(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
画像を検索可能に管理して記憶する画像管理装置と、入力部から検索キーを入力して前記画像を検索させ検索結果を表示部に表示する画像検索端末装置を備え、前記画像を検索して表示する画像検索表示システムにおいて、
前記画像管理装置は、
登録日に前記画像を最初に記憶する第1の記憶部と、
前記記憶した前記画像が前記登録日から所定の期間を経過したときは、第1の所定の処理を施して記憶する第2の記憶部と、
前記画像を前記検索キー及び前記登録日と対応付けて管理情報として記憶する管理情報記憶部と、
前記第1の所定の処理として圧縮及び暗号化を行い、第2の所定の処理として復号化及び伸長を行う画像データ処理部とを備え、
前記画像検索端末装置からの検索キーに基づいて前記管理情報を参照して前記画像を検索し、前記画像が、登録日から前記所定の期間を経過した画像のときは、前記第2の記憶部から読み出して前記第2の所定の処理を施して前記画像検索端末装置の前記表示部にて表示し、
更に、前記所定の期間は、予め格納した前記画像の記憶の頻度を示すカレンダー情報に基づいて随時変更可能であることを特徴とする画像検索表示システム。
【背景技術】
【0002】
銀行等の金融機関では、金融取引業務にて取り扱った帳票等の画像をイメージスキャナにて読み取って証跡情報として記憶しておき、適時に記憶した画像を検索して表示する必要がある。近年、この記憶しておくべき画像が大容量となり記憶装置のコスト上昇、画像検索表示速度及び画像データバックアップ時間が問題になりつつある。
この問題を解決する画像検索システムとして、
図13及び
図14に示した画像検索システムが提案されている。
図13及び
図14は従来の画像検索システムを示す構成図である。
図13に示す従来の画像検索システム(以下、「従来技術1」という)は、光ディスク装置等の大容量の外部記憶装置60を備えた画像検索システムである。
また、
図14に示す従来の画像検索システム(以下、「従来技術2」という)は、画像を圧縮し暗号化して圧縮・暗号化画像記憶部70に記憶することにより、記憶容量を小さくするとともにセキュリティ性をも向上した画像検索システムである。
【0003】
従来技術1の画像検索システムは、
図13に示したように、帳票等の画像を読取るイメージスキャナ32がそれぞれ接続された複数の端末装置31が、画像管理装置51にLAN等のネットワーク30で接続された構成となっている。なお、端末装置31は、ワークステーション、パーソナルコンピュータが一般的あり、イメージスキャナ32で読み取った画像を記憶させる際の検索キーの設定、更に、後に検索して表示させる際の検索キーの入力を行う。
【0004】
そして、画像管理装置51は、ネットワーク30を介して端末装置31から送信されてきた画像を記憶する大容量の外部記憶装置60と、画像管理制御部52とからなる。外部記憶装置60には、セキュリティを考慮して鍵61を設けている。
そして、画像管理制御部52は、記憶した画像を検索可能に管理するための管理情報を記憶する管理情報記憶部53と、ファイルアクセス制御部54を具備している。ファイルアクセス制御部54は、外部記憶装置60への画像の記憶及び端末装置31の操作者の検索要求に応じて所望の画像を外部記憶装置60から読み出す制御を行う。この画像管理制御部52は、画像管理サーバとして構成されるものもある。
【0005】
以上の構成により従来技術1の画像検索システムは、以下のように動作する。
先ず、画像を記憶するときは、端末装置31にて画像の管理情報として検索キーが入力され、イメージスキャナ32で読み取られた画像が検索キーとともにネットワーク30を経由して画像管理装置51に送信される。すると、画像管理制御部52のファイルアクセス制御部54は、破線矢印W01のように、外部記憶装置60にその画像を記憶するとともに、検索キー及び記憶ディスク番号等の記憶場所を管理情報記憶部53に記憶する。
【0006】
そして、記憶された画像を検索し読み出すときは、操作者が端末装置31にて入力した検索キーに基づいて、ファイルアクセス制御部54が管理情報記憶部53を検索し要求された画像の記憶ディスク番号等の記憶場所を抽出する。ファイルアクセス制御部54は破線矢印R01のように、外部記憶装置60から所望の画像を読み出し、ネットワーク30を経由して端末装置31に送信する。
