特許第6336576号(P6336576)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6336576分割されたリードフレーム及び磁石を有する集積回路パッケージ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6336576
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】分割されたリードフレーム及び磁石を有する集積回路パッケージ
(51)【国際特許分類】
   G01R 33/02 20060101AFI20180528BHJP
   H01L 23/50 20060101ALI20180528BHJP
【FI】
   G01R33/02 U
   H01L23/50 K
【請求項の数】37
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2016-510681(P2016-510681)
(86)(22)【出願日】2014年3月28日
(65)【公表番号】特表2016-522892(P2016-522892A)
(43)【公表日】2016年8月4日
(86)【国際出願番号】US2014032125
(87)【国際公開番号】WO2014175994
(87)【国際公開日】20141030
【審査請求日】2016年10月26日
(31)【優先権主張番号】13/871,131
(32)【優先日】2013年4月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501105602
【氏名又は名称】アレグロ・マイクロシステムズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100147991
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 健一
(72)【発明者】
【氏名】デヴィッド,ポール
(72)【発明者】
【氏名】ヴィグ,ラヴィ
(72)【発明者】
【氏名】テイラー,ウィリアム・ピー
(72)【発明者】
【氏名】フリードリヒ,アンドレアス・ペー
【審査官】 永井 皓喜
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−165702(JP,A)
【文献】 特開平5−113472(JP,A)
【文献】 特開昭63−26501(JP,A)
【文献】 特開2000−39472(JP,A)
【文献】 特開平9−79865(JP,A)
【文献】 特開2011−29403(JP,A)
【文献】 特表2009−544149(JP,A)
【文献】 特開平7−66356(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0283232(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 33/02
G01R 33/06
G01R 15/20
G01D 5/12
H01L 23/50
H01L 43/00
H01L 27/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁場センサであって、
第1の面、対向する第2の面及び複数のリード線を有するリードフレームであって、前記複数のリード線のうちの少なくとも2つが互いに電気的に絶縁され、前記少なくとも2つのリード線の各々が細長い接続部及びダイ取り付け部を有する、リードフレームと、
磁場検知素子を支持し、非導電性取り付け機構によって、前記リードフレームの前記第1の面に隣接する前記少なくとも2つのリード線の前記ダイ取り付け部に取り付けられる半導体ダイと、
前記リードフレームに隣接して配置される別個に形成された強磁性素子であって、ソフト強磁性材料からなり、コンセントレータを形成する、強磁性素子と、
ハード強磁性材料からなる第2の強磁性素子と、
前記少なくとも2つのリード線に結合された受動部品と
を備え、前記複数のリード線のうちの少なくとも1つのリード線の前記ダイ取り付け部は、第2の部分から分離された第1の部分を有し、前記磁場センサは、前記ダイ取り付け部の前記第1の部分と前記第2の部分との間に結合された受動部品をさらに備える磁場センサ。
【請求項2】
前記強磁性素子は焼結された素子又は成形された素子のうちの少なくとも1つを含む請求項1に記載の磁場センサ。
【請求項3】
前記強磁性素子は前記リードフレームの前記第2の面に隣接して取り付けられる請求項1に記載の磁場センサ。
【請求項4】
前記強磁性素子を前記リードフレームの前記第2の面に取り付けるための取り付け機構をさらに備える請求項3に記載の磁場センサ。
【請求項5】
前記取り付け機構は、非導電性接着剤、エポキシ、テープ、フィルム又はスプレーのうちの1つ又は複数を含む請求項4に記載の磁場センサ。
【請求項6】
前記半導体ダイ及び前記少なくとも2つのリード線の前記ダイ取り付け部を封入する非導電性型材をさらに備える請求項1に記載の磁場センサ。
【請求項7】
前記受動部品はキャパシタである請求項1に記載の磁場センサ。
【請求項8】
前記受動部品は前記少なくとも2つのリード線の前記ダイ取り付け部に結合される請求項1に記載の磁場センサ。
【請求項9】
ダイ取り付け部のそれぞれの対間に各々が結合された少なくとも2つの受動部品をさらに備える請求項に記載の磁場センサ。
【請求項10】
前記受動部品は前記少なくとも2つのリード線の前記接続部に結合される請求項1に記載の磁場センサ。
【請求項11】
前記受動部品が抵抗である請求項1に記載の磁場センサ。
【請求項12】
前記半導体ダイは、前記磁場検知素子が配置される第1の面と第2の対向する面とを有し、前記第2の対向する面は前記少なくとも2つのリード線の前記ダイ取り付け部に取り付けられる請求項1に記載の磁場センサ。
【請求項13】
第1の面、対向する第2の面及び複数のリード線を有するリードフレームであって、前記複数のリード線のうちの少なくとも2つは互いに電気的に絶縁され、接続部及びダイ取り付け部を有する、リードフレームと、
磁場検知素子を支持し、前記リードフレームの前記第1の面に隣接する前記少なくとも2つのリード線の前記ダイ取り付け部に取り付けられる、半導体ダイと、
前記リードフレームの前記第2の面に隣接するハード強磁性素子と、
前記ハード強磁性素子に結合されてコンセントレータを形成するソフト強磁性素子と
を備え
前記ソフト強磁性素子は、前記リードフレームの前記第2の面と前記ハード強磁性素子との間に配置される磁場センサ。
【請求項14】
前記ハード強磁性素子は、焼結された素子又は成形された素子のうちの少なくとも1つを含む請求項13に記載の磁場センサ。
【請求項15】
前記ハード強磁性素子を前記リードフレームの前記第2の面に取り付けるための取り付け機構をさらに備える請求項13に記載の磁場センサ。
【請求項16】
前記取り付け機構は、非導電性接着剤、エポキシ、テープ、フィルム又はスプレーのうちの1つ又は複数を含む請求項15に記載の磁場センサ。
【請求項17】
前記半導体ダイ及び前記少なくとも2つのリード線の前記ダイ取り付け部を封入する非導電性型材をさらに備える請求項13に記載の磁場センサ。
【請求項18】
前記複数のリード線のうちの少なくとも2つに結合された受動部品をさらに備える請求項13に記載の磁場センサ。
【請求項19】
前記受動部品はキャパシタである請求項18に記載の磁場センサ。
【請求項20】
前記受動部品は前記少なくとも2つのリード線の前記ダイ取り付け部に結合される請求項18に記載の磁場センサ。
【請求項21】
ダイ取り付け部のそれぞれの対間に各々が結合された少なくとも2つの受動部品をさらに備える請求項20に記載の磁場センサ。
【請求項22】
前記受動部品は前記少なくとも2つのリード線の前記接続部に結合される請求項18に記載の磁場センサ。
【請求項23】
前記複数のリード線のうちの少なくとも1つのリード線の前記ダイ取り付け部は、第2の部分から分離された第1の部分を有し、前記磁場センサは、前記ダイ取り付け部の前記第1の部分と前記第2の部分との間に結合された受動部品をさらに備える請求項13に記載の磁場センサ。
【請求項24】
前記受動部品が抵抗である請求項23に記載の磁場センサ。
