(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ユーザからの手動入力を受信すべく構成された少なくとも一つの入力デバイスを備えるウェアラブル用品であって、前記手動入力に応じて移動体機能の遠隔制御のための命令を送信すべく構成されたウェアラブル用品と、
ユーザ認識/認証サブシステムであって、
前記ユーザが移動体から離間した外部の第1位置にいるとき、及び、前記ユーザが前記ウェアラブル用品を装着しているときに当該ユーザ認識/識別サブシステムが検出する第1の認証要因に基づいて、第1に、ユーザを予備認証し、
前記ユーザが、前記移動体から離間した外部の第2位置であって、前記第1位置よりも該移動体に近い第2位置にいるときに当該ユーザ認識/識別サブシステムが検出する第2の認証要因に基づいて、第2に、前記ユーザを認証する、
ように構成されたユーザ認識/認証サブシステムと、
前記予備認証に応じた移動体ウィンドウ上での表示のための第1出力を生成すべく、且つ、前記認証に応じた前記移動体ウィンドウ上での表示のための第2出力であって、少なくとも部分的に、ユーザ・プロフィル中に記憶された個人情報に基づく第2出力を生成すべく構成された対話式表示サブシステムと、
前記移動体機能の遠隔制御のための命令を受信すべく、また、前記ユーザが予備認証かつ認証されているなら、該命令を実行すべく構成された制御サブシステムと、
を備え、
前記ウェアラブル用品は、移動体に関する少なくとも一つの移動体機能を実施すべく構成されたウェアラブル演算デバイスを備え、
前記少なくとも一つの移動体機能は、運転者得点機能を含む、
移動体を操作するシステム。
前記ウェアラブル用品は、スマート・ウォッチ、パーソナル携帯デバイス、スマート衣料用品、経皮的チップ、ウェアラブル・センサ、または、スマートグラス用品の内の少なくとも一つを備える、請求項1に記載のシステム。
前記遠隔制御機能は、前記移動体のロック解除、ロック、フラッシュライト投入、フラッシュライト切断、警笛鳴動、始動、停止、電源投入、または、電源切断の内の一つである、請求項3に記載のシステム。
前記ユーザは、実施されるべき移動体機能を表す前記ウェアラブル用品から受信された第1入力と、前記移動体または前記ウェアラブル用品に関連付けられた前記センサにより検出された第2入力とに基づいて認証される、請求項5に記載のシステム。
前記遠隔制御機能は、前記移動体のロック解除、ロック、フラッシュライト投入、フラッシュライト切断、警笛鳴動、始動、停止、電源投入、または、電源切断の内の一つである、請求項11に記載のウェアラブル用品。
前記遠隔制御機能は、前記移動体のロック解除、ロック、フラッシュライト投入、フラッシュライト切断、警笛鳴動、始動、停止、電源投入、または、電源切断の内の一つである、請求項16に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ウェアラブル技術は、長年にわたり発展することで、人々はスマート家庭電気製品または移動体と対話することが許容されてきた。ウェアラブル用品は、ユーザがもはやキーフォブを別体的に携行することを必要としない様に、自動車を操作するためにキーフォブと一体化され得る。例えば、スマート・ウォッチに取入れられたデジタル・キーフォブ機能性によれば、ユーザは、毎朝、キーの発見に奮闘せずに、スマート・ウォッチを着用し得る。ユーザはもはや、キーフォブを別体的に携行する必要はない。ウォッチまたはブレスレットとして使用されることに加え、スマート・ウォッチは、ユーザにより装着されることで、移動体に関する移動体機能を実施し得る。
【0011】
幾つかの場合、上記ウェアラブル用品は、移動体に関して実施されるべき移動体機能のユーザ表示、及び、斯かる移動体機能が実施されるためのユーザ認証に対する身振り入力を受信すべく構成され得る。上記移動体機能を実施するための制御信号は、好首尾な認証に基づいて生成され得る。(例えば、多重要因認証などの)幾つかの実施形態において、身振り入力は、ウェアラブル用品から受信されたユーザ入力と併せて多重要因認証において使用されることで、ユーザを認証し得る。第2の身振り入力は、移動体もしくはウェアラブル用品に対して結合され得るセンサにより検出され得る。上記センサは、ユーザが上記ウェアラブル用品を装着しているか否かを検出すべく使用され得る。ユーザが上記ウェアラブル用品を装着していないとき、幾つかまたは全ての移動体機能に対するアクセスが拒否され得る。
【0012】
上記ウェアラブル用品は、バイオメトリック情報及び運転情報の如き情報をユーザから検知すべく使用され得る。幾つかの実施形態においては、移動体に関して実施された運転者動作に対して運転者得点が生成され得る。該運転者得点は、運転者が運転技術を向上させることを支援すべく、且つ、処理能力の低下が生じた時点を運転者に喚起すべく使用され得る。例えば、運転者得点は、ウェアラブル用品のメニュー画面から選択可能な選択肢であると共に、運転者動作の検知済み情報に基づいて算出され得る。運転者が移動体に鍵をかけて離れるとき、運転者得点は、表示、記憶または更なる処理のために、ウェアラブル用品に対して送信され得る。上記ウェアラブル用品にて受信された運転者得点は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、または、クラウドを介した外部データベースへとアップロードされ得る。安全運転技術を向上させるために、または、他の用途特有の目的に対して使用され得る。例えば、運転者得点は、ソーシャル・ランキング・システムに置かれ得ると共に、ユーザは、ソーシャル・ランキング・システムにおける他者に対する自分の運転処理能力を参照して評価し得る。
【0013】
図1は、ウィンドウ22と対話式の移動体ウィンドウ表示システム(interactive vehicle window display system)30とを備えた移動体20を概略的に示している。本発明において、ウィンドウ22は、開示された非限定的な実施例におけるミニバン形式の移動体の運転者側における乗客用のウィンドウとして示されるが、種々の移動体形式及びウィンドウも本発明から恩恵を受けることを理解すべきである。
【0014】
図2を参照すると、システム30の選択された部分が概略的に示される。システム30は概略的に、対話式表示サブシステム32、制御サブシステム34、ユーザ入力サブシステム36、ユーザ識別サブシステム38、及び、ユーザ箇所サブシステム39を含んでいる。幾つかの実施例において、ユーザ識別サブシステム38は、ユーザ認識/認証サブシステムとして構成され得る。特定の複数のサブシステムが別体的に定義されるが、サブシステムの各々もしくは任意のものは、システム30のハードウェア及び/またはソフトウェアを介して組み合わされ、もしくは、分離され得ることを理解すべきである。付加的に、上記サブシステムの各々もしくは任意のものは、習用の中央処理ユニット、または、情報を操作もしくは処理し得る他のデバイスなどの、一台以上の演算デバイスを用いて実現され得る。
【0015】
対話式表示サブシステム32は、システム30の制御下で移動体ウィンドウ22上に画像を表示し得る任意の単一もしくは複数のデバイスを含み得ると共に、該サブシステムは、移動体の外側から、移動体の内側から、または、両方からの視認に対して適合され得る。一つの非限定的な例において、対話式表示サブシステム32は、ウィンドウ22と一体的なLCDの如きディスプレイ・デバイスを含み得る。斯かるディスプレイは、周囲光により、または、システム30の制御下の一つ以上の光源により照明され得る。斯かる光源は、ディスプレイが移動体の外側に配置されたユーザにより視認されるのか内側に配置されたユーザにより視認されるのかに依存して、移動体の内側もしくは外側からウィンドウ上への発光を可能とする任意の作用可能である箇所に取付けられ得る。斯かる取付け箇所の例としては、床部内、移動体の天井材内、移動体のドア構造内、または、外側ドアパネル内が挙げられる。
【0016】