このように、記憶する画像が大容量になっても、大容量の外部記憶装置60に画像を記憶することで問題を解決する画像検索システムはあった(例えば、特開平8−137971号公報(特許文献1)参照)。
【0007】
図14に示すように、従来技術2の画像検索システムも、従来技術1と同様、LAN等のネットワーク30により複数の端末装置31が画像管理装置51に接続された構成となっている。
従来技術2の画像管理装置51は、検索キーとともにネットワーク30を介して端末装置31から送信されてくる画像を圧縮した後、暗号化して記憶する圧縮・暗号化画像記憶部70と、画像管理制御部52とからなる。圧縮・暗号化画像記憶部70は、ハードディスク内に構成される。この画像管理装置51は、画像管理サーバとして構成される場合もある。
【0008】
そして、画像管理制御部52は、記憶した画像を検索可能に管理するための管理情報を記憶する管理情報記憶部53と、ファイルアクセス制御部54と、画像データ処理部55を具備している。
ファイルアクセス制御部54は、圧縮・暗号化画像記憶部70への画像の記憶及び端末装置31からの検索要求に応じて所望の画像を圧縮・暗号化画像記憶部70から読み出す制御を行う。画像データ処理部55は、画像を圧縮し暗号化する処理、更に圧縮され暗号化された画像を復号化し伸長する処理を行う。
【0009】
そして、以上の構成により従来技術2の画像検索システムは、以下のように動作する。
先ず、画像を記憶するときは、端末装置31にて画像の管理情報として検索キーが入力され、イメージスキャナ32で読み取られた画像が検索キーとともにネットワーク30を経由して画像管理装置51に送信される。すると、画像管理制御部52のファイルアクセス制御部54は、画像データ処理部55によりその画像を圧縮し暗号化して、破線矢印W11のように、圧縮・暗号化画像記憶部70に記憶する。そして、画像の管理情報として端末装置31にて入力された検索キーとフォルダ名等の記憶場所を管理情報記憶部53に記憶する。
【0010】
そして、画像を検索し読み出すときは、ファイルアクセス制御部54は、端末装置31にて操作者が入力した検索キーに基づいて、管理情報記憶部53を検索し要求された画像のフォルダ名等の記憶場所を抽出する。そして、破線矢印R11のように、圧縮・暗号化画像記憶部70から所望の画像を読み出す。
次に、画像データ処理部55は、圧縮・暗号化画像記憶部70から読み出された圧縮・暗号化画像を復号化し伸長して、破線矢印R12のように、ネットワーク30を経由して画像を要求した端末装置31に送信する。
このように、記憶する画像が大容量になっても、圧縮して暗号化し記憶することにより必要な記憶容量を減らして画像を管理する画像検索システムはあった(例えば、特開2013−206323(特許文献2)参照)。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第1の実施の形態)
以下に本発明の第1の実施の形態を説明する。各図面に共通な要素には同一の符号を付す。なお、以下の説明では、取り扱う画像を銀行等の金融機関で用いられる帳票の画像を例として説明するが、顔や風景などの写真の画像であってもよい。
【0018】
図1は、第1の実施の形態に関する画像検索システムの構成図であり、
図2は第1の実施の形態に関する画像検索システムの端末装置の構成図である。第1の実施の形態に関する画像検索システムは、
図1に示したように、帳票等の画像を読取るイメージスキャナ32がそれぞれ接続された複数の画像検索端末装置としての端末装置31が、画像管理装置11にLAN等のネットワーク30で接続された構成となっている。端末装置31は、画像管理装置11に対しイメージスキャナ32により読み取った画像を記憶させ、更に、画像管理装置11に対し後述する検索キーにより画像を検索させて、検索した画像を当該端末装置31に表示する。画像管理装置11は、端末装置31の要求により画像を記憶し、更に、端末装置31の検索要求に応じて所望の画像を検索して読み出し、端末装置31へ返信する。
【0019】
画像検索端末装置としての端末装置31は、
