(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記算定部は、前記特定部によって特定されたユーザが使用する端末装置、または、前記特定された端末装置が前記配信情報を配信した回数、または、前記配信情報の配信を受け付けた他の端末装置の台数、または、前記配信情報の視聴回数の何れかに基づいて、前記特定部によって特定されたユーザまたは前記特定された端末装置を使用するユーザへの報酬を算定する、
ことを特徴とする請求項3に記載の配信装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願にかかる配信装置、配信方法を実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願にかかる広告装置、広告方法及び広告システムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.配信処理〕
まず、
図1を用いて、実施形態にかかる配信処理の一例について説明する。
図1は、実施形態にかかる配信処理の一例を示す図である。
図1では、広告入札装置100及び広告配信装置200によって構成される配信装置によって、配信処理が行われる例を示す。
【0012】
図1に示すように、配信システム1は、広告配信端末5と、広告主端末20と、広告受信端末40と、広告入札装置100と、広告配信装置200と、を含む。広告配信端末5と、広告主端末20と、広告受信端末40と、広告入札装置100と、広告配信装置200とは、ネットワークを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示す配信システム1には、複数台の広告配信端末5や、複数台の広告主端末20や、複数台の広告受信端末40が含まれてよい。
【0013】
広告配信端末5及び広告受信端末40は、ユーザによって利用される端末装置である。広告配信端末5及び広告受信端末40は、例えば、スマートフォンなどの携帯電話機や、タブレット端末や、PDA(Personal Digital Assistant)や、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PC等である。また、広告配信端末5及び広告受信端末40には、後述する実施形態にかかる所定のアプリケーション(以下、「アプリ」と表記する場合がある)がインストールされる。
【0014】
広告主端末20は、広告主によって利用される端末装置である。広告主端末20は、例えば、スマートフォンなどの携帯電話機や、タブレット端末や、PDAや、デスクトップ型PCや、ノート型PC等である。
【0015】
ここで、広告配信端末5は、広告媒体(例えば、パネル看板、デジタルサイネージ等)の代わりとなって周囲のユーザ端末、すなわち、広告受信端末40に対して所定の広告を配信する役割を担う。
【0016】
例えば、広告配信端末5のユーザは、所定のアプリを、自身の広告配信端末5にインストールする。そして、広告配信端末5のユーザは、そのアプリを用いて各種登録操作を行うことによって、後述する広告情報の出力が可能となる。
【0017】
そして、上述してきた配信システム1において、広告入札装置100は、広告配信端末5のユーザに関する所在地と行動傾向に関する条件を受け付け、受け付けた条件に応じて、広告情報の出力制御を行う。以下では、この具体的な処理について説明する。
【0018】
最初に、実施形態にかかる配信処理のうち、入札に関する処理について説明する。まず、広告入札装置100は、広告配信端末5が有する任意のセンサが取得した情報に基づいて、広告配信端末5のユーザの行動傾向を取得する(ステップS11)。
【0019】
ここで、行動傾向は、広告配信端末5によって広告配信端末5が有する各種機能に基づき検出される。例えば、行動傾向は、GPSセンサ、ジャイロセンサ、温度センサ、気圧センサ、カメラ等任意のセンサが取得した情報や、近距離無線通信や外部のジオタグ等を用いた位置検出技術等、外部の装置と協調して広告配信端末5が取得した任意の情報に基づいて検出される。例えば、行動傾向は、GPS(Global Positioning System)を用いた位置特定機能や、電子マネーによる決済機能や、カメラを用いた二次元コード(QRコード(登録商標))読取機能などの履歴に基づいて検出されてもよい。また、広告配信端末5は、広告配信端末5のブラウザにより閲覧されたウェブページの閲覧履歴に基づき、行動情報を検出してもよい。
【0020】
なお、上述した例は、あくまで一例であり、広告配信端末5は、今後備えられる新たなセンサ等、行動傾向を特定する際に流用可能な情報を取得する任意のセンサを用いて、行動情報を検出することができる。また、例えば、行動傾向は、広告配信端末5が有するセンサ情報以外にも、広告配信端末装置5を利用する利用者に付与される利用者ID等の識別子と紐付けられた閲覧履歴や購買履歴等のログ、広告配信端末装置5を利用する利用者が登録した利用者の属性や行動情報、利用者がブログ等に投稿した内容等に基づいて、検出されてもよい。また、行動傾向は、上述した任意の情報を適宜組み合わせて検出されてもよい。すなわち、行動傾向は、利用者の行動を示す任意の情報に基づいて検出されるものとする。
【0021】
例えば、広告配信端末5は、GPSから特定される現在位置によりユーザの生活圏に関する行動傾向を検出することができ、買物履歴やウェブページ閲覧履歴からはユーザの趣味嗜好に関する行動傾向を検出することができる。
【0022】
ここでは、広告入札装置100は、広告配信端末5から「外食することが多い」といった行動傾向を取得したとする。そして、広告入札装置100は、広告配信端末5から取得した行動傾向を広告主端末20に提示することにより(ステップS12)、広告配信に関する条件情報を受け付ける。具体的には、広告入札装置100は、条件情報として、広告配信端末5のユーザの所在地に関する条件(配信場所)と、広告配信端末5のユーザの行動傾向に関する条件を広告主端末20から受け付ける(ステップS13)。ここでは、広告入札装置100は、広告主端末20から「所在地:六本木、行動傾向条件:外食することが多い」といった条件情報を受け付けたとする。
【0023】
なお、広告入札装置100は、入札により報酬情報や広告情報(音声データやプッシュ情報等を含む)も広告主端末20から受け付け、受け付けた報酬情報と広告情報を広告配信装置200へ送信する。
【0024】
続いて、実施形態にかかる広告処理のうち、広告配信に関する処理について説明する。まず、広告入札装置100は、広告配信端末5のユーザの所在地を取得する(ステップS14)。そして、広告入札装置100は、広告配信端末5のユーザの所在地及び行動傾向と、広告主端末20から受け付けた条件情報とのマッチングを行うことにより、かかる条件情報を満たす広告配信端末5を広告配信許可端末として特定する(ステップS15)。
【0025】
例えば、広告配信端末5のユーザの所在地が「六本木」であるとすると、広告入札装置100は、マッチングにより、広告配信端末5のユーザ情報である「所在地:六本木、行動傾向:外食することが多い」が、広告主端末20から受け付けた条件情報の「配信場所:六本木、行動傾向条件:外食することが多い」を満たすことから、広告配信端末5を配信許可端末として特定する。
【0026】
そして、広告入札装置100は、配信許可端末として特定した広告配信端末5に、対応する広告情報を出力させるための出力制御を行う。具体的には、広告入札装置100は、特定した広告配信端末5に対応する条件情報及び広告情報を識別する広告IDと、特定したユーザや広告配信端末5を識別するユーザIDとを対応付けて広告配信装置200へ送信する(ステップS16)。
【0027】
広告配信装置200は、広告入札装置100から受信した広告IDを、広告入札装置100から受信したユーザIDに対応する広告配信端末5に送信する(ステップS17)。そして、広告配信端末5は、受信した広告IDと自身のユーザIDとを組み込んだ音響信号を出力する(ステップS18)。
【0028】
ここで、広告配信端末5から所定の範囲内にある広告受信端末40は、かかる音響信号を受信した場合に、音響信号に含まれる広告IDを特定し、特定した広告IDに対応する広告情報を広告配信装置200から取得する(ステップS19)。具体的には、広告受信端末40は、広告要求として、特定した広告IDを広告配信装置200へ送信する。これに対して、広告配信装置200は、受信した広告IDに対応する広告情報を広告受信端末40へ送信する。そして、広告受信端末40は、受信した広告情報をプッシュ通知する(ステップS20)。
