(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6333958
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】防弾性装甲物品
(51)【国際特許分類】
F41H 5/04 20060101AFI20180521BHJP
B32B 7/02 20060101ALI20180521BHJP
A41D 13/015 20060101ALN20180521BHJP
【FI】
F41H5/04
B32B7/02 101
!A41D13/015
【請求項の数】1
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-510772(P2016-510772)
(86)(22)【出願日】2014年4月24日
(65)【公表番号】特表2016-526141(P2016-526141A)
(43)【公表日】2016年9月1日
(86)【国際出願番号】US2014035223
(87)【国際公開番号】WO2015012917
(87)【国際公開日】20150129
【審査請求日】2017年4月24日
(31)【優先権主張番号】13/871,121
(32)【優先日】2013年4月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390023674
【氏名又は名称】イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100084663
【弁理士】
【氏名又は名称】箱田 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100093300
【弁理士】
【氏名又は名称】浅井 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100137626
【弁理士】
【氏名又は名称】田代 玄
(72)【発明者】
【氏名】ライカート デイビッド エル
【審査官】
畔津 圭介
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−117705(JP,A)
【文献】
特開2006−194490(JP,A)
【文献】
特開2008−202876(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0217471(US,A1)
【文献】
特開平11−139873(JP,A)
【文献】
特開昭63−95162(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F41H 5/04
B32B 7/02
A41D 13/015
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発射体と向かい合う少なくとも1つの第一層と、前記少なくとも1つの第一層に隣接し、かつ防御される物体と向かい合う少なくとも1つの第二層とを含む防弾性物品であって、前記少なくとも1つの第一層がhBNを含む、物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防弾性の堅装甲物品の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
Reichmanの米国特許第7,082,868号明細書は、物体によって衝撃を受けたとき、可逆的相変化および/または少なくとも5%の弾性歪み変形によりエネルギーを吸収する材料の少なくとも1層を含む繰返し被弾受容能力を有する軽量防護具を開示している。物体のエネルギーが吸収されるとすぐにその材料の層は元の形状に戻り、それによって繰返し被弾受容能力を有する防護具をもたらす。
【0003】
Colvinの米国特許第6,188,868号明細書は、発射体貫通阻止層と、衝撃エネルギー吸収層とを含む衝撃エネルギー吸収特性の改良された胴体防護システムについて記載している。この衝撃エネルギー吸収層は、その衝撃エネルギー吸収層が入って来る発射体からのエネルギーの吸収に適合するようなその発射体貫通阻止層の一方の面に重なる関係に配置される。抗スポーリング層が、発射体貫通阻止層の反対側に配置される。この発明の別の態様では、衝撃エネルギー吸収層は、衝撃エネルギーの吸収をさらに高めるために発泡体を含有する。さらに相変化材料などの温度安定化手段が、衝撃エネルギー吸収層内に置かれ、体温調整を可能にする。この相変化材料は、バルクでも、マイクロカプセル化されても、マクロカプセル化されてもよく、また衝撃エネルギー吸収層内に直接置かれても、望むなら発泡体内に置かれてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
効果的な軽量堅装甲防弾の問題解決策を提供する継続的なニーズが依然として存在している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、発射体と向かい合う少なくとも1つの第一層と、この少なくとも1つの第一層に隣接し、かつ防御される物体と向かい合う少なくとも1つの第二層とを含む防弾性物品(ballistic resistant article)に関し、防弾の事象(ballistic event)の下でこの少なくとも1つの第一層は、衝撃によって誘発される非可逆相変換を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第一層および第二層を含む物品の断面を示す。