別の非限定的な例において、対話式表示サブシステム32は、被覆40及び投影器42を含み得る。被覆40は、例えば、ウィンドウ22に対して適用されて、非作動時における透明性と、作動時における部分的もしくは完全な不透明性との両方を提供する高分子分散型液晶(PDLC)膜であり得る。これにより、被覆40により処理されたウィンドウ22は、移動体20の外側及び/または内側から視認可能な投影ページとしてコンテンツを表示すべく作用可能である(
図1)。投影器42は、床部(
図3)に、または、移動体の天井材の如き移動体20内もしくは移動体のドア構造内の他の箇所に、ならびに、外側ドアパネル内の如き移動体外側部上の箇所に取付けられ得る。投影器42からウィンドウ22に向かい延在する図示の陰影領域は、投影器42により提供されたコンテンツ・ページの形態における出力の投影物を概略的に表している。認識されたユーザの接近に応じ、被覆40は、投影器42がウィンドウ22上へと出力内容を投影し得る様に、透明状態から不透明状態へと変化する。
【0017】
更に記述される様に、表示されるコンテンツは、ビデオ、ゲーム、地図、ナビゲーション、移動体診断、カレンダ情報、気象情報、移動体
クライメート調節
(vehicle climate controls)、移動体娯楽制御、電子メール、インターネット・ブラウジング、または、情報が移動体20の内部及び/または外部から由来するかに関わらず、認識されたユーザに関連付けられた他の任意の対話式アプリケーションの如き、個人化された情報または娯楽コンテンツを含み得る。
【0018】
制御サブシステム34は概略的に、プロセッサ52と、メモリ54と、インタフェース56とを備えた制御モジュール50を含む。プロセッサ52は、所望の性能特性を有する任意の形式のマイクロプロセッサであり得る。メモリ54は、ユーザ支援システム・アルゴリズム58の如き、本明細書中に記述されたデータ及び制御アルゴリズムを記憶する任意の形式のコンピュータ可読媒体を含み得る。アルゴリズム58の機能は、機能的ブロック図(
図6)及び代表的ページ(
図9から
図14)に関して開示されると共に、本開示内容の恩恵を受ける当業者であれば、これらの機能は、専用のハードウェア回路機構において、または、マイクロプロセッサ式の電子機器制御の実施例にて実行され得るべくプログラムされたソフトウェア・ルーチンにおいて、実現され得ることを理解すべきである。
【0019】
図2を続けて参照すると、制御モジュール50は、中央移動体制御器、スタンドアロン・ユニット、または、クラウドに基づくシステムの如き他のシステムの一部であり得る。メモリ54内には、プロセッサ52のための他の操作用ソフトウェアも記憶され得る。インタフェース56は、対話式表示サブシステム32、ユーザ入力サブシステム36、ユーザ識別サブシステム38、及び、ユーザ箇所サブシステム39の如き他のサブシステムとの通信を促進する。インタフェース56はまた、他の移動体内部システム及び移動体外部システムとも通信し得ることを理解すべきである。内部システムとしては、限定的なものとしてで無く、例えば、移動体タイヤ圧力、燃料レベル、及び、他の移動体診断情報を提供する各移動体センサと通信する移動体ヘッド・ユニット300が挙げられる。移動体外部システムは、限定的なものとしてで無く、気象レポート、交通状況、及び、クラウド70を介して提供され得る他の情報などの情報を提供し得る。
【0020】
ユーザ入力サブシステム36は、機載の入力センサ60、外部の入力デバイス、または、その両方などの、一つ以上の入力センサを含み得る。機載の入力センサ60は、身振りによる命令を検出すべく構成された一つ以上の動作カメラまたは他の光センサ、タッチによる命令を検出すべく構成された一つ以上のタッチ・センサ、音声による命令を検出すべく構成された一つ以上のマイクロフォン、または、ユーザ入力を検出すべく構成された他の機載デバイスを含み得る。上記ユーザ入力サブシステムはまた、ウェアラブル用品61、キーフォブ62、及び/または、例えば、タブレット、スマートフォン、または、他の携帯デバイスなどのユーザの個人用電子デバイス63も含み得る。ウェアラブル用品61は、スマート・ウォッチまたはウェアラブル・センサの如き、ウェアラブルな演算デバイスであり得る。
【0021】
幾つかの場合、ウェアラブル用品61は、ユーザがもはやキーフォブ62を別体的に携行する必要がない様に、キーフォブ62と一体化され得る。以下において更に詳細に記述される如く、ウェアラブル用品61は、移動体20に関して実施されるべき移動体機能を表すユーザ入力を受信すべく構成され得る。ウェアラブル用品61はまた、斯かる移動体機能が実施され得る前における認証のために、ユーザから身振り入力を受信するようにも構成され得る。
【0022】
幾つかの実施例において、システム30は、セキュリティ及び権限付与のために、多重要因認証を利用する。該認証は、例えば、ユーザ識別サブシステム38において実施され得る。例示的な多重要因認証は、ウェアラブル用品61、キーフォブ62、骨格結合関係認識(
図5)、及び/または、身振りパスワード(
図8)からの入力の受信を含み得る。ユーザは、これらの要因の内の一つにより暫定的に識別され得るが、一定のコンテンツの表示に先立ち、該ユーザを認証するためには合計で少なくとも2つの要因を必要とし得る。すなわち、多重要因認証が通過され且つユーザが移動体20の所定距離範囲内となるまで、該ユーザはユーザ・モード104における全ての特徴に対するアクセスが許可されない。この認証プロセスによれば、移動体と、システム30内に組み込まれた個人情報とのセキュリティが確実とされる。一つの開示された非限定的な実施例において、第1の認証要因はデジタル・キーフォブの機能性を一体化したウェアラブル用品61であり得ると共に、第2のものはユーザの骨格結合関係(
図7)であり得る。もしユーザが自身のウェアラブル用品61またはキーフォブ62を有さないなら、骨格結合関係が第1の認証要因となり得ると共に、ウェーブもしくは特定の腕運動(
図8)の如き身振りパスワードが第2のものとなる。別の例において、第1の認証要因は、一体化されたキーフォブ機能性を備えたウェアラブル用品であり得ると共に、第2のものは、身振りパスワードの如きユーザからの身振り入力、または、骨格結合関係であり得る。認証要因の他の組み合わせも可能であると共に、第2要因は選択的であり得る。例えば、第2要因は、例えば、移動体が公然たる箇所、もしくは、犯罪多発地域に止められているときなどにおいて、セキュリティに対する高度の必要性が在るときに要求され得る。別の例において、ユーザは、自身がウェアラブル用品61を装着しており、または、キーフォブ62を携行していることが検出されたときにのみ、認証され得る。
【0023】
一つの開示された非限定的な実施例において、ウェアラブル用品61は、システム30に対して各ユーザを一意的に識別すべく暗号化され得る。まさに暗号化されたキーが、不正なデバイスにより解読されて再使用され得ないことを確実とするために、ローリングタイム・キー(rolling time key)の如き付加的なセキュリティ・プロトコルが、付加的に利用され得る。
【0024】
ウェアラブル用品61が一旦認識されたなら、ユーザは、歓迎かつ予備認証されることで、ユーザ・モード104における選択されたコンテンツに対する限られたアクセスが許容される。このことは、歩み寄りの知覚の間において複数のコンテンツ特徴を循環するに十分な時間をユーザに対して提供し乍らも、例えば、目的地などの他のコンテンツ特徴に関するセキュリティを維持する。ユーザが一旦、完全に認証されたなら、例えば、予備認証状態の間に為された目的地などの全てのコンテンツ特徴が、表示のために有効化される。もし認証が失敗したなら、ユーザは、移動体20または一切の機密的情報に対するアクセスが許可されない。この開示された非限定的な実施例においてシステム30は、移動体から約30〜40フィートにては予備認証アクセス権を、且つ、約15〜25フィートにては完全なアクセス権を許容する。
【0025】
