(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6337028
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】通信システム、照明システム及び情報を送信する方法
(51)【国際特許分類】
H04B 10/116 20130101AFI20180528BHJP
H04B 10/524 20130101ALI20180528BHJP
H05B 37/02 20060101ALI20180528BHJP
【FI】
H04B10/116
H04B10/524
H05B37/02 Z
【請求項の数】15
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-562017(P2015-562017)
(86)(22)【出願日】2014年3月3日
(65)【公表番号】特表2016-511609(P2016-511609A)
(43)【公表日】2016年4月14日
(86)【国際出願番号】EP2014054067
(87)【国際公開番号】WO2014139818
(87)【国際公開日】20140918
【審査請求日】2017年3月1日
(31)【優先権主張番号】13158807.1
(32)【優先日】2013年3月12日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】フィリップス ライティング ホールディング ビー ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】リートマン ロナルト
(72)【発明者】
【氏名】ネイッセン ステファヌス ヨセフ ヨハネス
【審査官】
金子 秀彦
(56)【参考文献】
【文献】
特表2010−541153(JP,A)
【文献】
特表2010−533948(JP,A)
【文献】
特開2008−187273(JP,A)
【文献】
特開2009−176508(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0239689(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/116
H04B 10/524
H05B 37/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可視光を介してデータを送信するよう構成される通信システムであり、信号部分のシーケンスを有する周波数シフトキー変調信号である照明駆動信号を生成するよう構成される信号生成器を有する通信システムであって、
各信号部分が、前記データに従って第1又は第2周波数で変調され、前記第1周波数で変調される前記信号部分が、第1周期を持ち、前記第2周波数で変調される前記信号部分が、第2周期を持ち、前記第1周期の各々が、関連する第1パルスを持ち、前記第2周期の各々が、関連する第2パルスを持ち、
前記信号生成器が、前記可視光における人間の知覚可能な周波数成分を減らすために、前記パルスに対応する前記可視光のエネルギが、時間において、関連する周期の中心を中心にして対称であるように、各パルスを関連する周期の中心に配置するよう構成される通信システム。
【請求項2】
前記信号生成器が、第1信号部分の前記第1周期のうちの最後の1つの中心と、続く第2信号部分の前記第2周期のうちの最初の1つの中心との間の期間が、前記第1周期及び前記第2周期の合計の半分になるように、前記照明駆動信号を生成するよう構成される請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記信号生成器が、前記期間を取得するために、前記第1周期のうちの最後の1つと、前記第2周期のうちの最初の1つとの間に他の信号を挿入するよう構成される、又は前記信号生成器が、前記期間を取得するために、前記第1周期のうちの最後の1つを減らすよう、及び/若しくは前記第2周期のうちの最初の1つを減らすよう構成される請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記第1パルスの各々が、関連する第1周期の中心に対して対称であり、且つ/又は前記第2パルスの各々が、関連する第2周期の中心に対して対称である請求項1に記載の通信システム。
【請求項5】
前記第1パルス及び前記第2パルスがブロックパルスを有する請求項1に記載の通信システム。
【請求項6】
前記可視光の強度が、前記第1周期に対する前記第1パルスにおける前記ブロックパルスの幅、及び前記第2周期に対する前記第2パルスにおける前記ブロックパルスの幅によって決定される請求項5に記載の通信システム。
【請求項7】
前記第1信号部分が、整数個の第1周期の連結を有し、且つ/又は前記第2信号部分が、整数個の第2周期の連結を有する請求項1に記載の通信システム。
【請求項8】
前記通信システムが、前記データを送信するために前記照明駆動信号を発光体に供給するための照明ドライバ電子回路に接続される請求項1に記載の通信システム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の通信システムを有する照明システム。
