特許第6335926号(P6335926)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6335926溶接されたダイヤフラム弁座担体を有するダイヤフラム弁
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6335926
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年5月30日
(54)【発明の名称】溶接されたダイヤフラム弁座担体を有するダイヤフラム弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 7/12 20060101AFI20180521BHJP
   F16K 7/16 20060101ALI20180521BHJP
   F16K 7/17 20060101ALN20180521BHJP
【FI】
   F16K7/12 B
   F16K7/16 D
   F16K7/16 C
   F16K7/16 Z
   !F16K7/17 B
【請求項の数】24
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-556147(P2015-556147)
(86)(22)【出願日】2014年1月31日
(65)【公表番号】特表2016-505125(P2016-505125A)
(43)【公表日】2016年2月18日
(86)【国際出願番号】US2014013998
(87)【国際公開番号】WO2014120997
(87)【国際公開日】20140807
【審査請求日】2017年1月26日
(31)【優先権主張番号】61/759,705
(32)【優先日】2013年2月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500120266
【氏名又は名称】スウエイジロク・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】グライム, ウィリアム エイチ.
【審査官】 加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−341560(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0042459(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0308655(US,A1)
【文献】 特表2013−534996(JP,A)
【文献】 実開昭63−145064(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 7/00−7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイヤフラム弁であって、
弁空洞と、第1のポートと、第2のポートとを備える弁体であって、前記第1のポートおよび前記第2のポートは、前記弁空洞に開放する、弁体と、
前記弁空洞を密閉するために配置された弁アセンブリであって、前記弁アセンブリは、弁座と、弁座担体と、ダイヤフラムとを備え、前記弁座は、前記弁座担体と、前記弁座担体の第1の側に取着された前記ダイヤフラムと保定され、前記弁座は、前記第1のポートを囲繞するように配置され、前記ダイヤフラムは、前記ダイヤフラムの周縁を中心とする溶接によって前記弁座担体に取着されている、弁アセンブリと、
前記弁体と組み立てられ、かつ環状ビーズを含むねじ山付き部材であって、前記環状ビーズは、完全に前記溶接の内に前記ダイヤフラムの非湿潤表面に直接に接触して、完全に前記溶接の内に前記ダイヤフラムに圧縮荷重を印加することにより、前記溶接を隔離する、ねじ山付き部材と
を備える、ダイヤフラム弁。
【請求項2】
前記ダイヤフラムは、ドーム状円形ディスクを備える、請求項1に記載のダイヤフラム弁。
【請求項3】
前記弁座担体は、外側リムと、前記外側リムから中心開口部に半径方向内向きに延在するウェブとを有する、環状体を備え、前記中心開口部は、前記弁アセンブリが前記弁体内に設置されると、前記第1のポートと整合される、請求項1に記載のダイヤフラム弁。
【請求項4】
前記ウェブは、前記中心開口部を中心とするランド部によって分離された複数の流動通路を備える、請求項3に記載のダイヤフラム弁。
【請求項5】
前記弁座は、前記弁座の円周方向壁と前記中心開口部を画定する前記ウェブの壁との間の締まり嵌めによって、前記弁座担体と保定されている、請求項3に記載のダイヤフラム弁。
【請求項6】
前記ウェブは、前記ウェブが、前記ダイヤフラムから外方を向く前記弁座の表面を、前記第1のポートを囲繞する前記弁体の密閉表面と接触するよう付勢するように可撓性である、請求項3に記載のダイヤフラム弁。
【請求項7】
隣接する対の前記流動通路間の各前記ランド部は、前記ランド部が前記第2のポートを覆うとき、流動の閉塞を低減させるように、前記第2のポートの断面積未満の表面積を有する、請求項4に記載のダイヤフラム弁。
【請求項8】
前記ダイヤフラムは、ドーム状円形ディスクを備え、前記ドーム状円形ディスクは、前記ドーム状円形ディスクの周縁を中心とする前記溶接によって前記弁座担体に取着され、前記ダイヤフラムは、前記ねじ山付き部材の前記環状ビーズと、前記弁座担体の前記第1の側上の表面と間に圧縮される、請求項1に記載のダイヤフラム弁。
