(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記識別信号受信部は、前記識別信号を定期的に受信し、前記識別信号から前記他の無線通信装置が前記レーダーを検出したかどうかの検出情報を抽出し、前記識別情報と前記検出情報を対応付けた前記一覧を前記一覧記憶部に記憶させ、
前記チャネル変更部は、前記一覧の前記検出情報によって前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第一の実施形態]
本発明の第一の実施の形態について説明する。
【0015】
図1に本実施形態の無線通信装置10の構成例を示す。
【0016】
無線通信装置10は、レーダー検出部11、識別信号受信部12、一覧記憶部13およびチャネル変更部14により構成される。
【0017】
レーダー検出部11は、自身が無線通信で使用中のチャネルのレーダーの電波を検出する部分である。
【0018】
識別信号受信部12は、自身が無線通信で使用中のチャネルを使用する他の無線通信装置から受信した識別信号から他の無線通信装置の識別情報を抽出し、他の無線通信装置の識別情報の一覧を一覧記憶部13に記憶させる部分である。
【0019】
チャネル変更部14は、レーダーの検出の有無と識別情報の一覧とに基づいて使用中のチャネルを異なるチャネへ変更するかどうか決定し、変更をすると決定した場合、使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更する部分である。
【0020】
このように無線通信装置10を構成することによって、レーダーの存在有無をより正確に推定して、チャネル変更するかどうかを決定することが可能になる。
【0021】
次に、
図2に本実施形態の無線通信装置10の動作の例を示す。
【0022】
まず、無線通信装置10のレーダー検出部11は、自身が使用中のチャネルのレーダーの電波を検出する(ステップS101)。
【0023】
また、識別信号受信部12は、自身が使用中のチャネルを使用する他の無線通信装置から受信した識別信号から他の無線通信装置の識別情報を抽出し、他の無線通信装置の識別情報の一覧を一覧記憶部13に記憶させる(ステップS102)。
【0024】
次に、チャネル変更部14は、レーダーの検出の有無と識別情報の一覧とに基づいて使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定し、変更をすると決定した場合、使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更する(ステップS103)。
【0025】
このように無線通信装置10を動作させることによって、レーダーの存在有無をより正確に推定して、チャネル変更するかどうかを決定することが可能になる。
【0026】
以上で説明したように、本発明の第一の実施形態では、レーダーの検出の有無と、自身が使用中のチャネルを使用する他の無線通信装置の識別情報の一覧に基づいてチャネル変更するかどうか決定する。これにより、他の無線通信装置の挙動により、レーダー検出結果が正しいかどうかを推定し、チャネル変更するかどうか決定することが可能になる。そのため、レーダーの存在有無をより正確に推定して、チャネル変更するかどうかを決定することが可能になる。
【0027】
[第二の実施形態]
次に、本発明の第二の実施の形態について説明する。
【0028】
本実施形態は、他の無線通信装置から受信した識別信号からレーダーを検出したかどうかの検出情報を抽出し、検出情報に基づいてチャネル変更するかどうかを決定する形態である。
【0029】
本実施形態の無線通信装置は、レーダーを検出した場合に、その検出結果をそのまま採用してチャネル変更を行うのではなく、他の無線通信装置のレーダー検出情報に基づいてチャネル変更するかどうかを決定する。
【0030】
本実施形態の無線通信装置10の構成例は
図1と同様である。無線通信装置10は、無線LANアクセスポイントに相当する。
【0031】
レーダー検出部11は、無線通信装置10が無線通信で使用中のチャネルのレーダーの電波を検出する部分である。
【0032】
識別信号受信部12は、無線通信装置10が無線通信で使用中のチャネルを使用する他の無線通信装置から識別信号を受信する部分である。識別信号には、識別信号の送信元の無線通信装置の識別情報と、送信元の無線通信装置がレーダーを検出したかどうかの検出情報を含む。識別信号受信部12は、識別信号を受信して識別情報と検出情報を抽出し、識別信号に含まれる識別情報と検出情報とを対応付けた一覧を、一覧記憶部13に記憶させる。
【0033】
図3に識別信号の例を示す。この例は、IEEE802.11のビーコンフレームの例である。BSSID(Basic Service Set Identifier)は無線LANアクセスポイントとその配下の無線LANクライアントから構成されるネットワークの識別子であり、通常は無線LANアクセスポイントのMAC(Media Access Control)アドレスが記載される。そのため、このBSSIDを無線通信装置の識別情報として使用することができる。また、
図3の例のように、ビーコンフレームのVendor Specific領域等に、ビーコンフレームの送信元の無線通信装置のレーダー検出情報を記述することが可能である。このように、ビーコンフレームに送信元の無線通信装置のレーダー検出情報を記述することで、ビーコンフレーム受信先の無線通信装置に定期的にレーダー検出情報を通知することが可能になる。
【0034】
チャネル変更部14は、レーダー検出部11でのレーダーの検出の有無と、一覧記憶部13に記憶された一覧とに基づいてチャネル変更するかどうか決定し、チャネル変更をすると決定した場合、チャネルを変更する。
【0035】
このように無線通信装置10を構成することによって、レーダーの存在有無をより正確に推定して、チャネル変更するかどうかを決定することが可能になる。
【0036】
次に、
図4に本実施形態の無線通信装置10の動作の例を示す。
【0037】
まず、レーダー検出部11は、無線通信装置10が無線通信で使用中のチャネルのレーダーの電波を検出する(ステップS201)。そして、レーダーを検出したとき、識別信号受信部12では、無線通信装置10が無線通信で使用中のチャネルを使用する他の無線通信装置から識別信号を受信する。そして、識別信号から識別情報と検出情報を抽出し、識別情報と検出情報とを対応付けた一覧を、一覧記憶部13に記憶させる(ステップS202)。
【0038】
