特許第6335126号(P6335126)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6335126ゲームシステム、プログラム、ゲーム装置及びオブジェクト合成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6335126
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】ゲームシステム、プログラム、ゲーム装置及びオブジェクト合成方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20180521BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20180521BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20180521BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20180521BHJP
【FI】
   A63F13/69 520
   A63F13/80 B
   A63F13/35
   A63F13/58
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-1719(P2015-1719)
(22)【出願日】2015年1月7日
(62)【分割の表示】特願2013-42715(P2013-42715)の分割
【原出願日】2013年3月5日
(65)【公開番号】特開2015-91377(P2015-91377A)
(43)【公開日】2015年5月14日
【審査請求日】2016年3月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】308033283
【氏名又は名称】株式会社スクウェア・エニックス
(74)【代理人】
【識別番号】110001782
【氏名又は名称】特許業務法人ライトハウス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 潤玉
【審査官】 武田 悟
(56)【参考文献】
【文献】 特許第5876844(JP,B2)
【文献】 特許第5086487(JP,B1)
【文献】 特開2003−164668(JP,A)
【文献】 アプリSTYLE,株式会社イースト・プレス,2011年11月15日,Vol.5,第20-21頁
【文献】 アプリFan,株式会社コスミック出版,2012年 7月 1日,Vol.3,第62−63頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 − 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤが操作するクライアント装置と、クライアント装置と通信可能であり、プレイヤがゲーム内で利用することが可能な第一のオブジェクトと第二のオブジェクトを合成して、第一のオブジェクトの能力を向上させるオブジェクト合成を実行するサーバ装置とを備えたゲームシステムであって、
第一のオブジェクトには、オブジェクトをゲーム内で利用した際における、オブジェクトが有するステータスの強さの度合いを表すオブジェクトレベルが設定されており、
第一のオブジェクトはゲームの進行中に使用できる能力を有するものであり、
クライアント装置が、
プレイヤからの操作指示に応じて、第一のオブジェクト及び第二のオブジェクトについての合成対象としての設定に関する設定情報をサーバ装置へ送信する設定情報送信手段と、
第一のオブジェクトと第二のオブジェクトとの合成結果に関する合成結果情報をサーバ装置から受信する合成結果情報受信手段と
を備え、
サーバ装置が、
第一のオブジェクト及び第二のオブジェクトについての合成対象としての設定に関する設定情報を、クライアント装置から受信する設定情報受信手段と、
設定情報受信手段により受信した設定情報にしたがって、第一のオブジェクトを合成対象として設定する第一オブジェクト設定手段と、
設定情報受信手段により受信した設定情報にしたがって、第二のオブジェクトを合成対象として設定する第二オブジェクト設定手段と、
第一オブジェクト設定手段により設定された第一のオブジェクトと、第二オブジェクト設定手段により設定された第二のオブジェクトを合成する合成手段と、
合成手段による合成結果に関する合成結果情報を、クライアント装置に送信する合成結果情報送信手段と、
合成手段による合成が実行されると、第一のオブジェクトのオブジェクトレベルを低下させるオブジェクトレベル低下手段と
を備え、
合成手段が、
第一のオブジェクトが有する能力を向上させる能力向上手段と、
第二のオブジェクトをゲーム内で利用することができない利用不可状態とする利用不可設定手段とからなり、
第一のオブジェクト及び第二のオブジェクトが所定の条件を満たす場合にのみ、合成手段による合成が可能であり、
クライアント装置が、さらに、
合成手段によって合成がされる前に、合成がされた場合の第一のオブジェクトに関する情報を表示する表示手段を備える
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
プレイヤがゲーム内で利用することが可能な第一のオブジェクトと第二のオブジェクトを合成して、第一のオブジェクトの能力を向上させるオブジェクト合成をゲーム装置に実行させるプログラムであって、
