(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6337118
(24)【登録日】2018年5月11日
(45)【発行日】2018年6月6日
(54)【発明の名称】可撓性保持アームを有するアクチュエータを採用する血液制御カテーテル弁
(51)【国際特許分類】
A61M 39/04 20060101AFI20180528BHJP
A61M 39/06 20060101ALI20180528BHJP
A61M 25/06 20060101ALI20180528BHJP
【FI】
A61M39/04 100
A61M39/06 122
A61M25/06 500
【請求項の数】20
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-531738(P2016-531738)
(86)(22)【出願日】2014年7月17日
(65)【公表番号】特表2016-527028(P2016-527028A)
(43)【公表日】2016年9月8日
(86)【国際出願番号】US2014047049
(87)【国際公開番号】WO2015017136
(87)【国際公開日】20150205
【審査請求日】2017年5月18日
(31)【優先権主張番号】13/954,538
(32)【優先日】2013年7月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウェストン エフ.ハーディング
(72)【発明者】
【氏名】エス.レイ イサクソン
【審査官】
田中 玲子
(56)【参考文献】
【文献】
特表2012−517326(JP,A)
【文献】
特表2005−529719(JP,A)
【文献】
国際公開第2013/052746(WO,A1)
【文献】
国際公開第2012/083245(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 39/06
A61M 25/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
血液制御カテーテル弁であって、
カテーテルアダプタ内に保持されるように構成された隔壁、及び
血液制御カテーテル弁を開くために部分的に隔壁を通過するように構成されたアクチュエータであって、当該アクチュエータは、外側位置に付勢されている一つ以上の可撓性保持アームを含み、当該一つ以上の可撓性保持アームは、当該アクチュエータが隔壁を通過する際に内側に折り畳まり、そして当該一つ以上の可撓性保持アームが当該隔壁を通過した後に当該外側位置に戻り、それによって、当該アクチュエータを隔壁内に保持するアクチュエータ、
を備えることを特徴とする血液制御カテーテル弁。
【請求項2】
当該アクチュエータが隔壁を通って部分的に通過するのに先立って、一つ以上の可撓性保持アームが、カテーテルアダプタの内壁に形成された一つ以上の凹部に外向きに付勢され、それによって当該アクチュエータを当該カテーテルアダプタ内に保持することを特徴とする請求項1に記載の血液制御カテーテル弁。
【請求項3】
当該アクチュエータは、デバイスがカテーテルアダプタに接続されるとき、隔壁を通って部分的に押し進められることを特徴とする請求項1に記載の血液制御カテーテル弁。
【請求項4】
デバイスは、当該デバイスがカテーテルアダプタに接続されると、アクチュエータを部分的に隔壁を通って押し進めるために、カテーテルアダプタに挿入する雄ルアーコネクタを有することを特徴とする請求項3に記載の血液制御カテーテル弁。
【請求項5】
当該アクチュエータは、アクチュエータの外面に形成された一つ以上のチャネルを含み、当該一つ以上のチャネルは、一つ以上の可撓性の保持アームが内側に折り畳まれるときに、当該一つ以上の可撓性保持アームを受容するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の血液制御カテーテル弁。
【請求項6】
前記一つ以上のチャネルは、一つ以上の可撓性保持アームが当該一つ以上のチャネル内に折り畳まれるときに、
当該一つ以上の可撓性保持アームの外面がアクチュエータの外面と同一平面になるような深さを有していることを特徴とする請求項4に記載の血液制御カテーテル弁。
【請求項7】
アクチュエータは、カテーテルアダプタの第一の長さより短い長さを有し、当該第一の長さはカテーテルアダプタの近位端部とカテーテルアダプタ内の隔壁の位置との間の長さであることを特徴とする請求項4に記載の血液制御カテーテル弁。
【請求項8】
アクチュエータは、当該アクチュエータの長さを通って延在する内部チャネルを含み、当該内部チャネルは、アクチュエータを通る流体の流れのための経路を形成していることを特徴とする請求項1に記載の血液制御カテーテル弁。
【請求項9】
一つ以上の可撓性保持アームは、アクチュエータの両側に形成された二つの可撓性保持アームからなることを特徴とする請求項1に記載の血液制御カテーテル弁。
【請求項10】