なお、このとき、定期的に送信される識別信号を所定時間受信して一覧を作成しても良いし、識別信号の送信要求を行って受信した識別信号から一覧を作成しても良い。また、他の無線通信装置が識別信号の検出情報を変更するタイミングやチャネル変更を行うタイミングのずれの影響を抑えるため、所定時間待ってから一覧を更新するようにすると良い。
【0039】
図5に、無線通信装置のレーダー検出状態が
図6の場合の、一覧記憶部13に記憶された一覧の例を示す。
図5(A)はレーダー検出前の一覧の例、
図5(B)はレーダー検出後の一覧の例である。無線通信装置A(MACアドレス00:AA:AA:AA:AA:AA)、無線通信装置B(MACアドレス00:BB:BB:BB:BB:BB)は、識別信号にレーダーの検出情報を含まない無線通信送信である。無線通信装置C(MACアドレス00:CC:CC:CC:CC:CC)、無線通信装置D(MACアドレス00:DD:DD:DD:DD:DD)、無線通信装置E(00:EE:EE:EE:EE:EE)は、レーダーの検出情報を識別信号に含めて送信する無線通信装置である。これらの無線通信装置は、レーダーの電波を検出していないときは検出情報を「検出なし」として、検出したときは検出情報を「検出あり」として、識別信号を送信する。また、検出情報を識別信号に含めて送信する無線通信装置は、本実施形態の無線通信装置10と同様に、他の無線通信装置の挙動に基づいてチャネル変更するかどうか決定する機能を持つものとする。
【0040】
図6において、無線通信装置AからEは、無線通信装置10が無線通信で使用中のチャネルを使用中の無線通信装置である。このうち、無線通信装置B(MACアドレス00:BB:BB:BB:BB:BB)は、レーダーの電波を検出し、チャネル変更を行っている。そのため、
図5(A)の一覧にはMACアドレス00:BB:BB:BB:BB:BBが存在し、
図5(B)では存在しなくなっている。このチャネル変更は、規格により、レーダーの電波を検出してから10秒以内に行うよう定められている。
【0041】
また、
図6において、無線通信装置D、Eはレーダーを検出している。そのため、
図5(B)の一覧では、MACアドレスが00:DD:DD:DD:DD:DD、00:EE:EE:EE:EE:EEの無線通信装置の検出情報が「検出あり」に変化している。無線通信装置D、Eは、レーダー検出後、チャネル変更をするかどうか決定し、チャネル変更すると決定した場合にはチャネル変更を行う。
【0042】
本実施形態では、レーダー検出後に一覧を作成するため、ステップS202において、
図5(B)の一覧が一覧記憶部13に記憶されたとする。
【0043】
次に、チャネル変更部14では、レーダー検出部11の検出結果と一覧記憶部13に記憶された一覧とに基づいてチャネル変更するかどうか決定し、チャネル変更すると決定した場合にチャネルを変更する。本実施形態では、決定方法として、レーダーの存在可能性を計算する方法について説明する。この方法では、まず、レーダーの存在可能性を計算する(ステップS203)。そして、存在可能性に基づいてチャネル変更するかどうか決定し、チャネル変更をすると決定した場合、チャネルを変更する(ステップS204)。
【0044】
レーダーの存在可能性は、たとえば、以下のように計算することが可能である。
【0045】
同じチャネルを使用する無線通信装置の多くでレーダーを検出している場合、レーダー検出部11のレーダー検出は正しく、レーダーが存在する可能性が高いと推定することができる。また、逆に、同じチャネルを使用する無線通信装置の多くでレーダーを検出していない場合は、レーダー検出部11のレーダー検出は誤りであり、レーダーは存在しない可能性が高いと推定することができる。
【0046】
具体的には、式1のように、レーダー検出情報が「検出あり」を示す無線通信装置の各々に対する重み係数maiを合計して存在可能性Paを計算する方法が考えられる。Naはレーダー検出情報がある無線通信装置の識別情報の数を示す。また、aiは各無線通信装置の検出情報を示し、「検出あり」のとき1、「検出なし」のとき0であるものとする。このようにすると、検出情報が「検出あり」を示す無線通信装置の重み係数maiを合計することになり、無線通信装置の多くでレーダーを検出している場合に存在可能性Paを大きくすることができる。逆に、aiを「検出あり」のとき0、「検出なし」のとき1として、非存在可能性を計算することも可能である。
【0047】
そして、計算した存在可能性Paが所定のしきい値(第一のしきい値)以上のとき、多くの無線通信装置でレーダーを検出しているため、使用中のチャネルにレーダーが存在する可能性が高いと推定し、チャネル変更を行うと決定する。また、存在可能性Paが所定のしきい値(第二のしきい値)以下のとき、多くの無線通信装置はレーダーを検出していないため、レーダーは存在しない可能性が高いと推定し、チャネル変更を行わないと決定する。
【0048】
ここで、たとえば、式1において、各無線通信装置の重み係数maiをレーダー検出情報がある無線通信装置の数Naの逆数1/Naにする。すると、存在可能性Paは、レーダー検出情報がある無線通信装置の数に対する、レーダー検出情報が「検出あり」を示す無線通信装置の数の割合を計算することになる。そしてその割合が所定の割合(第一のしきい値)以上、たとえば70%以上であるとき、レーダー検出部11のレーダー検出は正しく、レーダーが存在すると推定し、チャネル変更すると決定することができる。また、その割合が所定の割合(第二のしきい値)以下、たとえば20%以下であるとき、レーダー検出部11のレーダー検出は誤りであり、レーダーは存在しないと推定し、チャネル変更しないと決定することができる。
【0049】
また、これらの第一のしきい値による条件と第二のしきい値による条件を組み合わせてチャネル変更するかどうかを決定することも可能である。
【0050】
図7に上述の2つの条件を組み合わせた場合のチャネル変更決定方法の例を示す。まず、計算した存在可能性が第一のしきい値以上である場合(ステップS301)、チャネル変更すると決定し、チャネルを変更する(ステップS303)。存在可能性が第一のしきい値未満である場合、存在可能性を第二のしきい値を比較する(ステップS302)。そして、存在可能性が第二のしきい値以下のとき、チャネル変更しないと決定する。いずれの条件にも該当しないときは、レーダー検出部11の検出結果を採用して、チャネル変更すると決定し、チャネルを変更する(ステップS303)。なお、いずれの条件にも該当しないときは、チャネル変更しないと決定することも可能である。
【0051】
このように無線通信装置10を動作させることによって、レーダーの存在有無をより正確に推定して、チャネル変更するかどうかを決定することが可能になる。
【0052】
なお、