【0029】
また、広告配信装置200は、広告受信端末40から広告配信端末5のユーザIDと、広告IDを取得することによって、ユーザIDに対して、広告受信端末40に表示された広告情報の回数を広告ID毎にカウントする(ステップS21)。そして、広告配信装置200は、表示回数に応じた報酬を広告配信端末5に与える(ステップS22)。
【0030】
なお、図示していないが、広告配信端末5は多数存在し、広告入札装置100は、各広告配信端末5から行動傾向を取得している。つまり、広告入札装置100は、各広告配信端末5のうち、広告主から受け付けた条件情報を満たす所在地及び行動傾向を有する広告配信端末5が存在すれば、かかる広告配信端末5を広告配信許可端末として特定することになる。
【0031】
このように、広告入札装置100は、広告配信端末5のユーザの行動傾向を広告主に提示することにより、広告配信端末5のユーザの所在地(配信場所)と、広告配信端末5のユーザの行動傾向の条件を受け付ける。そして、広告入札装置100は、広告配信端末5のユーザの所在地及び行動傾向と、広告主から受け付けた条件情報とのマッチングを行うことにより、条件情報を満たす広告配信端末5を特定する。そして、広告入札装置100は、特定した広告配信端末5に、対応する広告情報を出力させるための出力制御を行う。これにより、広告入札装置100は、より広告主が望む相手に広告が配信され易くすることができるため、広告効果を高めることができる。例えば、六本木で飲食店を経営する広告主が広告配信を依頼する場合、配信場所として「六本木」に加え、行動傾向「外食することが多い」を合わせて選定したとする。これらの条件を満たす広告配信端末5ユーザは、六本木において、飲食店街や百貨店等に立ち寄ることが考えられる。そして、このような場所には、多くの人が集まっていることに加え、飲食店を探している人も多数存在する可能性が高いため、単に六本木の所定の場所で広告配信されるよりも高い広告効果を期待できる。また、ユーザ端末が広告設備の役割を担っているため、移動することから通常のパネル式看板等よりも広範囲に広告することもでき、また、広告設備の無駄を防ぐこともできる。
【0032】
〔2−1.広告配信端末の構成〕
次に、
図2を用いて、実施形態にかかる広告配信端末5について説明する。
図2は、実施形態にかかる広告配信端末5の構成例を示す図である。
図2に示すように、広告配信端末5は、通信部6と、入力部7と、情報出力部8と、GPS9と、行動傾向記憶部10と、アプリ制御部11とを有する。
【0033】
通信部6は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続される。
【0034】
入力部7は、ユーザから各種操作を受け付ける入力装置である。例えば、入力部7は、キーボードやマウスや操作キー等によって実現される。情報出力部8は、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、情報出力部8は、液晶ディスプレイ等によって実現される。なお、広告配信端末5にタッチパネルが採用される場合には、入力部7と情報出力部8とは一体化される。GPS9は、GPS衛星と通信するGPS送受信機能を有し、広告配信端末5の位置情報を取得する。
【0035】
行動傾向記憶部10は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。そして、行動傾向記憶部10は、広告配信端末5のユーザに関する各種行動傾向を記憶する。ここで、
図3に、実施形態にかかる行動傾向記憶部10の一例を示す。
図3に示した例では、行動傾向記憶部10は、「ユーザID」に、「行動傾向」を対応付けて記憶する。
【0036】
「ユーザID」は、広告配信端末5または広告配信端末5のユーザを識別するための識別情報を示す。「行動傾向」は、広告配信端末5のユーザの行動傾向を示し、検出部13によって検出される。
【0037】
すなわち、
図3では、例えば、ユーザID「U01」によって識別されるユーザは、自身の広告配信端末5によって、「いつも優柔不断」、「繁華街をうろうろする傾向がある」、「化粧品を頻繁に買う」といった行動傾向が検出されていることを示す。
【0038】
図2に戻って説明を続ける。アプリ制御部11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、アプリがRAM(Random Access Memory)を作業領域として実行されることにより実現される。また、アプリ制御部11は、例えば、ASIC(Application Specific Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0039】
アプリ制御部11は、表示制御部12と、検出部13と、受信部14と、出力部15とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、アプリ制御部11の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、アプリ制御部11が有する各処理部の接続関係は、
図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0040】
なお、アプリ制御部11は、広告配信端末5にインストールされているアプリケーションによって実行制御される。
【0041】
表示制御部12は、入力部7によって受け付けられた各種操作に応じて、情報出力部8に各種情報の表示制御を行う。また、表示制御部12は、例えば、ユーザ情報を入力するためのアプリ専用の入力画面から入力されたユーザ情報を図示しない記憶部へ格納する。
【0042】
検出部13は、広告配信端末5が有する各種機能に基づき、広告配信端末5のユーザの行動傾向を検出する。各種機能とは、例えば、GPSを用いた位置特定機能や、電子マネーによる決済機能や、カメラを用いた二次元コード(QRコード(登録商標))読取機能、目覚ましタイマー等である。また、検出部13は、広告配信端末5のブラウザにより閲覧されたウェブページの閲覧履歴、買物履歴、通話履歴(内容)に基づき、行動情報を検出してもよい。また、検出部13は、広告配信端末5のユーザによって、アドレス帳等に事前に登録された情報に基づいて、行動情報を検出してもよいし、各種ログを取得することにより、行動情報を検出してもよい。また、検出部13は、広告配信端末5のような端末装置に現在付されているセンサのみならず、将来付される任意のセンサを用いて、行動履歴を検出することができる。
【0043】
そして、検出部13は、検出した行動傾向を行動傾向記憶部10に格納する。検出部13は、
図3に示すように、「いつも優柔不断」といったユーザの性格に基づく行動傾向、「繁華街をうろうろする傾向がある」といった習慣に基づく行動傾向、「化粧品を頻繁に買う」といった趣味嗜好に基づく行動傾向というように、ユーザの行動傾向を様々なカテゴリ別に複数検出されてよい。
【0044】
例えば、性格に基づく行動傾向であれば、検出部13は、GPSにより測定されたユーザの歩行速度に基づいて検出することが考えられる(速ければ「せっかち」等)。また、習慣に基づく行動傾向であれば、検出部13は、タイマーに基づいて検出することが考えられる(毎日、早起きする傾向がある等)。また、趣味嗜好に基づく行動傾向であれば、検出部13は、ウェブページ閲覧履歴、買物履歴に基づき検出することが考えられる(毎晩、車に関する調べ物をする等)。なお、これらは一例であり、検出部13は、例えば、性格に基づく行動傾向を必ずしもGPSを利用して検出する必要はない。すなわち、検出部13は、上述した各種機能等から得られた情報に基づき、総合的に判断することによって、行動傾向を検出するものであってよい。
【0045】
受信部14は、広告配信装置200によって送信された広告IDを受信する。また、出力部15は、受信部14から広告IDを受け付けた場合に、かかる広告IDと自身のユーザIDとを組み込んだ音響信号を出力する。なお、受信部14は、広告配信装置200から広告データそのものを受信した場合には、かかる広告データを組み込んだ音響信号を出力してもよい。
