(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6335919
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】ハウジングの圧力を補償する装置
(51)【国際特許分類】
H05K 5/06 20060101AFI20180521BHJP
【FI】
H05K5/06 E
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-546855(P2015-546855)
(86)(22)【出願日】2013年11月4日
(65)【公表番号】特表2016-501448(P2016-501448A)
(43)【公表日】2016年1月18日
(86)【国際出願番号】DE2013200269
(87)【国際公開番号】WO2014090235
(87)【国際公開日】20140619
【審査請求日】2015年8月10日
【審判番号】不服2017-4361(P2017-4361/J1)
【審判請求日】2017年3月28日
(31)【優先権主張番号】102012112098.6
(32)【優先日】2012年12月11日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】503355292
【氏名又は名称】コンティ テミック マイクロエレクトロニック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Conti Temic microelectronic GmbH
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン ベーア
(72)【発明者】
【氏名】ラドゥ ボビタン
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン ドラゴス
(72)【発明者】
【氏名】森住 憲資
(72)【発明者】
【氏名】池田 崇仁
【合議体】
【審判長】
井上 信一
【審判官】
國分 直樹
【審判官】
酒井 朋広
(56)【参考文献】
【文献】
特表2001−525619(JP,A)
【文献】
特開2008−55981(JP,A)
【文献】
特開2001−168543(JP,A)
【文献】
英国特許出願公開第2330952(GB,A)
【文献】
特開2009−10234(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K5/00-5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングの圧力を補償する装置であって、
少なくとも1つのハウジング壁(1)が、圧力補償開口(2)を備え、該圧力補償開口(2)は、半透性のメンブレン(3)により閉鎖されており、該メンブレン(3)は、少なくとも材料結合に基づいて前記ハウジング壁(1)に固定されていて、防護要素(5)により覆われている、ハウジングの圧力を補償する装置において、
前記ハウジング壁(1)は、前記圧力補償開口(2)の領域に、前記メンブレン(3)を収容するための窪み及び/又は切欠き(1.1)を備え、該窪み及び/又は切欠き(1.1)のそれぞれの周長さが、前記メンブレン(3)の周長さに一致し、前記窪み及び/又は切欠き(1.1)の高さが、少なくとも前記メンブレン(3)の厚みに相当し、
前記ハウジング壁(1)は、前記防護要素(5)を配置するために、別の窪み及び/又は切欠き(1.2)を備え、該別の窪み及び/又は切欠き(1.2)の寸法は、前記防護要素(5)を配置したときに前記防護要素(5)がハウジング壁(1)に表面が面一となって終端するように、前記防護要素(5)の寸法に一致し、
前記メンブレン(3)の前記窪み及び/又は切欠き(1.1)は、前記防護要素(5)の前記別の窪み及び/又は切欠き(1.2)の内側に形成されており、
前記別の窪み及び/又は切欠き(1.2)は、少なくとも1つの溝状の凹部(1.3)を有し、
