(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記組成物が、マレイン酸、カルボン酸、ジカルボン酸、N−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される緩衝剤を更に含む、請求項6に記載の組成物。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のフレッシュニング組成物は、悪臭を減少させる一方、香料放出を高めるように設計されている。そのような新鮮さの持続及び悪臭減少は、空間又は表面を本発明のフレッシュニング組成物で処理した後の、少なくとも約24時間、又は少なくとも約48時間持続することができる。
【0011】
一部の実施形態では、フレッシュニング組成物は、純粋に悪臭を減少させる悪臭結合ポリマー又は中和剤を含む。純粋に悪臭を減少させることで、感覚及び分析(例えば、ガスクロマトグラフ)によって測定可能な悪臭が減少する。したがって、フレッシュニング組成物が純粋に悪臭を減少させる場合、そのフレッシュニング組成物は、空気中及び/又は布地上の悪臭を中和することになる。本明細書で使用される「中和する」又は「中和」は、悪臭構成成分と化学的に反応すること(例えば、第一級アミンとアルデヒドが反応してイミンを形成する反応、アミンの還元的アルキル化、アミンのプロトン化及び脱プロトン化、重合若しくは解重合);又は悪臭構成成分の揮発を抑制し、その結果組成物の他の部分が反応すること(例えば、酸塩基中和);又は臭気性分子を物理的に捕捉して、その結果その分子が空気中に再放出されないようにすること(例えば、本明細書に記載されるシクロデキストリン包接錯体)を意味する。
【0012】
I.フレッシュニング組成物
本発明のフレッシュニング組成物は、イオウ含有プロ香料、香料物質、及び水性キャリアを含む。
【0013】
A.イオウ含有プロ香料
用語「イオウ含有プロ香料」は、本明細書において、イオウを含有するタイプのプロ香料化合物を指す。用語「プロ香料化合物」は、本明細書において、香料原料(「PRMs」又は、単数として「PRM」)と他の化学物質との反応によって得られる化合物を指し、1つ以上のPRMとこれらの他の化学物質との間に共有結合を有する。PRMはプロ香料化合物と呼ばれる新たな材料へと変換され、次に、水又は光又は大気中酸素等の誘因への曝露によって元のPRM(すなわち、変換前)を放出できる。好適なプロ香料化合物及びそれらの製造方法は、米国特許第7,018,978号、同第6,861,402号、同第6,544,945号、同第6,093,691号、同第6,165,953号、及び同第6,096,918号に記載されている。
【0014】
本明細書のイオウ含有プロ香料は、式(I)の化合物を含んでよい。
Y−S−G−Q (I)
[式中、
(i)Yは、以下に示す(Y−1)〜(Y−7)からなる群から選択される遊離基であり、異性体を含み、
【0015】
【化1】
式中、波線はイオウ結合の位置を表し、点線は単結合又は二重結合を表し、
(ii)Gは、2〜15個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル又はアルケニル遊離基由来の二価又は三価の遊離基から選択され、
(iii)Qは、水素、−S−Y基、又は−NR
2−Y基から選択され、このとき、Yは、独立して上で定めたものから選択され、R
2は、水素又はC
1〜C
3アルキル基から選択される]。
【0016】
一実施形態では、Gは、二価又は三価の遊離基、好ましくは、−OR
1、−NR
12、−COOR
1、R
1基、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の基で置換された2〜15個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル又はアルケニル遊離基由来の二価の遊離基であり、このときR
1は、水素又はC
1〜C
6アルキル又はアルケニル基から選択される。好ましくは、Gは、少なくとも1つの−COOR
1基で置換された、好ましくは、−COOR
1基で置換された2〜15個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル又はアルケニル遊離基由来の二価の遊離基であり、このときR
1は、水素又はC
1〜C
6アルキル又はアルケニル基から選択される。更により好ましくは、Gは、−CH
2CH(COOR
1)基を有する直鎖アルキル遊離基由来の二価の遊離基であり、このときR
1は水素又はメチル若しくはエチル基である。代替の実施形態では、Gは、置換又は非置換いずれかの8〜15個の炭素原子を有する直鎖アルキル遊離基由来の二価の遊離基である。
【0017】
一実施形態では、イオウ含有プロ香料は式(I)の化合物であり、式中、Yは、上で定めるY−1、Y−2又はY−3基から選択され、G及びQは、上記実施形態の任意の1つで定められる。
【0018】
好ましくは、イオウ含有プロ香料は、メチル又はエチル2−(4−オキソ−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル)ブタン−2−イルアミノ)−3−(4−オキソ−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル)ブタン−2−イルチオ)プロパネート、メチル又はエチル2−(4−オキソ−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−2−エン−1−イル)ブタン−2−イルアミノ)−3−(4−オキソ−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−2−エン−1−イル)ブタン−2−イルチオ)プロパネート、メチル又はエチル2−(2−オキソ−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ブタン−4−イルアミノ)−3−(2−オキソ−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ブタン−4−イルチオ)プロパネート、メチル又はエチル2−(2−オキソ−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−2−エン−1−イル)ブタン−4−イルアミノ)−3−(2−オキソ−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−2−エン−1−イル)ブタン−4−イルチオ)プロパネート、3−(ドデシルチオ)−1−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル)−1−ブタノン、3−(ドデシルチオ)−1−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−2−エン−1−イル)−1−ブタノン、4−(ドデシルチオ)−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−2−エン−1−イル)−2−ブタノン、4−(ドデシルチオ)−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−ブタノン、2−ドデシルスルファニル−5−メチル−ヘプタン−4−オン、2−シクロヘキシル−1−ドデシルスルファニル−ヘプタ−6−エン−3−オン、3−(ドデシルチオ)−5−イソプロペニル−2−メチルシクロヘキサノン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0019】