【請求項25】
前記磁場検知素子はホール効果素子を含む請求項1に記載の磁場センサ。
【請求項26】
前記磁場検知素子は磁気抵抗素子を含む請求項1に記載の磁場センサ。
【請求項27】
前記磁気抵抗素子は、GMR素子、AMR素子、TMR素子及びMTJ素子のうちの1つ又は複数を含む請求項26に記載の磁場センサ。
【請求項28】
前記受動部品は、前記少なくとも2つのリード線の前記ダイ取り付け部に結合される請求項23に記載の磁場センサ。
【請求項29】
前記取り付け機構は、非導電性接着剤、エポキシ、テープ、フィルム又はスプレーのうちの1つ又は複数を含む請求項13に記載の磁場センサ。
【請求項30】
前記少なくとも2つのリード線の前記ダイ取り付け部は互いに間隔を空けられる請求項1に記載の磁場センサ。
【請求項31】
前記半導体ダイによって支持される電気部品をさらに備える請求項1に記載の磁場センサ。
【請求項32】
前記複数のリード線のうちの少なくとも1つのリード線の前記ダイ取り付け部は、前記ダイ取り付け部の領域を互いから分離する分離機構を含む請求項1に記載の磁場センサ。
【請求項33】
前記ダイ取り付け部は少なくとも2つの分離機構を含み、前記半導体ダイから、前記少なくとも2つの分離機構の間の前記ダイ取り付け部の領域へ、電気的接続がなされる請求項32に記載の磁場センサ。
【請求項34】
前記磁場検知素子はホール効果素子を含む請求項1に記載の磁場センサ。
【請求項35】
前記磁場検知素子は磁気抵抗素子を含む請求項1に記載の磁場センサ。
【請求項36】
前記磁気抵抗素子は、GMR素子、AMR素子、TMR素子及びMTJ素子のうちの1つ又は複数を含む請求項35に記載の磁場センサ。
【請求項37】
前記非導電性取り付け機構は、非導電性接着剤、エポキシ、テープ、フィルム又はスプレーのうちの1つ又は複数を含む請求項1に記載の磁場センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、概して、集積回路のパッケージングに関し、より具体的には、分割されたリードフレーム及び磁石を有する集積回路パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]半導体パッケージのための技術は当分野で周知である。一般に、半導体ダイは、ウェハから切断され、加工され、リードフレームのダイ取り付けパッドに取り付けられる。次いで、集積回路(IC)パッケージを形成するために、サブアセンブリが、プラスチック又は他の絶縁用及び保護用の材料でオーバーモールドされてもよい。
【0003】
[0003]パッケージング後、ICは、フィルタリング及び他の機能のために使用することができる、キャパシタ、抵抗、インダクタなどの受動部品を含む他のコンポーネントとともに回路基板上に配置されてもよい。例えば、磁場検知素子を含む磁場センサ集積回路の場合には、キャパシタなどのコンポーネントは、多くの場合、ノイズを低減してEMC(電磁適合性)を向上させるために必要とされる。
【0004】
[0004]ホール効果素子もしくは磁気抵抗素子などの磁場検知素子又はトランスデューサを含む磁場センサは、近接性、速度及び方向など、強磁性物品又はターゲットの動きの態様を検出するために様々な用途で使用される。例示的な用途は、磁気スイッチ又は強磁性物品の近接性を検知する「近接性検出器」、強磁性物品(例えば、リング磁石又はギア歯)の通過を検知する近接検出器、磁場の磁場密度を検知する磁場センサ、及び電流導体中を流れる電流によって生成される磁場を検知する電流センサを含むが、これらに限定されない。磁場センサは、例えば、エンジンのクランク軸及び/又はカムシャフトの位置から点火タイミングを検出し、アンチロックブレーキシステム用の自動車用ホイールの位置及び/又は回転を検出するために、自動車制御システムで広く使用される。
【0005】
[0005]強磁性ターゲットが磁石であるか又はハード強磁性材料からなる用途では、透磁性コンセントレータ又は磁束ガイドは、ターゲットにより生成された磁場を磁場トランスデューサ上に集中させて、センサの感度を向上させ、小さな磁性ターゲットの使用を可能にし及び/又は磁性ターゲットがより長距離(すなわち、より大きなエアギャップ)から検知することを可能にするために使用されることがある。強磁性ターゲットが磁石ではない他の用途では、時にはバックバイアス磁石と呼ばれる永久磁石をターゲットの動きによって変化する磁場を生成するために使用してもよい。
【0006】
[0006]いくつかの用途では、磁場トランスデューサに隣接する磁石表面上に2つの磁極を有するバックバイアス磁石を提供することが望ましい。例えば、本願の譲受人に譲渡された「Hall−Effect Ferromagnetic−Article−Proximity Sensor」と題する米国特許第5,781,005で説明されるように、反対の極が近くに存在することで、強磁性物品が存在しないときに磁束線を短絡する働きをし、それによって、物品が存在する(例えば、ギア歯が存在する)状態と物品が存在しない(例えば、ギアバレーが存在する)状態との間での有意で容易に認識できる差を提示し、エアギャップに関係なく低磁束密度の基準値を維持することができる。磁場信号内の容易に認識できる差のために、これらの種類の構成は、トゥルーパワーオンセンサ又はTPOSセンサと呼ばれるセンサなどの、磁性物品の存在/非存在を検出することが必要であるセンサで使用するのに有利である。
【0007】
[0007]一般に、バックバイアス磁石及びコンセントレータは、本願の譲受人に譲渡された「Single Unitary Plastic Package for a Magnetic Field Sensing Devise」と題する米国特許第6,265,865に示すような接着剤などの機械的手段によって、磁場検知素子に対して所定の位置に保持される。他のセンサは、センサ及びバックバイアス磁石又はコンセントレータが一体的に形成されるように製造される。この種類の磁場センサは、本願の譲受人に譲渡され、コンセントレータ又は磁石がターゲットとは反対側のセンサの側部上のキャビティ内に液体封止材や液体封止材と永久磁石との組み合わせによって形成することができる、「Magnetic Field Sensors and Methods for Fabricating the Magnetic Field Sensors」と題する米国特許出願公開第2010/0141249号において説明される。
【0008】
[008]集積回路磁場センサを提供するために使用される多くの種類のパッケージ及び製造技術が存在する。例えば、磁場検知素子が形成される半導体ダイは、接着テープ又はエポキシなどの様々な技術によってリードフレームに取り付けることができ、はんだバンプ又はワイヤボンディングなどの様々な技術によってリードフレームに電気的に結合することができる。また、リードフレームは種々の形態をとることができ、半導体ダイは、活性半導体表面(すなわち、磁場検知素子が形成された面)がいわゆる「フリップチップ」構成でリードフレームに隣接する配置、いわゆる「ダイアップ(die up)」構成で活性半導体表面がリードフレームの反対側にある配置、又はいわゆる「リードオンチップ」構成で半導体ダイがリードフレームの下に位置する配置で、リードフレームに取り付けられてもよい。
【0009】
[0009]保護のための電気的に絶縁された外側被覆を半導体ダイに提供するために、集積回路磁場センサを製造する際、多くの場合、成形が使用される。トランスファー成形もまた、様々な理由から、2つの異なる成形部を形成するために使用されている。例えば、本願の譲受人に譲渡された「Methods and Apparatus for Multi−Stage Molding of Integrated Circuit Package」と題する米国特許第7,816,772号において、ワイヤボンドを保護するために第1の成形された構造が形成され、デバイスは第1の成形された構造の上に形成された第2の成形された構造によって外側被覆される。「Integrated Circuit Including Sensor having Injection Molded Magnetic Material」と題する米国特許出願公開第2009/0140725号において、射出成形された磁性材料は磁場センサの少なくとも一部を封入する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
