(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の接着剤パターンの前記要素が第1のサイズを有し、前記第2の接着剤パターンの前記要素が第2のサイズを有し、前記第1のサイズが前記第2のサイズと同じである、請求項3又は4に記載の吸収性物品。
前記第1の接着剤パターンの前記要素が第1の形状を有し、前記第2の接着剤パターンの前記要素が第2の形状を有し、前記第1の形状が前記第2の形状と同じである、請求項3又は4に記載の吸収性物品。
前記第1の接着剤パターンの前記要素が第1のサイズ又は形状を有し、前記第2の接着剤パターンの前記要素が第2の異なるサイズ又は形状を有する、請求項3に記載の吸収性物品。
前記テクスチャー範囲の連続格子が、第1の方向および第2の異なる方向に延び、前記格子の間の複数の前記離散的な要素が、実質的に同じ多角形状をそれぞれ形成する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の吸収性物品。
前記前側ベルト部分の一部が前記後側ベルト部分の一部に恒久的又は取外し可能に接合されて、腰部開口部及び2つの脚部開口部を有するパンツを形成する、請求項11に記載の吸収性物品。
前記後側ベルト部分の一部が、締結具を使用して前記前側ベルト部分の一部に接合されて、腰部開口部及び2つの脚部開口部を有する吸収性物品を形成するように構成される、請求項11に記載の吸収性物品。
前記ベルト部分が、連続パターンを形成する接着剤を含み、前記連続パターンが第1の方向及び第2の異なる方向に延び、前記第1の方向に延びる前記接着剤の前記連続パターンの線が、前記第2の異なる方向に延びる前記接着剤の前記連続パターンの線に交差する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の吸収性物品。
複数の前記第1のしわ及び複数の前記第2のしわの少なくとも一部内の前記第2の基材が、前記第1の基材と入れ子にされる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の吸収性物品。
前記テクスチャー範囲の連続格子は、前記離散的な形状の接着剤パターンが無く、前記長手方向軸に対して角度が付けられた部分を含む、請求項18に記載の吸収性物品。
トップシートとバックシートとを備え、前記コアが、前記トップシートと前記バックシートとの間に少なくとも部分的に配設され、前記バックシートが、前記テクスチャー範囲の連続格子の一部、又は前記格子の間の複数の前記離散的な要素に隣接して位置付けられ、
前記テクスチャー範囲の連続格子が第1のテクスチャーを有し、前記格子の間の複数の前記離散的な要素が第2のテクスチャーを有し、前記バックシートが第3のテクスチャーを有し、前記第1のテクスチャー、第2のテクスチャー及び第3のテクスチャーが全て異なる、請求項18〜21のいずれか一項に記載の吸収性物品。
前記テクスチャー範囲の連続格子が、前記格子の間の前記離散的な要素が位置付けられた繰り返しダイヤモンドパターンを形成する、請求項18〜22のいずれか一項に記載の吸収性物品。
前記格子の間の複数の前記離散的な要素が、前記離散的な形状の接着剤パターンに対応し、前記テクスチャー範囲の連続格子は、前記離散的な形状の接着剤パターンを有さない、請求項24に記載の吸収性物品。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書に開示する、背景パターン及びマクロパターンを形成するテクスチャー区域を有する吸収性物品の構造、機能、製造、及び使用の原理、並びにその作成方法についての全体的な理解を提供するため、本開示の様々な非限定的実施形態について以下に記載する。これらの非限定的実施形態の1つ以上の実施例を添付の図面に示す。当業者であれば、本明細書に記載し添付図面に例示する、背景パターン及びマクロパターンを形成するテクスチャー区域を有する吸収性物品、並びにその作成方法は非限定的な例示の実施形態であり、本開示の様々な非限定的実施形態の範囲は請求項によってのみ定義されることを理解するであろう。1つの非限定的実施形態に関して例示又は記載する特徴は、他の非限定的実施形態の特徴と組み合わされてもよい。かかる修正及び変形は本開示の範囲に含まれるものとする。
【0008】
本開示を理解する上で、以下の用語の解釈が有用であり得る。
「吸収性物品(1つ以上)」は、本明細書では、その主な機能が汚れ及び排泄物を吸収し保持することである、消費者製品を指すのに使用される。吸収性物品は、パンツ型及び/又はテープ式おむつを指してもよい。用語「おむつ」及び「パンツ」は、本明細書では、一般に、乳児、小児、及び失禁症状のある人によって下部胴体の周りに着用される吸収性物品を指すのに使用される。用語「使い捨て」は、本明細書では、洗濯又は別の方法で吸収性物品として復元若しくは再使用することを一般に意図しない吸収性物品を説明するのに使用される(例えば、それらの物品は、1回の使用後に廃棄することが意図され、またリサイクルするか、堆肥化するか、又は別の方法として環境に適応した形で処分するように構成されても良い)。
【0009】
用語「弾性要素」は、本明細書では、弛緩した状態のときに力が印加されると、初期長さがその初期長さよりも10%以上長い伸長された長さまで伸展又は伸長してもよく、印加された力が解放されるとほぼその初期長さまで実質的に回復する任意の材料を含む、弾性的性質を呈する材料を指すのに使用される。
【0010】
用語「接合された」、「取り付けられた」、又は「〜と係合された」は、ある要素を他の要素に直接固着することにより、その要素が別の要素に直接固定された構成と、ある要素を中間部材(1つ以上)に固着し、それを次に他の要素に固着することにより、その要素が別の要素に間接的に固定された構成とを包含する。
【0011】
用語「長手方向」は、本明細書では、吸収性物品が平らな非収縮状態のときの吸収性物品の第1の腰部開口縁部から長手方向反対側の第2の腰部開口縁部まで、又は腰部開口縁部から股部領域の底部(即ち、二つ折りの吸収性物品における折畳み線)まで、実質的に垂直に通っている方向を指すのに使用される。長手方向から45度以内の方向は「長手方向」であると見なされる。
【0012】
用語「横方向」は、本明細書では、吸収性物品の第1の長手方向に延びる側縁部から、横方向反対側の、第2の長手方向に延びる側縁部まで通っており、且つ長手方向に対して概ね直角の方向を指すのに使用される。横方向から45度以内の方向は「横方向」であると見なされる。
【0013】
用語「基材」は、本明細書では、主として二次元(即ち、XY面内)であり、その長さ(X方向)及び幅(Y方向)に比べてその厚さ(Z方向)が比較的小さい(即ち、1/10以下)材料を説明するのに使用される。基材の非限定例としては、例えば、ウェブ、繊維性材料の層(1つ以上)、不織布、高分子フィルム又は金属箔などのフィルム及び箔が挙げられる。これらの材料は、単独で使用されてもよく、又は共に積層化された2つ以上の層を備えてもよい。そのため、ウェブは基材である。
【0014】
用語「不織布」又は「不織布材料」は、本明細書では、スパンボンド、メルトブロー、カーディングなどのプロセスによって、連続(長)フィラメント(繊維)及び/又は不連続(短)フィラメント(繊維)から作られた材料を指すのに使用される。不織布は、既定の織った又は編んだフィラメントパターンを有さない。
【0015】
用語「機械方向」(MD)は、本明細書では、プロセスを通過する材料フローの方向を指すのに使用される。それに加えて、材料の相対的配置及び動きは、プロセスの上流からプロセスの下流へとプロセスを通過する機械方向の流れとして説明することができる。
【0016】
用語「横断方向」(CD)は、本明細書では、機械方向に対してほぼ垂直な方向を指すのに使用される。
【0017】
用語「テープ式おむつ」は、本明細書では、着用者に適用される前の包装の際には、互いに締結、予備締結、又は接続されていない、初期の前側又は第1の腰部領域と初期の後側又は第2の腰部領域とを有する、使い捨て吸収性物品を指すのに使用される。テープ式おむつは、腰部領域を共に締結又は接合することなく、一方の腰部領域の内部が対向する腰部領域の内部と表面同士が接触した状態で、横方向中心線の辺りで折り畳まれてもよい。様々な好適な構成で開示されているテープ式おむつの例が、米国特許第5,167,897号、同第5,360,420号、同第5,599,335号、同第5,643,588号、同第5,674,216号、同第5,702,551号、同第5,968,025号、同第6,107,537号、同第6,118,041号、同第6,153,209号、同第6,410,129号、同第6,426,444号、同第6,586,652号、同第6,627,787号、同第6,617,016号、同第6,825,393号、及び同第6,861,571号に開示されている。
【0018】
用語「パンツ」(本明細書では、「おむつパンツ」又は「パンツ型おむつ」とも呼ばれる)は、本明細書では、乳児又は成人の着用者向けに設計された、連続した外周の腰部開口部及び連続した外周の脚部開口部を有する使い捨て吸収性物品を指すのに使用される。
パンツは、吸収性物品が着用者に適用される前は、連続した又は閉じた腰部開口部と、少なくとも1つの連続した閉じた脚部開口部とを有して構成されてもよい。パンツは、任意の再締結可能及び/又は恒久的なクロージャ部材(例えば、シーム、熱接着、圧力溶接、接着剤、粘着結合、機械的締結具など)を使用して、物品の一部を共に接合することが挙げられるが、それに限定されない、様々な技術によって予備成形されてもよい。パンツは、腰部領域における物品の周辺に沿った任意の場所で予備成形されてもよい(例えば、側部が締結されるか又は継ぎ合わされるか、前側腰部が締結されるか又は継ぎ合わされるか、後側腰部が締結されるか又は継ぎ合わされる)。パンツは、側部シームの一方又は両方の辺りで開かれ、次に再締結されてもよい。様々な構成のおむつパンツの例が、米国特許第5,246,433号、同第5,569,234号、同第6,120,487号、同第6,120,489号、同第4,940,464号、同第5,092,861号、同第5,897,545号、同第5,957,908号、及び米国特許公開第2003/0233082号に開示されている。
【0019】
用語「初期腰部開口周辺部」は、本明細書では、パンツがパッケージに入れられる時点、及びその後、消費者によってパッケージから取り出される時点の、腰部開口部の周辺部を指す。
【0020】
用語「テクスチャー区域」又は「弾性のあるテクスチャー区域」は、本明細書では、弛緩した状態での機械方向及び横断方向の一方若しくは両方における、出現率、振幅、及び/又は表面形状の範囲によって説明されてもよい複数のしわを備える、吸収性物品の弾性のある領域を指すのに使用される。伸長した状態では、テクスチャー区域のしわ出現率は、引き起こされる伸長に比例して減少してもよい。それぞれのテクスチャー区域は、少なくとも1つの基材と少なくとも1つの弾性要素とを備えてもよい。特定の例では、テクスチャー区域は、2つの基材と複数の弾性要素とを備えてもよい。
【0021】
用語「背景パターン」は、本明細書で使用するとき、吸収性物品の一部分に背景又は基本パターンを形成するテクスチャー区域を指す。背景パターンは、吸収性物品の一部分にマクロパターンを形成するテクスチャー区域を包囲するか、又は少なくとも部分的に包囲してもよい。背景パターンは、吸収性物品の一部分における二次パターンとして考えてもよい。
【0022】
用語「マクロパターン」は、本明細書で使用するとき、吸収性物品におけるパターンの主要な部分又は要素を形成し、背景パターンによって包囲されるか、又は少なくとも部分的に包囲される、テクスチャー区域を指す。
【0023】
用語「しわ(1つ以上)」は、本明細書で使用するとき、弾性要素が弛緩した状態若しくは部分的に弛緩した状態のとき、基材に取り付けられるか又は別の形で基材と係合された弾性要素に近接して基材に形成される、隆起部、ひだ、及び/又は畳み目を意味してもよい。それぞれのしわは0.25mmの最小振幅を有する。
【0024】
バックシート、トップシート、ベルト部分、及び吸収性コアなど、吸収性物品の様々な構成要素を構築するため、様々な基材が使用されてもよい。テープ式おむつ及びパンツ型おむつの両方に関する吸収性物品の構成要素の例示的説明を以下に提供する。
【0025】
以下、様々なタイプのテープ式おむつ及びパンツ型おむつについての概要を提供する。
図1は、衣類に面する表面が見る者の方に向けられた、テープ式おむつ100Tの平面図の一例を示す。
図1Aは、着用者に面する表面が見る者の方に向けられた、テープ式おむつ100Tの平面図を示す。
図1及び1Aに示されるテープ式おむつ100Tは、シャーシ102と、第1の後側耳部104及び第2の後側耳部106を備えるベルト部分103と、第1の前側耳部108及び第2の前側耳部110とを備えてもよい。第1の後側耳部104及び第2の後側耳部106は、ベルト部分103と一体的に形成されてもよい。ベルト部分103は、1つ以上の弾性要素又は弾性スタンド105を内部に備えてもよい。
図示されていないが、前側耳部108及び110は、弾性要素又はストランドを備える第2のベルト部分から形成されてもよい。
図2は、衣類に面する表面が見る者の方に向けられた、平らに広げられた状態のおむつパンツ100Pの平面図を示す。
図2に示されるパンツ型おむつ100Pもまた、シャーシ102と、第1のベルト耳部112及び第2のベルト耳部114を備えるか又は形成する、ベルト部分111とを備える。ベルト部分111もまた、内部に位置する弾性要素又は弾性ストランド105を備えてもよい。
図3は、衣類に面する表面が見る者の方に向けられた、平らに広げられた状態のおむつパンツ100P及びシャーシ102を示す。しかしながら、
図3のおむつパンツ100Pは、第2のベルト部分111bに形成された第1の後側ベルト耳部112b及び第2の後側ベルト耳部114bと、第1のベルト部分111aに形成された第1の前側ベルト耳部112a及び第2の前側ベルト耳部114bとを備える。様々な実施形態では、ベルト部分111b及び111aは、シャーシ102から横方向及び長手方向の両方に延びてもよく、着用者に面する表面又は衣類に面する表面のどちらかでシャーシ102に接合されてもよく、或いは、シャーシ102の一部分を形成するのに使用される材料の1つ以上と一体的に形成されてもよい。
【0026】
パンツ型おむつ及びテープ式おむつは明確に異なる特徴及び構成要素を有することがあるが、テープ式おむつ及びパンツ型おむつは、配置、構造、寸法、物理的外観などに関して同じであるか、実質的に同じであるか、又は類似した、多くの特徴及び構成要素を備えてもよいことを理解されたい。具体的な例示の目的のため、
図1〜6に示されるテープ式おむつとパンツ型おむつとの間で異なる特徴及び/又は構成要素について考察する前に、テープ式おむつ及びパンツ型おむつの様々な共通の構成要素について、以下に記載する。
【0027】
図1〜3に示されるように、おむつ100T及び100Pは、第1の腰部領域116と、第2の腰部領域118と、第1の腰部領域116及び第2の腰部領域118の間に配設された股部領域120とを有するものとして示される。第1の腰部領域116は前側腰部領域として構成されてもよく、第2の腰部領域118は後側腰部領域として構成されてもよい。いくつかの実施形態では、前側腰部領域116、後側腰部領域118、及び股部領域120それぞれの長さは、吸収性物品100P及び100Tの長さの1/3であってもよい。吸収性物品100P及び100T、特にベルト部分はそれぞれ、前側腰部領域116にある横方向に延びる前側腰部開口縁部121と、後側腰部領域118にある、長手方向反対側の横方向に延びる後側腰部開口縁部122とを備えてもよい。一実施形態では、前側腰部開口縁部121及び後側腰部開口縁部122は、長手方向で離間配置されたベルト部分の縁部によって形成されてもよい。本考察に対する基準枠を提供するため、
図1〜3のおむつ100T及び100Pは、長手方向軸線124及び横方向軸線126を伴って示される。長手方向軸線124は、前側腰部開口縁部121の中点を通って、且つ後側腰部開口縁部122の中点を通って延びてもよい。横方向軸線126は、第1の長手方向又は右側縁部128の中点を通って、且つ第2の長手方向又は左側縁部130を通って延びてもよい。
【0028】
図1〜3に示されるように、吸収性物品100T及び100Pはそれぞれ、内側の着用者に面する表面132と、外側の衣類に面する表面134とを備えてもよい。シャーシ102は、バックシート136とトップシート138とを備えてもよい。吸収性コア142を含む吸収性アセンブリ140は、トップシート138の一部分及びバックシート136の一部分の間に配設されてもよい。シャーシ102は、第1の腰部領域116にある第1の終端部と、第2の腰部領域118にある第2の終端部とを備えてもよい。1つ以上のベルト部分は、吸収性物品の特定の所望の構成に応じて、シャーシ102の第1の終端部及び第2の終端部の一方若しくは両方から延びるか、それらに取り付けられるか、それらに接合されるか、又はそれらと共に形成されてもよい。より詳細に後述するように、おむつ100T及び100Pはまた、脚部弾性素材、弾性若しくは延伸性腰部領域、及び/又はフラップ(例えば、ベルト耳部)など、着用者の脚部及び腰部周囲での適合性を改良する、他の特徴を備えてもよい。特に
図3を参照すると、一例として、シャーシ102の第1の腰部領域116は前側腰部開口縁部121の一部分を形成してもよく、及び/又はシャーシ102の第2の腰部領域118は後側腰部開口縁部122の一部分を形成してもよい。別の方法としては、ベルト部分111aが前側腰部開口縁部121の一部分又は全体を形成してもよく、及び/又はベルト部分111bが後側腰部開口縁部122の一部分又は全体を形成してもよい。当業者であれば、これはシャーシ102上におけるベルト部分111a及び111bの配置に応じて決まることを理解するであろう。ベルト部分111aは第1及び第2の脚部開口縁部127aを備えてもよく、ベルト部分111bは第1及び第2の脚部開口縁部127bを備えてもよい。ベルト部分111aは側縁部135aを備えてもよく、ベルト部分111bは側縁部135bを備えてもよい。
【0029】
一実施形態では、
図3の線3A−3Aについて取った例示の断面図である
図3Aを参照すると、それぞれのベルト部分111a又は111bは、第1の基材129と第2の基材131とを備えてもよい。第1の基材129は第2の基材131に取り付けられてもよい。一実施形態では、1つ以上の弾性要素又は弾性ストランド105が、第1の基材129及び第2の基材131の間に位置付けられるか又は配設されてもよい。第1の基材129は、弾性要素又は弾性ストランド105の1つ以上によって、第2の基材131に取り付けられてもよい。換言すれば、基材129及び131の一方若しくは両方が、弾性要素105の1つ以上に取り付けられるか、又は貼着されてもよい。他の実施形態では、第1の基材129及び第2の基材131のうち一方のみが弾性要素105に取り付けられてもよく、第1の基材129は、第2の基材131に結合されるか、接合されるか、取り付けられるか、又は貼着されてもよい(例えば、破線の結合部133を参照)。一実施形態では、第1の基材129及び第2の基材131は、織布若しくは不織布材料、又は本明細書で更に詳細に記載するような、様々なタイプのフィルムを含んでもよい。
【0030】
一実施形態では、
