特許第6335038号(P6335038)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6335038外科手術デバイスとの使用のために構成されている連結部材
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6335038
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】外科手術デバイスとの使用のために構成されている連結部材
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/10 20060101AFI20180521BHJP
   A61B 17/068 20060101ALI20180521BHJP
【FI】
   A61B17/10
   A61B17/068
【請求項の数】10
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-126291(P2014-126291)
(22)【出願日】2014年6月19日
(65)【公開番号】特開2015-16311(P2015-16311A)
(43)【公開日】2015年1月29日
【審査請求日】2017年5月10日
(31)【優先権主張番号】13/936,289
(32)【優先日】2013年7月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ジャスティン ウィリアムズ
【審査官】 近藤 利充
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0108605(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0031184(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0184125(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 13/00 − 18/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科手術装置であって、該外科手術装置は、
シャフトを含む外科手術作動デバイスであって、該シャフトは、第1の連結部材を支持している遠位端を有し、該第1の連結部材は、少なくとも1対のアパーチャを含む、外科手術作動デバイスと、
ツールアセンブリを含むリロードと
を含み、該リロードは、係止アセンブリを含む第2の連結部材を含み、該第2の連結部材は、該少なくとも1対のアパーチャ内に受け取られるように位置決めされている1対のばねピンを含み、該ばねピンは、内方位置から半径方向に外方の位置に移動可能であり、該係止アセンブリは、係止プレートを含み、該係止プレートは、該半径方向に外方の位置から該内方位置への該ばねピンの移動を防止するために該ばねピンの間に位置している第1の位置から、該ばねピンから間隔があけられている第2の位置に移動可能であり、該半径方向に外方の位置において、該ばねピンは、該第1の連結部材の該アパーチャ内に受け取られ、該リロードを該外科手術作動デバイスに固定し、該係止プレートが該第1の位置にある場合、該リロードは、該外科手術作動デバイスから分離されることが可能ではない、外科手術装置。
【請求項2】
前記第2の連結部材は、少なくとも1つのばね、および前記1対のばねピンを支持する車軸を含み、該少なくとも1つのばねは、該1対のばねピンの間に位置決めされ、該1対のばねピンを前記半径方向に外方の位置に付勢するように構成されている、請求項1に記載の外科手術装置。
【請求項3】
前記第2の連結部材の前記ばねピンの各々は、先細外側周囲エッジを含み、該ばねピンの該先細外側エッジと前記第1の連結部材の外側エッジとの間の接触は、該ばねピンに、前記少なくとも1つのばねの付勢に対抗して内方にカム作用する、請求項に記載の外科手術装置。
【請求項4】
前記係止プレートは、少なくとも1つのヒンジを含み、該少なくとも1つのヒンジは、前記係止プレートを前記リロードの前記ツールアセンブリの内部表面に旋回可能に連結している、請求項1に記載の外科手術装置。
【請求項5】
前記係止プレートは、その頂部部分にクレビスを含む、請求項1に記載の外科手術装置。
【請求項6】
前記クレビスは、前記係止アセンブリのプランジャーの近位端に接続するように構成されている、請求項5に記載の外科手術装置。
【請求項7】
