特許第6335159号(P6335159)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6335159分割リードフレームを有する集積回路パッケージ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6335159
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】分割リードフレームを有する集積回路パッケージ
(51)【国際特許分類】
   G01R 33/02 20060101AFI20180521BHJP
   G01R 33/09 20060101ALI20180521BHJP
   H01L 43/02 20060101ALI20180521BHJP
【FI】
   G01R33/02 U
   G01R33/09
   H01L43/02 Z
【請求項の数】27
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2015-501720(P2015-501720)
(86)(22)【出願日】2013年3月11日
(65)【公表番号】特表2015-517098(P2015-517098A)
(43)【公表日】2015年6月18日
(86)【国際出願番号】US2013030112
(87)【国際公開番号】WO2013142112
(87)【国際公開日】20130926
【審査請求日】2015年9月9日
【審判番号】不服2017-10329(P2017-10329/J1)
【審判請求日】2017年7月11日
(31)【優先権主張番号】13/424,618
(32)【優先日】2012年3月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/748,999
(32)【優先日】2013年1月24日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/749,776
(32)【優先日】2013年1月25日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/788,210
(32)【優先日】2013年3月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501105602
【氏名又は名称】アレグロ・マイクロシステムズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100147991
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 健一
(72)【発明者】
【氏名】テイラー,ウィリアム・ピー
(72)【発明者】
【氏名】デヴィッド,ポール
(72)【発明者】
【氏名】ヴィグ,ラヴィ
(72)【発明者】
【氏名】シェラー,ピー・カール
(72)【発明者】
【氏名】フリードリヒ,アンドレアス・ペー
【合議体】
【審判長】 清水 稔
【審判官】 中塚 直樹
【審判官】 ▲うし▼田 真悟
(56)【参考文献】
【文献】 特開平1−184885(JP,A)
【文献】 特開平6−55971(JP,A)
【文献】 特開昭63−26501(JP,A)
【文献】 特開2000−58740(JP,A)
【文献】 特開平10−93001(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 33/02
G01R 33/09
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁界センサであって、
第1の面、第2の反対の面を有し、複数のリードを含むリードフレームであって、前記複数のリードのうちの少なくとも2つのリードが互いに電気的に絶縁され、前記少なくとも2つのリードの各々が、ダイ取付け部分と、前記ダイ取付け部分に近接した第1の端部から、前記ダイ取付け部分から遠位の第2の端部まで延在し、前記磁界センサの外部への電気的接続のために構成される、細長い接続部分とを有する、リードフレームと、
磁界検知要素を支持し、前記少なくとも2つのリードの前記ダイ取付け部分にわたって取り付けられる半導体ダイと、
前記少なくとも2つのリードのうちの1つのリードの前記ダイ取付け部分と前記少なくとも2つのリードのうちの他の1つのリードの前記ダイ取付け部分との間に結合された第1の受動構成要素と
を備える磁界センサ。
【請求項2】
前記半導体ダイおよび前記少なくとも2つのリードの前記ダイ取付け部分を密閉する非導電性成形材料をさらに備える、請求項1に記載の磁界センサ。
【請求項3】
前記複数のリードのうちの少なくとも2つのリードの前記接続部分に結合された第2の受動構成要素をさらに備える、請求項1に記載の磁界センサ。
【請求項4】
前記第1および/または第2の受動構成要素がコンデンサである、請求項3に記載の磁界センサ。
【請求項5】
前記少なくとも2つのリードのうちの少なくとも1つのリードの接続部分が、前記少なくとも2つのリードのうちの他の1つのリードから離れて延びている広げられた部分を有する、請求項1に記載の磁界センサ。
【請求項6】
前記半導体ダイと、前記少なくとも2つのリードのうちの少なくとも1つのリードの接続部分から遠位の、前記少なくとも1つのリードの前記ダイ取付け部分の場所との間に結合されたワイヤボンドをさらに備える、請求項1に記載の磁界センサ。
【請求項7】
前記半導体ダイと、前記少なくとも2つのリードのうちの少なくとも1つのリードの接続部分に近位の、前記少なくとも1つのリードの前記ダイ取付け部分の場所との間に結合されたワイヤボンドをさらに備える、請求項1に記載の磁界センサ。
【請求項8】
前記複数のリードのうちの少なくとも1つのリードが、前記リードの第2の部分から隔てられている第1の部分を有し、前記磁界センサがさらに、前記少なくとも1つのリードの前記第1の部分と第2の部分との間に結合された第3の受動構成要素を備える、請求項1に記載の磁界センサ。
【請求項9】
前記第3の受動構成要素が抵抗である、請求項8に記載の磁界センサ。
【請求項10】
前記少なくとも2つのリードのうちの少なくとも1つのリードの前記ダイ取付け部分が少なくとも1つのスロットを備える、請求項1に記載の磁界センサ。
【請求項11】
前記半導体ダイと、前記少なくとも2つのリードの前記ダイ取付け部分との間に非導電性粘着物をさらに備える、請求項1に記載の磁界センサ。
【請求項12】
前記非導電性成形材料の一部分に固定される強磁性成形材料をさらに備える、請求項2に記載の磁界センサ。
【請求項13】
前記複数のリードのうちの少なくとも1つのリードの前記接続部分に固定される強磁性成形材料をさらに備える、請求項1に記載の磁界センサ。
【請求項14】
前記複数のリードのうちの少なくとも1つのリードの前記接続部分に固定される強磁性ビーズをさらに備える、請求項1に記載の磁界センサ。
【請求項15】
前記半導体ダイが、前記磁界検知要素が配置される第1の面と、第2の反対の面とを有し、前記第2の反対の面が前記少なくとも2つのリードの前記ダイ取付け部分に取り付けられる、請求項1に記載の磁界センサ。
【請求項16】
前記半導体ダイが、前記磁界検知要素が配置される第1の面と、第2の反対の面とを有し、前記第1の面が前記少なくとも2つのリードの前記ダイ取付け部分に取り付けられる、請求項1に記載の磁界センサ。
【請求項17】
磁界センサであって、
第1の面、第2の反対の面を有し、複数のリードを含むリードフレームであって、前記複数のリードのうちの少なくとも2つのリードが互いに電気的に絶縁され、前記少なくとも2つのリードの各々が、ダイ取付け部分と、前記ダイ取付け部分に近接した第1の端部から、前記ダイ取付け部分から遠位の第2の端部まで延在し、前記磁界センサの外部への電気的接続のために構成される、細長い接続部分とを有する、リードフレームと、
磁界検知要素を支持し、前記少なくとも2つのリードの前記ダイ取付け部分にわたって取り付けられる半導体ダイと、
前記少なくとも2つのリードのうちの1つのリードの前記ダイ取り付け部分と前記少なくとも2つのリードのうちの他の1つのリードの前記ダイ取付け部分との間に結合された受動構成要素と、
前記半導体ダイおよび前記少なくとも2つのリードの前記ダイ取付け部分を密閉する非導電性成形材料であって、約7.0mm未満の直径を有する、非導電性成形材料と
を備える磁界センサ。
【請求項18】
前記受動構成要素がコンデンサである、請求項17に記載の磁界センサ。
【請求項19】
第1の面、第2の反対の面を有し、複数のリードを含むリードフレームであって、前記複数のリードのうちの少なくとも2つのリードが互いに電気的に絶縁され、前記少なくとも2つのリードの各々が、前記少なくとも2つのリードのうちの他の1つのリードの接続部分に隣接して延在する接続部分と、それぞれの前記接続部分の幅よりも大きな幅を有するダイ取付け部分とを有する、リードフレームと、
磁界検知要素および少なくとも2つのボンドパッドを支持する第1の面を有する半導体ダイであって、前記第1の面は、電気的に絶縁された前記少なくとも2つのリードの前記ダイ取付け部分の近位に配置されて該ダイ取付け部分に取付けられ、第2の反対の面が、電気的に絶縁された前記少なくとも2つのリードの前記ダイ取付け部分から遠位に配置され、電気的に絶縁された前記少なくとも2つのリードの前記ダイ取付け部分は、前記ダイ取付け部分の他の領域に対して縮小された領域を有し、前記縮小された領域は、電気的に絶縁された前記少なくとも2つのリードのうちの前記他の1つのリードの前記ダイ取付け部分の縮小された領域と反対であり該領域に隣接し、前記磁界検知要素および前記少なくとも2つのボンドパッドは、電気的に絶縁された前記少なくとも2つのリードの前記ダイ取付け部分の前記縮小された領域間に配置される、半導体ダイと、
前記半導体ダイの前記少なくとも2つのボンドパッドのうちの少なくとも1つのボンドパッドと前記リードフレームの前記第1の面との間に結合された少なくとも1つのワイヤボンドであって、前記半導体ダイが前記リードフレームの前記第2の面に取り付けられる、少なくとも1つのワイヤボンドと
を備える磁界センサ。
【請求項20】
前記半導体ダイと、前記少なくとも2つのリードの前記ダイ取付け部分とを密閉する非導電性成形材料をさらに備える、請求項19に記載の磁界センサ。
