(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
(遊技機の構成)
図1は、本発明の遊技機の一実施形態としてのスロットマシン1の正面図である。
【0010】
スロットマシン1は、
図1に示すように、直方体形状の筺体10を備えている。この筺体10は、正面に開口を有している。この開口には、前扉20が開閉可能かつロック可能に取り付けられている。
【0011】
前扉20は、略中央部分に透光性の窓21を有している。この窓21は、後述する各回転リール41,42,43の表面に表示された複数の図柄が、視認可能に配置されている。
【0012】
また、窓21の上部には、液晶表示装置22と、電飾装置23と、スピーカ24とが設けられている。液晶表示装置22は、遊技中に各種の演出画像(演出動画)を表示したり、所定の情報等を表示したりする。電飾装置23は、所定の条件を満たした場合に、所定のパターンで点灯または消灯する。スピーカ24は、所定の条件を満たした場合に、所定の音を出力する。すなわち、遊技中の各種の演出は、液晶表示装置22、電飾装置23、および、スピーカ24によって行われる。
【0013】
一方、窓21の下部には、操作部30が設けられている。操作部30は、遊技媒体の一例としてのメダルを投入するための投入口31と、メダルをベットするためのベットスイッチ32と、各回転リール41,42,43を回転させるスタートスイッチとしてのレバー33と、各回転リール41,42,43に対して設けられ、回転中の各回転リール41,42,43を停止させるためのストップスイッチ34,35,36とで構成されている。これら操作部30の各スイッチは、遊技者の操作に基づいて操作信号を出力する。また、投入口31には図示しないメダルセンサが設けられており、遊技者による投入口31へのメダルの投入を検出し、検出信号を出力する。
【0014】
なお、操作部30には、他に、精算スイッチ(図示せず)、および、貯留メダル表示部(図示せず)等が設けられている。
【0015】
さらに、操作部30の下部には、メダルを払い出すための払い出し口25と、払い出し口25から払い出されたメダルを貯留するための下皿26とが設けられている。
【0016】
図2は、
図1のスロットマシン1のブロック図であり、
図3は、
図1のスロットマシン1の回転リールの配列を示す図である。また、
図4は、
図1のスロットマシン1の有効ラインを示す模式図であり、
図5は、
図1のスロットマシン1のRT遷移を説明するための図である。
【0017】
スロットマシン1は、
図2に示すように、スロットマシン1全体を制御する制御装置100、回転リールユニット40およびメダルを払い出すためのホッパーユニット50を備えている。制御装置100、回転リールユニット40およびホッパーユニット50は、スロットマシン1の主電源をオン/オフする電源装置(図示せず)等と共に、筺体10の内部に配置されている。
【0018】
回転リールユニット40は、3個の回転リール41,42,43と、この回転リール41,42,43を駆動するステッピングモータ61,62,63とで構成されている。この回転リールユニット40は、筺体10の内部の略中央に配置されている。また、回転リール41,42,43の表面には、
図3に示すように配列された図柄が表示されている。
【0019】
ここで、スロットマシン1で行われる遊技の概要について説明する。スロットマシン1で遊技を行う場合、まず、メダルをメダル投入口31から投入する、あるいは、ベットスイッチ32を操作することにより貯留しているメダル(クレジット)を使用して、メダルをベットする。スロットマシン1の遊技状態(以下、単に「遊技状態」という)等に応じて設定されている規定の枚数のメダルがベットされると、有効ラインが有効化され、レバー33の操作が可能な状態、すなわち、遊技が開始可能な状態になる。このとき、遊技状態等に応じて設定されている規定の枚数を超えて投入されたメダルは、クレジットとして貯留される。
【0020】
有効ラインは、役の入賞を決定するための仮想ラインであり、この有効ラインによって、窓21に表示される各回転リール41,42,43の図柄が、それぞれ1つずつ連結されている。このスロットマシン1では、有効ラインは、例えば、
図4に示すように、上段ライン71、中段ライン72、および、下段ライン73の水平方向の3本と、右上がりライン74、および、右下がりライン75の斜め方向の2本とで構成され、ベットされたメダルの枚数(ベット枚数)に応じて有効化される。なお、このスロットマシン1の窓21に表示される図柄は、
図4に示すように、各回転リールにつき3図柄である。
【0021】
遊技が開始可能な状態でレバー33を操作すると、役の抽せんが行われると共に、各回転リール41,42,43の回転が開始される。この状態で、いずれかのストップスイッチ34,35,36が操作されると、ストップスイッチ34,35,36に対応する回転リール41,42,43が停止し、窓21に、当せんした役に応じた結果が表示される。全ての回転リール41,42,43を停止させることで、1ゲームが終了し、有効ライン上に揃った図柄の組み合わせに応じて、すなわち、入賞した役に応じて、所定の枚数のメダルが払い出される。
【0022】
このように、ベットスイッチ32、レバー33およびストップスイッチ34,35,36を操作して、遊技の結果を得る一連の動作を遊技といい、遊技が行われる、または、行われた期間を遊技期間という。遊技の単位はゲームであり、1ゲームを単位遊技という。
【0023】
また、スロットマシン1は、