図7を参照すると、更なる認証を提供するために、システム30は、ユーザを、その骨格結合関係により認識すべく作用可能である。この開示された非限定的な実施例における骨格結合関係は、移動体20に対する完全なアクセス権を許可する完全認証ではなく、予備認証を促進する。但し、ユーザがウェアラブル用品61またはキーフォブ62により予備認証されているなら、合致する骨格結合関係は、そのユーザを完全に認証する。すなわち、ユーザ識別サブシステム38は、骨格結合関係を第2の識別項目として利用し得る。
【0026】
図19は、ウェアラブル用品61を実現する演算デバイス1000のブロック図である。ウェアラブル用品61は、キーフォブ62の如きデジタル・キーフォブの幾つかもしくは全ての機能性を含み得る。例えば、スマート・ウォッチ内に取入れられたデジタル・キーフォブによれば、ユーザは、毎朝、キーの発見に奮闘せずに、スマート・ウォッチを着用し得る。演算デバイス1000は、任意の形式のウェアラブル、携帯式、または、他の形態の単一の演算デバイスであり得るか、または、複数の演算デバイスを含み得る。例えば、演算デバイス1000は、スマート・ウォッチ2002(
図20A)、パーソナル携帯デバイス、スマート衣料用品2004(
図20B)、経皮チップ(不図示)、ウェアラブル・センサ(不図示)、または、スマートグラス用品2006(
図20C)であり得る。
【0027】
演算デバイス1000における処理ユニットは、習用の中央処理ユニット(CPU)1102、または、情報を操作もしくは処理し得る他の任意の形式のデバイスもしくは複数のデバイスであり得る。演算デバイス1000におけるメモリ1104は、ランダム・アクセス・メモリ・デバイス(RAM)、または、任意の他の適切な形式の記憶デバイスであり得る。メモリ1104は、上記CPUによりバス1108を用いてアクセスされるデータ1106を含み得る。メモリ1104は、オペレーティング・システム1110及びインストールされたアプリケーション1112も含み得、インストールされたアプリケーション1112は、CPU1102が命令を実施して、記述された如く移動体に関する移動体機能を実施するための制御信号を生成することを許容するプログラムを含んでいる。上記命令はまた、ユーザのバイオメトリック情報の追尾、または、時刻の表示の如き、移動体に関連しない機能の実施も含み得る。演算デバイス1100はまた、例えば、メモリ・カード、フラッシュ・ドライブ、または、他の任意の形態のコンピュータ可読媒体などの、補助的、付加的、または、外部的な記憶装置1114も含み得る。一実施例において、インストールされたアプリケーション1112は、全体的もしくは部分的に外部記憶装置1114内に記憶されると共に、処理のために必要なときにメモリ1104内にロードされ得る。
【0028】
演算デバイス1000は、ディスプレイ1116の如き一台以上の出力デバイス、及び、ユーザ入力を受信し得るキー・パッド、タッチ感応デバイス、センサ、または、身振り感応入力デバイスの如き一台以上の入力デバイス1118を含み得る。演算デバイス1000は、トランスポンダ/トランシーバ・デバイス、または、WiFi、赤外線もしくはブルートゥース(Bluetooth(登録商標))デバイスの如き(不図示の)通信デバイスを介して、各サブシステムの内の一つ以上と通信し得る。例えば、演算デバイス1000は、インタフェース56を介して制御サブシステム34と通信し得る。
【0029】
演算デバイス1000は、ユーザからの入力を受信して移動体20の運転者に対してフィードバックを提供すべく構成された一つ以上の移動体デバイスに対して結合され得る。記述される如く、演算デバイス1000は、音声による命令、超音波、身振り、または、他の入力の如き、ユーザから検知された情報を取り込む(不図示の)センサも含み得る。
【0030】
幾つかの実施例において、演算デバイス1000は、移動体20に関する移動体機能を実施すべく構成されたウェアラブル演算デバイスであり得る。各移動体機能は、上述されたインストール済みアプリケーションにおいて実現され得る。以下において更に詳細に記述される如く、上記移動体機能としては、とりわけ、種々の遠隔制御機能(
図23Aから
図23F)、運転者得点機能(
図24B)、緊急モード(
図25Aから
図25C)、ナビゲーション機能、オーディオ/ビデオ機能、
クライメート調節機能、インターネット・アクセス機能、及び、移動体を制御する遠隔制御機能が挙げられる。上記遠隔制御機能としては、例えば、ロック解除、ロック(
図23Aにおける2308)、フラッシュライト投入、フラッシュライト切断(
図23Aにおける2310)、警笛鳴動(
図23Aにおける2312)、始動(
図23Aにおける2302)、停止(
図23Cにおける2306)、移動体の電源投入もしくは電源切断が挙げられる。
【0031】
図19に記述された演算デバイス1000において、メモリ1104内に記憶されたアプリケーション1112は、
図22Bに示されたアプリケーション2204の如き移動体アプリケーションを含み得る。アプリケーション1112はまた、データ・アナライザ、経路プランナ、目標値ジェネレータ、エラー・デテクタ、適応モジュールの如き自律運転アプリケーション、または、運転者の識別、移動体の自律動作に対する経路の企図、及び、移動体の位置的精度の向上の如き動作を実施することにより自律運転システムを実現すべく構成された他の任意のアプリケーションも含み得る。
【0032】
図20Aから
図20Cは、ウェアラブル用品61の幾つかの非限定的な例を示している。
図20Aを参照すると、ウェアラブル用品61は、スマート・ウォッチ2002として実現され得る。例えば、スマート・ウォッチ2002内に取入れられたデジタル・キーフォブ機能性によれば、ユーザは、毎朝、キーの発見に奮闘せずに、スマート・ウォッチを着用し得る。ユーザはもはや、キーフォブ62を別体的に携行する必要はない。ウォッチまたはブレスレットとして使用されることに加え、スマート・ウォッチ2002は、ユーザにより装着されることで、移動体20に関する移動体機能を実施し得る。
図20Bを参照すると、一体化ウェアラブル用品61は、スマート衣料用品2004として実現され得る。ユーザは、スマート衣料用品2004内に取入れられた幾つかの移動体機能を制御することにより、スマート衣料用品2004を操作し得る。
図20Cを参照すると、一体化ウェアラブル用品61は、スマートグラス2006としても実現され得る。ウェアラブル用品61の他の実施形態も可能である。例えば、ウェアラブル用品61は、スマートフォン・デバイス、経皮チップ、ウェアラブル・センサ、または、遠隔アクセス・キーフォブとしても実現され得る。
【0033】
図21は、
図19のウェアラブル演算デバイス1000により実施される例示的プロセス2100フローチャートであり、これは以下において更に詳細に記述される。
【0034】
図22Aから
図25Cは、一実施形態に係るウェアラブル用品2200の例示的な画面表示2202である。
図22Aは、日付及び時刻を表示する画面を示している。
図22Bは、移動体アプリケーション・アイコン2204が選択され得るメイン・メニューを示している。
図22Cは、3個のアイコンを備えたメニュー画面を示している:遠隔制御2206、運転者得点2208、及び、緊急モード2210。
【0035】
図23Aから
図23Fは、遠隔制御2206が選択されたときの例示的な画面表示である。
図23Aは、ユーザにより選択されるべき遠隔制御機能のリストを示す遠隔制御画面を示している。ユーザは、スクロールにより、または、UpまたはDownボタンを使用することにより、上記リストを索行し得る。例えば、ユーザが“移動体始動”アイコン2302をクリックしたとき、移動体を始動させる制御信号が移動体に対して送信される。
図23Bに示された如く、制御画面上には状況メッセージ2304が表示され得る。始動機能が一旦実施されたなら、上記アイコンは、
図23Cに示された如く、“移動体停止”アイコン2306を示すべく切換えられ、または、二方向切替えされ得る。
図23Dから