【請求項21】
前記複数のリードのうちの少なくとも2つのリードの前記接続部分に結合された第2の受動構成要素をさらに備える、請求項19に記載の磁界センサ。
【請求項22】
前記第2の受動構成要素がコンデンサである、請求項21に記載の磁界センサ。
【請求項23】
前記半導体ダイと前記少なくとも2つのリードの前記ダイ取付け部分との間に非導電性粘着物またはテープをさらに備える、請求項19に記載の磁界センサ。
【請求項24】
前記非導電性成形材料の一部分に固定される強磁性成形材料をさらに備える、請求項20に記載の磁界センサ。
【請求項25】
前記複数のリードのうちの少なくとも1つのリードの前記接続部分に固定される強磁性成形材料をさらに備える、請求項19に記載の磁界センサ。
【請求項26】
第1の面、第2の反対の面を有し、複数のリードを含むリードフレームであって、前記複数のリードのうちの少なくとも2つのリードが互いに電気的に絶縁され、前記複数のリードのうちの前記少なくとも2つのリードの各々が、ダイ取付け部分と、前記ダイ取付け部分に近接した第1の端部から、前記ダイ取付け部分から遠位の第2の端部まで延在する接続部分とを有する、リードフレームと、
磁界検知要素および少なくとも2つのボンドパッドを支持する第1の面を有する半導体ダイであって、前記第1の面は、電気的に絶縁された前記少なくとも2つのリードの前記ダイ取付け部分の近位に配置されて該ダイ取付け部分に取り付けられ、第2の反対の面が、電気的に絶縁された前記少なくとも2つのリードの前記ダイ取付け部分から遠位に配置され、電気的に絶縁された前記少なくとも2つのリードの各々のリードの前記ダイ取付け部分は、前記ダイ取付け部分の他の領域に対して縮小された領域を有し、前記縮小された領域は、電気的に絶縁された前記少なくとも2つのリードのうちの他の1つのリードの前記ダイ取付け部分の縮小された領域と反対であり該領域に隣接し、前記磁界検知要素および前記少なくとも2つのボンドパッドは、電気的に絶縁された前記少なくとも2つのリードの前記ダイ取付け部分の前記縮小された領域間に配置される、半導体ダイと、
前記半導体ダイの前記少なくとも2つのボンドパッドのうちの少なくとも1つのボンドパッドと前記リードフレームの前記第1の面との間に結合された少なくとも1つのワイヤボンドであって、前記半導体ダイが前記リードフレームの前記第2の面に取り付けられる、少なくとも1つのワイヤボンドと、
前記少なくとも2つのリードのうちの1つのリードの前記ダイ取付け部分と前記少なくとも2つのリードのうちの他の1つのリードの前記ダイ取付け部分との間に結合された受動構成要素であって、前記半導体ダイは前記受動構成要素の下に延在する、受動構成要素と、
前記半導体ダイおよび前記少なくとも2つのリードの前記ダイ取付け部分を密閉する非導電性成形材料であって、約7.0mm未満の直径を有する、非導電性成形材料と
を備える磁界センサ。
【請求項27】
前記受動構成要素がコンデンサである、請求項26に記載の磁界センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、一般に集積回路パッケージングに関し、より詳細には分割リードフレームを有する集積回路パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]半導体パッケージングの技法は当技術分野でよく知られている。一般に半導体ダイは、ウエハから切り出され、処理され、リードフレームのダイ取付けパッドに取り付けられる。次に、このサブアセンブリは、プラスチックまたは他の絶縁および保護用の材料でオーバモールドして、集積回路(IC)パッケージを形成することができる。
【0003】
[0003]パッケージングの後、ICは次に、フィルタリングおよび他の機能を得るのに使用できるコンデンサ、抵抗、およびインダクタなどの受動構成要素を含む他の構成要素と共に、回路基板上に配置することができる。例えば、磁界検知要素を含む磁界センサ集積回路の場合では、雑音を低減しEMC(電磁適合性)を向上させるためにコンデンサなどの構成要素が必要とされることが多い。
【0004】
[0004]ホール効果素子または磁気抵抗効果素子などの磁界検知要素またはトランスデューサを含む磁界センサは、強磁性物体すなわちターゲットの近接、速度、および方向などの運動の様相を検出するために、様々な用途に使用される。例示的な用途には、それだけには限らないが、強磁性物体の近接を検知する磁気スイッチまたは「近接検出器」、通過する強磁性物体(例えば、リング磁石または歯車の歯の磁区)を検知する近接検出器、磁界の磁界密度を検知する磁界センサ、および電流導体中に流れる電流によって生成される磁界を検知する電流センサが含まれる。磁界センサは、例えば、エンジンクランクシャフトおよび/またはカムシャフトの位置から点火タイミングを検出するために、またアンチロックブレーキシステムで自動車ホイールの位置および/または回転を検出するために、自動車制御システムに広く使用されている。
【0005】
[0005]強磁性体ターゲットが磁気を帯びている、または硬強磁性体材料である用途では、ターゲットによって生成された磁界を磁気保持トランスデューサ上に集束するために、透磁性コンセントレータまたは磁束ガイドが使用される場合があり、それによって、センサの感度が増大し、より小さい磁性ターゲットを使用することが可能になり、かつ/またはより大きく離れたところから(すなわち、エアギャップがより大きい)磁性ターゲットが検知されることが可能になる。強磁性ターゲットが磁気を帯びていない他の用途では、バックバイアス磁石と呼ばれることもある永久磁石を使用して磁界を生成することができ、その場合この磁界は、ターゲットが移動することによって変化する。
【0006】
[0006]いくつかの用途では、2つの磁極を有するバックバイアス磁石を磁界トランスデューサに隣接する磁石面に設けることが望ましい。例えば、本願の譲受人に譲渡されている「Hall−Effect Ferromagnetic−Article−Proximity Sensor(ホール効果強磁性物体近接センサ)」という名称の米国特許第5781005号に記載されているように、各反対極が近くに存在することが、強磁性物体が存在しない場合に磁束線を短絡するように働き、それによって、物体存在(例えば、歯車の歯の存在)状態と物体不在(例えば、歯車の谷の存在)状態との間に顕著で容易に認識可能な差異が提示されると共に、エアギャップにかかわらず低磁束密度ベースラインが維持される。容易に認識可能な磁界信号の差異の故に、これらのタイプの構成は、磁性物体の存在/不在を検出することが必要なセンサに使用するのに有利であり、このようなセンサは、トゥルー・パワー・オン・センサ(True Power On Sensor)またはTPOSセンサと呼ばれる場合がある。
【0007】
[0007]一般に、バックバイアス磁石およびコンセントレータは、本願の譲受人に譲渡されている「Single Unitary Plastic Package for a Magnetic Field Sensing Device(磁界検知デバイス用の単一ユニットのプラスチックパッケージ)」という名称の米国特許第6265865号に示される粘着物などの機械的手段によって、磁界検知要素に対して適所に保持される。このような機械的な位置決めは、位置公差によるデバイスごとの感度ばらつきなどの性能ばらつきにつながる可能性がある。したがって、センサとバックバイアス磁石またはコンセントレータが一体化して形成されるようにセンサを製造し、それによって位置公差をなくすことが有利になりうる。このタイプの磁界センサは、本願の譲受人にやはり譲渡されている「Magnetic Field Sensors and Methods for Fabricating the Magnetic Field Sensors(磁界センサおよび磁界センサを製造する方法)」という名称の米国特許出願公開第2010/0141249号に記載されており、ここでは、コンセントレータまたは磁石は、液体カプセル材料、または液体カプセル材料と永久磁石の組合せによって、ターゲットと反対側のセンサ側の空洞内に形成することができる。
【0008】
[0008]バックバイアス磁石を使用することは特定の用途では有利であるが、磁石を形成するために使用される硬磁性材料は比較的高価であり、センサの全体コストのかなりの部分を占める。
【0009】
[0009]集積回路磁界センサを得るために使用されている多くのパッケージタイプおよび製造技法がある。例えば、磁界検知要素が形成される半導体ダイは、粘着テープまたはエポキシなどを用いる様々な技法によってリードフレームに取り付けることができ、また、はんだバンプまたはワイヤボンディングなどを用いる様々な技法によってリードフレームに電気的に結合することができる。また、リードフレームは様々な形を取ることもでき、半導体ダイは、いわゆる「フリップチップ」配置として活性半導体面(すなわち、磁界検知要素が形成される面)がリードフレームに隣接する配向で、またはいわゆる「ダイアップ」配置として活性半導体面がリードフレーム面と反対の配向で、またはいわゆる「リード・オン・チップ」配置として半導体ダイがリードフレームの下に位置する配向で、リードフレームに取り付けることが可能である。
【0010】
[0010]型成形は、半導体ダイの保護および電気絶縁用オーバモールドを得るために、集積回路磁界センサの製造に使用されることが多い。トランスファ成形もまた、様々な理由で2つの異なる成形部分を形成するために使用されてきた。例えば、本願の譲受人に譲渡されている「Methods and Apparatus for Multi−Stage Molding of Integrated Circuit Package(集積回路パッケージの多段階成形の方法および装置)」という名称の米国特許第7816772号では、第1の成形構造体が、ワイヤボンドを保護するために半導体ダイの上に形成され、デバイスは、第1の成形構造体の上に形成される第2の成形構造体によってオーバモールドされる。「Integrated Circuit Including Sensor having Injection Molded Magnetic Material(射出成形された磁性材料を有するセンサを含む集積回路)」という名称の米国特許出願公開第2009/0140725号では、射出成形された磁性材料が磁界センサの少なくとも一部を取り囲む。
