特許第6336735号(P6336735)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6336735
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】外観検査装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/06 20060101AFI20180528BHJP
   G01N 21/85 20060101ALI20180528BHJP
【FI】
   G01B11/06 101H
   G01N21/85 A
【請求項の数】3
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2013-233158(P2013-233158)
(22)【出願日】2013年11月11日
(65)【公開番号】特開2015-94621(P2015-94621A)
(43)【公開日】2015年5月18日
【審査請求日】2016年9月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】305021292
【氏名又は名称】第一実業ビスウィル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104662
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 智司
(72)【発明者】
【氏名】松田 晋也
【審査官】 小野寺 麻美子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−242319(JP,A)
【文献】 特開平11−281332(JP,A)
【文献】 特開2004−028604(JP,A)
【文献】 特開2013−172038(JP,A)
【文献】 特開昭63−229310(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0318775(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/00 − G01B 11/30
G01N 21/84 − G01N 21/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の搬送面に沿って検査対象物を搬送する搬送機構と、該搬送機構によって搬送される前記検査対象物の、少なくとも厚さを測定する検査機構とを備えた外観検査装置であって、
前記検査機構は、前記搬送機構の近傍に配設され、帯状のスリット光を、前記搬送面に対して垂直、且つその照射ラインが前記検査対象物の搬送方向と直交するように、前記検査対象物表面及び搬送面に照射するスリット光照射部と、
前記検査対象物表面及び搬送面に照射されたスリット光の画像を撮像するエリアセンサカメラと、
前記検査対象物表面に照射されたスリット光の反射光を、前記検査対象物の搬送方向に沿った下流側又は上流側から受光して前記エリアセンサカメラに導く光学経路を有する少なくとも一つの第1光学機構と、
前記搬送面に照射されたスリット光の反射光を、前記第1光学機構と同じ方向から受光して前記エリアセンサカメラに導く光学経路を有する少なくとも一つの第2光学機構と、
前記エリアセンサカメラにより撮像された画像を基に、少なくとも前記検査対象物の厚さを測定する検査部とを備えてなり、
前記第1光学機構及び第2光学機構の各光学経路は、前記検査対象物表面及び搬送面における各反射光を、前記エリアセンサカメラの結像部においてラスター方向に沿って横並びに結像させる経路となっており、
前記検査部は、前記エリアセンサカメラの結像部において横並びに結像された画像を基に、搬送面の高さ位置と検査対象物の高さ位置とを算出し、該算出した搬送面の高さ位置及び検査対象物の高さ位置を基に、前記検査対象物の厚さを測定するように構成されることを特徴とする外観検査装置。
【請求項2】
所定の搬送面に沿って検査対象物を搬送する搬送機構と、該搬送機構によって搬送される前記検査対象物の、少なくとも厚さを測定する検査機構とを備えた外観検査装置であって、
前記検査機構は、前記搬送機構の近傍に配設され、帯状のスリット光を、前記搬送面に対して垂直、且つその照射ラインが前記検査対象物の搬送方向と直交するように、前記検査対象物表面及び搬送面に照射するスリット光照射部と、
前記検査対象物表面及び搬送面に照射されたスリット光の画像を撮像するエリアセンサカメラと、
前記検査対象物表面に照射されたスリット光の反射光を、前記検査対象物の搬送方向に沿った下流側又は上流側から受光して前記エリアセンサカメラに導く光学経路を有する少なくとも一つの第1光学機構と、
前記搬送面に照射されたスリット光の反射光を、前記第1光学機構と同じ方向から受光して前記エリアセンサカメラに導く光学経路を有する少なくとも一つの第2光学機構と、
前記エリアセンサカメラにより撮像された画像を基に、少なくとも前記検査対象物の厚さを測定する検査部とを備えてなり、
前記第1光学機構及び第2光学機構の各光学経路は、前記検査対象物表面及び搬送面における各反射光を、前記エリアセンサカメラの結像部においてラスター方向に沿って横並びに結像させる経路となっており、
更に、前記外観検査装置は、
前記搬送方向と直交し且つ前記搬送面と平行な第1軸の軸方向に沿って配設された反射面を有し、前記検査対象物表面に照射されたスリット光の反射光を前記反射面に受光して反射する第1ミラーと、
