特許第6336744号(P6336744)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6336744
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】電極部材及びこれを含むタッチパネル
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20180528BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20180528BHJP
【FI】
   G06F3/041 660
   G06F3/044 122
【請求項の数】7
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-250363(P2013-250363)
(22)【出願日】2013年12月3日
(65)【公開番号】特開2014-110060(P2014-110060A)
(43)【公開日】2014年6月12日
【審査請求日】2016年11月14日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0138871
(32)【優先日】2012年12月3日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0083148
(32)【優先日】2013年7月15日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513276101
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】リ ユン ジェ
(72)【発明者】
【氏名】キム ヒュン ソ
(72)【発明者】
【氏名】バン ジュン ファン
(72)【発明者】
【氏名】シン ジュン シク
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ジョン ヒュク
(72)【発明者】
【氏名】ソン トン ムク
(72)【発明者】
【氏名】オム ジュン ピル
(72)【発明者】
【氏名】ヨ キョン ジョン
(72)【発明者】
【氏名】リ ジュン
(72)【発明者】
【氏名】コ チャン キュ
【審査官】 菊池 伸郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−204170(JP,A)
【文献】 特開昭61−184626(JP,A)
【文献】 特開2009−259003(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0227858(US,A1)
【文献】 特開2011−085920(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/108869(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05D 1/00−7/26
B29C 33/00−33/76
39/26−39/36
41/38−41/44
43/36−43/42
43/50
45/26−45/44
45/64−45/68
45/73
49/48−49/56
49/70
51/30−51/40
51/44
G03F 7/00
7/06−7/07
7/12−7/14
7/26−7/42
G06F 3/00−3/047
H01B 5/00−5/16
13/00−13/016
13/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置を感知する有効領域と前記有効領域の周囲に配置される非有効領域を含む基板と、
前記基板の有効領域の上に入力装置を感知できる電極部と、
前記基板の非有効領域の上に前記電極部を電気的に連結する配線と、
前記配線と前記電極部の間に形成された配線連結部と、
を含み、
前記電極部は
第1サブパターン及び第2サブパターンを含む樹脂層と
前記第1サブパターンの上に配置され、電極物質を含む第1電極及び第2電極と
を含み、
前記第1サブパターンの幅と前記第2サブパターンの幅の比は1:0.01〜1:0.5であり、
前記第1電極は、複数個の第1センサー部と、相互に隣接する前記第1センサー部を連結する第1連結電極部を含み、
前記第2電極は、複数個の第2センサー部と、相互に隣接する前記第2センサー部を連結する第2連結電極部を含み、
前記第1連結電極部と、前記第2連結電極部の間には絶縁層が配置され、
前記第1センサー部、前記第1連結電極部、前記第2センサー部及び前記第2連結電極部はメッシュ形状を有し、
前記メッシュ線部の線幅は、500nm〜3μmであり、
前記電極物質は、アルミニウムを含み、
前記電極部と前記配線は、少なくとも一つの同一物質を含み、
前記メッシュ形状は、メッシュ開口部と、メッシュ線部を含
前記第1サブパターンと前記第2サブパターンは、メッシュ形状に形成され
前記第2サブパターンは、前記第1サブパターンの間に配置され
前記第1サブパターン及び前記第2サブパターンは、陽刻形状に形成され
前記電極物質は、前記陽刻形状に形成された前記第1サブパターンの上に配置され、
前記第1サブパターンは、前記メッシュ線部と対応し
前記第2サブパターンは、前記メッシュ開口部と対応する、タッチパネル。
【請求項2】
前記メッシュ開口部は、四角形状である、請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項3】
前記電極部と前記配線は、同一物質で形成される、請求項1又は2に記載のタッチパネル。
【請求項4】
前記樹脂層は、UV樹脂または熱硬化性樹脂を含む、請求項に記載のタッチパネル。
【請求項5】
前記非有効領域の上に形成された外郭ダミー層をさらに含む、請求項1からのいずれか一項に記載のタッチパネル。
【請求項6】
前記第1電極は、第1方向に延長され、
