特許第6333969号(P6333969)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6333969
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】放送送受信装置および放送送受信方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/236 20110101AFI20180521BHJP
   H04H 20/28 20080101ALI20180521BHJP
   H04H 60/07 20080101ALI20180521BHJP
   H04N 21/434 20110101ALI20180521BHJP
【FI】
   H04N21/236
   H04H20/28
   H04H60/07
   H04N21/434
【請求項の数】16
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2016-519456(P2016-519456)
(86)(22)【出願日】2014年6月19日
(65)【公表番号】特表2016-526361(P2016-526361A)
(43)【公表日】2016年9月1日
(86)【国際出願番号】KR2014005404
(87)【国際公開番号】WO2014204225
(87)【国際公開日】20141224
【審査請求日】2015年12月9日
(31)【優先権主張番号】61/836,676
(32)【優先日】2013年6月19日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/843,054
(32)【優先日】2013年7月5日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】クォン ウソク
(72)【発明者】
【氏名】ムン キョンソ
(72)【発明者】
【氏名】オ セチン
【審査官】 後藤 嘉宏
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0110412(US,A1)
【文献】 特表2009−543427(JP,A)
【文献】 特開2004−312191(JP,A)
【文献】 特開2003−006999(JP,A)
【文献】 特開2009−284353(JP,A)
【文献】 特表2013−520035(JP,A)
【文献】 米国特許第05835730(US,A)
【文献】 Gorry Fairhurst et al.,Extension Formats for Unidirectional Lightweight Encapsulation (ULE) and the Generic Stream Encapsulation (GSE),2007年 8月,draft-ietf-ipdvb-ule-ext-04.txt,URL,https://tools.ietf.org/pdf/draft-ietf-ipdvb-ule-ext-04.pdf
【文献】 青木 秀一,放送通信連携に向けた多重化方式・トランスポート方式の標準化動向,情報処理学会研究報告 2011(平成23)年度▲3▼[CD−ROM],一般社団法人情報処理学会,2011年10月15日
【文献】 Digital Video Broadcasting (DVB); Generic Stream Encapsulation (GSE) Protocol ETSI TS 102 606 V1.1.1 (2007-10),2007年10月,URL,http://www.etsi.org/deliver/etsi_ts/102600_102699/102606/01.01.01_60/ts_102606v010101p.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00−21/858
H04H 20/28
H04H 60/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シグナリングデータと、オーディオデータまたはビデオデータを有する放送データと、を生成し、
前記放送データまたは前記シグナリングデータを有する入力パケットを有する伝送パケットを生成するよう構成された制御部と、
前記生成された伝送パケットを有する放送信号を送信するよう構成された通信部と、を有し、
前記伝送パケットは、前記伝送パケットのペイロードフィールドに有される前記入力パケットのタイプを示すパケットタイプフィールドを有し、
前記パケットタイプフィールドは、シグナリングタイプ、IPパケットタイプおよびMPEG−2 TSパケットタイプを有するタイプのうちの1つに設定され、
前記伝送パケットは、前記パケットタイプフィールドを有するヘッダを有し、
前記伝送パケットの前記ヘッダは、MPEG−2 TSパケットタイプに設定されている前記パケットタイプフィールドに基づいて使用ビット数を小さくした異なる構造を形成する、放送送信装置。
【請求項2】
前記パケットタイプフィールドがMPEG−2 TSパケットタイプに設定されている場合、前記伝送パケットの前記ヘッダは、第1の構造を形成し、
前記第1の構造は第2の構造と異なり、
前記パケットタイプフィールドがMPEG−2 TSパケットタイプ以外のいずれかのタイプに設定されている場合、前記伝送パケットの前記ヘッダは、前記第2の構造を形成する、請求項1に記載の放送送信装置。
【請求項3】
前記ペイロードフィールドがMPEG−2 TSパケットを有する場合、前記パケットタイプフィールドは、前記MPEG−2 TSパケットタイプに設定されている、請求項1に記載の放送送信装置。
【請求項4】
前記伝送パケットは、前記ペイロードフィールドにおける前記MPEG−2 TSパケットの数を示すパケット数フィールドをさらに有する、請求項3に記載の放送送信装置。
【請求項5】
前記MPEG−2 TSパケットの同期バイトが除かれた後、前記MPEG−2 TSパケットは、前記伝送パケットにカプセル化される、請求項3に記載の放送送信装置。
【請求項6】
前記MPEG−2 TSパケットに有される複数のフィールドは、再配列されて前記伝送パケットに再配置される、請求項4に記載の放送送信装置。
【請求項7】
前記伝送パケットは、ポインタフィールドをさらに有し、
前記複数のフィールドは、
伝送エラー指示子フィールド、ペイロードユニット開始指示子フィールド、伝送優先順位フィールドおよびPIDフィールドを有する第1グループフィールドと、
伝送スクランブル制御フィールド、適応フィールド制御フィールドおよび連続カウンタフィールドを有する第2グループフィールドと、を有し、
前記第1グループフィールドは、前記ペイロードフィールドに配置され、前記第2グループフィールドは、前記ポインタフィールドに配置される、請求項6に記載の放送送信装置。
【請求項8】
シグナリングデータと、オーディオデータまたはビデオデータを有する放送データと、を生成するステップと、
前記放送データまたは前記シグナリングデータを有する入力パケットを有する伝送パケットを生成するステップと、
前記生成された伝送パケットを有する放送信号を送信するステップと、を有し、
前記伝送パケットは、前記伝送パケットのペイロードフィールドに有される前記入力パケットのタイプを示すパケットタイプフィールドを有し、
前記パケットタイプフィールドは、シグナリングタイプ、IPパケットタイプおよびMPEG−2 TSパケットタイプを有するタイプのうちの1つに設定され、
前記伝送パケットは、前記パケットタイプフィールドを有するヘッダを有し、
前記伝送パケットの前記ヘッダは、MPEG−2 TSパケットタイプに設定されている前記パケットタイプフィールドに基づいて使用ビット数を小さくした異なる構造を形成する、放送送信方法。
【請求項9】
伝送パケットを有する放送信号を受信するよう構成された通信部と、
前記受信された放送信号から前記伝送パケットを抽出し、
前記伝送パケットからパケットタイプフィールドを抽出し、
前記抽出したパケットタイプフィールドに基づいて、前記伝送パケットから放送データまたはシグナリングデータを抽出するよう構成された制御部と、を有し、
前記伝送パケットは、前記伝送パケットのペイロードフィールドに有される入力パケットのタイプを示す前記パケットタイプフィールドを有し、
前記パケットタイプフィールドは、シグナリングタイプ、IPパケットタイプおよびMPEG−2 TSパケットタイプを有するタイプのうちの1つに設定され、
前記伝送パケットは、前記パケットタイプフィールドを有するヘッダを有し、
前記伝送パケットの前記ヘッダは、MPEG−2 TSパケットタイプに設定されている前記パケットタイプフィールドに基づいて使用ビット数を小さくした異なる構造を形成し、
前記放送データは、オーディオデータまたはビデオデータを有する、放送受信装置。
【請求項10】
前記パケットタイプフィールドがMPEG−2 TSパケットタイプに設定されている場合、前記伝送パケットの前記ヘッダは、第1の構造を形成し、
前記第1の構造は第2の構造と異なり、
前記パケットタイプフィールドがMPEG−2 TSパケットタイプ以外のいずれかのタイプに設定されている場合、前記伝送パケットの前記ヘッダは、前記第2の構造を形成する、請求項9に記載の放送受信装置。
【請求項11】
