(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
電極と、当該電極の所定部位を覆うレジスト膜とを有し、前記電極の所定部位に対して所定の電子部品を実装するための半田が設けられた基板を支持した状態で、前記基板の表面を検査する基板検査方法であって、
前記基板の裏面のうち、前記レジスト膜で前記電極が覆われた部位であり、かつ、前記電子部品及び前記半田の存在していない部位を、前記基板の裏面を支持可能な複数のバックアップピンにより支持した状態で前記基板の表面を検査することを特徴とする基板検査方法。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、製造過程における基板としてのプリント基板1の一部を示す拡大断面図である。プリント基板1は、ベース板2と、当該ベース板2の表面及び裏面に形成された銅箔製の複数の電極パターン3Aとを備えている。電極パターン3A上には、粘性を有する半田としてのクリーム半田4が印刷形成されるとともに、クリーム半田4上にICチップ等の電子部品5が搭載されている。より詳しくは、電子部品5は複数の端子(図示せず)を備えており、各端子がそれぞれ所定のクリーム半田4に対して接合されている。また、プリント基板1には、電極パターン3Aのうちクリーム半田4がのらない部位以外を覆うようにして半透明のレジスト膜6が設けられている。
【0019】
また、
図2及び
図3(
図2は、プリント基板1の表面を示し、
図3は、プリント基板1の裏面を示す)に示すように、本実施形態におけるプリント基板1は、裏表両面に電子部品5が搭載された、いわゆる両面実装基板である。
【0020】
加えて、プリント基板1の外周縁には、アース電極3Bが設けられており、当該アース電極3Bは、プリント基板1を搭載対象の製品に組み付けたときにアースへと接続されるようになっている。また、本実施形態では、電極パターン3A及びアース電極3Bによって電極3が構成されており、当該電極3のうちクリーム半田4がのらない部位以外は、前記レジスト膜6で覆われている。そして、ベース板2を基準とした、電極3を覆うレジスト膜6の突出長(厚み)は、プリント基板1の各部においてほとんど同一となっている。
【0021】
次に、プリント基板1を製造するための製造システム11について説明する。
図4に示すように、本実施形態の製造システム11は、プリント基板1の移送ラインに沿って、その上流側(図の上側)から順に、半田印刷装置21、基板検査装置としての半田検査装置31、部品実装装置41、リフロー装置51、及び、実装状態検査装置61を備えている。尚、本実施形態の製造システム11においては、一方の面(裏面)に既に電子部品5等の実装されたプリント基板1が供給されるものとする。そして、本製造システム11においては、プリント基板1の他方の面(表面)に対して各種処理が行われる。
【0022】
半田印刷装置21は、電極パターン3Aの所定部位(ランド)に所定量のクリーム半田4を印刷形成するためのものである。より詳しくは、半田印刷装置21は、前記ランドに対応する位置に複数の孔が形成されたメタルスクリーン(図示せず)を備えており、当該メタルスクリーンを用いてクリーム半田4をスクリーン印刷できるようになっている。
【0023】
半田検査装置31は、半田印刷装置21によって印刷形成されたクリーム半田4を検査するものであり、部品実装装置41は、クリーム半田4に電子部品5を押し込んで配置するものである。半田検査装置31及び部品実装装置41については後に詳述する。
【0024】
リフロー装置51は、クリーム半田4を加熱溶融させて、電極パターン3Aと電子部品5の端子等とを接合し、電子部品5を固定化するためのものである。
【0025】
実装状態検査装置61は、電子部品5が所定位置に実装されているか否か、電子部品5への電気的導通が適切に確保されているか否か等を検査するものである。
【0026】
次いで、半田検査装置31の構成について説明する。半田検査装置31は、
図5に示すように、平行に配置された2本のベルトコンベア32と、照射手段33と、撮像手段34(例えば、CCDカメラ)と、検査装置制御手段35と、基板支持装置36とを備えている。
【0027】
ベルトコンベア32は、プリント基板1をその両端縁を支持した状態で移送するものである。移送されたプリント基板1は、図示しない位置決めピンにより所定位置に停止される。半田検査装置31は、停止状態のプリント基板1の表面に対して検査を行う。
【0028】
照射手段33は、クリーム半田4の計測に際し、プリント基板1の表面に対して斜め上方から所定の光を照射する。
【0029】
撮像手段34は、停止されたプリント基板1の直上に配置され、プリント基板1上の前記光の照射された部分を撮像する。撮像手段34によって撮像された撮像データは、検査装置制御手段35に対して送信される。また、撮像手段34は、図示しない撮像手段駆動手段によってX軸方向及びY軸方向に移動可能に構成されており、プリント基板1の被撮像範囲、つまり、プリント基板1の検査対象となる領域を適宜変更可能とされている。
【0030】
検査装置制御手段35は、半田検査装置31における各種制御や画像処理、演算処理等を行うものであり、撮像手段34から送信された画像データに基づいて画像処理を行い、クリーム半田4の面積や高さ、体積を計測する。また、検査装置制御手段35は、計測されたクリーム半田4の面積や高さ等が正常範囲外であるときには、部品実装装置41に対して「印刷不良信号」を出力する。
【0031】
基板支持装置36は、検査時にプリント基板1を下方から支持する。具体的には、基板支持装置36は、
図4及び
図6に示すように、バックアッププレート37と、プリント基板1を支持するための複数のバックアップピン38とを備えている。
【0032】
バックアッププレート37は、所定の金属板に対して、複数の保持孔37AがX軸方向及びY軸方向に沿って所定間隔毎に形成されてなり、前記両ベルトコンベア32間に配置されている(