【請求項10】
前記照明システムが、発光ダイオード、有機発光ダイオード、レーザ、高圧放電ランプ及び蛍光灯を含むリストから選択される発光体を有する請求項9に記載の照明システム。
【請求項11】
可視光にデータを埋め込む方法であって、前記方法が、信号部分のシーケンスを有する周波数シフトキー変調信号である照明駆動信号を生成するステップを有し、各信号部分が、前記データに従って第1又は第2周波数で変調され、前記第1周波数で変調される前記信号部分が、第1周期を持ち、前記第2周波数で変調される前記信号部分が、第2周期を持ち、前記第1周期の各々が、関連する第1パルスを持ち、前記第2周期の各々が、関連する第2パルスを持ち、前記方法が、前記可視光における人間の知覚可能な周波数成分を減らすために、前記パルスに対応する前記可視光のエネルギが、時間において、関連する周期の中心を中心にして対称であるように、各パルスを関連する周期の中心に配置するステップと、前記照明駆動信号を可視光源に供給するステップとを有する方法。
【請求項12】
前記照明駆動信号を生成するステップが、第1信号部分の前記第1周期のうちの最後の1つの中心と、続く第2信号部分の前記第2周期のうちの最初の1つの中心との間の期間が、前記第1周期及び前記第2周期の合計の半分になるような照明駆動信号を生成するステップである請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記期間が、前記第1周期のうちの最後の1つと、前記第2周期のうちの最初の1つとの間に他の信号を挿入することによって、取得される、又は前記期間が、前記第1周期のうちの最後の1つを減らすことによって、及び/若しくは前記第2周期のうちの最初の1つを減らすことによって、取得される請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1パルス及び前記第2パルスがブロックパルスを有する請求項11に記載の方法。
【請求項15】
可視光を介してデータを送信するためのコンピュータプログラムであって、プロセッサに請求項11に記載の方法を実施させるよう作動するコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周波数シフトキー変調信号(frequency shift key modulated signal)を用いて可視光を介してデータを送信するための通信システムに関する。本発明は、更に、照明システム、情報を送信する方法及びコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
光を介した情報の送信は、既知の技術である。我々は、長い間、我々の家の中のテレビ及びオーディオ/ビデオシステムなどの装置を制御するために赤外光を使用している。しかしながら、一般に、我々の周りの至る所に、例えば、我々の家及びオフィスの中には、可視光を発する光源があるので、アイデアは、我々の周囲光源を用いて情報を送信するものに進化している。可視光使用時の特に困難なことは、フリッカなどの望ましくない目に見える作用なしにデータ送信を可能にすることである。なぜなら、人間の目は、強度の変化に非常に敏感であるからである。
【0003】
オフィス及び家の中への固体光源の導入以降、周囲光を用いるこのデータ送信が再浮上してきている。固体光源は、相対的に容易に変更及び制御されることができる幾つかのパラメータを持つ。このようなパラメータは、光の強度、光の色、光の色温度及び光の方向を含む。データ送信のためには、光源の相対的に高いスイッチング周波数が重要である。データは、それを変調することによって光に埋め込まれ得る。変調のもっとも単純な形態は、或る周波数でのオン・オフスイッチングである。この変調は、この周波数が、十分に大きい、一般に、100Hzより大きい場合には、人間の目に見えない。ほとんどのアプリケーションの場合は、我々は、埋め込まれる周波数の値より多くのデータを送信する必要があり得る。様々な変調方法が用いられることができ、これらの変調方法の1つは、変調の周波数が時間とともに変えられる(周波数シフトキーとも示される)周波数シフトキーイングとして知られている技術であり得る。しかしながら、初期の実験が、たとえ、周波数シフトキーにおいて用いられる周波数が100Hzよりはるかに高くても、依然として、目に見えるフリッカが知覚されることを明らかにした。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、望ましくない信号スパイク(signal spike)又は目に見えるフリッカが減らされる周波数シフトキー変調信号を用いる通信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様は、通信システムを提供する。本発明の第2の態様は、照明システムを提供する。本発明の第3の態様は、情報を送信する方法を提供する。本発明の第4の態様は、コンピュータプログラム製品を提供する。有利な実施例は、従属請求項において規定されている。
【0006】