前記防護要素(5)は、少なくとも1つの通風開口(5.1)を有する自己接着性を持つ防護接着体であり、
前記防護接着体の前記少なくとも1つの通風開口(5.1)は、前記防護接着体が前記ハウジング壁(1)に配置された状態で、前記少なくとも1つの溝状の凹部(1.3)の領域に配置されていることを特徴とする、ハウジングの圧力を補償する装置。
【請求項2】
前記窪み及び/又は切欠き(1.1)の高さは、少なくとも前記メンブレン(3)の2倍の厚みに相当する、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記メンブレン(3)を収容するための前記窪み及び/又は切欠き(1.1)は、前記ハウジング壁(1)の外側の面に形成されている、請求項1又は2記載の装置。
【請求項4】
前記メンブレン(3)は、少なくとも周方向に延在する縁領域(3.1)において自己接着性を持つように構成されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置。
【請求項5】
前記窪み及び/又は切欠き(1.1,1.2)、及び/又は前記溝状の凹部(1.3)は、前記ハウジング壁(1)にエンボス加工、打抜き加工及び/又はフライス加工されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウジングの圧力を補償する装置であって、少なくとも1つのハウジング壁が、圧力補償開口を備え、圧力補償開口は、半透性のメンブレンにより閉鎖されており、メンブレンは、少なくとも材料結合に基づいてハウジング壁に固定されているものに関する。
【0002】
独国特許第19708116号明細書において、圧力補償開口を閉鎖する装置が公知である。特に、圧力補償開口は、例えば自動車制御機器のハウジングに形成されており、この場合、圧力補償開口を閉鎖する装置は、少なくとも2つの層から構成されている。この場合、
−装置が、ハウジング表面に取り付けられ、
−第2の層が、圧力補償開口を覆い、
−水密で通気性を持つ材料から成っており、
−第1の層は、圧力補償が行われる箇所で除去されており、圧力補償開口は、第2の層だけにより覆われている。
【0003】
更に、独国特許出願公開第102006053115号明細書において、特に車両用の制御機器に用いられる電気回路に対するハウジングが記載されている。ハウジングに対応して圧力補償要素が配置されており、圧力補償要素は、半透性のメンブレンを、ハウジングの内側に連通するように備える。ハウジングは、少なくとも1つのプラスチック領域を有し、プラスチック領域には、直接に、メンブレンの防護装置用の保持装置が配置されている。
【0004】
本発明の課題は、背景技術に対して改善された、ハウジングの圧力を補償する装置を提供することである。
【0005】
この課題は、本発明によれば、請求項1に記載された特徴を有する構成により解決される。
【0006】
本発明の好適な態様は、従属請求項の対象である。
【0007】
ハウジングの圧力を補償する装置では、少なくとも1つのハウジング壁が、圧力補償開口を備え、圧力補償開口は、半透性のメンブレンにより閉鎖されており、メンブレンは、少なくとも材料結合に基づいてハウジング壁に固定されている。本発明によれば、ハウジング壁は、圧力補償開口の領域に、メンブレンを収容するための窪み及び/又は切欠きを備え、窪み及び/又は切欠きの各々の周長さが、メンブレンの周長さに一致し、窪み及び/又は切欠きの高さが、少なくともメンブレンの厚みに適合する。
【0008】
窪み及び/又は切欠きにメンブレンを配置したことにより、メンブレンの、周方向に延在する縁、特に周方向に延在する打抜きエッジは、特に好適には、例えば直接的な蒸気ジェット及び/又は水ジェットの衝撃による機械的な損傷に対して防護されている。メンブレンは、窪み及び/又は切欠きにぴったりと嵌まるように配置されており、材料結合に基づく固定により定着されていて、従って、特に、例えばハウジングのクリーニング時に方向が定められたジェットの衝撃から防護されている。
【0009】