図2に示したように、各部を制御する主制御部41と、LCD及び透明タッチパネルからなり操作者が表示ガイダンスに応じて操作する表示部又は入力部としての操作表示部42と、イメージスキャナ32の制御を行うスキャナ制御部43と、ネットワーク30を制御するネットワーク制御部44と、後述する画像読取りプログラム、画像表示プログラム等を記憶するプログラム記憶部45と、RAM等で構成されるワーキングメモリ46とからなる。この端末装置31は、ワークステーション、パーソナルコンピュータ、携帯端末、携帯電話などであってもよい。
【0020】
画像管理装置11は、画像管理制御部12と、復号化され伸長された画像ファイルを一時記憶する画像ファイル一時記憶部16と、画像を記憶し登録した登録日から所定の期間を経過していない画像、即ち直近に登録した画像を保管データとして記憶する第1の記憶部としての期間経過前記憶部20と、登録日から所定の期間を経過した画像を圧縮し暗号化して保存データとして記憶する第2の記憶部としての期間経過後記憶部21とからなる。画像ファイル一時記憶部16、期間経過前記憶部20及び期間経過後記憶部21は、ハードディスク内に構成される。なお、この画像管理装置11は、画像管理サーバとして構成してもよい。
【0021】
そして、画像ファイル一時記憶部16及び期間経過前記憶部20には端末装置31から直接参照できるようなファイル形式で画像が記憶される。
一方、期間経過後記憶部21には、直接には参照できない後述するファイル形式、或いはデータベースとして画像が記憶される。データベースとして画像を記憶する場合は、例えば、市販されているORACLE(登録商標)、MICROSOFT ACCESS(登録商標)等のような構造化照会言語(SQL)による関係データベース管理システム(RDBMS)、オブジェクト指向データベース管理システム(ODBMS)などのデータベースを管理するソフトウェアを用いて構成するようにすればよい。
【0022】
画像管理制御部12は、各画像を検索可能に管理するための検索キー情報及び記憶場所情報などの管理情報を記憶する管理情報記憶部13と、ファイルアクセス制御部14と、画像データ処理部15を具備している。
管理情報記憶部13の管理情報は、
図3に示した構成となっている。
図3は第1の実施の形態に関する画像検索システムの画像管理装置の管理情報の構成図である。画像欄24には画像A、画像B、画像C・・・が記憶され、各画像A、B、C等と関連付けて検索キー情報欄25と記憶場所情報欄35が記憶される。検索キー情報欄25には、ユーザ名欄26(例えば山田太郎)、帳票名欄27(例えば振込依頼書)、登録日欄28(例えば2013.11.08)などを有する。例えば画像欄24の画像Aは、検索キーとしての帳票名欄27の「振込依頼書」と登録日欄28の「2013.11.08」と対応し、画像Bは、「契約書類」と「2013.11.11」と対応する。このように画像は検索キーと登録日が対応付けて記憶される。記憶場所情報欄35には、画像を記憶している記憶場所欄36(例えば期間経過後記憶部)、フォルダ名欄37(例えば\abc\efg)、ファイル名欄38(例えばXX1514.jpg)などを有する。
【0023】
なお、登録日にはその画像を記憶し登録した日を登録日として記憶し、記憶場所にはその画像を記憶した記憶部、即ち「期間経過前記憶部」又は「期間経過後記憶部」のいずれかが記憶される。
期間経過後記憶部21をデータベースにて構成する場合では、
図3に示す管理情報記憶部13の管理情報の画像A〜Eについては、前述した市販のデータベースを管理するソフトウェアにより管理される。
【0024】
ファイルアクセス制御部14は、第1の記憶部としての期間経過前記憶部20又は第2の記憶部としての期間経過後記憶部21への選択的な画像記憶の制御を行う。更にファイルアクセス制御部14は、端末装置31の操作者の検索要求に応じて所望の画像を検索して読み出す制御、及び画像を画像ファイル一時記憶部16に記憶するなどの制御を行う。
画像データ処理部15は、画像の暗号化及び復号化を行う暗号化・復号化処理部15a及び画像を圧縮又は伸長する圧縮・伸長処理部15bを有する。これらはファイルアクセス制御部14の制御により、画像を第1の所定の処理としての圧縮し暗号化する処理、及び圧縮、暗号化され期間経過後記憶部21に記憶された画像を第2の所定の処理としての復号化し伸長する処理を行う。
