(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6334903
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】品種判別装置及び品種判別方法
(51)【国際特許分類】
A01K 61/90 20170101AFI20180521BHJP
【FI】
A01K61/90
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-249697(P2013-249697)
(22)【出願日】2013年12月3日
(65)【公開番号】特開2015-104378(P2015-104378A)
(43)【公開日】2015年6月8日
【審査請求日】2016年11月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】509132255
【氏名又は名称】株式会社光コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【弁理士】
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】田代 幹二
(72)【発明者】
【氏名】鮫島 満
【審査官】
坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−135649(JP,A)
【文献】
特開平3−266922(JP,A)
【文献】
Leander,N.J., et al.,Species Composition and Seasonal Occurrence of Recruiting Glass Eels(Anguilla spp.) in the Hsiukuluan River, Eastern Taiwan,Zoological Studies,2012年,vo.51,no.1,pp.59-71
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 61/00 − 63/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウナギの稚魚を撮像する撮像手段と、
該撮像手段で撮像した画像に基づいてウナギの稚魚の品種を判別する判別手段と、
を具備した品種判別装置であって、
ウナギの稚魚を活動停止温度まで冷却することにより仮死状態とする冷却手段を具備し、当該冷却手段で仮死状態とされたウナギの稚魚を前記撮像手段で撮像することを特徴とする品種判別装置。
【請求項2】
前記活動停止温度は、1℃〜7℃に設定されたことを特徴とする請求項1記載の品種判別装置。
【請求項3】
前記冷却手段で仮死状態とされたウナギの稚魚を前記撮像手段の撮像位置まで一匹毎搬送し得る搬送手段を具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の品種判別装置。
【請求項4】
ウナギの稚魚を撮像手段にて撮像し、その撮像した画像に基づいてウナギの稚魚の品種を判別する品種判別方法であって、
ウナギの稚魚を冷却手段にて活動停止温度まで冷却することにより仮死状態とした後、当該冷却手段で仮死状態とされたウナギの稚魚を前記撮像手段で撮像することを特徴とする品種判別方法。
【請求項5】
前記活動停止温度は、1℃〜7℃に設定されたことを特徴とする請求項4記載の品種判別方法。
【請求項6】
前記冷却手段で仮死状態とされたウナギの稚魚を前記撮像手段の撮像位置まで一匹毎搬送して撮像することを特徴とする請求項4又は請求項5記載の品種判別方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウナギの稚魚を撮像してその品種を判別するための品種判別装置及び品種判別方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ウナギの品種は19種程確認されており、その生息分布も熱帯、亜熱帯、温帯などの地域に広がっているが、近年、温暖化やエルニーニョ現象など自然現象の変化により、ニホンウナギと呼ばれる品種のウナギの稚魚(シラスウナギ)について日本沿岸での不漁が続いている。しかるに、マリアナ海溝にて孵化した後、日本沿岸に達する前に捕獲されたウナギの稚魚には、ニホンウナギの他、他の外国種のウナギ(ビカーラパシフィカ種、マルモラータ種及びルゾネンシス種等)の稚魚が混ざっている場合が多々ある。
【0003】
