【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の回転速度検出装置は、
スクリューの側面方向に突出し、前記スクリューと一体となって回転する複数の被検出部と、
前記スクリューの回転に伴って、複数の前記被検出部をそれぞれ検出し、前記被検出部を検出したことを示す検出信号を出力する検出手段と、
前記検出手段から出力された検出信号に基づいて、前記検出信号と連続する前記検出信号との間隔を検出間隔時間として算出する検出間隔時間算出手段と、
連続する前記検出信号の間隔に基づいて前記スクリューの回転速度を算出する回転速度算出手段と、
予め定めた所定の検出限界時間に基づいて、前記スクリューの回転速度を算出する仮回転速度算出手段と、
を備え、
複数の前記被検出部のうちの1つを検出した後に、前記検出限界時間前に他の前記被検出部を検出した場合には、前記回転速度算出手段を用いて前記スクリューの回転速度を算出し、
前記検出限界時間が経過するまでに他の前記被検出部を検出できなかった場合には、前記検出限界時間経過時に前記仮回転速度算出手段を用いて前記スクリューの回転速度を算出し、
前記検出限界時間は、直前の検出間隔時間の値の105%以上115%以下の値であることを特徴とする、
ものである。
【0008】
この回転速度検出装置では、スクリューと一体となって回転する複数の被検出部を検出手段が検出して検出信号を発信すると、この検出信号の間隔に基づいて検出間隔時間算出手段が検出間隔時間を算出する。このとき、1の被検出部が検出されてから次の被検出部が検出されるまでの検出時間が予め定められた検出限界時間より短い場合には、検出間隔時間に基づいてスクリューの回転速度を算出し、1の被検出部が検出されてから次の被検出部が検出されるまでの検出時間が検出限界時間より長い場合には、検出限界時間経過時に検出限界時間に基づいてスクリューの仮の回転速度を仮回転速度算出手段が仮回転速度として算出する。こうすることにより、検出限界時間の間に、必ず回転速度又は仮回転速度が算出されることになるため、これらの値を出力することで、必ず所定の値が回転速度検出装置から出力されることになる。このため、スクリューの回転速度が遅くなった場合であっても、出力される値の変化量を小さくすることができる。このため、回転速度検出装置から出力される値が、急激に変化することを未然に低減することができる。
【0009】
このとき、前記検出限界時間は、直前の検出間隔時間の値の105%以上115%以下の値であることにより、回転速度検出装置から出力される値の変化量が105%以上115%以下となるため、回転速度検出装置から出力される値が急激に変化することを未然に防ぐことができる。なお、105%以上115%以下に限定されるものではなく、例えば、107%以上112%以下であっても良いし、110%であってもよい。
【0010】
本発明の回転速度検出装置において、複数の前記検出部は、前記スクリューの回転軸から等距離となる位置であって、かつ、隣接する前記被検出部同士がなす角度が等角となる位置に設けられていることを特徴としてもよい。こうすれば、n個の被検出部が設けられている場合には、n分の1回転分の回転により、スクリューの回転速度を算出することができる。言い換えると、回転速度を算出する際に、単一の被検出部を有する回転速度検出装置と比較して、n分の1の時間で回転速度を算出することができるため、回転速度を素早く検出することができる。また、スクリューの回転速度が変化する場合であっても、n分の1の距離で回転速度を検出することができるため、より高精度で回転速度を検出することができる。
【0011】
本発明の回転速度検出装置では、前記算出手段は、前記回転速度を算出した際、前記回転速度が予め定められた正常回転速度範囲に含まれない場合には、光源を点灯することで異常を報知することを特徴としてもよい。こうすることにより、予め正常な回転速度範囲を定めておくことで、現在の回転速度が正常回転速度範囲に含まれているか否かを容易に報知することができる。
【0012】
本発明のスクリューは、上述したいずれかに記載の回転速度装置と、スクリューと、を備えたことを特徴とする。このスクリューは、上述したいずれかに記載の回転速度装置を備えているため、上述した回転速度装置が有する効果、例えば、n個の被検出部が設けられている場合に、n分の1回転分の回転により、スクリューの回転速度を算出するという効果を得ることができる。
【0013】
本発明の回転速度検出方法は、
スクリューの側面方向に突出し、前記スクリューと一体となって回転する複数の被検出部と、前記スクリューの回転に伴って、複数の前記被検出部をそれぞれ検出し、前記被検出部を検出したことを示す検出信号を出力する検出手段と、前記検出手段から出力された検出信号に基づいて、前記検出信号と連続する前記検出信号との間隔を検出間隔時間として算出する検出間隔時間算出手段と、連続する前記検出信号の間隔に基づいて前記スクリューの回転速度を算出する回転速度算出手段と、予め定めた所定の検出限界時間に基づいて、前記スクリューの回転速度を算出する仮回転速度算出手段と、を備えた、回転速度検出装置を用いて回転速度を検出する回転速度検出方法において、
前記被検出部の1つを検出した後、次に検出される前記被検出部の1つを検出するまでの時間を検出する検出ステップと、
複数の前記被検出部のうちの1つを検出した後に、前記検出限界時間前に他の前記被検出部を検出した場合には、前記回転速度算出手段を用いて前記スクリューの回転速度を算出し、
前記検出限界時間が経過するまでに他の前記被検出部を検出できなかった場合には、前記検出限界時間経過時に前記仮回転速度算出手段を用いて前記スクリューの回転速度を算出する回転速度算出ステップと、
を含み、
前記検出限界時間は、直前の検出間隔時間の値の105%以上115%以下の値であることを特徴とする、
ものである。
【0014】
この回転速度検出方法は、スクリューと一体となって回転する複数の被検出部を検出手段が検出して検出信号を発信すると、この検出信号の間隔に基づいて検出間隔時間算出手段が検出間隔時間を算出する。このとき、1の被検出部が検出されてから次の被検出部が検出されるまでの検出時間が予め定められた検出限界時間より短い場合には、検出間隔時間に基づいてスクリューの回転速度を算出し、
検出限界時間が経過するまでに他の被検出部を検出できなかった場合には、検出限界時間経過時に検出限界時間に基づいてスクリューの仮の回転速度を仮回転速度算出手段が仮回転速度として算出する。こうすることにより、検出限界時間の間に、必ず回転速度又は仮回転速度が算出されることになるため、これらの値を出力することで、必ず所定の値が回転速度検出装置から出力されることになる。このため、スクリューの回転速度が遅くなった場合であっても、出力される値の変化量を小さくすることができる。
このとき、前記検出限界時間は、直前の検出間隔時間の値の105%以上115%以下の値であることにより、回転速度検出装置から出力される値の変化量が105%以上115%以下となるため、回転速度検出装置から出力される値が急激に変化することを未然に防ぐことができる。
【0015】
本発明の回転速度検出方法は、上述したいずれかの回転速度検出装置が備えている各種構成を備えていても良いし、また、上述したいずれかの回転速度検出装置の機能を実現するようなステップを追加しても良い。