(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6336739
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】交差点での案内情報生成方法及び案内情報生成装置
(51)【国際特許分類】
G01C 21/34 20060101AFI20180528BHJP
G09B 29/00 20060101ALI20180528BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20180528BHJP
【FI】
G01C21/34
G09B29/00 F
G09B29/10 A
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-237469(P2013-237469)
(22)【出願日】2013年11月15日
(65)【公開番号】特開2014-106229(P2014-106229A)
(43)【公開日】2014年6月9日
【審査請求日】2016年10月17日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0133609
(32)【優先日】2012年11月23日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513289341
【氏名又は名称】ヒョンデ エムエヌソフト インコポーレイティッド
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MNSOFT,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(72)【発明者】
【氏名】リ ソクホ
【審査官】
高田 元樹
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2002/0120397(US,A1)
【文献】
国際公開第2010/081549(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0306882(US,A1)
【文献】
国際公開第2008/147006(WO,A1)
【文献】
特開2008−249683(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00−21/36
G01C 23/00−25/00
G09B 29/00
G09B 29/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リアルタイムで経路探索サービスを提供しながら、交差点案内情報を生成する交差点案内情報の生成装置であって、
指定された目的地までの経路の入力を受ける経路設定部と、
前記経路で回転が必要な地点である回転地点を検索し、検索された回転地点の周辺領域を候補領域として検出する候補領域検出部と、
前記候補領域に少なくとも一部が含まれるPOI領域を候補POI領域として検出する候補POI領域検出部と、
前記候補POI領域内の一点と前記回転地点間の距離を算出し、算出された距離が最も短い候補POI領域を検索し、検索された候補POI領域を案内POI領域として選択する案内POI領域選択部と、
前記案内POI領域を含む交差点に関する案内情報を生成する案内情報生成部と、
を含み、
前記候補領域検出部は、前記検索された回転地点及び前記検索された回転地点で予め設定された距離にある第1点及び第2点を設定し、前記回転地点、前記第1点及び前記第2点を何れも通る任意の閉曲線の内部領域を前記候補領域として検出し、
前記候補POI領域検出部が前記候補POI領域を検出できない場合、
前記候補領域検出部は、前記回転地点と予め決定された距離にある第3点及び第4点を設定し、
前記第3点及び前記第4点は、前記第1点と異なるか、前記第2点と異なり、
前記回転地点、前記第3点、及び前記第4点を何れも通る任意の閉曲線の内部領域を新しい候補領域として検出する交差点案内情報の生成装置。
【請求項2】
前記案内情報は、
現在地から前記交差点までの距離、前記交差点での回転方向情報のうちの少なくとも1つを更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の交差点案内情報の生成装置。
【請求項3】
前記回転方向情報は、前記回転地点での左折、右折、U型回転、P型回転、ロータリー回転のうちの少なくとも1つであることを特徴とする、請求項2に記載の交差点案内情報の生成装置。
【請求項4】
前記案内POI領域選択部は、
クライアントの位置、クライアントの移動方向、最終目的地のうちの少なくとも1つを考慮して前記案内POI領域を選択することを特徴とする、請求項1に記載の交差点案内情報の生成装置。
【請求項5】
前記経路設定部は、
外部の装置から前記経路の伝達を受けるか、内部で前記経路の伝達を受けて案内情報生成の入力データとして設定することを特徴とする、請求項1に記載の交差点案内情報の生成装置。
【請求項6】
サーバによって実行される交差点案内情報の生成方法であって、
指定された目的地までの経路を探索する段階と、