窪み及び/又は切欠きの高さがメンブレンの厚みに相当する場合、メンブレンは、窪み及び/又は切欠きに面一に(表面が同一平面を成すように)配置されている。
【0010】
ハウジングは、車両の湿潤領域、例えばエンジンルームに組み付けられた、例えば車両の制御機器用のハウジングである。メンブレンは、ハウジングの圧力補償開口を閉鎖し、この場合、メンブレンは、温度変動及び/又は圧力変動に基づいてハウジングのシール及び/又は結合箇所に作用する機械的なかつ/又は熱的な荷重を補償するために配置されている。そのために、メンブレンは半透性を持つように構成されている。そうすると、メンブレンは、一方では特に空気透過性であり、この場合、他方では例えば水及び汚れが外側からメンブレンを通してハウジングに進入することはできない。
【0011】
所望しない剥離からメンブレンを防護する、特にメンブレンの縁部を防護するための記載の解決手段は、比較的経済的な構成となっており、この場合、縁の防護により、ハウジング内に配置された機器の運転に関する確実性が高められている。メンブレンがハウジング壁から剥がれ、これにより圧力補償開口が露出されていて、結果として例えば水がハウジングに進入し、従ってハウジングが内側から腐食しかつ/又はハウジング内に存在する機器が損傷されることがほとんど排除されている。
【0012】
好適な態様では、窪み及び/又は切欠きの高さは、メンブレンの2倍の厚みに相当するので、メンブレンは、沈み込んで窪み及び/又は切欠き内に配置されている。従って、メンブレンは、特にその縁は、方向が定められたジェットの衝撃から防護されているので、進入する水に基づくメンブレンの剥離からの更に改善された防護を実現することができる。
【0013】
好適には、窪み及び/又は切欠きは、ハウジング壁の外側に形成されているので、メンブレンは、外側からアクセス可能であり、メンブレンが水に曝される場合には、メンブレンがハウジング壁から剥がれることはほとんど排除されている。
【0014】
好適な態様では、メンブレンは、自己接着性を持つように構成されているので、ハウジングにメンブレンを材料結合に基づいて固定するために接着体を使用する必要はない。
【0015】
特に好適には、メンブレンは、少なくとも周りを延在する縁領域において自己接着性を持つように構成されており、この場合、メンブレンの自己接着性を持つ部分は、窪み及び/又は切欠きの、圧力補償開口に続く領域に一致する。この場合、メンブレンの、自己接着性を持つ部分は、窪み及び/又は切欠きの形状に応じて形成されている。
【0016】
上述のように、メンブレンにより閉鎖される圧力補償開口に防護要素が配置されており、防護要素は、好適には、通風開口を有する自己接着性を持つ防護接着体である。このように構成された防護要素は、特に簡単に取付け可能であり、機械的な損傷からのメンブレンの確実な防護を確保する。
【0017】
別の好適な態様では、ハウジング壁は、防護要素を配置するために、別の窪み及び/又は切欠きを有し、別の窪み及び/又は切欠きの寸法は、防護要素の寸法に一致する。従って、防護接着体の態様の防護要素は、ハウジング壁の外面に表面が面一となって終端する。この場合、別の窪み及び/又は切欠きは、一方では、ハウジング壁に防護接着体を位置合わせしかつ固定するための補助手段を形成する。他方では、防護要素がやはり別の窪み及び/又は切欠き内に配置されていて、防護接着体が防護要素として好適にはハウジング壁に表面が面一となって終端することにより、防護接着体も、特にその縁領域が、方向が定められたジェットの衝撃が過剰な場合に防護されるので、この場合でも、ハウジング壁からの防護接着体の所望しない剥離に対抗する作用が生じる。
【0018】
メンブレンの窪み及び/又は切欠きは、好適には、防護要素の別の窪み及び/又は切欠きの内側に形成されているので、防護要素は、メンブレンを覆い、従って防護する。この場合、防護要素は、やはり外側からハウジング壁に配置されていて、ハウジング壁に表現が面一となって終端する。この場合、窪み及び/又は切欠きは、防護接着体の態様の防護要素がメンブレンに対して十分に間隔を置いているので、メンブレンと防護接着体との間の少なくとも1つの空気の流れが実現可能であるように構成されている。