図8の無線通信装置20のように、無線通信装置10に識別信号を送信する識別信号送信部25を追加し、レーダー検出部11がレーダーの電波を検出したかどうかの検出情報を識別信号に含めて送信するようにすることも可能である。このとき、レーダー検出部11がレーダーを検出したとき検出情報を検出ありとし、チャネルを変更したときや、レーダーが存在しないと推定してチャネル変更しないと決定したときに検出情報を検出なしにすると良い。このように、識別信号送信部25を追加することで、レーダーを検出したことを他の無線通信装置に通知することが可能になる。
【0053】
以上で説明したように、本発明の第二の実施形態では、第一の実施形態と同様に、レーダーの検出の有無と、自身が使用中のチャネルを使用する他の無線通信装置の識別情報の一覧に基づいてチャネル変更するかどうかを決定する。これにより、他の無線通信装置の挙動により、レーダー検出結果が正しいかどうかを推定し、チャネル変更するかどうか決定することが可能になる。そのため、レーダーの存在有無をより正確に推定して、チャネル変更するかどうかを決定することが可能になる。
【0054】
また、レーダーの検出が誤りであると推定してチャネル変更しないと決定することが可能になるため、誤検出による不要なチャネル変更を低減することが可能になる。
【0055】
さらに、他の無線通信装置から受信した識別信号からレーダーの検出情報を抽出することによって、他の無線通信装置の検出情報を容易に得ることが可能になる。
【0056】
[第三の実施形態]
次に、本発明の第三の実施の形態について説明する。
【0057】
本実施形態は、レーダー検出前後の他の無線通信装置の挙動によって、自身のレーダー検出結果が正しいかどうか推定する形態である。
【0058】
本実施形態の無線通信装置は、レーダーを検出した場合に、その検出結果をそのまま採用してチャネル変更を行うのではなく、レーダー検出前後の他の無線通信装置の挙動に基づいてチャネル変更するかどうか決定する。
【0059】
無線通信装置10の構成例は
図1と同様である。また、
図8のように、識別信号送信部25を備えることも可能である。
【0060】
本実施形態の識別信号受信部12では、レーダー検出部11がレーダーの電波を検出したときだけではなく、検出する前にも定期的に識別信号を受信し、一覧を一覧記憶部13に記憶させる。識別信号には、識別信号の送信元の無線通信装置の識別情報を含む。
【0061】
そして、チャネル変更部14は、レーダー検出部11がレーダーの電波を検出したとき、検出前(更新前)の一覧と検出後(更新後)の一覧の更新の内容によってチャネル変更するかどうか決定し、チャネル変更すると決定した場合、チャネルを変更する。
【0062】
このように無線通信装置10を構成することによって、レーダーの存在有無をより正確に推定し、チャネル変更するかどうか決定することが可能になる。
【0063】
次に、
図9に本実施形態の無線通信装置10の動作の例を示す。
【0064】
まず、識別信号受信部12では、他の無線通信装置から定期的に識別信号を受信し、識別信号送信元の無線通信装置の識別情報の一覧を一覧記憶部13に記憶させる(ステップS401)。
【0065】
そして、レーダー検出部11がレーダーの電波を検出した後(ステップS402)、さらに、識別信号を受信して、検出後の識別情報の一覧を一覧記憶部13に記憶させる(ステップS403)。
【0066】
なお、このとき、定期的に送信される識別信号を所定時間受信して一覧を作成しても良いし、識別信号の送信要求を行って受信した識別信号から一覧を作成しても良い。また、他の無線通信装置がチャネル変更を行うタイミングのずれの影響等を抑えるため、レーダー検出後、所定時間待ってから識別信号を受信すると良い。
【0067】
次に、検出前(更新前)の一覧と検出後(更新後)の一覧の更新内容によってレーダーの存在可能性を計算する(ステップS404)。そして、存在可能性に基づいてチャネル変更するかどうか決定し、チャネル変更すると決定した場合、チャネルを変更する(ステップS405)。
【0068】
レーダーの存在可能性は、たとえば、以下のように計算することが可能である。
【0069】
たとえば、
図5および
図6の無線通信装置B(MACアドレス00:BB:BB:BB:BB:BB)のように、レーダー検出前の一覧(
図5(A))に存在し、検出後の一覧(
図5(B))には存在しない無線通信装置があるとする。このような場合に、無線通信装置Bはレーダーを検出してチャネルを変更した結果、無線通信装置10が無線通信を行っているチャネルに存在しなくなったと推定することが可能である。ただし、電源オフや設定変更など、レーダー検出以外が原因である可能性もあるため、この推定の正確性は十分ではない。そのため、この推定は、レーダー検出情報を識別信号に含まない無線通信装置についてのみ行い、レーダー検出情報を識別信号に含む無線通信装置についてはその検出情報を信頼してこの推定は行わないようにすると良い。
【0070】
具体的には、式2のように、レーダー検出前の一覧に存在し、かつ、レーダー検出後の一覧に存在しない無線通信装置の各々に対する重み係数mbiを合計して存在可能性Pbを計算する方法が考えられる。Nbはレーダー検出前の一覧に存在する無線通信装置の識別情報の数を示す。また、biはレーダー検出前の一覧に存在した各無線装置が、検出後の一覧に存在するかどうかを示し、検出後の一覧で消えているとき1、検出後の一覧でも存在するとき0であるものとする。このようにすると、レーダー検出前の一覧に存在し、かつ、レーダー検出後の一覧に存在しない無線通信装置の重み係数mbiを合計することになり、無線通信装置の多くがレーダー検出後に消えている場合に存在可能性Pbを大きくすることができる。逆に、biを検出後の一覧で消えているとき0、検出後の一覧でも存在するとき1として、非存在可能性を計算することも可能である。
【0071】
ここで、たとえば、式2において、各無線通信装置の重み係数mbiをレーダー検出前の一覧に存在する無線通信装置の数Nbの逆数1/Nbにする。なお、ここでの無線通信装置は、レーダー検出情報を送信しない無線通信装置とする。すると、存在可能性Pbは、レーダー検出前の一覧に存在した、レーダー検出情報を送信しない無線通信装置について、レーダー検出後の一覧で存在しなくなっている割合を示すことになる。そして、存在可能性が所定のしきい値以下の場合、レーダーは存在しないと推定されるため、チャネル変更しないと決定する。この推定の正確性は十分ではなく、また、自身はレーダーを検出しているため、この場合の所定のしきい値は、たとえば、0%など、低めに設定すると良い。
【0072】
また、本実施形態の存在可能性計算方法およびチャネル変更決定方法を第二の実施形態の方法と組み合わせることも可能である。たとえば、
図10のように、