第1の態様による通信システムは、周波数シフトキー変調信号を用いて可視光を介してデータを送信するよう構成される。前記周波数シフトキー変調信号は、信号部分のシーケンスを有し、各信号部分は、前記データに従って第1又は第2周波数で変調され、前記第1周波数で変調される前記信号部分は、第1周期で第1パルスを持ち、前記第2周波数で変調される前記信号部分は、第2周期で第2パルスを持ち、 各々の周期におけるパルスに対応する前記可視光のエネルギは、時間において重心を持つ。前記信号生成器は、前記可視光における人間の知覚可能な周波数成分を減らすために、前記重心が前記周期の中心にあるように、前記周期において前記パルスを配置するよう構成される。
【0007】
周波数シフトキー変調を実施する場合、前記周波数シフトキー変調信号は、信号部分と呼ばれる、異なる周波数の信号ビルディングブロックの連結を含む。各信号部分は、前記データに従って第1又は第2周波数で変調され、前記第1周波数で変調される前記信号部分は、第1周期で第1パルスを持ち、前記第2周波数で変調される前記信号部分は、第2周期で第2パルスを持つ。パルスは、信号のビルディングブロック又は基本波形とも呼ばれ得る。パルスが、パルスの実質的に無限の列を作成するよう連結される場合、このような信号の周波数スペクトルは、実質的に、前記変調周波数及び前記変調周波数の倍数においてピークを持つ離散周波数スペクトルである。他方で、単一のパルスしか発しない場合、この信号パルスの周波数スペクトルは、実質的に、連続スペクトルを持つ。前記周波数シフトキー変調信号は、半無限信号部分の連結したものであり、それ故、このような信号の周波数スペクトルは実質的に離散スペクトルであることが予想され得る。しかしながら、本発明者は、前記第1周期を持つ前記第1信号部分から前記第2周期を持つ前記第2信号部分への瞬間的な変化を考慮することで、これらの瞬間的な周波数ジャンプが、連続スペクトルの部分を、それが前記周波数シフトキー変調信号の全周波数スペクトルに存在するだろうように、再出現させることを理解した。これは、各パルスの平均値は同じであるが、前記連続スペクトルにおいて周波数において線形な項が各パルスで同じではないからである。光源を用いてこれらの周波数シフトキー変調信号を送信する場合、前記周波数シフトキー変調信号に存在する前記連続スペクトルの低周波部分が、前記目に見えるフリッカをもたらす。本発明者は、前記周期において前記パルスが、前記重心が前記周期の中心にあるように配置される場合、前記可視光における人間の知覚可能な周波数成分が大幅に減らされることを見出した。
【0008】
本発明による周波数シフトキー変調信号においては、随意に、前記第1信号部分の前記第1パルスのうちの最後の1つの重心と、続く前記第2信号部分の前記第2パルスのうちの最初の1つの重心との間の期間は、前記第1周期及び前記第2周期の合計の半分と実質的に等しい。本発明者は、前記周波数シフトキー変調信号が、上記のような期間が前記第1パルスと前記第2パルスとの間にあるように、構成される場合、可視照明駆動信号における人間の知覚可能な周波数成分が大幅に減らされることを見出した。本発明者は、前記第1パルスと前記第2パルスとの間の実質的に一定の前記期間が前記低周波部分を大幅に減らすと考える。周波数シフトキー変調信号の既知のパルスにおいては、前記パルスは、一般に、前記パルスの周期の冒頭に位置する(
図1a参照)。前記第1信号部分及び前記第2信号部分のシーケンスを生成する場合、前記既知のパルスの間の期間は、前記第1信号部分から前記第2信号部分に変化するとき、前記第2信号部分から前記第1信号部分に変化するときと比べて、相違するだろう。前記期間におけるこれらの相違が、相対的に低周波の変化となり、これが、可視光を用いてこれらの既知の周波数シフトキー変調信号を送信するときに、この目に見えるフリッカをもたらす。
【0009】
数学において、重心は、ボディ内の場所であって、前記場所のあたりでは、重力のために結果として生じるトルクがゼロになる場所である。同等に、周期における前記パルスに対応する前記可視光のエネルギの重心は、時点であって、前記時点のあたりでは、前記パルスが実質的に対称である時点と規定され、又は言い換えれば、
【数1】
と規定され、ここで、I(t)は、前記パルスの時間tにおける強度であり、Tは、前記パルスの周期であり、Tgは、前記パルスの重心である。前記第1信号部分の前記第1パルスのうちの最後の1つの重心と、前記第2信号部分の前記第2パルスのうちの最初の1つの重心との間の期間が、前記第1周期及び前記第2周期の合計の半分と実質的に等しい場合、前記パルスの低周波成分、即ち、1/Fに比例する周波数において線形な項は、各ブロックが同じ持続期間を持つ場合には、無限ブロックシーケンスのスペクトルには、現れない。結果として、目に見えるフリッカは大幅に減らされる。本発明による通信システムの実施例においては、前記期間は、前記第1周期及び前記第2周期の合計の半分と等しい。前記期間の持続期間の次に、前記第1周期及び前記第2周期の持続期間などの前記周波数シフトキー変調信号の他の特徴も、発せられる可視光信号におけるフリッカの可視性を決定し得る。それ故、上記のような前記期間の幾らかのずれは、本発明の範囲を逸脱することなく、許容可能であり得る。実験は、前記期間の約5%のずれは、目に見えるフリッカをもたらさないだろうことを、明らかにした。数学的な解析は、相対的に高い周波数を用いる場合、前記信号ピーク及び目に見えるフリッカが更に減らされることを、明らかにした。
