(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、物品探索の対象エリアに対応する補正係数を、前記物品探索の対象エリアの情報と、前記対象エリアに対応する補正係数とを対応付けたエリア対応情報から決定するとともに、前記距離を算出する際、前記限界電波強度に対して決定された前記補正係数を掛けて補正し、補正された前記電波強度に対応する距離を算出することを特徴とする請求項1、2、4のいずれか1つに記載のタグリーダ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、あらかじめ決められた電界強度に応じたRFIDタグとタグリーダの間の距離の関係を示すテーブルに基づいて、RFIDタグからタグリーダまでの距離を測定する場合、以下のような問題がある。
【0006】
まず、RFIDタグの種別による問題がある。RFIDタグの製造メーカごとにRFIDタグの特性が異なる場合や、同じ製造メーカによってもRFIDタグの特性が異なる場合があり、その場合、あらかじめ決められた電界強度に応じたRFIDタグとタグリーダの間の距離の関係を単純にすべてのRFIDタグに適用すると、RFIDタグによっては、RFIDタグまでの正確な距離を測定することができない。
【0007】
また、RFIDタグの劣化による問題がある。RFIDタグの劣化が起こると、RFIDタグによる電波の受信感度が悪くなり、あらかじめ決められた電界強度に応じたRFIDタグとタグリーダの間の距離の関係によっては、RFIDタグまでの正確な距離を測定することができない。
【0008】
また、RFIDタグの探索の対象エリアによる問題がある。タグリーダを用いる環境やRFIDタグが置かれている環境によっては、その環境特有の影響によって、RFIDタグまでの正確な距離が測定できない場合もある。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑み、タグリーダからRFIDタグまでの距離を正確に測定することができるタグリーダなどを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明は、タグが付された物品を探索するタグリーダであって、電波を出力することによって前記タグを検出し、タグ検出の限界となる前記電波の出力強度を限界電波強度として検出した前記タグが付された前記物品までの距離を算出する制御部と、算出された前記距離を表示する表示部とを備え、前記制御部は、前記タグが検出された場合、検出された前記タグの種別に応じて、前記タグの種別に該当する前記限界電波強度とそのときの検出距離とを対応付けしたタグ種別情報を参照して、前記限界電波強度に対応する距離を算出するか、又は前記限界電波強度と距離を対応付けした汎用的な強度・距離対応情報を参照して、前記限界電波強度に対応する距離を算出し、算出された前記距離を前記表示部に表示する。
【0011】
また、本発明は、タグが付された物品を探索するタグリーダであって、電波を出力することによって前記タグを検出し、タグ検出の限界となる前記電波の出力強度を限界電波強度として検出した前記タグが付された前記物品までの距離を算出する制御部と、算出された前記距離を表示する表示部とを備え、前記制御部は、前記タグが検出された場合、前記タグの過去に検出された際の前記電波強度を蓄積する情報に基づいて、検出された前記タグの前記電波強度が変化したか否かを判断し、変化したと判断した場合、前記電波強度がどの程度変化したかを示す変化率を算出するとともに、前記限界電波強度と距離を対応付けした汎用的な強度・距離対応情報を参照して、前記限界電波強度に対応する距離を算出し、算出された前記距離と前記変化率を用いて算出された前記距離を補正し、補正された距離を前記表示部に表示し、変化したと判断しない場合、前記強度・距離対応情報を参照して、前記限界電波強度に対応する距離を算出し、算出された前記距離を前記表示部に表示する。
【0012】
また、本発明は、タグが付された物品を探索するタグリーダであって、電波を出力することによって前記タグを検出し、タグ検出の限界となる前記電波の出力強度を限界電波強度として検出した前記タグが付された前記物品までの距離を算出する制御部と、算出された前記距離を表示する表示部とを備え、前記制御部は、前記タグが検出された場合、物品探索の対象エリアに対応する補正係数を、前記物品探索の対象エリアの情報と、前記対象エリアに対応する補正係数とを対応付けたエリア対応情報から決定し、決定された前記補正係数を前記限界電波強度に掛けて補正し、前記限界電波強度と距離を対応付けした汎用的な強度・距離対応情報を参照して、補正された前記電波強度に対応する距離を算出し、算出された前記距離を前記表示部に表示する。
【0013】
また、本発明のタグリーダにおいて、前記制御部は、前記タグの過去に検出された際の前記電波強度を蓄積する情報に基づいて、検出された前記タグの前記電波強度が変化したか否かを判断し、変化したと判断した場合、前記電波強度がどの程度変化したかを示す変化率を算出し、前記算出された距離と前記変化率を用いて前記算出された距離を補正し、補正された前記距離を前記表示部に表示し、変化したと判断しない場合、前記算出された距離を前記表示部に表示することが好ましい。
【0014】
また、本発明のタグリーダにおいて、前記制御部は、物品探索の対象エリアに対応する補正係数を、前記物品探索の対象エリアの情報と、前記対象エリアに対応する補正係数とを対応付けたエリア対応情報から決定するとともに、前記距離を算出する際、前記限界電波強度に対して決定された前記補正係数を掛けて補正し、補正された前記電波強度に対応する距離を算出することが好ましい。
【0015】
また、本発明のタグリーダにおいて、前記対象エリアは、倉庫エリア又は事務所エリアのいずれかであることが好ましい。
【0016】
また、本発明のタグリーダにおいて、前記補正係数は、前記対象エリアに示された物の材質によって決定されることが好ましい。
【0017】
