(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記蓋に取り付けられた複数の接続クリップをさらに備え、これらの接続クリップは、デンタルピックのシートが折りたたまれるときに第1のチャンバに対して該デンタルピックのシートを保持し、
デンタルピックのシートは、前記蓋が開いているときに第1のチャンバに装填され、
前記デンタルピックは、前記プッシュバーを前記容器を通って押して、前記デンタルピックを折って切り離すことによって分離され、
前記プッシュバーは、バネ付勢されていることを特徴とする請求項9に記載の装置。
前記容器の第2の面に設けられた供給装置をさらに備え、この供給装置は、単一のデンタルピックを供給するように前記開口部を通って該デンタルピックを1つずつ移動させることを特徴とする請求項9に記載の装置。
前記一段高い面は、第2の本体部に設けられたレバーまたはボタンに連結されており、これらのレバーまたはボタンは、前記出口シュートに配置されたデンタルピックに対して第2の本体部の外側面から内向きに押され、
レバーまたはボタンが押されると、出口シュートに配置されたデンタルピックは、デンタルピックのシートから分離されることを特徴とする請求項16に記載の装置。
前記容器内に配置された摺動フェンスをさらに備え、この摺動フェンスは、最も外側のデンタルピックが出口シュートに配置されるまでデンタルピックのシートを横向きに移動させ、
前記摺動フェンスは、手動で操作されるかバネ付勢されており、
前記摺動フェンスは、デンタルピックのシートの装填を可能とするように前記容器が開位置にあるときに固定位置に摺動可能であり、
前記摺動フェンスは、前記容器が閉じているときに該摺動フェンスを固定位置から解放するように作動可能な解放機構を含むことを特徴とする請求項16に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0006】
一般に、本発明はデンタルピックを分離、保管および供給する装置に関する。装置の異なる実施例は、デンタルピックを圧力を用いて切り離すか、デンタルピックを互いに対して交互に折り曲げることにより折って、デンタルピックのシートを個々のデンタルピックに分離する。デンタルピックは、容器に保管されて、ユーザの必要性に応じて1つずつ取り出せる。
【0007】
図1は、シート30の正面図である。シート30は、(デンタルピック32A,32B,32C,32D,32Eを含む)複数のデンタルピック32、(連結リガメント34A,34B,34C,34Dを含む)連結リガメント34および(連結リガメント36A,36B,36C,36Dを含む)連結リガメント36を含む。各々のデンタルピック32は、柄40、本体42、ブリストル44および先端部46を含む。図示の実施例では、シート30は、5つのデンタルピック32を含むが、別の実施例ではデンタルピック32をいくつ含んでもよい。
【0008】
シート30では、デンタルピック32Aは、連結リガメント34A,36Aによってデンタルピック32Bに連結されており、デンタルピック32Bは、連結リガメント34B,36Bによってデンタルピック32Cに連結されており、デンタルピック32Cは、連結リガメント34C,36Cによってデンタルピック32Dに連結されており、デンタルピック32Dは、連結リガメント34D,36Dによってデンタルピック32Eに連結されている。連結リガメント34は、柄40の頂端部の近傍でデンタルピック32の柄40を連結する。連結リガメント36は、柄40の底端部の近傍でデンタルピック32の柄40を連結する。連結リガメント34,36は、デンタルピック32の分離時に破断する。他の実施例では、連結リガメント34,36は、数および配置が異なってもよく、1つのみの連結リガメントの使用や3つ以上の連結リガメントの使用を含む。連結リガメント34,36は、寸法および形状が異なっていてもよい。例えば、柄40の長さにわたって延びる1つの連結リガメントをデンタルピック32の間に使用することができる。
【0009】
各々のデンタルピック32は、本体42に連結された柄40を含む。図示の実施例では、柄40は、実質的に矩形の平らな部分である。柄40は、ユーザがデンタルピック32の使用時につかむことができる。別の実施例では、柄40は、ユーザがつかむことができるあらゆる形状とすることができる。柄40の底端部は、本体42まで先細となっている。本体42は、図示の実施例では、薄い円筒形状を有する。本体42の底端部は、先端部46まで先細となっている。ブリストル44が本体42の底端部に連結されており、先端部46まで延びる。ブリストル44は、軟らかいゴム材料、プラスチック材料またはナイロンタイプのフィラメント材料で形成可能である。先端部46とブリストル44は、デンタルピック32の使用時に歯間および歯や歯科用器具の周囲を掃除するために使用できる。
【0010】
デンタルピック32は、連結リガメント34,36を破断させることで分離することができる。連結リガメント34,36は、切断すること、デンタルピック32に圧力を加えて切り離すこと、またはデンタルピック32のシート30を互いに対して交互に折りたたんで折ることによって破断させることができる。手で行う場合、デンタルピック32は、典型的に連結リガメント34,36を折るように1つのデンタルピック32をシート30に向かって折りたたむことによって切り離される。これは、デンタルピックの使用時に毎回デンタルピック32のシート30を持って1つのデンタルピック32を手で折る必要があるため、ユーザにとって面倒でありうる。また、特にデンタルピック32のシート30を個々のデンタルピック32に分離した後で、デンタルピック32を保管するのが面倒でありうる。デンタルピック32は、一度分離されると、つまようじや歯間ブラシと同様の方法で歯間および歯や歯科用器具の周囲を掃除するように使用可能となる。デンタルピック32は、糸状フロスの代わりに歯間から食べ物、バクテリアおよび他の汚れを除去するために使用することができる。
【実施例1】
【0011】
図2〜
図5Bは、第1の実施例の容器50を示す。
図2は、2枚のデンタルピック32のシート(シート30A,30B)が装填された状態を示す、容器50の第1の実施例の透視図である。容器50は、第1の容器部分52、第2の容器部分54および窓56を含む。第1の容器部分52は、開口部60、ドア62、ノブ64および通路66を含む。第2の容器部分54は、開口部70、ドア72、ノブ74および通路76を含む。
【0012】
第1の容器部分52と第2の容器部分54は、締結具によって互いに連結される。締結具は、ねじ、スナップ式グロメット、接着剤または2つの部分を結合することができる他のあらゆる締結具を含みうる。図示の実施例では、第1の容器部分52の開口部60は上に面しており、第2の容器部分54の開口部70は下に面している。他の実施例では、第1の容器部分52の開口部60と第2の容器部分54の開口部70は、同じ向きに面していてもよく、あらゆる配置で異なる方向に面していてもよい。別の実施例では、容器50は、第1の容器部分52のみを含みうる。さらに、容器50は、あらゆる数のデンタルピック32を含むデンタルピック32のシート30を収容するように構成することができる。
【0013】
第1の容器部分52と第2の容器部分54は、同じ構成要素をそれぞれ含む。窓56は、デンタルピック32のシート30Aが容器50に装填されているときにシート30Aが見えるように第1の容器部分52に設けられている。同様の窓は、第2の容器部分54の外側面に設けることもできる。図示の実施例では、窓56は実質的に矩形であるが、別の実施例では窓56は異なる構成を有しうる。このような構成には、楕円形の窓や、保管されたピック32の各々の前に設けられたあらゆる形状の複数の窓が含まれ、このような窓は、ユーザが所定の時間に容器にデンタルピック32がいくつ入っているかを見ることを可能にする。
【0014】
第1の容器部分52は、容器50の頂端部に開口部60を含む。シート30Aは、開口部60に配置して容器50内に押し込むことができる。一度シート30Aが装填されると、ノブ64と通路66によってドア62を閉位置に摺動させることができる。ノブ64は、通路66内に位置し、ドア62の位置を調整するように通路66を通って摺動する。ドア62は
図2では開位置にあり、容器50へのシート30Aの装填を可能にする。容器50にシート30Aが装填されるに従って、デンタルピック32は容器50内に保持された凹んだブレードによって切り離される。分離されたデンタルピック32は、次にドア62を動かして開口部60へのアクセスを可能とすることにより1つずつ取り出すことができる。
【0015】
第2の容器部分54は、容器50の底端部に開口部70を含む。シート30Bは、開口部70に配置して容器50内に押し込むことができる。一度シート30Bが装填されると、ノブ74と通路76によってドア72を閉位置に摺動させることができる。ノブ74は、通路76内に位置し、ドア72の位置を調整するように通路76を通って摺動する。ドア72は
図2では開位置にあり、容器50へのシート30Bの装填を可能にする。容器50にシート30Bが装填されるに従って、デンタルピック32は容器50内に保持された凹んだブレードによって切り離される。分離されたデンタルピック32は、次にドア72を動かして開口部70へのアクセスを可能とすることにより1つずつ取り出すことができる。
【0016】
容器50は、ユーザがデンタルピック32のシート30を装填して分離することを可能にする。全てのデンタルピック32が容器50に装填されると同時に分離されるので、デンタルピック32はユーザの最小限の労力により分離することができる。容器50は、ユーザが使用するまでデンタルピック32を保管する。ドア62,72は、ユーザが容器50を開けてシート30を挿入し、ユーザの必要に応じてデンタルピック32を1つずつ取り出すことを可能にする。
【0017】
図3は、デンタルピック32が装填されていない状態を示す、容器50の第1の実施例の
図2の3−3線に沿った頂部断面図である。容器50は、第1の容器部分52と第2の容器部分54を含む。第1の容器部分52は、(キャビティ80A,80B,80C,80D,80Eを含む)キャビティ80および(ブレード82A,82B,82C,82Dを含む)ブレード82を含む。