第一のオブジェクトには、オブジェクトをゲーム内で利用した際における、オブジェクトが有するステータスの強さの度合いを表すオブジェクトレベルが設定されており、
第一のオブジェクトはゲームの進行中に使用できる能力を有するものであり、
ゲーム装置を、
第一のオブジェクトを合成対象として設定する第一オブジェクト設定手段と、
第二のオブジェクトを合成対象として設定する第二オブジェクト設定手段と、
第一オブジェクト設定手段により設定された第一のオブジェクトと、第二オブジェクト設定手段により設定された第二のオブジェクトを合成する合成手段と、
合成手段によって合成がされる前に、合成がされた場合の第一のオブジェクトに関する情報を表示する表示手段と、
合成手段による合成が実行されると、第一のオブジェクトのオブジェクトレベルを低下させるオブジェクトレベル低下手段
として機能させるものであり、
合成手段が、
第一のオブジェクトが有する能力を向上させる能力向上手段と、
第二のオブジェクトをゲーム内で利用することができない利用不可状態とする利用不可設定手段とからなり、
第一のオブジェクト及び第二のオブジェクトが所定の条件を満たす場合にのみ、合成手段による合成が可能である
ことを特徴とするプログラム。
【請求項3】
プレイヤがゲーム内で利用することが可能な第一のオブジェクトと第二のオブジェクトを合成して、第一のオブジェクトの能力を向上させるオブジェクト合成を実行するゲーム装置であって、
第一のオブジェクトには、オブジェクトをゲーム内で利用した際における、オブジェクトが有するステータスの強さの度合いを表すオブジェクトレベルが設定されており、
第一のオブジェクトはゲームの進行中に使用できる能力を有するものであり、
第一のオブジェクトを合成対象として設定する第一オブジェクト設定手段と、
第二のオブジェクトを合成対象として設定する第二オブジェクト設定手段と、
第一オブジェクト設定手段により設定された第一のオブジェクトと、第二オブジェクト設定手段により設定された第二のオブジェクトを合成する合成手段と、
合成手段によって合成がされる前に、合成がされた場合の第一のオブジェクトに関する情報を表示する表示手段と、
合成手段による合成が実行されると、第一のオブジェクトのオブジェクトレベルを低下させるオブジェクトレベル低下手段
を備え、
合成手段が、
第一のオブジェクトが有する能力を向上させる能力向上手段と、
第二のオブジェクトをゲーム内で利用することができない利用不可状態とする利用不可設定手段とからなり、
第一のオブジェクト及び第二のオブジェクトが所定の条件を満たす場合にのみ、合成手段による合成が可能である
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
プレイヤがゲーム内で利用することが可能な第一のオブジェクトと第二のオブジェクトを合成して、第一のオブジェクトの能力を向上させるオブジェクト合成を実行する、記憶手段及び演算処理部を有するゲーム装置において実行されるオブジェクト合成方法であって、
第一のオブジェクトには、オブジェクトをゲーム内で利用した際における、オブジェクトが有するステータスの強さの度合いを表すオブジェクトレベルが設定されており、
第一のオブジェクトはゲームの進行中に使用できる能力を有するものであり、
ゲーム装置において、
第一のオブジェクトを合成対象として記憶手段に設定するステップと、
第二のオブジェクトを合成対象として記憶手段に設定するステップと、
設定された第一のオブジェクト及び設定された第二のオブジェクトを、演算処理部を用いて合成するステップと、
合成するステップによって合成がされる前に、合成がされた場合の第一のオブジェクトに関する情報を表示するステップと、
前記合成するステップにおいて合成が実行されると、第一のオブジェクトのオブジェクトレベルを、演算処理部を用いて低下させるステップ
を実行し、
前記合成するステップは、
第一のオブジェクトが有する能力を、演算処理部を用いて向上させるステップと、
第二のオブジェクトをゲーム内で利用することができない利用不可状態とするステップ
を有し、
第一のオブジェクト及び第二のオブジェクトが所定の条件を満たす場合にのみ、オブジェクトの合成が可能である
ことを特徴とするオブジェクト合成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カード形式のキャラクタやアイテムを合成してカードの能力を向上させるカード合成を実行することが可能なゲーム用記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ゲーム専用のソフトウェアを利用する必要がなく、インターネット上でウェブブラウザを利用してゲームをプレイできるブラウザゲームが楽しまれている(例えば、特許文献1参照)。これらのブラウザゲームでは、例えば、カード形式のキャラクタやアイテムを利用して戦略シミュレーションゲームなどを進めることが行われている。このようなキャラクタが割り当てられたカードを、敵方との戦闘にて使用することで、キャラクタは経験値を獲得し、レベルアップをする。
【0003】