また、本発明は、タグが付された物品を探索するタグリーダの物品探索方法であって、電波を出力することによって、タグ検出の限界となる前記電波の出力強度である限界電波強度で前記タグを検出するステップと、前記タグが検出された場合、検出された前記タグの種別に応じて、前記タグの種別に該当する前記限界電波強度とそのときの検出距離とを対応付けしたタグ種別情報を参照して、前記限界電波強度に対応する距離を算出するか、又は前記限界電波強度と距離を対応付けした汎用的な強度・距離対応情報を参照して、前記限界電波強度に対応する距離を算出するステップと、算出された前記距離を
表示部に表示するステップとを有する。
【0018】
また、本発明は、タグが付された物品を探索するタグリーダの物品探索方法であって、電波を出力することによって、タグ検出の限界となる前記電波の出力強度である限界電波強度で前記タグを検出するステップと、前記タグが検出された場合、前記タグの過去に検出された際の前記電波強度を蓄積する情報に基づいて、検出された前記タグの前記電波強度が変化したか否かを判断するステップと、変化したと判断した場合、前記電波強度がどの程度変化したかを示す変化率を算出するとともに、前記限界電波強度と距離を対応付けした汎用的な強度・距離対応情報を参照して、前記限界電波強度に対応する距離を算出し、算出された前記距離と前記変化率を用いて算出された前記距離を補正し、補正された距離を
表示部に表示し、変化したと判断しない場合、前記強度・距離対応情報を参照して、前記限界電波強度に対応する距離を算出し、算出された前記距離を前記表示部に表示するステップとを有する。
【0019】
また、本発明は、タグが付された物品を探索するタグリーダの物品探索方法であって、電波を出力することによって、タグ検出の限界となる前記電波の出力強度である限界電波強度で前記タグを検出するステップと、前記タグが検出された場合、物品探索の対象エリアに対応する補正係数を、前記物品探索の対象エリアの情報と、前記対象エリアに対応する補正係数とを対応付けたエリア対応情報から決定するステップと、決定された前記補正係数を前記限界電波強度に掛けて補正し、前記限界電波強度と距離を対応付けした汎用的な強度・距離対応情報を参照して、補正された前記電波強度に対応する距離を算出し、算出された前記距離を
表示部に表示するステップとを有する。
【0020】
また、本発明は、タグが付された物品を探索するタグリーダの物品探索プログラムであって、電波を出力することによって、タグ検出の限界となる前記電波の出力強度である限界電波強度で前記タグを検出するステップと、前記タグが検出された場合、検出された前記タグの種別に応じて、前記タグの種別に該当する前記限界電波強度とそのときの検出距離とを対応付けしたタグ種別情報を参照して、前記限界電波強度に対応する距離を算出するか、又は前記限界電波強度と距離を対応付けした汎用的な強度・距離対応情報を参照して、前記限界電波強度に対応する距離を算出するステップと、算出された前記距離を
表示部に表示するステップとをコンピュータに実行させるための物品探索プログラムを提供する。
【0021】
また、本発明は、タグが付された物品を探索するタグリーダの物品探索プログラムであって、電波を出力することによって、タグ検出の限界となる前記電波の出力強度である限界電波強度で前記タグを検出するステップと、前記タグが検出された場合、前記タグの過去に検出された際の前記電波強度を蓄積する情報に基づいて、検出された前記タグの前記電波強度が変化したか否かを判断するステップと、変化したと判断した場合、前記電波強度がどの程度変化したかを示す変化率を算出するとともに、前記限界電波強度と距離を対応付けした汎用的な強度・距離対応情報を参照して、前記限界電波強度に対応する距離を算出し、算出された前記距離と前記変化率を用いて算出された前記距離を補正し、補正された距離を
表示部に表示し、変化したと判断しない場合、前記強度・距離対応情報を参照して、前記限界電波強度に対応する距離を算出し、算出された前記距離を前記表示部に表示するステップとをコンピュータに実行させるための物品探索プログラムを提供する。
【0022】
また、本発明は、タグが付された物品を探索するタグリーダの物品探索プログラムであって、電波を出力することによって、タグ検出の限界となる前記電波の出力強度である限界電波強度で前記タグを検出するステップと、前記タグが検出された場合、物品探索の対象エリアに対応する補正係数を、前記物品探索の対象エリアの情報と、前記対象エリアに対応する補正係数とを対応付けたエリア対応情報から決定するステップと、決定された前記補正係数を前記限界電波強度に掛けて補正し、前記限界電波強度と距離を対応付けした汎用的な強度・距離対応情報を参照して、補正された前記電波強度に対応する距離を算出し、算出された前記距離を
表示部に表示するステップとをコンピュータに実行させるための物品探索プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、タグリーダからRFIDタグまでの距離を正確に測定することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
<第1の実施の形態>
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。ここでは、無線タグの種別を考慮した物品探索について説明する。
図1は物品などに付される無線タグ10(例えば、RFIDタグ)の機能ブロック構成の一例を示す図である。
図1に示す無線タグ10と本発明のタグリーダとの間で無線通信を行うことによって、RFIDタグが付された物品などの探索対象と、本発明のタグリーダとの間の距離を測定することができる。
【0026】
図1に示すように、無線タグ10は、整流部11、電源部12、変復調部13、制御部14、記憶部15、アンテナ16から構成されている。整流部11は、後述するタグリーダ20のRFID無線部22からの搬送波を整流する。電源部12は、整流部11によって整流された搬送波のエネルギを蓄積して無線タグ10の動作電源を生成する。変復調部13は、アンテナ16により受信された搬送波から無線タグ10の内部回路を動作させるのに必要なクロック信号及びID信号を抽出して制御部14へ出力し、制御部14から入力されたID信号で搬送波を変調しアンテナ16により送信する。制御部14は、電源部12で生成された電源と抽出されたクロック信号により動作し、変復調部13から入力されたID信号と記憶部15に記憶されたID信号とを比較し、一致又は対応している場合に記憶部15に記憶されているID信号を応答信号として変復調部13に出力する。