【0046】
〔2−2.広告入札装置の構成〕
次に、
図4を用いて、実施形態にかかる広告入札装置100について説明する。
図4は、実施形態にかかる広告入札装置100の構成例を示す図である。
図4に示すように、広告入札装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0047】
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続される。
【0048】
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図4に示すように、記憶部120は、行動傾向記憶部121と、入札情報記憶部122とを有する。
【0049】
行動傾向記憶部121は、広告配信端末5のユーザに関する各種行動傾向を記憶する。ここで、
図5に、実施形態にかかる行動傾向記憶部121の一例を示す。
図5に示した例では、行動傾向記憶部121は、「ユーザID」、「行動傾向」といった項目を有する。具体的には、行動傾向記憶部121は、広告入札装置100の取得部131によって各地の広告配信端末5から取得された行動傾向を、各広告配信端末5のユーザIDに対応付けて記憶する。
【0050】
すなわち、
図5では、広告入札装置100は、ユーザID「U01」によって識別される広告配信端末5からは、「いつも優柔不断、繁華街をうろうろする傾向がある、頻繁に化粧品を買う」といった行動傾向を取得した例を示す。
【0051】
入札情報記憶部122は、入札情報を記憶する。具体的には、入札情報記憶部122は、広告主端末20から入札として受け付けた広告配信端末5のユーザまたは広告配信端末5に関する条件を示す条件情報を記憶する。広告配信端末5のユーザまたは広告配信端末5に関する条件を示す条件情報とは、すなわち、広告主によって選定される広告配信に関する配信条件である。ここで、
図6に、実施形態にかかる入札情報記憶部122の一例を示す。
図6に示した例では、入札情報記憶部122は、広告IDに、「所在地(配信場所)」と「行動傾向」とを対応付けて記憶する。なお、実施形態では、広告入札装置100は、広告配信端末5のユーザまたは広告配信端末5に関する条件を示す条件情報のうち、広告配信端末5のユーザに関する条件を示す条件情報を受け付ける場合について説明する。
【0052】
「広告ID」は、入札情報及び広告情報を識別するための識別情報を示す。「所在地」は、広告配信端末5のユーザの所在地であり、広告主によって広告の配信条件として選定される配信場所の条件に対応する。「行動傾向の条件」は、広告配信端末5のユーザに基づく行動傾向のうち、広告主によって配信条件として選定される行動傾向の条件である。
【0053】
すなわち、
図6では、広告ID「C01」に対応する広告主は、「渋谷」に所在し、かつ、行動傾向に関するユーザ情報として、「いつも優柔不断、繁華街をうろうろする傾向がある、頻繁に化粧品を買う」を有する広告配信端末5に、自身の広告を出力させるように、広告入札装置100に対して指定していることを示す。
【0054】
図4に戻って説明を続ける。制御部130は、例えば、CPUやMPU等によって、広告入札装置100の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(広告入札プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0055】
図4に示すように、制御部130は、取得部131と、入札受付部132と、特定部133と、出力制御部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図4に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0056】
取得部131は、広告配信端末5から行動傾向を取得する。具体的には、取得部131は、広告配信端末5の行動傾向記憶部10に記憶されている行動傾向を取得する。例えば、取得部131が、広告配信端末5に対して問い合わせることで取得してもよいし、広告配信端末5から定期的に送信されてもよい。そして、取得部131は、取得した行動傾向を行動傾向記憶部121に格納する。
【0057】
なお、行動傾向は、広告配信端末5の検出部13によって検出される例を示したが、広告入札装置100によって検出されてもよい。この場合、広告入札装置100は、広告配信端末5からGPS等の各種機能のログを取得し、そのログ情報に基づいて、行動傾向を検出してもよい。また、広告入札装置100は、広告配信端末5に記憶されるユーザ情報や各種履歴を取得することで、行動傾向を検出してもよい。また、広告入札装置100は、取得したログ情報やユーザ情報等に基づいて、総合的に判断することによって、行動傾向を検出してもよい。
【0058】
入札受付部132は、広告主端末20から入札として、広告配信端末5のユーザまたは広告配信端末5に関する条件を示す条件情報を受け付け、受け付けた条件情報を入札情報記憶部122に格納する。上述したように、広告配信端末5のユーザまたは広告配信端末5に関する条件とは、広告主によって設定される広告配信に関する配信条件である。
【0059】
まず、入札受付部132は、行動傾向記憶部121から行動情報を取得し、広告主端末20に提示する。ここでは、入札受付部132は、
図5に示すように、行動傾向記憶部121に記憶される各広告配信端末5の行動情報をそのまま提示する例を示す。このとき、入札受付部132は、広告主に対して、行動情報を広告配信端末5毎に選択できるようにする。また、入札受付部132は、配信場所となる広告配信端末5のユーザの所在地に関して、例えば、その一覧を提示することにより、広告主に選択させる。なお、ここで提示される所在地一覧は、リアルタイム情報とすることで、広告主の関心をより高めることができる。
【0060】
また、入札受付部132は、入札情報として、広告データ等を含む広告情報や、広告配信端末5のユーザに対する報酬の条件である報酬情報も広告主から受け付ける。そして、入札受付部132は、受け付けた広告情報と報酬情報とを広告配信装置200へ送信する。なお、広告情報は、配信情報と読み替えることができるものとする。
【0061】
特定部133は、入札受付部132によって受け付けられた条件情報を満たす広告配信端末5のユーザまたは広告配信端末5を特定する。具体的には、特定部133は、広告配信端末5のユーザの所在地及び行動傾向と、広告主端末20から受け付けた条件情報とのマッチングを行うことにより、かかる条件情報を満たすユーザの広告配信端末5を広告配信許可端末として特定する。
【0062】
まず、特定部133は、各地の広告配信端末5からその位置情報、すなわち、各広告配信端末5のユーザの所在地を取得する。そして、特定部133は、取得した所在地と、行動傾向記憶部121に記憶される行動傾向とを、その広告配信端末5のユーザIDに対応付ける。そして、特定部133は、ユーザID毎にまとめた所在地及び行動傾向と、入札情報記憶部122に記憶される条件情報(所在地及び行動傾向の条件)とのマッチングを行う。そして、特定部133は、かかる条件情報を満たすユーザの広告配信端末5を広告配信許可端末として特定する。
【0063】
ここで、上述した特定部133によるマッチングについて、
図5及び
図6を用いて説明する。例えば、特定部133は、ユーザID「U01」によって識別される広告配信端末5において、そのユーザの所在地として「渋谷」を取得したとする。ここで、特定部133は、
図5に示す行動傾向記憶部121を用いて、「ユーザID:U01、所在地:渋谷、行動情報:いつも優柔不断、繁華街をうろうろする傾向がある、頻繁に化粧品を買う」を確定する。また、特定部133は、同様の処理を広告配信端末5毎に行う。
【0064】
続いて、特定部133は、ユーザID毎にまとめた所在地及び行動傾向と、入札情報記憶部122に記憶される所在地(配信場所)及び行動傾向の条件とのマッチングを行う。ここで、
図6によると、「ユーザID:U01、所在地:渋谷、行動情報:いつも優柔不断、繁華街をうろうろする傾向がある、頻繁に化粧品を買う」と、「広告ID:C01、所在地:渋谷、行動情報:いつも優柔不断、繁華街をうろうろする傾向がある、頻繁に化粧品を買う」が一致する。よって、特定部133は、広告ID「C01」によって識別される条件情報を、ユーザID「U01」によって識別される広告配信端末5(以下、端末「U01」と表記する場合がある)が満たすことから、端末「U01」を広告配信許可端末として特定する。