また、このようなカード形式のキャラクタやアイテムを利用するゲームの場合、キャラクタを成長させたり、アイテムを強化するという要素をゲーム内に設けることで、ゲームの趣向性を向上させることが行われている。例えば、これらの2枚のカードを合成することで、キャラクタの能力やアイテムの効果を向上させることも可能である。このようなカード合成の際には、2枚のカードのうち、メインとなるカードの効果や能力は向上するが、他方のカードは消滅するような設定とされているのが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−24248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、このようなカードの合成は必ずしも成功するとは限らず、失敗する場合もある。カードの合成が失敗すると、カードの合成を行ったにもかかわらず、メインとなるカードの効果や能力が向上することもなく、他方のカードが消滅してしまうことになる。そのため、プレイヤにとっては、カードを失ってしまうだけで何らメリットがなく、カードの合成を実行するために行った、キャラクタを育成するための労力が無駄になる場合があった。そのため、プレイヤのゲームに対するモチベーションを低下させたり、或いは、プレイヤのカードの合成を積極的に行おうとする意欲を削ぐ結果となることがあった。また、合成の成否が運に左右されるため、プレイヤの計画通りにカードの育成を行うことができないという問題もあった。
【0006】
本発明は、このような問題を解決することを目的としてなされたものである。すなわち、本発明は、カードの合成の際にカードが無駄に消費されることなく、プレイヤのゲームに対するモチベーションを低下させたり、或いは、プレイヤのカードの合成を積極的に行おうとする意欲を削ぐことを防止し、プレイヤの計画通りにカードの育成を行うことができるカード合成が可能なゲーム用記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、プレイヤが操作するクライアント装置と通信可能であり、プレイヤがゲーム内で利用することが可能な第一のオブジェクトと第二のオブジェクトを合成して、第一のオブジェクトの能力を向上させるオブジェクト合成を、サーバ装置に実行させるプログラムを記憶した記録媒体であって、第一のオブジェクトはゲームの進行を有利に進めることのできる特殊能力を発揮することができるものであり、サーバ装置を、第一のオブジェクト及び第二のオブジェクトについての合成対象としての設定に関する設定情報を、クライアント装置から受信する設定情報受信手段と、設定情報受信手段により受信した設定情報にしたがって、第一のオブジェクトを合成対象として設定する第一オブジェクト設定手段と、設定情報受信手段により受信した設定情報にしたがって、第二のオブジェクトを合成対象として設定する第二オブジェクト設定手段と、第一オブジェクト設定手段により設定された第一のオブジェクトと、第二オブジェクト設定手段により設定された第二のオブジェクトを合成する合成手段と、合成手段による合成結果に関する合成結果情報を、クライアント装置に送信する合成結果情報送信手段として機能させ、合成手段が、第一のオブジェクトが有する特殊能力を向上させる特殊能力向上手段と、第二のオブジェクトをゲーム内で利用することができない利用不可状態とする利用不可設定手段とからなり、第一のオブジェクト及び第二のオブジェクトが所定の条件を満たす場合にのみ、合成手段による合成が可能であることを特徴とするゲームプログラムを記憶した記録媒体に関する。利用不可設定手段は、特殊能力向上手段が実行された場合にのみ実行されることが好ましい。
【0008】
プレイヤがゲーム内で利用可能なオブジェクトとしては、カード形式のキャラクタやアイテムがあげられる。本発明では、これらキャラクタカードやアイテムカードの合成について、合成の成功確率を100%としつつ、所定の条件を満たした場合にのみにキャラクタカード等の合成を可能とすることで、カードの合成が無制限に行われることを抑制しつつ、キャラクタカード等が無駄に消費されることを防止したものである。そのため、プレイヤに対して、積極的なカードの合成を促すことにつながり、また、プレイヤの計画通りにキャラクタの育成を行うことが可能となる。
【0009】
本発明では、オブジェクトには、オブジェクトをゲーム内で利用した際における強さの度合いを表すオブジェクトレベルが設定されており、オブジェクトレベルは、オブジェクトをゲーム内で利用することにより向上するものであり、前記所定の条件が、第一のオブジェクト及び第二のオブジェクトのオブジェクトレベルが所定レベル以上であることが好ましい。
【0010】
本発明で用いられるキャラクタカード等は、ゲーム内で敵方との戦闘に使用することで、その戦闘結果に応じて経験値を取得することができ、所定の経験値を獲得すると、キャラクタカード等のキャラクタレベルが向上する。キャラクタカードのキャラクタレベルが向上することで、対応するキャラクタの攻撃力や防御力といったステータスが向上するため、より有利にゲームを進行することが可能となる。カード合成による能力向上の対象となるキャラクタカード(第一のオブジェクトに相当する)と、カード合成に用いることで消費されるキャラクタカード(第二のオブジェクトに相当する)が所定レベル以上であることをカード合成の条件とすることで、キャラクタカードを十分に育成した場合にだけカードの合成を認めることとして、カードの合成が無制限に行われることを抑制しつつ、プレイヤが積極的なキャラクタの育成を行うことの動機付けとすることができる。
【0011】
前記特殊能力には、特殊能力の効力の度合いを表す特殊能力レベルが設定されており、前記所定の条件は、第一のオブジェクト及び第二のオブジェクトの特殊能力及び特殊能力レベルが同一であることであり、特殊能力向上手段による特殊能力の向上は、特殊能力レベルの向上であることが好ましい。
【0012】