図1〜3を参照すると、シャーシ102の周囲は、第1の長手方向側縁部128と、第2の長手方向側縁部130と、第1の腰部領域116に配設された第1の横方向に延びる端縁部144と、第2の腰部領域118に配設された第2の横方向に延びる端縁部146とによって画成されてもよい。別の方法としては、第1の腰部領域116に配設された第1の横方向に延びる端縁部144、及び第2の腰部領域118に配設された第2の横方向に延びる端縁部146に、ベルト部分111a及び111bが重なり合ってもよい。側縁部128及び130は両方とも、前側腰部縁部121と後側腰部縁部122との間を少なくとも部分的に長手方向で延びる。シャーシ102の横方向に延びる端縁部144及び146は、ベルト部分と重なり合っていない限り、前側腰部領域116の横方向に延びる前側腰部縁部121の一部分と、長手方向反対側の、後側腰部領域118の横方向に延びる後側腰部縁部122の一部分とを形成してもよい。テープ式おむつ100T又はパンツ型おむつ100Pのどちらかを着用者の下部胴体に着用させたとき、前側腰部縁部121及び後側腰部縁部122は、着用者の腰部の一部分を取り囲んでもよい。
同時に、シャーシの側縁部128及び130並びに脚部開口縁部127a及び127b(
図3を参照)は、着用者の脚部の一部分を取り囲んでもよい。股部領域120は、吸収性コア142が前側腰部領域116から股部領域120を通って後側腰部領域118まで延びる状態で、着用者の脚部の間に概ね位置付けられてもよい。
【0031】
上述したように、テープ式おむつ100T及びパンツ型おむつ100Pはバックシート136を備えてもよい。バックシート136は、シャーシ102の外表面又は衣類に面する表面134を画成してもよい。バックシート136は、流体(例えば、経血、尿、及び/又は液状の糞便)に対して不透過性、又は実質的に不透過性であってもよく、薄いプラスチックフィルムから製造されてもよいが、他の可撓性の液体不透過性材料も使用されてもよい。バックシート136は、吸収性コア142に吸収され収容された排出物が、例えばベッドシーツ、パジャマ、及び下着など、おむつ100T及び100Pに接触する物品を濡らすことを防ぐか、又は少なくとも阻止してもよい。バックシート136はまた、織布若しくは不織布材料、ポリエチレン若しくはポリプロピレンの熱可塑性フィルムなどの高分子フィルム、並びに/又はフィルム及び不織布材料を含む多層若しくは複合材料(例えば、内側フィルム層と外側不織布層とを有する)を含んでもよい。バックシート136はまた、エラストマーフィルムを含んでもよい。バックシート136の一例は、約0.012mm(0.5mil)〜約0.051mm(2.0mil)の厚さを有するポリエチレンフィルムであってもよい。ポリエチレンフィルムの例は、BR−120及びBR−121の表記でオハイオ州シンシナティのクロペイ社(Clopay Corporation of Cincinnati, Ohio)によって、並びにXP−39385の表記でインディアナ州テレホートのトレデガー・フィルム・プロダクツ(Tredegar Film Products of Terre Haute, Ind.)によって製造されている。バックシート136はまた、より布様の外観を提供するため、エンボス加工及び/又は艶消し仕上げを施されてもよい。更に、バックシート136は、吸収性コア142から蒸気を逃がす(即ち、バックシートは通気性である)一方で、依然として排出物がバックシート136を通過することを防ぐか、又は少なくとも阻止してもよい。
バックシート136のサイズは、吸収性コア142のサイズ、並びに/又はおむつ100T及び100Pの特定の構成若しくはサイズによって決定付けられてもよい。
【0032】
やはり上述したように、テープ式おむつ100T及びパンツ型おむつ100Pはトップシート138を備えてもよい。トップシート138は、シャーシ102の内表面又は着用者に面する表面132の全体若しくは一部を画成してもよい。トップシート138は、順応性で、柔らかい感触であり、及び/又は着用者の皮膚に対して非刺激性であってもよい。トップシートは、一方向又は二方向で弾性的に伸展可能であってもよい。更に、トップシート138は、液体透過性であってもよく、その厚さを通して液体(例えば、経血、尿、及び/又は液状の糞便)が浸透することができる。好適なトップシート138は、織布及び不織布材料、有孔の若しくはハイドロフォーミングされた熱可塑性フィルム、有孔不織布、多孔質発泡体、網状発泡体、網状熱可塑性フィルム、並びに熱可塑性スクリムなど、広範囲の材料から製造されてもよい。好適な織布及び不織布材料は、木質繊維若しくは綿繊維などの天然繊維、ポリエステル、ポリプロピレン、若しくはポリエチレン繊維などの合成繊維、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。トップシート138が繊維を含む場合、繊維は、当該技術分野において一般に知られているような、スパンボンド、カーディング、湿式積層、メルトブロー、水流交絡、又は別の方法で処理されてもよい。
【0033】
トップシート138は、高ロフト不織布トップシート、有孔フィルムトップシート、及び有孔不織布トップシートから選択されてよい。有孔フィルムトップシートは、身体排出物に対して透過性であるが非吸収性であってもよく、流体が通過して戻り、着用者の皮膚を再び濡らす傾向が低減されることがある。有孔フィルムの例は、米国特許第5,628,097号、同第5,916,661号、同第6,545,197号、及び同第6,107,539号に記載されているものを含んでもよい。
【0034】
上述したように、テープ式おむつ100T及びパンツ型おむつ100Pはまた、シャーシ102に接合された吸収性アセンブリ140を備えてもよい。
図1〜3に示されるように、吸収性アセンブリ140は、前側腰部領域116にある横方向に延びる前縁部148を備えてもよく、長手方向反対側の、後側腰部領域118にある横方向に延びる後縁部150を備えてもよい。吸収性アセンブリ140は、長手方向に延びる右側縁部152と、横方向反対側の、長手方向に延びる左側縁部154とを備えてもよい。吸収性アセンブリの側縁部152及び154は両方とも、前縁部148と後縁部150との間で長手方向に延びてもよい。それに加えて、吸収性アセンブリ140は、1つ以上の吸収性コア142又は吸収性コア層を備えてもよい。1つ以上の吸収性コア142又は吸収性コア層はそれぞれ、トップシート138とバックシート136との間に少なくとも部分的に配設されてもよく、おむつ100T及び100Pと適合性がある様々なサイズ及び形状で形成されてもよい。本開示の吸収性コアとして使用される吸収性構造の例が、米国特許第4,610,678号、同第4,673,402号、同第4,888,231号、及び同第4,834,735号に記載されている。
【0035】
いくつかの吸収性コアの実施形態は、低減された量のセルロース系エアフェルト材料を含有する流体貯蔵コアを備えてもよい。例えば、かかるコアは、約40%未満、30%未満、20%未満、10%未満、5%未満、又は更には約1%未満のセルロース系エアフェルト材料を含んでもよい。かかる吸収性コアは、主として、少なくとも約60%、70%、80%、85%、90%、95%、又は更には約100%の量の吸収性ゲル化材料(AGM)を含んでもよく、その場合、吸収性コアの残部はマイクロファイバー接着剤(適用可能な場合)を含む。かかるコア、マイクロファイバー接着剤、及び吸収性ゲル化材料が、米国特許第5,599,335号、同第5,562,646号、同第5,669,894号、同第6,790,798号、及び同第7,521,587号、並びに米国特許公開第2004/0158212号に記載されている。
【0036】
上述したように、テープ式おむつ100T及びパンツ型おむつ100Pはまた、シャーシ102上に弾性のある脚部カフ156を備えてもよい。脚部カフ156は、脚部バンド、側部フラップ、バリアカフ、弾性カフ、又はガスケッティングカフであってもよく、また場合によってはそのように呼ばれることを理解されたい。弾性のある脚部カフ156は、脚部領域における身体排出物の漏れを低減する助けとなる様々な方法で構成されてもよい。脚部カフ156の例は、米国特許第3,860,003号、同第4,909,803号、同第4,695,278号、同第4,795,454号、同第4,704,115号、同第4,909,803号、同第7,931,636号、及び米国特許公開第2009/0312730A1号に記載されているものを含んでもよい。
【0037】
図1Aに示されるように、シャーシ102は、シャーシ102の内表面又は着用者に面する表面132に配設された、長手方向に延び、且つ横方向に対向する側部フラップ160を有してもよい。側部フラップ160はそれぞれ近位縁部を有してもよい。側部フラップ160はまた、吸収性アセンブリ140と重なり合ってもよい(即ち、近位縁部が、吸収性アセンブリの個々の側縁部152及び154の横方向内側に延びる)。いくつかの構成では、側部フラップ160は吸収性アセンブリ140と重なり合わなくてもよい。側部フラップ160は、例えば、シャーシ102の一部を横方向内側に(即ち、長手方向軸線124に向かって)折り畳んで、個々の側部フラップ160とシャーシ102の側縁部128及び130の両方を形成するなどによって、様々な方法で形成されてもよいことを理解されたい。別の例では、側部フラップ160は、シャーシ102の個々の側縁部それぞれにおいて、又はそれらに隣接して、追加の層(1つ以上)をシャーシ102に取り付けることによって形成されてもよい。側部フラップ160はそれぞれ、前側腰部領域116の側部フラップ取付け区域内、及び後側腰部領域118の側部フラップ取付け区域内で、シャーシ102の着用者に面する表面132及び/又は吸収性アセンブリ140に接合されてもよい。側部フラップ160は、吸収性物品と同じ長手方向長さまで延びてもよく、或いは、側部フラップ160は吸収性物品よりも短い長手方向長さを有してもよい。
【0038】
上述したように、パンツ型おむつ100P及びテープ式おむつ100Tは、明確な異なる特徴及び/又は構成要素を有してもよい。以下、テープ式おむつ及びパンツ型おむつの実施形態を示す添付図面を参照して、いくつかのかかる特徴及び構成要素について概要を提供する。
【0039】
テープ式おむつは、着用者に適用される前の包装の際には、前側腰部領域116及び後側腰部領域118が、互いに締結、予備締結、接合、又は接続されていない構成で製造され、消費者に提供されてもよい。
図4に示されるように、例えば、テープ式おむつ100Tは、腰部領域を共に締結又は接合せずに、第1の腰部領域116の着用者に面する表面132が第2の腰部領域118の着用者に面する表面132と表面同士が接触した状態で、横方向中心線の辺りで折り畳まれてもよい。ベルト部分103に形成された後側耳部104及び106、並びに/又は存在する場合は前側耳部108及び110も、第1の腰部領域116及び第2の腰部領域118の内表面若しくは着用者に面する表面132に向かって横方向内側に折り畳まれてもよい。
【0040】
テープ式おむつ100Tは、一旦テープ式おむつが着用者に位置付けられると、前側腰部領域116及び後側腰部領域118を共に締結して、閉じた腰部周辺部及び脚部開口部を形成できるようにする、様々な構成の締結要素を備えてもよい。例えば、
図1Aに示されるように、テープ式おむつ100Tは、ベルト部分103に形成された第1の後側耳部104及び第2の後側耳部106と、第1の前側耳部108及び第2の前側耳部110とを備えてもよく、その場合、第1の後側耳部104及び第2の後側耳部106は、締結構成要素162及び164を備えるように構成される。いくつかの実施形態では、第1の前側耳部108及び第2の前側耳部110も、ベルト部分に形成されてもよい。締結要素162及び164はそれぞれ、後側腰部領域118において、ベルト部分103の一部分を形成してもよく、或いはその基材129及び131の一方に恒久的に結合されるか、接着されるか、又は別の方法で直接若しくは間接的に接合されてもよい。他の実施形態では、締結構成要素162及び164はそれぞれ、前側耳部108及び110に取り付けられるか、又は接合されてもよい。締結構成要素はまた、例えば、接着結合、音波接着、圧力接着、熱接着、又はそれらの組み合わせなどの様々な方法で、吸収性物品の側縁部128及び130において、又はそれらに隣接して、恒久的に結合又は接合されてもよい。
【0041】
第1の締結構成要素162及び/又は第2の締結構成要素164は、様々なタイプの取外し可能に係合可能な締結具を含んでもよく、また、様々なタイプの再締結可能な締結構造を含んでもよい。例えば、第1の締結構成要素162及び第2の締結構成要素164は、フック・ループ式締結具、フック・フック式締結具、マイクロ締結具、ボタン、スナップ、タブ・スロット式締結具、テープ締結具、接着性締結具、粘着性締結具、磁気締結具、両性型(hermaphrodidic)締結具などの形態の、機械的締結具166を含んでもよい。
締結システム及び/又は締結構成要素162、164のいくつかの例が、米国特許第3,848,594号、同第4,662,875号、同第4,846,815号、同第4,894,060号、同第4,946,527号、同第5,151,092号、同第5,221,274号、同第6,251,097号、同第6,669,618号、同第6,432,098号、及び同第7,799,006号、並びに米国特許公開第2007/0078427号において考察されている。
【0042】
上述したように、締結構成要素162及び164は、おむつ100Tの別の部分と、取外し可能及び/又は再締結可能に係合若しくは接続してもよい。例えば、
図1に示されるように、おむつ100Tは、第1の腰部領域116に、ランディング区域と呼ばれる場合がある接続区域168を備えてもよい。一実施形態では、接続区域168は、前側腰部領域116のベルト部分に形成されるか、又はそれに取り付けられてもよい。そのため、テープ式おむつ100Tが着用者に配置されると、締結構成要素162及び164は、着用者の腰部の一部分の周囲で引っ張られ、第1の腰部領域116にある接続区域168と接続されて、閉じた腰部周辺部及び一対の横方向に対向する脚部開口部を形成してもよい。
接続区域168は、テープ式おむつ100Tのシャーシ102又はベルト部分と接続される、別個の基材から構築されてもよいことを理解されたい。いくつかの実施形態では、米国特許第5,735,840号及び同第5,928,212号などに記載されているように、接続区域168は、おむつ100Tのバックシート136又はベルト部分の一部として一体的に形成されてもよく、或いは腰部領域の一方若しくは両方の第1及び第2の耳部の一部として形成されてもよい。
【0043】
テープ式おむつ100Tは、締結構成要素162及び164と同じ表面上であって同じ腰部領域に配設された、非係合区域を備えてもよい。非係合区域は、吸収性物品の使用前に、締結構成要素162及び164が吸収性物品の他の要素と係合されるのを防ぐ助けとなるように構成されてもよい。非係合区域は、フィルム、コーティング、又は締結構成要素162及び164に付着しない、若しくはそれらと係合しない他の材料を含んでもよい。特定の実施形態では、非係合区域は、テープ式おむつ100Tが包装されているときは、締結構成要素162及び164の締結表面と表面同士が接触した状態であってもよい。
【0044】
テープ式おむつとは対照的に、パンツ型おむつは、着用者に適用される前の包装の際には、前側腰部領域116及び後側腰部領域118が、互いに締結、予備締結、接合、又は接続された構成で製造され、消費者に提供されてもよい。そのため、パンツ型おむつは、乳幼児、小児、及び/又は成人の着用者向けに設計された、連続した外周の腰部開口部及び連続した外周の脚部開口部を有してもよい。より詳細に後述するように、おむつパンツは、再締結可能及び/又は恒久的なクロージャ部材(例えば、シーム、熱接着、圧力溶接、接着剤、粘着結合、機械的締結具など)を使用して、おむつの一部を共に接合することを含むが、それに限定されない様々な技術によって、予備成形されてもよい。それに加えて、パンツ型おむつは、腰部領域の周辺に沿った任意の場所で予備成形されてもよい(例えば、側部が締結又は接続されるか、前側腰部が締結又は接続されるか、後側腰部が締結又は接続される)。
【0045】
いくつかの実施形態では、パンツ型おむつ100Pは、腰部領域116及び118の一方若しくは両方のベルト部分と共に形成されるか、又はそれらに取り付けられるか、或いはシャーシ102に取り付けられてもよい、ベルト耳部112及び114を備えて構成されてもよい。例えば、
図2及び5は、後側腰部領域118にある第1のベルト耳部112及び第2のベルト耳部114を含むパンツ型おむつ100Pを示す。ベルト耳部112及び114は、ベルト部分111に形成されるか、又はベルト部分111に接合されるか、又はシャーシ102に接合されてもよい。ベルト耳部112及び114は実質的に矩形の形状であってもよく、又はベルト耳部112及び114は、開放及び再締結を容易にするための一体的なタブを提供するようにして形作られてもよい。ベルト耳部112及び114はまた、横方向及び/又は長手方向で延伸性であるか、若しくは弾性的に延伸性であってもよい。ベルト耳部112及び114は、1つ以上のフィルム、不織布、又はフィルムと不織布の組み合わせを含んでもよい。要素要素105は、少なくとも横方向で弾性的に延伸性であってもよい。
【0046】
図2及び5を参照して上述したように、ベルト部分111に形成されるか、又はベルト部分111に接合されるか、又はシャーシ102に接合された、第1のベルト耳部112及び第2のベルト耳部114は、シャーシ102の第1の腰部領域116を第2の腰部領域118と接続して、腰部開口部170及び2つの脚部開口部172を形成してもよい。
例えば、第1のベルト耳部112及び第2のベルト耳部114の近位端領域174はベルト部分111と共に形成され、第1のベルト耳部112及び第2のベルト耳部114の遠位端領域176は、シャーシ102の前側腰部領域116と接続されて、パンツ型おむつ100Pが形成される。
【0047】
ベルト耳部112及び114の一方若しくは両方の遠位端領域176は、様々な方法でシャーシ102の前側腰部領域116と接続されてもよいことを理解されたい。例えば、いくつかの構成では、ベルト耳部112及び114は、対向する腰部領域と恒久的に接続されてもよく、一旦破断されると再締結することはできない。かかる恒久的なシームは、下着のように見えて、下着(例えば、脚部の上を通して履いてもよいパンツ)のように適用されてもよい製品を提供するため、予め閉じられてもよい。恒久的なシームを有する使い捨てパンツ型おむつは、吸収性物品の外表面に配設された廃棄用テープなど、廃棄のための別個の要素を要することがある。他の使い捨てパンツ型おむつは、非恒久的なシームを有してもよく、また再締結可能であってもよく、それにより、介護者が初期腰部開口周辺部及び初期脚部開口部を開き、それらを再び閉じることが可能になって、従来のテープ式おむつに類似した適用が容易になる。そのため、ベルト耳部112及び114の遠位端領域176は、例えば、接着剤、粘着剤、熱接着、超音波接着、機械的結合、及び機械的締結(例えば、フック・ループ式締結具)によって、シャーシ102の反対側の腰部領域と恒久的に結合されるか、取外し可能に接続されるか、且つ/又は再締結可能に接続されてもよい。例えば、1つ以上の締結具要素が、ベルト耳部の一部分に位置するか、又はその一部分を形成してもよく、第1の腰部領域116若しくは第2の腰部領域118に位置する1つ以上の対応する締結要素と再締結可能に接続するように適合されてもよく、或いは、締結具要素は、ベルト耳部112及び114を含む吸収性物品の1つ以上の構成要素と再締結可能に接続するように適合されてもよい。ベルト耳部はまた、シャーシ102の第1及び第2の腰部領域の連続した延伸部として形成されてもよいことが理解されるべきである。
