(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明の一実施形態の半導体装置の構造を示す平面図である。本実施形態の半導体装置は、LCD(liquid crystal display)パネルを駆動するドライバIC(integrated circuit)として構成されており、半導体チップ10を備えている。半導体チップ10は、長方形、又は、略長方形に形成されており、一対の長辺10a、10bと、一対の短辺10c、10dを有している。長辺10a、10bは互いに平行であり、短辺10c、10dは互いに平行である。また、長辺10a、10bは、短辺10c、10dと直交している。以下の説明においては、X軸が長辺10a、10aに平行に規定され、Y軸が短辺10c、10dに平行に規定されたXY直交座標系が用いられる場合がある。なお、
図1では、半導体チップ10が長方形であるように図示されているが、半導体チップ10が略長方形であり、その角部において面取りされていてもよい。
【0014】
半導体チップ10には、複数のバンプ11、12が設けられている。バンプ11は、長辺10aに沿って設けられた入力側バンプ配置領域13に配置されており、外部装置(例えば、CPU(central processing unit))から信号を受け取る入力端子として用いられる。本実施形態では、バンプ11は、外部から外部電源電圧VDD
INが供給される電源バンプ11aと、接地端子(接地電位GNDに維持される端子)として用いられる接地バンプ11bとを含んでいる。一方、バンプ12は、長辺10bに沿って設けられた出力側バンプ配置領域14に配置されており、LCDパネル(図示されない)に信号を出力する出力端子として用いられる。バンプ11、12は、例えば、UBM(underbump metallization)層と、その上に形成された導体層との積層体が用いられる。該UBM層としては、一般的な材料、例えば、チタン−タングステン(Ti−W)膜と、その上に形成された金(Au)膜との積層体を使用しても良い。また、該導体層としては、低い抵抗率の材料、例えば、電解金メッキによって形成された金膜を用いても良い。バンプ11、12は、同一の高さを有しており、また、同一の形成工程で同時に形成される。
【0015】
LCDパネルには、多数のソース線及びゲート線が設けられることから、LCDパネルを駆動するドライバICは、多数の出力端子、即ち、多数のバンプ12が設けられる。このため、一般的なドライバICでは、半導体チップ10の長辺10a、10bの長さが、短辺10c、10dの長さと比較して相当に大きいことに留意されたい。
【0016】
半導体チップ10には、更に、入力側バンプ配置領域13と出力側バンプ配置領域14の間の領域に、様々な回路が集積化されている。詳細には、本実施形態では、液晶駆動回路15と、ロジック回路16と、ソース駆動回路17と、ゲート駆動回路18と、周辺回路19とが半導体チップ10に集積化されている。液晶駆動回路15は、LCDパネルを駆動するために用いられる様々なアナログ信号を生成する回路である。ロジック回路16は、LCDパネルを駆動するために行われる様々な論理演算を行う回路である。ソース駆動回路17は、LCDパネルのソース線(データ線、信号線とも呼ばれる)を駆動する回路であり、ゲート駆動回路18は、LCDパネルのゲート線(アドレス線、走査線とも呼ばれる)を駆動する回路である。LCDパネルにゲート線を駆動するGIP(gate in panel)回路が集積化される構成が採用される場合、ゲート駆動回路18は、制御信号をGIP回路に供給してもよい。周辺回路19は、液晶駆動回路15、ロジック回路16、ソース駆動回路17及びゲート駆動回路18が動作するために必要な様々な電圧及び信号を生成する回路である。本実施形態では、周辺回路19は、電源バンプ11aに供給される外部電源電圧VDDINから電源電圧VDDを生成する電源回路20を備えている。
【0017】
半導体チップ10の中央部(即ち、入力側バンプ配置領域13と出力側バンプ配置領域14の間の領域)には、更に、電源配線群21が設けられている。電源配線群21は、複数のVDD電源線22と、複数のGND電源線23とを備えている。VDD電源線22は、電源回路20から電源電圧VDDの供給を受ける電源線である。また、GND電源線23は、接地バンプ11bに電気的に接続されており、接地電位GNDに維持される電源線である。
【0018】