本発明で用いられるキャラクタカード等は、ゲーム内で敵方との戦闘に使用した際に、特殊スキルを発動することができる。この特殊スキルにはキャラクタレベルとは別に、スキルレベルが設定されており、スキルレベルが高い方が、戦闘を有利に進めるための、より強力な効果が発揮される。本発明では、カード合成による能力向上の対象となるキャラクタカードと、カード合成に用いることで消費されるキャラクタカードのいずれもが同一の特殊スキルと特殊スキルレベルであることをカード合成の条件とすることで、カードの合成が無制限に行われることを抑制しつつ、キャラクタカード等が無駄に消費されることを防止することができる。
【0013】
本発明では、サーバ装置を、さらに、合成手段による合成が実行されると、第一のオブジェクトのオブジェクトレベルを低下させるオブジェクトレベル低下手段として機能させることが好ましい。
【0014】
カード合成によりキャラクタカードの特殊能力が向上した場合は、キャラクタカードのキャラクタレベルを低下させて、例えば、初期レベルであるレベル「0」とすることで、再度、キャラクタの育成をしなければカード合成ができなくなる。そのため、キャラクタの特殊能力をさらに向上させるためには、再度、キャラクタカードを育成してキャラクタレベルを向上させる必要がある。したがって、カードの合成が無制限に行われることを抑制しつつ、プレイヤによる継続的なキャラクタカードの育成を促すことができる。
【0015】
本発明は、プレイヤが操作するクライアント装置と、クライアント装置と通信が可能であり、プレイヤがゲーム内で利用することが可能な第一のオブジェクトと第二のオブジェクトを合成して、第一のオブジェクトの能力を向上させるオブジェクト合成を実行するサーバ装置とを備えたゲームシステムであって、第一のオブジェクトはゲームの進行を有利に進めることのできる特殊能力を発揮することができるものであり、クライアント装置が、プレイヤからの操作指示に応じて、第一のオブジェクト及び第二のオブジェクトについての合成対象としての設定に関する設定情報をサーバ装置へ送信する設定情報送信手段と、第一のオブジェクトと第二のオブジェクトとの合成結果に関する合成結果情報をサーバ装置から受信する合成結果情報受信手段とを備え、サーバ装置が、設定情報をクライアント装置から受信する設定情報受信手段と、設定情報受信手段により受信した設定情報にしたがって、第一のオブジェクトを合成対象として設定する第一オブジェクト設定手段と、設定情報受信手段により受信した設定情報にしたがって、第二のオブジェクトを合成対象として設定する第二オブジェクト設定手段と、第一オブジェクト設定手段により設定された第一のオブジェクトと、第二オブジェクト設定手段により設定された第二のオブジェクトを合成する合成手段と、合成手段による合成結果に関する合成結果情報を、クライアント装置に送信する合成結果情報送信手段とを備え、合成手段が、第一のオブジェクトが有する特殊能力を向上させる特殊能力向上手段と、第二のオブジェクトをゲーム内で利用することができない利用不可状態とする利用不可設定手段とからなり、第一のオブジェクト及び第二のオブジェクトが所定の条件を満たす場合にのみ、合成手段による合成が可能であることを特徴とするゲームシステムに関する。
【0016】
本発明は、プレイヤがゲーム内で利用することが可能な第一のオブジェクトと第二のオブジェクトを合成して、第一のオブジェクトの能力を向上させるオブジェクト合成をゲーム装置に実行させるゲームプログラムを記録した記録媒体であって、第一のオブジェクトはゲームの進行を有利に進めることのできる特殊能力を発揮することができるものであり、ゲーム装置を、第一のオブジェクトを合成対象として設定する第一オブジェクト設定手段と、第二のオブジェクトを合成対象として設定する第二オブジェクト設定手段と、第一オブジェクト設定手段により設定された第一のオブジェクトと、第二オブジェクト設定手段により設定された第二のオブジェクトを合成する合成手段として機能させるものであり、合成手段が、第一のオブジェクトが有する特殊能力を向上させる特殊能力向上手段と、第二のオブジェクトをゲーム内で利用することができない利用不可状態とする利用不可設定手段とからなり、第一のオブジェクト及び第二のオブジェクトが所定の条件を満たす場合にのみ、合成手段による合成が可能であることを特徴とするゲームプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0017】
本発明は、プレイヤがゲーム内で利用することが可能な第一のオブジェクトと第二のオブジェクトを合成して、第一のオブジェクトの能力を向上させるオブジェクト合成を実行するゲーム装置であって、第一のオブジェクトはゲームの進行を有利に進めることのできる特殊能力を発揮することができるものであり、第一のオブジェクトを合成対象として設定する第一オブジェクト設定手段と、第二のオブジェクトを合成対象として設定する第二オブジェクト設定手段と、第一オブジェクト設定手段により設定された第一のオブジェクトと、第二オブジェクト設定手段により設定された第二のオブジェクトを合成する合成手段とを備え、合成手段が、第一のオブジェクトが有する特殊能力を向上させる特殊能力向上手段と、第二のオブジェクトをゲーム内で利用することができない利用不可状態とする利用不可設定手段とからなり、第一のオブジェクト及び第二のオブジェクトが所定の条件を満たす場合にのみ、合成手段による合成が可能であることを特徴とするゲーム装置に関する。
【0018】