図7のステップS302とステップS303の間にステップS304を追加し、第二の実施形態の方法で決定後、本実施形態の方法で決定することなどが考えられる。
【0073】
また、本実施形態と第二の実施形態の方法の組み合わせ方法としては、本実施形態の存在可能性Pbと第二の実施形態の存在可能性Paから新たな存在可能性Pcを計算し、新たな存在可能性Pcに基づいてチャネル変更するか決定するようにしても良い。たとえば、以下の式3のように、存在可能性Pa、Pbそれぞれに重み係数mpa、mpbを乗算した後加算することで存在可能性Pcを計算し、存在可能性Pcがしきい値以上(たとえば0.3以上)のとき、チャネル変更すると決定する方法が考えられる。
【0074】
より具体的には、たとえば、式4のように存在可能性Pcを計算することも可能である。ここでは、存在可能性Pbの信頼性が低いため、Pbに対する重み係数mpbをPaに対する重み係数mpaより小さくしている。
A:レーダー検出後(更新後)の一覧で検出情報が「検出あり」を示す無線通信装置の数
B:レーダー検出後(更新後)の一覧で検出情報がある無線通信装置の数
C:レーダー検出前(更新前)の一覧に存在し、レーダー検出後(更新後)の一覧に存在しない、検出情報がない無線通信装置の数
D:レーダー検出前(更新前)の一覧で検出情報がない無線通信装置の数
【0075】
このように無線通信装置10を動作させることによって、レーダーの存在有無をより正確に推定し、チャネル変更するかどうか決定することが可能になる。
【0076】
以上で説明したように、本発明の第三の実施形態では、第一および第二の実施形態と同様に、レーダーの検出の有無と、自身が使用中のチャネルを使用する他の無線通信装置の識別情報の一覧に基づいてチャネル変更するかどうか決定する。これにより、他の無線通信装置の挙動により、レーダー検出結果が正しいかどうかを推定して、チャネル変更するかどうか決定することが可能になる。そのため、レーダーの存在有無をより正確に推定し、チャネル変更するかどうか決定することが可能になる。
【0077】
また、レーダーの検出が誤りであることを推定してチャネル変更しないと決定することが可能になるため、誤検出による不要なチャネル変更を低減することが可能になる。
【0078】
さらに、本実施形態では、レーダー検出情報を送信しない無線通信装置についてもチャネル変更するかどうかの決定に使用することが可能になる。
【0079】
[第四の実施形態]
次に、本発明の第四の実施の形態について説明する。
【0080】
本実施形態は、第二の実施形態と同様に、他の無線通信装置から受信した識別信号からレーダーを検出したかどうかの検出情報を抽出し、検出情報に基づいてチャネル変更するかどうかを決定する形態である。第二の実施形態の無線通信装置は、自身がレーダーを検出した場合に、その検出が正しいかどうかを推定し、チャネル変更するかどうかを決定した。これに対し、本実施形態の無線通信装置は、自身がレーダーを検出していない場合に、他の無線通信装置のレーダー検出情報に基づいて、レーダーを検出していないことが正しいかどうかを推定し、チャネル変更するかどうかを決定する。
【0081】
無線通信装置10の構成例は
図1と同様である。また、
図8のように、識別信号送信部25を備えることも可能である。
【0082】
レーダー検出部11は、無線通信装置10が無線通信で使用中のチャネルのレーダーの電波を検出する部分である。
【0083】
識別信号受信部12は、無線通信装置10が使用中のチャネルを使用する他の無線通信装置から識別信号を受信する部分である。識別信号には、識別信号の送信元の無線通信装置の識別情報と、送信元の無線通信装置がレーダーを検出したかどうかの検出情報を含む。識別信号受信部12は、識別信号を受信して、受信した識別信号から識別情報と検出情報を抽出し、識別情報と検出情報とを対応付けた一覧を、一覧記憶部13に記憶させる。
【0084】
チャネル変更部14は、レーダー検出部11でのレーダーの検出の有無と、一覧記憶部13に記憶された一覧とに基づいてチャネル変更するかどうか決定し、チャネル変更すると決定した場合にチャネル変更をする部分である。
【0085】
このように無線通信装置10を構成することによってレーダーの存在有無をより正確に推定し、チャネル変更するかどうかを決定することが可能になる。
【0086】
次に、
図11に本実施形態の無線通信装置10の動作の例を示す。
【0087】
まず、識別信号受信部12は、識別信号を定期的に受信し、一覧を一覧記憶部13に記憶させる(ステップS501)。このとき、識別信号送信元の無線通信装置の識別情報とレーダー検出情報を対応つけた一覧を一覧記憶部13に記憶させる。
【0088】
チャネル変更部14は、レーダーを検出していないとき(ステップS501)、一覧の検出情報によってレーダーの存在可能性を計算する(ステップS503)。そして、存在可能性に基づいてチャネル変更するかどうか決定し、チャネル変更をすると決定した場合にチャネルを変更する(ステップS504)。
【0089】
レーダーの存在可能性は、以下のように計算することが可能である。
【0090】
たとえば、レーダー検出部11はレーダーを検出していないが、レーダー検出情報が「検出あり」を示す無線通信装置が増加したとき、レーダーが存在すると推定することが可能である。このようにすると、レーダー検出部11が何らかの要因でレーダーを検出できていない場合でも、他の無線通信装置のレーダー検出情報から、レーダーが存在すると推定することが可能になる。
【0091】
そのため、レーダー検出情報が「検出あり」を示す無線通信装置が多くなると存在可能性が増えるような式、たとえば、第二の実施形態の式1で存在可能性Paを計算する方法が考えられる。
【0092】
そして、計算した存在可能性Paが所定のしきい値(第一のしきい値)以上のとき、多くの無線通信装置でレーダーを検出しているため、使用中のチャネルにレーダーが存在する可能性が高いと推定し、チャネル変更を行うと決定する。
【0093】
ここで、たとえば、式1において、各無線通信装置の重み係数maiをレーダー検出情報がある無線通信装置の数Naの逆数1/Naにする。すると、存在可能性Paは、レーダー検出情報がある無線通信装置の数に対する、レーダー検出情報が「検出あり」を示す無線通信装置の数の割合となる。そして、所定のしきい値(第一のしきい値)以上、たとえば70%以上のとき、チャネル変更すると決定することが考えられる。このとき、本実施形態の第一のしきい値は、第二の実施形態の第一のしきい値と異なる値を設定しても良い。
【0094】
なお、本実施形態のチャネル変更決定方法は、第二、第三の実施形態の方法と同時に適用可能である。
【0095】