より好ましくは、イオウ含有プロ香料化合物は、3−(ドデシルチオ)−1−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル)−1−ブタノン、4−(ドデシルチオ)−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−2−エン1−イル)−2−ブタノン、4−(ドデシルチオ)−4−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−ブタノン、及び3−(ドデシルチオ)−5−イソプロペニル−2−メチルシクロヘキサノン、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される。3−(ドデシルチオ)−1−(2,6,6−トリメチルシクロヘキサ−3−エン−1−イル)−1−ブタノン、例えばFirmenich(Geneva,Switzerland)から入手可能なHaloscent(登録商標)Dは、最も好ましいイオウ含有プロ香料化合物である。
【0020】
イオウ含有プロ香料化合物は、組成物中に任意の好適な濃度で存在してもよい。好ましくは、イオウ含有プロ香料化合物は、組成物の少なくとも約0.0001重量%、あるいは約0.0001重量%〜約3重量%、あるいは約0.0001重量%〜約1重量%、あるいは約0.01重量%〜約1重量%、あるいは約0.01重量%〜約0.1重量%、あるいは約0.02重量%〜約0.1重量%、あるいは約0.02重量%〜約0.08重量%で存在する。
【0021】
一実施形態では、フレッシュニング組成物は、以下に示す一般構造を有するドデシルチオ−ダマスコンを含む。
【0023】
チオ−ダマスコンは、組成物の約0.0001重量%〜約1重量%、あるいは約0.01重量%〜約1重量%、あるいは約0.01重量%〜約0.1重量%、あるいは約0.02重量%〜約0.1重量%、あるいは約0.02重量%〜約0.08重量%の量で存在してもよい。香料のチオ−ダマスコンに対する比は総香料混合物の約2:1〜約1:1、又は約1.5:1〜約1:1、又は約1:1〜約1:2、又は約1:1〜1:1.5であってもよい。
【0024】
B.PRM
本発明の組成物は、PRMも含む。任意の公知のPRMを使用できる。
【0025】
アルデヒド又はケトンを含むPRM
アルデヒド又はケトンを含むPRMは、本明細書の組成物中に組み込まれ、香料放出のためのいかなる誘因を必要とせずに、ユーザーに対し即時に香りをもたらすことができる。例えば、ユーザーが、かかるPRMを含む組成物を含有する容器を開けるたびに、又は、部位に組成物を適用するたびに、ユーザーはPRM由来の香りを嗅ぐことができるであろう。アルデヒド又はケトンを含む様々なPRMが本明細書での使用に好適である。ケトンを含むPRMがより好ましい。
【0026】
ケトンを含むPRMは、1つ以上のケトン部分を含有し、望ましい香りを付与することができる任意のPRMを含んでよい。PRMは、ブコキシム;イソジャスモン;メチルβ−ナフチルケトン;ムスクインダノン;トナリド/ムスクプラス;α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、イソ−ダマスコン、ダマセノン、ダマロース、メチル−ジヒドロジャスモネート、メントン、カルボン、カンファー、フェンコン、α−イオノン、β−イオノン、ジヒドロ−β−イオノン、γ−メチルいわゆるイオノン、フロイラモン、ジヒドロジャスモン、cis−ジャスモン、イソ−e−スーパー、メチル−セドレニル−ケトン又はメチル−セドリロン、アセトフェノン、メチル−アセトフェノン、パラ−メトキシ−アセトフェノン、メチル−β−ナフチル(naphthyl)−ケトン、ベンジル−アセトン、ベンゾフェノン、パラ−ヒドロキシ−フェニル−ブタノン、セロリケトン又はリブスコン、6−イソプロピルデカヒドロ−2−ナフトン、ジメチル−オクテノン、フレスコメンテ、4−(1−エトキシビニル)−3,3,5,5−テトラメチル−シクロヘキサノン、メチル−ヘプテノン、2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)−シクロペンタノン、1−(p−メンテン−6(2)−イル)−1−プロパノン、4−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−2−ブタノン、2−アセチル−3,3−ジメチル−ノルボルナン、6,7−ジヒドロ−1,1,2,3,3−ペンタメチル−4(5h)−インダノン、4−ダマスコール、ダルシニル又はカシオン、ゲルソン、ヘキサロン、イソシクレモンe、メチルシクロシトロン、メチル−ラベンダー−ケトン、オリボン、パラ−tert−ブチル−シクロヘキサノン、ベルドン、デルフォン、ムスコン、ネオブテノン、プリカトン、ベロウトン、2,4,4,7−テトラメチル−オクト−6−エン−3−オン、テトラメラン、ヘジオン、フロラロゾン、γ−ウンデカラクトン、エチレンブラシレート、ペンタデカノリド、メチルノニルケトン、シクロペンタデカノン、環状エチレンドデカンジオエート、3,4,5,6−テトラヒドロプソイドイオノン、8−ヘキサデセノリド、ジヒドロジャスモン、5−シクロヘキサデセノン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるPRMを含むケトンを含んでもよい。
【0027】
一実施形態では、ケトンを含むPRMは、α−ダマスコン、δ−ダマスコン、イソ−ダマスコン、カルボン、γ−メチル−イオノン、β−イオノン、イソ−e−スーパー、2,4,4,7−テトラメチル−オクト−6−エン−3−オン、ベンジルアセトン、β−ダマスコン、ダマセノン、メチルジヒドロジャスモネート、メチルセドリロン、ヘジオン、フロラロゾン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるPRMを含む。好ましくは、ケトンを含むPRMはδ−ダマスコンを含む。
【0028】
アルデヒドを含むPRMは、1つ以上のアルデヒド部分を含み、ケトンを含むPRMのように望ましい香りも付与することができる、任意のPRMを含んでよい。好ましくは、アルデヒドを含むPRMは、アドキサール;アニス酸アルデヒド;シマール;エチルバニリン;フロルヒドラール;ヘリオナール;ヘリオトロピン;ヒドロキシシトロネラール;コアボン;ラウリン酸アルデヒド;リラール;トリプラール、メロナール、メチルノニルアセトアルデヒド;p.t.ブシナール;フェニルアセトアルデヒド;ウンデシレン酸アルデヒド;バニリン;2,6,10−トリメチル−9−ウンデセナール、3−ドデセン−1−アール、α−n−アミルケイ皮酸アルデヒド、4−メトキシベンズアルデヒド、ベンズアルデヒド、3−(4−tertブチルフェニル)−プロパナール、2−メチル−3−(パラ−メトキシフェニルプロパナール、2−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−2(1)−シクロヘキセン−1−イル)ブタナール、3−フェニル−2−プロペナール、cis−/trans−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−アール、3,7−ジメチル−6−オクテン−1−アール、[(3,7−ジメチル−6−オクテニル)オキシ]アセトアルデヒド、4−イソプロピルベンジアルデヒド、1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−8,8−ジメチル−2−ナフトアルデヒド、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド(carboxyaldehyde)、2−メチル−3−(イソプロピルフェニル)プロパナール、1−デカナール;デシルアルデヒド、2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