【0025】
上記画像の圧縮は、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、TIFF(Tagged Image File Format)などの圧縮方法を用いてもよいしその他の圧縮方法を用いてもよい。
暗号化の方法については、例えば、DES(Data Encryption Standard)暗号化や、Blowfish暗号化、AES (Advanced Encryption
Standard)等を用いてJPEGファイルやTIFFファイルを暗号化するようにしてもよいし、特に、複数ページに亘る画像の場合であれば、PDF(Portable Document Format)形式にして圧縮してこれをあらかじめ決められた暗号鍵にて読取りを制限するようにしてもよい。
以下の説明では、画像をJPEG方式にて圧縮し、あらかじめ決められた暗号鍵又はあらかじめ決められた所定のアルゴリズムで暗号化する場合を例として説明する。
【0026】
以上の構成により、第1の実施の形態に関する画像検索システムは、以下のように動作する。
図4は第1の実施の形態に関する画像検索システムにおける画像を読取って記憶するときのフローチャートである。なお、この動作を説明するに際し、
図6〜
図12を補足的に用いて説明する。
【0027】
先ず、画像を画像管理装置11に記憶する動作は、
図4に示すフローチャートのように動作する。即ち、
S01:端末装置31の主制御部41は、プログラム記憶部45に記憶した画像読取りプログラムを起動する。通常、画像管理装置11に画像を記憶する場合にはアクセス制限する必要はないが、アクセス制限する必要がある場合は、その端末装置31が画像管理装置11に画像を記憶できる端末装置31であることを証する秘密鍵やパスフレーズをこの画像読取プログラムに内在させるようにする。
【0028】
S02:画像読取りプログラムが起動すると、端末装置31の主制御部41は操作表示部42に対し、
図6に示したスキャナ読取時操作画面G01を表示するよう指示する。
図6は第1の実施の形態に関する端末装置のスキャナ読取時操作画面の説明図である。操作者は、検索キーをスキャナ読取時操作画面G01の入力エリア101に入力し、確定ボタン102を押下する。検索キーとは、イメージスキャナ32にて読取る帳票に関する検索用のキー情報である。
図6に示す例では、
図3に示した画像欄24の画像Xとなる帳票名欄27の振込依頼書の画像を読取る例として、ユーザ名欄26の「山田 花子」、帳票名欄27の「振込依頼書」が入力されることを示す。この時、登録日欄28の画像の登録日を端末装置31にて指定して入力しておくようにしてもよい。端末装置31の主制御部41は操作表示部42に対し、操作者が入力した検索キーを検出するよう指示する。
【0029】
S03:次に、操作者が画像を読取る振込依頼書をイメージスキャナ32にセットすると、主制御部41はスキャナ制御部43に対し、イメージスキャナ32を起動するよう指示する。スキャナ制御部43はイメージスキャナ32を起動する。そして、イメージスキャナ32がオートドキュメントフィーダを備えている場合は、複数ページを連続して読み取り、オートドキュメントフィーダを備えていない場合は、単票として読み取る。
【0030】
S04:画像の読取りが終了すると、主制御部41はネットワーク制御部44に対し、読み取った画像を端末装置31にて入力された検索キーとともに送信するよう指示する。ネットワーク制御部44はネットワーク30を経由して画像管理装置11の画像管理制御部12に対し読み取った画像及び検索キーを送信する。
この時、画像を記憶する際にアクセス制限をする場合は、画像読取プログラムに内在させた秘密鍵やパスフレーズを用いて画像管理制御部12に認証を要求する。なお、この認証は、公開鍵、秘密鍵によるRSA暗号方式やDSA暗号化方式などを用いて行うようにすればよい。
S05:画像管理装置11の画像管理制御部12は、ファイルアクセス制御部14に対し、受信した画像を期間経過前記憶部20に保管データとしてファイル形式で記憶させるよう指示する。
S06:期間経過前記憶部20への画像の記憶が終了すると、画像管理制御部12は、ネットワーク30を経由して端末装置31に対して画像保管終了通知を送信する。
