【課題を解決するための手段】
【0011】
発明の要約
特定の置換ヘテロ環縮合ガンマ−カルボリン化合物(下記式Iの化合物)が、興奮、攻撃行動、PTSDおよび/またはICDの処置に、単独でまたはセロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)のような抗鬱剤の補助療法として有用であることが判明した。これは、新規かつ予想外の有用性である。
【0012】
それゆえに、本発明は、処置を必要とする患者に遊離形または薬学的に許容される塩形の式I
【化1】
〔式中、Xは−O−、−NH−または−N(CH
3)−であり;Yは−O−、−C(H)(OH)−または−C(O)−である。〕
の化合物の有効量を投与することを含む、興奮、攻撃行動、PTSDおよび/またはICDの処置方法(方法A)に関する。
【0013】
一態様において、有効量は約1mg〜約140mg/用量/日であり、他の態様において、約2.5mg〜約100mg、他の態様において、約10mg〜約100mg/用量/日、他の態様において、約10mg〜約60mg/用量/日、他の態様において、約10mg〜約40mg/日、他の態様において、約20mg〜約40mg/日、他の態様において、約40〜60mg/日、他の態様において、約1mg〜10mg/日である。
【0014】
ある態様において、患者は、精神病、鬱病および/または認知症、例えば老人性認知症、アルツハイマー病、ピック病、前頭側頭骨性認知症、核上性麻痺、レビー小体型認知症、血管性認知症、ハンチントン病、パーキンソン病、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、ダウン症候群、高齢者鬱病、ウェルニッケ・コルサコフ症候群、大脳皮質基底核変性症およびプリオン病を含む軽度認知機能障害および認知症性疾患と関連する障害または例えば自閉症圏障害、例えば、自閉症またはアスペルガー症候群を含む他の状況に罹患していてよい。
【0015】
それゆえに、本発明は次のとおり方法を提供する。
【0016】
処置を必要とする患者に遊離形または薬学的に許容される塩形の式I
【化2】
〔式中、Xは−O−、−NH−または−N(CH
3)−であり;Yは−O−、−C(H)(OH)−または−C(O)−である。〕
の化合物の有効量を投与することを含む、PTSDの処置方法(方法I)。
【0017】
1.1 Xが−N(CH
3)である式Iの化合物を含む、方法I;
【0018】
1.2 Xが−NHである式Iの化合物を含む、方法I;
【0019】
1.3 XがOである式Iの化合物を含む、方法I;
【0020】
1.4 前記1.1、1.2または1.3に記載した方法であって、Yが−C(O)−である式Iの化合物を含む、方法I;
【0021】
1.5 前記1.1、1.2または1.3に記載した方法であって、Yが−O−である式Iの化合物を含む、方法I;
【0022】
1.6 前記1.1、1.2または1.3に記載した方法であって、Yが−C(H)(OH)−である式Iの化合物を含む、方法I;
【0023】
1.7 前記1.1、1.2または1.3に記載した方法であって、次に掲げる化合物から成る群から選択された式Iの化合物を含む、方法I:
Xが−O−であり、Yが−C(H)(OH)−である、
Xが−NH−であり、Yが−C(H)(OH)−である、
Xが−N(CH
3)−であり、Yが−C(H)(OH)−である、
Xが−O−であり、Yが−C(O)−である、
Xが−O−であり、Yが−O−である、
Xが−N(CH
3)−であり、Yが−C(O)−である、
Xが−N(CH
3)−であり、Yが−O−である、
Xが−NH−であり、Yが−C(O)−であるおよび
Xが−NH−であり、Yが−O−である;
【0024】
1.8 前記1.1、1.2、1.3、1.4、1.5または1.6に記載した方法であって、Xが−O−であり、Yが−C(O)−である式Iの化合物を含む、、方法I;
【0025】
1.9 前記1.1、1.2、1.3、1.4、1.5または1.6に記載した方法であって、Xが−NH−であり、Yが−C(H)(OH)−である式Iの化合物を含む、方法I;
【0026】
1.10 前記1.1、1.2、1.3、1.4、1.5または1.6に記載した方法であって、Xが−N(CH
3)−であり、Yが−C(H)(OH)−である、式Iの化合物を含む、方法I;
【0027】
1.11 前記1.1、1.2、1.3、1.4、1.5または1.6に記載した方法であって、Xが−O−であり、Yが−C(O)−である式Iの化合物を含む、方法I;
【0028】
1.12 前記1.1、1.2、1.3、1.4、1.5または1.6に記載した方法であって、Xが−O−であり、Yが−O−である式Iの化合物を含む、方法I;
【0029】
1.13 前記1.1、1.2、1.3、1.4、1.5または1.6に記載した方法であって、Xが−N(CH
3)−であり、Yが−C(O)−である式Iの化合物を含む、方法I;
【0030】
1.14 前記1.1、1.2、1.3、1.4、1.5または1.6に記載した方法であって、Xが−O−であり、Yが−C(H)(OH)−である式Iの化合物を含む、方法I;