このように無線通信装置10を動作させることによって、レーダーの存在有無をより正確に推定し、チャネル変更するかどうかを決定することが可能になる。
【0096】
以上で説明したように、本発明の第四の実施形態では、第一から第三の実施形態と同様に、レーダーの検出の有無と、自身が使用中のチャネルを使用する他の無線通信装置の識別情報の一覧に基づいてチャネル変更するかどうかを決定する。これにより、他の無線通信装置の挙動により、レーダー検出結果が正しいかどうかを推定して、チャネル変更するかどうかを決定することが可能になる。そのため、レーダーの存在有無をより正確に推定して、チャネル変更するかどうかを決定することが可能になる。
【0097】
また、自身がレーダーを検出していないときでも、他の無線通信装置のレーダー検出情報により、レーダーが存在すると推定してチャネル変更できる可能性を高めることが可能になる。
【0098】
さらに、他の無線通信装置から受信した識別信号からレーダーの検出情報を抽出することによって、他の無線通信装置の検出情報を容易に得ることが可能になる。
【0099】
[第五の実施形態]
次に、本発明の第五の実施の形態について説明する。
【0100】
本実施形態は、第三の実施形態と同様に、他の無線通信装置の挙動によって、自身のレーダー検出結果が正しいかどうかを推定してチャネル変更するかどうか決定する形態である。
【0101】
第三の実施形態の無線通信装置は、自身がレーダーを検出した場合に、その検出が正しいかどうかを推定した。これに対し、本実施形態の無線通信装置は、自身がレーダーを検出していない場合に、他の無線通信装置の挙動に基づいて、レーダーを検出していないことが正しいかどうかを推定してチャネル変更するかどうか決定する。
【0102】
無線通信装置10の構成例は
図1と同様である。また、
図8のように、識別信号送信部25を備えることも可能である。
【0103】
識別信号受信部12は、無線通信装置10が使用中のチャネルを使用する他の無線通信装置から識別信号を受信する部分である。識別信号には、識別信号の送信元の無線通信装置の識別情報を含む。識別信号受信部12は、識別信号を受信して、識別信号から識別情報を抽出し、識別情報の一覧を一覧記憶部13に記憶させる。本実施形態の識別信号受信部12では、定期的に識別信号を受信し、一覧記憶部13の一覧を更新する。
【0104】
チャネル変更部14は、レーダー検出部11でのレーダーの検出の有無と、一覧記憶部13に記憶された一覧とに基づいてチャネル変更するかどうか決定し、チャネル変更すると決定した場合にチャネルを変更する部分である。本実施形態のチャネル変更部14は、一覧記憶部13の一覧の更新内容によってチャネル変更するかどうか決定する。
【0105】
このように無線通信装置10を構成することによって、レーダーの存在有無をより正確に推定してチャネル変更するかどうか決定することが可能になる。
【0106】
次に、
図11を用いて、本実施形態の無線通信装置10の動作の例について説明する。
【0107】
まず、識別信号受信部12は、識別信号を定期的に受信し、一覧記憶部13の一覧を更新する(ステップS501)。このとき、識別信号送信元の無線通信装置の識別情報の一覧を一覧記憶部13に記憶させる。
【0108】
チャネル変更部14は、レーダーを検出していないとき(ステップS501)、一覧の更新内容によってレーダーの存在可能性を計算する(ステップS503)。そして、存在可能性に基づいてチャネル変更するかどうか決定し、チャネル変更すると決定した場合にチャネルを変更する(ステップS504)。
【0109】
たとえば、レーダー検出部11はレーダーを検出していないが、レーダー検出情報がない無線通信装置の多くが存在しなくなったとき、レーダーが存在すると推定することが可能である。レーダー検出結果が正しいかどうかを推定する機能を持たない無線通信装置は、レーダーを検出すると、チャネル変更を行う。そのため、存在していた無線通信装置が存在しなくなったとき、その無線通信装置は、レーダーを検出してチャネル変更を行った可能性があると推定することができる。この推定を利用することで、レーダー検出部11が何らかの要因でレーダーを検出できていない場合でも、他の無線通信装置の挙動から、レーダーが存在すると推定することが可能になる。
【0110】
具体的には、第三の実施形態と同様に、式2を用いて存在可能性Pbを計算することが可能である。ただし、第三の実施形態の「検出前」「検出後」は、本実施形態では「更新前」「更新後」に読み替えることとする。
【0111】
ここで、たとえば、式2において、各無線通信装置の重み係数mbiを更新前の一覧に存在する無線通信装置の数Nbの逆数1/Nbにする。なお、ここでの無線通信装置は、レーダー検出情報を送信しない無線通信装置とする。すると、存在可能性Pbは、更新前の一覧に存在したレーダー検出情報がない無線通信装置の数に対する、更新後の一覧で存在しなくなっている無線通信装置の数の割合となる。そして、存在可能性Pbが所定のしきい値以上、たとえば100%以上となっているとき、レーダーが存在すると推定してチャネル変更すると決定することが考えられる。この推定方法は、第三の実施形態でも説明したように正確性が低いため、また、無線通信装置10はレーダーを検出していない状態であるため、チャネル変更すると決定する条件は厳しく設定することが望ましい。
【0112】
また、本実施形態のチャネル変更決定方法を第四の実施形態の方法と組み合わせることも可能である。たとえば、
図12のように、第四の実施形態の方法で決定後(ステップS601)、本実施形態の方法で決定する(ステップS602)ことなどが考えられる。
【0113】
また、本実施形態と第四の実施形態の方法の組み合わせ方法としては、存在可能性Paと存在可能性Pbを組み合わせた新たな存在可能性Pcを計算するようにしても良い。たとえば、第三の実施形態の式3のように存在可能性Pcを計算し、存在可能性Pcが所定のしきい値以上(たとえば0.7以上)のとき、チャネル変更すると決定する方法が考えられる。より具体的には、たとえば、第三の実施形態の式4のように存在可能性Pcを計算することも可能である。
【0114】
なお、本実施形態のチャネル変更決定方法は、第二、第三の実施形態の方法と同時に適用可能である。
【0115】
このように無線通信装置10を動作させることによって、レーダーの存在有無をより正確に推定してチャネル変更するかどうか決定することが可能になる。
【0116】
以上で説明したように、本発明の第五の実施形態では、第一から第四の実施形態と同様に、レーダーの検出の有無と、自身が使用中のチャネルを使用する他の無線通信装置の識別情報の一覧に基づいてチャネル変更するかどうか決定する。これにより、他の無線通信装置の挙動により、レーダー検出結果が正しいかどうかを推定してチャネル変更するかどうか決定することが可能になる。そのため、レーダーの存在有無をより正確に推定してチャネル変更するかどうかを決定することが可能になる。