図23Fに示された別の例においては、“警笛鳴動”アイコン2312が選択され得ると共に、画面上の表示のために状況メッセージ2314が生成され得る。警笛鳴動が一旦実施されたなら、ユーザは再び“警笛鳴動”アイコン2316をクリックして動作を反復し得る。
【0036】
図24Aは、例示的な通知2402(“移動体始動済み”)を表示する画面を示している。ユーザは通知2402をクリックして、従前の画面へと戻り得る。
図24Bは運転者得点喚起画面2404を示しており、これは以下に更に詳細に記述される。
【0037】
図25Aから
図25Cは、ウェアラブル用品2200上における移動体アプリケーション2204の緊急モードに対する例示的な画面表示である。
図25Aは、緊急モード・アイコン2210が選択され得るメイン・メニューを示している。
図25Bは、選択ボタンを長押しして緊急モードを起動することがユーザに対して表示されたという画面2502を示している。
図25Cは、緊急モードが起動されていることを表すメッセージ2504を示している。
【0038】
図22Aから
図25Cに示された如く、移動体20に関して実施されるべき移動体機能は、種々の遠隔制御機能(
図23Aから
図23F)、運転者得点機能(
図24B)、及び、緊急モード(
図25Aから
図25C)を含み得る。遠隔制御機能としては、例えば、ロック解除、ロック(
図23Aにおける2308)、フラッシュライト投入、フラッシュライト切断(
図23Aにおける2310)、警笛鳴動(
図23Aにおける2312)、始動(
図23Aにおける2302)、停止(
図23Cにおける2306)、移動体の電源投入もしくは電源切断が挙げられる。他の移動体機能としては、例えば、ナビゲーション機能、オーディオ/ビデオ機能、
クライメート調節機能、または、インターネット・アクセス機能が挙げられる。
【0039】
上記ウェアラブル用品は、ユーザからバイオメトリック情報及び運転情報の如き情報を検知すべく使用され得る。例えば、ウェアラブル用品61は、運転者得点を記憶かつ転送すべく使用され得る。運転者が移動体20に鍵をかけて離れるとき、運転者得点は、移動体20からウェアラブル用品61に対して送信され得る。一定の時的間隔の後、ウェアラブル用品61は運転者得点を遠隔サーバまたはクラウド70に対してアップロードし得、それは、運転者得点に関する更なる解析を実施して、運転者が運転技術を向上させて更に安全な運転者になることを支援し得る。先に論じられた如く、運転者得点に基づくデータ解析は、安全な運転技術を向上させるべく、または、他の目的に対して使用され得る。例えば、ユーザは、運転者得点に基づき、ソーシャル・ランキング・システムにおける他者に対する自身の運転処理能力を参照して評価し得る。
【0040】
幾つかの実施例において、運転者得点は、移動体20に関して実施された運転者動作に対して生成され得る。該運転者得点は、運転者が運転技術を向上させることを支援すべく、且つ、処理能力の低下が生じた時点を運転者に喚起すべく使用され得る。運転者動作は、移動体20に関して実施された移動体機能に対して関連付けられ得るか、または、それによりトリガされ得る。運転者得点は、例えば、身振りによる命令を検出する動作カメラもしくは光センサ、機載デバイス、及び/または、ウェアラブル用品61の如きセンサからの情報に基づいて算出され得る。例えば、移動体が一旦始動されたなら、運転者動作に関する情報が、運転者得点を算出するために収集され得る。移動体が一旦停止してロックされたなら、この航行の間に収集された運転者動作の情報は、運転者得点を算出すべく使用され得る。運転者得点がウェアラブル用品61以外のデバイスにより算出された場合、それは、表示及び/または記憶のためにウェアラブル用品61に対して送信され得る。
【0041】
一実施形態において、上記運転者得点は、上記ウェアラブル用品のメニュー画面から選択可能な選択肢であり得る。
図22Cに示された如く、ウェアラブル用品2200のメニュー画面2202上では、運転者得点の選択肢2208が選択され得る。
図24Bを参照すると、運転者得点の選択肢2208が選択されたとき、例示的な“87”の運転者得点が生成されて、運転者得点喚起画面2404上に表示される。先に論じられた如く、運転者得点は、運転技術を向上させる如き、種々の用途特有の目的に対してアップロードして処理され得る。
【0042】
ウェアラブル用品61はまた、複数台の移動体を制御するために、または、複数のユーザが一台の移動体の制御を共有することを許容するためにも使用され得る。記述される如く、上記ウェアラブル用品、及び/または、移動体サブシステムの幾つかに関しては、セキュリティ目的で暗号化技術が実施され得る。
【0043】
幾つかの場合、少なくとも一つの機載の入力センサ60、または、外部の入力デバイスは、対話式表示サブシステム32内に一体化され、または、それと協働して動作し得る。一つの非限定的な例において、対話式表示サブシステム32は、ウィンドウ22に一体化されたLCDディスプレイを含むと共に、ウィンドウ22に一体化された一つ以上のタッチ・センサと協働して動作し、該ウィンドウをタッチスクリーンとして機能させ得る。別の非限定的な例において、対話式表示サブシステム32は、投影器42と、ウィンドウ22上の被覆40とを含み、且つ、該サブシステムは、ユーザの身振りによる命令を検出すべく構成された一つ以上の動作検出器と協働して作用することで、上記ウィンドウを、身振りに基づく対話式ディスプレイとして機能させ得る。本明細書において、対話式表示サブシステム32及びユーザ入力サブシステムを必要とすると共に、移動体ウィンドウ22上でディスプレイに対するユーザの対話を可能とするサブシステムの組み合わせは、対話式ウィンドウ・ディスプレイと称される。
【0044】
本明細書においてユーザ認識/認証サブシステムとも称されるユーザ識別サブシステム38は、
図4に示された如く移動体20の外部、該移動体の内部、または、その両方において所望の視野を提供すべく移動体20に取付けられた有線テレビ(CCTV)カメラ、赤外式、感熱式、または、他のセンサの如き、一つ以上の識別センサ64を含んでいる。一つの例示的なユーザ識別サブシステム38は、特定の運転者及び/または乗客に関連付けられたウェアラブル用品61の如き無線デバイスとは別個に、または、それと共に、例えば、骨格結合関係及び/または他のユーザ形態データ(
図5)などの、識別センサ64により捕捉された画像データに基づいて、その運転者及び/または乗客を認識し得る。ウェアラブル用品61はまた、脈拍もしくは心拍数の如き、ユーザから検知された情報を取り込む(不図示の)センサも含み得る。ウェアラブル用品61上のセンサは、例えば、音声による命令、超音波、身振り、または、他の入力に基づいてユーザを認識する手首取付け式センサであり得る。少なくとも部分的にこの情報に基づき、システム30は、特定の運転者及び/または乗客に対して関連付けられた対話式インタフェースに対するアクセス権を、対話式表示サブシステム32上で提供する。
【0045】
図21は、
図19のウェアラブル演算デバイス1000により実施される例示的プロセス2100のフローチャートである。プロセス2100は、演算デバイス1000により実行されるソフトウェア・プログラムとして実現され得る。該ソフトウェア・プログラムは、メモリ1104の如きメモリ内に記憶され得る機械可読命令であって、CPU1102の如きプロセッサにより実行されたときに、ウェアラブル演算デバイス1000によりプロセス2100を実施させ得るという機械可読命令を含み得る。プロセス2100はまた、専用のハードウェアもしくはファームウェアを用いても実現され得る。
【0046】
ステップ2102においては、移動体に関して実施されるべき移動体機能を表すユーザ入力が、ウェアラブル演算デバイス1000の如きウェアラブル用品にて受信され得る。一例において、ユーザは、スマート・ウォッチ2002のディスプレイ上のタッチボタンを押圧して移動体機能を起動し、移動体20のフロントドアをロック解除し得る。別の例において、ユーザは、該ユーザにより装着されたスマート衣料用品2004上のアイコンを押圧することにより、移動体機能を選択し得る。ユーザ入力はまた、例えば、対話式表示サブシステムにおけるウィンドウ表示を起動するとの表現も含み得る。他の形式の入力も可能である。例えば、ユーザは、音声による命令を用いて移動体機能を起動し得る。