前記搬送方向と直交し且つ前記第1軸に沿って配設され、前記第1ミラーの反射面に対して傾斜した反射面を有し、前記第1ミラーに隣接して配設され、前記搬送面に照射されたスリット光の反射光を前記反射面に受光して反射する第2ミラーと、
前記搬送面と直交する第2軸の軸方向に沿って配設された反射面を有し、前記第1ミラー及び第2ミラーによって反射された光を受光して反射する第3ミラーと、
前記搬送方向に沿って配設された反射面を有し、前記第3ミラーによって反射された光を受光して反射し、該反射光を前記エリアセンサカメラに導く第4ミラーとを備え、
前記第1光学機構においては、前記第1ミラー、第3ミラー及び第4ミラーによって検査対象物表面からの反射光の光学経路が画定され、
前記第2光学機構においては、前記第2ミラー、第3ミラー及び第4ミラーによって搬送面からの反射光の光学経路が画定されることを特徴とする外観検査装置。
【請求項3】
前記第2ミラーは、前記第1軸に沿って前記第1ミラーの両側に配設された2個一対のミラーから構成されていることを特徴とする請求項記載の外観検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品(錠剤、カプセル等)、食品、機械部品や電子部品等(以下、「検査対象物」という)の外観を検査する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、検査対象物の外観を検査する装置としては、種々の装置が知られており、本願出願人らも、特開2011−242319号公報において、検査対象物の搬送方向の前後方向からレーザスリット光を照射し、その反射光を撮像するようにした外観検査装置を提案している。以下、この外観検査装置について、図15及び図16を参照して説明する。尚、図15は、この外観検査装置の一部の概略構成を示した正面図であり、図16は、右側面図である。
【0003】
この外観検査装置は、画像撮像装置110として、搬送ベルト101を備えた直線搬送部100の搬送路上方に配設されたエリアセンサカメラ111や、帯状のスリット光を照射するスリット光照射器112、このスリット光照射器112から照射されたスリット光L’をエリアセンサカメラ111の直下方向に導き、直線搬送部100によって搬送される検査対象物K’に照射させるミラー113,114、検査対象物K’に照射されたスリット光の反射光L’を、直線搬送部100の搬送方向(図15中の矢示方向)下流側から受光して、エリアセンサカメラ111に導き入れるミラー115,116,117、同反射光L’を搬送方向上流側から受光して、同様にエリアセンサカメラ111に導き入れるミラー118,119などを備えている。
【0004】
前記エリアセンサカメラ111は複行複列に配置された素子から構成されるエリアセンサを備えており、前記2つの反射光L’,L’は、エリアセンサの領域内で、そのラスター方向と直交する方向に並んだ状態(横並び状態)で、当該エリアセンサ上に結像される。
【0005】
そして、エリアセンサカメラ111は、予め設定した幅のライン分について、ラスター方向に走査して、画像データとして出力し、当該出力した画像データを基に、検査対象物K’の厚さの測定や表面形状などの検査を行うようになっている。尚、この外観検査装置においては、エリアセンサカメラの関心領域を極力小さくして検査対象物K’の上面側のみを撮像するようにして、ラスター方向に走査する際のライン幅を狭くし、画像データの出力に要する時間を極力短くすることで、厚さ測定や外観の検査を高速で行うことができるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011−242319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記検査対象物K’が錠剤などの医薬品である場合には、当該検査対象物K’表面における傷や欠けの有無や、当該検査対象物K’の厚さの差によって、有効成分の含有量に変化が生じ、薬効面において保証が十分になされなくなる。そのため、傷や欠けの検出や、検査対象物の厚さ測定を正確に行うことが要求されている。
【0008】
ところが、上記従来の外観検査装置においては、検査対象物K’の上面側のみを撮像するようにしており、検査対象物K’が搬送されている搬送ベルトの上面が関心領域に含まれなくなっているため、検査対象物K’の高さ測定データが測定毎に変動した場合に、その変化が検査対象物K’の厚さによるものなのか、搬送ベルト上面の高さ位置が変動したことによるものか判別することができず、検査対象物K’の厚さを正確に測定することができないという問題が生じる。
【0009】
また、エリアセンサカメラの関心領域を大きくし、当該関心領域内に検査対象物K’の上面と搬送ベルトの上面とが含まれるようにすれば、検査対象物K’の厚さを正確に測定できるようになるが、この場合、画像データを出力する際のライン幅を広くしなければならず、画像データの出力に要する時間が増加し、検査対象物K’を検査する際のスピードが低下する。
【0010】
このように、上記従来の外観検査装置においては、検査対象物K’の厚さを正確に測定することと、検査対象物K’の検査を高速で行うこととを両立することができない。
【0011】