前記第1連結電極部は、前記複数の第1センサー部を第1方向に連結し、
前記第2電極は、第2方向に延長され、
前記第2連結電極部は、前記複数の第2センサー部を第2方向に連結する、請求項1からのいずれか一項に記載のタッチパネル。
【請求項7】
前記絶縁層は、透明絶縁性物質を含む、請求項1からのいずれか一項に記載のタッチパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電極部材及びこれを含むタッチパネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、多様な電子製品でディスプレイ装置に表示された画像に指またはスタイラス(stylus)などの入力装置を接触する方式により入力を行うタッチパネルが適用されている。
【0003】
このようなタッチパネルは抵抗膜方式のタッチパネルと静電容量方式のタッチパネルとに大別できる。抵抗膜方式のタッチパネルは、入力装置の圧力によってガラスと電極とが短絡されて位置が検出される。静電容量方式のタッチパネルは、指が接触した時、電極間の静電容量が変化することを感知して位置が検出される。
【0004】
抵抗膜方式のタッチパネルは、反復使用によって性能が低下することがあり、スクラッチ(scratch)が発生することがある。これによって、耐久性に優れ、寿命の長い静電容量方式のタッチパネルに対する関心が高まっている。
【0005】
一方、タッチパネルの透明電極材料にはインジウムすず酸化物(ITO)が最も多く使われているが、前記インジウムすず酸化物は大面積化に伴う低抵抗具現の限界によって、最近、金属薄膜メッシュを用いた透明電極が注目されている。
【0006】
これによって、このようなインジウムすず酸化物を取り替えるための物質が研究中であり、最近には炭素ナノチューブ(CNT)、銀ナノワイヤー(Ag Nanowire)、グラフェン(graphene)など、多様な物質が開発されている。
【0007】
従来の金属メッシュ方式は印刷方式であって、金属インキを使用してメッシュ形態の金属パターンを形成する工法を使用している。このような金属メッシュ方式は、韓国公開公報10−2012−0018059に開示されている。
【0008】
しかしながら、従来の印刷方式の金属メッシュの場合、パターンの微細化が困難であるという問題点があった。即ち、このような印刷方式によれば、最小線幅が約3μmから約5μmの範囲に限定されることができ、このように製造される金属メッシュは透過率が落ちる問題点があり、金属線が目に見えるようになって、視認性において問題点がある。
【0009】
一方、従来のタッチパネルはフォトレジスト方法を使用して電極パターンを形成した。即ち、基板の上に電極材料と金属物質とを蒸着した後、露光、現像、及びエッチングなどの工程により配線電極パターンと感知電極パターンとを形成した。
【0010】
しかしながら、このような方法により配線電極パターンと感知電極パターンとを形成する場合、工程数が多く、複雑で、工程効率が減少する問題点があった。
【0011】
このような問題点を解決するために、最近には金属薄膜メッシュを用いた電極が注目されている。しかしながら、金属薄膜メッシュを用いて電極パターンを形成しても配線電極パターンを形成する時は、相変らずフォトレジスト方法を利用しなければならず、これによって製造工程効率が減少できる問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】韓国公開公報10−2012−0018059号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、信頼性が向上した電極部材及びこれを含むタッチパネルを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に従うタッチパネルは、基板、及び前記基板の上にメッシュ形状に配置される電極部を含み、前記電極部は、第1サブパターン及び第2サブパターンを含む樹脂層、及び前記第1サブパターンの上に配置される電極を含み、前記第1サブパターンの幅と前記第2サブパターンとの幅との比は1:0.01から1:0.5である。
【発明の効果】
【0015】
本発明に従うタッチパネル及びタッチパネル製造方法では、微細な線幅、即ち、約500nmから約3μmの線幅を有する電極を具現するために、電極物質が形成される第1サブパターンと、前記第1サブパターンの間に形成される第2サブパターンの幅と高さとの比を一定の割合範囲に限定する。
【0016】
即ち、前記第1サブパターンと前記第2サブパターンの幅と高さとの比を一定の範囲の比に限定して約3μm以下の微細線幅を有する電極を具現する時、エッチング工程時、前記第1サブパターンのみに電極物質を残し、前記第2サブパターンの上には電極物質を完全に除去することができる。
【0017】
これによって、実施形態に従うタッチパネルは3μm以下の微細線幅を有する電極を具現することができるので、透過率を向上させることができ、視認性を向上させることができ、また、実施形態に従うタッチパネルの製造方法は前述した効果を有するタッチパネルを製造することができる。
【0018】
また、実施形態に従う電極部材は、感知電極パターンと配線電極パターンとの間にこれより幅の小さい多数個のパターンを形成する。これによって、前記感知電極パターンと前記配線電極パターンとに同一な電極物質を蒸着した後、一度にエッチングすることで、配線電極及び感知電極を形成する工程を単純化することができる。
【0019】
従来には、基板の上に感知電極物質及び配線電極物質を順次に蒸着した後、フォトレジスト工程、即ち、露光、現像、及びエッチング工程により配線電極パターン領域及び感知電極パターン領域を各々形成した。これによって、工程数が多くなるにつれて工程効率が減少する問題点があった。
【0020】
これによって、実施形態に従う電極部材は、基板の上にインプリント工程により第1パターンから第4パターンを形成した後、前記第1パターン及び前記第3パターンに同一な電極物質を蒸着して一度にエッチングすることで、感知電極パターン及び配線電極パターンを形成することができる。