前記プランジャーは、前記ツールアセンブリのカートリッジのナイフが発射される場合に前記係止プレートを前記1対のばねピンとの係合へ付勢するために、ばねを支持している、請求項6に記載の外科手術装置。
【請求項8】
前記第1の連結部材は、少なくとも2対のアパーチャを含み、該対のアパーチャの各々は、前記1対のばねピンを係合するように構成されている、請求項1に記載の外科手術装置。
【請求項9】
前記少なくとも2対のアパーチャは、互いに対して直交して配向させられている、請求項8に記載の外科手術装置。
【請求項10】
前記外科手術作動デバイスは、電気機械式に作動させられる、請求項1に記載の外科手術装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
技術分野
本開示は、作動デバイスを取り外し可能なツールアセンブリに連結するための連結部材に関する。より詳しくは、本開示は、外科手術作動デバイスを外科手術装置の使い捨てローディングユニットまたはリロードに固定するための係止アセンブリを含む連結部材に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
外科手術作動デバイスと、使い捨て単回使用または複数回使用のローディングユニットまたはリロードとを含む外科手術装置は、公知である。代表的に、外科手術手順中、ステープラー、クリップアプライヤなどの形態であり得るリロードは、外科手術手順を実施するために、外科手術作動デバイスに接続される。外科手術手順が完了した後、使用されたリロードは、別の外科手術手順の実施を容易にするために、新しいリロードと置換され得る。
【0003】
リロードの作動中に外科手術作動デバイスからのリロードの分離を防止する態様で、外科手術手順中、リロードが外科手術作動デバイスに固定して留められることは必須である。リロードが、すぐに外科手術作動デバイスに取り付け可能であり、外科手術作動デバイスから取り外し可能であることも重要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
認識され得るように、電気機械式外科手術デバイスが発射される場合に係止するように構成されている設置が容易なツールアセンブリを含む電気機械式外科手術デバイスは、外科手術場面において有用であり得る。
【0005】
本開示の実施形態は、類似の参照数字が同様の要素または同一の要素を識別する図面を参照して詳細に記載される。本明細書中で用いられる場合、用語「遠位」は、使用者からより遠いと記載されている部分を指し、用語「近位」は、使用者により近いと記載されている部分を指す。
【0006】
本開示の局面は、外科手術装置を提供する。外科手術作動デバイスは、シャフトを含み、このシャフトは、第1の連結部材を支持している遠位端を有する。第1の連結部材は、1つ以上の対のアパーチャを含む。リロードは、ツールアセンブリを含む。リロードは、係止アセンブリを含む第2の連結部材を含む。第2の連結部材は、少なくとも1対のアパーチャ内に受け取られるように位置決めされている1対のばねピンを含む。ばねピンは、内方位置から半径方向に外方の位置に移動可能である。係止アセンブリは、係止プレートを含み、この係止プレートは、半径方向に外方の位置から内方位置へのばねピンの移動を防止するためにばねピンの間に位置している第1の位置から、ばねピンから間隔があけられている第2の位置に移動可能である。半径方向に外方の位置において、ばねピンは、第1の連結部材のアパーチャ内に受け取られ、リロードを外科手術作動部材に固定し、係止プレートが第1の位置にある場合、リロードは、外科手術作動デバイスから分離されることが可能ではない。外科手術作動デバイスは、電気機械式に作動させられ得る。
【0007】
第2の連結部材は、1つ以上のばね、および1対のばねピンを支持する車軸を含み得る。ばね(複数可)は、1対のばねピンの間に位置決めされ得、1対のばねピンを半径方向に外方の位置に付勢するように構成され得る。第2の連結部材のばねピンの各々は、先細外側周囲エッジを含み得る。ばねピンの先細外側エッジと第1の連結部材の外側エッジとの間の接触は、ばねピンに、ばね(複数可)の付勢に対抗して内方にカム作用する。
【0008】
係止プレートは、1つ以上のヒンジを含み得、1つ以上のヒンジは、係止プレートをリロードのツールアセンブリの内部表面に旋回可能に連結する。係止プレートは、その頂部部分にクレビスを含み得る。クレビスは、係止アセンブリのプランジャーの近位端に接続するように構成され得る。プランジャーは、ツールアセンブリのカートリッジのナイフが発射される場合に係止プレートを1対のばねピンとの係合へ付勢するために、ばねを支持し得る。
