【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために請求項1の本発明は、車体の給油口を塞ぐ給油口蓋を、車体に取付ける給油口蓋の開閉ロック及び解除構造において、
給油口蓋は、車体に取付けられた給油口蓋取付部材に蓋取付ピンで取り付けられ、
給油口蓋取付部材は、車体に取付けられる取付部材ケースと、取付部材ケースの中に摺動自在に収納された取付ヒンジを有し、
給油口蓋又は取付ヒンジを給油口の外方に付勢する付勢部材を有し、
給油口蓋が給油口を塞いでいるときは、給油口蓋及び取付ヒンジを給油口の所定位置に固定するロック機構を有し、
ロック機構は、取付ヒンジに形成された取付ヒンジロックピン溝と、取付ヒンジロックピン溝に、先端が進退自在に進入可能に形成されたロックピンと、ロックピンに係合して、取付ヒンジの摺動を規制する機構を有し、
取付ヒンジの摺動を規制する機構は、ロックピンを係合する回転体を収納する取付部材回転体凹部を形成し、取付ヒンジロックピン溝と取付部材回転体凹部は連通し、
回転体は、ロックピンの先端を保持する回転体溝を半径方向に複数個設け、回転体の内部に、回転体の回転を規制する内部スライド部材を進退自在に取付けて、
ロック機構が取付ヒンジをロックするときは、回転体は、内部スライド部材で回転が規制され、取付ヒンジロックピン溝に回転体溝が開口して、ロックピンの先端が回転体溝に係止されて、回転体により取付ヒンジの摺動を規制し、
ロック機構がロックするときは、取付ヒンジロックピン溝にロックピンの先端が侵入して取付ヒンジの摺動を規制し、ロック機構が解除されるときは、
ロックピンの先端が、回転体溝と取付ヒンジロックピン溝から退出し、記取付ヒンジの摺動を可能にして、ロック機構を解除し、
ロック機構が解除されると、給油口蓋と取付ヒンジが給油口の外方に移動し、給油口蓋が給油口から浮き上がり、給油口蓋が取付ヒンジに取り付けられた蓋取付ピンを中心に回動可能とすることを特徴とする給油口蓋の開閉ロック及び解除構造である。
【0009】
請求項1の本発明では、車体の給油口を塞ぐ給油口蓋を、車体に取付ける給油口蓋の開閉ロック及び解除構造において、給油口蓋は、車体に取付けられた給油口蓋取付部材に蓋取付ピンで取り付けられる。このため、給油口蓋は、給油口蓋取付部材に取り付けられた蓋取付ピンを回転中心として開閉することができる。
【0010】
給油口蓋取付部材は、車体に取付けられる取付部材ケースと、取付部材ケースの中に摺動自在に収納された取付ヒンジを有し、給油口蓋又は取付ヒンジを給油口の外方に付勢する付勢部材を有する。このため、ロック機構が解除されると給油口蓋、取付ヒンジ及び蓋取付ピンは、車体の給油口から一緒に浮き上がることができる。
【0011】
給油口蓋が給油口を塞いでいるときは、給油口蓋及び取付ヒンジを給油口の所定位置に固定するロック機構を有する。このため、給油口蓋を閉じるとロック機構が働き、給油口蓋を閉じているときは、給油口蓋が車体から浮き上がることがない。
【0012】
ロック機構は、取付ヒンジに形成された取付ヒンジロックピン溝と、取付ヒンジロックピン溝に、先端が進退自在に進入可能に形成されたロックピンと、ロックピンに係合して、取付ヒンジの摺動を規制する機構を有する。このため、ロックピンを取付ヒンジロックピン溝に挿入すると、ロックピンが取付ヒンジの摺動を確実に規制して、取付ヒンジと給油口蓋が浮き上がることがない。
取付ヒンジの摺動を規制する機構は、取付ヒンジにロックピンの先端が進退自在に侵入する取付ヒンジロックピン溝と、ロックピンを係合する回転体を収納する取付部材回転体凹部を形成し、取付ヒンジロックピン溝と取付部材回転体凹部は連通する。このため、取付部材回転体凹部に収納された回転体は、取付ヒンジロックピン溝に一部を張り出すことができ、回転体でロックピンの先端を係合することができ、回転体に係合して取付ヒンジの摺動を規制することができる。
回転体は、ロックピンの先端を保持する回転体溝を半径方向に複数個設け、回転体の内部に、回転体の回転を規制する内部スライド部材を進退自在に取付ける。このため、回転体溝でロックピンの先端を係合するとともに、回転体の回転と内部スライド部材による回転の規制により、ロックとその解除を交互に行うことができる。
