjamin,New York,1968),特に第1章、第3章、第4章、第6章、第7章、および第9章;The Chemistry of Heterocyclic Compounds,A Series of Monographs”(John Wiley & Sons,New York,1950から現在まで),特に第13巻、第14巻、第16巻、第19巻、および第28巻;ならびにJ.Am.Chem.Soc.(1960)82:5566に記載される複素環を包含する。1つの特定の実施形態において、「複素環」は、1個または1個より多く(例えば、1個、2個、3個、または4個)の炭素原子がヘテロ原子(例えば、O、N、またはS)で置き換えられている、本明細書中で定義されるような「炭素環」を包含する。用語複素環はまた、少なくとも1個の複素環式環が芳香族である複素環である、「ヘテロアリール」を包含する。
【0066】
複素環の例としては、例としてであって限定ではなく、ピリジル、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル(ピペリジル)、チアゾリル、テトラヒドロチオフェニル、硫黄が酸化されたテトラヒドロチオフェニル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、チアナフタレニル、インドリル、インドレニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ピペリジニル、4−ピペリドニル、ピロリジニル、2−ピロリドニル、ピロリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロイソキノリニル、オクタヒドロイソキノリニル、アゾシニル、トリアジニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、チエニル、チアントレニル、ピラニル、イソベンゾフラニル、クロメニル、キサンテニル、フェノキサチニル、2H−ピロリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H−インドリル、1H−インダゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、4H−カルバゾリル、カルバゾリル、β−カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フラザニル、フェノキサジニル、イソクロマニル、クロマニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペラジニル、インドリニル、イソインドリニル、キヌクリジニル、モルホリニル、オキサゾリジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、オキサインドリル、ベンゾオキサゾリニル、イサチノイル、およびビス−テトラヒドロフラニル:
【0067】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0068】
が挙げられる。
【0069】
例としてであって限定ではなく、炭素で結合した複素環は、ピリジンの2位、3位、4位、5位、または6位、ピリダジンの3位、4位、5位、または6位、ピリミジンの2位、4位、5位、または6位、ピラジンの2位、3位、5位、または6位、フラン、テトラヒドロフラン、チオフラン、チオフェン、ピロールまたはテトラヒドロピロールの2位、3位、4位、または5位、オキサゾール、イミダゾールまたはチアゾールの2位、4位、または5位、イソオキサゾール、ピラゾール、またはイソチアゾールの3位、4位、または5位、アジリジンの2位または3位、アゼチジンの2位、3位、または4位、キノリンの2位、3位、4位、5位、6位、7位、または8位、あるいはイソキノリンの1位、3位、4位、5位、6位、7位、または8位で結合する。なおより代表的には、炭素で結合した複素環としては、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、5−ピリジル、6−ピリジル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、5−ピリダジニル、6−ピリダジニル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル、2−ピラジニル、3−ピラジニル、5−ピラジニル、6−ピラジニル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、または5−チアゾリルが挙げられる。
【0070】
例としてであって限定ではなく、窒素で結合した複素環は、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2−ピロリン、3−ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2−イミダゾリン、3−イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドール、インドリン、1H−インダゾールの1位、イソインドールまたはイソインドリンの2位、モルホリンの4位、およびカルバゾール、またはβ−カルボリンの9位で結合する。なおより代表的には、窒素で結合した複素環としては、1−アジリジル、1−アゼチジル、1−ピロリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリル、および1−ピペリジニルが挙げられる。
【0071】
「炭素環」とは、約25個までの炭素原子を有する、飽和、不飽和または芳香族の環をいう。代表的に、炭素環は、単環としては約3個〜7個の炭素原子、二環としては約7個〜12個の炭素原子、そして多環としては約25個までの炭素原子を有する。単環式炭素環は、代表的に、3個〜6個の環原子、なおより代表的には5個または6個の環原子を有する。二環式炭素環は、代表的に、7個〜12個の環原子(例えば、ビシクロ[4,5]系、ビシクロ[5,5]系、ビシクロ[5,6]系またはビシクロ[6,6]系として配置される)、あるいは9個または10個の環原子(ビシクロ[5,6]系またはビシクロ[6,6]系として配置される)を有する。用語炭素環は、飽和または不飽和の炭素環である、「シクロアルキル」を包含する。単環式炭素環の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1−シクロペンタ−1−エニル、1−シクロペンタ−2−エニル、1−シクロペンタ−3−エニル、シクロヘキシル、1−シクロヘキサ−1−エニル、1−シクロヘキサ−2−エニル、1−シクロヘキサ−3−エニル、フェニル、スピリル(spiryl)およびナフチルが挙げられる。
【0072】
用語「アミノ」とは、本明細書中で使用される場合、−NHをいう。
【0073】
用語「キラル」とは、鏡像パートナーと重なり合わない性質を有する分子をいい、一方で、用語「アキラル」とは、鏡像パートナーと重なり合う分子をいう。
【0074】
用語「立体異性体」とは、同じ化学構造を有するが、空間中での原子または基の配置に関して異なる化合物をいう。
【0075】
「ジアステレオマー」とは、2個または2個より多くのキラル中心を有し、そして分子が互いに鏡像ではない、立体異性体をいう。ジアステレオマーは、異なる物理特性(例えば、融点、沸点、スペクトル特性、および反応性)を有する。ジアステレオマーの混合物は、高分解能分析手順(例えば、電気泳動およびクロマトグラフィー)で分離され得る。
【0076】
「エナンチオマー」とは、互いに重なり合わない鏡像である、1つの化合物の2つの立体異性体をいう。
【0077】
用語「処置」または「処置する」とは、疾患または状態に関連する場合、その疾患または状態が起こることを予防すること、その疾患または状態を阻止すること、その疾患または状態を排除すること、および/あるいはその疾患または状態の1つまたは1つより多くの症状を軽減することを包含する。
【0078】
本明細書中で使用される、立体化学の定義および慣習は、一般に、S.P.Parker編,McGraw−Hill Dictionary of Chemical Terms(1984)McGraw−Hill Book Company,New York;ならびにEliel,E.およびWilen,S.,Stereochemistry of Organic Compounds(1994)John Wiley & Sons,Inc.,New Yorkに従う。多くの有機化合物は、光学的に活性な形態で存在する。すなわち、面偏光された光の面を回転させる能力を有する。光学的に活性な化合物を記載する際に、接頭語(DおよびL)または(RおよびS)が、分子のキラル中心の周りでの絶対配置を記載するために、使用される。接頭語dおよびlまたは(+)および(−)は、面偏光された光の、その化合物による回転の符号を表わすために使用され、(−)またはlは、その化合物が左旋性であることを意味する。(+)またはdの接頭語を有する化合物は、右旋性である。所定の化学構造について、これらの立体異性体は、互いに鏡像であること以外は同一である。特定の立体異性体はまた、エナンチオマーと称され得、そしてこのような異性体の混合物はしばしば、エナンチオマー混合物と呼ばれる。エナンチオマーの50:50混合物は、ラセミ混合物またはラセミ体と称され、これらは、化学反応またはプロセスにおいて、立体選択性も立体特異性もなかった場合に、起こり得る。用語「ラセミ混合物」および「ラセミ体」は、2つのエナンチオマー種の等モル混合物(光学活性を有さない)をいう。本開示は、本明細書中に記載される化合物の全ての立体異性体を包含する。
【0079】
プロドラッグ
用語「プロドラッグ」とは、本明細書中で使用される場合、生物学的系に投与されると、HCV活性を阻害する本開示の化合物(「活性阻害性化合物」)を生成する、任意の化合物をいう。この化合物は、(i)自発的化学反応(単数または複数)、(ii)酵素により触媒される化学反応(単数または複数)、(iii)光分解、および/または(iv)代謝による化学反応(単数または複数)の結果として、プロドラッグから形成され得る。
【0080】
「プロドラッグ部分」とは、代謝中にか、全身でか、細胞内でか、加水分解によってか、酵素切断によってか、または他の何らかのプロセスによって、活性阻害性化合物から分離する、不安定な官能基をいう(Bundgaard,Hans,「Design and Application of Prodrugs」A Textbook of Drug Design and Development(1991),P.Krogsgaard−LarsenおよびH.Bundgaard編,Harwood Academic Publishers,pp.113−191)。本開示のプロドラッグ化合物との酵素により活性化される機構が可能な酵素としては、アミダーゼ、エステラーゼ、微生物酵素、ホスホリパーゼ、コリンエステラーゼ、およびホスファーゼ(phosphase)が挙げられるが、これらに限定されない。プロドラッグ部分は、薬物の送達、バイオアベイラビリティおよび効力を最適にするために、溶解度、吸収および親油性を増強するように働き得る。プロドラッグ部分は、活性な代謝産物または薬物自体を含み得る。
【0081】
例示的なプロドラッグ部分としては、加水分解感受性または不安定なアシルオキシメチルエステル−CHOC(=O)R99およびアシルオキシメチルカーボネート−CHOC(=O)OR99が挙げられ、ここでR99は、C〜Cアルキル、C〜C置換アルキル、C〜C20アリールまたはC〜C20置換アリールである。アシルオキシアルキルエステルは、最初、カルボン酸についてのプロドラッグストラテジーとして使用され、次いで、ホスフェートおよびホスホネートに応用された(Farquharら(1983)J.Pharm.Sci.72:324;また、米国特許第4816570号、同第4968788号、同第5663159号および同第5792756号により)。引き続いて、アシルオキシアルキルエステルは、ホスホン酸を細胞膜を横切って送達し、そして経口バイオアベイラビリティを増強するために、使用された。アシルオキシアルキルエステルに近い改変物である、アルコキシカルボニルオキシアルキルエステル(カーボネート)もまた、本開示の組み合わせの化合物におけるプロドラッグとして、経口バイオアベイラビリティを増強し得る。例示的なアシルオキシメチルエステルは、ピバロイルオキシメトキシ(POM)(−CHOC(=O)C(CH)である。例示的なアシルオキシメチルカーボネートプロドラッグ部分は、ピバロイルオキシメチルカーボネート(POC)(−CHOC(=O)OC(CH)である。
【0082】
保護基
本開示の文脈において、保護基は、プロドラッグ部分および化学的保護基を包含する。
【0083】
「保護基」とは、官能基の特性、または化合物全体の特性をマスクまたは変更する、化合物の部分をいう。化学的保護基および保護/脱保護のストラテジーは、当該分野において周知である。例えば、Protective Groups in Organic Chemistry,Theodora W.Greene,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1991を参照のこと。保護基はしばしば、特定の官能基の反応性をマスクして、所望の化学反応の効率を補助するため(例えば、化学結合を順番に、計画された様式で形成および破壊するため)に、利用される。化合物の官能基の保護は、保護される官能基の反応性以外に、他の物理特性(例えば、極性、親油性(疎水性)、および一般的な分析道具により測定され得る他の特性)を変化させる。化学的に保護された中間体は、単独で生物学的に活性であっても不活性であってもよい。
【0084】
保護された化合物はまた、インビトロおよびインビボで、変化したかまたはある場合には最適化された特性(例えば、細胞膜の通過、および酵素分解または金属イオン封鎖に対する抵抗性)を示し得る。この役割において、意図される治療効果を有する保護された化合物は、プロドラッグと称され得る。保護基の別の機能は、親薬物をプロドラッグに転換し、これによってこのプロドラッグのインビボでの転換の際に、この親薬物が放出されることである。活性プロドラッグは、親薬物より効果的に吸収され得るので、プロドラッグは、インビボで親薬物より高い効力を有し得る。保護基は、化学中間体の例においてはインビトロで、またはプロドラッグの場合においてはインビボでの、いずれかで除去される。化学中間体の場合、脱保護後に得られるプロドラッグ(例えば、アルコール)が生理学的に受容可能であることは、特に重要ではないが、一般に、プロドラッグが薬理学的に無害であれば、より望ましい。
【0085】
保護基は、利用可能であり、一般的に公知であり、一般的に使用されており、そして合成手順(すなわち、本開示の化合物を調製するための経路または方法)の間に、保護された基との副反応を防止するために、必要に応じて使用される。大部分は、どの基を保護するか、いつ保護するか、および化学的保護基「PG」の性質に関する決定は、保護されるべき反応の化学(例えば、酸性であるか、塩基性であるか、酸化性であるか、還元性であるか、他の条件であるか)、および意図される合成の方向に依存する。化合物が複数のPGで置換される場合、これらのPGは、必ずしも同じである必要はなく、そして一般には同じではない。一般に、PGは、カルボキシル基、ヒドロキシル基、チオ基、またはアミノ基などの官能基を保護し、これによって、副反応を防止するため、または合成効率を他の方法で改善するために、使用される。遊離脱保護基を得るための脱保護の順序は、意図される合成の方向および遭遇する反応条件に依存し、そして技術者により決定されるような任意の順序で行われ得る。
【0086】
本開示の化合物の種々の官能基は、保護され得る。例えば、−OH基(ヒドロキシルであれ、カルボン酸であれ、ホスホン酸であれ、他の官能基であれ)のための保護基としては、「エステル基またはエステル形成基」が挙げられる。エステル基またはエステル形成基は、本明細書中に記載される合成スキームにおいて、化学的保護基として機能し得る。しかし、いくつかのヒドロキシル保護基およびチオ保護基は、当業者により理解されるように、エステル基でもエステル形成基でもなく、そして以下で議論されるアミドと一緒に含まれる。
【0087】
非常に多数のヒドロキシル保護基およびアミド形成基、ならびに対応する化学切断反応は、Protective Groups in Organic Synthesis,Theodora W.Greene(John Wiley & Sons,Inc.,New York,1991,ISBN 0−471−62301−6)(「Greene」)に記載されている。Kocienski,Philip J.;Protecting Groups(Georg Thieme Verlag Stuttgart,New York,1994)(これは、その全体が本明細書中に参考として援用される)もまた参照のこと。特に、第1章,Protecting Groups:An Overview,1−20頁,第2章,Hydroxyl Protecting Groups,21−94頁,第3章,Diol Protecting Groups,95−117頁,第4章,Carboxyl Protecting Groups,118−154頁,第5章,Carbonyl Protecting Groups,155−184頁。カルボン酸、ホスホン酸、ホスホネート、スルホン酸のための保護基、および酸のための他の保護基については、以下に記載されるように、Greeneを参照のこと。
【0088】
立体異性体
本開示の化合物は、キラル中心(例えば、キラル炭素原子またはキラルリン原子)を有し得る。従って、本開示の化合物は、全ての立体異性体(エナンチオマー、ジアステレオマー、およびアトロプ異性体を含む)を包含する。さらに、本開示の化合物は、任意の、または全ての不斉キラル原子における、富化または分割された光学異性体を包含する。換言すれば、描写から明らかなキラル中心は、非ラセミ混合物またはラセミ混合物として提供される。ラセミ混合物とジアステレオマー混合物との両方、および単離または合成された個々の光学異性体(実質的に、それらのエナンチオマーパートナーまたはジアステレオマーパートナーを含まない)は全て、本開示の範囲内である。これらのラセミ混合物は、周知の技術(例えば、光学的に活性な付加物(例えば、酸または塩基)と形成されたジアステレオマー塩の分離、引き続いて転換して光学的に活性な物質に戻すこと)によって、それらの個々の、実質的に光学的に純粋な異性体に分離される。ほとんどの例において、所望の光学異性体は、立体特異的反応によって、所望の出発物質の適切な立体異性体で開始して、またはエナンチオ選択的反応によって、合成される。
【0089】
本開示の化合物また、特定の場合において、互変異性体として存在し得る。1つの互変異性体のみが描写され得るが、全てのこのような形態は、本開示の範囲内であることが想定される。例えば、エン−アミン互変異性が、プリン系、ピリミジン系、イミダゾール系、グアニジン系、アミジン系、およびテトラゾール系について存在し得、そしてこれらの全ての可能な互変異性形態は、本開示の範囲内である。
【0090】
塩および水和物
本開示の化合物の生理学的または薬学的に受容可能な塩の例としては、適切な塩基(例えば、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)、アンモニウムおよびNX(ここでXはC〜Cアルキルである))から誘導された塩が挙げられる。水素原子またはアミノ基の生理学的に受容可能な塩としては、有機カルボン酸(例えば、酢酸、安息香酸、乳酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、マロン酸、リンゴ酸、イセチオン酸、ラクトビオン酸およびコハク酸);有機スルホン酸(例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸);ならびに無機酸(例えば、塩酸、硫酸、リン酸およびスルファミン酸)の塩が挙げられる。ヒドロキシ基の化合物の生理学的に受容可能な塩としては、適切な陽イオン(例えば、NaおよびNX(ここでXは独立して、HまたはC〜Cアルキル基から選択される))と組み合わせた、この化合物の陰イオンが挙げられる。
【0091】
治療用途のために、本開示の化合物の活性成分の塩は、代表的に、生理学的に受容可能である。すなわち、これらの塩は、生理学的に受容可能な酸または塩基から誘導された塩である。しかし、生理学的に受容可能ではない酸または塩基の塩もまた、例えば、生理学的に受容可能な化合物の調製または精製において、用途を見出し得る。生理学的に受容可能な塩または塩基から誘導されたのであってもそうでなくても、全ての塩が、本開示の範囲内である。
【0092】
金属塩は、代表的に、金属水酸化物を本開示の化合物と反応させることによって、調製される。この方法で調製される金属塩の例は、Li、Na、およびKを含む塩である。溶解度が低い金属塩は、適切な金属化合物の添加によって、溶解度が高い塩の溶液から沈殿し得る。
【0093】
さらに、塩は、特定の有機酸および無機酸(例えば、HCl、HBr、HSO、HPOまたは有機スルホン酸)を、塩基中心(代表的にはアミン)または酸性基に酸付加させることによって、形成され得る。最後に、本明細書中の組成物は、本開示の化合物を、その非イオン化形態で、および双性イオン形態で、および化学量論的量の水との水和物としての組み合わせで、含有することが理解されるべきである。
【0094】
親化合物と1種または1種より多くのアミノ酸との塩もまた、本開示の範囲内に含まれる。天然アミノ酸または合成アミノ酸の任意のものが適切であり、特に、タンパク質成分として見出される天然に存在するアミノ酸が適切であるが、このアミノ酸は代表的に、塩基性の基または酸性の基を含む側鎖を有するもの(例えば、リジン、アルギニンまたはグルタミン酸)、あるいは中性の基を含む側鎖を有するもの(例えば、グリシン、セリン、スレオニン、アラニン、イソロイシン、またはロイシン)である。
【0095】
HCVの阻害の方法
本開示の別の局面は、HCVの活性を阻害する方法に関し、この方法は、HCVを含有すると疑わされるサンプルを、本開示の化合物または組成物で処理する工程を包含する。
【0096】
本開示の処理する工程は、本開示の化合物をサンプルに添加する工程を包含するか、または組成物の前駆体をサンプルに添加する工程を包含する。この添加する工程は、上記のような任意の投与方法を包含する。
【0097】
所望であれば、化合物の添加後のHCVの活性が、任意の方法(HCV活性を検出する直接的方法および間接的方法が挙げられる)によって、観察され得る。HCV活性を検出する定量的方法、定性的方法、および半定量的方法が、全て想定される。代表的に、上記スクリーニング方法のうちの1つが適用されるが、他の任意の方法(例えば、生存生物の生理学的特性の観察)もまた適用可能である。
【0098】
多くの生物は、HCVを含む。本開示の化合物は、動物またはヒトにおける、HCV活性化に関連する状態の処置または予防において有用である。
【0099】
しかし、HCV活性を阻害し得る化合物をスクリーニングする際に、酵素アッセイの結果が細胞培養アッセイと常には相関しないかもしれないことを覚えておくべきである。従って、代表的に、細胞ベースのアッセイが主要なスクリーニング道具であるべきである。
【0100】
薬学的製剤
本開示の化合物は、従来のキャリアおよび賦形剤(これらは、通常の実施に従って選択される)と製剤化される。錠剤は、賦形剤、滑り剤、充填剤、および結合剤などを含有する。水性製剤は、滅菌形態で調製され、そして経口投与以外による送達が意図される場合、一般に、等張性である。全ての製剤は、必要に応じて、Handbook of Pharmaceutical Excipients(1986)に記載されるもののような賦形剤を含有する。賦形剤としては、アスコルビン酸および他の酸化防止剤、キレート剤(例えば、EDTA)、炭水化物(例えば、デキストリン、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース)、およびステアリン酸などが挙げられる。製剤のpHは、約3〜約11であるが、通常は約7〜10である。代表的に、化合物は、0.01ミリグラム〜2グラムの用量で投与される。1つの実施形態において、この用量は、約10ミリグラム〜450ミリグラムである。化合物は、1日に1回、2回または3回投与されることが想定される。
【0101】
活性成分が単独で投与されることが可能であるが、これらの活性成分を薬学的製剤として提供することが好ましくあり得る。本開示の製剤(獣医学用とヒトでの使用のためとの両方)は、少なくとも1種の本開示の化合物(本明細書中で活性成分と称される)を、そのための1種または1種より多くの受容可能なキャリア、および必要に応じて他の治療成分と一緒に、含有する。このキャリア(単数または複数)は、この製剤の他の成分と適合性であるという意味、およびそのレシピエントに対して生理学的に無害であるという意味で、「受容可能」でなければならない。
【0102】
これらの製剤としては、上記投与経路に適したものが挙げられる。これらの製剤は、好都合には、単位剤形で提供され得、そして薬局の分野において周知である方法のうちのいずれかによって、調製され得る。技術および製剤は、一般に、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Co.,Easton,PA)に見出される。このような方法は、活性成分を、1つまたは1つより多くの付属成分を構成するキャリアと合わせる工程を包含する。一般に、これらの製剤は、この活性成分を、液体キャリアまたは微細に分割した固体キャリア、あるいはこれらの両方と、均質に緊密に合わせ、次いで必要であれば、製品を形成することによって、調製される。
【0103】
経口投与に適した本開示の製剤は、各々が所定の量の活性成分を含有する不連続な単位(例えば、カプセル剤、カシェ剤または錠剤)として;粉末または顆粒として;水性液体中または非水性液体中の溶液または懸濁物として;あるいは水中油型液体エマルジョンまたは油中水型液体エマルジョンとして、提供され得る。この活性成分はまた、ボーラス、舐剤、またはペーストとして、投与され得る。
【0104】
錠剤は、必要に応じて1種または1種より多くの付属成分と一緒に、圧縮または成型によって作製される。圧縮された錠剤は、適切な機械で、自由に流動する形態(例えば、粉末または顆粒)の活性成分を、必要に応じて結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、防腐剤、界面活性剤または分散剤と混合して、圧縮することにより調製され得る。成型された錠剤は、適切な機械で、不活性液体希釈剤で水分を与えられた、粉末化された活性成分の混合物を成型することにより作製され得る。これらの錠剤は、必要に応じてコーティングされ得、または割り線を入れられ得、そして必要に応じて、活性成分の遅延放出または制御放出を提供するように製剤化される。
【0105】
眼または他の外部組織(例えば、口および皮膚)への投与のためには、これらの製剤は、好ましくは、例えば0.075%w/w〜20%w/wの量の活性成分(単数または複数)(0.1%w/wの増分で0.1%〜20%の範囲、例えば、0.6%w/w、0.7%w/wなどの活性成分が挙げられる)、好ましくは0.2%w/w〜15%w/w、そして最も好ましくは0.5%w/w〜10%w/wの量の活性成分を含有する、局所軟膏剤またはクリームとして塗布される。軟膏剤として製剤化される場合、その活性成分は、パラフィン系または水混和性のいずれかの、軟膏剤基剤と一緒に使用され得る。あるいは、その活性成分は、水中油型クリーム基剤と一緒に、クリームに製剤化され得る。
【0106】
所望であれば、このクリーム基剤の水相は、例えば、少なくとも30%w/wの多価アルコール(すなわち、2個または2個より多くのヒドロキシル基を有するアルコールであり、例えば、プロピレングリコール、1,3−ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロールおよびポリエチレングリコール(PEG 400が挙げられる)、ならびにこれらの混合物)を含有し得る。局所製剤は、望ましくは、皮膚または他の罹患領域を通しての活性成分の吸収または浸透を増強する化合物を含有し得る。このような皮膚浸透増強剤としては、ジメチルスルホキシドおよび関連するアナログが挙げられる。
【0107】
本開示のエマルジョンの油性相は、公知の成分から公知の様式で構築され得る。この層は、乳化剤(emulsifier)(乳化剤(emulgent)としても公知)しか含まないかもしれないが、望ましくは、少なくとも1種の乳化剤と、脂肪もしくは油、または脂肪と油との両方との混合物を含有する。好ましくは、親水性乳化剤は、安定剤として働く親油性乳化剤と一緒に含有される。油と脂肪との両方を含有することもまた好ましい。乳化剤は、安定剤と一緒にか、または乳化剤なしで、いわゆる乳化蝋を作製し、この蝋は、油および脂肪と一緒になって、いわゆる乳化軟膏剤基剤を作製し、この乳化軟膏剤基剤は、クリーム製剤の油性分散相を形成する。
【0108】
本開示の製剤において使用するために適切な乳化剤およびエマルジョン安定剤としては、Tween(登録商標)60、Span(登録商標)80、セトステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、およびラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
【0109】
製剤のために適切な油または脂肪の選択は、所望の化粧目的を達成することに基づく。クリームは、好ましくは、油っぽくなく、染色性ではなく、そして洗浄可能な製品であるべきであり、適切な粘ちゅう度を有して、チューブまたは他の容器からの溶出を回避するべきである。直鎖または分枝鎖の、一塩基性または二塩基性のアルキルエステル(例えば、ジイソアジピン酸エステル、ステアリン酸イソセチル、ヤシ脂肪酸のプロピレングリコールジエステル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、またはCrodamol CAPとして公知である分枝鎖エステルのブレンド)が使用され得、最後の3つが好ましいエステルである。これらは、必要とされる特性に依存して、単独で使用されても組み合わせで使用されてもよい。あるいは、高融点の脂質(例えば、白色ワセリンおよび/または流動パラフィン)あるいは他の鉱油が使用される。
【0110】
本開示による薬学的製剤は、1種または1種より多くの本開示の化合物を、1種または1種より多くの薬学的に受容可能なキャリアまたは賦形剤、および必要に応じて、他の治療剤と一緒に含有する。活性成分を含有する薬学的製剤は、意図される投与方法のために適切な任意の形態であり得る。例えば、経口使用のために使用される場合、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性または油の懸濁物、分散可能な粉末または顆粒、エマルジョン、硬カプセルまたは軟カプセル、シロップまたはエリキシル剤が、調製され得る。経口使用が意図される組成物は、薬学的組成物の製造のための当該分野において公知である任意の方法に従って調製され得、そしてこのような組成物は、1種または1種より多くの剤(甘味剤、矯味矯臭剤、着色剤および防腐剤)を、味の良い調製物を提供する目的で含有し得る。活性成分を、錠剤の製造に適した非毒性の薬学的に受容可能な賦形剤との混合物として含有する錠剤が、受容可能である。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤(例えば、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウム、ラクトース、ラクトース一水和物、クロスカルメロースナトリウム、ポビドン、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム);顆粒化剤および崩壊剤(例えば、トウモロコシデンプン、またはアルギン酸);結合剤(例えば、セルロース、微結晶性セルロース、デンプン、ゼラチンまたはアカシア);ならびに滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸または滑石)であり得る。錠剤は、コーティングされていても、公知の技術(マイクロカプセル化)によりコーティングされていてもよく、このコーティングは、胃腸管内での崩壊および吸着を遅延させ、これによって、長期間にわたる持続作用を提供する。例えば、時間遅延材料(例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリル)が、単独でかまたは蝋と一緒に、使用され得る。
【0111】
経口使用のための製剤はまた、硬ゼラチンカプセル(ここで活性成分は、不活性固体希釈剤(例えば、リン酸カルシウムもしくはカオリン)と混合されている)あるいは軟ゼラチンカプセル(ここで活性成分は、水または油媒質(例えば、落花生油、流動パラフィンもしくはオリーブ油)と混合されている)として提供され得る。
【0112】
本開示の水性懸濁物は、活性物質を、水性懸濁物の製造のために適切な賦形剤との混合物として含有する。このような賦形剤としては、懸濁剤(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガムおよびアカシアガム)、ならびに分散剤または湿潤剤(例えば、天然に存在するホスファチド(例えば、レシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと、脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導された部分エステルとの縮合生成物(例えば、モノオレイン酸ポリエチレンソルビタン))が挙げられる。水性懸濁物はまた、1種または1種より多くの防腐剤(例えば、p−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはp−ヒドロキシ安息香酸n−プロピル)、1種または1種より多くの着色剤、1種または1種より多くの矯味矯臭剤および1種または1種より多くの甘味剤(例えば、スクロースまたはサッカリン)を含有し得る。
【0113】
油懸濁物は、活性成分を、植物油(例えば、落花生油、オリーブ油、ゴマ油もしくはヤシ油)、または鉱油(例えば、流動パラフィン)に懸濁させることによって、製剤化され得る。これらの経口懸濁物は、増粘剤(例えば、蜜蝋、固形パラフィンまたはセチルアルコール)を含有し得る。甘味剤(例えば、上に記載されたもの)および矯味矯臭剤が、味の良い調製物を提供するために添加され得る。これらの組成物は、酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸)の添加により提供され得る。
【0114】
水の添加による水性懸濁物の調製のために適切な、本開示の分散可能な粉末および顆粒は、活性成分を、分散剤または湿潤剤、懸濁剤、および1種または1種より多くの防腐剤との混合物として提供する。適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤は、上に開示されたものにより例示される。さらなる賦形剤(例えば、甘味剤、矯味矯臭剤および着色剤)もまた存在し得る。
