(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記駆動部は、前記サーマルプリンタ本体から前記印画データを前記第2動作モードに適した速度で供給され、且つ前記第1動作モードにおいて前記第2動作モードよりも低速で動作する
ことを特徴とする請求項1に記載のサーマルプリントヘッド。
【背景技術】
【0002】
サーマルプリントヘッドは、発熱領域に配列された複数の発熱抵抗部を発熱させて、その熱により感熱記録媒体に文字や図形などを印字・印画する出力用デバイスである。このサーマルプリントヘッドは、バーコードプリンタ、デジタル製版機、フォトプリンタ、イメージャー、シールプリンタなどの記録機器に広く利用されている。
【0003】
一般にサーマルプリントヘッドは、例えばアルミニウムなどから作られた放熱基板上に、主走査方向に沿って整列された複数の発熱素子を有する発熱素子基板と、各発熱素子に電流を供給する駆動用IC(Integrated Circuit)が搭載された回路基板とを具備している。
【0004】
この駆動用ICは、サーマルプリンタ本体から電力の供給を受け、同様に供給される印画データに基づき、各発熱素子に電流を供給するか否かを制御することにより、各発熱素子を発熱させるか否かを切り替えるようになっている。これによりサーマルプリントヘッドは、印画紙に対し、印画データに基づいた画像や文字等を形成することができる。
【0005】
ところでサーマルプリンタでは、サーマルプリントヘッドを含むサーマルプリンタ全体に供給する電力の電圧が降下すると、安定的に動作すること、すなわち最終的に所望の画像や文字を正しく形成することができない。そこでサーマルプリンタのなかには、サーマルプリンタ全体に供給する電力の電圧を監視し、当該電圧の降下の度合が大きい場合に、サーマルプリンタの動作を停止させるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、駆動用ICのなかには、省電力化の要請等により、従来の動作電圧(例えば5V)よりも低い動作電圧(例えば3.3V)でも動作し得るものも開発されている。しかしながら駆動用ICは、低い動作電圧で動作する場合、供給される電力量が少なくなるため、従来の動作速度(動作周波数、例えば16MHz)よりも遅い動作速度(例えば8MHz)で動作することになる。
【0008】
一方、サーマルプリンタ本体は、印刷処理をできるだけ短時間で完了することが望ましいため、駆動用ICをできるだけ高速で動作させるべく、当該駆動用ICに対し高い電圧の電力を供給する。
【0009】
ここで電力の供給が開始される場合、理想的には矩形波状に瞬時に動作電圧まで立ち上がることが望ましいが、実際には時間がかかってしまい、その波形が鈍ったように立ち上がることがある。
【0010】
そうすると駆動用ICは、電圧の上昇が開始されて低い動作電圧に達した時点で、低い動作速度で動作を開始してしまい、正しい印画データが供給される前に残っていた不要なデータに基づいた不要な画像や文字等を印画紙に形成してしまうこと、すなわち誤動作してしまうことがある、という問題があった。
【0011】
そこで、本発明は、サーマルプリントヘッド及びこれを有するサーマルプリンタにおいて、供給される電圧の変動に対する誤動作を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の課題を解決するため、本発明に係るサーマルプリントヘッドは、複数の発熱素子と、サーマルプリンタ本体から供給される印画データに基づき前記発熱素子に供給する電流を制御すると共に、供給される駆動電圧に応じて
、比較的低い第1駆動電圧が供給された場合には所定の第1動作モードで動作し、前記第1駆動電圧よりも高い第2駆動電圧が供給された場合には前記第1動作モードと異なる第2動作モードで動作するように切り替えて
、各駆動電圧に応じた動作速度でそれぞれ動作する駆動部と、前記駆動部に供給すべき駆動電圧が
前記第1駆動電圧及び前記第2駆動電圧の間のしきい電圧を超えた場合のみ、当該駆動電圧を当該駆動部へ供給させる電圧制限部とを設けたことを特徴とする。