【0031】
1.15 前記1.1、1.2、1.3、1.4、1.5または1.6に記載した方法であって、、Yが−C(H)(OH)−である式Iの化合物を含む、方法I;
【0032】
1.16 前記1.1、1.2、1.3、1.4、1.5または1.6に記載した方法であって、Xが−N(CH
3)−であり、Yが−C(H)(OH)−である式Iの化合物を含む、方法I;
【0033】
1.17 該患者が鬱病に罹患している、前記1.1〜1.16のいずれかに記載した方法I;
【0034】
1.18 有効量が1mg〜100mg/日または10mg〜100mg/日または10mg〜50mg/日または10mg〜40mg/日または1mg〜10mg/日または10mg/日、20mg/日または40mg/日である、前記1.1〜1.16のいずれかに記載した方法I;
【0035】
1.19 式Iの化合物を、1種以上の抗鬱剤、例えば、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)(例えば、シタロプラム、シュウ酸エスシタロプラム、フルオキセチン、マレイン酸フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリン、ダポキセチンから選択される)、セロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)(例えば、ベンラフェキシン、デスベンラファキシン、デュロキセチン、ミルナシプラン、レボミルナシプラン、シブトラミンから選択される)および三環系抗鬱剤;三重再取り込み阻害剤、抗不安剤、ブスピロン(busperone)およびトラゾドンから選択される1種以上の抗鬱剤の補助剤として投与する、前記1.1〜1.16のいずれかに記載した方法I;
【0036】
1.20 式Iの化合物をSSRIのような1種以上の抗鬱剤の補助剤として投与するまたは抗鬱剤を式Iの化合物の補助剤として投与する、前記1.1〜1.16のいずれかに記載した方法I;
【0037】
1.21 該1種以上の抗鬱剤がシタロプラム(セレクサ、シプラミル、Emocal、Sepram、セロプラム)、シュウ酸エスシタロプラム(レクサプロ、シプラレックス、Esertia)、フルオキセチン(プロザック、Fontex、Seromex、Seronil、サラフェム、Fluctin(EUR))、マレイン酸フルボキサミン(ルボックス、ファベリン)、パロキセチン(パキシル、Seroxat、Aropax、デロザット、Paroxat)、セルトラリン(ゾロフト、Lustral、Serlain)、ダポキセチンのようなSSRIである、前記1.19に記載した方法I。
【0038】
処置を必要とする患者に遊離形または薬学的に許容される塩形の式I
【化3】
〔式中、Xは−O−、−NH−または−N(CH
3)−であり;Yは−O−、−C(H)(OH)−または−C(O)−である。〕
の化合物の有効量を投与することを含む、ICDの処置方法(方法II)。
【0039】
本発明は、さらに次のとおり方法IIを提供する:
2.1 Xが−N(CH
3)である式Iの化合物を含む、方法II;
【0040】
2.2 Xが−NHである式Iの化合物を含む、方法II;
【0041】
2.3 XがOである式Iの化合物を含む、方法II;
【0042】
2.4 前記2.1、2.2または2.3に記載した方法であって、Yが−C(O)−である式Iの化合物を含む、方法II;
【0043】
2.5 前記2.1、2.2または2.3に記載した方法であって、Yが−O−である式Iの化合物を含む、方法II;
【0044】
2.6 前記2.1、2.2または2.3に記載した方法であって、Yが−C(H)(OH)−である式Iの化合物を含む、方法II;
【0045】
2.7前記2.1、2.2、2.3、2.4、2.5または2.6にに記載した方法であって、次に掲げる化合物から成る群から選択された式Iの化合物を含む、方法II:
Xが−O−であり、Yが−C(H)(OH)−である、
Xが−NH−であり、Yが−C(H)(OH)−である、
Xが−N(CH
3)−であり、Yが−C(H)(OH)−である、
Xが−O−であり、Yが−C(O)−である、
Xが−O−であり、Yが−O−である、
Xが−N(CH
3)−であり、Yが−C(O)−である、
Xが−N(CH
3)−であり、Yが−O−である、
Xが−NH−であり、Yが−C(O)−であるおよび
Xが−NH−であり、Yが−O−である;
【0046】
2.8 前記2.1、2.2、2.3、2.4、2.5または2.6に記載した方法であって、Xが−O−であり、Yが−C(O)−である式Iの化合物を含む、方法II;
【0047】
2.9 前記2.1、2.2、2.3、2.4、2.5または2.6に記載した方法であって、Xが−NH−であり、Yが−C(H)(OH)−である式Iの化合物を含む、方法II;
【0048】
2.10 前記2.1、2.2、2.3、2.4、2.5または2.6に記載した方法であって、Xが−N(CH