【0010】
本発明による通信システムの実施例においては、前記信号生成器は、前記期間を取得するために、前記第1パルスのうちの最後の1つと、前記第2パルスのうちの最初の1つとの間に他の信号を挿入するよう構成される。他の例においては、前記信号生成器は、前記期間を取得するために、前記第1パルスのうちの最後の1つから前記第1周期を減らすよう、及び/若しくは前記第2パルスのうちの最初の1つから前記第2周期を減らすよう構成され得る。
【0011】
前記通信システムの実施例においては、前記第1パルスは、前記第1周期の中心に前記重心を持つよう構成され、且つ前記第2パルスは、前記第2周期の中心に前記重心を持つよう構成される。前記パルスの重心が実質的に前記パルスの周期の中心にあるこのような実施例においては、前記第1パルスの重心と、隣接する第2パルスの重心との間の期間は、自動的に、前記第1周期及び前記第2周期の合計の半分という規定を満たす。上記のように、これは、光源を用いた前記周波数キーシフト変調信号の送信時に目に見えるフリッカを大幅に減らすだろう。その第1周期の中心に重心を持つよう前記第1パルスを生成するため、前記第1パルスは、前記第1周期内で位相シフトされ得る。前記第2周期の中心に重心を持つよう前記第2パルスを生成するため、前記第2パルスも、前記第2周期内で位相シフトされ得る。前記周期の中心のあたりに重心を持つパルスの例は、例えば、前記周期の中心に対して対称である波形であるが、実質的に前記周期の中心のあたりに重心を持つ非対称波形も、選ばれ得る。説明において、幾つかの他の例が示される。
【0012】
前記通信システムの実施例においては、前記第1パルスは、前記第1周期の中心に対して対称であり、且つ/又は前記第2パルスは、前記第2周期の中心に対して対称である。上記のように、前記周期の中心に対して対称であるパルスは、波形の周期の中心に重心を持つ直観的に最も容易な波形である。前記周波数シフトキー変調信号を発するために光源に接続される前記通信システムにおいては、このような対称波形は、例えば、前記光源を駆動するための(PWM波形とも示される)パルス幅変調波形であり得る。このようなパルス幅変調波形は、前記光源によって発せられる全知覚光の強度を制御するためにもよく用いられている。前記知覚強度は、前記パルス幅変調波形において前記パルスの幅を調整することによって、適応され得る。必要とされる幅を持つ前記パルス幅変調波形を、前記周期の中心に対して対称に配設されるようにシフトすることは、例えば、前記第1パルスを作成し得る。この第1パルスの周期の縮小又は拡大は、前記第2パルスを作成し得る。これらは、両方とも、周波数シフトキー変調データ転送においてデータを変調するために用いられ得る。前記第1パルス及び前記第2パルスの両方の前記パルス周期に対する平均パルス幅が等しいという事実により、前記第1信号部分及び前記第2信号部分は異なる周波数を持つにもかかわらず、同じ光強度が知覚される。対称性により、前記第1パルス及び前記第2パルスの両方の重心は、実質的に、各々の周期の中心にあり、発せられる周波数スペクトルにおける望ましくないピーク(又は目に見えるフリッカ)を大幅に減らす。
【0013】
そこで、随意に、前記第1パルス及び前記第2パルスはブロックパルスを有する。前記第1パルスの重心は、例えば、前記第1周期の中心にあり得る。代わりに、又は更に、前記第2パルスの重心は、例えば、前記第2周期の中心にあり得る。
【0014】
本発明による通信システムの実施例においては、前記可視光の強度は、前記第1周期に対する前記第1パルスにおける前記ブロックパルスの幅、及び前記第2周期に対する前記第2パルスにおける前記ブロックパルスの幅によって決定される。上記のように、このような照明駆動信号も、パルス幅変調信号として既知である。
【0015】
前記通信システムの実施例においては、前記第1信号部分は、整数個の第1パルスの連結を有し、且つ/又は前記第2信号部分は、整数個の第2パルスの連結を有する。このような周波数シフトキー変調信号の利点は、前記第1信号部分及び前記第2信号部分のシーケンスが、送信される前記周波数シフトキー変調信号全体において生じる何らかの望ましくない付加的な周波数成分を更に減らす第1パルス及び第2パルスの規則正しいシーケンスになることである。
【0016】
前記通信システムの実施例においては、前記通信システムは、前記周波数シフトキー変調信号を発するために発光体に接続される。これは、前記通信システムが、例えば、家又はオフィスの中の周囲の照明ユニットを用いて、前記周波数シフトキー変調信号を送信することを可能にする。
【0017】
第2の態様による照明システムは、本発明による通信システムを有する。
【0018】
随意に、前記照明システムは、LED、OLED、レーザ、高圧放電ランプ及び蛍光灯を含むリストから選択される発光体を有する。
【0019】