【請求項9】
前記第2のポートは、前記弁空洞を画定する、前記弁体の表面内に提供され、前記弁座担体は、外側リムと、前記外側リムから中心開口部に半径方向内向きに延在するウェブとを有する、環状体を備え、前記ウェブは、前記ウェブの下側表面と前記弁体の前記表面との間に間隙を提供するように配置されている、請求項1に記載のダイヤフラム弁。
【請求項10】
前記ダイヤフラムの表面を前記弁座と接触させ、かつ接触から外すよう移動させるように動作可能である、弁アクチュエータと組み合わせた、請求項1に記載のダイヤフラム弁。
【請求項11】
前記ダイヤフラムは、ステンレス鋼から成り、前記弁座担体は、ステンレス鋼から成り、前記弁座は、ポリマーまたはプラスチックから成る、請求項1に記載のダイヤフラム弁。
【請求項12】
前記ダイヤフラムは、前記第1のポートと前記第2のポートとの間で流動を開閉するように動作可能であり、前記ダイヤフラムは、前記弁座と接触し、前記第1のポートと前記第2のポートとの間の流動を閉鎖するように移動可能である、請求項1に記載のダイヤフラム弁。
【請求項13】
前記弁座担体は、ばね定数100,000ポンド/インチ(17.5N/μm)未満を有する、請求項1に記載のダイヤフラム弁。
【請求項14】
前記弁座担体は、ばね定数80,000ポンド/インチ(14N/μm)未満を有する、請求項12に記載のダイヤフラム弁。
【請求項15】
前記弁座担体は、ばね定数約20,000ポンド/インチ(3.5N/μm)を有する、請求項14に記載のダイヤフラム弁。
【請求項16】
前記間隙は、前記第2のポートの流動面積と略同一またはそれより大きい流動面積を呈する、請求項9に記載のダイヤフラム弁。
【請求項17】
前記ウェブは、概して、平面であり、ばね定数100,000ポンド/インチ(17.5N/μm)未満を有する、請求項16に記載のダイヤフラム弁。
【請求項18】
前記圧縮荷重は、前記ダイヤフラムの撓曲に起因する応力から前記溶接を隔離する、請求項1に記載のダイヤフラム弁。
【請求項19】
前記弁座は、前記第1のポートと流体連通する流動通路を備える、請求項1に記載のダイヤフラム弁。
【請求項20】
前記ウェブは、前記弁座と前記密閉表面との間に約50〜100ポンド(222.4〜444.8N)の荷重を印加する、請求項6に記載のダイヤフラム弁。
【請求項21】
前記弁体と組み立てられた弁アクチュエータをさらに備え、前記弁アクチュエータは、前記ダイヤフラムの表面を前記弁座と接触させ、かつ接触から外すよう移動させるように動作可能であり、前記弁アクチュエータは、前記ねじ山付き部材から分離され、前記弁アクチュエータは、前記弁体から前記ねじ山付き部材を除去することなしに、前記弁体から除去可能である、請求項1に記載のダイヤフラム弁。
【請求項22】
前記弁アクチュエータは、前記ねじ山付き部材によって前記弁体に固着されている、請求項21に記載のダイヤフラム弁。
【請求項23】
前記ねじ山付き部材は、内側ねじ山付き部分を備える、請求項1に記載のダイヤフラム弁。
【請求項24】
前記ねじ山付き部材の前記内側ねじ山付き部分と螺合して組み立てられた弁アクチュエータをさらに備える、請求項23に記載のダイヤフラム弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2013年2月1日に出願された「DIAPHRAGM VALVE WITH WELDED DIAPHRAGM SEAT CARRIER」という米国仮特許出願第61/759,705号の利益を主張する。上記文献の全部の内容は、参照することによって本明細書において完全に援用される。
【0002】
(技術分野)
本開示は、概して、弁に関し、より具体的には、ダイヤフラム弁に関する。
【背景技術】
【0003】
(本開示の背景)
弁は、一般に、流体流動を制御するために使用される。ダイヤフラム弁は、ガス、液体、および他の流体の流動を制御するために多くの産業において使用される、流動制御弁の実施例である。基本的ダイヤフラム弁は、ダイヤフラムを弁座と接触させるように移動させることによって、流動を閉鎖するように動作する。ダイヤフラムおよび弁座は、弁の耐用年数の間、時々交換される必要がある、摩耗品であり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(本開示の要約)
本明細書に提示される本発明の第1の概念は、ダイヤフラム、弁座、または両方の交換を促進する、アセンブリまたはカートリッジを伴う、ダイヤフラム弁を提供する。ある実施形態では、アセンブリは、ダイヤフラム弁のための離散サブアセンブリまたはカートリッジを提供するように組み合わせられる、ダイヤフラム、弁座担体、および弁座を有する、弁アセンブリであってもよい。離散カートリッジとしてのアセンブリは、ダイヤフラムまたは弁座または両方を入れ替えるために、容易に除去および交換されることができる。代替実施形態では、アセンブリは、ダイヤフラム、弁座担体、および弁座を有する、弁アセンブリであってもよく、弁座は、弁座担体と、弁座担体に溶接されるダイヤフラムと保定される。
【0005】
本明細書に提示される本発明の別の概念は、弁座、弁座担体、およびダイヤフラムを有する、弁アセンブリを提供し、弁座は、弁座担体と、溶接によって弁座担体に取着されるダイヤフラムと保定される。
【0006】
別の実施形態では、弁アセンブリは、弁座、弁座担体、およびダイヤフラムを含み、弁座は、弁座担体の第1の側と、溶接によって弁座担体の別の側に取着されるダイヤフラムとに保定される。