また本発明にかかるサーマルプリントヘッドは、発熱電圧の供給によりそれぞれ発熱する複数の発熱素子と、サーマルプリンタ本体から供給される印画データ及び前記発熱電圧に基づき前記発熱素子に供給する前記発熱電圧の電流を制御すると共に、供給される駆動電圧が所定の基準電圧よりも高い場合に第2動作速度で動作し、当該駆動電圧が当該基準電圧よりも低い場合に前記第2動作速度よりも低い第1動作速度に切り替えて動作する駆動部と、前記サーマルプリンタ本体から供給される前記駆動電圧が前記基準電圧よりも低い場合に当該駆動電圧の前記駆動部への供給を遮断する供給遮断部とを特徴とする。
【0013】
本発明は、電圧制限部により、
しきい電圧を超えた駆動電圧が供給された場合のみ
該駆動電圧を駆動部へ供給して所望の
第1動作モードで動作させる一方、駆動電圧が
しきい電圧を超えなかった場合には、
該駆動電圧を供給せず駆動部を停止させる
ことにより、第2動作モードで動作させることを回避できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明
によれば、供給される電圧の変動に対する誤動作を防止し得るサーマルプリントヘッドを実現できる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係るサーマルプリンタ及びサーマルプリントヘッドの実施の形態を、図面を参照して説明する。尚、この実施の形態は単なる例示であり、本発明はこれに限定されない。
【0017】
[1.サーマルプリントヘッドの構成]
図1及び
図2に示すように、本実施の形態によるサーマルプリントヘッド10は、サーマルプリンタ1に搭載され、感熱記録媒体Pに画像や文字を印刷するようになっている。
【0018】
サーマルプリントヘッド10(
図1)は、放熱基板20、ヘッド基板30及び回路基板40を有している。放熱基板20、ヘッド基板30及び回路基板40は、何れも主走査方向(図中に矢印Aで示す)を長手方向とし副走査方向(図中に矢印Bで示す)を短手方向とした長方形の薄板状に構成されている。
【0019】
放熱基板20は、例えば、Al(アルミニウム)などの金属からなり、ヘッド基板30から伝達される熱をサーマルプリントヘッド10の外部に放出する。
【0020】
ヘッド基板30は、放熱基板20上に載置されており、その上面に主走査方向に沿って整列するようにして多数の発熱素子31が形成されている。この発熱素子31は、主走査方向に沿って並ぶ多数の配線パターン32(
図2)と接続されている。
【0021】
回路基板40は、放熱基板20に対しヘッド基板30と同一面上に載置されている。この回路基板40は、感熱記録媒体P(
図2)の進行方向である副走査方向に関して、当該ヘッド基板30の上流側に設けられている。
【0022】
この回路基板40(
図2)には、図示しない回路パターンが形成されている。また、回路基板40の上面には、駆動用IC41及び電圧制限部42が実装されている。一方、回路基板40の下面には、回路パターンと電気的に接続されたコネクタ43が実装されている。このコネクタ43は、サーマルプリンタ1に設けられた配線材の先端に設けられた配線側コネクタ(図示せず)が接続されるようになっている。
【0023】
回路基板40の回路パターン(図示せず)は、駆動用IC41との間が例えばボンディングワイヤ51によって電気的に接続されている。また駆動用IC41は、ヘッド基板30の配線パターン32との間が例えばボンディングワイヤ52によって電気的に接続されている。
【0024】
因みに駆動用IC41、ボンディングワイヤ51及び52は、ヘッド基板30の上面と回路基板40の上面とを跨ぐように塗布形成されるエポキシ系樹脂からなる封止体53によって封止されている。
【0025】
この駆動用IC41は、従来と同様、動作用の駆動電圧に応じて複数の動作モードを切り替えるようになっている。具体的に駆動用IC41は、比較的高い第2駆動電圧としての駆動電圧VD2(例えば5[V])が供給された場合には、第2動作モードとしての高速動作モードとなり、比較的高い動作周波数(例えば16[MHz])で動作する。また駆動用IC41は、比較的低い第1駆動電圧としての駆動電圧VD1(例えば3.3[V])が供給された場合には、第1動作モードとしての低速動作モードとなり、比較的低い動作周波数(例えば[8MHz])で動作する。