【0011】
[0011]型成形は、費用対効果が大きい製造技法を実現するが、有害な応力をデバイスにかけないようにして型からデバイスを取り出すことなどの難題を提起しうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
分割リードフレームを有する集積回路パッケージを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
[0012]磁界センサが、複数のリードを有するリードフレームを含み、これら複数のリードのうちの少なくとも2つが、接続部分およびダイ取付け部分を有し、半導体ダイが、少なくとも2つのリードのダイ取付け部分に取り付けられる。非導電性成形材料が、半導体ダイと、少なくとも2つのリードのダイ部分とを密閉することができる。
【0014】
[0013]半導体ダイをリードのうちの少なくとも1つのダイ取付け部に電気的に接続するために、ワイヤボンド、または他の電気的接続機構を使用することができる。いくつかの実施形態では、ワイヤボンドが半導体ダイと、リードのそれぞれの接続部分から遠位のリードダイ取付け部分の場所との間に結合される。別法として、または加えて、ワイヤボンドを半導体ダイと、リードのそれぞれの接続部分に近位のリードダイ取付け部分の場所との間に結合することができる。
【0015】
[0014]受動構成要素を複数のリードのうちの少なくとも2つに結合することができる。いくつかの実施形態では、受動構成要素は、少なくとも2つのリードのダイ取付け部分に結合される。加えて、または別法として、1つまたは複数の受動構成要素を少なくとも2つのリードの接続部分に結合することができる。例示的な一実施形態では、受動構成要素はコンデンサであるが、例として抵抗、インダクタ、およびダイオードなど他の種類の受動構成要素も可能である。
【0016】
[0015]別の態様によれば、少なくとも1つのリードが、そのリードの第2の部分から隔てられている第1の部分を有し、磁界センサはさらに、リードの第1の部分と第2の部分の間に結合された受動構成要素を含む。この配置では、受動構成要素はそれぞれのリードと直列に、または「一列に」電気的に結合される。例示的な一実施形態では、受動構成要素は抵抗であるが、例としてコンデンサ、インダクタ、およびダイオードなど、他の種類の受動構成要素も可能である。
【0017】
[0016]説明される付加的な特徴には、複数のリードのうちの少なくとも1つのダイ取付け部分内の1つまたは複数のスロットと、複数のリードのうちの少なくとも1つの接続部分の1つまたは複数の広げられた部分と、リードのうちの少なくとも1つの接続部分に固定された強磁性成形材料とが含まれる。
【0018】
[0017]磁界センサは、複数のリードを有するリードフレームを含み、リードのうちの少なくとも2つが接続部分およびダイ取付け部分を有し、磁界センサはさらに、少なくとも2つのリードのダイ取付け部分に取り付けられた半導体ダイと、ダイとリードフレームの第1の面との間に結合された少なくとも1つのワイヤボンドとを含み、ダイは、リードフレームの第2の反対の面に取り付けられる。非導電性成形材料は、半導体ダイと、少なくとも2つのリードのダイ取付け部分とを密閉することができる。
【0019】
[0018]少なくとも2つのリードのダイ取付け部分は、少なくとも1つのワイヤボンドが結合されるダイの一部分を露出するように構成される。例えば、ダイは、少なくとも2つのリードのダイ取付け部分の間に配置されダイ取付け部分の構造によって露出された少なくとも2つのボンドパッドを含むことができる。
【0020】
[0019]受動構成要素を複数のリードのうちの少なくとも2つのリードに結合することができる。いくつかの実施形態では、受動構成要素は、少なくとも2つのリードのダイ取付け部に結合される。加えて、または別法として、1つまたは複数の受動構成要素を少なくとも2つのリードの接続部分に結合することができる。例示的な一実施形態では、受動構成要素はコンデンサであるが、例として抵抗、インダクタ、およびダイオードなど他の種類の受動構成要素、ならびに受動ネットワークも可能である。
【0021】
[0020]別の態様によれば、強磁性成形材料を非導電性成形材料の一部分に固定することができる。強磁性成形材料は、例として軟強磁性材料または硬強磁性材料を含むことができ、それぞれコンセントレータまたはバックバイアス磁石の様態で機能することができる。
【0022】
[0021]本発明の以上の特徴ならびに本発明自体は、図面についての以下の詳細な説明からより完全に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】[0022]分割リードフレームの平面図である。
図2】[0023]製造時の、図1の分割リードフレームを含む磁界センサ集積回路の斜視図である。
図3】[0024]パッケージされた図2の磁界センサ集積回路の斜視図である。
図4】[0025]組み立てるためにリードが曲げられた、図3のパッケージされた磁界センサ集積回路の斜視図である。
図5】[0026]代替分割リードフレームの平面図である。
図6】[0027]製造時の、図5の分割リードフレームを含む磁界センサ集積回路の斜視図である。
図7】[0028]パッケージされた図6の磁界センサ集積回路の斜視図である。
図8】[0029]別の代替分割リードフレームの平面図である。
図9】[0030]製造時の、図8の分割リードフレームを含む磁界センサ集積回路の斜視図である。
図10】[0031]代替のパッケージされた磁界センサ集積回路の斜視図である。
図11】[0032]別の代替分割リードフレームの平面図である。
図11A】[0033]製造時の、図11の分割リードフレームを含む磁界センサ集積回路の斜視図である。
図11B】[0034]図11Aの線A−Aに沿った図11Aの集積回路の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[0035]図1を参照すると、集積回路に使用するためのリードフレーム10が複数のリード14、16を含み、そのうちの少なくとも2つ(ここでは、図示の2つのリードが複数のリードを構成している)は、それぞれのダイ取付け部分24、26および接続部分34、36を含む。リードフレーム10は、第1の面10a、および第2の反対の面10bを有する(図2)。説明されるように、リードのダイ取付け部分24、26(本明細書では、簡単にダイ部分と呼ばれる場合がある)には、半導体ダイ(図2)を取り付けることができる。
【0025】
[0036]リードの接続部分34、36は、それぞれのダイ部分24、26に近接した第1の端部34a、36aから、ダイ部分から遠位の、第2の遠位の端部34b、36bまで延びる。一般に、リードの接続部分34、36は細長く、集積回路パッケージの外側の、電源またはマイクロコントローラなどの電子システムおよび構成要素(図示せず)と電気的に接続するのに適する。例えば、プリント回路基板とのスルーホール接続の場合には、接続部分の遠位端部34b、36bは、回路基板スルーホールとのはんだ接続に適したピンの形で用意される。あるいは、表面実装接続の場合には、接続部分の遠位端部34b、36bは表面実装パッドを含む。別の実施形態は、接続部分34、36とはんだ付けされた、または別の方法で接続されたワイヤを含むことができる。
【0026】
[0037]リードフレーム10は、製造時にリード14、16を一緒に保持するために用意されているタイバー46、47、48を有する。図示のように、第1のタイバー46は、リードのダイ部分24、26と、接続部分の第1の端部34a、36aとの近くに配置され、第2のタイバー48は、接続部分34、36の遠位端部34b、36bの近くに配置される。別のタイバー部分が、ダイ部分24、26の、リード端部34a、34bと反対側の47に示されている。製造しやすくすることに加えて、タイバー(複数可)はまた、例えば細長い接続部分34、36の共面性を維持することによって、製造時にリードを保護する働きをすることもできる。
【0027】
[0038]リードフレーム10のさらなる特徴には、図示のように、リード接続部分の遠位端部34b、36bを越えて延びる延長領域50が含まれる。これらの領域50は、リード共面性を電気的分離と共に維持するのを助けるために、プラスチックで型成形することができる。
【0028】
[0039]リード14、16の接続部分34、36は、組立て時に集積回路をさらに扱いやすくするために、またリードの強度を向上させるために、広げられた領域38を有することができる。例示的な広げられた領域38は、図示のように、リード間に所望の間隔を維持するために、接続部分の縦の部分に沿って、隣接したリードから離れる方向にわずかに外側に延びる。広げられた領域は、様々な形状および寸法を有して取扱い時および組立て時にIC完全性を促進することができ、または別の実施形態では除去することができ、またリード間に所望の間隔が得られる限りは隣接リード(複数可)に向かう方向に延びることができることを理解されたい。
【0029】
[0040]リードフレーム10は、スタンピングまたはエッチングなどの様々な従来技法によって様々な従来の材料から形成することができる。一例として、リードフレーム10は、NiPdAu前めっきリードフレームである。リードフレームに適している他の材料には、それだけには限らないが、アルミニウム、銅、銅合金、チタン、タングステン、クロム、Kovar(登録商標)、ニッケル、または諸金属の合金が含まれる。さらに、リードおよびリードフレームの寸法は、特定の用途要件に適合させるために容易に変更することができる。一例では、リード14、16は0.25mm程度の厚さを有し、接続部分34、36は10mm程度の長さである。通常、単一の集積回路を形成するために使用されるリードフレーム10は、他の複数の同一または同様のリードフレームと共に、例えば単一のスタンピング加工で形成され(例えば、打ち抜かれ)、これらのリードフレーム10は、個々の集積回路を形成するために製造時に切り離される。
【0030】