【0007】
本発明の別の概念は、ダイヤフラム弁のためのダイヤフラムまたは弁座または両方を設置および交換する方法を想定する。ある実施形態では、設置するための方法は、ダイヤフラムを弁座担体の片側に溶接し、弁アセンブリを弁体の中に設置することにより、弁座、弁座担体、およびダイヤフラム弁を組み合わせることによって、弁アセンブリを形成することを含む。交換するための方法の実施形態は、設置するための方法と同一のステップと、弁体から以前に使用された弁アセンブリを除去し、以前に使用された弁アセンブリと交換用弁アセンブリを交換するステップとを含んでもよい。
【0008】
本発明のこれらおよび他の概念ならびに本明細書に記載される種々の実施形態の付加的側面および利点は、以下の発明を実施するための形態および付随の図面から、当業者によって容易に理解および認識されるであろう。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
ダイヤフラム弁であって、
弁空洞と、第1のポートと、第2のポートとを備える弁体であって、前記第1のポートおよび前記第2のポートは、前記弁空洞に開放する、弁体と、
前記弁空洞を密閉するために配置された弁アセンブリであって、前記弁アセンブリは、弁座と、弁座担体と、ダイヤフラムとを備え、前記弁座は、前記弁座担体と、溶接によって前記弁座担体の第1の側に取着された前記ダイヤフラムと保定され、前記弁座は、前記第1のポートを囲繞するように配置され、前記弁座は、前記第1のポートと流体連通する流動通路を備える、弁アセンブリと
を備える、ダイヤフラム弁。
(項目2)
前記ダイヤフラムは、ドーム状円形ディスクを備え、前記ダイヤフラムの周縁を中心として前記弁座担体に溶接されている、項目1に記載のダイヤフラム弁。
(項目3)
前記弁座担体は、外側リムと、前記外側リムから中心開口部に半径方向内向きに延在するウェブとを有する、環状体を備え、前記中心開口部は、前記弁アセンブリが前記弁体内に設置されると、前記第1のポートと整合される、項目1に記載のダイヤフラム弁。
(項目4)
前記ウェブは、前記中心開口部を中心とするランド部によって分離された複数の流動通路を備える、項目3に記載のダイヤフラム弁。
(項目5)
前記弁座は、前記弁座の円周方向壁と前記中心開口部を画定する前記ウェブの壁との間の締まり嵌めによって、前記弁座担体と保定されている、項目3に記載のダイヤフラム弁。
(項目6)
前記ウェブは、前記ウェブが、前記ダイヤフラムから外方を向く前記弁座の表面を、前記第1のポートを囲繞する密閉表面と接触するよう付勢するように可撓性である、項目5に記載のダイヤフラム弁。
(項目7)
隣接する対の前記流動通路間の各前記ランド部は、前記ランド部が前記第2のポートを覆うとき、流動の閉塞を低減させるように、前記第2のポートの断面積未満の表面積を有する、項目4に記載のダイヤフラム弁。
(項目8)
前記ダイヤフラムは、前記ダイヤフラムの周縁を中心とする溶接によって前記弁座担体に取着されているドーム状円形ディスクを備え、前記ダイヤフラム弁は、前記弁座保定器に対して、前記溶接の半径方向内向きに、前記ダイヤフラムに圧縮荷重を印加する、ねじ山付き部材をさらに備える、項目1に記載のダイヤフラム弁。
(項目9)
前記第2のポートは、前記弁空洞を画定する、前記弁体の表面内に提供され、前記弁座担体は、外側リムと、前記外側リムから中心開口部に半径方向内向きに延在するウェブとを有する、環状体を備え、前記ウェブは、前記ウェブの下側表面と前記弁体の表面との間に間隙を提供するように配置されている、項目1に記載のダイヤフラム弁。
(項目10)
前記ダイヤフラムの表面を前記弁座と接触させ、かつ接触から外すよう移動させるように動作可能である、弁アクチュエータと組み合わせた、項目1に記載のダイヤフラム弁。
(項目11)
前記ダイヤフラムは、ステンレス鋼から成り、前記弁座担体は、ステンレス鋼から成り、前記弁座は、ポリマーまたはプラスチックから成る、項目1に記載のダイヤフラム弁。
(項目12)
弁座と、弁座担体と、ダイヤフラムとを備える、弁アセンブリであって、前記弁座は、前記弁座担体と、溶接によって前記弁座担体の第1の側に取着された前記ダイヤフラムと保定される、弁アセンブリ。
(項目13)
前記弁座担体は、外側リムと、前記外側リムから前記ウェブ内の中心開口部に半径方向内向きに延在するウェブとを有する、環状体を備える、項目12に記載の弁アセンブリ。
(項目14)
前記ウェブは、前記中心開口部を中心とするランド部によって分離された複数の流動通路を備える、項目13に記載の弁アセンブリ。
(項目15)
前記弁座は、前記弁座の円周方向壁と前記中心開口部を画定する前記弁座担体の壁との間の締まり嵌めによって、前記弁座担体と保定されている、項目13に記載の弁アセンブリ。
(項目16)
前記ウェブは、可撓性である、項目15に記載の弁アセンブリ。
(項目17)
隣接する対の前記流動通路間の各前記ランド部は、各流動通路の断面積未満の表面積を有する、項目14に記載の弁アセンブリ。
(項目18)
前記ダイヤフラムは、ドーム状円形ディスクを備え、前記ダイヤフラムの周縁を中心として前記弁座担体に溶接されている、項目12に記載の弁アセンブリ。
(項目19)
前記ダイヤフラムは、ステンレス鋼から成り、前記弁座担体は、ステンレス鋼から成り、前記弁座は、ポリマーまたはプラスチックから成る、項目18に記載の弁アセンブリ。(項目20)