【0048】
初期に予備締結されたパンツ型おむつの再締結能力は、介護者に利便性を提供してもよい。場合によっては、外出中、又は衣服及び/若しくは靴を脱ぐのに都合が悪いとき、従来のテープ式おむつのような吸収性物品を適用する方がより便利なことがある。いつ交換が必要となるか、したがっていつ特定の適用モードが必要となるかを予測することは困難であるため、従来のテープ式おむつとして、又は使い捨てパンツ型おむつ、プルオンおむつとしてのどちらかで適用されるように適合可能である、使い捨てパンツ型おむつを有することは有益である。それに加えて、従来のテープ式おむつ又は使い捨てパンツ型おむつのように適用されてもよい吸収性物品によって、製品を引き下ろす必要なしに、製品の内部を点検することも可能になる。これらの再締結可能な構造はまた、使用済み製品を畳んで廃棄できるようにする二重の機能性を提供してもよい。
【0049】
上述したように、パンツ型おむつのベルト部分に形成されるベルト耳部は、様々な方法で構成されてもよい。ベルト耳部は、ベルト部分111a及び111bに形成された耳部パネルを共に接続することによって形成されてもよいことを理解されたい。いくつかの実施形態では、パンツ型おむつは、腰部領域116及び118の両方において、ベルト部分111a及び111bと共に形成されたベルト耳部を有して構成されてもよい。例えば、
図3及び6は、ベルト部分111aに形成された第1のベルト耳部112が、第2の耳部パネル112bと接続される第1の耳部パネル112aを備え、ベルト部分111aに形成された第2のベルト耳部114が、第2の耳部パネル114bと接続される第1の耳部パネル114aを備える、パンツ型おむつ100Pを示す。第1の耳部パネル112a、114aはそれぞれ、シャーシ102に接続されるか、接合されるか、又はそれと共に形成される、ベルト部分111aに形成された近位領域174aを備える。第2の耳部パネル112b、114bはそれぞれ、シャーシ102の第2の腰部領域118に接続されるか、接合されるか、又はそれと共に形成された、ベルト部分111bに形成された近位領域174bを備えてもよい。第1の耳部パネル112aの遠位領域176a及び第2の耳部パネル112bの遠位領域176bは、第1の側部シーム178に沿って互いに接続されて、第1のベルト耳部112を形成してもよい。同様に、第1の耳部パネル114aの遠位領域176a及び第2の耳部パネル114bの遠位領域176bは、第2の側部シーム180に沿って互いに接続されて、第2のベルト耳部114を形成してもよい。
【0050】
一方の腰部領域にある耳部パネルは、シャーシ102の側縁部から耳部パネルの遠位縁部までの横方向長さが、反対側の腰部領域にある長手方向反対側の耳部パネルと同じであってもよく、或いは、第1の腰部領域116に配設された耳部パネルは、シャーシ102の側縁部から耳部パネルの遠位縁部までで測定されるような横方向長さが、第2の腰部領域118に配設された耳部パネルとは異なっていてもよいことも理解されるべきである。
【0051】
そのため、側部シームを含むパンツ型おむつの場合、第1のベルト部分111a及び第2のベルト部分111bの側縁部135a及び135bに隣接したパンツ型おむつ100Pの一部が接続又は接合されて、第1の恒久的な側縁部シーム178及び第2の恒久的な側縁部シーム180を形成してもよい。側縁部シーム178及び180の接続によって、初期腰部開口部170及び一対の初期脚部開口部172が画成される。別の構成では、パンツ型おむつ100Pは、締結表面及び対向する取付け表面を有し、取付け表面が第1の腰部領域116においてパンツ型おむつの内表面又は外表面に直接接合される、第1の噛合締結構成要素を備えてもよい。パンツ型おむつは、締結表面及び対向する取付け表面を有し、取付け表面がパンツ型おむつの第1の締結構成要素と同じ表面又は反対側の表面に直接接合されてもよい、第2の噛合締結構成要素を更に備えてもよい。第2の噛合締結構成要素は、第1の噛合締結構成要素の取付け表面が接合される表面の一部分に接合されてもよく、又はその一部分を形成してもよく、或いは、第1の噛合締結構成要素の取付け表面が接合される表面に対して反対側の表面の一部分に接合されてもよく、又はその一部分を形成してもよい。
【0052】
さらに別の構成では、パンツ型おむつは、パンツ100Pの初期腰部開口周辺部170及び初期脚部開口部172を、取外しの際に開いたり、又は従来のテープ式おむつのように適用できることを可能にする、側縁部シーム178及び180の横方向内側に配設されてもよい、脆い分離区域を備えてもよい。上述したように、パンツ型おむつは、前側腰部領域116又は後側腰部領域118の一方に配設される、第1の締結構成要素及び第2の締結構成要素を更に備えてもよい。締結構成要素はそれぞれ、パンツ型おむつ100Pの同じ表面(例えば、外表面若しくは衣類に面する表面134)に、又は対向する表面に配設されてもよい。締結構成要素は、従来のテープ式おむつの方式で締結することが可能であってもよく、又は、初期腰部開口周辺部及び初期脚部開口部が破断された後で、二次腰部開口周辺部及び二次脚部開口部を再形成するように締結することが可能であってもよい。それに加えて、締結構成要素は、汚れたパンツを廃棄する助けとなるように使用されてもよい。
【0053】
上述したように、側縁部シーム178及び180の結合は、恒久的であってもよく、用いられる特定の材料に適した様々な方法で形成されてもよい。したがって、結合のタイプの例は、音波封止結合、熱封止結合、高圧結合、高周波結合、接着又は粘着結合、縫合結合、自己生成性結合、及びそれらの組み合わせなどの離散的な結合を含んでもよい。本開示の1つの態様によれば、恒久的な側縁部シーム178及び180は、パンツ100Pの適用及び着用中に側縁部シーム178及び180に働く力及び応力に耐える、熱/圧力又は超音波溶接の所定のパターンによって接合されてもよい。恒久的な側縁部シーム178、180は、米国特許第5,779,831号、同第5,772,825号、同第5,607,537号、同第5,622,589号、同第5,662,638号、同第6,042,673号、及び同第6,726,792号に開示されているように形成されてもよい。
【0054】
パンツ型おむつ100Pは、恒久的な側縁部シーム178及び180を有して構成されてもよいので、恒久的な側縁部シームは両方とも予め閉じられてもよく、即ち、側縁部シームは、おむつパンツ100Pをその包装から取り出す前に、したがって着用者の下部胴体に着用させる前に閉じられている。予め閉じられた恒久的な側縁部シーム178及び180は、初期腰部開口周辺部及び初期脚部周辺部を形成してもよい。初期腰部開口周辺部及び初期脚部周辺部は、所定の脆い分離領域で開かれてもよい。一実施形態では、恒久的な側縁部シームを再び閉じて、二次腰部開口周辺部及び二次脚部開口部を形成することはできない。
【0055】
それに加えて、様々なおむつパンツの構成が、米国特許第5,246,433号、同第5,569,234号、同第6,120,487号、同第6,120,489号、同第4,940,464号、同第5,092,861号、同第5,897,545号、同第5,957,908号、同第7,101,359号、同第7,407,468号、同第7,820,875号、及び同第7,799,006号、並びに米国特許公開第2003/0233082号、同第2003/0088220号、同第2003/0233082号、同第2005/0215970号、同第2007/0078427号、同第2007/0074381号、同第2007/0078426号、及び同第2008/0107861号に開示されている。
【0056】
一実施形態では、
図7を参照すると、例えばパンツなどの、単純化された吸収性物品200が
図7に示されている。例示を明瞭にするため、様々な構成要素が除去されている。
吸収性物品200は、前側又は第1のベルト部分202と、後側又は第2のベルト部分204とを備えてもよい。第1のベルト部分202は第1の腰部領域116に位置付けられてもよく、第2のベルト部分204は第2の腰部領域118に位置付けられてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204は共に、第1のベルト部分202の一部が第2のベルト部分204の一部と接合されるか、又は取外し可能に接合されると、着用者の腰部の少なくとも一部分を取り囲むことが意図される。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204は、シャーシ206によって互いに接続されてもよい。シャーシ206は、吸収性物品200の股部領域120を形成してもよい。シャーシ206はまた、第1の腰部領域116及び第2の腰部領域118の一部を形成してもよい。様々な実施形態では、第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204は、シャーシ206の第1及び第2の終端部と重なり合ってもよい。この重なりは、シャーシ206の着用者に面する表面で、又は衣類に面する表面で生じてもよい。
図7の実例では、シャーシ206の着用者に面する表面が見る者の方に向けられている。他の実施形態では、第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204とシャーシ206とが全く重なり合わないか、又は重なりが非常に限定されていてもよい。かかる実施形態では、第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204は、シャーシ206の第1及び第2の終端部とベルト部分202及び204との間の交点又はその付近で終端部に接合されてもよい。
図8a〜8gは、様々な実施形態における、
図7の線8−8について取った構造的断面のいくつかの例である。また、断面における弾性要素の数は非限定的であり、より多数又はより少数の弾性要素が使用されてもよい。例示を明瞭にするため、
図8a〜8gでは、吸収性物品の様々な特徴が除外されている。
【0057】
一実施形態では、
図8a及び8bを参照すると、吸収性物品200は、着用者の腰部の少なくとも一部分を取り囲むことが意図された、第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204を備えてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204は、吸収性物品200のシャーシ206によって接続されてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204は、吸収性物品200の外側の衣類に面する表面134の一部分を形成する第1の基材210を備えてもよい。ベルト部分202及び204の第1の基材210は、長手方向で離間配置された2つの材料ウェブで形成されてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204はまた、吸収性物品200の内側の着用者に面する表面132の一部分を形成する第2の基材212を備えてもよい。ベルト部分202及び204の第2の基材212もまた、長手方向で離間配置された2つの材料ウェブで形成されてもよい。第2の基材212はまた、非連続的であって横断方向で離間していてもよい。第1の基材210及び第2の基材212は、同じ、若しくは実質的に同じ材料で形成されてもよく、又は異なる材料を含んでもよい。第1の基材210及び第2の基材212は、不織布、フィルム、発泡体、弾性素材、不織布、又はそれらの組み合わせから形成されてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204はまた、第1の基材210と第2の基材212との間に少なくとも部分的に配設された弾性要素214を備えてもよい。任意の好適な数の弾性要素214がそれぞれのベルト部分に設けられてもよい。弾性要素214は、1つ以上の弾性ストランド、エラストマーフィルム、エラストマーリボン、エラストマー不織布、エラストマーフィラメント、エラストマー接着剤、エラストマー発泡体、スクリム、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。弾性要素214の一部分は、外側の衣類に面する表面又は層134と直接組み合わされてもよい。シャーシ206は、外側の衣類に面する表面134の少なくとも一部分と、バックシート136と、内側の着用者に面する表面132の少なくとも一部分と、トップシート138と、トップシート138とバックシート136との間に配設された吸収性コア142と、を備えてもよい。バックシート136は、不織布材料、織布材料、及び/又はこれらの材料の1つ以上の組み合わせを含むフィルム若しくは積層体で形成されてもよい。一実施形態では、バックシート136はフィルムと不織布の積層体であってもよく、積層体の不織布は、吸収性物品200の外側カバー基材242であってもよい。それに加えて、シャーシ206は、シャーシ206の側縁部152及び154(例えば、
図3を参照)に、又はそれらに隣接して配設された、弾性のあるバリア脚部カフ156(例えば、
図3を参照)を備えてもよい。第1の基材210及び第2の基材212は、シャーシ206の少なくとも一部分と重なり合ってもよく、ベルト部分202及び204の一方若しくは両方は、シャーシ206の外側の衣類に面する表面134に、又はシャーシ206の内側の着用者に面する表面132に配設されてもよい。第1の基材210及び第2の基材212の一部分は、外側カバー基材242に直接取り付けられてもよい。別の方法としては、第1の基材210及び第2の基材212は、ベルト部分202及び204の1つ以上の第1の表面を形成する、長手方向で離間配置された材料ウェブを含んでもよく、ウェブは、ベルト部分202及び204のうち1つ以上の腰部開口縁部121若しくは122又は脚部開口縁部127に沿って折り畳まれて、弾性要素214を包むと共に、ベルト部分202及び204のうち1つ以上の第2の表面の少なくとも一部分を形成する。言い換えれば、ベルト部分202及び204それぞれの、内側の着用者に面する表面132の少なくとも一部分及び外側の衣類に面する表面134の少なくとも一部分は、単一の材料ウェブから形成されてもよい。
【0058】
一実施形態では、
図8c及び8dを参照すると、第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204は、第1の腰部領域116にある第1の腰部開口縁部121からシャーシ206を通って、長手方向反対側の、第2の腰部領域118にある第2の腰部開口縁部122まで延びると共に、吸収性物品200の外側の衣類に面する表面134の一部分を形成する、第1の基材210を備えてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204は、吸収性物品200の内側の着用者に面する表面132の一部分を形成する第2の基材212を備えてもよい。第2の基材212は、第1の腰部開口縁部121から第2の腰部開口縁部122まで延びてもよい。他の実施形態では、第2の基材212は、長手方向で離間配置された2つの材料ウェブで形成されてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204はまた、第1の基材210と第2の基材212との間に少なくとも部分的に配設された複数の弾性要素214を備えてもよい。弾性要素214は上述したものと同じであってもよい。シャーシ206は、外側の衣類に面する表面134の少なくとも一部分と、バックシート136と、内側の着用者に面する表面132の少なくとも一部分と、トップシート138と、トップシート138とバックシート136との間に配設された吸収性コア142と、を備えてもよい。第1の基材210又は第2の基材212は、外側の衣類に面する表面134の一部分を形成してもよい。それに加えて、シャーシ206は、シャーシ206の側縁部152及び154に、又はそれらに隣接して配設された、弾性のあるバリア脚部カフ156を備えてもよい。第2の基材212は、シャーシ206の少なくとも一部分と重なり合ってもよく、第2の基材ウェブの一方若しくは両方は、第1の基材210の外表面又は第1の基材210の内表面を形成してもよい。別の方法としては、第1の基材210の前側部分及び/又は後側部分は、腰部領域116又は118のうち一方の腰部開口縁部121若しくは122の1つに沿って折り畳まれて、弾性要素214を包むと共に、第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204の一方若しくは両方の第2の基材212の一部分を形成してもよい。言い換えれば、第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204それぞれの内表面及び外表面は、単一の材料ウェブから形成されてもよい。
【0059】
一実施形態では、
図8e及び8fを参照すると、吸収性物品200は、第1の腰部領域116にある第1の腰部開口縁部121からシャーシ206を通って、長手方向反対側の、第2の腰部領域118にある第2の腰部開口縁部122まで延びる、完全な外側カバー基材242を備えてもよい。吸収性物品200はまた、着用者の腰部を取り囲むことが意図される、第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204を備えてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204は、吸収性物品200の外側カバー基材242及び/又はシャーシ206に接続されてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204は、ベルト202又は204の外側の衣類に面する表面134の一部分を形成する第1の基材210を備えてもよい。第1の基材210は、長手方向で離間配置された2つの材料ウェブで形成されてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204は、吸収性物品200の内側の着用者に面する表面132の一部分を形成する第2の基材212を備えてもよい。第2の基材212もまた、長手方向で離間配置された2つの材料ウェブで形成されてもよい。第1の基材210及び第2の基材212は、実質的に同じ材料で形成されてもよく、又は異なる材料を含んでもよい。第1の基材210及び第2の基材212は、不織布、フィルム、発泡体、又はそれらの組み合わせから形成されてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204はまた、第1の基材202と第2の基材204との間に配設された弾性要素214を備えてもよい。弾性要素214は、上述したものと同じであるか、又はそれに類似していてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204は、外側カバー基材242の内表面に配設されてもよい。別の方法としては、第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204は、外表面、即ち外側カバー基材242の衣類に面する表面134に配設されてもよい。かかる実施形態では、外側カバー基材242は、腰部領域116及び118における吸収性物品200の内側の衣類に面する表面132の一部分を形成してもよく、第1の基材210は、吸収性物品200の外側の衣類に面する表面134の一部分を形成してもよい。第2の基材212が存在する場合、第1の基材210と外側カバー基材242との間に配設されてもよい。吸収性物品200のシャーシ206は、外側の衣類に面する表面134の少なくとも一部分と、バックシート136と、内側の着用者に面する表面132の少なくとも一部分と、トップシート138と、トップシート138とバックシート136との間に配設された吸収性コア142と、を備えてもよい。それに加えて、シャーシ206は、シャーシ206の側縁部152及び154(例えば、