集積回路パッケージを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
[0010]磁場センサは、第1の面、第2の対向する面及び複数のリード線を有するリードフレームを含み、リード線のうちの少なくとも2つは接続部及びダイ取り付け部を有する。磁場検知素子を支持する半導体ダイは、リードフレームの第1の面に隣接する少なくとも2つのリード線のダイ取り付け部に取り付けられ、別個に形成された強磁性素子がリードフレームに隣接して配置される。強磁性素子は焼結された素子又は成形された素子であってもよい。ダイは、ダイアップ構成、フリップチップ構成又はリードオンチップ構成であってもよい。
【0012】
[0011]いくつかの実施形態では、強磁性素子はリードフレームの第2の面に隣接して取り付けられ、他の実施形態では、強磁性素子は、リードフレームと半導体ダイとの間のリードフレームの第1の面に隣接して取り付けられる。リードフレームに強磁性素子を取り付けるために取り付け機構が設けられる。例示的な取り付け機構は、非導電性接着剤、エポキシ、テープ、フィルム又はスプレーのうちの1つ又は複数を含む。
【0013】
[0012]コンセントレータを形成するべく永久磁石又はソフト強磁性材料を形成するために、強磁性材料はハード強磁性材料からなってもよい。ソフト強磁性材料又はハード強磁性材料を含む第2の強磁性素子が設けられてもよい。いくつかの実施形態では、第2の強磁性素子は強磁性素子に隣接して配置され、いくつかの実施形態では、第2の強磁性素子は、強磁性素子が配置されるリードフレームの面とは反対側のリードフレームの面に隣接して配置される。
【0014】
[0013]非導電性型材は、半導体ダイ及び少なくとも2つのリード線のダイ取り付け部を封入し、いくつかの実施形態では、センサは、リード線のうちの少なくとも2つに結合された受動部品をさらに含む。受動部品は、キャパシタ、抵抗、インダクタ、過渡電圧サプレッサ(TVS)、ダイオード(ツェナーダイオードを含むがこれに限定されない)などの様々な形態をとることができる。受動部品は、少なくとも2つのリード線のダイ取り付け部に結合されてもよく、及び/又は少なくとも2つのリード線の接続部に結合されてもよい。
【0015】
[0014]いくつかの実施形態では、リード線のうちの少なくとも1つのダイ取り付け部は、第2の部分から分離された第1の部分を有し、磁場センサは、ダイ取り付け部の第1の部分と第2の部分との間に結合された抵抗などの受動部品をさらに含む。
【0016】
[0015]また、第1の面、第2の対向する面及び複数のリード線を有するリードフレームを含み、当該リード線の少なくとも2つが接続部及びダイ取り付け部を有する、磁場センサが説明される。リードフレームの第1の面に隣接する少なくとも2つのリード線のダイ取り付け部に磁石が取り付けられ、磁場検知素子を支持する半導体ダイが磁石に取り付けられる。
【0017】
[0016]本発明の前述の特徴及び本発明自体は、図面についての以下の詳細な説明からより完全に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】[0017]分割されたリードフレームの平面図である。
図2】[0018]図1の分割されたリードフレームを含み磁石を含む磁場センサ集積回路サブアセンブリの斜視図である。
図3】[0019]図2のサブアセンブリを含むパッケージ化された磁場センサ集積回路の断面側面図である。
図4】[0020]図3のパッケージ化された磁場センサ集積回路の斜視図である。
図5】[0021]磁石とリードフレームとの間にコンセントレータを含む代替的な磁場センサ集積回路の断面側面図である。
図6】[0022]リードフレームから遠位の磁石の表面に取り付けられたコンセントレータを含む別の代替磁場センサ集積回路の断面側面図である。
図7】[0023]リードフレームとダイの間にコンセントレータを含む代替的な磁場センサ集積回路の断面側面図である。
図8】[0024]リードフレームとダイの間に磁石を含むさらに別の磁場センサ集積回路の断面側面図である。
図9】[0025]代替的な分割されたリードフレームの平面図である。
図10】[0026]図9の分割されたリードフレームを含み磁石を含む磁場センサ集積回路サブアセンブリの斜視図である
図11】[0027]別の代替的な分割されたリードフレームの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[0028]図1を参照すると、集積回路で使用するためのリードフレーム10は、複数のリード線14、16、18を含み、そのうちの少なくとも2つ(及びここでは、3つ全部)は、それぞれのダイ取り付け部24、26、28及び接続部34、36、38を含む。リードフレーム10は、第1の面10a及び第2の対向する面10bを有する(図2)。説明するように、リード線のダイ取り付け部24、26、28(本明細書では、単にダイ部分と称することがある)は、取り付けられた半導体ダイ40(図2)を有してもよい。リードフレーム10は3つのリード線14、16、18を含むように示されているが、2つから8つの間などの様々な数のリード線が可能であることが当業者によって理解されるであろう。
【0020】
[0029]リード線の接続部34、36、38は、それぞれのダイ部分24、26、28に近接する第1の端部34a、36a、38aから、ダイ部分から遠位の第2の遠位端部34b、36b、38bへと延在する。一般に、リード線の接続部34、36、38は、細長く、電源又はマイクロコントローラなどの集積回路パッケージの外部の電子システム及びコンポーネント(図示せず)への電気的接続を行うのに適する。例えば、プリント回路基板に対するスルーホール接続の場合には、接続部の遠位端部34b、36b、38bは、回路基板スルーホールに対するはんだ接続に適したピンの形態で設けられる。代替的に、表面実装接続の場合には、接続部の遠位端部34b、36b、38bは表面実装パッドを含む。別の実施形態では、接続部34、36、38にはんだ付けされた又は他の方法で接続されたワイヤを含んでもよい。
【0021】
[0030]リードフレーム10は、製造中にリード線14、16、18を一緒に保持するために設けられるタイバー(tie bar)46、47、48、49を有する。図示されるように、第1のタイバー46は、リード線のダイ部分24、26、28及び接続部の第1の端部34a、36a、38aの近くに配置され、第2のタイバー48は、接続部34、36、38の遠位端部34b、36b、38bの近くに配置される。別のタイバー部が、ダイ部分24、26、28についてリード線端部34a、36a、38aとは反対側に47で示されている。別のタイバー部が、ダイ部分24、28の外側に49で示されている。製造を容易にすることに加えて、タイバーは、例えば、細長い接続部34、36、38の共平面性を維持することによって、取り扱い中にリード線を保護する働きをすることもできる。
【0022】
[0031]リードフレーム10のさらなる特徴は、図示されるように、リード線の接続部の遠位端部34b、36b、38bを越えて延在する拡張領域50を含む。これらの領域50は、製造中にリードフレームを形成するためにタイバーが切断された後又はパッケージが単体化された後に、電気的絶縁をもってリード線の共平面性を維持するために、プラスチックを用いて成形することができる(図4)。領域50は、十分に非導電性の材料から成形された場合、例えば電気的な検査中にリードの平面性が維持されることを可能にする。
【0023】
[0032]リード線14、16、18の接続部34、36、38は、組み立て中に集積回路の取り扱いを容易にし、リード線の強度を向上させるために、拡張領域38を有してもよい。図示されるように、例示的な拡張領域38は、接続部の長さの一部に沿ってわずかに外側へと延在する。拡張領域は、取り扱い及び組み立て中にICの完全性を容易にするために様々な形状及び寸法を有してもよく、又は他の実施形態では除去されてもよく、リード線間で所望の間隔が得られている限り、隣接するリード線に向かう方向に延在してもよいことが理解されよう。
【0024】