[0041]図2もまた参照すると、製造の後段階で、半導体ダイ40はリードフレーム10に取り付けることができる。すなわち、リードフレーム10には、ダイが取り付けられる従来の連続したダイ取付けパッドまたは取付け領域がなく、ダイは、少なくとも2つのリード14、16のダイ部分24、26に、すなわち非連続面に取り付けられる。したがって、リードフレーム10は、連続したダイ取付け面がないので「分割リードフレーム」と呼ぶことができる。半導体ダイ40は、磁界検知要素44が配置される第1の面40a、および第2の反対の面40bを有する。ダイアップ配置では、ダイ40は、反対のダイ面40bがダイ取付け部分24、26に隣接するようにリードの取付け部分24、26に取り付けることができる。あるいは、フリップチップ配置では、半導体ダイ40は、第1の活性ダイ面40aがダイ取付け部分24、26に隣接するようにリードのダイ取付け部分24、26に取り付けることができる。
【0031】
[0042]様々な技法および材料を使用してダイ44をダイ取付け部分24、26に取り付けることができる。ダイ44は複数のリード14、16間に取り付けられるので、ダイをリードフレーム10に取り付ける機構42は、非導電性エポキシ、もしくはカプトン(登録商標)テープなどのテープ、またはダイ取付けフィルムなどの、非導電性粘着物42でなければならない。
【0032】
[0043]磁界検知要素44に加えて、ダイ40は他の電子構成要素および回路を支持し、ダイによって支持された検知要素44および他の電子構成要素は、はんだボール、はんだバンプ、ピラーバンプ、または図示のワイヤボンド52などの様々な技法によってリード14、16に結合することができる。はんだボール、はんだバンプ、またはピラーバンプが使用される場合、ダイ40はダイ取付け部分24、26に取り付けることができ、フリップチップ配置のように、活性ダイ面40aがリードフレーム面10aに隣接する。図2の例示的実施形態ではワイヤボンドは、ダイ40と、それぞれの接続部分34、36から遠位のダイ取付け部分24、26の場所との間に結合される。リードフレーム10は、2つのリード14、16を含むように図示されているが、2つから8つの間などの様々なリード数が可能であることが当業者には理解されよう。
【0033】
[0044]図示のダイ40は、磁界センサを形成するために使用され、したがって、少なくとも1つの磁界検知要素44を支持するが、本明細書に記載の集積回路パッケージングは、他の種類の集積回路に関連して使用できることが当業者には理解されよう。本明細書では、「磁界検知要素」という用語は、磁界を検知することができる様々な電子要素を表すのに用いられる。磁界検知要素は、それだけには限らないが、ホール効果素子、磁気抵抗素子、または磁気トランジスタとすることができる。知られているように、異なるタイプのホール効果素子があり、例えば、プレーナホール素子、垂直ホール素子および円形垂直ホール(CVH)素子がある。やはり知られているように、異なるタイプの磁気抵抗素子があり、例えば、アンチモン化インジウム(InSb)などの半導体磁気抵抗素子、巨大磁気抵抗(GMR)素子、異方性磁気抵抗素子(AMR)、トンネル磁気抵抗(TMR)素子、および磁気トンネル接合(MTJ)がある。磁界検知要素は単一要素とすることもできるが、別法として、様々な構成で配列された2つ以上の磁界検知要素(例えばハーフブリッジまたはフル(ホイートストーン)ブリッジ)を含むこともできる。デバイスのタイプおよび他の用途要件に応じて、磁界検知要素は、ケイ素(Si)もしくはゲルマニウム(Ge)などのIV族半導体材料、またはゲルマニウム−ヒ素(GaAs)もしくはインジウム化合物(例えば、アンチモン化インジウム(InSb))のようなIII−V族半導体材料から作られたデバイスとすることができる。
【0034】
[0045]知られているように、上記の磁界検知要素の一部は、磁界検知要素を支持する基板と平行な最大感度軸を有する傾向があり、上記の磁界検知要素の他のものは、磁界検知要素を支持する基板と垂直の最大感度軸を有する傾向がある。具体的には、プレーナホール素子は基板と垂直の感度軸を有する傾向があり、金属ベースまたは金属の磁気抵抗素子(例えば、GMR、TMR、AMR)、および垂直ホール素子は、基板と平行な感度軸を有する傾向がある。
【0035】
[0046]本明細書では、「磁界センサ」という用語は、磁界検知要素を一般に他の回路と組み合わせて使用する回路を表すのに用いられる。磁界センサは、それだけには限らないが、磁界の方向の角度を検知する角度センサ、電流搬送導体によって搬送される電流により生成される磁界を検知する電流センサ、強磁性物体の近接を検知する磁気スイッチ、磁界センサがバックバイアス磁石または他の磁石との組合せで使用される場合で、例えばリング磁石または強磁性ターゲット(例えば、歯車の歯)の磁区である通過磁性物を検知する回転センサ、ならびに磁界の磁界強度を検知する磁界センサを含む、様々な用途に使用される。
【0036】
[0047]図2に示された製造時の集積回路は、抵抗、インダクタ、コンデンサ、またはダイオードなどの少なくとも1つの集積受動構成要素60を含み、ここでは、リードフレーム10に取り付けられたコンデンサ60を含む。より具体的には、コンデンサ60は、それぞれのリード14、16のダイ取付け部分24、26間に結合される。コンデンサ60は、EMC、ESDを低減させるのに、または結果として得られるセンサの、他の電気的問題に対処するのに有用でありうる。例えば、コンデンサ60を用いると、線の破断または損傷の場合に出力状態を保持することによって、電源オンリセット状態にならないようにセンサへの電源を長く保持することができる。別のタイプの受動構成要素をリード間に結合することも可能であり、また別の個数のコンデンサ、例えば1つのコンデンサを電源とグランドの間、または出力とグランドピンの間に設けることができる。
【0037】
[0048]様々な技法および材料が、受動構成要素60をリード14、16に取り付けるのに適している。一例として、コンデンサは表面実装コンデンサであり、ダイ取付け部分24、26は、図示のようにコンデンサが取り付けられるそれぞれの表面実装のパッド、メッキ領域またははんだペースト領域28を含む。一般に、受動構成要素60は、はんだ付けによって、または導電性エポキシなどの導電性粘着物を用いて、ダイ取付け部分24、26に取り付けることができる。
【0038】
[0049]いくつかの実施形態では、リードは、ダイ40が配置されるリードフレームの面10aより下にコンデンサ60などの受動構成要素を配置できる切り欠いた領域、へこませた領域、または窪ませた領域を有することができる。このような構成を用いると、センサの「活性領域深さ」およびパッケージ全体の厚さが、コンデンサがリードフレーム面10aに取り付けられているパッケージと比較して、有利に低減される。別の実施形態では、受動構成要素60は、面10bの、リードフレームの他方の側に取り付けることができる。このような配置では、ダイの上の成形材料の厚さを減らすことによって、活性領域深さのさらなる低減を可能にすることができる。別の実施形態では、受動構成要素は、リードフレーム10の反対の面10bに取り付けることができる。集積受動構成要素のさらなる態様は、本願の譲受人に譲渡されている「Methods and Apparatus for Passive Attachment of Components for Integrated Circuits(集積回路の構成要素の受動取付けのための方法および装置)」という名称の米国特許出願公開第2008−0013298−A1号に記載されている。
【0039】
[0050]図3もまた参照すると、リード14、16付きリードフレーム10と図2のサブアセンブリとを含むパッケージされた集積回路磁界センサ70が、オーバモールド後に示されている。オーバモールド時、非導電性成形材料74が与えられて、半導体ダイ40と、ダイ取付け部分24、26を含むリード14、16の部分とが密閉される。
【0040】
[0051]非導電性成形材料74を含む成形筐体は、それだけには限らないが、射出成形、圧縮成形、トランスファ成形、および/またはポッティングを含む様々な技法によって、Sumitomo FGT700などの様々な非導電性成形材料から形成することができる。一般に、非導電性成形材料74は、ダイ40とリードフレーム10の密閉部分とを電気的に分離し、機械的に保護するように、非導電性成形材料から構成される。非導電性成形材料74に適切な材料には、熱硬化性および熱可塑性の成形コンパウンド、ならびに他の市販のIC成形コンパウンドが含まれる。非導電性成形材料74は、通常は非強磁性であるが、強磁性粒子などの形態の強磁性材料を、これらの材料が十分に非導電性である限り含むことができることを理解されたい。
【0041】
[0052]取扱い時および組立て時に集積回路70を保持するのに、またリードの共面性を維持する助けにするのに使用できるキャリアを得るために、非導電性成形材料78が、延長領域50および接続部分端部34b、36bを越えたリードフレーム10の遠位端部を密閉するように与えられる。第2の筐体78は、例えばプリント回路基板に集積回路70を接続する前に除去できることが当業者には理解されよう。リードの短絡を防止し、それによって、図3に示されるパッケージされた磁界センサ集積回路70を得るために、タイバー46、48は製造時に、「単体化」と呼ばれることもある工程で除去される。
【0042】
[0053]図4もまた参照すると、リード14、16は、IC70が接続されるシステム(例えば回路基板)の向きと、検知される外部ターゲットに対する磁界検知要素44の所望の向きとに応じて、図示のように曲げることができる。特に、直径「d」(非導電性成形材料74を取り囲む円によって定義される)は、例示的な一実施形態では6.0mmから6.5mm程度、より一般的には約5.0mmから7.0mmの間などと小さい。この小さい体積/直径のパッケージは、少なくとも一部には分割リードフレームに起因する。言い換えると、ダイ40が複数リードのダイ取付け部分24、26間に取り付けられるので、ダイの取付けのために確保される連続した、一般により広い面積が必要とされない。説明されたパッケージシステムは、コンデンサ60などの1つまたは複数の受動構成要素を含み、この受動構成要素は、通常はPC基板上で行われる受動ネットワークの外部取付けが必要なパッケージと比較して、センサシステムの全体寸法を低減するように受動ネットワークを形成することができる。
【0043】