【0021】
したがって、実施形態に従う電極部材は、配線電極が形成される部分にもナノパターンを形成することによって、同一な電極物質を含む感知電極パターン及び配線電極パターンを製造することができる。
【0022】
また、前記電極部材が適用されるタッチパネルの製造工程効率も共に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態に従うタッチパネルの概略的な平面図である。
図2図1のA−A’に沿って切断した断面を示す断面図である。
図3図1のA−A’に沿って切断した断面を示す他の断面図である。
図4】本発明の実施形態に従うタッチパネル製造方法を説明するための工程フローチャートである。
図5】本発明の実施形態に従うタッチパネル製造方法を説明するための図である。
図6】本発明の実施形態に従うタッチパネル製造方法を説明するための図である。
図7】本発明の実施形態に従うタッチパネル製造方法を説明するための図である。
図8】本発明の実施形態に従うタッチパネル製造方法を説明するための図である。
図9】本発明の実施形態に従うタッチパネル製造方法を説明するための図である。
図10】本発明の実施形態に従うタッチパネル製造方法を説明するための図である。
図11】本発明の実施形態に従うタッチパネル製造方法を説明するための図である。
図12】本発明の実施形態に従うタッチパネル製造方法を説明するための図である。
図13】本発明の実施形態に従う電極部材の概略的な断面図である。
図14図13のA部分を拡大した部分を示す断面図である。
図15図13のB−B’に沿って切断した断面を示す断面図である。
図16】本発明の実施形態に従うタッチパターンの感知電極パターン及び配線電極パターンの断面図を示す断面図である。
図17】本発明の実施形態に従う電極部材の製造方法を説明するための図である。
図18】本発明の実施形態に従う電極部材の製造方法を説明するための図である。
図19】本発明の実施形態に従う電極部材の製造方法を説明するための図である。
図20】本発明の実施形態に従う電極部材の製造方法を説明するための図である。
図21】本発明の実施形態に従う電極部材の製造方法を説明するための図である。
図22】本発明の実施形態に従う電極部材の製造方法を説明するための図である。
図23】本発明の実施形態に従う電極部材の製造方法を説明するための図である。
図24】本発明の実施形態に従う電極部材の製造方法を説明するための図である。
図25】本発明の実施形態に従う電極部材が適用されるタッチパネルを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明を説明するに当たって、各層(膜)、領域、パターン、または構造物が、基板、各層(膜)、領域、パッド、またはパターンの「上/の上(on)」に、または「下/の下(under)」に形成されるという記載は、直接(directly)または他の層を介して形成されることを全て含む。また、各層の上/の上または下/の下に対する基準は、図面を基準として説明する。
【0025】
図面において、各層(膜)、領域、パターン、または構造物の厚さやサイズは説明の明確性及び便宜のために変形されることがあるので、実際のサイズを全的に反映するものではない。
【0026】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明すれば、次の通りである。
【0027】
まず、図1から図3を参照して、実施形態に従うタッチパネルを説明する。図1は本発明の実施形態に従うタッチパネルの概略的な平面図であり、図2図1のA−A’に沿って切断した断面を示す断面図であり、図3図1のA−A’に沿って切断した断面を示す他の断面図である。
【0028】
図1から図3を参照すると、実施形態に従うタッチパネルは、入力装置(例えば、指など)の位置を感知する有効領域(AA)、と前記有効領域(AA)の周囲に配置される非有効領域(UA)が定義される基板100を含む。
【0029】
前記有効領域(AA)には入力装置を感知することができるように電極部210が形成できる。そして、前記非有効領域(UA)には前記電極部210を電気的に連結する配線500が形成できる。また、前記配線500及び前記電極部210の間には配線連結部550が配置できる。また、前記非有効領域(UA)には前記配線500に連結される外部回路などが位置できる。前記非有効領域(UA)には外郭ダミー層101が形成されることができ、前記外郭ダミー層101にはロゴ(logo)102などが形成できる。
【0030】
このようなタッチパネルに指などの入力装置が接触すれば、入力装置が接触した部分で静電容量の差が発生し、この差が発生した部分を接触位置として検出することができる。
【0031】
このようなタッチパネルをより詳しく説明すれば、次の通りである。
【0032】
前記基板100は、この上に形成される電極部210、配線500及び回路基板などを支持することができる多様な物質で形成できる。このような基板100は、一例に、ガラス基板またはプラスチック基板からなることができる。
【0033】
前記基板100の非有効領域(UA)に外郭ダミー層が形成される。前記外郭ダミー層は、配線500と、前記配線500を外部回路に連結する印刷回路基板などが外部から見えないように所定の色を有する物質を塗布して形成できる。前記外郭ダミー層は、所望の外観に適合した色を有することができるが、一例に、黒色顔料などを含んで黒色を表すことができる。そして、前記外郭ダミー層には多様な方法により所望のロゴなどを形成することができる。このような外郭ダミー層101は、蒸着、印刷、湿式コーティングなどにより形成できる。
【0034】
前記基板100の上には電極部210が形成できる。前記電極部210は、指などの入力装置が接触したかを感知することができる。
【0035】
図1を参照すると、前記電極部210は、第1電極212及び第2電極214を含む。