【0047】
ステップ2104においては、ウェアラブル演算デバイス1000の如きウェアラブル用品にて、ユーザによる身振り入力が受信され得る。上記身振り入力は、ユーザの認証に対して使用され得る。(例えば、多重要因認証などの)幾つかの実施形態において、身振り入力は、ステップ2102にてウェアラブル用品から受信されたユーザ入力と併せて多重要因認証において使用されることで、ユーザを認証し得る。ユーザは、実施されるべき移動体機能を表すべくウェアラブル用品から受信された第1入力、及び、センサにより検出された第2の身振り入力に基づいて認証され得る。上記センサは、例えば、移動体20に対し、または、ウェアラブル用品61に対して結合され得る。上記センサはまた、移動体20またはウェアラブル用品61に対して一体化もされ得る。例えば、上記センサは、身振りによる命令を検出すべく構成されたカメラもしくは光センサ、または、音声による命令を検出すべく構成されたマイクロフォンの如き、機載の入力センサであり得る。上記センサはまた、ウェアラブル用品61に対して結合された機外の入力デバイス、または、キーフォブ62もしくは個人用電子デバイス63の如き別のデバイスでもあり得る。
【0048】
幾つかの実施例において、上記第2入力は、ユーザが移動体20の所定範囲内であるときに上記センサにより検出されたユーザによる身振り入力を含み得る。上記センサは、ユーザが上記ウェアラブル用品を装着しているか否かを検出すべく使用され得る。ユーザがウェアラブル用品を装着していないとき、移動体機能の幾つかもしくは全てに対するアクセスが拒否され得る。
【0049】
ステップ2106においては、ユーザの好首尾な認証に基づき、移動体20に関する移動体機能が実施され得る。該移動体機能は、例えば、移動体20をロック解除しもしくは電源投入するとの入力表示の如く、ステップ2102にて示されたものであり得る。
図22Aから
図25Cの例において示された如く、各移動体機能は、種々の遠隔制御機能、運転者得点機能、及び、緊急モードを含み得る。上記遠隔制御機能としては、例えば、移動体のロック解除、ロック、フラッシュライト投入、フラッシュライト切断、警笛鳴動、始動、停止、電源投入もしくは電源切断が挙げられる。上記移動体機能はまた、ナビゲーション機能、オーディオ/ビデオ機能、
クライメート調節機能、または、インターネット・アクセス機能も含み得る。
【0050】
ユーザ認証のために使用される情報としては、ステップ2102にて受信されたユーザ入力、ステップ2104にて受信された身振り入力、または、上述された多重要因の内の任意のものが挙げられる。例示的な多重要因認証は、ウェアラブル用品61、キーフォブ62、骨格結合関係認識(
図5)、及び/または、身振りパスワード(
図8)からの入力を受信する段階を含み得る。ユーザは、これらの要因の内の一つにより暫定的に識別され得るが、移動体機能の幾つかもしくは全てを実施するためには、合計で少なくとも2つの要因を必要とし得る。
【0051】
ユーザが好首尾に認証された後、ステップ2102にて表された移動体機能を実施するための制御信号が生成されると共に、移動体20に対して送信され得る。一旦、好首尾に認証されたなら、ユーザは、一体化ウェアラブル用品61を通して上記表示サブシステムと対話し得ると共に、移動体ウィンドウ上での表示のための出力が生成され得る。
【0052】
システム30は、既知ユーザのユーザ・プロフィルであって、個々のユーザに関連する識別情報を含むというユーザ・プロフィルを記憶し得る。例えば、ユーザ・プロフィルは、ユーザ識別サブシステム38により使用されてユーザを識別もしくは認証し得る骨格結合関係データまたは顔認識データを含み得る。ユーザ・プロフィルは付加的に、個人のカレンダ及び用事情報、航行/目的地の履歴、ウェブのブラウジング履歴、娯楽の嗜好性、
クライメート(climate)の嗜好性などの如き、個人関心情報を含み得る。幾つかの変更例において、ユーザ・プロフィルに含まれる任意のまたは全ての情報は、ウェアラブル用品61、個人用電子デバイス63、遠隔サーバ、または、他のクラウド70に基づくシステム上に記憶され、または、それと共有され得る。ユーザ・プロフィルの斯かる外部での記憶もしくは共有によれば、ユーザにより所有された任意の付加的な移動体、レンタル移動体などの如き、他の移動体におけるユーザ・プロフィル・データの利用が促進され得る。斯かるユーザ・プロフィル・データは、クラウド70に基づくシステム上で作動するパスワード保護式のアプリケーションを通してアクセス可能とされることにより、または、生体認証により、または、他の有効手段により、機密保護され得る。
【0053】
幾つかの場合、ユーザ・プロフィルは、ユーザ・アクセス権情報、すなわち、そのユーザが所定の移動体機能を制御することが許容されるか否かに関するデータを含み得る。例えば、或るユーザに関連付けられたユーザ・プロフィルは、そのユーザに対し、完全なユーザ・アクセス権、または、機能制御権を表し得る。このことは、パーソナルコンピュータの管理者の制御権と類似し得る。ユーザ・プロフィルは、代替的に、制限されたユーザ・アクセス権を表し得る。例えば、子供に対して関連付けられたユーザ・プロフィルは、一定のオーディオもしくはビデオ制御、ナビゲーション・システム、ユーザ・プロフィルの変更などに対して該ユーザを遮断すべく設定され得る。
【0054】
システム30に対する種々のユーザ・プロフィルの登録は、例えば、インターネット上で、または、直接的な移動体インタフェースによるなど、任意の様式で完了され得る。ユーザ・プロフィルは、上記システムに対して既知であるかもしくは登録された個々のユーザの固有性、または、または、“未知ユーザ”または“バレット(valet)”の如きユーザ範疇に基づき得る。異なる変更例において、“未知ユーザ”または“バレット”の如きデフォルトのユーザ範疇が、限られたデフォルト・アクセス権に対して関連付けられ得るか、または、アクセス権無し、すなわち、システム30に対するアクセスの完全な禁止に関連付けられ得る。
【0055】
上記移動体の内部もしくは外部のひとり以上のユーザの箇所を決定すべく作用可能であるユーザ箇所サブシステム39は、圧力センサ、温度センサ、または、上記移動体の内部もしくは外部に展開されたカメラの如き、一つ以上の箇所センサ66を含んでいる。幾つかの場合、一つのデバイスが、識別センサ64及び箇所センサ66の両方の役割を果たし得る。例えば、上記移動体内に取付けられたカメラは、上述された手段によりユーザの特定の固有性と、運転者の座席もしくは前列の乗客の座席の如き、移動体内のユーザの箇所とに関する情報を提供し得る。幾つかの場合、対話式表示サブシステム32の各要素は、ユーザ箇所サブシステム39内の箇所センサ66としても機能し得る。例えば、ユーザ箇所情報を獲得するために、スマート画面における圧力センサ、または、対話式ディスプレイの一部として作用している動作検出器が使用され得る。
【0056】
幾つかの場合、ユーザ・アクセス権は、ユーザ箇所サブシステム39により決定されたユーザ箇所に基づき得る。例えば、第2もしくは第3の列の乗客は、ナビゲーション・システムの如き種々の移動体機能に対するアクセス権が許容され、または、禁じられ得る。選択的に、ユーザ・プロフィルに関連付けられたアクセス権情報に関して無制限アクセス権と関連付けられたユーザ・プロフィルを有するユーザは、斯かる設定を指定し得る。幾つかの場合、ユーザ・アクセス権は、ユーザ識別サブシステム38により適用されたユーザ・プロフィルと、ユーザ箇所サブシステム39により検出されたユーザ箇所との組み合わせに基づき得る。例えば、適用されたユーザ・プロフィルにより指定された無制限アクセス権によるユーザであっても、移動しつつある移動体の運転者の座席を占有しているときには、一定の移動体機能に対するアクセスが阻止され得る。