アクチュエータは、当該アクチュエータの近位端に一つ以上の突起を含み、当該一つ以上の突起は、デバイスがカテーテルアダプタ内に挿入されるとき、デバイスが押し進める表面を形成することを特徴とする請求項1に記載の血液制御カテーテル弁。
【請求項11】
前記カテーテルアダプタは、静脈内カテーテルアダプタであることを特徴とする請求項1に記載の血液制御カテーテル弁。
【請求項12】
静脈内カテーテルアセンブリであって、
カテーテルアダプタ、
当該カテーテルアダプタ内に含まれている隔壁、及び
当該隔壁を通って部分的に通過するべく構成され、当該カテーテルアダプタを通る流体の流れを可能にするアクチュエータを備え、当該アクチュエータは外側位置に付勢されている一つ以上の可撓性保持アームを含み、当該一つ以上の可撓性保持アームは、アクチュエータが当該隔壁を通って通過するとき内方に折り畳まり、当該一つ以上の可撓性保持アームが隔壁を通って通過した後に前記外側位置に戻り、それによって、当該アクチュエータを隔壁内に保持することを特徴とする静脈内カテーテルアセンブリ。
【請求項13】
当該カテーテルアダプタ内に包含されている針であって、当該アクチュエータ及び当該隔壁を通って通過する針をさらに備えていることを特徴とする請求項12に記載の静脈カテーテルアセンブリ。
【請求項14】
当該カテーテルアダプタに取り付けられた針シールドであって、針がカテーテルアダプタから退避された後、針を保持するように構成されている針シールドをさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の静脈カテーテルアセンブリ。
【請求項15】
当該隔壁は、針がカテーテルアダプタから退避された後に再シールするように構成され、それによって、アクチュエータが隔壁を通って部分的に通過するまで、カテーテルアダプタを通る流体の流れを阻止することを特徴とする請求項13に記載の静脈カテーテルアセンブリ。
【請求項16】
アクチュエータが隔壁を通って部分的に通過するのに先立って、一つ以上の可撓性保持アームは、カテーテルアダプタの内壁に形成された一つ以上の凹部に外向きに付勢されており、それによって、アクチュエータをカテーテルアダプタ内に保持していることを特徴とする請求項12に記載の静脈カテーテルアセンブリ。
【請求項17】
アクチュエータは、デバイスがカテーテルアダプタに接続されているとき、隔壁を通って部分的に押し進められていることを特徴とする請求項12に記載の静脈カテーテルアセンブリ。
【請求項18】
当該デバイスは、デバイスがカテーテルアダプタに接続されているとき、隔壁を通って部分的にアクチュエータを押し進めるべく、カテーテルアダプタ内に挿入する雄ルアーコネクタを有することを特徴とする請求項17に記載の静脈カテーテルアセンブリ。
【請求項19】
アクチュエータは、当該アクチュエータの外面に形成された一つ以上のチャネルを含み、当該一つ以上のチャネルは、一つ以上の可撓性保持アームが内向きに折り畳まれたとき、当該一つ以上の可撓性保持アームを受容するように構成されていることを特徴とする請求項12に記載の静脈カテーテルアセンブリ。
【請求項20】
血液制御カテーテル弁を有するカテーテルアダプタであって、
当該血液制御カテーテル弁は、
カテーテルアダプタ内に配置されている隔壁、及び
血液制御カテーテル弁を開くべく隔壁を通って部分的に通過するように構成されたアクチュエータを備え、当該アクチュエータは外側位置に付勢されている一つ以上の可撓性保持アームを含み、当該一つ以上の可撓性保持アームは、アクチュエータが隔壁を通って通過するとき内方に折り畳まり、一つ以上の可撓性保持アームが隔壁を通って通過した後に前記外側位置に戻り、それによって、当該アクチュエータを隔壁内に保持し、アクチュエータが隔壁を通って部分的に通過するのに先立って、一つ以上の可撓性保持アームは、カテーテルアダプタの内壁に形成された一つ以上の凹部に外向きに付勢されており、それによって、アクチュエータをカテーテルアダプタ内に保持していることを特徴とするカテーテルアダプタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静脈内(「IV」)カテーテルのようなカテーテルに関し、特にカテーテルで使用するための血液制御弁に関する。
【背景技術】
【0002】
カテーテルは、処置や治療の広い範囲のために医学界全体で使用されている。 カテーテルは、一般に、種々の輸液療法のために広く使用されている。 カテーテルは、患者に、例えば、生理食塩水、種々の薬剤、及びトータルな非経口栄養などの流体を注入し、患者から血液を抜き取り、又は患者の血管系の様々なパラメータを監視するために使用される。
【0003】