【0027】
なお、ここでの無線タグ10は、一般的な無線タグであって、タグリーダと無線通信することができる構成を備えるものであり、パッシブ型であってもアクティブ型であってもよい。
【0028】
次に、本発明のタグリーダの機能ブロック構成の一例について
図2を用いて説明する。タグリーダ20は、無線部21、RFID無線部22、制御部23、記憶部24、表示部25、入力部26、アンテナ27から構成されている。無線部21は、上述した無線タグ10(又は無線タグ10が付された物品)を探索するために、所定の電波強度の電波をアンテナ27を介して出力する。RFID無線部22は、出力された電波を受信した無線タグ10からの応答信号をアンテナ27を介して受信する。入力部26は、タグリーダ20のオペレータによって入力される情報を受け付けるものであって、後述する探索すべき物品の情報(探索物品名)を受け付けるものである。具体的な入力の一例としては、タッチパネルでのプルダウンメニューによる入力などである。具体的な入力については後述する。表示部25は、情報を表示するディスプレイなどであって、後述する探索物品(又は無線タグ10)までの距離を表示するものである。
【0029】
記憶部24は、それぞれ後述する、基本テーブル30、物品情報テーブル31、タグ種別テーブル32を記憶する。
【0030】
基本テーブル30は、
図3Aに示すように、タグリーダ20から出力される電波の電波強度と、その電波強度によってタグ検出が可能な距離とを関連付けて構成されたテーブルである。すなわち、この基本テーブル30は、無線タグ10の読み取り時にタグリーダ20から出力される電波の電波強度に対して、無線タグ10からの応答信号を読み取ることができる距離を示している。例えば、タグリーダ20から出力される電波の電波強度が16.0の場合、無線タグ10からの応答信号を読み取ることができる距離は1.8mである。この距離は、無線タグ10とタグリーダ20との間の距離である。なお、基本テーブル30は、一般に用いられる汎用的な無線タグにおける電波強度(タグ検出の限界となる電波の出力強度である限界電波強度)と距離の関係を示すテーブルであって、後述するタグ種別テーブル32にない無線タグに対する距離のテーブルである。この基本テーブル30は、強度・距離対応情報とも言う。
【0031】
物品情報テーブル31は、
図3Bに示すように、物品ごとに割り振られた物品IDと、物品の情報と、タグ情報と、タグの種別ごとに割り振られたタグ種別IDとを関連付けて構成されたテーブルである。ここでの物品とは、
図3Bに示すように、文書01から文書03をいい、これら各文書に無線タグ10が付されている。タグ情報は、各無線タグ10に固有に割り振られた識別情報である。タグ種別IDは、無線タグ10の種別ごとに割り振られた識別情報である。
【0032】
タグ種別テーブル32は、
図3Cに示すように、タグ種別IDと、タグの種別と、タグの種別に該当するタグが検出される電波強度(限界電波強度とも言う)とそのときの検出距離とを関連付けて構成されたテーブルである。このタグ種別テーブル32は、タグ種別情報とも言う。ここでのタグ種別IDは、上述した物品情報テーブル31のタグ種別IDと同じである。タグの種別とは、無線タグ10の種類を示すものである。例えば、タグ種別IDが1の無線タグ10は、A社製文書タグのタイプAという種類の無線タグ10であることを示しており、タグリーダ20から出力される電波の電波強度が18.0の場合には、タグ検出可能な距離は2.0mである。また、タグ種別IDが2の無線タグ10は、A社製文書タグのタイプBという種類の無線タグ10であることを示しており、タグリーダ20から出力される電波の電波強度が20.0の場合には、タグ検出可能な距離は
2.4mである。このように、無線タグ10は、すべてが同じ性能を有しているわけではなく、製造メーカが異なったり、同じ製造メーカであってもタイプが異なったりすると、性能はそれぞれ異なる。
【0033】
ここでのタグ種別テーブル32は、タグの種別ごとに、複数の電波強度と距離の対応関係を示している。しかし、後述する距離の算出の際、検出時の電波強度に対応する電波強度データがタグ種別テーブル32に存在しない場合もある。そのときは、
図3Dに示すような電波強度と距離の関係を示した対応グラフのデータがタグの種別ごとにあらかじめ用意されているため、この対応グラフを用いて検出時の電波強度に対応する距離を算出する。
図3Dに示す対応グラフは、タグの種別がA社製文書タグのタイプAの無線タグに対するグラフである。なお、A社製文書タグのタイプAの対応グラフは線形のグラフであるが、非線形のグラフとなる無線タグがあってもよい。
【0034】
制御部23は、無線部21により出力された電波を受信した探索対象の物品に付された無線タグ10からの応答信号を、アンテナ27を介してRFID無線部22が受信(検出)すると、検出された無線タグ10のタグ情報に対応するタグ種別IDを物品情報テーブル31から取得する。制御部23は、取得されたタグ種別IDに対応するタグの種別がタグ種別テーブル32に存在するか否かを判断する。制御部23は、判断した結果、存在する場合、検出された際の電波強度(限界電波強度)に対応する距離を、タグ種別テーブル32を参照して算出し、算出された距離を表示部25に表示する。これにより、無線タグ10の種別に応じた正確な距離の測定ができる。一方、制御部23は、上記判断した結果、存在しない場合、検出された際の電波強度に対応する距離を、基本テーブル30を参照して算出し、算出された距離を表示部25に表示する。なお、ここでのタグ種別テーブル32には、
図3Bの物品情報テーブル31に示されるタグ種別IDのすべてが示されているため、上記の存在しない場合に該当することはない。
【0035】
上記距離の算出について具体的に説明する。例えば探索物品が文書01であり、検出時の電波強度が18.0であるときに