、4−(トリシクロ[5.2.1.0(2,6)]−デシリデン−8)−ブタナール、オクタヒドロ−4,7−メタノ−1h−インデンカルボキシアルデヒド、3−エトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド、パラ−エチル−α、α−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、α−メチル−3.4−(メチレンジオキシ)−ヒドロシンナムアルデヒド、3,4−メチレンジオキシベンズアルデヒド、α−n−ヘキシルケイ皮酸アルデヒド、m−シメン−7−カルボキシアルデヒド、α−メチルフェニルアセトアルデヒド、7−ヒドロキシ−3,7−ジメチルオクタナール、ウンデセナール、2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、4−(3)(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセン−カルボキシアルデヒド、1−ドデカナール、2,4−ジメチルシクロヘキセン−3−カルボキシアルデヒド、4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シルオヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、7−メトキシ−3,7−ジメチルオクタン−1−アール、2−メチルウンデカナール、2−メチルデカナール、1−ノナナール、1−オクタナール、2,6,10−トリメチル−5,9−ウンデカジエナール、2−メチル−3−(4−テルトブチル)プロパナール、ジヒドロケイ皮酸アルデヒド、1−メチル−4−(4−メチル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、5又は6メトキシ0ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダン−1又は2−カルボキシアルデヒド、3,7−ジメチルオクタン−1−アール、1−ウンデカナール、10−ウンデセン−1−アール、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、1−メチル−3−(4−メチルペンチル)−3−シクルヘキセンカルボキシアルデヒド、7−ヒドロキシ−3,7−ジメチル−オクタナール、trans−4−デセナール、2,6−ノナジエナール、パラ−トリルアセトアルデヒド;4−メチルフェニルアセトアルデヒド、2−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)2−ブテナール、オルト−メトキシケイ皮酸アルデヒド、3,5,6−トリメチル−3−シクロヘキセンカルボキシアルデヒド、3,7−ジメチル−2−メチレン−6−オクテナール、フェノキシアセトアルデヒド、5,9−ジメチル−4,8−デカジエナール、ペオニアルデヒド(6,10−ジメチル−3−オキサ−5,9−ウンデカジエン−1−アール)、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダン−1−カルボキシアルデヒド、2−メチルオクタナール、α−メチル−4−(1−メチルエチル)ベンゼンアセトアルデヒド、6,6−ジメチル−2−ノルピネン−2−プロピオンアルデヒド、パラメチルフェノキシアセトアルデヒド、2−メチル−3−フェニル−2−プロペン−1−アール、3,5,5−トリメチルヘキサナール、ヘキサヒドロ−8,8−ジメチル−2−ナフトアルデヒド、3−プロピル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプタ−5−エン−2−カルバルデヒド、9−デセナール、2−デセナール、3−メチル−5−フェニル−1−ペンタナール、メチルノニルアセトアルデヒド、1−p−メンテン−q−カルボキシアルデヒド、シトラール、リリアール、クミンアルデヒド、マンダリンアルデヒド、ダチラト、ゲラニアール、シクラメンアルデヒド、カプルアルデヒド、ウンデカナール、ラウルアルデヒド、ノンアルデヒド、1,2−ドデセナール、cis−8−ウンデセン−1−アール、テトラヒドロゲラニアール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるPRMを含む。
【0029】
一実施形態では、アルデヒドを含むPRMは、シトラール、1−デカナール、ベンズアルデヒド、フロルヒドラール、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド;cis/trans−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−アール;ヘリオトロピン;2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド;2,6−ノナジエナール;α−n−アミルケイ皮酸アルデヒド、α−n−ヘキシルケイ皮酸アルデヒド、p−t−ブシナール、リラール、シマール、メチルノニルアセトアルデヒド、trans−2−ノネナール、リリアール、trans−2−ノネナール、ダチラト、アニス酸アルデヒド、ゲラニアール、i−オクタナール、ヘリオナール、クミンアルデヒド、トリプラール、メロナール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるPRMを含む。
【0030】
アルデヒド又はケトンを含むPRMは、組成物中で任意の好適な濃度で存在してもよい。アルデヒド又はケトンを含むPRMは、組成物の約0.0001重量%〜約2重量%、あるいは約0.01重量%〜約4重量%、あるいは約0.1重量%〜1重量%、あるいは約0.5重量%〜約0.2重量%で存在してもよい。
【0031】
C.悪臭結合ポリマー
本発明のフレッシュニング組成物は悪臭結合ポリマーを含んでもよい。悪臭結合ポリマーは、悪臭構成成分を中和する親和性を有する利用可能な官能基(例えば、アミン)を有するポリマーである。悪臭構成成分を中和する親和性を有する利用可能な官能基を有するモノマーも考えられる。アミン系化合物の場合、アミンがアルデヒドの悪臭に対する親和性を有することになる。このアミンは、アルデヒドの悪臭と反応して、臭気性ではないアミノール、イミン、又はエナミンのような新たな化合物を形成することができる。
【0032】
悪臭結合ポリマーとして、モノアミン、アミノ酸、ポリエチレンイミンポリマー(「PEI」)、修飾PEI、置換PEI等のアミン系化合物;ポリアクリレートコポリマー(例えば、Rohm & HaasからのAcumer(商標)9000)、ポリアクリル酸ポリマー(例えば、Rohm & HaasからのAcusol(商標))、及び修飾アクリレートコポリマー(例えば、Rohm & HaasからのAculyn(商標))等のアクリル酸ポリマー;並びに修飾メタクリレートコポリマー(例えば、Salvona TechnologiesからのHydroSal(商標));又はこれらの混合物を挙げてもよい。
【0033】
本発明の目的において、少なくとも1つの第一級アミノ基を含有する好適なアミノ官能ポリマーの例は、下記のとおりである。
−分子量(「MW」)が300〜2.10E6ダルトンのポリビニルアミン(例えば、BASFから入手可能なLupamineシリーズ1500、4500、5000、9000);
−分子量が600ダルトン以上であり、エトキシル化度が少なくとも0.5であるアルコキシル化ポリビニルアミン;
−ポリビニルアミンビニルアルコール−モル比2:1、ポリビニルアミンビニルホルムアミド−モル比1:2及びポリビニルアミンビニルホルムアミド−モル比2:1;
−トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン;
−ビス−アミノプロピルピペラジン;
−分子量が400〜300,000ダルトンの範囲のアミノ置換ポリビニルアルコール;
−例えば、Sigmaから入手可能なポリオキシエチレンビス[アミン];
−例えば、Sigmaから入手可能なポリオキシエチレンビス[6−アミノヘキシル];
−直鎖又は分岐鎖N,N’−ビス−(3−アミノプロピル)−1,3−プロパンジアミン(TPTA);
−N,N’−ビス−(3−アミノプロピル)エチレンジアミン
−直鎖又は分岐鎖ビス(アミノアルキル)アルキルジアミン;及び
−1,4−ビス−(3−アミノプロピル)ピペラジン(BNPP)。
【0034】
好適なアミン系化合物としてはポリアミノ酸が挙げられる。ポリアミノ酸は、アミノ酸又は化学修飾アミノ酸からなる。アミノ酸は、システイン、ヒスチジン、イソロイシン、チロシン、トリプトファン、ロイシン、リシン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、アラニン、アスパラギン酸、アルギニン、アスパラギン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、ヒスチジン、スレオニン、メチオニン、バリン、及びこれらの混合物から選択されてもよい。アミノ酸誘導体は、チロシンエチレート、グリシンメチレート、トリプトファンエチレート、若しくはこれらの混合物;アミノ酸ホモポリマー;ヒドロキシアミン;ポリアミノ酸;又はこれらの混合物であってもよい。
【0035】
化学修飾アミノ酸では、そのアミノ酸のアミン又は酸性官能基が化学試薬と反応している。これは、後続反応においてアミノ酸の化学的アミン及び酸性官能基を保護する目的、又は、溶解度の向上のような特別な特性をアミノ酸に付与する目的で行うことが多い。このような化学修飾体の例は、ベンジルオキシカルボニル、アミノ酪酸、ブチルエステル、及びピログルタミン酸である。アミノ酸及びアミノ酸の小断片の一般的な修飾の更なる例は、Bachem、1996、Peptides and Biochemicals Catalogで見ることができる。
【0036】
1つのポリアミノ酸は、ポリリシン、あるいは、そのアミノ酸の50%超がリシンであるポリリシン又はポリアミノ酸であり、リシンの側鎖における第一級アミン官能基は、すべてのアミノ酸の中で最も反応性の高いアミンであるからである。1つのポリアミノ酸の分子量は、500〜10,000,000、あるいは2000〜25,000である。
【0037】
ポリアミノ酸は架橋することができる。架橋は、例えば、リシンのようなアミノ酸の側鎖中のアミノ基をアミノ酸のカルボキシル官能基、又はPEG誘導体のようなタンパク質架橋剤と縮合させることによって行うことができる。この架橋ポリアミノ酸には、中和に備えて、遊離した第一級及び/又は第二級アミノ基がまだ残っている必要がある。架橋ポリアミノ酸の分子量は20,000〜10,000,000、あるいは200,000〜2,000,000である。
【0038】
ポリアミノ酸又はアミノ酸は、例えば、酸、アミド、塩化アシル、アミノカプロン酸、アジピン酸、エチルヘキサン酸、カプロラクタム、又はこれらの混合物のような他の試薬と共重合させることができる。これらのコポリマーに使用されるモル比は、1:1(試薬/アミノ酸(リシン))〜1:20、あるいは1:1〜1:10の範囲である。ポリリシンのようなポリアミノ酸は、必要な量の第一級アミンがポリマー中に残っていれば、エトキシル化しないことも、部分的にエトキシル化することもできる。
【0039】
一実施形態では、悪臭結合ポリマーはPEIである。pHが約4〜約8、あるいは5超〜約8、あるいは7のアミン系ポリマーがアミン系の臭気を中和できることが驚くべきことに発見された。PEIは下記の一般式を有する。
−(CH2−CH2−NH)n−(n=10〜105)
【0040】
ホモポリマーPEIは、特定の割合の第一級、第二級、及び第三級アミン官能基を有する分岐球状ポリアミンである。ホモポリマーPEIは、下記の部分的構造式で最も分かりやすく説明される。
【0042】
ホモポリマーPEIの化学構造は、1つのアミン官能基−2つの炭素という簡潔な原則に従っている。
【0043】
フレッシュニング組成物は、分子量が約800〜約2,000,000、あるいは約1,000〜約2,000,000、あるいは約1,200〜約25,000、あるいは約1,300〜約25,000、あるいは約2,000〜約25,000、あるいは約10,000〜約2,000,000、あるいは約25,000〜約2,000,000、あるいは約25,000のホモポリマーのポリエチレンイミンを含んでもよい。代表的なホモポリマーPEIとしては、BASFからLupasol(登録商標)という商品名で市販されているものが挙げられる。Lupasolの製品は一般に、エチレンイミンモノマーを重合することによって得られる。このエチレンイミンモノマーは、ポリマーマトリックスで全て反応している。好適なLupasol製品としては、Lupasol FG(分子量800)、G20wfv(分子量1300)、PR8515(分子量2000)、WF(分子量25,000)、FC(分子量800)、G20(分子量1300)、G35(分子量1200)、G100(分子量2000)、HF(分子量25,000)、P(分子量750,000)、PS(分子量750,000)、SK(分子量2,000,000)、SNA(分子量1,000,000)が挙げられる。
【0044】
一部の実施形態では、フレッシュニング組成物は、Lupasol HF若しくはWF(分子量25,000)、P(分子量750,000)、PS(分子量750,000)、SK(分子量2,000,000)、620wfv(分子量1300)、又はPR1815(分子量2000)、あるいはEpomin SP−103、Epomin SP−110、Epomin SP−003、Epomin SP−006、Epomin SP−012、Epomin SP−018、Epomin SP−200、あるいは、Aldrich製の80%エトキシル化されたポリエチレンイミンのように、部分的にアルコキシル化されたポリエチレンイミンを含む。一実施形態では、フレッシュニング組成物はLupasol WF(分子量25,000)を含有する。
【0045】
また、フレッシュニング組成物において使用するのに好適なアミン系化合物は、修飾PEI、部分的にアルキル化されたポリエチレンポリマー、ヒドロキシル基を有するPEI、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,3ペンタンジアミン、3−ジメチルプロパンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、トリプロピレンテトラアミン、ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、ジプロピレントリアミン、トリス(2−アミノエチルアミン)、テトラエチレンペンタミン、ビスヘキサメチレントリアミン、ビス(3−アミノプロピル)1,6−ヘキサメチレンジアミン、3,3’−ジアミノ−N−メチルジプロピルアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(2−アミノエチル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ(3−アミノプロピル)−1,4−ブタンジアミン、ペンタエチルヘキサミン、1,3−ジアミノ−2−プロピル−tert−ブチルエーテル、イソホロンジアミン、4,4’,−ジアミノジシクロヒルメタン、N−メチル−N−(3−アミノプロピル)エタノールアミン、スペルミン、スペルミジン、1−ピペラジンエタンアミン、2−(ビス(2−アミノエチル)アミノ)エタノール、エトキシル化N−(タローアルキル)トリメチレンジアミン、ポリ[オキシ(メチル−1,2−エタンジイル)]、α−(2−アミノメチル−エトキシ)−(=C.A.S.番号9046−10−0)、ポリ[オキシ(メチル−1,2−エタンジイル)]、α−ヒドロ−)−ω−(2−アミノメチルエトキシ)−、2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオールを有するエーテル(=C.A.S.番号39423−51−3);Jeffaminesの商標名で市販されているT−403、D−230、D−400、D−2000;2,2’2”−トリアミノトリエチルアミン;2,2’−ジアミノ−ジエチルアミン;3,3’−ジアミノ−ジプロピルアミン、Mitsubushiから市販されている1,3ビスアミノエチル−シクロヘキサン、及びClariantから市販されているC12ステルナミン(プロピレンアミン)n(n=3/4)のようなC12ステルナミンである。