3)−であり、Yが−C(H)(OH)−である式Iの化合物を含む、方法II;
【0049】
2.11 前記2.1、2.2、2.3、2.4、2.5または2.6に記載した方法であって、Xが−O−であり、Yが−C(O)−である式Iの化合物を含む、方法II;
【0050】
2.12 前記2.1、2.2、2.3、2.4、2.5または2.6に記載した方法であって、Xが−O−であり、Yが−O−である式Iの化合物を含む、方法II;
【0051】
2.13 前記2.1、2.2、2.3、2.4、2.5または2.6に記載した方法であって、Xが−N(CH
3)−であり、Yが−C(O)−である式Iの化合物を含む、方法II;
【0052】
2.14 前記2.1、2.2、2.3、2.4、2.5または2.6に記載した方法であって、Xが−O−であり、Yが−C(H)(OH)−である式Iの化合物を含む、方法II
【0053】
2.15 前記2.1、2.2、2.3、2.4、2.5または2.6に記載した方法であって、Xが−NH−であり、Yが−C(H)(OH)−である式Iの化合物を含む、方法II;
【0054】
2.16 前記2.1、2.2、2.3、2.4、2.5または2.6に記載した方法であって、Xが−N(CH
3)−であり、Yが−C(H)(OH)−である式Iの化合物を含む、方法II;
【0055】
2.17 該患者が鬱病に罹患している、前記2.1〜2.16のいずれかに記載した方法II;
【0056】
2.18 有効量が1mg〜100mg/日または10mg〜100mg/日または10mg〜50mg/日または10mg〜40mg/日または1mg〜40mg/日または10mg/日、20mg/日または40mg/日である、前記2.1〜2.16のいずれかに記載した方法II;
【0057】
2.19 式Iの化合物を1種以上の抗鬱剤、例えば、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)(例えば、シタロプラム、シュウ酸エスシタロプラム、フルオキセチン、マレイン酸フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリン、ダポキセチンから選択される)、セロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)(例えば、ベンラフェキシン、デスベンラファキシン、デュロキセチン、ミルナシプラン、レボミルナシプラン、シブトラミンから選択される)および三環系抗鬱剤から選択される1種以上の抗鬱剤の補助剤として投与する、前記2.1〜2.16のいずれかに記載した方法II;
【0058】
2.20 式Iの化合物をSSRIのような1種以上の抗鬱剤の補助剤として投与するまたはSSRIのような抗鬱剤を式Iの化合物の補助剤として投与する、前記2.1〜2.16のいずれかに記載した方法II;
【0059】
2.21 該1種以上の抗鬱剤がシタロプラム(セレクサ、シプラミル、Emocal、Sepram、セロプラム)、シュウ酸エスシタロプラム(レクサプロ、シプラレックス、Esertia)、フルオキセチン(プロザック、Fontex、Seromex、Seronil、サラフェム、Fluctin(EUR))、マレイン酸フルボキサミン(ルボックス、ファベリン)、パロキセチン(パキシル、Seroxat、Aropax、デロザット、Paroxat)、セルトラリン(ゾロフト、Lustral、Serlain)、ダポキセチンのようなSSRIから選択される、前記2.19に記載した方法II;
【0060】
2.22 ICDがIEDである、前記方法Iまたは方法II。
【0061】
方法A、例えば、方法Iまたは方法IIの後の特定の態様において、患者は、他の抗鬱剤または抗鬱剤の組み合わせの処置に応答しなかったまたは十分に応答しなかった患者であり、例えば、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)(例えば、シタロプラム、シュウ酸エスシタロプラム、フルオキセチン、マレイン酸フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリン、ダポキセチンから選択される)、セロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)(例えば、ベンラフェキシン、デスベンラファキシン、デュロキセチン、ミルナシプラン、レボミルナシプラン、シブトラミンから選択される)および三環系抗鬱剤から選択される1種以上の抗鬱剤に適切に応答せず、例えば、ここで、患者はSSRIに応答していない。
【0062】