本発明は、プレイヤがゲーム内で利用することが可能な第一のオブジェクトと第二のオブジェクトを合成して、第一のオブジェクトの能力を向上させるオブジェクト合成を実行するゲーム装置において実行されるオブジェクト合成方法であって、第一のオブジェクトはゲームの進行を有利に進めることのできる特殊能力を発揮することができるものであり、ゲーム装置において、第一のオブジェクトを合成対象として設定するステップと、第二のオブジェクトを合成対象として設定するステップと、設定された第一のオブジェクトと、設定された第二のオブジェクトを合成するステップとを実行し、前記オブジェクトを合成するステップは、第一のオブジェクトが有する特殊能力を向上させるステップと、第二のオブジェクトをゲーム内で利用することができない利用不可状態とするステップとからなり、第一のオブジェクト及び第二のオブジェクトが所定の条件を満たす場合にのみ、オブジェクトの合成が可能であることを特徴とするオブジェクト合成方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施の形態にかかるゲームシステムの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施の形態にかかるゲーム装置の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施の形態にかかるサーバ装置の構成を示すブロック図である。
図4】本発明の実施の形態にかかるキャラクタカードテーブルの一例を表す図である。
図5】本発明の実施の形態にかかるサーバ装置におけるカード合成処理のフローチャートの一例を示す図である。
図6】本発明の実施の形態にかかるクライアント装置に表示される合成画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかるゲームシステムの構成を示すブロック図である。図示するように、ゲームシステムは、複数のプレイヤ(プレイヤA、B・・・Z)によって操作される複数のクライアント装置1(クライアント装置1a、1b・・・1z)と、サーバ装置3と、通信ネットワーク2とから構成される。クライアント装置1は、通信ネットワーク2を介してサーバ装置3と接続されている。なお、クライアント装置1はサーバ装置3と常時接続されていなくてもよく、必要に応じて、接続が可能であればよい。
【0021】
クライアント装置1a〜1zはサーバ装置3に接続し、プレイヤは、クライアント装置1毎に割り当てられたプレイヤキャラクタを操作することで、同じゲームをプレイすることが可能である。プレイヤは各クライアント装置1を操作することで、キャラクタカードやアイテムカードを利用してゲームを進行させる。
【0022】
図2は、本発明の実施の形態にかかるクライアント装置の構成を示すブロック図である。クライアント装置1は、制御部11、RAM(Random Access Memory)12、ハードディスク・ドライブ(HDD)13、サウンド処理部14、グラフィック処理部15、DVD/CD−ROMドライブ16、通信インターフェイス17、及びインターフェイス部18からなり、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0023】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)から構成される。制御部11は、HDD13や記録媒体25に格納されたプログラムを実行し、クライアント装置1の制御を行なう。また、制御部11は時間を計時する内部タイマを備えている。RAM12は、制御部11のワークエリアである。HDD13は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。
【0024】
DVD/CD−ROMドライブ16は、DVD−ROMやCD−ROMなどのゲームプログラムが格納された記録媒体25を装着することが可能である。記録媒体25には、ゲームを行なうためのプログラム及びデータが記憶されている。DVD/CD−ROMドライブ16により、ゲームの進行に必要なプログラム及びデータが記録媒体25から読み出され、RAM12にロードされる。
【0025】
制御部11は、ゲームの進行に必要なプログラム及びデータをRAM12から読み出して処理を行なう。制御部11は、RAM12にロードされたプログラム及びデータを処理することで、サウンド出力の指示をサウンド処理部14に出力し、描画命令をグラフィック処理部15に出力する。
【0026】
サウンド処理部14は、スピーカーであるサウンド出力装置22に接続されている。制御部11がサウンド出力の指示をサウンド処理部14に出力すると、サウンド処理部14はサウンド出力装置22にサウンド信号を出力する。
【0027】
グラフィック処理部15は表示装置23に接続されている。表示装置23は表示画面24を有している。制御部11が描画命令をグラフィック処理部15に出力すると、グラフィック処理部15は、フレームメモリ(フレームバッファ)19に画像を展開し、表示画面24上に画像を表示するためのビデオ信号を出力する。グラフィック処理部15は、フレーム単位で1枚の画像の描画を実行する。画像の1フレーム時間は、例えば30分の1秒である。
【0028】
インターフェイス部18には入力部21(例えば、マウスやキーボード等)が接続されている。また、インターフェイス部18にはメモリーカードスロット20が接続されていてもよい。プレイヤによる入力部21からの入力情報はRAM12に格納され、制御部11は入力情報をもとに各種の演算処理を実行する。また、インターフェイス部18は、制御部11からの指示にしたがって、RAM12に記憶されているゲームの進行状況に関するデータをメモリーカード27に記憶させる処理や、メモリーカード27に記憶されているデータを読み出してRAM12に転送する処理を行う。