IVカテーテルの一般的なタイプは、オーバー・ザ・ニードル末梢静脈カテーテルである。その名前が示すように、オーバー・ザ・ニードルカテーテルは、鋭い遠位先端を有する導入針の上に搭載されている。少なくともカテーテルの遠位部分は、カテーテルのピールバックを防止し、したがって血管内へのカテーテルの挿入を容易にするために、針の外面にしっかりと係合している。カテーテル及び導入針は、導入針の先端が、針のベベルが患者の皮膚から離れて上向きの状態で、カテーテルの遠位先端を越えて延びるように、カテーテル及び導入針が組み立てられている。カテーテル及び導入針は、一般に、血管内に、患者の皮膚を通して浅い角度で挿入される。
【0004】
カテーテルを配置するプロセスは、慎重なバランスとカテーテルの制御を必要とする。典型的には、IVカテーテルは、カテーテルアセンブリに組み込まれる。カテーテルアセンブリは、静脈カテーテルの使用と配置を支援するために様々な構成部品を含むことができる。典型的には、カテーテル組立体は、挿入中にIVカテーテルを把持し、制御を補助するための把持面を提供する。把持面は、一般的に、対向する面を提供し、それによりユーザは挿入中に、デバイスを把握し、保持し得る。
【0005】
図1は、一般的なIVカテーテル100の一例を示す図である。カテーテル100は、カテーテルアダプタ101及び針シールド103を含んでいる。針102は、最初にカテーテルアダプタ101から延び出ているカテーテル内に収容されている。現在のIVカテーテルのいくつかでは、カテーテルアダプタ101は、針102が貫通する隔壁を含んでいる。隔壁は、針が患者の血管系に挿入されている間、血液が外部環境と接触することができるカテーテルアダプタ101を通って逃げることができないように、針102の周りのシールを維持する。
【0006】
カテーテルが患者の血管系の内部に一旦配置されたら、針102は、カテーテルアダプタ101から針シールド103内に引き抜くことができる。一旦針102が引き抜かれると、隔壁は、(通常は雄ルアーコネクタを有する)別のデバイスがカテーテルアダプタに取り付けられ、そして他のデバイスへ又は他のデバイスからの流体の流れを可能にするように隔壁を分離するまで、カテーテルアダプタ101から血液が流出するのを防止するために再シールすることができる。
【0007】
いくつかのIVカテーテルでは、カテーテルアダプタは、別のデバイスがカテーテルアダプタに取付けられるときに隔壁を通して押し進められるアクチュエータを含んでいる。換言すれば、針がカテーテルアダプタから取り外された後、他のデバイスのコネクタが隔壁を通ってアクチュエータを押し進めるとき、隔壁は再び開かれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
アクチュエータを採用している、現在のIVカテーテルに存在する一つの問題は、アクチュエータが活性化するまで(例えば、他のデバイスが隔壁を通してアクチュエータを押し進めるまで)、隔壁の基端側でカテーテル内に残るようにデザインされねばならないということである。カテーテルアダプタ内で使用するためのアクチュエータの一部のデザインは、アクチュエータから横方向に延びており、カテーテルアダプタの内壁の小さな溝にはまる、比較的小さな固定アームを採用している。このデザインに対応するために、アクチュエータ及びカテーテルアダプタは、厳しい公差で製造されねばならない。厳しい公差は、固定されたアームが溝に適合することを確保するために必要とされている。厳しい公差でこれらの部品を製造することは、しばしば望ましくない。例えば、厳しい公差でこれらの構成部品を製造するコストや困難性は、多くの場合、厄介又は非実用的である。
【0009】
このようなデザインの別の問題は、アクチュエータが一旦隔壁を通って押し進められるとき、隔壁とアクチュエータの鼻との間の摩擦によってのみ、適所に保持されることである。換言すれば、アクチュエータは、隔壁がアクチュエータの周囲に加えている力で隔壁内に保持されるのみである。アクチュエータが隔壁内から外へ逆戻りしないことを保証する、他の構造は提供されていない。この故に、カテーテルアダプタを通る流体の流れを阻害するか、又はそうでなければ、カテーテルの性能に影響を与える、隔壁からアクチュエータが離脱される可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、カテーテルアダプタで使用するための血液制御カテーテル弁まで及んでいる。血液制御カテーテル弁は、血液制御カテーテル弁を開くため、隔壁を迂回するアクチュエータを使用する。アクチュエータは、アクチュエータの端部が隔壁を通過する間にアクチュエータ本体内に後退し、その後、隔壁内に位置されたアクチュエータを維持するべく外向きに拡張する、一端部に位置された可撓性保持アームを含んでいる。
【0011】
このデザインは、カテーテルアダプタ(並びに、血液制御カテーテル弁とカテーテルアダプタに取り付ける他の構成部品)の製造を容易にする。何故なら、このデザインは、かかる構成部品の公差要件を軽減することができるからである。換言すれば、このデザインは可撓性保持アームを採用しているので、カテーテルアダプタとアクチュエータとの間の公差は、固定された保持アームを用いた場合よりも重要でない(すなわち、可撓性保持アームは、カテーテルアダプタの内壁とアクチュエータとの間の距離の変動を担うべく収縮することができるからである)。さらに、このデザインは、弁を収容するためにカテーテルアダプタが大きさで増大されるのを必要としない、信頼性の高い血液制御カテーテル弁を提供する。