【0031】
この時、画像管理制御部12は、
図3に示したように、画像欄24の画像A、B、C等と関連付けて、ユーザ名欄26、帳票名欄27、登録日欄28等の検索キー情報欄25と、記憶場所欄36、フォルダ名欄37、ファイル名欄38等の記憶場所情報欄35を管理情報記憶部13に管理情報として記憶する。
本例では、画像Xの検索キーとして入力された帳票名の「振込依頼書」、ユーザ名の「山田 花子」を画像欄24の画像Xと関連付けて、帳票名欄27に「振込依頼書」、ユーザ名欄26に「山田 花子」を記憶し、登録日欄28にはその画像を記憶し登録日として「2013.12.10」を記憶する。更に、画像管理制御部12は、記憶場所欄36には「期間経過前記憶部」を記憶し、フォルダ名欄37、ファイル名欄38には画像を記憶した期間経過前記憶部20におけるフォルダ名「\hij\klm」、ファイル名「ZZ1001.bmp」を記憶する。
【0032】
S07:画像保管終了通知を受信した端末装置31の主制御部41は、操作表示部42に対し、次に読取る帳票があるかどうかを操作者に確認する表示を行うよう指示する。有る場合はステップS02に戻って、同様に、
図6に示すスキャナ読取時操作画面G01を操作表示部42に表示し、次の帳票の画像を読み取る。一方、次に読取る帳票がなかったときは、ステップS08へ移行する。
S08:次に読取る帳票がなかったときは、操作者は
図6に示すスキャナ読取時操作画面G01の終了ボタン103を押下する。主制御部41は操作表示部42に対し、終了ボタン103の押下を検出するよう指示する。操作表示部42による終了ボタン103の押下検出により画像読取プログラムが終了する。
【0033】
そして、次に詳細に説明するように、日中の金融取引業務が終了し夜間になると、画像管理制御部12は、期間経過前記憶部20に記憶されたすべての画像を読み出し、圧縮し、暗号化して期間経過後記憶部21に記憶する。そして画像管理制御部12は、登録日から所定の期間を経過した期間経過前記憶部20の画像については、すべて削除する処理を行う。なお、ステップS10からS20の処理は、夜間に自動的に画像管理制御部12が処理を開始するのではなく、端末装置31からの指示により上記処理を開始するようにしてもよい。
【0034】
図4に示すフローチャートに戻って、
S10:画像管理制御部12は、ファイルアクセス制御部14に対し、期間経過前記憶部20に記憶された画像を読み出すよう指示する。このとき、期間経過前記憶部20に記憶された画像はそのまま残す。
S11:画像管理制御部12は、画像データ処理部15に対し画像の圧縮及び暗号化を行うよう指示する。
S12:画像の圧縮及び暗号化の指示を受信した画像データ処理部15は、期間経過前記憶部20から読み出された画像を圧縮してJPEGファイルにし、更に、あらかじめ決められた暗号鍵又はあらかじめ決められた所定のアルゴリズムで暗号化する。
【0035】
S13:そして、画像データ処理部15にて圧縮し暗号化された画像は、期間経過後記憶部21に送信される。
S14:画像管理制御部12は、ファイルアクセス制御部14に対し、期間経過後記憶部21に保存データとして記憶するよう指示する。
S15:画像管理制御部12は、保存終了通知を受領する。
S16:画像管理制御部12は、ステップS10において期間経過前記憶部20から読み出した画像が登録日から所定の期間を経過しているか否かを判定する。
【0036】
ここで、銀行等の金融機関では、帳票等の画像は、画像を記憶し登録した登録日から1週間程度の期間は頻繁に証跡情報として表示して業務に用いられ、この期間を上記所定の期間として設定するのがよい。なお、この所定の期間は、固定とするのではなく、画像の記憶の頻度をカレンダー情報として記憶しておき、このカレンダー情報に基づいて随時変更するようにしてもよいし、端末装置31からの指示により随時変更するようにしてもよい。
【0037】
S17:そして、期間経過前記憶部20から読み出された画像が登録日から所定の期間を経過している場合、画像管理制御部12は、ファイルアクセス制御部14に対し、期間経過前記憶部20に記憶されている画像を削除するよう指示する。
S18:ファイルアクセス制御部14は期間経過前記憶部20の当該画像を削除する。