【0018】
図示の実施例では、第1の容器部分52は、デンタルピック32のシート30を受け入れる5つのキャビティ80を含む。各々のキャビティ80は、頂部においてデンタルピック32の1つの柄40の幅よりも僅かに大きい幅を有し、シート30が装填されたときに1つのデンタルピック32を受け入れることができる。ブレード82は、デンタルピック32のシート30を装填時に切断するようにキャビティ80の間に設けられる。ブレード82Aは、キャビティ80A,80Bの間に配置され、ブレード82Bは、キャビティ80B,80Cの間に配置され、ブレード82Cは、キャビティ80C,80Dの間に配置され、ブレード82Dは、キャビティ80D,80Eの間に配置される。ブレード82は、鋼やセラミックなどの薄い剛性材料によって形成され、デンタルピック32のシート30が容器50に装填されたときに連結リガメント34,36を切断するように鋭い刃を有する。
【0019】
図4Aは、デンタルピック32のシート30を装填している状態を示す、容器50の第1の実施例の
図3の4−4線に沿った前方断面図である。
図4Bは、デンタルピック32のシート30が完全に装填された状態を示す、容器50の第1の実施例の
図3の4−4線に沿った前方断面図である。シート30は、(デンタルピック32A,32B,32C,32D,32Eを含む)デンタルピック32、(連結リガメント34A,34B,34C,34Dを含む)連結リガメント34および(連結リガメント36A,36B,36C,36Dを含む)連結リガメント36を含む。容器50は、(キャビティ80A,80B,80C,80D,80Eを含む)キャビティ80、(ブレード82A,82B,82C,82Dを含む)ブレード82および締結具84を含む。
【0020】
第1の容器部分52は、キャビティ80およびブレード82を保持する。第1の容器部分52は、さらに、第1の容器部分52を第2の容器部分54に連結するために容器50の各々の角に締結具を含む。図示の実施例では、締結具84は、スナップ式グロメットであるが、別の実施例では、締結具84は、第1の容器部分52を第2の容器部分54に保持しうるどんな締結具でもよい。第1の容器部分52のキャビティ80は、デンタルピック32の形状と類似した形状を有し、シート30が容器50に装填されたときにデンタルピック32を受け入れることができる。別の実施例では、デンタルピック32の形状、寸法および形態は変更することができ、これに応じてキャビティ80を形状づけることが可能である。ブレード82は、シート30が容器50に装填されるときに連結リガメント34,36を切断するためにキャビティ80の間に設けられる。ブレード82Aは、キャビティ80A,80Bの間に配置され、ブレード82Bは、キャビティ80B,80Cの間に配置され、ブレード82Cは、キャビティ80C,80Dの間に配置され、ブレード82Dは、キャビティ80D,80Eの間に配置される。
【0021】
図4Aに示すように、シート30が容器50の第1の容器部分52に装填されるときに、デンタルピック32は同時にキャビティ80に挿入される。デンタルピック32Aは、キャビティ80Aに装填され、デンタルピック32Bは、キャビティ80Bに装填され、デンタルピック32Cは、キャビティ80Cに装填され、デンタルピック32Dは、キャビティ80Dに装填され、デンタルピック32Eは、キャビティ80Eに装填される。シート30が容器50に押し込まれるに従って、ブレード82は、連結リガメント34,36を切断する。ブレード82Aは、デンタルピック32Aをデンタルピック32Bから分離するために連結リガメント34A,36Aを切断し、ブレード82Bは、デンタルピック32Bをデンタルピック32Cから分離するために連結リガメント34B,36Bを切断し、ブレード82Cは、デンタルピック32Cをデンタルピック32Dから分離するために連結リガメント34C,36Cを切断し、ブレード82Dは、デンタルピック32Dをデンタルピック32Eから分離するために連結リガメント34D,36Dを切断する。
【0022】
図4Bに示すように、シート30が第1の容器部分52に完全に装填されると、ブレード82によってデンタルピック32が個々の部分に分離される。デンタルピック32は、分離された後にキャビティ80内に保持される。デンタルピック32Aは、キャビティ80Aに保持され、デンタルピック32Bは、キャビティ80Bに保持され、デンタルピック32Cは、キャビティ80Cに保持され、デンタルピック32Dは、キャビティ80Dに保持され、デンタルピック32Eは、キャビティ80Eに保持される。
【0023】
容器50は、シート30が第1の容器部分52に装填されるときに、シート30のデンタルピック32が互いから同時に分離されることを可能とする。シート30が装填されるときに、ブレード82はデンタルピック32を結合する連結リガメント34,36を切断する。これにより、ユーザが使用のためにデンタルピック32を分離する時間および労力が削減される。容器50は、さらに、後に使用するために分離後にデンタルピック32を保管する方法を提供する。
【0024】
図5Aは、容器50の第1の実施例の平面図である。
図5Bは、容器の第1の実施例の側面図である。容器50は、第1の容器部分52と第2の容器部分54を含む。第1の容器部分52は、開口部60、ドア62、ノブ64、通路66、キャビティ80A,ブレード82Aおよびキャビティ80Bを含む。第2の容器部分54は、ノブ74を含む。
【0025】
第1の容器部分52は、複数の締結具によって第2の容器部分54に連結される。第1の容器部分52の開口部60は、デンタルピック32を第1の容器部分52に装填するために使用される。キャビティ80A,80Bは、第1の容器部分52に設けられ、デンタルピック32が装填されたときにこれらのデンタルピックを受け入れる。ブレード82Aは、キャビティ80A,80Bの間に設けられ、デンタルピック32のシート30が容器50内に装填されたときに連結リガメント34A,36Aを切断する。ドア62は、全開位置と全閉位置との間でキャビティ80上に摺動可能である。ノブ64と通路66は、開位置と閉位置との間でドア62を摺動させるように使用でき、一度にキャビティ80をいくつでも開くことができる。
【0026】
図示の実施例では、ドア62はテフロン(ポリテトラフルオロエチレン)のリボンである。別の実施例では、ドア62は、容器50内に配置するとともに開位置と閉位置との間で左右に摺動可能なあらゆる耐久性および柔軟性のあるあらゆる無孔材料で形成されうる。ドア62は、通路66が設けられた第1の容器部分52の側面に沿って走行する。ドア62が開かれると、ドア62は通路66に沿って第1の容器部分52の側面を下向きに移動する。別の実施例では、ドア62は、キャビティ80を開口させるよう容器50外に出るように開口部を横切って摺動する剛性のプレートとすることができる。このような実施例では、ドア62を動かすために(ドアが閉位置にあるときに)ノブ64がキャビティ80A上に再度配置され、通路66が第1の容器部分52の開口部60に沿って延びてドア62が容器50を超えて突き出ることを可能にすることを要する。
【0027】
全開位置では、シート30を第1の容器部分52に装填することができるように、摺動するドア62は開口部60および全てのキャビティを開口させる。シート30が完全に装填されると、デンタルピック32をキャビティ80に保管するようにドア62を閉じることができる。ユーザがデンタルピックにアクセスするには、ノブ64を使用してドア62を開いてキャビティ80Aを開口させる。ノブ64は、通路66内で摺動し、通路66はノブ64を捕捉するように設計されたノッチを有する。ノッチは、容器50のキャビティ80と同じ幅だけ離間されている。よって、ノブ64が1ノッチ分下に移動すると、キャビティ80Aを開口させるように充分な距離だけドア62が引き下げられる。
【0028】
キャビティ80Aが開口すると、重力によってデンタルピックが開口部60に向かって引っ張られるように容器50を下向きに傾けることができる。次に、ユーザは、キャビティ80A内のデンタルピック32Aを容器50外に引っ張り出すことができる。容器50が地面に向けて傾けられたときに残りのデンタルピック32が落下しないように、ドア62は残りのデンタルピック32を他のキャビティ80内に閉じ込める。ユーザが第2のデンタルピックにアクセスする際には、
図5Aに示すようにノブ64を使用して摺動するドア62を開けてキャビティ80A,80Bを開口させる。キャビティ80Aは空であるが、上述したのと同様の方法を用いてキャビティ80B内のデンタルピック32Bを取り出すことができる。全てのデンタルピック32が容器50から取り出されるまで、上記の方法を続けることができる。この供給システムは、ユーザがデンタルピック32を1つずつ取り出すことを可能にする。ドア62は、さらに、デンタルピック32が容器50に装填された後に清潔な環境で保管されるようにキャビティ80を覆う。
【実施例2】
【0029】
図6〜
図9は、第2の実施例の容器100の3つの異なる変形例を示す。
図6は、容器100の第1の変形例の部分的に開いた位置における透視図である。容器100は、第1の容器部分102、第2の容器部分104、ラック106およびヒンジ108を含む。ラック106は、(キャビティ110A,110B,110C,110D,110Eを含む)キャビティ110、(壁112A,112B,112C,112D,112E,112Fを含む)壁112およびカバープレート120を含む。第2の容器部分104は、(一段高い面114A,114B,114C,114D,114Eを含む)一段高い面114を含む。
【0030】