【0065】
図4に戻って説明を続ける。出力制御部134は、特定部133によって特定された広告配信端末5を制御し、他の端末装置に対して、かかる条件情報に対応する広告情報に関する情報を配信させるよう制御する制御部である。具体的には、出力制御部134は、特定部133によって広告配信許可端末として特定された広告配信端末5に対応する条件情報の広告IDと、かかる広告配信端末5のユーザIDとを対応付けて広告配信装置200へ送信する。
【0066】
上述したように、決定部133によって、広告ID「C01」の条件情報を満たす広告配信端末5が端末「U01」であると特定された例について説明すると、出力制御部134は、識別子である「C01」と「U01」とを広告配信装置200へ送信する。
【0067】
〔2−3.広告配信装置の構成〕
次に、
図7を用いて、実施形態にかかる広告配信装置200について説明する。
図7は、実施形態にかかる広告配信装置200の構成例を示す図である。
図7に示すように、広告配信装置200は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを有する。
【0068】
通信部210は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部210は、ネットワークと有線または無線で接続される。
【0069】
記憶部220は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図7に示すように、記憶部220は、広告情報記憶部221と、配信実績記憶部222とを有する。
【0070】
広告情報記憶部221は、広告に関する各種情報を記憶する。具体的には、広告情報記憶部221は、広告配信装置200の受信部231が広告入札装置100から受け付けた広告情報を記憶する。ここで、
図8に、実施形態にかかる広告情報記憶部221の一例を示す。
図8に示した例では、広告情報記憶部221は、「広告ID」、「配信ターゲット」、「広告データ」、「報酬情報」といった項目を有する。
【0071】
「広告ID」は、入札情報及び広告情報を識別するための識別情報を示す。「配信ターゲット」は、各広告情報の配信対象となるユーザのユーザ属性を示す。「広告データ」は、広告受信端末40によってプッシュ通知される広告に関するデータであり、例えば、テキストデータやURL等の各種データが含まれる。「報酬情報」は、広告受信端末40に広告データが表示された回数において、1回あたりの報酬量を示す。
【0072】
すなわち、
図8では、広告ID「C01」に対応する広告主は、ユーザ属性「女性」を有する広告受信端末40に、「A百貨店、本日、レディースデイ!」といったプッシュ通知を行わせるよう指定していることを示す。また、広告ID「C01」に対応する広告主は、かかるプッシュ通知が広告受信端末40に一回表示される毎に、対応する広告配信端末5のユーザに10ポイント与えることを示す。
【0073】
配信実績記憶部222は、各広告配信端末5によって出力された広告情報が、広告受信端末40によってプッシュ表示された回数を、広告毎に記憶する。ここで、
図9に、実施形態にかかる配信実績記憶部222の一例を示す。
図9に示した例では、配信実績記憶部222は、「ユーザID」、「広告ID」、「出力日時」、「表示回数」といった項目を有する。つまり、配信実績記憶部222は、各広告配信端末5のユーザIDに、広告IDと、出力日時と、表示回数とを対応付けて記憶する。
【0074】
「ユーザID」は、広告入札装置100の特定部133によって、広告配信許可端末として特定された広告配信端末5またはそのユーザを識別するための識別情報を示す。「広告ID」は、かかる広告配信端末5に対応する入札情報及び広告情報を識別するための識別情報を示す。「出力日時」は、広告配信端末5によって広告情報が出力された時間を示す。「表示回数」は、広告情報が表示された回数を示す。
【0075】
すなわち、
図9では、所定の時間において、ユーザID「U01」によって識別される広告配信端末5から出力された広告情報「C01」は、広告受信端末40に10回プッシュ表示されたことを示す。なお、ここでの表示回数は、各広告受信端末40毎に表示された回数の合計回数である。例えば、広告配信端末5周辺に広告受信端末40が2個存在していたとし、所定の時間に広告受信端末40それぞれが1回プッシュ表示したとすると、表示回数は2回となる。また、例えば、同日において時間経過後、かかる広告受信端末40それぞれが1回プッシュ表示したとすると、その日の表示回数は4回となる。
【0076】
図7に戻って説明を続ける。制御部230は、例えば、CPUやMPU等によって、広告入札装置100の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(広告配信プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部230は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0077】
図7に示すように、制御部230は、受信部231と、送信部232と、算定部233とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部230の内部構成は、
図7に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部230が有する各処理部の接続関係は、
図7に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0078】
受信部231は、広告入札装置100の入札受付部132から送信される広告情報を受信する。そして、受信部231は、受信した広告情報を広告情報記憶部221に格納する。また、受信部231は、広告入札装置100の出力制御部134から送信される広告ID及びユーザIDを受信する。そして、受信部231は、受信したユーザIDに広告IDを対応付けて配信実績記憶部222に格納する。また、受信部231は、受信した広告IDを送信部232に渡す。
【0079】
送信部232は、受信部231から受け付けた広告IDを、かかる広告IDに対応するユーザIDによって識別される広告配信端末5に送信する。なお、送信部232は、広告IDではなく広告IDに対応する広告データそのものを送信してもよい。
【0080】
算定部233は、所定の報酬を算定する。具体的には、算定部233は、広告入札装置100の入札受付部132によって受け付けられた報酬情報に基づいて、広告配信端末5のユーザに対する報酬を算定する。さらに具体的には、算定部233は、特定部によって特定された広告配信端末5による広告情報の出力(配信)回数、または、出力された広告情報を受信した広告受信端末40の台数、または、かかる広告受信端末40のユーザが視聴した回数の何れかに基づいて、報酬を算定する。ここでは、算定部233は、広告配信端末5によって出力された広告情報を受信した広告受信端末40の台数、すなわち、広告配信端末5によって出力された広告情報が、広告受信端末40によってプッシュ表示された回数に基づいて、報酬を算定する例について説明する。
【0081】
ここで、かかる算定処理を説明するために、まず
図2を用いて、前提となる処理について説明する。
図2で示したように、広告配信端末5の出力部15は、広告配信装置200の送信部232によって送信された広告IDと自身のユーザIDとを組み込んだ音響信号を出力する。そして、広告受信端末40は、かかる音響信号を受信した場合に、音響信号に組み込まれた広告IDと広告配信端末5のユーザIDとを特定する。そして、広告受信端末40は、特定した広告IDに対応する広告情報を広告配信装置200から取得するために、その広告IDを広告配信装置200へ送信する。
【0082】
このとき、算定部233は、広告受信端末40から広告IDと共に、広告配信端末5のユーザIDも取得する。そして、算定部233は、
図9に示す配信実績記憶部222において、取得したユーザIDと広告IDに対応する表示回数欄に表示回数を乗算してゆく。そして、算定部233は、表示回数と、広告情報記憶部221に記憶される報酬情報のうち対応する広告IDの報酬情報とに基づいて、報酬を算定する。そして、算定部233は、算定結果に基づく報酬を、対応するユーザIDによって識別される広告配信端末5へ送信する。