[0054]図5もまた参照すると、集積回路に使用するための代替リードフレーム100は、複数のリード114、116および118を含み、そのうちの少なくとも2つ(ここでは、3つすべて)が、それぞれのダイ取付け部分124、126、128、および接続部分134、136、138を含む。リードフレーム100は、第1の面100a、および第2の反対の面100bを有する(図6)。説明されるように、リードのダイ取付け部分124、126、128には半導体ダイ(図6)を取り付けることができる。
【0044】
[0055]リードの接続部分134、136、138は、図1のリード14、16の接続部分34、36と同一または同様とすることができ、それぞれのダイ部分124、126、128に近接する第1の端部134a、136a、138aから、ダイ部分から遠位の第2の遠位の端部134b、136b、138bまで延びる。ここで再び、リードの接続部分134、136、138は概して細長く、プリント回路基板にはんだ付けすることなどによって、集積回路パッケージ外部の電子構成要素または電子システム(図示せず)と電気的に接続するのに適している。接続部分は、図1の38で示されるように、接続部分134、136および138においてより広い領域を有することができる。
【0045】
[0056]リードフレーム100は、図1のタイバー46、48と同一または同様とすることができる、かつ製造時にリード114、116、118を一緒に保持するために用意されているタイバー146、147、148を有する。ここで再び、図示のように、第1のタイバー146は、リードのダイ取付け部分124、126、128と、接続部分の第1の端部134a、136a、138aとの近くに配置され、第2のタイバー148は、接続部分134、136、138の遠位端部134b、136b、138bの近くに配置される。タイバー部分が、ダイ部分124、126および128の、リード端部134a、136b、および138bとは反対側の147に示されている。図1の拡張領域50と同一または同様である拡張領域150を設けることができる。
【0046】
[0057]リードフレームの材料および形成技法は、図1のリードフレーム10と同一または同様とすることができる。したがって、一例としてリードフレーム100は、打抜きNiPdAu前めっきリードフレームとすることができる。
【0047】
[0058]図6に示される製造の後段階時のリードフレーム100もまた参照すると、磁界検知要素144が配置される第1の面140aと、第2の反対の面140bとを有する半導体ダイ140は、ダイアップ配置またはフリップチップ配置でリードフレーム100に取り付けることができる。すなわち、ここで再び、リードフレーム100には、ダイが取り付けられる従来の連続したダイ取付けパッドまたは取付け領域がなく、ダイは、少なくとも2つのリード114、116、118のダイ部分124、126、128に取り付けられ、図6の例示的な実施形態では、3つのリードのダイ部分に取り付けられている。ダイ144は、例としてエポキシ、テープ、またはエポキシとテープの組合せなどの非導電性粘着物142を用いて、ダイ部分124、126、128に取り付けることができる。
【0048】
[0059]図示のワイヤボンド152などのワイヤボンド、または、例としてはんだボール、はんだバンプもしくはピラーバンプなどの他の適切な電気的接続機構は、ダイ140によって支持された磁界検知要素144および他の電子構成要素をリードフレーム100に電気的に接続するのに使用することができる。はんだボール、はんだバンプ、またはピラーバンプが使用される場合、ダイ140は、フリップチップ配置のように、ダイ面140aがリードフレーム110の面110aに隣接した状態で配置することができる。図6の例示的実施形態ではワイヤボンド152は、ダイ140と、それぞれの接続部分134、136、138から近位のダイ取付け部分124、126、128の場所との間に結合される。ここで再び、図示のダイ140は磁界検知要素144を支持するが、本明細書に記載の集積回路パッケージングは、他の種類の集積回路またはセンサに関連して使用できることが当業者には理解されよう。さらに、リードフレーム100は、3つのリード114、116、118を含むように図示されているが、2つから8つの間などの様々なリード数が可能であることが当業者には理解されよう。
【0049】
[0060]図6に示された製造時の集積回路は、抵抗、インダクタ、コンデンサ、またはダイオードなどの少なくとも1つの受動構成要素を含み、ここでは、リードフレーム100に取り付けられた2つコンデンサ160、164を含む。より具体的には、コンデンサ160はリード114と116間に結合され、コンデンサ164はリード116と118間に結合される。コンデンサ160、164は、図2のコンデンサ60と同一または同様とすることができる。例示的な一実施形態では、コンデンサ160、164は、表面実装のパッド、はんだペースト領域またはメッキ領域130に取り付けられる表面実装コンデンサである。
【0050】
[0061]図7もまた参照すると、リード114、116、118付きリードフレーム100と図6のサブアセンブリとを含む、オーバモールド後のパッケージされた集積回路磁界センサ170が示されている。オーバモールド時、図3の非導電性成形材料74と同一または同様とすることができる非導電性成形材料174が与えられて、半導体ダイ140と、ダイ取付け部分124、126、128を含むリード114、116、118の部分とが密閉される。ここで再び、非導電性成形材料174は、射出成形、圧縮成形、トランスファ成形、および/またはポッティングなどの様々な技法によって、Sumitomo FGT700などの様々な非導電性成形材料から形成することができる。
【0051】
[0062]取扱い時および組立て時に集積回路を保持するのに、またリードの共面性を維持する助けにするのに使用できるキャリアを得るために、非導電性成形材料178が、延長領域150および接続部分端部134b、136b、138bを越えたリードフレーム100の遠位端部を密閉するように与えられる。第2の筐体178は、例えばプリント回路基板に集積回路170を接続する前に除去できることが当業者には理解されよう。リードの短絡を防止し、それによって、図7に示されるパッケージされた磁界センサ集積回路170を得るために、タイバー146、148は、「単体化」と呼ばれることもある工程で製造時に除去される。
【0052】
[0063]図7には示されていないが、リード114、116、118は、例えば図3に示されるようにして、組立てのために曲げることができる。成形筐体174の直径は有利なことに、図4に関連して前に説明されたように、確保された連続するダイ取付け領域にダイが取り付けられる従来の集積回路と比較して小さい。説明されたパッケージシステムは、コンデンサ160および164などの1つまたは複数の受動構成要素を含み、この受動構成要素は、一般にセンサアセンブリの直径がより大きくなるPC基板上で通常は行われる、受動ネットワークの外部取付けが必要なパッケージと比較して、センサシステムの全体寸法を低減するように受動ネットワークを形成することができる。
【0053】
[0064]図8もまた参照すると、代替リードフレーム200が示されており、図5の同様の要素が同様の参照文字で標示されている。リードフレーム200は、図示のように、図5のリードフレーム100とは、それぞれのリード接続部分134、136、138の縦方向に沿った位置でリードから横方向に延びる拡張領域204が追加されていることだけが異なる。拡張領域204により集積回路センサの機能付加が容易になり、すなわち、1つまたは複数の受動構成要素をそれぞれのリード対の間に結合することが可能になり、またセンサの電磁適合性(EMC)を向上させ、静電放電(ESD)を低減するために、1つまたは複数の抑制デバイスを設けることも可能になる。
【0054】
[0065]すなわち、リードフレーム200は、複数のリード114’、116’および118’を含み、そのうちの少なくとも2つ(ここでは、3つすべて)が、それぞれのダイ部分124、126、128、および接続部分134’、136’、138’を含む。接続部分134’、136’、138’は、それぞれのダイ部分124、126、128に近接した第1の端部134a、136a、138aから、ダイ部分から遠位の第2の遠位端部134b、136b,138bまで延びる。リードの接続部分134、136、138は概して細長く、プリント回路基板とのはんだ付けなどによって、集積回路パッケージ外部の電子構成要素またはシステム(図示せず)に電気的に接続するのに適しており、ここでは拡張領域204を含む。
【0055】
[0066]図7と同様の要素が同様の参照文字で標示されている図9もまた参照すると、集積回路磁界センサ210は、センサ210がリードフレーム200(図8)を含むという点で図7のセンサと異なる。センサ210は、1つまたは複数のリード(ここではリード114’)の一部分を、非導電性成形材料174から間隔が置かれたそれぞれのリードの位置で密閉するように配置された抑制デバイス230を含む。抑制デバイス230は、センサの電磁適合性(EMC)を向上させ、静電放電(ESD)を低減するために設けられる。抑制デバイス230は、様々な幾何形状(すなわち、サイズおよび形状)でセンサの様々な位置に設けることができ、また様々な技法で製作することができる。
【0056】
[0067]抑制デバイス230は軟強磁性材料から構成される。いくつかの実施形態では、成形軟強磁性要素230が比較的低い保磁力および高い透磁率を有することが望ましい場合がある。適切な軟強磁性材料には、それだけには限らないが、パーマロイ、NiCo合金、NiFe合金、鋼、ニッケル、および軟強磁性フェライトが含まれる。硬強磁性材料について前述したように、より異方性の強磁性材料を得るために、磁界の存在下で軟強磁性抑制デバイスを形成することもまた望ましい場合がある。別の実施形態では、成形時に加えられる磁界を使用せずに等方性軟強磁性抑制本体を形成することが望ましい場合がある。
【0057】
[0068]別の実施形態では、抑制デバイス230は成形工程で形成することができ、また拡張部分204(図8)を密閉することが示される。リード114’は拡張領域204を有することが図8に示されているが、成形抑制デバイス230の場合には、このような拡張領域が必要ではない場合があることを理解されたい。複数のリードの上に抑制デバイスが配置されるので、デバイスを構成する成形材料は、不要な電気信号がリードの間に通されることを阻止するのに十分な抵抗性のものでなければならない。