前記ダイヤフラムは、前記第1のポートと前記第2のポートとの間で流動を開閉するように動作可能であり、前記ダイヤフラムは、前記弁座と接触し、前記第1のポートと前記第2のポートとの間の流動を閉鎖するように移動可能である、項目1に記載のダイヤフラム弁。
(項目21)
前記弁座担体は、ばね定数100,000ポンド/インチ(17.5N/μm)未満を有する、項目1に記載のダイヤフラム弁。
(項目22)
前記弁座担体は、より好ましくは、ばね定数80,000ポンド/インチ(14N/μm)未満を有する、項目21に記載のダイヤフラム弁。
(項目23)
前記弁座担体は、より好ましくは、ばね定数約20,000ポンド/インチ(3.5N/μm)を有する、項目22に記載のダイヤフラム弁。
(項目24)
前記弁座担体は、ばね定数100,000ポンド/インチ(17.5N/μm)未満を有する、項目12に記載の弁アセンブリ。
(項目25)
前記弁座担体は、より好ましくは、ばね定数80,000ポンド/インチ(14N/μm)未満を有する、項目24に記載の弁アセンブリ。
(項目26)
前記弁座担体は、より好ましくは、ばね定数約20,000ポンド/インチ(3.5N/μm)を有する、項目25に記載の弁アセンブリ。
(項目27)
前記間隙は、前記第2のポートの流動面積以上の流動面積を呈する、項目9に記載のダイヤフラム弁。
(項目28)
前記ウェブは、概して、平面であり、ばね定数100,000ポンド/インチ(17.5N/μm)未満を有する、項目27に記載のダイヤフラム弁。
(項目29)
ダイヤフラム弁内のダイヤフラムまたは弁座または両方を交換する方法であって、
前記ダイヤフラムの周縁を弁座担体の外側リムに溶接することにより、前記ダイヤフラムを前記弁座担体に取着することによって、弁座、前記弁座担体、およびダイヤフラムを備える、交換用弁アセンブリを形成することと、
前記弁座を前記弁座担体と前記溶接されたダイヤフラムと保定することと、
弁体から以前に使用された弁アセンブリを除去し、前記以前に使用された弁アセンブリと前記交換用弁アセンブリを交換することと
を含む、方法。
(項目30)
前記弁座担体の表面を前記弁体の表面に対して圧縮することによって、荷重を前記弁体内の弁アセンブリに印加し、本体密閉を形成するステップを含む、項目29に記載の方法。
(項目31)
ダイヤフラムまたは弁座または両方をダイヤフラム弁の中に設置する方法であって、
前記ダイヤフラムの周縁を弁座担体の外側リムに溶接することにより、前記ダイヤフラムを前記弁座担体に取着することによって、弁座、前記弁座担体、およびダイヤフラムを備える、弁アセンブリを形成することと、
前記弁座を前記弁座担体と前記溶接されたダイヤフラムと保定することと、
前記弁アセンブリを弁体の中に設置することと
を含む、方法。
(項目32)
前記弁座担体の表面を前記弁体の表面に対して圧縮することによって、荷重を前記弁体内の弁アセンブリに印加し、本体密閉を形成するステップを含む、項目31に記載の方法。
(項目33)
ダイヤフラム弁であって、
弁空洞と、第1のポートと、第2のポートとを備える、弁体であって、前記第1のポートおよび前記第2のポートは、前記弁空洞に開放する、弁体と、
前記弁空洞を密閉するように配置された可撤性弁アセンブリであって、前記弁アセンブリは、弁座、弁座担体、およびダイヤフラムを備え、前記弁座は、前記弁座担体と、溶接によって前記弁座担体の第1の側に取着された前記ダイヤフラムと保定され、前記弁アセンブリは、前記第1のポートおよび前記第2のポートと流体連通する、密閉された流動チャンバを提供する、弁アセンブリと
を備える、ダイヤフラム弁。
(項目34)
前記可撤性弁アセンブリは、前記弁座担体の第2の側に、前記弁体の表面に対して圧縮され、前記密閉された流動チャンバ内に流体を含有するように本体密閉を形成する表面を備える、項目33に記載のダイヤフラム弁。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本明細書の教示による、縦方向断面におけるダイヤフラム弁およびアクチュエータアセンブリを図示する。
図2図2は、図1の円形部分の拡大図である。
図3図3は、図2の円形部分の拡大図である。
図4図4は、図1の実施形態において使用される例示的弁座担体の平面図である。
図5図5は、分解斜視図および部分的断面図に示される、2つ以上のダイヤフラム弁およびアクチュエータアセンブリのためのマニホールドを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(例示的実施形態の説明)
ダイヤフラム弁は、ガスおよび液体流体のための流動制御デバイスとして使用される。半導体作業では、例えば、プロセスシステムガスは、ダイヤフラム弁を使用して制御される。ダイヤフラム弁は、表面搭載技術を使用する、マニホールドまたは基板上に搭載されることを含む、多くの異なる方法において、プロセスシステムの中に設置されてもよい。そのような弁を使用するツールの占有面積を低減させるために、ダイヤフラム弁は、さらにより小さい弁体内に含有されるように設計されている。本発明は、例えば、依然として、例えば、約0.2Cvの比較的に高流量を達成しながら、表面搭載マニホールド上に20ミリメートル占有面積(400平方ミリメートル)以内で嵌合する、例示的弁を実現するために使用されてもよい。現在の最先端技術は、約28.5mm(812平方ミリメートル)の占有面積である。本発明はまた、容易に加工され得る弁を提供する。すなわち、ダイヤフラムおよび弁座等の重要な摩耗構成要素は、製造施設または現場のいずれかにおいて、便宜的に除去および交換され得る、サブアセンブリまたはカートリッジの中に組み合わせられる。