【0046】
一実施形態では、悪臭結合ポリマーは、布地上及び/又は空気中の微生物を減少させるのに有効な量で使用してもよい。悪臭結合ポリマーを使用するとき、有効量は、悪臭結合ポリマーを含まない組成物よりも、微生物を対数差で少なくとも1減少させる。この差が悪臭結合ポリマーを使用する根拠であり、微生物種の固有の変動性ではない。
【0047】
悪臭結合ポリマーの好適な濃度は、フレッシュニング組成物の約0.01重量%〜約2重量%、あるいは約0.01重量%〜約1重量%、あるいは約0.01重量%〜約0.8重量%、あるいは約0.01重量%〜約0.6重量%、あるいは約0.01重量%〜約0.1重量%、あるいは約0.01重量%〜約0.07重量%、あるいは約0.07重量%である。悪臭結合ポリマーの量が多い組成物ほど、布地が汚れの影響を受けやすくなる場合があり、及び/又は、フレッシュニング組成物の溶液が布地から蒸発すると、許容不能な目に見える染みが布地上に残る場合がある。
【0048】
D.悪臭中和剤
フレッシュニング組成物では、任意選択で1種以上の悪臭中和剤を用いてもよい。悪臭中和剤としては、臭気化合物の蒸気圧を下げるか、悪臭化合物を可溶化するか、臭気を物理的に捕捉する(例えば、凝集又は封入する)か、化学的に反応するか、臭気を物理的に結合するか、又は臭気を物理的にはじいて、無生物表面に結合させないようにする構成成分を挙げてもよい。
【0049】
1.低分子量ポリオール
本発明のフレッシュニング組成物の臭気中和性を向上させる悪臭中和剤として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、及び/又はグリセリンなど、水と比べて沸点が比較的高い低分子量ポリオールを利用してもよい。一部のポリオール、例えば、ジプロピレングリコールはまた、本発明の組成物中の一部の香料成分の可溶化を促進するのにも有用である。
【0050】
本発明のフレッシュニング組成物で用いるグリコールは、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、ジエチレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、その他のグリコールエーテル、又はこれらの混合物であってもよい。一実施形態では、使用するグリコールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、又はこれらの混合物である。別の実施形態では、使用するグリコールはジエチレングリコールである。
【0051】
典型的には、低分子量ポリオールは、本発明の組成物の約0.01重量%〜約5重量%、あるいは約0.05重量%〜約1重量%、あるいは本発明の組成物の約0.1重量%〜約0.5重量%の濃度で、本発明の組成物に加える。濃度の高い組成物ほど、布地が汚れの影響を受けやすくなる場合があり、及び/又は、フレッシュニング組成物の溶液が布地から蒸発すると、許容不能な目に見える染みが布地上に残る場合がある。低分子量ポリオールの悪臭結合ポリマーに対する重量比は、約500:1〜約4:1、あるいは約1:100〜約25:1、あるいは約1:50〜約4:1、あるいは約4:1である。
【0052】
2.シクロデキストリン
一部の実施形態では、フレッシュニング組成物は、可溶化された水溶性の非錯化シクロデキストリンを含んでもよい。本明細書で使用される用語「シクロデキストリン」は、6〜12個のグルコース単位を含有する非置換シクロデキストリン、特に、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、及び/又はこれらの誘導体及び/又はこれらの混合物のような公知のシクロデキストリンのいずれかを含む。α−シクロデキストリンは6個のグルコース単位からなり、β−シクロデキストリンは7個のグルコース単位からなり、γ−シクロデキストリンは、ドーナツ状の環に配置された8個のグルコース単位からなる。これらのグルコース単位の特異結合及びコンホメーションによって、特定の体積の中空の内側を有する剛性の円錐形分子構造をシクロデキストリンにもたらす。内部空洞の「内張り」は、水素原子とグリコシド結合の酸素原子によって形成されているので、この表面はかなりの疎水性を有する。この空洞の独自の形と物理的・化学的特性によって、シクロデキストリン分子は、その空洞に収まることのできる有機分子又は有機分子の一部を吸収する(その空洞に収まることのできる有機分子又は有機分子の一部と包接錯体を形成する)ことができるようになる。多くの香料分子は、上記の空洞に収まることができる。
【0053】
シクロデキストリン分子は、米国特許第5,714,137号及び同第5,942,217号に記載されている。シクロデキストリンの好適な濃度は、フレッシュニング組成物の約0.1重量%〜約5重量%、あるいは約0.2重量%〜約4重量%、あるいは約0.3重量%〜約3重量%、あるいは約0.4重量%〜約2重量%である。濃度の高いフレッシュニング組成物ほど、布地が汚れの影響を受けやすくなり得、及び/又は、フレッシュニング組成物の溶液が布地から蒸発すると、許容不能な目に見える染みが布地上に残り得る。後者は、薄く、着色された合成布地上で特に問題となる。布地の染みの発生を回避又は最小化するために、布地1mg当たり約5mg未満の濃度のシクロデキストリン、あるいは布地1mg当たり約2mg未満の濃度のシクロデキストリンで布地を処理してもよい。
【0054】
E.緩衝剤
本発明のフレッシュニング組成物には、二塩基酸、カルボン酸、又はマレイン酸のようなジカルボン酸等の緩衝剤を任意選択で含有させてもよい。この酸は立体的に安定しており、所望のpHを保つ目的のみで、本発明の組成物で使用してもよい。フレッシュニング組成物のpHは約4〜約8、あるいは約5〜約8、あるいは約5〜約7、あるいは約7、あるいは約6.6であってもよい。
【0055】
クエン酸のようなカルボン酸は、金属イオンキレートとして機能する場合があり、水溶性の低い金属塩を形成することができる。したがって、一部の実施形態では、フレッシュニング組成物はクエン酸を本質的に含まない。緩衝剤は、アルカリ性、酸性、又は中性であり得る。
【0056】