前記ペイロードフィールドがMPEG−2 TSパケットを有する場合、前記パケットタイプフィールドは、前記MPEG−2 TSパケットタイプに設定されている、請求項9に記載の放送受信装置。
【請求項12】
前記伝送パケットは、前記ペイロードフィールドにおける前記MPEG−2 TSパケットの数を示すパケット数フィールドをさらに有する、請求項11に記載の放送受信装置。
【請求項13】
前記MPEG−2 TSパケットの同期バイトが除かれた後、前記MPEG−2 TSパケットは、前記伝送パケットにカプセル化される、請求項11に記載の放送受信装置。
【請求項14】
前記MPEG−2 TSパケットに有される複数のフィールドは、再配列されて前記伝送パケットに再配置される、請求項12に記載の放送受信装置。
【請求項15】
前記伝送パケットは、ポインタフィールドをさらに有し、
前記複数のフィールドは、
伝送エラー指示子フィールド、ペイロードユニット開始指示子フィールド、伝送優先順位フィールドおよびPIDフィールドを有する第1グループフィールドと、
伝送スクランブル制御フィールド、適応フィールド制御フィールドおよび連続カウンタフィールドを有する第2グループフィールドと、を有し、
前記第1グループフィールドは、前記ペイロードフィールドに配置され、前記第2グループフィールドは、前記ポインタフィールドに配置される、請求項14に記載の放送受信装置。
【請求項16】
伝送パケットを有する放送信号を受信するステップと、
前記受信された放送信号から前記伝送パケットを抽出するステップと、
前記伝送パケットからパケットタイプフィールドを抽出するステップと、
前記抽出したパケットタイプフィールドに基づいて、前記伝送パケットから放送データまたはシグナリングデータを抽出するステップと、を有し、
前記伝送パケットは、前記伝送パケットのペイロードフィールドに有される入力パケットのタイプを示す前記パケットタイプフィールドを有し、
前記パケットタイプフィールドは、シグナリングタイプ、IPパケットタイプおよびMPEG−2 TSパケットタイプを有するタイプのうちの1つに設定され、
前記伝送パケットは、前記パケットタイプフィールドを有するヘッダを有し、
前記伝送パケットの前記ヘッダは、MPEG−2 TSパケットタイプに設定されている前記パケットタイプフィールドに基づいて使用ビット数を小さくした異なる構造を形成し、
前記放送データは、オーディオデータまたはビデオデータを有する、放送受信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送送受信装置および放送送受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
放送および通信技術の発展に伴い、様々な放送装置および放送送受信方法に関する研究が行われている。ATSC 3.0などの放送システムでは、放送網とインターネット網とが連動してサービスを提供するハイブリッド放送システムが構築される見込みである。これによって、既存のIPを用いたデジタル放送システムの技術を継承し、発展させる手法(scheme)も考慮されている。
【0003】
次世代放送システムの場合、IPデータグラムの形態のパケットを無線区間で伝送するために、パケットを伝送できるように物理層が適切な形態でカプセル化(encapsulation)される。例えば、ATSC M/Hでは、RSフレームペイロード(frame payload)の形態で構成される。RSフレームペイロードは、Nバイトの長さを有する伝送(トランスポート)パケット(Transport Packet;TP)で構成され、187個のTPが集まって1つのRSフレームペイロードとなる。RSフレームのカラム(column)の長さに該当するN値は、ATSC−MHの物理層の伝送単位であるパレード(parade)によって決定され、N値は、RSフレームに応じて変わる。TPのヘッダには、ネットワークプロトコルタイプ情報が含まれる。しかし、具体的にどのようなデータをTPに含めて伝送するか、どのように含まれたデータを識別するかについて具体的に定義されていない。
【0004】
主にモバイル放送のために開発されたATSC−MH技術をハイブリッド放送システムに発展させるためには、ハイブリッド環境に合わせて一部を修正したり、追加の技術開発が必要な実情である。したがって、次世代放送システムにおいてTP(Transport Packet)の構造を利用してパケットのフォーマットを指定し、データおよびシグナリング情報を伝送することができる技術が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、放送システムにおいて、TP内にシグナリングフォーマットを追加して、IP layer(レイヤ)と物理layerとの間のシグナリングを行うことを目的とする。
【0006】
また、本発明は、パケットタイプを示すことができるフィールドを用いてIP以外のパケットを伝送することを目的とする。
【0007】
そして、本発明は、TPのペイロードにシグナリングデータを追加し、シグナリングデータが伝送されるか否かおよびシグナリングデータが含まれているか否かを示すことを目的とする。
【0008】
また、本発明は、TPのペイロードに特定の形態のパケットを含め、含めた特定の形態のパケットに関する情報を知らせることを目的とする。
【0009】
なお、本発明は、ペイロードにエムペグ(Moving Picture Experts Group;MPEG)−2 トランスポートストリーム(Transport Stream;TS)を含めて伝送し、オーバーヘッドを低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した目的を達成するための一実施例によれば、放送送信装置は、伝送(トランスポート)パケット(Transport Packet)を生成する制御部と、生成された伝送パケットを有する放送信号を送信する通信部と、を有し、伝送パケットは、データが有されるペイロード(Payload)フィールド、スタッフィングバイト(stuffing byte)が有されているか否かを示すスタッフィング指示子(Stuffing Indicator)フィールド、およびペイロードフィールドに有されるデータのネットワークプロトコルタイプを示すネットワークプロトコルフィールドを有する。
【0011】
そして、ネットワークプロトコルフィールドは、シグナリングタイプ、パケット化ストリーム(packetized stream)タイプ、固定長のパケットタイプ、可変長のパケットタイプまたはエムペグ(Moving Picture Experts Group;MPEG)−2タイプのうちの1つに設定されてもよい。
【0012】
また、ネットワークプロトコルフィールドがシグナリングタイプに設定される場合、ペイロードフィールドはサービスシグナリングテーブルを有し、サービスシグナリングテーブルは、サービスシグナリングテーブル全体のうち(in the entire service signaling table)、ペイロードフィールドに有されたシグナリングテーブルの順序を示すセクションナンバ(section number)と、最後のサービスシグナリングテーブルのセクションナンバを示すラストセクションナンバ(last section number)と、を有することができる。
【0013】
そして、ネットワークプロトコルフィールドがパケット化ストリームタイプに設定される場合、ペイロードフィールドはパケット化ストリームディスクリプタを有し、パケット化ストリームディスクリプタは、ペイロードフィールドに有されるパケットのタイプ情報、パケットの個数情報およびパケットの長さ情報を有することができる。
【0014】
また、パケットタイプは、固定長のパケットタイプまたは可変長のパケットタイプに設定され、パケットタイプが固定長のパケットタイプに設定される場合、ペイロードフィールドは、1つのパケットタイプ情報、1つのパケット数情報および1つのパケット長情報と複数のパケットとを有することができる。
【0015】
そして、ネットワークプロトコルフィールドがMPEG−2タイプに設定される場合、ペイロードフィールドは、パケットのタイプ情報、パケットの個数情報およびパケットの長さ情報を除いてMPEG−2 TSパケットを有することができる。
【0016】
また、MPEG−2 TSパケットは複数のフィールドを有し、複数のフィールドは、再配列されて伝送パケットに再配置され得る。
【0017】
そして、伝送パケットはポインタフィールドをさらに有し、複数のフィールドは、伝送エラー指示子(Transport Error Indicator)フィールド、ペイロードユニット開始指示子(Payload Unit Start Indicator)フィールド、伝送優先順位(Transport Priority)フィールドおよびPIDフィールドを有する第1グループフィールドと、伝送スクランブル制御(Transport Scrambling Control)フィールド、適応フィールド制御(Adaptation Field Control)フィールドおよび連続カウンタ(Continuity Counter)フィールドを有する第2グループフィールドと、同期バイト(Sync Byte)フィールドと、を有し、伝送パケットは、第1グループフィールドをペイロードフィールドに配置し、第2グループフィールドをポインタフィールドに配置し、同期バイトフィールドを除くことができる。