図5参照。但し、
図5では、保持孔37A及びバックアップピン38等を不図示)。
【0033】
バックアップピン38は、円柱状をなし、前記保持孔37Aに挿通されることでバックアッププレート37に立設されている。そして、バックアップピン38の上端部により、プリント基板1の裏面が支持されるように構成されている。
【0034】
また、バックアッププレート37におけるバックアップピン38の配置位置を変更する(バックアップピン38のセットされる保持孔37Aを変更する)ことで、プリント基板1のうちバックアップピン38で支持される部位(被支持部位)を変更することができる。基板支持装置36は、バックアップピン38の配置位置(プリント基板1の被支持部位)を変更可能とすべく、配置位置決定手段71と、バックアップピン配置手段39とを備えている。尚、バックアッププレート37に対するバックアップピン38の配置は、半田検査装置31による検査前に行われる。
【0035】
配置位置決定手段71は、プリント基板1の設計データを記憶した設計データ記憶手段72と通信可能に構成されている。設計データ記憶手段72には、
図7に示すように、プリント基板1の表面及び裏面における電極3の占める領域に関するデータ、
図8に示すように、レジスト膜6の占める領域(
図8中、斜線を付した領域)に関するデータ、
図9に示すように、クリーム半田4の占める領域に関するデータ、並びに、
図10に示すように、電子部品5のデータ(より詳しくは、電子部品5の実装位置、サイズ、形状、端子の数、及び、実装後における端子間の距離などに関するデータ)が記憶されている(但し、
図7〜
図10は、プリント基板1の裏面における各構成を示す)。
【0036】
尚、クリーム半田4の占める領域に関するデータ、及び、レジスト膜6の占める領域に関するデータは、半田印刷装置21で用いられる前記メタルスクリーンのデータに基づいて導出してもよい。例えば、メタルスクリーンにおいて孔の占める領域は、クリーム半田4の占める領域に対応するため、メタルスクリーンにおける孔の占める領域のデータに基づいて、クリーム半田4の占める領域に関するデータを導出することができる。また、メタルスクリーンにおいて孔以外の部位の占める領域は、レジスト膜6の占める領域に対応するため、メタルスクリーンにおける孔以外の部位が占める領域のデータに基づいて、レジスト膜6の占める領域に関するデータを導出することができる。
【0037】
配置位置決定手段71は、設計データ記憶手段72のデータを参酌し、プリント基板1の裏面における電子部品5、クリーム半田4、レジスト膜6及び電極3の設計上の配置領域に関するデータに基づいて、バックアップピン38の配置位置を決定する。
【0038】
具体的には、電極3の占める領域に関するデータと、レジスト膜6の占める領域に関するデータとに基づいて、プリント基板1の裏面において、電極3の占める領域とレジスト膜6の占める領域とが重なる領域、つまり、レジスト膜6で電極3が覆われた領域を特定する。さらに、電子部品5及びクリーム半田4のデータに基づいて、特定した領域から電子部品5の実装される領域とクリーム半田4の印刷形成される領域とを除外して、
図11に示すように、プリント基板1の裏面における支持可能領域R1(
図11中、斜線を付した領域)を特定する。
【0039】
次いで、配置位置決定手段71は、
図12に示すように、バックアッププレート37に設けられた保持孔37Aのうち、前記支持可能領域R1に対応するとともに、バックアップピン38が挿通・配置されたときに、当該バックアップピン38が電子部品5及びクリーム半田4の配置位置にかからない保持孔37Aを、ピン配置可能保持孔H1として特定する(
図12では、ピン配置可能保持孔H1以外の保持孔37Aを不図示)。さらに、配置位置決定手段71は、ピン配置可能保持孔H1のうちの所定位置をバックアップピン38の配置位置として決定する(本実施形態では、
図12において太線で示すピン配置可能保持孔H1を、バックアップピン38の配置位置として決定する)。つまり、配置位置決定手段71は、プリント基板1の裏面のうち、レジスト膜6で電極3が覆われた部位であり、かつ、電子部品5及びクリーム半田4の存在していない部位を支持する位置にバックアップピン38の配置位置を決定する。決定されたバックアップピン38の配置位置に関する情報は、検査装置制御手段35に送られる。
【0040】
尚、複数のピン配置可能保持孔H1の中からバックアップピン38の配置位置を決定する手法は特に問わない。例えば、保持孔37AのうちX軸方向に沿って所定行目に位置し、かつ、Y軸方向に沿って所定列目に位置するものであって、ピン配置可能保持孔H1に当たるものをバックアップピン38の配置位置として決定してもよい。
【0041】
バックアップピン配置手段39は、
図13(a),(b)に示すように、バックアップピン38を把持可能な把持手段39Aと、当該把持手段39Aを、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向(高さ方向)に移動可能な把持手段駆動手段(図示せず)とを備えている。
【0042】
バックアップピン配置手段39は、検査装置制御手段35により制御されることで、配置位置決定手段71により決定されたバックアップピン38の配置位置にバックアップピン38を配置する。より詳しくは、検査装置制御手段35は、把持手段駆動手段を制御する。これにより、把持手段39Aがバックアップピン38をピックアップし、バックアップピン38の配置位置として決定されたピン配置可能保持孔H1の直上にバックアップピン38を移動させる。その上で、バックアップピン38を下降させ、ピン配置可能保持孔H1にバックアップピン38を挿通・配置する。このようにバックアップピン38を配置することで、プリント基板1の表面の検査時においては、プリント基板1の裏面のうち、レジスト膜6で電極3が覆われた部位であり、かつ、電子部品5及びクリーム半田4の存在していない部位がバックアップピン38によって支持されることとなる。