【0011】
図1および2を参照すると、ある実施形態では、ダイヤフラム弁およびアクチュエータアセンブリ10は、ダイヤフラム弁12と、アクチュエータ14とを含む。ダイヤフラム弁12は、基板またはマニホールド16上に組み立てるために構成されてもよい。マニホールド16は、付加的弁または他の構成要素のための付加的搭載部位を含んでもよい(図5参照)。代替として、ダイヤフラム弁およびアクチュエータアセンブリ10は、基板上の表面搭載構成を使用する、独立型アセンブリであってもよい。しかし、表面搭載構成またはマニホールド構成は、要求されず、代替として、ダイヤフラム弁12は、必要に応じて、適切なポート類を伴う他の流動制御システムの中に設置されてもよい。
【0012】
アクチュエータ14は、この場合、加圧されたガスが、1つ以上のアクチュエータピストン18を軸方向に押勢し、アクチュエータステム20を移動させる、空気圧アクチュエータであってもよい。アクチュエータステム20は、随意に、ダイヤフラム26の非湿潤側または表面24に接触する、ボタン22に接触する(図2)。加圧されたガスは、公知の様式において、アクチュエータ14の空気入口28に提供されてもよい。アクチュエータ14は、ダイヤフラム弁12を開閉するための例示的手段として以外、本開示のいずれの部分も形成しない。多くの異なるアクチュエータ設計および構成が、必要に応じて、使用されてもよい。表面搭載構成の場合、アクチュエータ14は、典型的には、本明細書の例示的実施形態に示されるように、ダイヤフラム弁12の上部に位置付けられる、または積層される。本明細書に教示されるような弁は、代替として、手動アクチュエータと併用されてもよい。
【0013】
ダイヤフラム弁12は、弁体30を含む。弁体30は、独立型構成要素であってもよいが、本明細書の例示的実施形態では、弁体30は、基板16の一部として形成されてもよい。弁体30は、表面、例えば、陥凹表面またはくりぬき34と、右側円筒壁35(図3)とによって画定される、弁空洞32を含む。第1のポート36および第2のポート38は、陥凹表面34内に提供されてもよい。弁座40は、好ましくは、必ずしもではないが、陥凹表面34の中心に配置される、第1のポート36を囲繞する。ダイヤフラム26が、アクチュエータ14の動作によって、弁座40と密閉接触するように移動されると、ダイヤフラム弁12は、閉鎖位置に来て、ダイヤフラム26が、弁座40との接触から外れると、ダイヤフラム弁12は、開放位置に来る。流動は、入口ポートとしての役割を果たす第1のポート36から、出口ポートとしての役割を果たす第2のポート38へであってもよいが、しかしながら、流動方向はまた、逆転されてもよい。
【0014】
ダイヤフラム26の移動は、アクチュエータ14の動作によって、加圧されたガスに応答して、ダイヤフラム弁12を開閉するように、アクチュエータステム20および随意のボタン22をダイヤフラム26に向かって、かつそこから離れるように移動させるように制御される。ダイヤフラム弁12を閉鎖するために、アクチュエータステム20は、第1のポート36と第2のポート38との間の流体流動が遮断されるように、ダイヤフラム26を弁座40と接触するよう偏向させる。ダイヤフラム弁12を開放するために、アクチュエータステム20は、ダイヤフラム26から離れるように移動し、これは、第1のポート36と第2のポート38との間の流体流動が可能にされるように、ダイヤフラム26が、弁座40との密閉接触から外れることを可能にする。ダイヤフラム26は、その自然状態が弁座40から離れた位置に戻るという点において、ドーム状ダイヤフラムであってもよい。ダイヤフラムは、単一片の金属ダイヤフラムであってもよく、または代替として、金属の複数の層から作製されてもよい。第1および第2のポート36、38は、必要に応じて、それぞれ、入口または出口ポートまたはその逆として作用してもよい。
【0015】
本開示の本発明の別の概念のある実施形態によると、ダイヤフラム26および弁座40は、離散弁アセンブリ42として組み合わせられる。実施例として、弁アセンブリ42は、ダイヤフラム弁のための交換可能弁サブアセンブリまたはカートリッジとして利用されてもよい。別の実施形態では、図2、3、および4を参照すると、環状弁座担体44は、外側リム46を有する、ディスク状部品であってもよい。外側リム46は、第1のポート36および第2のポート38を包囲するように、十分な直径である。外側リム46は、陥凹表面34に対して面密閉の形態で圧縮された本体密閉を形成する、第1の表面48を呈する。外側リム46は、第1の表面48と反対に面する、第2の表面50を呈する。ダイヤフラム26は、溶接Wに沿って、外側リム46の第2の表面50に溶接され得る、周辺縁部分52を含む。好適な公知の溶接プロセスは、一実施例を挙げると、高速レーザ溶接である。圧縮された本体密閉は、弁アセンブリ42が、ダイヤフラム弁12とともに、容易に除去および容易に設置されることを可能にする。
【0016】
弁座担体44はさらに、外側リム46から半径方向内向きに延在する、ウェブ54を含む。ウェブ54は、中心開口部または孔56を具備する。好ましくは、必ずしもではないが、ウェブ54は、概して、平面または平坦であり、外側リム46の軸方向高さ未満の厚さを有してもよい。弁アセンブリ42が、弁空洞32内に設置されると、中心開口部56は、好ましくは、第1のポート36と同軸方向に整合する。参照目的のために、軸方向とは、図2および3に表されるように、弁座40の縦軸Xを指す。