【0009】
第1の連結部材は、2つ以上の対のアパーチャを含み得る。上記対のアパーチャの各々は、1対のばねピンを係合するように構成され得る。2対のアパーチャは、互いに対して直交して配向させられ得る。
【0010】
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
外科手術装置であって、該外科手術装置は、
シャフトを含む外科手術作動デバイスであって、該シャフトは、第1の連結部材を支持している遠位端を有し、該第1の連結部材は、少なくとも1対のアパーチャを含む、外科手術作動デバイスと、
ツールアセンブリを含むリロードと
を含み、該リロードは、係止アセンブリを含む第2の連結部材を含み、該第2の連結部材は、該少なくとも1対のアパーチャ内に受け取られるように位置決めされている1対のばねピンを含み、該ばねピンは、内方位置から半径方向に外方の位置に移動可能であり、該係止アセンブリは、係止プレートを含み、該係止プレートは、該半径方向に外方の位置から該内方位置への該ばねピンの移動を防止するために該ばねピンの間に位置している第1の位置から、該ばねピンから間隔があけられている第2の位置に移動可能であり、該半径方向に外方の位置において、該ばねピンは、該第1の連結部材の該アパーチャ内に受け取られ、該リロードを該外科手術作動部材に固定し、該係止プレートが該第1の位置にある場合、該リロードは、該外科手術作動デバイスから分離されることが可能ではない、外科手術装置。
(項目2)
上記第2の連結部材は、少なくとも1つのばね、および上記1対のばねピンを支持する車軸を含み、該少なくとも1つのばねは、該1対のばねピンの間に位置決めされ、該1対のばねピンを上記半径方向に外方の位置に付勢するように構成されている、上記項目に記載の外科手術装置。
(項目3)
上記第2の連結部材の上記ばねピンの各々は、先細外側周囲エッジを含み、該ばねピンの該先細外側エッジと上記第1の連結部材の外側エッジとの間の接触は、該ばねピンに、上記少なくとも1つのばねの付勢に対抗して内方にカム作用する、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術装置。
(項目4)
上記係止プレートは、少なくとも1つのヒンジを含み、該少なくとも1つのヒンジは、上記係止プレートを上記リロードの上記ツールアセンブリの内部表面に旋回可能に連結している、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術装置。
(項目5)
上記係止プレートは、その頂部部分にクレビスを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術装置。
(項目6)
上記クレビスは、上記係止アセンブリのプランジャーの近位端に接続するように構成されている、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術装置。
(項目7)
上記プランジャーは、上記ツールアセンブリのカートリッジのナイフが発射される場合に上記係止プレートを上記1対のばねピンとの係合へ付勢するために、ばねを支持している、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術装置。
(項目8)
上記第1の連結部材は、少なくとも2対のアパーチャを含み、該対のアパーチャの各々は、上記1対のばねピンを係合するように構成されている、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術装置。
(項目9)
上記少なくとも2対のアパーチャは、互いに対して直交して配向させられている、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術装置。
(項目10)
上記外科手術作動デバイスは、電気機械式に作動させられる、上記項目のうちのいずれか一項に記載の外科手術装置。
【0011】
(摘要)
外科手術装置が提供される。外科手術装置は、外科手術作動デバイスを含み、外科手術作動デバイスは、第1の連結部材を支持しているシャフトを含む。第1の連結部材は、1つ以上の対のアパーチャを含む。リロードは、係止アセンブリを含む第2の連結部材を含む。第2の連結部材は、1対のアパーチャ内に位置決め可能である1対のばねピンを含む。ばねピンは、内方位置から半径方向に外方の位置に移動可能である。係止アセンブリは、係止プレートを含み、この係止プレートは、ばねピンの間に位置している第1の位置から、ばねピンから間隔があけられている第2の位置に移動可能である。半径方向に外方の位置において、ばねピンは、第1の連結部材のアパーチャ内に受け取られ、リロードを外科手術作動部材に固定し、係止プレートが第1の位置にある場合、リロードは、外科手術作動デバイスから分離されることが可能ではない。
