特許第6334691号(P6334691)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6334691
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】難燃性ポリマー組成物
(51)【国際特許分類】
   C08L 101/00 20060101AFI20180521BHJP
   C08K 5/5313 20060101ALI20180521BHJP
   C08K 5/3492 20060101ALI20180521BHJP
   C09K 21/12 20060101ALI20180521BHJP
   C09K 21/10 20060101ALI20180521BHJP
【FI】
   C08L101/00
   C08K5/5313
   C08K5/3492
   C09K21/12
   C09K21/10
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-523762(P2016-523762)
(86)(22)【出願日】2014年6月10日
(65)【公表番号】特表2016-528328(P2016-528328A)
(43)【公表日】2016年9月15日
(86)【国際出願番号】US2014041615
(87)【国際公開番号】WO2014209590
(87)【国際公開日】20141231
【審査請求日】2017年4月20日
(31)【優先権主張番号】201310270062.X
(32)【優先日】2013年6月28日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】390023674
【氏名又は名称】イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フー シアオボー
(72)【発明者】
【氏名】ティン ユー
【審査官】 海老原 えい子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−041016(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0025643(US,A1)
【文献】 特表2008−503645(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0132619(US,A1)
【文献】 特表2012−512196(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08L
C08K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
合計100重量%となる難燃性ポリマー組成物に含まれるすべての成分の全重量%に対して、(a)少なくとも1種類のポリマー、(b)ホスフィン酸塩の混合物10〜30重量%、および(c)少なくとも1種類の窒素含有化合物1〜20重量%を含む、難燃性ポリマー組成物であって、
ホスフィン酸塩の前記混合物は、重量比3:1〜1:3で式(I)を有するホスフィン酸第1塩および式(II)を有するホスフィン酸第2塩から本質的になり、
【化1】
上記式中、R1およびR2はそれぞれ独立して、直鎖状C1〜C6アルキル基からなる群から選択され;R3およびR4はそれぞれ独立して、分岐状C3〜C6アルキル基からなる群から選択され;MおよびNはそれぞれ独立して、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、アンチモンイオン、スズイオン、ゲルマニウムイオン、チタンイオン、鉄イオン、ジルコニウムイオン、セリウムイオン、ビスマスイオン、ストロンチウムイオン、マンガンイオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、およびプロトン化窒素塩基からなる群から選択され;xおよびyはそれぞれ独立して、1〜4の整数であり、
前記少なくとも1種類の窒素含有化合物が、前記式(I)および式(II)で表される化合物ではない、難燃性ポリマー組成物。
【請求項2】
前記少なくとも1種類の窒素含有化合物が、シアヌル酸メラミン;メラミンの縮合生成物;リン酸とメラミンの反応生成物;リン酸とメラミンの縮合生成物の反応生成物;およびその2種類以上の組み合わせからなる群から選択されるか、または前記少なくとも1種類の窒素含有化合物がポリリン酸メラミンである、請求項1に記載の難燃性ポリマー組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の難燃性組成物で形成されている物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示内容は、ホスフィン酸の金属塩の混合物を含む難燃性ポリマー組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエステルまたはポリアミドなどの熱可塑性ポリマーは、優れた機械的性質、成形性、および耐薬品性を有し、したがって、自動車部品、電気/電子部品において、ならびに多くの用途において使用されている。特定の用途において、これらのポリマーは難燃性であることも望まれる。これは、様々な種類の添加剤を組み込むことによって、達成することができる。一般に、アンチモン化合物と共に、臭素化ポリスチレンなどのハロゲン化有機化合物が使用され得る。しかしながら、ここ20年程の間、ハロゲン化難燃剤は、環境問題のために監視の対象となっている。