【0036】
前記第1電極212は、指などの入力装置が接触したかを感知する複数の第1センサー部212aと、このような複数の第1センサー部212aを連結する第1連結電極部212bとを含む。前記第1連結電極部212bは、前記複数の第1センサー部212aを第1方向(図面のX軸方向)に連結して、前記第1電極212が前記第1方向に延長できる。
【0037】
これと類似するように、前記第2電極214は、指などの入力装置が接触したかを感知する複数の第2センサー部214aと、このような複数の第2センサー部214aを連結する第2連結電極部214bとを含む。前記第2連結電極部214bは、前記複数の第2センサー部214aを前記第1方向と交差する第2方向(図面のY軸方向)に連結して、前記第2電極214が前記第2方向に延長できる。
【0038】
前記第1連結電極部212b及び前記第2連結電極部214bの間には電気的な短絡を防止するための絶縁層250が位置することができる。前記絶縁層250は、前記第1電極212及び前記第2電極214が絶縁できる透明絶縁性物質を含むことができる。
【0039】
一方、前記電極部210はメッシュ(mesh)形状に配置される。具体的に、前記電極部210は、メッシュ開口部OA及びメッシュ線部LAを含む。この際、前記メッシュ線部LAの線幅が約3μm以下であることがある。好ましくは、線幅が約3μm以下の場合、電極部210のパターンが目に見えないようにすることができる。好ましくは、前記メッシュ線部LAの線幅は約500nmから3μmでありうる。
【0040】
一方、図1に示すように、メッシュ開口部OAは四角形状になることができる。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、メッシュ開口部OAはダイアモンド型、五角形、六角形の多角形状、または円形状など、多様な形状を有することができる。
【0041】
前記電極部210がメッシュ形状を有することによって、有効領域(AA)の上で前記電極部210のパターンが見えないようにすることができる。即ち、前記電極部210が金属で形成されても、パターンが見えないようにすることができる。また、前記電極部210が大型サイズのタッチパネルに適用されても、タッチパネルの抵抗を低めることができる。また、前記電極部210が印刷工程により形成される場合、印刷品質を向上させて高品質のタッチパネルを確保することができる。
【0042】
図2及び図3を参照すると、前記電極部210は、樹脂層300及び電極物質215を含む。
【0043】
前記樹脂層300には、第1サブパターン310及び第2サブパターン320が形成される。前記第1サブパターン310及び前記第2サブパターン320は前記樹脂層300と直接接触する。前記第1サブパターン310は、前記メッシュ線部LAに配置される。これによって、前記第1サブパターン310はメッシュ形状に配置される。また、前記第2サブパターン320は、前記メッシュ開口部OAに配置される。したがって、前記第2サブパターン320は、前記第1サブパターン310の間々に配置できる。
【0044】
前記第1サブパターン310及び前記第2サブパターン320は互いに異なる幅と高さを有することができる。前記第1サブパターン310の幅と高さは、マイクロメートル(μm)単位またはナノメートル(nm)単位でありうる。また、前記第2サブパターン320の幅と高さはナノメートル(nm)単位でありうる。一例に、前記第1サブパターン310の幅は500nmから3μmであることがあり、前記第2サブパターン320の幅は100nmから500nmであることがある。
【0045】
前記第1サブパターン310の幅と高さ、前記第2サブパターン320の幅と高さは、各々一定の割合で形成できる。
【0046】
具体的に、前記第1サブパターン310の幅と前記第2サブパターン320の幅との比は約1:0.01から約1:0.5でありうる。
【0047】
また、前記第1サブパターン310の幅と前記第1サブパターン310の高さとの比は約1:0.1から約1:1でありうる。または、前記第1サブパターン310の幅と前記第1パターン部の高さとは約0.1:1から約1:1でありうる。即ち、図2及び図3に示すように、前記第1サブパターン310の一断面は直四角形または正四角形の形状でありうる。
【0048】
また、前記第1サブパターン310の高さと前記第2サブパターン320の高さとは約1:0.1から約1:0.9でありうる。
【0049】
前述した、前記第1サブパターン310と前記第2サブパターン320の幅と広さの割合は、前記第1サブパターン310の上に形成される透明電極を形成する時、微細な線幅を有する透明電極を形成するための最適の割合を考慮して設定された範囲値である。即ち、前記第1サブパターン310及び前記第2サブパターン320の幅と広さの割合を前記数値範囲に設定することによって、約3μm以下の微細線幅を有するメッシュ形状の透明電極を形成することができる。
【0050】
即ち、前記透明電極は前記樹脂層300、即ち、前記樹脂層300の前記第1サブパターン310の上面に形成されるが、この際、樹脂層300に電極物質215を形成し、エッチング工程を経るようになる。
【0051】
この際、3μm以下の微細な線幅を有する電極を形成するためには、前記第1サブパターン310及び前記第2サブパターン320の幅と高さとの割合が重要な変数になることができる。即ち、前述した幅と高さとの比から外れる場合には、エッチング工程時、前記第2サブパターン320の上に形成された前記電極物質215が完全にエッチングされないか、または前記第1サブパターン310の上の前記電極物質215がエッチングできるので、約3μm以下の微細な線幅を具現することに困難性が生じることがある。
【0052】
これによって、実施形態に従うタッチパネルは、前記樹脂層300に形成される前記第1サブパターン310と前記第2サブパターン320の幅と高さとの比を一定の範囲に限定して、約500nmから約3μm以下の微細な線幅を有する透明電極を形成することができる。