文書01の無線タグ10が検出された場合について考える。制御部23は、文書01のタグ種別IDを物品情報テーブル31から取得する。この場合、タグ種別IDは1である。制御部23は、このタグ種別IDがタグ種別テーブル32に存在するか判断する。この場合、タグ種別IDが1というものがタグ種別テーブル32に存在する。タグ種別IDが1の無線タグ10は、電波強度が18.0の場合に距離が2.0mという無線タグ10である。このことから、検出された際の電波強度が18.0であるため、それに対応する距離は2.0mとなり、この2.0mという距離が表示部25に表示される。
【0036】
次に、タグリーダ20を実現するためのハードウェア構成の一例について
図4を用いて説明する。
図4に示すように、ハードウェア構成は、例えば、CPU(Central Processing Unit)41、RAM(Random Access Memory)42、HDD(Hard Disk Drive)43、通信インタフェース44、入出力部45、バス46を備えている。CPU41、RAM42、HDD43、通信インタフェース44、入出力部45は、例えば、バス46を介して互いに接続されている。
【0037】
CPU41は、バス46を介して、HDD43などに記憶される各種処理を行うためのプログラムを読み込み、読み込んだプログラムをRAM42に一時的に記憶し、そのプログラムにしたがって各種処理を行うものであり、主として上述した制御部23として機能する。
【0038】
RAM42には、CPU41に実行させるためのOS(Operating System)プログラムやアプリケーションプログラムの一部が一時的に記憶される。また、RAM42には、CPU41による処理に必要な各種データが記憶される。HDD43には、タグリーダ20の各種処理を行うためのアプリケーションプログラムや、タグリーダ20の処理に必要なデータなどが記憶され、上述した記憶部24として機能する。
【0039】
通信インタフェース44は、外部(ここでは、無線タグ10)とデータの送受信を行うものであり、主として上述した無線部21、RFID無線部22として機能する。入出力部45は、データの入力を行うタッチパネルなどの入力装置や、情報の表示を行うディスプレイなどの出力装置などを有し、主として上述した表示部25や入力部26として機能する。バス46は、各装置間の制御信号、データ信号などの授受を媒介する経路である。
【0040】
次に、タグリーダ20による無線タグの種別を考慮した物品探索処理のフローの一例について
図5を用いて説明する。
図5に示すように、タグリーダ20のオペレータによって、後述する探索画面60を通じて、探索物品の無線タグ10のタグ情報が入力されると(ステップS501)、制御部23は、物品情報テーブル31を参照して、探索物品に付された無線タグ10のタグ情報を取得する。制御部23は、所定の電波強度(ある初期値の電波強度)により、探索物品のタグ検出を開始し(ステップS502)、制御部23は、上記取得した無線タグ10のタグ情報に基づいて、探索物品に付された無線タグ10からの応答信号をアンテナ27を介して受信(検出)したか否か、すなわち探索物品に付された無線タグ10を検出したか否かを判断し(ステップS503)、制御部23は、検出されない場合(NO)には電波強度を上げる(ステップS504)。制御部23は、検出された場合(YES)には、検出された無線タグ10のタグ情報に対応するタグ種別IDを物品情報テーブル31から取得する(ステップS505)。制御部23は、取得されたタグ種別IDに対応するタグの種別がタグ種別テーブル32に存在するか否かを判断する(ステップS506)。制御部23は、判断した結果、存在する場合(YES)、検出された際の電波強度に対応する距離を、タグ種別テーブル32を参照して算出し(ステップS507)、算出された距離を表示部25に表示し(ステップS508)、存在しない場合(NO)、検出された際の電波強度に対応する距離を、基本テーブル30を参照して算出し(ステップS509)、算出された距離を表示部25に表示する(ステップS510)。
【0041】
ここで、表示部25に表示される探索画面の一例を
図6に示す。探索画面60には、探索物品名61、対象エリア62、タグ情報63、タグ種別64、距離65、探索アイコン66、戻るアイコン67が表示されている。探索物品名61には、探索物品の情報であって、物品情報テーブル31に示される物品の情報が表示される。ここでは、タグリーダ20のオペレータがプルダウンメニューで探索物品を選択することによって、探索物品名61に探索物品が表示される。この例では、文書01が探索物品名61に表示されている。
【0042】
対象エリア62には、物品を探索する対象エリアの情報が表示される。ここでは、探索物品名61と同様、タグリーダ20のオペレータがプルダウンメニューで物品を探索する対象エリアの情報を選択することによって、対象エリア62に探索の対象エリアが表示される。この例では、棚1(倉庫エリア)が対象エリア62に表示されている。対象エリア62への具体的な入力について説明する。タグリーダ20のオペレータは、物品を探索しようとする際、その物品が置かれている対象エリアをプルダウンメニューで選択する。例えば、対象エリアとしては、倉庫エリアにある棚やキャビネット、事務所エリアにある棚やテーブルなどがあり、プルダウンとして選択する項目としては、棚1(倉庫エリア)、棚2(倉庫エリア)、キャビネット1(倉庫エリア)、棚1(事務所エリア)、棚2(事務所エリア)などがある。オペレータは、これらの項目の中から該当する対象エリアを選択する。選択することにより、対象エリア62に選択された項目が表示される。ここでは、棚1(倉庫エリア)が表示されている。なお、上記では、探索する場所として倉庫エリアと事務所エリアのみが記載されているが、これらに限られるものではない。
【0043】
また、対象エリア62への他の入力の方法も考えられる。オペレータが物品を探索する際のエリア、例えば倉庫エリアや事務所エリアを探索画面60とは別の画面などで選択する。選択すると、探索画面60の対象エリア62では、選択されたエリアに関する選択項目のみがプルダウンで選択できる。すなわち、倉庫エリアが選択された場合には、倉庫エリアにある選択項目(例えば、棚1、棚2、キャビネット1、キャビネット2など)がプルダウンで対象エリア62に対して選択できるようになる。これにより、プルダウンで項目を選択する際、絞られた項目の中から選択できるようになる。