【0003】
リン含有生成物は、当技術分野で使用されているハロゲン不含難燃剤のうちの1種類である。例えば、米国特許第5,773,556号明細書には、ポリアミドにおける難燃剤としてのホスフィネートまたはジホスフィネートの使用が開示されており;米国特許第6,255,371号明細書には、ポリアミドまたはポリエステルにおける、メラミン誘導体と併せてのホスフィネートまたはジホスフィネートの使用が開示されている。しかしながら、当技術分野で現在利用可能なハロゲン不含難燃剤よりも有効な、ハロゲン不含難燃剤を開発することが依然として必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、向上した難燃性を有するポリマー組成物を提供することである。難燃性ポリマー組成物は、合計100重量%となる難燃性ポリマー組成物に含まれるすべての成分の全重量%に対して、(a)少なくとも1種類のポリマー、(b)ホスフィン酸の金属塩の混合物10〜30重量%、および(c)少なくとも1種類の窒素含有化合物1〜20%を含み、ホスフィン酸の金属塩の混合物は、重量比3:1〜1:3で式(I)を有するホスフィン酸の第1金属塩および式(II)を有するホスフィン酸の第2金属塩から本質的になり、
【0005】
【化1】
【0006】
上記式中、R1およびR2はそれぞれ独立して、直鎖状C1〜C6アルキル基からなる群から選択され;R3およびR4はそれぞれ独立して、分岐状C3〜C6アルキル基からなる群から選択され;MおよびNはそれぞれ独立して、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、アンチモンイオン、スズイオン、ゲルマニウムイオン、チタンイオン、鉄イオン、ジルコニウム、セリウムイオン、ビスマスイオン、ストロンチウムイオン、マンガンイオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、およびプロトン化窒素塩基からなる群から選択され;xおよびyはそれぞれ独立して、1〜4の整数である。
【0007】
難燃性ポリマー組成物の一実施形態において、ホスフィン酸の第1金属塩は、アルミニウムメチルエチルホスフィネートおよびアルミニウムジエチルホスフィネートから選択されるか、またはホスフィン酸の第1金属塩はアルミニウムジエチルホスフィネートである。
【0008】
難燃性ポリマー組成物の更なる実施形態において、ホスフィン酸の第2金属塩は、アルミニウムイソプロピルイソブチルホスフィネート、アルミニウムイソプロピルt−ブチルホスフィネート、およびアルミニウムジイソブチルホスフィネートからなる群から選択されるか、またはホスフィン酸の第2金属塩はアルミニウムジイソブチルホスフィネートである。
【0009】
難燃性ポリマー組成物の更なる実施形態において、ホスフィン酸の金属塩の混合物は、組成物の全重量に対して10〜25重量%または12〜18重量%のレベルで組成物中に存在する。
【0010】
難燃性ポリマー組成物の更なる実施形態において、ホスフィン酸の第1金属塩とホスフィン酸の第2金属塩の重量比は2.5:1〜1:2.5である。
【0011】
難燃性ポリマー組成物の更なる実施形態において、少なくとも1種類のポリマーは、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンターポリマー、およびその2種類以上の組み合わせ、もしくはブレンドからなる群から選択されるか、少なくとも1種類のポリマーは、ポリアミドおよびポリエステルからなる群から選択されるか、または少なくとも1種類のポリマーは、ポリアミドから選択される。
【0012】
難燃性ポリマー組成物の更なる実施形態において、少なくとも1種類のポリマーは、20〜89重量%、または30〜80重量%、または30〜70重量%のレベルで組成物中に存在する。
【0013】
難燃性ポリマー組成物の更なる実施形態において、少なくとも1種類の窒素含有化合物は、シアヌル酸メラミン;メラミンの縮合生成物;リン酸とメラミンの反応生成物;リン酸とメラミンの縮合生成物の反応生成物;およびその2種類以上の組み合わせからなる群から選択されるか、またはその少なくとも1種類の窒素含有化合物は、ポリリン酸メラミンである。
【0014】
難燃性ポリマー組成物の更なる実施形態において、少なくとも1種類の窒素含有化合物は、組成物の全重量に対して3〜15重量%または5〜12重量%のレベルで組成物中に存在する。