【0115】
本開示の薬学的組成物はまた、水中油型のエマルジョンの形態であり得る。油性相は、植物油(例えば、オリーブ油または落花生油)、鉱油(例えば、流動パラフィン)、あるいはこれらの混合物であり得る。適切な乳化剤としては、天然に存在するガム(例えば、アカシアガムおよびトラガカントガム)、天然に存在するホスファチド(例えば、ダイズレシチン)、脂肪酸とヘキシトール無水物とから誘導されたエステルまたは部分エステル(例えば、モノオレイン酸ソルビタン)、ならびにこれらの部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物(例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン)が挙げられる。これらのエマルジョンはまた、甘味剤および矯味矯臭剤を含有し得る。シロップおよびエリキシル剤は、甘味剤(例えば、グリセロール、ソルビトールまたはスクロース)を用いて製剤化され得る。このような製剤はまた、粘滑剤、防腐剤、矯味矯臭剤または着色剤を含有し得る。
【0116】
本開示の薬学的組成物は、滅菌注射可能調製物(例えば、滅菌注射可能な水性懸濁物または油性懸濁物)の形態であり得る。この懸濁物は、公知の技術に従って、上に記載された適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用して、製剤化され得る。滅菌注射可能調製物はまた、非毒性の非経口的に受容可能な希釈剤または溶媒中の滅菌注射可能な溶液または懸濁物(例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液)であっても、凍結乾燥された粉末として調製されてもよい。使用され得る受容可能なビヒクルおよび溶媒のうちでも、水、リンゲル液および等張塩化ナトリウム溶液である。さらに、滅菌硬化油が、好都合に、溶媒または懸濁媒質として使用され得る。この目的で、任意のブランドの硬化油(合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドが挙げられる)が使用され得る。さらに、脂肪酸(例えば、オレイン酸)が同様に、注射可能物の調製において使用され得る。
【0117】
単一の剤形を製造するためにキャリア材料と合わせられ得る活性成分の量は、処置される宿主および特定の投与方法に依存して変わる。例えば、ヒトへの経口投与が意図された時限放出製剤は、約1mg〜1000mgの活性物質を、適切な簡便な量のキャリア材料(これは、組成物全体の約5%〜約95%(重量:重量)で変わり得る)と配合して含有し得る。この薬学的組成物は、容易に測定可能な投与量を提供するために調製され得る。例えば、静脈内注入を意図される水溶液は、約30mL/時間の速度での適切な体積の注入が行われ得るように、1ミリリットルの溶液あたり約3μg〜500μgの活性成分を含有し得る。
【0118】
眼への投与に適した製剤としては、点眼剤が挙げられ、ここで活性成分は、適切なキャリア(特に、この活性成分のための水性溶媒)中に溶解または懸濁している。この活性成分は、好ましくは、このような製剤中に、0.5%w/w〜20%w/w、有利には0.5%w/w〜10%w/w、特に、約1.5%w/wの濃度で存在する。
【0119】
口内への局所投与のために適した製剤としては、活性成分を矯味矯臭基剤(通常、スクロースおよびアカシアまたはトラガカント)中に含有するロゼンジ剤;活性成分を不活性基剤(例えば、ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシア)中に含有する錠剤(pastille);ならびに活性成分を適切な液体キャリア中に含有するうがい薬が挙げられる。
【0120】
直腸投与のための製剤は、適切な基剤(例えば、カカオ脂またはサリチレートを含む)を用いて、坐剤として提供され得る。
【0121】
肺内投与または鼻腔投与に適した製剤は、例えば、0.1ミクロン〜500ミクロン(例えば0.5ミクロン、1ミクロン、30ミクロン、35ミクロンなどの増分の、0.1ミクロン〜500ミクロンの範囲の粒子サイズを含む)の範囲の粒子サイズを有し、この製剤は、鼻通路を通しての迅速な吸入により投与されるか、または肺胞嚢に達するように口を通しての吸入により投与される。適切な製剤としては、活性成分の水溶液または油溶液が挙げられる。エアロゾルまたは乾燥粉末での投与に適した製剤は、従来の方法に従って調製され得、そして他の治療剤(例えば、本明細書中に記載されるようなHCV活性に関連する状態の処置または予防において現在まで使用されている化合物)と一緒に送達され得る。
【0122】
膣投与に適した製剤は、活性成分に加えて、適切であることが当該分野において公知であるようなキャリアを含有する、膣坐薬、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォームまたはスプレー製剤として提供され得る。
【0123】
非経口投与に適した製剤としては、水性または非水性の滅菌注射溶液(酸化防止剤、緩衝剤、静菌薬、およびこの製剤を意図されるレシピエントの血液と等張性にする溶質を含有し得る);ならびに水性および非水性の滅菌懸濁物(懸濁化剤および増粘剤を含有し得る)が挙げられる。
【0124】
これらの製剤は、単位用量容器または多用量容器(例えば、密封されたアンプルおよびバイアル)中に提供され、そしてフリーズドライ(凍結乾燥)された条件で貯蔵され得、使用の直前に滅菌液体キャリア(例えば、注射用水)の添加のみを必要とする。即時注射の溶液および懸濁物は、先に記載された種類の滅菌粉末、顆粒および錠剤から調製される。好ましい単位投薬製剤は、本明細書中で上に記載されたような毎日の用量または毎日の単位部分用量、あるいはこれらの適切な一部の活性成分を含有する製剤である。
【0125】
上に具体的に記載された成分に加えて、本開示の製剤は、問題の製剤の型を考慮して、当該分野において慣習的である他の薬剤を含有し得ることが理解されるべきである。例えば、経口投与に適した製剤は、矯味矯臭剤を含有し得る。
【0126】
本開示は、上で定義されたような少なくとも1種の活性成分をそのための獣医学用キャリアと一緒に含有する、獣医学用組成物をさらに提供する。
【0127】
獣医学用キャリアとは、組成物を投与する目的のために有用な物質であり、そしてその他の点では不活性または獣医学分野において受容可能であり、そして活性成分と適合性である、固体物質、液体物質または気体物質であり得る。これらの獣医学用組成物は、経口投与され得るか、非経口投与され得るか、または他の任意の所望の経路により投与され得る。
【0128】
本開示の化合物はまた、活性成分の制御放出を提供して、より少ない頻度の投薬を可能にするか、または活性成分の薬物速度論もしくは毒性プロフィールを改善するように製剤化され得る。従って、本開示はまた、徐放または制御放出のために製剤化された、本開示の1種または1種より多くの化合物を含有する組成物を提供する。
【0129】
活性成分の有効用量は、少なくとも、処置される状態の性質、毒性、その化合物が予防的に(より低い用量で)使用されるのか否か、送達方法、および薬学的製剤に依存し、そして臨床医によって、従来の用量増大研究を使用して決定される。
【0130】
1つの実施形態において、活性成分(すなわち、本明細書中に記載されるような1つまたは1つより多くの化合物)またはこの活性成分を含有する薬学的組成物は、遺伝子型1のHCVに感染した被験体、遺伝子型2のHCVに感染した被験体、遺伝子型3のHCVに感染した被験体、遺伝子型4のHCVに感染した被験体、遺伝子型5のHCVに感染した被験体、および/または遺伝子型6のHCVに感染した被験体のうちの1つまたは1つより多くを処置する際に有効である。1つの実施形態において、この活性成分またはこの活性成分を含有する薬学的組成物は、遺伝子型1のHCV(遺伝子型1aおよび/または遺伝子型1bが挙げられる)に感染した被験体を処置する際に有効である。別の実施形態において、この活性成分またはこの活性成分を含有する薬学的組成物は、遺伝子型2のHCV(遺伝子型2a、遺伝子型2b、遺伝子型2cおよび/または遺伝子型2dが挙げられる)に感染した被験体を処置する際に有効である。別の実施形態において、この活性成分またはこの活性成分を含有する薬学的組成物は、遺伝子型3のHCV(遺伝子型3a、遺伝子型3b、遺伝子型3c、遺伝子型3d、遺伝子型3eおよび/または遺伝子型3fが挙げられる)に感染した被験体を処置する際に有効である。別の実施形態において、この活性成分またはこの活性成分を含有する薬学的組成物は、遺伝子型4のHCV(遺伝子型4a、遺伝子型4b、遺伝子型4c、遺伝子型4d、遺伝子型4e、遺伝子型4f、遺伝子型4g、遺伝子型4h、遺伝子型4iおよび/または遺伝子型4jが挙げられる)に感染した被験体を処置する際に有効である。別の実施形態において、この活性成分またはこの活性成分を含有する薬学的組成物は、遺伝子型5のHCV(遺伝子型5aが挙げられる)に感染した被験体を処置する際に有効である。別の実施形態において、この活性成分またはこの活性成分を含有する薬学的組成物は、遺伝子型6のHCV(遺伝子型6aが挙げられる)に感染した被験体を処置する際に有効である。
【0131】
いくつかの実施形態において、この活性成分またはこの活性成分を含有する薬学的組成物は、単独でか、またはHCVを処置するための1種もしくは1種より多くの治療剤(例えば、HCV NS3プロテアーゼ阻害剤、もしくはHCV NS5Bポリメラーゼの阻害剤)と組み合わせてかのいずれかで、約24週間、約16週間、または約12週間、あるいはより短期間、投与される。さらなる実施形態において、この活性成分またはこの活性成分を含有する薬学的組成物は、単独でか、またはHCVを処置するための1種もしくは1種より多くの治療剤(例えば、HCV NS3プロテアーゼ阻害剤、もしくはHCV NS5Bポリメラーゼの阻害剤)と組み合わせてかのいずれかで、約24週間以下、約22週間以下、約20週間以下、約18週間以下、約16週間以下、約12週間以下、約10週間以下、約8週間以下、または約6週間以下、または約4週間以下投与される。この活性成分またはこの活性成分を含有する薬学的組成物は、1日1回、1日2回、1日おきに1回、1週間に2回、1週間に3回、1週間に4回、または1週間に5回、投与され得る。
【0132】
さらなる実施形態において、持続したウイルス学的応答は、約4週間、6週間、8週間、12週間、もしくは16週間、もしくは約20週間、もしくは約24週間、または約4か月、もしくは約5か月、もしくは約6か月、または約1年、もしくは約2年で、達成される。
【0133】
投与経路
1種または1種より多くの本開示の化合物(本明細書中で活性成分と称される)は、処置されるべき状態のために適切な任意の経路によって、投与される。適切な経路としては、経口経路、直腸経路、経鼻経路、局所経路(頬投与および舌下投与が挙げられる)、膣投与ならびに非経口経路(皮下経路、筋肉内経路、静脈内経路、皮内経路、鞘内経路および硬膜外経路が挙げられる)などが挙げられる。好ましい経路は、例えば、レシピエントの状態によって変わり得ることが理解される。本開示の化合物の利点は、経口で生体利用可能であり、そして経口投与され得ることである。
【0134】
HCV併用療法
別の実施形態において、適切な組み合わせの非限定的な例としては、式(I)および(A1〜A4)の1種または1種より多くの化合物と、1種または1種より多くのインターフェロン、リバビリンまたはそのアナログ、HCV NS3プロテアーゼ阻害剤、α−グルコシダーゼ1阻害剤、ヘパトプロテクタント、HCV NS5Bポリメラーゼのヌクレオシド阻害剤またはヌクレオチド阻害剤、HCV NS5Bポリメラーゼの非ヌクレオシド阻害剤、HCV NS5A阻害剤、TLR−7アゴニスト、シクロフィリン阻害剤、HCV IRES阻害剤、薬物速度論増強剤、およびHCVを処置するための他の薬物または治療剤との組み合わせが挙げられる。
【0135】
より具体的には、本明細書中に記載される1種または1種より多くの化合物は、以下からなる群より選択される1種または1種より多くの化合物と併用され得る:
1)インターフェロン(例えば、PEG化rIFN−α2b(PEG−イントロン(登録商標))、PEG化rIFN−α2a(ペガシス(登録商標))、rIFN−α2b(イントロンA)、rIFN−α2a(ロフェロン(登録商標)−A)、インターフェロンα(MOR−22、OPC−18、アルファフェロン(Alfaferone)(登録商標)、アルファナチベ(Alfanative)(登録商標)、マルチフェロン(Multiferon)(登録商標)、スバリン(subalin))、インターフェロンアルファコン−1(インフェルゲン(Infergen)(登録商標))、インターフェロンα−n1(ウェルフェロン(Wellferon))、インターフェロンα−n3(アルフェロン(Alferon)(登録商標))、インターフェロン−β(アボネックス(Avonex)(登録商標)、DL−8234)、インターフェロン−ω(ωDUROS(登録商標)、バイオメド(Biomed)(登録商標)510)、アルブインターフェロン(albinterferon)α−2b(アルブフェロン(Albuferon)(登録商標))、IFNα−2bXL、BLX−883(ロクテロン(Locteron)(登録商標))、DA−3021、グリコシル化インターフェロンα−2b(AVI−005)、PEG−インフェルゲン、PEG化インターフェロンλ−1(PEG化IL−29)、およびベロロフォン(belerofon)(登録商標))、
2)リバビリンおよびそのアナログ(例えば、リバビリン(レベトール(登録商標)、コペガス(登録商標))、およびタリバビリン(taribavirin)(ビラミジン(登録商標)))、
3)HCV NS3プロテアーゼ阻害剤(例えば、ボセプレビル(boceprevir)(SCH−503034、SCH−7)、テラプレビル(telaprevir)(VX−950)、TMC435350、BI−1335、BI−1230、MK−7009、VBY−376、VX−500、GS−9256、GS−9451、BMS−605339、PHX−1766、AS−101、YH−5258、YH5530、YH5531、ABT−450、ACH−1625、ITMN−191、AT26893、MK5172、MK6325、およびMK2748;
4)α−グルコシダーゼ1阻害剤(例えば、セルゴシビル(celgosivir)(MX−3253)、ミグリトール、およびUT−231B);
5)ヘパトプロテクタント(例えば、エメリカサン(emericasan)(IDN−6556)、ME−3738、GS−9450(LB−84451)、シリビリン(silibilin)、およびMitoQ);
6)HCV NS5Bポリメラーゼのヌクレオシド阻害剤またはヌクレオチド阻害剤(例えば、R1626、R7128(R4048)、IDX184、IDX−102、BCX−4678、バロピシタビン(valopicitabine)(NM−283)、MK−0608、ソホスブビル(GS−7977(以前はPSI−7977))、VLX−135(以前はALS−2200)、およびINX−189(現在はBMS986094));
7)HCV NS5Bポリメラーゼの非ヌクレオシド阻害剤(例えば、PF−868554、VCH−759、VCH−916、JTK−652、MK−3281、GS−9190、VBY−708、VCH−222、A848837、ANA−598、GL60667、GL59728、A−63890、A−48773、A−48547、BC−2329、VCH−796(ネスブビル(nesbuvir))、GSK625433、BILN−1941、XTL−2125、ABT−072、ABT−333、GS−9669、PSI−7792、およびGS−9190)、
8)HCV NS5A阻害剤(例えば、AZD−2836(A−831)、BMS−790052、ACH−3102、ACH−2928、MK8325、MK4882、MK8742、PSI−461、IDX719、GS−5885、およびA−689)、
9)TLR−7アゴニスト(例えば、イミキモッド、852A、GS−9524、ANA−773、ANA−975(イサトリビン)、AZD−8848(DSP−3025)、およびSM−360320)、
10)シクロフィリン阻害剤(例えば、DEBIO−025、SCY−635、およびNIM811);
11)HCV IRES阻害剤(例えば、MCI−067);
12)薬物速度論増強剤(例えば、BAS−100、SPI−452、PF−4194477、TMC−41629、GS−9350(コビシスタット)、GS−9585、およびロキシスロマイシン(roxythromycin));ならびに
13)HCVを処置するための他の薬物(例えば、サイモシンα1(ザダキシン(Zadaxin))、ニタゾキサニド(アリネア(Alinea)、NTZ)、BIVN−401(ビロスタット(virostat))、PYN−17(アルチレックス(altirex))、KPE02003002、アクチロン(actilon)(CPG−10101)、GS−9525、KRN−7000、シバシル(civacir)、GI−5005、XTL−6865、BIT225、PTX−111、ITX2865、TT−033i、ANA 971、NOV−205、タルバシン(tarvacin)、EHC−18、VGX−410C、EMZ−702、AVI 4065、BMS−650032、BMS−791325、バビツキシマブ(Bavituximab)、MDX−1106(ONO−4538)、オグルファニド(Oglufanide)、およびVX−497(メリメポジブ(merimepodib))。
【0136】
なお別の実施形態において、本願は、本明細書中に記載されるような化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および/もしくはエステルを、少なくとも1種のさらなる治療剤ならびに薬学的に受容可能なキャリアまたは賦形剤と組み合わせて含有する、薬学的組成物を開示する。
【0137】
より具体的には、このさらなる治療剤は、HCV NS5Bポリメラーゼの非ヌクレオシド阻害剤(ABT−072およびABT−333)、HCV NS5A阻害剤(ACH−3102およびACH−2928)ならびにHCV NS3プロテアーゼ阻害剤(ABT−450およびACH−125)からなる群より選択される1種または1種より多くの化合物と組み合わせられ得る。
【0138】
別の実施形態において、本明細書中に記載されるような薬学的組成物と組み合わせて使用される治療剤は、本明細書中に記載されるような薬学的組成物と組み合わせて使用される場合に治療効果を有する、任意の剤であり得る。例えば、本明細書中に記載されるような薬学的組成物と組み合わせて使用される治療剤は、インターフェロン、リバビリンアナログ、NS3プロテアーゼ阻害剤、NS5Bポリメラーゼ阻害剤、α−グルコシダーゼ1阻害剤、ヘパトプロテクタント、HCVの非ヌクレオシド阻害剤、およびHCVを処置するための他の薬物であり得る。
【0139】
別の実施形態において、本明細書中に記載されるような薬学的組成物と組み合わせて使用されるさらなる治療剤は、例えばWO/2013/185093に開示されるシクロフィリン阻害剤が挙げられる、シクロフィリン阻害剤である。非限定的な例としては:
【0140】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
【0141】
、および
【0142】
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
【0143】
、ならびにその立体異性体および立体異性体混合物からなる群より選択される1つまたは1つより多くの化合物が挙げられる。
【0144】
別の実施形態において、本明細書中に記載されるような薬学的組成物と組み合わせて使用されるさらなる治療剤は、HCV NS5Bポリメラーゼの非ヌクレオシド阻害剤である。非限定的な例としては、GS−9669が挙げられる。
【0145】
本明細書中で提供される組成物と組み合わせられ得るさらなる抗HCV剤の例としては、限定されないが、以下のものが挙げられる:
A.インターフェロン(例えば、PEG化rIFN−α2b(PEG−イントロン)、PEG化rIFN−α2a(ペガシス)、rIFN−α2b(イントロンA)、rIFN−α2a(ロフェロン−A)、インターフェロンα(MOR−22、OPC−18、アルファフェロン、アルファナチベ、マルチフェロン、スバリン)、インターフェロンアルファコン−1(インフェルゲン)、インターフェロンα−n1(ウェルフェロン)、インターフェロンα−n3(アルフェロン)、インターフェロン−β(アボネックス、DL−8234)、インターフェロン−ω(ωDUROS、バイオメド510)、アルブインターフェロンα−2b(アルブフェロン)、IFNαXL、BLX−883(ロクテロン)、DA−3021、グリコシル化インターフェロンα−2b(AVI−005)、PEG−インフェルゲン、PEG化インターフェロンλ(PEG化IL−29)、またはベロロフォン、IFN α−2b XL、rIFN−α 2a、コンセンサスIFN α、インフェルゲン、レビフ(rebif)、PEG化IFN−β、経口用インターフェロンα、フエロン、リアフェロン(reaferon)、インターマックスα(intermax α)、r−IFN−β、およびインフェルゲン+アクティミューンリバビリン(actimmuneribavirin)ならびにリバビリンアナログ(例えば、レベトール、コペガス、VX−497、およびビラミジン(タリバビリン)));
B.NS5A阻害剤(例えば、化合物B(下記)、化合物C(下記)、ABT−267、化合物D(下記)、JNJ−47910382、ダクラタスビル(daclatasvir)(BMS−790052)、ABT−267、MK−8742、EDP−239、IDX−719、PPI−668、GSK−2336805、ACH−3102、A−831、A−689、AZD−2836(A−831)、AZD−7295(A−689)、およびBMS−790052);
C.NS5Bポリメラーゼ阻害剤(例えば、化合物E(下記)、化合物F(下記)、ABT−333、化合物G(下記)、ABT−072、化合物H(下記)、テゴブビル(tegobuvir)(GS−9190)、GS−9669、TMC647055、セトロブビル(setrobuvir)(ANA−598)、フィリブビル(filibuvir)(PF−868554)、VX−222、IDX−375、IDX−184、IDX−102、BI−207127、バロピシタビン(NM−283)、PSI−6130(R1656)、PSI−7851、BCX−4678、ネスブビル(HCV−796)、BILB 1941、MK−0608、NM−107、R7128、VCH−759、GSK625433、XTL−2125、VCH−916、JTK−652、MK−3281、VBY−708、A848837、GL59728、A−63890、A−48773、A−48547、BC−2329、BMS−791325、およびBILB−1941);
D.NS3プロテアーゼ阻害剤(例えば、化合物I、化合物J、化合物K、ABT−450、化合物L(下記)、シメプレビル(simeprevir)(TMC−435)、ボセプレビル(SCH−503034)、ナルラプレビル(narlaprevir)(SCH−900518)、バニプレビル(MK−7009)、MK−5172、ダノプレビル(ITMN−191)、ソバプレビル(ACH−1625)、ネセプレビル(neceprevir)(ACH−2684)、テラプレビル(VX−950)、VX−813、VX−500、ファルダプレビル(faldaprevir)(BI−201335)、アスナプレビル(asunaprevir)(BMS−650032)、BMS−605339、VBY−376、PHX−1766、YH5531、BILN−2065、およびBILN−2061);
E.α−グルコシダーゼ1阻害剤(例えば、セルゴシビル(MX−3253)、ミグリトール、およびUT−231B);
F.ヘパトプロテクタント(例えば、IDN−6556、ME 3738、MitoQ、およびLB−84451);
G.HCVの非ヌクレオシド阻害剤(例えば、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾ−1,2,4−チアジアジン誘導体、およびフェニルアラニン誘導体);ならびに
H.他の抗HCV剤(例えば、ザダキシン、ニタゾキサニド(アリネア)、BIVN−401(ビロスタット)、DEBIO−025、VGX−410C、EMZ−702、AVI 4065、バビツキシマブ、オグルファニド、PYN−17、KPE02003002、アクチロン(CPG−10101)、KRN−7000、シバシル、GI−5005、ANA−975、XTL−6865、ANA 971、NOV−205、タルバシン、EHC−18、およびNIM811)。
【0146】
化合物Bは、NS5A阻害剤であり、そして以下の化学構造:
【0147】
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
【0148】
によって表される。
【0149】
化合物Cは、NS5A阻害剤であり、そして以下の化学構造:
【0150】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
【0151】
によって表される。
【0152】
化合物Dは、NS5A阻害剤であり、そして以下の化学構造:
【0153】
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
【0154】
によって表される。
【0155】
米国出願公開第2013/0102525号およびその引用文献を参照のこと。
【0156】
化合物Eは、NS5B Thumb IIポリメラーゼ阻害剤であり、そして以下の化学構造:
【0157】
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
【0158】
によって表される。
【0159】
化合物Fは、HCV NS5BポリメラーゼによるウイルスRNAの複製を阻害するように設計されたヌクレオチド阻害剤プロドラッグであり、そして以下の化学構造:
【0160】
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
【0161】
によって表される。
【0162】
化合物Gは、HCVポリメラーゼ阻害剤であり、そして以下の構造:
【0163】
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
【0164】
によって表される。
【0165】
米国出願公開第2013/0102525号およびその引用文献を参照のこと。
【0166】
化合物Hは、HCVポリメラーゼ阻害剤であり、そして以下の構造:
【0167】
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
【0168】
によって表される。
【0169】
米国出願公開第2013/0102525号およびその引用文献を参照のこと。
【0170】
化合物Iは、HCVプロテアーゼ阻害剤であり、そして以下の化学構造:
【0171】
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
【0172】
によって表される。
【0173】
PCT/US2013/049119(2013年7月2日出願)およびその引用文献を参照のこと。
【0174】
化合物Jは、HCVプロテアーゼ阻害剤であり、そして以下の化学構造:
【0175】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
【0176】
によって表される。
【0177】
化合物Kは、HCVプロテアーゼ阻害剤であり、そして以下の化学構造:
【0178】
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【0179】
によって表される。
【0180】
化合物Lは、HCVプロテアーゼ阻害剤であり、そして以下の化学構造:
【0181】
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
【0182】
によって表される。
【0183】
米国出願公開第2013/0102525号およびその引用文献を参照のこと。
【0184】
1つの実施形態において、本明細書中に記載されるような薬学的組成物と組み合わせて使用されるさらなる治療剤は、HCV NS3プロテアーゼ阻害剤である。非限定的な例としては:
【0185】
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【0186】
および
【0187】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
【0188】
からなる群より選択される1つまたは1つより多くの化合物が挙げられる。
【0189】
別の実施形態において、本願は、C型肝炎の処置を必要とするヒト患者において、C型肝炎を処置する方法を提供し、この方法は、この患者に、治療有効量の本明細書中に記載されるような薬学的組成物、およびさらなる治療剤、および薬学的に受容可能なキャリアまたは賦形剤を投与する工程を包含し、このさらなる治療剤は、PEG化rIFN−α 2b、PEG化rIFN−α 2a、rIFN−α 2b、IFN α−2b XL、rIFN−α 2a、コンセンサスIFN α、インフェルゲン、レビフ、ロクテロン、AVI−005、PEG−インフェルゲン、PEG化IFN−β、経口用インターフェロンα、フエロン、リアフェロン、インターマックスα、r−IFN−β、インフェルゲン+アクティミューン(actimmune)、IFN−ωとDUROS、アルブフェロン、レベトール、コペガス、レボビリン、VX−497、ビラミジン(タリバビリン)、A−831、A−689、NM−283、バロピシタビン、R1626、PSI−6130(R1656)、HCV−796、BILB 1941、MK−0608、NM−107、R7128、VCH−759、PF−868554、GSK625433、XTL−2125、SCH−503034(SCH−7)、VX−950(テラプレビル)、ITMN−191、およびBILN−2065、MX−3253(セルゴシビル)、UT−231B、IDN−6556、ME 3738、MitoQ、およびLB−84451、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾ−1,2,4−チアジアジン誘導体、およびフェニルアラニン誘導体、ザダキシン、ニタゾキサニド(アリネア)、BIVN−401(ビロスタット)、DEBIO−025、VGX−410C、EMZ−702、AVI 4065、バビツキシマブ、オグルファニド、PYN−17、KPE02003002、アクチロン(CPG−10101)、KRN−7000、シバシル、GI−5005、ANA−975(イサトリビン)、XTL−6865、ANA 971、NOV−205、タルバシン、EHC−18、およびNIM811からなる群より選択される。
【0190】
別の実施形態において、本明細書中に記載されるような式(I)の化合物、およびソホスブビルおよび/またはGS−5885、ならびに必要に応じて、インターフェロンまたはリバビリンを含有する、薬学的組成物が提供される。
【0191】
さらなる治療剤は、当該分野において公知である様式で投与され、そしてその投薬量は、当業者によって選択され得ることが、想定される。例えば、さらなる治療剤は、1日あたり約0.01ミリグラム〜約2グラムの用量で投与され得る。
【0192】
化合物の代謝産物
本明細書中に記載される化合物のインビボ代謝産物もまた、本開示の範囲内に入る。このような産物は、投与される化合物の、特に酵素プロセスに起因する、酸化、還元、加水分解、アミド化、エステル化などから生じ得る。従って、本開示は、本開示の化合物を哺乳動物に、この化合物の代謝産物を生じるために充分な時間にわたって接触させる工程を包含するプロセスによって、生成された化合物を包含する。このような生成物は、代表的に、放射線標識(例えば、C14またはH)された本開示の化合物を調製すること、この化合物を検出可能な用量(例えば、約0.5mg/kgより多量)で、動物(例えば、ラット、マウス、モルモット、サル)またはヒトに非経口投与すること、代謝が起こるために充分な時間(代表的に、約30秒〜30時間)を与えること、およびその変換生成物を、尿、血液または他の生物学的サンプルから単離することによって、同定される。これらの生成物は、容易に単離される。なぜなら、これらの生成物は、標識されているからである(他の化合物は、代謝産物中に残っているエピトープに結合し得る抗体の使用によって、単離される)。代謝産物の構造は、従来の様式で(例えば、MSまたはNMR分析によって)決定される。一般に、代謝産物の分析は、当業者に周知である従来の薬物代謝研究と同じ様式で行われる。変換生成物は、他の方法ではインビボに見出されない限り、単独ではHCV阻害活性を有さない場合でさえも、本開示の化合物の治療的用量についての診断アッセイにおいて有用である。
【0193】
代理の胃腸分泌における化合物の安定性を決定するための方法が、公知である。
【0194】
化合物を作製するための例示的な方法
本開示はまた、本開示の組成物を作製するための方法に関する。これらの組成物は、応用可能な有機合成の技術のうちのいずれかによって調製される。多くのこのような技術は、当該分野において周知である。しかし、公知の技術の多くは、Compendium of Organic Synthetic Methods(John Wiley & Sons,New York),第1巻,Ian T.HarrisonおよびShuyen Harrison,1971;第2巻,Ian T.HarrisonおよびShuyen Harrison,1974;第3巻,Louis S.HegedusおよびLeroy Wade,1977;第4巻,Leroy G.Wade,Jr.,1980;第5巻,Leroy G. Wade,Jr.,1984;ならびに第6巻,Michael B.Smith;ならびにMarch,J.,Advanced Organic Chemistry,第3版,(John Wiley & Sons,New York,1985),Comprehensive Organic Synthesis.Selectivity,Strategy & Efficiency in Modern Organic Chemistry.第9巻,Barry M.Trost筆頭編者,(Pergamon Press,New York,1993年印刷)に詳細に述べられている。本開示の化合物を調製するために適切な他の方法は、国際公開第WO 2006/020276号に記載されている。
【0195】
本開示の組成物を調製するための多数の例示的な方法が、以下のスキームおよび実施例に提供されている。これらの方法は、このような調製の性質を説明することを意図されているのであり、応用可能な方法の範囲を限定することは意図されない。
【0196】