【0044】
なお、この対象エリア62の入力は、後述する物品探索の対象エリアを考慮した物品探索を行う際に行われる。
【0045】
タグ情報63には、探索物品に付された無線タグ10のタグ情報であって、物品情報テーブル31に示されるタグ情報が表示される。ここでは、探索物品がオペレータによって選択されると、物品情報テーブル31を参照して、探索物品に付された無線タグ10を識別するタグ情報が取得され、タグ情報63に表示される。タグ種別64には、該当する無線タグ10の種別を示す情報であって、タグ種別テーブル32に示されるタグの種別が表示される。ここでは、探索物品がオペレータによって選択されると、物品情報テーブル31を参照して、タグ種別IDが取得される。タグ種別IDが取得されると、タグ種別テーブル32を参照して、A社製文書タグ(タイプA)という情報が取得され、タグ種別
64に表示される。
【0046】
距離65には、タグリーダ20から探索物品までの距離が表示される。この例では、探索すべき文書01という物品が探索され、探索の結果、タグリーダ20から文書01までの距離が0.3mと表示されている。探索アイコン66は、探索を開始するためのアイコンであって、少なくとも探索物品名61に探索物品が入力されている状態で選択することができるものである。戻るアイコン67は、探索画面60以外の画面、例えば、不図示のメニュー画面などに戻るためのアイコンである。
【0047】
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、無線タグの種別を考慮した物品探索について説明したが、ここでは、無線タグ10の劣化を考慮した物品探索について説明する。なお、無線タグ10の構成については第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。また、タグリーダ20の一部の構成(無線部21、RFID無線部22、表示部25、入力部26)については、第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0048】
第2の実施の形態では、記憶部24は、上記基本テーブル30と、上記物品情報テーブル31と、操作実績テーブル33とを記憶する。
【0049】
操作実績テーブル33は、
図3Eに示すように、物品に対して行われた操作の内容を示す情報と、操作日時と、物品IDと、操作時に物品のタグ検出をして検出された際の電波強度とを関連付けて構成されたテーブルである。物品に対して行われた操作とは、例えば、無線タグ10が付された物品が持ち出されるという操作や、返却されるという操作を言う。操作日時は、上記操作が行われた日時を示すものである。ここでの電波強度は、それぞれの操作時に、ある一定の距離(無線タグ10とタグリーダ20が隣接する距離であって、例えば1メートル)で、タグリーダ20からある大きさの電波を出力し、徐々に出力を大きくしていったときにタグ検出ができた際の電波強度である。
図3Eに示すように、2015年1月11日の持出時には、電波強度が18.0でタグ検出ができていたが、その後、2015年1月14日の返却時には、電波強度が22.0でないとタグ検出ができなくなっている。このことから、物品IDが1の物品に付された無線タグ10は、劣化していると判断される。なお、
図3Eに示す例では、物品IDごとに操作の実績が蓄積されているが、物品IDごとではなく、時系列順に操作の実績が蓄積されるようにしてもよい。また、上述したように、操作時にタグ検出をするだけでなく、操作時以外にも随時、タグ検出を行うようにしてもよい。
【0050】
制御部23は、無線部21により出力された電波を受信した探索物品に付された無線タグ10からの応答信号を、アンテナ27を介してRFID無線部22が受信(検出)すると、検出された無線タグ10のタグ情報に対応する物品の物品IDを物品情報テーブル31から取得する。制御部23は、取得された物品IDが操作実績テーブル33に存在するか否かを判断する。制御部23は、存在する場合には、操作実績テーブル33の電波強度を参照して、物品IDに対応する無線タグ10に対する電波強度が変化したか否かを判断する。制御部23は、変化したと判断した場合には、電波強度がどの程度変化したかを示す変化率を算出するとともに、検出された際の電波強度に対応する距離を、基本テーブル30を参照して算出する。制御部23は、算出された距離と変化率を用いて算出された距離を補正し、補正された距離を表示部25に表示し、変化したと判断しない場合には、検出された際の電波強度に対応する距離を、基本テーブル30を参照して算出し、算出された距離を表示部25に表示する。これにより、無線タグ10の劣化に対応した正確な距離の測定ができる。
【0051】
上記変化率及び変化率を用いた距離の補正の一例について
図3Eを用いて説明する。
図3Eに示されるように、2015年1月11日の持出時の電波強度は18.0であり、2015年1月14日の返却時の電波強度は22.0であり、2015年1月22日の持出時の電波強度は22.0である。このことから、当初、電波強度が18.0で無線タグ10のタグ検出ができていたにも関わらず、その後、電波強度が22.0でなければ無線タグ10のタグ検出ができなくなってしまっていることがわかる。すなわち、無線タグ10は劣化しており、この無線タグ10は、当初に比べて約22%(22/18−1)劣化している。この約22%を変化率とする。この変化率を用いて、基本テーブル30を参照して算出される距離を補正する。具体的には、算出された距離に変化率を掛け合わせる。例えば、基本テーブル30を参照して算出された距離が2.0mの場合、2.0×(1−0.22)=1.56mが補正された距離(劣化を考慮した物品までの距離)となる。なお、上記変化率は、直近の検出時の電波強度の値、すなわち物品IDが1の無線タグであれば操作日時が2015年1月22日の電波強度22.0を基準として算出しており、最も古い操作日時に検出された電波強度の値から、直近の検出時の電波強度の値へどの程度変化したかを示すものである。
【0052】
なお、第2の実施の形態のタグリーダ20を実現するためのハードウェア構成については、第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0053】