[0033]リードフレーム10は、様々な材料から及びスタンピング又はエッチングのような様々な技術によって形成することができる。一例として、リードフレーム10は、NiPdAuで予めメッキされた銅リードフレームである。リードフレームのための他の適切な材料は、アルミニウム、銅、銅合金、チタン、タングステン、クロム、コバール(商標)、ニッケル、又は金属の合金を含むが、これらに限定されるものではない。さらに、リードフレーム10は、FR−4及び銅トレースを有する標準的なPCボード、又は銅や他の金属トレース(例えば、フレキシブル回路基板)を有するカプトン材料などの、非導電性基板材料から構成されてもよい。
【0025】
[0034]リード及びリードフレームの寸法は、特定の用途の要件に合わせて容易に変更することができる。1つの例示的な実施形態では、リード線14、16、18は、約0.25mmの厚さを有し、接続部34、36、38は約16から18mmの長さである。他の実施形態では、材料の厚さは、0.25mmより薄くても厚くてもよく、例えば0.1mmから0.5mmの範囲であってもよい。リード線の長さはまた、上述のものより長くても短くてもよく、例えば約10mmから25mmであってもよい。通常、単一の集積回路を形成するために使用されるリードフレーム10は、例えば単一のスタンピング工程において複数の他の同一又は類似のリードフレームによって形成され(例えば、スタンプされ)、リードフレーム10は、個々の集積回路の形成のために製造中に分離される。リードフレーム10は、材料、寸法、及び要求に応じて、可塑性であってもよいし剛性であってもよい。
【0026】
[0035]図2に関連して以下に述べる「インライン(in−line)」の受動部品の特徴によれば、1つ又は複数のリード線のダイ取り付け部(ここでは、それぞれリード線14、18の図示されるダイ取り付け部24及び28)は、少なくとも2つの別個の部分を含み、これらは、組み立ての際、1つ又は複数の受動部品を介して一緒に結合される。例えば、ダイ取り付け部24は2つの別個の部分24a及び24bを含み、その各々は、他方のリード部の端部から離間してこれに近接する端部を有する。同様に、ダイ取り付け部28は2つの別個の部分28a及び28bを含み、これらの各々は、他方のリード部の端部から離間してこれに近接する端部を有する。
【0027】
[0036]1つ又は複数のリード線のダイ取り付け部は、さらに、互いからダイ取り付け部の領域を分離するように働く、ここでは32でラベル付けされた少なくとも1つの分離機構を含んでもよい。より具体的には、説明されるように、例えば、受動部品はダイ取り付け部の様々な領域にはんだ付けされてもよく、ワイヤボンド接続はダイ取り付け部の領域に対して形成されてもよく、ダイはダイ取り付け部に取り付けられてもよく、強磁性素子はダイ取り付け部に取り付けられてもよい。分離機構32は、これらの素子のうちの任意のものを取り付けるのに使用されるはんだが、隣接するはんだや他の素子に対する他の接続に(例えば、はんだやフラックスが隣接する領域へ流れることにより)悪影響を与えることを防ぐために設けられる。例えば、分離機構32は、ダイ取り付け領域に受動部品を取り付けるために使用されるはんだが隣接するワイヤボンド接続領域に悪影響を与えるのを防ぐ。ダイがフリップチップ又は他のはんだプロセスを介してリードフレームに電気的に取り付けられる場合、分離機構32は、はんだや取り付け材料(いくつかの実施形態においては導電性エポキシであってもよい)がリードフレームの他の取り付け領域に悪影響を与えるのを防ぐ。分離機構32は種々の形態をとることができる。例として、分離機構32は、陥凹した領域又は隆起した領域であってもよい。図示される分離機構32は、エッチング、部分的エッチング、印圧加工又はスタンピングによって形成することができるような陥凹した領域である。
【0028】
[0037]リードフレーム10及びより具体的にはダイ取り付け部24、26、28のうちの1つ又は複数は、1つ又は複数のスロット(図示せず)を含んでいてもよい。よく知られているように、変化するAC又は過渡磁場(例えば、電流搬送導体を取り囲む磁場)の存在下で、渦電流が導電性リードフレームに誘導され得る。スロットは、渦電流の位置を動かし、ホール効果素子が別の方法で経験するよりも小さな磁場を渦電流から経験するように、より小さい磁場誤差を生じるようリードフレーム内で移動する閉ループのサイズ(例えば、直径や経路長)を低減して、測定された磁場の誤差を小さくし、センサの全体的な性能を向上させることができる。スロット付きリードフレームの詳細は、例えば、本発明の譲受人に譲渡され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開US2012/0086090A1に見ることができる。
【0029】
[0038]図2を参照すると、製造の後の段階において、半導体ダイ40がリードフレーム10に取り付けられてもよい。リードフレーム10は、ダイが取り付けられる従来の連続したダイ取り付けパッド又はダイ取り付け領域を有さず、ダイは、少なくとも2つのリード線14、16、18のダイ部24、26、28、したがって非連続的な面に取り付けられる。したがって、リードフレーム10は、連続するダイ取り付け面が存在しないので、「分割(スプリット)リードフレーム」と呼ぶことができる。半導体ダイ40は、磁場検知素子44が配置される第1の面40a及び第2の対向する面40bを有する。ダイ40は、対向するダイ表面40bがダイアップ(die up)構成においてダイ取り付け部24、26、28に隣接するように、リード線のダイ取り付け部24、26、28に取り付けられてもよい。あるいは、半導体ダイ40は、第1の活性ダイ表面40aがフリップチップ構成でダイ取り付け部24、26、28に隣接するように、リード線のダイ取り付け部24、26、28に取り付けられてもよい。ダイは、代替的に、リードオンチップ構成においてリードフレームに取り付けることができる。ダイ40はダイ取り付け部24、26、28の3つすべてに取り付けられるように示されているが、ダイは代替的にそのようなダイ取り付け部のうち2つのみに取り付けられてもよいことが理解されよう。
【0030】
[0039]様々な技術や材料を、ダイ取り付け部24、26、28にダイ40を取り付けるために使用することができる。ダイ40は複数のリード線14、16、18にわたって取り付けられるので、ダイをリードフレーム10に取り付けるための機構42は、非導電性の接着剤であり、熱硬化性接着剤(例えば、二液性エポキシ)、エポキシ、カプトン(登録商標)テープなどのテープ、又はダイ取り付けフィルムなどの、非導電性の電気絶縁性接着剤などの様々な形態をとることができる。
【0031】
[0040]磁場検知素子44に加えて、ダイ40は、他の電子部品及び回路をサポートし、ダイによってサポートされる検知素子44及び他の電子部品は、はんだボール、はんだバンプ、柱状バンプ、又は図示されるワイヤボンド52によるなど、様々な技術によってリード線14、16、18に結合することができる。はんだボール、はんだバンプ又は柱状バンプが使用される場合、フリップチップ構成におけるように、ダイ40は、リードフレーム表面10aに隣接する(磁場検知素子44が配置される)活性ダイ表面40aによってダイ取り付け部24、26、28に取り付けられてもよい。
【0032】
[0041]図2の例示的な実施形態では、ワイヤボンド52は、ダイ40と、それぞれの接続部34、36、38から遠位のダイ取り付け部24、26、28の位置との間に結合される。しかしながら、ワイヤボンド52が、代替的に又は加えて、ダイ40と、それぞれの接続部34、36、38から近位のダイ取り付け部24、26、28の位置との間に結合されてもよいことが理解されよう。ダイ表面40aはまた、「リードオンチップ」タイプの構成で取り付けられるとき、10bに隣接してもよい。
【0033】