【0029】
通信インターフェイス17は無線又は有線により通信ネットワーク2に接続が可能であり、ウェブブラウザを介して、サーバ装置3との間で情報の送受信を行う。
【0030】
図3は、本発明の実施の形態にかかるサーバ装置の構成を示すブロック図である。サーバ装置3は、制御部31、RAM32、HDD33及び通信インターフェイス34を備え、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0031】
制御部31は、CPUやROMから構成され、HDD33に格納されたプログラムを実行し、サーバ装置3の制御を行なう。また、制御部31は時間を計時する内部タイマを備えている。RAM32は、制御部31のワークエリアである。HDD33は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部31は、ゲームの進行に必要なプログラム及びデータをRAM32から読み出し、クライアント装置1から受信した操作指示情報をもとに、ゲームの進行処理を行う。
【0032】
次に、本発明の概要について、説明をする。本発明の実施の形態では、主に、キャラクタカードとキャラクタカードを合成する場合について、説明する。キャラクタカードはゲームを進行する際に使用されるもので、例えば、敵方との仮想的な戦闘に用いることでできる。プレイヤは、例えば、いわゆる「ガチャ機能」により、ゲーム内で通用する仮想通貨やポイント、又は、現実の通貨をもとに交換したポイント等を利用して、キャラクタカードを取得することができる。キャラクタカードは複数の種類が予め用意されており、キャラクタの名称やキャラクタ画像だけでなく、所有しているスキルの種類やスキルレベル等がそれぞれ異なる。プレイヤは、ガチャ機能により、ランダムにこれらのカードの中から、自らがゲーム内で利用することができるキャラクタカードを取得することができる。
【0033】
キャラクタカードは、敵方との戦闘の結果に応じて、経験値を獲得することができる。例えば、敵との戦闘に勝利した場合は、敗北した場合よりも、より多くの経験値を獲得することができる。また、レベルの高い敵と戦闘を行った場合は、レベルの低い敵と戦闘を行った場合にくらべ、より多くの経験値を獲得することができる。獲得した経験値が所定の値を超えると、キャラクタレベルは向上する。キャラクタレベルは段階的に向上するものであるが、上限が設けられている。例えば、初期レベル0から上限レベル40までレベルを向上させることができる。キャラクタレベルが向上すると、戦闘の結果に影響する、攻撃力や防御力といったステータスも向上するため、より有利に戦闘を進めることができるようになる。
【0034】
各キャラクタカードは、戦闘時に強力な効果を発揮するスキルを少なくとも1つ有している。キャラクタ毎に初期スキルとして所有するスキルが予め定められている。また、スキルの効果も多様であり、スキルの種類に応じて、敵を攻撃してダメージを与えるものもあれば、敵の攻撃による味方のダメージを抑えたり、回復したりするものがある。なお、カード合成により、キャラクタカードに対して初期スキル以外にも追加スキルを付与することも可能である。
【0035】
また、キャラクタカードが所有しているスキルごとに、スキルレベルが設定されている。スキルレベルが高いほど、戦闘において強力な効果が発揮される。本発明では、プレイヤが所有しているキャラクタカード2枚を合成することで、失敗することなく、2枚のうちの1枚のキャラクタカードのスキルレベルを向上させることができる。
【0036】
キャラクタカードの合成は無制限に認められるわけではなく、所定の条件を満たした場合にのみ、合成が認められる。キャラクタカードの合成を認める条件としては、適宜、定めることができるが、例えば、カードの合成に使用する2枚のキャラクタカードがいずれも所定のレベル以上であることを条件とすることができる。さらには、2枚のキャラクタカードがいずれも上限レベル(例えば、レベル40)であることを条件とすることができる。
【0037】
また、キャラクタカードの合成を認める条件として、さらに追加の条件を課すこともできる。より具体的には、2枚のキャラクタカードのキャラクタレベルがいずれも上限レベルであること、及び、2枚のキャラクタカードが有するスキルが同じで、且つ、スキルレベルが同じであることを条件とすることができる。例えば、キャラクタカードAのキャラクタレベルが上限レベルであるレベル40で、スキル「ソニックブーム」のレベル1を有しているような場合に、キャラクタカードBのキャラクタレベルがレベル40で、スキル「ソニックブーム」のレベル1を有していれば、キャラクタカードAとキャラクタカードBの合成が可能となる。
【0038】
キャラクタカードの合成をする場合、プレイヤが所有しているキャラクタカードの中から、第一スロットと第二スロットのそれぞれに設定するキャラクタカードを選択することが必要である。第一スロットに設定したキャラクタカードはスキルレベルを向上させることができるが、第二スロットに設定したキャラクタカードは使用ができない状態となる。つまり、第二スロットに設定されるキャラクタカードは、合成を行うことで消費され、プレイヤの所有するカードではなくなる。また、キャラクタカードの合成を無制限に認めないため、第一スロットに設定されたキャラクタカードについて、上限レベルとなっているキャラクタレベルは、初期レベルであるレベル0に戻される。