第3の態様による方法は、可視光にデータを埋め込むよう構成される。前記方法は、前記データに従って第1信号部分及び第2信号部分のシーケンスを有する周波数シフトキー変調信号である照明駆動信号を生成するステップを有し、各第1信号部分は、第1周期を持つ第1パルスを少なくとも1つ有し、各第2信号部分は、前記第1周期と異なる第2周期を持つ第2パルスを少なくとも1つ有し、前記照明駆動信号は、前記可視照明駆動信号における人間の知覚可能な周波数成分を減らすために、前記第1信号部分の前記第1パルスのうちの最後の1つの重心と、続く前記第2信号部分の前記第2パルスのうちの最初の1つの重心との間に、前記第1周期及び前記第2周期の合計の半分と実質的に等しい期間を有し、前記方法は、前記照明駆動信号を可視光源に供給するステップを有する。
【0020】
前記方法の実施例においては、前記期間は、前記第1パルスのうちの最後の1つと、前記第2パルスのうちの最初の1つとの間に他の信号を挿入することによって、取得される、又は前記期間は、前記第1パルスのうちの最後の1つから前記第1周期を減らすことによって、及び/若しくは前記第2パルスのうちの最初の1つから前記第2周期を減らすことによって、取得される。
【0021】
前記方法の実施例においては、前記第1パルスは、前記第1周期の中心に前記第1パルスの重心を持つよう構成され、且つ/又は前記第2パルスは、前記第2周期の中心に前記第2パルスの重心を持つよう構成される。
【0022】
本発明による方法の実施例においては、前記方法は、ブロックパルスを持つ前記第1パルス及び前記第2パルスを生成するよう構成される。
【0023】
第4の態様によるコンピュータプログラム製品は、可視光を介してデータを送信するよう構成され、前記プログラムは、プロセッサに本発明による方法を実施させるよう作動する。
【0024】
下記の実施例に関して、本発明のこれら及び他の態様を説明し、明らかにする。
【0025】
本発明の上述のオプション、実施例及び/又は態様の2つ以上が、有用であると考えられるあらゆる方法で組み合され得ることは、当業者には理解されるだろう。
【0026】
前記色変換構成の記載されている修正例及び変形例に対応する、前記色変換構成、前記照明ユニット及び前記固体発光体パッケージの修正例及び変形例は、当業者には、本明細に基づいて実施され得る。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1a】従来技術による第1パルス又は第2パルスを示す。
【
図2c】第1パルスの第1信号部分及び第2パルスの第2信号部分で構成される本発明による周波数シフトキー変調信号を示す。
【
図3】従来技術の周波数シフトキー変調信号の低周波スペクトル、及び本発明による周波数シフトキー変調信号の低周波スペクトルを示す。
【
図4a】様々な第1パルス又は第2パルスであって、前記様々な第1パルス又は第2パルスの概略的に示される波形の幾つかが周期の中心に重心を持つ様々な第1パルス又は第2パルスを概略的に示す。
【
図4b】様々な第1パルス又は第2パルスであって、前記様々な第1パルス又は第2パルスの概略的に示される波形の幾つかが周期の中心に重心を持つ様々な第1パルス又は第2パルスを概略的に示す。
【
図4c】様々な第1パルス又は第2パルスであって、前記様々な第1パルス又は第2パルスの概略的に示される波形の幾つかが周期の中心に重心を持つ様々な第1パルス又は第2パルスを概略的に示す。
【
図4d】様々な第1パルス又は第2パルスであって、前記様々な第1パルス又は第2パルスの概略的に示される波形の幾つかが周期の中心に重心を持つ様々な第1パルス又は第2パルスを概略的に示す。
【
図4e】様々な第1パルス又は第2パルスであって、前記様々な第1パルス又は第2パルスの概略的に示される波形の幾つかが周期の中心に重心を持つ様々な第1パルス又は第2パルスを概略的に示す。
【
図4f】様々な第1パルス又は第2パルスであって、前記様々な第1パルス又は第2パルスの概略的に示される波形の幾つかが周期の中心に重心を持つ様々な第1パルス又は第2パルスを概略的に示す。
【
図4g】様々な第1パルス又は第2パルスであって、前記様々な第1パルス又は第2パルスの概略的に示される波形の幾つかが周期の中心に重心を持つ様々な第1パルス又は第2パルスを概略的に示す。
【
図4h】様々な第1パルス又は第2パルスであって、前記様々な第1パルス又は第2パルスの概略的に示される波形の幾つかが周期の中心に重心を持つ様々な第1パルス又は第2パルスを概略的に示す。
【
図4i】様々な第1パルス又は第2パルスであって、前記様々な第1パルス又は第2パルスの概略的に示される波形の幾つかが周期の中心に重心を持つ様々な第1パルス又は第2パルスを概略的に示す。
【
図4j】様々な第1パルス又は第2パルスであって、前記様々な第1パルス又は第2パルスの概略的に示される波形の幾つかが周期の中心に重心を持つ様々な第1パルス又は第2パルスを概略的に示す。
【
図4k】様々な第1パルス又は第2パルスであって、前記様々な第1パルス又は第2パルスの概略的に示される波形の幾つかが周期の中心に重心を持つ様々な第1パルス又は第2パルスを概略的に示す。
【
図5】発光体に接続される本発明による通信システムの実施例を概略的に示す。
【
図6】本発明による通信システムの信号生成器のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