【0012】
第一の実施形態において、本発明は、カテーテルアダプタで使用するための血液制御カテーテル弁として実施される。血液制御カテーテル弁は、カテーテルアダプタ内に保持されるように構成された隔壁、及び血液制御カテーテル弁を開くために部分的に隔壁を通過するように構成されたアクチュエータを備える。当該アクチュエータは、外側位置に付勢されている一つ以上の可撓性保持アームを含んでいる。当該一つ以上の可撓性保持アームは、当該アクチュエータが隔壁を通過する際に内側に折り畳まり、そして当該一つ以上の可撓性保持アームが当該隔壁を通過した後に当該外側位置に戻り、それによって、当該アクチュエータを隔壁内に保持する。
【0013】
いくつかの実施形態では、当該アクチュエータが隔壁を通って部分的に通過するのに先立って、一つ以上の可撓性保持アームが、カテーテルアダプタの内壁に形成された一つ以上の凹部に外向きに付勢され、それによって、当該アクチュエータを当該カテーテルアダプタ内に保持する。
【0014】
いくつかの実施形態では、当該アクチュエータは、デバイスがカテーテルアダプタに接続されるとき、隔壁を通って部分的に押し進められる。
【0015】
いくつかの実施形態において、デバイスは、当該デバイスがカテーテルアダプタに接続されるとき、アクチュエータを部分的に隔壁を通って押し進めるために、カテーテルアダプタに挿入する雄ルアーコネクタを有している。
【0016】
いくつかの実施形態では、当該アクチュエータは、アクチュエータの外面に形成された一つ以上のチャネルを含んでいる。当該一つ以上のチャネルは、一つ以上の可撓性の保持アームが内側に折り畳まれるときに、当該一つ以上の可撓性保持アームを受容するように構成されている。
【0017】
いくつかの実施形態では、当該一つ以上のチャネルは、一つ以上の可撓性保持アームが当該一つ以上のチャネル内に折り畳まれるときに、当該一つ以上の可撓性保持アームの外面がアクチュエータの外面と同一平面になるような深さを有している。
【0018】
いくつかの実施形態では、アクチュエータは、カテーテルアダプタの第一の長さより短い長さを有している。当該第一の長さは、カテーテルアダプタの近位端部とカテーテルアダプタ内の隔壁の位置との間の長さである。
【0019】
いくつかの実施形態では、アクチュエータは、当該アクチュエータの長さを通って延在する内部チャネルを含んでいる。当該内部チャネルは、アクチュエータを通る流体の流れのための経路を形成している。
【0020】
いくつかの実施形態では、当該一つ以上の可撓性保持アームが、アクチュエータの両側に形成された二つの可撓性保持アームからなる。
【0021】
いくつかの実施形態では、アクチュエータは、当該アクチュエータの近位端に一つ以上の突起を含んでいる。当該一つ以上の突起は、デバイスがカテーテルアダプタ内に挿入されるとき、デバイスが押し進める表面を形成している。
【0022】
いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタは、静脈内カテーテルアダプタである。
【0023】
第2の実施形態において、本発明は、カテーテルアダプタ、当該カテーテルアダプタ内に含まれている隔壁、及び当該隔壁を通って部分的に通過するべく構成され、当該カテーテルアダプタを通る流体の流れを可能にするアクチュエータを備える静脈内カテーテルアセンブリとして実施される。当該アクチュエータは、外側位置に付勢されている一つ以上の可撓性保持アームを含んでいる。当該一つ以上の可撓性保持アームは、アクチュエータが当該隔壁を通って通過するとき内方に折り畳まり、当該一つ以上の可撓性保持アームが隔壁を通って通過した後に前記外側位置に戻り、それによって、当該アクチュエータを隔壁内に保持する。
【0024】
いくつかの実施形態では、静脈カテーテルアセンブリが、当該カテーテルアダプタ内に包含されている針であって、当該アクチュエータ及び当該隔壁を通って通過する針を含んでいる。
【0025】
いくつかの実施形態では、静脈カテーテルアセンブリが、当該カテーテルアダプタに取り付けられた針シールドであって、針がカテーテルアダプタから退避された後、針を保持するように構成されている針シールドを含んでいる。
【0026】
いくつかの実施形態では、当該隔壁は、針がカテーテルアダプタから退避された後に再シールするように構成され、それによって、アクチュエータが隔壁を通って部分的に通過するまで、カテーテルアダプタを通る流体の流れを阻止するべく構成されている。
【0027】
いくつかの実施形態では、アクチュエータが隔壁を通って部分的に通過するのに先立って、一つ以上の可撓性保持アームは、カテーテルアダプタの内壁に形成された一つ以上の凹部に外向きに付勢されており、それによって、アクチュエータをカテーテルアダプタ内に保持している。