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、光切断法を用いた所謂三次元外観検査装置において、検査対象物の厚さ測定を高速且つ正確に行うことができる外観検査装置の提供を、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するための本発明は、
所定の搬送面に沿って検査対象物を搬送する搬送機構と、該搬送機構によって搬送される前記検査対象物の、少なくとも厚さを測定する検査機構とを備えた外観検査装置であって、
前記検査機構は、前記搬送機構の近傍に配設され、帯状のスリット光を、前記搬送面に対して垂直、且つその照射ラインが前記検査対象物の搬送方向と直交するように、前記検査対象物表面及び搬送面に照射するスリット光照射部と、
前記検査対象物表面及び搬送面に照射されたスリット光の画像を撮像するエリアセンサカメラと、
前記検査対象物表面に照射されたスリット光の反射光を、前記検査対象物の搬送方向に沿った下流側又は上流側から受光して前記エリアセンサカメラに導く光学経路を有する少なくとも一つの第1光学機構と、
前記搬送面に照射されたスリット光の反射光を、前記第1光学機構と同じ方向から受光して前記エリアセンサカメラに導く光学経路を有する少なくとも一つの第2光学機構と、
前記エリアセンサカメラによる撮像された画像を基に、少なくとも前記検査対象物の厚さを測定する検査部とを備えてなり、
前記第1光学機構及び第2光学機構の各光学経路は、前記検査対象物表面及び搬送面における各反射光を、前記エリアセンサカメラの結像部においてラスター方向に沿って横並びに結像させる経路となっている外観検査装置に係る。
【0013】
この外観検査装置によれば、前記搬送機構によって搬送される検査対象物の厚さが、前記検査機構によって測定される。
【0014】
即ち、まず、搬送される検査対象物表面及び搬送面に、スリット光照射部からスリット光が照射される。そして、検査対象物表面に照射されたスリット光は、その反射光が、搬送方向の下流側又は上流側から当該反射光を受光する第1光学機構の光学経路を経て、エリアセンサカメラに導かれる。また同様に、前記搬送面に照射されたスリット光は、その反射光が、前記第1光学機構と同じ方向から当該反射光を受光する第2光学機構の光学経路を経て、エリアセンサカメラに導かれる。そして、第1光学機構及び第2光学機構から導かれた反射光は、エリアセンサカメラにおける結像部の予め設定された領域内においてラスター方向に沿って横並びに結像される。
【0015】
ついで、エリアセンサカメラは、前記設定領域内に結像された画像に係るデータを、所定のシャッタ間隔毎に順次出力する。尚、検査対象物の移動に伴って、その表面に照射されるスリット光の位置はずれていくが、エリアセンサカメラは、少なくとも検査対象物の全表面についての前記スリット光の画像データを前記検査部に向けて出力する。
【0016】
そして、前記検査部では、エリアセンサカメラから受信した検査対象物表面についての画像データと搬送面についての画像データとを基に、当該検査対象物の厚さを測定する。尚、当該検査部は、前記エリアセンサカメラの結像部において横並びに結像された画像を基に、搬送面の高さ位置と検査対象物の高さ位置とを算出し、該算出した搬送面の高さ位置及び検査対象物の高さ位置を基に、前記検査対象物の厚さを測定するように構成することが好ましい。
【0017】
斯くして、本発明に係る外観検査装置によれば、第1光学機構及び第2光学機構の各光学経路を経由してエリアセンサカメラに導かれる各反射光が、当該エリアセンサカメラの結像部において横並びに結像するようにしたことで、関心領域を広げることなく、結像部における所定の設定領域内に検査対象物表面と搬送面とが撮像された像を結像することができ、この設定領域内のデータを出力することで、検査対象物表面についての画像データと搬送面についての画像データとを出力することができる。
【0018】
このように、本発明によれば、検査対象物表面と搬送面とが撮像された画像を得て、この得られた画像から検査対象物についての画像データと搬送面についての画像データとを出力するようにしているため、検査対象物の厚さを正確に測定することができ、更に、関心領域を広げることなく、検査対象物表面及び搬送面が撮像された画像を得るようにしていることで、走査時のライン幅を広げることなく画像データを出力でき、厚さ測定を高速で行うことができる。
【0019】
尚、第1光学機構及び第2光学機構の各光学経路を、検査対象物表面及び搬送面における各反射光がエリアセンサカメラの結像部においてラスター方向に沿って横並びに結像する経路とするために、
前記搬送方向と直交し且つ前記搬送面と平行な第1軸の軸方向に沿って配設された反射面を有し、前記検査対象物表面に照射されたスリット光の反射光を前記反射面に受光して反射する第1ミラーと、
前記搬送方向と直交し且つ前記第1軸に沿って配設され、前記第1ミラーの反射面に対して傾斜した反射面を有し、前記第1ミラーに隣接して配設され、前記搬送面に照射されたスリット光の反射光を前記反射面に受光して反射する第2ミラーと、
前記搬送面と直交する第2軸の軸方向に沿って配設された反射面を有し、前記第1ミラー及び第2ミラーによって反射された光を受光して反射する第3ミラーと、
前記搬送方向に沿って配設された反射面を有し、前記第3ミラーによって反射された光を受光して反射し、該反射光を前記エリアセンサカメラに導く第4ミラーとを備え、
前記第1光学機構においては、前記第1ミラー、第3ミラー及び第4ミラーによって検査対象物表面からの反射光の光学経路が画定され、
前記第2光学機構においては、前記第2ミラー、第3ミラー及び第4ミラーによって搬送面からの反射光の光学経路が画定されるように構成することが好ましい。
