(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態に係る日射遮蔽装置としての横型ブラインド10について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を用いて説明する場合があるものとし、X方向を横型ブラインド10の長手方向とし、X1側は
図1の右端側、X2側は
図1の左端側とする。またZ方向を横型ブラインドの吊り下げ方向(上下方向)とし、Z1側は上側、Z2側は下側とする。またY方向はX方向およびY方向に直交する方向とし、Y1側は部屋外側、Y2側はそれとは逆側の部屋内側とする。
【0015】
図1は、部屋外側から見た横型ブランド10の構造を示す正面図、
図2は、横型ブラインド10の構成を示す側面図である。なお、
図1では、長手方向(X方向)に配置された3つのラダーコード40を例示しており、以降、ラダーコード40の配置位置において、左端側(X2側)をA位置、中央部をB位置、右端側(X1側)をC位置として説明する。なお、横型ブラインド10のB位置における構造は、A位置、C位置における構造に対して昇降コード51をスラット30に対して逆側に配置したものであり、
図2はA位置およびC位置の構造を表している。
図2(A)は、構成説明図であり、
図2(B)は、第2のリング部材54の設置部を模式的に表した拡大図である。なお、本実施の形態では、A位置およびC位置に本発明の構造を採用しているが、B位置のみ、またはA位置、B位置およびC位置の全てに採用してもよい。また、横型ブラインド10は、A位置〜C位置以外に、ラダーコード40および昇降コード51を配置する構成となっていても良い。
【0016】
図1、
図2に示すように、横型ブラインド10は、ヘッドボックス20から3つのラダーコード40を介して多数のスラット30が所定のピッチ毎に吊り下げられている。そして、ラダーコード40の下側(Z2側)にはホルダー61が取り付けられ、このホルダー61を介してボトムレール60に取り付けられている。
【0017】
図1、
図2に示すように、ボトムレール60には、昇降コード51の下端側(Z2側)が固定されている。この昇降コード51は、ヘッドボックス20内において、昇降ドラム27に巻回されている。昇降コード51は、昇降ドラム27の回転に連動してスラット30の引上げ、および垂下を可能としている。
【0018】
A位置、B位置およびC位置それぞれに配設されているラダーコード40の上端側(Z1側)は、ヘッドボックス20内に設けられる不図示の支持ドラムに取り付けられている。支持ドラムは、ヘッドボックス20の筐体24に対して回転自在に取り付けられる。この支持ドラムを回転させることで多数のスラット30のチルト角(Y方向の傾き角度)を切り替えることが可能となる。
【0019】
図2に示すように、ラダーコード40は、スラット30の幅方向両側(Y方向両端側)を挟むように配置される一対の縦糸と、一対の縦糸の間を所定の距離をもって連結する2本の横ピッチ線と、を備えている。一対の縦糸のうちY1方向(部屋外側)に配置される縦糸を第1の縦糸41とし、Y2方向(部屋内側)に配置される縦糸を第2の縦糸42とする。昇降コード51は、ヘッドボックス20の近傍では第1の縦糸41または第2の縦糸42の外側に垂下され、ボトムレール60に向かって第1の縦糸41または第2の縦糸42の外側に沿いながら緩やかな傾斜で第1の縦糸41または第2の縦糸42の内側に垂下されている。なお、既述した昇降コード51は、
図1に示すA位置およびC位置では、第2の縦糸42に沿うように配置されている。また、
図2は、スラット30がほぼ水平姿勢の状態を示している。
【0020】