【0012】
本開示の種々の実施形態が、図面を参照して、以下に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本開示の実施形態に従う、リロードの斜視図であり、部品が分離されており、図は、第1の連結部材を含むシャフトと、第2の連結部材を含むツールアセンブリを含むエンドエフェクター部材とを含む。
図2図2は、本開示の実施形態に従う、図1に示されるリロードのシャフトの遠位端に配置されている第1の連結部材の斜視図である。
図3図3は、図2における線セグメント3−3に沿って得られる断面図である。
図4図4は、係止アセンブリおよび第2の連結部材の斜視図であり、図1に示されるエンドエフェクターの1対のばねピンを含む。
図5図5は、図4に示される係止アセンブリの係止プレートおよびプランジャーの斜視図である。
図6図6は、図1に示されるエンドエフェクターの部分的な側面図である。
図7図7は、係止されていない構成にある図5に示される係止プレートおよびプランジャーを例示するために、ツールアセンブリのアンビルが取り外されているエンドエフェクターの部分的な斜視図である。
図8図8は、係止された構成にある係止プレートおよびプランジャーを例示するために、ツールアセンブリのアンビルが取り外されている、図7に示されるツールアセンブリの上面立面図である。
図9図9は、図1に示されるリロードとの使用のために構成されている動力式外科手術器具の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
詳細な説明
本開示の詳細な実施形態が本明細書中に開示されるが、開示される実施形態は、単に本開示の例であり、様々な形態で具体化され得る。従って、本明細書中に記載される特定の構造上および機能上の詳細は、限定するものではなく、単に特許請求の範囲のための基礎として、および事実上任意の適切に詳述した構造で本開示を様々に用いるために、当業者に教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。
【0015】
最初に図1を参照すると、本開示に従うリロード10が示されている。リロード10は、図1に11として概略的に示される多様な異なる外科手術作動デバイスに連結されるように構成され得、このデバイスとしては、手動で動作させられる作動デバイス、ロボットにより制御される作動デバイス、電気機械式作動デバイス、動力化作動デバイスなどが挙げられる。リロード10は、エンドエフェクターまたはツールアセンブリ14を支持し、エンドエフェクターまたはツールアセンブリ14は、ステープラー、クリップアプライヤ、グラスパーなどの形態であり得る。
【0016】
外科手術作動デバイス11は、シャフトアセンブリ12を含み、このシャフトアセンブリ12は、第1の連結部材36を支持している遠位端を含み、この第1の連結部材36は、リロード10を解放可能に支持するように構成されている。1つの実施形態において、ツールアセンブリ14は、ステープラーの形態であり、アンビル21を支持している第1の顎部材19と、カートリッジ25を支持している第2の顎部材23とを含む。本明細書中に開示される実施形態のうちの任意のものにおいて、カートリッジ25は、第2の顎部材23に取り外し可能に連結可能であり得る。
【0017】
図1図5を参照すると、第1の連結部材36は、シャフトアセンブリ12の遠位端15に支持され、リロード10を外科手術作動デバイス11に解放可能に連結するために、リロード10の第2の連結部材51(図5)に取り外し可能に連結されるように構成されている。第1の連結部材36は、カラー40を含み、このカラー40は、間隔が離された2対のアパーチャ42a、42bを含み、間隔が離された2対のアパーチャ42a、42bは、互いに対して直交して配向させられている。アパーチャ42a、42bは、使用者が、シャフトアセンブリ12の遠位端15に対して少なくとも2つの異なる位置で、リロード10をシャフトアセンブリ12に連結することを可能にするように配置されている。実施形態において、アパーチャ42a、42bは、さらに詳細に下で議論される理由で、先細にされ、斜角をつけられ得る。
【0018】