【0020】
このようにしても、関心領域を広げることなく、検査対象物表面と搬送面とが撮像された画像を得ることができ、当該画像から検査対象物及び搬送面についての画像データを所定のライン幅で出力することができるため、検査対象物の厚さ測定を高速且つ正確に行うことができる。
【0021】
また、前記第2ミラーは、前記第1軸に沿って前記第1ミラーの両側に配設された2個一対のミラーから構成されていることが好ましい。このようにすれば、検査対象物の両側における搬送面で反射した反射光を受光して反射し、この反射光がエリアセンサカメラに導かれて、結像部において検査対象物表面の反射光とともに結像部でラスター方向に沿って横並びに結像される。これにより、検査対象物を挟んだ両側の搬送面の高さ位置間にずれが生じていた場合にも、検査対象物表面についての画像データと検査対象物の両側における搬送面についての画像データとを基に、検査対象物の厚さを正確に測定することができる。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、本発明によれば、関心領域を広げることなく、検査対象物表面からの反射光と搬送面からの反射光とを横並びに結像させるようにしたことで、画像データの出力に要する時間を極力短いものにすることができ、更に、検査対象物の厚さも正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施形態に係る外観検査装置を示した正面図である。
図2】一実施形態に係る検査部の構成を示したブロック図である。
図3図1における矢視A−A方向の断面図である。
図4】一実施形態に係る画像撮像部を示した正面図である。
図5図4に示した画像撮像部の右側面図である。
図6図4に示した画像撮像部の平面図である。
図7】一実施形態においてスリット光が照射される態様を示した説明図である。
図8図7に示したスリット光を、検査対象物の搬送方向に沿った前後方向から視た状態を示す説明図である。
図9】一実施形態に係る第1光学機構、第2光学機構、第3光学機構及び第4光学機構の各ミラーの角度を調整する態様を説明するための説明図である。
図10】一実施形態に係る第1光学機構、第2光学機構、第3光学機構及び第4光学機構の各ミラーの角度を調整する態様を説明するための説明図である。
図11】一実施形態に係る第1光学機構、第2光学機構、第3光学機構及び第4光学機構の各ミラーの角度を調整する態様を説明するための説明図である。
図12】一実施形態に係るエリアセンサカメラに結像される画像を示した説明図である。
図13】基準物表面及び搬送面の基準高さ位置を示した説明図である。
図14】検査対象物の厚さの算出方法を説明するため説明図である。
図15】従来の画像撮像装置を示した正面図である。
図16】従来の画像撮像装置を示した右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の具体的な実施の形態につき、図面に基づいて説明する。
【0025】
図1に示すように、本例の外観検査装置1は、検査対象物Kを整列して供給する供給部3と、供給された検査対象物Kを直線搬送する直線搬送部10と、搬送される検査対象物Kの厚さを測定してその測定結果を基に選別する検査機構20とを備える。
【0026】
尚、本例における検査対象物Kとしては、医薬品(錠剤、カプセル等)、食品、機械部品や電子部品等を例示することができる。
【0027】
以下、上記各部の詳細について説明する。
【0028】
[供給部]
前記供給部3は、多数の検査対象物Kが投入されるホッパ4、このホッパ4の下端部から排出される検査対象物Kに振動を付与して前進させる振動フィーダ5、当該振動フィーダ5の搬送終端から排出される検査対象物Kを滑落させるシュート6、水平回転し、シュート6から供給された検査対象物Kを一列に整列して排出する整列テーブル7及び、垂直面内で回転する円盤状の部材を有し、前記整列テーブル7から排出された検査対象物Kをこの円盤状の部材の外周面に吸着して搬送する回転搬送物8からなり、多数の検査対象物Kを一列に整列させて、順次前記直線搬送物10に受け渡す。
【0029】
[直線搬送部]
図3は、図1における矢視A−A方向の一部断面図であるが、この図に示すように、前記直線搬送部10は、所定の間隔で対向するように配置された側板11,12と、この側板11,12の上面に形成されたガイド溝に案内され、当該ガイド溝に沿って走行する無端環状の一対の搬送ベルト13,14とを備える。
【0030】
側板11,12によって挟まれた空間は、その上部が解放されるように側板11,12及び他の部材(図示せず)によって閉塞され、図示しない真空ポンプによって負圧に維持されている。
【0031】
斯くして、前記空間内が負圧に維持されることで、ガイド溝に沿って走行する搬送ベルト13,14間に負圧による吸引力が生じ、検査対象物Kが当該搬送ベルト13,14上に載置されると、前記吸引力によって搬送ベルト13,14上に吸引、吸着され、搬送ベルト13,14の走行に伴って同走行方向に搬送される。
【0032】
[検査機構]
前記検査機構20は、画像撮像部21、検査部50及び選別部60から構成される。
【0033】