図5に示すように、通常状態(RT0,RT1)、ARTおよびボーナス準備状態(RT2)、ボーナス状態(RT3)、および、ART(RT4)で構成された遊技状態を有している。遊技状態の移行は、各移行リプレイの入賞、あるいは、所定の役(ここではベル)を取りこぼした場合に行われる。なお、所定の役の取りこぼしとは、所定の役に当せんし、かつ、有効ライン上に所定の役に対応する図柄が揃わなかった場合をいう。
【0024】
通常状態は、ARTおよびボーナス準備状態移行役(RT2移行リプレイ)、および、ART移行役(RT4移行リプレイ)に当せんしていない場合の遊技状態である。また、ARTおよびボーナス準備状態は、ARTおよびボーナス準備状態移行役(RT2移行リプレイ)に当せんしたが、遊技状態がボーナス状態あるいはARTに移行していない(RT3移行リプレイあるいはRT4移行リプレイが入賞していない)ときの遊技状態である。
【0025】
ARTとは、通常状態よりも再遊技(リプレイ)の確率が上がり、メダルが減りにくい状態(リプレイタイム(RT))で、通常状態では獲得が困難な小役(押し順役等)を確実に獲得するためのナビゲーション(アシストタイム(AT))が行われる遊技状態をいう。また、ボーナス状態とは、演出および抽せん方法を変えたART(擬似ボーナス)をいう。
【0026】
なお、小役とは、入賞した場合に一定枚数のメダルの払出しが行なわれる図柄の組み合わせが対応付けられている役をいう。また、リプレイとは、入賞した場合にメダルをベットすることなく次の遊技が可能となる図柄の組み合わせが対応付けられている役をいう。
【0027】
(制御装置)
制御装置100は、演算等を行うCPU、遊技の進行等に必要なプログラムあるいはデータ等を記憶しておくROMおよびRAM等を備えている。この制御装置100は、
図2に示すように、メイン制御部110と、サブ制御部120とで構成されている。メイン制御部110は、遊技を進行させるための制御を行う。例えば、ベットスイッチ32、レバー33およびストップスイッチ34,35,36の操作に基づいてステッピングモータ61,62,63を制御して、回転リール41,42,43の回転を開始または終了させる。また、サブ制御部120は、各種演出等を行うための制御を行う。例えば、メイン制御部110から送信された信号に基づいて演出内容を決定し、液晶表示装置22、電飾装置23およびスピーカ24を制御して、決定された演出内容を出力する。
【0028】
[メイン制御部]
メイン制御部110は、
図2に示すように、複数の役抽せんテーブル1111を有する役抽せん部111と、回転リール制御部112と、遊技結果判定部113と、ホッパー制御部114と、外部信号出力部115とで構成されている。
【0029】
役抽せん部111は、レバー33の操作信号に基づいて、回転リール41,42,43の所定の図柄の組み合わせが対応付けられている役の抽せんを行う。具体的には、レバー33の操作信号が出力されときに取得される乱数と役抽せんテーブル1111とに基づいて役を抽せんし、抽せんにより当せんした役を判定する。役の抽せんの結果は、役抽せん結果信号として出力される。出力された役抽せん結果信号は、役抽せん部111から回転リール制御部112およびサブ制御部120に送信される。
【0030】
ベットスイッチ32の操作信号は、所定の枚数のメダルが貯留されており、かつ、ベット受付期間において、ベットスイッチ32の操作が行われ、受け付けられた場合(ベットスイッチ32がオンされた場合)に出力される。
【0031】
レバー33の操作信号は、ベットスイッチ32の操作信号または所定の枚数分のメダル投入センサの検出信号が出力された状態で、レバー33の操作が行われ、受け付けられた場合(レバー33がオンされた場合)に出力される。
【0032】
ストップスイッチ34,35,36の操作信号は、回転リール41,42,43の回転が開始され定常回転になった以降、レバー33の操作信号が出力された状態で、ストップスイッチ34,35,36の操作が行われ、受け付けられた場合(ストップスイッチ34,35,36がオンされた場合)に出力される。
【0033】
なお、各スイッチの操作信号が出力されたか否かの判定は、1ゲーム毎に行われる。また、本明細書において、各スイッチの操作は、別途説明がある場合を除いて、各スイッチの操作信号が出力される操作を意味しているものとする。
【0034】
図6、
図7は、役抽せんテーブル1111に含まれる情報のフォーマットを説明した図である。
【0035】
役抽せんテーブル1111は、
図6に示すように、RT0〜RT4の遊技状態毎に設けられており、
図7に示す役抽せん部111の役の抽せんにより当せんの可能性がある抽せん区分の情報を有している。
図6に示す各役抽せんテーブルでは、遊技状態毎に、当せんする可能性のある抽せん区分が“○”で示され、当せんする可能性のない抽せん区分が“×”で示されている。役抽せんテーブル1111には、レバー33の操作が行われた場合に取得される乱数に対応する役が記憶されている複数の領域(置数の領域)が設けられており、この領域の各々が、“○”が示されている抽せん区分にそれぞれ対応付けられている。
【0036】
また、
図7に示すように、役抽せんテーブル1111に記憶されている抽せん区分の情報には、各抽せん区分に設定されている1以上の役の情報が含まれている。例えば、抽せん区分に設定された役が、所定の順序でストップスイッチ34,35,36が操作された場合に入賞可能な役である押し順役である場合には、設定されている押し順役の情報と、対応するストップスイッチ34,35,36の操作の順番の情報とが含まれている。
【0037】
なお、