【0026】
さらに駆動用IC41は、動作用の駆動電圧について、例えば±10%のような誤差範囲を許容している。このため駆動用IC41は、例えば約3.0[V]以上の駆動電圧VDが供給されると低速動作モードで動作し、約4.5[V]以上の駆動電圧VDが供給されると高速動作モードで動作する。
【0027】
ここで、サーマルプリンタ1及びサーマルプリントヘッド10において構成される回路の一部を
図3に示す。サーマルプリンタ1は、全体を統括制御する制御部5及び各部の動作に必要な電力を生成して供給する電源回路6を有している。
【0028】
制御部5は、図示しない上位のコンピュータ装置等から供給される画像データを基に、印画データDPを生成してコネクタ43へ供給する。また電源回路6は、発熱素子31(
図2)を発熱させるための発熱電圧VT(例えば24[V])及び駆動用IC41を動作させるための駆動電圧VD(例えば5[V])を生成し、これらをコネクタ43へ供給する。
【0029】
コネクタ43は、回路パターン及びボンディングワイヤ51(
図2)により、駆動電圧VDを電圧制限部42へ供給する。電圧制限部42は、駆動電圧VDが所定の動作条件(詳しくは後述する)を満たす場合のみ、当該駆動電圧VDを駆動用IC41へ供給する。またコネクタ43は、印画データDP及び発熱電圧VTを駆動用IC41へ供給する。
【0030】
駆動用IC41は、駆動電圧VDが供給されると起動して動作を開始し、印画データDPを基に、発熱電圧VTを各配線パターン32へ供給するか否かを切り替える。各発熱素子31は、対応する配線パターン32に発熱電圧VTが供給されたときのみ発熱する。すなわち発熱素子31は、印画データDPに応じた発熱パターンで発熱することになる。
【0031】
サーマルプリンタ1(
図2)は、このようなサーマルプリントヘッド10と共に、プラテンローラ60を有している。プラテンローラ60は、所定の弾性を持つ材料からなり、円筒状に形成されている。
【0032】
プラテンローラ60は、主走査方向に沿った軸61により回転可能に支持され、外周面62がサーマルプリントヘッド10の発熱素子31に接するように設置されている。この外周面62と発熱素子31との間には、感熱紙などの感熱記録媒体Pが挿入される。
【0033】
サーマルプリンタ1は、印刷を行う場合、プラテンローラ60を回転させることにより、感熱記録媒体Pを発熱素子31に押し付けながら副走査方向に移動させる。これと共にサーマルプリンタ1は、感熱記録媒体Pの移動に伴い各発熱素子31の発熱パターンを変化させることにより、所望の画像を感熱記録媒体P上に形成することができる。
【0034】
[2.電圧制限部の構成]
次に、電圧制限部42の構成について説明する。電圧制限部42は、
図4に回路図を示すように、いわゆるボルテージディテクタと同様の構成となっている。
【0035】
この電圧制限部42は、接地端子GND、入力端子Vdd及び出力端子Voutといった3個の端子を有している。接地端子GNDは、接地されている。入力端子Vddは、コネクタ43の駆動電圧VDを供給する配線に接続されている。また出力端子Voutは、駆動用IC41の動作電源端子に接続されている。
【0036】
また電圧制限部42は、オペアンプ71を中心に構成されている。オペアンプ71は、電源端子及び接地端子が入力端子Vdd及び接地端子GNDにそれぞれ接続されており、駆動電圧VDを電源電圧として動作する。
【0037】
オペアンプ71の反転入力端子には、抵抗72及び73により分圧された駆動電圧VDが供給される。一方、オペアンプ71の非反転入力端子には、基準電圧生成部74により生成される基準電圧Vrefが供給される。
【0038】
ここで基準電圧Vrefは、例えば4.6[V]、すなわち駆動用IC41が高速動作モードで動作する最低の動作電圧である約4.5[V]よりも僅かに高い電圧に設定されている。