図4に示すように、画像撮像部21は、前記直線搬送部10の搬送路上方に配設されたエリアセンサカメラ22と、帯状のスリット光Lを照射するスリット光照射器23と、このスリット光照射23から照射されたスリット光Lを、直線搬送部10の搬送路上に照射させるミラー24,25と、スリット光Lが検査対象物K表面で反射した反射光L2sを、直線搬送部10の搬送方向(矢印方向)下流側から受光して、エリアセンサカメラ22に導き入れる第1光学機構30と、スリット光Lが搬送面(搬送ベルト13,14によって形成される面)で反射した反射光L2bを、直線搬送部10の前記下流側から受光して、エリアセンサカメラ22に導き入れる第2光学機構35と、検査対象物K表面で反射した反射光L3sを搬送方向上流側から受光して、エリアセンサカメラに導き入れる第3光学機構40と、前記搬送面で反射した反射光L3bを前記上流側から受光して、同様にエリアセンサカメラに導き入れる第4光学機構45とを備える。
【0034】
スリット光照射器23及びミラー24,25は、前記スリット光Lを、その照射ラインが、直線搬送部10によって搬送される検査対象物Kの搬送方向(矢印方向)に対して直交するように、鉛直下方に照射する。かかるスリット光Lが検査対象物Kの表面及び搬送路上面に照射された状態を図7に示す。
【0035】
また、図4図6及び図9に示すように、前記第1光学機構30及び第3光学機構40は、それぞれ第1ミラー31,41を備え、第2光学機構35及び第4光学機構45は、それぞれ第2ミラー36,46を備えており、更に、第1光学機構30と第2光学機構35、及び第3光学機構40と第4光学機構45は、それぞれの共有ミラーとして第3ミラー37,47を備え、また、これら4つの光学機構30,35,40,45は、それぞれの共有ミラーとして第4ミラー48を備えている。
【0036】
そして、前記第1ミラー31は、前記直線搬送部10の搬送方向と直交し且つその前記搬送面と平行な第1軸(仮想軸)の軸方向に沿って配設された反射面31aを有し、前記検査対象物Kの表面に照射されたスリット光Lの反射光L2sを、前記下流側から当該反射面31aに受光して反射するように構成されている。
【0037】
同様に、前記第1ミラー41も、前記仮想の第1軸の軸方向に沿って配設された反射面41aを有し、前記検査対象物Kの表面に照射されたスリット光Lの反射光L3sを、前記上流側から当該反射面41aに受光して反射するように構成される。
【0038】
これら第1ミラー31,41は、それぞれ仮想第1軸に沿った回転軸31b,41bを備え、この回転軸31b,41bをその軸周りに回転させることで、水平面に対する前記反射面31a,41aの角度を調整することができるようになっており、この回転軸31b,41bが角度調整部として機能する。
【0039】
前記第2ミラー36は、前記回転軸31bに対して回転自在な状態で前記第1軸の軸方向に沿って前記第1ミラー31の両側に配設された2個一対のミラーからなり、前記第1軸の軸方向に沿って配設された反射面36aを有し、前記搬送面に照射されたスリット光Lの反射光L2bを、前記下流側から当該反射面36aに受光して反射するように構成されている。
【0040】
また、第2ミラー46も、前記回転軸41bに対して回転自在な状態で前記第1軸の軸方向に沿って前記第1ミラー41の両側に配設された2個一対のミラーからなり、前記仮想の第1軸の軸方向に沿って配設された反射面46aを有し、前記搬送面に照射されたスリット光Lの反射光L3bを、前記上流側から当該反射面46aに受光して反射するように構成されている。
【0041】
また、前記第1光学機構30及び第2光学機構35の共有ミラーである第3ミラー37は、前記搬送面と直交する第2軸(仮想軸)の軸方向に沿って配設された反射面37aを有し、前記第1ミラー31及び第2ミラー36によって反射された光を当該反射面37aに受光し、前記第4ミラー48に向けて照射するように配置されている。
【0042】
同様に、前記第3光学機構40及び第4光学機構45の共有ミラーである第3ミラー47は、前記第2軸の軸方向に沿って配設された反射面47aを有し、前記第1ミラー41及び第2ミラー46によって反射された光を当該反射面47aに受光し、前記第4ミラー48に向けて照射するように配置される。
【0043】
これら第3ミラー37,47は、それぞれ前記仮想の第2軸に沿った回転軸37b,47bを備え、この回転軸37b,47bをその軸周りに回転させることで、垂直面に対する前記反射面37a,47aの角度を調整することができるようになっており、この回転軸37b,47bが角度調整部として機能する。図9に示すように、本例における第3ミラー37の反射面には、第1ミラー31からの反射光を受光して反射する反射部37a(一点鎖線で囲まれた部分)と第2ミラー36からの反射光を受光して反射する反射部37a(点線で囲まれた部分)とが設定され、同様に、第3ミラー47の反射面には、第1ミラー41からの反射光を受光して反射する反射部47a(一点鎖線で囲まれた部分)と、第2ミラー46からの反射光を受光して反射する反射部47a(点線で囲まれた部分)とが設定されている。尚、各第3ミラー37,47それぞれを、前記第1軸の軸方向に沿って横並びに配設された3つのミラーから構成するようにして、各ミラーの反射面が反射部37a,37a,47a,47aとなるようにしても良い。
【0044】