一方、ウナギを養殖する際、品種により養殖方法が異なるため、ニホンウナギの稚魚に他の外国種のウナギの稚魚が混ざっていると、共食い等の影響が懸念されるとともに、一般的にニホンウナギの方が他の外国種のウナギより高価で取引されることから、品質が安定しないという不具合がある。そこで、捕獲したウナギの稚魚の品種を判別することが必要とされており、従来より、例えば遺伝子に基づく品種の判別や、生息地の水温の差を利用した判別(例えば特許文献1参照)等が行われていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−135649号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術のうち遺伝子に基づく判定技術においては、判別に比較的長い時間及びコストがかかってしまうとともに、生存状態で品種を判別することができず、判別後に養殖することができないという問題があった。また、生息地の水温の差を利用した判別においても、同一の水槽での保管時間が長かったりするとその環境に慣れてしまい判別が十分でなく精度が悪いという問題があった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ウナギの稚魚の品種を高精度及び短時間で且つ生存状態を維持しつつ判別することができる品種判別装置及び品種判別方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、ウナギの稚魚を撮像する撮像手段と、該撮像手段で撮像した画像に基づいてウナギの稚魚の品種を判別する判別手段とを具備した品種判別装置であって、
ウナギの稚魚を活動停止温度まで冷却することにより仮死状態とする冷却手段を具備し、当該冷却手段で仮死状態とされたウナギの稚魚を前記撮像手段で撮像することを特徴とする。
【0009】
請求項
2記載の発明は、請求項
1記載の品種判別装置において、前記
活動停止温度は、1℃〜7℃に設定されたことを特徴とする。
【0010】
請求項
3記載の発明は、請求項1
又は請求項2記載の品種判別装置において、
前記冷却手段で仮死状態
とされたウナギの稚魚を前記撮像手段の撮像位置まで一匹毎搬送し得る搬送手段を具備したことを特徴とする。
【0011】
請求項
4記載の発明は、ウナギの稚魚を
撮像手段にて撮像し、その撮像した画像に基づいてウナギの稚魚の品種を判別する品種判別方法であって、
ウナギの稚魚を冷却手段にて活動停止温度まで冷却することにより仮死状態とした後、
当該冷却手段で仮死状態とされたウナギの稚魚を前記撮像手段で撮像することを特徴とする。
【0013】
請求項
5記載の発明は、請求項
4記載の品種判別方法において、前記
活動停止温度は、1℃〜7℃に設定されたことを特徴とする。
【0014】
請求項
6記載の発明は、請求項
4又は請求項5記載の品種判別方法において、
前記冷却手段で仮死状態
とされたウナギの稚魚を
前記撮像手段の撮像位置まで一匹毎搬送して撮像することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1、
4の発明によれば、ウナギの稚魚を仮死状態とした後、撮像してその画像に基づいて品種を判別するので、ウナギの稚魚の品種を高精度及び短時間で且つ生存状態を維持しつつ判別することができる。
【0016】
また、ウナギの稚魚を
活動停止温度まで冷却することにより仮死状態とするので、確実且つ安価に仮死状態とすることができるとともに、より良好に仮死状態から活動状態に復活させることができる。
【0017】
請求項
2、5の発明によれば
、1℃〜7℃の活動停止温度に設定されたので、より確実に仮死状態とすることができる。
【0018】
請求項
3、6の発明によれば、仮死状態のウナギの稚魚を撮像位置まで一匹毎搬送して撮像するので、撮像及びその画像に基づく判別をより容易且つ精度よく行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施形態に係る品種判別装置の概略を示す模式図
【
図2】同品種判別装置で品種が判別されるウナギの稚魚を示す模式図
【
図3】本発明の実施形態に係る品種判別方法を示すフローチャート
【
図4】本発明の実施形態に係る品種判別装置の概略(搬送手段を含む)を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る品種判別装置は、ウナギの稚魚(シラスウナギ)の品種を判別し、特にニホンウナギの稚魚を仕分けするためのもので、
図1、4に示すように、判別対象としてのウナギの稚魚Aを水と共に収容可能な透明なケース1と、撮像手段2と、判別手段としてのコンピュータ3と、照明手段4と、冷却手段5(
図4参照)と、搬送手段αとを具備して構成されている。
【0021】
冷却手段5は、容器C内に収容された水を冷却するための冷媒器から成るもので、当該容器Cには、例えば漁により捕獲された多数のウナギの稚魚が収容されている。そして、冷却手段5を作動させて、容器C内の水を所定温度まで冷却させることにより、ウナギの稚魚を仮死状態とし得るようになっている。本実施形態に係る仮死状態とするための所定温度は、1℃〜7℃の温度(ウナギの稚魚の活動停止温度)に設定されている。仮死状態とされたウナギの稚魚は、通常、体全体が真直ぐな状態(略直線状)のまま硬直して動かなくなる。
【0022】
しかるに、冷却手段5にて仮死状態とされたウナギの稚魚は、一匹毎にケース1に移送され、搬送手段αによって撮像手段2による撮像位置まで搬送される。本実施形態に係る搬送手段αは、複数のケース1をワイヤ等の連結手段Dにて無端状(ループ状)に連結させたものから成り、図示しない駆動源により、連結手段Dを移動させてケース1を順次搬送させ得るものとされている。