次に、タグリーダ20による無線タグの劣化を考慮した物品探索処理のフローの一例について
図7を用いて説明する。なお、この処理フローの一部、ステップS701からS704の処理は、
図5のステップS501からS504の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0054】
ステップS703において、無線タグ10が検出されたと判断された場合(YES)、制御部23は、検出された無線タグ10が付された物品の物品ID、すなわち無線タグ10のタグ情報に対応する物品の物品IDを物品情報テーブル31から取得し(ステップS705)、取得された物品IDが操作実績テーブル33に存在するか否かを判断する(ステップS706)。
【0055】
制御部23は、存在する場合(YES)には、操作実績テーブル33の電波強度を参照して、物品IDに対応する無線タグ10の電波強度が変化したか否かを判断し(ステップS707)、変化したと判断した場合(YES)には、電波強度がどの程度変化したかを示す変化率を算出する(ステップS708)。制御部23は、検出された際の電波強度に対応する距離を、基本テーブル30を参照して算出し(ステップS709)、算出された距離に対して変化率を掛けて距離を算出し、表示部25に表示する(ステップS710)。
【0056】
一方、ステップS707において、変化したと判断しない場合(NO)には、制御部23は、検出された際の電波強度に対応する距離を、基本テーブル30を参照して算出し(ステップS711)、算出された距離を表示部25に表示する(ステップS712)。なお、ステップS706において、制御部23は、存在しないと判断した場合(NO)には、操作実績がないため、検出された際の電波強度に対応する距離を、基本テーブル30を参照して算出し(ステップS711)、算出された距離を表示部25に表示する(ステップS712)。
【0057】
また、第2の実施の形態における探索画面は、タグ種別64の表示がなく、対象エリア62の入力がないのみで、他の表示内容については第1の実施の形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0058】
<第3の実施の形態>
第1の実施の形態では、無線タグの種別を考慮した物品探索について説明し、第2の実施の形態では、無線タグ10の劣化を考慮した物品探索について説明したが、ここでは、物品探索の対象エリアを考慮した物品探索について説明する。なお、無線タグ10の構成については第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。また、タグリーダ20の一部の構成(無線部21、RFID無線部22、表示部25)については、第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0059】
第3の実施の形態では、記憶部24は、上記基本テーブル30と、上記物品情報テーブル31と、エリア情報テーブル34とを記憶する。
【0060】
エリア情報テーブル34は、
図3Fに示すように、物品探索の対象エリアの情報と、対象エリアに対応する補正係数とを関連付けて構成されたテーブルである。エリア情報テーブル34は、エリア対応情報とも言う。対象エリアとは、物品を探索する際に対象となるエリアであって、この例では、棚1(倉庫エリア)、棚2(倉庫エリア)、キャビネット1(倉庫エリア)、キャビネット2(倉庫エリア)、棚1(事務所エリア)、棚2(事務所エリア)などとなっている。補正係数は、物品探索の対象エリアに示される物によって決定される係数であり、例えば、対象エリアに示される棚1(倉庫エリア)の材質が金属製の場合、金属特有の数値とし、木製や樹脂製の場合とは異なる数値とする。物品探索の対象となる場所や物品が置かれている物の材質によっては、タグリーダ20から出力される電波が反射などを起こし、無線タグ10からの応答信号を読み取る上で異なる反応があるため、このような反応を考慮して補正係数を設けている。
【0061】
入力部26は、タグリーダ20のオペレータによって入力される情報を受け付けるものであって、探索物品の情報以外に、対象エリアの情報を受け付けるものである。上述した探索画面60の対象エリア62への入力にあたるものである。
【0062】
制御部23は、エリア情報テーブル34を参照して、入力部26を介してオペレータによって入力された対象エリアに該当する補正係数を決定する。また、制御部23は、無線部21により出力された電波を受信した探索対象の物品に付された無線タグ10からの応答信号を、アンテナ27を介してRFID無線部22が受信(検出)すると、受信された(検出された)際の電波強度に対して、決定された補正係数を掛けて電波強度を補正する。制御部23は、基本テーブル30を参照して、補正された電波強度に対応する距離を算出し、算出された距離を表示部25に表示する。上記では、制御部23は、受信された電波強度に対して補正係数を掛けて電波強度を補正してから距離を算出している。しかし、制御部23は、応答信号を受信した際、基本テーブル30を参照して、検出された際の電波強度に対応する距離を算出し、算出された距離に対して決定された補正係数を掛けて距離を求めるようにしてもよい。
【0063】
なお、第3の実施の形態のタグリーダ20を実現するためのハードウェア構成については、第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0064】
次に、タグリーダ20による探索エリアを考慮した物品探索処理のフローの一例について
図8を用いて説明する。