【0043】
次に、
図14に基づいて、部品実装装置41について説明する。部品実装装置41は、平行に配置された2本のベルトコンベア42と、吸着ヘッド44と、実装装置制御手段45と、基板支持装置46とを備えている。
【0044】
ベルトコンベア42は、前記ベルトコンベア32と略同様の構成を有し、プリント基板1をその両端縁にて支持した状態で移送する。移送されたプリント基板1は、図示しない位置決めピンにより所定位置に停止され、部品実装装置41は、停止状態のプリント基板1の表面に電子部品5を実装する。
【0045】
吸着ヘッド44は、電子部品5をピックアップしてプリント基板1に搭載する。吸着ヘッド44は、図示しないヘッド駆動手段によってX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に自由に移動可能に構成されている。
【0046】
実装装置制御手段45は、部品実装装置41における各種制御等を行うものであり、前記カメラから送信された画像データに基づいて前記吸着ヘッド44を動作させ、所定のクリーム半田4上に所定の電子部品5を実装する。尚、半田検査装置31から部品実装装置41へと「印刷不良信号」が出力されている場合、部品実装装置41は、「印刷不良信号」の出力原因となったプリント基板1に対して電子部品5の実装を行うことなく、当該プリント基板1を図示しない不良品排出部へと搬送する。
【0047】
基板支持装置46は、電子部品5の実装時にプリント基板1を下方から支持する。基板支持装置46は、半田検査装置31における基板支持装置36と略同様の構成であり、
図4に示すように、バックアッププレート47と、複数のバックアップピン48とを備えている。バックアッププレート47及びバックアップピン48の構成は、基板支持装置36におけるバックアッププレート37及びバックアップピン38の構成と同様である。
【0048】
基板支持装置46は、バックアップピン48の配置位置を変更可能とすべく、配置位置決定手段71と、バックアップピン配置手段49とを備えている。尚、配置位置決定手段71は、半田検査装置31と共有されている。また、バックアッププレート47に対するバックアップピン48の配置は、部品実装装置41による電子部品5の実装前に行われる。
【0049】
配置位置決定手段71は、半田検査装置31について説明した通り、上記のように構成されている。尚、配置位置決定手段71は、半田検査装置31におけるバックアップピン38の配置位置に関する情報をそのまま用いて、部品実装装置41におけるバックアップピン48の配置位置を決定する。
【0050】
バックアップピン配置手段49は、バックアップピン配置手段39と比較して、検査装置制御手段35ではなく、実装装置制御手段45により制御される点で異なるが、基本的にはバックアップピン配置手段39と同様の動作をする。つまり、バックアップピン配置手段49は、バックアップピン48の配置位置として決定されたピン配置可能保持孔H1に対してバックアップピン48を挿通・配置する。このようにバックアップピン48を配置することで、
図15(a),(b)に示すように、電子部品5の実装時においては、プリント基板1の裏面のうち、レジスト膜6で電極3が覆われた部位であり、かつ、電子部品5及びクリーム半田4の存在していない部位がバックアップピン48によって支持されることとなる。
【0051】
以上詳述したように、本実施形態によれば、プリント基板1のうち、ベース板2に対する突出長(厚み)がほぼ一定となる部位をバックアップピン38,48により支持することができる。従って、バックアップピン38,48とプリント基板1との間に大きな隙間が形成されてしまうことをより確実に防止できる。その結果、プリント基板1の振動を効果的に抑制することができ、検査精度の向上を図ることができる。また、電子部品5の実装時には、プリント基板1の撓みを効果的に抑制することができる。これにより、クリーム半田4に対して電子部品5を十分に押し込むことができ、電子部品5の実装不良をより確実に防止することができる。
【0052】
また、本実施形態によれば、予め記憶された設計データに基づいてプリント基板1の被支持部位が決定される。そのため、配置位置決定手段71における処理負担の軽減を図りつつ、プリント基板1を適切に支持可能な位置へとバックアップピン38,48を配置することができる。
【0053】
さらに、配置位置決定手段71は、半田検査装置31におけるバックアップピン38の配置位置に関する情報をそのまま用いて、部品実装装置41におけるバックアップピン48の配置位置を決定する。従って、配置位置決定手段71における処理負担を一層軽減することができるとともに、効率性の向上を図ることができる。
【0054】
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
【0055】
(a)上記実施形態では、複数のピン配置可能保持孔H1の中からバックアップピン38,48の配置位置を決定する手法は特に問わないとされている。これに対して、プリント基板1の表面における設計上のクリーム半田4の配置情報に基づいて、バックアップピン38,48の配置位置を決定するように構成してもよい。つまり、プリント基板1の表面の状況に応じて、バックアップピン38,48の配置位置を決定するように構成してもよい。
【0056】
例えば、
図16に示すように、半田検査装置31及び部品実装装置41の少なくとも一方に(本例では、両装置31,41に共有される)近接領域特定手段81を設ける。近接領域特定手段81は、設計データ記憶手段72に記憶されたクリーム半田4に関するデータに基づいて、設計上の各クリーム半田4間の距離を特定可能に構成されている。そして、近接領域特定手段81は、
図17に示すように、プリント基板1の表面領域(特に電子部品5や電極パターン3A、クリーム半田4が配置される領域)を分割してなる複数の対象領域R2のそれぞれにおいて、参酌したデータに基づきクリーム半田4間の設計上の最短距離を特定する。さらに、近接領域特定手段81は、特定した最短距離が予め設定された所定値以下となる領域を含む対象領域R2を半田近接領域R3(