上に言及されるように、リロード10は、様々な外科手術器具との使用のために構成され得る。例えば、実施形態において、リロードは、電気機械式線形駆動作動を利用する外科手術器具との使用のために構成され得る。この特定の実施形態において、1対の出力ドライブ44a、44bは、連結部材36内に提供され得、リロード10が連結部材36に連結される場合、リロード10を係合するために、互いに90°配向させられ得る。出力ドライブ44a、44bは、さらに詳細に下で議論されるように、互いに90°間隔があけられ得、リロード10をシャフトアセンブリ12に対して時計回りの方向または反時計回りの方向のいずれかに回転させることによって、リロード10をシャフトアセンブリ12に回転可能に固定するように位置決めする融通性を臨床医に与える。本明細書中に開示される実施形態のうちの任意のものにおいて、アパーチャ42aおよび42bは、器具のシャフトに対して異なる配向のツールアセンブリを外科医に提供するように、互いと異なる角度の距離の間隔があけられ得、出力ドライブは、それに応じて配置される。
【0019】
図4図5を参照すると、リロード10は、第2の連結部材51を含む。連結部材51は、1対のばねピン52a、52bを含み、1対のばねピン52a、52bは、リロード10をシャフトアセンブリ12の遠位端15に取り外し可能に連結するために、第1の連結部材36において規定されるアパーチャ42aまたは42bの対のうちのそれぞれの1対の中に受け取られるように構成されている。ばねピン52aは、先細外側周囲エッジ54aと環状フランジ56aとを有し得、ばねピン52bは、先細外側周囲エッジ54bと環状フランジ56bとを有し得る。1対のばねピン52a、52bは、車軸58に位置決めされている。付勢部材、例えば、ばね60が、各車軸58の周りに位置決めされ、第1の連結部材36のアパーチャ42a、42bの中への受け取りのために1対のばねピン52a、52bを半径方向に外方に付勢するために、それぞれの環状フランジ56a、56bに当接している第1の端と、クレビス64(図7)に当接している第2の端とを含む。ばねピン52a、52bは、リロード10の近位端が第1の連結部材36の中に挿入される場合、ばね60の付勢に対抗して内方に偏倚可能である。より詳しくは、リロード10が第1の連結部材36の中に挿入される場合、ピン52a、52bの先細エッジ54a、54bは、第1の連結部材36の外側壁を係合し、内方にカム作用されて、第1の連結部材36の中への第2の連結部材51の通過を可能にする。第2の連結部材51を第1の連結部材36内に位置決めする前に、ピン52a、52bが、アパーチャ42a、42bの対のうちの1対の中に受け取られるように、リロード10は、シャフトアセンブリ12に対して回転させられて、ピン52a、52bを、第1の連結部材36において規定されるアパーチャ42a、42bの対のうちの1対と整列させ得る。上に言及されるように、アパーチャ42a、42bは、先細にされ、斜角をつけられ得るか、または、他の方法で、第1の連結部材36におけるアパーチャ42a、42bの対応する対のうちの1対の中にばねピン52a、52bを導くように構成され得る。
【0020】
図4図7を参照すると、第2の連結部材51は、係止アセンブリも含み、この係止アセンブリは、係止プレート48とプランジャー50とを含む。係止プレート48は、1対の左ヒンジ62aおよび右ヒンジ62bを含み、1対の左ヒンジ62aおよび右ヒンジ62bは、ツールアセンブリ14(図6に最も良好に見られるように)の内部表面45に旋回可能に連結されている。あるいは、単一ヒンジ、リビングヒンジ、またはリロード10の近位端に隣接して係止プレート48を旋回可能に支持することができる任意の構造は、係止プレート48を旋回可能に支持するために提供され得る。例示される実施形態において、係止プレート48は、第1の係止されていない位置(図7)から、第2の係止された位置(図6および図8)に、ヒンジ62a、62bの周りに旋回可能である。係止された位置において、係止プレート48の左側壁47aおよび右側壁47bは、第2の連結部材51のばねピン52a、52bの環状フランジ56a、56bの間に位置決めされる。この位置において、係止プレート48は、ばねピン52a、52bが半径方向に内方に移動することを防止し、従って、ピン52a、52bがアパーチャ42a、42bを出ることを防止して、シャフトアセンブリ12からのリロード10の分離を防止する。係止されていない位置において、係止プレート48の左側壁47aおよび右側壁47bは、第2の連結部材51のばねピン52a、52bの環状フランジ56a、56bの間に位置決めされていない。この位置において、ばねピン52a、52bは、内方移動できる。クレビス64は、係止プレート48の頂部部分49において提供され、プランジャー50の近位端66を係止プレート48に接続するように構成されている。クレビス64は、ピン、移動止め/インデントの構成または他の適切な接続方法を介して、プランジャー50の近位端66に接続され得る。