前記経路で回転が必要な地点である回転地点を検索し、検索された回転地点周辺を候補領域として検出する段階と、
前記候補領域に少なくとも一部が含まれるPOI領域を候補POI領域として検出する段階と、
前記候補POI領域内の一点と前記回転地点間の距離を算出し、算出された距離が最も短い候補POI領域を検索し、検索された候補POI領域を案内POI領域として選択する段階と、
前記案内POI領域を含む交差点に関する案内情報を生成する段階が経路探索サービスを提供しながら、交差点案内装置によって実行され、
前記候補領域として検出する段階は、前記検索された回転地点及び前記検索された回転地点で予め設定された距離にある第1点及び第2点を設定し、前記回転地点、前記第1点及び前記第2点を何れも通る任意の閉曲線の内部領域を前記候補領域として検出し、
前記候補POI領域として検出する段階で前記候補POI領域を検出できない場合、前記候補領域として検出する段階に戻り、前記候補領域として検出する段階は、前記回転地点と予め決定された距離にある第3点及び第4点を設定し、前記第3点及び前記第4点は、前記第1点と異なるか、前記第2点と異なり、前記回転地点、前記第3点、及び前記第4点を何れも通る任意の閉曲線の内部領域を新しい候補領域として検出する交差点案内情報の生成方法。
【請求項7】
前記案内情報は、
現在地から前記交差点までの距離、前記交差点での回転方向情報のうちの少なくとも1つを更に含むことを特徴とする、請求項6に記載の交差点案内情報の生成方法。
【請求項8】
前記回転方向情報は、前記回転地点での左折、右折、U型回転、P型回転、ロータリー回転のうちの少なくとも1つであることを特徴とする、請求項7に記載の交差点案内情報の生成方法。
【請求項9】
前記案内POI領域として選択する段階は、
クライアントの位置、クライアントの移動方向、最終目的地のうちの少なくとも1つを考慮して前記案内POI領域を選択することを特徴とする、請求項6に記載の交差点案内情報の生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はナビゲーションシステムに関し、更に詳しくは、地図の形状情報を用いて交差点の回転案内情報を能動的に生成する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
これと関連する従来技術としては、関心地点情報を用いた交差点案内方法及びナビゲーションシステム(下記の特許文献1参照)が挙げられる。前記従来技術では、交差点の周辺POI(Point of interest)情報を用いて回転案内情報を改善するために関心地点情報を用いる。
【0003】
図1は、従来の交差点案内ナビゲーションシステムに関するものである。
図1を参照すれば、従来のナビゲーションシステムは、経路算出部20、格納部30、ユーザインターフェース部40、ディスプレイ部50、音声出力部60、制御部70を含む。
【0004】
格納部30は、全国地図に対する地図データと前記地図データと関連する経路案内データを構築した地図データベースとを含む。このとき、交差点案内情報は、予め調べて入力された値を用いて生成される。
【0005】
しかし、従来の交差点案内ナビゲーションシステムは、交差点案内情報を能動的に生成できず、予め格納された案内情報をそのまま提供するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国公開特許第2008-0104548号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、経路探索サービス中に地図形状データ、例えばビル、商店などに対する領域情報を分析することによって、回転が必要な交差点に関する案内情報をリアルタイムで生成する装置及び方法を提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は、予め格納された交差点案内情報を用いず、交差点案内情報を経路探索サービス中に生成し、従来技術に比べて、小容量のデータを格納して管理する交差点案内情報生成装置及び方法を提供することにある。
【0009】
更に、本発明の別の目的は、経路探索サービス中に交差点案内情報を生成するため、交差点周辺の変更された環境情報に基づいて交差点案内情報を生成する装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態による交差点案内情報の生成装置は、指定された目的地までの移動経路の入力を受ける移動経路設定部と、前記移動経路で回転が必要な地点である回転地点を検索し、検索された回転地点の周辺領域を候補領域として検出する候補領域検出部と、前記候補領域に少なくとも一部が含まれるPOI領域を候補POI領域として検出する候補POI領域検出部と、前記候補POI領域と前記回転地点間の距離を算出し、算出された距離が最も短い候補POI領域を検索し、検索された候補POI領域を案内POI領域として選択する案内POI領域選択部と、前記案内POI領域を含む交差点に関する案内情報を生成する案内情報生成部とを含むことができる。
【0011】
前記案内情報は、現在地から交差点までの距離、交差点での回転方向情報のうちの少なくとも1つを更に含むことを特徴とすることができる。