図7では、押し順役が入賞可能となるストップスイッチ34,35,36の操作の順番を表の上部の3個の数字で示している。この数字は、“1”は左リール、“2”は中リール、“3”は右リールに対応するストップスイッチ34,35,36の操作を意味している。例えば、“123”であれば、左リール41に対応するストップスイッチ34、中リール42に対応するストップスイッチ35、右リール43に対応するストップスイッチ36の順にストップスイッチ34,35,36を操作することを示している。押し順役の押し順は、所定の条件を満たした場合に、ナビゲーション(押し順の報知)されるようになっている。
【0038】
スロットマシン1では、当せんした抽せん区分に設定されている役が、全て同時に当せんするように設定されている。例えば、役抽せん部111の役抽せんの結果、抽せん区分“中ベル1〜4”および“右ベル1〜4”に当せんした場合、2種類の中段ベルと、4種類の中ベル1〜4あるいは右ベル1〜4に同時に当せんする。2種類の中段ベルは、それぞれ作動する条件装置は異なるが、対応する図柄の組み合わせは同じである。同様に、4種類の中ベル(右ベル)1〜4は、それぞれ作動する条件装置は異なるが、対応する図柄の組み合わせは同じである。
【0039】
例えば、“中ベル1”に当せんした場合、ストップスイッチ34,35,36の操作の順番が“213”および“231”の中段ベルと、ストップスイッチ34,35,36の操作の順番が“123”、“132”、“312”および“321”の中ベル1に同時に当選する。“213”の中段ベルと“231”の中段ベルは、それぞれ作動する条件装置は異なるが、全て同一の図柄の組み合わせが対応付けられている。また、“123”、“132”、“312”および“321”の中ベル1は、それぞれ作動する条件装置は異なるが、全て同一の図柄の組み合わせが対応付けられている。
【0040】
また、中段ベル、中ベル1〜4および右ベル1〜4は、メダルの払い出しがある小役であると共に、入賞したときに払い出されるメダルが中ベル1〜4および右ベル1〜4よりも中段ベルのほうが多くなるように設定されている。
【0041】
なお、
図7において、“中ベル1〜4”および“右ベル1〜4”に設定された押し順役の欄に“中ベル1〜4(右ベル1〜4)orベルこぼし”とあるのは、中ベル1〜4および右ベル1〜4が、ストップスイッチ34,35,36が操作されたときの回転リール41,42,43の位置によっては入賞できない押し順役、すなわち、取りこぼす可能性のある押し順役であることを示している。このため、“ベルこぼし”とは、抽選区分“中ベル1〜4”および“右ベル1〜4”のいずれかに当せんし、中ベル1〜4または右ベル1〜4のいずれかが入賞可能な順番でストップスイッチ34,35,36の操作が行われたが、中ベル1〜4および右ベル1〜4を取りこぼした状態を意味している。
【0042】
回転リール制御部112は、レバー33の操作信号に基づいて回転リールユニット40のステッピングモータ61,62,63を制御して、各回転リール41,42,43を回転させる。また、回転リール制御部112は、ストップスイッチ34,35,36の操作信号に基づいて、回転リールユニット40のステッピングモータ61,62,63を制御して、回転している各回転リール41,42,43を停止させる。このとき、回転リール制御部112は、役抽せん部111により出力された役抽せん結果信号等に基づいて、各回転リール41,42,43の停止位置を決定すると共に、各回転リール41,42,43の停止位置等を含む結果を回転リール停止信号として出力する。出力された回転リール停止信号は、回転リール制御部112から遊技結果判定部113等に送信される。
【0043】
遊技結果判定部113は、役抽せん部111から出力された役抽せん結果信号、および、回転リール制御部112から出力された回転リール停止信号に基づいて、遊技の結果を判定する。遊技の結果には、例えば、有効ライン上に揃った図柄に基づいて、当せんした役が入賞したか否かの判定が含まれる。ここでは、遊技結果判定部113は、有効ライン上に停止した図柄の組み合わせが所定の図柄と一致した場合に、役が入賞したと判定し、この判定結果を遊技結果判定信号として出力する。出力された遊技結果判定信号は、遊技結果判定部113からホッパー制御部114およびサブ制御部120に送信される。
【0044】
ホッパー制御部114は、遊技結果判定部により出力された遊技結果判定信号、あるいは、操作部30の精算スイッチを操作することにより出力される操作信号に基づいて、ホッパーユニット50を制御し、メダルの払い出しを行う。遊技結果判定信号に基づいて払い出されたメダル(役の当せん、入賞により得られたメダル)は、まず、クレジットとして貯留される。そして、メダルを貯留した結果、クレジットの上限(例えば50枚)を超える場合には、ホッパー制御部114によりホッパーユニット50が制御され、その上限を超えた分のメダルをホッパーユニット50から払い出す。また、1枚以上の貯留メダルがある場合(クレジットが1以上の場合)に精算スイッチが操作された場合には、ホッパー制御部114によりホッパーユニット50が制御され、貯留されているメダルがホッパーユニット50から払い出される。
【0045】
外部信号出力部115は、遊技状態が所定の有利状態に移行した場合に、ホールコンピュータに、遊技状態が所定の有利状態へ移行したこと表す信号を出力する。また、外部信号出力部115は、スロットマシン1が設定変更またはリセットされた場合に、サブ制御部120等に、スロットマシン1が設定変更されたことを表す設定変更信号、または、スロットマシン1がリセットされたことを表すリセット信号、または、スロットマシン1の電源がオンされたことを表す電源オン信号を出力する。