【0083】
〔2−4.広告受信端末の構成〕
次に、
図10を用いて、実施形態にかかる広告受信端末40について説明する。
図10は、実施形態にかかる広告受信端末40の構成例を示す図である。
図10に示すように、広告受信端末40は、通信部41と、入力部42と、出力部43と、アプリ制御部44とを有する。
【0084】
通信部41は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部41は、ネットワークと有線または無線で接続される。
【0085】
入力部42は、ユーザから各種操作を受け付ける入力装置である。例えば、入力部42は、キーボードやマウスや操作キー等によって実現される。出力部43は、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、出力部43は、液晶ディスプレイ等によって実現される。なお、広告受信端末40にタッチパネルが採用される場合には、入力部42と出力部43とは一体化される。
【0086】
アプリ制御部44は、例えば、CPUやMPU等によって、アプリがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、アプリ制御部44は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0087】
アプリ制御部44は、表示制御部45と、受信部46と、取得部47と、判定部48とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、アプリ制御部44の内部構成は、
図10に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、アプリ制御部44が有する各処理部の接続関係は、
図10に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0088】
なお、アプリ制御部44は、広告配信端末5にインストールされているアプリケーションによって実行制御される。
【0089】
表示制御部45は、入力部42によって受け付けられた各種操作に応じて、出力部43に各種情報の表示制御を行う。また、表示制御部45は、例えば、ユーザ情報を入力するためのアプリ専用の入力画面から入力されたユーザ情報を図示しない記憶部へ格納する。
【0090】
受信部46は、広告入札装置100によって広告配信許可端末として特定された広告配信端末5から出力された音響信号を受信する。そして、受信部46は、受信した音響信号に組み込まれた広告IDと広告配信端末5のユーザIDとを特定し、取得部47へ渡す。
【0091】
取得部47は、受信部46から広告IDとユーザIDとを受け付けた場合に、かかる広告IDに対応する広告情報を広告配信装置200から取得する。具体的には、取得部47は、広告要求として、特定した広告IDを広告配信装置200へ送信する。これに対して、広告配信装置200は、受信した広告IDに対応する広告情報を、広告情報記憶部221から取得し、広告受信端末40へ送信する。
【0092】
こうして、取得部47は、広告配信装置200から取得した広告情報に含まれる広告データをプッシュ通知する。なお、このとき判定部48によりプッシュ通知するか否かを判定されてもよい。この点について説明する。
【0093】
図8に示すように、広告主は、配信ターゲットを設定することで、広告受信端末40のユーザがその配信ターゲットを満たす場合に、自身の広告データをプッシュ通知するよう指定してもよい。例えば、取得部47は、広告ID「C01」に対応する広告情報を広告配信装置200から取得したとする。このとき、判定部48は、図示しない記憶部に記憶されているユーザ情報と、取得した広告情報に含まれる配信ターゲットとのマッチングを行う。例えば、広告受信端末40にユーザ属性として「女性」が登録されている場合、判定部48は、ユーザ属性が配信ターゲットを満たすことからプッシュ通知許可判定を下す。これにより、取得部47は、プッシュ通知を行う。
【0094】
〔3−1.広告入札処理フロー〕
次に、
図11を用いて、実施形態にかかる広告入札装置100による広告入札処理について説明する。
図11は、実施形態にかかる広告入札装置100による広告入札処理手順を示すシーケンス図である。
【0095】
図11に示すように、まず広告配信端末5は、所定のタイミングで内蔵されている各種機能(GPS等)を利用してユーザの行動傾向を検出する(ステップS101)。ここで、広告入札装置100は、広告配信端末5によって検出された行動傾向を取得する(ステップS102)。そして、広告入札装置100は、広告配信端末5のユーザの所在地及び広告配信端末5から取得した行動傾向を広告主端末20に提示することにより(ステップS103)、広告配信端末5のユーザの所在地の条件と、広告配信端末5のユーザの行動傾向の条件といった条件情報を含む入札情報を広告主端末20から受け付ける(ステップS104)。
【0096】
〔3−2.広告配信処理フロー〕
続いて、
図12を用いて、実施形態にかかる広告入札装置100及び広告配信装置200による広告配信処理について説明する。
図12は、実施形態にかかる広告入札装置100及び広告配信装置200による広告配信処理手順を示すシーケンス図である。
【0097】
図12に示すように、まず広告入札装置100は、広告配信端末5のユーザの所在地を取得する(ステップS201)。そして、広告入札装置100は、取得した広告配信端末5のユーザの所在地及び行動傾向と、広告主端末20から受け付けた条件情報とのマッチングを行うことにより(ステップS202)、かかる条件情報を満たす広告配信端末5を広告配信許可端末として特定する。そして、広告入札装置100は、特定した広告配信端末5に対応する条件情報及び広告情報を識別する広告IDと、特定したユーザや広告配信端末5を識別するユーザIDとを対応付けて広告配信装置200へ送信する(ステップS203)。
【0098】
広告配信装置200は、広告入札装置100から受信した広告IDを、広告入札装置100から受信したユーザIDに対応する広告配信端末5に送信する(ステップS204)。そして、広告配信端末5は、受信した広告IDと自身のユーザIDとを組み込んだ音響信号を出力する(ステップS205)。
【0099】
広告配信端末5から所定の範囲内にある広告受信端末40は、かかる音響信号を受信した場合に、音響信号に含まれる広告IDを特定し(ステップS206)、特定した広告IDに対応する広告データを広告配信装置200から取得する(ステップS207)。そして、広告受信端末40は、取得した広告データをプッシュ通知する(ステップS208)。
【0100】
また、広告配信装置200は、広告受信端末40から広告配信端末5のユーザIDと、広告IDを取得することによって(ステップS209)、ユーザIDに対して、広告受信端末40に表示された広告情報の回数を広告ID毎にカウントする(ステップS210)。そして、広告配信装置200は、表示回数に応じた報酬を広告配信端末5に与える(ステップS211)。
【0101】
〔4.変形例〕
上述した実施例にかかる広告入札装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、広告入札装置100の他の実施例について説明する。
【0102】
〔4−1.位置関係に基づく出力〕
上述してきた広告入札装置100の出力制御部134は、特定部133によって広告配信許可端末として特定された広告配信端末5と、広告受信端末40との位置関係の変動態様に基づいて、異なる広告情報を出力させるよう制御してもよい。
【0103】
具体的には、出力制御部134は、広告配信端末5のユーザに近付くユーザと、遠ざかるユーザとで異なる広告情報を出力させるよう制御する。この場合、例えば、決定部133は、広告配信許可端末として特定した広告配信端末5のユーザ所在地と、かかる広告配信端末5から所定の範囲内に所在する広告受信端末40のユーザの所在地との位置関係の推移を測定することで、近づくユーザと遠ざかるユーザを判定する。また、このとき広告入札装置100は、各広告受信端末40の端末IDを取得する。なお、このような位置関係の推移測定は、決定部133以外の他の部位によって行われてもよい。