図8に示すように、タグリーダ20のオペレータによって、探索物品の情報が入力され(ステップS801)、さらに対象エリアの情報が入力される(ステップS802)。なお、制御部23は、探索物品の情報が入力されると、物品情報テーブル31を参照して、探索物品に付された無線タグ10のタグ情報を取得する。制御部23は、エリア情報テーブル34を参照して、入力された対象エリアの情報に対応する補正係数を決定する(ステップS803)。所定の電波強度(ある初期値の電波強度)により、探索物品のタグ検出が開始され(ステップS804)、制御部23は、上記取得した無線タグ10のタグ情報に基づいて、探索物品の無線タグ10が検出されたか否かを判断し(ステップS805)、検出されない場合(NO)には電波強度を上げる(ステップS806)。検出された場合(YES)には、制御部23は、検出された電波強度に対して、決定された補正係数を掛けて電波強度を補正する(ステップS807)。制御部23は、補正された電波強度に対応する距離を、基本テーブル30を参照して算出し、算出された距離を表示部25に表示する(ステップS808)。なお、ステップS803の処理を行うタイミングは、上記に限られるものではなく、探索物品の無線タグ10が検出された後に行われるようにしてもよい。後述する第5から第7の実施の形態においても同様である。
【0065】
また、第3の実施の形態における探索画面は、タグ種別64の表示がないのみで、他の表示内容については第1の実施の形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0066】
<第4の実施の形態>
第4の実施の形態では、無線タグの種別と無線タグの劣化を考慮した物品探索について説明する。なお、無線タグ10の構成については第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。また、タグリーダ20の一部の構成(無線部21、RFID無線部22、表示部25、入力部26)については、上記実施の形態で説明したため、ここでは説明を省略する。
【0067】
第4の実施の形態では、記憶部24は、上記基本テーブル30と、上記物品情報テーブル31と、上記タグ種別テーブル32と、上記操作実績テーブル33とを記憶する。それぞれのテーブルの内容については、上述した内容と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0068】
また、第4の実施の形態のタグリーダ20を実現するためのハードウェア構成については、第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0069】
次に、タグリーダ20による無線タグの種別と無線タグの劣化を考慮した物品探索処理フローの一例について
図9を用いて説明する。ここでの物品探索処理フローは、基本的に、第1の実施の形態における物品探索処理フロー(
図5)に第2の実施の形態における物品探索処理フロー(
図7)を加えた処理フローである。ステップS901からS908の処理は、
図5のステップS501からS507、S509の処理と同様であるため、説明を省略する。また、ステップS909からS912の処理は、
図7のステップS705からS708の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0070】
ステップS912において、変化率が算出されると、制御部23は、ステップS907又はS908で算出された上記距離に変化率を掛けて距離を算出し、その距離を表示部25に表示する(ステップS913)。一方、ステップS910において存在しないと判断された場合(NO)、またステップS911において、電波強度が変化していないと判断された場合(NO)には、ステップS907又はS908で算出された距離を表示部25に表示する(ステップS914)。
【0071】
また、第4の実施の形態における探索画面は、対象エリア62の表示がないのみで、他の表示内容については第1の実施の形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0072】
<第5の実施の形態>
第5の実施の形態では、無線タグの種別と物品探索の対象エリアを考慮した物品探索について説明する。なお、無線タグ10の構成については第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。また、タグリーダ20の一部の構成(無線部21、RFID無線部22、表示部25、入力部26)については、上記実施の形態で説明したため、ここでは説明を省略する。
【0073】
第5の実施の形態では、記憶部24は、上記基本テーブル30と、上記物品情報テーブル31と、上記タグ種別テーブル32と、上記エリア情報テーブル34とを記憶する。それぞれのテーブルの内容については、上述した内容と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0074】
また、第5の実施の形態のタグリーダ20を実現するためのハードウェア構成については、第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0075】
次に、タグリーダ20による無線タグの種別と物品探索の対象エリアを考慮した物品探索処理フローの一例について
図10を用いて説明する。ここでの物品探索処理フローは、基本的に、第3の実施の形態における物品探索処理フロー(
図8)に第1の実施の形態における物品探索処理フロー(
図5)を加えた処理フローである。ステップS1001からS1007の処理は、
図8のステップS801からS807の処理と同様であるため、説明を省略する。また、ステップS1008、S1009の処理は、
図5のステップS505、S506の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0076】
ステップS1009において、制御部23は、取得されたタグ種別IDに対応するタグの種別がタグ種別テーブル32に存在すると判断した場合(YES)、補正された電波強度に対応する距離を、タグ種別テーブル32を参照して算出し(ステップS1010)、算出された距離を表示部25に表示し(ステップS1011)、存在しない場合(NO)、補正された電波強度に対応する距離を、基本テーブル30を参照して算出し(ステップS1012)、算出された距離を表示部25に表示する(ステップS1013)。
【0077】
また、第5の実施の形態における探索画面は、第1の実施の形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0078】
<第6の実施の形態>