図3を参照)に、又はそれらに隣接して配設された、弾性のあるバリア脚部カフ156(例えば、
図3を参照)を備えてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204の一方若しくは両方は、シャーシ206の少なくとも一部分と重なり合ってもよく、ベルト部分202及び/又は204の一方若しくは両方は、シャーシ206の外側の衣類に面する表面134に、又はシャーシ206の内側の着用者に面する表面132に配設されてもよい。第1のベルト部分202及び/又は第2のベルト部分204の一方若しくは両方は、外側カバー基材242の内表面に配設されてもよく、或いは、ベルト部分202及び/又は204の一方若しくは両方は、外側カバー基材242の外表面に配設されてもよい。第1のベルト部分202及び/又は第2のベルト部分204の一方若しくは両方は、ベルト部分202又は204の第1の表面を形成する、長手方向で離隔配置された材料ウェブを含んでもよく、ウェブは、ベルト部分202又は204の腰部開口縁部121若しくは122に沿って折り畳まれて、弾性要素214を包むと共に、ベルト部分202又は204の第2の表面の少なくとも一部分を形成してもよい。言い換えれば、ベルト部分202又は204の一方若しくは両方の内表面及び外表面の一部分、或いはその全体が、単一の材料ウェブから形成されてもよい。
前側ベルト部分202及び後側ベルト部分204の一方若しくは両方におけるしわ、ひだ、折り目、プリーツ、又はテクスチャーは、外側カバー基材242及び/又はバックシート136とは異なる構成、サイズ、配向、形状などを有してもよい。
【0060】
一実施形態では、
図8gを参照すると、第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204は、吸収性物品200の外側の衣類に面する表面134を形成する第1の基材210と、吸収性物品200の内側の着用者に面する表面132を形成する第2の基材212とを備えてもよい。第2の基材212は、横方向で非連続的であって、横断方向で離間していてもよい。第1の基材210及び第2の基材212は、同じ、若しくは実質的に同じ材料で形成されてもよく、又は異なる材料を含んでもよい。第1の基材210及び第2の基材212は、不織布、フィルム、発泡体、又はそれらの組み合わせから形成されてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204はまた、第1の基材210と第2の基材212との間に配設された弾性要素214を備えてもよい。弾性要素214は、上述したものと同じであるか、又はそれに類似していてもよい。弾性要素214の一部分は、外側カバー基材242と直接組み合わされてもよい。シャーシ206は、外側の衣類に面する表面134の少なくとも一部分と、バックシート136と、内側の着用者に面する表面132の少なくとも一部分と、トップシート138と、トップシート138とバックシート136との間に配設された吸収性コア142と、を備えてもよい。一実施形態では、バックシート136は不織布とフィルムの積層体であってもよく、不織布は、外側カバー基材242によって形成されてもよい。それに加えて、シャーシ206は、シャーシ206の側縁部152及び154(例えば、
図3を参照)に、又はそれらに隣接して配設された、弾性のあるバリア脚部カフ156(例えば、
図3を参照)を備えてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204は、シャーシ206の少なくとも一部分と重なり合ってもよく、ベルト部分202及び/又は204の一方若しくは両方は、シャーシ206の外側の衣類に面する表面134に、又はシャーシ206の内側の着用者に面する表面132に配設されてもよい。第1の基材210及び/又は第2の基材212の一部分は、外側カバー基材242に直接取り付けられてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204は、第1の腰部領域116にある第1の腰部開口縁部121から股部領域120を通って、第2の腰部領域118にある第2の腰部開口縁部122まで延びると共に、吸収性物品200の外側の衣類に面する表面134の一部分を形成する、第1のベルト基材から形成されてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204はまた、第1の腰部領域116にある第1の腰部開口縁部121から股部領域120を通って、第2の腰部領域118にある第2の腰部開口縁部122まで延びると共に、吸収性物品200の内側の着用者に面する表面132の一部分を形成する、第2の基材212を含んでもよい。第1の基材210及び第2の基材212は、同じ、若しくは実質的に同じ材料で形成されてもよく、又は異なる材料を含んでもよい。第1の基材210及び第2の基材212は、不織布、フィルム、発泡体、織布材料、又はそれらの組み合わせから形成されてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204はまた、第1の腰部領域116及び第2の腰部領域118の一方若しくは両方において、第1の基材210と第2の基材212との間に配設された弾性要素214を備えてもよい。弾性要素214は、上述したものと同じであるか、又はそれに類似していてもよい。シャーシ206は、外側の衣類に面する表面134の少なくとも一部分と、バックシート136と、内側の着用者に面する表面132の少なくとも一部分と、トップシート138と、トップシート138とバックシート136との間に配設された吸収性コア142と、を備えてもよい。第1の基材210及び第2の基材212の一方若しくは両方は、外側の衣類に面する表面134の一部分を形成してもよい。それに加えて、シャーシ206は、シャーシ206の側縁部152及び154(例えば、
図3を参照)に、又はそれらに隣接して配設された、弾性のあるバリア脚部カフ156(例えば、
図3を参照)を備えてもよい。第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204の一方若しくは両方の一部分は、シャーシ206の少なくとも一部分と重なり合ってもよい。別の方法としては、第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204は、ベルト部分202又は204の第1の表面を形成する基材を含んでもよく、基材は、ベルト部分202又は204の腰部開口縁部121若しくは122に沿って折り畳まれて、弾性要素214を包むと共に、対向する基材210又は212の一部分と重なり合ってもよい。言い換えれば、ベルト部分202及び204それぞれの内表面の一部分並びに外表面の一部分が、単一の材料ウェブから形成されてもよい。
【0061】
一実施形態では、様々な吸収性物品200のシャーシ206の一部分又は全体は、シャーシ206(例えば、トップシート138、バックシート136)が作られる材料(1つ以上)の固有の延伸性よりも高い程度まで延伸性であるようにされてもよい。着用者が動いている間、シャーシ206が着用者の身体に順応できるようにするため、また、延伸前の特定のサイズを有するシャーシ206を含む吸収性物品200の着用者が、シャーシ206の第1の腰部領域116、第2の腰部領域118、又は両方の腰部領域116及び118を延伸させて、異なるサイズの着用者に対して付加的な身体被覆を提供する(即ち、個人の着用者に合わせて吸収性物品200を調整する)ことを可能にするため、追加の延伸性が望ましいことがある。腰部領域116又は108のかかる延伸は、股部領域120が腰部領域116及び118(1つ以上)よりも相対的に少ない程度までしか延伸されない限り、シャーシ206に略砂時計形状を与えてもよく、吸収性物品200が着用されたときにぴったり合った外観を付与してもよい。それに加えて、吸収性物品200のコストを最小限に抑えるため、追加の延伸性が望ましいことがある。例えば、この延伸性を持たない比較的小さい吸収性物品を作るだけであれば十分であろう材料の量が、非延伸性のより小さい吸収性物品が適合するであろう大きさよりも大きい着用者の下部胴体を適切に覆うように延伸させることができる、吸収性物品を作るのに使用されてもよい。
【0062】
様々な実施形態では、シャーシ206の一部分、例えば、腰部領域116及び/又は118の一方若しくは両方におけるシャーシ206の一部分は、シャーシ206の股部領域120の最大延伸量よりも高い最大延伸量まで横方向に延伸可能にされてもよく、それにより、それらの部分がそれぞれその最大延伸量まで横方向に延伸することによって、シャーシ206に対して砂時計形状が付与される。一実施形態では、第1のベルト部分202及び/又は第2のベルト部分204の下にある、且つ/或いはそれに直接隣接するシャーシ206の部分は、シャーシ206の別の部分、例えば股部領域230の最大延伸量よりも高い最大延伸量まで横方向に延伸可能にされてもよく、それにより、それらの部分がそれぞれその最大延伸量まで横方向に延伸することで、腰部領域116及び118を延伸して着用者の臀部の上に適合させられるようにし、それに加えて、脚部開口部172を開いて配向して、着用者が脚を開口部172に通すのをより効率的にできることによって、吸収性物品200を着用者の身体に適用することが容易になる。
【0063】
シャーシ206の追加の横方向の延伸性は、様々な方法で提供されてもよい。例えば、シャーシ206が作られる材料(1つ以上)は、複数の方法のうち任意のものによってひだ付けされてもよい。別の方法としては、シャーシ206の全体又は一部分は、1996年5月21日付けでチャペルら(Chappell et al.)に発行された米国特許第5,518,801号に記載されているものに類似した、若しくはそれと同じ、成形ウェブ材料又はウェブ材料の成形積層体で作られてもよい。この成形ウェブ材料は、概ね長手方向で配向された隆起部及び谷部分が交互になったパターンを作り出すように、原材料がエンボス加工又は別の変形方法によって改変されている、明確な横方向に延びる領域を備えてもよい。成形ウェブ材料はまた、横方向に延びる改変領域の間に、横方向に延びる非改変領域を備えてもよい。成形ウェブ材料は、隆起部及び谷部分が平らになるか、又は実質的に平らになる点を越えて延びるのに要する力よりも実質的に小さい力で、その点まで隆起部に垂直な方向で延伸させてもよい。横方向の延伸性に加えて、上述したように、成形積層体ウェブを作成することによって、改善されたテクスチャー並びに布様の外観及び感触を備えたバックシートが提供されてもよい。変形によって、布様のパターンがフィルムに作り出されてもよく、多層フィルム状の不織布及び不織布の積層体のバックシートにおける嵩高性が増加してもよい。
【0064】
別の方法としては、吸収性物品200の一部分は、1994年11月22日付けでキュロら(Curro, et al.)に発行された米国特許第5,366,782号に記載されているように、リング圧延され、そのようにして高延伸性にされてもよい。具体的には、リング圧延装置は、吸収性物品200(若しくはその一部分)を形成する材料を漸増的に伸展し、それによって塑性的に変形させる、噛み合う歯を有する対向するロールを備えてもよく、それによって、吸収性物品200がリング圧延された領域において延伸性になる。一実施形態では、吸収性物品は、第1の腰部領域116又は第2の腰部領域118のうち少なくとも一方の一部分において、或いは第1のベルト部分202及び第2のベルト部分204の一方若しくは両方の下にある、且つ/又はそれに直接隣接したシャーシ206の一部分において、リング圧延されてもよく、他の領域又は部分は、構造化された弾性素材様の成形ウェブ材料を含んでもよい。吸収性物品200は、腰部領域116及び/又は118の一方若しくは両方の全幅にわたってリング圧延されてもよく、或いはシャーシ幅の一部分のみにわたってリング圧延されてもよい。
【0065】
シャーシ206の前側横方向中央部分及び後側横方向中央部分は、シャーシ206の他の部分とは異なる延伸性範囲を有してもよい。それに加えて、又は別の方法としては、横方向中央部分は、所与のレベルの対向する引っ張り力を受けると、より高い又は低い程度まで延伸可能であってもよい(即ち、シャーシ206の他の部分よりも延伸の容易性が高いか又は低くてもよい)。
【0066】
一実施形態では、
図9及び11を参照すると、ベルト部分300は、吸収性物品312のシャーシ310の第1の終端部及び/又は第2の終端部と共に形成され、それに取り付けられ、それに接合され、それと重なり合い、且つ/或いはそこから延びてもよい。ベルト部分300は、シャーシ310の着用者に面する表面に、若しくは衣類に面する表面に、又は衣類に面する表面及び着用者に面する表面の間に配設されてもよい。
図9及び11では、衣類に面する表面が見る者の方に向いている。ベルト部分300は、様々な実施形態では、第1の基材302と、第2の基材304と、2つの基材302及び304の間に少なくとも部分的に配設された、1つ以上の弾性要素、ストランド、又はストリップ306とを備えてもよい。弾性要素306は細長くてもよい。ベルト部分300は、1つ以上のテクスチャー区域、又は単一の均一な若しくは不均一なテクスチャー区域を備えてもよい。弾性要素306は細長くてもよく、第1の基材302の一部分及び/又は第2の基材304の一部分に接着接合されるか、或いは別の方法で接合されてもよい。接着剤は、より詳細に後述するように、1つ以上のテクスチャー区域におけるしわ出現率を定義するパターンで、第1の基材302の一部分及び/又は第2の基材304の一部分に適用されてもよい。弾性要素306は、第1の基材302の一部分及び/又は第2の基材304の一部分に、間欠的若しくは連続的に接着接合されるか、又は別の方法で接合されてもよい。
図9及び11では、第1の基材302が見る者の方に向いている。第1の基材302及び第2の基材304は、不織布材料又は上述したような他の好適な材料で構成されてもよい。長手方向軸線301及び横方向軸線303は、シャーシ310を通って画成されてもよい。
【0067】
一実施形態では、
図9を参照すると、第1の基材302及び第2の基材304の一方若しくは両方、又はその一部は提供されなくてもよい。一例では、弾性要素306の一部のみが、第1及び第2の基材302の間に配設されてもよい。基材302及び/又は304の一方若しくは両方は、非連続的であるか、或いはベルト部分300の周囲全体に延びないように切欠きを有してもよい。一実施形態では、基材302又は304のうち一方の一部は、一部の着用者に接触しない範囲又は着用者に面する表面の他の範囲には提供されなくてもよく、弾性要素306は、少なくともそれらの部分において、残りの基材302又は304に取り付けられてもよい。かかる実施形態では、残りの基材302若しくは304の全体は、吸収性物品312の衣類に面する表面の一部分に配設されるか、又はその一部分を形成してもよい。
【0068】
図10A〜10Fを参照すると、弾性要素306は、上述したような任意の好適な材料で形成されてもよく、例えば、円形、三角形、略扁平、長方形若しくは正方形、半月形、又は卵形など、任意の好適な断面形状を有してもよい。当業者であれば、弾性要素306の他の好適な断面形状も本開示の範囲内にあることを認識するであろう。様々な実施形態では、弾性要素306は、その長さに関して幅及び/又は厚さが変化してもよい。一実施形態では、ある弾性要素306の寸法(例えば、厚さ、長さ、断面プロファイル、幅)は、同じベルト部分内の別の弾性要素306の寸法と異なるか、又は同じであってもよい。
一実施形態では、弾性要素306は、例えば、弾性フィルム材料のストリップを含んでもよい。いくつかの実施形態では、弾性要素は、基材に取り付けられたとき、異なる予歪みレベルを有してもよい。
【0069】
広くは、
図9を再び参照すると、弾性要素306は、線形であって互いに平行に延びるか、又は実質的に線形であって互いに実質的に平行に延びてもよく、それらの間の距離間隔が、均等若しくは均一、又は実質的に均等若しくは均一であってもよい。例えば、距離D1、D2、D3、及びD4は全て、互いに均等又は実質的に均等(例えば、0.5〜3.0mm若しくは1.0〜2.0mm以内)であってもよい。異なるテクスチャーを有する異なるテクスチャー区域は、背景パターン又はマクロパターンのどちらを形成するかに係わらず、弾性要素306の間の間隔又は距離を均等若しくは実質的に均等にして、一様に作成されてもよい。他の実施形態では、距離D1、D2、D3、及びD4の少なくともいくつかは、少なくとも1つのテクスチャー区域の中で互いに異なって(即ち、不均一であって)もよく、他の距離は、互いに同じ又は実質的に同じ(即ち、均一若しくは実質的に均一)であってもよい。弾性要素306の間隔は、本明細書に記載するテクスチャー区域のように、全てのテクスチャー区域を通して同じであるか、実質的に同じであるか、又は異なってもよい。一実施形態では、弾性要素306の少なくともいくつかが互いに同心であって、それらの間の間隔が均等又は実質的に均等であってもよいように、いくつかの弾性要素306は曲線であってもよい。別の方法としては、弾性要素は、曲線又は直線のどちらであるかに係わらず、互いに平行でなくてもよく、それらの間の間隔は均一でなくてもよい。更に他の実施形態では、弾性要素の少なくとも2つが交差するか、又は重なり合ってもよい。
【0070】
関連技術のベルト部分では、弾性要素間の距離が減少するにつれて、しわ出現率が増加し、弾性要素間の距離が増加するにつれて、しわ出現率が減少する。しかしながら、本開示では、これは必ずしも当てはまらない。実際には、弾性要素間の距離が同じ状態で、若しくは距離が増加するのと共に、しわ出現率が増加してもよく、又は弾性要素間の距離が減少するにつれてしわ出現率が減少してもよい。いかなる特定の理論にも束縛されるものではないが、このことは、しわに形成されたバックル又はプリーツが、少なくとも一部には、弾性部材間における基材(1つ以上)の量及び剛性によって制御されるために起こると考えられる。本開示は、弾性部材間の介在範囲内におけるバックル又はひだ付け地点をより良好に定義し、それによって結果として得られるテクスチャーを制御するため、基材又は基材の積層体の局所的なスチフネス(例えば、高密度化領域)の変化を提供する。
【0071】
ベルト部分300に加えて、