【0019】
特に好適には、別の窪み及び/又は切欠きは、少なくとも1つの溝状の凹部を有する。
【0020】
別の態様では、防護接着体の少なくとも1つの通風開口は、防護接着体がハウジング壁に配置された状態で、少なくとも1つの溝状の凹部の領域に配置されている。
【0021】
防護接着体に設けられた少なくとも1つの通風開口と、別の窪み及び/又は切欠きに設けられた少なくとも1つの溝状の凹部とは、特にメンブレンにより実現された、ハウジングの圧力低下時における目的に合わせた空気案内に役立つ。空気は、メンブレンから、凹部により案内され、通風開口を通して空気は周囲に逃げることができる。
【0022】
圧力を補償する装置の実現可能な1つの構成では、窪み及び/又は切欠きがハウジング壁にエンボス加工、打ち抜き加工及び/又はフライス加工されている。これにより、各々の窪み及び/又は切欠きを、使用される成形工具に応じて構成しかつ成形することができる。
【0023】
このような、圧力を補償する装置により、メンブレンを配置しかつ防護するための、構造空間が最適化された構成が提供される。
【0024】
以下に、図面に基づいて本発明の実施の態様を詳説する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】背景技術に基づく、機械的に包囲された、ハウジングの圧力を補償するメンブレンの概略断面図である。
【
図5】メンブレン及び防護要素を備えるハウジング壁を斜めからみた概略展開図である。
【
図6】メンブレン及び防護要素が配置可能であるハウジング壁の領域の概略図である。
【
図7】領域に配置されたメンブレン及び防護要素の一部の概略断面図である。
【
図8】防護要素により覆われた状態のメンブレンを有する領域の概略図である。
【
図9】部分的に剥がされた状態の防護要素を有する領域の概略図である。
【0026】
全図において、相互に対応する構成要素には、同一の符号を付してある。
【0027】
図1には、圧力補償開口2を有する、詳細には図示していないハウジングのハウジング壁1の断面図が示されている。圧力補償開口2は、背景技術によれば、メンブレン3により閉鎖されている。メンブレン3は、ハウジング、特にハウジング壁1の構成要素である防護要素5により防護されている。そのような前もって製造された、機械的に包囲され、ひいては防護されたメンブレン3は、多種多様に構成可能であり、又、構成要素として比較的高価であるが売買により入手可能であり、この場合、そのような防護要素5は、追加的な構造空間を必要とし、少なくともハウジング壁1と防護要素5との間の形状結合(形状結合とは、嵌め合いまたは噛み合いなどの部材相互の形状的関係に基づく結合を意味する)に基づく結合部の領域でシール面をこれに応じて構成しなければならない。このような態様では、メンブレン3は、形状結合に基づいてハウジング壁1に組み込まれている。
【0028】
図2〜
図4には、ハウジング壁1に設けられた圧力補償開口2を閉鎖するメンブレン3が示されている。メンブレン3は、半透性、つまり半透過性を持つように構成されているので、特に、空気は、メンブレン3を通して流れることができるが、例えば水の態様の湿分は、メンブレン3を通過できない。この場合、
図2にはメンブレン3の平面図が、
図3には断面図が、
図4には断面図の一部が示されている。
【0029】
少なくとも1つのハウジング壁1が圧力補償開口2を有するハウジングは、特に、湿分に対して極めて敏感な制御機器用のハウジングである。例えば、制御機器は、エンジン制御機器として構成されていて、車両のエンジンルームに、つまり車両の湿潤領域に配置されている。ハウジングが、特に温度変動の結果として生じる圧力補償のために変形し、これにより損傷される、かつ/又はハウジングのシール要素がその機能を喪失することをほとんど排除するために、圧力補償開口2が設けられている。圧力補償開口2を介して圧力補償が実行可能であり、この場合、圧力補償開口2を介して湿分がハウジングに進入する危険性があり、これにより制御機器の腐食及び/又は損傷の危険性が生じ得る。この危険性に対抗するために、ハウジングの圧力補償開口2は、半透性のメンブレン3により閉鎖されている。圧力補償は、湿分がハウジング壁1に設けられた圧力補償開口2を介してハウジングに進入し得ることなく行うことができる。