【0015】
難燃性ポリマー組成物の更なる実施形態において、組成物はさらに、組成物の全重量に対して補強剤を60重量%まで、または5〜50重量%含む。
【0016】
難燃性ポリマー組成物の更なる実施形態において、補強剤は、ガラス繊維、ガラスフレーク、カオリン、粘土、タルク、珪灰石、炭酸カルシウム、シリカ、炭素繊維、チタン酸カリウム、およびその2種類以上の組み合わせからなる群から選択されるか、または補強剤はガラス繊維から選択される。
【0017】
上記で提供される難燃性組成物で形成される物品が、本明細書においてさらに提供される。
【0018】
一実施形態において、その物品は成形品である。
【0019】
本発明の開示内容に従って、ある範囲が特定の2つの終点で示される場合には、その範囲は、特定の2つの終点内にあるいずれかの値およびその2つの終点のいずれかに等しい、またはおよそ等しいいずれかの値を含むことを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0020】
合計100重量%となる難燃性ポリマー組成物に含まれるすべての成分の全重量%に対して、(a)少なくとも1種類のポリマー、(b)ホスフィン酸の金属塩の混合物約10〜30重量%、および(c)少なくとも1種類の窒素含有化合物約1〜20%重量%を含む難燃性ポリマー組成物が、本明細書において開示される。ホスフィン酸の金属塩の混合物は、重量比約3:1〜約1:3で式(I)を有するホスフィン酸の第1金属塩および式(II)を有するホスフィン酸の第2金属塩から本質的になり、
【0021】
【化2】
【0022】
上記式中、R1およびR2はそれぞれ独立して、直鎖状C1〜C6アルキル基からなる群から選択され;R3およびR4はそれぞれ独立して、分岐状C3〜C6アルキル基からなる群から選択され;MおよびNはそれぞれ独立して、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、アンチモンイオン、スズイオン、ゲルマニウムイオン、チタンイオン、鉄イオン、ジルコニウム、セリウムイオン、ビスマスイオン、ストロンチウムイオン、マンガンイオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、およびプロトン化窒素塩基からなる群から選択され;xおよびyはそれぞれ独立して、1〜4の整数である。
【0023】
本明細書で使用されるポリマーは、いずれかの適切なポリマー材料であり得る。本明細書において適切なポリマーとしては、限定されないが、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリイソブチレン、またはポリエチレンなど)、ポリスチレン(耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)など)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンターポリマー(ABS)、PC/ABSブレンド、PPE/HIPSブレンド、およびその2種類以上の組み合わせが挙げられる。一実施形態において、本明細書で使用されるポリマーは、ポリアミドおよびポリエステルから選択される。更なる実施形態において、本明細書で使用されるポリマーはポリアミドから選択される。
【0024】
本発明の開示内容に従って、適切なポリエステルとしては、限定されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリエステルエラストマー(コポリエーテルエステルなど)が挙げられる。本明細書で使用されるポリエステルは、様々な製造業者から商業的に入手することもできる。例えば、適切なPETは、E.I.du Pont de Nemours and Company(アメリカ合衆国)(以降「DuPont」)から商品名Rynite(登録商標)で商業的に入手することができ;適切なPBTは、DuPontから商品名Crastin(登録商標)で商業的に入手することができ;適切なPTTは、DuPontから商品名Sorona(登録商標)で商業的に入手することができ;適切なPCTは、Ticona(オランダ)から商品名Thermx(商標)で商業的に入手することができ;適切なコポリエーテルエステルは、DuPontから商品名Hytrel(登録商標)で商業的に入手することができる。
【0025】
本発明の開示内容に従って、適切なポリアミドとしては、脂肪族ポリアミドと芳香族ポリアミドの両方が挙げられる。
【0026】
ポリアミドは、(a)1種もしくは複数種のジカルボン酸と1種もしくは複数種のジアミンとの縮合生成物、または(b)1種もしくは複数種のアミノカルボン酸の縮合生成物、または(c)1種もしくは複数種の環状ラクタムの開環重合生成物である。本明細書で使用される芳香族ポリアミドは、少なくとも1つの芳香族モノマー成分を含有する、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマーまたはそれ以上のポリマーであり得る。例えば、芳香族ポリアミドは、出発原料として脂肪族ジカルボン酸および芳香族ジアミン、または芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジアミンを使用し、それらを重縮合にかけることによって得られる。