図11を参照すると、第2のベルト部分308が、吸収性物品312のシャーシ310の第2の終端部に取り付けられるか、接合されるか、それと重なり合うか、及び/又はそこから延びてもよい。第2のベルト部分308は、横方向軸線303を隔てて第1のベルト部分300の向かい側に、且つ第1のベルト部分300に長手方向で対向して位置付けられる。第1のベルト部分300は第1の腰部領域の一部分を形成してもよく、第2のベルト部分308は第2の腰部領域の一部分を形成してもよい。第2のベルト部分308は、第1のベルト部分300と類似するか、又は少なくとも同じ特徴を有してもよい。他の実施形態では、第2のベルト部分308は、第1のベルト部分300とは異なってもよい(例えば、異なるサイズ若しくはテクスチャー区域の位置)。ベルト部分300又は308はそれぞれ、第1の側縁部314と、横方向反対側の第2の側縁部316とを備えてもよい。第1の側縁部314は、長手方向軸線301を隔てて第2の側縁部316の向かい側に、且つ第2の側縁部316に横方向で対向して位置付けられる。ベルト部分300の第1の側縁部314、又は第1のベルト部分300の、少なくとも一部分若しくは全体は、第2のベルト部分308の第1の側縁部314の少なくとも一部分若しくは全体に接合されてもよい。第1のベルト部分300の第2の側縁部316の少なくとも一部分若しくは全体は、第2のベルト部分308の第2の側縁部316の少なくとも一部分若しくは全体に接合されて、吸収性物品312の腰部開口部及び2つの脚部開口部を形成してもよい。互いに接合された様々な側縁部の代わりに、又はそれらに加えて、様々な側縁部に近接したベルト部分300及び308の側縁部領域が互いに接合されて、吸収性物品312の腰部開口部及び2つの脚部開口部を形成してもよい。腰部開口部及び2つの脚部開口部を有する吸収性物品の一例が、
図6に示されている。一実施形態では、この接合は恒久的であって、パンツ型おむつ又は取外し可能若しくは再締結可能なテープ式おむつを形成してもよい。一実施形態では、ベルト部分300は第1の腰部開口縁部318を備えてもよく、第2のベルト部分308は長手方向反対側の第2の腰部開口縁部320を備えてもよい。第1の腰部開口縁部318は、横方向軸線303を隔てて第2の腰部開口縁部320の向かい側に位置付けられる。ベルト部分300及び308はそれぞれ、第1の脚部開口縁部322と、第2の横方向反対側の第2の脚部開口縁部324とを備えてもよい。第1の脚部開口縁部322は、長手方向軸線301を隔てて第2の脚部開口縁部324の向かい側に位置付けられる。
【0072】
一実施形態では、本明細書に開示する吸収性物品のベルト部分300及び308並びに/又は他の弾性のある部分は、背景パターン及びマクロパターン、単一の均一若しくは不均一なテクスチャー、又は他のパターンを内部に形成するテクスチャー区域を備えてもよい。背景パターン及びマクロパターン、単一の均一若しくは不均一なテクスチャー、又は他のパターンを形成するテクスチャー区域は、第1の基材302、第2の基材304、及び弾性要素306によって形成されてもよい。一実施形態では、テクスチャー区域は、基材302又は304の一方と弾性要素306とによって形成されてもよい。上述したように、ベルト部分300及び308の第1の基材302並びに/又は第2の基材304は、シャーシ310の中央部分も覆う、不織布材料などの連続した材料の一部であってもよく、或いは、ベルト部分300及び308の衣類に面する表面及び/又は着用者に面する表面を覆う別個の材料層であってもよい。他の実施形態では、第1の基材302及び第2の基材304は、例えば、吸収性物品312のバックシート及びトップシートであってもよい。様々な実施形態では、それぞれの吸収性物品312及び/又はそれぞれのベルト部分300若しくは308は、2つ以上のテクスチャー区域を備えてもよく、第1のテクスチャー区域が背景パターン334を形成し、第2のテクスチャー区域がマクロパターン336を形成する。他の実施形態では、ベルト部分は、単一の均一又は不均一なテクスチャーのみを含んでもよい。複数の第2のテクスチャー区域が設けられて、複数のマクロパターンが形成されるか、又は1つのマクロパターン内に複数のマクロパターン要素が作成されてもよい。2つを超えるテクスチャー区域が設けられる場合、追加のテクスチャー区域は、吸収性物品に、及び/又はベルト部分の一方若しくは両方に、他のパターンを形成してもよい。一実施形態では、他のパターンは、マクロパターン336の中、若しくは上に、又は背景パターン334の中に形成されてもよい。吸収性物品はまた、テクスチャー区域に加えて、1つ以上の非テクスチャー区域「NT」(例えば、
図11及び12を参照)を備えてもよい。一実施形態では、マクロパターン336又は背景パターン334の1つ以上は、少なくとも一部には、着用者の下部胴体の周囲における吸収性物品の適切な配向を着用者に対して指示してもよい(例えば、
図13を参照)。
【0073】
一実施形態では、背景パターンを形成する第1のテクスチャー区域は、第1の基材302及び/又は第2の基材304並びに弾性要素306の第1の部分若しくは範囲を含んでもよい。マクロパターンを形成する第2のテクスチャー区域は、第1の基材302及び/又は第2の基材304並びに弾性要素306の第2の部分若しくは範囲を含んでもよい。
更に、ベルト部分に任意の好適なパターンを形成する3つ以上の他のテクスチャー区域は、第1の基材302及び/又は第2の基材304並びに弾性要素306の第3の部分若しくは範囲又は他の部分若しくは範囲を含んでもよい。言い換えれば、吸収性物品312に形成されるそれぞれのテクスチャー区域は、基材のうち少なくとも1つの一部分若しくは範囲と、弾性要素306の一部分とを含んでもよい。様々なテクスチャー区域が、例えば、ベルト部分上又は他の弾性のある部分上など、吸収性物品の任意の好適な場所に位置してもよい。様々な非限定的実施形態における例示のため、背景パターン及びマクロパターンを形成するテクスチャー区域のいくつかの特定の例示の実施形態を以下に提供する。
【0074】
様々な実施形態では、
図11〜15は、ベルト部分300及び308に背景パターン及びマクロパターンを形成する、テクスチャー区域又は弾性のあるテクスチャー区域(以下、「テクスチャー区域」)を備えた、吸収性物品312の例を示す。
図11〜15では、衣類に面する表面が見る者の方に向いているが、背景パターン及びマクロパターンを形成するテクスチャー区域は、着用者に面する表面及び衣類に面する表面の一方若しくは両方において目で見ることができてもよく、着用者に面する面が見る者の方に向いている場合、テクスチャー区域は同じ範囲又は異なる範囲に位置付けられてもよいことを理解されたい。吸収性物品312はパンツ型おむつとして示されているが、吸収性物品312はまた、テープ式おむつであってもよく、少なくとも1つのベルト部分上に締結構成要素326を備えてもよいことが理解されるであろう(例えば、
図15を参照)。様々なマクロパターン及び背景パターンが、締結構成要素を受容するか、又はそれに取り付けられるのに好適であってもよい。
図11〜15のテクスチャー区域によって形成される様々な背景パターン及びマクロパターンは、陰影によって示されている。白い部分(
図11〜15のシャーシ310)は、本開示の目的のため、非テクスチャー区域であってもよい。非テクスチャー区域は、テクスチャー区域ではなく、本開示で考察する弾性的に延伸可能なしわを備えた「テクスチャー」を略有さない区域である。
図11〜15は、背景パターン及びマクロパターンを形成するテクスチャー区域の単なる例であるが、本開示は、ベルト部分における、背景パターン及びマクロパターンを形成するテクスチャー区域の複数の構成について検討する。非テクスチャー区域を有する一方若しくは両方のベルト部分のうち1つ以上のベルト部分を有することも、本開示の範囲内である。
【0075】
一実施形態では、
図11を参照すると、吸収性物品312は、2つの異なるテクスチャー区域を有するベルト部分300を備えてもよい。第1のテクスチャー区域がベルト部分300に背景パターン334を形成してもよく、第2のテクスチャー区域がベルト部分300にマクロパターン336を形成してもよい。同じ背景パターン334及びマクロパターン336が、(図示されないが)同様に第2のベルト部分308に形成されてもよく、又は、他の背景パターン及びマクロパターンを形成するテクスチャー区域が第2のベルト部分308に形成されてもよい。マクロパターン336は、複数の離散的な線形又は実質的に線形の要素で形成されてもよい。離散的な線形要素は、背景パターン334の部分を互いから分離してもよい。離散的な線形要素はそれぞれ、背景パターン334の一部分によって包囲されるか、又は少なくとも部分的に包囲されてもよい。(1)マクロパターン336を形成する部分と背景パターン334を形成する部分とで、基材302及び304における一次繊維結合パターンが異なること、(2)マクロパターン336を形成する部分と背景パターン334を形成する部分とで、基材302及び304の間に配設される接着剤パターンが異なること、(3)マクロパターン336を形成する部分と背景パターン334を形成する部分とで、基材302及び304に対する弾性要素306の貼着が異なること、(4)マクロパターン336を形成する部分と背景パターン334を形成する部分とで、基材302及び304における高密度化領域パターンが異なること、並びに、(5)項目1〜4の任意の組み合わせ、のうち少なくとも1つが原因で、マクロパターン336は、背景パターン334とは異なるテクスチャー区域に形成されてもよい。他のパターンを形成する他のテクスチャー区域も、ベルト部分300及び308に設けられてもよい。
【0076】
一実施形態では、
図12を参照すると、吸収性物品312は、2つのテクスチャー区域を備えるベルト部分300を備えてもよい。第1のテクスチャー区域がベルト部分300に背景パターン334を形成してもよく、第2のテクスチャー区域がベルト部分にマクロパターン336を形成してもよい。マクロパターン336は、例えば、離散的な波状の線又は形状で形成されてもよい。背景パターン334は、マクロパターン336又はその一部を少なくとも部分的に若しくは完全に包囲してもよく、マクロパターン334は、背景パターン334の部分を互いから分離してもよい。第2のベルト部分308も2つのテクスチャー区域を備えてもよく、その少なくとも1つは、ベルト部分300の2つのテクスチャー区域とは異なってもよい。第1のテクスチャー区域がベルト部分308に背景パターン334を形成してもよく、第2のテクスチャー区域がベルト部分308にマクロパターン336を形成してもよい。第2のベルト部分308のマクロパターン336は、例えば楕円形で形成されてもよく、背景パターン334によって包囲されてもよい。本明細書で検討するように、様々なテクスチャー区域が形成されてもよい。一実施形態では、ベルト部分300及び308のマクロパターン及び/又は背景パターンは、着用者の下部胴体の周囲における吸収性物品の適切な配向を指示してもよい。例えば、波状線のマクロパターン336は吸収性物品312の前側部分であってもよく、楕円形のマクロパターン336は吸収性物品312の後側部分であってもよい。かかる特徴を設けることによって、介護者は、幼児又は他の個人の下部胴体に吸収性物品312をどのようにして適切に着用させるかを簡単に認識することができる。他のパターンを形成する他のテクスチャー区域も、ベルト部分300及び308に設けられてもよい。
【0077】
一実施形態では、
図13を参照すると、吸収性物品312は、2つのテクスチャー区域を備えるベルト部分300を備えてもよい。2つのテクスチャー区域がベルト部分300に背景パターン334及びマクロパターン336を形成してもよい。マクロパターン336は、例えば、「前側(FRONT)」という単語など、しるし、ロゴ、ブランドのしるし、及び/又は文字を含んでもよい。「前側(FRONT)」という単語は、着用者に対する吸収性物品312の適切な配向を介護者に指示してもよい。一実施形態では、図示されないが、第2のベルト部分308も、「背側(BACK)」又は「後側(REAR)」という単語など、しるし、ロゴ、ブランドのしるし、及び/又は文字を含んでもよい。「背側(BACK)」又は「後側(REAR)」という単語は、着用者に対する吸収性物品312の適切な配向を介護者に指示してもよい。本明細書で検討するように、2つのテクスチャー区域が形成されてもよい。他のパターンを形成する他のテクスチャー区域も、ベルト部分300及び308に設けられてもよい。
【0078】
一実施形態では、
図14を参照すると、吸収性物品312は、ベルト部分300及び第2のベルト部分308を備えてもよい。ベルト部分300及び308のテクスチャー区域はそれぞれ、背景パターン334及びマクロパターン336を備えてもよい。マクロパターン336は、例えば星形など、任意の好適な形状を含んでもよい。マクロパターン336は、背景パターン334に完全に又は部分的に包囲されてもよい。様々な実施形態では、マクロパターン336及び背景パターン334は、第1のベルト部分300及び第2のベルト部分308で同じであってもよい。例えば、しるし、ロゴ、ブランドのしるし、又は文字を形成する他のテクスチャー区域など、ベルト部分300及び308に他のパターンを形成する他のテクスチャー区域も設けられてもよい。
【0079】
一実施形態では、
図15を参照すると、吸収性物品312は、ベルト部分300及び第2のベルト部分308を備えてもよい。それぞれのベルト部分300及び308は3つのテクスチャー区域を備えてもよい。第1のテクスチャー区域がベルト部分300及び308に背景パターン334を形成してもよい。第2のテクスチャー区域がベルト部分300及び308に第1のマクロパターン336を形成してもよく、第3のテクスチャー区域がベルト部分300及び308に第2のマクロパターン338を形成してもよい。ベルト部分300及び308の背景パターン334は、同じであるか、実質的に同じであるか、又は異なってもよい。同様に、ベルト部分300及び308の第1のマクロパターン336は、同じであるか、実質的に同じであるか、又は異なってもよい。それらが異なる場合、例えば、異なる形状を形成してもよく、異なる面積を有してもよい。図示される例示の実施形態では、第1のベルト部分300の第1のマクロパターン336は、第2のベルト部分308の第1のマクロパターン336とは異なる形状を形成し、異なる面積を有する。
また、第1のベルト部分300の第2のマクロパターン338は、第2のベルト部分308の第2のマクロパターン338とは異なる形状を形成してもよく、異なる面積を有してもよい。マクロパターン及び追加のマクロパターンの他の構成は、本開示の範囲内である。
【0080】
本明細書で言及される様々なマクロパターン及び背景パターンは、ベルト部分300又は308の面積の全体若しくは一部分にわたって延びてもよい。一実施形態では、背景パターンは格子状構造を形成してもよく(例えば、
図16を参照)、マクロパターンは、格子状構造の間に位置付けられる離散的な要素を形成してもよい。マクロパターン及び/又は背景パターンは、第1の側縁部314から第2の側縁部314まで、又はそれらの間を部分的に延びてもよい。同様に、マクロパターン及び/又は背景パターンは、腰部開口縁部318若しくは320から脚部開口縁部322若しくは324まで、又はそれらの間を部分的に延びてもよい。一実施形態では、マクロパターン及び背景パターンは、ベルト部分300及び308の1つ以上の周囲で交互であってもよい。例えば、第1の側縁部314と第2の側縁部316との間の方向、又は腰部開口縁部318及び/又は320と脚部開口縁部322及び/又は324との間の方向で、パターンは、背景パターン、マクロパターン、背景パターン、マクロパターンと続いてもよい。一実施形態では、背景パターンは、ベルト部分300及び308の外側部分又は境界を形成してもよく、マクロパターンは外側部分又は境界によって包囲された範囲を形成してもよく、或いはその逆であってもよい。ベルト部分の背景パターン及びマクロパターンの他の構成が、本開示によって考察される。
【0081】
吸収性物品312上における本開示の背景パターン334及びマクロパターン336を形成するテクスチャー区域の外観のいくつかの例が、
図16〜18に示される。図から分かるように、様々な実施形態では、背景パターン334及びマクロパターン336を形成するテクスチャー区域は、吸収性物品312の腰部開口部の周囲及び脚部開口部の周囲に延びてもよい。当然ながら、テクスチャー区域はまた、弾性要素が少なくとも1つの基材上に、場合によっては2つの基材間に配設されている、吸収性物品312の他の任意の範囲、ベルト付き部分、又は他の部分を通って延びてもよい。様々な実施形態では、図面のいくつかに示されるように、印刷、輪郭描画、塗布、染色、着色、及び/又は他の技術もまた、様々なテクスチャー区域の視認性を向上するのに使用されてもよい。
【0082】
一実施形態では、
図19を参照すると、吸収性物品のためのベルト部分300の別の例が示される。吸収性物品は、背景パターン334及びマクロパターン336を内部に形成するテクスチャー区域を備える。背景パターン334は、マクロパターン336とは異なるテクスチャーを有する。ベルト部分300は、第1の基材302と、第2の基材304と、第1の基材302及び第2の基材304の間に配設された複数の弾性要素306とを備える。
【0083】
一実施形態では、
図19Aを参照すると、
図19の線19A−19Aについて取った断面の一例が示される。
図19Aは、マクロパターン336及び背景パターン334を示す。マクロパターン336は、第1のしわ出現率又はしわ出現率範囲F1と、第1のしわ振幅又はしわ振幅範囲A1とを有し、背景パターン334は、第2のしわ出現率又は第2のしわ出現率範囲F2と、第2のしわ振幅又はしわ振幅範囲A2とを有する。第1のしわ出現率F1は第2のしわ出現率F2とは異なり、同様に、第1のしわ振幅A1は第2のしわ振幅とは異なる。特定のマクロパターン又は背景パターン内のそれぞれのしわが、正確に同じ出現率又は振幅を有さなくてもよいが、それは、かかるしわの出現率及び振幅の範囲が、特定のマクロパターン及び背景パターン内で形成されてもよいためであることを理解されたい。特定のマクロパターン又は背景パターンにおけるしわ出現率およびしわ振幅の範囲は、同じ吸収性物品の1つ以上の他のマクロパターン又は背景パターンにおけるしわ出現率及びしわ振幅の範囲とは異なるか、それと同じであるか、或いはそれと少なくとも部分的に重なり合ってもよい。高密度化領域「DR」が
図19Aに示される。基材の高密度化領域は、例えば、基材の非高密度化範囲の厚さの約1/3未満の厚さを有してもよい。マクロパターン336における高密度化領域DRの寸法は、背景パターン334における高密度化領域DRの寸法とは異なってもよい。弾性要素306は、
図19Aではそれらの弛緩した状態である。
【0084】
一実施形態では、ベルト部分の第1の基材は、複数の高密度化領域を備える不織布材料を含んでもよい。ベルト部分はまた、不織布材料を含んでもよく、且つ複数の高密度化領域を備えてもよく、又は複数の高密度化領域を有さなくてもよい、第2の基材を備えてもよい。第1の基材及び/又は第2の基材は、1センチメートル当たりのしわが約7本、7本、約8本、8本、約9本、又は9本、及び約25本未満のしわ出現率を有してもよい。
第1及び/又は第2の基材の複数の高密度化領域は、第1及び/又は第2の基材に形成された1つ以上のテクスチャー区域のしわ出現率を定義してもよい。様々な高密度化領域は、連続的及び/又は非連続的であってもよい。基材は、連続的な高密度化領域と、非連続的な高密度化領域とを有してもよい。ベルト部分はまた、第1及び第2の基材の間に少なくとも部分的に配設された弾性要素を備えてもよい。