本実施形態では、複数のVDD電源線22と複数のGND電源線23とが、いずれも、半導体チップ10の長辺10a、10bに沿った方向(即ち、X軸方向)に延伸するように設けられている。本実施形態の半導体チップ10では、長辺10a、10bの長さが、短辺10c、10dの長さに比べて相当に大きいことから、長辺10a、10bに沿った方向に複数のVDD電源線22と複数のGND電源線23とを設けることが、半導体チップ10に集積化された各回路に電源電圧VDD及び回路接地(circuit ground)を効率よく供給するために有効である。
【0019】
詳細には、VDD電源線22は、液晶駆動回路15、ロジック回路16、ソース駆動回路17、ゲート駆動回路18及び周辺回路19に電源回路20によって生成された電源電圧VDDを供給するために用いられる。
図1の構成では、半導体チップ10に2本のVDD電源線22が設けられている。同様に、GND電源線23は、液晶駆動回路15、ロジック回路16、ソース駆動回路17、ゲート駆動回路18及び周辺回路19に回路接地を提供するために用いられる。
図1の構成では、半導体チップ10に2本のGND電源線23が設けられている。本実施形態では、VDD電源線22とGND電源線23とがY軸方向において交互に並んで配置されている。
【0020】
加えて、半導体チップ10の中央部に、複数のバンプ24、25が設けられている。複数のバンプ24、25は、入力側バンプ配置領域13と出力側バンプ配置領域14の間の領域に配置されており、入力側バンプ配置領域13に配置されるバンプ11、及び、出力側バンプ配置領域14に配置されるバンプ12と同一の高さを有している。また、バンプ24、25は、バンプ11、12と同一の形成工程で同時に形成される。
【0021】
図2は、VDD電源線22、GND電源線23及びバンプ24、25の配置を示す平面図である。
図2に示されているように、複数のVDD電源線22は、複数のバンプ24によって互いに短絡されている。即ち、複数のバンプ24は、複数のVDD電源線22を短絡するためのシャントとして用いられる。
図3は、
図2のA−A断面における本実施形態の半導体装置の構造、特に、バンプ24の構造を示す断面図である。
【0022】
図3に示されているように、VDD電源線22及びGND電源線23は、いずれも、層間絶縁膜31の上に形成されている。層間絶縁膜31は、例えば、酸化シリコンによって形成される。本実施形態では、VDD電源線22及びGND電源線23は、最上層に位置する配線層に設けられている。
【0023】
VDD電源線22及びGND電源線23は、表面保護層(パッシベーション層)32によって被覆されている。表面保護層32は、例えば、窒化シリコンによって形成される。表面保護層32には、VDD電源線22それぞれの上側表面に到達する開口32aが形成されている。
【0024】
複数のバンプ24のそれぞれは、VDD電源線22及びGND電源線23の上方に位置するように形成されている。ここで、「上方」とは、半導体チップ10の半導体基板(典型的にはシリコン基板)から離れる方向を意味している。詳細には、本実施形態では、複数のバンプ24のそれぞれは、表面保護層32の上に形成されており、各バンプ24は、表面保護層32の上側表面に形成されたUBM(underbump metallization)層33と、UBM層33の上側表面に、低い抵抗率を有する材料、例えば金(Au)によって形成された導体層34とを備えている。UBM層33としては、一般的な材料、例えば、チタン−タングステン(Ti−W)膜と、その上に形成された金(Au)膜との積層体を使用しても良い。また、導体層34は、例えば、電解金メッキによって形成しても良い。
【0025】
各バンプ24は、開口32aの内部においてVDD電源線22に接合されている。詳細には、UBM層33は、開口32aの側面及び底面を被覆するように形成され、導体層34は、開口32aを埋め込むように形成されている。このような構造のバンプ24により、複数のVDD電源線22が短絡されている。
【0026】
図2を再度に参照して、複数のGND電源線23は、複数のバンプ25によって互いに短絡されている。即ち、複数のバンプ25は、複数のGND電源線23を短絡するためのシャントとして用いられる。
図4は、
図2のB−B断面における本実施形態の半導体装置の構造、特に、バンプ25の構造を示す断面図である。
【0027】