第6の実施の形態では、無線タグの劣化と物品探索の対象エリアを考慮した物品探索について説明する。なお、無線タグ10の構成については第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。また、タグリーダ20の一部の構成(無線部21、RFID無線部22、表示部25、入力部26)については、上記実施の形態で説明したため、ここでは説明を省略する。
【0079】
第6の実施の形態では、記憶部24は、上記基本テーブル30と、上記物品情報テーブル31と、上記操作実績テーブル33と、上記エリア情報テーブル34とを記憶する。それぞれのテーブルの内容については、上述した内容と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0080】
また、第6の実施の形態のタグリーダ20を実現するためのハードウェア構成については、第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0081】
次に、タグリーダ20による無線タグの劣化と物品探索の対象エリアを考慮した物品探索処理フローの一例について
図11を用いて説明する。ここでの物品探索処理フローは、基本的に、第3の実施の形態における物品探索処理フロー(
図8)に第2の実施の形態における物品探索処理フロー(
図7)を加えた処理フローである。ステップS1101からS1107の処理は、
図8のステップS801からS807の処理と同様であるため、説明を省略する。また、ステップS1108からS1111の処理は、
図7のステップS705からS708の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0082】
ステップS1111の後、制御部23は、補正された電波強度に対応する距離を、基本テーブル30を参照して算出する(ステップS1112)。制御部23は、算出された距離に対して変化率を掛けて距離を算出し、その距離を表示部25に表示する(ステップS1113)。一方、ステップS1109において存在しないと判断された場合(NO)、またステップS1110において、電波強度が変化していないと判断された場合(NO)には、制御部23は、補正された電波強度に対応する距離を、基本テーブル30を参照して算出する(ステップS1114)。制御部23は、算出された距離を表示部25に表示する(ステップS1115)。
【0083】
また、第6の実施の形態における探索画面は、タグ種別64の表示がないのみで、他の表示内容については第1の実施の形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0084】
<第7の実施の形態>
第7の実施の形態では、物品探索の対象エリアと、無線タグの種別と、無線タグの劣化を考慮した物品探索について説明する。なお、無線タグ10の構成については第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。また、タグリーダ20の一部の構成(無線部21、RFID無線部22、表示部25、入力部26)については、上記実施の形態で説明したため、ここでは説明を省略する。
【0085】
第7の実施の形態では、記憶部24は、上記基本テーブル30と、上記物品情報テーブル31と、上記タグ種別テーブル32と、上記操作実績テーブル33と、上記エリア情報テーブル34とを記憶する。それぞれのテーブルの内容については、上述した内容と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0086】
また、第7の実施の形態のタグリーダ20を実現するためのハードウェア構成については、第1の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0087】
次に、タグリーダ20による物品探索の対象エリアと無線タグの種別と無線タグの劣化を考慮した物品探索処理フローの一例について
図12を用いて説明する。ここでの物品探索処理フローは、基本的に、第3の実施の形態における物品探索処理フロー(
図8)に、第1の実施の形態における物品探索処理フロー(
図5)と第2の実施の形態における物品探索処理フロー(
図7)を加えた処理フローである。ステップS1201からS1207の処理は、
図8のステップS801からS807の処理と同様であるため、説明を省略する。また、ステップS1208及びS1209の処理は、
図5のステップS505及びS506の処理と同様であるため、説明を省略する。また、ステップS1210及びS1211の処理は、
図10のステップS1010及びS1012の処理と同様であるため、説明を省略する。また、ステップS1212からS1215の処理は、
図7のステップS705からS708の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0088】
ステップS1215の後、制御部23は、ステップS1210又はS1211で算出された距離に変化率を掛けて距離を算出し、その距離を表示部25に表示する(ステップS1216)。一方、ステップS1213において存在しないと判断された場合(NO)、またステップS1214において、電波強度が変化していないと判断された場合(NO)には、ステップS1210又はS1211で算出された距離を表示部25に表示する(ステップS1217)。
【0089】
また、第7の実施の形態における探索画面は、第1の実施の形態で説明した探索画面と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0090】
上述したようなタグリーダによれば、タグリーダからRFIDタグまでの距離を正確に測定することができる。
【0091】
なお、上述した実施の形態では、主な処理をCPUによるソフトウェア処理によって実行するものとして説明したが、この処理の全部又は一部をハードウェアによって実現するようにしてもよい。
【0092】
また、上述した実施の形態は、上述したものに限定されるものではなく、実施の形態の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。