【0028】
いくつかの実施形態では、アクチュエータは、デバイスがカテーテルアダプタに接続されているとき、隔壁を通って部分的に押し進められている。
【0029】
いくつかの実施形態において、当該デバイスは、デバイスがカテーテルアダプタに接続されているとき、隔壁を通って部分的にアクチュエータを押し進めるべく、カテーテルアダプタ内に挿入する雄ルアーコネクタを有している。
【0030】
いくつかの実施形態では、アクチュエータは、当該アクチュエータの外面に形成された一つ以上のチャネルを含んでいる。当該一つ以上のチャネルは、一つ以上の可撓性保持アームが内向きに折り畳まれたとき、当該一つ以上の可撓性保持アームを受容するように構成されている。
【0031】
第3の実施形態では、本発明は、血液制御カテーテル弁を有するカテーテルアダプタとして実現される。血液制御カテーテル弁は、カテーテルアダプタ内に配置されている隔壁、及び血液制御カテーテル弁を開くべく隔壁を通って部分的に通過するように構成されたアクチュエータを備えている。当該アクチュエータは、外側位置に付勢されている一つ以上の可撓性保持アームを含んでいる。当該一つ以上の可撓性保持アームは、アクチュエータが隔壁を通って通過するとき内方に折り畳まり、一つ以上の可撓性保持アームが隔壁を通って通過した後に外側位置に戻り、それによって、当該アクチュエータを隔壁内に保持する。アクチュエータが隔壁を通って部分的に通過するのに先立って、一つ以上の可撓性保持アームは、カテーテルアダプタの内壁に形成された一つ以上の凹部に外向きに付勢されており、それによって、アクチュエータをカテーテルアダプタ内に保持している。
【0032】
この概要は、以下の詳細な説明でさらに説明される簡略化された形態で、概念の選択を紹介するために提供されている。この概要は、クレーム主題の主要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図していない。
【0033】
本発明のさらなる特徴及び利点は以下の説明に記載され、一部は説明から明らかになり、あるいは本発明の実施によって知ることができる。本発明の特徴及び利点は、添付の特許請求の範囲で特に指摘した手段及び組合せによって実現することができる。本発明のこれらの及び他の特徴は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになるか、又は以下に記載される本発明の実施によって知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本発明の上記及び他の利点及び特徴が得られる方法を説明するために、簡単に上述した本発明のより具体的な説明が、添付の図面に示されているその具体的な実施形態を参照してなされる。これらの図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示し、したがって、その範囲を限定するとみなされるべきではないことを理解し、本発明が添付の図面の使用を通じてさらに具体的かつ詳細に説明される。
【
図1】
図1は、カテーテルアダプタ、針及び針シールドを含んでいる一般的なIVカテーテルの一例を示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の一つ以上の実施形態による血液制御カテーテル弁内で使用できるアクチュエータの例を示す図である。
【
図3A】
図3Aは、
図2のアクチュエータが血液制御カテーテル弁を開くためにどのように使用されるかを示すための、カテーテルアダプタの断面斜視図を示している。
【
図3B】
図3Bは、
図2のアクチュエータが血液制御カテーテル弁を開くためにどのように使用されるかを示すための、カテーテルアダプタの断面斜視図を示している。
【
図3C】
図3Cは、
図2のアクチュエータが血液制御カテーテル弁を開くためにどのように使用されるかを示すための、カテーテルアダプタの断面斜視図を示している。
【
図4A】
図4Aは、
図3Aに示されたカテーテルアダプタの断面側面図を示している。
【
図4B】
図4Bは、
図3Bに示されたカテーテルアダプタの断面側面図を示している。
【
図4C】
図4Cは、
図3Cに示されたカテーテルアダプタの断面側面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明は、カテーテルアダプタ内で用いるための血液制御カテーテル弁に及んでいる。血液制御カテーテル弁は、血液制御カテーテル弁を開くために隔壁を迂回するアクチュエータを使用する。アクチュエータは、アクチュエータの端部が隔壁を通過する間アクチュエータ本体内に後退し、その後、隔壁内に配置されたアクチュエータを維持するために外向きに拡張する、一端部に位置された可撓性保持アームを含んでいる。
【0036】