本発明の化合物は遊離形または塩形、例えば、酸付加塩として存在できる。本明細書において、特に断らない限り、“本発明の化合物”、“式Iの化合物”、“抗鬱剤”、“他の治療剤”などの用語は、あらゆる形態、例えば遊離または酸付加塩形または化合物が酸性置換基を含むとき、塩基付加塩形の化合物を包含すると理解すべきである。本発明の化合物は医薬としての使用が意図され、それゆえに薬学的に許容される塩が好ましい。医薬使用に不適な塩は、例えば、遊離の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩の単離または精製に有効であり得て、それゆえにまた包含される。薬学的に許容される塩は、例えば、塩酸塩、メシル酸塩およびトシル酸塩を含む。塩の投与量が重量、例えば、ミリグラム/日またはミリグラム/単位投与量で示されるとき、塩の投与量は、特に断らない限り、対応する遊離塩基の重量として示す。
【0063】
本発明はまた、遊離形または薬学的に許容される塩形の式Iの化合物が組成物で投与され、ここで、該遊離形または薬学的に許容される塩形の式Iの化合物は薬学的に許容される希釈剤または担体と混合されている前記方法、例えば、方法A、例えば、方法I、例えば、1.1〜1.21のいずれかまたは方法II、例えば、2.1〜2.22のいずれかも提供する。
【0064】
本発明は、さらに、方法Iまたは1.1〜1.21のいずれかで使用するための、薬学的に許容される希釈剤または担体と混合した、例えば、方法Iまたは1.1〜1.21のいずれかに記載する、遊離形または薬学的に許容される塩形の式Iの化合物を含む医薬組成物(組成物I)を提供する。
【0065】
本発明は、さらに、方法II、例えば、2.1〜2.22のいずれかで使用するための、薬学的に許容される希釈剤または担体と混合した、例えば、方法II、例えば、2.1〜2.22のいずれかに記載する、遊離形または薬学的に許容される塩形の式Iの化合物を含む、医薬組成物(組成物II)を提供する。
【0066】
他の面において、本発明は、方法Iまたは1.1〜1.21のいずれかに記載のPTSDの処置用医薬の製造のための、方法Iまたは1.1〜1.21に記載する式Iの化合物または遊離形または薬学的に許容される塩形の式Iの化合物を含む医薬組成物の使用を提供する。
【0067】
他の面において、本発明は、方法IIまたは2.1〜2.22のいずれかに記載のICDの処置用医薬の製造のための、方法IIまたは2.1〜2.22に記載する式Iの化合物の遊離形または薬学的に許容される塩形を含む医薬組成物の使用を提供する。
【0068】
発明の詳細な記載
PTSDおよびIEDの第一線SSRI処置に対する応答および寛解率は退役軍人で悪く、それゆえに、異なるまたは増強処置が転帰の改善に必要である。一つの態様において、抗鬱剤と式Iの化合物の組み合わせまたは式Iの化合物単独を使用する本発明の方法は、PTSDおよび/またはICDに対して相乗効果をもたらす。すなわち、SSRIのような抗鬱剤と式Iの化合物の組み合わせは、いずれかのクラスの薬物単独よりも優れた相補性作用機序をもたらす。PTSDは、2000年に米国精神医学会から発行された精神疾患の診断・統計の手引き、第4版、解説改訂版(DSM−IV−TR)の診断309.81に挙げられている。ICDの例は、強迫性賭博、強迫的買い物、放火癖、窃盗癖、抜毛癖およびIEDを含む。IED症例の大多数は、個体の思春期後半から20代後半に発症する。IEDは、頻繁でしばしば予測不可能な極度の怒りまたは身体的爆発のエピソードにより特徴付けられ、個々のエピソードの間には、通常は暴力または身体的脅威の証拠はない。IEDは、DSM−IV−TRに診断312.34として挙げられる。PTSDおよびIEDの両者について具体的診断基準がDSM−IV−TRに挙げられる。
【0069】
本発明の化合物の製造方法
式Iの化合物およびその薬学的に許容される塩は、下記特許または出願のいずれかに記載または例示された方法を使用して製造できる:米国特許番号6,548,493;7,238,690;6,552,017;6,713,471;米国再発行特許39680;米国再発行特許39679;PCT/US08/03340;米国出願番号10/786,935;WO2011/133224A1および米国仮出願番号61/036,069。市販されていなければ、これらの方法のための出発物質は、既知化合物の合成と同様のまたは類似する方法を使用する化学技術から選択される方法により製造できる。ここに引用する全ての引用文献は、その全体を引用により本明細書に包含させる。
【0070】
用語“処置”および“処置する”は、疾患症状の予防および処置または改善ならびに疾患原因の処置を包含すると理解されるべきである。
【0071】
用語“患者”はヒトまたは非ヒト患者を含み得る。
【0072】
本発明の化合物は式Iの化合物と呼び、これは、遊離形または薬学的に許容される塩形の
【化4】
を含む。また、他の具体的な本発明の化合物は、Yが−C(H)(OH)−であり、Xが−O−、−N(H)−または−N(CH
3)−であるものである。具体的な本発明の化合物は、Xが−N(CH
3)−であり、Yが−C(O)−である式Iの化合物である、化合物Aである。用語“式Iの化合物”および“本発明の化合物”は交換可能に使用でき、単独治療剤として使用してよく、または他の活性剤との組み合わせまたは共投与のためにも使用してよい。また、本発明の方法において、“式Iの化合物”なる用語は、1個を超える式Iの化合物を含む。
【0073】