【0038】
この時、
図3に示す画像欄24の画像A〜Eのように、管理情報の記憶場所情報欄35の記憶場所欄36が「期間経過後記憶部」に書き換えられ、フォルダ名欄37、ファイル名欄38が期間経過後記憶部21におけるフォルダ名、ファイル名に書き換えられる。
S19:ステップ18において期間経過前記憶部20の画像が削除されると、画像管理制御部12は、削除終了通知を受領する。
S20:画像管理制御部12は、ファイルアクセス制御部14に対し、期間経過前記憶部20に記憶された画像すべてについて以上の処理を行ったかどうかを判定するよう指示する。未了の画像があるときは、ステップS10に戻って、同様の処理を行う。
一方、すべて画像の処理が終了したときは、夜間に行うステップS10からS20の処理を終了する。
【0039】
次に画像を画像管理装置11から読み出して端末装置31にて表示する動作は、
図5に示すフローチャートのように動作する。
図5は第1の実施の形態に関する画像検索システムにおける画像を検索して表示するときのフローチャートである。
S30:先ず、端末装置31の主制御部41は画像表示プログラムを起動する。なお、この画像表示プログラムには、画像を表示できる端末装置31であることを証する秘密鍵やパスフレーズが内在されており、この画像表示プログラムがインストールされた端末装置31のみが画像管理装置11に記憶された画像を表示することができる。
【0040】
S31:画像表示プログラムが起動すると、端末装置31の主制御部41は、操作表示部42に対し、
図7に示す検索時入力用操作画面G11を表示するよう指示する。
図7は第1の実施の形態に関する端末装置の検索時入力用操作画面(期間経過前)の説明図である。操作者は表示したい画像のユーザ名、登録日等の検索キーを入力エリア201に入力し、帳票一覧ボタン202を押下する。主制御部41は、操作表示部42に対し、操作者が入力したユーザ名、登録日等の検索キーを検知するよう指示する。なお、登録日については、操作者が入力しないで検索するようにしてもよいし、登録日として範囲を指定して検索するようにしてもよい。
【0041】
S32:帳票一覧ボタン202が押下されると、端末装置31の主制御部41は、ネットワーク制御部44に対し、入力されたユーザ名と、そのユーザ名に係る帳票名一覧の送信要求を画像管理装置11の画像管理制御部12に送信するよう指示する。この時、画像読取プログラムに内在させた秘密鍵やパスフレーズを用いて画像管理制御部12に認証を要求する。この認証は、公開鍵、秘密鍵によるRSA暗号方式やDSA暗号化方式などを用いて行うようにすればよい。
【0042】
なお、
図7に示す検索時入力用操作画面G11では、登録日から所定の期間を経過する前、即ち、直近の画像Xの振込依頼書を表示する例として、ユーザ名に「山田 花子」、登録日として「2013年12月10日」が入力された例を示している。
登録日から所定の期間を経過した古い画像を表示する場合では、
図8に示す検索時入力用操作画面G21のように入力される。
図8は第1の実施の形態に関する端末装置の検索時入力用操作画面(期間経過後)の説明図である。画像Bの契約書類の画像を表示する例として、ユーザ名に「山田 太郎」、登録日として「2013年11月11日」が入力された例を示している。検索時入力用操作画面G11と検索時入力用操作画面G21はフォーマットが同じであり、入力エリア201に入力する登録日が異なるだけである。
【0043】
S33:ユーザ名及び帳票名一覧の送信要求を受信した画像管理制御部12は、管理情報記憶部13に記憶されたすべての画像に関する
図3に示す管理情報を参照し、送信されてきたユーザ名に係る帳票名一覧を作成し、端末装置31に送信する。
S34:端末装置31の主制御部41は、操作表示部42に対し、送信されてきた帳票名一覧を
図9に示す検索時選択用操作画面G12に表示するよう指示する。
図9は第1の実施の形態に関する端末装置の検索時選択用操作画面(期間経過前)の説明図である。
【0044】
なお、
図7に示す検索時入力用操作画面G11は、画像欄24の画像Xを表示する例は、ユーザ名欄26が「山田 花子」かつ登録日欄28が「2013年12月10日」の検索キーが入力されたときの画面である。このときの帳票名一覧は、この検索キー情報にて