本発明のフレッシュニング組成物用のその他の好適な緩衝剤としては、生物学的緩衝剤が挙げられる。一部の例は、窒素含有物質、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)又はN−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸(ACES)のようなスルホン酸緩衝剤であり、これらのpKaは中性付近の6.2〜7.5であり、中性のpHにおいて十分な緩衝力を発揮する。他の例は、リシンのようなアミノ酸、又はモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びトリエタノールアミンのような低級アルコールアミンである。他の窒素含有緩衝剤は、トリ(ヒドロキシメチル)アミノメタン(HOCH2)3CNH3(トリス)、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパノール、グルタミン酸二ナトリウム、N−メチルジエタノールアミド、2−ジメチルアミノ−2−メチルプロパノール(DMAMP)、1,3−ビス(メチルアミン)−シクロヘキサン、1,3−ジアミノ−プロパノールN,N’−テトラ−メチル−1,3−ジアミノ−2−プロパノール、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン(ビシン)、及びN−トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン(トリシン)である。上記のいずれかの混合物も許容可能である。
【0057】
フレッシュニング組成物は、緩衝剤をその組成物の少なくとも約0重量%、あるいは少なくとも約0.001重量%、あるいは少なくとも約0.01重量%含んでもよい。また、組成物は、緩衝剤をその組成物の約1%以下、あるいは約0.75重量%以下、あるいは約0.5重量%以下含んでもよい。
【0058】
F.可溶化剤
透明な溶液が形成されるように、本発明のフレッシュニング組成物は、本組成物に加えることができるが、本組成物に容易には溶解できないいずれかの過剰な疎水性有機物質、詳細にはいずれかのPRM、及び任意成分(例えば、害虫忌避剤、酸化防止剤等)を可溶化する可溶化補助剤を任意選択で含んでもよい。好適な可溶化補助剤は、非起泡性又は低起泡性界面活性剤のような界面活性剤である。好適な界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双極性界面活性剤、及びこれらの混合物である。
【0059】
一部の実施形態では、フレッシュニング組成物は、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及びこれらの混合物を含有する。一実施形態では、フレッシュニング組成物は水素化ヒマシ油を含む。本組成物中で用いることができる1つの好適な硬化ヒマシ油は、BASFから入手可能なBasophor(商標)である。
【0060】
アニオン性界面活性剤及び/又は洗浄性界面活性剤を含有する組成物では、布地が汚れの影響を受けやすくなる場合があり、及び/又は、フレッシュニング組成物の溶液が布地から蒸発すると、許容不能な目に見える染みが布地上に残る場合がある。一部の実施形態では、フレッシュニング組成物は、アニオン性界面活性剤及び/又は洗浄性界面活性剤を含まない。
【0061】
可溶化剤が存在するとき、可溶化剤は典型的には、フレッシュニング組成物の約0.01重量%〜約3重量%、あるいは約0.05重量%〜約1重量%、あるいは約0.01重量%〜約0.05重量%の濃度で存在する。濃度の高いフレッシュニング組成物ほど、布地が汚れの影響を受けやすくなる場合があり、及び/又は、フレッシュニング組成物の溶液が布地から蒸発すると、許容不能な目に見える染みが布地上に残る場合がある。
【0062】
G.抗菌性化合物
本発明のフレッシュニング組成物は、空気中又は無生物表面上の微生物を減少させる化合物を任意選択で有効量含んでもよい。抗菌性化合物は、カウチ、枕、ペットの寝具、及びカーペット等の、ヒトの皮膚又はペットと接触した室内表面上に典型的に存在するグラム陰性及びグラム陽性バクテリア及び菌類に有効である。このような微生物種としては、肺炎桿菌、黄色ブドウ球菌、黒色アスペルギルス、肺炎桿菌、化膿レンサ球菌(Steptococcus pyogenes)、豚コレラ菌、大腸菌、毛瘡白癬菌、及び緑膿菌(Pseudomonoas aeruginosa)が挙げられる。一部の実施形態では、抗菌性化合物は、H1〜N1、ライノウイルス、RSウイルス、1型ポリオウイルス、ロタウイルス、A型インフルエンザ、1型及び2型単純ヘルペス、A型肝炎、及びヒトコロナウイルスのようなウイルスにも有効である。
【0063】
本発明のフレッシュニング組成物に適した抗菌性化合物は、布地の外観を損傷(例えば、変色、着色(黄変など)、脱色)させないいずれの有機物質でもあることができる。水溶性抗菌性化合物としては、有機イオウ化合物、ハロゲン化化合物、環状有機窒素化合物、低分子量アルデヒド、第四級化合物、デヒドロ酢酸、フェニル及びフェノキシ化合物、又はこれらの混合物が挙げられる。
【0064】
一実施形態では、第四級化合物が使用される。フレッシュニング組成物に使用するのに好適な市販の第四級化合物の例として、Lonza Corporationから入手可能なBarquat(登録商標);及び商標名Bardac(登録商標)2250でLonza Corporationから入手可能な塩化アンモニウムジメチルジデシルクアットがある。
【0065】
抗菌性化合物は、フレッシュニング組成物の約500重量ppm〜約7000重量ppm、あるいは約1000重量ppm〜約5000重量ppm、あるいは約1000重量ppm〜約3000重量ppm、あるいは約1400重量ppm〜約2500重量ppmの量で存在してもよい。
【0066】
H.防腐剤
本発明のフレッシュニング組成物は、任意選択で防腐剤を含んでもよい。防腐剤は本発明中に、特定の期間にわたり腐敗を防ぐか、又は、不注意にも加わってしまった微生物の増殖を防ぐのに十分であるが、フレッシュニング組成物の臭気中和性能に寄与するのに十分ではない量で含まれる。換言すれば、防腐剤は、微生物によって生じる臭気を消す目的でフレッシュニング組成物を堆積させる表面上の微生物を殺す抗菌性化合物として使用されているのではない。むしろ、フレッシュニング組成物の貯蔵寿命を長くする目的で、防腐剤を用いて、フレッシュニング組成物の腐敗を防ぐ。
【0067】
防腐剤は、布地の外観に、例えば変色、着色、脱色のような損傷を生じさせない任意の有機防腐性物質であってもよい。好適な水溶性防腐剤としては、有機イオウ化合物、ハロゲン化化合物、環状有機窒素化合物、低分子量アルデヒド、パラベン、プロパンジオール(diaol)物質、イソチアゾリノン、第四級化合物、ベンゾエート、低分子量アルコール、デヒドロ酢酸、フェニル及びフェノキシ化合物、又はこれらの混合物が挙げられる。
【0068】
本発明で使用される市販の水溶性防腐剤の非限定的な例として、約77%の5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと約23%の2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの混合物、商標名Kathon(登録商標)CGでRohm and Haas Co.から1.5%水溶液として入手可能な広範囲抗菌スペクトル性の防腐剤;商標名Bronidox(登録商標)でHenkelから入手可能な5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン;商標名Bronopol(登録商標)でInolexから入手可能な2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール;一般的にクロルヘキシジンとして公知の1,1'−ヘキサメチレンビス(5−(p−クロロフェニル)ビグアニド)、及び例えば酢酸及びジグルコン酸とのその塩;商標名Glydant Plus(登録商標)でLonzaから入手可能な1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−5,5−ジメチル−2,4−イミダゾリジンジオンと3−ブチル−2−ヨードプロピニルカルバメートとの95:5の混合物;一般にジアゾリジニル尿素として公知の、商標名Germall(登録商標)IIでSutton Laboratories Inc.