【0018】
本発明の上述した目的を達成するための一実施例によれば、放送送信方法は、伝送パケット(Transport Packet)を生成するステップと、生成された伝送パケットを有する放送信号を送信するステップと、を有し、伝送パケットは、データが有されるペイロード(Payload)フィールド、スタッフィングバイト(stuffing byte)が有されているか否かを示すスタッフィング指示子(Stuffing Indicator)フィールド、およびペイロードフィールドに有されるデータのネットワークプロトコルタイプを示すネットワークプロトコルフィールドを有する。
【0019】
本発明の上述した目的を達成するための一実施例によれば、放送受信装置は、伝送パケットを有する放送信号を受信する通信部と、受信された放送信号から伝送パケットを抽出し、伝送パケットからデータのネットワークプロトコルタイプおよびデータを抽出する制御部と、を有し、伝送パケットは、データが有されるペイロード(Payload)フィールド、スタッフィングバイト(stuffing byte)が有されているか否かを示すスタッフィング指示子(Stuffing Indicator)フィールド、およびペイロードフィールドに有されるデータのネットワークプロトコルタイプを示すネットワークプロトコルフィールドを有する。
【0020】
そして、ネットワークプロトコルフィールドは、シグナリングタイプ、パケット化ストリーム(packetized stream)タイプ、固定長のパケットタイプ、可変長のパケットタイプまたはエムペグ(Moving Picture Experts Group;MPEG)−2タイプのうちの1つに設定されてもよい。
【0021】
また、ネットワークプロトコルフィールドがシグナリングタイプに設定される場合、ペイロードフィールドはサービスシグナリングテーブルを有し、サービスシグナリングテーブルは、サービスシグナリングテーブル全体のうち(in the entire service signaling table)、ペイロードフィールドに有されたシグナリングテーブルの順序を示すセクションナンバ(section number)と、最後のサービスシグナリングテーブルのセクションナンバを示すラストセクションナンバ(last section number)と、を有することができる。
【0022】
そして、ネットワークプロトコルフィールドがパケット化ストリームタイプに設定される場合、ペイロードフィールドはパケット化ストリームディスクリプタを有し、パケット化ストリームディスクリプタは、ペイロードフィールドに有されるパケットのタイプ情報、パケットの個数情報およびパケットの長さ情報を有することができる。
【0023】
また、パケットタイプは、固定長のパケットタイプまたは可変長のパケットタイプに設定され、パケットタイプが固定長のパケットタイプに設定される場合、ペイロードフィールドは、1つのパケットタイプ情報、1つのパケット数情報および1つのパケット長情報と複数のパケットとを有することができる。
【0024】
そして、ネットワークプロトコルフィールドがMPEG−2タイプに設定される場合、ペイロードフィールドは、パケットのタイプ情報、パケットの個数情報およびパケットの長さ情報を除いてMPEG−2 TSパケットを有することができる。
【0025】
また、MPEG−2 TSパケットは複数のフィールドを有し、複数のフィールドは、再配列されて伝送パケットに再配置され得る。
【0026】
そして、伝送パケットはポインタフィールドをさらに有し、複数のフィールドは、伝送エラー指示子(Transport Error Indicator)フィールド、ペイロードユニット開始指示子(Payload Unit Start Indicator)フィールド、伝送優先順位(Transport Priority)フィールドおよびPIDフィールドを有する第1グループフィールドと、伝送スクランブル制御(Transport Scrambling Control)フィールド、適応フィールド制御(Adaptation Field Control)フィールドおよび連続カウンタ(Continuity Counter)フィールドを有する第2グループフィールドと、同期バイト(Sync Byte)フィールドと、を有し、伝送パケットは、第1グループフィールドをペイロードフィールドに配置し、第2グループフィールドをポインタフィールドに配置し、同期バイトフィールドを除くことができる。
【0027】
本発明の上述した目的を達成するための一実施例によれば、放送受信方法は、伝送パケットを有する放送信号を受信するステップと、受信された放送信号から伝送パケットを抽出し、伝送パケットからデータのネットワークプロトコルタイプおよびデータを抽出するステップと、を有し、伝送パケットは、データが有されるペイロード(Payload)フィールド、スタッフィングバイト(stuffing byte)が有されているか否かを示すスタッフィング指示子(Stuffing Indicator)フィールド、およびペイロードフィールドに有されるデータのネットワークプロトコルタイプを示すネットワークプロトコルフィールドを有する。
【発明の効果】
【0028】
上述した様々な実施例によれば、本発明は、TPにシグナリングフォーマットを追加することによって、制限されたシグナリングデータによって発生する受信器のデータアクセスに関する時間を短縮することができる。
【0029】
そして、本発明によれば、既存のフォーマットに合わないシグナリングデータの伝送が必要な場合にも、シグナリングフォーマットを指定することによってシグナリングデータを追加することができる。
【0030】
また、本発明によれば、IP伝送のみが考慮されているTPを用いても、IP以外の様々なパケットを用いてデータを伝送することができる。
【0031】
また、本発明によれば、TPを用いてMPEG−2 TSを伝送するとき、オーバーヘッドを低減することによって、同一の帯域幅で多くのMPEG−2 TSを伝送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の一実施例に係るTP(Transport Packet)の構造を示す図である。
図2】本発明の一実施例に係るネットワークプロトコルタイプを示す図である。
図3】シグナリングテーブルの一実施例を示す図である。
図4】TPヘッダにシグナリングタイプを追加した実施例を示す図である。
図5】TPヘッダにシグナリングタイプを追加した実施例を示す図である。
図6】一つのシグナルに対応する(corresponding to)テーブルデータを複数のTPに含める実施例を示す図である。
図7】本発明の他の実施例に係るネットワークプロトコルタイプを示す図である。
図8】本発明の一実施例に係るTPのペイロード構成形態を示す図である。
図9】本発明の一実施例に係るTPのペイロード領域に含まれるパケットの形態を示す図である。
図10】本発明の他の実施例に係るTPのペイロード構成形態を示す図である。
図11】本発明の更に他の実施例に係るネットワークプロトコルタイプを示す図である。
図12】本発明の一実施例に係るMPEG−2 TSを含むTPのペイロード構成形態を示す図である。
図13】本発明の一実施例に係るMPEG−2 TSを伝送するときのパケットの構造を示す図である。
図14】本発明の一実施例に係るMPEG−2 TSを含むTPのペイロード構成形態を示す図である。
図15】本発明の一実施例に係る複数のMPEG−2 TSを伝送するときのパケットの構造を示す図である。
図16】本発明の一実施例に係るMPEG−2 TSを定義したネットワークプロトコルタイプを示す図である。
図17】本発明の一実施例に係るTPでMPEG−2 TSを伝送するときにデータを減少させる方法を説明する図である。
図18】MPEG−2 TSパケットの構造を示す図である。
図19】本発明の他の実施例に係るMPEG−2 TSを伝送するときにオーバーヘッドを低減する方法を説明する図である。
図20】本発明の一実施例に係る放送送信装置のブロック図である。
図21】本発明の一実施例に係る放送受信装置のブロック図である。
図22】本発明の他の実施例に係る放送受信装置のブロック図である。
図23】本発明の一実施例に係る放送送信方法のフローチャートである。
図24】本発明の一実施例に係る放送受信方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、上記目的を具体的に実現できる本発明の好適な実施例を添付の図面を参照して説明する。このとき、図面に図示され、また、これによって説明される本発明の構成および作用は、少なくとも一つの実施例として説明されるものであり、これによって本発明の技術的思想とその核心構成および作用とが制限されるものではない。
【0034】
本明細書で使用される用語は、本発明における機能を考慮した上、できるだけ現在広く使用されている一般的な用語を選択したが、これは、当該分野に従事する技術者の意図、慣例または新しい技術の出現などによって変わり得る。また、特定の場合、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合には、該当する発明の説明の部分に詳細にその意味を記載する。したがって、本明細書で使用される用語は、単純な用語の名称ではなく、その用語が持つ意味と本明細書の全般にわたる内容とに基づいて定義されなければならないということは明らかである。