本実施の形態では、ラダーコード40が2本の横ピッチ線を備えた構成を例示している。横ピッチ線は、スラット30の各段に備えられている。ラダーコード40の2本の横ピッチ線は、スラット30の各配置位置において、スラット30の上方(Z1方向)に配置される上横ピッチ線43と、スラット30の下方(Z2方向)に配置される下横ピッチ線44とから構成されている。上横ピッチ線43と下横ピッチ線44は、第1の縦糸41と第2の縦糸42との間で交差されている。横ピッチ線の第1の縦糸41との接続部では、上横ピッチ線43が下横ピッチ線44よりも下方になるように接続されている。また、横ピッチ線の第2の縦糸42との接続部では、上横ピッチ線43が下横ピッチ線44よりも上方になるように接続されている。このように、上横ピッチ線43と下横ピッチ線44とは交差しており、この交差部を横ピッチ線交差部45とする。なお、上横ピッチ線43の第2の縦糸42との接続位置は、下横ピッチ線44の第1の縦糸41との接続位置と同じ高さであり、下横ピッチ線44の第2の縦糸42との接続位置は、上横ピッチ線43の第1の縦糸41との接続位置と同じ高さである。また、上横ピッチ線43とした横ピッチ線44とは、スラット30の各段において部屋外側から見て、上横ピッチ線43が下横ピッチ線44の手前側になるように交差させる段と、上横ピッチ線43が下横ピッチ線44の奥側になるように交差させる段と、を1段毎に交互に組み合わせている。
【0021】
スラット30は、横ピッチ線交差部45と第2の縦糸42との間において、上横ピッチ線43と下横ピッチ線44との間に挿入されている。横ピッチ線交差部45は、スラット30のY1方向端部に形成された切欠き部35内(
図3参照)に配置され、スラット30の長手方向(X方向)の移動を規制している。
【0022】
図2に示すように、本実施の形態の横型ブラインド10は、第1の縦糸41と昇降コード51の両方が挿通される第1のリング部材53と、第1のリング部材53よりも下方(Z2側)において、昇降コード51を第1の縦糸41または第2の縦糸42の外側から内側へ誘導する誘導部材として第2のリング部材54を備えている。第2のリング部材54は、第1の縦糸41と横ピッチ線交差部45との間で、上横ピッチ線43を挿通するように設置されている。さらに、第1のリング部材53とヘッドボックス20の間には、第1の縦糸41と昇降コード51の両方が挿通される第3のリング部材55が設置されている。第1のリング部材53および第3のリング部材55を備えることによって、昇降コード51と第1の縦糸41または第2の縦糸42とが離れている場合に、これらコードに弛みが発生することを防いでいる。第1のリング部材53、第2のリング部材54と、ラダーコード40および昇降コード51の関係については、
図3を参照して説明する。
【0023】
図3は、第1のリング部材53〜第3のリング部材55とラダーコード40および昇降コード51の関係を示す構造説明図であり、(A)は主要構成部、(B)は第2のリング部材54の設置部を表した拡大図である。なお、
図3は、A位置およびC位置における構造を表しており、
図2に示す側面構造も参照しながら説明する。
図3に示す本実施の形態では、最上段に図示するスラット30の位置は、ヘッドボックス20側から数えて4段目であり、中段に図示するスラット30の位置は、ヘッドボックス20側から数えて5段目であり、最下段に図示するスラット30の位置は、ヘッドボックス20側から数えて6段目を図示している。各スラット30の第1の縦糸41側の端部には、切欠き部35が形成されている。
図3に示すスラット30は、ほぼ水平姿勢であって、横ピッチ線交差部45は、切欠き部35内に配置されている。
【0024】
第1のリング部材53は、ヘッドボックス20から数えて3段目と4段目の間に設置され、第1の縦糸41および昇降コード51の両方が挿通されている。第2のリング部材54は、第1のリング部材53から1段下に配置され、上横ピッチ線43に設置されると共に、内孔に昇降コード51が挿通されている。なお、第2のリング部材54は、下横ピッチ線44を挿通させてもよい。または、上横ピッチ線43と下横ピッチ線44の両方を挿通させてもよい。第3のリング部材55は、第1のリング部材53とヘッドボックス20の間に設置され、第1の縦糸41および昇降コード51の両方が挿通されている。