【0023】
撮像手段2は、ケース1内に収容された判別対象のウナギの稚魚A(仮死状態のシラスウナギ)を撮像し得るカメラ(例えばデジタルカメラ)から成り、撮像した画像データが電気的に接続されたコンピュータ3に送信されるよう構成されている。なお、本実施形態に係る撮像手段2は、例えば200万画素(1600×1200画素)の画像を得ることが可能なデジタルカメラとされている。
【0024】
また、撮像手段2による撮像位置には、例えば背面及び上面から光を照射可能な照明手段4が配設されており、ウナギの稚魚Aをより鮮明に撮像し得るようになっている。本実施形態に係る照明手段4は、例えば白色LEDから成り、撮像手段2の撮像位置に対して背面及び上面から光を照射し得るよう構成されている。なお、照明手段4の光の照射位置は、任意設定することができる。
【0025】
コンピュータ3(判別手段)は、撮像手段2からの画像データを受信し、その画像に基づいてウナギの稚魚の品種を判別するためのもので、本実施形態においては、判別対象がニホンウナギの稚魚であるか否かを判別し得るパーソナルコンピュータとされている。ここで、本実施形態に係る判別手段としてのコンピュータ3は、品種により互いに異なる複数の身体的特徴点に基づいてウナギの稚魚の品種を判別するものとされている。
【0026】
例えば、判別のための身体的特徴点の一つは、
図2に示すように、ウナギの稚魚Aの全長Lと幅寸法Wとの比(L:W)から成る。すなわち、ウナギの稚魚Aの体格は、同一品種でも生育状態により異なるものの、全長Lと幅寸法Wとの比は品種により互いに異なる場合が多く、当該比を用いることにより、ニホンウナギの稚魚である可能性があるもの(可能性が高いものと低いものとの両者含む)と、可能性が殆どないものとを判別することができる。
【0027】
また、判別のための身体的特徴点の一つは、ウナギの稚魚Aの一部に形成されるメラニン色素の分布状況から成る。すなわち、ニホンウナギの稚魚以外の尾部には、メラニン色素から成る斑点が分布しているものが多く、ニホンウナギの稚魚の尾部には当該斑点があまり分布していないことから、当該分布状況を用いることにより、ニホンウナギの稚魚である可能性があるもの(可能性が高いものと低いものとの両者含む)と、可能性が殆どないものとを判別することができる。
【0028】
さらに、判別のための身体的特徴点の一つは、ウナギの稚魚Aのヒレの形状、大きさ又は条数から成る。すなわち、ウナギの稚魚の背びれや尾ひれは、品種により形状や大きさ、或いは背びれや尾ひれに形成された条数が異なるものが多く、当該形状、大きさ又は条数を用いることにより、ニホンウナギの稚魚である可能性があるもの(可能性が高いものと低いものとの両者含む)と、可能性が殆どないものとを判別することができる。
【0029】
またさらに、判別のための身体的特徴点の一つは、ウナギの稚魚Aの所定部位における骨の数から成る。すなわち、ウナギの稚魚は、品種により例えば腹椎骨数、脊椎骨数、鰓条骨数が異なるものが多く、当該骨の数を用いることにより、ニホンウナギの稚魚である可能性があるもの(可能性が高いものと低いものとの両者含む)と、可能性が殆どないものとを判別することができる。なお、ウナギの稚魚は、体が透明であることから照明手段4からの光により内部の骨の撮像を十分に行うことができるが、例えばX線の照射やCTスキャナ等により、ウナギの稚魚の内部をより精度よく撮像するようにしてもよい。
【0030】
次に、本実施形態に係る品種判別方法について
図3のフローチャート及び
図4の模式図を用いて説明する。
先ず、冷却手段5により容器Cを所定温度(本実施形態においては、ウナギの稚魚が1℃〜7℃となる温度)まで冷却し、仮死状態とする(仮死工程S1)。その後、仮死状態のウナギの稚魚を一匹毎に搬送手段αのケース1に収容させ、撮像位置まで搬送し(搬送工程S2)、撮像位置に達したケース1内のウナギの稚魚Aを撮像手段2にて撮像する(撮像工程S3)。
【0031】
そして、撮像手段2で撮像された画像データがコンピュータ3に送信されるとともに、当該コンピュータ3による画像処理が行われることとなる(画像処理工程S4)。かかる画像処理工程S4は、撮像された画像を判別し得るように加工するための工程であり、例えば撮像画像中の判別対象(ウナギの稚魚A)の識別やノイズの除去等が含まれる。その後、ウナギの稚魚Aの品種が判別される(判別工程S5)。
【0032】
かかる判別工程S5は、品種により互いに異なる複数の身体的特徴点に基づいてウナギの稚魚Aの品種を判別する工程であり、本実施形態に係る身体的特徴点には、既述のように、ウナギの稚魚の全長と幅寸法との比(判別条件1)、ウナギの稚魚の一部に形成されるメラニン色素の分布状況(判別条件2)、ウナギの稚魚のヒレの形状、大きさ又は条数(判別条件3)、ウナギの稚魚の所定部位における骨の数(判別条件4)等、種々のものが挙げられる。なお、判別に用いられる条件は、判別条件(1〜4)全てであってもよく、或いは判別条件(1〜4)のうち任意選択したものであってもよい。