【0035】
図1は、本発明の一実施例に係る伝送パケット(Transport Packet:TP)の構造を示す図である。
【0036】
図1を参照すると、TPは、ネットワークプロトコル(Network Protocol)フィールド、エラー指示子(Error Indicator)フィールド、スタッフィング指示子(Stuffing Indicator)フィールド、ポインタ(Pointer)フィールド、スタッフィングバイト(Stuffing Byte)、ペイロード(Payload)フィールドを含むことができる。TPのヘッダは、ネットワークプロトコルフィールド、エラー指示子フィールド、スタッフィング指示子フィールドおよびポインタフィールドを含むことができる。
【0037】
ネットワークプロトコルフィールドは、TPのペイロードフィールドがどのようなネットワークプロトコルタイプを含むかを示すことができる。ネットワークプロトコルフィールドについては、以下で具体的に説明する。エラー指示子フィールドは、当該TPにエラーが検出されたか否かを示すことができる。例えば、エラー指示子フィールドが0であれば、エラーが検出されなかったことを示し、1であれば、エラーが検出されたことを示す。
【0038】
スタッフィング指示子フィールドは、当該TPにスタッフィングバイトが含まれているか否かを示すことができる。例えば、スタッフィング指示子フィールドが0であれば、スタッフィングバイトを含んでいないことを示し、1であれば、ペイロードの前に長さフィールド(length field)およびスタッフィングバイトを含んでいることを示す。スタッフィングバイトは、スタッフィング指示子が1であるとき、ヘッダとペイロードとの間を埋める値である。
【0039】
ポインタフィールドは、ペイロード部分における新しいネットワークプロトコルパケットの開始部分(位置)を示すことができる。例えば、ポインタフィールドが最大値(例、0x7FF)であれば、新しいネットワークプロトコルパケットの開始部分がないことを示すことができる。または、ポインタフィールドの特定の値は、ヘッダの最後の部分から新しいネットワークプロトコルパケットの開始部分までのオフセット値を示す。
【0040】
本発明は、TPを用いるデジタル放送システムの受信器が迅速なデータアクセス(access)を行うことができるシグナリング方法に関する。特に、本発明は、シグナリングデータの伝送機能のないTPを用いてシグナリングすることができる。シグナリングデータは、シグナリング情報を意味し得る。
【0041】
上述したように、TPのヘッダには、ネットワークプロトコルタイプを指定する3ビットのフィールドが存在する。本発明は、ネットワークプロトコルタイプとしてシグナリングタイプを指定し得る。
【0042】
図2は、本発明の一実施例に係るネットワークプロトコルタイプを示す図である。
【0043】
図2を参照すると、ネットワークプロトコルフィールドにシグナリングタイプを示す値を追加した実施例が示されている。一実施例として、ネットワークプロトコル値が000であれば、ペイロードに含まれたデータがIPv4タイプであることを示すことができる。110であれば、ペイロードに含まれたデータがシグナリングデータであることを示すことができる。111であれば、ペイロードに含まれたデータがフレーム化されたパケットタイプ(framed packet type)であることを示すことができる。
【0044】
図2に示されたネットワークプロトコルタイプは、一実施例である。したがって、システムに応じて、001から110までの各値は必要なタイプとして指定されてもよい。または、シグナリングデータの種類に応じて区分が必要な場合、1つまたは複数の値も指定可能である。
【0045】
図3は、シグナリングテーブルの一実施例を示す図である。
【0046】
図2のようにネットワークプロトコルタイプが設定された場合、ネットワークプロトコルフィールドの値が110であれば、ペイロードにシグナリングデータが含まれていることを示す。一実施例として、図3に示されたシグナリングテーブルは、ペイロードに含まれていてもよい。
【0047】
table_id−この8ビットフィールドの値は、当該セクションが属するM/Hサービスシグナリングテーブルを識別する。
【0048】
section_syntax_indicator−この1ビットフィールドは、常に、当該テーブルがMPEG−2プライベートセクションテーブルの短い形式(short form)から導出されたことを示すために0に設定される。
【0049】
private_indicator−この1ビットフィールドは、1に設定される。
【0050】
section_length−この12ビットフィールドは、当該フィールドの直後にくる当該テーブルセクションの残りのバイト数を示す。当該フィールドでの値は4093(0xFFD)を超えない。
【0051】
table_id_extension−これは、16ビットフィールドであり、テーブルに依存する。これは、残りのフィールドの範囲を提供するtable_idフィールドの論理的部分として見なされる。
【0052】
version_number−この5ビットフィールドは、M/Hサービスシグナリングテーブル全体(entire M/H Service Signaling table)のバージョン番号である。各テーブルは、table_idとtable_id_extensionとの組み合わせによって識別される。version_numberは、M/Hサービスシグナリングテーブル内で伝達される情報に変化が発生すると、1モジュロ32ずつ増加する。
【0053】
current_next_indicator−1ビットフィールドであって、1に設定される場合、送られたMH_service_signaling_sectionが現在適用可能であることを示す。current_next_indicatorが0に設定される場合、これは、送られたMH_service_signaling_sectionはまだ適用することができず、同一のsection_number、table_id_extension、およびtable_idを有する次のMH_service_signaling_sectionが有効であることを示す。
【0054】
section_number−この8ビットフィールドは、当該M/Hサービスシグナリングテーブルセクションのセクション番号を提供する。M/Hサービスシグナリングテーブルにおける最初のセクションのsection_numberは、0x00である。section_numberは、M/Hサービスシグナリングテーブルにおける追加セクション毎に1ずつ増加する。
【0055】
last_section_number−この8ビットフィールドは、当該セクションがその一部に該当するM/Hサービスシグナリングテーブルの最後のセクション(即ち、最も高いsection_numberを有するセクション)の番号を提供する。
【0056】
図4は、TPヘッダにシグナリングタイプを追加した実施例を示す図である。
【0057】
TPにおいて、シグナリングテーブルは、ペイロードが配置される方法とほぼ同様に配置することができる。TPの長さは、伝送される物理層の資源によって決定されるので、図1のようにNバイトであり得る。このとき、TPヘッダの長さは2バイトであり得、1つのTPのペイロードの最大の大きさはN−2バイトとなり得る。
【0058】
図4を参照すると、サービスシグナリングテーブルがTPのペイロードの長さと同一であるとき、すなわち、テーブルの長さがN−2バイトである場合におけるTPのデータ構造を示す図である。
【0059】
ネットワークプロトコルフィールドは、シグナリングタイプを意味する値を含むことができる。ペイロードフィールドの全てにシグナリングテーブルが配置され得る。したがって、スタッフィングバイトがないので、スタッフィング指示子フィールドは0であり得る。
【0060】
図5は、TPヘッダにシグナリングタイプを追加した実施例を示す図である。
【0061】
図5を参照すると、サービスシグナリングテーブルがTPのペイロードの長さよりも小さいとき、すなわち、テーブルの長さがN−2バイトよりも小さい場合におけるTPのデータ構造を示す図である。図5のように、シグナリングテーブルを配置して残った部分はスタッフィングバイトで埋めることができる。すなわち、TPのスタッフィングバイトの配置規則に従って、TPヘッダとペイロードとの間にスタッフィングバイトが配置され得る。
【0062】
TPのネットワークプロトコルフィールドは、シグナリングタイプを意味する値を含むことができる。データが含まれる領域は、シグナリングテーブルおよびスタッフィングバイトが配置され得る。したがって、スタッフィングバイトが存在するので、スタッフィング指示子フィールドは1であり得る。
【0063】
以上、サービスシグナリングテーブルがTPのペイロードの長さと同一または小さい場合に、データ領域にシグナリングテーブルを配置する方法について説明した。以下では、サービスシグナリングテーブルがTPのペイロードの長さよりも大きい場合に、データ領域にシグナリングテーブルを配置する方法について説明する。
【0064】
図6は、一つのシグナルに対応するテーブルデータを複数のTPに含める実施例を示す図である。
【0065】