異なる図において同じ参照符号によって示されるアイテムは、同じ構造的特徴及び同じ機能を持つ、又は同じ信号であることに注意されたい。このようなアイテムの機能及び/又は構造が説明されている場合、詳細な説明において、それらの説明が繰り返される必要はない。
【0029】
図は、単に概略的なものであって、縮尺通りには描かれていない。とりわけ、分かりやすくするために、幾つかの寸法は、非常に誇張されている。
【0030】
図1aは、従来技術による第1パルス110又は第2パルス110を示している。この第1パルス110又は第2パルス110は、αTの幅及び1/Tと等しい周波数を持つブロックパルスの第1パルス又は第2パルスを有する。このようなパルスは、例えば、
図1bに示されているような既知の周波数シフトキー変調信号100において用いられ得る。このようなパルス110が、可視光を用いて送信される周波数シフトキー変調信号100のために用いられる場合、ブロックパルスの幅αTは、全発光の知覚強度を規定するために用いられる。この知覚強度は、このパルス110の幅αTを適応させることによって適応されることができ、これは、発光体530(
図5参照)の知覚強度を適応させる信号のパルス幅変調としても知られている。周波数シフトキー変調信号100を生成するため、
図1aに示されているようなパルス110が、2つの異なる周波数において用いられてもよく、情報は、異なる周波数におけるパルス110の所定のシーケンスを用いて符号化されてもよい。本発明者は、既知の周波数シフトキー変調信号100を生成するためにこのようなパルス110を用いる場合に、目に見えるフリッカが知覚されることを見出した。
【0031】
図2a及び2bは、各々、本発明による第1パルス210及び第2パルス220を示している。第1パルス210は、再び、(
図1aに既に示されているものと同様の)実質的なブロック波を有する。しかしながら、このブロック波は、ブロック波が、第1周期T0の中心T0/2に対して実質的に対称に配設されるように、時間軸に沿って第1周期T0内でシフトされる。
図2bに示されている第2パルス220も、ブロック波が、第2周期T1の中心T1/2に対して実質的に対称に配設されるように、時間軸に沿って第2周期T1内でシフトされる。第1パルス210と第2パルス220との両方におけるブロック波の幅がαTに等しいままであるという事実により、光の知覚強度は、
図1a、2a及び2bに示されているブロック波形の全てで同じままである。しかしながら、発光体530を用いて送信される第1パルス210及び第2パルス220で構成される周波数シフトキー変調信号200を用いる場合、目に見える不具合は、かなり減らされ、又は完全に取り除かれる。
【0032】
図2cは、第1パルスの第1信号部分及び第2パルスの第2信号部分で構成される本発明による周波数シフトキー変調信号を示している。周波数シフトキー変調を実施する場合、周波数シフトキー変調信号100、200は、第1信号部分115、215及び第2信号部分125、225として示される異なる周波数のパルス110、210、220の連結を含む。周波数シフトキー変調信号100は、パルス110の実質的に無限の連結であり、それ故、このような信号の周波数スペクトルは実質的に離散スペクトルであることが予想されるだろう。しかしながら、第1周波数f0(又は第1周期T0)を持つ第1信号部分115から第2周波数f1(又は第2周期T1)を持つ第2信号部分125への瞬間的な変化のため、本発明者は、これらの瞬間的な周波数ジャンプが、連続スペクトルの部分を再出現させると考える。発光体530(
図5参照)を用いてこれらの周波数シフトキー変調信号100を送信する場合、周波数シフトキー変調信号内に存在する連続スペクトルの低周波部分が、周波数シフトキー変調信号100の送信中の目に見えるフリッカをもたらす。
【0033】
本発明による周波数シフトキー変調信号200においては、第1信号部分215を構成する第1パルス210は、第1パルスの重心が第1周期T0の中心T0/2にあるように構成されている。これは、
図2aに示されているように時間軸に沿ってブロック波をシフトすることによって達成される。第2信号部分225を構成する第2パルス220も、第2パルスの重心が第2周期T1の中心T1/2にあるように構成されている。これは、
図2bに示されているように時間軸に沿ってブロック波をシフトすることによって達成される。重心が周期の中心にあるようにブロック波をシフトすることによって、第1信号部分215と第2信号部分225との間の期間Tpは、同じ値となり、これは、目に見えるフリッカの大幅減少をもたらす。
【0034】
(明示的には示されていない)他の実施例においては、第1パルス及び第2パルスは、
図1aに示されている従来技術のパルス110と同様の形状を持ち、期間Tpは、パルス間に他の信号を含めることによって得られる。この他の信号は、例えば、第1パルスの「ゼロ」強度期間を広げてもよく、又は例えば、第2パルスの「ゼロ」強度期間を減らしてもよい。
【0035】
図3aは、従来技術の周波数シフトキー変調信号100の低周波スペクトル(破線)と、本発明による周波数シフトキー変調信号200の低周波スペクトル(実線)とを示している。