【0058】
[0069]抑制デバイス230は、強磁性成形材料を含み、硬質または永久磁性材料から構成することができる。いくつかの実施形態では、強磁性成形材料がその残留磁気よりも大きい保磁力を有することが望ましい場合がある。抑制デバイス230用の例示的な硬質磁性材料には、それだけには限らないが、硬磁性フェライト、SmCo合金、NdFeB合金材料、またはArnold Magnetic Technologies Corp.のPlastiform(登録商標)材料、または硬質磁性粒子を有する他のプラスチックコンパウンド(例えば、ポリフェニレンスルフィド材料(PPS)などの熱硬化性ポリマー、またはSmCo、NdFeBもしくは硬強磁性フェライト磁性粒子を含むナイロン材料)、または住友ベークライト(株)のSUMIKON(登録商標)EMEなどの熱硬化性ポリマー、または硬質磁性粒子を含む類似のタイプの熱硬化性成形材料が含まれる。いくつかの実施形態では、磁界の存在下で成形することによって成形時に硬強磁性粒子を整列させて、より異方性または方向性の永久磁石材料を形成することが望ましい場合があるのに対して、別の実施形態では、等方性材料を得るための成形時の整列段階がなくても十分な磁石を得ることができる。NdFeBまたはSmCo合金は、温度性能、磁気保磁力、または磁石設計に有用な他の磁気特性を改善するために、他の元素を含みうることを理解されたい。
【0059】
[0070]抑制デバイス230は、リード114’の接続部分から延びてリードを取り囲み、したがって接続部分の上および下に延びる。デバイス230は、リードの上および下にほぼ同じ距離だけ延びることが示されているが、こうである必要はないことが当業者には理解されよう。一般に、抑制デバイス230の全高は、主パッケージ本体を越えて延びないように成形筐体174の全高よりも低くすることができる(そうする必要はないが)。
【0060】
[0071]抑制デバイスは、それぞれのリード114’、116’および118’の一部分をそれぞれが囲む、複数の個別成形強磁性デバイスを備えることができる。別法として、または加えて、抑制デバイスは、複数のリードの一部分を囲むように形成された共用成形デバイスの形で設けることもできる。いくつかの実施形態では、成形抑制デバイス230は、リードと接触する第1の成形要素と、第1の成形要素の少なくとも一部分を囲む第2の成形要素とを含むことができる。
【0061】
[0072]別の特徴によれば、磁界センサ集積回路210は受動構成要素240を含む。知られているように、また米国特許出願公開第2012−0086090−A1号に記載されているように、フィルタリングおよび/または他の機能を得るために、コンデンサ、抵抗、インダクタまたはダイオードなどの1つまたは複数の受動構成要素を集積回路リードフレーム上で一体化することが望ましい場合がある。コンデンサなどの受動構成要素240は、上記で参照された米国特許出願公開第2012−0086090−A1号に記載されている技法によって製作することができる。
【0062】
[0073]リード116’、118’の拡張領域204は、この領域間に受動構成要素240をはんだ付けなどによって取付けやすくするものである。別法として、拡張領域204は省くこともでき、受動構成要素(複数可)は、それぞれのリード対の間に直接結合することができる。
【0063】
[0074]受動構成要素240は、成形筐体244が得られるように成形材料で密閉することができる。成形筐体244は、成形筐体174を構成する材料と同様または同一とすることができる非導電性成形材料を含むことができる。別法として、受動構成要素240は、抑制デバイス230を構成する強磁性材料と同一または同様とすることができる強磁性材料によって、この強磁性材料が十分に非導電性であれば例えばそれによって別の抑制デバイスが得られるように、密閉することもできる。
【0064】
[0075]成形筐体244は、受動構成要素240を密閉し、かつ他のパッケージング寸法要件に適合するように寸法設定され形づくられる。リード間に受動構成要素を設けるのに、かつ/または抑制デバイスを設けるのに、他の変形形態が実現可能であることが当業者には理解されよう。例えば、非強磁性成形材料を含む成形抑制デバイス230によって強磁性ビーズを密閉することができる。
【0065】
[0076]3つ以上のリードをリードフレームが含むいくつかの実施形態では、1つまたは複数のリードを、受動構成要素取付けの目的で設けられる無接続リードにすることが望ましい場合がある。例えば、図9の実施形態では、中間リード116’を無接続リードにすることが望ましい場合があり、その場合、リード116’は筐体244の近くで切り取ることができる(図9に、このような実施形態で除去されるリード部分を示すリード116’の点線で示されている)。このような切取り実施形態により、2線センサ用途では2つの使用可能なリード114’および118’が得られるが、他の個数のリードも同様の無接続リード技法を使用して実現可能であることを理解されたい。このような一実施形態では、受動構成要素164(図6)を抵抗とし、受動構成要素160をコンデンサとし、受動構成要素240をコンデンサとすることができ、それによって、パッケージ寸法を増大させなくても別の受動ネットワークが得られる。別の実施形態では、抵抗、インダクタ、コンデンサ、またはダイオード(ツェナーダイオードを含む)の異なる組合せを利用することができる。
【0066】
[0077]図10もまた参照すると、代替パッケージ化磁界センサ集積回路250は、半導体ダイ252、磁界検知要素262、および分割リードフレーム254を含む。分割リードフレーム254は、リード266、268および270を含み、そのうちの少なくとも2つ(ここでは、3つすべて)が、それぞれのダイ取付け部分272、274、276、および接続部分292、294、296を含む(図10には一部分だけ示されている)。
【0067】
[0078]ここで、ダイ252は、リードフレーム254の上部に取り付けられるが、より具体的には、ダイ取付け部分266、268、270に、エポキシまたはテープなどの非導電性粘着物で取り付けられる。リード266、268、270は、図示のように、ワイヤボンド280によってダイ252に電気的に結合される。しかし、ダイ252が、フリップチップタイプの配置に関して前述したように、そのアクティブ面(磁界検知要素262が配置される)がリードフレームに隣接して取り付けられる実施形態では、はんだボール、はんだバンプ、およびピラーバンプなどの他の電気的接続機構が適している場合がある。
【0068】
[0079]リードの接続部分292、294、296は、それぞれのダイ部分266、268、270に近接した第1の端部から、ダイ部分から遠位の、第2の遠位の端部(図示せず)まで延びる。一般に、リードの接続部分292、294、296は細長く、プリント回路基板にはんだ付けすることなどによって、集積回路パッケージの外側の電子構成要素または電子システム(図示せず)と電気的に接続するのに適する。
【0069】
[0080]センサ250はさらに、少なくとも1つの集積受動構成要素を含み、ここでは、ダイ取付け部分のそれぞれの対272、274間および274、276間に取り付けられたコンデンサ264a、264bの形で、このような2つの構成要素を含む。コンデンサ264a、264bは、図2のコンデンサ60と同一または同様とすることができる。
【0070】
[0081]集積回路250はさらに、少なくとも1つのリードと直列に、または「一列に」結合された受動構成要素を含む。この目的のために、リードダイ取付け部分272は、少なくとも2つの別個の部分272aおよび272bを含み、これらの部分は、1つまたは複数の受動構成要素260によって互いに結合される。より具体的には、リードダイ取付け部分272aおよび272bのそれぞれが、他方のリード部分の端部と間隔をおいて近接する端部を有する。受動構成要素260は、リード部分272aとリード部分272bの両方に結合され、それによって、リードと直列に電気的に接続される。この配置では有利なことに、受動構成要素が1つまたは複数のリードと直列接続することが可能になる。
【0071】
[0082]受動構成要素260は、例として抵抗、コンデンサ、インダクタ、またはダイオードなどの様々な形を取ることができ、これらの構成要素(複数可)は、EMC性能を改善するなどの様々な目的のために設けられる。一実施形態では、受動構成要素260は抵抗である。受動構成要素260がコンデンサである実施形態では、交流電圧を印加できることを理解されたい。また、1つだけのリードが直列受動構成要素260を有することが示されているが、同一または異なるタイプの受動構成要素を同様に、複数のリードと直列に結合できることも理解されたい。また、リード部分272aおよび272bで形成されたものなど、単一のリードダイ取付け部分は、複数の構成要素がそれぞれのリードと直列に結合される配置を形成するように、複数の切れ目と、それぞれの切れ目間に結合された複数の受動構成要素とを有することができる。
【0072】
[0083]リードフレーム254は、1つまたは複数のスロットを含み、ここでは2つのスロット254aおよび254bを含む。当技術分野ではよく知られているように、変化する交流磁界または過渡磁界(例えば、通電導体を取り囲む磁界)の存在下では、渦電流が導電リードフレーム254中に誘導されうる。スロットが存在することで、渦電流の位置を移動させ、また渦電流に影響を及ぼして磁界エラーを小さくすることができ、その結果、ホール効果素子には、そうしない場合よりも小さい磁界が渦電流により加わることになって、測定される磁界におけるエラーが小さくなる。さらに、渦電流に伴う磁界が均一ではない、またはホール効果素子を中心として対称ではない場合には、ホール効果素子は望ましくないオフセット電圧を発生する可能性がある。
【0073】
[0084]リードフレームスロット254a、254bは、ループのサイズ(例えば、直径または経路長)を低減させ、かつリードフレーム254内に渦電流が流れる検知要素(複数可)に対してループの位置を変える傾向がある。渦電流が流れる閉ループのサイズが低減すると、渦電流を誘導した変化磁界に対する小さい局所的影響のために、渦電流が小さくなることを理解されたい。したがって、ホール効果素子262を有するセンサの測定磁界は、スロット254a、254bにより、渦電流から受ける影響が小さい。