図17中、斜線を付した領域)として特定する。
【0057】
その上で、配置位置決定手段71は、前記ピン配置可能保持孔H1の情報と、近接領域特定手段81により特定された半田近接領域R3の情報とに基づいてバックアップピン38,48の配置位置を設定する。より詳しくは、
図18に示すように、ピン配置可能保持孔H1のうち半田近接領域R3に対応するもの(
図18中、太線で示すピン配置可能保持孔H1)に、バックアップピン38,48が比較的多く配置される一方で、ピン配置可能保持孔H1のうち半田近接領域R3以外の領域に対応するものに、バックアップピン38,48が比較的少なく配置されるようにバックアップピン38,48の配置位置を決定する。つまり、プリント基板1のうち半田近接領域R3に対応する部位を支持するバックアップピン38,48の単位面積当たりの数が、プリント基板1のうち半田近接領域R3に対応する部位以外を支持するバックアップピン38,48の単位面積当たりの数よりも大きくなるようにバックアップピン38,48の配置位置を決定する。例えば、半田近接領域R3に対応するピン配置可能保持孔H1においては、その全てにバックアップピン38,48を配置し、半田近接領域R3以外に対応するピン配置可能保持孔H1においては、その中のいずれかにバックアップピン38,48を配置するようにバックアップピン38,48の配置位置を決定する。
【0058】
このように構成することで、半田検査装置31においては、プリント基板1のうち精緻な検査を必要とする部位に対応して、多くのバックアップピン38が配置される。従って、検査精度の一層の向上を図ることができる。また、部品実装装置41においては、プリント基板1のうち特に撓み防止を図るべき部位において、プリント基板1の撓みを効果的に抑制することができる。その結果、実装不良をより確実に防止することができる。
【0059】
一方で、プリント基板1のうち半田近接領域R3に対応する部位以外の部位に対応するバックアップピン38,48の配置数は比較的少ないものとされる。従って、バックアップピン配置手段39,49によるバックアップピン38,48の配置をより効率化することができ、生産性を高めることができる。
【0060】
さらに、プリント基板1の表面における単位面積当たりのクリーム半田4の数に基づいて、バックアップピン38,48の配置位置を決定してもよい。より詳しくは、
図19に示すように、半田検査装置31及び部品実装装置41の少なくとも一方に(本例では、両装置31,41に共有される)多数領域特定手段83を設ける。多数領域特定手段83は、設計データ記憶手段72に記憶されたクリーム半田4のデータに基づいて、設計上におけるクリーム半田4の単位面積当たりの数を特定可能に構成されている。さらに、多数領域特定手段83は、
図20に示すように、特定した設計上におけるクリーム半田4の単位面積当たりの数が予め設定された所定数以上となる領域を含む前記対象領域R2を半田多数領域R4(
図20中、斜線を付した領域)として特定するように構成される。
【0061】
その上で、配置位置決定手段71は、ピン配置可能保持孔H1のうち、多数領域特定手段83により特定された半田多数領域R4に対応するもの(
図21中、太線で示すピン配置可能保持孔H1)に、バックアップピン38,48が比較的多く配置される一方で、ピン配置可能保持孔H1のうち半田多数領域R4以外の領域に対応するものに、バックアップピン38,48が比較的少なく配置されるようにバックアップピン38,48の配置位置を決定する。つまり、プリント基板1のうち半田多数領域R4に対応する部位を支持するバックアップピン38,48の単位面積当たりの数が、プリント基板1のうち半田多数領域R4に対応する部位以外を支持するバックアップピン38,48の単位面積当たりの数よりも大きくなるようにバックアップピン38,48の配置位置を決定する。
【0062】
このように構成することで、半田検査装置31においては、検査精度のより一層の向上を図ることができ、また、部品実装装置41においては、実装不良の一層確実な防止を図ることができる。
【0063】
さらに、配置位置決定手段71は、プリント基板1の表面におけるクリーム半田4の面積に応じて、バックアップピン38,48の配置位置を決定するように構成してもよい。具体的には、
図22に示すように、半田検査装置31及び部品実装装置41の少なくとも一方に(本例では、両装置31,41に共有される)極小領域特定手段85を設ける。極小領域特定手段85は、設計データ記憶手段72に記憶されたクリーム半田4のデータに基づいて、設計上における各クリーム半田4の面積(XY平面におけるクリーム半田4の占める領域の面積)を特定可能に構成されている。さらに、極小領域特定手段85は、
図23に示すように、特定した設計上の面積が予め設定された所定値以下となるクリーム半田4を含む前記対象領域R2を半田極小領域R5(
図23中、斜線を付した領域)として特定するように構成される。
【0064】
その上で、配置位置決定手段71は、ピン配置可能保持孔H1のうち、極小領域特定手段85により特定された半田極小領域R5に対応するもの(
図24中、太線で示すピン配置可能保持孔H1)に、バックアップピン38,48が比較的多く配置される一方で、ピン配置可能保持孔H1のうち半田極小領域R5以外の領域に対応するものに、バックアップピン38,48が比較的少なく配置されるようにバックアップピン38,48の配置位置を決定する。つまり、プリント基板1のうち半田極小領域R5に対応する部位を支持するバックアップピン38,48の単位面積当たりの数が、プリント基板1のうち半田極小領域R5に対応する部位以外を支持するバックアップピン38,48の単位面積当たりの数よりも大きくなるようにバックアップピン38,48の配置位置を決定する。
【0065】