第1の容器部分102は、ヒンジ108に沿って第2の容器部分に104に連結される。図示の実施例では、第1の容器部分102と第2の容器部分104は、それぞれ容器100の半部を成す。別の実施例では、第1の容器部分102は、容器100のより実質的な部分を成し、第2の容器部分104は蓋またはドアであってもよい。ラック106も、ヒンジ108に連結されており、第1の容器部分102と第2の容器部分104の間に設けられる。ラック106は、デンタルピック32を保持して分離するために複数のキャビティ110と複数の壁112を有する。別の実施例では、容器100とラック106の寸法および収容力は、異なる数のデンタルピック32の種々の寸法のシート30を収容するように変更されうる。キャビティ110は、シート30が容器100に装填されたときに1つのデンタルピック32を保持するように、デンタルピック32の形状と同様の形状を有する。カバープレート120は、ラック106に取り付けられ、キャビティ110の前面にわたって延びる。カバープレート120は、適切な締結具を使用してラック106に固定された矩形のプレートである。カバープレート120は、容器100がヒンジ108に沿って開閉されるときに、デンタルピック32を容器100内でそれぞれのキャビティ110内に保持する。別の実施例では、カバープレート120は、射出成形などの種々の製造法によって単一の部品としてラック106と一体に設けることができる。また、カバープレート120は、キャビティ110内にデンタルピック32を固定するように充分な面積にわたってキャビティ110を覆う限り、異なる寸法を有しうる。デンタルピック32のシート30が容器100に装填されたときに、シート30を破断させるようにカバープレート120の上方でかつキャビティ110の間に壁112が設けられている。壁112は、図示の実施例では、鈍い突出部であるが、別の実施例ではブレードによって構成可能である。ラック106は、スカラップ状の頂端部を有する。スカラップ状の頂端部は、ユーザが柄を容易につかんでデンタルピック32を容器100外に引き出すことができるように、デンタルピック32の柄40がラック106の頂部から突出することを可能にする。
【0031】
第2の容器部分104は、一段高い面114を含む。図示の実施例では、一段高い面114は、固体の矩形突出部である。別の実施例では、一段高い面114は、デンタルピック32の柄40に圧力を加えることができる充分な面積および突出部を有するあらゆる形状で構成可能である。一段高い面114は、キャビティ110内の壁112の間に嵌るように寸法づけられている。容器100が閉じられると、一段高い面114はデンタルピック32のシート30に圧力を加えて、デンタルピック32の間の連結リガメント34,36を分離する。この圧力によってデンタルピック32が分離され、分離されたピック32は対応するキャビティ110にそれぞれ収容される。
【0032】
容器100は、デンタルピック32のシート30を一度に分離する方法を提供する。これにより、ユーザがデンタルピック32を使用する度に手でシート30から1つのデンタルピック32を分離しなくても済むので有利である。容器100は、分離されたデンタルピック32を保管し、ユーザが必要に応じて1つのデンタルピック32を取り出すことができるようにヒンジ108に沿って容易に開閉可能である。
【0033】
図7Aは、容器100の第2の実施例の開位置における正面図である。
図7Bは、デンタルピック32のシートが装填されている状態を示す、容器100の第2の実施例の開位置における正面図である。
図7Cは、容器100の第2の実施例の閉位置における
図6の7C−7C線に沿った頂部断面図である。シート30は、(デンタルピック32A,32B,32C,32D,32Eを含む)デンタルピック32、(連結リガメント34A,34B,34C,34Dを含む)連結リガメント34および(連結リガメント36A,36B,36C,36Dを含む)連結リガメント36を含む。容器100は、第1の容器部分102、第2の容器部分104、ラック106およびヒンジ108を含む。ラック106は、(キャビティ110A,110B,110C,110D,110Eを含む)キャビティ110、(壁112A,112B,112C,112D,112E,112Fを含む)壁112およびカバープレート120を含む。第2の容器部分104は、(一段高い面114A,114B,114C,114D,114Eを含む)一段高い面114を含む。
【0034】
第1の容器部分102は、ヒンジ108に沿って第2の容器部分に104に連結される。ラック106もヒンジ108に連結され、第1の容器部分102と第2の容器部分104との間に設けられる。ラック106は、デンタルピック32を保持して分離するために複数のキャビティ110と複数の壁112を有する。壁112Aは、キャビティ110Aの第1の側に設けられており、壁112Bは、キャビティ110A,110Bの間に設けられており、壁112Cは、キャビティ110B,110Cの間に設けられており、壁112Dは、キャビティ110C,110Dの間に設けられており、壁112Eは、キャビティ110D,110Eの間に設けられており、壁112Fは、キャビティ110Eの第2の側に設けられている。ラック106は、さらに、キャビティ110上に配置されてラック106に固定されたカバープレート120を含む。カバープレート120は、キャビティ110内にデンタルピック32を保持する。
【0035】
第2の容器部分104は、複数の一段高い面114を含む。一段高い面114は、容器100を閉じたときに壁112の間でかつ柄40上に配置される形状および寸法を有する。一段高い面114Aは、壁112A,112Bの間に配置することができ、一段高い面114Bは、壁112B,112Cの間に配置することができ、一段高い面114Cは、壁112C,112Dの間に配置することができ、一段高い面114Dは、壁112D,112Eの間に配置することができ、一段高い面114Eは、壁112E,112Fの間に配置することができる。
【0036】
デンタルピック32のシート30は、ラック106とカバープレート120との間にキャビティ110内に下向きに摺動させることによって容器100内に配置することができる。
図7Bに示すように、シート30が容器100内に配置されると、連結リガメント34,36は壁112の頂部に載置される。連結リガメント34A,36Aは、壁112B上に載置され、連結リガメント34B,36Bは、壁112C上に載置され、連結リガメント34C,36Cは、壁112D上に載置され、連結リガメント34D,36Dは、壁112E上に載置される。壁112A,112Fは、容器100内にデンタルピック32を整列させるために使用される。容器100が閉じられると、一段高い面114はデンタルピック32の柄40に圧力を加える。一段高い面114Aは、デンタルピック32Aと接触してこのデンタルピックに圧力を加え、一段高い面114Bは、デンタルピック32Bと接触してこのデンタルピックに圧力を加え、一段高い面114Cは、デンタルピック32Cと接触してこのデンタルピックに圧力を加え、一段高い面114Dは、デンタルピック32Dと接触してこのデンタルピックに圧力を加え、一段高い面114Eは、デンタルピック32Eと接触してこのデンタルピックに圧力を加える。一段高い面114によってデンタルピック32を押すことで、壁112に載置された連結リガメント34,36に圧力が加わる。壁112に対する圧力によって、デンタルピック32を分離するように連結リガメント34,36を破断させる。デンタルピック32は、次にキャビティ110に押し込まれる。デンタルピック32Aは、キャビティ110Aに押し込まれ、デンタルピック32Bは、キャビティ110Bに押し込まれ、デンタルピック32Cは、キャビティ110Cに押し込まれ、デンタルピック32Dは、キャビティ110Dに押し込まれ、デンタルピック32Eは、キャビティ110Eに押し込まれる。
【0037】
ユーザはデンタルピック32を使用したいときに手でデンタルピック32を分離する必要がなくなるため、容器100を使用してデンタルピック32のシート30を破断させることは有用である。ユーザは、容器100内のラック106にデンタルピック32を配置してから容器を閉じるだけでよい。容器100が閉じられると、連結リガメント34,36は切り離され、デンタルピック32が互いから分離される。デンタルピック32は、さらに、キャビティ110に押し込まれ、このキャビティ110に保管される。ユーザがデンタルピック32を使用する際には、ユーザは容器100を開けて容器100からデンタルピック32を1つ取り出すことができる。容器100からのデンタルピック32の供給は、ラック106のスカラップ状の上端部によって容易になり、この上端部によってユーザがデンタルピック32の柄40をつかむことができる間隙が形成される。容器100は、シート30の分離、デンタルピック32の保管およびデンタルピック32の供給を容易にする。
【0038】
図8A,
図8Bは、容器100が複数のラック106を含む第2の実施例の第2の変形例を示す。
図8Aは、複数のラック106を有する容器100の閉状態における正面図である。
図8Bは、容器100の第2の実施例の開位置における
図8Aの8B−8B線に沿った垂直断面図である。容器100は、第1の容器部分102、第2の容器部分104、(ラック106A,106B,106Cを含む)ラック106、(一段高い面116A,116B,116Cを含む)一段高い面116、およびヒンジ108,118を含む。
【0039】
第1の容器部分102と第2の容器部分104は、ヒンジ108に沿って互いに連結される。
図8A,
図8Bに示す実施例では、第1の容器部分102は、容器100の本体を成し、第2の容器部分104は、ヒンジ108を中心に回転させることによって開閉できるカバーである。ラック106A,106B,106Cは、第1の容器部分102と第2の容器部分104との間で容器100内に設けられる。ラック106Aは、ラック106Bの第1の側に設けられ、ラック106Bは、ラック106A,106Cの間に設けられ、ラック106Cは、ラック106Bの第2の側に設けられる。
図6〜
図7Cを参照して上述したように、各々のラックは、分離されたデンタルピック32を保持する複数のキャビティと、圧力が加えられたときにデンタルピック32を分離する複数の壁と、を有する。ラック106は、ヒンジ118において取り付けられる。ヒンジ118は、容器100内でかつ両側の端部で保持されるように第1の容器部分102に取り付けられる。第2の容器部分104は、デンタルピック32のシート30を破断させるために使用できる一段高い面116を含む。一段高い面116Aは、ラック106Aに担持されたデンタルピック32を分離するために使用でき、一段高い面116Bは、ラック106Bに担持されたデンタルピック32を分離するために使用でき、一段高い面116Cは、ラック106Cに担持されたデンタルピック32を分離するために使用できる。デンタルピック32の複数のシート30は、一段高い面116およびラック106の段状の配置により、容器100が閉じられるときにそれぞれ切り離すことができる。