【0117】
また、自身がレーダーを検出していないときでも、他の無線通信装置の情報により、レーダーが存在すると推定してチャネル変更できる可能性を高めることが可能になる。
【0118】
さらに、本実施形態では、レーダー検出情報を送信しない無線通信装置についてもチャネル変更するかどうかの決定に使用することが可能になる。
【0119】
[ハードウェア構成例]
上述した本発明の各実施形態における無線通信装置(10、20)を、一つの情報処理装置(コンピュータ)を用いて実現するハードウェア資源の構成例について説明する。なお、無線通信装置(10、20)は、物理的または機能的に少なくとも二つの情報処理装置を用いて実現してもよい。また、無線通信装置(10、20)は、専用の装置として実現してもよい。また、無線通信装置(10、20)の一部の機能のみを情報処理装置を用いて実現しても良い。
【0120】
図13は、本発明の各実施形態の無線通信装置を実現可能な情報処理装置のハードウェア構成例を概略的に示す図である。情報処理装置40は、通信インタフェース41、入出力インタフェース42、演算装置43、記憶装置44および不揮発性記憶装置45を備える。
【0121】
通信インタフェース41は、各実施形態の無線通信装置(10、20)が、有線あるいは/および無線で外部装置と通信するための通信手段である。なお、無線通信装置(10、20)を、少なくとも二つの情報処理装置を用いて実現する場合、それらの装置の間を通信インタフェース41経由で相互に通信可能なように接続しても良い。
【0122】
入出力ユーザインタフェース42は、入力デバイスの一例であるキーボードや、出力デバイスとしてのディスプレイ等のマンマシンインタフェースである。
【0123】
演算装置43は、汎用のCPU(Central Processing Unit)やマイクロプロセッサ等の演算処理装置である。演算装置43は、たとえば、不揮発性記憶装置45に記憶された各種プログラムを記憶装置44に読み出し、読み出したプログラムに従って処理を実行することが可能である。
【0124】
記憶装置44は、演算装置43から参照可能な、RAM(Random Access Memory)等のメモリ装置であり、プログラムや各種データ等を記憶する。記憶装置44は、揮発性のメモリ装置であっても良い。
【0125】
不揮発性記憶装置45は、たとえばROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、等の、不揮発性の記憶装置であり、各種プログラムやデータ等を記録することが可能である。
【0126】
本発明の各実施形態は、たとえば、
図13に例示した情報処理装置40により無線通信装置(10、20)を構成し、この無線通信装置に対して、上記各実施形態において説明した機能を実現可能なプログラムを供給することにより実現してもよい。この場合、無線通信装置に対して供給したプログラムを、演算装置43が実行することによって、実施形態を実現することが可能である。また、無線通信装置のすべてではなく、一部の機能を情報処理装置40で構成することも可能である。
【0127】
さらに、上記プログラムを外部記憶媒体に記録しておき、無線通信装置の出荷段階、あるいは運用段階等において、適宜上記プログラムが不揮発性記憶装置45に格納されるよう構成してもよい。なお、この場合、上記プログラムの供給方法は、出荷前の製造段階、あるいは運用段階等において、適当な治具を利用して無線通信装置内にインストールする方法を採用してもよい。また、上記プログラムの供給方法は、インターネット等の通信回線を介して外部からダウンロードする方法等の一般的な手順を採用してもよい。
【0128】
なお、上述する各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更実施が可能である。
【0129】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0130】
(付記1)
自身が無線通信で使用中のチャネルのレーダーの電波を検出するレーダー検出部と、
前記チャネルを使用する他の無線通信装置から受信した識別信号から前記他の無線通信装置の識別情報を抽出し、前記識別情報の一覧を一覧記憶部に記憶させる識別信号受信部と、
前記レーダーの前記検出の有無と前記一覧とに基づいて前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定し、前記変更をすると決定した場合、前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するチャネル変更部と
を備えることを特徴とする無線通信装置。
【0131】
(付記2)
前記識別信号受信部は、前記レーダーの前記電波を検出したとき、前記識別信号から前記他の無線通信装置が前記レーダーを検出したかどうかの検出情報を抽出し、前記識別情報と前記検出情報とを対応付けた前記一覧を前記一覧記憶部に記憶させ、
前記チャネル変更部は、前記レーダーの前記電波を検出したとき、前記一覧の前記検出情報によって前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定する
ことを特徴とする付記1に記載の無線通信装置。
【0132】
(付記3)
前記識別信号受信部は、前記識別信号を定期的に受信し、前記識別信号から前記他の無線通信装置が前記レーダーを検出したかどうかの検出情報を抽出し、前記識別情報と前記検出情報を対応付けた前記一覧を前記一覧記憶部に記憶させ、
前記チャネル変更部は、前記一覧の前記検出情報によって前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定する
ことを特徴とする付記1あるいは付記2に記載の無線通信装置。
【0133】
(付記4)
前記チャネル変更部は、前記一覧に基づいて前記レーダーの存在可能性を計算し、前記存在可能性に基づいて前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定する
ことを特徴とする付記2あるいは付記3に記載の無線通信装置。
【0134】
(付記5)
前記存在可能性は、前記検出情報が検出ありを示す前記識別情報の各々に対する重み係数を合計して計算され、
前記重み係数は、0以上の実数値である
ことを特徴とする付記4に記載の無線通信装置。
【0135】
(付記6)
前記重み係数は、前記検出情報がある前記識別情報の数の逆数である
ことを特徴とする付記5に記載の無線通信装置。