【0030】
メンブレン3は、円形に形成されていて、自己接着性を持つように構成されているので、圧力補償開口2を閉鎖することを目的としてハウジング壁1にメンブレン3を固定するために別の補助手段は必要ではない。
図1に示されたメンブレン3に対して、自己接着性を持つメンブレン3は、比較的安価である。この場合、自己接着性を持つメンブレン3は、メンブレン3自体と、メンブレン3に取り付けられた両面接着性を持つフィルム4とから成っており、これにより、メンブレン3は、自己接着性を持つように構成されている。
【0031】
メンブレン3がフィルム4により自己接着性を持つように構成されている領域は、
図3及び
図4に詳しく示されているように、メンブレン3の縁領域3.1にわたってリング状に延在している。
【0032】
メンブレン3及び接着性を持つフィルム4は、一般的なように、1つの作業過程で支持材料から打ち抜かれ又は切り抜かれ、大抵は、ロールに巻き上げられる。このような搬送態様により、生産環境においてメンブレン3を配置するための高度に自動化された取付けが可能である。
【0033】
とりわけ、メンブレン3が機械的な損傷、及び/又は、例えば蒸気ジェット及び/又は水ジェットによる湿分に対して防護されていないという事実が、外側でハウジング壁1に取付け可能である自己接着性を持つメンブレン3の主な欠点を成している。
【0034】
図5には、圧力補償開口2とメンブレン3と防護接着体の態様の防護要素5とを備えるハウジング壁1を斜めからみた概略展開図が示されている。
【0035】
機械的な損傷及び/又は湿分に対してメンブレン3を防護するために、メンブレン3の上方で、メンブレン3に対して間隔を置いてハウジング壁1に配置可能である防護要素5が設けられている。特に、防護接着体が防護要素5として、ハウジング壁1に接着される。防護接着体の態様の防護要素5は、一方ではメンブレン3の機械的な損傷の危険性を低減し、他方ではメンブレン3は、防護要素5による液圧の低下に基づいて、直接的な、方向が定められたジェットの衝撃から防護される。例えばハウジングは、クリーニングを目的として、方向が定められたジェットに曝される。
【0036】
防護接着体の態様の防護要素5の配置及び構成を、
図7〜
図9につき詳説する。
【0037】
図6には、圧力補償開口2が形成されている、ハウジング壁1の領域の一部が拡大図で示されている。
【0038】
ハウジング壁1は、窪み及び/又は切欠き1.1を有し、窪み及び/又は切欠き1の中央に圧力補償開口2が位置する。窪み及び/又は切欠き1.1は、円の形状を有し、この場合、ハウジング壁1の窪み及び/又は切欠き1.1内にメンブレン3が配置可能である。この場合、窪み及び/又は切欠き1.1は、外側からハウジング壁1に形成可能であるので、窪み及び/又は切欠き1.1により形成された凹部は、ハウジング内側の方向に向けて形成されている。
【0039】
例えば窪み及び/又は切欠き1.1は、エンボス加工、打抜き加工及び/又はフライス加工及び/又は別の適切な変形法によりハウジング壁1に形成されている。
【0040】
窪み及び/又は切欠き1.1内にメンブレン3が配置可能であり、この場合、メンブレン3は、その周長さに関して、窪み及び/又は切欠き1.1の周長さの寸法に相当する寸法を有するか、又はその逆である。窪み及び/又は切欠き1.1は、圧力補償開口2を閉鎖することを目的としてメンブレン3を配置するために設けられており、この場合、窪み及び/又は切欠き1.1は、少なくともメンブレン3の厚みに、好適には2倍の厚みに相当する深さを有する。これにより、