このように構成することで、半田検査装置31においては、検査精度の更なる向上を図ることができ、また、部品実装装置41においては、実装不良のより一層確実な防止を図ることができる。
【0066】
さらに、半田検査装置31における配置位置決定手段71が、プリント基板1の表面における検査領域に関する情報に基づいて、バックアップピン38の配置位置を決定してもよい。例えば、検査領域となる部位を特定するためのデータを予め設計データ記憶手段72等に記憶しておく。そして、
図25に示すように、半田検査装置31(配置位置決定手段71や検査装置制御手段35など)が、予め記憶された前記検査領域に関するデータに基づいて、プリント基板1の表面のうち検査対象となる領域R6(
図25中、斜線を付した領域であって、例えば、クリーム半田4が印刷形成される領域)と、検査対象とならない領域とを特定するように構成する。
【0067】
その上で、配置位置決定手段71は、前記ピン配置可能保持孔H1のうち前記検査対象となる領域R6に対応するもの(
図26中、太線で示すピン配置可能保持孔H1)に、バックアップピン38が比較的多く配置される一方で、ピン配置可能保持孔H1のうち前記検査対象とならない領域に対応するものに、バックアップピン38が比較的少なく配置されるようにバックアップピン38の配置位置を決定する。つまり、プリント基板1のうち検査領域に対応する部位を支持するバックアップピン38の単位面積当たりの数を、プリント基板1のうち検査対象とならない領域に対応する部位を支持するバックアップピン38の単位面積当たりの数よりも大きくするように構成する。
【0068】
このように構成することで、プリント基板1のうち検査対象となる部位の振動を極めて効果的に抑制することができ、検査精度をより一層高めることができる。また、プリント基板1のうち検査対象とならない部位には、比較的少なめのバックアップピン38が配置される。従って、バックアップピン38の配置をさらに効率化することができ、生産性をより向上させることができる。
【0069】
さらに、部品実装装置41における配置位置決定手段71が、プリント基板1の表面に実装される電子部品5の情報に基づいて、バックアップピン48の配置位置を決定してもよい。例えば、配置位置決定手段71は、設計データ記憶手段72に記憶された電子部品5のサイズや端子の数、実装位置などの情報を参酌する。そして、配置位置決定手段71は、プリント基板1のうち電子部品5の実装される部位(特にサイズの大きな電子部品5の実装される部位)、多くの端子が設けられる部位、端子同士が近接状態で設けられる部位、又は、比較的小さな端子の設けられる部位に対応して多くのバックアップピン48が配置される一方で、プリント基板1のうちこれらの部位以外の部位に対応して比較的少数のバックアップピン48が配置されるようにバックアップピン48の配置位置を決定する。
【0070】
このように構成することで、プリント基板1のうち撓み防止を特に図るべき部位に対応してバックアップピン48を密に配置することが可能となる。その結果、電子部品5を一層精度よく狙いの位置に配置することができ、実装不良を一層確実に防止することができる。
【0071】
尚、対象領域R2のサイズや数などは例示であって、プリント基板1のサイズや部品密度などに応じて適宜変更可能である。また、近接領域特定手段81や多数領域特定手段83、極小領域特定手段85は、半田検査装置31及び部品実装装置41の共有でなくてもよく、各装置31,41がそれぞれ各手段81,83,85を備えていてもよい。
【0072】
(b)上記実施形態では、半田検査装置31及び部品実装装置41に対して本発明の技術思想が適用されているが、実装状態検査装置61に対して本発明の技術思想を適用してもよい。すなわち、実装状態検査装置61が基板支持装置を有し、当該基板支持装置のバックアップピンによって、プリント基板1の裏面のうち、レジスト膜6で電極3が覆われた部位であり、かつ、電子部品5及びクリーム半田4の存在していない部位が支持されるように構成してもよい。
【0073】
(c)上記実施形態において、プリント基板1は両面実装基板であるが、片面実装基板であってもよい。従って、電子部品5等の搭載されていないプリント基板1が製造システム11に供給されるものとし、製造システム11が、プリント基板1の一方の面(表面)に対して各種処理を行うように構成してもよい。尚、この場合、基板支持装置36,46により支持されるプリント基板1の裏面には、電子部品5やクリーム半田4が存在していないこととなる。
【0074】
(d)バックアップピンの構成は特に限定されるものではなく、例えば、バックアップピンとしてプリント基板1を吸い寄せる機能を有する吸着タイプのものを用いてもよい。バックアップピンとして吸着タイプのものを用いた場合、上記実施形態によれば、プリント基板1のうち吸着された部位がバックアップピン38,48側に下がってしまうことを防止できる。従って、十分な検査精度を確保するために、被写界深度やダイナミックレンジを極端に大きくする等の必要がなくなり、コストの増大防止を図ることができる。
【0075】
(e)上記実施形態における基板支持装置36,46は、バックアップピン38,48の挿通・設置される保持孔を変更することで、バックアップピン38,48の配置位置を変更可能に構成されている。これに対して、例えば、
図27に示すように、基板支持装置96が、平行に設けられた複数のベルトコンベア97と、当該ベルトコンベア97のそれぞれに1本ずつ(又は複数本ずつ)立設されたバックアップピン98とを有するように構成し、ベルトコンベア97を回転動作させることによって、バックアップピン98の配置位置が変更されるように構成してもよい。
【0076】
(f)上記実施形態において、配置位置決定手段71は、半田検査装置31及び部品実装装置41に共有されているが、各装置31,41に対してそれぞれ設けられるように構成してもよい。
【0077】