【
図2】第一層、第二層、および第三層を含む物品の断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
防弾物品
図1は、矢印で示す方向に進む発射体「P」と向かい合う少なくとも1つの第一層1と、この少なくとも1つの第一層1に隣接し、かつ防御される物体と向かい合う少なくとも1つの第二層2とを含む防弾性物品を全体として10で示す。防弾の事象の下でこの少なくとも1つの第一層は、衝撃によって誘発される非可逆相変換を受けることができる。
【0008】
防弾性物品は、さらに少なくとも1つの第三層を含んでいてもよく、この第三層は少なくとも1つの第二層に隣接し、かつ防御される物体と向かい合っている。すなわち、少なくとも1つの第三層は、入って来る発射体から最も遠く離れている。この少なくとも1つの第三層は、
図2において3として示される。
【0009】
第一層
発射体と向かい合う第一層は、衝撃によって誘発される非可逆相変換を受けることができる材料を含む。そのような一つの材料は、Saint−Gobain Ceramic Materials,Amherst,NYから入手できるhBN(六方晶窒化ホウ素)である。防弾の事象の下でこのhBNは、cBN(立方晶窒化ホウ素)またはwBN(ウルツ鉱型窒化ホウ素)に変換する。幾つかの実施形態では第一層は、0.1〜75mm、または0.5〜75mm、または1〜75mmさえもの厚さを有する堅く締まったプレートの形態である。幾つかの他の実施形態ではこのプレートは、0.1〜5mm、または0.5〜5mm、または1〜5mmさえもの厚さである。さらなる実施形態ではこのプレートの厚さは1〜2mmである。
【0010】
幾つかの実施形態では第一層は、少なくとも30重量%の非可逆相変換可能な材料を含むことができる。幾つかの他の実施形態では第一層は、少なくとも45重量%、または少なくとも95重量%、または少なくとも98重量%さえもの非可逆相変換可能な材料を含むことができる。第一層の他の構成要素には、酸化ジルコニウムまたはホウケイ酸ガラスを挙げることができる。これらの組成物は、その外面が平坦である用途、あるいは非可逆相変換可能な材料を含む湾曲した構成要素およびその第二層を、第一層と第二層の間の間隙なしに単一または多段ステップ製造工程で、例えば同時焼成によって同時生産することができる用途に適している。
【0011】
他の実施形態では非可逆相変換可能な材料はポリマー樹脂とブレンドされ、そのポリマー樹脂は任意の適切な量で存在する。その樹脂は、熱硬化性樹脂でも熱可塑性樹脂でもよい。熱可塑性ポリマーが好ましい。幾つかの実施形態ではポリマーは、ブレンド物の最高で70重量%または80重量%または85重量%までを構成することができる。他の実施形態ではポリマーは、ブレンド物の最高で10重量%まで、または最高で30重量%まで、またさらにはブレンド物の最高で50重量%までを構成することができる。好適な熱可塑性材料には、E.I.DuPont de Nemours and Company,Wilmington,DEから商品名Hytrelで入手できるようなポリエステル、またはEvonik Industries,Essen,Germanyから入手できるポリメチルメタクリラート(PMMA)が挙げられる。このようなブレンド物は、例えば成形工程による輪郭に合わせた構成要素の製造に使用するのに特に適している。
【0012】
第二層
第二層は第一層に隣接し、かつ防御される物体と向かい合っている。第二層は、金属、セラミック、繊維質の糸、または非フィラメント状ポリマーテープを含むことができ、その繊維質の糸または非フィラメント状ポリマーテープは少なくとも10g/dtex(9g/デニール)の引張強さ(tenacity)を有する。
【0013】
第二層のための好適な金属には、好ましくはプレートの形態の鋼、アルミニウム、またはチタンが挙げられる。金属装甲板に小さな孔を使用して第二層の重量を減らすことができる。幾つかの実施形態では金属は、織布または編布、例えば鎖かたびらの形態である。
【0014】
第二層のための好ましいセラミック材料は、装甲設計に一般に使用されているもの、例えばアルミナ、炭化ホウ素、二ホウ化チタン、および炭化ケイ素である。好ましい形態はタイルである。
【0015】
第二層のための繊維質の糸は、高分子組成物または無機組成物であることができる。好適な糸には、ガラス、炭素、芳香族ポリアミド、芳香族コポリアミド、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、またはポリアゾールの糸が挙げられる。好ましい芳香族ポリアミド糸は、p−アラミドであり、例えばE.I.DuPont de Nemours and Company,Wilmington,DEから商品名Kevlar(登録商標)で、またはTeijin Aramid,Conyers,GAから商品名Twaron(登録商標)で得ることができる。好適なUHMWPE繊維は、DSM Dyneema LLC,Stanley,NCから商品名Dyneemaで、またはHoneywell Advanced Fibers and Composites,Morristown,NJから商品名Spectraで入手できる。