【0085】
一実施形態では、ベルト部分の基材は、ベルト部分のテクスチャー区域のしわ出現率を定義する一次繊維結合及び/又は高密度化領域によって共に接合された、2つの層若しくは材料を含む積層体を含んでもよい。
【0086】
一実施形態では、
図19Aを参照すると、テクスチャー区域のしわは正弦波形状によって説明されてもよい。それぞれのしわは、その最高点にある峰Cと、その最低点にあるトラフTとを有するものとして説明されてもよい。しわ長さは、2つの隣接した峰の間の機械方向MDでの直線距離によって定義され、しわ長さ、しわ出現率、しわ振幅、弾性要素間隔、及びテクスチャー比の方法において後述するように決定される。しわ振幅は、隣接した峰CとトラフTとの間の「Z」方向での直線距離によって定義され、しわ長さ、しわ出現率、しわ振幅、弾性要素間隔、及びテクスチャー比の方法において後述するように決定される。しわ出現率は、単位長さ当たりのしわ長さによって、結果としてcm当たりのしわの数として説明される。
【0087】
マクロパターン及び背景パターン、又は単一の均一なテクスチャー区域などの他のテクスチャー区域を作成するのに使用される好適なしわ出現率は、cm当たりしわ約0.1本〜cm当たりしわ約50本、或いはcm当たりしわ約0.5本〜cm当たりしわ約25本、或いはcm当たりしわ約1本〜cm当たりしわ約10本、或いはcm当たりしわ約5本〜cm当たりしわ約10本の範囲であってもよく、具体的には、上記範囲内及びその中で又はそれによって形成される全ての範囲内の、cm当たりしわ0.1本の増分が全て列挙される。好適なしわ振幅は、約0.25mm〜約15mm、或いは約0.5mm〜約10mm、或いは約1mm〜約5mmの範囲であってもよく、具体的には、それらの範囲内及びその中で又はそれによって形成される全ての範囲内の、0.1mmの増分が全て列挙される。
【0088】
弾性要素間隔は、後述するしわ長さ、しわ出現率、しわ振幅、弾性要素間隔、及びテクスチャー比の方法にしたがって測定されてもよい。弾性要素間隔の例は、約2mm〜約20mm、約4mm〜約18mm、約4mm〜約15mm、約5mm〜約15mm、約6mm〜約15mm、4mm超過及び15mm未満、約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、又は約10mmの範囲であってもよく、具体的には、指定範囲内及びその中で又はそれによって形成される全ての範囲内の、0.5mmの増分が全て列挙される。これらの弾性要素は、様々な実施形態において、互いに対して均一に離間配置されるか、又は不均一に離間配置されてもよい。ベルト部分の一実施形態では、弾性要素は、一部では均一に離間配置され、他の部分では不均一に離間配置されてもよい。弾性要素は直線状であってもよく、又は曲線状であってもよい。
【0089】
本開示の吸収性物品の様々なベルト部分は、テクスチャー比を有する1つ以上のテクスチャー区域を有してもよい。テクスチャー区域は均一又は不均一であってもよい。テクスチャー比は、後述するしわ長さ、しわ出現率、しわ振幅、弾性要素間隔、及びテクスチャー比の方法によって決定される。テクスチャー比のいくつかの例は、約2〜約35(単位は平均弾性要素間隔(cm)/平均しわ長さ(cm))、又は約4〜約30であってもよい。テクスチャー比が高いほど、本明細書に記載する他の利点に加えて、より低コストであって着用者の快適性が向上した、より薄い適合する製品が可能になる。そのため、テクスチャー比のいくつかの範囲は、約4〜約25、約4.5〜約25、約5〜約25、約5〜約20、約5.5〜約20、約6〜約20、約7〜約20、約4超過、約5超過、約5.5超過、約6超過、又は約7超過であり、具体的には、本パラグラフにおいて指定する範囲内及びその中で又はそれによって形成される全ての範囲内の、0.1の増分が全て列挙される。
【0090】
図20Aは、吸収性物品上の拡大した複数のしわを有するテクスチャー区域の一例を示す。
図20Aに示される目盛はセンチメートル単位である。テクスチャー区域の例は、マクロパターン又は背景パターンを示す。どちらのパターンも類似した特性及び構造的性質を有してもよく、しわ出現率及びしわ振幅、又はそれらの範囲のみが変わってもよい。弾性要素は、
図20Aでは「E」として示される。本明細書で更に詳細に説明するように、MDは機械方向であり、CDは横断方向である。
図20Aでは、第1の基材302が見る者の方に向いている。
図20Bは、第1の倍率を使用した、
図20Aの線MDについて取った断面図であり、
図20Cは、第2の倍率を使用した、
図20Aの線MDについて取った断面図である。第2の倍率は第1の倍率よりも大きい。
図20B及び20Cはテクスチャー区域のしわを示す。
図20D及び20Eは、線MDについて取った
図20Aのテクスチャー区域の一部分の斜視図である。
図20Fは、第3の倍率を使用した、
図20Aの線MDについて取った断面図である。
図20D〜20Fでは、高密度化領域はDRとして示される。
図20A〜20Fでは、弾性要素Eはそれらの弛緩した状態にある。
【0091】
図21Aは、しわ及び高密度化領域DRを示す、線CDについて取った
図20Aのテクスチャー区域の上面斜視図である。
図21B及び21Cは、第1の倍率を使用した、線CDについて取った
図20Aの断面図である。
図21D及び21Fは、第2の倍率を使用した、線CDについて取った
図20Aの断面図である。
図21E及び21Gは、第2の倍率を使用した、線CDの一部分について取った
図20Aの更なる断面図である。弾性要素「E」は、
図21B〜21Gではそれらの弛緩した状態で示されている。
図20A〜21Gの高密度化領域DR又は高密度化領域パターンは、
図24に示される高密度化領域のパターンを使用して形成されてもよい。
【0092】
一実施形態では、
図19及び19Aを再び参照すると、背景パターン334及びマクロパターン336内において、しわ出現率及び/又はしわ振幅の範囲は、第1の基材302及び第2の基材304では異なってもよい。例えば、より高いしわ出現率若しくはしわ振幅、又はそれらの範囲は、伸展を伴うように衣類に面する表面で基材に提供されてもよく、より低いしわ出現率若しくはしわ振幅、又はそれらの範囲は、着用者の皮膚上でより平滑な表面を作り出して、しわと関連付けられるスキンマークを防ぐか、又は少なくとも阻止するため、着用者に面する表面で基材に提供されてもよい。「しわ」は、弾性要素306が弛緩した、又は部分的に弛緩した状態へと収縮したときの、第1の基材302及び第2の基材304のプリーツ又は折り目によって形成される。第1の基材302及び第2の基材304は、結合部位309で弾性要素306に結合されるか、又は(例えば、糊を使用して)貼着されてもよい。いくつかの実施形態では、第1及び第2の基材、又はその一部はまた、互いに直接結合されてもよい。
図19及び19Aの弾性要素306は、それらの弛緩又は収縮した状態で示されている。弾性要素306が、矢印Aの方向で部分的に伸長している場合、第1の基材302及び第2の基材304のしわは平らになり始める(即ち、しわ振幅が低減する)であろう。弾性要素306が矢印Aの方向で完全に伸長しているか、又はほぼ伸長している場合、第1の基材302及び第2の基材304は略平ら又は実質的に平らであってもよい。そのため、第1の基材302及び第2の基材304にしわを形成するためには、弾性要素306は、それらの拡張した又は予歪みを付与された状態で、第1の基材302及び第2の基材304の一方若しくは両方に取り付けられ、次に、より低エネルギーの状態へと収縮可能にされる。
【0093】
一実施形態では、あるテクスチャー区域のしわ(背景パターン若しくはマクロパターンのどちらを形成するかに係わらない)は、ベルト部分における少なくとも1つの他のテクスチャー区域のしわ(背景パターン若しくはマクロパターンのどちらを形成するかに係わらない)と同じであるか、又は異なってもよい。他の実施形態では、あるテクスチャー区域のしわが、ベルト部分における、若しくは吸収性物品(例えば、2つのベルト部分)における、他の全てのテクスチャー区域のしわと同じであるか、又は異なってもよい。第1のテクスチャー区域のしわが、第1の振幅範囲及び/又は第1の出現率範囲を有してもよく、第2のテクスチャー区域のしわが、第2の振幅範囲及び/又は第2の出現率範囲を有してもよい。テクスチャー区域の2つ以上における振幅範囲は、重なり合うか、重なり合わないか、同じであるか、又は異なってもよい。同様に、テクスチャー区域の2つ以上における出現率範囲は、重なり合うか、重なり合わないか、同じであるか、又は異なってもよい。他の実施形態では、しわの形状は、角度付き、台形、非対称、丸形、三角形、又は他の任意の好適な幾何学形状であることによって、テクスチャーの外観に影響を及ぼしてもよい。更に他の実施形態では、しわが、同じ又は非常に類似した出現率を有してもよいが、異なる形状(例えば、三角形、丸形、台形)を有してもよい。
【0094】
本明細書に記載するように、様々なテクスチャー区域(背景パターン若しくはマクロパターン又は単一のテクスチャー区域のどれを形成するかに係わらない)は、第1の基材と、第2の基材と、それらの間に配設された複数の弾性要素とを備える、ベルト部分に形成されてもよい。第1の基材は、第2の基材に、及び/又は弾性要素の少なくともいくつかに取り付けられてもよい。他の実施形態では、第1及び第2の基材は互いに、及び/又は弾性要素に取り付けられてもよい。いずれの場合も、弾性要素は基材の少なくとも一方に取り付けられてもよい。一実施形態では、弾性要素によって、ベルト部分の同じ範囲内で、但しベルト部分の対向する表面上で、第1のしわが第1の基材に作成され、第2の別のしわが第2の基材に作成されてもよい。このタイプのテクスチャー加工は、第1の基材及び第2の基材それぞれにおける、一次繊維結合パターン又は他のより大きい結合パターン(即ち、高密度化領域)によってもたらされてもよい。かかる実施形態では、第1の基材は第2の基材とは異なる一次繊維結合パターンを有してもよい。様々な実施形態では、第1の基材の第1の一次繊維結合パターンの結合面積は、第2の基材の第2の一次繊維結合パターンの結合面積よりも大きいか、又は小さくてもよい。
【0095】
一実施形態では、
図11を再び参照すると、吸収性物品312は、シャーシ310と、シャーシ310の第1の終端部から延びる第1のベルト部分300と、シャーシ310の第2の終端部から延びる第2のベルト部分308とを備えてもよい。
図11は、衣類に面する表面が見る者の方に向くように配向されている。シャーシ310は、シャーシ310のバックシート330が衣類に面する表面の一部分を形成してもよいように、第1のベルト部分300及び/又は第2のベルト部分308の一部分と重なり合ってもよい。言い換えれば、ベルト部分300及び308は、シャーシ310のトップシート332と向かい合った関係であってもよい。シャーシ310はまた、より詳細に上述したように、トップシート332及びバックシート330の少なくとも一部分の間に位置付けられた吸収性コア350を備えてもよい。一実施形態では、ベルト部分300及び308は、背景パターン334を形成する第1のテクスチャー区域と、マクロパターン336を形成する第2のテクスチャー区域と、任意追加的に、1つ以上の他のテクスチャー区域とを備えてもよい。背景パターン334を形成する第1のテクスチャー区域は、バックシート330とは異なるテクスチャーを有してもよく、また、マクロパターン336を形成する第2のテクスチャー区域とは異なる又は同じテクスチャーを有してもよい。一実施形態では、第1のテクスチャー区域は第1のしわ範囲を有してもよく、第2のテクスチャー区域は第2のしわ範囲を有してもよく、バックシートのテクスチャーは実質的に平ら(即ち、しわを有さない)であってもよい。バックシート330は「非テクスチャー区域」の一例であってもよい。他の実施形態では、バックシート330又はその一部は、第1及び第2のテクスチャー区域の一方若しくは両方のしわ範囲と同じ、又は異なるしわ範囲を有してもよい。ベルト部分300及び308がバックシート330と向かい合った関係にある場合、トップシート332は、上述したバックシート330と類似の特徴を有してもよい。他の実施形態では、ベルト部分300及び308の弾性要素306は、一部の範囲では弾性要素を基材(1つ以上)に結合せず、弾性要素306を切断又は破断することによって、「活性化」されなくてもよく、それにより、追加の「非テクスチャー区域」が作成される。一実施形態では、この非活性化区域は、例えば、吸収性コア350の面積のある範囲又は部分にわたって生じてもよい。
【0096】
一実施形態では、
図9及び11を参照すると、吸収性物品312は、第1のベルト部分300と第2のベルト部分308とを備えてもよい。第1のベルト部分300は、第1の基材302と、第1の基材302の少なくとも一部分に接合された第2の基材304と、第1の基材302及び第2の基材304の間に少なくとも部分的に配設された複数の細長い弾性要素又はストランド306とを備えてもよい。第2のベルト部分308は、第3の基材及び第4の基材(基材302及び304と類似しているか、又は同じである)を備えてもよい。第4の基材は、第3の基材の少なくとも一部分に接合されてもよい。第2のベルト部分308は、第3の基材及び第4の基材の間に少なくとも部分的に配設された、複数の細長い弾性要素又はストランドを備えてもよい。第1のベルト部分300及び第2のベルト部分308はそれぞれ、5超過及び25未満、又は5超過のテクスチャー比を有するテクスチャー区域を有してもよく、具体的には、指定範囲及びその中で又はそれによって形成される全ての範囲内の、0.5mmの増分が全て列挙され、また具体的には、本明細書に記述する全てのテクスチャー比の範囲が含まれる。第1のベルト部分300の一部は、第2のベルト部分308の一部に接合されて、パンツを形成してもよい。第1のベルト部分300及び第2のベルト部分308のテクスチャー区域は、第1のベルト部分300の一部が第2のベルト部分308の一部に接合される場所の少なくとも近傍において、連続的及び均一であってもよい。他の実施形態では、第1のベルト部分300及び第2のベルト部分308のテクスチャー区域は、第1のベルト部分300の一部が第2のベルト部分308の一部に接合される場所の少なくとも近傍において、非連続的及び均一又は不均一であってもよい。第1及び第2のベルト部分のテクスチャー区域は、同じテクスチャー比又は異なるテクスチャー比を有してもよい。第1のベルト部分300の一部は、第2のベルト部分308の一部に取外し可能又は恒久的に接合されてもよい。
【0097】
様々な実施形態では、
図19を再び参照すると、例えば、弾性要素306は、第1の基材302及び第2の基材304の少なくとも一部分の間に配設されてもよく、より詳細に上述したように、接着剤又は他の材料を使用して、基材302及び304の一方若しくは両方に取り付けられてもよい。弾性要素306はまた、基材302及び304の一方若しくは両方に結合されるか、又は別の方法で取り付けられてもよい。接着剤が使用される場合、接着剤は、基材302及び304の一方若しくは両方に、且つ/又は弾性要素306の少なくとも一部にパターン状に配設することができる。接着剤は、基材302及び304の一方にパターン状に吹き付けるか、ロールオンするか、又は印刷することができる。
パターンは、連続的若しくは非連続的であってもよく、又は連続的若しくは非連続的な部分を有してもよい。パターンはまた、線形若しくは非線形であってもよく、又は離散的な形状を含んでもよい。一実施形態では、接着剤は、接着剤塗布デバイスを、基材302及び304の一方若しくは両方又は複数の弾性要素306と接触させることによって塗布されてもよい。接着剤及び/又は接着剤塗布デバイスは、接着剤の分配又は塗布の助けとするため、加熱されてもよい。本開示の接着剤を塗布するための技術及び装置のいくつかの例が、2011年11月10日付けでブラウンら(Brown et al.)に発行された米国特許公開第2011/0274834号に開示されている。
【0098】
様々な実施形態では、
図22A〜22Fを参照すると、例えば、第1の基材302の一部上における、接着剤要素パターンのいくつかの例が開示されている。機械方向(MD)が示されている。
図22Aは、本開示のテクスチャー区域(マクロパターン若しくは背景パターンのどちらであるかに係わらない)を作成するには余り望ましくないことがある(但し、好適なしわの割合で様々な一次繊維結合パターンと共に使用することは依然として可能である)、接着剤要素パターン311を示し、
図22〜22Eの接着剤要素パターン311’及び311’’は、それぞれ本開示のテクスチャー区域を作成するのにより望ましいことがある、接着剤要素パターン311’、311’’、311A、及び311Bを示す。一実施形態では、
図22Bに示されるパターンなど、第1の接着剤要素パターン311’は、マクロパターンの範囲で基材302又は304の一方に適用されてもよく、
図22Cに示されるパターンなど、第2の接着剤要素パターン311’は、背景パターンの範囲で基材302又は304の一方に適用されてもよい。別の実施形態では、
図22Dに示されるパターンなど、第1の接着剤要素パターン311Aは、マクロパターンの範囲で基材302又は304の一方に適用されてもよく、
図22Eに示されるパターンなど、第2の接着剤要素パターン311Bは、背景パターンの範囲で基材302又は304の一方に適用されてもよい。
図22A〜22Eの様々な接着剤パターン又は他の接着剤パターンのいずれかが、様々なテクスチャー区域においてマクロパターン及び背景パターンを作成するのに使用されてもよい。要素パターン311Cは、
図22Fに示されるように、互いに重なり合うか、又は部分的に重なり合ってもよい。重なり合ったパターンは、単一の接着剤塗布ステップで適用されるか、又は別個に適用されてもよい。様々な接着剤要素パターンは、サイズ及び形状を有する要素又は離散的な要素を含んでもよい。パターンはまた、要素間の異なる間隔を有してもよい。第1の接着剤要素パターンは、第1のサイズ及び第1の形状を有する要素を含んでもよく、第2の接着剤要素パターンは、第2のサイズ及び第2の形状を有する要素を含んでもよい。第1及び第2のサイズ並びに/又は第1及び第2の形状は、同じであるか若しくは異なってもよい。一実施形態では、接着剤要素パターンの要素は、非連続的な形で、弾性要素306(1つの弾性要素306のみが
図22A〜22Eに示されている)の一部分に位置付けられてもよい。弾性要素306は、それらの拡張した状態で、接着剤要素パターン(1つ以上)を適用する前に、第1の基材302の一部分又は全体にわたって配設されてもよい。次に、第2の基材304(