(g)上記実施形態では特に言及されていないが、部品実装装置41とリフロー装置51との間に、リフロー前の電子部品5の実装状態を検査するリフロー前実装状態検査装置を設けることとしてもよい。そして、当該リフロー前実装状態検査装置に対して、本発明の技術思想を適用してもよい。
【0078】
(付記)
1.電極と、当該電極の所定部位を覆うレジスト膜とを有し、前記電極の所定部位に対して所定の電子部品を実装するための半田が設けられた基板の裏面を支持した状態で、前記基板の表面を検査する基板検査装置であって、
前記基板の裏面を支持する基板支持装置を備えるとともに、
前記基板支持装置は、
上端部において前記基板の裏面を支持可能な複数のバックアップピンと、
前記バックアップピンの配置位置を決定する配置位置決定手段と、
前記配置位置決定手段により決定された前記バックアップピンの配置位置に、前記バックアップピンを配置するバックアップピン配置手段とを有し、
前記配置位置決定手段は、前記基板の裏面のうち、前記レジスト膜で前記電極が覆われた部位であり、かつ、前記電子部品及び前記半田の存在していない部位を支持する位置に前記バックアップピンの配置位置を決定することを特徴とする基板検査装置。
【0079】
上記付記1によれば、基板のうち、ベース板に対する突出長(厚み)がほぼ一定となる部位をバックアップピンにより支持することができる。従って、バックアップピンと基板との間に大きな隙間が形成されてしまうことをより確実に防止でき、基板の振動を効果的に抑制することができる。その結果、検査精度の向上を図ることができる。
【0080】
また、上記付記1によれば、バックアップピンとして吸着タイプのものを用いた場合に、基板のうち吸着された部位がバックアップピン側に下がってしまうことを防止できる。従って、十分な検査精度を確保するために、被写界深度やダイナミックレンジを極端に大きくする等の必要がなくなり、コストの増大防止を図ることができる。
【0081】
付記2.前記配置位置決定手段は、前記基板の裏面における前記電子部品、前記半田、前記レジスト膜及び前記電極の設計上の配置領域に関するデータに基づいて、前記基板の裏面のうち、前記レジスト膜で前記電極が覆われた部位であり、かつ、前記電子部品及び前記半田の存在していない部位を特定し、前記特定された位置に前記バックアップピンの配置位置を決定することを特徴とする付記1に記載の基板検査装置。
【0082】
上記付記2によれば、設計データに基づいて基板の被支持部位が決定される。そのため、配置位置決定手段における処理負担の軽減を図りつつ、基板を適切に支持可能な位置へとバックアップピンを配置することができる。
【0083】
付記3.前記配置位置決定手段は、前記基板の表面における前記半田の設計上の配置情報、及び、前記基板の表面における検査領域に関する情報の少なくとも一方に基づいて、前記バックアップピンの配置位置を決定することを特徴とする付記1又は2に記載の基板検査装置。
【0084】
基板のうち精緻な検査を行うべき部位(例えば、半田が密に形成される部位、小さな半田の形成される部位など)や、基板のうち検査対象となる部位は、一層良好な検査精度を実現すべく、振動防止を特に図ることが好ましい。振動防止を特に図るべき部位は、半田の配置情報や検査領域に関する情報から求めることができる。
【0085】
この点、上記付記3によれば、基板の表面における、半田の設計上の配置情報、及び、検査領域に関する情報の少なくとも一方に基づいて、バックアップピンの配置位置が決定される。従って、振動防止を特に図るべき部位に対応してバックアップピンを密に配置すること等が可能となり、基板のうち検査精度が特に求められる部位の振動を一層確実に抑制することができる。その結果、検査精度の効果的な向上を図ることができる。
【0086】
付記4.前記基板の表面には、前記半田が複数設けられ、
前記基板のうち、その表面において前記半田間の距離が設計上で所定値以下となる領域を含む半田近接領域を特定する近接領域特定手段を有し、
前記配置位置決定手段は、
前記バックアップピンの配置位置の変更に伴い、前記バックアップピンの単位面積当たりの数を変更可能であり、
前記基板のうち前記半田近接領域に対応する部位を支持する前記バックアップピンの単位面積当たりの数が、前記基板のうち前記半田近接領域に対応する部位以外を支持する前記バックアップピンの単位面積当たりの数よりも大きくなるように前記バックアップピンの配置位置を決定することを特徴とする付記3に記載の基板検査装置。
【0087】
上記付記4によれば、基板のうち半田近接領域に対応する部位、つまり、基板のうち精緻な検査を必要とする部位に対応して、多くのバックアップピンが配置される。従って、検査精度の一層の向上を図ることができる。
【0088】
一方で、基板のうち半田近接領域に対応する部位以外の部位を支持するために設けられるバックアップピンの数は比較的少ないものとされる。従って、バックアップピン配置手段によるバックアップピンの配置をより効率化することができ、生産性を高めることができる。
【0089】
付記5.前記基板の表面には、前記半田が複数設けられ、
前記基板のうち、その表面において前記半田の単位面積当たりの数が設計上で所定数以上となる領域を含む半田多数領域を特定する多数領域特定手段を有し、
前記配置位置決定手段は、
前記バックアップピンの配置位置の変更に伴い、前記バックアップピンの単位面積当たりの数を変更可能であり、
前記基板のうち前記半田多数領域に対応する部位を支持する前記バックアップピンの単位面積当たりの数が、前記基板のうち前記半田多数領域に対応する部位以外を支持する前記バックアップピンの単位面積当たりの数よりも大きくなるように前記バックアップピンの配置位置を決定することを特徴とする付記3又は4に記載の基板検査装置。
【0090】
上記付記5によれば、基板のうち半田多数領域に対応する部位、つまり、基板のうち精緻な検査を必要とする部位に対応して、多くのバックアップピンが配置される。従って、検査精度のより一層の向上を図ることができる。
【0091】