サービスシグナリングテーブルがTPのペイロードの長さよりも大きいとき、すなわち、シグナリングテーブルの長さがN−2バイトよりも大きい場合、シグナリングテーブルは、セクション分割方法を適用することができる。
【0066】
図6を参照すると、サービスシグナリングテーブルが3つのセクションに分割され、それぞれがTPのペイロードに配置される実施例が示されている。それぞれのセクションテーブルに含まれているセクションナンバ(section number)とラストセクションナンバ(last section number)との値によってセクションの順序を知ることができ、全てのsectionが収集されると、一つのテーブルを構成することができる。
【0067】
図6(1)を参照すると、TPは、ネットワークプロトコルフィールド、エラー指示子フィールド、スタッフィング指示子フィールド、ポインタフィールド、スタッフィングバイトおよびサービスシグナリングテーブルを含むペイロードフィールドを含むことができる。各フィールドの説明は上述したので省略する。
【0068】
セクションナンバ(section number)は、全サービスシグナリングテーブルのうち、ペイロードフィールドに含まれたシグナリングテーブルの順序を示すことができる。ラストセクションナンバ(last section number)は、最後のサービスシグナリングテーブルのセクションナンバを示すことができる。
【0069】
図6(1)に示されたTPには、最初の分割シグナリングテーブル(シグナリングテーブルセクション)(signaling table section)が配置され得る。シグナリングテーブルが3つのセクションに分割されたので、それぞれの分割シグナリングテーブルには、それぞれ0、1、2の番号を付与することができる。すなわち、図6(1)に示されたTPのセクションナンバが0というのは、分割された最初のシグナリングテーブルセクションを含んでいるという意味であり、ラストセクションナンバが2というのは、全体で3つに分割されたシグナリングテーブルであるという意味である。再び説明すると、図6(1)に示されたTPは、セクションナンバおよびラストセクションナンバを用いて、1/3(3つのシグナリングテーブルセクションうちの1番目の)シグナリングテーブルセクション(the first one of three signaling table sections)を含んでいることを示すことができる。
【0070】
図6(2)に示されたTPには、2番目の分割シグナリングテーブルが配置され得る。図6(2)に示されたTPのセクションナンバが1というのは、分割された2番目のシグナリングテーブルセクションを含んでいるという意味であり、ラストセクションナンバが2というのは、全体で3つに分割されたシグナリングテーブルであるという意味である。再び説明すると、図6(2)に示されたTPは、セクションナンバおよびラストセクションナンバを用いて、2/3(3つのシグナリングテーブルセクションうちの2番目の)シグナリングテーブルセクション(the second one of the three signaling table sections)を含んでいることを示すことができる。
【0071】
図6(3)に示されたTPには、3番目の分割シグナリングテーブルが配置され得る。図6(3)に示されたTPのセクションナンバが2というのは、分割された3番目のシグナリングテーブルセクションを含んでいるという意味であり、ラストセクションナンバが2というのは、全体で3つに分割されたシグナリングテーブルであるという意味である。再び説明すると、図6(3)に示されたTPは、セクションナンバおよびラストセクションナンバを用いて、3/3(3つのシグナリングテーブルセクションうちの3番目の)シグナリングテーブルセクション(the third one of the three signaling table sections)を含んでいることを示すことができる。
【0072】
図6では、分割されたサービスシグナリングテーブルがペイロードの大きさよりも小さいので、スタッフィングバイトが存在し、スタッフィング指示子は1となる。しかし、サービスシグナリングテーブルがペイロードの大きさと同じになるよう分割された場合、スタッフィングバイトが存在しないので、スタッフィング指示子は0となり得る。
【0073】
以上、ネットワークプロトコルタイプを定義し、プロトコルタイプがシグナリングタイプである場合に、TPにシグナリングデータが配置される実施例を説明した。
【0074】
図7は、本発明の他の実施例に係るネットワークプロトコルタイプを示す図である。
【0075】
図7を参照すると、一実施例として、ネットワークプロトコルフィールドの101値はパケット化ストリーム(packetized stream)タイプとして定義され、110値はシグナリングタイプとして定義され得る。このように、パケット化ストリームタイプが定義されることによって、MPEG−2 TSパケットおよびIANA(Internet Assigned Numbers Authority)に登録されていない形態のパケットなどがペイロードに含まれ得る。例えば、パケット化ストリームは、MPEG−2 TSパケット、MPEGメディア伝送パケット(MPEG media TP)などを含むことができる。
【0076】
システムに応じて、001から101までの各値は、必要なタイプとして指定されてもよい。ペイロードには、パケットがそのまま含まれたり、再構成されて含まれてもよい。
【0077】
図8は、本発明の一実施例に係るTPのペイロード構成形態を示す図である。
【0078】
図8を参照すると、パケット化ストリームを含む伝送パケットのペイロード構成形態の一実施例が示されている。パケット化ストリームは、ディスクリプタの形態で再構成されてTPのペイロードに含まれてもよい。一実施例として、パケット化ストリームのディスクリプタは、パケットタイプ(packet type)、パケット長(packet length)、パケットバイト(packet bytes)のフィールドを含むことができる。
【0079】
パケットタイプ(packet type)は、当該伝送パケットのペイロード部分に含まれるパケットの形態を示す。具体的なパケットタイプの種類は後述する。
【0080】
パケット長(packet length)は、当該伝送パケットのペイロード部分に含まれるpacket_bytes()のバイト単位のデータの長さを示す。パケット長は、パケットタイプが固定(長)形態ではない場合にのみ含まれ得る。
【0081】
パケットバイト(packet bytes)は、当該伝送パケットのペイロード部分に含まれるパケットの実質的なデータを示す。
【0082】
図9は、本発明の一実施例に係るTPのペイロード領域に含まれたパケットの形態を示す図である。
【0083】
パケット化ストリームが再構成されてペイロードに含まれる場合、一実施例として、パケットタイプ情報を含むことができる。一実施例として、パケットタイプの種類は、固定長を有する(固定長の)(having a fixed length)パケットまたはパケット化ストリーム、可変長を有する(可変長の)(having a variable length)パケットまたはパケット化ストリームを含むことができる。
【0084】
固定長を有するパケットまたはパケット化ストリームは、MPEG−2 TSのように一定の大きさを有するパケットまたはストリームを意味する。可変長を有するパケットまたはパケット化ストリームは、MPEGメディア伝送パケットのようにパケットまたはストリームに応じて長さが可変であることを意味する。
【0085】
パケット化ストリームを含む伝送パケットのペイロードは、他の形態で構成されてもよい。
【0086】
図10は、本発明の他の実施例に係るTPのペイロード構成形態を示す図である。
【0087】
図10を参照すると、パケット化ストリームを含む伝送パケットのペイロード構成形態の他の実施例が示されている。パケット化ストリームの伝送時、必要であれば、1つのTPは、同じ形態を有する複数個のパケットを含むことができる。
【0088】
一実施例として、パケット化ストリームのディスクリプタは、パケットタイプ(packet type)、パケット数情報(num packets)、パケット長(packet length)、パケットバイト(packet bytes)のフィールドを含むことができる。
【0089】
パケットタイプ(packet type)は、当該伝送パケットのペイロード部分に含まれるパケットの形態を示す。具体的なパケットタイプの種類は、図9で説明したものと同様である。
【0090】
パケット数情報(num packets)は、当該伝送パケットのペイロード部分に含まれるパケットの数を示す。
【0091】
パケット長(packet length)は、当該伝送パケットのペイロード部分に含まれるpacket_bytes()のバイト単位のデータの長さを示す。パケット長は、パケットタイプが固定形態ではない場合にのみ含まれ得る。
【0092】
パケットバイト(packet bytes)は、当該伝送パケットのペイロード部分に含まれるパケットの実質的なデータを示す。
【0093】
それぞれのIANAに登録されていないパケットの種類に応じて区分が必要な場合、各パケット別にTP内のネットワークプロトコルタイプに対して1つまたは複数の値が指定されてもよい。
【0094】