から入手可能なN−[1,3−ビス(ヒドロキシメチル)2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル]−N,N’−ビス(ヒドロキシメチル)尿素;一般にイミダゾリジニル尿素として公知の、例えば商標名Abiol(登録商標)で3V−Sigmaから;Unicide U−13(登録商標)でInduchemから;Ger−mall 115(登録商標)でSutton Laborarories,Inc.から入手可能なN,N”−メチレンビス{N’−[1−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル]尿素};商標名Nuosept(登録商標)CでHuls Americaから入手可能なポリメトキシ二環式オキサゾリジン;ホルムアルデヒド;グルタルアルデヒド;商標名Cosmocil CQ(登録商標)でICI Americas,Inc.から、又は商標名Mikrokill(登録商標)でBrooks,Incから入手可能なポリアミノプロピルビグアニド;デヒドロ酢酸;及び商標名Koralone(商標)B−119でRohm and Hass Corporationから入手可能なベンズシオチアゾリノンが挙げられる。
【0069】
防腐剤の好適な濃度は、フレッシュニング組成物の約0.0001重量%〜約0.5重量%、あるいは約0.0002重量%〜約0.2重量%、あるいは約0.0003重量%〜約0.1重量%である。
【0070】
I.湿潤剤
フレッシュニング組成物が、ポリエステル及びナイロンのような疎水性表面上に容易かつより均一に展着できるようにする、低表面張力をもたらす湿潤剤を、フレッシュニング組成物は任意選択で含んでもよい。本発明の水溶液は、このような湿潤剤がないと、十分には展着しないことが分かっている。本組成物によって処理した物質をすぐに使える状態にできるように、組成物を展着させることによって、組成物がより早く乾燥することも可能にする。更に、湿潤剤を含有する組成物は、疎水性の油汚れに、より浸透して、悪臭中和性を向上させることができる。湿潤剤を含有する組成物は、「衣服着用中」の静電気制御性を向上させることもできる。濃縮組成物では、湿潤剤は、濃縮水性組成物中の抗菌性活性物質及び香料のような多くの活性物質の分散を促す。
【0071】
湿潤剤の非限定的な例としては、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックコポリマーが挙げられる。好適なブロックポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンポリマー界面活性剤としては、初期反応性水素化合物として、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、及びエチレンジアミンに基づくものが挙げられる。C
12〜18脂肪族アルコール等の単一の反応性水素原子を有する初期化合物の連続的エトキシル化及びプロポキシル化によって作製されるポリマー化合物は、一般に、シクロデキストリンと相溶性ではない。BASF−Wyandotte Corp.,Wyandotte,MichiganによってPluronic(登録商標)及びTetronic(登録商標)と命名された特定のブロックポリマー界面活性剤化合物は、容易に入手可能である。
【0072】
この種類のシクロデキストリン相溶性湿潤剤の非限定例は米国特許第5,714,137号に記載されており、Momentive Performance Chemical、Albany、New Yorkから入手可能なSilwet(登録商標)という界面活性剤が挙げられる。代表的なSilwet界面活性剤は、以下の通りである:
【0074】
フレッシュニング組成物中の界面活性剤(例えば、可溶化剤、湿潤剤)の総量は、フレッシュニング組成物の0重量%〜約3重量%又は3重量%以下、あるいは0重量%〜約1重量%又は1重量%以下、あるいは0重量%〜約0.9重量%又は0.9重量%以下、あるいは0重量%〜約0.7又は0.7重量%以下、あるいは0重量%〜約0.5重量%又は0.5重量%以下、あるいは0重量%〜0.3重量%又は約0.3重量%以下である。濃度の高い組成物ほど、布地が汚れの影響を受けやすくなり得、及び/又は、フレッシュニング組成物の溶液が蒸発すると、許容不能な目に見える染みが布地上に残り得る。
【0075】
一部の実施形態では、イオウ含有プロ香料の総界面活性剤に対する比は、約1:1〜約1:10、又は約1:1〜約1:6、又は約1:1〜約1:4、又は約1:4から、又は約1:1である。
【0076】
J.水性キャリア
本発明のフレッシュニング組成物は水性キャリアを含む。使用される水性キャリアは、蒸留したもの、脱イオン化したもの、又は水道水であってもよい。水は、組成物が水溶液になる任意の量で存在してもよい。一部の実施形態では、水は、前記フレッシュニング組成物の約85重量%〜99.5重量%、あるいは約90重量%〜約99.5重量%、あるいは約92重量%〜約99.5重量%、あるいは約95重量%からの量で存在してもよい。また、少量の低分子量の一価アルコール、(例えばエタノール、メタノール、及びイソプロパノール、又はエチレングリコール及びプロピレングリコール等のポリオール)を含有する水も有用であり得る。しかしながら、エタノール及び/又はイソプロパノールのような揮発性の低分子量一価アルコールは制限すべきであり、これは、これらの揮発性有機化合物が、引火性の問題と環境汚染の問題の双方の一因になるからである。少量の低分子量一価アルコールを香料として、及び一部の防腐剤の安定化剤として本発明の組成物に加えたために、少量の低分子量一価アルコールが本発明の組成物に存在する場合、一価アルコールの濃度は、フレッシュニング組成物の約6重量%未満、あるいは約3重量%未満、あるいは約1重量%未満であってもよい。
【0077】
K.その他の任意成分
アジュバントを公知の目的で、本発明のフレッシュニング組成物に任意選択で加えることができる。このようなアジュバントとしては、水溶性金属塩、帯電防止剤、害虫及び蛾忌避剤、着色剤、酸化防止剤、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0078】
II.製造方法
フレッシュニング組成物は、当該技術分野において公知の任意の好適な方法で作製することができる。成分の全てを単に混合してもよい。特定の実施形態では、成分の濃縮混合物を作製し、フレッシュニング組成物を空気中又は無生物表面上に散布する前に、その濃縮混合物を水性キャリアに加えることによって希釈するのが望ましい場合がある。別の実施形態では、脱イオン水及びエタノール、並びに低分子量ポリオールを含む1つの容器中に、悪臭結合ポリマーを分散させてもよい。続いて、完全に分散され、視覚上溶解するまで、この容器に緩衝剤を加える。別の容器で、均質になるまで可溶化剤と香料を混合する。続いて、可溶化剤と香料の溶液を第1の混合容器に加え、均質になるまで混合する。
【0079】
III.使用方法
本発明のフレッシュニング組成物は、散布することによって、例えば、スプレーディスペンサーのような分配手段の中に本発明の水溶液を入れ、有効量を空気中、又は所望の表面若しくは物品上にスプレーすることによって、使うことができる。「有効量」とは、フレッシュニング組成物の量に関して使用される場合、物品又は表面に液体が染みこんだり、又は液体の水溜りができたりして、乾いたときに、容易に認識可能な目に見える堆積物ができることがなく、処理された空気、表面、又は物品に新鮮さ又は香りを少なくとも約24時間提供するのに十分な量を意味する。悪臭減少成分が含まれる場合、「有効量」とは、フレッシュニング組成物の量に関して使用される場合、前述の事項を提供し、またヒトの臭覚によって認識できないうえに、物品又は表面に液体が染みこんだり、又は液体の水溜りができたりして、乾いたときに、容易には認識可能な目に見える堆積物ができることのない程度に達するほど悪臭を中和する量を意味する。散布は、スプレー器具、ローラー、パッド等を使用して行うことができる。