ドーパミン受容体アンタゴニストと異なり、式Iの化合物は、特に前頭前野における、脳ドーパミン活性を正常化する。式Iの化合物は5−HT
2AおよびドーパミンD
2受容体と結合する。式Iの化合物は、既知抗鬱剤と比較して、SERTに対してナノモル濃度結合親和性も有する。それゆえに、PTSDおよび/またはICDの処置に加えて、式Iの化合物は鬱病の処置に、そして、ある態様において、精神病に罹患している患者における鬱病の処置および鬱病に罹患している患者における精神病の処置に有効である。
【0074】
さらなる態様において、本発明は、抗鬱剤および式Iの化合物を投与することによる、PTSDの処置方法を提供する(方法I−A)。他の態様において、本発明は、抗鬱剤および式Iの化合物を投与することによる、ICDの処置方法を提供する(方法II−A)。このような方法において、抗鬱剤は式Iの化合物に対して補助的であってよくまたは式Iの化合物は抗鬱剤に対して補助的であってよい。ここで使用する用語“補助的”は、治癒の機会を増やすためまたは一次処置の効果を高めるために、他と組み合わせて使用する何らかの処置をいう。換言すると、補助的治療は、一次処置の補助として働く。
【0075】
さらなる態様において、本発明は次のものを含む:
3.1 抗鬱剤がアミトリプチリン、アモキサピン、ブプロピオン、シタロプラム、クロミプラミン、デシプラミン、ドキセピン、デュロキセチン、エスシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、イミプラミン、イソカルボキサジド、マプロチリン、ミルタザピン、ネファゾドン、ノルトリプチリン、パロキセチン、硫酸フェネルジン、プロトリプチリン、セルトラリン、トラニルシプロミン、トラゾドン、トリミプラミンおよびベンラファキシンから選択される、方法I−AまたはII−A;
【0076】
3.2 抗鬱剤が選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)である、方法I−AまたはII−A;
【0077】
3.3 SSRI化合物がシタロプラム、シュウ酸エスシタロプラム、フルオキセチン、マレイン酸フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリンおよびダポキセチンから成る群から選択される、方法I−AまたはII−Aまたは3.1。
【0078】
本発明の組み合わせ組成物は、併用薬物の混合物、ならびに、個々の組成物を、例えば、患者に同時にまたは異なる時間に一緒に併用できる薬物の2個以上の別々の組成物を含み得る。
【0079】
本発明の実施に際して用いる投与量は、当然、例えば、処置する特定の疾患または状態、使用する特定の本発明の化合物、投与方法および所望の治療により変わる。特に断らない限り、本発明の化合物の投与量(遊離塩基としてまたは塩形態として投与するいずれでも)は、遊離塩基形の本発明の化合物の量であるかまたはその量に基づく(すなわち、量の計算は遊離塩基量に基づく)。本発明の化合物は、経口、非経腸または経皮を含む任意の適切な経路で投与できるが、好ましくは経口で投与する。
【0080】
方法I−AおよびII−Aの式Iの化合物および/または抗鬱剤の量は、その薬物についての承認された量、臨床試験または文献記載試験投与量または単剤療法としてその薬物を使用する投与量と同じでも低くてもよい。例えば抗鬱剤と組み合わせて投与する式Iの化合物の1日投与量は、約1mg〜約140mg、他の態様において、約1mg〜約100mg、他の態様において、約10mg〜約100mg、他の態様において、約10mg〜約50mg、他の態様において、約10mg〜約40mg、他の態様において、約20mg〜約40mg、他の態様において、約1mg〜約10mgである。式Iの化合物と組み合わせて投与する抗鬱剤の量は約0.01mg〜約2000mg、他の態様において、約0.1mg〜約200mg、他の態様において、約10mg〜約200mgである。具体的態様において、方法I−AおよびII−Aの抗鬱剤SSRIである第二治療剤はセルトラリンであり、セルトラリンの1日投与量は約20mg〜100mgである。
【0081】
具体的態様において、方法I−AおよびII−Aの式Iの化合物および/または第二治療剤の投与量は、単剤療法で使用するときより低い。それゆえに、特定の態様において、式Iの化合物の1日投与量は1日1回100mgより低くまたは50mg未満または40mg未満または30mg未満または20mg未満または10mg未満である。他の好ましい態様において、方法I−AおよびII−Aの式Iの化合物および抗鬱剤の両者の投与量は、単剤療法として個々の薬物を使用する投与量より低い。それゆえに、特定の態様において、例えば、方法I−AまたはII−Aは、(1)式Iの化合物を、1日1回100mgより低い投与量、好ましくは50mg未満、より好ましくは40mg未満、さらに好ましくは30mg未満、さらに好ましくは20mg未満、さらに好ましくは10mg未満の投与量で;および(2)遊離形または薬学的に許容される塩形の抗鬱剤、例えばセルトラリンのようなSSRIを50mg未満、より好ましくは、20mg未満、さらに好ましくは、10mg未満、最も好ましくは6mg未満の1日投与量で投与することを含む。