一般に、反応条件(例えば、温度、反応時間、溶媒、および後処理手順など)は、実施されるべき特定の反応について、当該分野において一般的なものである。引用文献の材料は、その文献に引用される材料と一緒に、このような条件の詳細な説明を含む。代表的に、温度は、−100℃〜200℃であり、溶媒は、非プロトン性またはプロトン性であり、そして反応時間は、10秒間〜10日間である。後処理は、代表的に、あらゆる未反応試薬のクエンチ、続いて水/有機層系の間での分配(抽出)、および生成物を含む層の分離からなる。
【0197】
酸化反応および還元反応は、代表的に、室温(約20℃)近くの温度で行われるが、金属水素化物還元については頻繁に、その温度は0℃〜−100℃まで低下させられ、その溶媒は代表的に、還元については非プロトン性であり、そして酸化についてはプロトン性であっても非プロトン性であってもいずれでもよい。反応時間は、望ましい転換を達成するように調整される。
【0198】
縮合反応は、代表的に、室温近くの温度で行われるが、非平衡の、反応速度論的に制御された縮合については、低い温度(0℃〜−100℃)もまた一般的である。溶媒は、プロトン性(平衡反応において一般的)であっても非プロトン性(反応速度論的に制御された反応において一般的)であっても、いずれでもよい。
【0199】
標準的な合成技術(例えば、反応副生成物の共沸による除去、および無水反応条件(例えば、不活性ガス雰囲気)の使用)は、当該分野において一般的であり、そして応用可能である場合に応用される。
【0200】
用語「処理された」、「処理する」、および「処理」などは、化学合成操作に関連して使用される場合、1つまたは1つより多くの化学実体が1つまたは1つより多くの他の化学実体に転換するような様式で処理されることを示すための、当該分野において一般的な、接触させること、混合させること、反応させること、反応を可能にすること、接触状態にすること、および他の用語を意味する。このことは、「化合物1を化合物2で処理する」が、「化合物1と化合物2との反応を可能にする」、「化合物1を化合物2と接触させる」、「化合物1を化合物2と反応させる」、および有機合成の分野において化合物1が化合物2で(と)「処理されたこと」、「反応させられたこと」、「反応を可能にさせられたこと」などを合理的に示すための他の表現と同義であることを意味する。例えば、処理するとは、有機化学物質が反応を可能にさせられる、合理的な通常の様式を示す。他に示されない限り、通常の濃度(0.01M〜10M、代表的には0.1M〜1M)、温度(−100℃〜250℃、代表的には−78℃〜150℃、より代表的には−78℃〜100℃、なおより代表的には0℃〜100℃)、反応容器(代表的にはガラス、プラスチック、金属)、溶媒、圧力、雰囲気(代表的に、酸素および水に非感受性である反応については空気、または水素もしくは水に感受性である反応については窒素もしくはアルゴン)などが意図される。有機合成の分野において公知である類似の反応の知識が、所定のプロセスにおける「処理」のための条件および装置を選択する際に使用される。具体的には、有機合成の当業者は、記載されるプロセスの化学反応を首尾よく実施すると合理的に予測される条件および装置を、当該分野における知識に基づいて選択する。
【0201】
例示的なスキームおよび実施例の各々(本明細書中以下で、「例示的なスキーム」)の改変は、具体的な例示的材料の生成の種々のアナログをもたらす。有機合成の適切な方法を記載する、上で引用した引用文献は、このような改変に応用可能である。
【0202】
例示的なスキームの各々において、反応生成物を互いから、および/または出発物質から分離することが、有利であり得る。各工程、または一連の工程の望ましい生成物が、当該分野において一般的である技術によって、所望の程度の均質性まで分離および/または精製(本明細書中以下で分離)される。代表的に、このような分離は、多相抽出、溶媒または溶媒混合物からの結晶化、蒸留、昇華、あるいはクロマトグラフィーを包含する。クロマトグラフィーは、多数の方法(例えば、逆相および順相;サイズ排除;イオン交換;高圧、中圧、および低圧の液体クロマトグラフィーの方法および装置;小規模な分析用;シミュレートされた移動床(SMB)および分取用の薄層または厚層のクロマトグラフィー、ならびに小規模の薄層クロマトグラフィーおよびフラッシュクロマトグラフィーの技術が挙げられる)を包含し得る。
【0203】
別のクラスの分離方法は、所望の生成物、未反応出発物質、または反応副生成物などを結合するかまたは他の方法で分離可能にするように選択された試薬で、混合物を処理することを包含する。このような試薬としては、吸着剤または吸収剤(例えば、活性炭、モレキュラーシーブ、またはイオン交換媒質など)が挙げられる。あるいは、これらの試薬は、塩基性材料の場合には酸、酸性材料の場合には塩基、結合試薬(例えば、抗体、結合タンパク質、選択的キレート剤(例えば、クラウンエーテル))、または液/液イオン交換試薬(LIX)などであり得る。
【0204】
適切な分離法方の選択は、関与する材料の性質に依存する。例えば、沸点、ならびに蒸留および昇華においては分子量、クロマトグラフィーにおいては極性官能基の存在または非存在、ならびに多相抽出においては酸性媒質および塩基性媒質における材料の安定性などである。当業者は、所望の分離を最も達成しやすい技術を応用する。
【0205】
その立体異性体を実質的に含まない単一の立体異性体(例えば、エナンチオマー)は、光学的に活性な分割剤を使用してジアステレオマーの形成などの方法を使用して、ラセミ混合物を分割することにより、得られ得る(Stereochemistry of Carbon Compounds,(1962)E.L.Eliel,McGraw Hill;Lochmuller,C.H.,(1975)J.Chromatogr.,113,3)283−302)。本開示のキラルな化合物のラセミ混合物は、任意の適切な方法によって、分離および単離され得る。これらの方法としては、以下が挙げられる:(1)イオン性のジアステレオマー塩をキラル化合物と形成し、分別晶出または他の方法により分離すること、(2)ジアステレオマー化合物をキラルな誘導体化試薬と形成し、これらのジアステレオマーを分離し、そして純粋な立体異性体に転換させること、および(3)実質的に純粋化または富化された立体異性体を、キラル条件下で直接分離すること。
【0206】
方法(1)において、ジアステレオマー塩は、エナンチオマー的に純粋なキラルな塩基(例えば、ブルシン、キニーネ、エフェドリン、ストリキニン、およびα−メチル−β−フェニルエチルアミン(アンフェタミン)など)を、酸性官能基(例えば、カルボン酸およびスルホン酸)を有する非対称化合物と反応させることにより、形成され得る。これらのジアステレオマー塩は、分別晶出またはイオンクロマトグラフィーにより、分離を誘導され得る。アミノ化合物の光学異性体の分離のためには、キラルなカルボン酸またはスルホン酸(例えば、ショウノウスルホン酸、酒石酸、マンデル酸、または乳酸)の添加が、ジアステレオマー塩の形成をもたらし得る。
【0207】
あるいは、方法(2)によって、分割されるべき物質は、キラル化合物の1つのエナンチオマーと反応させられて、ジアステレオマー対を形成する(Eliel,E.およびWilen,S.(1994)Stereochemistry of Organic Compounds,John Wiley & Sons,Inc.,p.322)。ジアステレオマー化合物は、非対称化合物を、エナンチオマー的に純粋なキラル誘導体化試薬(例えば、メンチル誘導体)と反応させ、続いてこれらのジアステレオマーを分離し、そして加水分解して、遊離のエナンチオマー的に富化された物質を得ることによって、形成され得る。光学純度を決定する方法は、ラセミ混合物のキラルエステル(例えば、メンチルエステルであり、例えば、(−)クロロギ酸メンチル)を、塩基またはMosherエステル(酢酸α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル)(Jacob III.(1982)J.Org.Chem.47:4165)の存在下で作製し、そして2つのアトロプ異性体ジアステレオマーの存在についてNMRスペクトルを分析することを包含する。アトロプ異性体化合物の安定なジアステレオマーは、順相または逆相のクロマトグラフィーによって、アトロプ異性体のナフチル−イソキノリンの分離についての方法に従って、分離および単離され得る(Hoye,T.,WO 96/15111)。方法(3)によって、2つのエナンチオマーのラセミ混合物は、キラル静止相を使用するクロマトグラフィーによって、分離され得る(Chiral Liquid Chromatography(1989)W.J.Lough編,Chapman and Hall,New York;Okamoto,(1990)J.of Chromatogr.513:375−378)。富化または精製されたエナンチオマーは、不斉炭素原子を有する他のキラル分子を区別するために使用される方法(例えば、旋光および円偏光二色性)によって、区別され得る。
【0208】
スキームおよび実施例
これらの例示的な方法の一般的な局面が、以下および実施例に記載される。以下のプロセスの生成物の各々は、その引き続くプロセスにおける使用の前に、必要に応じて分離、単離および/または精製される。
【0209】
本開示の化合物の調製のための多数の例示的な方法が、本明細書中に、例えば、以下の実施例に提供される。これらの方法は、このような調製の性質を説明することを意図されるのであり、応用可能な方法の範囲を限定することは意図されない。本開示の特定の化合物は、本開示の他の化合物の調製のための中間体として使用され得る。本明細書中に記載される例示的な方法において、フラグメントE−V−−は、R9−とも書かれ得る。PGは、それが結合している所定の官能基について一般的な保護基を表す。保護基の導入および除去は、標準的な技術(例えば、Wuts,P.G.M.,Greene,T.Protective Groups in Organic Synthesis,第4版;John Wiley & Sons,Inc.:Hoboken,New Jersey,2007に記載されるもの)を使用して達成され得る。
【0210】
スキーム1.E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的な合成
【0211】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
【0212】
スキーム1は、本開示のE−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−E分子の一般合成を示し、ここで説明の目的で、Eはメトキシカルボニルアミノである。1aまたは1cのいずれかの、それぞれ1当量または2当量のクロロギ酸メチルでの塩基性条件下(例えば、水酸化ナトリウム)での処理は、分子1bまたは1dを与える。
【0213】
スキーム2.E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的な合成
【0214】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
【0215】
スキーム2は、本開示のE−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−E分子の一般合成を示し、ここで説明の目的で、Pはピロリジンである。アミン2aと酸2bとのカップリングは、ペプチドカップリング試薬(例えば、HATU)を使用して達成されて、2cを得る。あるいは、アミン2dは、2当量の2bと、類似の条件下でカップリングされて、2eを与える。あるいは、アミン2dは、2当量の2b’と直接反応させられて、E’が構造2b’を活性化エステルにする脱離基(例えば、ヒドロキシベンゾトリアゾール、またはパラ−ニトロフェノールなど)である2eを提供する。
【0216】
スキーム3.R−V−C(=O)−P−Rの代表的な合成
【0217】
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
【0218】
スキーム3は、R−V−C(=O)−P−R中間体の一般合成を示し、ここで説明の目的で、Pはピロリジンであり、Rは、−Eまたはアミノ保護基のいずれかとして描かれる一般的な基であり、そしてRは、−W−P−C(=O)−V−E、−W−P−C(=O)−V−NH−PG、−W−P−NH−PG、または−W−NH−PGとして描かれる一般的な基である。アミン3a(または3d、3h、3k)と酸3bまたは3eとのカップリングは、ペプチドカップリング試薬(例えば、HATU)を使用して達成されて、それぞれ3c(または3f、3g、3i、3j、3l、3m)を与える。
【0219】
スキーム4.E−V−C(=O)−Rの代表的な合成
【0220】
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
【0221】
スキーム4は、E−V−C(=O)−R中間体の一般合成を示し、ここで説明の目的で、Eはメトキシカルボニルアミノであり、そしてRは、−P−W−P−C(=O)−V−NH−PG、−P−W−P−PG、−P−W−PG、−P−PG、または−O−PGのいずれかとして描かれる一般的な基である。4a(または4c、4e、4g、4i)のクロロギ酸メチルでの塩基性条件下(例えば、水酸化ナトリウム)での処理は、分子4b(または4d、4f、4h、4j)を与える。
【0222】
スキーム5.R−P−W−P−Rの代表的な合成
【0223】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【0224】
スキーム5は、本開示のR−P−W−P−R中間体の一般合成を示し、ここで説明の目的で、RおよびRは、独立した保護基であり、そしてWは、遷移金属により媒介される環化によって構築された、2つの芳香環のユニットである。フェノール5bのアルキルブロミド(例えば、5a)でのアルキル化は、エーテル5cを与える。パラジウム触媒の存在下での芳香環の環化は、化合物5dを与える。5dのCuBrでの処理は、α−ハロケトン5eを与え、これは、酸塩基性条件下(例えば、EtN)の添加により、5fを与える。5fとアミンまたはアミン塩(例えば、酢酸アンモニウム)との反応は、イミダゾール含有分子5gを与える。5g、5i、または5lの酸化は、MnOの存在下で加熱することにより達成されて、それぞれ5h、5j、または5mを与え得る。5gまたは5hの、パラジウム触媒(例えば、PddbaおよびX−Phos)およびホウ素供給源(例えば、ビス(ピナコラト)ジボロン)での転換は、ボロン酸エステル5iまたは5jを与える。このボロン酸エステルは、適切なカップリングパートナー(例えば、5k)と、パラジウム触媒(例えば、Pd(PPhまたはPdCl(dppf))を使用してカップリングされて、5lまたは5mを与える。遷移金属により媒介されるクロスカップリング反応の各々について、同じカップリング生成物を得るために、求核試薬の役割と求電子試薬の役割とが逆にされ得る。Wの構築を可能にするが、代替のカップリングパートナーおよび試薬を使用する、他の遷移金属により媒介されるクロスカップリングとしては、Negishiカップリング、Kumadaカップリング、Stilleカップリング、およびUllmanカップリングが挙げられるが、これらに限定されない。2つの芳香環を含む、他のW基の調製のために、出発試薬の適切な選択によって、この一般スキームが応用され得る。
【0225】
スキーム6.R−P−W−P−Rの代表的な合成
【0226】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
【0227】
スキーム6は、本開示のR−P−W−P−R中間体の一般合成を示し、ここで説明の目的で、RおよびRは、独立した保護基であり、そしてWは、遷移金属により媒介される環化によって構築された、2つの芳香環のユニットである。5dの、活性化ビニル試薬(例えば、カリウムビニルトリフルオロボレート)でのパラジウム触媒(例えば、酢酸パラジウムおよびS−Phos)の存在下での処理は、ビニル化合物6aを与える。対応するα−ハロケトンへの転換は、N−ブロモスクシンイミドでの臭素化、引き続くMnOでの酸化によって達成され得る。α−ハロケトンの置き換えは、酸塩基性条件下(例えば、EtN)の添加により進行する。6dの臭素化は、ピリジニウムトリブロミドでの処理により進行し、その後、第二の酸塩基性条件下の添加により、ジエステル6eを与える。6eとアミンまたはアミン塩(例えば、酢酸アンモニウム)との反応は、イミダゾール含有分子6fを与える。6fの酸化は、MnOの存在下で達成されて、6gを与え得る。
【0228】
スキーム7.E−V−C(=O)−P−W−P−Rの代表的な合成
【0229】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
【0230】
スキーム7は、本開示のE−V−C(=O)−P−W−P−R中間体の一般合成を示し、ここで説明の目的で、Rは保護基であり、そしてWは、2つの芳香環のユニットである。α−ハロケトン6bの置き換えは、酸塩基性条件下(例えば、EtN)の添加により進行する。7bの臭素化は、ピリジニウムトリブロミドでの処理により進行し、その後、第二の酸塩基性条件下の添加により、ジエステル7cを与える。7cとアミンまたはアミン塩(例えば、酢酸アンモニウム)との反応は、イミダゾール含有分子7dを与える。7dの酸化は、MnOの存在下で達成されて、7eを与え得る。
【0231】
スキーム8.R−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的な合成
【0232】
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
【0233】
スキーム8は、本開示のE−V−C(=O)−P−W−P−R中間体の一般合成を示し、ここで説明の目的で、Rは保護基であり、そしてWは、2つの芳香環のユニットである。α−ハロケトン6dの置き換えは、酸塩基性条件下(例えば、EtN)の添加により進行する。8aとアミンまたはアミン塩(例えば、酢酸アンモニウム)との反応は、イミダゾール含有分子8bを与える。8bの酸化は、MnOの存在下で達成されて、8cを与え得る。
【0234】
スキーム9.E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的な合成
【0235】
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
【0236】
スキーム9は、本開示のE−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−E分子の一般合成を示し、ここで説明の目的で、Eはエチルカルボニルアミノである。9aまたは9cのいずれかの、それぞれ1当量または2当量の塩化プロピオニルでの、塩基性条件下(例えば、水酸化ナトリウム)での処理は、分子9bまたは9dを与える。
【0237】
スキーム10.R−P−W−P−Rの代表的な合成
【0238】
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
【0239】
スキーム10は、本発明のR−P−W−P−R中間体の代替の一般合成を示し、ここで説明の目的で、RおよびRは独立した保護基であり、そしてWは、遷移金属により媒介される環化により構築された、2個の芳香環のユニットである。6bの臭素化試薬(すなわち、ピリジニウムトリブロミド)での臭素化は、ジブロミド10aを与える。次いで、第一級臭素の置換が、塩基性条件下(例えば、KCO)での酸の添加により進行して、10dを与える。10fまたは10gへの転換は、スキーム8に記載される方法に従って達成され得る。
【0240】
スキーム11.E−V−C(=O)−P−W−P−Rの代表的な合成
【0241】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
【0242】
スキーム11は、本発明のE−V−C(=O)−P−W−P−R中間体の代替の一般合成を示し、ここで説明の目的で、Rは保護基であり、そしてWは2個の芳香環のユニットである。6bの臭素化試薬(すなわち、ピリジニウムトリブロミド)での臭素化は、ジブロミド10aを与える。次いで、第一級臭素の置換が、塩基性条件下(例えば、KCO)での酸の添加により進行して、11bを与える。11dまたは11eへの転換は、スキーム8に記載される方法に従って達成され得る。
【0243】
スキーム12.R−V−C(=O)−P−Rの代表的な合成
【0244】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
【0245】
スキーム12は、R−V−C(=O)−P−R中間体の一般合成を示し、ここで説明の目的で、Pはピロリジンであり、Rは、−Eまたはアミノ保護基のいずれかとして示される一般的な基であり、そしてRは、−C(=O)−O−PGとして示される一般的な基である。アミン12a(または12d)と酸12bまたは12eとのカップリングは、ペプチドカップリング試薬(例えば、HATU)を使用して達成されて、それぞれ12c(または12f)を与える。12fの12cへの転換は、適切な保護基の除去、その後、塩基性条件下(例えば、水酸化ナトリウム)でのクロロギ酸メチルでの処理により、達成され得る。
【0246】
スキーム13.E−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−Eの代表的な合成
【0247】
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
【0248】
スキーム13は、本発明のE−V−C(=O)−P−W−P−C(=O)−V−E中間体の代替の一般合成を示し、ここで説明の目的で、Wは、2つの芳香環のユニットである。両方の臭化物の置換は、塩基性条件下(例えば、KCO)での酸の添加により進行して、11cを与える。11dまたは11eへの転換は、スキーム8に記載される方法に従って達成され得る。
【0249】
特定の実施形態
1つの実施形態において、式(I):
1a−V1a−C(=O)−P1a−W1a−P1b−C(=O)−V1b−E1b (I)
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグが提供され、式(I)において:
1a
【0250】
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
【0251】
であり、そしてW1aは、1個または1個より多くのハロ、アルキル、ハロアルキル、必要に応じて置換されたアリール、必要に応じて置換された複素環、またはシアノで必要に応じて置換されており;
は、−O−CH−、−CH−O−、−O−C(=O)−、または−C(=O)−O−であり;
は、−CH−CH−、または−CH=CH−であり;
1aおよびP1bは各々独立して:
【0252】
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
【0253】
であり;
1aおよびV1bは各々独立して:
【0254】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
【0255】
であり;
ただし、V1aおよびV1bのうちの少なくとも一方は
【0256】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
【0257】
であり;
1aおよびE1bは各々独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)、または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であるか;あるいはE1a−V1aが一緒になったものは、R9aであるか;あるいはE1b−V1bが一緒になったものは、R9bであり;そして
9aおよびR9bは各々独立して:
【0258】
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
【0259】
である。
【0260】
1つの実施形態において、本開示は、式:
【0261】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【0262】
を有する化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグを提供し、ここで式A1、A2、A3、およびA4に示されるイミダゾール環は、1個または1個より多くのハロ、ハロアルキル、シアノ、またはアルキルで必要に応じて置換されている。
【0263】
1つの実施形態において、本開示は、式:
【0264】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
【0265】
を有する化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグを提供し、ここで式A2およびA4に示されるイミダゾール環は、1個または1個より多くのハロ、ハロアルキル、シアノ、またはアルキルで必要に応じて置換されている。
【0266】
1つの実施形態において、P1aおよびP1bは各々独立して:
【0267】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
【0268】
である。
【0269】
1つの実施形態において、V1aおよびV1bは各々独立して:
【0270】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
【0271】
であり;
ただし、V1aおよびV1bのうちの少なくとも一方は
【0272】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
【0273】
である。
【0274】
1つの実施形態において、式(I):
1a−V1a−C(=O)−P1a−W1a−P1b−C(=O)−V1b−E1b (I)
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグが提供され、式(I)において:
1a
【0275】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
【0276】
であり、そしてW1aは、1個または1個より多くのハロ、アルキル、ハロアルキル、またはシアノで必要に応じて置換されており;
は、−O−CH−、または−CH−O−であり;
は、−CH−CH−、または−CH=CH−であり;
1aおよびP1bは各々独立して:
【0277】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【0278】
であり;
1aおよびV1bは各々独立して:
【0279】
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
【0280】
であり;
ただし、V1aおよびV1bのうちの少なくとも一方は
【0281】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0282】
であり;
1aおよびE1bは各々独立して、−N(H)(アルコキシカルボニル)、−N(H)(シクロアルキルカルボニル)、または−N(H)(シクロアルキルオキシカルボニル)であるか;あるいはE1a−V1aが一緒になったものは、R9aであるか;あるいはE1b−V1bが一緒になったものは、R9bであり;そして
9aおよびR9bは各々独立して:
【0283】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
【0284】
である。
【0285】
1つの実施形態において、V1aおよびV1bのうちの一方は:
【0286】
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
【0287】
であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【0288】
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
【0289】
である。
【0290】
1つの実施形態において、V1aおよびV1bのうちの一方は:
【0291】
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
【0292】
であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【0293】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
【0294】
である。
【0295】
1つの実施形態において、V1aおよびV1bのうちの一方は:
【0296】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0297】
であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【0298】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
【0299】
である。
【0300】
1つの実施形態において、V1aおよびV1bのうちの一方は:
【0301】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0302】
であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【0303】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
【0304】
である。
【0305】
1つの実施形態において、V1aおよびV1bのうちの一方は:
【0306】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0307】
であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【0308】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0309】
である。
【0310】
1つの実施形態において、V1aおよびV1bのうちの一方は:
【0311】
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0312】
であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【0313】
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
【0314】
である。
【0315】
1つの実施形態において、V1aおよびV1bのうちの一方は:
【0316】
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【0317】
であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【0318】
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0319】
である。
【0320】
1つの実施形態において、V1aおよびV1bのうちの一方は:
【0321】
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【0322】
であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【0323】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
【0324】
である。
【0325】
1つの実施形態において、V1aおよびV1bのうちの一方は:
【0326】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【0327】
であり、そしてV1aおよびV1bのうちの他方は
【0328】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0329】
である。
【0330】
1つの実施形態において、P1aおよびP1bは各々独立して:
【0331】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0332】
である。
【0333】
1つの実施形態において、V1aおよびV1bのうちの一方は:
【0334】
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
【0335】
である。
【0336】
1つの実施形態において、V1aとV1bとの両方が:
【0337】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0338】
である。
【0339】
1つの実施形態において、V1aおよびV1bのうちの一方は:
【0340】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0341】
である。
【0342】
1つの実施形態において、V1aとV1bとの両方が:
【0343】
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0344】
である。
【0345】
1つの実施形態において、V1aおよびV1bのうちの一方は:
【0346】
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0347】
であり、ただし、結合(a)は、E1aまたはE1bに結合しており、そして結合(b)は、式(1)または(A1、A2、A3、もしくはA4)の−C(=O)−基に結合している。
【0348】
1つの実施形態において、V1aおよびV1bのうちの一方は:
【0349】
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
【0350】
であり、ただし、結合(a)は、E1aまたはE1bに結合しており、そして結合(b)は、式(1)または(A1、A2、A3、もしくはA4)の−C(=O)−基に結合している。
【0351】
1つの実施形態において、V1aおよびV1bのうちの一方は:
【0352】
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
【0353】
であり、ただし、結合(a)は、E1aまたはE1bに結合しており、そして結合(b)は、式(1)または(A1、A2、A3、もしくはA4)の−C(=O)−基に結合している。
【0354】
1つの実施形態において、V1aおよびV1bのうちの一方は:
【0355】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【0356】
であり、ただし、結合(a)は、E1aまたはE1bに結合しており、そして結合(b)は、式(1)または(A1、A2、A3、もしくはA4)の−C(=O)−基に結合している。
【0357】
1つの実施形態において、P1aおよびP1bは各々独立して:
【0358】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0359】