【0057】
図6を参照すると、一つの開示された非限定的な実施例に係るシステム30の動作は、概略的に、スリーパ・モード100、監視モード102及びユーザ・モード104を含む。他のモードが付加的もしくは代替的に配備され得ることを理解すべきである。
【0058】
システム30が有効であるが未だユーザを検出していないなら、該システム30は、ユーザ識別サブシステム38により覚醒されるまで、スリーパ・モード100に在る。検出後であるが、システム30による識別に先立ち、認証された対象者ならびに認証されない対象者と対話すべく監視モード102が利用され得る。例えば、対象者が移動体20に接近するとき、システム30は、その対象者が接近してきた方向を認識してから、対話式表示サブシステム32を起動し、アバター、目玉、または、他のグラフィックを表示する。上記グラフィックは、対象者が接近してきた方向に向けて特定的に導向され、例えば、グラフィックの目玉は、上記接近方向を向いて“注視する”。代替的に、オーディオ機能によれば、システム30は、命令に応答して、移動体20のブラインド側、すなわち、対話式表示サブシステム32の無い側からの対話を開始し得る。監視モード102は、ユーザ識別サブシステム38を利用して、認証される対象者と認証されない対象者とを区別する。
【0059】
ユーザ・モード104は、システム30において既知の操作者及び/または乗客のユーザ・プロフィルを有するユーザに対し、移動体20への接近時に、移動体との一定の対話は移動体20への進入を待つ必要がないとの決断を行うことを許容する。ユーザ・モード104は、移動体20内とされたときにおける運転者の認識的、視覚的及び手動的な作業負担の流れから、航行に関する判断を軽減して、注意力が散漫となることを少なくする。このことを促進するために、ユーザに対しては、例えば、気象、交通状況、カレンダ用事、及び、移動体の調子などを含む情報の概要が呈示される。更に記述される様に、システム30の予測機能は、略々確実な動作を特定すると共に、効率的な経路の計画の如き、完了までの最適な経路を提供する。
【0060】
対話式表示サブシステム32によるコンテンツ提供の最大範囲は、そのコンテンツがユーザにより効果的に対話され得る最大距離に関連付けられ得る。一つの非限定的な実施例において、各コンテンツ特徴の最大範囲は、対話式表示サブシステム32により表示されるコンテンツの判読可能性の範囲に関して優先順位付けされる。この範囲基準によれば、歩み寄りが知覚される際にコンテンツが出現する順序の決定が促進される。更に大きな最大範囲を有する優先順位付けされたコンテンツに対するアクセスによれば、歩み寄りの知覚が移動体20から更に遠距離にて開始することで、システム30と対話する更に長い全体的時間がユーザに対して提供され得る。
【0061】
一旦、好首尾に認証されたなら、上記対話式表示サブシステムはまた、ユーザが一体化ウェアラブル用品61により該表示サブシステムと対話することを可能とし、且つ、移動体ウィンドウ上の表示のための出力を生成し得る。
【0062】
図9を参照すると、一旦認証されたなら、“基本”または“ホーム”ページ200は、警報及び重要情報の概要をユーザに対して提供する。基本ページ200はユーザに対し、移動体の状況の容易に吟味可能な概要と、それがユーザの計画及び行動に対して影響し得る様式とを提供する。この例において、コンテンツは、時間情報、移動体診断情報、及び、個人カレンダ情報を含む。此処で示された如く、移動体ナビゲーション・システムにより使用されるための交通状況に基づく経路更新と、“20分内に子供を迎えに行く”というカレンダ用事の喚起通知とに加えて、燃料残少の警告が提供される。別の例において、システム30は、目的地が、利用可能な燃料範囲より遠い距離であるなら、経路案内の間における停止箇所として、燃料補給所を含んでいる。特に、ユーザ・プロフィルには、好適な燃料補給所または他の停止箇所が事前定義され得る。
【0063】
基本ページ200は更に、権限付与されたユーザにより視認され得る付加的なコンテンツ・ページを表す複数のアイコンを表示する。基本ページ200自体は、各コンテンツ・ページにて、移動体製造者マーク・アイコンの如きアイコンとして、各コンテンツ・ページにてアクセスされ得る。基本ページ200は、どの移動体システムまたは個人のユーザ・プロフィル項目が更なる注意を必要とし得るかを、権限付与されたユーザが理解することを許容し、且つ、該ページは、これらの項目に関する付加的なコンテンツ特徴の詳細に対するアクセスを、付加的なコンテンツ・ページに至る索行可能なアイコンの形態で提供する。基本ページ200は、付加的もしくは代替的に、例えば、スマート・ページまたはビデオ・ゲームなどの対話式表示物を一体化し得る。他の対話式の移動体表示ページ形態も可能である。
【0064】
コンテンツの選択は、例えば、ウェアラブル用品61、キーフォブ62、ユーザの身振り、音声による命令、タッチ入力などにより行われる。一例において、ユーザは、ウェアラブル用品61の入力を利用して、対話式表示サブシステム32により表示された種々のページを循環する。一例において、ウェアラブル用品61は、4個のボタン式の方向性パッドと、2個の補助ボタンとを含み得る。代替的に、各ページ間を“スワイプ”すべく、手振りが使用され得る。別の例において、ユーザは、キーフォブ62を利用して各ページを循環し得る。開示された非限定的な実施例においては特定のページが図示されるが、種々の代替的もしくは付加的なページが提供され得ることを理解すべきである。
【0065】
図10を参照すると、経路ページ202は、明示的なまたは推定される次の目的地に関し、ユーザに対して予測される最適経路へとデフォルト設定される。例えば、ウェアラブル用品61の如きユーザの個人用電子デバイスから明示的であるかまたは信頼を以て推定され得る一切の代替的な目的地もしくは経路が、複数のオプションを通してスクロールすることによりユーザの選択を許容すべく呈示される。此処では、折畳み地図アイコンを用いて、示唆される経路画面が示されてアクセスされるが、他のアイコンが利用され得る。
【0066】
図11を参照すると、カレンダ・ページ204は、ユーザのカレンダを表示する。この例において、画面内容は、目先のことであり、次の2〜3個の到来しつつある約束のみを示している。もし、用事が場所情報を含むなら、ユーザに対しては、該用事を目的地選択のために使用する選択肢も与えられる。此処で示された如く、カレンダ・ページ204は、ユーザに対して強調された次の約束に関するコンテンツを提供すると共に、“子供を迎えに行く”という喚起通知を提供する。上記カレンダ画面は此処では、捲り式カレンダのアイコンを用いてアクセスされるべく示されるが、他のアイコンが利用され得る。
【0067】
図12を参照すると、気象ページ206は、経路に関する情報を活用することで、関連する気象情報を提供しており、これは特に、ユーザが自宅から離れて進行しているときに有効である。例えば、システム30は、ユーザにより選択された設定、または、利用可能な気象情報の形式に依存して、ユーザに対し、局地的な気象情報、目的地の気象情報、または、両方を呈示することが更に有用であるか否かを決定する。此処で示された如く、気象予報は時系列的である。気象ページ206は太陽アイコンによりアクセスされ得るが、他のアイコンが利用され得る。これに加え、気象条件は、基本画面200上に表示される喚起通知であって、例えば、降雨が予想されるならば移動体内に傘を用意すべきことを示唆するという喚起通知を生成すべく利用され得る。
【0068】
図13を参照すると、移動体状況ページ208は、ユーザに対し、注意を必要とする切迫した移動体保守要件の画面内容を提供する。通知内容は、通知の発生源の詳細、深刻さ、及び、可能的な問題を解決する選択肢を含み得る。例えば、“燃料残少”の通知が与えられたなら、システム30は、移動体の到達範囲内である近傍の燃料補給所への経路を示唆し得る。移動体状況ページ208は此処では、移動体アイコンによりアクセスされるべく示されるが、他のアイコンが利用され得る。