[0042]図示されるダイ40は、磁場センサを形成するために使用され、したがって少なくとも1つの磁場検知素子44をサポートするが、本明細書に記載の集積回路パッケージングを他の種類の集積回路に関連して使用することができることが当業者によって理解されよう。本明細書で使用するとき、「磁場検知素子」という語は、磁場を検知することができる様々な電子素子を説明するために使用される。磁場検知素子は、ホール効果素子、磁気抵抗素子、又は磁気トランジスタであってもよいが、これらに限定されない。知られているように、例えば、平面ホール素子、垂直ホール素子、円形垂直ホール(CVH)素子など、様々な種類のホール効果素子がある。また知られているように、例えば、インジウムアンチモン(InSb)などの半導体磁気抵抗素子、巨大磁気抵抗(スピンバルブ構造を含むGMR)素子、異方性磁気抵抗素子(AMR)トンネル磁気抵抗(TMR)素子、磁気トンネル接合(MTJ)など、様々な種類の磁気抵抗素子がある。磁場検知素子は、単一の素子であってもよいし、あるいは、例えばハーフブリッジ又はフル(ホイートストン)ブリッジなどの様々な構成で配置された2つ以上の磁場検知素子を含んでもよい。デバイスの種類及び他の用途の要件に応じて、磁場検知素子は、シリコン(Si)やゲルマニウム(Ge)などのIV族半導体材料、又はガリウム砒素(GaAs)や例えば、インジウムアンチモン(InSb)などのインジウム化合物のようなIII−V族半導体材料であってもよい。
【0034】
[0043]知られているように、上述した磁場検知素子の一部は、磁場検知素子を支持する基板に対して平行な最大感度の軸を有する傾向があり、上述した磁場検知素子の他のものは、磁場検知素子を支持する基板に対して垂直な最大感度の軸を有する傾向がある。特に、平面ホール素子が基板に対して垂直な最大感度の軸を有する傾向がある一方、金属ベース又は金属磁気抵抗素子(例えば、GMR、TMR、AMR)及び垂直ホール素子は、基板に対して平行なの最大感度の軸を有する傾向がある。
【0035】
[0044]本明細書で使用されるとき、「磁場センサ」という語は、一般的に他の回路と組み合わせて、磁場検知素子を使用する回路を説明するために使用される。磁場センサは、磁場の方向の角度を検知する角度センサ、導電導体によって運ばれる電流により生成される磁場を検知する電流センサ、強磁性物体の近接性を検知する磁気スイッチ、例えば逆バイアスされた磁石又は他の磁石と組み合わせて磁場センサが使用されるリング磁石又は強磁性ターゲット(例えば、ギア歯)の磁区などの通過する強磁性物品を検知する回転検出器、及び磁場の磁場密度を検知する磁場センサを含むがこれらに限定されない様々な用途で使用される。
【0036】
[0045]図2における製造中に示される集積回路は、抵抗、インダクタ、キャパシタ、過渡電圧サプレッサ(TVS)、(ツェナーダイオードを含むがこれに限定されない)ダイオードなどの、少なくとも1つの集積された受動部品を含むことができ、ここでは、フィルタリング及び/又は他の機能のために望ましいようにリードフレーム10に取り付けられた2つのキャパシタ60、64を含む。より具体的には、各キャパシタ60、64は、リード線24、26、28のうちの2つのリード線のダイ取り付け部にわたって結合される。キャパシタ60、64は、EMC、ESDを低減したり、得られるセンサに関する他の電気的な問題に対処したりするために有用であり得る。例えば、キャパシタ60、64によって、センサへの電源供給は、ワイヤが破損又は損傷した場合に出力状態を保持することによって、リセット状態での電源を防止するために、より長く保持することができる。異なるリード間及び/又は平行な同一のリード間に結合された他の種類の受動部品を有することが可能である。例えば、1つのキャパシタが電源リード線とアース線との間に結合されてもよく、別のキャパシタが出力リード線とアース線との間に結合されてもよい。2つのキャパシタが図2に示されるが、任意の数のキャパシタ又は他の受動部品を特定の用途のために望ましいように用いることができることが理解されるであろう。
【0037】
[0046]種々の技術及び材料は、リード線14、16、18に受動部品を取り付けるのに適している。一例として、キャパシタ60、64は表面実装キャパシタであり、示されるように、ダイ取り付け部24、26、28は、各々のキャパシタが取り付けられるそれぞれの表面実装パッド、メッキされた領域、又ははんだペースト領域(一般に受動取り付け機構30と呼ぶ)を含む。例えば、受動部品60、64は、はんだ付け又は導電性エポキシなどの導電性接着剤によってダイ取り付け部24、26、28に取り付けることができる。
【0038】
[0047]いくつかの実施形態では、リード線は、ダイ40が配置されるリードフレームの面10aの下にキャパシタ60などの受動部品を配置することができる、切り欠き領域、押し下げ領域又は陥凹領域を有することができる。このような構成により、センサの「活性領域の深さ」(検知素子から検知される物体や磁場源に最も近いパッケージの外側エッジまでの距離、いくつかの実施形態では検知素子の上であってもよい)及びパッケージ全体の厚さは、リードフレーム表面10aに取り付けられたキャパシタを有するパッケージと比較して、有利に低減される。別の実施形態では、受動部品は、リードフレームの反対側の面10bに取り付けられてもよい。このような構成は、ダイの上の型材の厚さを減少させることによって、活性領域の深さの更なる低減を可能にすることができる。集積化された受動部品のさらなる態様は、本願の譲受人に譲渡された、「Methods and Apparatus for Passive Attachment of Components for Integrated Circuits」と題する米国特許出願公開US2008/0013298A1に記載される。
【0039】
[0048]いくつかの実施形態では、(リード線のダイ取り付け部にわたってではなく)それぞれのリード線の接続部34、36、38に沿った位置において1つ又は複数のリード線にわたって代替的に又は追加的に1つ又は複数の受動部品を結合することが望ましいことがある。このような実施形態では、リード接続部34、36、38は、それぞれのリード接続部の長さに沿って所望の位置においてリード線から横方向に延在する拡張領域を設けられてもよい。拡張領域は、はんだ付けなどによるそれぞれのリード線の対間に受動部品を結合するのを容易にする。代替的に、拡張領域は省略してもよいし、受動部品は、リード接続部のそれぞれの対にわたって直接結合されてもよい。このような受動部品は、第2の成形筐体を提供するために型材によって封入することができる。キャパシタなどの受動部品は、上で参照した米国特許出願公開US2012/0086090A1に記載された技術によって製造することができる。
【0040】
[0049]集積回路は、さらに、少なくとも1つのリード線と直列に又は「インライン」で結合された1つ又は複数の受動部品を含んでもよい。この目的のために、例えば、リードダイ取り付け部24は少なくとも2つの別個の部分24a及び24bを含み、当該部分は1つ又は複数の受動部品72を介して一緒に結合される。より具体的には、リードダイ取り付け部24a及び24bの各々は、他方のリード部分の端部から離間し近接した端部を有する。受動部品72は、リード部24a及びリード部24bの両方に結合され、それによって、リード線と直列に電気的に接続される。この構成は、1つ又は複数のリード線との受動部の直列結合を有利に可能にすることができる。
【0041】
[0050]ダイ40は完全なダイ取り付け部24、26、28(すなわち、ダイ取り付け部26、ダイ取り付け部24の分離された部分24a及び24b、並びにダイ取り付け部28の分離された部分28a及び28b)に取り付けられるように図2において示されるが、他の実施形態では、ダイは、分離されたダイ取り付け部24a、24b及び/又は28a、28bのうちの一方又は他方に取り付けることができることが理解されよう。1つの具体例において、2リード(時には「2線」とも呼ばれる)集積回路センサの実施形態(例えば、リード線14が除去される)では、リードフレーム部28a及び/又はダイの寸法がそれに応じて変更されると仮定して、ダイ40はダイ取り付け部28a及び26に取り付けられてもよい。
【0042】
[0051]受動部品72は、例として、キャパシタ、抵抗、インダクタ、過渡電圧サプレッサ(TVS)、ダイオード(ツェナーダイオードを含むがこれに限定されない)などの様々な形態をとることができ、これらのコンポーネントはEMC性能を向上させるためなどの様々な目的のために提供される。一実施形態では、受動部品72は抵抗器である。受動部品72がキャパシタである実施形態では、AC電圧を印加することができることが理解されよう。
【0043】