【0027】
本明細書で使用される適切なジアミンは、脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、および芳香族ジアミンから選択され得る。本明細書において有用な例示的なジアミンとしては、限定されないが、テトラメチレンジアミン;ヘキサメチレンジアミン;2−メチルペンタメチレンジアミン;1,5−ペンタメチレンジアミン;ノナメチレンジアミン;ウンデカメチレンジアミン;ドデカ−メチレンジアミン;2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン;2,4,4トリメチルヘキサメチレンジアミン;5−メチルノナメチレン−ジアミン;1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン;1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン;1−アミノ−3アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン;ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン;ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン;2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン;ビス(アミノプロピル)ピペラジン;アミノエチルピペラジン;ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン;2−メチルオクタメチレンジアミン;トリメチルヘキサメチレンジアミン;1,8−ジアミノオクタン;1,9ジアミノノナン;1,10−ジアミノデカン;1,12−ジアミノドデカン;m−キシリレンジアミン;p−キシリレンジアミン;等およびその誘導体が挙げられる。
【0028】
本明細書で使用される適切なジカルボン酸は、脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、および芳香族ジカルボン酸から選択され得る。本明細書において有用な例示的なジカルボン酸としては、限定されないが、アジピン酸;セバシン酸;アゼライン酸;ドデカン二酸;テレフタル酸;イソフタル酸;フタル酸;グルタル酸;ピメリン酸;スベリン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸;ナフタレンジカルボン酸;およびその誘導体等が挙げられる。
【0029】
本明細書で使用される例示的な脂肪族ポリアミドとしては、限定されないが、ポリアミド6;ポリアミド6,6;ポリアミド4,6;ポリアミド6,10;ポリアミド6,12;ポリアミド5,6;ポリアミド5,10;ポリアミド5,12;ポリアミド11;ポリアミド12;ポリアミド9,10;ポリアミド9,12;ポリアミド9,13;ポリアミド9,14;ポリアミド9,15;ポリアミド6,16;ポリアミド9,36;ポリアミド10,10;ポリアミド10,12;ポリアミド10,13;ポリアミド10,14;ポリアミド12,10;ポリアミド12,12;ポリアミド12,13;ポリアミド12,14;ポリアミド6,14;ポリアミド6,13;ポリアミド6,15;ポリアミド6,16;ポリアミド6,13;等が挙げられる。
【0030】
本明細書で使用される例示的な芳香族ポリアミドとしては、限定されないが、ポリ(m−キシリレンアジポアミド)(ポリアミドMXD,6);ポリ(ドデカメチレンテレフタルアミド)(ポリアミド12,T);ポリ(ヘンデカメチレンテレフタルアミド)(ポリアミド11,T);ポリ(デカメチレンテレフタルアミド)(ポリアミド10,T);ポリ(ノナメチレンテレフタルアミド)(ポリアミド9,T);ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド)(ポリアミド6,T);ヘキサメチレンアジポアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミドコポリアミド(ポリアミド6,T/6,6,つまり、6,Tから誘導されるその反復単位を少なくとも約50モル%有するポリアミド6,T/6,6);ヘキサメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンアジポアミドコポリアミド(ポリアミド6,6/6,T,つまり、6,6から誘導されるその反復単位を少なくとも約50モル%有するポリアミド6,6/6,T);ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンイソフタルアミド)(ポリアミド6,T/6,I,つまり、6,Tから誘導されるその反復単位を少なくとも約50モル%有するポリアミド6,T/6,I);ヘキサメチレンテレフタルアミド/2−メチルペンタメチレンテレフタルアミドコポリアミド(ポリアミド6,T/D,T);ヘキサメチレンアジポアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンイソフタルアミドコポリアミド(ポリアミド6,6/6,T/6,I);ポリ(カプロラクタム−ヘキサメチレンテレフタルアミド)(ポリアミド6/6,T);ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド)(ポリアミド6,I/6,T,つまり、6,Iから誘導されるその反復単位を少なくとも約50モル%有するポリアミド6,I/6,T);ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド)(ポリアミド6,I);ポリ(メタキシリレンイソフタルアミド/ヘキサメチレンイソフタルアミド)(ポリアミドMXD,I/6,I);ポリ(メタキシリレンイソフタルアミド/メタキシリレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンイソフタルアミド)(ポリアミドMXD,I/MXD,T/6,I/6,T);ポリ(メタキシリレンイソフタルアミド/ドデカメチレンイソフタルアミド)(ポリアミドMXD,I/12,I);ポリ(メタキシリレンイソフタルアミド)(ポリアミドMXD,I);ポリ(ジメチルジアミノジシクロヘキシルメタンイソフタルアミド/ドデカンアミド)(ポリアミドMACM,I/12);ポリ(ジメチルジアミノジシクロヘキシルメタンイソフタルアミド/ジメチルジアミノジシクロヘキシルメタンテレフタルアミド/ドデカンアミド)(ポリアミドMACM,I/MACM,T/12);ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド/ジメチルジアミノジシクロヘキシルメタンイソフタルアミド/ドデカンアミド)(ポリアミド6,I/MACM,I/12);ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド/ジメチルジアミノジシクロヘキシルメタンイソフタルアミド/ジメチルジアミノジシクロヘキシルメタンテレフタルアミド)(ポリアミド6,I/6,T/MACM,I/MACM,T);ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド/ジメチルジアミノジシクロヘキシルメタンイソフタルアミド/ジメチルジアミノジシクロヘキシルメタンテレフタルアミド/ドデカンアミド)(ポリアミド6,I/6,T/MACM,I/MACM,T/12);ポリ(ジメチルジアミノジシクロヘキシルメタンイソフタルアミド/ジメチルジアミノジシクロヘキシルメタンドデカンアミド)(ポリアミドMACM,I/MACM,12);等が挙げられる。
【0031】
本明細書に開示される難燃性ポリマー組成物に対して、少なくとも1種類のポリマーは、約20〜89重量%、または約30〜80重量%、または約30〜70重量%のレベルで存在し得る。
【0032】
本発明の開示内容に従って、本明細書で使用されるホスフィン酸の金属塩の混合物内にて、式(I)のホスフィン酸の第1金属塩と式(II)のホスフィン酸の第2金属塩との重量比は、約3:1〜約1:3、または好ましくは約2.5:1〜約1:2.5の範囲である。さらに、本明細書で使用される式(I)のホスフィン酸の金属塩は、式中、R1およびR2が、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチルおよびn−ヘキシルから独立して選択され;Mは、アルミニウムイオンおよび亜鉛イオンから選択される。好ましくは、本明細書で使用される式(I)のホスフィン酸の金属塩は、アルミニウムメチルエチルホスフィネートおよびアルミニウムジエチルホスフィネートから選択される。さらに好ましくは、本明細書で使用される式(I)のホスフィン酸の金属塩はアルミニウムジエチルホスフィネートである。
【0033】
一実施形態において、式(I)のホスフィン酸の金属塩は、式(III)を有するアルミニウムジエチルホスフィネートである。
【0034】
【化3】
【0035】
本明細書で使用される式(I)のホスフィン酸の金属塩は、商品名Exolit(登録商標)OP1230でClariant(スイス)からも商業的に入手することができる。
【0036】