【0069】
図14を参照すると、“やること”リスト・ページ210は、権限付与されたユーザに対し、例えば、そのユーザの個人用ウェアラブル・デバイス61にて入手可能である一切の関連する“やること”リストからの情報を呈示する。此処で示された如く、認識されたユーザは、特に、“荷物を送る”、“税金を納める”、及び、“自動車登録を更新する”ことが課せられる。代替的に、“やること”リスト・ページ210は、個人用電子デバイスの“やること”リスト中の所定のリスト項目に場所情報が含まれるなら、経路選択ページへと一体化され得る。この一体化の例としては、もしドライクリーニング物の引き取りが“やること”リスト上に在り、且つ、現在の経路がドライクリーニング店の場所の近傍であるなら、該ドライクリーニング店までの経路の詳細の提供が挙げられる。上記“やること”リストは此処ではチェックマーク・アイコンを用いてアクセスされるべく示されるが、他のアイコンが利用され得る。
【0070】
上述の如く、ユーザ・プロフィル中に含まれ得るこの種の情報は、幾つかの変更例において、ウェアラブル・デバイス61、他の個人用電子デバイス63、遠隔サーバ、または、他のクラウド70に基づくシステム上に記憶され、または、それと共有されることで、二台以上の移動体における利用が促進され得る。一切の斯かる情報は、クラウド70に基づくシステムにて動作してパスワード保護されるアプリケーションを通してアクセス可能とされることにより、または、生体認証により、または、他の有効手段により、機密保護され得る。斯かる変更例において、第1ユーザは、例えば、パスワードの共有により、第2ユーザのプロフィルに対する部分的もしくは完全なアクセスが許可され得る。斯かるアクセスの共有によれば、第2ユーザが、上記移動体に対し、または、該第2ユーザのユーザ・プロフィルにアクセスすることが可能とされたシステム30を備えた任意の移動体に対し、接近または進入するときに、第1ユーザにより書き込まれた喚起通知もしくは作業がウィンドウ上に表示される如く、第1ユーザは遠隔箇所から、家族の如き第2ユーザのユーザ・プロフィルに対して喚起通知もしくは作業を書き込み得る。
【0071】
図15を参照すると、種々の移動体機能に対するユーザ・アクセス権は、移動体ヘッド・ユニット300の機能性を利用する直接的もしくは遠隔的なアクセス権を含み得る。
【0072】
移動体ヘッド・ユニット300とシステム30との間、特に、移動体ヘッド・ユニット300と種々の対話式ウィンドウ・ディスプレイとの間における対話性によれば、乗客は、典型的には運転者により一定の場合に移動体が静止的であるときにのみ実施される移動体システムに関する選択を、行い得る。移動体が動作しているときには、一定の移動体システムとの対話を乗客のみに許容することにより、運転者の注意力が散漫となることを最小限度に抑えることで、安全性が高められる。乗客の対話によれば、システム30に対する更に大きな機能性も可能とされ得る。例えば、前側座席の乗客には、運転者よりも多くのメニュー種類が提示され得る一方、第2及び第3の列の乗客には、前側座席の乗客よりも更に多くのメニュー種類が提示され得る。これらの実施例において、各乗客は、運転者の作業負担の一部を肩代わりし得る。
【0073】
移動体の各乗客は、例えば、対話式ウィンドウ・ディスプレイを介して、または、それと通信するウェアラブル用品61により、または、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、RFID、もしくは、データを交換する他の無線技術規格により、システム30と対話することで移動体ヘッド・ユニット300と対話し得る。更に、システム30は、情報を共有すべく、移動体の乗客に対し、パーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)の構築を許容し得る。例えば、乗客が目的地を探索し、移動体ヘッド・ユニット300を介して移動体ナビゲーション・システムに対して選択的に送信し得る如く、乗客のウェアラブル用品61は、何らの特徴も機能停止されずに、移動体ヘッド・ユニット300上の移動体ナビゲーション・システムと通信すべく作用可能であるマッピング・アプリケーションを含み得る。
【0074】
移動体ヘッド・ユニット300に対するシステム30の対話によれば、運転者及び/または乗客は、他の移動体乗客及び/または運転者に対するコンテンツを選択することも許容される。例えば、乗客の内のひとりは、移動体が移動しているとき、目的地を選択して、運転者のためにナビゲーション・システム上に表示し得る。別の例において、運転者は、子供の乗客に対する表示のために、娯楽コンテンツを選択し得る。更に別の例において、乗客は、移動体ヘッド・ユニット300により制御されるインフォテインメントまたは
クライメート調節の特徴を制御し得る。
【0075】
図16を参照すると、ユーザ箇所サブシステム39の動作の一つ非限定的な例において、運転者の注意力が散漫となることを最小限度として安全性を更に高めるために、システム30は、ユーザ箇所サブシステム39を利用して、骨格位置(
図16)、顔面マップデータ(
図17)、圧力センサ、対話式ウィンドウ・ディスプレイの入力センサなどにより、移動体キャビン400(
図18)内の移動体搭乗者の箇所もしくは位置を追尾すべく作用可能である。例えば、三列型の移動体に対しては、前列、中央列、及び、後列という三つの別個の領域が追尾される。典型的に、移動体20内の各乗客の状態を追尾するには、一列毎に少なくとも2個のセンサ402が必要とされる。幾つかの場合、移動体20における各々の個別座席が追尾され得る。全てのセンサ402からのデータは、代替的または付加的に組み合わされて、システム30により使用されるための一つの中央マップ(2Dまたは3D)が生成され得る。各センサ402は、ユーザ識別サブシステム38、ユーザ箇所サブシステム39、または、その両方と通信するか、その一部であり得ることを理解すべきである。
【0076】
移動体搭乗者が典型的に着座してベルトをしているなら、多点骨格結合関係及び顔認識マップデータは、XYZ軸マップ上で捕捉された各乗客の比較的に正確な位置であって、特定の時間的な瞬間的状況にて各乗客の状態を所望レベルの精度まで追尾し得るという位置を提供する。各乗客の状態によれば、種々の移動体機能に対して更に適合調整された動作が促進される。例えば、ユーザ箇所サブシステム39は、移動体の前列の乗客の手と運転者の手とを検出かつ区別して、ナビゲーション経路選択(
図16)の如き種々のヘッド・ユニット機能性を選択的に解除する。例えば、システム30に対してどのユーザ(運転者または乗客)がアクセスを試行しているのか、及び、移動体が動作しているか否かに依存して、移動体ヘッド・ユニット300のコンテンツ・メニュー項目が選択的に表示される。例えば、経路選択の如き一定のコンテンツは、乗客のアクセスに対してのみ色コード化され得る一方、ズーム及びスクロールの如き他のコンテンツは、ユーザに関わらずに常に利用可能とされ得る。
【0077】
移動体に対する接近時に、システム30は、第1及び第2の識別項目によりユーザを好適に認識し、その特定の権限付与されたユーザに対する情報を表示する。この認証プロセスによれば、移動体、及び、システム30に組み込まれた個人情報のセキュリティが確実とされ乍らも、移動体キャビン内へのユーザの進入に先立ち、移動体との対話が許容される。システム30はまた、運転者から乗客を好適に区別することで、個人化されたコンテンツまたは特定の移動体システム・インタフェースに対するアクセスを選択的に許容する。