【0040】
容器100は、複数のラック106を有することで、デンタルピック32の複数のシート30を同時に保持することができる。デンタルピック32の収容力の向上により、ユーザが容器100にデンタルピック32を再装填する頻度が減少する。各々のラック106にデンタルピック32のシートを1枚ずつ装填することができ、容器100を閉じたときに容器100に保持された全てのデンタルピック32のシート30が切り離される。
【0041】
図9は、容器100の開位置における第3の変形例の垂直断面図である。容器100は、第1の容器部分102、第2の容器部分104、ラック106およびヒンジ108を含む。第1の容器部分102は、一段高い面122Aを含み、第2の容器部分104は、一段高い面122Bを含む。
【0042】
第1の容器部分と第2の容器部分は、ヒンジ108に沿って互いに連結される。第1の容器部分102と第2の容器部分104は、それぞれ容器の半部を成す。ラック106もヒンジ108に連結される。ラック106は、第1の面に第1の組の壁およびキャビティを含み、第2の面に第2の組の壁およびキャビティを含む。これにより、ラック106は、2枚のデンタルピック32のシート30を両面にそれぞれ1枚ずつ保持することができる。第1の容器部分102は、ラック106の第1の面に保持されたデンタルピック32を分離するために使用できる一段高い面122Aを含む。第2の容器部分104は、ラック106の第2の面に保持されたデンタルピック32を分離するために使用できる一段高い面122Bを含む。
【0043】
両面にキャビティおよび壁が設けられたラック106の構造により、デンタルピック32の複数のシート30が一度に容器100に装填されて分離可能となる。これにより、容器100内でデンタルピック32を分離する効率および利便性が向上する。本実施例の第2および第3の変形例では、さらに、容器100内で一度に分離および保持することができるデンタルピック32の数の増加により、ユーザに要求される再装填の頻度が減少する。
【実施例3】
【0044】
図10,
図11A,
図11Bは、第3の実施例の容器130を示す。
図10は、容器130の閉位置における透視図である。容器130は、第1の容器部分132、第2の容器部分134、ヒンジ136、レバー138、摺動フェンス140および通路142を含む。
【0045】
第1の容器部分132と第2の容器部分134は、ヒンジ136に沿って互いに連結される。別の実施例では、ヒンジ136は、容器130のどの面に配置してもよい。閉位置では、第1の容器部分132と第2の容器部分134は、矩形の容器130を形成する。第2の容器部分134の面にはレバー138、摺動フェンス140および通路142が設けられる。レバー138は、本体片に取り付けられたボタンを底端部に含む。レバー138の本体片は、頂端部において第2の容器部分134に取り付けられる。レバー138のボタン端部は、一度に1つのデンタルピック32をシート30から切り離すように容器130内に内向きに押すことができる。別の実施例では、レバー138は、容器130内に内向きに押すことができるバネ式ボタンに換えてもよい。摺動フェンス140は、デンタルピック32をレバー138によって分離することができるように、容器130内でデンタルピック32のシート30を定位置に摺動させるために使用される。通路142は、摺動フェンス140が摺動する経路を提供する。摺動フェンス140がシート30を摺動させる最も効果的な接点を提供するように、第2の容器部分134にわたる通路142を変更してもよい。摺動フェンス140は、手動またはバネ式機構によって自動で前進可能である。
【0046】
容器130は、デンタルピック32のシート30の種々の寸法に合った寸法に設けることができる。容器130は、ユーザが必要に応じて1つのデンタルピック32を切り離すことを可能とし、分離されたデンタルピック32は次に取り出すことができる。これにより、容器130は、デンタルピック32を1つずつ取り出すことを可能とする。容器130は、さらに、ユーザによるデンタルピック32のシート30の保管を可能とする。
【0047】
図11Aは、デンタルピック32が装填されていない状態を示す、容器130の第3の実施例の開位置における正面図である。
図11Bは、デンタルピック32のシート30が装填されている状態を示す、容器130の第3の実施例の開位置における正面図である。シート30は、(デンタルピック32A,32B,32C,32D,32Eを含む)デンタルピック32、(連結リガメント34A,34B,34C,34Dを含む)連結リガメント34、および(連結リガメント36A,36B,36C,36Dを含む)連結リガメント36を含む。容器130は、第1の容器部分132、第2の容器部分134、ヒンジ136、レバー138、摺動フェンス140、通路142、出口シュート144、開口部146、一段高い背面148およびレッジ150を含む。
【0048】
第1の容器部分132と第2の容器部分134は、ヒンジ136に沿って互いに連結される。第1の容器部分132は、一段高い背面148を含む。一段高い背面148は、デンタルピック32のシート30の容器130への装填時にブリストル44が容器130の内部面に接触しないように、このデンタルピックのシート30を支持するとともに相対的に高い位置に保持する。これにより、シート30が一段高い背面148を横切って摺動されたときに、ブリストル44と容器130の間の摩擦や抵抗が防止される。第1の容器部分132は、さらに、容器130の第1の側に出口シュート144、開口部146およびレッジ150を含む。出口シュート144は、1つのデンタルピック32の柄40の幅よりもわずかに大きい幅を有する。出口シュート144は、1つのデンタルピック32がシート30から分離されて容器130から供給される領域を形成する。出口シュート144の一端には開口部146が設けられる。開口部146は、1つのデンタルピック32の柄40の幅よりも僅かに幅が広い。開口部146は、重力によって出口シュート144内のデンタルピック32が容器130外に引っ張られるよう開口部146が下に面する状態で容器130を傾けることにより、容器130から1つのデンタルピック32を取り出すことを可能にする。レッジ150は、出口シュート144の第2の側に設けられており、シート30から1つのデンタルピック32を切り離すことができる壁を提供する。
【0049】
第2の容器部分134は、デンタルピック32を切り離すように容器130内に内向きに押すことができるレバー138を含む。第2の容器部分134は、さらに、摺動フェンス140と通路142を含む。摺動フェンス140は、デンタルピック32のシート30を容器130の第1の側に摺動させるように通路142に沿って移動可能となっている。次に、1つのデンタルピック32が出口シュート44に位置するようにデンタルピック32のシート30を配置することにより、容器130内で1つのデンタルピック32を分離することができる。摺動フェンス140を用いて1つのデンタルピック32を出口シュート144に配置することができる。摺動フェンス140は、シート30の側端部を捕捉して、1つのデンタルピック32が出口シュート144に位置するまで容器130を通ってシート30を摺動させるようにシート30に横方向の力を加えうる。摺動フェンス140は、通路142に沿って移動し、手動で移動されるかバネ付勢される。
【0050】
図11Bに示すように、デンタルピック32Aが出口シュート144に配置されると、(デンタルピック32B,32C,32D,32Eを含む)シート30の残りの部分は一段高い背面148上に配置される。容器130にシート30を装填して閉じた後に、レバー138を用いてデンタルピック32Aをシート30から切り離すことができる。これは、レバー138によってデンタルピック32Aの柄40に圧力が加わるためである。デンタルピック32Aは、連結リガメント34A,36Aがレッジ150上に載置されるように出口シート144内に配置される。レバー138が押されると、デンタルピック32Aは柄40において内向きに押され、これにより連結リガメント34A,36Aに圧力が加わる。連結リガメント34A,36Aは、シート30よりも高さが低い出口シュート144内にデンタルピック32Aを押すレバー138の圧力によってレッジ150に沿って破断する。デンタルピック32Aがシート30から分離されると、開口部146が下に面する状態で容器130を傾けることができ、デンタルピック32Aが開口部146を通って出口シュート144から外に出ることが可能となる。デンタルピック32Aが容器130から取り出されると、摺動フェンス140はデンタルピック32のシート30に横方向の力を加えてデンタルピック32Bが出口シュート144に配置されるようにシート30を移動させる。次に、デンタルピック32Bは、シート30から分離され、このプロセスは全てのデンタルピック32が取り出されるまで続く。
【0051】
容器130は、デンタルピック32をシートから1つずつ分離することを可能とする。デンタルピック32は、開口部146を通して1つずつ取り出すこともできる。容器130は、容器130を開けて一段高い背面148上でかつ摺動フェンス140の横にデンタルピック32のシート30を配置することによって容易に装填可能である。容器130は、閉じられると、シート30から分離するために1つのデンタルピック32を出口シュート144に移動させることができる。容器130は、さらに、デンタルピック32のシート30を保管し、ユーザが使用するときにデンタルピック32へのアクセスを容易にする。
【実施例4】
【0052】
図12〜
図15Cは、第4の実施例の容器170を示す。
図12は、プッシュバー176の伸長状態を示す、第4の実施例の容器170の閉状態における透視図である。容器170は、第1の容器部分172、第2の容器部分174、プッシュバー176、ヒンジ184および供給装置178を含む。
【0053】