【0104】
そして、出力制御部134は、出力制御として、広告配信装置200に対して、特定部133によって広告配信許可端末として特定された広告配信端末5に対応する条件情報の広告IDと、かかる広告配信端末5のユーザIDとを送信すると共に、位置関係を判定した各広告受信端末40の端末IDも送信する。そして、広告配信装置200は、広告配信端末5に受信した広告IDを送信すると共に、受信した各広告受信端末40の端末IDも送信する。
【0105】
そして、広告配信端末5は、例えば、異なる複数の広告IDを受け付けていれば、音響信号を出力する際に、各端末IDに異なる広告IDを出力する。
【0106】
このように、広告入札装置100は、広告配信端末5のユーザと広告受信端末40のユーザとの位置関係に応じて広告情報を出し分ける。これにより、広告入札装置100は、一度に複数の広告を出力することができるため、より広告効率を高めることができる。
【0107】
〔4−2.距離関係に基づく出力〕
上述してきた広告入札装置100の出力制御部134は、特定部133によって広告配信許可端末として特定された広告配信端末5と、広告受信端末40との距離関係に基づいて、異なる広告情報を出力させるよう制御してもよい。
【0108】
基本的な処理は、上記位置関係に基づく出力に準ずる。つまり、決定部133は、広告配信許可端末として特定した広告配信端末5のユーザ所在地と、かかる広告配信端末5から所定の範囲内に所在する広告受信端末40のユーザの所在地との距離を測定する。また、このとき広告入札装置100は、各広告受信端末40の端末IDを取得する。そして、出力制御部134は、決定部133によって測定された距離に基づいて、異なる広告情報を出力するよう制御する。例えば、出力制御部134は、広告配信端末5のユーザと1メートル離れているユーザの端末装置にはY社の広告情報を出力するよう制御し、2メートル離れているユーザの端末装置にはK社の広告情報を出力するよう制御する。また、他の例では、広告配信端末5は、広告受信端末40が所定の距離よりも近い場合には、所定のクーポンを配信し、広告受信端末40が所定の距離よりも離れている場合は、広告配信端末5に近づくとクーポンが配信される旨のプッシュ通知を配信してもよい。
【0109】
また、広告配信端末5は、広告受信端末40が遠ざかっているか近づいているかに応じて、配信する情報を出しわけてもよい。例えば、広告配信端末5は、広告受信端末40が近づいている場合には、Y社の広告情報を出力し、広告受信端末40が遠ざかっている場合は、K社の広告情報を出力してもよい。
【0110】
〔4−3.行動傾向提示〕
上述してきた広告入札装置100の入札受付部132は、行動傾向記憶部121に記憶される各広告配信端末5の行動情報をそのまま提示する例を示した。しかし、入札受付部132は、行動傾向を様々なカテゴリに分類し、各カテゴリ毎に行動傾向を選択可能とすることで、広告主に対して条件情報をより設定し易くしてもよい。
【0111】
具体的には、入札受付部132は、例えば、性格に関する行動傾向、生活・習慣に関する行動傾向、趣味・嗜好に関する行動傾向といったカテゴリを設定し、それぞれのカテゴリ中から具体的な行動傾向を選択させる。
【0112】
入札受付部132は、性格に関する行動傾向からは、例えば、「優柔不断、せっかち、落ち着いている」といった行動傾向を選択できるようにする。また、生活・習慣に関する行動傾向からは、例えば、「AA線を利用している、毎日運動する、コンビニによく行く」といった行動傾向を選択できるようにする。また、趣味・嗜好に関する行動傾向からは、例えば、「ドライブすることが多い、頻繁に洋服を買う、毎日ソーシャルゲームしている」といった行動傾向を選択できるようにする。このように、入札受付部132は、各カテゴリ別に様々な行動傾向を選択可能にする。
【0113】
なお、ここで提示される行動傾向は、広告入札装置100によって予め作成された広告主端末20への提示用の行動傾向であってよい。つまり、広告入札装置100は、各地の広告配信端末5から行動傾向を取得することにより、代表的な行動傾向を予め検討しておく。例えば、「頻繁に洋服を買う」といった行動傾向が所定数以上取得できた場合には、かかる行動傾向を提示用の行動傾向として設定する。また、「毎日ジョギングする」、「週末は野球をする」といったように、所定の分野に関するピンポイントな行動傾向が多数取得できた場合には、「頻繁に運動する」といった概念的な提示用の行動傾向を設定してもよい。
【0114】
こうして、広告入札装置100は、予め設定した各行動傾向別に対応する広告配信端末5を分類して記憶してゆく。例えば、取得部131は、各地の広告配信端末5から行動傾向を取得した際に、上記設定した提示用行動傾向に当てはまる行動傾向を有する広告配信端末5のユーザIDを割り当ててゆく。
【0115】
これにより、特定部133は、提示用行動傾向のうち広告主に選択された行動傾向に対応する広告配信端末5が、さらに、広告主により選択された所在地も満たしていれば、かかる広告配信端末5を広告配信許可端末として特定する。
【0116】
〔4−4.移動予定に基づく入札と配信〕
上記実施形態では、広告入札装置100は、広告配信端末5から取得した行動傾向及び配信場所となる広告配信端末5のユーザの所在地を提示することにより、広告主から入札を受け付ける例を示した。しかし、広告入札装置100は、条件情報として所在地若しくは時刻の条件のうち少なくとも何れか一方を満たすユーザまたは広告配信端末5を特定してもよい。例えば、広告入札装置100は、広告配信端末5のユーザに移動予定を登録させ、登録された移動予定を提示することにより、広告主からかかる条件情報の入札を受け付ける。そして、広告入札装置100は、受け付けた入札情報に基づいて、広告配信に関する出力制御を行う。この点について
図13を用いて説明する。
図13は、変形例にかかる配信処理の一例を示す図である。
【0117】
最初に、入札に関する処理について説明する。
図13に示すように、広告配信端末5のユーザは、広告入札装置100に移動予定を登録する(ステップS31)。登録作業は、例えば、所定のアプリを用いて行われてもよいし、SNS(Social Networking Service)を用いて行われてもよい。
【0118】
ここでは、広告入札装置100は、広告配信端末5のユーザによって、以下のような行動予定を含む登録情報を受け付けたとする。具体的には、「移動日:2014年8月14日、移動予定:恵比寿(10:00〜11:00)−原宿(11:15〜12:15)−代々木(12:30〜13:30)、性別年齢:男(22)」といった登録情報である。
【0119】
そして、広告入札装置100は、広告配信端末5から受け付けた移動予定に関する登録情報を提示することにより(ステップS32)、移動予定に含まれる場所及び時刻への入札を広告主端末20から受け付ける(ステップS33)。場所は、広告配信端末5のユーザの立ち寄り予定場所である。時刻は、広告配信端末5のユーザの立ち寄り予定場所での滞在時刻である。例えば、広告入札装置100は、広告主端末20から「場所:恵比寿、時刻:10:30〜10:45」といった配信条件で入札を受け付けたとする。
【0120】
なお、広告入札装置100は、入札により広告情報(音声データやプッシュ情報等を含む)も広告主端末20から受け付け、受け付けた広告情報は広告配信装置200へ送信する。
【0121】
次に、広告配信に関する処理について説明する。広告入札装置100は、広告配信端末5に広告主端末20から受け付けた広告情報を出力させるための出力制御を行う。具体的には、広告入札装置100は、広告主端末20から受け付けた配信条件及びその識別IDとを広告配信装置200へ送信する(ステップS34)。具体的には、広告入札装置100は、広告主端末20から受け付けた配信条件「場所:恵比寿、時刻:10:30〜10:45」を識別IDと共に送信する。
【0122】
広告配信装置200は、広告入札装置100から受信した配信条件と識別IDとを対応付けて所定の記憶部に格納しておく(ステップS35)。そして、広告配信装置200は、配信条件に含まれる時刻において、広告配信端末5のユーザの所在地を取得する(ステップS36)。ここで、広告配信装置200は、取得した所在地と、配信条件に含まれる場所とのマッチングを行い、両者が一致すれば、広告配信端末5に対して、かかる配信条件の識別IDを送信する(ステップS37)。具体的には、広告配信装置200は、配信条件「場所:恵比寿、時刻:10:30〜10:45」に基づき、例えば、10:30において、広告配信端末5のユーザの所在地を取得する。ここで、広告配信装置200は、広告配信端末5のユーザが恵比寿に所在している確認が取れた場合には、広告配信端末5へ識別IDを送信する。