【0046】
なお、有利状態とは、通常の遊技状態よりもメダル獲得の期待度の高い有利な状態をいい、例えば、ボーナス状態(RT3)およびART(RT4)のほか、通常状態(RT1)におけるART当せん高確率状態も含まれる。
【0047】
[サブ制御部]
サブ制御部120は、
図2に示すように、有利状態抽せん部121と、ART制御部122と、天井計測部123と、演出制御部124と、有利状態移行部125と、特典付与判定部126とで構成されている。
【0048】
有利状態抽せん部121は、メイン制御部110の役抽せん部111から出力される役抽せん結果信号等に基づいて、例えば、遊技状態をART(あるいはボーナス状態)に移行させるか否かの抽せん(ART抽せん)、あるいは、当せんした役に応じた確率で、ARTの抽せん状態を高確率状態へ移行させるか否かの抽せん(高確率状態移行抽せん)を行う。
【0049】
ART抽せんでは、具体的には、例えば、所定の役に当せんした場合に、この所定の役の当せん時におけるARTの抽せん状態に基づいて、遊技状態をARTに移行させるための押し順役の押し順をナビゲーション(報知)するか否かの抽せんが行われる。有利状態抽せん部121によってART抽せんに当せんしたと判定された場合、ARTで遊技可能な遊技期間(ARTゲーム数)等も併せて決定される。また、有利状態抽せん部121は、遊技状態がARTであるときに、所定の役に当せんしたことを表す役抽せん結果信号を受信した場合、ARTゲーム数の上乗せ等の抽せんを行う。これらの抽せんの結果は、有利状態抽せん部121によってART抽せん結果信号として出力される。出力されたART抽せん結果信号は、有利状態抽せん部121からART制御部122および演出制御部124に送信される。
【0050】
高確率状態移行抽せんでは、具体的には、例えば、ART抽せんに当せんしなかった場合に、当せんした役に応じた確率で、ARTの抽せん状態を高確率状態へ移行させるか否かの抽せんが行われる。有利状態抽せん部121は、高確率状態移行抽せんの結果を高確率状態抽せん結果信号として出力する。出力された高確率状態抽せん結果信号は、有利状態抽せん部121から演出制御部124に送信される。
【0051】
ART制御部122は、遊技状態を通常状態からARTに、あるいは、ARTから通常状態に移行させるか否かを判定し、その判定結果に基づいて、遊技状態を通常状態からARTに、あるいは、ARTから通常状態に移行させる。
【0052】
遊技状態を通常状態からARTに移行させるか否かは、例えば、有利状態抽せん部121から出力されたART抽せん結果信号、すなわち、ART抽せんに当せんしたか否かに基づいて判定される。遊技状態を通常状態からARTに移行させると判定された場合、ART制御部122は、この判定結果をART準備信号として出力する。出力されたART準備信号は、ART制御部122から天井計測部123および演出制御部124に送信される。
【0053】
遊技状態をARTから通常状態に移行させるか否かは、例えば、ARTに移行後の遊技期間(ART消化ゲーム数)が、ART抽せんに当せんした場合に決定されたARTゲーム数に上乗せされたARTゲーム数を加えた総ARTゲーム数に達したか否かで判定される。ART消化ゲーム数が総ARTゲーム数に達したと判定され、遊技状態をARTから通常状態に移行させると判定された場合、ART制御部122は、この判定結果を通常状態準備信号として出力する。出力された通常状態準備信号は、ART制御部122から演出制御部124に送信される。
【0054】
通常準備信号が出力された後、特定の押し順役が当せんし、かつ、この特定の押し順役が入賞しなかった場合に、遊技状態のARTから通常状態への移行が行われる。この場合、ART制御部122は、遊技状態をARTから通常状態に移行させ、遊技状態がART状態から通常状態に移行したことを表すART終了信号を出力する。出力されたART終了信号は、ART制御部122から演出制御部124等に送信される。
【0055】
また、ART制御部122は、有利状態抽せん部121より出力されるART抽せん結果信号に基づいて、総ARTゲーム数を計測し、遊技結果判定部113から出力される遊技結果判定信号に基づいて、ART消化ゲーム数を計測する。
【0056】
さらに、ART制御部122は、遊技状態に基づいて、押し順役の押し順を報知させる。押し順役の報知は、演出制御部124を介して、液晶表示装置22等を用いて行われる。例えば、ART準備信号を受信した場合、遊技状態をART準備状態に移行させるための押し順役(RT2移行リプレイ)、遊技状態をART準備状態からARTに移行させるための押し順役(RT3,RT4移行リプレイ)、および、入賞時にメダルの払い出しがある押し順役(6択ベル)等の押し順が報知される。
【0057】
天井計測部123は、遊技結果判定部113から出力された遊技結果判定信号に基づいて、所定の有利状態終了後、この有利状態に移行することなく経過した遊技期間を計測する。具体的には、例えば、遊技状態がボーナス状態から通常状態に移行した後、遊技状態を通常状態からボーナス状態に移行させるための特定の役(RT3移行リプレイ)が当せんすることなく経過した遊技期間(天井消化ゲーム数)を計測する。計測された天井消化ゲーム数は、天井計測部123によって天井計測信号として出力され、天井計測部123から有利状態移行部125に送信される。
【0058】