【0039】
例えば、第一スロットに、キャラクタレベルが上限レベルであるレベル40で、スキル「ソニックブーム」のレベル1を有するキャラクタAが設定され、第二スロットに、キャラクタレベルがレベル40で、スキル「ソニックブーム」のレベル1を有するキャラクタカードBが設定されて合成を行った場合、キャラクタカードAのキャラクタレベルはレベル0となり、ソニックブームのスキルレベルはレベル2となる。一方、キャラクタカードBは消滅するため、プレイヤはゲーム内でキャラクタカードBを使用することができなくなる。なお、プレイヤがガチャ機能を利用して、新たに、キャラクタカードBと同じ種類のカードを取得した場合は、再度、ゲーム進行時にこれを使用することができるようになる。
【0040】
第一スロットに設定されたキャラクタカードは、カード合成により、スキルレベルが1つ向上するものの、キャラクタレベルは初期レベルまで下がる。キャラクタレベルが下がることで、キャラクタの攻撃力や防御力などのステータスは低下するが、スキルレベルが向上するため、カード合成を行う前と比べて、戦闘が大きく不利になるといったことにはならない。カード合成によりキャラクタレベルが初期レベルまで下がったキャラクタカードを戦闘に使用することで、このキャラクタカードのキャラクタレベルを向上させることができる。そして、キャラクタレベルが上限レベルに到達すると、再度、カード合成が可能となる。
【0041】
次に、キャラクタカードテーブルについて説明する。図4は、本発明の実施の形態にかかるキャラクタカードテーブルの一例を表す図である。キャラクタカードテーブル40はRAM32に設定されるもので、プレイヤの所有するキャラクタカードを管理するものである。キャラクタカードテーブル40はプレイヤ毎にそれぞれ設けられるもので、プレイヤの所有するキャラクタカード毎に、カード番号41、キャラクタ名42、キャラクタレベル43、経験値44、攻撃力45、防御力46、体力値47及び所有スキル48が記憶されている。
【0042】
カード番号41は、キャラクタカードのキャラクタ毎に予め定められた固有の番号である。キャラクタ名42はキャラクタ毎に定められた名称である。キャラクタレベル43は、キャラクタの攻撃力45や防御力46といったステータスを特定するものである。キャラクタレベル43が高くなるほど、キャラクタの攻撃力45や防御力46も向上することになり、敵キャラクタとの戦闘をより有利に進めることが可能となる。
【0043】
敵方と戦闘を行うと、その戦闘の結果に応じて、キャラクタ毎に経験値44が付与され、所定の経験値が貯まることで、キャラクタレベル43は向上する。通常、キャラクタレベル43が高くなるほど、キャラクタレベル43を一つ上のレベルに上げるために必要な経験値も増加する。また、キャラクタレベル43が上がると、それに伴って、キャラクタの攻撃力45や防御力46といったステータスも同時に向上する。
【0044】
体力値47は、キャラクタの体力を表すもので、最大値は100であり、敵方から攻撃を受けることで、その値が小さくなる。体力値47が「0」となると、戦闘不能状態となり、体力値47が回復しないかぎりは、戦闘に参加することができなくなる。
【0045】
キャラクタカードテーブル40の所有スキル48には、キャラクタが所有しているスキルの種類と、そのレベルが記憶されている。キャラクタカードの合成により、第一スロットに設定されたキャラクタカードの所有スキル48が更新され、スキルレベルが向上する。
【0046】
次に、本発明のカード合成処理について説明する。図5は、本発明の実施の形態にかかるサーバ装置3におけるカード合成処理のフローチャートの一例を示す図である。また、図6は、本発明の実施の形態にかかるクライアント装置の表示画面24に表示される合成画面の一例である。
【0047】
プレイヤのクライアント装置1にて入力部21への操作により合成画面へ切り替え指示を行うことができる。プレイヤによる切り替え指示がクライアント装置1からサーバ装置3へ送信されると、図6(a)に示すような合成画面がクライアント装置1の表示画面24に表示される(ステップS1)。
【0048】
例えば、合成画面の左上側に第一スロット51が表示され、右上側に第二スロット52が表示される。この時点では、第一スロット51及び第二スロット52のいずれにもキャラクタカード53は設定されていない。第一スロット51は、カード合成によりスキルレベルを向上させたいキャラクタカード53を設定するものである。カード合成が成功すれば、第一スロット51に設定されたキャラクタカード53のスキルレベルは向上する。一方、第二スロット52に設定されたキャラクタカード53は、カード合成が成功したか失敗したかにかかわらず消滅するもので、カード合成を実行するために消費されるものである。
【0049】
図6(a)で示すように、合成画面の第一スロット51と第二スロット52の下側には、プレイヤが所有しているキャラクタのうち、第一スロット51に設定が可能な、カード合成の対象となる複数のキャラクタカード53が表示されている。プレイヤはこれらのキャラクタカード53のいずれかを選択することで、第一スロット51にキャラクタカード53を設定することができる。
【0050】
ここで、第一スロット51に設定が可能な、カード合成の対象となるキャラクタカード53は、カード合成の条件に応じて適宜、決定される。例えば、カード合成を行うための条件が、2枚のキャラクタカードのキャラクタレベルがいずれも上限レベルであること、及び、2枚のキャラクタカードが有するスキルが同じで、且つ、スキルレベルが同じであることを条件とする場合、第一スロット51に設定が可能なキャラクタカード53としては、キャラクタレベルが上限レベルに到達しているキャラクタカードのみが、キャラクタカードテーブル40から抽出され、合成画面に表示される。