【0039】
このためオペアンプ71は、分圧された駆動電圧VDが基準電圧Vrefよりも高い場合には出力を接地端子GNDと同電位とし、分圧された駆動電圧VDが基準電圧Vrefよりも低い場合には出力を入力端子Vddと同電位とする。
【0040】
オペアンプ71の出力端子には、pチャネル型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)でなるFET75及びnチャネル型のMOSFETでなるFET76により構成されたインバータ回路が接続されている。このインバータ回路のうち、FET75のソース端子及びFET76のソース端子は、それぞれ入力端子Vdd及び接地端子GNDに接続されている。
【0041】
このインバータ回路は、オペアンプ71の出力が接地端子GNDと同電位の場合、すなわち分圧された駆動電圧VDが基準電圧Vrefよりも高い場合には、出力を入力端子Vddと同電位とする。一方、インバータ回路は、オペアンプ71の出力が入力端子Vddと同電位の場合、分圧された駆動電圧VDが基準電圧Vrefよりも低い場合には、出力を接地端子GNDと同電位とする。
【0042】
このため電圧制限部42は、コネクタ43から供給される駆動電圧VDが基準電圧Vref(すなわち4.6[V])よりも高い場合には、当該駆動電圧VDをそのまま駆動用IC41へ出力する。その一方で電圧制限部42は、当該駆動電圧VDが基準電圧Vrefよりも低い場合には、駆動電圧VDを遮断し、駆動用IC41へ供給しない。
【0043】
これを換言すれば、電圧制限部42は、駆動電圧VDが基準電圧Vrefよりも高いことを動作条件として、この動作条件を満たす場合には当該駆動電圧VDを駆動用IC41へ供給し、この動作条件を満たさない場合には当該駆動電圧VDを駆動用IC41へ供給しない。
【0044】
[3.動作及び効果]
以上の構成において、本実施の形態によるサーマルプリントヘッド10は、駆動電圧VDに応じて高速動作モード又は低速動作モードで動作する駆動用IC41を回路基板40に設け、当該回路基板40のコネクタ43に供給される駆動電圧VDを、電圧制限部42経由で当該駆動用IC41に供給するようにした。
【0045】
電圧制限部42は、駆動電圧VDが基準電圧Vref(すなわち4.6[V])よりも高い場合にのみ駆動用IC41に供給し、当該基準電圧Vrefよりも低い場合には駆動用IC41に供給しない。
【0046】
このためサーマルプリントヘッド10は、コネクタ43から供給する駆動電圧VDが基準電圧Vrefよりも高い場合にのみ、駆動用IC41を動作させて発熱素子31を発熱させ、当該駆動電圧VDが基準電圧Vrefよりも低い場合には駆動用IC41を動作させない。
【0047】
例えばサーマルプリンタ1の電源回路6(
図3)は、駆動電圧VDの供給を開始する際に、直ちに規定の電圧である5[V]まで引き上げることができず、電圧を上昇させる途中で駆動電圧VDとして3.3[V]程度の低い電圧を出力する場合がある。
【0048】
このような場合、サーマルプリントヘッド10は、駆動電圧VDが基準電圧Vrefよりも低いため、電圧制限部42により動作条件を満たさないものとして当該駆動電圧VDを遮断することができ、駆動用IC41を起動させること無く停止させたままとする。これを換言すれば、電圧制限部42は、基準電圧Vrefよりも低い駆動電圧VDを駆動用IC41に供給すること無く遮断することができる。
【0049】
その後サーマルプリントヘッド10は、駆動電圧VDが基準電圧Vrefを超えた段階で、電圧制限部42において動作条件が満たされたものと判断し、当該駆動電圧VDを駆動用IC41に供給して、その動作を開始させる。かくしてサーマルプリンタ1は、別途供給される印画データDPに基づいた画像を感熱記録媒体Pに記録することができる。
【0050】
これによりサーマルプリントヘッド10は、例えば駆動電圧VDが完全に所望の電圧に達していない時点で、印画データDPの初期化が完了しておらずその電位が不安定である場合、すなわち不要なデータが存在する場合に、駆動用IC41を不用意に低速動作モードで起動してしまい、この不要なデータに基づいた不要な画像を感熱記録媒体Pに記録してしまうことを未然に防止できる。