第1の容器部分172と第2の容器部分174は、ヒンジ184に沿って互いに連結される。図示の実施例では、第1の容器部分172と第2の容器部分174は、それぞれ容器170の半部を成す。別の変形例では、第1の容器部分172は、容器170の本体を成し、第2の容器部分174は、デンタルピック32のシート30を装填するために開かれる蓋またはユーザがシート30を装填するために容器170の内部にアクセスできるようにする他の構成としてもよい。容器170は、デンタルピック32の柄40の幅よりも僅かに大きい内部の厚みを有する。これにより、容器170内でデンタルピック32を折りたたむことができるとともに、デンタルピック32が容器170内で分離された後に柄の一端で載置可能となる。図示の実施例では、容器170は、デンタルピック32の複数のシート30を受け入れることができる。別の変形例では、容器170は、デンタルピック32の1枚のシート30を保持し、種々の寸法および数のデンタルピック32を有するシート30を保持するように設けることができる。
【0054】
プッシュバー176は、容器170の底端部に沿って延びており、デンタルピック32の柄40と接触するように位置合わせされる。
図12に示すように、プッシュバー176は、伸長位置では容器170の外まで延びる。プッシュバー176の伸長状態において、デンタルピック32のシート30が容器170に装填可能となる。シート30を装填した後、プッシュバー176は、デンタルピック32を折るようにシート30を交互のパターンで折りたたむよう内向きに押される。プッシュバー176は、手動で操作されるかバネ付勢される。容器170は、デンタルピック32の1枚または複数枚のシート30を保持することができ、各々のシート30は、前に装填されたシート30に圧力が加えられてデンタルピック32が折られた後で装填される。一度デンタルピック32が分離されると、容器からデンタルピック32を1つずつ取り出すために供給装置178使用することができる。
【0055】
容器170は、ユーザがデンタルピック32を装填、保管および供給することを可能にする。シート30は、容器170内に配置することによって装填可能である。シート30上のデンタルピック32は、次にプッシュバー176を容器170内に内向きに押すことによって分離可能である。これにより、ユーザの最小限の労力でデンタルピック32は折れて分離される。デンタルピック32は、続いて、一度に1つのデンタルピック32へのアクセスを提供するように、供給装置178を摺動させて取り出すことができる。
【0056】
図13は、プッシュバー176の伸長状態でシートが装填された容器170の第4の実施例の閉位置における
図12の線13−13線に沿った前方断面図である。シート30は、(デンタルピック32A,32B,32C,32D,32E,32F,32G,32H,32I,32Jを含む)デンタルピック32を含む(この実施例では、折りたたみ動作をより明瞭に示すために、デンタルピック32のシート30は10本のデンタルピック32を含む)。容器170は、第1の容器部分172、プッシュバー176、供給装置178、開口部180、(接続クリップ182A,182B,182C,182D,182E,182Fを含む)接続クリップ182を含む。
【0057】
プッシュバー176は、容器170の底部に沿って延びており、伸長位置において容器170の外まで延びる。供給装置178は、プッシュバー176の反対側の端部に設けられており、開口部180を通してデンタルピック32を取り出すために使用される。開口部180は、容器170の底端部に設けられており、デンタルピックを一度に1つずつしか取り出せないように寸法づけられている。
【0058】
第1の容器部分172は、デンタルピック32のシート30を受け入れることができる。デンタルピック32のシート30は、容器170を開けて第1の容器部分172にシート30を配置するか、容器170の蓋を開けて容器170内にシートを摺動させることによって装填可能である。シート30が容器170に装填されると、デンタルピック32の柄40は、接続クリップ182の下側に配置される。接続クリップ182Aは、デンタルピック32Aの柄40の外側端部上に配置され、接続クリップ182Bは、デンタルピック32B,32Cのそれぞれの柄40上に配置され、接続クリップ182Cは、デンタルピック32D,32Eのそれぞれの柄40上に配置され、接続クリップ182Dは、デンタルピック32F,32Gのそれぞれの柄40上に配置され、接続クリップ182Eは、デンタルピック32H,32Iのそれぞれの柄40上に配置され、接続クリップ182Fは、デンタルピック32Jの柄40の外側端部上に配置される。
【0059】
接続クリップ182は、第2の容器部分174の内側面に取り付けられており、容器170が閉じられたときに接続クリップ182がシート30の頂部に載置される。別の実施例では、接続クリップ182は、容器170の蓋部分に取り付けることができる。接続クリップ182は、デンタルピック32がプッシュバー176によって折りたたまれるまで第1の容器部分172の内側面に対してデンタルピック32を保持する。接続クリップ182は、曲げ応力を受けるため、復原力が高い柔軟なバネ様材料で形成可能である。デンタルピック32がプッシュバー176によって折りたたまれるに従って、接続クリップ182はデンタルピック32の柄40の動きによって通常の位置から押し出される。一度デンタルピック32が完全に折りたたまれて分離されると、接続クリップ182の形成に使用された材料の高い復元力により、接続クリップ182は元の位置に戻る。
【0060】
容器170の装填は、ユーザにとって簡単な作業である。ユーザは、第2の容器部分174が開いているときに、デンタルピック32のシート30を第1の容器部分172に投入するだけでデンタルピック32のシート30を容器170に配置することができる。別の実施例では、シート30は、容器170の蓋が開いているときに、容器170の底端部に沿って摺動させることなどにより容器170に挿入することができる。容器170の閉状態では、接続クリップ182は、第1の容器部分172の背面に対してデンタルピック32の柄40を保持するように配置される。これは、シート30がプッシュバー176によって加圧されたときに、デンタルピック32の(扇子やアコーディオンと類似する)交互のパターンでの制御された折りたたみ動作を容易にする。
【0061】
図14Aは、プッシュバー176の伸長状態を示す、容器170の第4の実施例の閉位置における
図12の14−14線に沿った底部断面図である。
図14Bは、プッシュバーが閉じられている状態を示す、容器170の第4の実施例の閉位置における
図12の14−14線に沿った底部断面図である。
図14Cは、プッシュバー176が閉じている状態を示す、容器170の第4の実施例の閉位置における
図12の14−14線に沿った底部断面図である。シート30は、(デンタルピック32A,32B,32C,32D,32E,32F,32G,32H,32I,32Jを含む)デンタルピック32を含む。容器170は、第1の容器部分172、第2の容器部分174、プッシュバー176および(接続クリップ182A,182B,182C,182D,182E,182Fを含む)接続クリップ182を含む。
【0062】
第1の容器部分172と第2の容器部分174は、ヒンジによって互いに連結される。第1の容器部分172は、デンタルピック32が折りたたまれるときに第1の容器部分172の内側面に対してデンタルピック32を保持するように底面に沿って設けられた接続クリップ182を有する。プッシュバー176は、容器170の底端部に沿って容器の外まで延びる。プッシュバー176は、手動で移動されるかバネ付勢される。
【0063】
図14Aに示すように、容器170にデンタルピック32が装填されるに従って、デンタルピック32の柄40は接続クリップ182の下に配置される。デンタルピック32の装填時には、プッシュバー176は伸長位置にある。
図14Bに示すように、プッシュバー176が容器170内に内向きに押されると、デンタルピック32は互いに対して折りたたみ始める。デンタルピック32の配置は、折りたたまれるときに扇子やアコーディオンに類似する。この折りたたみ動作は、デンタルピック32の間の連結リガメント34,36に圧力を加え、デンタルピック32が互いから切り離されるようにデンタルピック32を折る。デンタルピック32が折れて分離されるに従って、互いの上に折り重なり、
図14Cに示すように容器170の第1の側に整列する。
【0064】
容器170は、デンタルピック32を切り離す簡単な方法をユーザに提供する。ユーザはプッシュバー176を容器170内に内向きに押すだけでいいので、デンタルピック32の破断に関連する労力は最小限で済む。これにより、デンタルピック32は互いの上に折り重なることにより破断し、折れて分離される。また、容器170は、デンタルピック32を保管するとともに、デンタルピック32を1つずつ取り出すことを可能とする。
【0065】
図15Aは、デンタルピック32の分離後における容器170の第4の実施例の
図12の13−13線に沿った前方破断断面図である。
図15Bは、デンタルピック32が取り出されている状態における容器170の第4の実施例の
図12の13−13線に沿った前方破断断面図である。
図15Cは、デンタルピック32が取り出されている状態における容器170の第4の実施例の
図12の13−13線に沿った前方破断断面図である。容器170は、供給装置178、プッシュバー176、開口部180、(デンタルピック32A,32B,32Cを含む)デンタルピック32を含む。供給装置178は、ノブ190、ヒンジ192、蓋194、バネ196および足部198を含む。
【0066】
デンタルピック32の分離後の容器170が示されている。デンタルピック32は、プッシュバー176の後方で容器170の第1の側に整列されている。デンタルピック32が取り出されるに従って、プッシュバー176は供給装置178によって供給される位置に次のデンタルピック32を移動させる。供給装置178は、ユーザが柄部分をつかんでデンタルピック32を完全に容器170外に引き出すことができるように、柄部分を開口部を通して引き出すことによりデンタルピック32を供給する。
【0067】