[0052]センサは、同一の又は異なる種類の受動部品であってもよい複数のインライン受動部品を含むことができる。図示の実施形態では、示されるように、第2の受動部品74はリードダイ取り付け部28a、28bにわたって結合される。さらに、複数の受動部品が、互いに並列に結合された複数の受動部品を提供するように、部分28a、28bなどの同じダイ取り付け部にわたって結合することができる。また、リード部28a及び28bによって形成されるものなどの単一のリードダイ取り付け部は、複数の分離(separation)や破断(break)を有してもよく、複数の受動部品がそれぞれのリード線と直列に結合される構成を形成するように、それぞれの破断にわたって結合される複数の受動部品を有してもよい。
【0044】
[0053]いくつかの実施形態では、代替的に又は加えて、(例えば上述の例におけるダイ取り付け部28a及び28bにわたるのではなく)それぞれのリード線の接続部34、36、38に沿った位置において1つ又は複数の受動部品を1つ又は複数のリード線とインラインで結合するのが望ましいことがある。このような実施形態では、2つ以上の部分がインライン受動部品を介して一緒に結合されるようにそれぞれの接続部に対してそのような部分が存在するよう、リード線の接続部が破断又は分離を有することになる。この実施形態では、分離された接続部34、36、38の対向する縁部には、リード線から横方向に延在する領域を設けることができる。拡張領域は、はんだ付けによるなどして分離された接続部の間に受動部品を結合することを容易にする。代替的に、拡張領域は省略してもよく、受動部品は、それぞれの分離したリード接続部にわたって直接結合されてもよい。このような受動部品は、さらなる成形筐体を提供するために、型材によって封入されてもよい。
【0045】
[0054]図2の製造中に示される集積回路サブアセンブリはさらに、リードフレーム10に隣接する別個に形成された強磁性素子66を含む。使用の際、サブアセンブリを含む磁場センサは、可動透磁性強磁性物品又はターゲット(図示せず)に近接して配置することができ、磁場トランスデューサ44は、物品に隣接し、それによって物品の動きにより変更された磁場にさらされる。ターゲットは、ハード強磁性材料、又は単に硬磁性材料(すなわち、分割されたリング磁石などの永久磁石)、ソフト強磁性材料、又は電磁石からなってもよく、本明細書に記載されたセンサの実施形態は、任意のこのようなターゲット構成とともに使用することができる。磁場トランスデューサ44は磁場に比例する磁場信号を生成する。
【0046】
[0055]強磁性素子66は、隣接するターゲットの属性、用途の仕様及び要件並びに他の要因に基づいて、センサの磁場検知能力及び/又は性能を向上させるために選択された様々な形態をとることができる。図2の実施形態において、強磁性素子66は、強磁性素子取り付け機構68(図3)とともに、ダイ40とは反対側のリードフレーム10の面10bに隣接して取り付けられた磁石(ハード強磁性材料)である。
【0047】
[0056]様々な材料及び技術は、熱硬化性接着剤(例えば、二液エポキシ)、エポキシ、カプトン(登録商標)テープなどのテープ、フィルム又はスプレーなどの非導電性、電気絶縁性の接着剤などの、強磁性素子取り付け機構68を提供するのに適する。いくつかの例では、テープは片面接着層を有していてもよく、一方で、他の例では、両面粘着テープが使用されてもよい。さらに、強磁性素子取り付け機構68は、複数のダイ取り付け部にわたるリードフレーム表面10bに隣接するカプトン(登録商標)テープの層、カプトン(登録商標)テープと強磁性素子との間の接着剤エポキシの層などの材料及び層の組み合わせを含んでもよい。別の例として、複数のダイ取り付け部にまたがるリードフレーム表面10bは、強磁性素子のさらなる取り付けのために接着剤が適用された誘電体スプレーで覆われていてもよい。さらに別の例として、強磁性素子66は、誘電体スプレー、又はリードフレーム表面10bに固定される両面粘着テープなどのさらなる接着剤層に取り付けられる面上のエポキシを含むがこれらに限定されない、非導電性コーティングを有することができる。別の実施形態では、片面テープは、リードフレーム表面10bに取り付けられた接着側とともに使用することができ、テープの非接着側を接続するためにエポキシが使用されてもよい。
【0048】
[0057]磁石66は、バイアス磁石を形成するために、ハード強磁性材料又は単に硬磁性材料(すなわち、分割されたリング磁石などの永久磁石)からなってもよい。磁石66がバイアス磁石を形成し、トランスデューサ44が磁石66よりもターゲットに近づくようにセンサがターゲットに対して向けられる実施形態において、バイアス磁石は逆バイアス(back bias)磁石と呼んでもよい。この構成は、ターゲットがソフト強磁性材料からなる実施形態に適する。磁場検知素子44が磁気抵抗素子でありバイアス磁場が望まれる実施形態において、磁石はまた、硬磁性材料又は永久磁石を含んでもよい。
【0049】
[0058]磁石66のための例示的な硬磁性材料は、硬磁性フェライト、SmCo合金、NdFeB合金材料、もしくはアーノルド・マグネティック・テクノロジー社のPlastiform(登録商標)材料、硬磁性粒子を有する他のプラスチック化合物、例えばポリフェニレンスルフィド材料(PPS)などの熱硬化性ポリマー又はSmCo、NdFeB、もしくはハード強磁性フェライト磁性粒子を含むナイロン材料;又は住友ベークライト社のSUMIKON(登録商標)EMEなどの熱硬化性ポリマーもしくは同様の種類の硬磁性粒子を含む熱硬化性型材を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、磁場の存在下で成形又は焼結することによってより異方性又は指向性の永久磁石材料を形成するために、成形又は焼結中にハード強磁性粒子を整列させることが望ましい場合がある。一方、他の実施形態では、等方性材料のための成形中の位置合わせステップなしに十分な磁石が生じ得る。NdFeB合金又はSmCo合金は、磁気設計に有用な温度性能、保磁力、又は他の磁気特性を改善するために、他の要素を含んでいてもよいことが理解されるであろう。NiFeB磁石を含むがこれに限定されないいくつかの実施形態では、電気めっきされたニッケル層などのコーティングを、磁石の腐食を防止又は低減するために磁石66の表面に適用することができる。
【0050】
[0059]磁石66は、焼結、又は圧縮成形、射出成形、トランスファー成形、ポッティング(potting)などの他の適切な方法によって形成することができる。磁石66は、x、y及び/又はz方向でダイ表面に対して垂直又は平行な複数の方向で磁化されてもよいことが理解されるであろう。他の軸外方向はまた、特定の用途のために磁石66を磁化するために使用することができる。磁化方向が製造中に印加される磁場の方向に整列されるとき、異方性磁石の磁気特性が最適であるが、これらの2つの方向は、有用なデバイスを製造するためにすべての場合で使用する必要はない。磁石66は、様々な形状及び寸法を有することができる。例えば、磁石は、「O」もしくは「U」形状を有するものとして説明できるようなリング状構造、又は「C」もしくは「U」形状を有するものとして説明できるような部分的なリング状構造の形態で提供することができる。磁石が非連続的な中央領域を有する実施形態では、中央領域は、開放領域であってもよく、又は例えば鋼棒などの強磁性材料もしくは別々に形成された素子を含んでもよい。
【0051】
[0060]図3を参照すると、同様の要素に同様の参照文字が付されており、図2のサブアセンブリを含むパッケージ化された集積回路磁場センサ70の断面側面図がオーバーモールド(外側被覆)後に示されている。センサは、リードフレーム10、ダイ取り付け機構42によってリードフレームの表面10aに取り付けられたダイ40、取り付け機構68によってリードフレームの対向する面10bに取り付けられた磁石66を含む。また、受動取り付け機構30によってリードフレームの面10aに取り付けられた受動部品60が示されている。
【0052】