このデザインは、カテーテルアダプタ(並びに、血液制御カテーテル弁及びカテーテルアダプタに取り付く他の構成部品)の製造を容易にする。このデザインは、このような部品の公差要件を軽減できるからである。換言すれば、このデザインは可撓性保持アームを採用するので、カテーテルアダプタとアクチュエータとの間の公差は、固定された保持アームを用いた場合よりも重要でない(すなわち、可撓性保持アームは、カテーテルアダプタの内壁とアクチュエータの間の距離の変動を考慮して曲がることができるからである)。さらに、このデザインは、がカテーテルアダプタが弁を収容するのに大きさで増大されることを必要としない信頼性の高い血液制御カテーテル弁を提供する。
【0037】
第一の実施形態において、本発明は、カテーテルアダプタで使用するための血液制御カテーテル弁として実施される。血液制御カテーテル弁は、カテーテルアダプタ内に保持されるように構成された隔壁、及び血液制御カテーテル弁を開くべく隔壁を通って部分的に通過するように構成されたアクチュエータを含んでいる。アクチュエータは、外側位置に付勢された一つ以上の可撓性保持アームを含んでいる。一つ以上の可撓性保持アームは、アクチュエータが隔壁を通過するときに内向きに折り畳まり、及び一つ以上の可撓性保持アームが隔壁を通って通過した後に外向きの位置に戻り、それによってアクチュエータを隔壁内に保持する。
【0038】
第2の実施形態では、本発明は、カテーテルアダプタ、カテーテルアダプタ内に含まれる隔壁、及びカテーテルアダプタを通る流体の流れを可能にするために、隔壁を通って部分的に通過するように構成されたアクチュエータを備える静脈カテーテルアセンブリとして実施される。アクチュエータは、外側位置に付勢された一つ以上の可撓性保持アームを含んでいる。一つ以上の可撓性保持アームは、アクチュエータが隔壁を通過するときに内向きに折り畳まり、及び一つ以上の可撓性保持アームが隔壁を通過した後に外向きの位置に戻り、それによって隔壁内にアクチュエータを保持する。
【0039】
第3の実施形態では、本発明は、血液制御カテーテル弁を有するカテーテルアダプタとして実施される。血液制御カテーテル弁は、カテーテルアダプタ内に配置された隔壁、及び血液制御カテーテル弁を開くべく隔壁を通って部分的に通過するように構成されたアクチュエータを含んでいる。アクチュエータは、外側位置に付勢された一つ以上の可撓性保持アームを含んでいる。一つ以上の可撓性保持アームは、アクチュエータが隔壁を通過するときに内向きに折り畳まり、及び一つ以上の可撓性保持アームが隔壁を通過した後に外向きの位置に戻り、それによって、隔壁内にアクチュエータを保持する。アクチュエータが隔壁を通って部分的に通過するのに先立って、一つ以上の可撓性保持アームは、カテーテルアダプタの内壁に形成された一つ以上の凹部内に外側に付勢され、それによって、カテーテルアダプタ内にアクチュエータを保持している。
【0040】
本発明の現在好ましい実施形態が、同一の参照番号は同一又は機能的に類似の要素を示している、図面を参照することによって最良に理解されるであろう。本発明の構成部品は、概略的に記載され、図面に示されているように、多種多様な異なる構成で配置され、かつデザインされ得ることが理解されるであろう。したがって、以下のより詳細な説明は、図に示されるように、本発明の範囲を請求されるように限定するものではなく、単に本発明の現在好ましい実施形態を代表するものである。
【0041】
図2は、本発明の一つ以上の実施形態による血液制御カテーテル弁内で使用することができるアクチュエータ200の例を示す図である。アクチュエータ200のデザインは、本発明が、如何にカテーテルアダプタ(並びに、血液制御カテーテル弁及びカテーテルアダプタに取り付く他の構成部品)の製造を容易にするかの一例である。このデザイン例では、このような構成部品の公差要件を、カテーテルアダプタとアクチュエータとの間の公差の重要性を最小にする可撓性保持アームを使用することによって、低減することができる。
【0042】
アクチュエータ200は、本体203を含み、それを通してチャネル205が形成されている。チャネル205は、針がアクチュエータ200を通って挿入されることを可能にし、且つまた、一旦、血液制御カテーテル弁が開くと、流体がアクチュエータ200を通って流れることを可能にする。アクチュエータは、任意の適切な材料で形成することができる。多くの場合、アクチュエータ200は、以下にさらに述べられるように、自由度を提供する材料で形成することができる。
【0043】
本体203はまた、チャネル部203a(
図2に示されているのは一つだけ)と外向きに付勢され、チャネル部203aに折り畳まるように構成されている可撓性保持アーム201を含んでいる。可撓性保持アーム201は、チャネル203aの中に折り畳むことができるので、隔壁を通過する、アクチュエータ200の部分の全体の直径は増加しない(すなわち、アーム201は、チャネル203aの中に折り畳まることができるので、アーム201の外面は本体203の外表面と面一である)。いくつかのケースでは、アクチュエータ200が作られる材料の故に、アーム201は柔軟であり得る。例えば、プラスチック系材料を用いることができ、そうすると、アーム201は、以下に説明する利点を提供する自由度を保持しながら、アクチュエータ200の残りの部分と同じ材料から成形することができる。