供給装置178は、容器170の第1の面において上下に摺動できるノブ190を含む。ノブ190を下向きに動かすことにより、1つのデンタルピック32が供給される。ノブ190が上向きに動かされると、供給装置178は、次のデンタルピック32がプッシュバー176によって供給装置178の定位置に移動できるようにリセットされる。ノブ190が下向きに動かされると、蓋194がヒンジ192を中心に回転する。ヒンジ192は、バネを含み、このバネは供給装置178が作動したときに蓋194を開く。蓋194は、ヒンジ192を中心に回転し、デンタルピック32を取り出すことができるよう開口部180を開口させる。
【0068】
ノブ190が下向きに動かされると、ユーザは供給装置178がリセットされるようにノブ190を解放できる。バネ196は、供給装置178の底半部に平行に延びる。ノブ190が下向きに動かされると、バネ196が圧縮される。続いて、ノブ190が解放されると、バネは復原されて供給装置178を容器170内に戻す。足部198は、供給装置178の頂部に設けられており、供給装置178から外向きに突出する。足部198は、供給装置178の作動時に1つのデンタルピック32の先端部を捕捉する。これにより、1つのデンタルピック32が容器170内で下向きに移動し、1つのデンタルピック32の柄部分が開口部180を通って押し出される。1つのデンタルピック32の柄部分が開口部180を通って突出すると、ユーザはこのデンタルピック32をつかんで容器170から取り出すことができる。別の実施例では、足部198は、供給装置178に固定位置で固定された2つの持ち上げプロングであり、これらのプロングは、柄40のすぐ下側でデンタルピック32の本体42にまたがる。これにより、供給装置178の作動時にデンタルピック32が開口部180を通って下向きに移動する。
【0069】
容器170は、ユーザが必要に応じてデンタルピックを1つずつ取り出すことを可能とするために有利である。供給装置178は、一度に1つのデンタルピック32のみを供給するように機能し、ユーザが容器170から1つのデンタルピック32を取り出した後でリセットされる。容器170は、さらにデンタルピック32を切り離して、ユーザが必要とするまで保管する。
【実施例5】
【0070】
図16〜
図19は、第5の実施例の容器200を示す。
図16は、実質的に閉位置における容器200の透視図である。容器200は、第1の容器部分202、第2の容器部分204およびボタン機構206を含む。
【0071】
第1の容器部分202と第2の容器部分204は、容器200を形成し、開位置と閉位置との間で互いに対して摺動する。図示の実施例では、第1の容器部分202は、容器200の基部を成す。デンタルピック32のシート30は、容器200が開位置にあるときに第1の容器部分202に配置可能である。図示の実施例では、第2の容器部分204は、容器200のカバー部を成す。第2の容器部分204は、第1の容器部分202上で開位置と閉位置との間を摺動可能である。第2の容器部分204は、容器200の両側の面をつかんで反対側に引っ張ることによって開位置に摺動することができ、これにより、全開位置に達するまで第2の容器部分204を第1の容器部分202上で摺動させる。
【0072】
容器200は、さらに、第2の容器部分204内に配置されるボタン機構206を含む。容器200が閉位置のときに、ボタン機構206は、容器200に装填されたデンタルピック32のシート30から1つのデンタルピック32を切り離すように内向きに押すことができる。ボタン機構206は、1つのデンタルピック32に圧力を加えて折り、デンタルピック32のシート30から分離させることで1つのデンタルピック32を切り離す。ボタン機構206は、ボタン機構206上の圧力が解放されると自動的にリセットされるようにバネ付勢されている。容器200は、さらに、容器200内でデンタルピック32のシートから分離されるに従ってデンタルピック32を取り出すことができる開口部(
図16では省略)を含む。
【0073】
容器200は、異なる寸法のデンタルピック32のシート30に合わせて寸法づけることができる。容器200は、ユーザが、ボタン機構206を使用して必要に応じて1つのデンタルピック32を切り離すことを可能とする。分離されたデンタルピック32は、次に容器200内でデンタルピック32のシート30から分離されるに従って容器200から1つずつ取り出すことができる。容器200は、また、ユーザがデンタルピック32のシート30を保管するのを可能にする。
【0074】
図17は、デンタルピック32が装填されていない状態を示す、容器200の開位置における正面図である。容器200は、第1の容器部分202、第2の容器部分204、ボタン機構206、(溝210A,210Bを含む)溝210、(フランジ212A,212Bを含む)フランジ212、位置決めリッジ214、出口シュート220、開口部222、一段高い背面224およびレッジ226を含む。
【0075】
容器200は、第1の容器部分202と第2の容器部分204を含む。第1の容器部分202は、溝210A,210Bを含む溝210を含む。溝210は、第1の容器部分202の第1の面から第1の容器部分202の第2の面まで延びる。第2の容器部分204は、フランジ212A,212Bを含むフランジ212を含む。フランジ212は、第2の容器部分204から外向きに第2の容器部分204の第1の面から第2の容器部分204の第2の面まで延びる。溝210は、フランジ212が溝210に挿入されて溝210を通って摺動するようにフランジ212に合わせて形状づけられる。フランジ212Aは、溝210Aに配置することができ、フランジ212Bは溝210Bに配置することができる。これにより、第2の容器部分204は、第1の容器部分202に対して開位置と閉位置との間で摺動可能となる。容器200は、さらに、ボタン機構206を含む。容器200が閉位置にあるときに、出口シュート220に配置された1つのデンタルピック32をデンタルピック32のシート30から分離するようにボタン機構206を内向きに押すことができる。
【0076】
第1の容器部分202は、一段高い背面224を含む。一段高い背面224は、第1の容器部分202内に設けられる。一段高い背面224は、デンタルピック32のシート30が容器200に装填されたときに、デンタルピック32のブリストル44が容器200の内部面と接触しないようにこのシートを支持するとともに相対的に高い位置に保持する。これにより、デンタルピック32のシート30が一段高い背面224を横切って摺動されたときに、ブリストル44と容器200の間の摩擦や抵抗が防止される。第1の容器部分202は、さらに、容器200の第1の側に出口シュート220、開口部222およびレッジ226を含む。出口シュート220は、1つのデンタルピック32の柄40の幅よりも僅かに大きい幅を有する。出口シュート220は、シート30から1つのデンタルピック32を分離して容器200から取り出すことができる領域を形成する。出口シュート220の一端には、開口部222が設けられる。開口部222は、1つのデンタルピック32の柄40の幅よりも僅かに幅が広い。開口部222は、重力によって出口シュート220内のデンタルピック32が容器200外に引き出されるよう開口部222が下に面する状態で容器200を傾けることにより、容器200から1つのデンタルピック32を取り出すことを可能にする。レッジ226は、出口シュート220の第2の側に設けられており、シート30から1つのデンタルピック32を切り離すことができる壁を提供する。
【0077】
第1の容器部分202は、さらに、位置決めリッジ214を含む。位置決めリッジ214は、一段高い背面224の第1の端部に設けられ、レッジ226から第1の容器部分202の第2の面まで延びる。位置決めリッジ214は、第2の容器部分204がデンタルピック32のシート30上に閉じられるときにデンタルピック32が固定された適切な位置に留まるように、ユーザがデンタルピック32のシート30を第1の容器部分202内に整列させるために使用できる。
【0078】
容器200は、第2の容器部分204を第1の容器部分202上に摺動させることでユーザによって容易に開閉可能である。これにより、ユーザは、デンタルピック32のシート30を容器200内で整列させて位置を固定するようにデンタルピック32の柄40を位置決めリッジ214の下に押し込むことによって、デンタルピック32のシート30を容器200に容易に装填できる。容器200は、さらに、ボタン機構206によって、1つのデンタルピック32をシート30から分離することができる。分離される1つのデンタルピック32は、次に容器200から取り出すことができる。容器200内の残りのデンタルピック32は、その後容器200内に保管可能である。
【0079】
図18Aは、デンタルピック32のシート30を装填した状態における容器200の第1の容器部分202の前方透視図である。シート30は、デンタルピック32および連結リガメント34,36を含む。各々のデンタルピック32は、柄40、本体42,ブリストル44および先端部46(図示省略)を含む。第1の容器部分202は、溝210A(溝210Bは図示省略)、位置決めリッジ214、出口シュート220、開口部222、一段高い背面224およびレッジ226を含む。
図18Aには、ボタン機構206と摺動フェンス240も示されている。ボタン機構206は、ボタン部230、本体部232および一段高い面234を含む。
図18Bは、容器200の第2の容器部分204の後方透視図である。第2の容器部分204は、(フランジ212A,212Bを含む)フランジ212、摺動フェンス240、通路242およびリテーナ244を含む。
図18Bには、ボタン機構206の一段高い面234も示されている。
【0080】
容器200は、第1の容器部分202と第2の容器部分204を含む。第1の容器部分202と第2の容器部分204は、互いに対して摺動する。第1の容器部分202は、溝210A,210Bを含む溝210を含む。第2の容器部分204は、フランジ212A,212Bを含むフランジ212を含む。フランジ212Aは、溝210A内にこの溝と整列するように設けることができ、フランジ212Bは、溝210B内にこの溝と整列するように設けることができる。これにより、第1の容器部分202と第2の容器部分204は互いに対して摺動可能となる。
【0081】