[0061]オーバーモールド中、非導電性型材が、半導体ダイ40及びそれぞれのダイ取り付け部24、26、28を含むリード線14、16、18の一部を封入する筐体76を提供するために使用される。非導電性の成形された筐体76は、住友FGT700などの様々な非導電性型材からの、射出成形、圧縮成形、トランスファー成形、及び/又はポッティングを含むがこれらに限定されない様々な技術によって形成することができる。一般に、非導電性型材76は、ダイ40及びリードフレーム10の封入された部分を電気的に絶縁して機械的に保護するように、非導電性材料からなる。非導電性型材76のための適切な材料は、熱硬化性及び熱可塑性モールド化合物及び他の市販のICモールド化合物を含む。非導電性型材76は、通常は非強磁性であるが、十分に非導電性である限り、強磁性粒子の形態などの強磁性材料を含むことができることが理解されよう。
【0053】
[0062]図4の集積回路センサ70の斜視図も参照すると、取り扱い及び組み立て中に集積回路70を保持し、リードフレームからの単体化又は分離の後にリード線の共平面性を維持するのを助けるために使用することができる担体を提供するために、拡張領域50を含むリードフレーム10の遠位端を封入するように、さらなる非導電性型材78が設けられる。筐体78は、例えばプリント回路基板に集積回路70を接続する前に除去することができることが当業者によって理解されるであろう。タイバー46、48は、リード線の短絡を防止し、それによって図4に示すパッケージ化された磁場センサ集積回路70を提供するために、しばしば「単体化(singulation)」と呼ばれるプロセスで製造中に除去される。
【0054】
[0063]図4には示されていないが、IC 70が接続されているシステム(例えば、回路基板)の向き及び検知される外部のターゲットに対する磁場検知素子44の望ましい向きに応じて、リード線14、16、18を曲げることができることが理解されよう。特に、(非導電性型材筐体76及び例えば上方視点などの角度から露出したリード線を囲む円によって定義されるような)直径は、1つの例示的な実施形態では約6.0mmから7.0mmと小さく、より一般的には約5.0mmと9.0mmの間である。この小さな体積/直径のパッケージは、分割されたリードフレームの設計に少なくとも部分的に起因する。換言すれば、ダイ40は複数のリード線のダイ取り付け部24、26、28にわたって取り付けられるので、ダイの取り付け専用の連続した、一般的に大きな領域は必要とされない。説明されたパッケージシステムは、通常はPCボード上で生じて一般にセンサアセンブリのより大きな直径をもたらす受動回路網の外部取り付けを必要とするパッケージと比較した場合に、センサシステムの全体的なサイズを減少させるために受動回路網を形成することができる、キャパシタ60、64及び抵抗72、74などの1つ又は複数の受動部品を含む。
【0055】
[0064]図5の断面側面図を参照すると、同様の要素が同様の参照文字でラベル付けされている代替的なパッケージ化された集積回路磁場センサ80は、リードフレーム10、ダイ40、ダイ取り付け機構42、受動部品60及び受動取り付け機構30を含む。図示されるように、センサ80が、リードフレーム10の表面10bに隣接して取り付けられ、磁石86の形態のさらなる強磁性素子が取り付けられるコンセントレータ(ソフト強磁性材料)84の形で別個に形成された強磁性素子を含む点で、センサ80はセンサ70とは異なる。
【0056】
[0065]コンセントレータ84はソフト強磁性材料を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ソフト強磁性材料が比較的低い保磁力と高い透磁率を有するのが望ましいことがある。適切なソフト強磁性材料は、パーマロイ、NiCo合金、NiFe合金、鋼、ニッケル、ソフト強磁性フェライト、及び成形されたソフト強磁性材料を含むが、これらに限定されるものではない。
【0057】
[0066]コンセントレータ84は、圧縮成形、射出成形、トランスファー成形、ポッティングによるなど、様々なプロセスによって形成することができる。取り付け機構88は、リードフレーム表面10bにコンセントレータ84を取り付けるために設けられてもよい。適切な取り付け機構は、上述の磁石取り付け機構68と同一又は同様であってもよい。代替的に、コンセントレータは、成形プロセスによるなどして、センサとともに一体化して形成することができる。
【0058】
[0067]磁石88は図2−4の磁石66と同一又は類似のものであってもよく、磁石取り付け機構90は磁石取り付け機構68と同一又は類似のものであってもよい。取り付け機構88及び90は同じである必要はなく、1つの層として示されているが、電気的絶縁や機械的接続を改善するために複数の層又は技術を含んでもよい。
【0059】
[0068]オーバーモールド中、半導体ダイ40、受動部品60、コンセントレータ84、磁石86、及びそれぞれのダイ取り付け部24、26、28を含むリード線14、16、18の一部を封入する筐体76を提供するために、非導電性の型材が使用される。
【0060】
[0069]図6の断面側面図を参照すると、同様の要素が同様の参照文字でラベル付けされた別の代替的なパッケージ化された集積回路磁場センサ100は、リードフレーム10、ダイ40、ダイ取り付け機構42、受動部品60及び受動取り付け機構30を含む。磁石66がコンセントレータ84とリードフレーム10との間に配置されるようにコンセントレータ84(及び関連する取り付け機構88)並びに磁石66(及びそれに関連する取り付け機構68)の位置が逆になっているという点でのみ、センサ100はセンサ80(図5)とは異なっている。
【0061】
[0070]図7の断面側面図を参照すると、同様の要素が同様の参照文字でラベル付けされたさらに別のパッケージ化された集積回路磁場センサ110は、リードフレーム10、ダイ40、ダイ取り付け機構42、受動部品60及び受動取り付け機構30を含む。センサ110が取り付け機構88によってリードフレーム10に取り付けられたコンセントレータ84の形態のさらなる強磁性素子を含むという点で、センサ110はセンサ70(例えば、図3)とは異なる。より具体的には、コンセントレータ84は、磁石66が取り付けられたリードフレーム表面10bと反対側のリードフレーム10の表面10aに隣接して取り付けられ、したがって、リードフレーム10とダイ40との間に配置される。ダイ40はダイ取り付け機構42によってコンセントレータ84に取り付けられる。他の実施形態では、コンセントレータ84は、ソフト強磁性材料とは対照的に永久磁石であってもよい。
【0062】
[0071]図8の断面側面図を参照すると、同様の要素が同様の参照文字でラベル付けされているさらに別の代替的なパッケージ化された集積回路磁場センサ120は、リードフレーム10、ダイ40、ダイ取り付け機構42、受動部品60及び受動取り付け機構30を含む。センサ120がリードフレーム10についてダイ40と同じ面に隣接して配置された磁石124の形態の強磁性素子を含むという点で、センサ120はセンサ70(例えば、図3)とは異なる。より具体的には、図示されるように、磁石124は磁石取り付け機構68によってリードフレーム表面10aに取り付けられ、ダイ40はダイ取り付け機構42によって磁石124に取り付けられ、磁石124はリードフレーム10とダイ40との間に配置される。磁石124は磁石66と同一又は同様であってもよいが、磁石66よりも若干小さくすることができ、したがって、概して筐体76と同一又は同様とすることができる外側被覆筐体126は筐体76より若干小さくてもよい、他の実施形態では、強磁性素子124はコンセントレータであってもよい。
【0063】
[0072]図9を参照すると、図1と同様の要素が同様の参照文字でラベル付された、集積回路で使用するための代替的なリードフレーム130は、複数のリード線、ここでは、各々がそれぞれのダイ取り付け部144、146及び接続部148、150を含む2つのリード線を含む。リード線のダイ取り付け部144、146は、それらに取り付けられる半導体ダイ160(図10)を有することができる。
【0064】
[0073]リード線の接続部148、150は、それぞれのダイ部144、146に近接する第1の端部148a、150aから、ダイ部から遠位の第2の遠位端148b、150bまで延在する。一般に、リード線の接続部134、138は、(接続構成を収容するために曲げることができるが)細長く、電源やマイクロコントローラなどの集積回路パッケージの外部の電子システム及びコンポーネント(図示せず)に対する電気的接続を行うのに適する。
【0065】