【0016】
第二層のための好適な非フィラメント状ポリマーテープは、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)である。このテープは、任意の適切な幅で使用することができる。具体例としての幅は最大1600mmまでが普通である。テープは、交差するように、好ましくは接着剤で貼り合せて、二方向性ラミネートを形成することができる。幾つかの実施形態ではこのようなラミネートは、平方メートル当たり110〜170グラム(gsm)の面積重量を有する。テープは、DuPontから商品名Tensylon(登録商標)で、Teijin、Arnhem,Netherlandsから商品名Endumax(登録商標)で、またはDSM Dyneema BV,EI Urmond,NetherlandsからBT10で得ることができる。
【0017】
第一層は、接着剤または他の適切な手段によって第二層に取り付けることができる。
【0018】
第三層
任意選択の少なくとも1つの第三層は、少なくとも1つの第二層に隣接し、かつ防御される物体と向かい合っている。
【0019】
幾つかの実施形態では第三層は、芳香族ポリアミド、芳香族コポリアミド、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリアゾール、ガラス、セラミック、または非フィラメント状UHMWPEテープのフィラメントを含む。好ましくはこれらフィラメントの引張強さは、少なくとも10g/dtexである。好適な芳香族ポリアミドは、DuPontから商品名Kevlarで、またはTeijin Aramidから商品名Twaronで入手できる。具体例としてのUHMWPEの繊維質テープは、Honeywell,Morristown,NJから商品名Spectraで、またはDSMから商品名Dyneemaで入手できる。繊維質ポリアゾールの実例は、Toyobo Co.Ltd.,Osaka,Japanから入手できるZylonである。ガラス繊維は、Owens Corning Composite Materials LLC,Toledo,OHから商品名ShieldStrand Rで得ることができる。任意の適切なセラミック材料、例えば炭化ホウ素、炭化ケイ素、高純度酸化アルミニウム、二ホウ化チタン、窒化アルミニウム、または窒化ケイ素、あるいは焼結炭化ケイ素および焼結窒化ケイ素セラミックを使用することができる。セラミック繊維は、3M Ceramic Textiles and Composites,St.Paul,MNから商品名Nextelで入手できる。これらフィラメントは、方向性のない布、織布、編布、または不織布の形態であることができる。不織布ではそのフィラメントは、ランダムに配向している。布の別の形態はフェルトである。様々な布の種類の組合せまたは様々な繊維のブレンドを利用することができる。幾つかの実施形態では少なくとも1つの第三層の幾つかまたは全部を、フィラメント間を流れるような樹脂で被覆することができる。樹脂は熱可塑性樹脂でも熱可塑性樹脂でもよい。好ましい樹脂には、エポキシ、ポリウレタン、フェノール系樹脂、およびポリビニルブチラールが挙げられる。好ましくは熱硬化性樹脂は、硬化して剛構造を形成させる。
【0020】
幾つかの実施形態では第三層は、以前に述べたような非フィラメント状UHMWPEテープを含む。
【0021】
幾つかの他の実施形態ではコア構造がまた、第三層の一部を形成することもできる。好適なコア構造には、発泡体またはハニカムが挙げられる。好ましくは発泡体は、独立気泡発泡体である。ポリウレタンは、好適な発泡材料である。幾つかの実施形態では発泡体は充填剤、例えば粒子または繊維の形態のセラミック、あるいはフリットまたはチョップドファイバーの形態のガラスを含むことができる。ナノ粒子、例えばNanophase Technologies Co.,Romeoville,ILから入手できるものを発泡体に加えることもできる。
【0022】
任意の適切なハニカムコアを使用することができる。アルミニウムコアが特に適している。このコアのセルを、粒子材料、例えばセラミック粉末、セラミックミクロスフェア、ガラスミクロスフェア、炭化ケイ素、粒状ガーネット、または他の硬質の宝石原石で満たすことができる。このような粒子材料の組合せもまた使用することができる。ハニカムはまた、発泡体で満たすことができる。好ましくはコアは、フェースシートがそのコア構造の外面に接着している。フェースシートは、金属、または繊維強化プラスチックからなることができる。
【0023】
この少なくとも1つの第三層は、異なる材料の組合せ、例えばコアと複数種の織布を含むことができる。
【0024】
好ましくは第三層は、施着剤または他の適切な手段によって第二層に取り付けられる。
【0025】
少なくとも1つの第一、少なくとも1つの第二、および少なくとも1つの第三層を含むアッセンブリの総重量は、特定の物品にとって必要とされる脅威に対する防御によって決まるはずであり、また材料の選択、布の設計、および樹脂と接着剤の選択などの要素の関数であるはずである。
【0026】