【0074】
[0085]ホール効果素子262まわりで回転する渦電流の代わりに、スロット(複数可)252a、254bにより渦電流がホール効果素子の各側面に生じる。この渦電流から生じる磁界は付加的なものであるが、磁界全体の大きさは、検知要素(複数可)までの渦電流の距離が増大することにより、スロットがない単一の渦電流と比較して小さい。
【0075】
[0086]特定の用途の必要を満たすために、任意の数のスロットを多様な構成で形成できることを理解されたい。図10の例示的な実施形態では、スロット254a、254bはリード268のダイ取付け部分274に形成されているが、他の個数および配置のスロットが可能であることが当業者には理解されよう。これらのスロットは、渦電流の流れを低減させ、センサの全体性能を向上させる。
【0076】
[0087]スロットという用語は、リードフレームの導電性を遮るもの一般を包含するように広く解釈されるべきことを理解されたい。例えば、スロットは、数個の比較的大きい孔、ならびに比較的高密度の小さい孔を含むことができる。加えて、スロットという用語は、何か特定の幾何形状を指すものではない。例えば、スロットは、テーパ、楕円形などの多様な規則的形状および不規則形状を含む。さらに、スロット(複数可)の向きは様々でありうることを理解されたい。また、センサのタイプに基づいてスロット(複数可)を配置することが望ましい場合があることは明らかであろう。
【0077】
[0088]スロット付きリードフレームについてのさらなる詳細は、例えば、本発明の譲受人に譲渡され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2012−0086090−A1号に見ることができる。
【0078】
[0089]集積回路250はさらに、非導電性成形材料256を含む。非導電性成形材料256は、ダイ252、リードフレーム254の少なくとも一部分、およびコンデンサ264a、264bを密閉する。任意選択で、集積回路250はさらに、強磁性成形材料258を含むことができる。またセンサは、ここでは図示されていない第3のオーバモールド材料を含むことができる。
【0079】
[0090]使用の際、磁界センサ250は、可動の磁気透過性強磁性物品すなわちターゲット(図示せず)に、磁界トランスデューサ262がその物品に隣接し、それによって、物品の動きで変わる磁界の作用を受けるように、近接して配置することができる。磁界トランスデューサ262は、磁界に比例する磁界信号を生成する。強磁性物品は、硬強磁性材料または単に硬磁性材料(すなわち、セグメント化リング磁石などの永久磁石)、軟強磁性材料、さらには電磁石から構成されていてよく、本明細書に記載の諸実施形態は、任意のこのような物品構成と組み合わせて使用することができる。
【0080】
[0091]物品が軟強磁性材料から構成されている実施形態では、強磁性成形材料258が、バイアス磁石を形成するために硬強磁性材料から構成されるのに対し、物品が硬強磁性材料から構成されている実施形態では、強磁性成形材料258は、コンセントレータを形成するために軟強磁性材料とすることができ、あるいはバイアス磁界が望ましい場合(例えば、硬磁性材料または永久磁石でバイアスされる磁気抵抗素子の場合)では硬磁性材料とすることができる。バイアス磁石を形成するために強磁性成形材料258が硬強磁性材料を含み、図示のようにトランスデューサ262が強磁性成形材料258よりもターゲットの近くなるようにセンサ250がターゲットに対して向けられる実施形態では、バイアス磁石はバックバイアス磁石と呼ばれることがある。
【0081】
[0092]非導電性成形材料256は、ダイ252、およびリードフレーム254の密閉部分を電気的に分離し、機械的に保護するために非導電性材料から構成される。非導電性成形材料256に適した材料には、熱硬化性および熱可塑性の成形コンパウンド、および他の市販のIC成形コンパウンドが含まれる。非導電性成形材料256は、強磁性粒子の形などの強磁性材料を、このような材料が十分に非導電性である限り含むことができることを理解されたい。
【0082】
[0093]非導電性成形材料256は、ダイ252、およびリードフレーム254の一部分を密閉するために、第1の成形段階などでリードフレーム/ダイ・サブアセンブリに付けられる。非導電性成形材料は、特定のICパッケージ要件に適合するように選択される。
【0083】
[0094]上記のいくつかの実施形態では、強磁性成形材料258は、バイアス磁石を形成するために硬質または永久磁性材料から構成される。当業者には明らかであるように、様々な材料が、動作温度範囲および最終パッケージサイズに応じて強磁性成形材料258を提供するのに適している。いくつかの実施形態では、強磁性成形材料がその残留磁気よりも大きい保磁力を有することが望ましい場合がある。
【0084】
[0095]強磁性成形材料用の例示的な硬質磁性材料には、それだけには限らないが、硬磁性フェライト、SmCo合金、NdFeB合金材料、またはArnold Magnetic Technologies Corp.のPlastiform(登録商標)材料、または硬質磁性粒子を有する他のプラスチックコンパウンド(例えば、ポリフェニレンスルフィド材料(PPS)などの熱硬化性ポリマー、またはSmCo、NdFeBもしくは硬強磁性フェライト磁性粒子を含むナイロン材料)、または住友ベークライト(株)のSUMIKON(登録商標)EMEなどの熱硬化性ポリマー、または硬質磁性粒子を含む類似のタイプの熱硬化性成形材料が含まれる。いくつかの実施形態では、磁界の存在下で成形することによって成形時に硬強磁性粒子を整列させて、より異方性または方向性の永久磁石材料を形成することが望ましい場合があるのに対して、別の実施形態では、等方性材料を得るための成形時の整列段階がなくても十分な磁石を得ることができる。NdFeBまたはSmCo合金は、温度性能、磁気保磁力、または磁石設計に有用な他の磁気特性を改善するために、他の元素を含みうることを理解されたい。
【0085】
[0096]別の実施形態では、強磁性成形材料258は、コンセントレータを形成するために軟強磁性材料を含む。当業者には明らかであるように、様々な材料が、軟強磁性材料の形で強磁性成形材料258を提供するのに適している。いくつかの実施形態では、軟強磁性成形材料が比較的低い保磁力および高い透磁率を有することが望ましい場合がある。適切な軟強磁性材料には、それだけには限らないが、パーマロイ、NiCo合金、NiFe合金、鋼、ニッケル、および軟強磁性フェライトが含まれる。
【0086】
[0097]強磁性成形材料258は、成形段階などで、または熱硬化性接着剤(例えば、二液性エポキシ)などの接着剤を用いて、非導電性成形材料256に固定される。
【0087】
[0098]いくつかの実施形態では、強磁性成形材料258と接触する非導電性成形材料256の一部分、および/または非導電性成形材料と接触する強磁性成形材料の部分は、2つの材料間の接着性を改善するために、かつこれら材料間の横方向滑りまたはずれを防止または低減するために、固定機構を有する。一例として、非導電性成形材料256を越えて延びるリードフレームの張出し部分286は、強磁性成形材料258およびリードフレームに対する非導電性成形材料256の接着性を向上させるのに役立つ。リードの張出し部分286が強磁性成形材料の中に延びるので、強磁性成形材料は、リードが電気的に短絡してデバイスが意図されたように動作しなくなることを防止するために、非導電性であるか、または導電性が十分に低くなければならないことを理解されたい。リードフレーム254内のスロット284もまた、リードフレーム254に対する非導電性成形材料256の接着性を向上させるのに役立つ。
【0088】
[0099]それだけには限らないが、圧縮成形、射出成形およびトランスファ成形などの成形と、ポッティングとを含む様々な種類の製法が、成形材料を成形するために使用できることが当業者には理解されよう。さらに、成形材料を成形するために様々な技法を組み合わせることも可能である。
【0089】
[00100]強磁性成形材料258を画定するために使用される型穴は、強磁性成形材料が中心開口のあるリング形構造体を形成するように、心棒を含むことができる。成形材料258は、従来のO形リング構造体またはD形構造体を形成することができる。別法として、強磁性成形材料258は、「C」形または「U」形構造体として描写できるような不完全なリング形構造体だけを形成することもできる。より一般的には、強磁性成形材料258は、その外側領域と一体化して中心領域が形成されないように、連続していない中心領域を備えることができる。このような中心領域は、開放領域とすることができ、強磁性材料、または、例えば鋼ロッドなど別に形成された要素を含むことができる。
【0090】
[00101]成形材料256、258の付加的な特徴が実現可能である。例えば、非導電性成形材料256は、強磁性成形材料258の中に延びる突起を含むことができ、またいくつかのテーパを強磁性成形材料に付けることができる。
【0091】
[00102]図11を参照すると、集積回路内で使用するための別の代替リードフレーム310は、複数のリード314、316を含み、そのうちの少なくとも2つ(ここでは、図示の2つのリードが複数のリードを構成している)は、それぞれのダイ取付け部分324、326および接続部分334、336を含む。リードフレーム310は、第1の面310a、および第2の反対の面310b(図11A)を有する。説明されるように、リードのダイ取付け部分324、326(本明細書では、簡単にダイ部分と呼ばれる場合がある)には、リードフレーム310の第2の面310bに隣接するリードの下側に、半導体ダイ340(図11Aおよび図11B)を取り付けることができる。このタイプのダイ取付けは、「リード・オン・チップ」と呼ばれることがある。
【0092】
[000103]ダイ取付け部分324および326は、図1の取付け部分24、26と比較して縮小された領域(矢印374で全体的に示される)を有することができ、説明されるように、これによりダイをリードに結合しやすくすることができる。リードフレーム310の他の特徴は、前に説明されたリードフレームの類似した特徴と同様または同一である。