[0074]図9のリードフレーム130を利用した集積回路センサは、2つのリード線134、138のみを介した電源及びグランドの電気的接続を必要とする2線センサとして参照することができる。このような実施形態において、センサ出力信号は電流信号の形態で提供される。
【0066】
[0075]前述したように、リードフレーム130は、製造中に、リード線134、138を一緒に保持するタイバー46、47、48を含む。リードフレーム130は、さらに、製造中にリードフレームを形成するためにタイバーが切断された後又はパッケージが単体化された後に電気的絶縁をもってリード線の共平面性を維持するのを助けるために(図4と同様の)非導電性型材でオーバーモールドすることができる拡張領域50を含む。リード線の接続部134、138は、組み立て中に集積回路の取り扱いを容易にし、リード線の強度を向上させるために、(図1の領域38と同様の)広げられた領域154を有してもよい。
【0067】
[0076]リードフレーム130は、図1に関連して上述された技術によって材料から形成することができ、図1のリードフレームと同一又は類似の寸法を有することができる。リード線のうちの1つ又は複数のリード線のダイ取り付け部は、さらに、分離機構32(図1)に関連して上述したように、互いからダイ取り付け部の領域を分離するための少なくとも1つの分離機構156を含んでもよい。図示していないが、リードフレーム130は1つ又は複数のスロットを有することができる。
【0068】
[0077]図10を参照すると、製造の後段階で、半導体ダイ160はリードフレーム130に取り付けることができる。ここでも、リードフレーム130は、ダイが取り付けられる従来の連続的なダイ取り付けパッド又は領域を有しておらず、ダイはダイ部144、146に取り付けられ、したがって、非連続的な面に取り付けられる。したがって、連続的なダイ取り付け面がないので、リードフレーム130は「分割(スプリット)リードフレーム」と呼ぶことができる。半導体ダイ160は、磁場検知素子162が配置される第1の面160a及び第2の対向する面160bを有する。上述した実施形態のように、ダイ160は、ダイアップ構成、フリップチップ構成又はリードオンチップ構成でダイ取り付け部144、146に取り付けることができる。
【0069】
[0078]ダイ取り付け機構166は、ダイ160をダイ取り付け部144、146に取り付けるために使用され、ダイ取り付け機構42(図2)と同一又は類似のものとすることができる。ワイヤボンド170はリードフレーム130にダイの回路を電気的に結合するために使用することができるが、はんだボール、はんだバンプ、柱状バンプなどの他の電気的接続方式が、特にフリップチップ構成で可能である。
【0070】
[0079]図10における製造中に示される集積回路は、上で示されて説明された受動部品と同一又は類似のものとすることができる少なくとも1つの集積化された受動部品を含むことができる。図10の例示的な実施形態では、キャパシタなどの受動部品164は、取り付け機構30(図2)と同一又は類似のものとすることができる受動取り付け機構166によってダイ取り付け部144、146の間に結合される。1つ又は複数のリード線のダイ取り付け部は、その間に結合された1つ又は複数の受動部品を有する複数の部分へと分離することができ、したがって(例えば、図2の部品72、74のように)リード線と直列にすることができることもまた理解されよう。この状況では、ダイ198は、ダイ取り付け部又は分離されたダイ取り付け部のうち少なくとも2つに取り付けることができる。
【0071】
[0080]図10における製造中に示される集積回路サブアセンブリはさらに、リードフレーム130に隣接する別個に形成された強磁性素子168を含む。強磁性素子168は、図2の素子66と同一又は類似のものであってもよく、図3の機構68のようなダイ取り付け機構によってリードフレームに取り付けることができる。
【0072】
[0081]図10には示されていないが、例示のセンササブアセンブリは、図4の筐体76のような非導電性の筐体を提供するためにオーバーモールドされる。さらに、拡張領域50(図9)は、図4の筐体78のような第2の筐体を形成するためにオーバーモールドすることができる。
【0073】
[0082]図11を参照すると、代替的な集積回路センサ178が分割されたリードフレーム180を含むように示される。リードフレームの2つのリード線182、184のみがプリント回路基板などに対する外部接続に適したそれぞれの接続部186、188を有しているので、センサ178は2線センサであると考えられる。第3のリード線196は外側被覆筐体200の近くで切り取られるので、第3のリード線196は非接続リード線と呼ぶことができ、したがって、この第3のリード線は、ダイ取り付け部202を有するが使用可能な接続部を有さないものとして説明することができる。リード線182、184はそれぞれのダイ取り付け部190、192を有する。
【0074】
[0083]半導体ダイ198は、リード線のうちの少なくとも2つのリード線のダイ取り付け部に取り付けることができる。ここで、図示されるように、ダイ198はダイ取り付け部190、192、202に取り付けられる。しかし、ダイ198は、リード線のうちの2つのリード線のみのダイ取り付け部に取り付けることができることが理解されよう。1つ又は複数のリード線のダイ取り付け部は、その間に結合された1つ又は複数の受動部品によって複数の部分へと分離することができ、したがって(例えば、図2の部品72、74のように)リード線と直列にすることができることも理解されよう。この状況では、ダイ198は、ダイ取り付け部又は分離されたダイ取り付け部のうち少なくとも2つに取り付けることができる。
【0075】
[0084]図示されるセンサ178は、少なくとも1つ、ここでは2つの、ダイ取り付け部の間に結合された受動部品を含む。具体的には、第1のコンポーネント204はダイ取り付け部190及び202の間に結合され、第2のコンポーネント206はダイ取り付け部202及び192の間に結合される。受動部品は、図2のコンポーネント60、64と同一又は類似のものとすることができ、受動取り付け機構210と同一又は類似の方法で取り付けることができる。一例として、受動部品204は抵抗であってもよく、受動部品206はキャパシタであってもよい。
【0076】
[0085]リードフレーム182は、図1の分離機構32と同一又は類似のものとすることができる、ここでは214とラベル付される分離機構を有することができる。ワイヤボンド216は、ダイ198とダイ部190、192、202との間の電気的接続を提供するように示されるが、代替的な電気接続方式を使用することができる。センサ178はさらに、図2の磁石66と同一又は類似のものとすることができる強磁性素子212を含み、図3の機構68のようなダイ取り付け機構によってダイが取り付けられる面とは反対のリードフレームの面に取り付けることができる。集積回路センサ178は、筐体76(図4)のような筐体200を提供するために非導電性の型材でオーバーモールドされる。
【0077】
[0086]本発明の好ましい実施形態について説明したが、これらの概念を含む他の実施形態を使用することができることは当業者にとって明らかとなろう。
【0078】
[0087]例えば、パッケージの種類、形状、及び寸法を、電気的及び磁気的な要件の観点からのほか、任意のパッケージの考慮事項の観点から、特定の用途に合うように容易に変更することができることが、当業者によって理解されるであろう。また、様々な実施形態に関連して本明細書において示されて説明された様々な特徴を選択的に組み合わせることができることが理解されるであろう。例えば、リードフレームの実施形態(図1図9図11)のうちの任意のものを、強磁性素子構成(図3図5−8)のうちの任意のものと共に使用することができる。
【0079】
[0088]したがって、本発明は、説明した実施形態に限定されるべきものではなく、むしろ、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲によってのみ限定されるべきであると考えられる。本明細書において引用される全ての刊行物及び参考文献は、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11