【0017】
弁座40は、好ましくは、第1のポート36と同軸である位置にあるように、ウェブ54によって支持される。弁座40は、それを通して中心流動通路60を伴う、環状弁座体58を含んでもよい。中心流動通路60は、好ましくは、軸Xと整合されてもよい。弁座体58は、概して、弁座体58の一端に下端フランジ62を伴う円筒形またはリングとして成形されてもよい。弁座体58は、フランジ62から軸方向に延在し、ウェブ54内の中心開口部56内に近接して受容され、かつそれを通して延在するように定寸される直径を有する、円周方向壁64を有してもよい。好ましくは、弁座体円周方向壁64は、締まり嵌めが、弁座40と弁座担体44を保定するために使用され得るように、中心開口部56を画定する壁であるような円筒形である。代替として、弁座40の上側部分は、ウェブ54の中心開口部を通してスナップ留めし、弁座40と弁座担体44をより緩く保定する、半径方向に延在する外向き辺縁(図示せず)を含んでもよい。フランジ62は、ウェブ54の中心開口部56の直径を上回る直径を伴う、円周方向壁66を有する。ウェブ54は、好ましくは、ウェブ54が可撓性であることを可能にする、厚さ68(図3)を有する。本可撓性ウェブは、弁座40が、弁座担体44によって支持されるような位置にスナップ留めまたは押動されることを可能にする。弁座40は、それに対してダイヤフラム26の湿潤表面26aが、弁12を閉鎖するために、アクチュエータ14の動作によって圧接される、密閉表面を呈する、上側表面40aを含む。
【0018】
フランジ62の下側表面70は、弁座担体44が弁12内に設置されると、弁体の陥凹表面34に接触し、それに対して密閉するであろう。好ましくは、フランジ62の上側表面72は、ウェブ54の下側表面74に接触する。フランジ62の厚さまたは軸方向長は、間隙(98)とともに、弁アセンブリが弁空洞32の中に完全に設置されると、ウェブ54下側表面74とフランジ上側表面72との間に締まり嵌め(図3の重複76によって表される)が存在するように選択されてもよい。ウェブ54は、ある程度の可撓性を有するため、ウェブ54は、ダイヤフラム26が弁開放位置にあるとき、フランジ62を下向きに付勢し、弁座40を陥凹表面34に対して定位置に保持し、弁座密閉を形成するのに役立つように、ばね状作用を用いて上向きに偏向するであろう。弁が閉鎖されると、アクチュエータ印加力が、ダイヤフラムを弁座上側表面40aに対して圧接し、フランジの下側表面70と弁体の陥凹表面34との間に弁座密閉を産生する。
【0019】
着目されるように、ウェブ54の弁座フランジ62に対する付勢は、弁が開放位置にあるとき、フランジの下側表面70と弁体の陥凹表面34との間に弁座密閉を維持するのに役立つ。付勢は、ある実施形態では、好ましくは、可撓性ウェブ54を有する弁座担体44をばね状様式で撓曲させるように設計することによって実現されてもよい。弁座担体44が、弁空洞32の中に設置され、定位置に圧着されると(以下に説明される)、弁座担体44のフランジ60とウェブ54の接触下側表面74との間の軸方向干渉は、ウェブ54を若干上向きに偏向または変位させるであろう(本変位は、わずか千分の数インチ(数十μm)であり得、本明細書の図面の尺度では、小さすぎて判別できない)。本偏向は、部分的に、ウェブが、その外側周縁において、外側リム46に係留または固定されることによるものであり、好ましくは、弁が開放位置にあるあとき、ウェブ54が付勢力を弁座40に対して印加し、弁座密閉を陥凹表面34に対して維持するように、弾性偏向である。本付勢は、活荷重または動的荷重としての役割を果たし、例えば、弁座40(例えば、ポリマー材料)、ダイヤフラム26、および弁座担体44の相対的熱膨張および材料変形特性に対応することができる(後者の2つは、金属であり、必ずしも、同一の金属でなくてもよい)。弁座密閉を弁体(例えば、陥凹表面34)に対して維持することは、流量が最大流量未満の値に意図的に制御される(例えば、公知のように、流動制限デバイスと弁座40を併用して)用途において有用であり得る。弁が開放するとき、弁座40が、陥凹表面34から離昇することが可能である場合、流体流動は、制限を回避し得る。完全流動下で動作するであろう弁の場合、弁座密閉は、弁が開放位置にあるとき、有意な考慮点とはなり得ない。
【0020】
ウェブ54の撓曲の性質を理解する方法は、ばね定数の観点から考えることである。ウェブ54を薄化する、すなわち、より低い荷重にあるとき、より多くの変位を有することを可能にする材料を除去することによって、弁座担体44は、ある程度の「ばね反応性」を呈し得る。従来の設計は、より嵩張りまたはより厚く、その結果、堅すぎる。弁座40は、従来の堅い非可撓性ウェブを支えることができる、約100ポンド(444.8N)の抵抗力では、撓曲の0.001インチ(25.4μm)未満を変位させ、変位は、熱膨張不一致に対応するために十分ではない。ウェブ54の可撓性は、限定ではないが、ウェブの材料、ウェブの薄さ、撓曲を提供するために使用され得る幾何学的および寸法特徴等のうちの1つ以上を含む、いくつかの要因および変数によって判定され得る。
【0021】