【0136】
(付記7)
前記識別信号受信部は、前記識別信号を定期的に受信して前記一覧を更新し、
前記チャネル変更部は、前記一覧の前記更新の内容によって前記レーダーの前記存在可能性を計算する
ことを特徴とする付記1から付記6のいずれかに記載の無線通信装置。
【0137】
(付記8)
前記チャネル変更部は、前記一覧に基づいて前記レーダーの存在可能性を計算し、前記存在可能性に基づいて前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定する
ことを特徴とする付記7に記載の無線通信装置。
【0138】
(付記9)
前記存在可能性は、前記更新前の前記一覧に存在し、かつ、前記更新後の前記一覧に存在しない前記識別情報の各々に対する重み係数を合計して計算され、
前記重み係数は、0以上の実数値である
ことを特徴とする付記8に記載の無線通信装置。
【0139】
(付記10)
前記重み係数は、前記更新前の前記一覧に存在した前記識別情報の数の逆数である
ことを特徴とする付記9に記載の無線通信装置。
【0140】
(付記11)
前記チャネル変更部は、二種類以上の前記存在可能性を計算するとき、各々の前記存在可能性に対してさらに重み係数を乗算したものを加算して新たな存在可能性を計算し、前記新たな存在可能性に基づいて前記使用中のチャネルから異なるチャネルへ変更するかどうかを決定する
ことを特徴とする付記4から付記6、付記8から付記10のいずれかに記載の無線通信装置。
【0141】
(付記12)
前記チャネル変更部は、前記存在可能性が所定の第一のしきい値以上のとき、前記使用中のチャネルから異なるチャネルへ変更すると決定する
ことを特徴とする付記4から付記6、付記8から付記11のいずれかに記載の無線通信装置。
【0142】
(付記13)
前記チャネル変更部は、前記存在可能性が所定の第二のしきい値以下のとき、前記使用中のチャネルから異なるチャネルへ変更しないと決定する
ことを特徴とする付記4から付記6、付記8から付記12のいずれかに記載の無線通信装置。
【0143】
(付記14)
前記レーダーの前記電波を検出したかどうかの検出情報を前記識別信号に含めて送信する識別信号送信部
を備えることを特徴とする付記1から付記13のいずれかに記載の無線通信装置。
【0144】
(付記15)
前記識別信号送信部は、前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更しないと決定したとき、前記検出情報を検出なしとして前記識別信号を送信する
ことを特徴とする付記14に記載の無線通信装置。
【0145】
(付記16)
前記識別信号はビーコン信号である
ことを特徴とする付記1から付記15のいずれかに記載の無線通信装置。
【0146】
(付記17)
自身が無線通信で使用中のチャネルのレーダーの電波を検出し、前記チャネルを使用する他の無線通信装置から受信した識別信号から前記他の無線通信装置の識別情報を抽出し、前記識別情報の一覧を一覧記憶部に記憶させ、前記レーダーの前記検出の有無と前記一覧とに基づいて前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定し、前記変更をすると決定した場合、前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更する
ことを特徴とする無線通信方法。
【0147】
(付記18)
前記レーダーの前記電波を検出したとき、前記識別信号から前記他の無線通信装置が前記レーダーを検出したかどうかの検出情報を抽出し、前記識別情報と前記検出情報とを対応付けた前記一覧を前記一覧記憶部に記憶させ、前記レーダーの前記電波を検出したとき、前記一覧の前記検出情報によって前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定する
ことを特徴とする付記17に記載の無線通信方法。
【0148】
(付記19)
前記識別信号を定期的に受信し、前記識別信号から前記他の無線通信装置が前記レーダーを検出したかどうかの検出情報を抽出し、前記識別情報と前記検出情報を対応付けた前記一覧を前記一覧記憶部に記憶させ、前記一覧の前記検出情報によって前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定する
ことを特徴とする付記17あるいは付記18に記載の無線通信方法。
【0149】
(付記20)
前記一覧に基づいて前記レーダーの存在可能性を計算し、前記存在可能性に基づいて前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定する
ことを特徴とする付記18あるいは付記19に記載の無線通信方法。
【0150】
(付記21)
前記存在可能性は、前記検出情報が検出ありを示す前記識別情報の各々に対する重み係数を合計して計算され、
前記重み係数は、0以上の実数値である
ことを特徴とする付記20に記載の無線通信方法。
【0151】
(付記22)
前記重み係数は、前記検出情報がある前記識別情報の数の逆数である
ことを特徴とする付記21に記載の無線通信方法。
【0152】
(付記23)
前記識別信号を定期的に受信して前記一覧を更新し、前記一覧の前記更新の内容によって前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定する
ことを特徴とする付記17から付記22のいずれかに記載の無線通信方法。
【0153】
(付記24)
前記一覧に基づいて前記レーダーの存在可能性を計算し、前記存在可能性に基づいて前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定する
ことを特徴とする付記23に記載の無線通信方法。
【0154】
(付記25)
前記存在可能性は、前記更新前の前記一覧に存在し、かつ、前記更新後の前記一覧に存在しない前記識別情報の各々に対する重み係数を合計して計算され、
前記重み係数は、0以上の実数値である
ことを特徴とする付記24に記載の無線通信方法。
【0155】
(付記26)
前記重み係数は、前記更新前の前記一覧に存在した前記識別情報の数の逆数である
ことを特徴とする付記25に記載の無線通信方法。
【0156】
(付記27)
二種類以上の前記存在可能性を計算するとき、各々の前記存在可能性に対してさらに重み係数を乗算したものを加算して新たな存在可能性を計算し、前記新たな存在可能性に基づいて前記使用中のチャネルから異なるチャネルへ変更するかどうかを決定する
ことを特徴とする付記20から付記22、付記24から付記26のいずれかに記載の無線通信方法。
【0157】
(付記28)