前記4つの光学機構の共有ミラーである第4ミラー48は、前記搬送方向に沿って配設された反射面48aを有し、前記第3ミラー37,47によってそれぞれ反射された光を当該反射面48aに横並び状態で受光し、当該横並び状態の反射光を前記エリアセンサカメラ22に導く。第4ミラー48の反射面には、図9に示すように、検査対象物K表面からの反射光を受光して反射する反射部48a(一点鎖線で囲まれた部分)及び搬送面からの反射光を受光して反射する反射部48a(点線で囲まれた部分)、即ち、6つの反射部が設定されている。尚、第4ミラー48を、搬送方向に沿って横並びに配設された6つのミラーから構成するようにして、搬送方向の下流側のミラーから順に、その反射面が反射部48a、反射部48a、反射部48a、反射部48a、反射部48a、反射部48aとなるようにしても良い。
【0045】
前記エリアセンサカメラ22は、複行複列に配置された素子から構成されるエリアセンサカメラを備えており、前記下流側で受光される反射光L(検査対象物K表面からの反射光L2s及び搬送面からの反射光L2b)及び上流側で受光される反射光L(検査対象物K表面からの反射光L3s及び搬送面からの反射光L3b)がそれぞれ前記第1光学機構30、第2光学機構35、第3光学機構40及び第4光学機構45の各光学経路を経て当該エリアセンサカメラ22内に横並び状態で導き入れられ、そのエリアセンサ上に横並び状態で結像される。
【0046】
尚、エリアセンサは、ラスター方向にX列、これと垂直な方向にY行の素子を有しており、前記反射光L2s,L2b,L3s,L3bは、Y〜Y行(以下、「ライン」という)の範囲内でラスター方向に横並びに結像されるようになっている。
【0047】
図8に、スリット光Lが照射された検査対象物Kを、前記下流側と上流側のそれぞれ斜め上方から肉眼で見た図を示す。同図に示すように、検査対象物Kの表面からの反射光L2s,L3sは、搬送面からの反射光L2b,L3bから上方にシフトした状態となっている。これは、視る方向がスリット光Lの照射方向と交差することに起因するもので、所謂光切断法と呼ばれ、検査対象物K表面に照射されたスリット光は、当該検査対象物K表面の高さに応じて、搬送面に照射されたスリット光から上方にシフトして視える。
【0048】
ところで、搬送面に照射されたスリット光に対する検査対象物K表面に照射されたスリット光のシフト量は、視る角度(仰角)によって異なる。
【0049】
したがって、前記第1ミラー31,41は、その前記仰角が同じ角度となるように前記スリット光Lの搬送路上への照射位置からそれぞれ前後方向に等距離だけ離れ、且つ上方の高さ位置が同じ高さ位置となるように配設し、エリアセンサカメラ22によって撮像される検査対象物K表面についての前後方向の画像間で、これに含まれる高さ情報が同じものとなるようにすることが好ましい。
【0050】
また、本例の外観検査装置1においては、図4に示すように、第1光学機構30における第1ミラー31の反射面31aに対して、第2光学機構35における第2ミラー36の反射面36aを傾斜させるとともに、第3光学機構40における第1ミラー41の反射面41aに対して、第4光学機構45における第2ミラー46の反射面46aを傾斜させて、検査対象物K表面からの反射光L2s及び反射光L3s並びに搬送面からの反射光L2b及び反射光L3bを、それぞれエリアセンサ上の所定のバンド幅の領域内に結像させるようにしている。尚、第2ミラー36,46についても、スリット光Lの搬送路上への照射位置からそれぞれ前後方向に等距離だけ離れ、且つ上方の高さ位置が同じ高さ位置となるように配設し、エリアセンサカメラ22によって撮像される搬送面についての前後方向の画像間で、これに含まれる高さ情報が同じものとなるようにすることが好ましい。
【0051】
そこで、本例では、厚さ測定を実施する前に、図9図11に示した手法により、4つの反射光L2s,L2b,L3s,L3bがエリアセンサ上に結像される位置を調整している。
【0052】
即ち、図9に示すように、まず、円柱状のテストピースPを、その軸線が前記搬送方向を沿うように、前記搬送路上に載置した後、スリット光照射器23からスリット光を照射する。
【0053】
次に、この状態で、図10に示すように、第1ミラー31の回転軸31bと、第1ミラー41の回転軸41bのいずれか一方、又は両方を回転させて、水平面に対する各反射面31a,41aの角度を調整し、第3ミラー37,47によって反射された後、第4ミラー48によって受光される反射光L2s,L3sの受光高さ位置が相互間で同じ高さ位置となるように調整するとともに、第2ミラー36及び第2ミラー46の内のいずれか一方又は両方を回転軸31b又は41bを中心に回転させ、反射面36a,46aの角度を調整し、同様に、第4ミラー48によって受光される反射光L2b,L3bの受光高さ位置が相互間で同じ高さ位置となるようにする。尚、この際、これら4つの反射光L2s,L3s,L2b,L3bが前記エリアセンサのY〜Yラインの間に結像されるように調整する。
【0054】
ついで、図11に示すように、第3ミラー37の回転軸37bと、第3ミラー47の回転軸47bのいずれか一方、又は両方を回転させて、垂直面に対する各反射面37a,47aの角度を調整して、第4ミラー48における反射光L2s,L3sの水平方向における受光位置及び反射光L2b,L3bの水平方向における受光位置を調整し、これら4つの反射光がX方向にはみ出すことなくエリアセンサ上に結像されるようにする。
【0055】
以上のようにして反射光L2s,L2b,L3s,L3bが結像される位置を調整した状態で、エリアセンサカメラ22によって撮像される検査対象物K表面及び搬送面についての画像の一例を図12に示す。同図に示すように、前記第1光学機構30の光学経路によって導かれる反射光L2sと、第2光学機構35の光学経路によって導かれる反射光L2bと、第3光学機構40の光学経路によって導かれる反射光L3sと、第4光学機構45の光学経路によって導かれる反射光L3bとは、エリアセンサ(一点鎖線で示す領域)に結像される。尚、反射光L2s,L2bによる像と反射光L3s,L3bによる像とは、それぞれが相互に左右反転した状態で結像されるようになっている。