本明細書の教示によると、ある実施形態では、ウェブ54は、約0.005インチ(127μm)の偏向時、約50〜100ポンド(222.4〜444.8N)の弁座40への送達荷重を誘発する、ウェブからのBelleville型ばね作用を呈するように設計されてもよい。本実施例は、約20,000ポンド/インチ(3.5N/μm)の有効ばね定数に相当する。選択されるばね定数は、特定の弁設計および動作ニーズに依存するであろうが、しかし、多くの弁の場合、弁座担体44の有効ばね定数は、中心荷重から軸Xに沿ったその中心変位(例えば、ウェブ54が弁座フランジ62に接触する)および固定周縁に対して、100,000ポンド/インチ(17.5N/μm)を下回る、より好ましくは、80,000ポンド/インチ(14N/μm)を下回り得る。ばね定数は、所望の撓曲を産生するために利用され得る、全幾何学的および材料変数を考慮する。
【0022】
弁座担体外側リム46は、好ましくは、弁座担体44が弁空洞32内に近接して受容されるような直径を有する。これは、弁座担体44が、弁座40の中心流動通路60が第1のポート36と同軸方向に整合されるように自己整合することを可能する。
【0023】
前述のように、ダイヤフラム26は、弁座担体44に溶接または別様に固着され、液密密閉を形成してもよい。弁座40が設置され、弁座担体44と保定されると、組み合わせられたダイヤフラム26、弁座担体44、および弁座40は、弁12の保守および修理のための統合されたサブアセンブリまたはカートリッジとして容易に交換され得る、弁アセンブリ42を形成する。
【0024】
本時点では、弁アセンブリ42は、事実上、ダイヤフラム弁のための交換可能かつ容易に設置される自給式弁機構および流動空洞を提供する、一体型サブアセンブリまたはカートリッジであるものの実施形態であることに留意されたい。アセンブリ42は、ダイヤフラム26の形態における弁機構と、弁座40の形態における弁閉鎖機構と、弁アセンブリ42が、弁体の中に完全に着座および圧着されると(以下に説明されるように)、弁座担体44の片側において、溶接されたダイヤフラム26によって、かつ弁座担体の反対側において、陥凹表面34の形態における弁体30によって密閉される、流体流動空洞とを提供する。アセンブリ42は、組立後、第1のポート36と第2のポート38との間に流体流路を密閉して含有するように定寸されてもよい。これは、特に、現場交換または修理動作として、それによってダイヤフラムおよび弁座の共通摩耗アイテムが容易に交換され得る、単純かつ簡単な構造を提供する。離散ダイヤフラムおよび弁座設置を有する従来のダイヤフラム弁と異なり、本発明は、弁座およびダイヤフラムが、カートリッジの組立時点、例えば、製造施設において、適切に整合されるように、一体型構造を提供する。これは、そうでなければ、その別個の設置のため、特に、現場において、離散部品の交換の間、従来の設計に生じ得る、弁座またはダイヤフラムの不整合の機会を除去する。
【0025】
弁座アセンブリ42を弁空洞32内にしっかりと搭載するために、ある実施形態では、環状ナット78または他の好適な保定器は、弁体30の内部ねじ山82との螺合接続を提供する、外側ねじ山80を含む。ナット78は、弁アセンブリ42の周縁の周囲近傍に緊締されてもよい。これは、外側リム46の第1の表面48を弁体の陥凹表面34に対して圧縮し、前述の本体密閉を形成する。図3に最も良く図示されるように、ナット78は、周辺溶接W内の86とマークされた面積内のダイヤフラム非湿潤表面24に接触するように定寸される、ビーズ84を含む。ナット78は、ナット78が弁空洞32の中に緊締されると、ビーズ84と弁座担体44の外側リム46の第2の表面50との間に狭入される、ダイヤフラム26に対して圧縮荷重を印加する。本荷重は、好ましくは、溶接W内に印加され、したがって、弁が開閉されるとき、ダイヤフラム26の撓曲および移動を生じさせる応力から溶接Wを隔離するために使用されてもよい。ナットビーズ84は、荷重を弁アセンブリ42に印加し、ダイヤフラムを圧着し、かつ本体密閉を生成するため、ビーズ84の場所は、溶接W内であるが、ナット78が弁体30の中に緊締されると、弁座担体44の歪曲を防止または低減させるであろうように選択されることが好ましい。圧縮荷重は、本体密閉を形成するために使用されるため、ユニットまたはカートリッジとしての弁アセンブリは、ナット78が除去された後、ダイヤフラム弁12から容易に除去されることができる。
【0026】
ナット78はまた、アクチュエータ14を弁体30上に設置するために、アクチュエータ14のねじ山90と噛合する、内側ねじ山88を具備してもよい。
【0027】
図4を参照すると、弁座担体44は、ウェブ54内に形成される付加的流動通路92を含んでもよい。これらの流動通路92は、好ましくは、中心開口部56を中心として均一に分布する。流体が、第1のポート36と第2のポート38との間を流動するために、流体は、付加的流動通路92の一部または全部を通して通過するであろう。付加的流動通路92は、したがって、弁12のためにより高い流量を提供するのに役立つ。好ましくは、付加的流動通路92は、それぞれ、(アセンブリ42がダイヤフラム弁の中に設置されると、ウェブ54の角位置に応じて、第2のポート38を覆い得る、各ランド部94の部分内に)、第2のポート38の直径より小さい、隣接する対の流動通路92間の寸法96を有する、ランド部94によって相互に分離されるように十分に大きい。好ましくは、寸法96は、第2のポート38の直径の半分未満であり、より好ましくは、第2のポート38の直径の1/5未満であってもよい。これは、ランド部94が第2のポート38を覆い得るかどうかにかかわらず、弁座アセンブリ42が、任意のランダム半径方向または角配向に設置されることを可能にする。各ランド部94は、好ましくは、第2のポート38の直径より小さい寸法96を有するため、それを覆うランド部94は、弁12の流体流量を不利となるように減少させないであろう。寸法96を含む、より小さいランド部94の使用は、より大きい流動通路92の使用を促進し、これは、弁アセンブリ42、故に、ダイヤフラム弁12の流量を増加させる。