【0082】
ある態様において、本発明の方法はまた他の障害を処置するためのさらなる方法も包含する。このようなさらなる障害は、精神病と関連する睡眠障害、例えば、統合失調症またはパーキンソン病と関連する睡眠障害を含むが、これらに限定されない。
【0083】
興奮、ICDおよび/またはPTSDと並存し得て、本発明の方法を使用して処置し得るより具体的な障害は、(a)鬱病および/または睡眠障害の併存障害を伴う精神病;(b)精神病の併存障害を伴う鬱病;(c)精神病、パーキンソン病および/または鬱病に罹患している患者の睡眠障害;(d)軽度認知機能障害ならびに老人性認知症、アルツハイマー病、ピック病、前頭側頭骨性認知症、核上性麻痺、パーキンソン認知症、レビー小体型認知症、血管性認知症、ハンチントン病、パーキンソン病、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、ダウン症候群、高齢者鬱病、ウェルニッケ・コルサコフ症候群、大脳皮質基底核変性症およびプリオン病を含む認知症性疾患を含む認知機能障害と関連する障害;または(e)これらのあらゆる組み合わせを含む。所望により、式Iの化合物は、他の抗鬱剤と一緒に、逐次にまたは同時に投与してよく(方法I−AおよびII−A)または付加的治療剤、例えば、抗精神病性、睡眠剤および/またはパーキンソン病または気分障害の処置に使用する薬剤も方法I、II、I−AまたはII−Aにおいて投与してよい。他の例において、遊離形または塩形の1種以上の第二治療剤と組み合わせて式Iの化合物を投与することにより副作用を軽減または最小化でき、ここで、第二治療剤または式Iの化合物と第二治療剤の両者の投与量は、該薬剤/化合物を単剤療法として投与するときより低い。
【0084】
上記のとおり、本発明の化合物の投与量は、例えば処置する特定の疾患または状態、使用する特定の本発明の化合物、投与方法、所望の治療ならびに特定の患者の必要度、投与する他の治療剤、処置する障害などにより変わる。本発明の範囲内に入ることが意図される他の1日投与量は、約1mg、2mg、2.5mg、3mg、4mg、5mg、10mg、20mg、30mg、40mgまたは50mgである。付加的治療剤を方法I、II、I−AまたはII−Aで使用するならば、このような薬剤の1日投与量は、選択した具体的薬剤ならびに上記他の因子により変わり得て、例えば、1日投与量約0.001mg〜約2000mg、0.1mg〜約200mg、1mg〜約100mg、10mg〜約100mg、10mg〜約50mg、20mg〜約50mgなどである。
【0085】
所望により処置を必要とする患者に投与できる他の治療剤は、遊離形または薬学的に許容される塩形の、GABA活性を調節する化合物(例えば、活性を高め、GABA伝達を促進する)、GABA−Bアゴニスト、5−HTモジュレーター(例えば、5−HT
1Aアゴニスト、5−HT
2Aアンタゴニスト、5−HT
2Aインバースアゴニストなど)、メラトニンアゴニスト、イオンチャネルモジュレーター(例えば、ブロッカー)、セロトニン−2アンタゴニスト/再取り込み阻害剤(SARI)、オレキシン受容体アンタゴニスト、H3アゴニスト、ノルアドレナリンアンタゴニスト、ガラニンアゴニスト、CRHアンタゴニスト、ヒト成長ホルモン、成長ホルモンアゴニスト、エストロゲン、エストロゲンアゴニスト、ニューロキニン−1剤、および抗精神病剤、例えば、典型的抗精神病剤を含む。
【0086】
用語“GABA”はガンマ−アミノ酪酸をいう。GABA化合物は、GABA受容体に結合する化合物であり、ドキセピン、アルプラゾラム、ブロマゼパム、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼプ酸、ジアゼパム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、ミダゾラム、ニトラゼパム、オキサゼパム、テマゼパム、トリアゾラム、インディプロン、ゾピクロン、エスゾピクロン、ザレプロン、ゾルピデム、ガボキサドール、ビガバトリン、チアギャビン、EVT 201(Evotec Pharmaceuticals)またはエスタゾラムを含むが、これらに限定されない。
【0087】
他の任意の治療剤は、ケタンセリン、リスペリドン、エプリバンセリン、ボリナンセリン(Sanofi-Aventis, France)、プルバンセリン、ピマバンセリン(ACP−103)、MDL 100907(Sanofi-Aventis, France)、HY10275(Eli Lilly)、APD125(Arena Pharmaceuticals, San Diego, CA)またはAVE8488(Sanofi-Aventis, France)のような5HT
2Aアンタゴニストである。
【0088】
さらに他の任意の治療剤はピゾチフェンを含む。
【0089】
