(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付した図面に基づいて本発明の好ましい実施形態について説明する。
本発明の実施形態は当業界における平均的な知識を有する者が本発明の実施可能な範囲内で説明される。
したがって、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形できるものであるため、本発明の特許請求の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。
【0012】
図1は本発明の一実施形態によるステントの全体構造を概略的に示す図であり、
図2は本発明の一実施形態によるステント製造方法の好ましい作業工程を示す図であり、
図3ないし
図12は
図2の各工程を説明するための図である。
【0013】
図1を参照すると、本発明の一実施形態によるステントは、ステント本体2と螺旋形支柱部4を含んでなる。
【0014】
前記ステント本体2は、複数のバンド部を備え、このバンド部によって円筒のステント形態をなすように形成される。
【0015】
前記ステント本体2は、例えば、第1バンド部B1、第2バンド部B2、第3バンド部B3および第4バンド部B4を備え、
図1でのように四つのバンド部(B1、B2、B3、B4)が互いに円筒状をなすように連結配列された状態で形成され得る。
【0016】
前記四つのバンド部(B1、B2、B3、B4)はジグザグ状にバンディングされたワイヤの支持部Aによってそれぞれ円筒状の周り部をなす弾性バンド体形態に提供され得る。
【0017】
前記螺旋形支柱部4は前記ステント本体2の周り側に安定した弾性復原力を提供できる支柱の役割が可能に形成される。
【0018】
前記螺旋形支柱部4は
図1でのように前記ステント本体2の長さ方向の一側端部から他側端部に向かって周りに沿って螺旋状の巻取り状態をなすように延長形成される。
【0019】
特に、前記螺旋形支柱部4は前記ステント本体2の長さ方向の一側端部から他側端部に向かって螺旋状に延長される時、前記ステント本体2の各バンド部(B1、B2、B3、B4)のいずれか一つの地点の支持部Aをなす状態で延長形成される。
【0020】
つまり、前記螺旋形支柱部4はステント本体2が一重の周りをなすことができる状態で支柱区間を形成できる構造を有する。
【0021】
そして、前記螺旋形支柱部4は螺旋形に延長形成される時、ステント本体2の周りを少なくとも1回転以上に囲む状態の螺旋支柱区間を有するように形成することが好ましい。
【0022】
例えば、前記螺旋形支柱部4は
図1でのように前記ステント本体2の周りに沿って概ね1回転した状態の支柱区間を有するように形成され得る。
【0023】
前記螺旋形支柱部4が1回転未満である状態の螺旋区間を有するように形成されると、ステント本体2の全体の周りと対応する均一な弾性復原力を確保することが難しい。
【0024】
また、前記螺旋形支柱部4は前記ステント本体2の長さ方向の一側端部から他側端部に向かって螺旋形に延長される時、支柱区間内に切断(繋ぎ)部分や折れ部分がない状態でステント本体2の周りに沿って形成される。
【0025】
前記した螺旋形支柱部4の構造によれば、例えば図面には示していないが、ステントの周り側にワイヤを別途重ねて当てて形成した支柱や、その他にも支柱区間が切れたり折れた状態で形成された支柱構造と比較する時、ステントと互いに一体化した簡単な支柱構造で均一な弾性復原力を確保することができる。
【0026】
次に、
図2乃至
図12を参照して本発明の一実施形態によるステントの好ましい製造方法について説明する。
【0027】
図2はステント製造方法の好ましい作業工程を示す図であり、符号S1は螺旋形支柱部を形成する段階を称し、符号S2はステント本体を形成する段階を称す。
【0028】
前記螺旋形支柱部を形成する段階(S1)およびステント本体を形成する段階(S2)は、ステント製造用枠を使用してワイヤWをバンディングする作業方式で行われ、ステント製造用枠は円筒形の外部面上に複数のバンディングポイントが形成された構造を有する。
【0029】
図3はステント製造用枠の外部周り面が広げられた状態で示された展開図であり、ステントの周りと対応するx方向およびステント長さと対応するy方向に複数の目盛りが区切られ、この目盛りの交差地点をバンディングポイントとして使用できるように適切な地点にピン(pin)が設けられた枠構造からなる。