【0053】
前記第1サブパターン310及び前記第2サブパターン320は、陽刻または陰刻形状でありうる。より詳しくは、前記第1サブパターン310は前記樹脂層300を平面にする時、前記樹脂層300に対して上方に突出する陽刻形状、または前記樹脂層300に対して下方に溝が形成される陰刻形状でありうる。
【0054】
前記電極物質215は、印刷が可能な金属ペースト物質を含むことができる。より詳しくは、前記電極物質215は、銅、アルミニウム、ニッケル、すず、亜鉛、金、銀、及びこれらの合金からなる群から選択される物質を少なくとも1つ含むことができる。これによって、金属ペーストにより微細線幅のメッシュ(mesh)を形成することによって、既存のインジウムすず酸化物(indium tin oxide:ITO)に取り替えることができるので、価格の面で有利であり、簡単な蒸着工程または印刷工程により形成することができる。
【0055】
以下、図4から図12を参照して、実施形態に従うタッチパネル製造方法を説明する。前記タッチパネル製造方法に対する説明では、前述したタッチパネルに対する説明を参照する。即ち、前記タッチパネル製造方法に対する説明は、前述したタッチパネルに対する説明と本質的に結合する。
【0056】
図4は本発明の実施形態に従うタッチパネル製造方法を説明するための工程フローチャートであり、図5から図12は本発明の実施形態に従うタッチパネル製造方法を説明するための図である。
【0057】
図4を参照すると、実施形態に従うタッチパネル製造方法は、基板を用意するステップ(ST10)、パターンを形成するステップ(ST20)、電極物質を形成するステップ(ST30)、及びエッチングするステップ(ST40)を含む。
【0058】
前記基板を用意するステップ(ST10)では、ガラス基板またはプラスチック基板を用意する。前記基板は有効領域と非有効領域とに区分されることができ、前記非有効領域には所定の色を有する、一例に黒色を有する物質を塗布することができ、これによりロゴなどを形成することができる。
【0059】
次に、前記パターンを形成するステップ(ST20)では、前記基板100に樹脂層300を形成した後、前記樹脂層300の上に第1サブパターン310及び第2サブパターン320を形成する。
【0060】
前記第1サブパターン310及び前記第2サブパターン320は、図5図6図9、及び図10に示すように、陽刻モールド41または陰刻モールド42を用いて形成することができる。より詳しくは、前記基板100の上に前記樹脂層300が形成された後、前記陽刻モールド41または前記陰刻モールド42を用いて前記樹脂層300にインプリンティングすることで、前記第1サブパターン310及び前記第2サブパターン320を形成することができる。
【0061】
即ち、前記第1サブパターン310を陰刻形状に形成する時は、前記陰刻形状に対応する前記陽刻モールド41を用いて前記樹脂層300の上に陰刻形状の前記第1サブパターン310を形成し、前記第1サブパターン310を陽刻形状に形成する時は、前記陽刻形状に対応する前記陰刻モールド42を用いて前記樹脂層300の上に陽刻形状の前記第1サブパターン310を形成することができる。この際、前記樹脂層300はUV樹脂または熱硬化性樹脂を含むことができる。
【0062】
この際、前記第1サブパターン310及び前記第2サブパターン320の形状、幅と広さとの比は先のタッチパネルで説明した幅と広さとの比と本質的に結合する。
【0063】
次に、前記電極物質を形成するステップ(ST30)では、前記樹脂層300の上に電極物質215を形成する。即ち、前記電極物質は前記樹脂層の上に形成される前記第1サブパターン310及び前記第2サブパターン320の上面及び/または側面に塗布されて蒸着できる。
【0064】
前記電極物質215は、銅、アルミニウム、ニッケル、すず、亜鉛、金、銀、及びこれらの合金からなる群から選択される物質を少なくとも1つ含むことができる。
【0065】
次に、前記エッチングするステップ(ST40)では、前記樹脂層の上に形成された前記電極物質を部分的にエッチングする。
【0066】
前記樹脂層300の前記第1サブパターン310と前記第2サブパターン320の構造と前記電極物質215との接合面積差によって、エッチング速度の差が発生する。即ち、前記第1サブパターン310及び前記電極物質215との接合面積が前記第2サブパターン320及び前記電極物質215との接合面積より大きいため、前記第1サブパターン310の上に形成される電極物質215のエッチングが少なく起こる。即ち、同一なエッチング速度によって、前記第1サブパターン310の上に形成された電極物質215は残るようになり、前記第2サブパターン320の上に形成された電極物質215はエッチングされて除去される。したがって、図8及び図12を参照すると、前記第1サブパターン310の上のみに透明電極が形成されることができ、このような透明電極は前記第1サブパターン310の形状と同一にメッシュ形状に配置できる。
【0067】
前述したように、実施形態に従うタッチパネル及びタッチパネル製造方法では、微細な線幅、即ち約500nmから約3μmの微細線幅を有する透明電極を具現するために、透明電極物質が蒸着される第1サブパターンと前記第1サブパターンの間に形成される第2サブパターンの幅と高さとの比を一定の割合範囲に限定する。
【0068】
即ち、前記第1サブパターンと前記第2サブパターンの幅と高さとの比を一定の範囲の比に限定して約3μm以下の微細線幅を有する透明電極を具現する時、エッチング工程時、前記第1サブパターンのみに透明電極物質を残し、前記第2サブパターンの上には透明電極物質を完全に除去することができる。
【0069】
これによって、実施形態に従うタッチパネルは3μm以下の微細線幅を有する透明電極を具現することができるので、透過率を向上させることができ、視認性を向上させることができ、また、実施形態に従うタッチパネルの製造方法は前述した効果を有するタッチパネルを製造することができる。
【0070】