【0051】
次に、プレイヤの入力部21への操作によりキャラクタカード53の第一スロット51への設定指示がなされると、設定指示がクライアント装置1からサーバ装置3へ送信され、選択されたキャラクタカード53が第一スロット51に設定される(ステップS2)。ステップS2により第一スロット51にキャラクタカード53が設定されると、表示画面24に表示された合成画面は、図6(b)に示すように切り替えられる。この時点では、第一スロット51にキャラクタカード53aが設定されるが、第二スロット52には設定されていない。
【0052】
ステップS2により、第一スロット51へキャラクタカード53が設定されると、合成画面の第一スロット51と第二スロット52の下側には、プレイヤが所有しているキャラクタカードのうち、第二スロット52に設定が可能なキャラクタカード53のみが表示される。プレイヤはこれらの複数のキャラクタカード53のいずれかを選択することで、第二スロット52にキャラクタカード53を設定することができる。
【0053】
ここで、第二スロット52に設定が可能なキャラクタカード53は、第一スロット51に設定されたキャラクタカード53a及びカード合成の条件に応じて適宜、決定される。例えば、カード合成を行うための条件が、2枚のキャラクタカードのキャラクタレベルがいずれも上限レベルであること、及び、2枚のキャラクタカードが有するスキルが同じで、且つ、スキルレベルが同じであることを条件とする場合、第二スロット52に設定が可能なキャラクタカード53としては、キャラクタレベルが上限レベルに到達しており、且つ、第一スロットに設定されたキャラクタカードと同一のスキルを有し、さらには、そのスキルのスキルレベルが同一であるキャラクタカードのみが、キャラクタカードテーブル40から抽出され、合成画面に表示される。
【0054】
次に、プレイヤの入力部21への操作によりキャラクタカード53の第二スロット52への設定指示がなされると、設定指示がクライアント装置1からサーバ装置3へ送信され、選択されたキャラクタカード53が第二スロット52に設定される(ステップS3)。
【0055】
ステップS2及びS3により、第一スロット51及び第二スロット52にキャラクタカード53が設定されると、合成結果を確認するための確認画面が表示される(ステップS4)。6(c)に示すように、第一スロット51及び第二スロット52の下側に合成結果表示領域54が設けられ、合成を行う前に合成結果が表示される。プレイヤは合成結果表示領域54に表示された合成結果を確認して、合成をするか否かの最終判断をすることができる。合成結果表示領域54には、合成が完了した際における、第一スロット51に設定されたキャラクタカード53aが有するスキル名と、そのスキルレベル、スキルの効果が表示される。
【0056】
また、図6(c)に示すように、合成結果表示領域54の下側には、合成ボタン55が表示されており、プレイヤの入力部21への操作指示にて合成ボタン55を選択することで、合成が実行される(ステップS5)。合成は失敗することなく実行される。
【0057】
ステップS5にて合成が実行されると、キャラクタカードテーブル40が更新される(ステップS6)。具体的には、第一スロット51に設定されたキャラクタカード53のスキルレベルが1つ上がり、さらに、キャラクタレベルがレベル40から初期レベルであるレベル0に戻る。また、第二スロットに設定されたキャラクタカード53の登録がキャラクタカードテーブル40から削除される。ステップS6にて、キャラクタカードテーブル40が更新されることで、カード合成処理は終了する。
【0058】
本発明の実施の形態では、主に、キャラクタカードとキャラクタカードを合成する場合について述べたが、キャラクタカードとアイテムカードを合成する場合や、アイテムカードとアイテムカードを合成する場合についても、本発明を適用することができる。また、一度の合成に必要なキャラクタカード又はアイテムカードの枚数は2枚以上であれば、特に限定されず、例えば、3枚のキャラクタカードを用いて合成するような場合に、本発明を適用することも可能である。
【0059】
本発明の実施の形態では、主に、ブラウザゲームのサーバ装置においてカード合成処理を行う場合について述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、据え置き型のゲーム装置や携帯型のゲーム装置単体において、カード合成処理を実行する場合についても、本発明を適用することができる。
【0060】
1 クライアント装置
11 制御部
12 RAM
13 HDD
14 サウンド処理
15 グラフィック処理部
16 DVD/CD−ROMドライブ
17 通信インターフェイス
18 インターフェイス部
19 フレームメモリ
20 メモリーカードスロット
21 入力部
22 スピーカー
23 表示装置
24 表示画面
25 記録媒体
26 アンテナ
27 メモリーカード
2 通信ネットワーク
3 サーバ装置
31 制御部
32 RAM
33 HDD
34 通信インターフェイス
40 キャラクタカードテーブル
51 第一スロット
52 第二スロット
53 キャラクタカード
54 合成結果表示領域
55 合成ボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6