図22A〜22Eには図示なし)が、第1の基材302の一部に、及び/又は接着剤が上に配設された弾性要素306の一部に接合されてもよい。そのため、弾性要素306は、それらの拡張した状態で、第1の基材302及び第2の基材304に間欠的に貼着されてもよい。様々なテクスチャー区域において異なるテクスチャーを作成するため(背景パターン又はマクロパターンのどちらを形成するかに係わらず)、異なる接着剤要素パターンが使用されてもよい。これらの異なるテクスチャー区域は、弾性要素306を基材302及び304の一方若しくは両方に貼着する場所及び/又は範囲に基づいて作成されてもよい。弾性要素306を異なるテクスチャー区域では異なるように取り付けることによって、接着剤要素パターンの一部の間にある基材302及び304の取り付けられていない材料は、弾性要素306がそれらのより低エネルギー又は最低エネルギーの状態まで収縮すると、折り畳まれるか又はひだ付けされて(即ち、しわが作成されて)もよい。様々な弾性要素306間の間隔は、同じ又は実質的に同じであってもよく、異なるテクスチャー区域が依然として作成されてもよい。また、異なるテクスチャー区域における第1の基材302に対する弾性要素306の取付けとは異なるように、第2の基材304を弾性要素306に取り付けることによって、接着剤要素パターンの一部の間にある第2の基材304の取り付けられていない材料は、弾性要素306がそれらのより低エネルギーの状態まで収縮すると、折り畳まれるか又はひだ付けされて(即ち、しわが作成されて)もよい。上述したように、弾性要素306は、それらが予歪みを付与されているか又は拡張しているとき、接着剤要素パターンを介して、基材302及び304の一方若しくは両方に取り付けられてもよい。弾性要素306に対する歪みが解放されると(貼着後)、弾性要素306が収縮して、基材302及び304の取り付けられていない材料が、第1の基材302及び第2の基材304に、ひだ、バックル、プリーツ、折り目、又はしわのパターンを本質的に形成し、それによってテクスチャー区域が作成されてもよい。ひだ、バックル、プリーツ、折り目、又はしわは、ベルト部分300及び308の横方向の伸展及び収縮に順応することができる、ギャザーを寄せた材料で形成されてもよい。ひだ、バックル、プリーツ、折り目、又はしわは、弾性要素306の横方向の収縮方向に対してほぼ横断又は直交してもよい、線に沿って配向されてもよい。図示される例では、弾性要素306は機械方向に関して収縮する。追加のテクスチャー区域が設けられる場合、ベルト部分300及び308の異なる範囲において、2つを超える接着剤要素パターンが基材302及び304の一方若しくは両方に適用されてもよい。別の実施形態では、1つのみの接着剤要素パターンが基材302及び304の一方若しくは両方に適用されてもよく、弾性要素306は、テクスチャー区域それぞれで異なるように弾性要素306に取り付けられてもよい。様々な実施形態では、後述するように、第1の基材302及び第2の基材304が異なる一次繊維結合パターン又は高密度化領域を有する場合、1つの接着剤要素パターンが基材302及び304の一方若しくは両方に適用される一方で、依然として2つ以上のテクスチャー区域がベルト部分に作成されてもよい。異なる接着剤要素パターンはまた、2つ以上のテクスチャー区域をベルト部分に作成するため、異なる若しくは同じ一次繊維結合パターン又は高密度化領域を有する第1の基材302及び/又は第2の基材304に適用されてもよい。
【0099】
上述したように、様々なテクスチャー区域において第1の基材302及び第2の基材304にしわを作成する(背景パターン若しくはマクロパターン又は単一のテクスチャー区域のどれを作成するかに係わらない)別の方法は、異なる一次繊維結合パターン及び/又は高密度化領域を備えた基材を使用するというものである。かかる実施形態では、接着剤要素パターンは、ベルト部分300及び308全体を通して同じであるか、又は実質的に同じであるか、又は異なってもよい。一実施形態では、第1の基材302は第1の一次繊維結合パターンを有してもよく、第2の基材304は第2の一次繊維結合パターンを有してもよい。これらの第1及び第2の一次繊維結合パターンは、同じであるか又は異なってもよい。一次繊維結合パターン338A及び338Bの例がそれぞれ、
図23A及び23Bで第1の基材302及び第2の基材304上において示されている。パターンは、例えば、結合の形状、結合のサイズ、及び/又は結合間の間隔を含む。当業者であれば、不織布材料上で利用可能又は作成可能な複数の一次繊維結合パターンがあり、本開示は、例示される一次繊維結合パターンに限定されないことを認識するであろう。一次繊維結合パターンを形成する一次繊維結合は、不織布材料などの材料の繊維を共に保持し、基材に対して強度及び構造を提供する結合である。一次繊維結合パターンを形成する一次繊維結合は、例えば、熱接着、機械的結合、及び/又は高密度化領域であってもよい。弾性要素306(1つのみが
図23A及び23Bそれぞれに示されている)又はその一部は、一次繊維結合部位のいくつかにおいて、或いは一次繊維結合部位を有さない第1の基材302及び第2の基材304の範囲において、第1の基材302及び/又は第2の基材304に貼着されてもよい。一実施形態では、弾性要素306のいくつかは第1の基材302に貼着されてもよく、弾性要素306の他のものは第2の基材304に貼着されてもよい。弾性要素306のいくつか、又はそれらの一部は、第1の基材302及び第2の基材304の両方に貼着されてもよい。
【0100】
一実施形態では、
図23A及び23Bを再び参照すると、一次繊維結合パターン338A及び338Bに加えて、又はその代わりに、第1の基材302及び第2の基材304の一方若しくは両方は、高密度化領域340A及び340Bなどの高密度化領域のパターンを備えてもよい。パターンは、例えば、高密度化領域の形状、高密度化領域のサイズ、及び/又は高密度化領域間の間隔を含んでもよい。一実施形態では、高密度化領域はまた、基材中に一次繊維結合を形成するように機能してもよい。高密度化領域は、カレンダー加工、エンボス加工、加熱、他の機械的若しくは熱的変形、及び/又は高密度化によって形成されてもよい。高密度化領域は、一次繊維結合338A及び338Bの面積及び長さ及び幅寸法に比べて、より大きい面積、長さ寸法、及び/又は幅寸法を有してもよい。一実施形態では、高密度化領域又はその一部は、少なくとも1つの弾性要素306の長手方向軸線に対して横断又は直交して延びてもよい。図面を単純化するため、1つのみの弾性要素306が
図23A及び23Bそれぞれに示されている。一実施形態では、高密度化領域は形状又は他のしるしを形成してもよい。様々な高密度化領域は、それらの長さを通して、連続的、実質的に連続的、又は非連続的であってもよい。例えば、いくつかの高密度化領域は連続的であってもよく、他のものは非連続的であってもよい。高密度化領域は、線形若しくは非線形(例えば、弓状)であってもよく、又は線形若しくは非線形部分を有してもよく、第1の基材302及び第2の基材304の一方若しくは両方にパターンを形成してもよい。第1の基材302における高密度化領域のパターンは、第2の基材304における高密度化領域のパターンと同じであるか、又は異なってもよい。一実施形態では、単一の基材における高密度化領域はまた、その基材が複合材料である場合、基材の2つ以上の材料層の間で結合されてもよい。高密度化領域340A及び340Bのパターンのいくつかの例が、
図23A及び23Bの基材302及び304に示されている。高密度化領域340A及び340Bは、いくつかの場所では、一次繊維結合338A及び338Bと交差してもよい。高密度化領域の別のパターン342が
図24に示されるが、任意の追加の一次繊維結合は存在していない。参照のため、弾性要素306は
図24では破線で示されている。様々な高密度化領域間の距離は、同じであるか、又は一貫しているか、又は異なってもよい。それらが同じであるか又は一貫している場合、例えば、異なる接着剤要素パターンを使用して、異なるテクスチャー区域がやはり提供されてもよい。様々な実施形態では、一次繊維結合及び/又は高密度化領域は、第1の基材302及び第2の基材304の一方若しくは両方に設けられてもよい。一実施形態では、例えば、一次繊維結合は第1の基材302に設けられてもよく、高密度化領域は第2の基材304に設けられてもよい。様々な実施形態では、高密度化領域又はその一部は、弾性要素306の延伸方向に対してほぼ横断する、直交する、又は実質的に直交する方向で延びてもよい。
【0101】
用語「一次繊維結合」及び「高密度化領域」はそれぞれ、基材に形成された結合を指す。一次繊維結合及び高密度化領域はそれぞれ、基材の面に垂直な方向での厚さを有するようになり、その際、一次繊維結合又は高密度化領域を含まない基板の任意の範囲(例えば、未結合範囲)未満で形成される。一実施形態では、一次繊維結合は、高密度化領域と同じ又は異なる厚さを有してもよい。様々な実施形態では、高密度化領域は、一次繊維結合よりも大きい外周、長さ(L)、及び/又は幅(w)を有してもよい。用語「一次繊維結合パターン」及び「高密度化領域のパターン」はそれぞれ、基材に付与される一次繊維結合のパターン又は高密度化領域のパターンを指す。用語「結合」は、基材の繊維又はフィラメントが、基材の未結合範囲の繊維又はフィラメントに比べて実質的により相互接続されている、結合された繊維性基材上における明確な場所を指す。用語「結合外周」は、一次繊維結合又は高密度化領域と周囲の未結合又は未高密度化範囲との間の境界を画成する、結合(一次繊維結合若しくは高密度化領域のどちらか)の最外縁部を指す。後述するように、外周は、結合の辺を測定し、次にそれらの辺を合計することによって測定されてもよい。
【0102】
一次繊維結合パターン及び高密度化領域のパターンは、熱、圧力、超音波接着、接着剤、若しくは当業者には既知の他の結合技術、又はそれらのうち任意のものの組み合わせを使用するなど、様々な方法で繊維性ウェブに付与されてもよい。例えば、繊維性基材は、加熱したカレンダーロール(複数の隆起したランドを備える)及び別のロールによって形成されるニップに繊維性基材を通し、それによってランドが繊維性基材上に一次繊維結合又は高密度化領域を形成することによって、結合されてもよい。
【0103】
図25A及び25Bを参照すると、長さ(L)及び幅(W)をそれぞれ有する、高密度化領域340A(
図25A)及び一次繊維結合338B(
図25B)の一例が示される。
未結合範囲(U)も示される。長さ(L)は、デカルト座標系のX若しくはY方向で、一次繊維結合又は高密度化領域の一端から一次繊維結合又は高密度化領域の他端までで線形的に測定される。長さ(L)は、X方向若しくはY方向のどちらであるかに係わらず、一次繊維結合又は高密度化領域の最長寸法を形成する。幅(W)は、一次繊維結合又は高密度化領域の一方の側から一次繊維結合又は高密度化領域の他方の側までで線形的に測定される。幅は、長さ(L)に垂直なY又はX方向(長さ(L)を測定したのとは逆の方向)に関して測定される。一次繊維結合又は高密度化領域が円形を形成する場合、幅(W)は長さ(L)に等しくなる。
【0104】
様々な実施形態では、高密度化領域はそれぞれ、いかなる構成を有するかに係わらず、外周及び面積を有してもよい。一実施形態では、高密度化領域はそれぞれ、約1mm超過、約2mm超過、約3mm超過、約4mm超過、又は約5mm超過の外周を有してもよい。他の実施形態では、高密度化領域の外周は、約1mm〜約100mm、或いは約1mm〜約50mmの範囲であってもよく、具体的には、指定範囲内及びその中で又はそれによって形成される全ての範囲内の、0.1mmの増分が全て列挙される。外周は、高密度化領域の辺それぞれを測定し、それらの辺を合計することによって測定することができる。
一実施形態では、高密度化領域はそれぞれ、約2mm
2超過、約4mm
2超過、約5mm
2超過、約6mm
2超過、又は約7mm
2超過の面積を有してもよい。他の実施形態では、高密度化領域の面積は、約0.5mm
2〜約150mm
2、或いは約2mm
2〜約100mm
2の範囲であってもよく、具体的には、指定範囲内及びその中で又はそれによって形成される全ての範囲内の、0.1mm
2の増分が全て列挙される。高密度化領域それぞれの外周及び面積は、一次繊維結合それぞれの外周及び面積よりも大きくてもよい。様々な実施形態では、高密度化領域はそれぞれ、約0.5mm、或いは約0.5mm〜約20mmの範囲内の最小寸法又は最も狭い寸法を有してもよく、具体的には、その範囲内及びその中で形成される全ての範囲内の、0.1mmの増分が全て列挙される。高密度化領域はそれぞれ、0.5mm〜約30mmの最長寸法を有してもよく、具体的には、その範囲内及びその中で形成される全ての範囲内の、0.1mmの増分が全て列挙される。基材中の高密度化領域は、同じ寸法を有してもよく、又は異なる寸法を有してもよい。高密度化領域が連続的である場合、高密度化領域の最大寸法の長さは測定したサンプルサイズに等しいものと仮定してもよい。提案されるサンプルサイズは長さ25mmである。本明細書で検討する全ての寸法は、巻き尺を使用して、又は測定器を使用することによって、手作業で測定されてもよい。更に、積層体のある基材中の高密度化領域は、積層体の第2の基材中の高密度化領域と同じであるか、又は異なってもよい。他の実施形態では、積層体の1つのみの基材が高密度化領域を有してもよい。
【0105】
様々な実施形態では、高密度化領域はそれぞれアスペクト比を有してもよい。アスペクト比は、高密度化領域の最も長い地点におけるその長さと、最も幅広の地点におけるその幅との比である。様々な実施形態では、高密度化領域は、長さL及び幅Wを有する。高密度化領域のアスペクト比はL/Wである。高密度化領域の長さ及び幅は、巻き尺を使用して、又は測定器を使用することによって、手作業で測定されてもよい。いくつかの例として、本開示の高密度化領域のアスペクト比は、1、2、3、4、5、6、7、8、約2〜約100の範囲内、又は約2〜約200の範囲内であってもよく、具体的には、それらの範囲内及びその中で又はそれによって形成される全ての範囲内の、0.1の増分が全て列挙される。
【0106】
高密度化領域又は一次繊維結合のパターン、並びに基材302及び304の一方若しくは両方の全体を通したそれらの位置付けは、背景パターン又はマクロパターンのどちらかを形成する特定のテクスチャー区域が、どのテクスチャー又はしわの範囲を有してもよいかを特徴付けてもよい。特定のテクスチャー区域におけるテクスチャーのタイプ又はしわの範囲はまた、基材の1つ以上における高密度化領域のパターン、基材の1つ以上における一次繊維結合のパターン、及び特定のテクスチャー区域内の接着剤パターンのうち2つを組み合わせた結果であってもよい。
【0107】
一実施形態では、1つ以上(例えば、1つ、2つ、3つ、4つなど)のテクスチャー区域を備えるベルト部分を作成する方法が開示される。テクスチャー区域は、ベルト部分に背景パターン又はマクロパターンを形成してもよい。ベルト部分は、第1の基材、即ち第1の不織布基材と、第2の基材、即ち第2の不織布基材との間に配設された、複数の弾性要素又は弾性ストランドを備えてもよい。基材はまた、本明細書で検討するような他の材料によって形成されてもよい。方法は、第1の基材に第1の要素パターンで、且つ少なくとも第2の要素パターンで接着剤を塗布するステップを含んでもよい。第1の要素パターンは、第1の基材の第1の範囲に位置付けられてもよく、第2の要素パターンは、第1の基材の第2の範囲に位置付けられてもよい。一実施形態では、パターンは重なり合わなくてもよいが、他の実施形態では、パターンは重なり合うか又は交差してもよい。接着剤要素パターンにおける要素は、離散的要素、非線形要素、及び/又は線形要素であってもよい。接着剤は、例えば、スロットダイ塗布装置と複数の隆起した部材を備える基材キャリアとの間で第1の基材を間欠的に圧縮することによって、第1の基材に塗布されてもよい。隆起した部材の第1の部分は、第1の要素パターンに位置してもよく、隆起した部材の第2の部分は第2の要素パターンに位置してもよい。方法はまた、要素を使用して、弾性要素の一部を第1の基材に貼着するステップを含んでもよい。弾性要素は、それらが伸展又は拡張した状態のときに第1の基材に適用され、次に、一部には第1の基材に様々なテクスチャー区域を作成するため、非拡張状態又は部分拡張状態へと収縮できるようにされてもよい。他の実施形態では、接着剤は、第1及び第2の要素パターンで弾性要素に塗布されてもよく、次に弾性要素は、それらの伸展又は拡張した状態で、第1及び/又は第2の基材に適用され、次に、一部にはそれによって第1の基材に様々なテクスチャー区域を作成するため、非拡張状態又は部分拡張状態へと収縮できるようにされてもよい。方法はまた、第2の基材を第1の基材に、及び/又は弾性要素の少なくともいくつかの一部に取り付けるステップを含んでもよい。この取付けは、第1の基材の一部を第2の基材の一部に結合することによって、且つ/又は弾性要素の少なくともいくつかの一部を第1及び第2の基材両方に取り付けることによって行われてもよい。第1及び第2の要素パターンは、一部には、第1及び第2の基材に2つの異なるテクスチャー区域を形成してもよい。第1の要素パターンは、背景パターンを形成する第1のテクスチャー区域を形成してもよく、第2の要素パターンは、マクロパターンを形成する第2のテクスチャー区域を形成してもよい。背景パターンを形成する第1のテクスチャー区域は、第1の出現率及び/又は振幅範囲を有するしわを有してもよく、マクロパターンを形成する第2のテクスチャー区域は、第2の異なる出現率及び/又は振幅範囲を有するしわを有してもよい。追加の異なるテクスチャー区域が望ましい場合、2つを超える接着剤要素パターンが弾性要素に、又は第1若しくは第2の基材に適用されてもよい。
【0108】
一実施形態では、1つ以上のテクスチャー区域を備えるベルト部分を作成する別の方法が開示される。ベルト部分において、第1のテクスチャー区域が背景パターンを形成してもよく、第2のテクスチャー区域がマクロパターンを形成してもよい。ベルト部分は、第1の基材と第2の基材との間に配設された、1つ以上の弾性要素又は弾性ストランドを備えてもよい。方法は、スロットダイ塗布装置と基材キャリアとの間で第1の基材を間欠的に圧縮することによって、接着剤を第1の基材に塗布するステップを含んでもよい。基材キャリアは、あるパターンで位置する複数の隆起した要素を備えてもよく、接着剤は、そのパターンで第1の基材に塗布されてもよい。基材キャリアはエンドレスベルト又はローラーであってもよい。接着剤は、第1の要素パターンで、且つ第2の要素パターンで第1の基材に塗布されてもよい。第1の要素パターンは、第1の基材の第1の範囲に位置付けられてもよく、第2の要素パターンは、第1の基材の第2の範囲に位置付けられてもよい。一実施形態では、パターンは重なり合わなくてもよいが、他の実施形態では、パターンは重なり合うか又は交差してもよい。要素は、離散的要素、非線形要素、及び/又は線形要素であってもよい。方法はまた、弾性要素がそれらの伸展又は拡張した状態にあるとき、弾性要素の少なくともいくつかの一部を接着剤と係合するステップを含んでもよい。方法はまた、第2の基材を第1の基材に、及び/又は1つ以上の弾性要素に取り付けるステップを含んでもよい。弾性要素が第1及び/又は第2の基材に貼着された後、弾性要素は弛緩又は収縮することが可能になり、それによって、第1及び/又は第2の基材にテクスチャー区域(背景パターンとマクロパターンを形成する)が作成される。第1及び/又は第2の基材において、第1の要素パターンは背景パターンを形成する第1のテクスチャー区域と関連付けられてもよく、第2の要素パターンはマクロパターンを形成する第2のテクスチャー区域と関連付けられてもよい。第1のテクスチャー区域は、第1の出現率及び/又は振幅範囲を有するしわを有してもよく、第2のテクスチャー区域は、第2の異なる出現率及び/又は振幅範囲を有するしわを有してもよい。追加の異なるテクスチャー区域が望ましい場合、2つを超える接着剤要素パターンが弾性要素に、又は第1若しくは第2の基材に適用されてもよい。
【0109】