【0044】
他の材料を使用することもまたできる。例えば、特定の金属は、アクチュエータ200が単一部品として形成されることを可能にする適切な度合いの柔軟性を提供することができる。また、このアプローチは、この方法でアクチュエータを製造する多大な困難性の故に好ましくはないが、アーム201は、アーム201が柔軟なままであることを可能にするいくつかの方法でアクチュエータ200の本体に取り付けられる、別個の部品として形成され得ることも実現可能である。
【0045】
アクチュエータ200はまた、本体203から半径方向に延びる突起部206を含むことができる。突起部206は、他の構成部品(例えば、雄ルアー)が、以下にさらに説明するように、隔壁を通ってアクチュエータ200を押し進めるべく押すことができる、より大きな表面積を提供することができる。突起206はまた、カテーテルアダプタ内でアクチュエータ200を整列させるのを助けることができる。
【0046】
図3A-3Cは、アクチュエータ200及び隔壁301からなる血液制御カテーテル弁を含んでいるカテーテルアダプタ300と、雄ルアー350の断面斜視図を示している。カテーテルアダプタ300は、
図1に示されたカテーテルアダプタ101と同様、又はカテーテルアダプタの多くの他のタイプと同様であってもよい。換言すれば、本発明の血液制御カテーテル弁は、実質的に任意のカテーテルアダプタで使用することができる。カテーテルアダプタ300は、患者の血管系に挿入することができるカテーテル302を含んでいる。隔壁301は、カテーテルアダプタ300の内部に配置されている。多くの場合、カテーテルアダプタ300は、隔壁301とカテーテル302を通り、そして患者の血管系へカテーテル302を挿入するために使用される(例えば、
図1に示すような)針を備えて、最初に供給される。
【0047】
図3Aは、雄ルアー350が接続されていた前のカテーテルアダプタ300の状態を示している。カテーテルアダプタ300は、この状態においては、カテーテル302が、患者の血管系に挿入されていた後(例えば、針がカテーテルアダプタ300から引き抜かれた後)であるが、他の構成部品がカテーテルアダプタ300に接続される前であるとすることができる。この状態では、アクチュエータ200は隔壁301の近位側に配置されている。隔壁301は、したがって、この状態で閉じられており、これによって、血液が患者の血管系からカテーテルアダプタ300を通って流出するのを防いでいる。
【0048】
図3Bは、雄ルアー350がカテーテルアダプタ300内に押し進められている間のカテーテルアダプタ300の状態を示している。図示されるように、アクチュエータ200は、雄ルアー350がカテーテルアダプタ300内に前進されるにつれ、雄ルアー350がアクチュエータ200を(小さなスリットを含んでいてもよい)隔壁301を通して押し進めるように、構成されている。アクチュエータ200が隔壁301を通って押し進められるとき、アームアーム201は、本体203に向かって及びチャネル部203aに折り畳まる。このように、アクチュエータ200は、容易に隔壁301を通って押し進められる。この時点で、アクチュエータ200のチャネル205は、流体(例えば、血液)が流出する、又は(例えば薬)がカテーテル302内に流入するのを許容する。
【0049】
図3Cは、雄ルアー350が完全にカテーテルアダプタ300に挿入された後のカテーテルアダプタ300の状態を示している。図に示すように、アクチュエータ200は、アーム201が外側の位置に戻された隔壁301を通って十分に押し進められている。この位置では、アーム201は、アクチュエータ200が隔壁301を通って逆戻りするのを防いでいる。
【0050】
図4A-4Cは、
図3A-3Cに示されたカテーテルアダプタの断面側面図を示している。
図4Aは、カテーテルアダプタ300に形成することができる凹部310を示している。アームアーム201は、弁の活性化の前に凹部310内に延在し、それによって、アクチュエータ200がカテーテルアダプタ300から脱落するのを防止している。
図4Aはまた、活性化の前には、カテーテルアダプタ300の他方の端部を通って通過する血流をブロックする隔壁301まで、血液がカテーテルアダプタ300内に流入することができることを示している。このように、カテーテル302が患者の血管に挿入された後、臨床医は、血液制御カテーテル弁を開くべく他のデバイスが取り付けられる前に、血液がカテーテルアダプタ300を通って流出するのを心配する必要はない。
【0051】
図4Bは、アクチュエータ200が隔壁301を通って前進されている間のアクチュエータ200の位置を示している(雄ルアー350は示されていない)。図示されるように、アーム201はチャネル203a内に折り畳まれており、アクチュエータ200が容易に隔壁301を通過するのを可能にしている。
【0052】