さらに、本明細書で使用される式(II)のホスフィン酸の金属塩は、式中、R3、R4が、イソプロピル、イソブチル、t−ブチル、イソペンチル、イソヘキシル等から独立して選択され;Nが、アルミニウムイオンおよび亜鉛イオンから選択される。好ましくは、本明細書で使用される式(II)のホスフィン酸の金属塩は、アルミニウムイソプロピルイソブチルホスフィネート、アルミニウムイソプロピルt−ブチルホスフィネートおよびアルミニウムジイソブチルホスフィネートから選択される。さらに好ましくは、本明細書で使用される式(II)のホスフィン酸の金属塩は、アルミニウムジイソブチルホスフィネートである。
【0037】
一実施形態において、式(II)のホスフィン酸の金属塩は、式(IV)
【0038】
【化4】
【0039】
を有するアルミニウムジイソブチルホスフィネートである。
【0040】
式(II)のホスフィン酸の金属塩を製造する方法は、当技術分野でよく知られている。例えば、製造方法は、最初に、オレフィンまたはアルコールと次亜リン酸または塩とのラジカル付加反応において触媒(ラジカル開始剤)の存在下にて、分岐状ジアルキルホスフィン酸を合成し、続いて分岐状ジアルキルホスフィン酸を水溶液中で金属炭酸塩、金属塩化物、金属水酸化物、または金属酸化物と反応させて、式(II)のホスフィン酸の金属塩を形成することを含み得る(米国特許第7,049,463号明細書および米国特許第7,807,737号明細書)。特定の一実施形態において、式(IV)を有するアルミニウムジイソブチルホスフィネートは、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,807,737号明細書およびSynthesis,characterization and thermal degradation kinetics of aluminum diisobutylphosphinate,Shao et al.,Thermochimica Acta 547(2012)70−75に開示されるように製造され得る。さらに具体的には、式(IV)を有するアルミニウムジイソブチルホスフィネートの反応スキームは以下の通りである。
【0041】
【化5】
【0042】
また、本発明の開示内容に従って、燃性ポリマー組成物の全重量に対して、ホスフィン酸の金属塩の混合物は、約10〜30重量%または約10〜25重量%、または約12〜18重量%のレベルで存在し得る。
【0043】
本明細書に開示される難燃性ポリマー組成物において使用するのに適した窒素含有化合物としては、限定されないが、例えば米国特許第6,365,071号明細書;および米国特許第7,255,814号明細書に記載の化合物が挙げられる。
【0044】
一実施形態において、本明細書で使用される窒素含有化合物は、メラミン、ベンゾグアナミン、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、アラントイン、グリコールウリル、ジシアンジアミド、グアニジンおよびカルボジイミド、およびその誘導体から選択される。
【0045】
更なる実施形態において、本明細書で使用される窒素含有化合物は、メラミン誘導体から選択することができ、限定されないが、(i)シアヌル酸メラミン、(ii)メラミンの縮合生成物、(iii)リン酸とメラミンとの反応生成物、および(iv)リン酸とメラミンの縮合生成物との反応生成物が挙げられる。適切な縮合生成物としては、限定されないが、メレム、メラムおよびメロン(melon)、ならびにより高級なその誘導体およびその混合物が挙げられる。メラミンの縮合生成物は、いずれかの適切な方法(例えば、国際公開第9616948号パンフレットに記載の方法)によって生成することができる。リン酸とメラミンとの反応生成物またはリン酸とメラミンの縮合生成物との反応生成物は本明細書において、メラミンとリン酸の反応から生じる、またはメラミンの縮合生成物(例えば、メレム、メラム、またはメロン)とリン酸との反応から生じる化合物と理解される。例としては、限定されないが、例えば国際公開第9839306号明細書に記載される、リン酸ジメラミン、ピロリン酸ジメラミン、リン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラム、ポリリン酸メロン、およびポリリン酸メレムが挙げられる。
【0046】
更なる実施形態において、本明細書に開示される組成物に含まれる少なくとも1種類の窒素含有化合物は、ポリリン酸メラミンである。
【0047】
本明細書に開示される難燃性ポリマー組成物の全重量に対して、少なくとも1種類の窒素含有化合物は、約1〜20重量%、または約3〜15重量%、または約5〜12重量%のレベルで存在し得る。
【0048】
本明細書に開示される難燃性ポリマー組成物はさらに、1種もしくは複数種の無機補強剤または充填剤を含み得る。無機補強剤または充填剤の例としては、限定されないが、ガラス繊維、ガラスフレーク、カオリン、粘土、タルク、珪灰石、炭酸カルシウム、シリカ、炭素繊維、チタン酸カリウム、およびその2種類以上の組み合わせが挙げられる。特定の実施形態において、ガラス繊維が、本明細書に開示される難燃性ポリマー組成物に含まれる。無機補強剤または充填剤は、組成物の全重量に対して約60重量%まで、もしくは約5〜50重量%のレベルで難燃性組成物中に存在し得る。