一方で、基板のうち半田多数領域に対応する部位以外の部位を支持するためのバックアップピンは比較的少ないものとされる。従って、バックアップピンの配置を一層効率化することができ、生産性をより高めることができる。
【0092】
付記6.前記基板の表面には、前記半田が複数設けられ、
前記基板のうち、その表面において設計上における面積が所定値以下となる前記半田を含む半田極小領域を特定する極小領域特定手段を有し、
前記配置位置決定手段は、
前記バックアップピンの配置位置の変更に伴い、前記バックアップピンの単位面積当たりの数を変更可能であり、
前記基板のうち前記半田極小領域に対応する部位を支持する前記バックアップピンの単位面積当たりの数が、前記基板のうち前記半田極小領域に対応する部位以外を支持する前記バックアップピンの単位面積当たりの数よりも大きくなるように前記バックアップピンの配置位置を決定することを特徴とする付記3乃至5のいずれかに記載の基板検査装置。
【0093】
上記付記6によれば、基板のうち半田極小領域に対応する部位、つまり、基板のうち精緻な検査を必要とする部位に対応して、多くのバックアップピンが配置される。従って、検査精度の更なる向上を図ることができる。
【0094】
一方で、基板のうち比較的大きな半田のみが存在する部位を支持するバックアップピンは比較的少ないものとされる。従って、バックアップピンの配置をより一層効率化することができ、生産性をより一層高めることができる。
【0095】
付記7.前記配置位置決定手段は、
前記バックアップピンの配置位置の変更に伴い、前記バックアップピンの単位面積当たりの数を変更可能であり、
前記基板のうち検査対象となる領域に対応する部位を支持する前記バックアップピンの単位面積当たりの数が、前記基板のうち検査対象とならない領域に対応する部位を支持する前記バックアップピンの単位面積当たりの数よりも大きくなるように前記バックアップピンの配置位置を決定することを特徴とする付記3乃至6のいずれかに記載の基板検査装置。
【0096】
上記付記7によれば、基板のうち検査対象となる部位に対応して、バックアップピンが比較的多く配置される。従って、基板のうち検査対象となる部位の振動を極めて効果的に抑制することができ、検査精度をより一層高めることができる。
【0097】
一方で、基板のうち検査対象とならない部位に対応して、比較的少なめのバックアップピンが配置される。従って、バックアップピンの配置をさらに効率化することができ、生産性をより向上させることができる。
【0098】
付記8.電極と、当該電極の所定部位を覆うレジスト膜とを有し、前記電極の所定部位に対して所定の電子部品を実装するための半田が設けられた基板の裏面を支持した状態で、前記基板の表面に設けられた前記半田に前記電子部品を押し込んで実装する部品実装装置であって、
前記基板の裏面を支持する基板支持装置を備えるとともに、
前記基板支持装置は、
上端部において前記基板の裏面を支持可能な複数のバックアップピンと、
前記バックアップピンの配置位置を決定する配置位置決定手段と、
前記配置位置決定手段により決定された前記バックアップピンの配置位置に、前記バックアップピンを配置するバックアップピン配置手段とを有し、
前記配置位置決定手段は、前記基板の裏面のうち、前記レジスト膜で前記電極が覆われた部位であり、かつ、前記電子部品及び前記半田の存在していない部位を支持する位置に前記バックアップピンの配置位置を決定することを特徴とする部品実装装置。
【0099】
上記付記8によれば、基板のうち、ベース板に対する突出長(厚み)がほぼ一定となる部位をバックアップピンにより支持することができる。従って、バックアップピンと基板との間に大きな隙間が形成されてしまうことをより確実に防止でき、基板の撓みを効果的に抑制することができる。これにより、電子部品の実装時に、特段の支障を伴うことなく、半田に対して電子部品を十分に押し込むことができ、電子部品の実装不良をより確実に防止することができる。
【0100】
付記9.前記配置位置決定手段は、前記基板の裏面における前記電子部品、前記半田、前記レジスト膜及び前記電極の設計上の配置領域に関するデータに基づいて、前記基板の裏面のうち、前記レジスト膜で前記電極が覆われた部位であり、かつ、前記電子部品及び前記半田の存在していない部位を特定し、前記特定された位置に前記バックアップピンの配置位置を決定することを特徴とする付記8に記載の部品実装装置。
【0101】
上記付記9によれば、設計データに基づいて基板の被支持部位が決定される。そのため、配置位置決定手段における処理負担の軽減を図りつつ、基板を適切に支持可能な位置へとバックアップピンを配置することができる。
【0102】
付記10.前記配置位置決定手段は、前記基板の表面に実装される前記電子部品の情報、及び、前記基板の表面における前記半田の設計上の配置情報の少なくとも一方に基づいて、前記バックアップピンの配置位置を決定することを特徴とする付記8又は9に記載の部品実装装置。
【0103】
尚、「電子部品の情報」とあるのは、例えば、電子部品のサイズや電子部品の有する端子の数、実装後における端子間の距離、基板のどの位置に実装されるかについての情報(実装位置の情報)などをいう。また、電子部品の端子は半田に接合されるため、半田の配置情報(半田のサイズや配置位置を含む)に基づいて、実装される電子部品のサイズや端子の状態、電子部品の実装位置などを大まかに把握することが可能である。
【0104】
実装不良のより確実な防止を図るという観点では、基板のうち電子部品の実装される部位(被実装部位)に対応して多くのバックアップピンを配置することが好ましい。
【0105】
また、基板への実装時において、サイズの大きな電子部品は、より確実な固定を図るべく、比較的大きな力で半田へと押し付けられる。そのため、サイズの大きな電子部品の実装に当たっては、基板の撓みをより確実に抑制すべく、電子部品の被実装部位を多くのバックアップピンで支持することが好ましい。
【0106】