【0025】
次に、ラダーコード40と昇降コード51の関係について説明する。
図3に示す構造例では、昇降コード51は、ヘッドボックス20から6段目のスラット30の位置よりも下方側では、第1の縦糸41と横ピッチ線交差部45との間で、上横ピッチ線43と下横ピッチ線44の間に挿通されている。なお、昇降コード51は、ボトムレール60から6段目のスラット30の位置よりも下方側の各段において上横ピッチ線43と下横ピッチ線44の間に挿通させずに、たとえば、一段飛ばしに交互に挿通させるようにしてもよい。また、横ピッチ線は2本構成に限らず、3本構成や1本構成としてもよい。横ピッチ線が1本構成の場合には、第2のリング部材54よりも下方において、横ピッチ線の1段毎に横ピッチ線をジグザグに前後に通してもよい。なお、上横ピッチ線43と下横ピッチ線44との交差は、スラット30の幅方向(Y方向)では交差させずに、上下方向(Z方向)で交差させる構成と、上下方向(Z方向)と幅方向(Y方向)の両方共に交差させる構成とがある。
【0026】
本実施の形態では、第1のリング部材53、第2のリング部材54、および第3のリング部材55は、螺旋状に巻回された中空のコイル形状をしている。これら第1のリング部材53、第2のリング部材54、および第3のリング部材55の材質は特に限定されるものではなく金属であってもよい。このようにすれば、昇降コード51と第1の縦糸41それぞれに、第1のリング部材53の螺旋の巻出し口の隙間を配置し、第1のリング部材53を螺旋に沿って回転させれば、昇降コード51と第1の縦糸41との緩い結束を容易に行える。また、第2のリング部材54も同様な方法で、昇降コード51と上横ピッチ線43とを緩やかに結束させることが容易に行える。第3のリング部材55も同様な方法で、昇降コード51と第1の縦糸41との緩い結束を容易に行える。なお、これらリング部材は、昇降コード51よりも摩擦に対して耐久性が高い材質を用いて形成されている。
【0027】
続いて、第1のリング部材53、第2のリング部材54、および第3のリング部材55の作用について
図4を参照して説明する。なお、本実施の形態では、スラット30の横方向(X方向)に、3つのラダーコード40を配置する場合を例示しているが、ラダーコード40の数は3つに限定されず、2つまたは4つ以上の構成もある。そして、ラダーコード40の配置に対応して昇降コード51を部屋外側(Y1方向)に配置する構成と、部屋内側(Y2方向)に配置する構成とがある。
図4は、スラット30が全閉の状態を模式的に示した側面図であり、(A)は、部屋外側(Y1方向)に昇降コード51を配置する場合の構成、(B)は、部屋内側(Y2方向)に昇降コード51を配置する場合の構成を表している。なお、
図4では、ボトムレール60側の図示を一部省略している。
【0028】
部屋外側(Y1方向)に昇降コード51を配置する場合では、
図4(A)に示すように、昇降コード51は、ヘッドボックス20から5段目のスラット30の位置から、第1の縦糸41よりも外側(Y1方向)に延伸され、その端部が昇降ドラム27に巻回されている。ラダーコード40は、第1の縦糸41が引き上げられた全閉の状態であり、第2の縦糸42には張力が発生せず弛んでいる。第1の縦糸41は、昇降コード51の張力によって直線的に延伸しようとするので、部屋外側方向(Y1方向)に引き寄せられる。なお、スラット群とは、複数のスラット30の総称とする。また、昇降コード51の張力とは、スラット群とボトムレール60およびラダーコード40等の重量によって発生する力である。
【0029】
一方、
図4(B)に示すように、部屋内側(Y2方向)に昇降コード51を配置する位置の構成では、昇降コード51は、ヘッドボックス20内に進入し、昇降ドラム27のY2側下部にある昇降コード受けローラー28bに位置規制されて昇降ドラム27に巻回されている。したがって、スラット群は昇降コード51によって部屋内側方向(Y2方向)に引き寄せられる。第2の縦糸42には張力が発生せず弛んでいる。