また、天井計測部123は、例えば、ART準備信号を受信した場合(すなわち、有利状態に移行した場合)、または、設定変更信号、リセット信号、あるいは、電源オン信号のいずれかを受信した場合(すなわち、スロットマシン1が設定変更またはリセットまたは電源オンされた場合)に、天井消化ゲーム数をゼロリセットする。
【0059】
演出制御部124は、例えば、役抽せん部111から出力される役抽せん結果信号、有利状態抽せん部121から出力されるART抽せん結果信号、あるいは、ART制御部122から出力されるART移行信号および通常状態移行信号に応じて、1ゲーム毎に、演出パターンを選択する。演出パターンの選択は、抽せんされた役、あるいは、遊技状態等に対応する演出の内容が記憶されているテーブルに基づいて行われる。演出制御部124は、選択された演出パターンに基づいて、液晶表示装置22、電飾装置23、および、スピーカ24を制御して、演出を出力する。
【0060】
ところで、演出テーブルは、例えば、所定の役に当せんした場合、あるいは、ART抽せんに当せんした場合に選択される可能性がある前兆演出テーブルを含んでいる。前兆演出テーブルとは、前兆演出が行われる所定の遊技期間(前兆演出期間)にのみ選択される演出テーブルに記憶されている領域の1つであり、前兆演出とは、遊技状態が有利状態に移行する期待度を示唆する演出の1つである。
【0061】
前兆演出テーブルが選択された場合、演出制御部124は、前兆演出を終了させる遊技期間(前兆ゲーム数)を決定し、記憶する。そして、演出制御部124は、前兆演出の開始から前兆演出期間に経過した遊技期間(前兆消化ゲーム数)を計測し、この前兆消化ゲーム数が、記憶された前兆ゲーム数に達したか否かを判定する。前兆消化ゲーム数が、記憶された前兆ゲーム数に達したと判定された場合、演出制御部124は、前兆演出を終了する。
【0062】
有利状態移行部125は、遊技状態を所定の有利状態への移行に要する遊技期間の長さの上限値(天井ゲーム数)を設定し、天井計測部123から出力された天井計測信号に基づいて、計測された天井消化ゲーム数が、設定された天井ゲーム数に到達したか否かを判定する。そして、計測された遊技期間が設定された天井ゲーム数に到達したと判定された場合、有利状態移行部125は、遊技状態を所定の有利状態に移行させる。例えば、天井計測部123により計測された遊技期間が設定された天井ゲーム数に到達した場合、有利状態移行部125は、遊技状態をARTに移行させるための強制移行信号を出力する。出力された強制移行信号は、ART制御部122に送信され、遊技状態をARTに移行させる(天井機能)。
【0063】
なお、天井ゲーム数は、例えば、予め定められた遊技期間であり、計測された遊技期間が設定された天井ゲーム数に到達した場合に加え、スロットマシン1が設定変更またはリセットされた場合等に、再設定される。
【0064】
特典付与判定部126は、特定区間判定部1261と、獲得メダル計測部1262と、獲得メダル判定部1263とを有している。獲得メダル計測部1262は、獲得遊技媒体計測部の一例であり、獲得メダル判定部1263は、獲得遊技媒体判定部の一例である。
【0065】
特定区間判定部1261は、所定の特定区間の開始および終了を判定する。例えば、ARTが、規定の遊技期間(例えば、50ゲーム)を1セットとするセット単位で遊技期間の長さが決められるタイプのARTであり、ARTの1セットの開始から終了までの遊技期間(すなわち、50ゲーム)が特定区間として設定されていたとする。この場合、特定区間判定部1261は、ART移行リプレイ(RT4移行リプレイ)が入賞したことを表す遊技結果判定信号が出力された場合に、特定区間が開始されたと判定し、メダルの差枚数の計測を開始する。また、特定区間判定部1261は、計測したART消化ゲーム数が規定の遊技期間に到達した場合に、特定区間が終了したと判定する。判定された特定区間の開始および終了は、特定区間判定部1261によって、特定区間判定信号として出力される。
【0066】
なお、特定区間とは、単位遊技当たりの遊技媒体の獲得期待値がゼロよりも大きい、すなわち、1ゲーム当たりのメダルの純増枚数がプラスである所定の長さの遊技期間をいい、例えば、遊技状態がボーナス状態またはARTにおける所定の長さの遊技期間をいう。
【0067】
獲得メダル計測部1262は、特定区間判定部1261によって出力された特定区間判定信号と、遊技結果判定部113によって出力された遊技結果判定信号とに基づいて、所定の特定区間のメダルの差枚数を計測する。計測された特定区間のメダルの差枚数は、獲得メダル計測部1262によって、獲得メダル計測信号として出力される。なお、メダルの差枚数とは、遊技者によって投入されたメダルと遊技者に払い出されたメダルとの差をいう。
【0068】
獲得メダル判定部1263は、獲得メダル計測部1262により出力された獲得メダル計測信号に基づいて、特定区間判定部1261により特定区間が終了したと判定されたときに、計測された特定区間のメダルの差枚数が、ゼロよりも小さい所定の値、例えば、マイナス20枚以下であるか否かを判定する。そして、計測された特定区間のメダルの差枚数が、マイナス20枚以下であると判定された場合、獲得メダル判定部1263は、遊技者に特典を付与するための特典付与信号を出力する。出力された特典付与信号は、例えば、ART制御部122に送信され、ARTゲーム数が上乗せされる。
【0069】
なお、計測された特定区間のメダルの差枚数についての判定を特定区間が終了したときに行うことで、実行する制御処理の負荷を低減できる。
【0070】
(遊技制御処理)
次に、
図8,
図9を参照して、スロットマシン1の遊技制御処理について説明する。
【0071】
[遊技期間における遊技制御処理]