容器200は、第1の容器部分202に設けられた一段高い背面224も含む。デンタルピック32のシート30は、一段高い背面224上に配置してこの背面に沿って容器200内で摺動することができる。位置決めリッジ214は、一段高い背面224の第1の端部に設けることができ、容器200内におけるデンタルピック32のシート30の位置決めを容易にする。容器200は、さらに、出口シュート220、開口部222およびレッジ226を含む。出口シュート220は、1つのデンタルピック32をデンタルピック32のシート30から分離するように配置することができる領域を提供する。開口部222は、出口シュート220の第1の端部に配置され、1つのデンタルピック32を取り出すことができる開口部を提供する。レッジ226は、出口シュート220の第2の側に配置されており、シート30からデンタルピックを分離するために連結リガメント34,36を押し付けることができるレッジを提供する。
【0082】
ボタン機構206が
図18Aに示されており、ボタン部230、本体部232および一段高い面234を含む。本体部232は、ボタン部230を囲み、本体部232とボタン部230は共に容器200の外面に設けられる。ボタン部230は、一段高い面234に連結される。一段高い面234は、容器200内に設けられ、出口シュート220に配置される。一段高い面234は、
図18Aに示す実施例では矩形の突出部であるが、別の実施例ではデンタルピック32に圧力を加えることができるあらゆる形状とすることができる。ボタン機構206のボタン部230が内向きに押されると、一段高い面234も内向きに押されて出口シュート220内に配置されたデンタルピック32の柄40に圧力を加える。これにより、レッジ226に沿って連結リガメント34,36が破断し、デンタルピック32がデンタルピック32のシート30から分離される。
【0083】
容器200は、摺動フェンス240も含む。摺動フェンス240は、デンタルピック32が分離されて取り出されるときに、デンタルピック32のシート30を容器200を通って自動的に移動させるバネ付勢されたフェンスである。摺動フェンス240は、(
図18Bに示すように)第2の容器部分204が開位置のときに摺動フェンス240が伸長されるように第2の容器部分204に連結されている。摺動フェンス240は、この摺動フェンスが移動する通路242を含む。通路242は、摺動フェンス240が容器200を通ってデンタルピック32を移動させることができるように容器200に設けられる。容器200は、リテーナ244をさらに含む。リテーナ244は、通路242内に摺動フェンス240を保持するように第2の容器部分204の第1の面に取り付けられている。容器200が閉じられると、摺動フェンス240は、第1の容器部分202の第2の側の最も近傍に配置された1つのデンタルピック32を捕捉する。デンタルピック32が分離されて容器200から取り出されるに従って、摺動フェンス240は残りのデンタルピック32を容器200を通って前進させる。
【0084】
図18Aに示すように、デンタルピック32Aが出口シュート220に配置されると、シート30の残りの部分は一段高い背面224上に配置される。容器200にシート30を装填して閉じると、シート30からデンタルピック32Aを切り離すためにボタン機構206が使用される。これは、ボタン機構206がデンタルピック32Aの柄40Aに圧力を加えることで達成される。デンタルピック32Aは、連結リガメント34A,36Aがレッジ226に載置されるように出口シュート220に配置される。ボタン機構206が押されると、デンタルピック32Aは、柄40Aにおいて内向きに押され、これにより、連結リガメント34A,36Aに圧力が加わる。連結リガメント34A,36Aは、シート30よりも低い高さにある出口シュート220にデンタルピック32Aを押し込むボタン機構206の圧力によってレッジ226に沿って破断する。デンタルピック32Aがシート30から分離されると、デンタルピック32Aが開口部222を通って出口シュート220から落下するように、開口部222が下に面した状態で容器200を傾けることができる。デンタルピック32Aが容器200から取り出されると、摺動フェンス240がデンタルピック32のシート30に横方向の力を加えて、デンタルピック32Bが出口シュート220に配置されるようにシート30を移動させる。デンタルピック32Bは、次にシート30から分離することができ、このプロセスは全てのデンタルピック32が取り出されるまで続く。
【0085】
容器200は、シート30からデンタルピック32を1つずつ分離することを可能とする。デンタルピック32は、開口部222を通して1つずつ取り出すこともできる。容器200は、第2の容器部分204を摺動させて第1の容器部分202から離し、デンタルピック32のシート30を容器200に装填することで容易に装填される。位置決めリッジ214は、容器200への装填時にデンタルピック32のシート30を適切な位置に固定する。デンタルピック32のシート30が装填された後、第2の容器部分204を第1の容器部分202上に摺動させることにより容器200が閉じられる。これにより、摺動フェンス240が1つのデンタルピック32を捕捉して、容器200を通ってデンタルピック32のシート30を前進させる。デンタルピック32が取り出されるに従って、摺動フェンス240は容器200を通ってデンタルピック32のシート30を前進させる。容器200は、さらに、デンタルピック32のシート30を保管し、ユーザのデンタルピック32の使用時にデンタルピック32のアクセスを容易にする。
【0086】
図19は、ボタン機構206を示す、容器200の端部断面を示す透視図である。容器200は、第1の容器部分202、第2の容器部分204,ボタン機構206、(溝210A,210Bを含む)溝210および(フランジ212A,212Bを含む)フランジ212を含む。ボタン機構206は、ボタン部230、本体部232、一段高い面234およびバネ236を含む。
【0087】
容器200は、第1の容器部分202と第2の容器部分204を含む。第1の容器部分202と第2の容器部分204は、互いに対して摺動する。第1の容器部分202は、溝210A,210Bを含む溝210を含む。第2の容器部分204は、フランジ212A,212Bを含むフランジ212を含む。フランジ212Aは、溝210Aと整列してこの溝内に配置することができ、フランジ212Bは、溝210Bと整列してこの溝内に配置することができる。これにより、第1の容器部分202と第2の容器部分204が互いに対して摺動可能となる。
【0088】
ボタン機構206は、ボタン部230、本体部232、一段高い面234およびバネ236を含む。本体部232は、ボタン部230を囲み、本体部232およびボタン部230は共に容器200の外面に設けられている。ボタン部230は、あらゆる適切な手段で一段高い面234に連結可能である。バネ236は、ボタン部230と本体部232の間に設けられる。ボタン部230が押されると、バネ236が圧縮される。ボタン部230に加えられた圧力が解放されると、バネ236は伸びて本来の形状に戻り、これにより、ボタン部230が元の位置に押し戻される。一段高い面234は、容器200内に位置するとともに、出口シュート220上に配置される。
図19に示す実施例では、一段高い面234は、矩形の突出部であるが、別の実施例では、デンタルピック32に圧力を加えることができるあらゆる形状とすることができる。ボタン機構206のボタン部230が内向きに押されると、一段高い面234も内向きに押されて出口シュート220に配置されたデンタルピック32の柄40に圧力を加える。これにより、デンタルピック32は、デンタルピック32のシート30から分離される。
【0089】
ボタン機構206は、容器200内でシート30からデンタルピック32を分離する簡単な機構を提供する。ボタン部230は、容器200内のデンタルピック32に圧力を加えるように容易に内向きに押して、デンタルピック32のシート30からデンタルピック32を分離させることができる。ボタン部230に加えられた圧力が解放されると、バネ236は伸びてボタン部230を元の位置に押し戻す。これにより、ボタン機構206はリセットされ、ユーザがなんらかのリセットを行うことを要さずに容器200内の次のデンタルピック32を分離するために再度内向きに押すことが可能となる。
【実施例6】
【0090】
図20〜
図22Bは、第6の実施例の容器250を示す。
図20は、容器250の閉位置における透視図である。容器250は、第1の容器部分252、第2の容器部分254、ボタン機構256、目視用スリット258、ヒンジ260および開口部272を含む。
【0091】
第1の容器部分252と第2の容器部分254は、容器250を成す。第1の容器部分252と第2の容器部分254は、ヒンジ260に沿って互いに連結される。第1の容器部分252と第2の容器部分254は、ヒンジ260を中心に回転させることで開位置と閉位置との間で移動可能である。図示の実施例では、第1の容器部分252は、容器250の基部を成す。デンタルピック32のシート30は、容器250が開位置のときに第1の容器部分252内に配置可能である。図示の実施例では、第2の容器部分254は、容器250のカバー部を成す。第2の容器部分254は、ヒンジ260を中心とする回転により開位置と閉位置との間で移動可能となっている。図示の実施例では、第2の容器部分254は、目視用スリット258をさらに含む。目視用スリット258は、第2の容器部分254の第1の面から第2の面まで延びる第2の容器部分254に設けられた開口部である。目視用スリット258は、容器250を開けることを要さずに、ユーザが容器250に装填されたデンタルピック32を見ることを可能にする。
【0092】
容器250は、さらに、第2の容器部分254に配置されたボタン機構256を含む。容器250が閉位置にあるときに、ボタン機構256は、容器250に装填されたデンタルピック32のシート30から1つのデンタルピック32を切り離すように内向きに押すことができる。ボタン機構256は、1つのデンタルピック32に圧力を加えて、デンタルピック32のシート32から折って分離することにより1つのデンタルピック32を切り離す。ボタン機構256は、ボタン機構256の圧力が解放されると自動的にリセットされるようにバネ付勢されている。別の実施例では、ボタン機構256は、レバーとすることができる。容器250は、容器250内でデンタルピック32のシート30からデンタルピック32が分離されるに従ってデンタルピック32を取り出すことができる開口部272をさらに含む。