図4に示されているように、複数のバンプ25のそれぞれは、表面保護層32の上に形成されている。本実施形態では、各バンプ25は、表面保護層32の上側表面に形成されたUBM(underbump metallization)層35と、UBM層35の上側表面に、例えば金(Au)によって形成された導体層36とを備えている。導体層36は、例えば、電解金メッキによって形成しても良い。UBM層35としては、一般的な材料、例えば、チタン−タングステン(Ti−W)膜と、その上に形成された金(Au)膜との積層体を使用しても良い。
【0028】
表面保護層32には、GND電源線23それぞれの上側表面に到達する開口32bが形成されており、各バンプ25は、開口32bの内部においてGND電源線23に接合されている。詳細には、UBM層35は、開口32bの側面及び底面を被覆するように形成され、導体層36は、開口32bを埋め込むように形成されている。このような構造のバンプ25により、複数のGND電源線23が短絡されている。
【0029】
本実施形態では、複数のVDD電源線22を接続するバンプ24が、GND電源線23の上方においてGND電源線23と交差するように配置される。同様に、本実施形態では、複数のGND電源線23を接続するバンプ25が、VDD電源線22の上方においてVDD電源線22と交差するように配置される。これは、本実施形態では、VDD電源線22とGND電源線23とが交互に配置されていることと関係している。VDD電源線22とGND電源線23とが交互に配置されるレイアウトは、VDD電源線22とGND電源線23の間のキャパシタンスを増大させ、VDD電源線22における電源電圧VDDの安定化に寄与する。VDD電源線22とGND電源線23とが交互に配置されているレイアウトにおいて複数のVDD電源線22を接続するために、バンプ24は、GND電源線23の上方においてGND電源線23と交差するように配置される。同様に、VDD電源線22とGND電源線23とが交互に配置されているレイアウトにおいて複数のGND電源線23を接続するために、バンプ25は、VDD電源線22の上方においてVDD電源線22と交差するように配置される。
【0030】
本実施形態の半導体装置の利点の一つは、バンプ24、25を使用することにより、電源配線群21の実効的な抵抗を低減できることである。より具体的には、本実施形態の半導体装置は、バンプ24を用いて複数のVDD電源線22を短絡することでVDD電源線22の全体としての抵抗を低減し、ノイズ耐性を高くすることができる。即ち、半導体チップ10の内部に集積化される金属配線(ここでは、表面保護層32よりも下層に集積化される金属配線を意味する)とは異なり、バンプ24は、抵抗率が低い材料(例えば、金)で形成でき、また、その厚さも厚くすることができる。即ち、バンプ24は、その抵抗を低くすることができる。そのため、バンプ24を用いてVDD電源線22を短絡することにより、半導体チップ10の内部に集積化される金属配線を用いてVDD電源線22で短絡する場合と比べ、VDD電源線22の全体としての抵抗を一層低減することができる。
【0031】
ここで、複数のVDD電源線22を短絡するためのシャントとして用いられる場合には、複数の箇所でVDD電源線22が短絡されること、即ち、バンプ24が複数であることが重要であることに留意されたい。一ヶ所のみでVDD電源線22を短絡すると、VDD電源線22における電圧降下により、位置によって電源電圧VDDが異なる事態が生じ得る。
【0032】
同様に、バンプ25を用いることによって、GND電源線23の全体としての抵抗を低減され、ノイズ耐性を高くすることができる。ここで、バンプ24と同様に、複数のGND電源線23を短絡するためのシャントとして用いられる場合には、複数の箇所でGND電源線23が短絡されること、即ち、バンプ25が複数であることが重要であることに留意されたい。
【0033】
上述された構成の本実施形態の半導体チップ10は、COG実装によって表示デバイスモジュールに実装されることが好適である。ここで、後に詳細に議論するように、半導体チップ10の中央部にバンプ24、25が設けられることは、半導体チップ10の厚さが薄く、且つ、短辺10c、10dの長さが長い場合において、COG実装の工程における半導体チップ10の変形を抑制するために有効である。以下では、半導体チップ10がLCDパネルにCOG実装によって実装された表示デバイスモジュール、及び、COG実装の工程について詳細に説明する。
【0034】
図5は、本実施形態の表示デバイスモジュール40の構造を示す平面図である。