他の任意の治療剤は、レピノタン、サリゾタン、エプタピロン、ブスピロンまたはMN−305(MediciNova, San Diego, CA)のような5HT
1Aアゴニストである。
【0090】
他の任意の化合物は、メラトニン、ラメルテオン(ロゼレム
(登録商標)、武田薬品、日本)、VEC−162(Vanda Pharmaceuticals, Rockville, MD)、PD−6735(Phase II Discovery)またはアゴメラチンのようなメラトニンアゴニストである。
【0091】
他の任意の治療剤は、ラモトリジン、ギャバペンチンまたはプレガバリンのようなイオンチャネルブロッカーである。
【0092】
他の任意の治療剤は、例えば、オレキシン、1,3−ビアリールウレア、SB−334867−a(GlaxoSmithKline, UK)、GW649868(GlaxoSmithKline)またはベンズアミド誘導体のようなオレキシン受容体アンタゴニストである。
【0093】
他の任意の治療剤は、Org 50081(Organon - Netherlands)、リタンセリン、ネファゾドン、サーゾーンまたはトラゾドンのようなセロトニン−2アンタゴニスト/再取り込み阻害剤(SARI)である。
【0094】
他の任意の治療剤は、カソピタント(GlaxoSmithKline)のようなニューロキニン−1剤である。
【0095】
さらなる治療剤の具体例は、遊離形または薬学的に許容される塩形の、モダフィニル、アルモダフィニル、ドキセピン、アルプラゾラム、ブロマゼパム、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼプ酸、ジアゼパム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、ミダゾラム、ニトラゼパム、オキサゼパム、テマゼパム、トリアゾラム、インディプロン、ゾピクロン、エスゾピクロン、ザレプロン、ゾルピデム、ガボキサドール、ビガバトリン、チアギャビン、EVT 201(Evotec Pharmaceuticals)、エスタゾラム、ケタンセリン、リスペリドン、エプリバンセリン、ボリナンセリン(Sanofi-Aventis, France)、プルバンセリン、MDL 100907(Sanofi-Aventis, France)、HY10275(Eli Lilly)、APD125(Arena Pharmaceuticals, San Diego, CA)、AVE8488(Sanofi-Aventis, France)、レピノタン、サリゾタン、エプタピロン、ブスピロン、MN−305(MediciNova, San Diego, CA)、メラトニン、ラメルテオン(ロゼレム
(登録商標)、武田薬品、日本)、VEC−162(Vanda Pharmaceuticals, Rockville, MD)、PD−6735(Phase II Discovery)、アゴメラチン、ラモトリジン、ギャバペンチン、プレガバリン、オレキシン、1,3−ビアリールウレア、SB−334867−a(GlaxoSmithKline, UK)、GW649868(GlaxoSmithKline)、ベンズアミド誘導体、Org 50081(Organon - Netherlands)、リタンセリン、ネファゾドン、サーゾーン、トラゾドン、カソピタント(GlaxoSmithKline)、アミトリプチリン、アモキサピン、ブプロピオン、シタロプラム、クロミプラミン、デシプラミン、ドキセピン、デュロキセチン、エスシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、イミプラミン、イソカルボキサジド、マプロチリン、ミルタザピン、ネファゾドン、ノルトリプチリン、パロキセチン、硫酸フェネルジン、プロトリプチリン、セルトラリン、トラニルシプロミン、トラゾドン、トリミプラミン、ベンラファキシン、クロルプロマジン、ハロペリドール、ドロペリドール、フルフェナジン、ロキサピン、メソリダジン、モリンドン、ペルフェナジン、ピモジド、プロクロルペラジン、プロマジン、チオリダジン、チオチキセン、トリフロペラジン、クロザピン、アリピプラゾール、オランザピン、クエチアピン、リスペリドン、ジプラシドンおよびパリペリドン、アセナピン、ルラシドン、イロペリドンおよびカリプラジンを含む。
【0096】
本発明の方法で投与する化合物は遊離酸または遊離塩基の形でも薬学的に許容される塩としてでもよい。用語“薬学的に許容される塩”は、親化合物がその酸または塩基塩の製造により修飾されている、上記化合物の誘導体である。薬学的に許容される塩の例は、アミン類のような塩基性残基の無機または有機酸塩;カルボン酸類のような酸性残基のアルカリまたは有機塩などを含むが、これらに限定されない。薬学的に許容される塩は、例えば、非毒性無機または有機酸から形成される、親化合物の慣用の非毒性塩または4級アンモニウム塩を含む。例えば、このような慣用の非毒性塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などのような無機酸由来のもの;および酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸などのような有機酸から製造される塩を含む。