図4Cは、アーム201が外側に拡張するのを可能にするため、アクチュエータ200が隔壁301を通って十分に押し進められた後の、アクチュエータ200の位置を示している。この位置では、アーム201は、アクチュエータ200が隔壁301を通って逆戻りするのを阻止している。
【0053】
アクチュエータ200のデザインは、様々な利点を提供する。例えば、血液制御弁を備えるカテーテルアダプタは、一般的に、雄ルアーコネクタの長さに対応するため、及び弁の構成部品だけでなく、弁を開くために構成部品に必要なあらゆる動きに対応するために、十分な長さでなければならない。アクチュエータ200は、最初に、隔壁の近位側(例えば、
図4Aに示される右側)でカテーテルアダプタ内に完全に固定されるように寸法決めすることができる。
【0054】
この減少された長さも有益である。何故なら、隔壁の先端側(例えば、
図4Cにおける左側)において必要なカテーテルアダプタの長さを最小にするからである。
言い換えれば、カテーテルアダプタは、雄ルアーがカテーテルアダプタ内に十分に挿入されるために、アクチュエータ200が十分に前進するのを許容すべく、隔壁の先端側に十分な長さを有していなければならない。雄ルアーを完全に挿入するために必要とされるこの距離は、しばしば、デバイスからデバイスで一貫性がない。従って、アーム201の使用は、アクチュエータ200が同じ距離進められていない場合であっても、アクチュエータ200の隔壁内での固定を容易にしている。
【0055】
例えば、
図4Cにおいて、アクチュエータ200は、アーム201が隔壁から実質的に遠位側に位置される(すなわち、隔壁とアームの間にすき間がある)ように前進されてきたものとして示されている。しかしながら、アーム201は、アクチュエータ200が
図4Cに示されるよりも短い距離だけ前進された場合(例えば、アクチュエータ200が、アーム201が隔壁を通過した後に拡大することを可能にするだけに十分に進められた場合)であっても、未だに同じ固定機能を提供することができる。この柔軟性は、カテーテルアダプタと雄ルアー長さの変形があったとしても、アクチュエータ200をより信頼性の高いものとする。
【0056】
アクチュエータ200のデザインはまた、アクチュエータとカテーテルアダプタの直径に必要な公差を低減するという利点を提供する。例えば、アーム201は外向きに付勢されているので、カテーテルアダプタの内径(又はより具体的には、凹部310の内径)の変化は、活性化する前に、カテーテルアダプタ内にアクチュエータ200を確保するための、アーム201の能力に影響を与えることはない。このアーム201の外向きの付勢はまた、アーム201が、カテーテルアダプタの内径や形状にかかわらず、隔壁内でアクチュエータ200を固定するのを可能にしている。
【0057】
要するに、アクチュエータ200のデザインは、血液制御カテーテル弁が、多くの現行のデザインで必要とされるよりもはるかに緩い公差で製造することを可能にしている。公差要件を緩めることによって、アクチュエータ200は、本発明の血液制御カテーテル弁が製造するのにより容易で、共通のカテーテルアダプタと雄ルアーコネクタの大きさに変形があっても、より信頼性を高くすることができる。
【0058】
上記の説明は、雄ルアーコネクタの例を使用したが、本発明の血液制御カテーテル弁はまた、カテーテルアダプタに挿入する、別のタイプのコネクタで動作するように構成されてもよい。また、血液制御カテーテル弁は、多くの異なるタイプのカテーテルアダプタ内で使用することができ、針及び針シールド(例えば、
図1に示されるカテーテル100と類似のもの)を含んでいるパッケージ化されたIVカテーテルアセンブリの一部であってもよい。このような場合は、アクチュエータ200が
図4Aに示すように位置されている間、針は最初にチャネル205を通過することができる。
【0059】
また、アクチュエータ200は、二つのアーム201を含んでいるものとして説明したが、本発明に係るアクチュエータは、依然として所望の機能を提供しながら、一つ以上のアーム20を等しく有することができる。アクチュエータ200はまた、チャネル203aを含んでいるものとして説明したが、アクチュエータ200はまた、チャネル203aを含まずに構成することができる。このような場合には、アーム201は、アクチュエータ200が隔壁301を通過する間、本体203の外側壁に対して折り畳まることができる。しかしながら、アクチュエータ200を、隔壁301を通って押し進めることを容易にするためには、各アーム201に対してのチャネル203aを含むことが一般に好ましい。
【0060】
本発明は、その精神又は本質的な特徴から逸脱することなく他の特定の形態で具体化することができる。記載された実施形態は単なる例示であり、限定的ではないようにすべての点で考えられるべきである。本発明の範囲は、したがって、前述の説明よりもむしろ添付の特許請求の範囲によって示されている。特許請求の範囲の意味及び均等の範囲内に入るすべての変更は、その範囲内に包含される。