【0030】
前記螺旋形支柱部を形成する段階(S1)は、ステントの長さ方向の一端から他端に向かって螺旋状の巻取り状態でワイヤWをバンディングする方式で行われる。
【0031】
この時、ワイヤWの巻取り状態は例えば
図1でのようにステントの周りを概ね1回転する状態で延長された螺旋状の支柱区間を有するように形成し得る。
【0032】
つまり、
図4を基準にする時、バンディングポイントx1、y13の地点から始まってバンディングポイントx0、y0の地点に向かってワイヤWを延長させる。
【0033】
そうすると、ステント本体の長さ方向の一端から他端に向かってステントの周りに沿って螺旋状の巻取り状態で延長された螺旋形支柱部4が形成され得る。
【0034】
次に、ステント本体を形成する段階(S2)を行う。
【0035】
前記ステント本体を形成する段階(S2)は、螺旋形支柱部4の延長終端地点でこの螺旋形支柱部4の巻取り状態と対応するようにワイヤWをジグザグ状にバンディングして円筒状をなす複数のバンド部を順次に形成する方式で行う。
【0036】
つまり、
図5を基準にする時、バンディングポイントx0、y0の地点から始まって右側に向かってx3y3、x6y0、x9y3、x12y0の経路を経ながらステントの周りをなすようにジグザグ状の延長状態でワイヤWをバンディングする。
【0037】
その後、
図6を基準にする時、バンディングポイントx12y0の地点から始まって右側に向かってx1y3、x4y0、x7y3、x10y0そして、再びx13y3、x2y0、x5y3、x8y0、x11y3の経路を経ながらジグザグ状の延長状態でワイヤWをバンディングする。
【0038】
そうすると、ジグザグ状にバンディングされたワイヤWの支持部Aによってステントの周りと対応する円筒状をなす第1バンド部B1が形成され得る。
【0039】
このようにワイヤWをジグザグ状にバンディングしながら第1バンド部B1を形成する時、支持部Aと支持部Aが互いに交差する地点ではいずれか一つの支持部Aが他の一つの支持部Aの上方または下方に通過する交差状態をなすようにする。このようなバンディング方式は後述する第2バンド部B2、第3バンド部B3および第4バンド部B4を形成する時にも同様に適用される。
【0040】
特に、このようにワイヤWをバンディングすると、第1バンド部B1の周りをなす支持部Aの中でも
図6でのようにバンディングポイントx11y3、x0y0の間の支持部A区間は螺旋形支柱部4の一部の支柱区間により形成される。
【0041】
つまり、螺旋形支柱部4は第1バンド部B1の支持部Aのうちいずれか一つの支持部Aをなす状態で支柱作用が可能に形成される。
【0042】
次に、第1バンド部B1の終端地点で再びワイヤWをバンディングして前記第1バンド部B1と連結された状態で第2バンド部B2を形成する。
【0043】
図7を基準にする時、x11、y3地点から始まって右側に向かってx0y6、x3y3、x6y6、x9y3の経路を経ながらステントの周りをなすようにジグザグ状の延長状態でワイヤWをバンディングする。
【0044】
その後、
図8を基準にする時、バンディングポイントx9y3の地点から始まって右側に向かってx12y6、x1y3、x4y6、x7y3そして、再びx10y6、x13y3、x2y6、x5y3、x8y6の経路を経ながらジグザグ状の延長状態でワイヤWをバンディングする。
【0045】
そうすると、ジグザグ状にバンディングされたワイヤWの支持部Aによって周りが形成されながら第1バンド部B1と互いに円筒状をなす状態で第2バンド部B2が形成され得る。
【0046】
特に、このようにワイヤWをバンディングすると、第2バンド部B2の周りをなす支持部Aの中でも
図8でのようにバンディングポイントx8y6、x11y3(第2バンド部のバンディング開始地点)の間の支持部Aの区間は螺旋形支柱部4の一部の支柱区間により形成される。
【0047】
つまり、螺旋形支柱部4は第1バンド部B1は勿論、第2バンド部B2の支持部Aのうちいずれか一つの支持部Aをなす状態で支柱作用が可能に形成される。
【0048】
次に、第2バンド部B2の終端地点で再びワイヤWをバンディングして前記第2バンド部B2と連結された状態で第3バンド部B3を形成する。
【0049】
図9を基準にする時、x8、y6地点から始まって右側に向かってx11y9、x0y6、x3y9、x6y6の経路を経ながらステントの周りをなすようにジグザグ状の延長状態でワイヤWをバンディングする。