【0028】
さらに、より多い流量を提供するために、弁座担体44は、弁空洞32の中に設置されると、ウェブ54の下側表面74と弁体の陥凹表面34との間のスタンドオフまたは間隙98が存在するように定寸されてもよい。本間隙98は、ある実施形態では、ウェブ54を外側リム46の軸方向中間点の上方に位置付けることによって提供されてもよい(図2参照)。本間隙98は、好ましくは、弁が開放すると、付加的流動通路92を通して、第1のポート36と第2のポート38との間を通過する流体のより高い流率を提供するために十分な大きさに作製される。ウェブ54は、その周囲を流体が流動通路92を通して第2のポート38に流動しなければならない、表面積を流動通路92の間に呈する。流量を増加させるために、間隙98の高さ×ランド部94の半径方向寸法または幅(図4における線96に垂直な軸に沿って画定される幅)によって定義されるような流動面積は、第2のポート38の流動面積以上であることが好ましい。間隙98はまた、第2のポート38と付加的流動通路92との間に付加的流動空間を提供することによって、ランド部94が第2のポート38を覆う場合、それを補償するのに役立つ。一例として、間隙98は、(断面で見ると)、第1のポート36の正方形面積以上の弁座担体ウェブ54と弁体陥凹表面34との間の空間によって画定される流動面積を提供するように定寸されてもよい。別の代替として、間隙98は、ウェブ54の下方に延在する、外側リム46の下側部分の軸方向長を延在させることによって、より大きく作製されてもよい。別の代替として、溝、トレンチ、または陥凹が、陥凹表面またはくりぬき34の中に機械加工されてもよい。平坦リムまたは肩部が、次いで、弁座担体の第1の表面48が、それに対して支承し、本体密閉を提供するために使用され得る。
【0029】
例えば、第2のポートが、流動面積0.018インチ(11.6×10μmを有すると仮定する。したがって、好ましくは、ウェブ54(より具体的には、ウェブ54の下側表面74)と弁体陥凹表面34との間の流動面積は、略同一またはより大きいはずである。例えば、流動面積は、幅0.18インチ(4572μm)を伴って実現されてもよく、間隙98は、0.18インチ(4572μm)×0.1インチ(2540μm)が流動面積0.018インチ(11.6×10μmに等しくなるように、0.1インチ(2540μm)であってもよい。
【0030】
図5を参照すると、ダイヤフラム弁およびアクチュエータアセンブリ10(分解断面に示される)は、マニホールド100(図1におけるマニホールド16であってもよい)上に設置されてもよい。本実施例では、マニホールド100は、弁12の第1のポート36および第2のポート38内外への流体流動のために、第1および第2のマニホールド流動通路102、104を伴う側方ポート式であってもよい。図5の例示的マニホールド16(図1)およびマニホールド100は、弁12の第1のポート36および第2のポート38が弁空洞32と同一平面であるという点において、表面搭載技術を組み込む。他のポート類構成および弁体構成も、特定の用途のために、必要に応じて、使用されてもよい。
【0031】
本発明の別の概念によると、ダイヤフラム弁内のダイヤフラムまたは弁座または両方を設置および交換する方法が、提供される。ある実施形態では、ダイヤフラムまたは弁座または両方を設置するための方法は、1)ダイヤフラムの周縁を弁座担体の外側リムに溶接することにより、ダイヤフラムを弁座担体に取着することによって、弁座、弁座担体、およびダイヤフラムを有する弁アセンブリを形成するステップと、2)弁座と弁座担体および溶接されたダイヤフラムを保定するステップと、3)弁アセンブリを弁体の中に設置するステップとを含んでもよい。
【0032】
別の実施形態では、ダイヤフラムまたは弁座または両方を交換するための方法は、1)ダイヤフラムの周縁を弁座担体の外側リムに溶接することにより、ダイヤフラムを弁座担体に取着することによって、弁座、弁座担体、およびダイヤフラムを備える、交換用弁アセンブリを形成するステップと、2)弁座と弁座担体および溶接されたダイヤフラムを保定するステップと、3)弁体から以前の弁アセンブリを除去するステップと、4)以前の弁アセンブリと交換用弁アセンブリを交換するステップとを含んでもよい。本方法は、随意に、ダイヤフラム、弁座、または両方を弁体の中に設置するための方法と組み合わせられてもよく、設置される弁アセンブリは、続いて、前述のダイヤフラムまたは弁座または両方を交換するための方法を使用して交換される。
【0033】
設置の方法および交換の方法の両方に対して、各方法は、弁座担体の表面を弁体の表面に対して圧縮することによって、荷重を弁体内の弁アセンブリに印加し、本体密閉を形成するステップを含んでもよい。
【0034】
本発明の側面および概念が、例示的実施形態を参照して説明された。修正および改変は、本明細書の熟読および理解に応じて、当業者に想起されるであろう。添付の請求項またはその均等物の範囲内である限り、全てのそのような修正および改変が含まれることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5