(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6334670
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】取付プレートを有するバンパビーム
(51)【国際特許分類】
B60R 19/04 20060101AFI20180521BHJP
B60R 19/24 20060101ALI20180521BHJP
【FI】
B60R19/04 M
B60R19/24 Q
【請求項の数】4
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2016-500019(P2016-500019)
(86)(22)【出願日】2014年3月5日
(65)【公表番号】特表2016-510707(P2016-510707A)
(43)【公表日】2016年4月11日
(86)【国際出願番号】SE2014050271
(87)【国際公開番号】WO2014142734
(87)【国際公開日】20140918
【審査請求日】2017年1月31日
(31)【優先権主張番号】1300188-8
(32)【優先日】2013年3月13日
(33)【優先権主張国】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】501426943
【氏名又は名称】イェスタムプ・ハードテック・アクチエボラーグ
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【弁理士】
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】ヨーアン・ニルソン
【審査官】
梶本 直樹
(56)【参考文献】
【文献】
特表2010−527848(JP,A)
【文献】
実開昭64−018955(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 19/04
B60R 19/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
その上部が車両に向けられたU字プロファイルを有し、締結部分(8、9)を有し、取付プレート(16、17)が締結部分に溶接され、取付プレートが車両のサイドレール(18)上のエンドプレート(19)にボルト留めされる、車両用のバンパビームであって、
各サイドレール(18)に接して、取付プレート(16、17)は、その上部がサイドレールのエンドプレートに接して支持する水平の中央U字プロファイル(31)と、該中央U字プロファイルの各側部にあるU字プロファイル(21、22)とを有し、U字プロファイル(21、22)は、それらの上部がバンパビームに当接し、該バンパビームに溶接されており、エンドプレート(19)に接して終わる側部(25、26)を有し、エンドプレートは、サイドレール(18)の縁部によって支持され、エンドプレートと係合しボルト留めするためのボルト穴(20)を有する側部フランジ(27、28)に移行され、取付プレートは、サイドレールより水平方向に広いことを特徴とする前記バンパビーム。
【請求項2】
バンパビームのU字プロファイルは、取付プレート(16)が溶接される中央フランジ(11)と、側部フランジ(14、15)で終わる2つの側部とを有する帽子型プロファイルであることを特徴とする請求項1に記載のバンパビーム。
【請求項3】
帽子型プロファイルの側部(12、13)は、締結部分(8、9)にくぼみ(38)を有し、該くぼみは、車両の長手方向に延びることを特徴とする請求項2に記載のバンパビーム。
【請求項4】
帽子型プロファイルは、閉じたプロファイルを与えるカバー(36)を有することを特徴とする請求項2または3に記載のバンパビーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、その上部が車両に向けられたU字プロファイルを有し、車両のサイドレール上のエンドプレートにボルト留めするために取付プレートが溶接された締結部分を有する、車両用のバンパビームに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、その上部が車両に向けられ、取付プレートがバンパビームに溶接され車両にボルト留めされた、帽子型プロファイルを有するバンパビームを示す。取付プレートは、バンパビームが衝突応力下にあるとき塑性変形を通じてエネルギーを吸収することが意図されているとき、また取付プレートがそれほど多くのエネルギーを吸収する必要がないが主に車両のサイドレールに力を伝達することが意図されているとき、使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO2008/147276
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、サイドレールに対する衝突力の伝達を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
各取付プレートは、サイドレールのエンドプレートに接して支持される中央フランジを有する水平の中央U字プロファイルと、中央U字プロファイルの中央フランジの各側のU字プロファイルとを有し、これらのU字プロファイルは、バンパビームに接して支持され、それに溶接され、エンドプレートに接して終わる側部を有し、エンドプレートはサイドレールの上側部に接して支持され、これらの側部は、エンドプレートに係合およびボルト留めするためのボルト穴を有する側部フランジに合流する。取付プレートは、サイドレールより幅広である。
【0006】
この構成の場合、取付プレートは、衝突力をサイドレールの側縁部とサイドレールの上縁部および下縁部とに効果的に伝達することができる。
【0007】
本発明は、特許請求の範囲によって定義される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の例示的な実施形態であるバンパビームの等角図である。
【
図2】サイドレールの端部をも示す、
図1内の線分2−2を通る断面図である。
【
図4】サイドレールの端部をも示す、
図1のバンパビームの詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、その上部が車両に向けられた帽子型プロファイル、すなわち概してU字プロファイルを有するバンパビーム10を示す。
図2および
図3から明らかなように、帽子型プロファイルは、中央フランジ11と、側部フランジ14、15で終わる2つの側部12、13とを有し、側部フランジ14、15は、図のように巻き戻し部を有することができる。
【0010】
バンパビームは、同様の取付プレート16、17を有する2つの締結部分8、9を有し、それによりバンパビームは、車両のサイドレールに取り付けられる。
図2は、エンドプレート19を有し、矩形の断面を有するサイドレール18の端部を示す。エンドプレートおよび取付プレート16は、ボルト留めするための対応する穴20を有し、それにより取付プレートをエンドプレートに固定するようにボルト留めすることができる。
【0011】
取付プレート16は、2つの水平のU字プロファイル21、22を有するように曲げられ、U字プロファイル21、22は、前記フランジ11の縁部における23、24にてバンパビームの中央フランジに溶接され、取付プレートは、側部フランジ27、28で終わる側部25、26を有し、側部フランジ27、28は、水平の側部29、30の縁部がエンドプレートに溶接される領域内でエンドプレート19に接して配置される。U字プロファイル21、22の側部フランジ27、28は、エンドプレート19に接して止まり、ボルト穴20を有する。中央U字プロファイル31がこれらのU字プロファイル21、22間に形成され、このU字プロファイル31は、サイドレールのエンドプレート19に接して支持される。
【0012】
図4は、サイドレール18を示すが、そのエンドプレート19は、例示のために図から省略されている。取付プレート16は、矩形のサイドレールより広く、その結果、サイドレールの垂直の側部32、33の縁部が取付プレートの中央U字プロファイル31に接して支持される。したがって、衝突応力を受けたとき、サイドレールの4つの側部29、30、32、33すべてがその力に直接さらされる。
【0013】
バンパビームの1つの側部は、しばしば、ねじ付き牽引アイを受けることが意図されたブッシングを有する。
図1は、そのようなねじ付きブッシング34を示す。ブッシングは、取付プレート16に溶接され、バンパビームの中央フランジ内の穴35内に延び、その結果、横方向で支持される。
図2および
図3は、帽子型プロファイル内に陥凹され、前記帽子型プロファイルの内部で帽子型プロファイルの側部に溶接され、その結果、帽子型プロファイルが閉じたプロファイルを有するようになるカバー36を示す。
【0014】
カバーは、締結部分8、9にて、またその間で帽子型プロファイルを覆う。カバー36は、牽引アイの貫通通路のための穴37を有する。カバーは、帽子型プロファイルを補強する。補強するために、カバーは、締結部分に垂直のくぼみを有することができ、それらの間に細長いくぼみを有することができる(図示せず)。
【0015】
締結部分8、9には、帽子型プロファイルの側部12、13は、帽子型プロファイルを前記締結部分にて補強するために、車両の長手方向に向けられたくぼみ38を有する。