【0056】
そして、エリアセンサカメラ22は、所定のシャッタ速度間隔で、前記Y〜Yライン内の素子のデータをラスター方向に順次走査して、各素子によって検出された輝度データを読み出し、図12に示すように、検査対象物K表面及び搬送面についての、X方向の画素位置(X)とその列内で最大輝度を有する画素位置(Y)とからなる位置データ(X,Y)を画像データとして検査部50に送信する。
【0057】
尚、エリアセンサカメラ22は、少なくとも、検査対象物Kの表面にレーザ光Lが照射されている間の前記画像データを、シャッタ毎に得られたフレーム画像として前記検査部50に送信する。
【0058】
前記検査部50は、図2に示すように、画像記憶部51、基準高さ位置決定部52、厚さ算出部53、厚さ判定処理部54及び選別制御部55から構成されている。
【0059】
前記画像記憶部51は、前記画像撮像部21から受信した画像データ(フレーム画像)をそれぞれ記憶する。
【0060】
前記基準高さ位置決定部52は、検査対象物Kの厚さを測定するに前に、予め厚さが分かっている基準物Sを基に、基準高さ位置Tを決定するとともに、厚さが0である高さ位置である搬送面の基準高さ位置Tbsを決定する。
【0061】
基準高さ位置T,Tbsを決定する具体的な方法は、まず、前記基準物Sを搬送ベルト13,14上に吸引、吸着させた状態で、前記画像撮像部21において、第1光学機構30及び第3光学機構40の光学経路によって導かれる基準物S表面についての反射光L2s’,L3s’と、第2光学機構35及び第4光学機構45の光学経路によって導かれる搬送面についての反射光L2b,L3bとがエリアセンサ上で結像された画像を得た後、Y〜Yライン内の素子のデータをラスター方向に順次走査して、各素子によって検出された輝度データを読み出し、基準物S表面及び搬送面についての、X方向の画素位置とその列内で最大輝度を有するY方向の画素位置とからなる位置データを画像データとして生成し、画像記憶部51に送信する。
【0062】
ついで、基準高さ位置決定部52は、画像記憶部51に格納された基準物S表面及び搬送面にかかる画像データを読み出し、Y方向の画素位置である基準高さ位置T,Tbsを決定する(図13参照)。
【0063】
前記厚さ算出部53は、画像記憶部51に格納されたフレーム画像を読み出し、以下の処理を行って、検査対象物Kの厚さを算出する。
【0064】
具体的には、まず、フレーム画像データを順次読み出して、各フレーム画像について、ラスター方向に走査して、検査対象物K表面及び搬送面それぞれにおける前記位置データ(X,Y)を検出し、検出した位置データを基に、Y方向の画素位置である高さ位置T,Tを決定する。
【0065】
ついで、前記基準高さ位置決定部52によって決定された基準高さ位置Tからの前記検査対象物K表面の高さ位置Tの変動量Δtを算出するとともに、前記基準高さ位置Tbsからの前記搬送面の高さ位置Tの変動量Δtを算出する。尚、算出された変動量Δt,Δtはエリアセンサカメラの素子数に等しい。
【0066】
しかる後、算出した2つの変動量Δt,Δtそれぞれに、光学倍率や仰角によって定まる係数Xを掛けて実際の変動量を算出する。そして、基準物Sの厚さに変動量Δtから算出した実際の変動量を足すとともに、変動量Δtから算出した搬送面の実際の変動量を足すことで、検査対象物Kの厚さを算出する(図14参照)。尚、図14においては、搬送面の高さ位置Tが基準高さ位置Tbsよりも下方に変動した状態を示しており、この場合には、上述したように、基準物Sの厚さに搬送面の実際の変動量を足すことで検査対象物Kの実際の厚さを算出する。これに対して、搬送面の高さ位置Tが基準高さ位置Tbsよりも上方に変動した状態においては、基準物Sの厚さから搬送面の実際の変動量を引くことで、検査対象物Kの実際の厚さを算出する。
【0067】
前記厚さ判定処理部54は、前記厚さ算出部53によって算出された検査対象物Kの厚さが、適正な範囲内に収まっているか否かを判定する。
【0068】
前記選別制御部55は、前記厚さ判定処理部54から判定結果を受信し、適正範囲外の判定結果を受信すると、当該適正範囲外と判定された検査対象物Kが前記選別部60に到達するタイミングで当該選別部60に選別信号を送信する。
【0069】
前記選別部60は、直線搬送部10の搬送終端に設けられるもので、図示しない選別回収機構と良品回収室及び不良品回収室とを備え、前記選別制御部55から選別信号を受信したとき、前記選別回収機構を駆動し、直線搬送部10の搬送終端に搬送された検査対象物Kの内、厚さが適正範囲内にあるものを良品回収室に回収し、厚さが適正範囲外にあるものを不良品回収室に回収する。
【0070】
以上の構成を備えた本例の外観検査装置1によれば、まず、検査対象物Kが直線搬送部10によって搬送される間に、その表面に照射されるスリット光Lの画像が画像撮像部21によって撮像され、撮像された画像データが画像撮像部21から検査部50に送信される。
【0071】
ついで、撮像された画像を基に、検査部50において検査対象物Kの厚さが適正な範囲内に収まっているか否かが自動的に検査され、検査結果に従って、選別部60により、その良品と不良品とが自動的に選別される。