一方、図13から図16を参考すると、他の実施形態に従う電極部材は、基板100、感知電極200、及び配線電極500を含む。
【0071】
前記基板は、プラスチックまたはガラスを含むことができる。また、前記基板は、入力装置(例えば、指など)の位置を感知する有効領域(AA)と前記有効領域(AA)の周囲に配置される非有効領域(UA)とを含む。
【0072】
前記有効領域(AA)には入力装置が感知できるように感知電極200が形成できる。そして、前記非有効領域(UA)には前記感知電極200を電気的に連結する配線電極500が形成できる。また、前記非有効領域(UA)には前記配線電極500に連結される外部回路などが位置できる。また、前記非有効領域(UA)には印刷層(図示せず)が形成されることができ、前記印刷層にはロゴまたは命令アイコンパターン部などが形成できる。
【0073】
このような基板の有効領域に指などの入力装置が接触すれば、入力装置が接触した部分で静電容量の差が発生し、この差が発生した部分を接触位置として検出することができる。
【0074】
前記感知電極200は、前記基板の有効領域(AA)の上に形成される。前記感知電極200は、指などの入力装置が接触したかを感知することができる。
【0075】
図13を参照すると、前記感知電極200は第1感知電極210及び第2感知電極220を含む。
【0076】
前記第1感知電極210は、指などの入力装置が接触したかを感知する複数の第1センサー部210aと、このような複数の第1センサー部210aを連結する第1連結電極部210bとを含む。前記第1連結電極部210bは、前記複数の第1センサー部210aを第1方向(図面のX軸方向)に連結して、前記第1感知電極210が前記第1方向に延長できる。
【0077】
これと類似するように、前記第2感知電極220は、指などの入力装置が接触したかを感知する複数の第2センサー部220aと、このような複数の第2センサー部220aを連結する第2連結電極部220bとを含む。前記第2連結電極部220bは、前記複数の第2センサー部220aを前記第1方向と交差する第2方向(図面のY軸方向)に連結して、前記第2感知電極220が前記第2方向に延長できる。
【0078】
前記第1連結電極部210b及び前記第2連結電極部220bの間には電気的な短絡を防止するための絶縁層230が位置できる。前記絶縁層230は、前記第1感知電極210及び前記第2感知電極220を絶縁することができる透明絶縁性物質を含むことができる。
【0079】
一方、前記感知電極200は、メッシュ(mesh)形状に配置される。具体的に、前記感知電極200は、メッシュ開口部OA及びメッシュ線部LAを含む。この際、前記メッシュ線部LAの線幅が約3μm以下でありうる。好ましくは、線幅が約3μm以下の場合、感知電極200のパターンが目に見えないようにすることができる。好ましくは、前記メッシュ線部LAの線幅は約500nmから3μmでありうる。
【0080】
一方、図13に示すように、メッシュ開口部OAは四角形状になることができる。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、メッシュ開口部OAはダイアモンド型、五角形、六角形の多角形状、または円形状など、多様な形状を有することができる。
【0081】
前記感知電極200がメッシュ形状を有することによって、有効領域(AA)の上で前記感知電極200のパターンが見えないようにすることができる。即ち、前記感知電極200が金属で形成されても、パターンが見えないようにすることができる。また、前記感知電極200が大型サイズのタッチパネルに適用されても、タッチパネルの抵抗を低めることができる。また、前記感知電極200が印刷工程により形成される場合、印刷品質を向上させて高品質のタッチパネルを確保することができる。
【0082】
前記配線電極500は、前記基板100の非有効領域(UA)の上に形成される。前記配線電極500は、前記感知電極200と電気的に連結される。一方、前記配線電極500及び前記感知電極200の間に配線電極連結部350がさらに配置できる。前記配線電極500は、前記感知電極から感知されるタッチ感知信号を軟性印刷回路基板(FPCB)に伝達する。即ち、前記配線電極500は前記感知電極200から感知されるタッチ感知信号を前記軟性回路基板に実装されたコネクタ(図示せず)に伝達する。
【0083】
以下、図14から図16を参照して、感知電極200及び配線電極500を詳細に説明する。
【0084】
図14を参考すると、電極部材の配線電極部分は、基板100、基板100の上に形成される樹脂層400、前記樹脂層400の上に形成される第1パターン410、第2パターン420、及び前記第1パターン410の上に形成される配線電極500を含む。
【0085】
前記配線電極500は、前記基板100の非有効領域(UA)の上に形成される。前記非有効領域(UA)の上には樹脂層400を形成した後、インプリント工程により前記第1パターン410及び前記第2パターン420を形成することができる。前記樹脂層400は、UV樹脂または熱硬化性樹脂を含むことができる。
【0086】
前記第1パターン410には配線電極物質が塗布されて配線電極500が形成できる。
【0087】
前記第1パターン410の幅は、前記第2パターン420の幅と互いに相異することがある。より詳しくは、前記第1パターン410の幅は前記第2パターン420の幅より大きいことがある。一例に、前記第1パターン410の幅は数μmであることがあり、前記第2パターン420の幅は数nmであることがある。
【0088】
前記第1パターン410の幅と高さ、前記第2パターン420の幅と高さとは各々一定の比で形成できる。
【0089】
具体的に、前記第1パターン410の幅と前記第2パターン420の幅との比は約1:0.01から約1:0.5でありうる。
【0090】