図11は、本発明の更に他の実施例に係るネットワークプロトコルタイプを示す図である。
【0095】
図11を参照すると、TP内のネットワークプロトコルタイプに対して1つまたは複数の値が指定された実施例が示されている。
【0096】
ネットワークプロトコルタイプフィールドは、それぞれの値に対して、固定長を有するパケットまたはパケット化ストリームタイプ、可変長を有するパケットまたはパケット化ストリームタイプ、シグナリング(signaling)タイプを定義することができる。
【0097】
固定長を有するパケットまたはパケット化ストリームは、MPEG−2 TSのように一定の大きさを有するパケットまたはストリームを意味する。可変長を有するパケットまたはパケット化ストリームは、MPEGメディア伝送パケットのようにパケットまたはストリームに応じて長さが可変することを意味する。シグナリングタイプは、サービスシグナリングテーブルのようにシグナリングデータを意味する。
【0098】
TPのネットワークプロトコルタイプに各パケット別に1つまたは複数の値を指定した場合、TPのペイロードには1つまたは複数のパケットが含まれてもよい。
【0099】
図12は、本発明の一実施例に係るMPEG−2 TSを含むTPのペイロード構成形態を示す図である。
【0100】
図12を参照すると、TPヘッダのプロトコルタイプを指定する3ビットの長さのフィールド値がパケット化ストリームタイプとして指定されたときに、MPEG−2 TSパケットを伝送する一実施例が示されている。本明細書では、MPEG−2 TSパケットを実施例として説明しているが、本発明は、MPEG−2 TSパケットを伝送する場合に限定されるものではなく、固定長を有するパケットまたはパケット化ストリームにも同様に適用することができる。
【0101】
MPEG−2 TSパケットを伝送するために、プロトコルタイプは、固定長を有するパケットまたはパケット化ストリームタイプとして指定されてもよい。システムに応じて、プロトコルタイプの値は、それぞれ必要なタイプとして定義されてもよい。
【0102】
パケット化ストリームは、ディスクリプタの形態で再構成されてTPのペイロードに含まれてもよい。一実施例として、パケット化ストリームのディスクリプタは、パケットタイプ(packet type)、パケット長(packet length)、パケットバイト(packet bytes)のフィールドを含むことができる。
【0103】
パケットタイプ(packet type)は、当該伝送パケットのペイロード部分に含まれるパケットの形態を示す。一実施例として、パケットタイプの値が0x00であれば、MPEG−2 TSタイプ、0x01であれば、可変長を有するパケットまたはパケット化ストリームタイプ、0x02−0xFFはreserved(リザーブ)領域として定義することができる。
【0104】
パケット長(packet length)は、当該伝送パケットのペイロード部分に含まれるpacket_bytes()のバイト単位のデータの長さを示す。パケット長は、パケットタイプが固定形態ではない場合にのみ含まれ得る。したがって、MPEG−2 TSパケットは、固定長を有するパケットであるので、パケットタイプがMPEG−2 TSである場合、パケット長フィールドは使用されずに済む。
【0105】
パケットバイト(packet bytes)は、当該伝送パケットのペイロード部分に含まれるパケットの実質的なデータを示す。MPEG−2 TSを伝送する場合、188バイトのTSパケットがそのまま含まれ得る。
【0106】
図13は、本発明の一実施例に係るMPEG−2 TSを伝送するときのパケットの構造を示す図である。
【0107】
図13を参照すると、図12のMPEG−2 TSパケットを含むTPの構造が示されている。TPは、ネットワークプロトコルフィールド、エラー指示子フィールド、スタッフィング指示子フィールド、ポインタフィールドおよびペイロードフィールドを含むことができる。
【0108】
ネットワークプロトコルフィールドは、TPのペイロードフィールドがどのようなネットワークプロトコルタイプを含むかを示すことができる。図13のTPにはMPEG−2 TSが含まれているので、ネットワークプロトコルフィールドには、パケット化ストリームタイプを示す値が設定され得る。エラー指示子フィールドは、当該TPにエラーが検出されたかを示すことができる。スタッフィング指示子フィールドは、当該TPにスタッフィングバイトが含まれているか否かを示すことができる。ポインタフィールドは、ペイロード部分における新しいネットワークプロトコルパケットの開始部分を示すことができる。
【0109】
ペイロードには、パケットタイプ情報およびMPEG−2 TSパケットが含まれ得る。パケット化ストリームディスクリプタは、パケットタイプ、パケット長、パケットバイト情報を含むことができるが、MPEG−2 TSは、188バイトの固定長を有するので、パケット長およびパケットバイト情報は除外し得る。すなわち、ペイロードには、パケットに関する情報のうち、パケットタイプがMPEG−2 TSであるという情報のみが含まれ得る。
【0110】
一方、ペイロードは、複数個のMPEG−2 TSを含むこともできる。
【0111】
図14は、本発明の一実施例に係るMPEG−2 TSを含むTPのペイロード構成形態を示す図である。
【0112】
図14を参照すると、複数個のMPEG−2 TSを含むTPのペイロード構成形態が示されている。ペイロードには、パケット化ストリームディスクリプタの形態でMPEG−2 TS情報が含まれ得る。各フィールドは、次の通りである。
【0113】
パケットタイプ(packet type)は、当該伝送パケットのペイロード部分に含まれるパケットの形態を示す。一実施例として、パケットタイプの種類は、MPEG−2 TSなどの固定長を有するパケットまたはパケット化ストリーム、MPEG media伝送パケットなどの可変長を有するパケットまたはパケット化ストリームを含むことができる。
【0114】
パケット数(num packet)は、当該伝送パケットのペイロード部分に含まれるパケットの数を示す。
【0115】
パケット長(packet length)は、当該伝送パケットのペイロード部分に含まれるpacket_bytes()のバイト単位のデータの長さを示す。一実施例として、パケットタイプが固定長を有するパケットまたはパケット化ストリーム(例、MPEG−2 TS)である場合、パケット長情報は一回のみ含め、繰り返されるパケットについては同一のパケット長を有するものと見なすことができる。一実施例として、MPEG−2 TSの場合、パケット長は188バイトである。
【0116】
パケットバイト(packet bytes)は、当該伝送パケットのペイロード部分に含まれるパケットの実質的なデータを示す。一実施例として、MPEG−2 TSを伝送する場合、188バイトのTSパケットがペイロードにそのまま含まれ得る。
【0117】
図15は、本発明の一実施例に係る複数のMPEG−2 TSを伝送するときのパケットの構造を示す図である。
【0118】
一実施例として、3つのMPEG−2 TSパケットを伝送する場合、TPのペイロードに含まれる3ビットのパケットタイプ(packet type)は、固定長を有するパケット化ストリームタイプまたはMPEG−2 TSタイプ(例、2進数で000)、パケット数(num packet)は3つ(例、2進数で00011)、パケット長は188(例、0x000BC)に設定されてもよい。パケット関連情報の次に3つのMPEG−2 TSパケットが位置することができる。
【0119】
図16は、本発明の一実施例に係るMPEG−2 TSを定義したネットワークプロトコルタイプを示す図である。
【0120】
図16を参照すると、一実施例として、ペイロードに含まれたデータのプロトコルタイプを定義したネットワークプロトコルフィールドが示されている。MPEG−2 TSを伝送するために、ネットワークプロトコルタイプを示す様々な値のうちの1つの値にMPEG−2 TSタイプを定義することができる。一実施例として、図16に示されたように、MPEG−2 TSパケットタイプは、101値として定義され得る。
【0121】
システムに応じて、001から101までの各値は、必要なタイプとして指定され得る。
【0122】
図17は、本発明の一実施例に係るTPでMPEG−2 TSを伝送するときにデータを減少させる方法を説明する図である。
【0123】
ネットワークプロトコルタイプがMPEG−2 TSパケットとして指定された場合、MPEG−2 TSパケットは、パケットタイプ、長さなどが固定されているので、別途のパケット情報を必要としない。したがって、ペイロードには、MPEG−2 TSパケットがそのまま含まれ得る。このような方法でMPEG−2 TSを伝送するとき、伝送データを減少させることができる。MEPG−2 TSは一実施例であり、固定長を有するパケットまたはパケット化ストリームの場合には、図17で説明したものと同様の方式で伝送データを減少させることができる。また、ペイロードの大きさが、MPEG−2 TSパケットの長さである188バイトよりも大きい場合、スタッフィングバイトが挿入されてもよい。
【0124】