ロック機構が取付ヒンジをロックするときは、回転体は、内部スライド部材で回転が規制され、取付ヒンジロックピン溝に回転体溝が開口して、ロックピンの先端が回転体溝に係止されて、回転体により取付ヒンジの摺動を規制する。このため、回転が規制された回転体の回転体溝にロックピンの先端が係止され、ロックされ、取付ヒンジの摺動を規制することができる。
【0013】
ロック機構がロックするときは、取付ヒンジロックピン溝にロックピンの先端が侵入して取付ヒンジの摺動を規制し、ロック機構が解除されるときは、
ロックピンの先端が、回転体溝と取付ヒンジロックピン溝から退出し、記取付ヒンジの摺動を可能にして、ロック機構を解除する。このため、ロックピンが取付ヒンジロックピン溝に進入と退出により、容易にロック機構のロックと解除を行うことができる。
ロック機構が解除されるときは、ロックピンの先端が、回転体溝と取付ヒンジロックピン溝から退出し、取付ヒンジが摺動する。このため、ロックピンの先端が、回転体溝と取付ヒンジロックピン溝から退出することにより、容易にロックを解除することができる。
【0014】
ロック機構が解除されると、給油口蓋と取付ヒンジが給油口の外方に移動し、給油口蓋が給油口から浮き上がり、給油口蓋が取付ヒンジに取り付けられた蓋取付ピンを中心に回動可能とする。このため、ロック機構が解除されると給油口蓋、取付ヒンジ及び蓋取付ピンは、一緒に浮き上がることができ、給油口蓋が浮き上がった後に、浮き上がった蓋取付ピンを中心に給油口蓋を開くことができ、給油口蓋の端部が車体と接触することがない。
【0020】
請求項2の本発明は、給油口蓋を閉じてロックするときは、取付ヒンジの下降とともに、ロックピンの先端が取付ヒンジロックピン溝の内部に入り、回転体溝にロックピンの先端が係合し、回転体が取付ヒンジの下降により回転して、所定の位置で内部スライド部材により回転体の回転が規制されて、回転体とロックピンにより取付ヒンジの摺動が規制される給油口蓋の開閉ロック及び解除構造である。
【0021】
請求項2の本発明では、給油口蓋を閉じてロックするときは、取付ヒンジの下降とともに、ロックピンの先端が取付ヒンジロックピン溝の内部に入り、回転体溝にロックピンの先端が係合し、回転体が取付ヒンジの下降により回転して、所定の位置で内部スライド部材により回転体の回転が規制されて、回転体とロックピンにより取付ヒンジの摺動が規制される。このため、給油口蓋を閉じて、押すことのみにより確実に給油口蓋と取付ヒンジをロックすることができる。
【0022】
請求項3の本発明は、付勢部材は、取付部材ケース内部に収納され取付ヒンジを給油口の外方に付勢するバネ部材であり、ロック機構は、取付ヒンジを取付部材ケース内で摺動を止める機構を有し、
給油口蓋が給油口を塞いでいるときは、ロック機構により取付ヒンジは取付部材ケース内に固定され、ロック機構が解除されると、取付ヒンジが取付部材ケース内から摺動して、給油口蓋が給油口から浮き上がり、給油口蓋が取付ヒンジの蓋取付ピンを中心に回動する給油口蓋の開閉ロック及び解除構造である。
【0023】
請求項3の本発明では、付勢部材は、取付部材ケース内部に収納され取付ヒンジを給油口の外方に付勢するバネ部材であり、ロック機構は、取付ヒンジを取付部材ケース内で摺動を止める機構を有する。このため、取付ヒンジは常に車外方向に浮き上がる力が働くが、給油口蓋が閉じられているときは、ロック機構が働き、給油口蓋が車体から浮き上がることがない。取付ヒンジをバネ部材で付勢するため、取付ヒンジと給油口蓋がスムースに摺動して、浮き上がることができる。
【0024】
給油口蓋が給油口を塞いでいるときは、ロック機構により取付ヒンジは取付部材ケース内に固定され、ロック機構が解除されると、取付ヒンジが取付部材ケース内から摺動して、給油口蓋が給油口から浮き上がり、給油口蓋が取付ヒンジの蓋取付ピンを中心に回動する。このため、給油口蓋が閉じられているときは、ロック機構により取付ヒンジを取付部材ケースの内部に保持して、給油口蓋が車体から浮き上がることがなく、ロック機構が解除されると取付ヒンジを浮き上がらせて、給油口蓋を車体の給油口から浮き上がらせることができる。給油口蓋が浮き上がってから、給油口蓋を回転させて、開くことができる。