である。
【0360】
1つの実施形態において、P1aおよびP1bのうちの一方は:
【0361】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【0362】
である。
【0363】
1つの実施形態において、P1aおよびP1bのうちの一方は:
【0364】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0365】
である。
【0366】
1つの実施形態において、P1aとP1bとの両方が:
【0367】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0368】
である。
【0369】
1つの実施形態において、−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−は各々独立して:
【0370】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
【0371】
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【0372】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
【0373】
であり、
ただし、V1aおよびV1bのうちの少なくとも一方は
【0374】
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
【0375】
である。
【0376】
1つの実施形態において、−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−は各々独立して:
【0377】
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
【0378】
であり、
ただし、V1aおよびV1bのうちの少なくとも一方は
【0379】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0380】
である。
【0381】
1つの実施形態において、−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−のうちの一方は:
【0382】
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
【0383】
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0384】
であり、
そして−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−のうちの他方は:
【0385】
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0386】
である。
【0387】
1つの実施形態において、−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−のうちの一方は:
【0388】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0389】
であり;
そして−V1a−C(=O)−P1a−および−P1b−C(=O)−V1b−のうちの他方は:
【0390】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0391】
である。
【0392】
1つの実施形態において、−V1a−C(=O)−P1a−と−P1b−C(=O)−V1b−との両方が:
【0393】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【0394】
である。
【0395】
1つの実施形態において、E1aおよびE1bのうちの少なくとも一方は、−N(H)(アルコキシカルボニル)である。
【0396】
1つの実施形態において、E1aとE1bとの両方が−N(H)(アルコキシカルボニル)である。
【0397】
1つの実施形態において、E1aおよびE1bのうちの少なくとも一方は、−N(H)C(=O)OMeである。
【0398】
1つの実施形態において、E1aとE1bとの両方が−N(H)C(=O)OMeである。
【0399】
1つの実施形態において、本開示は、式:
【0400】
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
【0401】
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
【0402】
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
【0403】
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0404】
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
【0405】
の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグを提供する。
【0406】
別の実施形態において、本開示は、式:
【0407】
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【0408】
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
【0409】
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【0410】
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
【0411】
、および
【0412】
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
【0413】
の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグを提供する。
【0414】
1つの実施形態において、本開示は、式:
【0415】
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
【0416】
の化合物を提供する。
【0417】
1つの実施形態において、本開示は、式:
【0418】
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
【0419】
の化合物を提供する。
【0420】
本開示はここで、以下の非限定的な実施例によって、説明される。以下の略語が、実施例を含めて本明細書全体にわたって使用される。
【0421】
【表1A-1】
[この文献は図面を表示できません]
【0422】
【表1A-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0423】
【表1A-3】
[この文献は図面を表示できません]
【実施例】
【0424】
中間体1
【0425】
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
【0426】
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
【0427】
7−(2−ブロモ−5−クロロベンジルオキシ)−3,4−ジヒドロナフタレン−1(2H)−オン
7−ヒドロキシ−1−テトラロン(13.9g,85.7mmol)および1−ブロモ−2−(ブロモメチル)−4−クロロベンゼン(25.6g,90.0mmol)のジメチルホルムアミド(850mL)中の撹拌溶液に、炭酸カリウム(24g,172mmol)を添加した。この反応物をアルゴン下で18時間撹拌し、次いで酢酸エチル(1L)で希釈した。この有機物を水で3回、およびブラインで1回洗浄した。次いで、その有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。得られた油状物にメタノール(500mL)を添加し、そしてこの懸濁物を30分間撹拌した。7−(2−ブロモ−5−クロロベンジルオキシ)−3,4−ジヒドロナフタレン−1(2H)−オン(27.8g,収率89%)を濾過により単離した。
【0428】
3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン:
ピバル酸パラジウム(II)(1.18g,3.8mmol)、トリ(4−フルオロフェニル)ホスフィン(1.20g,3.8mmol)、ピバル酸(2.33g,22.8mmol)および炭酸カリウム(31.8g,228mmol)を含む1Lのフラスコに、7−(2−ブロモ−5−クロロベンジルオキシ)−3,4−ジヒドロナフタレン−1(2H)−オン(27.8g,76.2mmol)のジメチルアセトアミド(380mL)中の溶液を添加した。このフラスコを排気してアルゴンで満たし直すことを5回行い、次いでアルゴン下60℃で24時間撹拌した。この反応物を室温まで冷却し、そしてMTBEおよび水で希釈した。得られた二相混合物を3時間撹拌し、そしてセライトで濾過し、MTBEですすいだ。その濾液の有機層を分離し、次いで水で2回、ブラインで1回洗浄した。次いで、その有機物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/DCM)により精製して、3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン(14.4g,収率67%)をオフホワイトの固体として得た。
【0429】
3−ビニル−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン
オーブンで乾燥させた500mLの三口丸底フラスコをAr下で冷却し、次いで3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン(12.0g,42.1mmol)、ビニルトリフルオロホウ酸カリウム(8.47g,6.32mmol)、Pd(OAc)(473mg,2.11mmol)、SPhos(1.74g,4.25mmol)、KCO(17.5g,126mmol)および無水プロパノール(120mL)を入れた。この反応混合物をArで16分間スパージし、次いで加熱還流した。5.5時間スパージし、完了したら、この反応混合物を室温まで冷却し、そして減圧下で濃縮した。その粗製残渣をDCMに懸濁させ、次いでHOおよびブラインで洗浄した。その有機溶液をMgSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮した。得られた残渣を、DCMで溶出するシリカプラグでさらに精製して、3−ビニル−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン(10.2g,87%)を得た。
【0430】
3−(2−ブロモアセチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン
3−ビニル−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン(9.98g,36.1mmol)を、THF(70mL)、DMSO(70mL)およびHO(35mL)の撹拌溶液に溶解させた。NBS(6.75g,37.9mmol)を一度に添加し、そしてこの反応混合物を室温で33分間撹拌した。完了したら、この反応媒体をEtOAcで希釈し、そしてHOで2回、およびブラインで1回洗浄した。その有機相をMgSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮した。得られた粗製ブロモヒドリンをDCM(200mL)に懸濁させ、そして活性MnO(62.7g,722mmol)で処理した。室温で15時間撹拌した後に、この反応混合物をセライトで濾過し、そしてそのフィルターケーキをDCMで数回すすいだ。合わせた濾液(約400mL)をMeOH(約100mL)で処理し、そしてこの混合物を減圧下で徐々に濃縮して、固体物質を溶液から沈殿させた。この液体の体積が約200mLに達したら、その固体を濾別し、そしてMeOHですすいだ。この濃縮/沈殿/濾過/すすぎの手順をさらに2回行い、粉末状の3−(2−ブロモアセチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オンを3回得たものを集めた(7.49g,2工程で56%)。
【0431】
中間体2
【0432】
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
【0433】
9−ブロモ−3−(2−ブロモアセチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン
3−(2−ブロモアセチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン(2.58g,6.95mmol)、三臭化ピリジニウム(2.56g,8.0mmol)、ジクロロメタン(22mL)およびメタノール(2.5mL)の混合物を約20℃で3時間撹拌して、スラリーを得た。沈殿した生成物を濾過し、ジクロロメタン(10mL)で洗浄し、そして真空オーブン中40℃で乾燥させて、9−ブロモ−3−(2−ブロモアセチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン(2.62g,収率84%)を得た。400 MHz H NMR (CDCl) δ 8.03−8.01 (m, 1H), 7.85 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 5.19 (s, 2H), 4.74 (dd, J = 4.1, 4.1 Hz, 1H), 4.45 (s, 2H), 3.37−3.29 (m, 1H), 2.99−2.92 (m,1H), 2.59−2.46 (m, 2H)。
【0434】
中間体2a
【0435】
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
【0436】
9−ブロモ−3−(2−ブロモアセチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン
DCM(365mL)中の3−(2−ブロモ−1−ヒドロキシエチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン(20.3g,54.4mmol)に、MeOH(22mL)およびピリジニウムトリブロミド(18.24g,57.0mmol)を添加した。2時間後、水を添加し(100mL)、そして短時間撹拌した後に、層が分離し、その下の有機層を集めた。次いで、その有機層を1MのHCl(100mL)で洗浄し、そして9−ブロモ−3−(2−ブロモ−1−ヒドロキシエチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オンを含む、下の有機層を集めた。400 MHz H NMR (CDCl) 7.75 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.42 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.24 (s, 1H), 5.13 (s, 2H), 4.99−4.96 (m, 1H), 4.73 (dd, J = 4.1, 4.1 Hz, 1H), 3.69−3.66 (m, 1H), 3.58−3.53 (m, 1H), 3.35−3.27 (m, 1H), 2.96−2.90 (m, 1H), 2.58−2.44 (m, 2H), C−OHは観察されなかった。
【0437】
DCM(365mL)中の9−ブロモ−3−(2−ブロモ−1−ヒドロキシエチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン(およそ54.4mmol)に、重炭酸ナトリウム(5.45g)、臭化ナトリウム(6.14g)、TEMPO(16.55mg)および水(60mL)を添加した。この溶液を0℃〜5℃で冷却し、そして6%の漂白剤(91.5mL)を添加した。1時間後、イソプロピルアルコール(20mL)を添加し、そしてこの反応混合物を室温まで温めた。撹拌を止め、層を分離し、そして下の有機層を集め、そして濃縮して、およそ345gの溶媒を除去した。そのスラリーを濾過し、そしてそのケーキを50mLの水、次いで50mLのDCM(5℃に予冷した)で洗浄した。その固体を集め、そして減圧下で乾燥させて、9−ブロモ−3−(2−ブロモアセチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オンを得た(18.6g,収率76%)。400 MHz H NMR (CDCl) δ 8.03−8.01 (m, 1H), 7.85 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 5.19 (s, 2H), 4.74 (dd, J = 4.1, 4.1 Hz, 1H), 4.45 (s, 2H), 3.37−3.29 (m, 1H), 2.99−2.92 (m,1H), 2.59−2.46 (m, 2H); 100 MHz 13C NMR (CDCl) δ 190.4, 189.6, 154.2, 136.6, 134.1, 133.9, 132.9, 131.8, 129.3, 127.2, 125.6, 124.2, 123.3, 117.0, 68.1, 49.9, 31.8, 30.4, 25.5。
【0438】
中間体2b
【0439】
【化115】
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【0440】
3−((トリメチルシリル)エチニル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン
オーバーヘッド撹拌子および還流冷却器を備え付けた300mLのフラスコに、窒素の雰囲気下で、3−クロロ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン(10.0g,35.12mmol)、粉末状の無水リン酸三カリウム(22.4g,105.4mmol)、XPhos(1.34g,2.81mmol)、およびPdCl(MeCN)(364mg,1.40mmol)を入れた。アセトニトリル(140mL)を添加し、続いてTMSアセチレン(18mL,141mmol)を添加した。この混合物を65℃まで加熱した。6時間後、この反応が完了したと判断し、この混合物を20℃まで冷却した。この混合物をフリット付き漏斗で濾過し、そしてそのフィルターケーキをアセトニトリルで洗浄した。この濾液を減圧下で約150mLまで濃縮し、そしてヘプタン(50mL,3×100mL)で抽出した。N−アセチルシステイン(15g)をそのアセトニトリル相に添加し、そしてこの混合物を45℃で5時間撹拌した。この混合物を周囲温度まで冷却し、フリット付き漏斗で濾過し、そしてそのフィルターケーキをアセトニトリルで洗浄した。その濾液を減圧下で約120mLまで濃縮した。水(120mL)を添加し、そしてこの混合物を45℃で40分間撹拌し、次いで周囲温度まで冷却した。30分後、この混合物をフリット付き漏斗で濾過して、3−((トリメチルシリル)エチニル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン(4.07g,収率33.4%)を黄色固体として得た。400 MHz H NMR (CDCl) δ 7.65 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.47 (dd, J = 8.1, 1.4 Hz, 1H), 7.27 (s, 1H), 5.06 (s, 2H), 2.95 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 2.67 - 2.59 (m, 2H), 2.18 - 2.08 (m, 2H), 0.26 (s, 9H)。
【0441】
3−アセチル−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン
撹拌棒を備える20mLのバイアルに、3−((トリメチルシリル)エチニル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン(850mg,2.44mmol)およびギ酸(9.8mL)を入れた。この溶液を65℃まで加熱した。3時間後、この反応が完了したと判断した。この混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣をCHClに溶解させ、そして予め充填された25gシリカゲルカートリッジに装填した。その生成物を、予め充填された80gシリカゲルカラムでの、5%から85%のEtOAc/ヘキサンの溶媒勾配で溶出するクロマトグラフィーによって精製した。生成物を含む画分を合わせ、そして濃縮して、3−アセチル−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン(616mg,86%)を得た。400 MHz H NMR (CDCl) δ 8.00 − 7.94 (m, 1H), 7.81 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.64 (s, 2H), 5.16 (s, 2H), 2.98 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 2.69 − 2.64 (m, 2H), 2.63 (s, 3H), 2.21 - 2.09 (m, 2H)。
【0442】
9−ブロモ−3−(2−ブロモアセチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン
撹拌棒を備える20mLのバイアルに、3−アセチル−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン(100mg,0.366mmol)、9:1のCHCl/MeOH(3.4mL)およびピリジニウムトリブロミド(246mg,0.769mmol)を入れた。この溶液を35℃まで加熱した。30分後、この反応が完了したと判断した。この混合物を周囲温度まで冷却し、EtOAc(50mL)で希釈し、そして飽和水性Na(20mL)、2%の水性NaHCO(20mL)、水(20mL)、およびブライン(10mL)で順番に洗浄した。その有機相をMgSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して、9−ブロモ−3−(2−ブロモアセチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン(68mg,41%)を得た。400 MHz H NMR (CDCl) δ 8.03 − 8.01 (m, 1H), 7.85 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 5.19 (s, 2H), 4.74 (dd, J = 4.1, 4.1 Hz, 1H), 4.45 (s, 2H), 3.37−3.29 (m, 1H), 2.99 − 2.92 (m,1H), 2.59 − 2.46 (m, 2H)。
【0443】
中間体3
【0444】
【化116】
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【0445】
(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−5−オキソヘキサン酸エチル
N−Boc(S)−ピログルタミン酸エチル(20.0g,77.7mmol)の無水THF(150mL)中の溶液を、二つ口丸底内でアルゴン下で−40℃まで冷却した。メチル−マグネシウムブロミド溶液(エーテル中3.0M,28.5mL,85.5mmol)をこの反応混合物に滴下により30分間かけて添加した。この反応物を−40℃で4時間、次いで0℃で1時間撹拌した。この反応物を酢酸エチルと飽和塩化アンモニウム溶液との間で分配し、そして1NのHClで酸性化した。その水層をさらに2回、酢酸エチルで抽出した。その有機層を合わせ、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。その粗製物質をカラムクロマトグラフィー(20%〜40%のEtOAc/ヘキサン)により精製して、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−5−オキソヘキサン酸エチルを粘性油状物として得、引き続く工程で直接使用した。
【0446】
(S)−5−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ピロール−2−カルボン酸エチル
1Lのフラスコ内の(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−5−オキソヘキサン酸エチルを、トリフルオロ酢酸/ジクロロメタンの溶液(1:1の混合物,100mL)で処理した。発泡が観察されたので、この混合物を室温で4時間撹拌した。その時間の後に、その揮発性物質を減圧中で除去して、(S)−5−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ピロール−2−カルボン酸エチルを油状物として得、引き続く工程で直接使用した。
【0447】
(2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸エチル
1Lのフラスコ内の(S)−5−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ピロール−2−カルボン酸エチルをエタノール(400mL)に溶解させ、そして排気とアルゴンガスの充填とを3回(3x)行った。炭素担持パラジウム(およそ750mg,10%w/w,乾燥)を添加し、そしてこの反応物を、排気と水素ガスの充填とを行った(3回)。この反応物を水素雰囲気下で16時間撹拌した。この混合物をセライトのプラグで濾過し、そしてその濾液を減圧中で濃縮した。ジエチルエーテルをこの油状物に添加すると、沈殿物が形成した。この混合物を濾過して、(2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸エチルを白色固体(10.6g,67.4mmol,3工程にわたって86.7%)として得た。H NMR (400 MHz, cdcl) δ 4.48 (dd, 1H), 4.27 (q, 2H), 3.92 - 3.80 (m, 1H), 2.52 - 2.36 (m, 1H), 2.32 - 2.13 (m, 2H), 1.75 - 1.60 (m, 1H), 1.51 (d, 3H), 1.30 (t, 3H)。
【0448】
(2S,5S)−5−メチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−エチル
(2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸エチル(7.0g,44.5mmol)のジクロロメタン(250mL)中の溶液に、ジtertブチル無水物(ditertbutylanhydride)(10.7g,49.0mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(17.1mL,98.0mmol)を滴下により10分間かけて添加し、そしてジメチルアミノピリジン(0.27g,2.23mmol)を順番に添加した。発泡が観察されたので、この混合物を室温で16時間撹拌した。この反応物をHCl(250mL,1N)で洗浄した。次いで、その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。その粗製物質をカラムクロマトグラフィー(5%〜25%のEtOAc/ヘキサン)により精製して、(2S,5S)−1−tert−ブチル2−エチル5−メチルピロリジン−1,2−ジカルボキシレートを油状物(6.46g,25.1mmol,56%)として得た。LCMS−ESI: calc’d for C1323NO: 257.16 (M); Found: 258.70 (M+H)。
【0449】
(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸
(2S,5S)−1−tert−ブチル2−エチル5−メチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸ジカルボキシレート(6.46g,25.1mmol)のエタノール(20mL)中の溶液に、水酸化リチウム一水和物(2.11g,50.2mmol)および脱イオン水(12mL)を添加した。この混合物を16時間撹拌し、次いで酢酸エチルと、飽和ブラインと1NのHClとの1:1の混合物との間で分配した。その水層を酢酸エチルでさらに1回抽出した。その有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてその溶媒を減圧中で除去して、(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を白色固体(定量的)として得、引き続く工程で直接使用した。
【0450】
中間体4
【0451】
【化117】
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【0452】
(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸エチル
(2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸エチル2,2,2−トリフルオロアセテート(10.0g,39.3mmol)、(S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸(6.88g,39.3mmol)およびHATU(14.9g,39.3mmol)をDMF(100mL)中で合わせ、そしてDIPEA(15.0mL,86.5mmol)を添加した。室温で1時間撹拌した後に、この反応混合物をEtOAcで希釈した。その有機相を、10%のHCl、飽和水性NaHCOおよびブラインで順番に洗浄し、次いでMgSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して、(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸エチルを得た。この粗製物質をさらに精製せずに持ち越した。
【0453】
(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸
(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸エチル(39.3mmol,先の変換からの完全な転換を仮定)をMeOH(200mL)に懸濁させ、そして水性LiOH(1.0M,100mL,100mmol)を添加した。この反応混合物を一晩撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、ほとんどのMeOHを除去した。この水溶液をDCMで2回洗浄し、その後、10%のHClを用いてpH約1〜2に酸性化した。次いで、この酸性水相をEtOAcで5回抽出した。合わせたEtOAc抽出物をMgSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して、(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸(6.89g,2工程で56%)を得た。
【0454】
中間体5
【0455】
【化118】
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【0456】
(2S,4S)−ピロリジン−1,2,4−トリカルボン酸1−tert−ブチル2,4−ジメチル
(2S,4S)−4−シアノピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル(9.0g,35.4mmol)のMeOH(196mL)中の溶液に、HCl(1,4−ジオキサン中4M,100mL,403mmol)を添加した。この溶液を室温で16時間撹拌し、そして減圧中で濃縮した。この粗製中間体をEtOAc(180mL)に溶解させ、そして水性重炭酸塩(飽和)で塩基性化した。ジ炭酸ジ−tert−ブチル(8.5g,38.9mmol)を添加し、そしてこの二相性溶液を室温で12時間撹拌した。次いで、これらの層を分離し、そしてその水層をEtOAcで逆抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、そして濃縮した。その粗製油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(15%〜40%〜100%のEtOAc/ヘキサン)により精製して、(2S,4S)−ピロリジン−1,2,4−トリカルボン酸1−tert−ブチル2,4−ジメチル(9.56g,94%)を得た。
【0457】
(3S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−(メトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸
(2S,4S)−ピロリジン−1,2,4−トリトリカルボン酸1−tert−ブチル2,4−ジメチル(9.56g,33.3mmol)のTHF(70mL)中の溶液に、0℃(外部温度,氷浴)で、NaOH(1N水性,33mL,33.3mmol)を滴下により15分間かけて添加した。この溶液を0℃で5時間撹拌し、その後、HCl(1N)で酸性化した。この溶液をEtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、そして濃縮した。その粗製油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(2%〜5%〜10%のMeOH/CHCl)により精製して、(3S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−(メトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸(6.38g,70%)を得た。
【0458】
(2S,4S)−4−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル
(3S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−(メトキシカルボニル)ピロリジン−3−カルボン酸(6.38g,23.3mmol)のTHF(116mL)中の溶液に、0℃(外部温度,氷浴)で、EtN(4.9mL,35.0mmol)およびクロロギ酸エチル(2.7mL,28.0mmol)を添加した。得られた溶液を0℃で45分間撹拌し、この間に、白色沈殿物が形成した。この反応混合物をセライトで濾過し、そして濃縮した。
【0459】
この粗製中間体をTHF(59mL)に溶解させ、そして0℃(外部温度,氷浴)まで冷却した。HO(59mL)中のNaBH(4.41g,116.7mmol)をゆっくりと添加し、そして得られた溶液を0℃で2時間撹拌した。この反応混合物をEtOAcで希釈し、そしてHOで洗浄した。その水層をEtOAcで逆抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、そして濃縮した。その粗製油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(42%〜69%〜100%のEtOAc/ヘキサン)により精製して、(2S,4S)−1−tert−ブチル2−メチル4−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(3.63g,60%)を得た。
【0460】
(2S,4S)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル
(2S,4S)−4−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル(2.57g,9.9mmol)のCHCl(50mL)中の溶液に、AgOTf(4.07g,15.8mmol)および2,6−ジ−tert−ブチルピリジン(4.4mL,19.8mmol)を添加した。この反応混合物を0℃(外部温度,氷浴)まで冷却し、そしてMeI(0.98mL,15.8mmol)をゆっくりと添加した。得られたスラリーを0℃で1.5時間、そして室温で1.5時間撹拌した。このスラリーをCHClで希釈し、そしてセライトで濾過した。その濾液を濃縮乾固させ、EtOに溶解させ、そしてHCl(1N)およびブラインで洗浄した。その水層をEtOで逆抽出し、そして合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、そして濃縮した。その粗製油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(10%〜75%〜100%のEtOAc/ヘキサン)により精製して、(2S,4S)−1−tert−ブチル2−メチル4−(メトキシメチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(2.11g,78%)を得た。H−NMR: 400 MHz, (CDCl) δ: (回転異性体の混合物、主要な方を報告) 4.20 (t, 1H), 3.71 (s, 3H), 3.67 (m, 1H), 3.34 (m, 2H), 3.30 (s, 3H), 3.16 (t, 1H), 2.43 (m, 2H), 1.74 (m, 1H), 1.38 (s, 9H)。
【0461】
(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−2−カルボン酸
(2S,4S)−1−tert−ブチル2−メチル4−(メトキシメチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシレート(2.11g,7.7mmol)の、THF(38mL)とMeOH(15mL)との混合物中の溶液に、LiOH(2.5M水性,15mL,38.6mmol)を添加した。得られた溶液を、室温で2時間撹拌し、そして水性HCl(1N)で酸性化した。所望の生成物をCHClで抽出した(4回)。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、そして濃縮して、(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−2−カルボン酸(2.0g,99%)を得た。H−NMR: 400 MHz, (CDCl) δ: (回転異性体の混合物、主要な方を報告) 4.33 (t, 1H), 3.65 (m, 1H), 3.35 (m, 2H), 3.32 (s, 3H), 3.16 (t, 1H), 2.45 (m, 2H), 2.12 (m, 1H), 1.46 (s, 9H)。
【0462】
中間体6
【0463】
【化119】
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【0464】
(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5 メチルピロリジン−2−カルボン酸
(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5 メチルピロリジン−2−カルボン酸を、中間体4と類似の様式で、(S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸の代わりに(2S,3S)−2−(メトキシカルボニル−アミノ)−3−メチルペンタン酸を用いて合成した。MS(ESI)m/z 301.19[M+H]
【0465】
中間体7
【0466】
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
【0467】
(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−エチルピロリジン−2−カルボン酸
(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−エチルピロリジン−2−カルボン酸を、中間体3と類似の様式で、エチルマグネシウムブロミドの代わりにメチルマグネシウムブロミドを用いて合成した。HNMR (400 MHz, DMSO−d6): δ 12.37 (1H, s), 4.05−4.07 (1H, m), 3.63−3.64 (1H, m), 2.13−2.15 (1 H, m), 1.63−1.90 (4H, m), 1.39 (10H, m), 0.83 (3H, t, J = 7.2 Hz)。
【0468】
中間体8
【0469】
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
【0470】
(2S,5S)−5−エチル−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)ピロリジン−2−カルボン酸
(2S,5S)−5−エチル−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)ピロリジン−2−カルボン酸を、中間体4と類似の様式で、(2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸エチル2,2,2−トリフルオロアセテートの代わりに(2S,5S)−5−エチルピロリジン−2−カルボン酸メチル−HClを用いて合成した。MS(ESI)m/z 301.15[M+H]
【0471】
中間体9
【0472】
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
【0473】
(2S,5S)−5−エチル−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)ピロリジン−2−カルボン酸
(2S,5S)−5−エチル−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)ピロリジン−2−カルボン酸を、中間体4と類似の様式で、(S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸の代わりに(2S,3S)−2−(メトキシカルボニル−アミノ)−3−メチルペンタン酸を用い、そして(2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸エチル2,2,2−トリフルオロアセテートの代わりに(2S,5S)−5−エチルピロリジン−2−カルボン酸メチル塩酸塩を用いて合成した。
【0474】
中間体10
【0475】
【化123】
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【0476】
(S)−4−オキソピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル
CrO(194g,1.94mol)を、撹拌しながらゆっくりと30分間かけて、ピリジン(340mL)のDCM(900mL)中の溶液に、0℃で添加した。この混合物を室温まで温め、そしてDCM(700mL)中の(2S,4R)−4−ヒドロキシピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル(56g,0.216mol)を添加した。この反応物を室温で4時間激しく撹拌した。形成した暗色固体をデカンテーションし、そしてDCMで洗浄した。その有機相をaq.NaHCO、10%の水性クエン酸、およびブラインで洗浄し、そして無水NaSOで乾燥させた。その溶媒を減圧中で除去し、そしてシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=50:1から10:1)により精製して、(S)−4−オキソピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル(42.6g,81%)を黄色油状物として得た。
【0477】
(S)−4−エチリデンピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル
PhPEtBr(84g,227mmol)およびKOtBu(76.7g,556mmol)のTHF(1100mL)中の溶液を窒素雰囲気下室温で1時間撹拌し、次いでTHF(350mL)中の(S)−4−オキソピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル(50g,206mmol)を滴下により添加した。この混合物を室温で4時間撹拌した。TLCは、この反応が完了したことを示した。この混合物を水性NH4Clでクエンチし、そして濃縮してTHFを除去し、次いでEtOAcおよび水に溶解させた。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その粗製生成物をカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=30:1から5:1)により精製して、(S)−4−エチリデンピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル(18.3g,35%)を黄色油状物として得た。
【0478】
(2S)−4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル
(S)−4−エチリデンピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル(50g,196mmol)、Pd/C(5g)のEtOH(500mL)中の混合物を、室温で一晩水素化した。この混合物を濾過し、そして濃縮して、(2S)−4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル(9.8g,97%)を無色油状物として得た。
【0479】
(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−エチルピロリジン−2−カルボン酸
(2S)−4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−メチル(49.5g,0.19mol)、LiOH(950mL,1M)のMeOH(1500mL)中の混合物を室温で一晩撹拌した。TLCは、この反応が完了したことを示した。この混合物を濃縮し、そのpHを1NのHClで2に調整した。この混合物をEAで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して、(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−エチルピロリジン−2−カルボン酸(45.5g,97%)を、さらに精製せずに白色固体として得た。
【0480】
(2S)−4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸2−ベンジル1−tert−ブチル
(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−エチルピロリジン−2−カルボン酸(45.5g,187mmol)、TEA(37.8g,374mmol)のTHF(1L)中の混合物を、BnBr(38.5g,225mmol)に滴下により0℃で添加した。この混合物を室温で一晩撹拌した。TLCは、この反応が完了したことを示した。この混合物を濃縮して溶媒を除去した。その残渣をEtOAcと水との間で分配した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、そして濃縮した。その粗製生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、(2S)−4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸2−ベンジル1−tert−ブチル(46g,74%)を無色油状物として得た。(2S)−4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸2−ベンジル1−tert−ブチルを、Chiralcel OD 250×50mm i.d.10 μmカラム(移動相:Aはn−ヘキサンを表し、そしてBはエタノールを表す(0.05%IPAm),勾配:A:B=97:3,流量:100ml/分,波長:210および220nm,注入量:1回の注入あたり0.4g)による分取SFCにより分離して、(2S,4S)−4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸2−ベンジル1−tert−ブチルを得た。
【0481】
(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−エチルピロリジン−2−カルボン酸
(2S,4S)−4−エチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸2−ベンジル1−tert−ブチル(18g,54.1mmol)、Pd/C(3.6g)のMeOH(1L)中の混合物を、室温で一晩水素化した。TLCは、この反応が完了したことを示した。この混合物をセライトにより濾過した。その濾液を濃縮して、(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−エチルピロリジン−2−カルボン酸(10g,77%)を白色固体として得た。H NMR: 400 MHz CDCl:δ 9.88 (br, 1H), 4.31−4.19 (m, 1H), 3.82−3.68 (m, 1H), 3.03−2.95 (m, 1H), 2.49−2.39 (m, 1H), 2.12−2.03 (m, 1H), 1.81−1.56 (m, 1H), 1.45 (d, J = 8 Hz, 11H), 0.92 (t, J = 6 Hz, 3H)。
【0482】
中間体11
【0483】
【化124】
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【0484】
rel−(2S,4S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4,5−ジメチルピロリジン−2−カルボン酸
4,5−ジメチル−1H−ピロール−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−エチル(4.016g,15.02mmol)のEtOH(100mL)中の溶液に、酸素担持白金(5%,0.58g)を添加した。このスラリーを水素の雰囲気下(1atm)で3日間撹拌した。このスラリーをセライトで濾過し、そしてMeOHで洗浄した。その濾液を濃縮し、そしてその粗製物をカラムクロマトグラフィー(SiO,5〜10〜20%のEtOAc/ヘキサン)により精製して、rel−(2S,4S,5S)−4,5−ジメチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−エチルを得た。
【0485】
rel−(2S,4S,5S)−4,5−ジメチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−エチルの、THF(70mL)、MeOH(25mL)、およびHO(25mL)の混合物中の溶液に、水酸化リチウム(1.53g,63.7mmol)を添加した。このスラリーを室温で2.5時間、および45℃で2時間撹拌した。この溶液を室温まで冷却し、そしてHCl(水性,1N,70mL)を添加した。その有機物を濃縮し、そして得られた水層をEtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、そして濃縮して、rel−(2S,4S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4,5−ジメチルピロリジン−2−カルボン酸(3.08g,84%)を得た。
【0486】
中間体12
【0487】
【化125】
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【0488】
(2S,3aS,6aS)−ヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール−1,2(2H)−ジカルボン酸2−ベンジル1−tert−ブチル
市販の(2S,3aS,6aS)−オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸ベンジル塩酸塩(4.70g,16.68mmol)の、塩化メチレン(42mL)中の溶液に、ジ炭酸ジ−tert−ブチル(7.28g,33.36mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(5.82mL,33.36mmol)および4−(ジメチルアミノ)ピリジン(0.20g,1.67mmol)を添加した。この溶液を空気下で16時間撹拌した。完了したら、この反応物を減圧中で濃縮し、酢酸エチルで希釈し、そして1NのHClで洗浄した。その水層を酢酸エチルで2回逆抽出し、そして合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中5%〜40%の酢酸エチル)により精製して、(2S,3aS,6aS)−ヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール−1,2(2H)−ジカルボン酸2−ベンジル1−tert−ブチルを得、これをさらに精製せずに使用した。MS(ESI)m/z 368.47[M+Na]
【0489】
(2S,3aS,6aS)−1−(tert−ブトキシカルボニル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸
撹拌棒および(2S,3aS,6aS)−2−ベンジル1−tert−ブチルヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール−1,2(2H)−ジカルボキシレート(5.76g,16.68mmol)を入れた250mLの丸底フラスコに、10%の炭素担持パラジウム(1.77g)を添加した。エタノールをこの混合物上に注ぎ、そしてこの反応混合物を排気して水素ガスでフラッシュすることを3回行った。この懸濁物を水素雰囲気下室温で24時間撹拌した。完了したら、この反応混合物をセライトで濾過し、そして濃縮して、(2S,3aS,6aS)−1−(tert−ブトキシカルボニル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸(4.45g,>99%)を得た。MS(ESI)m/z 256.21[M+H]
【0490】
中間体13
【0491】
【化126】
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【0492】
(2S,3aS,6aS)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸ベンジル
市販の(2S,3aS,6aS)−オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸ベンジル塩酸塩(10.0g,35.489mmol)の塩化メチレン(100mL)中の溶液に、(2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタン酸(10.072g,53.23mmol)、HATU(21.59g,56.78mmol)、およびDIPEA(18.59mL,106.46mmol)を添加した。この反応物を一晩撹拌し、この時点で、これを減圧中で濃縮し、酢酸エチルで希釈し、そしてHCl(1N)で洗浄した。その水層を酢酸エチルで逆抽出し、そして合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。得られた油状物を少量のクロロホルムで希釈し、そして濾過して、テトラメチル尿素沈殿物を除去した。得られた油状物を順相クロマトグラフィー(ヘキサン中50%の酢酸エチル)により精製して、(2S,3aS,6aS)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸ベンジル(19.53g,収率>99%)を得、これをさらに精製せずに使用した。LCMS−ESI+ calc’d for C23H33N2O5: 417.23 ; Found: 417.37。
【0493】
(2S,3aS,6aS)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸
撹拌棒および(2S,3aS,6aS)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸ベンジル(19.53g粗製,推定35.49mmol)を入れた250mLの丸底フラスコに、10%炭素担持パラジウム(3.55g)を添加した。エタノールをこの混合物に注ぎ、そしてこの反応混合物を排気して水素ガスでフラッシュすることを3回行った。この懸濁物を水素の雰囲気下室温で3日間撹拌した。完了したら、この反応混合物をセライトで濾過し、そして濃縮して、(2S,3aS,6aS)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸(13.65g,>99%)を得た。LCMS−ESI+ calc’d for C16H26N2O5: 327.18 ; Found: 327.13。
【0494】
中間体14
【0495】
【化127】
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【0496】
(2S,3aS,6aS)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸
(2S,3aS,6aS)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸を、(2S,3aS,6aS)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸と類似の様式で、(2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタン酸の代わりに(S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸を用いて合成した。LCMS−ESI+ calc’d for C15H25N2O5: 313.17 ; Found: 313.12。
【0497】
中間体15
【0498】
【化128】
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【0499】
(2S,5S)−1−((S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)アセチル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸
(2S,5S)−1−((S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)アセチル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を、中間体4と類似の様式で、(S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタン酸の代わりに(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸を用いて合成した。1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 5.33 − 5.16 (m, 1H), 4.70 − 4.59 (m, 1H), 4.54 (t, 1H), 4.34 − 4.19 (m, 2H), 4.12 (q, 1H), 3.78 − 3.70 (m, 1H), 3.67 (s, 3H), 2.37 − 2.17 (m, 3H), 2.15 − 2.07 (m, 1H), 2.04 (s, 1H), 1.84 − 1.73 (m, 1H), 1.82 − 1.43 (m, 3H), 1.32 (d, 3H), 1.26 (d, 4H), 1.11 (d, 3H), 0.96 (q, 1H)。 LCMS−ESI+ calc’d for C17H29N2O6: 357.19 ; Found: 357.08。
【0500】
実施例AA
【0501】
【化129】
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【0502】
【化130】
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【0503】
(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸2−(9−ブロモ−8−オキソ−8,9,10,11−テトラヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−3−イル)−2−オキソエチル
9−ブロモ−3−(2−ブロモアセチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン(4.00g,8.88mmol)のジクロロメタン(50mL)中のスラリーに、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸(2.80g,9.32mmol)およびKCO(1.84g,13.31mmol)を添加した。得られたスラリーを室温で18時間撹拌した。この反応物をジクロロメタンで希釈し、そして水性HCl(0.5M)およびブラインで洗浄した。その水層をジクロロメタンで逆抽出し(2回)、そして合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、そして濃縮した。この粗製生成物を次の反応に直接持ち越した。
【0504】
(2S,5S)−5−メチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−(3−(2−((2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボニルオキシ)アセチル)−8−オキソ−8,9,10,11−テトラヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−9−イル)
(2S,5S)−2−(9−ブロモ−8−オキソ−8,9,10,11−テトラヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−3−イル)−2−オキソエチル 1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボキシレート(5.95g,8.88mmol)のTHF(60mL)中の溶液に、(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸(3.05g,13.3mmol)およびCsCO(2.31g,7.09mmol)を添加した。得られた溶液を50℃で18時間加熱した。この溶液を室温まで冷却し、そしてEtOAcで希釈し、そして水性HCl(0.5M)で洗浄した。その水層をEtOAcで逆抽出し(2回)、そして合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、そして濃縮した。この粗製油状物をカラムクロマトグラフィー(SiO,25%〜100%のEtOAc(5%のMeOH)/ヘキサン)により精製して、(2S,5S)−5−メチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−(3−(2−((2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボニルオキシ)アセチル)−8−オキソ−8,9,10,11−テトラヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−9−イル)(3.116,2工程にわたり43%)を橙色泡状物として得た。LCMS−ESI+: calc’d for C44H55N3O12: 817.38 (M+); Found: 817.65 (M+)。
【0505】
(2S,5S)−2−[9−(2−{(2S,5S)−1−[N−(メトキシカルボニル)−L−イソロイシル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1H−イミダゾール−5−イル)−1,4,5,11−テトラヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル]−5−メチルピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
(2S,5S)−5−メチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチル2−(3−(2−((2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボニルオキシ)アセチル)−8−オキソ−8,9,10,11−テトラヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−9−イル)(3.116g,3.57mmol)のトルエン(35mL)中の溶液に、ヘキサメチルジシラザン(hexamethdisilazane)(6.0mL,28.7mmol)、およびプロピオン酸(8.0mL,107.1mmol)を添加した。この溶液を90℃で18時間加熱し、そして室温まで冷却した。この溶液をMeOHで希釈し、そしてNHOHと水との1:1の混合物で塩基性にした。このスラリーをジクロロメタンで抽出した(3回)。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、そして濃縮した。この粗製油状物を次の工程で直接使用した。LCMS−ESI+: calc’d for C44H55N7O6: 777.42 (M+); Found: 778.30 (M+H+)。
【0506】
(2S,5S)−2−[9−(2−{(2S,5S)−1−[N−(メトキシカルボニル)−L−イソロイシル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1H−イミダゾール−5−イル)−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル]−5−メチルピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
(2S,5S)−2−[9−(2−{(2S,5S)−1−[N−(メトキシカルボニル)−L−イソロイシル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1H−イミダゾール−5−イル)−1,4,5,11−テトラヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル]−5−メチルピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.77g,3.5mmol)のジクロロメタン(25mL)中の溶液に、MnO(9.00g,103mmol)を添加した。得られたスラリーを室温で20時間撹拌した。この溶液をジクロロメタンで希釈し、セライトで濾過し、そして濃縮した。この粗製油状物をカラムクロマトグラフィー(SiO,0%〜5%〜10%のEtOAc/MeOH)により精製して、(2S,5S)−2−[9−(2−{(2S,5S)−1−[N−(メトキシカルボニル)−L−イソロイシル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1H−イミダゾール−5−イル)−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル]−5−メチルピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.10g,2工程にわたり40%)を褐色泡状物として得た。LCMS−ESI+: calc’d for C44H53N7O6: 775.41 (M+); Found: 776.37 (M+H+)。
【0507】
{(2S,3S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソペンタン−2−イル}カルバミン酸メチル