図7の断面図で詳しく示されているように、メンブレン3は、完全に窪み及び/又は切欠き1.1内に配置されている。窪み及び/又は切欠き1.1の深さがメンブレン3の厚みだけに相当する場合、メンブレン3は、配置された状態で、ハウジング壁1に表面が面一となって終端する。特に好適には、窪み及び/又は切欠き1.1並びにメンブレン3は、メンブレン3が窪み及び/又は切欠き1.1内に形状結合に基づいて配置可能であって、材料結合(材料結合とは例えば接着や溶接等の材料の力(原子、分子の力)に基づく結合を意味する)に基づいて固定可能であるように、構成されている。
【0041】
メンブレン3は窪み及び/又は切欠き1.1内に配置されているので、メンブレン3の縁3.2、つまりエッジ、特に打抜きエッジは、自由にアクセス可能ではなく、窪み及び/又は切欠き1.1に防護して配置されている。従って、例えば蒸気及び/又は水による方向が定められたジェットの衝撃に基づくメンブレン3の損傷は、ほとんど排除可能である。
【0042】
更に、ハウジング壁1は、防護要素5としての防護接着体を配置するために、別の窪み及び/又は切欠き1.2を有し、別の窪み及び/又は切欠き1.2の内側に、メンブレン3の窪み及び/又は切欠き1.1が配置されている。
【0043】
別の窪み及び/又は切欠き1.2は、防護要素5の寸法に、特にその外側輪郭に一致する外寸を有する。更に、別の窪み及び/又は切欠き1.2は、溝状の4つの凹部1.3を備え、凹部1.3は、メンブレン3の窪み及び/又は切欠き1.1の周りに略十字形に配置されていて、かつ形成されている。この場合、メンブレン3の窪み及び/又は切欠き1.1の深さがメンブレン3の厚みだけに相当する場合には、溝状の凹部1.3の深さにより、防護接着体の形態の防護要素5とメンブレン3との間の間隔が調節可能である。この場合、メンブレン3に対する防護要素5の間隔は、ほとんど自由に選択可能である。
【0044】
上述のように、
図7には、固定されたメンブレン3と固定された防護要素5とを備える、ハウジング壁1に設けられた圧力補償開口2の領域の断面図の一部が示されている。
図7による態様では、窪み及び/又は切欠き1.1の深さは、メンブレン3の厚みに相当するので、メンブレン3は、溝状の凹部1.3の領域でハウジング壁1に表面が面一となって終端する。
【0045】
防護要素5は、
図8及び
図9に詳しく示されているように、角隅領域にそれぞれ1つの通風開口5.1を有する。この場合、各々の通風開口5.1は、防護要素5がハウジング壁1に固定された状態で、別の窪み及び/又は切欠き1.2の溝状の凹部1.3の領域に配置されている。つまり、各々の溝状の凹部1.3は、防護要素5、つまり防護接着体の通風開口5.1に流れ技術的に結合されているので、特にハウジングからメンブレン3を通り抜ける空気が、溝状の凹部1.3により、通風開口5.1に向けて案内され、通風開口5.1を通してハウジングの周囲に流れ得る。
【0046】
図8には、別の窪み及び/又は切欠き1.2に配置された、防護接着体の態様の防護要素5が示されており、
図9には、防護要素5が、部分的にハウジング壁1から剥がされた状態で示されている。更に、メンブレン3が、圧力補償開口2を閉鎖している。
【0047】
通風開口5.1及び防護要素5の形状はほとんど自由に選択可能であり、この場合、通風開口5.1及び防護要素5は、好適には、メンブレン3に対して所定の間隔を置いて配置されているもしくは形成されている。
【0048】
通風開口5.1により、方向が定められた例えば蒸気及び/又は水のジェットによって、蒸気及び/又は水のジェットが防護要素5とメンブレン3との間に到達する危険性が生じる。この場合、窪み及び/又は切欠き1.1にメンブレン3が形状結合に基づいて配置されていることにより、湿分の進入がほとんど排除されており、従って、フィルム4からメンブレン3が剥がされる危険性及びこれによる圧力補償開口2の露出が少なくとも低減されている。
【符号の説明】
【0049】
1 ハウジング壁
1.1 窪み及び/又は切欠き
1.2 別の窪み及び/又は切欠き
1.3 溝状の凹部
2 圧力補償開口
3 メンブレン
3.1 縁領域
3.2 縁
4 フィルム
5 防護要素
5.1 通風開口