図3に示す管理情報が参照され、帳票名欄27の「振込依頼書」及び「委任状」が、
図9に示す検索時選択用操作画面G12のように帳票名一覧として選択エリア203に表示される。
【0045】
また、
図8に示す検索時入力用操作画面G21は、画像欄24の画像Bを表示する場合の例として、ユーザ名が「山田 太郎」、登録日が「2013年11月11日」の検索キーが入力されたときの画面である。このときの帳票名一覧は、この検索キー情報にて
図3に示す管理情報が参照され、帳票名欄27の「契約書類」、「委任状」、「本人確認書類」及び「口座開設申込書」が、
図10に示した検索時選択用操作画面G22のように帳票名一覧として選択エリア203に表示される。
図10は第1の実施の形態に関する端末装置の検索時選択用操作画面(期間経過後)の説明図である。検索時選択用操作画面G12と検索時選択用操作画面G22はフォーマットが同じであり、選択エリア203に表示された帳票名が異なるだけである。
【0046】
S35:すると操作者は、
図9、
図10に示す選択エリア203にて、所望とする帳票名を選出し、選択ボタン204を押下する。主制御部41は操作表示部42に対し、操作者が選択した帳票名を検出するよう指示する。なお、
図9に示す例では、表示したい帳票名として「振込依頼書」が選択され、
図10に示す例では、帳票名として「契約書類」が選択されていることを示す。
S36:端末装置31は、ネットワーク制御部44に対し、操作者が選択した帳票名を送信するとともに、その帳票名の画像が記憶されている記憶場所情報を返信するように画像管理制御部12に要求するよう指示する。
【0047】
S37:画像管理制御部12は、管理情報記憶部13に記憶された
図3に示す管理情報を参照し、操作者が選択した帳票名の画像の記憶場所欄36、フォルダ名欄37及びファイル名欄38等の記憶場所情報を端末装置31に送信する。
画像欄24の画像Xを表示する場合では、画像の記憶場所欄36として「期間経過前記憶部」、フォルダ名欄37「\hij\klm」、ファイル名欄38「ZZ1001.bmp」が送信され、画像Bを表示する場合では、画像の記憶場所欄36として「期間経過後記憶部」のみが送信される。
【0048】
S38:端末装置31の主制御部41は、送信されてきた記憶場所が「期間経過前記憶部」であるかどうかを判定する。
S39:記憶場所が「期間経過前記憶部」であった場合は、表示する画像が登録日から所定の期間経過していない画像であり、読み出し可能なファイル形式で期間経過前記憶部20に記憶されている場合である。そこで、端末装置31の主制御部41は、ネットワーク制御部44に対し、ステップS37にて送信されてきたフォルダ名「\hij\klm」、ファイル名「ZZ1001.bmp」を用いて、直接、期間経過前記憶部20をアクセスするよう指示する。
【0049】
S40:端末装置31は、期間経過前記憶部20から該当する画像を読み出す。
S41:端末装置31の操作表示部42に対し、
図11に示した検索時表示用操作画面G13を表示するよう指示する。
図11は第1の実施の形態に関する端末装置の検索時表示用操作画面(期間経過前)の説明図である。
図11に示す例では、表示エリア205に表示する帳票画像として「振込依頼書」が複数ある場合の例となっている。そして、次に操作者が継続して画像を表示するときは、次の検索ボタン206を押下する。
【0050】
S42:一方、ステップS38にて、送信されてきた記憶場所が「期間経過後記憶部」であった場合は、端末装置31は、ネットワーク制御部44に対し、画像抽出要求を画像管理制御部12に送信するよう指示する。
S43:画像管理制御部12は、画像抽出要求を受信すると、ステップS37にて
図3に示す管理情報を参照して取得したフォルダ名、ファイル名等の記憶場所情報を画像抽出指示とともに画像データ処理部15に送信する。
この場合、画像欄24の画像Bを検索して表示する場合であるので、
図3に示す管理情報から記憶場所情報欄35としてフォルダ名欄37「\abc\efg」及びファイル名欄38「XX1513.jpg」が抽出され、画像データ処理部15に送信される。
【0051】