【0093】
容器250は、デンタルピック32のシート30の種々の寸法に合わせて寸法づけることができる。容器250は、ユーザが必要に応じて1つのデンタルピック32を破断させることを可能にする。分離されたデンタルピック32は、次に、容器250内でシート30から分離されるに従って、容器250から1つずつ取り出すことができる。容器250は、さらに、ユーザがデンタルピック32のシート30を保管することを可能とする。
【0094】
図21は、デンタルピック32のシート30が装填された状態を示す、容器250の第1の容器部分252の透視図である。シート30は、デンタルピック32および連結リガメント34,36を含む。各々のデンタルピック32は、柄40、本体42、ブリストル44および先端部46を含む。第1の容器部分252は、ヒンジ260、インサート部262、出口シュート270、開口部272、一段高いプラットフォーム274、レッジ276、摺動フェンス280、解放機構282および通路284を含む。
【0095】
図示の実施例では、第1の容器部分252は、容器250の基部を成す。第2の容器部分254(
図21では省略)は、容器250の蓋部分を成し、ヒンジ260に沿って第1の容器部分252に取り付けられている。ヒンジ260は、第1の容器部分252と第2の容器部分254の間に第1の連結部と第2の連結部を含む。第2の容器部分254は、開位置と閉位置との間で容器250を移動できるように、ヒンジ260を中心に回転可能となっている。容器250は、ボタン機構256(
図21では省略)をさらに含む。容器250が閉位置にあるときは、ボタン機構256を内向きに押して容器250内でデンタルピック32のシート30から1つのデンタルピック32を分離することができる。
【0096】
第1の容器部分252は、第1の容器部分252内に位置する一段高い背面274を含む。一段高い背面274は、デンタルピック32のブリストル44が容器250の内部面と接触しないように、デンタルピック32の容器250への装填時にデンタルピック32のシート30を支持するとともに相対的に高い位置に保持する。これにより、デンタルピック32のシート30が一段高い背面274を横切って摺動されたときに、ブリストル44と容器250の間の摩擦や抵抗が防止される。第1の容器部分252は、さらに、容器250の第1の側に出口シュート270、開口部272およびレッジ276を含む。出口シュート270は、1つのデンタルピック32の柄40の幅よりも僅かに大きい幅を有する。出口シュート270は、1つのデンタルピック32がシート30から分離されて容器250から供給される領域を形成する。出口シュート270の一端には開口部272が設けられる。開口部272は、1つのデンタルピック32の柄40の幅よりも僅かに幅が広い。開口部272は、重力によって出口シュート270内のデンタルピック32が容器250外に引き出されるよう開口部272が下に面する状態で容器250を傾けることにより、容器250から1つのデンタルピック32を取り出すことを可能にする。レッジ276は、出口シュート270の第2の側に設けられており、シート30から1つのデンタルピック32を切り離すことができる壁を提供する。
【0097】
容器250は、さらに、摺動フェンス280を含む。摺動フェンス280は、デンタルピック32が分離されて取り出されるに従って、容器250を通ってデンタルピック32を自動的に移動させるバネ付勢されたフェンスである。摺動フェンス280は、第1の容器部分252に配置される。摺動フェンス280は、摺動フェンス280が移動する通路284を含む。通路284は、摺動フェンス280が容器250を通ってデンタルピック32を移動できるように容器250に設けられる。摺動フェンス280は、解放機構282をさらに含む。摺動フェンス280が容器250を通って移動した後、ユーザは摺動フェンス280を初期位置に押し戻すことができる。この位置では、摺動フェンス280は、解放機構282にラッチされ、定位置に固定される。これにより、ユーザは、デンタルピック32のシート30を容器250に装填することができる。ユーザがデンタルピック32のシート30を容器250内に装填した後、容器250が閉じられて第2の容器部分254が解放機構282と接触する。解放機構282が第2の容器部分254によって内向きに押されると、摺動フェンス280は固定位置から解放されて容器250を通ってデンタルピック32のシート30を前進させ始める。
【0098】
図21に示すように、デンタルピック32Aが出口シュート270に配置されると、シート30の残りの部分は一段高い背面上に配置される。シート30が装填された状態で容器250が閉じられると、ボタン機構256を使用してシート30からデンタルピック32Aを切り離すことができる。これは、ボタン機構256がデンタルピック32Aの柄40Aに圧力を加えるために起こる。デンタルピック32Aは、連結リガメント34A,36Aがレッジ276上に載置されるように出口シュート270に配置される。ボタン機構256が押されると、デンタルピック32Aは、柄40Aにおいて内向きに押され、連結リガメント34A,36Aに圧力が加わる。連結リガメント34A,36Aは、デンタルピック32Aをシート30よりも低い高さの出口シュート270に押し込むボタン機構256からの圧力により、レッジ276に沿って破断する。デンタルピック32Aがシート30から分離され、ボタン機構256が元の位置に解放されると、デンタルピック32Aが開口部272を通って出口シュート270から落下するように開口部272が下に面する状態で容器250を傾けることができる。摺動フェンス280の連続的な横方向の力により、次に、デンタルピック32Bが出口シュート270に配置されるようにデンタルピック32のシート30が動かされる。続いて、デンタルピック32Bをシート30から分離することができ、このプロセスは全てのデンタルピック32が取り出されるまで続く。容器250は、シート30からデンタルピック32を1つずつ分離することを可能にする。容器250は、容器250を開けて一段高い背面274にデンタルピック32のシート30を配置することで容易に装填可能である。容器250は、一度閉じられると、摺動フェンス280によって1つのデンタルピック32を出口シュート270に移動できる。出口シュート270に配置されたデンタルピック32は、続いて、ボタン機構256を使用してシート30から分離可能である。容器250は、さらに、デンタルピック32のシート30を保管し、ユーザがデンタルピックを使用したいときにデンタルピック32へのアクセスを容易にする。
【0099】
図22Aは、インサート部262を容器250から取り除いた状態における容器250の第1の容器部分52の透視図である。
図22Bは、第1の容器部分252内に配置することができる容器250のインサート部262の底部透視図である。第1の容器部分252は、通路286と孔290を含む。インサート部262は、通路284と突出部292を含む。
【0100】
図示の実施例では、第1の容器部分252は、容器250の基部を成す。第1の容器部分252は、一段高い背面274(
図22A,
図22Bでは省略)を含み、デンタルピック32は、第1の容器部分252内でこの一段高い背面上に配置される。一段高い背面を形成するために、インサート部262を第1の容器部分252内に配置して取り付けることができる。第1の容器部分252は、複数の開口部290を含む。インサート部292は、複数の突出部292を含む。突出部292は、開口部290の直径よりも僅かに大きい直径を有する。インサート部262の各々の突出部292は、第1の容器部分252に設けられた1つの開口部290内に配置可能である。突出部292の僅かに大きい直径は、インサート部262が第1の容器部分252に保持されるように突出部292と開口部290との間に密な締まりばめを形成する。別の実施例では、インサート部262および第1の容器部分252への取付方法は、一段高い背面274、レッジ276、摺動フェンス280および溝286の機能的な要件を達成するあらゆる方法で構成可能である。
【0101】
第1の容器部分252は溝286をさらに含み、インサート部284は通路284を含む。溝286と通路284は、互いに整列して容器を通って延びる。摺動フェンス280は、通路284に沿って走行するように配置される。溝286は、通路284の下方に配置され、第1の容器部分252に設けられた、摺動フェンス280が移動するキャビティである。溝286と通路284によって形成されたキャビティは、摺動フェンス280の後方に挿入されるバネ(図示省略)も収容し、このバネは、容器250を通って摺動フェンス280がデンタルピック32のシート30を連続的に前進させるのを可能にする。
【0102】
第1の容器部分252とインサート部262を別の部品として設けることにより、容器部分250の製造および組立が容易になる。インサート部262を第1の容器部分252内に配置することにより、摺動フェンス280が、製造時ではなく組立時にインサート部262と第1の容器部分252との間に配置可能となる。これにより、最終製品として組み立てることができる単純な部品によって容器250を製造することができる。これは、容器250の異なる構成要素を異なる製造元から調達できる点で有利である。これにより、1つの製造元が全ての部品を供給する必要がないので、自由度が高まり、コストが削減できる。
【0103】
例示的な実施例を参照して本発明を説明したが、当業者であれば分かるように、本発明の範囲から逸脱することなく、本発明に変更を加えることができるとともに本発明の要素を相当物に代えることができる。加えて、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料に適合させるために多くの改良が可能である。よって、本発明は開示された特定の実施例に限定することを意図したものではなく、請求の範囲に含まれる全ての実施例を含むものである。