【0030】
昇降コード51が巻回される幅方向の位置と、ラダーコード40の第1の縦糸41および第2の縦糸42が巻回される幅方向の位置は、
図4に示すように、昇降コード51の方がラダーコード40の外側(Y1方向またはY2方向外側)にあるため、昇降コード51の張力が働く方向にスラット群は引き寄せられる。
【0031】
図4(A)、
図4(B)に示す状態を比較すると、
図4(A)に示す状態では、スラット群はY1方向に引き寄せられ、
図4(B)に示す状態では、スラット群はY2方向に引き寄せられる。
図4(A)、
図4(B)どちらにおいても、ヘッドボックス20の近傍では、昇降コード51は、第1の縦糸41または第2の縦糸42よりも外側に配置されている。なお、
図2に示すスラット30が水平姿勢のときには、スラット群の中心は、ほぼ中心線Pの延長線上にある。
【0032】
ここで、誘導部材としての第2のリング部材54がない従来の構成について
図5を参照しながら説明する。
図5は、従来の横型ブラインド80の構成を模式的に示す側面図である。なお、
図5(A)は、部屋外側に昇降コード51を配置した構成を示し、
図5(B)は、部屋内側に昇降コード51を配置した構成を示しており、共に、スラット全閉状態を表している。
図5に示す従来例では、第1のリング部材53と第3のリング部材55は設置されているが、誘導部材としての第2のリング部材54が設置されていない。このような構造では、
図5(A),(B)に示すように、矢示する位置において、第1の縦糸41よりも外側(Y1方向)にある昇降コード51が、第1の縦糸41の内側(Y2方向、横ピッチ線側)に急角度で入り込むことになる。したがって、スラット30を、水平姿勢から全閉に移行するとき、または全閉からスラット群を畳み込むよう引き上げるときには、昇降コード51が、横ピッチ線に強く擦れる。これらの動作を繰り返すと、横ピッチ線が摩耗し、切れてしまうことがある。
【0033】
以上のような構成の横型ブラインド10は、特許文献1のように、昇降コードをラダーコードの前後の縦糸の一方と、複数枚ずつに纏めたスラットグループ毎に、交互に捩じりなら絡みつけるものではなく、また、
図5に示したような横ピッチ線側に昇降コード51を入り込ませて延伸する構造で、第2のリング部材54に相当する部材がないものとも異なる。
【0034】
本実施の形態の横型ブラインド10は、昇降コード51を誘導部材としての第2のリング部材54によって、第1の縦糸41または第2の縦糸42の外側から内側(横ピッチ線側)に緩やかな傾斜で入り込ませている。このような構成によって、特許文献1や従来例のように、昇降コード51が、上横ピッチ線43および下横ピッチ線44に強く擦れ合い、上横ピッチ線43および下横ピッチ線44が摩耗し、切れてしまうことを防止でき、耐久性を向上させることができる。本実施の形態による構造は、特に電動横型ブラインド等の大型サイズのものに効果が大きい。
【0035】
また、本実施の形態では、第2のリング部材54よりもボトムレール60側に位置する昇降コード51は、第1の縦糸41また第2の縦糸42に沿うように横ピッチ線側に垂下している。このようにすることで、第2のリング部材54よりも下方側では昇降コード51の急激な方向変化がないため、横ピッチ線と強く擦れ合うことはない。
【0036】
また、本実施の形態では、誘導部材としての第2のリング部材54を、第1の縦糸41と横ピッチ線交差部45との間で、上横ピッチ線43を挿通するように設置していることから、昇降コード51と横ピッチ線とが強く擦れ合うことがないように、昇降コード51を第1の縦糸41または第2の縦糸42の外側から内側に導入させることができる。
【0037】