前記存在可能性が所定の第一のしきい値以上のとき、前記使用中のチャネルから異なるチャネルへ変更すると決定する
ことを特徴とする付記20から付記22、付記24から付記27のいずれかに記載の無線通信方法。
【0158】
(付記29)
前記存在可能性が所定の第二のしきい値以下のとき、前記使用中のチャネルから異なるチャネルへ変更しないと決定する
ことを特徴とする付記20から付記22、付記24から付記28のいずれかに記載の無線通信方法。
【0159】
(付記30)
前記レーダーの前記電波を検出したかどうかの検出情報を前記識別信号に含めて送信する
ことを特徴とする付記17から付記29のいずれかに記載の無線通信方法。
【0160】
(付記31)
前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更しないと決定したとき、前記検出情報を検出なしとして前記識別信号を送信する
ことを特徴とする付記30に記載の無線通信方法。
【0161】
(付記32)
前記識別信号はビーコン信号である
ことを特徴とする付記17から付記31のいずれかに記載の無線通信方法。
【0162】
(付記33)
コンピュータに、
自身が無線通信で使用中のチャネルのレーダーの電波を検出するレーダー検出機能と、
前記チャネルを使用する他の無線通信装置から受信した識別信号から前記他の無線通信装置の識別情報を抽出し、前記識別情報の一覧を一覧記憶部に記憶させる識別信号受信機能と、
前記レーダーの前記検出の有無と前記一覧とに基づいて前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定し、前記変更をすると決定した場合、前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するチャネル変更機能と
を実現させることを特徴とする無線通信プログラム。
【0163】
(付記34)
前記識別信号受信機能は、前記レーダーの前記電波を検出したとき、前記識別信号から前記他の無線通信装置が前記レーダーを検出したかどうかの検出情報を抽出し、前記識別情報と前記検出情報とを対応付けた前記一覧を前記一覧記憶部に記憶させ、
前記チャネル変更機能は、前記レーダーの前記電波を検出したとき、前記一覧の前記検出情報によって前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定する
ことを特徴とする付記33に記載の無線通信プログラム。
【0164】
(付記35)
前記識別信号受信機能は、前記識別信号を定期的に受信し、前記識別信号から前記他の無線通信装置が前記レーダーを検出したかどうかの検出情報を抽出し、前記識別情報と前記検出情報を対応付けた前記一覧を前記一覧記憶部に記憶させ、
前記チャネル変更機能は、前記一覧の前記検出情報によって前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定する
ことを特徴とする付記33あるいは付記34に記載の無線通信プログラム。
【0165】
(付記36)
前記チャネル変更機能は、前記一覧に基づいて前記レーダーの存在可能性を計算し、前記存在可能性に基づいて前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定する
ことを特徴とする付記34あるいは付記35に記載の無線通信プログラム。
【0166】
(付記37)
前記存在可能性は、前記検出情報が検出ありを示す前記識別情報の各々に対する重み係数を合計して計算され、
前記重み係数は、0以上の実数値である
ことを特徴とする付記36に記載の無線通信プログラム。
【0167】
(付記38)
前記重み係数は、前記検出情報がある前記識別情報の数の逆数である
ことを特徴とする付記37に記載の無線通信プログラム。
【0168】
(付記39)
前記識別信号受信機能は、前記識別信号を定期的に受信して前記一覧を更新し、
前記チャネル変更機能は、前記一覧の前記更新の内容によって前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定する
ことを特徴とする付記33から付記38のいずれかに記載の無線通信プログラム。
【0169】
(付記40)
前記チャネル変更機能は、前記一覧に基づいて前記レーダーの存在可能性を計算し、前記存在可能性に基づいて前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更するかどうか決定する
ことを特徴とする付記39に記載の無線通信プログラム。
【0170】
(付記41)
前記存在可能性は、前記更新前の前記一覧に存在し、かつ、前記更新後の前記一覧に存在しない前記識別情報の各々に対する重み係数を合計して計算され、
前記重み係数は、0以上の実数値である
ことを特徴とする付記40に記載の無線通信プログラム。
【0171】
(付記42)
前記重み係数は、前記更新前の前記一覧に存在した前記識別情報の数の逆数である
ことを特徴とする付記41に記載の無線通信プログラム。
【0172】
(付記43)
前記チャネル変更機能は、二種類以上の前記存在可能性を計算するとき、各々の前記存在可能性に対してさらに重み係数を乗算したものを加算して新たな存在可能性を計算し、前記新たな存在可能性に基づいて前記使用中のチャネルから異なるチャネルへ変更するかどうかを決定する
ことを特徴とする付記36から付記38、付記40から付記42のいずれかに記載の無線通信プログラム。
【0173】
(付記44)
前記チャネル変更機能は、前記存在可能性が所定の第一のしきい値以上のとき、前記使用中のチャネルから異なるチャネルへ変更すると決定する
ことを特徴とする付記36から付記38、付記40から付記43のいずれかに記載の無線通信プログラム。
【0174】
(付記45)
前記チャネル変更機能は、前記存在可能性が所定の第二のしきい値以下のとき、前記使用中のチャネルから異なるチャネルへ変更しないと決定する
ことを特徴とする付記36から付記38、付記40から付記44のいずれかに記載の無線通信プログラム。
【0175】
(付記46)
コンピュータに、
前記レーダーの前記電波を検出したかどうかの検出情報を前記識別信号に含めて送信する識別信号送信機能
を実現させることを特徴とする付記33から付記45のいずれかに記載の無線通信プログラム。
【0176】
(付記47)
前記識別信号送信機能は、前記使用中のチャネルを異なるチャネルへ変更しないと決定したとき、前記検出情報を検出なしとして前記識別信号を送信する
ことを特徴とする付記46に記載の無線通信プログラム。
【0177】
(付記48)
前記識別信号はビーコン信号である
ことを特徴とする付記33から付記47のいずれかに記載の無線通信プログラム。