また、前記第1パターン410の幅と前記第1パターン410の高さとの比は約1:0.1から約1:1でありうる。または、前記第1パターン410の幅と前記第1パターン部の高さとは約0.1:1から約1:1でありうる。即ち、図14に示すように、前記第1パターン410の一断面は直四角形または正四角形の形状でありうる。
【0091】
また、前記第1パターン410の高さと前記第2パターン420の高さは約1:0.1から約1:0.9でありうる。
【0092】
図15は、図13の感知電極部分の断面図である。図15を参考すると、電極部材の感知電極部分は、基板100、基板100の上に形成される樹脂層400、前記樹脂層400の上に形成される第3パターン430、第4パターン440、及び前記第3パターン430の上に形成される感知電極200を含む。
【0093】
前記感知電極200は、前記基板100の有効領域(AA)の上に形成される。前記有効領域(AA)の上には樹脂層400を形成した後、インプリント工程により前記第3パターン430及び前記第4パターン440を形成することができる。前記樹脂層400は、UV樹脂または熱硬化性樹脂を含むことができる。
【0094】
前記第3パターン430には感知電極物質が塗布されて感知電極200が形成できる。
【0095】
前記第3パターン430の幅は前記第4パターン440の幅と互いに相異することがある。より詳しくは、前記第3パターン430の幅は前記第4パターン440の幅より大きいことがある。一例に、前記第3パターン430の幅は数μmであることがあり、前記第4パターン440の幅は数nmであることがある。
【0096】
前記第3パターン430の幅と高さ、前記第4パターン440の幅と高さとは各々一定の割合で形成できる。
【0097】
具体的に、前記第3パターン430の幅と前記第4パターン440の幅との比は約1:0.01から約1:0.5でありうる。
【0098】
また、前記第3パターン430の幅と前記第4パターン440の高さとの比は約1:0.1から約1:1でありうる。または、前記第3パターン430の幅と前記第4パターン440の高さとは約0.1:1から約1:1でありうる。即ち、図15に示すように、前記第3パターン430の一断面は直四角形または正四角形の形状でありうる。
【0099】
また、前記第3パターン430の高さと前記第4パターン440の高さは約1:0.1から約1:0.9でありうる。
【0100】
図16は、図13の感知電極部分と配線電極部分の断面を示す図である。図16を参照すると、前記基板100の有効領域(AA)には感知電極200が形成され、前記基板100の非有効領域(UA)には配線電極500が形成される。
【0101】
より詳しくは、前記非有効領域(UA)には第1パターン410及び第2パターン420が形成され、前記有効領域(AA)には第3パターン430及び第4パターン440が形成される。前記第2パターン420は前記第1パターン410の間に形成される。また、前記第4パターン440は前記第3パターン430の間に形成される。
【0102】
前述したように、前記第1パターン410の幅は前記第2パターン420の幅より大きいことがあり、前記第3パターン430の幅は前記第4パターン440の幅より大きいことがある。また、前記第1パターン410及び前記第3パターン430の幅は数μmであることがあり、前記第2パターン420及び前記第4パターン440の幅は数nmであることがある。
【0103】
前記第2パターン420及び前記第4パターン440は同時に形成できる。また、前記第2パターン420及び前記第4パターン440の幅は同一なサイズを有することができる。
【0104】
前記第1パターン410及び前記第3パターン430の上には電極物質が蒸着できる。より詳しくは、前記第1パターン410の上には配線電極物質300’が蒸着されることができ、前記第3パターン430の上には感知電極物質210が蒸着できる。前記配線電極物質と前記感知電極物質は、銅、アルミニウム、ニッケル、すず、亜鉛、金、銀、及びこれらの合金からなる群から選択される物質を少なくとも1つ含むことができる。より詳しくは、前記配線電極物質と前記感知電極物質は同一な金属物質を含むことができる。
【0105】
実施形態に従う電極部材は、感知電極パターンと配線電極パターンとの間にこれより幅の小さい多数個のパターンを形成する。これによって、前記感知電極パターンと前記配線電極パターンに同一な電極物質を蒸着した後、一度にエッチングすることで、配線電極及び感知電極を形成する工程を単純化することができる。
【0106】
従来には、基板の上に感知電極物質及び配線電極物質を順次に蒸着した後、フォトレジスト工程、即ち、露光、現像、及びエッチング工程により配線電極パターン領域及び感知電極パターン領域を各々形成した。これによって、工程数が多くなるにつれて工程効率が減少する問題点があった。
【0107】
これによって、実施形態に従う電極部材は、基板の上にインプリント工程により第1パターンから第4パターンを形成した後、前記第1パターン及び前記第3パターンに同一な電極物質を蒸着して一度にエッチングすることで、感知電極パターン及び配線電極パターンを形成することができる。
【0108】
したがって、実施形態に従う電極部材は、配線電極が形成される部分にもナノパターンを形成することによって、同一な電極物質を含む感知電極パターン及び配線電極パターンを製造することができる。
【0109】
以下、図17から図24を参考して、実施形態に従う電極部材の製造方法を説明する。図17から図24では配線電極に対してのみ図示したが、感知電極の製造方法も配線電極の形成方法と本質的に結合する。
【0110】
図17から図20は陽刻モールドを用いる場合であり、図21から図24は陰刻モールドを用いる場合である。
【0111】
図17及び図21を参照すると、基板100の上に樹脂層400を形成した後、陽刻モールド510または陰刻モールド520を用意する。
【0112】
次に、図18及び図22を参照すると、陽刻モールド410または陰刻モールド420を用いて形成することができる。より詳しくは、前記樹脂層400が形成された前記基板100の上に前記陽刻モールド410または前記陰刻モールド420を用いて前記樹脂層400にインプリンティングすることで、前記第1パターン410及び前記第2パターン420を形成することができる。