【0049】
他の適切な添加剤もまた、難燃性ポリマー組成物中に含まれ得る。他のかかる添加剤としては、限定されないが、耐衝撃性改良剤、可塑剤、紫外線安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、核剤、流動性向上剤、加工助剤、潤滑剤、着色剤(染料、顔料、カーボンブラック等)、およびその2種類以上の組み合わせが挙げられる。
【0050】
本明細書に開示される難燃性ポリマー組成物は、既知の方法を用いて成分を溶融ブレンドすることによって製造され得る。一軸または二軸スクリュー押出機、ブレンダー、ニーダー、バンバリーミキサーなどの溶融混合機を使用して、構成材料を均一に混合して、樹脂組成物が得られる。または、材料の一部を溶融混合機で混合し、次いで、残りの材料を加え、均一になるまでさらに溶融混合してもよい。
【0051】
本明細書に開示される難燃性ポリマー組成物は、射出成形、吹込み成形、押出し成形、または熱成形などの既知の溶融加工手段を用いて物品に形成され得る。射出成形を用いて成形された物品が最も好ましい。
【0052】
以下の実施例によって実証されるように、窒素含有化合物と共に、式(I)を有するホスホン酸の金属塩と、式(II)を有するホスホン酸の金属塩との混合物をポリマー(例えば、ポリアミド)組成物に組み込んだ場合に、式(I)および(II)のホスホン酸の金属塩が個々に組み込まれた組成物と比較して、組成物の難燃性が大幅に向上する。
【0053】
本明細書に開示される強化ポリマー組成物で形成された物品が、さらに本明細書に開示される。さらに詳しくは、かかる物品としては、限定されないが、ランプソケット、電気コイルの骨組み、電気プラグ接続式ユニット、コネクター、スイッチ、ラップトップのハウジング等の電気または電子部品が挙げられる。
【実施例】
【0054】
材料:
・PA610:DuPont Xingda Filaments Co.,Ltd.(中国)から入手されたポリアミド6,10;
・酸化防止剤:N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオンアミド)),商品名Irganox(商標)1098でBASF(ドイツ)から入手される酸化防止剤;
・MR(離型剤):商品名Crodamide(商標)212でCroda International(英国)から入手される植物由来の第2級アミド添加剤;
・GF:商品名ECS301 HP−3でChongqing Polycomp International Corp.(中国)から入手されるガラス繊維;
・MSP−1(ホスフィン酸−1の金属塩):商品名Exolit(商標)OP1230でClariantから入手されるアルミニウムジエチルホスフィネートをベースとするハロゲン不含難燃剤;
・MSP−2(ホスフィン酸−2の金属塩):以下の工程:(a)凝縮器、添加漏斗、電磁スターラーおよび温度計を備えた3L三つ口フラスコに、次亜リン酸ナトリウム一水和物318g、酢酸637gを装入する工程;(b)実質的な沈殿が確認される間、95%硫酸149gを混合物にゆっくりと添加する工程;(c)温度100℃の混合物に、t−ブチルアルコール436g、酢酸120g、およびt−ブチルペルオキシド22.5gの溶液を17時間にわたって添加する工程;(d)回転蒸発器で真空下にて95℃で混合物を乾燥させて、水および溶媒を蒸発させ、続いて2.7%炭酸ナトリウム水溶液で3回洗浄する工程;(e)その残りから上の油相を分離し、続いて回転蒸発器で真空下にて95℃で乾燥させる工程;(f)室温で油状材料を回収し、結晶化して、ジイソブチルホスフィン酸を得る段階;(g)水とアセトニトリルとの混合溶媒中に、工程(f)で得られたジイソブチルホスフィン酸136gを溶解する工程;(h)かなりの量の白色沈殿物が得られる間、工程(g)で得られたジイソブチルホスフィン酸溶液に酸化アルミニウムの水性懸濁液13gを徐々に添加する工程;(i)工程(h)から得られた沈殿物を濾過し、続いてアセトニトリルおよび水で洗浄し、真空オーブン内で120℃にて一晩乾燥させる工程;に従って製造される、アルミニウムジイソブチルホスフィネートをベースとするハロゲン不含難燃剤。このようにして得られた沈殿物は、ジイソブチルホスフィン酸のアルミニウム塩であることが同定された;
・MPP(ポリリン酸メラミン):商品名Melapur(商標)200/70でBASFから入手されるポリリン酸メラミン。
【0055】
比較例CE1〜CE4および実施例E1〜E2
比較例CE1〜CE4および実施例E1〜E2のそれぞれにおいて、32mm ZSK二軸スクリュー押出機で配合することによって、ポリマー組成物(表1に示すすべての成分)を製造した。バレル温度を約250℃、スクリュー回転数を400rpmに設定した。押出機を出た後、ブレンドされた組成物を冷却し、樹脂ペレットに切断した。
【0056】