図3aのこのスペクトルにおいて、周波数シフトキー変調信号100、200は、200個の、2.5ミリ秒の持続期間の波形が後に続く、100個の、5ミリ秒の持続期間の波形から成る、1秒の周期、50%のデューティサイクルを持つ。本発明による(
図2aに示されている)第1パルス210及び(
図2bに示されている)第2パルス220を持つ周波数シフトキー変調信号200(実線)は、(
図1aに示されている)既知のパルス110を持つ既知の周波数シフトキー変調信号100(破線)と比べて、低周波において、ずっと少ないエネルギを持つ。
【0036】
下記の数学的な解析において、パルス210、220の周期の中心に重心をシフトする場合、目に見えるフリッカが実際に著しく減らされることが証明される。
【0037】
デューティサイクルαを持つ単純なオン・オフブロックの連結である信号を考えると、ブロックは、α及びεが0 ≦ α ≦ 1及び0 ≦ ε ≦ (1 - α)を満たす、[0, 1)においてサポートを持つ2パラメータ関数b
c, αに関して規定される。
【数2】
【0038】
変調周波数f
0を持つ信号x(t)は、ここで、
【数3】
のように構成され得る。
【0039】
この信号のフーリエ変換を計算すると、
【数4】
となる。
【0040】
信号x(t)は、周期1/f
0を持つ周期的なものであり、それ故、フーリエ変換は、f
0の整数倍における一連のデルタピークから成り、信号はまた、フーリエ級数として書かれ得る。
【数5】
【0041】
X(f)は、|f| < f
0である全ての非ゼロ周波数fに対して厳密にゼロであることに注意されたい。信号x(t)が可視光の強度を表す場合、これは、なぜ、f
0が100Hzより大きい場合には、変調の存在が知覚できないのかを、説明する。
【0042】
ここで、変調周波数が、t < 0の場合はf
0であり、t > 0の場合はf
1である信号y(t)を考えると、
【数6】
となる。
【0043】
再び、フーリエ変換が計算される場合には、
【数7】
となる。
【0044】
このことから、y(t)のスペクトルは、f
0及びf
1の整数倍における離散部分と、連続部分とを含むことが分かり得る。連続部分の低周波挙動を見ると、
【数8】
となる。
【0045】
定数項は、ε = (1 - α)/2を選ぶことによって、消えるようにされ得る。これは、y(t)の低周波成分を非常に減らし、従って、変調周波数の変化の知覚可能性を減らすだろう。
【0046】
この文脈において、人間の目は、周波数応答H(f)を持つローパスフィルタとしてモデル化され得る。変調周波数は、|H(f
0)|及び|H(f
1)| ≪ 1であるように選ばれなければならないことから、f = 0におけるデルタピーク及び連続スペクトルの低周波部分だけが、フィルタ処理信号に寄与する。
【数9】
【0047】
例として、
【数10】
という周波数応答を持つ次数k + 1のフィルタを仮定する。ここで、τは、約0.015秒であり、k = 4である。このフィルタのインパルス応答は、
【数11】
である。
【0048】
図3bにおいて、周波数シフトキー変調信号200が、α = 0.25、f
0 = 200Hz、f
1 = 400Hzの、 4つのケース、即ち、ε = 0(破線曲線−
図1aと同様のパルス)、 ε = 0.3375(一点鎖線曲線)、 ε = 0.3563(点線曲線)及び最後に、ブロックパルスが周期の中央に配設されるε = (1 - α)/2 = 0.375 (実線−
図2a及び
図2bと同様のパルス)のケースの時間の関数としてプロットされている。破線ピークの目に見えるフリッカは、光強度の1%より多く、従って、はっきり目に見える一方、本発明による周波数シフトキー変調信号200を示す曲線は、人間の目には見えないわずかな強度変化しか示さない。更に、点線曲線は、ブロックパルスの約5%のシフトも目に見えるフリッカをもたらさないだろうことを示しており、これは、本発明の範囲から逸脱せずに、期間Tpにおける幾らかのずれが許容され得ることをはっきり示している。
【0049】
図4a乃至4kは、様々な第1パルス210又は第2パルス220であって、前記第1パルス210又は第2パルス220の概略的に示されている波形の幾つかが周期の中心に重心を持つ第1パルス210又は第2パルス220を概略的に示している。前述のように、目に見えるフリッカを減らすために、周期の中心T0/2、T1/2に対する対称波形が用いられ得る。しかしながら、周期T0、T1の中心T0/2、T1/2に重心を持つ非対称波形も選ばれ得る。
図4a乃至4kに示されているパルス210、220の実施例において、周期は、「T」で示されており、第1周期T0又は第2周期T1に相当してもよく、周期の中心は、「T/2」で示されており、第1周期T0の中心T0/2又は第2周期T1の中心T1/2に相当してもよい。
図4a及び4bは、明らかに、周期Tの中心T/2に対して対称ではなく、明らかに、周期の中心に重心を持たない。従って、可視光を用いて情報を送信するために
図4a及び4bに示されているパルスを用いる場合、目に見えるフリッカが予想され得る。他方で、
図4c及び4dに示されているパルスは、周期Tの中心T/2に対して対称であり、それ故、