図5に図示されているように、表示デバイスモジュール40は、LCDパネル41と、FPC(flexible printed circuit board)42とを備えている。LCDパネル41には、LCDパネル41を駆動するドライバICとして機能する半導体チップ10がCOG実装によって搭載される。半導体チップ10によってLCDパネル41が駆動されることにより、LCDパネル41の表示部41aに所望の画像が表示される。
【0035】
図6は、表示デバイスモジュール40の構造を部分的に示す断面図である。
図6に図示されているようにLCDパネル41は、ガラス基板43、44を備えている。ガラス基板43、44は、スペーサ45により微小な間隔で互いに対向するように保持されている。ガラス基板43の表面には、配線46、47が形成されている。ここで、配線46は、半導体チップ10のバンプ11(出力端子として機能するバンプ)に電気的に接続されるべき配線であり、配線47は、バンプ12(入力端子として機能するバンプ)に電気的に接続されるべき配線である。
【0036】
半導体チップ10は、異方性導電材料を用いたCOG実装によって、ガラス基板43に搭載される。異方性導電材料は、主として、導電性粒子と、該導電性粒子が分散された接着剤(バインダ)とで構成されており、加熱されながら厚さ方向に圧力が加えられると、厚さ方向において導電性を有する一方で、面内方向においては絶縁性を有する状態になる。ここで、「主として」とは、他の材料が補助的に追加されていても良いことを意味している。
本実施形態では、異方性導電材料としてACF(anisotropic conductive film)51が用いられ、半導体チップ10がACF51を用いてガラス基板43に接合される。このとき、半導体チップ10のバンプ11は、ACF51に含まれる導電性粒子を介して配線46に電気的に接続される。同様に、バンプ12は、ACF51に含まれる導電性粒子を介して配線47に電気的に接続される。
【0037】
FPC42も、ACF52によってガラス基板43に接合される。このとき、FPC42の表面に形成された配線48は、ACF52に含まれる導電性粒子を介して配線47に電気的に接続される。これにより、これにより、配線48は、ACF52、配線47及びACF51を介して半導体チップ10のバンプ12に電気的に接続される。これは、配線48から半導体チップ10のバンプ12に信号を供給することができることを意味している。
【0038】
図7は、本実施形態における表示デバイスモジュール40の製造方法、より詳細には、半導体チップ10をLCDパネル41のガラス基板43に搭載するための一連の工程を示す図である。
【0039】
半導体チップ10をLCDパネル41に搭載する手順では、まず、ACF51が、ガラス基板43に貼り付けられる(工程1)。ACF51は、半導体チップ10がガラス基板43に接合されるべき位置に貼り付けられる。
【0040】
続いて、半導体チップ10がガラス基板43の所望の位置に位置合わせされた状態で、半導体チップ10がACF51に仮に圧着される(工程2)。この段階では、半導体チップ10がACF51に比較的に小さな圧力で押し付けられ、半導体チップ10のバンプ11、12と、ガラス基板43の上の配線46、47との間の電気的接続は達成されない。
【0041】
続いて、本圧着が行われる(工程3)、詳細には、加熱された状態で、比較的大きな圧力で半導体チップ10がガラス基板43に向けて押し付けられ、これにより、半導体チップ10がガラス基板43にACF51によって接合される。このとき、半導体チップ10のバンプ11は、ACF51に含まれる導電性粒子を介して配線46に電気的に接続され、同様に、バンプ12は、配線47に電気的に接続される。
【0042】
留意すべきことは、半導体チップ10の厚さが薄く、且つ、短辺10c、10dの長さが長い場合、この本圧着(工程3)において、半導体チップ10の変形が問題になり得ることである。半導体チップ10が主としてシリコン基板で形成されている場合には、例えば、厚さが200μm以下であり、短辺10c、10dの長さが1mm以上である場合に半導体チップ10の変形が問題になり得る。しかしながら、本実施形態では、半導体チップ10の中央部にバンプ24、25が設けられていることによって本圧着の際の半導体チップ10の変形を抑制することができる。
【0043】
例えば、
図8に図示されているように、半導体チップの長辺10a、10bに沿って配置されたバンプ11、12しか設けられず、中央部にバンプが設けられない場合を考える。このような構造の半導体チップは、