また、各リング部材は、リング形状をしている。本実施の形態の目的を達成するためには、単純なリング形状であってもよい。しかし、各リング部材を螺旋状に巻回された中空のコイル形状の樹脂リングにすれば、第1のリング部材53および第3のリング部材55の螺旋の巻出し口の隙間を昇降コード51および第1の縦糸41(または第2の縦糸)にあわせて、螺旋に沿って回転させることで、昇降コード51と第1の縦糸41との緩い結束を容易に可能とする。誘導部材としての第2のリング部材54においても同様に、螺旋の巻出し口の隙間を横ピッチ線および昇降コード51に合わせて螺旋に沿って回転すれば、昇降コード51を容易に可能とする。
【0038】
また、第1のリング部材35、第2のリング部材54、および第3のリング部材55は、螺旋状に巻回された中空のコイル状のリングであって、各リング部材の内孔の直径は同じでもよい。しかし、内孔の直径を、第3のリング部材55>第1のリング部材53>第2のリング部材54の関係に設定すれば、昇降コード51と第1の縦糸41(または第2の縦糸42)との距離を徐々に縮めながら、横ピッチ線側に入り込ませることが可能となる。
【0039】
また、スラット群を昇降操作する際、昇降コード51と第2のリング部材54とは擦れあうため、誘導部材としての第2のリング部材54の材質としては、昇降コード51よりも摩擦に対して耐久性が高い材質で形成することがより好ましい。
【0040】
(第2の実施の形態)
続いて、第2の実施の形態に係る横型ブラインド10について説明する。第2の実施の形態は、誘導部材が第1の縦糸41または第2の縦糸42の所定の位置に固定されていることが、第1の実施の形態と異なる。よって、第1の実施の形態との相違箇所を中心に説明する。
【0041】
図6は、第2の実施の形態に係る横型ブラインドの誘導部材56を示す説明図である。なお、
図6では、部屋内側における第1の縦糸41に誘導部材56を固定した場合を図示している。
図6に示すように、断面形状が円形の線材を略U字形状に成形された誘導部材56は、U字形状の2か所の端部57によって第1の縦糸41を挟み込むように折り曲げて固定される。誘導部材56の固定位置は、第1の実施の形態(
図3参照)における第2のリング部材54の設置位置に相当し、昇降コード51が挿入される開口部58は、第1の縦糸41の内側(横ピッチ線側)方向に向いている。誘導部材56は、第1の縦糸41に対して上下方向に移動しないように、または回転しないように強固に固定される。昇降コード51は、誘導部材56によって第1の縦糸41の内側に緩やかな傾斜で誘導される。
【0042】
なお、本実施の形態では、第1の実施の形態で説明した第1のリング部材53および第3のリング部材55に替えて誘導部材56を第1の縦糸41(または第2の縦糸)に固定する構造としてもよい。このような場合には、昇降コード51の誘導経路に合わせて、誘導部材56の開口部58の向きを変えることが望ましい。
【0043】
なお、図示は省略するが、第2の縦糸42側においても、第1の実施の形態(
図4(B)参照)における第2のリング部材54の設置位置に、誘導部材56を第1の縦糸41側と同じように固定される。昇降コード51が挿入される誘導部材56の開口部58は、第2の縦糸42の内側(横ピッチ線側)方向に向いている。したがって、昇降コード51は、誘導部材80によって第2の縦糸42の内側(横ピッチ線側)に緩やかな傾斜で誘導される。
【0044】
以上説明した誘導部材56を用いる構造であっても、誘導部材56によって、昇降コード51を第1の縦糸41または第2の縦糸42の外側から内側(横ピッチ線側)に緩やかな傾斜で入り込ませることが可能である。このような構成にすれば、昇降コード51が、横ピッチ線に強く擦れ合うことで、横ピッチ線が摩耗し、切れてしまうことを防止できる。
【0045】
なお、誘導部材56を紐状部材とすることが可能である。紐状部材は、第1の縦糸41、第2の縦糸42に、その端部を編み込むようにして固定することが可能である。なお、このような紐状部材は柔らかく変形しやすいことから、糊や樹脂等を含浸させて硬化することで、昇降コード51を所定位置に誘導させることが可能となる。また、昇降コード51よりも摩擦に対して耐久性を高くすることができる。