(2S,5S)−2−[9−(2−{(2S,5S)−1−[N−(メトキシカルボニル)−L−イソロイシル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1H−イミダゾール−5−イル)−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル]−5−メチルピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.30g,0.39mmol)の、ジクロロメタン(4mL)およびメタノール(0.5mL)の混合物中の溶液に、HCl(ジオキサン中4M,1.45mL,5.80mmol)を添加した。この溶液を40℃で1時間加熱し、そして室温まで冷却した。次いで、この溶液を減圧中で濃縮した。得られた固体をDMF(3mL)に溶解させ、その後、(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸(0.11g,0.46mmol)、HATU(0.18g,0.48mmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(0.3mL,1.72mmol)を添加した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。水性HCl(6M,4滴)を添加し、そしてこの溶液を逆相HPLC(Geminiカラム,10%〜53%のMeCN/HO/0.1%のTFA)により精製した。所望の画分を合わせ、そしてその有機物を減圧中で濃縮した。得られた水溶液を飽和NaHCOで塩基性にして、白色沈殿物を得た。その固体を濾過し、そして乾燥させて、{(2S,3S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソペンタン−2−イル}カルバミン酸メチル(0.082g,23%)を白色粉末として得た。LCMS−ESI+: calc’d for C50H62N8O9: 903.08 (M+); Found: 903.84 (M+H+)。1H NMR (400 MHz, メタノール−d4) δ 8.36 − 8.22 (m, 1H), 7.98 − 7.82 (m, 1H), 7.69 − 7.20 (m, 8H), 5.22 − 5.07 (m, 3H), 5.02 (d, 1H), 4.73 − 4.64 (m, 1H), 4.49 (s, 3H), 4.26 − 3.97 (m, 4H), 3.79 (d, 1H), 3.72 (s, 1H), 3.63 − 3.52 (m, 4H), 3.47 − 3.32 (m, 1H), 2.61 − 2.43 (m, 1H), 2.32 − 1.98 (m, 4H), 1.95 − 1.78 (m, 1H), 1.79 − 1.65 (m, 1H), 1.54 (s, 4H), 1.41 (d, 2H), 1.28 − 1.09 (m, 3H), 1.04 (dd, 6H), 0.90 (d, 1H), 0.88 − 0.59 (m, 10H)。
【0508】
実施例AB
【0509】
【化131】
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【0510】
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S,4S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−4−(メトキシメチル)ピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチル
実施例AAに従って、(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−2−カルボン酸を(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに用い、そして(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに用いて、{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S,4S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−4−(メトキシメチル)ピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチル(0.25g)を得た。LCMS−ESI+: calc’d for C50H62N8O9: 918.46 (M+); Found: 919.97 (M+H+)。1H NMR (400 MHz, メタノール−d4) δ 8.39 − 8.11 (m, 1H), 8.09 − 7.40 (m, 5H), 7.28 (s, 2H), 5.27 − 4.91 (m, 5H), 4.49 (s, 3H), 4.34 − 4.14 (m, 2H), 4.14 − 4.00 (m, 3H), 3.80 (s, 1H), 3.59 (s, 2H), 3.57 (s, 3H), 3.54 − 3.39 (m, 3H), 3.31 (s, 3H), 2.68 − 2.46 (m, 2H), 2.45 − 2.30 (m, 1H), 2.31 − 1.93 (m, 5H), 1.94 − 1.81 (m, 1H), 1.50 (d, 2H), 1.46 − 1.25 (m, 4H), 1.10 (dd, 3H), 1.06 − 0.90 (m, 9H), 0.87 (d, 2H)。
【0511】
実施例AC
【0512】
【化132】
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【0513】
{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S,5S)−2−エチル−5−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]−3−メチルブタノイル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル
実施例ABに従って、(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−2−カルボン酸を(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに用い、そして(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−エチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに用いて、{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S,5S)−2−エチル−5−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]−3−メチルブタノイル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル(0.21g)を得た。LCMS−ESI+: calc’d for C50H62N8O8: 902.47 (M+); Found: 904.14 (M+H+)。1H NMR (400 MHz, メタノール−d4) δ 8.33 − 8.04 (m, 1H), 8.01 − 7.68 (m, 1H), 7.68 − 7.37 (m, 14H), 7.32 − 7.17 (m, 1H), 5.22 − 4.95 (m, 3H), 4.50 (s, 6H), 4.31 − 3.92 (m, 5H), 3.80 (s, 1H), 3.58 (d, J = 2.9 Hz, 4H), 3.52 − 3.35 (m, 1H), 2.56 − 2.39 (m, 1H), 2.31 − 2.11 (m, 2H), 2.12 − 1.88 (m, 3H), 1.88 − 1.76 (m, 1H), 1.76 − 1.48 (m, 1H), 1.40 (d, J = 6.7 Hz, 2H), 1.21 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 1.12 − 1.02 (m, 4H), 0.99 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 0.93 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 0.89 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 0.87 − 0.74 (m, 5H), 0.70 − 0.45 (m, 1H)。
【0514】
実施例AD
【0515】
【化133】
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【0516】
[(2S)−1−{(2S,5S)−2−[5−(2−{(2S,5S)−1−[(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル)−1H−イミダゾール−2−イル]−5−メチルピロリジン−1−イル}−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル]カルバミン酸メチル
[(2S)−1−{(2S,5S)−2−[5−(2−{(2S,5S)−1−[(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル)−1H−イミダゾール−2−イル]−5−メチルピロリジン−1−イル}−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル]カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸の代わりに(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)酢酸を用いて合成した。MS(ESI)m/z 917.62[M+H]
【0517】
[(2S)−1−{(2S,5S)−2−[5−(2−{(2S,5S)−1−[(2S)−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]−2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル)−1H−イミダゾール−2−イル]−5−メチルピロリジン−1−イル}−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル]カルバミン酸メチル
[(2S)−1−{(2S,5S)−2−[5−(2−{(2S,5S)−1−[(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル)−1H−イミダゾール−2−イル]−5−メチルピロリジン−1−イル}−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル]カルバミン酸メチル(0.594g,0.648mmol)の、ジクロロメタン(6.4mL)およびメタノール(1.2mL)の混合物中の溶液に、HCl(ジオキサン中4M,2.4mL,9.72mmol)を添加した。この溶液を40℃で1時間加熱し、そして室温まで冷却した。次いで、この溶液を減圧中で濃縮した。得られた固体をDMF(3mL)に溶解させ、その後、クロロギ酸メチル(0.050mL,0.648mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.14mL,0.78mmol)を添加した。この反応混合物を室温で30分間撹拌した。LCMSでの監視により完了したら、この溶液を逆相HPLC(Geminiカラム,10%〜45%のMeCN/HO/0.1%のTFA)により精製した。所望の画分を凍結乾燥させて、[(2S)−1−{(2S,5S)−2−[5−(2−{(2S,5S)−1−[(2S)−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]−2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル)−1H−イミダゾール−2−イル]−5−メチルピロリジン−1−イル}−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル]カルバミン酸メチル(0.057g,10%)を得た。H NMR (400 MHz, メタノール−d4) δ 8.63 (s, 1H), 8.19 (d, 1H), 8.09 − 7.75 (m, 4H), 7.75 − 7.61 (m, 2H), 7.46 − 7.24 (m, 1H), 5.39 − 5.24 (m, 2H), 5.23 − 5.12 (m, 1H), 4.84 − 4.60 (m, 2H), 4.44 − 4.22 (m, 1H), 4.22 − 4.02 (m, 1H), 3.85 − 3.62 (m, 8H), 3.60 − 3.45 (m, 2H), 2.84 − 2.44 (m, 2H), 2.42 − 2.23 (m, 3H), 2.12 − 1.82 (m, 3H), 1.67 (d, 2H), 1.56 (d, 4H), 1.37 − 1.19 (m, 4H), 1.17 − 1.03 (m, 4H), 0.98 (d, 3H), 0.88 (d, 3H)。MS(ESI)m/z 875.53[M+H]
【0518】
実施例AE
【0519】
【化134】
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【0520】
[(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−{(2S,4S)−4−エチル−2−[5−(2−{(2S,5S)−1−[N−(メトキシカルボニル)−L−バリル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル)−1H−イミダゾール−2−イル]ピロリジン−1−イル}−2−オキソエチル]カルバミン酸メチル
[(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−{(2S,4S)−4−エチル−2−[5−(2−{(2S,5S)−1−[N−(メトキシカルボニル)−L−バリル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル)−1H−イミダゾール−2−イル]ピロリジン−1−イル}−2−オキソエチル]カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−エチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに用いて合成した。1H NMR (400 MHz, メタノール−d4) δ 8.48 − 8.29 (m, 1H), 8.10 − 7.91 (m, 1H), 7.86 − 7.23 (m, 5H), 5.35 − 5.15 (m, 2H), 5.07 (t, 1H), 4.46 − 4.26 (m, 2H), 4.25 − 4.07 (m, 2H), 3.91 (s, 1H), 3.66 (d, 5H), 3.52 − 3.37 (m, 1H), 2.74 − 2.41 (m, 2H), 2.40 − 1.89 (m, 6H), 1.75 − 1.34 (m, 7H), 1.33 − 0.75 (m, 18H)。MS(ESI)m/z 903.99[M+H]
【0521】
実施例AF
【0522】
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
【0523】
[(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−{(2S,4S)−4−エチル−2−[9−(2−{(2S,5S)−1−[N−(メトキシカルボニル)−L−バリル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1H−イミダゾール−5−イル)−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル]ピロリジン−1−イル}−2−オキソエチル]カルバミン酸メチル
[(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−{(2S,4S)−4−エチル−2−[9−(2−{(2S,5S)−1−[N−(メトキシカルボニル)−L−バリル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1H−イミダゾール−5−イル)−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル]ピロリジン−1−イル}−2−オキソエチル]カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−エチルピロリジン−2−カルボン酸を用いて合成した。1H NMR (400 MHz, メタノール−d4) δ 8.34 (d, 1H), 7.94 (dd, 1H), 7.88 − 7.60 (m, 3H), 7.59 − 7.28 (m, 2H), 5.25 − 5.11 (m, 3H), 4.54 (s, 1H), 4.39 (t, 1H), 4.27 − 4.12 (m, 2H), 4.12 − 4.02 (m, 1H), 3.62 (d, 4H), 3.48 (s, 3H), 3.13 (s, 3H), 2.68 − 2.45 (m, 1H), 2.38 − 2.19 (m, 2H), 2.19 − 1.83 (m, 4H), 1.70 − 1.53 (m, 2H), 1.46 (d, 2H), 1.44 − 1.28 (m, 3H), 1.28 − 1.13 (m, 1H), 1.10 (d, 3H), 1.07 − 0.87 (m, 12H), 0.85 − 0.77 (m, 1H)。MS(ESI)m/z 903.88[M+H]
【0524】
実施例AG
【0525】
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
【0526】
メチル{(1S)−2−[(2S,5S)−2−エチル−5−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2[(メトキシカルボニル)アミノ]−3−メチルブタノイル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−イル]−2−オキソ−1−[(3R)−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]エチル}カルバメート
メチル{(1S)−2−[(2S,5S)−2−エチル−5−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2[(メトキシカルボニル)アミノ]−3−メチルブタノイル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−イル]−2−オキソ−1−[(3R)−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]エチル}カルバメートを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い;(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−エチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸の代わりに(S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−2−((R)−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)酢酸を用いて、合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.60 (s, 1H), 8.25 − 7.43 (m, 7H), 5.23 (s, 2H), 5.13 (m, 1H), 5.01 − 4.90 (m, 1H), 4.59 (s, 1H), 4.33 (m, 2H), 4.12 − 3.43 (m, 14H), 3.37 (m, 1H), 3.08 (m, 2H), 2.39 − 1.70 (m, 10H), 1.44 (m, 5H), 1.12 (m, 2H), 0.92 (m, 5H), 0.73 − 0.54 (m, 3H) MS(ESI)m/z 875.95[M+H]
【0527】
実施例AH
【0528】
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
【0529】
メチル{(1S)−2−[(2S,5S)−2−エチル−5−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]−3−メチルブタノイル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−イル]−2−オキソ−1−[(3S)−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]エチル}カルバメート
メチル{(1S)−2−[(2S,5S)−2−エチル−5−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]−3−メチルブタノイル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−イル]−2−オキソ−1−[(3S)−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]エチル}カルバメートを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い;(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−エチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸の代わりに(S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−2−((S)−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)酢酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.64 (s, 1H), 8.24 − 7.46 (m, 8H), 5.27 (s, 2H), 5.13 (s, 1H), 4.99 (s, 1H), 4.62 (s, 1H), 4.12 m, 5H), 3.67 − 3.23 (m, 8H), 3.12 (s, 1H), 2.43 − 2.06 (m, 6H), 2.04 − 1.63 (m, 8H), 1.47 (m, 4H), 1.38 − 1.07 (m, 3H), 0.95 (m, 6H), 0.79 − 0.62 (m, 3H)。MS(ESI)m/z 875.86[M+H]
【0530】
実施例AI
【0531】
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0532】
{(1S)−2−[(2S,5S)−2−メチル−5−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]−3−メチルブタノイル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−イル]−2−オキソ−1−[(3R)−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]エチル}カルバミン酸メチル
{(1S)−2−[(2S,5S)−2−メチル−5−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]−3−メチルブタノイル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−イル]−2−オキソ−1−[(3R)−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]エチル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸の代わりに(S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−2−((R)−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)酢酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.60 (s, 1H), 8.25 − 7.46 (m, 7H), 5.23 (s, 2H), 5.11 (m, 1H), 4.96 (s, 1H), 4.64 (m, 2H), 4.16 − 3.58 (m, 9H), 3.56 − 3.31 (m, 6H), 3.08 (m, 3H), 2.19 (m, 5H), 1.86 (m, 3H), 1.43 (m, 7H), 1.24 − 0.92 (m, 3H), 0.83 (m, 3H), 0.68 (m, 3H)。MS(ESI)m/z 861.45[M+H]
【0533】
実施例AJ
【0534】
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
【0535】
{(1S)−2−[(2S,5S)−2−メチル−5−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]−3−メチルブタノイル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−イル]−2−オキソ−1−[(3S)−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]エチル}カルバミン酸メチル
{(1S)−2−[(2S,5S)−2−メチル−5−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]−3−メチルブタノイル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−イル]−2−オキソ−1−[(3S)−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]エチル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸の代わりに(S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−2−((S)−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)酢酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.74 − 8.44 (m, 1H), 8.26 −7.31 (m, 9H), 5.25 (s, 2H), 5.19 − 5.04 (m, 1H), 5.04 − 4.87 (m, 1H), 4.77 − 4.48 (m, 1H), 4.44 − 3.73 (m, 2H), 3.66 − 2.95 (m, 4H), 2.29 (s, 8H), 1.83 (s, 7H), 1.46 (m, 12H), 0.85 (m, 5H), 0.72 (m, 3H)。MS(ESI)m/z 861.41[M+H]
【0536】
実施例AK
【0537】
【化140】
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【0538】
[(2S)−1−{(2S,5S)−2−[9−(2−{(2S,5S)−1−[(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1H−イミダゾール−5−イル)−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル]−5−メチルピロリジン−1−イル}−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル]カルバミン酸メチル
[(2S)−1−{(2S,5S)−2−[9−(2−{(2S,5S)−1−[(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1H−イミダゾール−5−イル)−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル]−5−メチルピロリジン−1−イル}−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル]カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い;(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸の代わりに(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)酢酸を用いて合成した。
【0539】
実施例AL
【0540】
【化141】
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【0541】
[(2S)−1−{(2S,5S)−2−[9−(2−{(2S,5S)−1−[(2S)−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]−2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1H−イミダゾール−5−イル)−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル]−5−メチルピロリジン−1−イル}−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル]カルバミン酸メチル
[(2S)−1−{(2S,5S)−2−[9−(2−{(2S,5S)−1−[(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1H−イミダゾール−5−イル)−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル]−5−メチルピロリジン−1−イル}−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル]カルバミン酸メチル(316mg,0.34mmol)をEtOH(3mL)に溶解させ、そしてHCl(1mL)を添加した。この反応混合物を60℃で1時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。その粗製残渣をTHF(3mL)およびCHCl(3mL)に溶解させ、DIPEA(0.18mL,1.0mmol)およびクロロギ酸メチル(0.0.03mL,0.38mmol)で処理した。1時間後、この混合物をEtOAcで希釈し、そして水およびブラインで順番に洗浄した。この有機物をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮した。その粗製残渣を逆相HPLC(Gemini,15%〜45%のACN/HO+0.1%のTFA)により精製して、[(2S)−1−{(2S,5S)−2−[9−(2−{(2S,5S)−1−[(2S)−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]−2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル]−5−メチルピロリジン−2−イル}−1H−イミダゾール−5−イル)−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル]−5−メチルピロリジン−1−イル}−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル]カルバミン酸メチル(100mg,33%)を得た。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.67 (s, 1H), 8.26 − 7.47 (m, 8H), 5.27 (m, 2H), 5.15 (m, 1H), 5.02 − 4.90 (m, 1H), 4.70 (s, 1H), 4.44 (s, 1H), 4.29 − 3.28 (m, 16H), 2.21 (m, 5H), 1.75 (m, 3H), 1.49 (m, 6H), 1.35 − 1.05 (m, 3H), 1.02 − 0.86 (m, 4H), 0.83 (m, 3H), 0.72 (m, 3H)。MS(ESI)m/z 875.91[M+H]
【0542】
実施例AM
【0543】
【化142】
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【0544】
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6S)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチル
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6S)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸の代わりに(2S)−2−((2R,6S)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.64 (s, 1H), 8.29 − 7.49 (m, 7H), 5.26 (s, 2H), 5.15 (m, 1H), 5.07 − 4.91 (m, 1H), 4.61 (m, 2H), 4.17 − 3.29 (m, 16H), 2.43 − 2.02 (m, 8H), 1.83 (s, 2H), 1.47 (m, 5H), 1.36 − 0.76 (m, 12H), 0.71 (m, 3H)。MS(ESI)m/z 889.60[M+H]
【0545】
実施例AN
【0546】
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
【0547】
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2R)−2−[(2R,6S)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチル
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2R)−2−[(2R,6S)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸の代わりに(2R)−2−((2R,6S)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.59 (m, 2H), 8.27 − 7.25 (m, 6H), 5.23 (m, 2H), 5.06 − 4.86 (m, 1H), 4.76 − 4.21 (m, 3H), 4.12 − 2.96 (m, 18H), 2.51 − 1.69 (m, 12H), 1.65 − 1.33 (m, 6H), 1.25 − 0.55 (m, 8H), 0.07 (m, 2H)。MS(ESI)m/z 889.69[M+H]
【0548】
実施例AO
【0549】
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
【0550】
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6S)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチル
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6S)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い;(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸の代わりに(2S)−2−((2R,6S)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.60 (s, 2H), 8.25 − 7.37 (m, 8H), 5.22 (s, 2H), 5.11 (s, 1H), 4.95 (s, 1H), 4.67 (s, 1H), 4.52 (m, 2H), 3.56 (m, 15H), 2.25 (m, 8H), 1.80 (s, 2H), 1.44 (m, 6H), 1.26 − 0.54 (m, 12H) MS(ESI)m/z 889.56[M+H]
【0551】
実施例AP
【0552】
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
【0553】
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2R)−2−[(2R,6S)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチル
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2R)−2−[(2R,6S)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い;(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸の代わりに(2R)−2−((2R,6S)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.60 (m, 1H), 8.24 − 7.41 (m, 8H), 5.23 (m, 2H), 5.10 (m, 2H), 4.65 (s, 2H), 3.73 (m, 14H), 2.33 (m, 11H), 1.84 (s, 3H), 1.54 − 1.30 (m, 5H), 1.29 − 0.61 (m, 11H), 0.48 (s, 1H)。MS(ESI)m/z 890.05[M+H]
【0554】
実施例AQ
【0555】
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
【0556】
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチル
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.63 (s, 1H), 8.24 − 7.44 (m, 8H), 5.25 (s, 2H), 5.14 (s, 1H), 4.99 (s, 1H), 4.67 (m, 2H), 3.96 (m, 5H), 3.48 (m, 12H), 2.44 − 1.75 (m, 9H), 1.48 (m, 6H), 1.30 − 1.10 (m, 3H), 1.01 (m, 3H), 0.85 (m, 4H), 0.75 (m, 3H)。MS(ESI)m/z 889.58[M+H]
【0557】
実施例AR
【0558】
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
【0559】
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2R)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチル
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2R)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸の代わりに(R)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.64 (m, 1H), 7.67 (m, 7H), 5.36 − 5.12 (m, 2H), 4.99 (s, 1H), 4.62 (s, 1H), 4.38 (s, 1H), 4.22 (s, 1H), 4.16 − 4.02 (m, 1H), 4.00 − 3.84 (m, 1H), 3.70 − 3.09 (m, 12H), 2.24 (m, 5H), 1.84 (s, 2H), 1.60 (s, 1H), 1.44 (m, 4H), 1.33 − 0.36 (m, 19H)。MS(ESI)m/z 889.76[M+H]
【0560】
実施例AS
【0561】
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
【0562】
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチル
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.65 (s, 1H), 8.23 − 7.44 (m, 8H), 5.26 (s, 2H), 5.15 (s, 1H), 4.99 (s, 1H), 4.66 (m, 2H), 4.24 − 3.82 (m, 4H), 3.75 − 3.20 (m, 12H), 2.42 − 1.72 (m, 10H), 1.47 (m, 5H), 1.30 − 0.96 (m, 6H), 0.95 − 0.62 (m, 8H)。MS(ESI)m/z 889.88[M+H]
【0563】
実施例AT
【0564】
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
【0565】
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2R)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチル
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2R)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い;(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸の代わりに(R)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.65 (s, 1H), 7.74 (m, 8H), 5.71 − 5.53 (m, 1H), 5.28 (s, 2H), 5.15 (s, 1H), 5.05 (s, 1H), 4.70 (s, 1H), 4.13 (m, 5H), 3.82 − 3.15 (m, 10H), 2.70 − 2.57 (m, 1H), 2.43 − 1.71 (m, 9H), 1.67 − 1.29 (m, 6H), 1.28 − 0.54 (m, 14H)。MS(ESI)m/z 889.53[M+H]
【0566】
実施例AU
【0567】
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
【0568】
{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル
{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 12.94 (s, 1H), 12.36 (s, 1H), 11.77 (s, 1H), 8.42 (m, 1H), 8.13 − 7.16 (m, 7H), 5.11 (s, 3H), 4.96 (s, 1H), 4.64 (s, 2H), 3.97 (m, 4H), 3.67 − 3.11 (m, 13H), 2.39 − 1.66 (m, 10H), 1.62 − 1.30 (m, 7H), 1.30 − 0.92 (m, 9H), 0.81 (m, 6H)。MS(ESI)m/z 960.04[M+H]
【0569】
実施例AU−2
【0570】
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
【0571】
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
【0572】
(2S,5S)−5−メチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸2−(2−(9−(((2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボニル)オキシ)−8−オキソ−8,9,10,11−テトラヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−3−イル)−2−オキソエチル)1−tert−ブチル
(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸(25.44g,111mmol)のTHF(400mL)中の溶液に、炭酸セシウム(21.7g,66.6mmol)を添加した。この溶液を室温で15分間撹拌し、その後、9−ブロモ−3−(2−ブロモアセチル)−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−8(9H)−オン(19.9g,44.4mmol)を添加した。このスラリーを室温で15分間撹拌し、次いで40℃で16時間加熱した。この反応物を室温まで冷却し、そしてEtOAcで希釈した。この溶液を0.3Mの水性HClで洗浄した。その水層をEtOAcで逆抽出し、そして合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、そして濃縮した。次いで、その粗製油状物をシリカゲル(260g)のプラグで、40%のEtOAc/ヘキサンを用いて濾過した。その濾液を合わせ、そして濃縮して、(2S,5S)−5−メチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸2−(2−(9−(((2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボニル)オキシ)−8−オキソ−8,9,10,11−テトラヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−3−イル)−2−オキソエチル)1−tert−ブチル(33g,100%)を得た。MS(ESI)m/z 647.57[M−Boc]
【0573】
(2S,5S)−2−(5−(2−((2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1,4,5,11−テトラヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
(2S,5S)−1−tert−ブチル5−メチルピロリジン−1,2−ジカルボン酸2−(2−(9−(((2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボニル)オキシ)−8−オキソ−8,9,10,11−テトラヒドロ−5H−ジベンゾ[c,g]クロメン−3−イル)−2−オキソエチル)(49.3g,66mmol)のトルエン(600mL)およびイソプロパノール(66mL)中の溶液に、酢酸アンモニウム(102g,1323mmol)を添加した。この反応物を90℃で18時間加熱し、そして室温まで冷却した。この反応を水(200mL)の添加によりクエンチし、そして室温で10分間撹拌した。その有機層を単離し、そして水(200mL)で洗浄した。合わせた水層をトルエン/イソプロパノール/メタノールの混合物(10:1:1,60mL)で逆抽出した。合わせた有機層を丸底フラスコに移し、そしてセライト(29g)、メタノール(150mL)、およびブラインと6MのNaOHとの2:1の混合物を添加した。40分間激しく撹拌した後に、このスラリーを濾過し、そしてトルエン/イソプロパノールの9:1の混合物ですすいだ。その有機層を単離し、EtOAcで希釈し、そして水で洗浄した。次いで、その有機層を濃縮し、CHCl/ヘキサンの混合物に溶解させ、そして濃縮乾固させた。これにより、(2S,5S)−2−(5−(2−((2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1,4,5,11−テトラヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(32.3g,69%)を得た。MS(ESI)m/z 707.30[M+H]
【0574】
(2S,5S)−2−(5−(2−((2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
(2S,5S)−2−(5−(2−((2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1,4,5,11−テトラヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(32.3g,45.7mmol)のCHCl(420mL)中の溶液に、二酸化マンガン(120g,1380mmol)を添加した。このスラリーを室温で46時間撹拌した。次いで、この反応物をCHClで希釈し、そしてセライトを添加した。室温で20分間撹拌した後に、このスラリーを濾過し、そしてそのセライトをCHClで洗浄した。その濾液を濃縮して、(2S,5S)−2−(5−(2−((2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(25.1g,78%)を得た。MS(ESI)m/z 705.50[M+H]
【0575】
2−((2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−イル)−9−(2−((2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−イル)−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール
(2S,5S)−2−(5−(2−((2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(25.1g,35.6mmol)のCHCl(350mL)中の溶液に、HCl(ジオキサン中6M,180mL,720mmoL)を5分間かけてゆっくりと添加した。この溶液を室温で30分間撹拌し、次いで40℃で1.5時間温めた。得られたスラリーを室温まで冷却し、そして濾過した。次いで、その沈殿物をCHClで洗浄し、そして乾燥させて、2−((2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−イル)−9−(2−((2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−イル)−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾールをその四HCl塩(21.2g,92%)として得た。MS(ESI)m/z 505.18[M+H]
【0576】
{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル
1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI.HCl,11.7g,61mmol)のDMF(180mL)中の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(8.2g,61mmol)を添加した。このスラリーを均質になるまで撹拌し、そして2℃まで冷却した。(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−((メトキシカルボニル)アミノ)酢酸(15.0g,61.2mmol)を添加し、そして1℃で1時間撹拌した。次いで、2−((2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−イル)−9−(2−((2S,5S)−5−メチルピロリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−イル)−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール四HCl塩(15.6g,27.1mmol)およびn−メチルモルホリン(17.8mL,162.6mmol)を添加した。得られた混合物を室温で22時間撹拌した。次いで、この反応物をEtOAcで希釈し、そしてNHCl(2×500mL)、水性重炭酸塩(2×300mL)、およびブライン(300mL)で洗浄した。その水層をEtOAcで逆抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、そして濃縮した。その粗製物質を、シリカゲルのプラグに通して、3%から8%のMeOH/CHClを用いて精製して、{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル(20.5g,79%)を得た。MS(ESI)m/z 959.87[M+H]
【0577】
実施例AV
【0578】
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
【0579】
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,4S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−4−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチル
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,4S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−4−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, メタノール−d) δ 8.63 (d, 1H), 8.19 (d, 1H), 8.11 − 7.76 (m, 4H), 7.72 − 7.57 (m, 1H), 5.44 − 5.26 (m, 2H), 5.23 − 5.11 (m, 1H), 5.00 − 4.71 (m, 5H), 4.47 (t, 1H), 4.16 (dt, 3H), 3.81 − 3.62 (m, 5H), 3.53 (t, 1H), 2.83 − 2.67 (m, 1H), 2.53 (dd, 2H), 2.33 (dd, 2H), 2.04 (dd, 4H), 1.54 (dd, 2H), 1.52 − 1.38 (m, 3H), 1.28 (d, 3H), 1.20 (s, 1H), 1.15 (s, 2H), 1.11 − 0.95 (m, 6H), 0.87 (t, 2H)。LCMS−ESI+ calc’d for C49H61N8O8 : 890.05 ; Found: 889.23。
【0580】
実施例AW
【0581】
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
【0582】
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}ピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチル
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}ピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸を用いて合成した。1H NMR (400 MHz, メタノール−d4) δ 8.65 (s, 1H), 8.21 (d, 1H), 8.08 − 7.96 (m, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.85 (d, 1H), 7.75 − 7.59 (m, 2H), 5.45 − 5.38 (m, 1H), 5.33 (s, 1H), 5.23 − 5.11 (m, 1H), 4.35 − 4.06 (m, 4H), 4.01 − 3.92 (m, 1H), 3.82 − 3.44 (m, 7H), 2.75 − 2.48 (m, 3H), 2.46 − 2.09 (m, 6H), 2.07 − 1.91 (m, 2H), 1.56 (d, 3H), 1.49 − 1.36 (m, 2H), 1.32 − 1.21 (m, 2H), 1.15 (d, 3H), 1.10 − 0.93 (m, 6H), 0.88 (d, 2H)。LCMS−ESI+ calc’d for C48H59N8O8 : 875.45 ; Found: 875.29。
【0583】
実施例AX
【0584】
【化155】
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【0585】
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,3aS,6aS)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチル
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,3aS,6aS)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,3aS,6aS)−1−(tert−ブトキシカルボニル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸を用いて合成した。1H NMR (400 MHz, メタノール−d4) δ 8.66 (s, 1H), 8.21 (d, 1H), 8.12 − 7.97 (m, 2H), 7.94 (s, 1H), 7.91 − 7.78 (m, 1H), 7.74 − 7.62 (m, 2H), 5.81 − 5.71 (m, 1H), 5.39 − 5.26 (m, 3H), 5.23 − 5.11 (m, 1H), 4.84 − 4.76 (m, 2H), 4.25 (d, 1H), 4.21 − 4.06 (m, 2H), 3.81 (s, 1H), 3.74 (s, 1H), 3.67 (d, 4H), 3.63 − 3.52 (m, 1H), 3.16 − 3.04 (m, 1H), 2.76 − 2.64 (m, 1H), 2.61 − 2.48 (m, 1H), 2.44 − 2.29 (m, 3H), 2.23 (q, 2H), 2.18 − 2.08 (m, 2H), 2.07 − 1.85 (m, 4H), 1.84 − 1.66 (m, 2H), 1.57 (d, 3H), 1.49 − 1.36 (m, 2H), 1.29 (t, 1H), 1.27 − 1.18 (m, 1H), 1.15 (d, 3H), 1.12 − 1.01 (m, 4H), 0.98 (d, 3H), 0.88 (d, 2H)。LCMS−ESI+ calc’d for C51H63N8O8 : 915.48 ; Found: 915.29。
【0586】
実施例AY
【0587】
【化156】
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【0588】
{(2S)−1−[(2S,3aS,6aS)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)ヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール−1(2H)−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチル
{(2S)−1−[(2S,3aS,6aS)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)ヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール−1(2H)−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,3aS,6aS)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸を用いて合成した。1H NMR (400 MHz, メタノール−d4) δ 8.66 (s, 1H), 8.29 − 8.18 (m, 1H), 8.10 − 8.03 (m, 1H), 7.94 (d, 1H), 7.84 (d, 1H), 7.73 − 7.64 (m, 1H), 5.32 (d, 2H), 5.24 − 5.13 (m, 1H), 4.18 (dd, 2H), 3.86 − 3.72 (m, 2H), 3.67 (d, 3H), 3.52 (d, 1H), 3.11 − 2.97 (m, 1H), 2.72 − 2.57 (m, 2H), 2.54 − 2.21 (m, 3H), 2.20 − 1.80 (m, 7H), 1.79 − 1.70 (m, 1H), 1.65 (d, 2H), 1.61 − 1.52 (m, 1H), 1.50 − 1.36 (m, 1H), 1.36 − 1.23 (m, 2H), 1.14 (d, 3H), 1.10 − 1.02 (m, 1H), 1.02 − 0.88 (m, 6H)。LCMS−ESI+ calc’d for C51H63N8O8 : 915.48 ; Found: 915.379。
【0589】
実施例AZ、BA、BB、BC
【0590】
【化157】
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【0591】
{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S,3S,5S)−5−(5−{2−[(2S,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−4,5−ジメチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−2,3−ジメチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル
{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2R,3R,5R)−5−(9−{2−[(2S,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−4,5−ジメチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−2,3−ジメチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル
{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2R,3R,5R)−5−(5−{2−[(2S,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−4,5−ジメチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−2,3−ジメチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル
{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2R,3R,5R)−5−(5−{2−[(2R,4R,5R)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−4,5−ジメチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−2,3−ジメチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル
実施例AAに従って、rel−(2S,4S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4,5−ジメチルピロリジン−2−カルボン酸を(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸および(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに用い、そして2当量の(S)−2−((2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(メトキシカルボニルアミノ)酢酸を使用して、4つのジアステレオマーの混合物を得た。これらのジアステレオマーを、逆相HPLC(Geminiカラム,10%〜45%のMeCN/H2O/0.1%のTFA)により分離した。
【0592】
実施例AZ。{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S,3S,5S)−5−(5−{2−[(2S,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−4,5−ジメチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−2,3−ジメチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル。RT=3.757分(Geminiカラム,8分間にわたり2%〜95%のMeCN/H2O/0.1%のTFA)。LCMS−ESI+: calc’d for C55H70N8O9: 986.53 (M+); Found: 987.88 (M+H+)。H NMR (400 MHz, メタノール−d) δ 8.25 (s, 1H), 7.96 − 7.78 (m, 1H), 7.76 − 7.34 (m, 8H), 7.27 (s, 1H), 5.22 − 5.06 (m, 4H), 5.00 (t, 1H), 4.65 − 4.44 (m, 2H), 4.17 − 3.95 (m, 4H), 3.57 (s, 6H), 3.55 − 3.46 (m, 1H), 3.45 − 3.33 (m, 1H), 2.50 − 1.97 (m, 9H), 1.55 (t, 2H), 1.41 (d, 3H), 1.37 − 1.26 (m, 5H), 1.24 − 1.13 (m, 1H), 1.13 − 1.01 (m, 12H), 1.01 − 0.93 (m, 1H), 0.86 (d, 3H), 0.83 − 0.74 (m, 5H)。
【0593】
実施例BA。{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2R,3R,5R)−5−(9−{2−[(2S,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−4,5−ジメチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−2,3−ジメチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル。RT=3.899分(Geminiカラム,8分間にわたり2%〜95%のMeCN/H2O/0.1%のTFA)。LCMS−ESI+: calc’d for C55H70N8O9: 986.53 (M+); Found: 987.95 (M+H+)。H NMR (400 MHz, メタノール−d4) δ 8.43 − 8.28 (m, 1H), 8.05 − 7.88 (m, 1H), 7.88 − 7.42 (m, 6H), 7.39 − 7.25 (m, 1H), 5.31 − 5.01 (m, 4H), 4.70 − 4.55 (m, 1H), 4.46 − 4.18 (m, 2H), 4.18 − 4.05 (m, 2H), 4.04 − 3.94 (m, 0H), 3.85 − 3.71 (m, 1H), 3.65 (s, 5H), 3.52 − 3.38 (m, 1H), 2.63 − 1.98 (m, 9H), 1.75 − 1.50 (m, 3H), 1.47 (d, 3H), 1.44 − 1.21 (m, 6H), 1.18 − 0.99 (m, 16H), 0.96 − 0.87 (m, 4H), 0.87 − 0.82 (m, 3H), 0.65 (d, J = 6.1 Hz, 1H)。
【0594】
実施例BB。{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2R,3R,5R)−5−(5−{2−[(2S,4S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−4,5−ジメチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−2,3−ジメチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル。RT=3.940分(Geminiカラム,8分間にわたり2%〜95%のMeCN/H2O/0.1%のTFA)。LCMS−ESI+: calc’d for C55H70N8O9: 986.53 (M+); Found: 987.86 (M+H+)。H NMR (400 MHz, メタノール−d) δ 8.23 − 8.03 (m, 1H), 7.79 − 7.64 (m, 2H), 7.59 − 7.20 (m, 6H), 7.15 − 7.02 (m, 1H), 5.04 − 4.87 (m, 3H), 4.83 (t, 1H), 4.43 − 4.27 (m, 1H), 4.27 − 3.76 (m, 5H), 3.63 − 3.46 (m, 3H), 3.45 − 3.36 (m, 5H), 2.55 − 1.68 (m, 10H), 1.56 − 1.27 (m, 3H), 1.23 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 1.20 − 1.11 (m, 5H), 1.08 (t, J = 7.1 Hz, 1H), 1.04 − 0.73 (m, 18H), 0.73 − 0.51 (m, 5H), 0.01 (d, J = 6.0 Hz, 1H)。