本発明のさらなる実施形態は、第一層1の前に配置される複数回の被弾(multi-hit)に対する防御層または盾を提供することである。これは、
図3および4に4で示される。この盾の目的は、第一回目の一撃の間に生み出される第一層の散らばった破片をその場所に保留し、こうして更なる発射体によって打撃を与えられた場合に第一層の寄与を維持することである。盾は、繊維と樹脂の複合材、あるいはただ樹脂質の層のみであることができる。好適な繊維には、ポリアクリロニトリル前駆体から作られる炭素繊維、ガラス繊維、パラ−アラミド繊維、超高分子量ポリエチレン繊維またはテープが挙げられる。複合材用の好適な樹脂には、エポキシ、フェノール系樹脂、アイオノマー樹脂、およびポリビニルブチラールが挙げられる。複数回の被弾に対する盾はまた、熱可塑性ポリウレタン(TPU)から作ることもできる。TPUはさらに、充填剤、例えば炭素またはアラミド、あるいは炭素またはアラミドから作られるパルプのようなナノサイズ材料で強化することもできる。複数回被弾用の層の厚さは、様々な装甲設計の必要条件で変わることになる。高衝撃の弾丸に対する抵抗にとって必要な厚さを超えてこの複数回被弾用の層の厚さを増すことにより、第一層に落下などの非弾道弾衝撃に対する追加の防御を与えることができる。非弾道弾による衝撃は、第一層に損傷を生じさせる恐れがある。
【0027】
低速の衝撃に対する防御を与える別の手段は、繊維組織の端が露出したバルサ材、発泡体、ハニカム、または発泡体充填ハニカムを、第一層1または複数回被弾用の層4のいずれかの前に発射体と向かい合って位置付けることである。好ましい発泡体は、独立気泡発泡体である。好ましいハニカムは、アルミニウムハニカムである。
【実施例】
【0028】
第一層は、101mm×101mm×厚さ12.7mmの公称寸法を有するセラミックタイルを含んだ。Combat(登録商標)A hBN、Combat(登録商標)HP hBN、およびCombat(登録商標)ZSBN(これらのすべてがSaint Gobainから得られる)の3種類の異なるセラミック組成物を試験した。それぞれの第一層を、Kloeckner Metals(Temtco Steel,Armor Division),Apache Junction,AZから得たOmega Armor鋼の6.3mmの第一鋼板に、DuPontから入手できるBynel(登録商標)接着剤を使用して熱および圧力下で接合した。追加の6.3mm厚のOmega Armor鋼板を、この第一鋼板の背後に固定した。このアッセンブリ全体を、第一層が発射体と向かい合った状態でフレームに固定し、868+15m/秒(2850+50フィート/秒)でM2 APラウンドで射撃した。3種類すべての第一層タイルが弾丸のコアに打ち砕かれ、第一鋼板に4mmの貫入深さを生じさせた。
【0029】
対照試験は、セラミックタイルの第一層を含まないOmega Armor鋼の2枚の固定した6.3mm厚のプレート中へ868+15m/秒(2850+50フィート/秒)でM2 APラウンドを発射することによって行った。弾丸のコアは両方のプレートを貫通し、損傷を受けていないコアの先端が第二鋼板の裏に5.5mm突き出た。この第二プレートは入って来る弾丸から最も遠く離れたプレートである。
【0030】
この試験は、弾道弾による衝撃損傷の低減における非可逆相変換材料を含む層の有効性を実証している。
次に、本発明の態様を示す。
1.発射体と向かい合う少なくとも1つの第一層と、前記少なくとも1つの第一層に隣接し、かつ防御される物体と向かい合う少なくとも1つの第二層とを含む防弾性物品であって、防弾の事象の下で前記少なくとも1つの第一層が、衝撃によって誘発される非可逆相変換を受けることができる、物品。
2.相変換の前の前記少なくとも1つの第一層がhBNを含む、上記1に記載の物品。
3.前記少なくとも1つの第二層が、金属、セラミック、繊維質の糸、またはポリマーテープを含み、前記繊維質の糸またはポリマーテープが、少なくとも10g/dtex(9g/デニール)の引張強さを有する、上記1に記載の物品。
4.前記少なくとも1つの第一層の厚さが0.1〜75mmである、上記1に記載の物品。
5.前記第一層が、非可逆相変換可能な材料と、熱硬化性または熱可塑性ポリマー樹脂とのブレンド物を含み、前記ポリマーが前記ブレンド物の最高で85重量%までを構成する、上記1に記載の物品。
6.前記少なくとも1つの第二層に隣接し、かつ防御される物体と向かい合う少なくとも1つの第三層を含んでいてもよく、前記第三層が、芳香族ポリアミドのフィラメント、芳香族コポリアミドのフィラメント、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)のフィラメント、ポリアゾールのフィラメント、ガラスのフィラメント、または非フィラメント状UHMWPEテープを含む、上記1に記載の物品。
7.前記第一層の前に配置された、複数回被弾に対する防御用の第四層を含んでいてもよい、上記1に記載の物品。
8.前記第一層の前に配置された、非弾道弾エネルギーの衝撃に対する防御層を含む、上記1に記載の物品。
9.前記少なくとも1つの第一層の厚さが0.1〜5mmである、上記4に記載の物品。
10.前記第四層の前に配置された、非弾道弾エネルギーの衝撃に対する防御層を含む、上記7に記載の物品。