図4c及び4dのこれらのパルスを用いる場合、目に見えるフリッカの大幅減少が予想され得る。
図4eに示されているパルスは、再び、中心T/2に対して対称ではなく、それ故、このパルスを用いる場合、再び、目に見える不具合が予想され得る。しかしながら、
図4f及び4gに示されているパルスは、再び、周期Tの中心T/2に対して対称であり、それ故、発光体を用いて周波数シフトキー変調信号200を送信するためにこれらのパルスを用いる場合、再び、目に見えるフリッカの大幅減少が予想され得る、又は目に見えるフリッカが全く存在しないだろう。同様の理由で、
図4h及び4jに示されているパルスを有する周波数シフトキー変調信号100は、目に見えるフリッカを有する一方、
図4i及び4kに示されているパルスの重心は、可視光を用いて情報を送信するときに非常に少ない目に見えるフリッカを示すよう又は全く目に見えるフリッカを示さないよう周期の中心に十分近いかもしれない。
【0050】
図5は、発光体530に接続される本発明による通信システム500の実施例を概略的に示している。通信システム500は、例えば、クロック信号Scl、調光信号Sdim及びデータ信号Sdataを受信し、光源530を駆動するためのドライバ電子回路520にドライバ信号Sdriverを供給するマイクロコントローラ510を含み得る。それ故、マイクロコントローラ510は、この通信システム500の信号生成器510である。調光信号Sdは、(係数αで前述されている)パルスの幅を規定するために用いられ得る。この実施例において、ドライバ電子回路520は、例えば、LED発光体530を駆動するための電子回路を有するが、ドライバ電子回路520は、周波数シフトキー変調光信号を介して光を送信するのに適した任意の発光体を駆動するよう構成され得る。発光体530は、例えば、発光ダイオードを有するが、周波数シフトキー変調光信号を送信するのに適した任意の光源を含み得る。
【0051】
図6は、通信システム500の信号生成器510のフローチャートを示している。信号生成器510又はマイクロコントローラ510は、ステップ610において、FSK信号に含まれるときに発光体530の適切な強度を供給するだろうパルスが生成され得るような調光信号Sdimを受信する。続いて、ステップ620において、信号生成器510は、データを表す周波数シフトキー変調信号を生成するためにデータ信号Sdata及びクロック信号Sclを受信する。パルスが従来技術のパルス(
図1a参照)と同様である場合、信号生成器510は、ステップ625において、第1信号部分の最後のパルスと、第2信号部分の最初のパルスとの間の期間Tpが、本発明による間隔になることを確実にするよう、他の信号を含め得る。他の例においては、パルスが第1パルス210(
図2a)及び第2パルス220(
図2b)と同様である場合、引き続き、本発明による適切な期間Tpを得るために、他の信号を含めるステップ625は省かれ得る。最後に、ステップ630において、信号生成器510は、目に見えるフリッカなしに必要とされる光強度を生成しながら発光体530を介してデータを放射するためのFSK変調駆動信号Sdriveを発光体530に供給する。
【0052】
要約すると、本発明は、通信システム、照明システム、情報を送信する方法及びコンピュータプログラム製品を提供する。本発明による通信システムは、可視光を介してデータを送信するよう構成される。前記通信システムは、前記データに従う第1信号部分及び第2信号部分のシーケンスを有する周波数シフトキー変調信号である照明駆動信号を生成するための信号生成器を有する。各第1信号部分は、第1周期を持つ第1パルスを少なくとも1つ有し、各第2信号部分は、前記第1周波数と異なる第2周波数を持つ第2パルスを少なくとも1つ有する。前記第1信号部分の前記第1パルスのうちの最後の1つの重心と、続く前記第2信号部分の前記第2パルスのうちの最初の1つの重心との間の期間は、可視照明駆動信号における人間の知覚可能な周波数成分を減らすために、前記第1周期及び前記第2周期の合計の半分と実質的に等しい。
【0053】
上記の実施例は、本発明を限定するものではなく、説明するものであって、当業者は、添付の請求項の範囲から逸脱せずに多くの別の実施例を設計することができるであろうことに注意されたい。
【0054】
請求項において、括弧内に配置されるいかなる参照符号も、請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。「有する」という動詞及びその語形変化の使用は、請求項において明記されている要素又はステップ以外の要素又はステップの存在を除外しない。要素の単数形表記は、このような要素の複数の存在を除外しない。本発明は、幾つかの別個の素子を有するハードウェアによって実施されてもよく、適切にプログラムされたコンピュータによって実施されてもよい。幾つかの手段を挙げている装置の請求項においては、これらの手段の幾つかは、ハードウェアの同一のアイテムによって実施されてもよい。単に、特定の手段が、相互に異なる従属請求項において引用されているという事実は、これらの手段の組み合わせが有利になるように用いられることができないことを示すものではない。