【0595】
実施例BC。{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2R,3R,5R)−5−(5−{2−[(2R,4R,5R)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−4,5−ジメチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−2,3−ジメチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル。RT=4.076分(Geminiカラム,8分間にわたり2%〜95%のMeCN/H2O/0.1%のTFA)。LCMS−ESI+: calc’d for C55H70N8O9: 986.53 (M+); Found: 987.91 (M+H+)。H NMR (400 MHz, メタノール−d) δ 8.22 − 8.08 (m, 1H), 7.81 − 7.67 (m, 1H), 7.65 − 7.17 (m, 5H), 7.10 (s, 1H), 5.19 − 5.05 (m, 1H), 5.04 − 4.80 (m, 3H), 4.30 − 3.90 (m, 6H), 3.63 − 3.46 (m, 4H), 3.40 (s, 5H), 2.55 − 1.60 (m, 10H), 1.55 − 1.25 (m, 4H), 1.21 − 0.95 (m, 12H), 0.95 − 0.74 (m, 14H), 0.56 (d, 2H), 0.49 − 0.34 (m, 1H), 0.05 −0.04 (m, 1H)。
【0596】
実施例BD
【0597】
【化158】
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【0598】
{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,4S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−4−メトキシメチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル
{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,4S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−4−メトキシメチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−2−カルボン酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.71 (s, 1H), 8.18 (m, 1H), 7.95 (m, 4H), 7.80 − 7.54 (m, 3H), 7.45 (m, 1H), 5.34 − 5.14 (m, 3H), 5.05 − 4.92 (m, 1H), 4.62 (s, 1H), 4.35 − 3.03 (m, 13H), 2.66 (s, 2H), 2.50 (m, 2H), 2.39 − 1.72 (m, 9H), 1.55 − 0.67 (m, 28H)。MS(ESI)m/z 989.41[M+H]
【0599】
実施例BE
【0600】
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
【0601】
メチル{(2S,3S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,4,5,11−テトラヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソペンタン−2−イル}カルバメート
メチル{(2S,3S)−1−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,4,5,11−テトラヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソペンタン−2−イル}カルバメートを、実施例AAと類似の様式で、MnOでの酸化を省略して合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 7.84 (m, 4H), 7.62 (m, 2H), 7.53 (m, 1H), 7.25 (s, 1H), 5.15 (s, 2H), 5.02 − 4.88 (m, 2H), 4.62 (s, 2H), 4.14 − 3.24 (m, 16H), 3.06 (s, 2H), 2.88 (s, 2H), 2.21 (m, 8H), 1.82 (s, 2H), 1.67 (s, 1H), 1.44 (m, 8H), 1.30 − 0.95 (m, 8H), 0.91 (m, 3H), 0.78 (m, 5H), 0.64 (m, 3H)。MS(ESI)m/z 905.78[M+H]
【0602】
実施例BF
【0603】
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
【0604】
{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,4,5,11−テトラヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル
{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,4,5,11−テトラヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そしてMnOでの酸化を省略して合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.05 − 7.75 (m, 4H), 7.73 − 7.47 (m, 3H), 7.31 (m, 1H), 5.15 (s, 2H), 4.96 (m, 2H), 4.61 (s, 2H), 4.15 − 3.15 (m, 18H), 3.06 (s, 2H), 2.99 − 2.75 (m, 3H), 2.17 (m, 8H), 1.82 (m, 2H), 1.53 − 1.32 (m, 6H), 1.30 − 1.17 (m, 2H), 1.14 − 0.87 (m, 11H), 0.85 − 0.69 (m, 2H)。MS(ESI)m/z 961.54[M+H]
【0605】
実施例BG
【0606】
【化161】
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【0607】
メチル{(2S,3S)−1−[(2S,3aS,6aS)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)ヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール−1(2H)−イル]−3−メチル−1−オキソペンタン−2−イル}カルバメート
メチル{(2S,3S)−1−[(2S,3aS,6aS)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)ヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール−1(2H)−イル]−3−メチル−1−オキソペンタン−2−イル}カルバメートを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,3aS,6aS)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.62 (s, 1H), 8.18 (s, 2H), 7.90 − 7.64 (m, 3H), 7.63 − 7.39 (m, 2H), 5.24 (s, 2H), 5.13 (s, 1H), 5.02 (s, 1H), 4.69 (s, 2H), 4.13 − 3.85 (m, 3H), 3.47 (m, 10H), 2.87 (s, 2H), 2.42 (m, 2H), 2.10 (s, 5H), 1.75 (m, 5H), 1.51 (m, 7H), 1.31 − 0.94 (m, 7H), 0.92 − 0.64 (m, 9H)。MS(ESI)m/z 929.46[M+H]
【0608】
実施例BH
【0609】
【化162】
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【0610】
{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S,4S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−4−(メトキシメチル)ピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル
{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S,4S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−4−(メトキシメチル)ピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(メトキシメチル)ピロリジン−2−カルボン酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, cdcl) δ 8.69 (s, 1H), 8.28 − 8.09 (m, 2H), 8.00 − 7.75 (m, 3H), 7.62 m, 2H), 7.50 (m, 1H), 5.27 (s, 2H), 5.14 (, 1H), 4.73 (s, 1H), 4.33 − 3.25 (m, 20H), 2.66 (s, 1H), 2.58 − 2.28 (m, 8H), 2.25 − 1.79 (m, 4H), 1.65 − 0.66 (m, 21H)。MS(ESI)m/z 989.65[M+H]
【0611】
実施例BI
【0612】
【化163】
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【0613】
{(2S)−1−[(2S,3aS,6aS)−2−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)ヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール−1(2H)−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチル
{(2S)−1−[(2S,3aS,6aS)−2−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)ヘキサヒドロシクロペンタ[b]ピロール−1(2H)−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,3aS,6aS)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3 メチルブタノイル)オクタヒドロシクロペンタ[b]ピロール−2−カルボン酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.67 (s, 1H), 7.72 (m, 8H), 5.33 − 5.17 (m, 3H), 5.00 (m, 1H), 4.77 (s, 1H), 4.62 (s, 1H), 4.17 − 3.86 (m, 5H), 3.49 (m, 10H), 2.89 (s, 1H), 2.56 − 1.70 (m, 7H), 1.47 (m, 6H), 1.30 − 0.97 (m, 6H), 0.90 (s, 4H), 0.81 (m, 8H)。MS(ESI)m/z 915.37[M+H]
【0614】
実施例BJ
【0615】
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
【0616】
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}ピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチル
{(2S)−1−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}ピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソブタン−2−イル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルブタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.67 (s, 1H), 8.19 (m, 1H), 8.03 (m, 2H), 7.91 − 7.68 (m, 3H), 7.68 − 7.38 (m, 3H), 5.26 (s, 2H), 5.14 (m, 2H), 4.70 (s, 1H), 4.20 − 3.23 (m, 14H), 2.37 (s, 2H), 2.22 − 1.71 (m, 6H), 1.49 (m, 3H), 1.41 − 0.97 (m, 7H), 0.97 − 0.78 (m, 8H), 0.72 (m, 3H)。MS(ESI)m/z 875.30[M+H]
【0617】
実施例BK
【0618】
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
【0619】
{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S)−2−(5−{2−[(2S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}ピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル
{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S)−2−(5−{2−[(2S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}ピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)ピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.69 (s, 1H), 8.19 (m, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.86 (m, 3H), 7.73 (s, 1H), 7.62 (m, 1H), 7.47 (m, 1H), 5.26 (s, 3H), 5.10 (m, 1H), 4.12 − 3.24 (m, 18H), 2.37 (s, 2H), 2.31 − 1.89 (m, 8H), 1.31 (m, 6H), 1.06 (m, 7H), 0.96 − 0.76 (m, 8H)。MS(ESI)m/z 931.86[M+H]
【0620】
実施例BL
【0621】
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
【0622】
{(2S,3S)−1−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソペンタン−2−イル}カルバミン酸メチル
{(2S,3S)−1−[(2S,5S)−2−(9−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1H−イミダゾール−5−イル}−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−3−メチル−1−オキソペンタン−2−イル}カルバミン酸メチルを、実施例AAと類似の様式で、(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用い、そして(2S,5S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸の代わりに(2S,5S)−1−((2S,3S)−2−(メトキシカルボニルアミノ)−3−メチルペンタノイル)−5−メチルピロリジン−2−カルボン酸を用いて合成した。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.66 (s, 1H), 8.18 (m, 1H), 8.12 − 7.71 (m, 5H), 7.58 (m, 2H), 5.27 (s, 2H), 5.15 (m, 1H), 5.06 − 4.93 (m, 1H), 4.67 (m, 2H), 4.22 − 3.29 (m, 11H), 2.23 (m, 7H), 1.83 (s, 2H), 1.65 (s, 1H), 1.47 (m, 8H), 1.29 − 0.98 (m, 7H), 0.95 − 0.70 (m, 8H), 0.66 (m, 3H)。MS(ESI)m/z 903.87[M+H]
【0623】
実施例BM
【0624】
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
【0625】
{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(エトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸エチル
ヨードトリメチルシラン(1.14ml,8.03mmol)を、{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(メトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸メチル(770mg,0.8mmol)のジクロロメタン(10ml)中の溶液に添加し、次いでこの混合物を3時間還流する。室温まで冷却した後に、この混合物を濃縮し;酢酸エチルに溶解させ、そして2×7mlの1N塩酸溶液で抽出した。その水相を合わせ、冷却し、次いで5Nの水酸化ナトリウムの添加により塩基性にする。この塩基性の水相を酢酸エチル(3×10ml)で抽出する。その有機相を合わせ、NaSOで乾燥させ、そして減圧下で濃縮し、その生成物667mg(98.5%)を水(7ml)中の水酸化ナトリウム(66.25mg,1.66mmol)で処理した。この混合物を氷浴中で冷却し、そしてクロロギ酸エチル(0.16ml,1.66mmol)を添加し、この反応混合物を0℃で30分間撹拌し、2×10mlの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、そして濃縮した。その残渣を逆相HPLC(Geminiカラム,10%〜46%のMeCN/HO/0.1%のTFA)により精製した。所望の画分を合わせ、凍結乾燥させて、{(1S)−1−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(2S,5S)−2−(5−{2−[(2S,5S)−1−{(2S)−2−[(2R,6R)−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(エトキシカルボニル)アミノ]アセチル}−5−メチルピロリジン−2−イル]−1,11−ジヒドロイソクロメノ[4’,3’:6,7]ナフト[1,2−d]イミダゾール−9−イル}−1H−イミダゾール−2−イル)−5−メチルピロリジン−1−イル]−2−オキソエチル}カルバミン酸エチルを得た。H NMR (400 MHz, dmso) δ 8.62 (s, 1H), 8.26 − 7.33 (m, 9H), 5.24 (s, 2H), 5.13 (s, 1H), 4.98 (s, 1H), 4.80 − 4.55 (m, 2H), 4.30 − 3.23 (m, 9H), 2.19 (m, 9H), 1.83 (s, 2H), 1.48 (m, 10H), 1.32 − 0.69 (m, 24H)。MS(ESI)m/z 987.89[M+H]
【0626】
生物学的アッセイ
レプリコン潜在能力に対する血清タンパク質の影響:ヒト血清アルブミン(40mg/mL)またはα−酸性糖タンパク質(1mg/mL)の生理学的濃度を補充した通常の細胞培養倍地(DMEM+10%FBS)において、レプリコンアッセイを行う。ヒト血清タンパク質の存在下でのEC50を、通常の培地におけるEC50と比較して、潜在能力における倍数シフトを決定する。
【0627】
MT−4細胞の細胞傷害性:MT4細胞を、5日間の期間にわたり、化合物の連続希釈物で処理する。処置期間の終わりに、細胞の生存率を、Promega CellTiter−Gloアッセイを用いて測定し、そして、非線形回帰を実施して、CC50を計算する。
【0628】
EC50において細胞と結合する化合物の濃度:Huh−luc培養物を、EC50に等しい濃度の化合物と共にインキュベートする。複数の時点(0〜72時間)において、細胞を、冷たい培地で2回洗浄し、そして、85%アセトニトリルで抽出する;各時点における培地のサンプルもまた抽出する。細胞および培地の抽出物をLC/MS/MSにより分析して、各画分における化合物のモル濃度を決定する。代表的な本開示の化合物は活性を示している。
【0629】
溶解度および安定性:溶解度を、10mM DMSOストック溶液のアリコートをとり、合計1%のDMSO濃度を有する試験培地溶液(PBS、pH7.4および0.1N HCl、pH1.5)中100μMの最終濃度に化合物を調製することにより決定する。試験培地溶液を振盪させながら室温にて1時間インキュベートする。次いで、これらの溶液を遠心分離し、そして回収した上清を、HPLC/UVでアッセイする。溶解度は、同じ濃度のDMSO中で検出される量に比して、規定された(defined)試験溶液中で検出される化合物の量を比較することによって計算する。37℃におけるPBSとの1時間のインキュベーション後の化合物の安定性もまた決定する。
【0630】
冷凍保存したヒト、イヌおよびラットの肝細胞における安定性:各化合物を、37℃にて、肝細胞懸濁物(1ウェルあたり100μl、80,000細胞)中で1時間までインキュベートする。冷凍保存した肝細胞を、無血清インキュベーション培地において元に戻す。検索物を96ウェルプレートに移す(50μL/ウェル)。化合物を、インキュベーション培地中2μMに希釈し、次いで、肝細胞懸濁物に加えてインキュベーションを開始する。サンプルを、インキュベーションの開始から0分後、10分後、30分後および60分後にとり、そして、90%アセトニトリル/10%水中の0.3%ギ酸から成る混合物を用いて反応をクエンチする。各サンプルにおける化合物の濃度を、LC/MS/MSを用いて分析する。肝細胞懸濁物における化合物の消失半減期を、濃度−時間のデータを単相性指数方程式に当てはめることによって決定する。また、データを、固有肝クリアランスおよび/または合計肝クリアランスを表すようにスケールアップする。
【0631】
ヒト、イヌおよびラットからの肝S9画分における安定性:各化合物を、S9懸濁物(500μl、3mgタンパク質/mL)中、37℃にて1時間までインキュベートする(n=3)。このS9懸濁物に化合物を添加してインキュベーションを開始する。インキュベーションの開始から0分後、10分後、30分後および60分後にサンプルを取る。各サンプル中の化合物の濃度を、LC/MS/MSを用いて分析する。S9懸濁物における化合物の消失半減期を、濃度−時間のデータを単相性指数方程式に当てはめることにより決定する。
【0632】
Caco−2の透過性:化合物を請負サービス(Absorption Systems,Exton,PA)によりアッセイする。化合物は、盲検の様式で請負業者に提供する。前向き(AからB)および逆向き(BからA)の両方の透過性を測定する。Caco−2単層を、12ウェルのCostar TRANSWELL(登録商標)プレート内のコラーゲンコーティングした細孔性ポリカーボネート膜上にコンフルエントになるまで増殖させる。化合物を、前向きの透過性(AからB)については頂部側に与え、そして、逆向きの透過性(BからA)については側底部側に与える。細胞を、加湿したインキュベータ内で5% CO、37℃にてインキュベートする。インキュベーションの開始時、そして、インキュベーションから1時間後および2時間後に、200μLのアリコートを受容チャンバから取り、新しいアッセイバッファーと置き換える。各サンプル中の化合物の濃度をLC/MS/MSで決定する。見かけ上の透過性Pappを計算する。
【0633】
血漿タンパク質の結合:血漿タンパク質の結合を、平衡透析により測定する。各化合物を2μMの最終濃度にてブランクの血漿内にスパイクする。スパイクした血漿およびリン酸緩衝液を組み立てられた透析セルの逆の側に入れ、次いで、37℃の水浴内でゆっくりと回転させる。インキュベーションの終了時に、血漿およびリン酸緩衝液中の化合物の濃度を決定する。非結合の割合は、以下の式:
【0634】
【数1】
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【0635】
を用いて計算する:
上記式において、CおよびCはそれぞれ、透析後バッファーおよび血漿の濃度として決定された遊離物および結合物の濃度である。
【0636】
CYP450のプロファイリング:各化合物を、NADPHの存在下および非存在下で、CYP1A2、CYP2C9、CYP3A4、CYP2D6およびCYP2C19を含む5種のヒトCYP450酵素の各々とともにインキュベートする。インキュベーションの開始時と、インキュベーションの開始から5分後、15分後、30分後、45分後および60分後に、インキュベーション混合物から連続サンプルを採取する。インキュベーション混合物中の化合物の濃度をLC/MS/MSにより決定する。各時点でインキュベーション後に残っている化合物の割合を、インキュベーションの開始時のサンプリングと比較することによって計算する。
【0637】
ラット、イヌ、サルおよびヒトの血漿における安定性:化合物を、37℃にて血漿(ラット、イヌ、サルまたはヒト)中で2時間までインキュベートする。化合物は、1μg/mLおよび10μg/mLの最終濃度で血漿に加える。化合物の添加から0分後、5分後、15分後、30分後、60分後および120分後にアリコートを取る。各時点における化合物および主要な代謝産物の濃度をLC/MS/MSにより測定する。
【0638】
細胞ベースの抗HCV活性の評価:抗ウイルス効果(EC50)を、Renillaルシフェラーゼ(RLuc)ベースのHCVレプリコンレポーターアッセイを用いて決定した。遺伝子型1および2a JFH−1についてこのアッセイを行うために、安定なHCV 1a RLucレプリコン細胞(RLucレポーターをコードする2シストロン性遺伝子型1a H77レプリコンを有する)、安定なHCV 1b RLucレプリコン細胞(RLucレポーターをコードする2シストロン性遺伝子型1b Conlレプリコンを有する)または安定なHCV 2a JFH−1 Rlucレプリコン細胞(RLucレポーターをコードする2シストロン性遺伝子型2a JFH−1レプリコンを有する;NS5AにL31が存在している)を、EC50アッセイのための384ウェルプレートに分配した。遺伝子型2a(NS5AにM31が存在している)または2bについてのアッセイを行うために、RLuc−Neoレポーターと、それぞれ、遺伝子型2a J6系統NS5A遺伝子または遺伝子型2b MD2b−1系統NS5A遺伝子のいずれかともにM31が存在している)をコードするNS5Aキメラ遺伝子型2a JFH−1レプリコンを、Huh−Lunet細胞に一過性トランスフェクトしたか(t)、または安定に複製するレプリコン細胞(s)が提供されると確立したかのいずれかを行った。いずれかの細胞を、EC50アッセイのために384ウェルプレートに分配した。遺伝子型3および4についてのアッセイを行うために、Pi−RLucレポーターと、それぞれ、遺伝子型3a S52系統NS5A遺伝子または遺伝子型4a ED43系統NS5A遺伝子のいずれかをコードするNS5Aキメラ遺伝子型1b Con1レプリコンをHuh−Lunet細胞に一過性トランスフェクトし(t)、これらをその後、384ウェルプレートに分配した。化合物を、10mMの濃度にてDMSO中に溶解させ、そして、手動で、または、自動ピペッティング装置を用いてDMSO中で希釈した。連続3倍希釈した化合物を細胞培養培地と手動で混合し、播種した細胞に加えたか、または自動器具を使用して細胞に直接加えたかのいずれかにした。DMSOをネガティブ(溶媒;阻害なし)コントロールとして用い、そして、プロテアーゼ阻害剤ITMN−191をポジティブコントロールとして>100×EC50の濃度で含めた。72時間後、細胞を溶解させ、Renillaルシフェラーゼ活性を製造業者(Promega−Madison,WI)によって推奨されるとおりに定量した。非線形回帰を実施して、EC50値を計算した。
【0639】
耐性変異に対する抗ウイルス効力(EC50)を決定するために、遺伝子型1a NS5AにおけるM28T、Q30R、Q30H、Q30E、L31M、Y93C、Y93H、およびY93Nと、遺伝子型1b NS5AにおけるY93HおよびL31V/Y93Hと、遺伝子型3a NS5AにおけるY93Hを含む耐性変異を、部位特異的変異誘発によって、1a Pi−Rlucまたは1b Pi−Rlucレプリコンのいずれかに個別に導入した。各耐性変異のレプリコンRNAを、Huh−7由来のcured−51細胞に一過性トランスフェクトし、抗ウイルス効力を、上記のようにして、これらのトランスフェクトした細胞上で決定した。
【0640】
SDラットにおけるIVおよびPOでの単回用量薬物動態研究:選択された化合物の薬物動態学を、雄性Sprague−Dawley(SD)ラット(250g〜300g)において特徴付けた。この研究において、ナイーブな純血種のSDラットの2つの群(1群あたりN=3、一晩絶食させた)に、選択された化合物を、頚静脈を介する静脈内(IV)注入(1mg/kgを30分間)としてか、または経口栄養(2mg/kg)によってかのいずれかで、与えた。静脈内(IV)投薬ビヒクルは、5%のエタノール、35%のポリエチレングリコール400(PEG 400)および60%の水(pH2.0)であった。経口投薬ビヒクルは、5%のエタノール、55%のPEG 400および40%のクエン酸緩衝液(pH2.2)であった。
【0641】
連続的な血液サンプル(それぞれおよそ0.3mL)を、頚静脈または他の適切な静脈から、特定の時点で収集した。IV注入群について、血液サンプルを、投薬前、ならびに注入の開始後0.25時間、0.48時間、0.58時間、0.75時間、1.5時間、3時間、6時間、8時間、12時間および24時間に収集した。経口群について、血液サンプルを、投薬前、ならびに投薬後0.25時間、0.50時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、12時間および24時間に収集した。血液サンプルを、抗凝固剤としてEDTA−Kを含むVacutainerTMチューブに収集し、そしておよそ4℃で遠心分離して、血漿を得た。これらの血漿サンプルを、LC/MS/MSにより分析するまで−20oCで貯蔵した。
【0642】
タンデム質量分析と合わせた高速液体クロマトグラフィー(LC/MS/MS)を利用する生物分析法を、ラット血漿中の選択された化合物の分析のために開発した。検出を、選択された反応モニタリング(SRM)を使用して実施した。前駆体(M+H)種を表すイオンを四重極1(Q1)において選択し、そして衝突セル(Q2)内でアルゴンガスと衝突させて、特定の生成物イオンを生成させ、これを引き続いて、四重極3(Q3)によってモニタリングした。標準曲線および精度管理サンプルを雄性ラット血漿中で調製し、そして試験サンプルと同じ方法で処理して、定量データを作成した。
【0643】
薬物動態学的パラメータを、非区画薬物動態学分析(Phoenix WinNonlin,version 6.3)を使用して作成した。定量の下限(LLOQ)未満の値を、投薬前の場合0の値に割り当て、そしてその後、紛失として処理した。曲線下面積(AUC)を、線形台形則を使用して計算した。経口バイオアベイラビリティ(%F)を、化合物および/または経口投与後に結晶中で産生された代謝産物の曲線下面積(AUC)の、静脈内投与後に得られたものとの比較によって決定した。
【0644】
本明細書中に記載されるような化合物についての、上に記載されたアッセイにおいて得られたデータを、表1に示す。
【0645】
本開示の化合物は、以下に列挙される比較例と比較される場合に、改善されたバイオアベイラビリティならびに/または特定のHCV遺伝子型および/もしくはその耐性変異体に対する活性を示す。以下の表2Aおよび2Bに示される比較例(化合物1〜14)を、本明細書中に記載された合成プロトコルに従って、適切な出発物質を使用して、調製した。
【0646】
【表1-1】
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【0647】
【表1-2】
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【0648】
【表2A-1】
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【0649】
【表2A-2】
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【0650】
【表2A-3】
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【0651】
【表2B-1】
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【0652】
【表2B-2】
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【0653】
【表2B-3】
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