S44:画像抽出指示及び記憶場所情報を受信した画像データ処理部15は、期間経過後記憶部21から該当する暗号化された画像を抽出し、あらかじめ決められた暗号鍵又はあらかじめ決められた所定のアルゴリズムにて復号化し、画像ファイル一時記憶部16の所定のフォルダに、所定のファイル名にて記憶する。
S45:画像データ処理部15は、圧縮画像を画像ファイル一時記憶部16への記憶を終了したことを、画像管理制御部12を経由して端末装置31に通知する。
S46:画像ファイル一時記憶部16への記憶を終了したことを受信した端末装置31の主制御部41は、ネットワーク制御部44に対し、圧縮画像の伸長要求を画像管理制御部12に送信するよう指示する。
【0052】
S47:圧縮画像の伸長要求を受信した画像管理制御部12は、画像データ処理部15に対して圧縮画像の伸長を行うよう指示する。
S48:圧縮画像の伸長指示を受信した画像データ処理部15は、ステップS44にて画像ファイル一時記憶部16に一時記憶された圧縮画像を読み出し伸長し、伸長された画像を画像ファイル一時記憶部16の任意のフォルダに、任意のファイル名にて記憶する。
S49:圧縮画像の伸長が終了したこと、及び伸長された画像を記憶した画像ファイル一時記憶部16のフォルダ名、ファイル名を、画像管理制御部12を経由して端末装置31に通知する。
【0053】
S50:圧縮画像の伸長が終了したこと、画像ファイルが記憶された画像ファイル一時記憶部16のフォルダ名、ファイル名を受信した端末装置31は、画像ファイル一時記憶部16を直接アクセスする。
S51:端末装置31の主制御部41は、操作表示部42に対し、
図12に示す検索時表示用操作画面G23の画像を表示するよう指示するよう指示する。
図12は第1の実施の形態に関する端末装置の検索時表示用操作画面(期間経過後)の説明図である。
図12に示す例では、表示エリア205に表示された帳票として「契約書類」が複数ページに亘る場合の例となっている。検索時表示用操作画面G13と検索時表示用操作画面G23はフォーマットが同じであり、表示エリア205に表示された帳票の画像が異なるだけである。
そして、次に操作者は、継続して画像を表示するときは、操作画面G23の次の検索ボタン206を押下する。
この時、図示していないが、セキュリティを考慮して、端末装置31から画像表示が終了したことを画像管理制御部12に通知し、ステップS44、S48にて画像ファイル一時記憶部16に記憶した画像を削除させるのがよい。
【0054】
以上のように動作させることにより、第1の実施の形態に関する画像検索システムでは、登録日から所定の期間を経過する前の画像を表示する場合では、
図7、
図9及び
図11に示すように操作表示部42の操作画面が表示される。一方、登録日から所定の期間経過した古い画像を表示する場合では、
図8、
図10及び
図12に示すように操作画面が表示される。このように、端末装置31の操作者から見ると、登録日から所定の期間を経過する前の直近の画像を表示する場合であっても、古い画像を表示する場合であっても、同一の操作で、同じように所望の画像が表示される。
【0055】
以上詳細に述べたように第1の実施の形態に関する画像検索システムによれば、登録日から所定の期間を経過した古い画像のみを圧縮し暗号化して保存しておくようにしたので、セキュリティを維持して全体の画像の容量を小さくできるとともに、頻繁に表示させる必要のある直近に登録した画像については高速に表示することができる。
また、画像管理装置11から端末装置31に送信される記憶場所情報を用いて、端末装置31が、期間経過前記憶部20又は画像ファイル一時記憶部16の画像を、直接参照できるようにしたので、任意の時に、期間経過前記憶部20又は画像ファイル一時記憶部16を参照して所望とする画像を表示することができる。
【0056】
なお、以上の実施の形態の説明では、画像検索システムとして説明したが、端末装置31内に画像管理装置11の各構成を備える構成としてもよい。
また、以上の実施の形態の説明では、画像ファイル一時記憶部16、期間経過前記憶部20及び期間経過後記憶部21をハードディスクで構成するように説明したが、フラッシュメモリで構成するようにしてもよいし、比較的小容量となる画像ファイル一時記憶部16、期間経過前記憶部20については、バッテリバックアップメモリなどで構成するようにしてもよい。