【0123】
広告配信端末5は、広告配信装置200から識別IDを受信した場合に、受信した識別IDを組み込んだ音響信号を出力する(ステップS38)。ここで、広告配信端末5から所定の範囲内にある広告受信端末40は、かかる音響信号を受信した場合に、音響信号に含まれる識別IDを特定し、特定した識別IDに対応する広告情報を広告配信装置200から取得する(ステップS39)。そして、広告受信端末40は、受信した広告情報をプッシュ通知する(ステップS40)。
【0124】
上述してきた、移動予定に基づく入札及び配信処理は、広告入札装置100によって全て行われてもよい。つまり、広告入札装置100と広告配信装置200は、一体化されていてもよい。また、位置情報のマッチングは、広告配信端末5によって行われてもよい。この場合は、広告入札装置100または広告配信装置200によって、予め広告配信端末5へ配信条件及び識別IDが送信されている必要がある。
【0125】
また、配信条件通りに広告情報が配信されるためには、広告配信端末5のユーザが、自身が登録した移動予定に基づいた行動を行う必要がある。このために、例えば、広告入札装置100の管理者は、このように移動する広告媒体役となるユーザをアルバイトとして雇う等の工夫を行う。
【0126】
このように、広告入札装置100は、広告配信端末5のユーザによって登録された移動予定を、広告主に提示することにより入札を受け付ける。そして、広告入札装置100は、配信条件に含まれる場所に関する条件及び時刻に関する条件と、移動予定とが一致した場合に、広告を出力するよう制御する。これにより、広告入札装置100は、広告主の望む場所と時間において広告情報を配信することができる。
【0127】
〔4−5.音声出力〕
上述してきた広告入札装置100の出力制御部134は、広告情報に関する情報を非可聴な音響信号に含めて出力させるよう制御する例を示したが、出力制御部134は、可聴な音声を出力させるよう制御してもよい。この場合は、広告入札装置100は、広告主から広告情報に関する音声データを受け付ける。また、
図1を用いて説明すると、ステップS17において、広告配信装置200は、広告IDを広告配信端末5へ送信するのではなく、広告IDに対応する音声データを送信する。そして、広告配信端末5は受信した音声を出力する。
【0128】
このように、広告配信端末5は、音声を出力することにより、周囲の広告受信端末40へコンピュータウイルスを配布してしまう危険性を無くすことができるといったメリットがある。例えば、音響信号やWi−Fi(登録商標)出力の場合、広告配信端末5が何らかのコンピュータウイルスに侵害されていたとすると、広告受信端末40は音響信号と共にコンピュータウイルスを受信してしまう可能性があるが、音声出力の場合、このような危険性が無い。
【0129】
〔4−6.その他の出力〕
上記実施形態において、広告配信端末5は、広告入札装置100の出力制御部134による出力制御に基づいて、非可聴な音響信号や可聴な音声を出力する例を示したが、Wi−Fi、無線LAN、ブルートゥース(登録商標)等、任意の近距離無線通信技術を利用して広告情報に関する情報を出力してもよい。これにより、広告配信端末5から出力された情報は、WiFiアクセスポイントを経由することで、音響信号や音声よりも広範囲に伝達させられる。
【0130】
〔4−7.装置構成〕
上記実施形態では、配信システム1に、広告入札装置100と広告配信装置200とが含まれる例を示したが、広告入札装置100と広告配信装置200とは1個の配信装置として形成されてもよい。具体的には、
図1及び
図12に示した広告配信処理が広告入札装置100によって行われてもよい。この場合、広告入札装置100は、広告配信装置200の広告情報記憶部221と、配信実績記憶222と、算定部233とを、さらに有する。
【0131】
〔4−8.広告効果分析〕
上述してきた実施形態にかかる広告入札装置100は、セールスロジックを検証するために、閲覧効果や誘導効果を算出し、算出結果を広告主にレポートしてもよい。
【0132】
ここで、各効果の算出方法について説明する。例えば、n次配信可能エリア内の人数を「X
n(人)」、n次配信時の受信者数を「Y
n(人)」、n次配信時のクリック者数を「P
n(人)」、公式アプリダウンロード率を「Z(%)」とする。かかる場合、n次配信による閲覧効果を以下の式(1)で算出することができる。
【0133】
n次配信による閲覧効果(PV
n)=Y
n÷(X
n×Z)×100
2(%)…(1)
【0134】
また、かかる場合、n次配信による誘導効果を以下の式(2)で算出することができる。
【0135】
n次配信による誘導効果(CTR
n)=P
n÷(Y
n×Z)×100
2(%)…(2)
【0136】
〔4−9.端末装置に関する条件情報の受付〕
上述してきた実施形態にかかる広告入札装置100は、ユーザの所在地に関する条件や、ユーザの行動傾向に関する条件といったように、ユーザに関する条件情報を受け付ける例を示した。しかし、端末装置に関する条件を示す条件情報を受け付けてもよい。とりわけ、上記実施形態にかかる広告配信端末5は、スマートフォン等ユーザが常に所持している携帯型端末を想定している。このため、ユーザの所在地は、広告配信端末5から取得される位置情報に対応する。しかしながら、広告配信端末5は、ユーザの自宅等にあるデスクトップ型PC等ユーザが常に所持しているわけではない端末装置であってもよい。つまり、広告入札装置100は、ユーザに関する条件情報ではなく、このような端末装置に関する条件情報を受け付けてもよい。具体的には、広告入札装置100は、かかる端末装置の位置情報や位置傾向を広告主に提示することにより、広告主は、かかる端末装置の位置情報に関する条件や位置傾向に関する条件を入札する。なお、位置情報とは、広告入札装置100によってリアルタイムに取得された現在位置であってよい。また、位置傾向とは、広告入札装置100によって定期的に位置情報を取得されることにより、一定期間以上位置する場所であってよい。
【0137】
〔4−10.配信対象〕
上記実施形態では、配信対象を広告情報とした例を示したが、例えば、URLやクーポン等広告情報以外であってもよい。
【0138】
〔4−11.配信スケジュール〕
上記実施形態における配信処理は、配信スケジュールに基づいて行われてもよい。この場合、例えば、広告配信装置200は、予め配信スケジュールを所定の記憶部に記憶しておく。そして、広告配信装置200は、
図1のステップS17に示すように、広告入札装置100から受信した広告IDを広告配信端末5に送信する際に、かかる配信スケジュールも送信する。
【0139】
ここで、上記実施形態では、広告配信端末5は、広告IDの受信をきっかけに音響信号の出力を行う例を示したが、配信スケジュールを共に受け付けることにより、その配信スケジュールに基づいて音響信号を出力する。つまり、広告配信端末5は、広告IDの受信をきっかけに音響信号を出力するのではなく、例えば、内蔵されているタイマーが配信スケジュールとして設定されている時刻に一致した場合に、音響信号を出力する。なお、実施形態において、広告配信端末5が出力するのは音響信号に限られず、例えば、音声であってもよい。この点については、後に詳述もしている。
【0140】
これにより、上記実施形態にかかる広告入札装置100及び広告配信装置200は、例えば、広告配信端末5に対して、通信の悪い地下環境であっても広告情報を出力するよう制御することができる。例えば、広告情報が音声データである場合には、広告配信端末5は、通信環境の良い地点で予め音声データを受け付けてさえいれば、配信スケジュールに基づく時刻に、地下環境に位置していたとしても、既に音声データを受け付けているためそれを出力することができる。
【0141】