【0050】
その後、
図10を基準にする時、バンディングポイントx6y6の地点から始まって右側に向かってx9y9、x12y6、x1y9、x4y6そして、再びx7y9、x10y6、x13y9、x2y6、x5y9の経路を経ながらジグザグ状の延長状態でワイヤWをバンディングする。
【0051】
そうすると、ジグザグ状にバンディングされたワイヤWの支持部Aによって周りが形成しながら第1バンド部B1および第2バンド部B2と互いに円筒状をなす状態で第3バンド部B3が形成され得る。
【0052】
特に、このようにワイヤWをバンディングすると、第3バンド部B3の周りをなす支持部Aの中でも
図10でのようにバンディングポイントx5y9、x8y6(第3バンド部のバンディング開始地点)の間の支持部Aの区間は螺旋形支柱部4の一部の支柱区間により形成される。
【0053】
つまり、螺旋形支柱部4は第1バンド部B1、第2バンド部B2は勿論、第3バンド部B3の支持部Aのうちいずれか一つの支持部Aをなす状態で支柱作用が可能に形成される。
【0054】
次に、第3バンド部B3の終端地点で再びワイヤWをバンディングして前記第3バンド部B3と連結された状態で第4バンド部B4を形成する。
【0055】
図11を基準にする時、x5、y9地点から始まって右側に向かってx9y13、x13y9、x3y13、x7y9の経路を経ながらステントの周りをなすようにジグザグ状の延長状態でワイヤWをバンディングする。
【0056】
その後、
図12を基準にする時、バンディングポイントx7y9の地点から始まって右側に向かってx11y13、x1y9、x5y13、x9y9そして、再びx13y13、x3y9、x7y13、x11y9、x1y13(螺旋形支柱部のバンディング開始地点)経路を経ながらジグザグ状の延長状態でワイヤWをバンディングする。
【0057】
そして、バンディングポイントx1y13の地点のワイヤWの終端は螺旋形支柱部4の開始端部側と通常の方法により互いに連結して仕上げればよい。
【0058】
そうすると、ジグザグ状にバンディングされたワイヤWの支持部Aによって周りが形成されながら第1バンド部B1、第2バンド部B2および第3バンド部B3と互いに円筒状をなす状態で第4バンド部B4が形成され得る。
【0059】
特に、このようにワイヤWをバンディングすると、第4バンド部B4の周りをなす支持部Aの中でも
図12でのようにバンディングポイントx1y13、x5y9(第4バンド部のバンディング開始地点)の間の支持部Aの区間は螺旋形支柱部4の一部の支柱区間により形成される。
【0060】
つまり、螺旋形支柱部4は第1バンド部B1、第2バンド部B2、第3バンド部B3は勿論、第4バンド部B4の支持部Aのうちいずれか一つの支持部Aをなすように連続して延長された状態で支柱作用が可能に形成される。
【0061】
そして、ワイヤWをバンディングして前記のようにバンド部(B1、B2、B3、B4)を順次に連結形成する時、これらの連結地点は例えば、
図7でのように第1バンド部B1の支持部Aの端部(例、バリー部)と第2バンド部B2の支持部Aの端部(例:ピーク部)が互いに掛かって連結された状態をなすようにバンディングすればよい。
【0062】
したがって、前記ステント本体を形成する段階(S2)は、ワイヤWをバンディングして複数のバンド部(B1、B2、B3、B4)が互いに円筒状をなす連結状態でステント本体2を形成することができる。
【0063】
したがって、本発明の一実施形態によるステントは、ワイヤWのバンディングによって円筒状をなすように形成されたステント本体2と、このステント本体2の周り側に螺旋形支柱部4が一体に形成されたステント構造を提供することができる。
【0064】
特に、前記螺旋形支柱部4は、前記ステント本体2の各バンド部(B1、B2、B3、B4)の周りを形成するいずれか一つの支持部Aをなす状態でステントの長さ方向の一端から他端に向かって周りに沿って螺旋状になす状態で連続して延長形成された支柱区間を有するように形成される。
【0065】
このような螺旋形支柱部4の構造は、ステントの周りが一重をなす状態でステントの周り側に形成され得るため、例えば、ステントの周り側にワイヤを追加的に巻取り支柱区間がステントの内、外部面上に不規則に突出した状態で形成されるか、または支柱区間が非連続的に延長形成される支柱構造と比較する時、構造が簡単であるため、施術安定性をより高めるだけでなく、ステントの周り側にさらに均一な弾性復原力を提供することができる。