図8に示すように、遊技者によりベットスイッチ32の操作が行われると、メイン制御部110は、ベットスイッチ32をオンして、ベットスイッチの操作信号を出力する(ステップS100)。
【0072】
ベットスイッチ32の操作信号が出力された後、遊技者によりレバー33が操作されると、メイン制御部110は、レバー33をオンして、レバー33の操作信号を出力する(ステップS101)。レバー33の操作信号が出力されると、役抽せん部111が、役の抽せんを行う(ステップS102)。役の抽せんの結果は、役抽せん部111によって役抽せん結果信号として出力される。出力された役抽せん結果信号は、役抽せん部111から天井計測部123等に送信される。
【0073】
役抽せん部111から役抽せん結果信号が送信されると、回転リール制御部112は、ステッピングモータ61,62,63を制御して、回転リール41,42,43の回転を開始させる(ステップS103)。そして、遊技者によりストップスイッチ34,35,36が操作されると、メイン制御部110が、ストップスイッチ34,35,36をオンして、ストップスイッチ34,35,36の操作信号を出力する(ステップS104)。
【0074】
ストップスイッチ34,35,36の操作信号が出力されると、回転リール制御部112は、ステッピングモータ61,62,63を制御して、回転リール41,42,43を停止させる(ステップS105)。
【0075】
遊技期間においては、回転リール41,42,43の回転中にストップスイッチ34,35,36が操作されると、役抽せん結果信号に基づいて、ストップスイッチ34,35,36が操作された位置から4コマ(4図柄)以内、あるいは、190ms以内に停止するように、引き込み制御または蹴飛ばし制御が行われる。なお、引き込み制御とは、特定の図柄が有効ライン上に停止するように、回転リール41,42,43を停止させる制御である。また、蹴飛ばし制御とは、特定の図柄が有効ライン上に停止しないように、回転リール41,42,43を停止させる制御である。
【0076】
また、回転リール制御部112は、ストップスイッチ34,35,36の操作信号が出力されると、全ての回転リール41,42,43が停止したか否かを判定する(ステップS106)。全ての回転リール41,42,43が停止していないと判定された場合、ステップS104に戻り、全ての回転リール41,42,43が停止するまで、ステップS103〜S106が繰り返される。
【0077】
一方、全ての回転リール41,42,43が停止したと判定された場合、回転リール制御部112は、回転リール停止信号を遊技結果判定部113に送信して、ステップS107に進む。ステップS107では、遊技結果判定部113が、役抽せん結果信号および回転リール停止信号に基づいて、役の抽せんの結果当せんした役が入賞したか否か等の結果判定を行い、この結果判定に基づいてメダルの払い出し等の処理が行われる。ステップS100〜S107の処理が実行されると、メイン制御部110は、1ゲームが終了したと判定する。
【0078】
ステップS107の処理の後、ステップS100に戻り、メイン制御部110は、ベットスイッチ32の操作を待つ。
【0079】
[特定区間の特典機能]
特定区間の特典機能に関するサブ制御部120の制御を、
図9を用いて説明する。
図9に示す特定区間の特典機能の制御処理は、
図8に示す遊技期間の制御処理と並行して行われる。
【0080】
図9に示すように、特定区間判定部1261は、所定の特定区間が開始されたか否かを判定する(ステップS200)。所定の特定区間が開始されていないと判定された場合、所定の特定区間が開始されたと判定されるまで、ステップS200が繰り返される。
【0081】
所定の特定区間が開始されたと判定された場合、獲得メダル計測部1262は、遊技結果判定部113により出力される遊技結果判定信号に基づいて、所定の特定区間のメダルの差枚数の計測を開始する(ステップS201)。所定の特定区間のメダルの差枚数の計測は、特定区間判定部1261によって所定の特定区間が終了した判定されるまで行われる。計測された特定区間のメダルの差枚数は、計測された特定区間のメダルの差枚数は、獲得メダル計測部1262によって、獲得メダル計測信号として出力される。
【0082】
所定の特定区間のメダルの差枚数が計測されると、獲得メダル判定部1263は、獲得メダル計測部1262により出力された獲得メダル計測信号に基づいて、計測された特定区間のメダルの差枚数が、所定の値(すなわち、マイナス20枚)以下であるか否かを判定する(ステップS202)。計測された特定区間のメダルの差枚数が、マイナス20枚以下ではないと判定された場合、ステップS200に戻り、獲得メダル計測部1262によって、所定の特定区間が開始されたか否かが判定される。
【0083】
一方、計測された特定区間のメダルの差枚数が、マイナス20枚以下であると判定された場合、獲得メダル判定部1263は、遊技者に特典を付与するための特典付与信号を出力する(ステップS203)。出力された特典付与信号は、例えば、ART制御部122に送信され、ARTゲーム数が上乗せされる。
【0084】
特典付与信号が出力され、遊技者に特典が付与されると、ステップS200に戻り、特定区間判定部1261によって、所定の特定区間が開始されたか否かが判定される。
【0085】
このように、スロットマシン1では、メダルの獲得期待値がゼロよりも大きい特定区間のメダルの差枚数を計測し、この計測された特定区間のメダルの差枚数が、ゼロよりも小さい所定の値以下である場合に、遊技者に特典が付与される。このため、特定区間のメダルの増加が設定された獲得期待値を下回ったとしても、遊技者に特典が付与されることにより、遊技者が感じるストレスを低減できる。