図8において、符号100によって示されている。本圧着において半導体チップ100の裏面(バンプ11、12が形成されていない面)に大きな圧力が印加されると、半導体チップ100の中央部が押し込まれ、半導体チップ100が変形しやすくなる。
【0044】
しかしながら、
図9に図示されているように、本実施形態の半導体装置では、半導体チップ10の中央部にバンプ24、25が設けられるため、本圧着において半導体チップ10の裏面に圧力が印加されたときに、圧力が分散され、中央部における半導体チップ10の変形を抑制することができる。詳細には、バンプ24、25は、半導体チップ10の裏面に圧力が印加されたときにLCDパネル41のガラス基板43に押しあてられ、半導体チップ10の中央部を支持するポストとして機能する。このため、バンプ24、25は、裏面に印加された圧力を分散し、中央部における半導体チップ10の変形の抑制に寄与する。
【0045】
以上に説明されているように、本実施形態の半導体装置では、複数のバンプ24、25が、半導体チップ10の中央部(具体的には、入力側バンプ配置領域13と出力側バンプ配置領域14の間の領域)に配置されている。そして、電源配線群21の複数のVDD電源線22が複数のバンプ24によって短絡され、GND電源線23が複数のバンプ25によって短絡されている。このような構造により、VDD電源線22及びGND電源線23の全体としての抵抗を低減し、耐ノイズ特性を向上することができる。
【0046】
また、本実施形態の半導体装置は、バンプ24、25が半導体チップ10の中央部に設けられているため、COG実装の際に半導体チップ10の変形を抑制することができる。
【0047】
以上には、本発明の実施形態が具体的に記述されているが、本発明は、上述の実施形態に限定されない。本発明が、様々な変更と共に実施され得ることは当業者には自明的であろう。
【0048】
例えば、本実施形態において、電源配線群21及びバンプ24、25の配置は、様々に変更可能である。
図10、
図11は、本実施形態の半導体装置の変形例を示す平面図である。例えば
図10に図示されているように、複数の電源配線群21が設けられ、複数の電源配線群21のそれぞれに、複数のバンプ24及び複数のバンプ25が設けられても良い。
図10では、2つの電源配線群21A、21Bが設けられる構成が図示されている。電源配線群21A、21Bは、Y軸方向(半導体チップ10の短辺10c、10dに平行な方向)に並んで配置されており、且つ、電源配線群21A、21Bのそれぞれは、複数のVDD電源線22及び複数のGND電源線23を含んでいる。電源配線群21A、21Bのそれぞれにおいて、複数のバンプ24によって複数のVDD電源線22が短絡され、複数のバンプ25によって複数のGND電源線23が短絡される。
【0049】
このとき、
図11に図示されているように、電源配線群21Aに設けられたバンプ24、25の位置が、電源配線群21Bに設けられたバンプ24、25の位置と、X軸方向(半導体チップ10の長辺10a、10bに平行な方向)にずれていてもよい。このようなバンプ24、25の配置は、半導体チップ10の裏面に印加された圧力を分散し、半導体チップ10の変形を一層に抑制するために好適である。
【0050】
また、上記の実施形態では、各バンプ24が2本のVDD電源線22を短絡するように設けられているが、各電源配線群21(21A、21B)が3以上のVDD電源線22を含み、各バンプ24が、当該3以上のVDD電源線22を短絡するように設けられても良い。同様に、各電源配線群21(21A、21B)が3以上のGND電源線23を含み、各バンプ25が、当該3以上のGND電源線23を短絡するように設けられても良い。
【0051】
また、上記の実施形態では、各バンプ24とVDD電源線22とが直接に接続されている構造が図示されているが、各バンプ24とVDD電源線22とが、他の配線層(パッドを含み得る)を介して電気的に接続されていても良い。同様に、各バンプ25とGND電源線23とが、他の配線層(パッドを含み得る)を介して電気的に接続されていても良い。
【0052】
また、上記には、LCDパネルを駆動するドライバICの実施形態が記述されているが、LCDパネル以外の様々な表示パネル(例えば、有機EL(electroluminescence)表示パネル等)を駆動するドライバICに、本発明が適用されてもよい。更に、本発明の半導体装置は、ドライバIC以外の様々なデバイスとして実施してもよい。