【0021】
プランジャー50は、細長い本体部分68を含み、この細長い本体部分68は、その遠位端において、フランジ70を支持している。フランジ70は、ナイフ72が最近位位置(例えば、図7を参照のこと)に配置されている場合、ナイフ72(または締め付け部材)の近位端に接触するように構成されている。ナイフ72、およびリロード(またはローディングユニット)の他の構成要素のより詳細な議論について、米国特許第5,865,361号(‘361特許)を参照のこと。上記特許は、本明細書中で参考として援用される。ばね74は、フランジ70とリロードハウジング10aの内側壁70a(図8)との間でプランジャー50の細長い本体部分68の周りに支持され、フランジ70がナイフ72に当接するように、プランジャー68を遠位方向に押し付ける。プランジャー68を遠位方向に付勢することによって、係止プレート48は、ばねピン52aとばねピン52bとの間の係止された位置(図8)に向かって押し付けられる。ナイフ72がその最近位位置にある場合、係止プレート48は、係止された位置に移動することを防止される。そのように、ナイフ72がその最近位位置にある場合、リロード10は、外科手術作動デバイス11のシャフトアセンブリ12から係合解除され得る。
【0022】
図6図7を参照すると、上に言及されるように、外科手術作動デバイスは、電気機械式線形駆動作動を含み得る。この目的のために、リロード10は、ツールアセンブリ14の近位端において、入力ドライブ76を含み得、この入力ドライブ76は、第1の連結部材36に隣接してシャフトアセンブリ12の遠位端において含まれる出力ドライブ44a、44bのいずれか一方を選択的に係合するように構成されている。例示される実施形態において、入力ドライブ76は、六角形のフィッティングを含み、この六角形のフィッティングは、出力ドライブ44a、44bの六角形の凹部内に受け取られる。入力ドライブ76は、シャフトアセンブリ12に対するリロード10の配向に依存して、出力ドライブ44a、44bのうちのいずれかに接続され得る。
【0023】
例示の目的のために、次に、リロード10の動作が、図9に示される電気機械式のハンドヘルドの外科手術ステープル留め装置100(装置100)と関連付られて記載される。上で議論されるように、リロード10の連結部材51が、リロード10を多様な異なる外科手術作動デバイス11に連結するために使用され得ることに留意されたい。
【0024】
手短に言えば、装置100は、ノーズまたは接続部分126を規定するハンドル118を含み、このノーズまたは接続部分126は、シャフトアセンブリ12の近位端13を解放可能に係合するように構成されている。あるいは、ハンドル118とシャフトアセンブリ12とは、固定して接続され得る。駆動機構(示されない)は、アンビル19の移動を達成すること、および/またはステープルを発射し、組織を切断することを行うために、シャフトアセンブリ12の出力ドライブ44a、44bを駆動して、ツールアセンブリ14を作動させるように構成されている。この動作は、米国特許出願第12/622,827号、同第13/769,419号に詳細に記載され、それらは、本明細書中で参考として援用される。本明細書中に開示される実施形態のうちの任意のものにおいて、シャフトアセンブリは、取り外し可能で置換可能であり得、使用される特定のリロード(例えば、クリップアプライヤ、電気外科ステープラー構成など)に相当し得、またはシャフトアセンブリは、ハンドルに半永久的に取り付けられ得る。
【0025】
使用において、カートリッジ23のナイフ72は、カートリッジ23の近位端に最初に位置決めされる。カートリッジ23は、ツールアセンブリ14(図7)の顎部材に設置され得るか、または代替のものにおいて、リロード10の顎部材に固定して支持され得る。この位置において、係止アセンブリ46のプランジャー50は、近位方向に付勢され、それは、次に、係止プレート48を係止されていない構成に維持し、すなわち、係止プレート48は、ばねピン52a、52bの内方移動が可能にされるように、ばねピン52a、52bの環状フランジ56a、56bの近位に位置決めされる。この構成において、ツールアセンブリ14の近位端は、第1の連結部材36の中に挿入され得、その結果、第2の連結部材51のばねピン52a、52bは、第1の連結部材36における1対のアパーチャ42a、42bの中に受け取られる。認識され得るように、第1の連結部材36の外側エッジとのばねピン52a、52bの先細周囲エッジ54a、54bの係合は、ばねピン52a、52bに、ばね60の付勢に対抗して内方にカム作用する。これは、第1の連結部材36が第2の連結部材51へ移動し、第2の連結部材51のばねピン52a、52bを第1の連結部材36のアパーチャ42a、42bの中に移動させて、リロード10をシャフトアセンブリ12に固定することを可能にする。