図17(1)を参照すると、ネットワークプロトコルフィールドには、MPEG−2 TSを意味する値が設定され得る。ペイロードに含まれるパケットタイプがMPEG−2 TSとして定められ、1つのTPに1つのMPEG−TSが含まれる場合、パケットタイプ、パケット数およびパケットタイプなどのパケットに関する情報が不要である。したがって、ペイロードには、MPEG−2 TSパケットがそのまま含まれ得る。ペイロードの大きさとMPEG−2 TSパケットの長とが同一であれば、スタッフィングバイトも不要である。
【0125】
図17(2)を参照すると、図17(1)と同様に、同一のネットワークプロトコルフィールド値が設定され、パケットタイプ、パケット数およびパケットタイプなどのパケットに関する情報は除外され得る。ただし、ペイロードの大きさがMPEG−2 TSパケットの長さよりも大きい場合、残る領域にはスタッフィングバイトが挿入され得る。
【0126】
図17では、TPにMPEG−2 TSを挿入して伝送するときに伝送データを減少させることができる方法について説明したが、既存のMPEG−2 TSを直接伝送するときよりも、TPヘッダの長さに該当する2バイトだけのオーバーヘッドが発生することがある。以下では、TPでMPEG−2 TSを伝送するときにオーバーヘッドを低減することができる方法について説明する。
【0127】
図18は、MPEG−2 TSパケットの構造を示す図である。
【0128】
MPEG−2 TSパケットは、同期(化)(シンク)バイト(Sync Byte)フィールド、伝送エラー指示子(Transport Error Indicator)フィールド、ペイロードユニット開始指示子(Payload Unit Start Indicator)フィールド、伝送優先順位(Transport Priority)フィールド、PID(Packet IDentifier)フィールド、伝送スクランブル制御(Transport Scrambling Control)フィールド、適応フィールド制御(Adaptation Field Control)フィールド、連続カウンタ(Continuity Counter)フィールドおよびペイロード(Payload)フィールドを含む。
【0129】
同期バイト(Sync Byte)フィールドは、8ビットであり、0x47の固定された値を有し、TSパケットの開始を示す。伝送エラー指示子(Transport Error Indicator)フィールドは、1ビットであり、伝送されたパケットにエラーがあるか否かを示す。例えば、エラーがなければ1であり、エラーがあれば0である。
【0130】
ペイロードユニット開始指示子(Payload Unit Start Indicator)フィールドは、1ビットであり、元(オリジナル)データ(original data)の開始がパケット中にあるか否かを示す。TSパケットの場合、元データを分けて送ることができるので、現在のパケットが含んでいるデータが元データのどの部分を含んでいるかを知らないと、受信装置で元データを再加工することができない。パケットに元データの中間部分が含まれていれば0であり、元データの最初の部分が含まれていれば1である。
【0131】
伝送優先順位(Transport Priority)フィールドは、1ビットであり、TSパケットの優先順位を示す。PID(Packet IDentifier)フィールドは、13ビットであり、パケットに含まれたペイロードのデータがどのようなデータであるかを知らせるフィールドである。
【0132】
伝送スクランブル制御(Transport Scrambling Control)フィールドは、2ビットであり、ペイロードのスクランブルの有無を示す。適応フィールド制御(Adaptation Field Control)フィールドは、2ビットであり、適応フィールドの有無を示す。連続カウンタ(Continuity Counter)フィールドは、4ビットである。同一のPIDを有するパケットは、連続カウンタが1ずつ増加しながら伝送される。
【0133】
以下では、TPのオーバーヘッドを低減するための具体的な方法について説明する。
【0134】
図19は、本発明の他の実施例に係るMPEG−2 TSを伝送するときにオーバーヘッドを低減する方法を説明する図である。
【0135】
説明の便宜のため、伝送エラー指示子(Transport Error Indicator)フィールド、ペイロードユニット開始指示子(Payload Unit Start Indicator)フィールド、伝送優先順位(Transport Priority)フィールドおよびPIDフィールドは、第1グループとして定義する。そして、伝送スクランブル制御(Transport Scrambling Control)フィールド、適応フィールド制御(Adaptation Field Control)フィールドおよび連続カウンタ(Continuity Counter)フィールドは、第2グループとして定義する。
【0136】
MPEG−2 TSパケットのヘッダ部分において、パケットがストリームとして伝送されるとき、同期バイト(Sync Byte)フィールドは、パケットの開始を知るために0x47の固定された値に設定される。MPEG−2 TSパケットをTPで伝送する場合、TPのヘッダでMPEG−2 TSパケットの開始部分を確認することができるので、同期バイトは伝送される必要がない。
【0137】
また、1バイトの同期バイトを除外したMPEG−2 TSパケットは、187バイトの固定された長さを有するようになるので、TP内に位置するペイロードの可変的な長さを考慮するためのポインタフィールドも不要である。したがって、MPEG−2 TSパケットの一部のフィールドはTPヘッダに割り当てることができる。
【0138】
MPEG−2 TSパケットをTPに割り当てる具体的な方法は、次の通りである。第1グループのフィールドの位置と第2グループのフィールドの位置とが交換される。伝送スクランブル制御(Transport Scrambling Control)フィールド、適応フィールド制御(Adaptation Field Control)フィールドおよび連続カウンタ(Continuity Counter)フィールドを含む8ビットの第2グループは、TPのポインタフィールドの位置に配置され得る。そして、伝送エラー指示子(Transport Error Indicator)フィールド、ペイロードユニット開始指示子(Payload Unit Start Indicator)フィールド、伝送優先順位(Transport Priority)フィールドおよびPIDフィールドを含む第1グループとペイロードフィールドとは、TPのペイロードに配置され得る。MPEG−2 TSパケットの第1グループとペイロードフィールドとは、合計186バイトである。そして、TPヘッダは2バイトであり、MPEG−2 TSパケットの第2グループはTPヘッダに含まれる。したがって、MPEG−2 TSパケットを含むTPは合計188バイトであるので、MPEG−2 TSを直接伝送する時と伝送パケットの大きさが同一である。したがって、オーバーヘッドなしに、TPは、MPEG−2 TSを含んで伝送され得る。
【0139】
このように、MPEG−2 TSパケットに含まれた複数のフィールドは、再配列されてTPに再配置され得る。
【0140】
図20は、本発明の一実施例に係る放送送信装置のブロック図である。
【0141】
図20を参照すると、放送送信装置100は、制御部110および通信部120を含むことができる。
【0142】
制御部110は、伝送パケット(Transport Packet)を生成する。制御部110は、エンコーダ((図示せず))を含むことによってビデオまたはオーディオデータをエンコーディングすることができる。また、制御部110は、シグナリング情報生成部((図示せず))を含むことによって、エンコーディングされたビデオまたはオーディオデータに関するシグナリング情報を生成することができる。生成されたシグナリング情報は伝送パケットに含まれ得る。
【0143】
伝送パケットは、ペイロード(Payload)フィールド、スタッフィング指示子(Stuffing Indicator)フィールドおよびネットワークプロトコルフィールドを含むことができる。ネットワークプロトコルフィールドは、シグナリングタイプ、パケット化ストリーム(packetized stream)タイプ、固定長のパケットタイプ、可変長のパケットタイプまたはMPEG−2タイプのうちの1つに設定されてもよい。
【0144】
ネットワークプロトコルフィールドがMPEG−2タイプに設定される場合、MPEG−2 TSパケットは複数のフィールドを含み、複数のフィールドは、再配列されて伝送パケットに再配置され得る。
【0145】
通信部120は、生成された伝送パケットを含む放送信号を送信する。
【0146】
図21は、本発明の一実施例に係る放送受信装置のブロック図である。
【0147】
図21を参照すると、放送受信装置200は、通信部210および制御部220を含む。
【0148】
通信部210は、伝送パケットを含む放送信号を受信する。
【0149】
制御部220は、受信された放送信号から伝送パケットを抽出し、伝送パケットからデータのネットワークプロトコルタイプおよびデータを抽出する。
【0150】
伝送パケットにおいて、ネットワークプロトコルフィールドには、シグナリングタイプ、パケット化ストリーム(packetized stream)タイプ、固定長のパケットタイプ、可変長のパケットタイプまたはMPEG−2タイプのうちの1つを示す値が設定されてもよい。ネットワークプロトコルフィールドによって区別されるタイプは、ペイロードに含まれたデータのプロトコルタイプを示す。