【0113】
即ち、前記第1パターン410及び第2パターン420を陰刻形状に形成する時は、前記陰刻形状に対応する前記陽刻モールド510を用いて前記樹脂層400の上に陰刻形状の前記第1パターン410及び第2パターン420を形成し、前記第1パターン410及び第2パターン420を陽刻形状に形成する時は、前記陽刻形状に対応する前記陰刻モールド520を用いて前記樹脂層400の上に陽刻形状の前記第1パターン410及び第2パターン420を形成することができる。この際、前記樹脂層400はUV樹脂または熱硬化性樹脂を含むことができる。
【0114】
次に、図19及び図23に示すように、前記樹脂層の上に形成される前記第1パターン410及び前記第2パターン420の上面及び/または側面に電極物質410を塗布して電極物質を蒸着する。前記電極物質300’は、銅、アルミニウム、ニッケル、すず、亜鉛、金、銀、及びこれらの合金からなる群から選択される物質を少なくとも1つ含むことができる。
【0115】
次に、図20及び図24に示すように、前記樹脂層の上に形成された前記電極物質を部分的にエッチングする。
【0116】
前記樹脂層400の前記第1パターン410と前記第2パターン420の構造と前記電極物質300’との接合面積差によって、エッチング速度の差が発生する。即ち、前記第1パターン410及び前記電極物質300’との接合面積が前記第2パターン420及び前記電極物質300’との接合面積より大きいので、前記第1パターン410の上に形成される電極物質300’のエッチングが少なく起こる。即ち、同一なエッチング速度によって、前記第1パターン410の上に形成された電極物質300’は残るようになり、前記第2パターン420の上に形成された電極物質300’はエッチングされて除去される。したがって、図20及び図24を参照すると、前記第1パターン410の上のみに配線電極500が形成できる。
【0117】
前述した実施形態に従う電極部材は、図25に図示されたタッチパネルなどに適用できる。図25ではタッチパネルまたは移動式端末機を図示したが、実施形態はこれに制限されず、実施形態に従う電極部材は、ノートブック、TV、洗濯機などの家電製品及び自動車など、多様なディスプレイ装置などに適用できることは勿論である。
【0118】
図25を参照すると、実施形態に従うタッチパネル700は、有効領域(AA)及び非有効領域(UA)を含むカバーウィンドウと命令アイコンパターン部710、カメラ720、スピーカー730などを含むことができる。
【0119】
第1実施形態に従うタッチパネルは、前述した電極部材を含むことができる。より詳しくは、実施形態に従うタッチパネルは、カバーウィンドウ、及び前記カバーウィンドウの上に形成される電極部材を含み、前記電極部材は、有効領域及び非有効領域を含む基板、前記非有効領域の上に形成される第1パターン及び第2パターン、及び前記第1パターンの上に形成される第1電極を含み、前記第1パターンの幅は前記第2パターンの幅より大きいことがある。
【0120】
また、前記有効領域の上に形成される第3パターン及び第4パターン、及び前記第3パターンの上に形成される第2電極をさらに含み、前記第3パターンの幅は前記第4パターンの幅より大きいことがある。
【0121】
この際、前記第1電極と前記第2電極は同一な金属物質を含むことができる。
【0122】
第2実施形態に従うタッチパネルは、有効領域及び非有効領域を含むカバーウィンドウ、前記非有効領域の上に形成される配線電極パターン、及び前記有効領域の上に形成される感知電極パターンを含み、前記配線電極パターンは、第1パターン及び第2パターンを含み、前記感知電極パターンは、第3パターン及び第4パターンを含み、前記第1パターンの幅は、前記第2パターンの幅より大きいことがある。即ち、第2実施形態に従うタッチパネルは、カバーウィンドウの上に直接感知電極パターン及び配線電極パターンが形成できる。
【0123】
この際、前記感知電極パターンと前記配線電極パターンは、同一な金属物質を含むことができる。
【0124】
第1実施形態及び第2実施形態に従うタッチパネルは、前述した電極部材をそのまま含むことができる。これによって、感知電極及び配線電極を形成する時、工程効率を向上させることができ、製造コストを低減することができる効果がある。
【0125】
以上、実施形態に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ、必ず1つの実施形態のみに限定されるものではない。延いては、各実施形態で例示された特徴、構造、効果などは、実施形態が属する分野の通常の知識を有する者により他の実施形態に対しても組合または変形されて実施可能である。したがって、このような組合と変形に関連した内容は本発明の範囲に含まれることと解釈されるべきである。
【0126】
以上、本発明を好ましい実施形態をもとに説明したが、これは単なる例示であり、本発明を限定するのでない。本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲内で、多様な変形及び応用が可能であることが同業者にとって明らかである。例えば、実施形態に具体的に表れた各構成要素は変形して実施することができ、このような変形及び応用にかかわる差異点も、特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0127】
100 基板
200 感知電極
210 電極部
212 第1電極
214 第2電極
215 電極物質
300 樹脂層
310 第1サブパターン
320 第2サブパターン
400 樹脂層
500 配線
550 配線連結部
700 タッチパネル
710 命令アイコンパターン部
720 カメラ
730 スピーカー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25