【0026】
装置100が発射されて、組織をステープル留めすると、ナイフ72は、フランジ70との係合から移動して外れる。これが起きる場合、ばね74は、プランジャー50を遠位方向に押し付け、その結果、係止アセンブリ46の係止プレート48は、ヒンジ62a、62bの周りを旋回し、ばねピン52a、52b(図6および図8)の内側フランジ部分56a、56bの間に移動する。この構成において、ばねピン52a、52bは、内方移動を防止される。従って、ばねピン52a、52bは、アパーチャ42a、42bから取り外されることが可能ではなく、リロード10は、シャフトアセンブリ12から係合解除されることが可能ではない。
【0027】
その後、ナイフ72は、最近位位置に戻され得、それは、次に、係止プレート48をばねピン52a、52bの間から近位方向に移動させ、係止された構成から外す。この位置において、使用者は、ツールアセンブリ17を第1の連結部材から取り外すことができる。上で言及されるように、ばねピン52a、52bがアパーチャ42a、42bとの係合へ移動させられる場合、およびアパーチャ42a、42bとの係合から移動させられる場合、ばねピン52a、52bの先細周囲エッジ54a、54bは、ばね60の付勢に対抗して、ばねピン52a、52bを内方に付勢することを容易にし、それは、次に、ばねピン52a、52bが、簡単な軸方向運動により、アパーチャ42a、42bとの係合からスライドして外れることを可能にする。
【0028】
係止アセンブリ46およびばねピン52a、52bの独特な構成は、代表的に、取り外し可能に連結可能なツールアセンブリとの使用のために構成されている従来のステープラーに関連付けられる前述の欠点を克服する。すなわち、ツールアセンブリ14は、装置100が発射される場合、シャフトアセンブリ12の遠位端15において、係止された構成に維持され、ツールアセンブリ14は、簡単なまっすぐに押す/引く運動により、第1の連結部材36に設置され得る。
【0029】
前述のものから、および様々な図面を参照して、当業者はまた、本開示の範囲から外れることなく、特定の改変が本開示に対してなされ得ることを認識する。例えば、1つ以上のセンサー78(図4)は、ツールアセンブリ14が第1の連結部材36に連結されるときを検出するために、第1の連結部材36の中、および/または第1の連結部材36上に提供され得る。この実施形態において、センサー78は、前述の外科手術デバイスの任意のものと関連付けられる1つ以上の構成要素と通信し得る。
【0030】
さらに、リロード10の第1の連結部材36は、異なる線形駆動機構を受け取るように改変され得る。例えば、実施形態において、リロード19は、手動で作動可能な外科手術ステープル留めデバイスに接続するように構成され得、手動で作動可能な外科手術ステープル留めデバイスは、駆動梁を利用し、この駆動梁は、ステープルカートリッジ内を並進して、ステープルカートリッジのそりを発射するように構成される。この実施形態において、例えば、第1の連結部材36は、アパーチャ、スロット、またはチャネルを含み得、手動で作動可能な外科手術ステープル留めデバイスが発射される場合、アパーチャ、スロット、またはチャネルは、それを通して駆動梁を受け取るように構成される。
【0031】
本開示のいつくかの実施形態が図面に示されてきたが、本開示は当該分野が許容するのと同じほど範囲が広いこと、および本明細書は同様に読まれることが意図されるので、本開示はそれらの実施形態に限定されることが意図されない。従って、上の記載は、限定するものではなく、単に特定の実施形態の例証と解釈されるべきである。当業者は、ここに添付される特許請求の範囲の趣旨および範囲内で他の改変を想定する。
【符号の説明】
【0032】
10 リロード
11 外科手術作動デバイス
14 ツールアセンブリ
36 第1の連結部材
42a、42b アパーチャ
46 係止アセンブリ
48 係止プレート
51 第2の連結部材
52a、52b ばねピン
100 装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9