さらに、多くの端子を備えていたり、端子同士が近接状態で設けられたり、端子が比較的小さかったりする電子部品では、端子の配置位置が狙いの位置から若干でもずれてしまうと、実装不良となってしまうおそれがある。端子の配置位置のずれを防止するに当たっては、実装不良を招きやすい端子の配置される部位を多くのバックアップピンで支持し、基板をより確実に水平状態で維持することが好ましい。
【0107】
この点、上記付記10によれば、電子部品の情報、及び、半田の設計上の配置情報の少なくとも一方に基づいて、バックアップピンの配置位置が決定される。従って、撓み防止を特に図るべき部位に対応してバックアップピンを密に配置すること等が可能となる。その結果、電子部品を一層精度よく狙いの位置に配置することができ、実装不良を一層確実に防止することができる。
【0108】
付記11.前記基板の表面には、前記半田が複数設けられ、
前記基板のうち、その表面において前記半田間の距離が設計上で所定値以下となる領域を含む半田近接領域を特定する近接領域特定手段を有し、
前記配置位置決定手段は、
前記バックアップピンの配置位置の変更に伴い、前記バックアップピンの単位面積当たりの数を変更可能であり、
前記基板のうち前記半田近接領域に対応する部位を支持する前記バックアップピンの単位面積当たりの数が、前記基板のうち前記半田近接領域に対応する部位以外を支持する前記バックアップピンの単位面積当たりの数よりも大きくなるように前記バックアップピンの配置位置を決定することを特徴とする付記10に記載の部品実装装置。
【0109】
上記付記11によれば、基板のうち半田近接領域に対応する部位、つまり、基板のうち端子同士が近接状態で設けられ得る部位に対応して、多くのバックアップピンが配置される。従って、基板のうち特に撓み防止を図るべき部位において、基板の撓みを効果的に抑制することができる。その結果、実装不良をより確実に防止することができる。
【0110】
一方で、基板のうち半田近接領域に対応する部位以外の部位、つまり、基板のうち端子同士がある程度離間して配置される部位には、比較的少なめのバックアップピンが配置される。従って、バックアップピンの配置を効率化することができ、生産性を高めることができる。
【0111】
付記12.前記基板の表面には、前記半田が複数設けられ、
前記基板のうち、その表面において前記半田の単位面積当たりの数が設計上で所定数以上となる領域を含む半田多数領域を特定する多数領域特定手段を有し、
前記配置位置決定手段は、
前記バックアップピンの配置位置の変更に伴い、前記バックアップピンの単位面積当たりの数を変更可能であり、
前記基板のうち前記半田多数領域に対応する部位を支持する前記バックアップピンの単位面積当たりの数が、前記基板のうち前記半田多数領域に対応する部位以外を支持する前記バックアップピンの単位面積当たりの数よりも大きくなるように前記バックアップピンの配置位置を決定することを特徴とする付記10又は11に記載の部品実装装置。
【0112】
上記付記12によれば、基板のうち半田多数領域に対応する部位、つまり、基板のうち端子が多数配置され得る部位に対応して、多くのバックアップピンが配置される。従って、基板のうち特に撓み防止を図るべき部位において、基板の撓みを効果的に抑制することができる。その結果、実装不良をより一層確実に防止することができる。
【0113】
一方で、基板のうち半田多数領域に対応する部位以外の部位、つまり、基板のうち比較的少数の端子が配置される部位には、比較的少なめのバックアップピンが配置される。従って、バックアップピンの配置をより効率化することができ、生産性を一層高めることができる。
【0114】
付記13.前記基板の表面には、前記半田が複数設けられ、
前記基板のうち、その表面において設計上における面積が所定値以下となる前記半田を含む半田極小領域を特定する極小領域特定手段を有し、
前記配置位置決定手段は、
前記バックアップピンの配置位置の変更に伴い、前記バックアップピンの単位面積当たりの数を変更可能であり、
前記基板のうち前記半田極小領域に対応する部位を支持する前記バックアップピンの単位面積当たりの数が、前記基板のうち前記半田極小領域に対応する部位以外を支持する前記バックアップピンの単位面積当たりの数よりも大きくなるように前記バックアップピンの配置位置を決定することを特徴とする付記10乃至12のいずれかに記載の部品実装装置。
【0115】
上記付記13によれば、基板のうち半田極小領域に対応する部位、つまり、基板のうち面積の比較的小さな端子が配置され得る部位に対応して、多くのバックアップピンが配置される。従って、基板のうち特に撓み防止を図るべき部位において、基板の撓みを効果的に抑制することができる。その結果、実装不良をさらに効果的に防止することができる。
【0116】
一方で、基板のうち半田極小領域に対応する部位以外の部位、つまり、基板のうち比較的大きな端子のみが配置される部位には、比較的少なめのバックアップピンが配置される。従って、バックアップピンの配置をより一層効率化することができ、生産性をより一層向上させることができる。
【0117】
付記14.前記配置位置決定手段は、
前記バックアップピンの配置位置の変更に伴い、前記バックアップピンの単位面積当たりの数を変更可能であり、
前記基板のうち前記電子部品の実装領域に対応する部位を支持する前記バックアップピンの単位面積当たりの数が、前記基板のうち前記電子部品の非実装領域に対応する部位を支持する前記バックアップピンの単位面積当たりの数よりも大きくなるように前記バックアップピンの配置位置を決定することを特徴とする付記10乃至13のいずれかに記載の部品実装装置。
【0118】
上記付記14によれば、基板のうち電子部品の実装される部位に対応して、バックアップピンが比較的多く配置される。従って、電子部品の実装部位における撓みを一層確実に抑制することができ、実装不良をより一層防止することができる。
【0119】
一方で、基板のうち電子部品の実装されない部位には、比較的少なめのバックアップピンが配置される。従って、バックアップピンの配置をさらに効率化することができ、生産性をより向上させることができる。