【0051】
またサーマルプリントヘッド10は、例えばサーマルプリンタ1の電源回路6が経年劣化し、出力する駆動電圧VDが5[V]から低下して基準電圧Vrefよりも下回っていた場合に、駆動用IC41を低速動作モードで動作させるのでは無く、動作させないようにすることができる。
【0052】
これによりサーマルプリントヘッド10は、サーマルプリンタ1の制御部5(
図3)から高速動作モードに合わせた通信速度で送信される印画データDPを、低速動作モードで動作する駆動用IC41が取りこぼしてしまい、所望の画像を印刷できずに感熱記録媒体Pを無駄に消費することを未然に回避できる。この場合サーマルプリンタ1は、感熱記録媒体Pに印刷しないことにより、ユーザに対し何らかの異常や故障が発生していることを認識させることができる。
【0053】
以上の構成によれば、サーマルプリントヘッド10は、駆動電圧VDに応じて2通りの動作モードで動作する駆動用IC41を回路基板40に搭載し、コネクタ43及び当該駆動用IC41の間に電圧制限部42を設けた。電圧制限部42は、駆動電圧VDが基準電圧Vrefよりも高い場合にのみ当該駆動電圧VDを駆動用IC41に供給して動作させ、当該基準電圧Vrefよりも低い場合には当該駆動電圧VDを駆動用IC41に供給せず動作させない。これによりサーマルプリントヘッド10は、駆動電圧VDが基準電圧Vrefよりも低い場合に駆動用IC41を低速動作モードで動作させることなく停止させたままとすることができ、起動直後等に不用意な画像が感熱記録媒体Pに記録されることを防止できる。
【0054】
[4.他の実施の形態]
なお上述した実施の形態においては、電圧制限部42をいわゆるボルテージディテクタと同様の回路構成とする場合について述べた(
図4)。しかしながら本発明はこれに限らず、他の種々の回路構成としても良い。この場合、要は駆動電圧VDが基準電圧Vrefよりも高い場合にはこれを駆動用IC41へ供給する一方、低い場合にはその供給を遮断することができれば良い。
【0055】
また上述した実施の形態においては、駆動用IC41を高速動作モードでのみ動作させたい場合に、電圧制限部42における動作条件を、駆動電圧VDが基準電圧Vrefよりも高いこととする場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば駆動用IC41を低速動作モードでのみ動作させたい場合に、電圧制限部42における動作条件を、駆動電圧VDが基準電圧Vref(この場合は例えば3.4[V]等)よりも低いこととしても良い。
【0056】
さらに上述した実施の形態においては、駆動用IC41を駆動電圧VDに応じて2通りの動作モードで動作させる場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、当該駆動用IC41を駆動電圧VDに応じて3通り以上の動作モードで動作させるようにしても良い。この場合、電圧制限部42おける動作条件を、駆動電圧VDが所望の動作モードで動作するための電圧範囲にあること、とすれば良い。
【0057】
さらに上述した実施の形態においては、電圧制限部42を回路基板40に搭載し、コネクタ43及び駆動用IC41の間に接続する場合について述べた(
図2、
図3)。しかしながら本発明はこれに限らず、例えば電源回路6と接続用コネクタ(図示せず)との間や、当該電源回路6の内部に設けても良い。
【0058】
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
【0059】
さらに上述した実施の形態においては、発熱素子としての発熱素子31と、駆動部としての駆動用IC41と、電圧制限部としての電圧制限部42とによってサーマルプリントヘッドとしてのサーマルプリントヘッド10を構成する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる発熱素子と、駆動部と、電圧制限部とによってサーマルプリントヘッドを構成するようにしても良い。