【0012】
前記候補領域検出部は、検索された回転地点及び検索された回転地点で予め設定された距離にある第1点及び第2点を設定し、前記回転地点、前記第1点及び前記第2点を何れも通る任意の閉曲線の内部領域を候補領域として検出することを特徴とすることができる。
【0013】
前記回転方向情報は、前記回転地点での左折、右折、U型回転、P型回転、ロータリー回転のうちの少なくとも1つであることを特徴とすることができる。
【0014】
前記案内POI領域選択部は、前記候補POI領域と前記回転地点間の距離を算出し、算出された距離が最も短い候補POI領域を案内POI領域として選択することを特徴とすることができる。
【0015】
前記移動経路設定部は、外部の装置から探索された移動経路の伝達を受けるか、内部で探索された移動経路の伝達を受けて案内情報生成の入力データとして設定することを特徴とすることができる。
【0016】
前記候補POI領域検出部が候補POI領域を検出できない場合、前記候補領域検出部は、前記回転地点と予め決定された距離にある第3点及び第4点を設定し、前記第3点及び前記第4点は、前記第1点と異なるか、前記第2点と異なり、前記回転地点、前記第3点、及び前記第4点を何れも通る任意の閉曲線の内部領域を候補領域として検出することを特徴とすることができる。
【0017】
前記案内POI領域選択部は、運転者の位置、運転者の移動方向、最終目的地のうちの少なくとも1つを考慮して案内POI領域を選択することを特徴とすることができる。
【0018】
本発明の一実施形態による交差点案内情報の生成方法は、サーバが指定された目的地までの移動経路を探索する段階と、前記サーバが前記移動経路で回転が必要な地点である回転地点を検索し、検索された回転地点周辺を候補領域として検出する段階と、前記サーバが前記候補領域に少なくとも一部が含まれるPOI領域を候補POI領域として検出する段階と、前記サーバが前記候補POI領域と前記回転地点間の距離を算出し、算出された距離が最も短い候補POI領域を検索し、検索された候補POI領域を案内POI領域として選択する段階と、前記サーバが前記案内POI領域を含む交差点に関する案内情報を生成する段階とを含むことができる。
【0019】
前記案内情報は、現在地から交差点までの距離、交差点での回転方向情報のうちの少なくとも1つを更に含むことを特徴とすることができる。
【0020】
前記候補領域として検出する段階は、検索された回転地点及び検索された回転地点で予め決定された距離にある第1点及び第2点を設定し、前記回転地点、前記第1点及び前記第2点を通る任意の閉曲線の内部領域を候補領域として検出することを特徴とすることができる。
【0021】
前記回転方向情報は、前記回転地点での左折、右折、U型回転、P型回転、ロータリー回転のうちの少なくとも1つであることを特徴とすることができる。
【0022】
前記案内POI領域として選択する段階は、前記候補POI領域と前記回転地点間の距離を算出し、算出された距離が最も短い候補POI領域を案内POI領域として選択することを特徴とすることができる。
【0023】
前記候補POI領域検出段階で候補POI領域を検出できない場合、候補領域検出段階に戻る候補POI領域検出如何判断段階を更に含み、前記候補POI領域検出段階は、以前に検出された候補領域と異なる候補領域を検出することを特徴とすることができる。
【0024】
前記案内POI領域として選択する段階は、運転者の位置、運転者の移動方向、最終目的地のうちの少なくとも1つを考慮して案内POI領域を選択することを特徴とすることができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、経路探索サービス中に地図の形状を分析することによって、回転が必要な交差点に関する案内情報をリアルタイムで生成する装置及び方法を提供できるという効果を奏する。
【0026】
また、本発明は、予め格納された交差点案内情報を用いず、交差点案内情報を経路探索サービス中に生成し、従来技術に比べて、小容量のデータを格納して管理する交差点案内情報生成装置及び方法を提供できる。
【0027】
更に、本発明は、経路探索サービス中に交差点案内情報を生成するため、交差点周辺の変更された環境情報に基づいて交差点案内情報を生成できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
添付する図面に関する説明は、以下の通りである。
【
図1】従来の交差点案内ナビゲーションシステムのブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態による交差点案内情報生成装置のブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態による交差点案内情報生成方法のフローチャートである。
【
図4】本発明の一実施形態による交差点案内情報生成装置による移動経路を示す。
【
図5】本発明の一実施形態による交差点案内情報生成装置による候補領域を示す。
【
図6】本発明の一実施形態による交差点案内情報生成装置による候補POI領域を示す。
【