【0086】
(その他の実施形態)
特定区間は、1ゲーム当たりのメダルの純増枚数がプラスである所定の長さの遊技期間であればよく、ARTに限らない。例えば、RTまたはATにおける所定の長さの遊技期間であってもよいし、いわゆるビッグボーナス等の特別役物における所定の長さの遊技期間であってもよい。
【0087】
特典付与判定部126は、特定区間の開始および終了を任意に設定できる。例えば、ARTが規定の遊技期間を1セットとするセット単位で遊技期間の長さが決められている場合、ARTの1セットの開始から終了までの遊技期間を特別区間として、あるいは、1セット内の任意の遊技期間を特別区間として設定してもよい。また、ARTがゲーム数単位で遊技期間の長さが決められている場合、ARTの開始と同時に開始され、予め定められた遊技期間を消化した場合に終了するように特定区間を設定してもよい。
【0088】
なお、特定区間は、例えば、ARTの開始から予め定められた遊技期間を消化した場合に開始されるようにしてもよいし、所定の抽せんに当せんした場合に特定区間が開始されるようにしてもよい。また、特定区間は、予め定められた遊技期間継続するようにしてもよいし、毎ゲーム特定区間を終了させるための抽せんを行い、この抽せんに当せんした場合に特定区間が終了するようにしてもよい。さらに、複数の特定区間を一定または不定の間隔で設けてもよい。
【0089】
獲得メダル計測部1262により計測される特定区間の獲得メダルは、実際に払い出されたメダルに基づいて計測された差枚数に限らない。例えば、実際に払い出されたか否かにかかわらず、役毎に設定されている入賞により払い出されるメダルに基づいて、メダルを計測してもよい。このように獲得メダルを計測することで、例えば、遊技者が故意に役を入賞させない遊技を行うことで、特典が付与されるのを防止できる。
【0090】
獲得メダル判定部1263により判定される差枚数は、マイナス20枚に限らず、スロットマシン1の設計等に応じて、任意に設定できる。
【0091】
また、獲得メダル判定部1263は、特定区間判定部1261によって特定区間が終了したと判定されたときに、獲得メダル計測部1262によって計測された特定区間のメダルの差枚数がマイナス20枚以下であるか否かを判定しているが、これに限らない。例えば、獲得メダル計測部1262によって計測された特定区間のメダルの差枚数がマイナス20枚以下であるか否かを、毎ゲーム判定するようにしてもよい。このように、特定区間のメダルの差枚数がマイナス20枚以下であるか否かを毎ゲーム判定することで、遊技者に特典を付与する機会を増やすことができる。
【0092】
特典付与信号は、獲得メダル判定部126によって、計測された特定区間のメダルの差枚数が所定の値以下であると判定された場合に特典付与信号を出力するか否かの抽せんを行い、この抽せんに当せんした場合に出力されるようにしてもよいし、特定区間中、あるいは、特定区間が終了したときに、いわゆるミニゲームを実施して、このミニゲームの結果に応じて出力されるようにしてもよい。このような構成を採用して、特定区間のメダルの差枚数が所定の値以下であっても常に特典付与信号が出力されない場合、特典付与信号の出力を示唆する演出を行ってもよい。また、特典付与信号は、過去の複数の特定区間のメダルの差枚数に基づいて、例えば、過去の複数の特定区間のメダルの差枚数の平均が所定の値以下である場合に、出力されるようにしてもよい。
【0093】
獲得メダル判定部1263によって判定される特定区間のメダルの差枚数は、マイナス20枚に限らず、任意の値を設定できる。すなわち、所定の値は、ゼロよりも小さい場合に限らず、正の値であってもよい。例えば、特定区間のメダルの獲得期待値がプラス100枚であったとすると、所定の値をプラス150枚に設定し、獲得期待値を上回った数のメダルを獲得できた場合に、遊技者に特典を付与するようにしてもよい。また、1以上の所定の値を設定してもよい。例えば、マイナス20枚およびプラス150枚を所定の値として設定することもできる。これにより、遊技者が感じるストレスを低減できると共に、遊技の興趣を増大させることができる。
【0094】
遊技者に付与される特典は、セットの追加を含むARTゲーム数の上乗せ、すなわち、特定区間の延長に限らない。例えば、スロットマシン1が、1ゲーム当たりのメダル増加の期待値が異なる2以上のARTを有している場合には、遊技者に付与される特典が、この特典が付与される前のARTよりもメダルの増加の期待値が高いARTへの移行であってもよい。また、遊技者に付与される特典は、擬似ボーナスの当せんであってもよいし、ARTの抽せん状態の高確率状態への移行であってもよい。
【0095】
遊技者への特典の付与は、特典付与信号が出力されてすぐに実行されるようにしてもよいし、次回以降の任意の特定区間が開始されたときに実行されるようにしてもよい。次回以降の特定区間に特典が付与されるようにすることで、遊技者に長く遊技をさせることができる。また、特典付与の際、必要ならば、押し順役の報知を発生させて、遊技状態の移行を防ぐようにしてもよい。
【0096】
役抽せんテーブル1111には、
図6,
図7に示されている情報を含むものに限らず、例えば、特別役物が含まれているものでもよい。特別役物とは、いわゆるビッグボーナス、レギュラーボーナス、および、シングルボーナスをいい、多くのメダルの獲得が期待できる図柄の組み合わせが対応付けられている役をいう。この場合、ボーナス状態には、特別役物が入賞した後の遊技状態(いわゆるボーナスゲーム)が含まれる。