ここで、広告配信端末5は、出力する音声データや無線通信データ等の広告情報をあら任意のタイミングで任意のサーバから取得し、予め記憶してもよい。例えば、広告配信端末5は、広告情報を広告入札装置100、広告配信装置200から取得し、取得した広告情報を記憶し、配信スケジュールに基づいて、記憶した広告を出力してもよい。また、他の例では、広告配信端末5は、配信する広告情報のデータが含まれるアプリのダウンロードとインストールを行い、広告配信装置200から通知された広告IDと対応する広告情報を出力してもよい。また、広告配信端末5は、所定のタイミングで、アプリに含まれる広告情報のアップデートを行ってもよい。また、広告配信端末5が広告受信端末40に配信する情報は、上述した例に限定されるものではなく、例えば、広告配信端末5は、広告に関連する画像、動画、テキスト等、任意のコンテンツを配信してもよい。
【0142】
〔4−12.二次配信〕
また、上記実施形態にかかる広告受信端末40は、広告配信端末5から受信した広告IDを用いて広告配信装置200から取得した広告情報をプッシュ通知する例を示した。ここで、広告受信端末40は、広告情報の二次配信を行ってもよい。具体的には、広告受信端末40は、広告配信端末5から受信した広告IDや広告情報を、さらに、他の端末装置に配信するといった二次配信を行ってもよい。また、広告受信端末40は、広告配信端末5と同様に、任意の配信手法を用いて二次配信を行うことができる。例えば、広告配信端末5は、Wi−Fi等の近距離無線通信技術を用いて広告情報を配信し、広告受信端末40は、配信された広告情報を音声や音響信号等で周囲の端末装置に二次配信を行ってもよい。
【0143】
〔4−13.広告IDと対応付けられたリストの存在〕
また、上記実施形態にかかる広告受信端末40は、広告IDと広告に関連するウェブページのURLとが対応付けられたリストを有し、受信した広告IDと対応付けられたURLに対してアクセスを行うことで、広告を表示してもよい。また、上記実施形態にかかる広告受信端末40は、広告IDと広告情報を所定の記憶部から呼び出すためのアドレスやコマンド等が対応付けられたリストを有し、受信した広告IDに対応するアドレスに記録された広告を表示してもよい。これにより、広告受信端末40は、通信できない環境であっても広告情報を取得することが可能となります。
【0144】
〔4−14.プログラム〕
また、上述してきた各実施形態にかかる広告入札装置100及び広告配信装置200は、例えば
図13に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、広告入札装置100を例に挙げて説明する。
図13は、広告入札装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0145】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0146】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網50を介して他の機器へ送信する。
【0147】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0148】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0149】
例えば、コンピュータ1000が実施形態にかかる広告入札装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0150】
〔4−15.その他〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0151】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0152】
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0153】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態にかかる広告入札装置100は、特定部133と、出力制御部134とを有する。特定部133は、広告情報を配信させるユーザまたは端末装置に関する条件情報を満たすユーザまたは端末装置を特定する。出力制御部134は、特定部133によって特定された端末装置を制御し、他の端末装置に対して前記条件情報に対応する配信情報を配信させる。
【0154】
これにより、実施形態にかかる広告入札装置100は、広告主が望む相手に広告が配信され易くすることができるため、広告効果を高めることができる。例えば、広告入札装置100は、広告主の希望に沿う配信先ではなく、広告主の希望に沿う配信先が周囲に存在すると予測される利用者を広告主に提示し、かかる利用者に広告を配信させる2段階のマッチング処理を行う。このため、広告入札装置100は、広告主の希望に沿う配信先を予測するといった煩雑な処理を行わずとも、広告主の希望に沿う配信先に対して、広告を配信することができる。
【0155】
また、実施形態にかかる特定部133は、前記条件情報として受け付けられた行動傾向の条件を満たすユーザを特定する。
【0156】
これにより、実施形態にかかる広告入札装置100は、広告主が望む相手に広告が配信され易くすることができるため、広告効果を高めることができる。
【0157】
また、実施形態にかかる広告入札装置算定部233は、特定部133によって特定されたユーザ、または、特定された端末装置のユーザに対する所定の報酬を算定する。
【0158】
これにより、実施形態にかかる広告入札装置100は、広告情報の配信を行った端末装置のユーザに対して、報酬を与えることができる。
【0159】
また、実施形態にかかる算定部233は、特定部133によって特定されたユーザが使用する端末装置、または、特定された端末装置が配信情報を配信した回数、または、配信情報の配信を受け付けた他の端末装置の台数、または、配信情報の視聴回数の何れかに基づいて、特定部133によって特定されたユーザまたは特定された端末装置を使用するユーザへの報酬を算定する。
【0160】
これにより、実施形態にかかる広告入札装置100は、端末装置のユーザに対して、広告情報をより多くのユーザに配信しようとする動機付けを与えることができる。また、これにより、例えば、端末装置のユーザが様々な場所を移動したとすると、広告入札装置100は、広告効果を高められることになる。
【0161】
また、実施形態にかかる出力制御部134は、特定部133によって特定されたユーザが使用する端末装置、または、特定された端末装置と、当該端末装置が配信情報を配信する他の端末装置との位置関係の変動態様に基づいて、異なる配信情報を出力させるよう制御する。
【0162】
これにより、実施形態にかかる広告入札装置100は、複数の広告を一度に出し分けることができるため、広告効果を高めることができる。
【0163】
また、実施形態にかかる特定部133は、条件情報として受け付けられた所在地若しくは時刻の条件のうち少なくとも何れか一方を満たすユーザまたは端末装置を特定する。
【0164】
これにより、実施形態にかかる広告入札装置100は、広告主が希望する場所において、広告情報を配信することができる。
【0165】
特定部133は、ユーザによって予め決められている移動予定に基づいて、入札受付部132によって受け付けられた条件情報を満たすユーザを特定する。
【0166】
これにより、実施形態にかかる広告入札装置100は、広告主の希望する場所と時間において、広告を配信することができる。また、広告入札装置100は、広告設備への投資も削減することができる。
【0167】
また、実施形態にかかる出力制御部134は、配信情報として、可聴な音声を出力させるよう制御する。
【0168】
これにより、実施形態にかかる広告入札装置100は、特定部133によって特定された端末装置のユーザ周辺の他ユーザに対して、一方的に広告の内容を聞かせることができるため、広告効果を高めることができる。
【0169】
また、実施形態にかかる出力制御部134は、配信情報として、配信対象に関する情報を含む非可聴な音響信号を出力させるよう制御する。
【0170】
これにより、実施形態にかかる広告入札装置100は、ユーザの端末装置に直接広告を提供することができる。
【0171】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0172】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、特定部は、特定手段や特定回路に読み替えることができる。