【0033】
しかして、用いられる判別条件を全て満たすウナギの稚魚をニホンウナギの稚魚として判別し、何れも満たさないウナギの稚魚をニホンウナギとは異なる品種の稚魚として判別することとなる。これにより、各判別条件を単体で用いた場合では、ニホンウナギの稚魚である可能性が低いものまでニホンウナギの稚魚であると判別してしまう虞があるが、複数の判別条件を掛け合わせることで、ニホンウナギの稚魚をより精度よく判別することができる。
【0034】
その後、撮像位置から遠ざかったケース1のうち、ニホンウナギの稚魚であると判定されたものを水槽B1の上方で上下反転させ、当該水槽B1にそのウナギの稚魚を落下させて収容するとともに、ニホンウナギの稚魚でないと判定されたものを水槽B2の上方で上下反転させ、当該水槽B2にそのウナギの稚魚を落下させて収容することで、ニホンウナギの稚魚とそれ以外の品種の稚魚とを仕分けする(仕分け工程S6)。
【0035】
かかる仕分け工程S6の仕分けが終わったケース1は、上下反転して元の収容可能状態に戻り、再び仮死状態のウナギの稚魚Aを受け取って撮像位置まで搬送することとなる。なお、水槽B1には、ウナギの活動温度とされる10℃〜30℃の水が収容されており、ニホンウナギと判別されて当該水槽B1に収容された稚魚は、仮死状態から活動状態に復活することとなる。
【0036】
本実施形態によれば、ウナギの稚魚を仮死状態とした後、撮像してその画像に基づいて品種を判別するので、ウナギの稚魚の品種を高精度及び短時間で且つ生存状態を維持しつつ判別することができる。すなわち、仮死状態とされたウナギの稚魚Aは、通常、体全体が真直ぐな状態(略直線状)のまま硬直して動かなくなることから、撮像手段2による撮像、並びに判別手段としてのコンピュータ3による画像処理及び品種の判別を精度よく行わせることができるので、ウナギの稚魚の品種を高精度及び短時間で且つ生存状態を維持しつつ判別(本実施形態においてはニホンウナギの稚魚であるか否かの判別)できるのである。
【0037】
また、ウナギの稚魚を所定温度まで冷却することにより仮死状態とするので、確実且つ安価に仮死状態とすることができるとともに、より良好に仮死状態から活動状態に復活させることができる。特に、所定温度は、1℃〜7℃の活動停止温度に設定されたので、より確実に仮死状態とすることができる。なお、ウナギの稚魚を仮死状態とし得る温度であれば、他の温度に設定してもよい。
【0038】
またさらに、本実施形態に係る搬送手段αによって仮死状態のウナギの稚魚を撮像位置まで一匹毎搬送して撮像するので、撮像及びその画像に基づく判別をより容易且つ精度よく行わせることができる。なお、多数の仮死状態のウナギの稚魚をケース1内に収容し、コンピュータ3(判別手段)による判別時、判別対象毎(撮像されたウナギの稚魚毎)に識別して識別された画像毎に判別を行ってもよい。
【0039】
加えて、本実施形態によれば、品種により互いに異なる複数の身体的特徴点に基づいてウナギの稚魚の品種を判別するので、ウナギの稚魚の品種を高精度及び短時間で判別することができる。すなわち、遺伝により品種毎の身体的特徴点に相違があることから、その身体的特徴点を複数の判別条件として掛け合わせて判別することで、ウナギの稚魚の品種を高精度及び短時間で判別(本実施形態においてはニホンウナギの稚魚であるか否かの判別)できるのである。
【0040】
また、判別のための身体的特徴点として、ウナギの稚魚の全長Lと幅寸法Wとの比、ウナギの稚魚の一部に形成されるメラニン色素の分布状況、ウナギの稚魚のヒレの形状、大きさ又は条数、ウナギの稚魚の所定部位における骨の数の全部又は任意組み合わせとすることにより、ウナギの稚魚の品種をより高精度で判別することができる。なお、判別に用いる身体的特徴点は、なるべく多い方が精度を向上させる上で好ましく、外観的な身体的特徴点(例えば、全長Lと幅寸法Wとの比など)と内部的な身体的特徴点(骨の数など)とを組み合わせる方が好ましい。
【0041】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば判別手段としてのコンピュータ3は、何れの形態のもの(パーソナルコンピュータの他、マイコン等)であってもよい
。さらに、ウナギの稚魚の品種の判別方法は、何れの判別情報(品種により互いに異なる身体的特徴点に限定されない)であってもよく、身体的特徴点を一つ用いて判別するものであってもよい。なお、搬送手段αは、本実施形態のものに限定されず、他の形態の搬送手段(ベルトコンベア等)としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
ウナギの稚魚を活動停止温度まで冷却することにより仮死状態とする冷却手段を具備し、当該冷却手段で仮死状態とされたウナギの稚魚を撮像手段で撮像
し、その画像に基づいてウナギの稚魚の品種を判別する品種判別装置及び品種判別方法であれば、種々形態のものに適用することができる。
【符号の説明】
【0043】
1 ケース
2 撮像手段
3 コンピュータ(判別手段)
4 照明手段
5 冷却手段
A ウナギの稚魚(判別対象)