説明に関して(特に、以下の各請求項に関して)“一つの(a)”及び“一つの(an)”及び“上記”という語句、及び、同様の参照語の使用は、本明細書において別様に示されず、または、特に文脈により相反するのでなければ、単数及び複数の両方を包含すると解釈されるものとする。量に関して使用される“約”という修飾語は、述べられた値を包含すると共に、文脈により示唆される意味を有する(例えば、それは、特定の量の測定に伴う程度の誤差を含む)。本明細書において開示された全ての範囲は、端点を含んでいる。“前方”、“後方”、“上側”、“下側”、“上方”、“下方”などの如き相対位置的な語句は、移動体の通常的な動作姿勢に関しており、別様に限定的と考慮されるべきでないことを理解すべきである。
【0078】
異なる非限定的な実施例は特定の図示構成要素を有するが、本発明の各実施例は、それらの特定の組み合わせに限定されない。非限定的な実施例の内の任意のものからの構成要素もしくは特徴の幾つかを、他の非限定的な実施例の内の任意のものからの特徴もしくは構成要素と組み合わせて使用することが可能である。
【0079】
幾つかの図面を通して、同様の参照番号は、対応するまたは同様の要素を特定することを理解すべきである。図示実施例においては特定の構成要素配置が開示されたが、本発明に依れば他の配置が恩恵を受けることも理解すべきである。
【0080】
特定の段階シーケンスが示され、記述され、且つ、権利請求されるが、別様に示されるのでなければ、各段階は、任意の順序で実施され、分離され、もしくは、組み合わされ得ると共に、依然として、本開示内容から恩恵を受けることを理解すべきである。
【0081】
上記記述は、範囲内の限定により定義されるのではなく、例示的である。本明細書においては種々の非限定的な実施例が開示されたが、当業者であれば、上記の教示に鑑みれば、種々の改変例及び変更例は添付の各請求項の有効範囲内に収まることを理解し得よう。例えば、上述された実施例において、移動体20は概略的に自動車として記述されている。しかし、移動体20は自動車に限定されない、と言うのも、上記一体化ウェアラブル用品は、航空機、ボートなどの如く、運転者または操作者により概略的に制御される他の移動体に依っても実現され得るからである。これに加え、移動体20は、運転者または操作者により制御されるものに限定される必要はなく、且つ、経路プランナ・アプリケーションと等価的なアプリケーションの制御下で動作を実施する一つ以上のロボットもしくはロボット的ツールであり得る。故に、添付の各請求項の有効範囲内において、本開示内容は、詳細に説明されたのとは別様に実施され得ることを理解すべきである。その故に、添付の各請求項は、真の有効範囲及び内容を決定すべく吟味されるべきである。故に、各請求項の有効範囲は、法律の下で許容される斯かる改変例及び等価的構造の全てを包含するために、最も広範囲な解釈に従うものとする。
本開示は以下を含む。
[例1]
ウェアラブル用品を備えると共に、ユーザからの入力を受信すべく構成されたユーザ入力サブシステムと、
前記ユーザ入力サブシステムと通信すると共に、前記受信された入力に関連付けられた前記ユーザを検出かつ認証すべく構成されたユーザ認識/認証サブシステムと、
を備える、移動体を操作するシステム。
[例2]
前記ウェアラブル用品は、スマート・ウォッチ、パーソナル携帯デバイス、スマート衣料用品、経皮的チップ、ウェアラブル・センサ、または、スマートグラス用品の内の少なくとも一つを備える、例1に記載のシステム。
[例3]
前記ウェアラブル用品は、移動体に関する少なくとも一つの移動体機能を実施すべく構成されたウェアラブル演算デバイスを備える、例1に記載のシステム。
[例4]
前記少なくとも一つの移動体機能は、遠隔制御機能、運転者得点機能、緊急モード機能、ナビゲーション機能、オーディオ/ビデオ機能、温度調節機能、または、インターネット・アクセス機能の内の少なくとも一つである、例3に記載のシステム。
[例5]
前記遠隔制御機能は、前記移動体のロック解除、ロック、フラッシュライト投入、フラッシュライト切断、警笛鳴動、始動、停止、電源投入、または、電源切断の内の一つである、例4に記載のシステム。
[例6]
前記ユーザ認識/認証サブシステムは、前記ユーザによる少なくとも一つの身振り入力を検出すべく構成されたセンサを備える、例1に記載のシステム。
[例7]
前記ユーザは、実施されるべき移動体機能を表す前記ウェアラブル用品から受信された第1入力と、前記移動体または前記ウェアラブル用品に関連付けられた前記センサにより検出された第2入力とに基づいて認証される、例6に記載のシステム。
[例8]
前記センサは更に、前記ユーザが前記ウェアラブル用品を装着しているか否かを検出すべく構成され、
前記ユーザは、前記移動体の所定範囲内で検出された該ユーザによる少なくとも一つの身振り入力に基づいて認証される、例6に記載のシステム。
[例9]
前記ユーザが前記ウェアラブル用品から前記少なくとも一つの移動体機能を制御することを可能とすべく構成された制御サブシステムを更に備える、例3に記載のシステム。
[例10]
前記制御サブシステムは更に、
前記移動体に関して前記ユーザにより実施された一つ以上の移動体機能に関連付けられた少なくとも一つの運転者動作に対して運転者得点を生成すべく、また、
前記運転者得点を前記ウェアラブル用品に対して送信すべく、
構成される、例9に記載のシステム。
[例11]
一つ以上のプロセッサと、
データ、及び、前記一つ以上のプロセッサにより実行されるプログラム命令を記憶するメモリと、
を備えるウェアラブル用品であって、
前記一つ以上のプロセッサは、前記メモリ内に記憶された命令を実行することで、
移動体に関して実施されるべき移動体機能を表すユーザからの第1入力を受信し、
認証のための前記ユーザによる身振りを表す第2入力を受信し、
前記ユーザの好首尾な認証に基づき、前記移動体機能を実施する制御信号を生成する、ように構成される、ウェアラブル用品。
[例12]
前記移動体機能は、遠隔制御機能、運転者得点機能、緊急モード機能、ナビゲーション機能、オーディオ/ビデオ機能、温度調節機能、または、インターネット・アクセス機能の内の一つである、例11に記載のウェアラブル用品。
[例13]
前記遠隔制御機能は、前記移動体のロック解除、ロック、フラッシュライト投入、フラッシュライト切断、警笛鳴動、始動、停止、電源投入、または、電源切断の内の一つである、例12に記載のウェアラブル用品。
[例14]
前記ユーザによる身振り入力を検出すべく、且つ、該身振りに基づいて前記第2入力を生成すべく構成されたセンサを更に備える、例11に記載のウェアラブル用品。
[例15]
前記一つ以上のプロセッサは更に、前記メモリ内に記憶された命令を実行することで、
前記移動体に関して前記ユーザにより実施された一つ以上の移動体機能に関連付けられた少なくとも一つの運転者動作に対して生成された運転者得点を受信する、
ように構成される、例11に記載のウェアラブル用品。
[例16]
ウェアラブル用品にて、移動体に関して実施されるべき移動体機能を表すユーザからの第1入力を受信する段階と、
認証のための前記ユーザによる身振りを表す第2入力を受信する段階と、
前記ウェアラブル用品にて、前記ユーザの好首尾な認証に基づき、前記移動体に関する前記移動体機能を実施する制御信号を生成する段階と、
を有する、移動体を操作する方法。
[例17]
前記ユーザが前記ウェアラブル用品を装着しているか否かを決定する段階であって、前記ユーザの前記好首尾な認証は、該ユーザが前記ウェアラブル用品を装着していることに基づくという段階を更に有する、例16に記載の方法。
[例18]
前記移動体機能は、遠隔制御機能、運転者得点機能、緊急モード機能、ナビゲーション機能、オーディオ/ビデオ機能、温度調節機能、または、インターネット・アクセス機能の内の一つである、例16に記載の方法。
[例19]
前記遠隔制御機能は、前記移動体のロック解除、ロック、フラッシュライト投入、フラッシュライト切断、警笛鳴動、始動、停止、電源投入、または、電源切断の内の一つである、例18に記載の方法。
[例20]
前記ユーザの好首尾な認証は、実施されるべき前記移動体機能を表す前記ウェアラブル用品から受信された前記第1入力と、前記移動体または前記ウェアラブル用品に対して関連付けられたセンサにより検出された前記第2入力とに基づく、例16に記載の方法。