一実施形態では、ベルト部分は、ベルト部分において背景パターンを形成する第1のテクスチャー区域で1つ以上の弾性要素の第1の部分を接着係合する第1の接着剤要素パターンと、マクロパターンを形成する第2のテクスチャー区域で1つ以上の弾性要素の第2の部分を接着係合する第2の接着剤要素パターンとを備えてもよい。第1の接着剤要素パターンは、第2の接着剤要素パターンと同じであるか、又は異なってもよい。第1の接着剤要素パターンが、第2の接着剤要素パターンと同じ又は実質的に同じである場合、ベルト部分の第1の基材における一次繊維結合及び/又は高密度化領域の第1のパターンは、ベルト部分の第2の基材における一次繊維結合及び/又は高密度化領域の第2のパターンと異なってもよい。他の実施形態では、接着剤要素パターンがやはり同じ又は実質的に同じである場合、基材の一方に、一次繊維結合及び/又は高密度化領域の第1のパターンと、一次繊維結合及び/又は高密度化領域の第2のパターンとが形成されてもよい。一次繊維結合及び/又は高密度化領域の第1のパターンは、一次繊維結合及び/又は高密度化領域の第2のパターンと異なってもよい。第1の接着剤要素パターンが第2の接着剤要素パターンと異なる場合、ベルト部分の第1の基材における一次繊維結合及び/又は高密度化領域の第1のパターンは、ベルト部分の第2の基材における一次繊維結合及び/又は高密度化領域の第2のパターンと同じであるか、若しくは実質的に同じであってもよい。また、接着剤要素パターンがやはり異なる場合、ベルト部分の第1の基材における一次繊維結合及び/又は高密度化領域の第1のパターンは、ベルト部分の第2の基材における一次繊維結合及び/又は高密度化領域の第2のパターンと異なってもよい。更に、接着剤要素パターンがやはり異なる場合、基材の一方が、一次繊維結合及び/又は高密度化領域の第1のパターンと、一次繊維結合及び/又は高密度化領域の第2の異なるパターンとを有してもよい。一実施形態では、高密度化領域は一次繊維結合として作用してもよく、追加の一次繊維結合が不要なことがある。
【0110】
一実施形態では、ベルト部分は、第1の基材と、第2の基材と、少なくとも第3の基材とを備えてもよい。1つ以上の弾性要素は、基材のいずれか又は全ての間に位置付けられてもよく、構造のうち外側の基材の少なくとも1つに、又は構造全体を通して、少なくとも1つ若しくは2つのテクスチャー区域を形成してもよい。
【0111】
一実施形態では、一例として
図17を広く参照すると、吸収性物品は、トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートとの間に配設されたコアと、を備えるシャーシを備えてもよい。吸収性物品は、シャーシから延びる2つのベルト部分を備えてもよい。ベルト部分はそれぞれ、第1の基材と、第2の基材と、第1の基材及び第2の基材の間に配設された1つ以上の弾性要素とを備えてもよい。弾性要素の一部は第1の基材に接合されてもよい。第2の基材は、第1の基材に、又は弾性要素の一部に接合されてもよい。ベルト部分はまた、第1の基材に形成された複数のしわを含む第1のテクスチャー区域を備えてもよい。複数のしわが第1の出現率範囲を有してもよい。第1のテクスチャー区域がベルト部分に背景パターンを形成してもよい。ベルト部分はまた、第1の基材に形成された複数のしわを含む第2のテクスチャー区域を備えてもよい。複数のしわが第2の異なる出現率範囲を有してもよい。第2のテクスチャー区域がベルト部分にマクロパターンを形成してもよい。
図17の吸収性物品は、テクスチャー区域を形成するのに追加の基材を使用しない点、適合性及び快適な感触が改善される点、美観的に心地よい外観を有する点、並びに衣服又は下着により一層類似している点など、吸収性物品及びその製造プロセスに対してコストを、又は著しいコストを追加することなく、関連技術の吸収性物品に比べて多くの利益を提供してもよい。
【0112】
一実施形態では、吸収性物品は、トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートとの間に少なくとも部分的に配設されたコアと、を備えるシャーシを備えてもよい。吸収性物品は、シャーシから延びる1つ又は2つのベルト部分を備えてもよい。ベルト部分はそれぞれ、約5〜約20若しくは約5〜約25の範囲のテクスチャー比(又は本明細書で指定する他のテクスチャー比)を有する、弾性のある部分を備えてもよい。弾性のある部分は単一の均一なテクスチャーを形成してもよい。吸収性物品は長手方向軸線を備える。単一の均一なテクスチャーは、長手方向軸線に平行な方向で、線形又は非線形であってもよい。弾性のある部分は、接着剤又は別の方法で互いに接合された、2つ以上の基材又は2つ以上の不織布基材を備えてもよい。ベルト部分の合計坪量は、後述する坪量方法にしたがって測定して、20gsm〜100gsm、25gsm〜90gsm、35gsm〜70gsm、又は40gsm〜60gsmの範囲であってもよく、具体的には、指定範囲内及びその中で又はそれによって形成される全ての範囲内の、0.5gsmの増分が全て列挙される。
【0113】
一実施形態では、吸収性物品は、トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートとの間に少なくとも部分的に配設されたコアと、を備えるシャーシを備えてもよい。吸収性物品は、シャーシから延びる1つ以上のベルト部分を備えてもよい。ベルト部分はそれぞれ、第1の基材と、第1の基材に接合された第2の基材と、第1の基材と第2の基材との間に配設された複数の細長い弾性要素とを備えてもよい。ベルト部分はそれぞれ、5超過であって25未満のテクスチャー比(及び本明細書で列挙する他のテクスチャー比)をそれぞれ有する、1つ以上のテクスチャー区域を備えてもよい。弾性要素それぞれの間の距離は、少なくとも4mm、及び35mm未満(又は本明細書で指定する他の距離)であってもよい。細長い弾性要素は、第1の基材の一部に、若しくは第2の基材の一部に接着接合されるか、又は別の方法で接合されてもよい。
【0114】
高密度化領域の測定方法
寸法測定は、反射モードにおいて少なくとも2400dpiの解像度でスキャン可能なフラットベッドスキャナーを使用して生成された画像上で実施する(好適なスキャナーは、米国のエプソン(Epson,USA)製のEpson Perfection V750 Proである)。解析は、ImageJソフトウェア(アメリカ国立衛生研究所(National Institutes of Health,USA))、又は等価の画像解析ソフトウェアを使用して実施し、認証済みのNISTルーラーに対して較正する。サンプルは、試験前に、約23℃±2℃及び相対湿度約50%±2%で2時間にわたって事前に調湿する。
【0115】
標本を得るため、吸収性物品の衣類に面する表面から積層体を慎重に除去する。次に、積層体を伸ばしてしわを取り除き、35mm×35mmの正方形を積層体から切り取り、着用者に面する表面が支持体の方に向くようにして、積層体を不透明な黒い支持体に載せる。
【0116】
反射モードで2400dpiの8ビットグレースケール画像が得られるように、スキャナーを設定する。載置された標本を、衣類に面する表面を下向きにして、フラットベッドスキャナー上に定置する。ルーラーを標本に直接隣接させて定置する。スキャナーのカバーを閉じ、積層体標本及びルーラーで構成される画像を獲得し保存する。ImageJソフトウェアの画像ファイルを開き、撮像されたルーラーを使用して直線較正を実施する。
【0117】
三通りの無作為抽出部位において、3つの同一の吸収性物品上における対応する部位から採ったそれぞれの標本に対して寸法測定を行う。9つの値を平均し、0.01単位で報告する。
【0118】
特定の高密度化領域に束縛されるものではないが、以下の寸法測定を例示する一例として、
図25Aを参照する。これらの寸法は、他の高密度化形状及びパターンに等しく適用可能である。
【0119】
長さ(L):高密度化領域は、最大測定可能な長さ(即ち、高密度化領域の最も長い部分)を含むプロファイルを有する。長手方向長さに沿って最も遠く離れたプロファイル上の2つの点から形成される、形状長さの線を特定する。これらの点を使用してプロファイルを通る線を引く。測定器具を用いて、プロファイル上の最も遠く離れた点間の線分に沿った長さを、0.01mm単位で測定する。
【0120】
幅(W):高密度化領域は、最大測定可能な幅(即ち、高密度化領域の最も幅広の部分)を含むプロファイルを有する。上述した形状長さの線に平行であって、形状長さの線から最も離れた1つ以上の最も外側の点においてプロファイルに対して正接する、2本の線を引く。測定器具を用いて、形状長さの線に垂直な線分に沿った2つの接線間の幅を、0.01mm単位で測定する。
【0121】
アスペクト比:高密度化領域のアスペクト比は、最大測定可能な長さLを最大測定可能な幅Wで割った比である。アスペクト比を0.01mm単位で報告する。
【0122】
外周長(P):高密度化領域又は結合部位の外周は、フリーハンド選択ツールを使用して、外周を手作業でトレースすることによって測定することができる。外周長を0.01mm単位で報告する。
【0123】
坪量方法
ベルト部分の基材の損傷を回避するため、凍結スプレー又は好適な方法を使用して、ベルト部分を吸収性物品から除去する。吸収性物品がパンツである場合、シーム範囲の長手方向軸線に沿ってベルトを切断して、ベルトを前側及び後側ベルト部分に分離し、それぞれのベルト部分を水平ベンチ上に平らに置く。それぞれのベルト部分に対して、次のステップを実行する:
切断したベルト部分を、切断したベルト部分の1つの縁部に沿ってテープでベンチに固定する。選択された縁部は、しわの最長寸法に対して直交又は横断する方向に延びていなければならない。
【0124】
切断したベルト部分を伸ばしてしわを取り除き、テープで留めた縁部とは反対側の縁部をテープで水平ベンチに固定する。
【0125】
認証済みのNISTルーラーに対して較正した精度0.5mmのルーラーを用いて、切断したベルト部分の長手方向寸法及び横方向寸法を測定する。寸法を0.5mm単位で報告する。
【0126】
それぞれのベルト部分の長手方向寸法及び横方向寸法を使用して、0.000001m2単位でベルト部分の面積を平方メートルで計算する。
【0127】
同じ切断したベルト部分の質量を、0.01gの精度のスケールを使用してグラム単位で測定する。
【0128】
切断したベルト部分の測定した質量を、切断したベルト部分の計算した面積で割る。
【0129】
それぞれの吸収性物品のそれぞれのベルト部分の同じ場所からサンプルを採って、ベルト部分を有する10個の吸収性物品に対してこの方法を繰り返す。
【0130】
ベルト部分の秤量を得るため、妥当である場合、前側及び後側ベルト部分それぞれに対するサンプル10個の平均を、0.1g/平方メートル単位で報告する。
【0131】
しわ長さ、しわ出現率、しわ振幅、弾性要素間隔、及びテクスチャー比の方法
しわ長さ(mm)及びしわ振幅の測定値を、画像解析を含む光学顕微鏡検査によって得る。好適な計器は、OL−35アダプタ及びMXG 10−Cレンズを取り付けたHIROXマイクロスコープ(モデルKH7700)、又は等価物である。外部白色光源を使用する。画像は、HIROXソフトウェア(バージョン2.10C)又は等価の3D画像解析ソフトウェアを用いて獲得し解析する。サンプルは、試験前に、23℃±2℃及び相対湿度50%±2%で2時間にわたって事前に調湿する。
【0132】
標本を得るため、ベルト部分の基材の損傷を回避するように、凍結スプレー又は他の好適な方法を使用して、ベルト部分を吸収性物品から慎重に除去する。鋏又は他の好適な切断用器具を使用して、正方形のそれぞれの辺が35mmに等しい3つの正方形を、ベルト部分の単一のテクスチャー区域から切り取る。3つの35mm×35mmの正方形が単一のテクスチャー区域で入手できない場合、他の同一の吸収性物品から取った他の同一のベルト部分から追加の正方形を切り取る。第1の標本を得るのに前側ベルト部分を使用する場合、第2及び第3の標本を得るのにも前側ベルト部分を使用しなければならない。同じことが後側ベルト部分にも当てはまる。正方形は、ベルト部分を吸収性物品上に載置したときに、2つの辺がベルト部分の機械方向に平行であり、2つの辺が横断方向に平行であるようにして切り取る。
【0133】
標本を、衣類に面する表面が顕微鏡載物台から離れる方向に向くようにして、顕微鏡の顕微鏡載物台に載せる。載物台上でサンプルを心出しする。外部白色光源を点灯し、画像の焦点を合わせ、下側しわ表面の場所(衣類に面する表面上のトラフの底部)及び上側しわ表面の場所(衣類に面する表面上の頂上)が、ソフトウェアにおける画像の三次元レンダリングを生成することに注目する。画像を獲得し保存する。画像解析ソフトウェアの測定ツールを使用して、2つの弾性要素の中程の場所におけるプロファイルを観察する。(0.25mm超過の振幅を有するしわにおける)しわの頂上間の長さを測定する(標本1つ当たり測定値3つ)。第1の標本上の三通りの無作為抽出部位において、且つ他の2つの標本上の対応する部位から、これらの長さの測定を行う。9つの長さ値を平均し、平均しわ長さとして、0.001cm単位で報告する。画像及び測定値を保存し、標本を保持する。
【0134】
平均しわ振幅は、画像解析ソフトウェアを使用して測定する。振幅は、しわの頂上と隣接したしわのトラフとの間の垂直距離である。画像解析ソフトウェアの測定ツールを使用して、2つの弾性要素の中程の場所におけるプロファイルを観察する。しわの頂上と隣接したしわのトラフとの間の垂直(Z方向)長さを測定する(標本1つ当たり測定値3つ)。第1の標本上のしわ長さ測定と同じ部位において、且つ他の2つの標本上の対応する部位から、これら振幅の三通りの測定を行う。9つのしわ振幅値を平均し、平均しわ振幅として、0.0001cm単位で報告する。
【0135】
しわ出現率は、1cm当たりのしわの数として定義される。平均しわ出現率は、平均しわ長さの逆数を取り、しわ0.1本/cmの単位で報告することによって計算する。
【0136】
認証済みのNISTルーラーに対して較正した精度0.5mmのルーラーを使用して、標本において測定したしわの場所に対応する弾性要素間の距離を測定する。標本1つ当たり少なくとも3つの弾性要素間隔を測定し、3つの標本を通して繰り返す。9つの値を平均して、平均弾性要素間隔(cm)を得て、0.01cmの単位で報告する。
【0137】
平均弾性要素間隔(cm)を平均しわ長さ(cm)で割って、「テクスチャー比」を計算し、0.1の単位でテクスチャー比を報告する。
【実施例】
【0138】
非限定例の一実施形態では、本開示のベルト部分は、XY−S70−26の商品名でイスラエルのアヴゴル(Avgol, Israel)によって供給される、約10gsmの不織布材料の第1の基材を使用する。ベルト部分用の第2の基材は、NW8019.000の商品名で日本の三井(Mitsui, Japan)によって供給される、45gsmの不織布材料を使用する。クレオラ(Creora)の商品名で韓国のヒョースン(Hyosung, Korea)によって供給される、約680デシテックスの線密度を有する弾性ストランドは、米国ウィスコンシン州のボスティック(Bostik, Wisconsin, USA)製のH2401接着剤を使用して第1の基材に貼着される。背景パターンを形成する第1のテクスチャー区域は、弾性ストランドを約7mmの間隔で離間配置することによって、また、第1及び第2の基材を組み合わせる前に、ノードソン・ユニバーサル(Nordson Universal)接着剤塗布装置及びノードソン・シュアラップ・グルー・ノズル(Nordson sure-wrap glue nozzles)を使用することによって、吸収性物品のベルト部分に作成される。マクロパターンを形成する第2のテクスチャー区域は、第1及び第2の基材を組み合わせる前に、
図22Eに示されるような直径約5mmの接着剤のドットを使用して、H2401接着剤を第2の基材に塗布することによって、吸収性物品のベルト部分に作成される。これらの背景パターン(334)及びマクロパターン(336)により、
図17に示されるテクスチャー及び
図18の白い部分のテクスチャーが得られる。
【0139】
テクスチャー比の比較例
しわ長さ、しわ出現率、しわ振幅、弾性要素間隔、及びテクスチャー比の方法を使用して、以下の表1に示されるように、比較用の吸収性物品及び本開示の吸収性物品の様々なテクスチャー区域について試験した。広くは、比較用の吸収性物品は、前側及び後側に均一なテクスチャーを有していた。いくつかの比較用の吸収性物品では、前側を使用し、他の比較用の吸収性物品では、後側を使用した。前側/後側を使用した場合、その特定の比較用の吸収性物品の試験全体に対して使用した。
【0140】
【表1】
【0141】
本開示のテクスチャー区域のサンプルは、しわ長さ、しわ出現率、しわ振幅、弾性要素間隔、及びテクスチャー比の方法を使用して、6.0のテクスチャー比を示した。試験した比較用の吸収性物品のテクスチャー区域で見られた最大のテクスチャー比は4.6に過ぎず、ほとんどの比較用の吸収性物品が4.6のテクスチャー比よりも著しく低かった。
図26及び27は、試験した比較用の吸収性物品のテクスチャー区域のテクスチャー比を、本開示の吸収性物品のテクスチャー区域のテクスチャー比と比較したグラフを示す。
図26は、x軸に沿った平均しわ長さ(cm)を、y軸に沿った平均弾性間隔(cm)と比較したグラフである。
図27は、試験した比較用の吸収性物品のテクスチャー区域のテクスチャー比を、本開示の吸収性物品のテクスチャー区域のテクスチャー比と比較した別のグラフを示す。図から分かるように、本開示の吸収性物品におけるベルト部分のテクスチャー区域のテクスチャー比は、試験した比較用の吸収性物品よりも高く、それにより、本開示の吸収性物品は、吸収性物品の製造に対してコストを、又は著しいコストを追加することなく、適合性が改善され、快適な感触、美観的に心地よい外観を備え、衣服又は下着により一層類似した製品を提供する。約6.0のテクスチャー比を有するテクスチャー区域の一例は、例えば、
図20Aに示される。
【0142】
本明細書に開示した寸法及び値は、列挙した正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に指定しない限り、かかる寸法はそれぞれ、列挙した値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0143】
任意の相互参照又は関連特許若しくは関連出願を含む、本明細書に引用される全ての文献は、明確に除外ないしは別の方法で限定されない限り、その全体を参照により本明細書に援用する。いずれの文献の引用も、それが本明細書において開示又は特許請求されるいずれかの発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、またそれが、単独で、又は他の任意の参照文献(1つ以上)との任意の組み合わせで、かかるいずれかの発明を教示、示唆、又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により援用する文献における同じ用語のいずれかの意味又は定義と矛盾する範囲において、本文書中でその用語に割り当てられる意味又は定義が優先するものとする。
【0144】
本開示の特定の実施形態について例示し記載してきたが、当業者であれば、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を成し得ることを認識するであろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのかかる変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。