図7】本発明の一実施形態による交差点案内情報生成装置により検出された候補領域を示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付する図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すれば、明確になる。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現され、但し、本実施形態は、本発明の開示が完全なようにし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に理解させるために提供されるものであり、本発明は、請求範囲の範疇により定義されるだけである。一方、本明細書で用いられた用語は、実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。
【0030】
本発明の一実施形態による交差点案内情報生成装置及び方法は、探索された経路中に交差点での回転地点を案内する情報を生成するにおいて、交差点周辺の関心地点情報を活用して案内情報を生成する装置及び方法に関する。経路案内サービスで案内情報として予め格納された案内情報を用いず、現在の状態の交差点周辺の地図を活用するため、交差点周辺の建物、状況が変更されることによって変わった案内情報を提供できる。
【0031】
図2は、本発明の一実施形態による交差点案内情報生成装置100を示すブロック図である。
【0032】
本発明の一実施形態による交差点案内情報生成装置100は、経路設定部110、候補領域検出部120、候補POI領域検出部130、案内POI領域選択部140、案内情報生成部150を含むことができる。
【0033】
経路設定部110は、指定された目的地までの経路の伝達を受けて案内情報生成の入力データとして設定する。経路は、外部装置から伝達を受けてもよく、装置内部で算出してもよい。探索された経路を伝達する外部装置は、ナビゲーション装置、スマートフォン、PCなどであり得る。経路探索の結果は地図と共に、
図4に示すように提供され得る。
【0034】
候補領域検出部120は、探索された経路中で交差点での回転地点を検索し、回転地点の周辺を候補領域として検出できる。候補領域を検出する理由は、検出された候補領域内にあるPOI領域を用いて交差点案内情報を生成するためである。検出された候補領域は、回転地点を1つの頂点とし、回転地点に連結された両側の経路を2つの線分とする三角形状の領域にすることができる。また、検出された候補領域は、回転地点と一定の距離にある2つの点を何れも通る任意の閉曲線(三角形、円、楕円、菱形、四角形など)の内部領域にすることができる。
【0035】
候補POI領域検出部130を通じて候補POI領域が検出されなければ、候補領域を回転地点と一定の距離にある2つの点を以前とは異なるように設定することで、新しく候補領域を設定できる。
【0036】
候補POI領域検出部130は、候補領域内にある(各)POI領域を検出する。候補POI領域検出部130は、候補領域内にあるPOI領域の中で候補領域にPOI領域の全部が含まれるか、候補領域とPOI領域の一部が重なるPOI領域を検出できる。検出された候補POI領域は複数であり得るが、少なくとも2つのPOIが検出されるとき、クライアント(client)、例えば、運転者の現在地を考慮して1つのPOI領域を選択できる。候補POI領域検出部130は、
図6に示すように、候補POI領域610、640を検出できる。仮りに、候補POI領域が1つも検出されない場合には、再び候補領域を検出できる。
【0037】
案内POI領域選択部140は、交差点案内情報を生成するのに用いる案内POI領域を選択する。案内POI領域選択部140は、候補POI領域検出部130により検出された候補POI領域の中で回転地点と最も距離が近いPOI領域を案内POI領域として選択する。案内POI領域選択部140により選択された案内POI領域のPOI(Point of interest)情報は、交差点案内情報を生成するのに用いられる。
【0038】
案内POI領域選択部140により少なくとも2つのPOI領域が選択されれば、クライアントの位置、移動方向、最終目的地を考慮して1つのPOI領域を案内POI領域として選択できる。
【0039】
案内情報生成部150は、案内POI領域のPOI情報を用いて案内情報を生成する。案内情報は「100メートル前方の案内POI領域で、案内POI領域を挟んで右折しなさい」のように、案内POI領域情報及び回転方向情報を含むことができる。回転方向情報は、右折、左折、P型回転、U型回転、ロータリー回転などであり得る。生成された案内情報は、音声或いは文字で案内され得る。
【0040】
図3は、本発明の一実施形態による交差点案内情報生成方法のフローチャートである。
【0041】
図3の交差点案内情報の生成方法は、経路探索段階(S320)、候補領域検出段階(S330)、候補POI領域検出段階(S340)、候補POI領域検出如何判断段階(S350)、案内POI領域選択段階(S360)、案内情報生成段階(S370)を含むことができる。
【0042】
経路探索段階(S320)は、サーバが目的地までの経路を探索するようになる。探索された経路は地図と共に、