【0072】
そして、本例の外観検査装置1では、スリット光Lの画像を撮像する際に、搬送方向の下流側の第1光学機構30及び第2光学機構35、並びに上流側の第3光学機構40及び第4光学機構45の各光学経路を経て導かれる各反射光L2s,L2b,L3s,L3bを、エリアセンサカメラ22のエリアセンサにおいて、従来よりも狭い領域内に横並び状態で結像することができる。したがって、従来であれば、1つの光学機構で検査対象物K表面と搬送面とを撮像するために関心領域を広くする必要があったが、本例の外観検査装置1においては、従来のように関心領域を広げることなく、検査対象物K表面と搬送面とが撮像された画像を得て、検査対象物K表面についての画像データと搬送面についての画像データとを同時に出力することができ、従来よりも高速で検査対象物の厚さを測定することができる。
【0073】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明が採り得る具体的な態様は、何らこれらに限定されるものではない。
【0074】
例えば、上例においては、検査対象物Kの両側の搬送ベルト13,14の搬送面を撮像するようにして、搬送ベルト13,14間で高さ位置が異なる場合にも検査対象物Kの厚さを正確に測定することができるようにするために、第2ミラー36,46は、第1ミラー31,41の両側に配設された2個一対のミラーからなる態様としたが、このような態様に限られるものではなく、第1ミラー31,41の片側にのみ配設された1個のミラーからなる態様としても良い。
【0075】
また、上例では、搬送方向の下流側と上流側とから検査対象物K表面及び搬送面に照射されたスリット光の反射光を受光するようにしているが、下流側又は上流側からのみ受光するようにしても良い。
【0076】
更に、上例においては、エリアセンサ内に結像された検査対象物K表面及び搬送面の像をラスター方向に順次走査して、検査対象物K表面及び搬送面についての画像データを出力する態様としたが、これに限られるものではなく、例えば、図12の紙面に向かって左から順に、所定の領域(図12の点線で囲われた領域)ごとにラスター方向に順次走査し、検査対象物K表面及び搬送面についての画像データを出力するようにしても良い。
【0077】
また、本例の外観検査装置1における検査機構50は、検査対象物Kの厚さ測定に加え、例えば、当該検査対象物Kの表面形状を検査するようにしても良い。
【0078】
この場合、前記エリアセンサカメラ22は、前記Y〜Yライン内の素子のデータを走査して、各素子によって検出された輝度データを読み出し、検査対象物K表面及び搬送面についての、X方向の画素位置(X)及びその列内で最大輝度を有する画素位置(Y)からなる位置データ(X,Y)と、その輝度データとを関連付けたデータを画像データとして検査部50に送信するように構成する。
【0079】
また、前記検査部50は、輝度データ変換処理部、画像合成処理部、形状特徴抽出処理部及び形状判定処理部を更に備えた構成とする。
【0080】
尚、前記輝度データ変換処理部は、画像記憶部51に格納されたフレーム画像を読み出し、検査対象物K表面の高さ成分に由来する位置データをその高さ成分に応じて設定した256階調の輝度データに変換し、画素位置(X)と輝度データとからなる輝度画像データを、搬送方向上流側及び下流側の2方向から撮像された画像についてそれぞれ生成する。
【0081】
また、前記画像合成処理部は、前記輝度データ変換処理部によって生成された2方向の輝度画像データを合成して、1つの輝度画像データとする処理を行う。尚、輝度画像データの合成においては、両輝度画像データ間でデータが欠けている場合は、存在する方のデータを当て、相互にデータが存在する場合には、その平均値を当てることで、検査対象物Kの表面全体が正確に表された合成画像を得ることができる。
【0082】
前記形状特徴抽出処理部は、前記画像合成処理部で生成された合成画像を、所謂平滑化フィルタにより平滑化処理し、得られた平滑化画像データと前記合成画像データとの差分をとった特徴画像データを生成する。
【0083】
前記形状判定処理部は、前記形状特徴抽出処理部によって生成された表面形状に係る特徴画像を基に、これと適正な表面形状に係るデータとを比較して、刻印の適否や欠けの有無等、その良否を判定し、その判定結果を前記選別制御部55に送信する。
【0084】
また、前記選別制御部55は、形状判定処理部から不良の判定結果を受信すると、当該不良と判定された検査対象物Kが選別部60に到達するタイミングで当該選別部に表面形状に関する選別信号を送信する。
【0085】
このように構成された外観検査装置によれば、検査対象物Kの厚さの適否判定を行うとともに、表面形状の適否も判定することができ、厚さ及び表面形状が適正でないと判定された検査対象物Kを回収することができる。
【符号の説明】
【0086】
1 外観検査装置
10 直線搬送部
20 厚さ検査部
21 画像撮像部
22 エリアセンサカメラ
23 スリット光照射器
30 第1光学機構
31 第1ミラー
35 第2光学機構
36 第2ミラー
37 第3ミラー
40 第3光学機構
41 第1ミラー
45 第4光学機構
46 第2ミラー
47 第3ミラー
48 第4ミラー
50 検査部
51 画像記憶部
52 基準高さ位置決定部
53 厚さ算出部
54 厚さ判定処理部
55 選別制御部
60 選別部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16