【0097】
本発明の方法で使用する化合物の薬学的に許容される塩は、慣用の化学方法により塩基性または酸性部分を含む親化合物から合成できる。一般的に、このような塩は、これらの化合物の遊離塩基形態と、化学量論量の適当な酸を水または有機溶媒中またはこれら2種の混合物中で反応させることにより製造でき、一般的に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリルのような非水性媒体が好ましい。これらの塩、例えば、非晶質または結晶形態のトルエンスルホン塩の製造に関するさらなる詳細は、PCT/US08/03340および/または米国仮出願番号61/036,069およびWO2009/114181に見ることができる。
【0098】
本発明の化合物を含む医薬組成物は、ガレヌス分野(galenic art)において知られる慣用の希釈剤または添加物および技術を使用して製造し得る。例えば、本化合物は広範な種々の投与形態で投与でき、すなわち、それらは錠剤、カプセル剤、ロゼンジ剤、トローチ剤、ハードキャンディー剤、粉末剤、スプレー剤、水性懸濁液剤、注射液剤、エリキシル剤、シロップ剤などの形で種々の薬学的に許容される不活性担体と組み合わせ得る。
【0099】
経口投与のために、医薬組成物は、例えば、結合剤(例えばアルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えばラクトース、微結晶セルロースまたはリン酸カルシウム);滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルクまたはシリカ);崩壊剤(例えばジャガイモデンプンまたはデンプングリコール酸ナトリウム);または湿潤剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)のような薬学的に許容される添加物と慣用の手段により製造した錠剤またはカプセル剤の形を取り得る。錠剤は当分野で周知の方法でコーティングしてよい。経口投与用液体製剤は、例えば、溶液、シロップまたは懸濁液の形を取ってよく、またはそれらは、使用前に水または他の適切な媒体で構成するための乾燥製品として提供され得る。このような液体製剤は、懸濁化剤(例えばソルビトールシロップ、メチルセルロースまたは水素化食用脂);乳化剤(例えばレシチンまたはアカシア);非水性媒体(例えばアーモンド油、油性エステル類またはエチルアルコール);および防腐剤(例えばp−ヒドロキシ安息香酸メチルまたはp−ヒドロキシ安息香酸プロピルまたはソルビン酸)のような薬学的に許容される添加物と慣用の手段により製造し得る。
【0100】
頬側投与のために、本組成物は、慣用の方法で製剤された錠剤またはロゼンジ錠の形を取り得る。
【0101】
活性化合物は、慣用のカテーテル法または点滴法を使用する、注射により非経腸投与するために製剤し得る。注射用製剤は単位投与量形態、例えばアンプルまたは複数投与量容器に、防腐剤を添加して提供し得る。本組成物は、油性または水性媒体中の懸濁液、溶液またはエマルジョンのような形を取ってよく、懸濁化剤、安定化剤および/または分散剤のような製剤用薬剤を含んでよい。あるいは、活性成分は、使用前に適切な媒体、例えば無菌発熱性物質除去水で再構成するための粉末形態であり得る。
【0102】
活性化合物は、例えば、カカオバターまたは他のグリセリド類のような慣用の坐薬基剤を含む、坐薬または停留浣腸のような直腸用組成物にも製剤し得る。
【0103】
鼻腔内投与または吸入による投与のために、活性化合物は、患者が押し出すまたはポンプアウトするスプレー容器から、溶液または懸濁液の形でまたは適切な噴射剤、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の適切なガスを用いる加圧容器またはネブライザーからのエアロゾルスプレー提示として好都合に送達される。加圧エアロゾルの場合、投与量単位は定量を送達するためのバルブの提供により決定され得る。加圧容器またはネブライザーは、活性化合物の溶液または懸濁液を含み得る。吸入器または吹き入れ器(insufflator)で使用するためのカプセルおよびカートリッジ(例えば、ゼラチン製)は、活性化合物とラクトースまたはデンプンのような適切な粉末基剤の粉末混合物を含んで製剤され得る。水性懸濁液および/またはエリキシルが経口投与に望ましいとき、その中の必須活性成分を種々の甘味剤または風味剤、着色物質または色素、そして、そのように望むならば同様に乳化剤および/または懸濁化剤を、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリンおよびこれらの種々のこのような組み合わせのような希釈剤と共に組み合わせ得る。
【0104】
次の実施例は本発明を説明するが、これに限定すると解釈してはならない。