図4及び
図7に示すように提供される。
【0043】
候補領域検出段階(S330)は、地図で案内情報を生成するのに利用できるPOI領域情報を検出するに先立ち、POI領域を含んでいる候補領域を検出する。候補領域とは回転地点の周辺領域を意味するが、その中でも回転地点を1つの頂点とし、回転地点に連結された移動経路を2つの線分とする三角形領域であり得る。また、候補領域は、回転地点と一定の距離にある任意の2つの点及び回転地点を何れも通る任意の閉曲線の内部領域であり得る。
【0044】
図5に示すように、500、510がそれぞれの回転地点に対する候補領域になり得る。
【0045】
候補POI領域検出段階(S340)は候補領域と重なっているか、候補領域内にあるスペースである候補POI領域を検出する。候補POI領域は、スペースの全部が候補領域に含まれるか、スペースの一部が候補領域に含まれるスペースであり得る。候補POI領域検出段階(S340)は、
図6に示すように、候補POI領域を検出するようになる。検出された候補POI領域の数は、0以上になり得る。
【0046】
候補POI領域検出如何判断段階(S350)は、候補POI領域が検出されたか否かを判断する。候補POI領域検出如何判断段階(S350)では、仮りに候補POI領域の数が0であれば、候補領域検出段階(S330)に進み、候補領域を再検出できる。この際には、従前の閉曲線の内部領域と重ならない他の領域を候補領域として設定できる。
【0047】
案内POI領域選択段階(S360)は、交差点案内情報を生成するのに用いられる案内POI領域を選択する。案内POI領域選択段階(S360)は、候補POI領域の中から回転地点との距離が最も近い候補POI領域を案内POI領域として選択する。案内POI領域選択段階(S360)は、候補POI領域と回転地点との距離を用いて選択できる。案内POI領域選択段階(S360)は、候補POI領域の各頂点或いは中心と回転地点との距離を用いて選択することもできる。
【0048】
案内POI領域選択段階(S360)で少なくとも2つのPOI領域が選択されれば、クライアントの位置、移動方向、最終目的地を考慮して1つのPOI領域を案内POI領域として選択できる。
【0049】
案内情報生成段階(S370)は、案内POI領域のPOI情報及び交差点での回転方向情報を用いて案内情報を生成する。案内POI領域の回転方向情報は、右折、左折、ロータリー回転、P型回転、U型回転などであり得る。
【0050】
本発明の一実施形態による交差点案内情報生成装置及び方法によって生成された交差点案内情報は、ナビゲーション装置、スマートフォン、インターネットの地図検索サイトなどで活用できる。交差点案内情報は、音声或いは文字で提供され得る。
【0051】
図4〜
図6は、本発明の一実施形態による交差点案内情報生成装置による経路、候補領域、候補POI領域を示す。
【0052】
図4に示すように、地図と共に経路400が示される。示された移動経路を分析した結果、回転地点1(410)、回転地点2(420)が検索される。
【0053】
図5に示すように、検索された回転地点1(410)と一定の距離を有する2つの点を選択し、回転地点1及び2つの点を何れも通る任意の閉曲線の内部領域を候補領域として検出する。回転地点1と2つの点間の距離は、任意の正数になり得る。
【0054】
検出された候補領域500と重なる部分があるスペースを候補POI領域として検出する。
図6に示すように、2つの候補POI領域630、640が検出される。
【0055】
それぞれの候補POI領域630、640と回転地点1(410)との距離を算出する。それぞれの候補POI領域630、640のそれぞれの頂点或いは中心と回転地点1(410)との距離を算出できる。
【0056】
図7は、本発明の一実施形態による交差点案内情報生成装置により検出された候補領域を示す。ここで、矢印は経路を示し、経路は回転地点700を含む。本発明の交差点案内情報の生成装置及び生成方法は、候補POI領域が検出されない場合、候補領域を再検出するようになる。このとき、
図7のように、710、720、730、740の順に候補領域を検出できる。また、710、740、730、720の順に候補領域を検出することもできる。候補領域を検出する順序には如何なる制限もない。候補領域の形状は、四角形に限定されず、任意の閉曲線(円、楕円、三角形、菱形、台形など)になり得る。
【0057】
本発明の一実施形態による交差点案内情報生成装置及び方法は、一般の地図だけでなく、室内空間を示す地図でも活用され得る。POI領域とは、室内空間を示す地図において用途に応じた論理的に区分された空間を意味するか、室外空間を示す地図において商店、銀行、会社などに区分された空間を意味する。
【0058】
また、本発明の一実施形態による交差点案内情報生成装置及び方法は、案内POI領域を1階に位置する商店、店舗に限定せず、2階以上に位置する商店、店舗のPOI情報として選択できる。
【符号の説明】
【0059】
100 交差点案内情報生成装置
110 経路設定部
120 候補領域検出部
130 候補POI領域検出部
140 案内POI領域選択部
150 案内情報生成部