【0080】
種々の表面及び物品を本発明のフレッシュニング組成物で処理することができる。好適な表面及び物品として、カウンタートップ、キャビネット、壁、床、浴室の表面、及びキッチンの表面からなる群から選択される家庭の表面;布、カーテン、掛け布、布張りの家具、カーペット、ベッド用リネン、浴室用リネン、テーブルクロス、寝袋、テント、車内装飾、車用カーペット、車の布地製シートを含む布地及び/又は布地物品;靴;シャワーカーテン;ごみ入れ及び/又はリサイクル用箱;冷蔵庫、冷凍庫、洗濯機、自動乾燥機、オーブン、電子レンジ、食器洗浄機、等を含む大型家庭用電化製品;猫用トイレの砂、ペット寝具及びペットハウスが挙げられる。
【実施例】
【0081】
香料放出に対するチオ−ダマスコンの影響
配合物:
【0082】
【表2】
【0083】
GC/MS手順
表1による配合物を調製する。各配合物を事前圧縮トリガーボトルに入れる。各布地片に対するスプレー作業は、ボトルのフルストローク動作を3回行うことからなる(別の記載がない限り)。ボトルは、布地片から15センチ(6インチ)離れた位置に保ち、スプレー作業は、布地片の中央に行う。規定された時間の後、各布地片を半分に切断し、巻いて、ヘッドスペースが125mLのバイアルに入れる。バイアルを密封する。バイアルを少なくとも2時間、100℃にて平衡状態に保っておき、次にPDMS SPMEファイバーを使用して各バイアルをサンプリングすることによって分析すると共に、GC/MSによって分析する。続いて、すべてのサンプルにおいて、事前に同定されている香料構成成分を追跡する。各ピークの累積面積カウントの総面積カウントのデータを集める(別の記載がない限り)。
【0084】
GC/MSデータ:
表2は、チオ−ダマスコンを含有するDox2が、Dox1,3,4、及び5の配合物より良好に挙動することを示す。
【0085】
【表3】
【0086】
表2中の全ての値は、D−ダマスコンに関するFID(水素炎イオン化検出器)面積カウントである。
【0087】
強度及び寿命の官能評価
配合物:
【0088】
【表4】
【0089】
一般試験設計:
パネリスト:本明細書で述べる全ての評価は、嗅覚の鋭敏さで選抜された専門パネリストによる評定である。専門パネリストは、1年に4回検査を受け、感度及び再現性に関するASTM番号E−544規格を満たしている。ASTMは、材料の試験規格を策定している米国内で最大の学術団体である。
【0090】
データ:得られる全てのデータは、最低95%の信頼水準で統計学的有意差を実証する。
【0091】
布地片の調製:
布地片は、ドラフト下で調製される。清潔な布片、この場合は清潔な色抜きした100%綿のテリータオルを使用する。
【0092】
布地片をマイラーバッグから取り出し、各布片に対して、割り当てられた3桁の目隠しコード又は1文字の記号でラベルを付け、試験が始まるまで特定のラベルをつけたマイラーバッグに戻しておく。
【0093】
パネリスト手順:
パネリストは、参加できるパネリストの総数に応じて、2〜5枚の群の布片の評価を行う。試験ごとに常に4群が存在する。
【0094】
パネリストはそれぞれ、指定されたテストコード及び評価順序の投票用紙を受け取る。
【0095】
処理手順:
合計8枚の布地片で、4枚ずつにそれぞれ組成物1又は2の1つをスプレーする(表3を参照)。15センチ(6インチ)の距離から布片にスプレーする。1度に1片ずつスプレーする。
【0096】
処理後、各布地片を布棚上に置く。
【0097】
評価
割り当てられた群のパネリストは、指定された特質、例えば、最初の時点での香気強度に関して布片の評価を行う。
【0098】
布地は、目隠しされた無作為の順序で渡される。
【0099】
パネリストは、0〜100のスケールに基づき特質を評価することにより、投票用紙に記入する。
【0100】
【表5】
【0101】
結果:
図1は、24時間及び48時間経過時の布地の香り強度に著しい増加を示す。
【0102】
安定性試験
配合物:
【0103】
【表6】
【0104】
プロトコル:
表4により、試験配合物を調製した。各試験配合物のサンプルを別々に0.2L(8oz)のガラス広口瓶に入れ、視覚的に色を検討評価する。調製したサンプルは最初は無色であり、時間と共にダマスコンが放出され配合物中に含まれない場合、望ましくないシッフ塩基反応により変色が起き、溶液は黄変する。
【0105】
調製したサンプル中の差異を説明するために、HunterLab LabScan XE分光測光器によりHunter L−a−b測定を行い、サンプル間の差異を定量的に表す。Hunter L−a−b色空間は、立方体の中に作成される。L−軸は上から下に延びている。Lの最大値は100で、最小値は0であり、最小値では黒色となる。a軸及びb軸は、特定の数値制限はない。プラスa値は赤色であり、マイナスa値は緑色である。プラスb値は黄色であり、マイナスb値は青色である。以下のデータは、無色から黄色への最も注目すべき変化を示し、これはHunter L−a−bスケールではプラスb値として表される。
【0106】
結果:
【0107】
【表7】
【0108】
表5は、全ての他の試験区間で、25℃及び40℃においてチオ−ダマスコンはダマスコンの放出が少ないことを実証する。
【0109】
本明細書に記述されるすべての百分率は、特に指定のない限り、重量による。本明細書全体を通じて与えられるあらゆる最大数値限定は、それより低いあらゆる数値限定を、そのようなより低い数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含むことを理解すべきである。本明細書全体を通して与えられるあらゆる最小数値限定は、それより高いあらゆる数値限定を、そのようなより高い数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含む。本明細書全体を通して与えられるあらゆる数値範囲は、そのようなより広い数値範囲内に入るより狭いあらゆる数値範囲を、そのような狭い数値範囲が全て本明細書に明確に記載されているかのように含む。
【0110】
本明細書で開示する寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限られるとして理解されるべきではない。それよりむしろ、特に指示がない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0111】
あらゆる相互参照又は関連特許若しくは関連出願を含む、本明細書に引用される全ての文献は、明確に除外ないしは別の方法で限定されない限り、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのような発明すべてを教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照することによって組み込まれた文書内の同じ用語の意味又は定義と競合する程度に、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0112】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を行うことができることは当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。