【0151】
例えば、ネットワークプロトコルフィールドがシグナリングタイプに設定される場合、ペイロードフィールドは、サービスシグナリングテーブルを含むことができる。ネットワークプロトコルフィールドがパケット化ストリームタイプに設定される場合、ペイロードフィールドは、パケット化ストリームディスクリプタを含み、MPEG−2 TSなどの固定長を有するパケット化ストリーム、またはMPEG−2メディア伝送ストリームなどの可変長を有するパケット化ストリームを含むことができる。
【0152】
プロトコルタイプが、MPEG−2 TSのように固定長を有するパケット化ストリームに設定される場合、MPEG−2 TSに含まれた複数のフィールドは、再配列されて伝送パケットに再配置され得る。このような方法により、固定長を有するパケット化ストリームのオーバーヘッドを減少させることができる。
【0153】
図22は、本発明の他の実施例に係る放送受信装置のブロック図である。
【0154】
図22を参照すると、放送受信装置は、チャネル同期化部(Channel Synchronizer)305、チャネル等化部(Channel Equalizer)310、チャネルデコーダ(Channel Decoder)315、シグナリングデコーダ(Signaling Decoder)320、伝送パケットインターフェース(Transport Packet Interface)325、TPシグナリングパーサ(TP Signaling Parser)330、共通プロトコルスタック(Common Protocol Stack)335、ベースバンド処理制御部(Baseband Operation Controller)340、SSC処理バッファ&パーサ(SSC Processing Buffer & Parser)345、サービスマップ(Service Map)DB350、A/Vプロセッサ(A/V Processor)355、SGプロセッサ(SG Processor)360およびSG DB365を含むことができる。
【0155】
チャネル同期化部(Channel Synchronizer)305は、ベースバンドで適切なデコーディングができるようにシンボル周波数とタイミングとの同期を調整する(合わせる)(adjust)ことができる。
【0156】
チャネル等化部(Channel Equalizer)310は、受信された信号がマルチパス、ドップラ効果などによって歪みが発生したとき、これを補正(補償)する(compensate)ことができる。
【0157】
チャネルデコーダ(Channel Decoder)315は、受信された信号から意味を有するデータに復元(復旧)する(restore)ためにFEC(Forward Error Correction)を行うことができる。
【0158】
シグナリングデコーダ(Signaling Decoder)320は、チャネルから伝達されるシグナリングデータを抽出し、デコーディングすることができる。
【0159】
伝送パケットインターフェース(Transport Packet Interface)325は、TPを抽出し、TPのプロトコルタイプからシグナリングの情報やIPデータグラムを組み合わせることができる。
【0160】
TPシグナリングパーサ(TP Signaling Parser)330は、TPインターフェース325を介して伝達されたシグナリングセクション情報を収集して、完成したシグナリングテーブルを構成することができる。
【0161】
共通プロトコルスタック(Common Protocol Stack)335は、完成したシグナリングテーブルを臨時に格納することができる。
【0162】
ベースバンド処理制御部(Baseband Operation Controller)340は、ベースバンドに関する種々の処理過程を制御することができる。
【0163】
SSC処理バッファ&パーサ(SSC Processing Buffer & Parser)345は、サービス選択およびスキャンプロセスに必要な情報としてIPレベルシグナリング情報が含まれたIPマルチキャストストリームからSSCテーブルセクションを抽出することができる。
【0164】
Service Map DB350は、サービスマップに関する資料を格納することができる。
【0165】
A/Vプロセッサ(A/V Processor)355は、受信されたオーディオおよびビデオデータに対するデコーディングおよびプレゼンテーション処理を行うことができる。
【0166】
SGプロセッサ(SG Processor)360は、受信信号からannouncement情報を抽出し、サービスガイド(Service Guide:SG)DBを管理し、サービスガイドを提供することができる。
【0167】
SG DB365は、サービスガイドに関するデータを格納することができる。
【0168】
図21の通信部210は、図22のチャネル同期化部(Channel Synchronizer)305を含むことができ、図21の制御部220は、図22のチャネル等化部(Channel Equalizer)310、チャネルデコーダ(Channel Decoder)315、シグナリングデコーダ(Signaling Decoder)320、伝送パケットインターフェース(Transport Packet Interface)325、TPシグナリングパーサ(TP Signaling Parser)330、共通プロトコルスタック(Common Protocol Stack)335、ベースバンド処理制御部(Baseband Operation Controller)340、SSC処理バッファ&パーサ(SSC Processing Buffer & Parser)345、サービスマップ(Service Map)DB350、A/Vプロセッサ(A/V Processor)355、SGプロセッサ(SG Processor)360およびSG DB365を含むことができる。
【0169】
図23は、本発明の一実施例に係る放送送信方法のフローチャートである。
【0170】
図23を参照すると、放送送信装置は、伝送パケット(Transport Packet)を生成する(S110)。伝送パケットは、ペイロード(Payload)フィールド、スタッフィング指示子(Stuffing Indicator)フィールドおよびネットワークプロトコルフィールドを含むことができる。
【0171】
ネットワークプロトコルフィールドは、ペイロードフィールドに含まれたデータのプロトコルタイプを示す。すなわち、ネットワークプロトコルフィールドは、シグナリングタイプ、パケット化ストリーム(packetized stream)タイプ、固定長のパケットタイプ、可変長のパケットタイプまたはMPEG−2タイプのうちの1つのタイプに関連する値に設定されてもよい。
【0172】
ネットワークプロトコルフィールドがシグナリングタイプに設定される場合、ペイロードフィールドにはサービスシグナリングテーブルが含まれ得る。
【0173】
ネットワークプロトコルフィールドが、MPEG−2 TSパケットなどの固定された長さを有するパケット化ストリームである場合、パケット化ストリームに含まれた複数のフィールドを再配列し、TPに再配置することによって、TPのオーバーヘッドを低減することができる。
【0174】
放送送信装置は、生成した伝送パケットを含む放送信号を送信する(S120)。
【0175】
図24は、本発明の一実施例に係る放送受信方法のフローチャートである。
【0176】
図24を参照すると、放送受信装置は、伝送パケットを含む放送信号を受信する(S210)。
【0177】
放送受信装置は、受信した放送信号から伝送パケットを抽出し、伝送パケットからデータのネットワークプロトコルタイプおよびデータを抽出する(S220)。
【0178】
具体的には、制御部に含まれたシグナリングデコーダは、チャネルから伝達されるシグナリングデータを抽出し、デコーディングすることができる。伝送パケットインターフェースは、TPを抽出し、TPのプロトコルタイプからシグナリングの情報やIPデータグラムを組み合わせることができる。TPシグナリングパーサは、TPインターフェースを介して伝達されたシグナリングセクション情報を収集して、完成したシグナリングテーブルを構成することができる。
【0179】
本発明に係る放送送受信装置および放送送受信方法は、上述した実施例の構成および方法が限定されて適用されるものではなく、上記実施例は、様々な変形が可能になるように、各実施例の全部または一部が選択的に組み合わされて構成されてもよい。
【0180】
また、以上では、本発明の好ましい実施例について図示し、説明したが、本発明は、上述した特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって、様々な変形実施が可能であることはもちろんであり、このような変形実施は、本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならない。
【産業上の利用可能性】
【0181】
本発明は、放送およびビデオ信号処理分野で使用可能であり、反復可能な、産業上の利用可能性がある。
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