【0093】
[000104]リードの接続部分334、336は、それぞれのダイ部分324、326に近接した第1の端部334a、336aから、ダイ部分から遠位の、第2の遠位の端部334b、336bまで延びる。一般に、リードの接続部分334、336は細長く、集積回路パッケージの外側の、電源またはマイクロコントローラなどの電子システムおよび構成要素(図示せず)と電気的に接続するのに適する。例えば、プリント回路基板とのスルーホール接続の場合には、接続部分の遠位端部334b、336bは、回路基板スルーホールとのはんだ接続に適したピンの形で用意される。あるいは、表面実装接続の場合には、接続部分の遠位端部334b、336bは表面実装パッドを含む。別の実施形態は、接続部分334、336とはんだ付けされた、または別の方法で接続されたワイヤを含むことができる。
【0094】
[0105]リードフレーム310は、製造時にリード314、316を一緒に保持するために用意されているタイバー346、347、348を有する。図示のように、第1のタイバー346は、リードのダイ部分324、326と、接続部分の第1の端部334a、336aとの近くに配置され、第2のタイバー348は、接続部分334、336の遠位端部334b、336bの近くに配置される。別のタイバー部分347が、ダイ部分324、326の、リード端部334a、334bと反対側の端部に示されている。製造しやすくすることに加えて、タイバー(複数可)はまた、例えば細長い接続部分334、336の共面性を維持することによって、製造時にリードを保護する働きをすることもできる。
【0095】
[0106]リードフレーム310のさらなる特徴には、図示のように、リード接続部分の遠位端部334b、336bを越えて延びる延長領域350が含まれる。これらの領域350は、リード共面性を電気的分離と共に維持するのを助けるために、プラスチックで型成形することができる。
【0096】
[0107]リード314、316の接続部分334、336は、組立て時に集積回路をさらに扱いやすくするために、またリードの強度を向上させるために、広げられた領域338を有することができる。例示的な広げられた領域338は、図示のように、リード間に所望の間隔を維持するために、接続部分の縦の部分に沿って、隣接したリードから離れる方向にわずかに外側に延びる。広げられた領域は、様々な形状および寸法を有して取扱い時および組立て時にIC完全性を促進することができ、または別の実施形態では除去することができ、またリード間に所望の間隔が得られる限りは隣接リード(複数可)に向かう方向に延びることができることを理解されたい。
【0097】
[0108]リードフレーム310は、スタンピングまたはエッチングなどの様々な従来技法によって様々な従来の材料から形成することができる。一例として、リードフレーム310は、NiPdAu前めっきリードフレームである。リードフレームに適している他の材料には、それだけには限らないが、アルミニウム、銅、銅合金、チタン、タングステン、クロム、Kovar(登録商標)、ニッケル、または諸金属の合金が含まれる。さらに、リードおよびリードフレームの寸法は、特定の用途要件に適合させるために容易に変更することができる。一例では、リード314、316は0.25mm程度の厚さを有し、接続部分334、336は10mm程度の長さである。通常、単一の集積回路を形成するために使用されるリードフレーム310は、他の複数の同一または同様のリードフレームと共に、例えば単一のスタンピング加工で形成され(例えば、打ち抜かれ)、これらのリードフレーム310は、個々の集積回路を形成するために製造時に切り離される。
【0098】
[0109]図11A、および図11Aの線A−Aに沿った図11Bの断面図に示された製造の後段階時のリードフレーム310もまた参照すると、半導体ダイ340は、磁界検知要素344が配置される第1の面340a、および第2の反対の面340bを有する。ここではリード・オン・チップ配置のダイ340は、ダイ面340aがリードフレーム310の面310bに隣接する状態でリードフレーム310に取り付けることができる。ここで再び、リードフレーム310には、ダイが取り付けられる従来の連続したダイ取付けパッドまたは取付け領域がなく、ダイは、リード314、316のダイ部分324、326に取り付けられる。
【0099】
[0110]図示の実施形態では、半導体ダイ340はリードフレーム取付け部分324、326を越えて延びる。別の実施形態では、ダイ340は、リードフレームダイ部分324、326の縁部により近接してそろえることができる。また別の代替実施形態では、ダイ340はダイ取付け部分324、326に取り付けることができるが、ダイ部分324、326の縁部を通り越して延びず、さらには縁部までも延びない。
【0100】
[0111]ダイ340は、カプトン(登録商標)テープもしくはダイ取付けフィルムなどのそれぞれの非導電性粘着物330、332、または他の適切な取付け手段を用いて、ダイ部分324、326に取り付けることができる。ダイ340とリードフレーム310の間に十分な電気的分離を確保するために、非導電性粘着物、テープまたはフィルム330、332を図示のようにリードフレームダイ部分324、326の縁部を越えて延ばすことが望ましい場合がある。非導電性粘着物は、2つの別個の部片の形で設けられることが図示されているが、単一の粘着物要素が使用されてよいことを理解されたい。
【0101】
[0112]図示のワイヤボンド352などのワイヤボンド、または他の適切な電気的接続機構は、ダイ340によって支持された磁界検知要素344および他の電子構成要素をリードフレーム310に電気的に接続するのに使用することができる。例示的なワイヤボンド実施形態では、ダイ340上のボンドパッド370および372は、図示のようにダイ部分324、326の間に設けることができる。
【0102】
[0113]ダイ取付け部分324、326は、ワイヤボンディングを容易にするために、ダイ面340aの一部分を露出するように構成される(すなわち、互いに寸法設定、成形、および設置される)。例えば、図示の実施形態では、ダイ取付け部分324、326は、L形を形成する図1のダイ取付け部分24、26と比較して、縮小された領域(矢印374で全体的に示される、図11)を有するとみなすことができる。この縮小された領域を有するダイ取付け部分を設け、説明されたリード・オン・チップ配置を使用することによって、ワイヤボンドをダイの外辺部の中に配置することができ、それによって、そうしない場合にチップ・オン・リード技法で可能でありうるサイズよりも大きいダイサイズを同一のICパッケージに適合させることが可能になる。
【0103】
[0114]任意選択の受動構成要素360は、リードフレーム310に結合することができる。コンデンサ360はリード314、316間に結合され、図2のコンデンサ60と同一または同様とすることができる。一実施形態では、受動構成要素360はコンデンサであり、別の実施形態では、受動構成要素360はインダクタ、抵抗、ダイオード、ツェナーダイオード、受動ネットワーク付きダイ(例えば、ダイ上のRLCネットワーク)、または他の構成要素とすることができる。受動構成要素の他の組合せもまた、リード・オン・チップリードフレーム310と一緒に使用することができる。コンデンサ360は、はんだ付けなどによって、または導電エポキシなどの導電性粘着物を用いて表面実装パッド、はんだペースト領域またはメッキ領域328に取り付けられる、表面実装コンデンサとすることができる。別の実施形態では、受動構成要素はダイ形状とすることができ、ワイヤボンドを使用してこの受動構成要素をダイ取付け部分324、326のリード314、316に取り付けることができる。
【0104】
[0115]受動構成要素360が設けられる場合、リード・オン・チップ配置を使用することにより、受動構成要素がリードフレーム310の第1の面310aに取り付けられるとダイ340が受動構成要素の下に延びることが可能になる。この配置により、ダイと受動構成要素がリードフレームの同じ面に取り付けられる実施形態と対比して、同じサイズのオーバモールドパッケージに対して許容できるダイが大きくなる。
【0105】
[0116]図11Aに示されるリードフレームサブアセンブリは、以前の実施形態に関連して前述のように、半導体ダイ340と、ダイ取付け部分324、326を含むリード314、316の部分とを密閉するようにオーバモールドすることができる。一実施形態では、オーバモールドは非導電性材料による。別の実施形態では、軟強磁性または硬強磁性成形材料とすることができる第2のオーバモールド材料を提供することができる。オーバモールドされると、図11図11Aおよび図11Bのリードフレームサブアセンブリは、図3のパッケージされた集積回路磁界センサ70に似ることになり、同一または同様の材料を用いて同一または同様の技法で形成することができる。
【0106】
[0117]図11は、2つのリード314、316だけを示すが、例えば、それだけには限らないが、2つから8つの間を含む他のリード数もまた可能である。受動構成要素は、リード間に、または前記の別の実施形態に関連して説明されたのと同じリードと直列に、配置することができる。
【0107】
[0118]本発明の好ましい実施形態について説明したが、これらの概念を取り入れる別の実施形態も使用できることが今や当業者には明らかであろう。
【0108】
[0119]例えば、それだけには限らないが成形材料の厚さを含めて、パッケージのタイプ、形状、および寸法は、電気的および磁気的要件に関しても、パッケージング考慮事項に関しても、特定の用途に適合するように容易に変えることができることが当業者には理解されよう。様々な実施形態に関連して本明細書で図示され説明された様々な特徴は、選択的に組み合わせることができることもまた理解されよう。
【0109】
[0120]したがって、本発明は、説明された実施形態に限定されるべきではなく、むしろ添付の特許請求の範囲および趣旨によってのみ限定されるべきであることが具申される。本明細書で引用されたすべての刊行物および参照文献は、参照によりその全体が本明細書に明示的に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図11A
図11B