【0097】
有効ラインは、少なくとも1本設定されていればよい。また、
図4に示す各回転リール41,42,43の図柄が一直線に並ぶライン71,72,73,74,75を有効ラインとする必要はなく、例えば、各回転リール41,42,43の図柄がV字状に並ぶラインを有効ラインとしてもよい。また、有効ラインは、ベット数に応じて有効化される場合に限らず、例えば、メダルを1枚ベットすることで、全ての有効ラインが有効化されるようにしてもよい。さらに、遊技状態に応じて、有効ラインが変動するようにしてもよい。
【0098】
遊技状態のARTから通常状態への移行は、ART制御部122によって、ART消化ゲーム数が総ARTゲーム数に達したと判定され、通常準備信号が出力された後、特定の押し順役が当せんし、かつ、この特定の押し順役が入賞しなかった場合に行われるようにしているが、これに限らない。例えば、通常準備信号の出力の有無に関わらず、特定の押し順役が当せんし、かつ、この特定の押し順役が入賞しなかった場合に行われるようにしてもよい。
【0099】
可能であれば、メイン制御部110の構成をサブ制御部120に設けてもよいし、サブ制御部120の構成をメイン制御部110に設けてもよい。
【0100】
以上、説明した構成および機能等は、適宜、組み合わせてもよく、また、適宜、選択、置換、あるいは、削除してもよい。
【0101】
本発明および実施形態を纏めると、次のようになる。
【0102】
本発明の遊技機1は、
複数の図柄が表示された複数の回転リール41,42,43と、
前記回転リール41,42,43を回転させるためのスタートスイッチ33と、
複数の前記回転リール41,42,43の各々に対して設けられ、回転中の前記回転リール41,42,43を停止させるための複数のストップスイッチ34,35,36と、
前記スタートスイッチ33および前記ストップスイッチ34,35,36の操作に基づいて、前記回転リール41,42,43を制御する制御装置100と、
を備え、
前記制御装置100が、
所定の前記図柄の組み合わせが対応付けられている役の抽せんを行う役抽せん部111と、
前記役抽せん部111による役の抽せんの結果、所定の役が当せんした場合に、この当せんした役が入賞したか否かを判定する遊技結果判定部113と、
前記役抽せん部111による役の抽せんの結果と、前記遊技結果判定部113による判定の結果とに基づいて、遊技媒体の獲得期待値が所定の長さの遊技期間である特定区間において、遊技者が投入した遊技媒体と遊技者が獲得した遊技媒体との差である遊技媒体の差枚数を計測する獲得遊技媒体計測部1262と、
前記獲得遊技媒体計測部1262により計測された前記特定区間の遊技媒体の差枚数が所定の値以下であるか否かを判定する獲得遊技媒体判定部1263と、
を有し、
前記獲得遊技媒体判定部1263によって、前記獲得遊技媒体計測部1262により計測された前記特定区間の遊技媒体の差枚数が所定の値以下であると判定された場合に、遊技者に特典が付与されることを特徴としている。
【0103】
本発明の遊技機1によれば、遊技媒体の獲得期待値がゼロよりも大きい特定区間の遊技媒体の差枚数を計測し、この計測された特定区間の遊技媒体の差枚数が所定の値以下である場合に、遊技者に特典が付与される。すなわち、例えば、遊技媒体の獲得期待値に基づいた遊技媒体の差枚数よりも少ない値を所定の値として設定することによって、特定区間の遊技媒体の増加が設定された獲得期待値を下回ったときに、遊技者に特典が付与される場合がある。これにより、遊技者が感じるストレスを低減できる。
【0104】
一実施形態の遊技機1では、
前記獲得遊技媒体判定が、前記獲得遊技媒体計測部により計測された前記特定区間の遊技媒体の差枚数がゼロよりも小さい所定の値以下であるか否かを判定する構成としてもよい。
【0105】
前記実施形態の遊技機1によれば、遊技媒体の獲得期待値がゼロよりも大きい特定区間の遊技媒体の差枚数を計測し、この計測された特定区間の遊技媒体の差枚数がゼロよりも小さい所定の値以下である場合に、遊技者に特典が付与される。すなわち、遊技媒体の獲得期待値がゼロよりも大きいにもかかわらず、特定区間の遊技媒体の差枚数がゼロよりも小さかった場合に、遊技者に特典が付与される。これにより、遊技者が感じるストレスを低減できる。
【0106】
一実施形態の遊技機1では、
前記制御装置100が、前記特定区間の開始および終了を判定する特定区間判定部1261を有し、
前記特定区間判定部1261により前記特定区間が終了したと判定されたときに、前記獲得遊技媒体判定部1263が、前記獲得遊技媒体計測部1262により計測された前記特定区間の遊技媒体の差枚数がゼロよりも小さい所定の値以下であるか否かを判定する構成としてもよい。
【0107】
前記実施形態の遊技機1によれば、特定区間判定部1261により特定区間が終了したと判定されたときに、特定区間の遊技媒体の差枚数がゼロよりも小さい所定の値以下であるか否かを判定する。すなわち、特定区間が終了したときのみ、特定区間の遊技媒体の差枚数が所定の値以下であるか否かを判定する。このため、制御装置100が実行する制御処理の負荷を低減できる。
【0108】
一実施形態の遊技機1では、
前記特典が、前記特定区間の延長、前記獲得遊技媒体計測部により遊技媒体の差枚数が計測された前記特定区間と遊技媒体の獲得期待値が異なる前記特定区間の付与、および、前記RT、ATまたはARTの抽せん状態の高確率状態への移行のいずれかである構成としてもよい。
【0109】
前記実施形態の遊技機1によれば、遊技者に付与される特典の選択肢を広げ、遊技機1の設計の幅を広げることができる。