さらに、ISO527−1/2標準に従って、融解温度を250℃、金型温度を80℃に設定して射出成形機を使用して、実施例のそれぞれの組成物を厚さ4mmの試験片に成形し、試験片の引張弾性率、引張り強さ、および破断点伸びの測定値を測定し、その結果を表1にまとめる。
【0057】
同様に、UL−94に従って、CE1〜CE4およびE1〜E2それぞれの組成物について、厚さ0.8mmの試験片を成形した。UL−94難燃性等級を測定する前に48時間、23℃、相対湿度50%で試験片をコンディショニングし、その結果を表1に示す。
【0058】
本明細書において実証されるように、MPPと共にMSP−1およびMSP−2(重量比2:1または8:7(E1およびE2)にて)を組み込むことによって、ポリアミド組成物のUL94等級は、MSP−1およびMSP−2を個々に添加した組成物と比較して、V0に向上した。
【0059】
【表1】
本発明は以下の実施の態様を含むものである。
1. 合計100重量%となる難燃性ポリマー組成物に含まれるすべての成分の全重量%に対して、(a)少なくとも1種類のポリマー、(b)ホスフィン酸の金属塩の混合物10〜30重量%、および(c)少なくとも1種類の窒素含有化合物1〜20%を含む、難燃性ポリマー組成物であって、
ホスフィン酸の金属塩の前記混合物は、重量比3:1〜1:3で式(I)を有するホスフィン酸の第1金属塩および式(II)を有するホスフィン酸の第2金属塩から本質的になり、
【化1】
上記式中、R1およびR2はそれぞれ独立して、直鎖状C1〜C6アルキル基からなる群から選択され;R3およびR4はそれぞれ独立して、分岐状C3〜C6アルキル基からなる群から選択され;MおよびNはそれぞれ独立して、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、アンチモンイオン、スズイオン、ゲルマニウムイオン、チタンイオン、鉄イオン、ジルコニウム、セリウムイオン、ビスマスイオン、ストロンチウムイオン、マンガンイオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、およびプロトン化窒素塩基からなる群から選択され;xおよびyはそれぞれ独立して、1〜4の整数である、難燃性ポリマー組成物。
2. ホスフィン酸の前記第1金属塩が、アルミニウムメチルエチルホスフィネートおよびアルミニウムジエチルホスフィネートから選択されるか、またはホスフィン酸の前記第1金属塩が、アルミニウムジエチルホスフィネートである、前記1に記載の難燃性ポリマー組成物。
3. ホスフィン酸の前記第2金属塩が、アルミニウムイソプロピルイソブチルホスフィネート、アルミニウムイソプロピルt−ブチルホスフィネート、およびアルミニウムジイソブチルホスフィネートからなる群から選択されるか、またはホスフィン酸の前記第2金属塩が、アルミニウムジイソブチルホスフィネートである、前記1に記載の難燃性ポリマー組成物。
4. ホスフィン酸の金属塩の前記混合物が、前記組成物の全重量に対して10〜25重量%または12〜18重量%のレベルで前記組成物中に存在する、前記1に記載の難燃性ポリマー組成物。
5. ホスフィン酸の前記第1金属塩とホスフィン酸の前記第2金属塩との重量比が、2.5:1〜1:2.5である、前記4に記載の難燃性ポリマー組成物。
6. 前記少なくとも1種類のポリマーが、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンターポリマー、およびその2種類以上の組み合わせもしくはブレンドからなる群から選択されるか、または前記少なくとも1種類のポリマーが、ポリアミドおよびポリエステルからなる群から選択されるか、または前記少なくとも1種類のポリマーが、ポリアミドから選択される、前記1に記載の難燃性ポリマー組成物。
7. 前記少なくとも1種類のポリマーが、20〜89重量%、または30〜80重量%、または30〜70重量%のレベルで前記組成物中に存在する、前記1に記載の難燃性ポリマー組成物。
8. 前記少なくとも1種類の窒素含有化合物が、シアヌル酸メラミン;メラミンの縮合生成物;リン酸とメラミンの反応生成物;リン酸とメラミンの縮合生成物の反応生成物;およびその2種類以上の組み合わせからなる群から選択されるか、または前記少なくとも1種類の窒素含有化合物がポリリン酸メラミンである、前記1に記載の難燃性ポリマー組成物。
9. 前記少なくとも1種類の窒素含有化合物が、前記組成物の全重量に対して、3〜15重量%または5〜12重量%のレベルで前記組成物中に存在する、前記1に記載の難燃性ポリマー組成物。
10. 前記組成物の全重量に対して、補強剤を60重量%まで、または5〜50重量%さらに含む、前記1に記載の難燃性ポリマー組成物。
11. 前記補強剤が、ガラス繊維、ガラスフレーク、カオリン、粘土、タルク、珪灰石、炭酸カルシウム、シリカ、炭素繊維、チタン酸カリウム、およびその2種類以上の組み合わせからなる群から選択されるか、または前記補強剤がガラス繊維から選択される、前記1に記載の難燃性ポリマー組成物。
12. 前記1に記載の難燃性組成物で形成されている物品。
13. 成形品である、前記12に記載の物品。